特許第6763772号(P6763772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6763772
(24)【登録日】2020年9月14日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】小体積薬剤送達のための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/31 20060101AFI20200917BHJP
   A61M 5/32 20060101ALI20200917BHJP
【FI】
   A61M5/31
   A61M5/32 500
【請求項の数】29
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2016-533579(P2016-533579)
(86)(22)【出願日】2014年12月4日
(65)【公表番号】特表2016-538922(P2016-538922A)
(43)【公表日】2016年12月15日
(86)【国際出願番号】US2014068516
(87)【国際公開番号】WO2015085038
(87)【国際公開日】20150611
【審査請求日】2017年11月14日
【審判番号】不服2019-11511(P2019-11511/J1)
【審判請求日】2019年9月3日
(31)【優先権主張番号】61/912,628
(32)【優先日】2013年12月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509012625
【氏名又は名称】ジェネンテック, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ベドリヌ, ライオネル
(72)【発明者】
【氏名】ワイツ, アリエル
【合議体】
【審判長】 芦原 康裕
【審判官】 高木 彰
【審判官】 和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5591137(US,A)
【文献】 米国特許第6726649(US,B2)
【文献】 米国特許第5374250(US,A)
【文献】 欧州特許出願公開第2311512(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/31
A61M 5/32
A61M 5/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体ディスペンサのための継手であって、前記継手は、長手軸を有し、前記継手は、
前記流体ディスペンサの末端面に対して前記長手軸の方向に接触力を印加することによって、前記継手中への前記流体ディスペンサの前記長手軸の方向の挿入を制限するように構成されている移動止めであって、前記末端面は、前記流体ディスペンサの最遠位面である、移動止めと、
前記末端面が前記移動止めに当接すると、前記末端面に対して密封接触するように前記末端面によって変形されるように構成されているシールと、
前記末端面を受容することと、前記移動止めおよび前記シールを支持することとを行うように構成されている本体と
を備える、継手。
【請求項2】
前記移動止めは、開口部を画定し、前記開口部は、前記流体ディスペンサと流体連通している状態に置かれるように構成されている、請求項1に記載の継手。
【請求項3】
前記シールは、前記移動止めを囲む、請求項1に記載の継手。
【請求項4】
前記移動止めは、前記シールを囲む、請求項1に記載の継手。
【請求項5】
前記本体は、内壁を含み、前記流体ディスペンサは、側壁を含み、前記末端面が前記シールに対して密封接触し、かつ、前記末端面が前記移動止めに当接するとき、前記内壁および前記側壁および前記シールが、前記流体ディスペンサとの流体連通から隔離されている領域を画定する、請求項2に記載の継手。
【請求項6】
前記密封接触は、前記流体ディスペンサが流体を分注するために作動されるとき、前記流体ディスペンサから前記領域への前記流体の漏出を防止するために十分である、請求項5に記載の継手。
【請求項7】
前記流体ディスペンサは、初期体積の流体で事前充填され、前記本体は、前記開口部と流体連通する空隙を画定し、前記空隙は、前記初期体積の10%以上の空隙体積を有する、請求項2に記載の継手。
【請求項8】
前記空隙体積は、前記初期体積の25%以上である、請求項に記載の継手。
【請求項9】
前記空隙体積は、前記初期体積の50%以上である、請求項に記載の継手。
【請求項10】
前記空隙体積は、前記初期体積の75%以上である、請求項に記載の継手。
【請求項11】
前記空隙体積は、前記初期体積の90%以上である、請求項に記載の継手。
【請求項12】
前記空隙と流体連通する針のオリフィスを通して分注される流体の体積は、前記空隙体積以上の量だけ減少される、前記初期体積である、請求項に記載の継手。
【請求項13】
前記シールは、環状である、請求項1に記載の継手。
【請求項14】
前記シールは、近位面を含み、前記シールは、前記近位面から離間されている遠位面を含む、請求項1に記載の継手。
【請求項15】
前記近位面および前記遠位面は、平行である、請求項14に記載の継手。
【請求項16】
前記シールは、前記長手軸の方向に延在する外面を含み、前記シールは、前記長手軸の方向に延在する内面を含む、請求項14に記載の継手。
【請求項17】
前記遠位面および前記内面は、90°の角度で交差し、前記遠位面および前記外面は、90°の角度で交差する、請求項16に記載の継手。
【請求項18】
基盤部分をさらに備え、前記移動止めおよび前記シールは、前記基盤部分から前記長手軸の方向に近位に延在し、前記移動止めは、上部を含み、前記シールは、前記末端面による変形の前に、前記上部を超えて近位に延在する、請求項1に記載の継手。
【請求項19】
前記シールは、前記上部上を横方向に延在しない、請求項18に記載の継手。
【請求項20】
前記基盤部分は、前記シールを固定するように構成されている陥凹を画定する、請求項19に記載の継手。
【請求項21】
前記末端面は、前記末端面が前記移動止めに当接するとき、前記長手軸を斜めに横切って横たわる、請求項1に記載の継手。
【請求項22】
前記移動止めは、第1の輪郭を有し、前記末端面は、第2の輪郭を有し、前記第1の輪郭および前記第2の輪郭は、相補的である、請求項1に記載の継手。
【請求項23】
前記シールは、第3の輪郭を有し、前記第2の輪郭および前記第3の輪郭は、相補的である、請求項22に記載の継手。
【請求項24】
前記シールは、第1の弾性係数を有する第1の物質を含み、前記移動止めは、第2の弾性係数を有する第2の物質を含み、前記第2の弾性係数は、前記第1の弾性係数よりも大きい、請求項1に記載の継手。
【請求項25】
前記末端面は、前記流体ディスペンサの一部の上に配置されており、前記流体ディスペンサの前記一部は、第3の弾性係数を有する、請求項24に記載の継手。
【請求項26】
前記第3の弾性係数は、前記第2の弾性係数と同一である、請求項25に記載の継手。
【請求項27】
前記流体ディスペンサに係合することによって前記密封接触を維持するように構成されている係合部材をさらに備える、請求項1に記載の継手。
【請求項28】
前記継手は、針ガードに係合するように構成されている、請求項1に記載の継手。
【請求項29】
前記内壁は、前記流体ディスペンサの前記側壁に係合するように構成されているボスを含む、請求項5に記載の継手。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
液体形態にある薬剤は、一般的に、針を通して患者中に送達される。シリンジ等のディスペンサが、針を通して薬剤を送達するために使用されてもよい。シリンジは、多くの場合、コネクタによって針に接続される。シリンジ、コネクタ、および針は、薬剤の送達のための経路を形成する。薬剤のいくらかは、経路を出て、コネクタ内の空隙容積中に進入し、したがって、患者に送達され得ない。多くの場合、空隙容積は、送達されるべき薬剤の体積に対して小さい。そのような場合では、経路からの薬剤を損失する治療上および経済上の影響は、許容可能であり得る。しかしながら、時として、損失は、許容可能ではない。例えば、他の理由の中でもとりわけ、空隙容積は、送達されるべき薬剤の体積に対して大きくなり得、薬剤は、高価であり得、損失がコネクタ毎に体積変動し得るため、損失は、投薬を予測不能にし得る。
【0002】
したがって、送達経路からの薬剤の損失を減少させるための装置および方法を提供することが、望ましいであろう。
【0003】
シリンジ等のディスペンサは、多くの場合、望ましい薬剤体積で事前充填される。医師が、次いで、薬剤を患者中に送達するために、シリンジ内のプランジャを完全に押し下げる。シリンジを事前充填することは、医師による過剰充填または充填不足の可能性を減少させる。シリンジのプランジャを完全に押し下げることは、事前充填された体積が正しいと仮定して、患者への投薬不足の可能性を減少させる。
【0004】
大きな体積を事前充填することの体積測定の精度は、小体積を事前充填することの体積測定の精度よりも高くなり得る。小体積の送達のためにディスペンサを事前充填することが望ましいとき、体積測定の精度の欠如は、許容不可能であり得る。したがって、小体積の薬剤を患者に送達するために、ディスペンサを使用するための装置および方法を提供することが、望ましいであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
流体ディスペンサのための継手であって、前記継手は、長手軸を有し、そして
長手方向接触力を、前記ディスペンサの末端面に対して印加することによって、前記継手中への前記ディスペンサの長手方向挿入を制限するように構成される、移動止めと、
前記表面が前記移動止めに当接すると、前記表面によって、前記表面に対する密封接触に変形されるように構成される、シールと、前記表面を受容し、前記移動止めおよび前記シールを支持するように構成される、本体と、を備える、継手。
(項目2)
前記移動止めは、前記ディスペンサと流体連通して置かれるように構成される、開口部を画定する、項目1に記載の継手。
(項目3)
前記シールは、前記移動止めを囲む、項目1に記載の継手。
(項目4)
前記移動止めは、前記シールを囲む、項目1に記載の継手。
(項目5)
前記本体は、内壁を含み、そして前記ディスペンサは、側壁を含み、前記表面が、前記シールに対して密封接触し、前記移動止めに当接するとき、前記内壁、前記側壁、および前記シールが、前記ディスペンサとの流体連通から隔離される領域を画定する、項目2に記載の継手。
(項目6)
前記領域は、第1の体積を有する第1のデッドスペースであり、前記移動止めは、前記表面と接触するとき、第2の体積を有する第2のデッドスペースを画定し、第2の体積は、前記第1の体積の1%を超えない、項目5に記載の継手。
(項目7)
前記第2のデッドスペースは、前記表面と前期移動止めとの間の接触部と横方向に同延であり、前記表面と前期移動止めとの間で長手方向に延びる領域内に1つまたはそれを上回る体積を含む、項目6に記載の継手。
(項目8)
前記第2のデッドスペースは、前記シール内にある、項目6に記載の継手。
(項目9)
前記密封接触は、前記ディスペンサが流体を分注するために作動されるとき、前記ディスペンサから前記領域への前記流体の漏出を防止するために十分である、項目5に記載の継手。
(項目10)
前記ディスペンサは、初期体積の流体で事前充填され、前記本体は、前記開口部と流体連通する空隙を画定し、前記空隙は、前記初期体積の10%以上の空隙体積を有する、項目2に記載の継手。
(項目11)
前記空隙体積は、前記初期体積の25%以上である、項目10に記載の継手。
(項目12)
前記空隙体積は、前記初期体積の50%以上である、項目10に記載の継手。
(項目13)
前記空隙体積は、前記初期体積の75%以上である、項目10に記載の継手。
(項目14)
前記空隙体積は、前記初期体積の90%以上である、項目10に記載の継手。
(項目15)
前記空隙と流体連通する針のオリフィスを通して分注される流体の体積は、前記空隙体積以上の量だけ減少される、前記初期体積である、項目10に記載の継手。
(項目16)
前記シールは、環状である、項目1に記載の継手。
(項目17)
前記シールは、近位面を含み、前記シールは、前記近位面から離間される、遠位面を含む、項目1に記載の継手。
(項目18)
前記近位面および前記遠位面は、実質的に平行である、項目17に記載の継手。
(項目19)
前記シールは、長手方向に延在する外面を含み、前記シールは、長手方向に延在する内面を含む、項目17に記載の継手。
(項目20)
前記遠位面および前記内面は、約90°の角度で交差し、前記遠位面および前記外面は、約90°の角度で交差する、項目19に記載の継手。
(項目21)
基盤部分をさらに備え、前記移動止めおよび前記シールが前記基盤部分から近位方向において長手方向に延し、前記移動止めは、上部を含み、前記シールは、弛緩状態で、前記上部を超えて近位に延在する、項目1に記載の継手。
(項目22)
前記シールは、前記上部上を横方向に延在しない、項目21に記載の継手。
(項目23)
前記基盤部分は、前記シールの近位端が前記上部上で側方に引かれないように、前記シールを固定させるように構成される、陥凹を画定する、項目22に記載の継手。
(項目24)
前記表面は、前記表面が前記移動止めに当接するとき、前記軸を斜めに横切って横たわる、項目1に記載の継手。
(項目25)
前記移動止めは、第1の輪郭を有し、前記表面は、第2の輪郭を有し、前記第1の輪郭および前記第2の輪郭は、相補的である、項目1に記載の継手。
(項目26)
前記シールは、第3の輪郭を有し、前記第2の輪郭および前記第3の輪郭は、相補的である、項目25に記載の継手。
(項目27)
前記シールは、第1の弾性係数を有する、第1の物質を含み、前記移動止めは、第2の弾性係数を有する、第2の物質を含み、前記第2の弾性係数は、前記第1の弾性係数を上回る、項目1に記載の継手。
(項目28)
前記表面は、第3の弾性係数を有するディスペンサの一部上に配置される、項目27に記載の継手。
(項目29)
前記第3の弾性係数は、前記第2の弾性係数とほぼ同一である、項目28に記載の継手。
(項目30)
前記ディスペンサに係合することによって、前記密封接触を維持するように構成される、係合部材をさらに備える、項目1に記載の継手。
(項目31)
前記継手は、針ガードに係合するように構成される、項目1に記載の継手。
(項目32)
前記内壁は、前記ディスペンサの前記側壁に係合するように構成される、ボスを含む、項目5に記載の継手。
(項目33)
継手のための挿入部であって、前記挿入部は、第1の材料を含み、前記継手は、第2の材料を含み、前記第1の材料は、前記第2の材料よりも伸展性であり、前記挿入部がさらに、
ディスペンサの末端面に対して密封するように構成される、遠位ガスケットと、
前記ディスペンサの側壁に係合し、前記ガスケットを前記表面に対して押勢するように構成される、近位リムと、
前記ガスケットに遠位に固定され、前記リムに近位に固定される、コネクタと、をさらに備える、挿入部。
(項目34)
前記ガスケットは、前記継手内の陥凹内に着座されるように構成される、項目33に記載の挿入部。
(項目35)
前記コネクタは、前記継手内の陥凹内に着座されるように構成される、項目33に記載の挿入部。
(項目36)
前記リムは、前記継手のフランジに一致するように構成される、項目33に記載の挿入部。
(項目37)
前記コネクタは、前記ガスケットと前記リムとの間に力を伝達し、それによって、前記ガスケットを前記表面に対して押勢する、項目33に記載の挿入部。
(項目38)
前記コネクタは、前記ガスケットと前記リムとの間に力を伝達し、それによって、前記リムを前記側壁に対して押勢する、項目33に記載の挿入部。
(項目39)
前記挿入部は、前記継手上に成形される、項目33に記載の挿入部。
(項目40)
前記ガスケットが前記表面に対して密封するとき、前記ディスペンサの一部が、前記継手の一部と同軸である、項目33に記載の挿入部。
(項目41)
前記リムは、前記側壁に対して力を印加し、それによって、前記ディスペンサの一部を、前記継手の一部と同軸に維持する、項目40に記載の挿入部。
(項目42)
前記表面は、前記第1の材料よりも伸展性でない第3の材料を含むディスペンサの一部上に配置され、前記ガスケットは、前記ガスケットが前記表面に対して押勢され、それによって、前記表面に対してガスケットを密封するとき、前記表面と前記継手との間で変形されるように構成される、項目33に記載の挿入部。
(項目43)
流体を分注するための装置であって、
初期体積の流体で事前充填されるディスペンサを、密閉して係合するための結合器と、
前記ディスペンサと流体連通して置かれるように構成される、通路を画定する本体であって、前記通路は、前記初期体積の10%以上の体積を有し、皮下針と流体連通している、本体と、を備える、装置。
(項目44)
前記通路の体積は、前記初期体積の25%以上である、項目43に記載の装置。
(項目45)
前記通路の体積は、前記初期体積の50%以上である、項目43に記載の装置。
(項目46)
前記通路の体積は、前記初期体積の75%以上である、項目43に記載の装置。
(項目47)
前記通路の体積は、前記初期体積の90%以上である、項目43に記載の装置。
(項目48)
前記針のオリフィスを通して分注される流体の体積は、前記通路の体積以上の量だけ減少される、初期体積である、項目43に記載の装置。
(項目49)
初期体積の物質で事前充填されるディスペンサから、標的体積の前記物質を分注するための方法であって、
前記ディスペンサから、初期物質の実質的に全てを放出するステップと、
前記ディスペンサと流体連通するリザーバ内に、リザーバ体積を保持するステップであって、前記リザーバ体積は、前記初期体積の10%以上である、ステップと、
前記リザーバと流体連通する針のオリフィスを通して、前記標的体積を分注するステップであって、前記標的体積は、前記リザーバ体積以上の量だけ減少される、前記初期体積である、ステップと、を含む、方法。
(項目50)
前記リザーバ体積は、前記初期体積の10%以上である、項目49に記載の方法。
(項目51)
前記リザーバ体積は、前記初期体積の25%以上である、項目49に記載の方法。
(項目52)
前記リザーバ体積は、前記初期体積の50%以上である、項目49に記載の方法。
(項目53)
前記リザーバ体積は、前記初期体積の75%以上である、項目49に記載の方法。
(項目54)
前記リザーバ体積は、前記初期体積の90%以上である、項目49に記載の方法。
(項目55)
前記放出するステップは、前記初期体積に対応する初期位置から、ボア底部に近接する最終位置まで、前記ディスペンサのボア内でプランジャを並進するステップを含み、前記ボアは、前記ボア底部を有する、項目49に記載の方法。
(項目56)
流体ディスペンサであって、前記ディスペンサは、長手軸と遠位端とを有し、前記遠位端は、
前記長手軸を横断する移動止めであって、長手方向接触力を、前記継手の表面に対して印加することによって、前記継手中への前記ディスペンサの長手方向挿入を制限するように構成される、移動止めと、
前記移動止めが前記表面に当接するとき、前記表面によって、前記表面に対する密封接触に変形されるように構成される、シールと、
前記移動止めおよび前記シールを支持し、前記継手によって受容されるように構成される、末端部分と、を備える、流体ディスペンサ。
(項目57)
前記移動止めは、前記ディスペンサのボアと流体連通する開口を画定する、項目56に記載のディスペンサ。
(項目58)
前記継手は、前記開口と流体連通して置かれるように構成される、開口部を画定する、項目57に記載のディスペンサ。
(項目59)
前記シールは、前記移動止めを囲む、項目56に記載のディスペンサ。
(項目60)
前記移動止めは、前記シールを囲む、項目56に記載のディスペンサ。
(項目61)
前記末端部分は、側壁を含み、前記継手は、内壁を含み、前記シールが、前記表面に対して密封接触し、前記移動止めが、前記表面に当接するとき、前記側壁、前記内壁、および前記シールが、前記ボアとの流体連通から隔離される領域を画定するような、項目58に記載のディスペンサ。
(項目62)
前記領域は、第1の体積を有する第1のデッドスペースであり、前記移動止めは、前記表面と接触するとき、第2の体積を有する第2のデッドスペースを画定し、前記第2の体積は、前記第1の体積の1%を超えない、項目61に記載のディスペンサ。
(項目63)
前記第2のデッドスペースは、前記表面と前期移動止めとの間の接触部と横方向に同延であり、前記表面と前期移動止めとの間で長手方向に伸びる、領域内に1つまたはそれを上回る体積を含む、項目62に記載のディスペンサ。
(項目64)
前記第2のデッドスペースは、前記シール内にある、項目62に記載のディスペンサ。
(項目65)
前記密封接触は、前記ディスペンサが流体を分注するために作動されるとき、前記ディスペンサから前記領域への流体の漏出を防止するために十分である、項目61に記載のディスペンサ。
(項目66)
前記シールは、環状である、項目56に記載のディスペンサ。
(項目67)
前記移動止めおよび前記シールは、前記末端部分から遠位方向において長手方向に延在し、前記移動止めは、底部を含み、前記シールは、弛緩状態では、前記底部を超えて遠位に延在する、項目56に記載のディスペンサ。
(項目68)
前記シールは、前記底部下で横方向に延在しない、項目67に記載のディスペンサ。
(項目69)
前記末端部分は、前記シールの遠位端が前記底部下で側方に引かれないように、前記シールを固定させるように構成される、陥凹を画定する、項目68に記載のディスペンサ。
(項目70)
前記表面は、前記移動止めが前記表面に当接するとき、前記軸を斜めに横切って横たわる、項目56に記載のディスペンサ。
(項目71)
前記移動止めは、第1の輪郭を有し、前記表面は、第2の輪郭を有し、前記第1の輪郭および前記第2の輪郭は、相補的である、項目56に記載のディスペンサ。
(項目72)
前記シールは、第3の輪郭を有し、前記第2の輪郭および前記第3の輪郭は、相補的である、
項目71に記載のディスペンサ。
(項目73)
前記シールは、第1の弾性係数を有する、第1の物質を含み、前記移動止めは、第2の弾性係数を有する、第2の物質を含み、前記第2の弾性係数は、前記第1の弾性係数を上回る、項目56に記載のディスペンサ。
(項目74)
前記表面は、第3の弾性係数を有する継手の一部上に配置される、項目73に記載のディスペンサ。
(項目75)
前記第3の弾性係数は、前記第2の弾性係数とほぼ同一である、項目74に記載のディスペンサ。
(項目76)
前記継手に係合することによって、前記密封接触を維持するように構成される、係合部材をさらに備える、項目56に記載のディスペンサ。
(項目77)
前記ディスペンサは、ガラスシリンジを備える、項目56に記載のディスペンサ。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本発明の原理による、装置の斜視図である。
【0006】
図2図2は、本装置の内部特徴の部分断面図を含む、図1に示される装置の分解斜視図である。
【0007】
図3図3は、(図1に示される)線3−3に沿って観察される図であり、図1に示される装置の部分断面図である。
【0008】
図4図4は、(図1に示される)線4−4に沿って観察される図であり、図1に示される装置の部分断面図である。
【0009】
図5図5は、(図1に示される)線5−5に沿って観察される図であり、図1に示される装置の部分断面図である。
【0010】
図6図6は、他の装置と併せた、図1に示される装置の(図3のものと類似する)断面図である。
【0011】
図7図7は、他の装置と併せた、本発明の原理による、装置の断面図である。
【0012】
図8図8は、他の装置と併せた、図1に示される装置の(図4のものと類似する)断面図である。
【0013】
図9図9は、(図6に示される)線9−9に沿って観察される図であり、図6に示される、他の装置と併せた本装置の断面図である。
【0014】
図10図10は、他の装置と併せた、本発明の原理による、装置の(図9のものと類似する)断面図である。
【0015】
図11図11は、本発明の原理による、装置の部分断面図である。
【0016】
図12図12は、他の装置の部分断面図を含む、他の装置と併せた、図1に示される装置の斜視図である。
【0017】
図13図13は、本装置の部分断面図を含む、本発明の原理による、装置の分解斜視図である。
【0018】
図14図14は、図13に示される装置の断面図である。
【0019】
図15図15は、本発明の原理による、装置の(図14のものと類似する)断面図である。
【0020】
図16図16は、本発明の原理による、装置の断面図である。
【0021】
図17図17は、図16に示される装置の別の断面図である。
【0022】
図18図18は、図17に示される装置の別の断面図である。
【0023】
図19図19は、本発明の原理による、例証的プロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(開示の詳細な説明)
小体積の薬剤を患者に送達するために、ディスペンサを使用するための装置および方法が、提供される。本装置は、本方法の1つまたはそれを上回るステップを実施するために使用されてもよい。
【0025】
ディスペンサは、事前充填されたシリンジであってもよい。本装置は、薬剤ディスペンサと針との間の流体経路に沿って流体連通を提供するために、継手を含んでもよい。本装置は、流体経路から流体の損失を減少させるために、シールを含んでもよい。シールは、継手の一部であってもよい。シールは、ディスペンサの一部であってもよい。シールは、継手のための挿入部の一部であってもよい。本装置は、流体経路に沿ってリザーバを含んでもよい。リザーバは、継手の一部であってもよい。リザーバは、ディスペンサの一部であってもよい。リザーバは、ディスペンサが過剰な薬剤を有するとき、ディスペンサの使用を適応させるために、流体を保持してもよい。
【0026】
薬剤は、1つまたはそれを上回る化合物の調合物を含んでもよい。化合物は、天然に存在する物質を含んでもよい。化合物は、天然に存在する物質に由来する物質を含んでもよい。化合物は、合成的に生産される物質を含んでもよい。化合物は、キメラ物質を含んでもよい。化合物は、加工された物質を含んでもよい。化合物は、ヒト化物質を含んでもよい。化合物は、組み換え技法によって生産される物質を含んでもよい。化合物は、組み換え技法によって改変された物質を含んでもよい。
【0027】
化合物は、患者の治療処置のために許容される薬物を含んでもよい。化合物は、治療プロトコルに使用される物質を含んでもよい。化合物は、診断プロトコルに使用される物質を含んでもよい。化合物は、実験プロトコルに使用される物質を含んでもよい。化合物は、本発明の装置および方法との使用に対して適合性のある物質を含んでもよい。
【0028】
本装置と使用され得る例証的薬剤は、単独で、または相互もしくは他の列挙されない薬剤との組み合わせのいずれかで、本明細書に列挙されるもののいずれかを含んでもよい。薬剤は、抗緑内障薬品と、他の眼内作用剤と、神経保護剤と、抗菌剤と、抗炎症剤(ステロイドおよび非ステロイド性化合物を含む)と、ホルモン、酵素、または酵素関連化合物、抗体または抗体関連化合物、オリゴヌクレオチド(アンチセンスオリゴヌクレオチド等のDNA、RNA、短干渉RNA、および他の好適なオリゴヌクレオチドを含む)、DNA/RNAベクター、ウィルスまたはウィルスベクター、ペプチド、およびタンパク質を含む、生物学的作用剤とを含んでもよい。薬剤は、アンギオスタチン、アネコルタブ酢酸エステル、トロンボスポンジン、血管内皮成長因子(VEGF)受容体チロシンキナーゼ阻害剤、およびラニビズマブ(LUCENTIS(R))、ベバシズマブ(AVASTIN(R))、ペガプタニブ(MACUGEN(R))、スニチニブ、およびソラフェニブ、ならびに抗血管新生効果を有する種々の公知の小分子および転写阻害剤のいずれか等の抗VEGF薬物を含む、抗血管新生剤と、アテノロール、プロプラノロール、メチプラノロール、ベタキソロール、カルテオロール、レボベタキソロール、レボブノロール、およびチモロール等のベータ遮断剤を含む、アドレナリンアンタゴニスト等の緑内障剤を含む、眼科用薬物とを含んでもよい。薬剤は、ベタメタゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、21−リン酸デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、21−リン酸プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、プレドニゾロン、ロテプレドノール、メドリゾン、フルオシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、ブデソニド、フルニソリド、フルオロメトロン、フルチカゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、およびリメキソロン等のグルココルチコイドおよびコルチコステロイドを含む、抗炎症剤と、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ブロムフェナク、ネパフェナク、ケトロラク、サリチル酸、インドメタシン、ナクソプレン、ナプロキセン、ピロキシカム、およびナブメトンを含む、非ステロイド性抗炎症剤とを含んでもよい。薬剤は、補体因子Dを標的とするもの(抗補体因子D抗体またはその抗原結合性フラグメント等)および補体因子Hを標的とするもの(抗補体因子H抗体またはその抗原結合性フラグメント等)を含む、抗補体剤を含んでもよい。
【0029】
本発明の装置および方法の本明細書の説明では、「シール」という用語および「ガスケット」という用語は、交換可能に使用されてもよい。本発明の装置および方法の本明細書の説明では、リザーバの機能は、継手と流体連通する空隙または通路によって実施されてもよい。
【0030】
(継手)
継手は、針と流体連通してディスペンサを置くために、ディスペンサの端部を受容してもよい。継手は、長手軸を有してもよい。継手は、移動止めを含んでもよい。移動止めは、継手中へのディスペンサの長手方向挿入を制限するように構成されてもよい。制限は、移動止めによる、ディスペンサの末端面に対する長手方向接触力の印加によってもたらされてもよい。
【0031】
継手がディスペンサの端部を受容することに先立って、シールは、弛緩状態にあってもよい。シールは、ディスペンサの挿入される末端面によって、変形されるように構成されてもよい。シールは、末端面に対して密封接触状態に変形されるように構成されてもよい。シールは、末端面が移動止めに当接するか、またはそれに対して突接するとき、末端面に対して密封接触状態に変形されてもよい。長手方向接触力の印加が中止されると、シールは、実質的にその弛緩状態に戻るように構成されてもよい。
【0032】
シールは、第1のシール材料を含んでもよい。第1のシール材料は、ゴムを含んでもよい。第1のシール材料は、シリコーンを含んでもよい。第1のシール材料は、熱可塑性エラストマ(TPE)を含んでもよい。第1のシール材料は、高分子物質を含んでもよい。第1のシール材料は、約200ショアAデュロメータ(ASTM D2240タイプA硬度スケール)未満の硬度を伴う材料を含んでもよい。
【0033】
シールは、第2のシール材料を含んでもよい。第2のシール材料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んでもよい。第2のシール材料は、エチレンテトラフルオロエチレン(ELTFE)を含んでもよい。第2のシール材料は、第1のシール材料をコーティングしてもよい。第2のシール材料は、シールと薬剤との相互反応を減少させるために選択される材料を含んでもよい。
【0034】
シールは、シールが、長手方向接触力の印加の中止に応じて、実質的にその弛緩状態に戻らないであろうように構成されてもよい。シールは、実質的に変形されたままであるように構成されてもよい。シールは、1回の使用のために構成されてもよい。
【0035】
シールは、継手とディスペンサとの間に密封接触を提供するために、圧潰されるように構成されてもよい。シールは、継手とディスペンサとの間に、圧潰可能ビブとして構成されてもよい。継手がディスペンサの端部を受容することに先立って、圧潰可能ビブは、ディスペンサと関連付けられてもよい。継手がディスペンサの端部を受容することに先立って、圧潰可能ビブは、継手と関連付けられてもよい。
【0036】
継手は、本体を含んでもよい。本体は、ディスペンサの末端面を受容するように構成されてもよい。本体は、移動止めを支持するように構成されてもよい。移動止めは、本体の一部上に配置される平面内に横たわってもよい。移動止めは、本体の一部に重ねて置かれてもよい。移動止めは、本体の一部であってもよい。移動止めは、本体内にあってもよい。
【0037】
本体は、本体材料を含んでもよい。本体材料は、ポリプロピレン(以降では、「PP」)を含んでもよい。本体材料は、ポリエチレン(以降では、「PE」)を含んでもよい。本体材料は、ポリカーボネート(以降では、「PC」)を含んでもよい。本体材料は、剛性材料を含んでもよい。本体材料は、半剛性材料を含んでもよい。本体材料は、透明材料を含んでもよい。本体材料は、半透明材料を含んでもよい。本体材料は、不透明材料を含んでもよい。本体材料は、化学的に不活性である材料を含んでもよい。本体材料は、化学的に安定である材料を含んでもよい。本体材料は、薬剤との最小限の相互反応を有するために選択される、材料を含んでもよい。
【0038】
本体は、シールを支持するように構成されてもよい。シールは、本体の一部であってもよい。シールは、本体内に設置されてもよい。シールは、本体内にあってもよい。
【0039】
シールは、移動止めを囲んでもよい。移動止めは、シールを囲んでもよい。
【0040】
継手は、開口部を画定してもよい。開口部は、ディスペンサと流体連通して置かれるように構成されてもよい。開口部は、長手軸を横断してもよい。長手軸は、開口部を通貫してもよい。長手軸は、開口部の中心を通貫してもよい。移動止めは、開口部を画定してもよい。シールは、開口部を画定してもよい。
【0041】
継手は、内壁を含んでもよい。内壁は、本体の内周壁であってもよい。内周壁は、円柱軸を有してもよい。ディスペンサが継手に結合されるとき、円柱軸は、継手の長手軸と同一線上にあってもよい。
【0042】
ディスペンサは、側壁を含んでもよい。側壁は、ディスペンサの外周壁であってもよい。ディスペンサがシリンジであるとき、側壁は、シリンジバレルの外周壁であってもよい。バレルの壁の一部は、本体の内周壁に相補的であってもよい。一部は、本体の内周壁内に受容されてもよい。一部は、継手中へのディスペンサの長手方向挿入を通して、本体の内周壁内に受容されてもよい。
【0043】
ディスペンサは、遠位端を有してもよい。遠位端は、遠位先端を有してもよい。側壁は、遠位先端の外周壁であってもよい。遠位先端の外周壁の一部は、本体の内周壁に相補的であってもよい。遠位先端の外周壁の一部は、本体の内周壁内に受容されてもよい。遠位先端の外周壁の一部は、継手中へのディスペンサの長手方向挿入を通して、本体の内周壁内に受容されてもよい。
【0044】
ディスペンサの遠位端は、最遠位面を有してもよい。ディスペンサの末端面は、ディスペンサの最遠位面と一致してもよい。
【0045】
ディスペンサは、ディスペンサ材料を含んでもよい。ディスペンサ材料は、ガラスを含んでもよい。ディスペンサ材料は、高分子物質を含んでもよい。ディスペンサ材料は、結晶性ポリマーを含んでもよい。ディスペンサ材料は、非結晶性ポリマーを含んでもよい。ディスペンサ材料は、環状オレフィンポリマー(COP)を含んでもよい。ディスペンサ材料は、環状オレフィンコポリマー(COC)を含んでもよい。ディスペンサ材料は、PPを含んでもよい。ディスペンサ材料は、PEを含んでもよい。ディスペンサ材料は、PCを含んでもよい。ディスペンサ材料は、透明材料を含んでもよい。ディスペンサ材料は、半透明材料を含んでもよい。ディスペンサ材料は、不透明材料を含んでもよい。ディスペンサ材料は、化学的に不活性である材料を含んでもよい。ディスペンサ材料は、化学的に安定である材料を含んでもよい。ディスペンサ材料は、薬剤との最小限の相互反応を有するために選択される、材料を含んでもよい。
【0046】
ディスペンサの最遠位面は、ディスペンサの内部体積と流体連通する開口を画定してもよい。開口は、シリンジのボアと流体連通してもよい。ディスペンサの遠位端は、継手中へのディスペンサの、最初に遠位端の長手方向挿入を通して、継手によって受容されてもよい。継手中へのディスペンサの遠位端の挿入は、最遠位面が、本体によって支持される移動止めと接触することによって制限されてもよい。ディスペンサは、その遠位端の最遠位面が、継手中への長手方向挿入に応じて、移動止めと接触し得るように、選択されてもよいか、または改変されてもよい。
【0047】
ディスペンサの末端面が、シールに対して密封接触状態にあるとき、体積領域は、継手の内壁、ディスペンサの側壁、およびシールによって画定されてもよい。ディスペンサの末端面が、移動止めに当接するとき、内壁、側壁、およびシールが、この領域を画定してもよい。ディスペンサの末端面が、シールに対して密封接触しており、移動止めに当接するとき、内壁、側壁、およびシールが、この領域を画定してもよい。
【0048】
上記領域は、ディスペンサとの流体連通から隔離されてもよい。密封接触は、ディスペンサが流体を分注するために作動されるとき、ディスペンサから領域への流体の漏出を防止するために十分であり得る。上記領域は、開口部との流体連通から隔離されてもよい。密封接触は、ディスペンサが流体を分注するために作動されるとき、開口部から上記領域への流体の漏出を防止するために十分であり得る。
【0049】
上記領域は、第1のデッドスペースであってもよい。第1のデッドスペースは、第1の体積を有してもよい。
【0050】
移動止めがディスペンサの末端面と接触するとき、移動止めは、第2のデッドスペースを画定してもよい。第2のデッドスペースは、移動止めと表面との接触部と横方向に同延であり、しかも移動止めと表面との間で長手方向に延在する、領域内に1つまたはそれを上回る体積を含んでもよい。第2のデッドスペースは、シールの内側環状境界線によって境界されてもよい。
【0051】
第2のデッドスペースは、第2の体積を有してもよい。第2の体積は、第1の体積の1%を超えなくてもよい。第2の体積は、第1の体積の0.1%を超えなくてもよい。
【0052】
継手の本体は、空隙を画定してもよい。空隙は、リザーバであってもよい。空隙は、通路であってもよい。空隙は、開口部と流体連通してもよい。空隙は、空隙体積を有してもよい。
【0053】
ディスペンサは、初期体積の流体で事前充填されてもよい。空隙体積は、ディスペンサ内の初期体積の流体の10%以上であってもよい。空隙体積は、初期体積の25%以上であってもよい。空隙体積は、初期体積の50%以上であってもよい。空隙体積は、初期体積の75%以上であってもよい。空隙体積は、初期体積の90%以上であってもよい。
【0054】
継手は、針を支持してもよい。針は、空隙と流体連通してもよい。流体は、針のオリフィスを通して分注されてもよい。オリフィスは、針の送達オリフィスであってもよい。オリフィスを通して分注される流体の体積は、ある量だけ減少される、初期体積であってもよい。この量は、空隙体積以上であってもよい。この量は、流体が分注された後、ディスペンサ内に残る体積を含んでもよい。この量は、針のボアの体積を含んでもよい。
【0055】
シールは、環状であってもよい。シールは、直線状であってもよい。シールは、効果的な密封を提供する任意の形状であってもよい。
【0056】
シールは、近位面を含んでもよい。シールは、遠位面を含んでもよい。遠位面は、近位面から離間されてもよい。近位面および遠位面は、実質的に平行であってもよい。
【0057】
シールは、外面を含んでもよい。外面は、長手方向に延在してもよい。シールは、内面を含んでもよい。内面は、長手方向に延在してもよい。
【0058】
遠位面および内面は、約90°の角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約80°〜約89°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約70°〜約79°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約60°〜約69°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約50°〜約59°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約40°〜約49°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約91°〜約100°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約101°〜約110°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約111°〜約120°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約121°〜約130°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および内面は、約131°〜約140°に及び得る角度で交差してもよい。
【0059】
遠位面および内面は、それらが交差しないように構成されてもよい。1つまたはそれを上回る他のシール表面が、遠位面と内面との間に置かれてもよい。他のシール表面は、遠位面と内面とを接続してもよい。他のシール表面は、遠位面と内面との間に1つまたはそれを上回る隅(corner)を形成してもよい。
【0060】
遠位面および外面は、約90°の角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約80°〜約89°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約70°〜約79°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約60°〜約69°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約50°〜約59°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約40°〜約49°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約91°〜約100°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約101°〜約110°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約111°〜約120°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約121°〜約130°に及び得る角度で交差してもよい。遠位面および外面は、約131°〜約140°に及び得る角度で交差してもよい。
【0061】
遠位面および外面は、それらが交差しないように構成されてもよい。1つまたはそれを上回る他のシール表面が、遠位面と外面との間に置かれてもよい。他のシール表面は、遠位面と外面とを接続してもよい。他のシール表面は、遠位面と外面との間に1つまたはそれを上回る隅を形成してもよい。
【0062】
近位面および内面は、約90°の角度で交差してもよい。近位面および内面は、約80°〜約89°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約70°〜約79°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約60°〜約69°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約50°〜約59°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約40°〜約49°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約91°〜約100°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約101°〜約110°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約111°〜約120°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約121°〜約130°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および内面は、約131°〜約140°に及び得る角度で交差してもよい。
【0063】
近位面および内面は、それらが交差しないように構成されてもよい。1つまたはそれを上回る他のシール表面が、近位面と内面との間に置かれてもよい。他のシール表面は、近位面と内面とを接続してもよい。他のシール表面は、近位面と内面との間に1つまたはそれを上回る隅を形成してもよい。
【0064】
近位面および外面は、約90°の角度で交差してもよい。近位面および外面は、約80°〜約89°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約70°〜約79°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約60°〜約69°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約50°〜約59°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約40°〜約49°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約91°〜約100°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約101°〜約110°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約111°〜約120°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約121°〜約130°に及び得る角度で交差してもよい。近位面および外面は、約131°〜約140°に及び得る角度で交差してもよい。
【0065】
近位面および外面は、それらが交差しないように構成されてもよい。1つまたはそれを上回る他のシール表面が、近位面と外面との間に置かれてもよい。他のシール表面は、近位面と外面とを接続してもよい。他のシール表面は、近位面と外面との間に1つまたはそれを上回る隅を形成してもよい。
【0066】
シールは、断面を有してもよい。断面は、実質的に正方形のプロフィールを含んでもよい。断面は、実質的に矩形のプロフィールを含んでもよい。断面は、実質的に垂直な隅を有してもよい。断面は、実質的に台形であってもよい。断面は、実質的に丸形の隅を有してもよい。断面は、実質的に円形であってもよい。断面は、実質的に卵形であってもよい。断面は、実質的に楕円であってもよい。断面は、効果的な密封を提供する、直線および/または曲線の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0067】
継手は、基盤部分を含んでもよい。移動止めおよびシールは、基盤部分から近位方向において長手方向に延在してもよい。移動止めは、上部を含んでもよい。シールは、弛緩状態では、上部を超えて近位に延在してもよい。シールは、上部上を横方向に延在しなくてもよい。
【0068】
基盤部分は、陥凹を画定してもよい。陥凹は、シールを受容するように構成されてもよい。陥凹は、シールの断面の一部に相補的である断面を有してもよい。陥凹は、シールを固定するように構成されてもよい。シールは、シールの近位端が上部上で弛緩しないように、固定されてもよい。
【0069】
ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、継手の長手軸に垂直であってもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、継手の長手軸に垂直以外の配向にあってもよい。
【0070】
ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約80°〜約89°に及び得る角度で長手軸に対して対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約70°〜約79°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約60°〜約69°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約50°〜約59°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約40°〜約49°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約91°〜約100°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約101°〜約110°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約111°〜約120°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約121°〜約130°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、約131°〜約140°に及び得る角度で長手軸に対して配向されてもよい。
【0071】
ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、移動止めに対してディスペンサの末端面が突接する任意の角度で、継手の長手軸へのある配向にあってもよい。ディスペンサの末端面が移動止めに当接するとき、末端面は、末端面に対してシールの効果的な密封を提供する任意の角度で、継手の長手軸へのある配向にあってもよい。
【0072】
移動止めは、第1の輪郭を有してもよい。ディスペンサの末端面は、第2の輪郭を有してもよい。第1の輪郭および第2の輪郭は、相補的であってもよい。シールは、第3の輪郭を有してもよい。第2の輪郭および第3の輪郭は、相補的であってもよい。
【0073】
シールは、第1の物質を含んでもよい。第1の物質は、第1のシール材料を含んでもよい。第1の物質は、第2のシール材料を含んでもよい。第1の物質は、第1の弾性係数を有してもよい。移動止めは、第2の物質を含んでもよい。第2の物質は、本体材料を含んでもよい。第2の物質は、第2の弾性係数を有してもよい。第2の弾性係数は、第1の弾性係数を上回り得る。
【0074】
ディスペンサの末端面は、第3の物質を含むディスペンサの一部上に配置されてもよい。第3の物質は、ディスペンサ材料を含んでもよい。第3の物質は、第3の弾性係数を有してもよい。第3の弾性係数は、第2の弾性係数とほぼ同一であり得る。
【0075】
継手は、係合部材を含んでもよい。係合部材は、密封接触を維持するように構成されてもよい。係合部材は、ディスペンサに係合することによって、密封接触を維持してもよい。ディスペンサは、係合部材が係合し得る、相補的な係合表面を有してもよい。係合部材は、継手内のルアー式表面であってもよい。ディスペンサは、継手のルアー式表面に係合し得る、相補的な係合表面を有してもよい。継手のルアー式表面およびディスペンサの相補的な表面は、ルアーロック型であってもよい。継手のルアー式表面およびディスペンサの相補的な表面は、ルアースリップ型であってもよい。
【0076】
継手は、1つまたはそれを上回るボスを含んでもよい。1つまたはそれを上回るボスは、継手の内壁と関連付けられてもよい。1つまたはそれを上回るボスはそれぞれ、継手の内周壁から円柱軸に対して、半径方向に内向きに延在するように構成されてもよい。1つまたはそれを上回るボスは、ディスペンサに係合するように構成されてもよい。1つまたはそれを上回るボスは、ディスペンサの側壁に係合するように構成されてもよい。
【0077】
継手は、針ガードに係合するように構成されてもよい。このガードは、流体を分注することに先立って、針をカバーしてもよい。このガードは、流体を分注することに先立って、継手から分離されるように構成されてもよい。
【0078】
継手は、医師による使用のために、継手と係合される針ガードとともに包装されてもよい。ディスペンサは、医師による使用のために、初期体積の流体で事前充填されて包装されてもよい。継手は、事前充填されたディスペンサとともに使用するために包装されてもよい。包装することは、包装されるアイテムの滅菌状態を維持し得る。
【0079】
事前充填されたディスペンサは、キャップによって冠着されてもよい。キャップは、継手がディスペンサと係合されるステップに先立って、ディスペンサから除去されてもよい。針ガードは、継手がディスペンサと係合されるステップに続いて、継手から除去されてもよい。
【0080】
シールおよび継手は、一体片であってもよい。一体片は、第4の物質を含んでもよい。一体片は、半剛性であってもよい。シールは、継手に統合されてもよい。第4の物質は、第2の弾性係数を下回り、第1の弾性係数を上回る弾性係数を有し得る。
挿入部
【0081】
挿入部は、ディスペンサの末端面に係合してもよい。挿入部は、継手がディスペンサを受容するとき、ディスペンサの側壁に係合してもよい。挿入部は、継手内に着座されてもよい。
【0082】
挿入部は、第1の材料を含んでもよい。挿入部の第1の材料は、第1のシール材料を含んでもよい。挿入部の第1の材料は、第2のシール材料を含んでもよい。継手は、第2の材料を含んでもよい。継手の第2の材料は、本体材料を含んでもよい。挿入部の第1の材料は、継手の第2の材料よりも伸展性であってもよい。挿入部は、遠位ガスケットを含んでもよい。ガスケットは、ディスペンサの末端面に対して密封するように構成されてもよい。ガスケットは、シールと共通する1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。
【0083】
挿入部は、近位リムを含んでもよい。近位リムは、ディスペンサの側壁に係合するように構成されてもよい。ディスペンサの側壁に係合する近位リムは、側壁の他の係合を補完してもよい。側壁の他の係合は、末端面に対してガスケットを押勢するステップを通して達成されてもよい。末端面に対してガスケットを押勢する近位リムは、継手とディスペンサとの係合を通して達成され得る、末端面に対するガスケットの任意の押勢するステップを補完してもよい。
【0084】
挿入部は、1つまたはそれを上回るコネクタを含んでもよい。1つまたはそれを上回るコネクタはそれぞれ、ガスケットに遠位に固定されてもよい。1つまたはそれを上回るコネクタはそれぞれ、リムに近位に固定されてもよい。ガスケットおよびリムは、実質的に平行であってもよい。ガスケットおよびリムは、非平行配向において相互に配向されてもよい。ガスケットおよびリムは、少なくとも部分的に、1つまたはそれを上回るコネクタによって、離間されてもよい。1つまたはそれを上回るコネクタはそれぞれ、少なくとも1つの実質的に長手方向の部材を有してもよい。少なくとも1つの長手方向部材は、リムに固定されてもよい。1つまたはそれを上回るコネクタはそれぞれ、少なくとも1つの実質的に横方向の部材を有してもよい。少なくとも1つの横方向の部材は、ガスケットに固定されてもよい。
【0085】
ガスケットは、継手内の陥凹内に着座されるように構成されてもよい。1つまたはそれを上回るコネクタはそれぞれ、継手内の陥凹内に着座されるように構成されてもよい。
【0086】
リムは、継手のフランジに一致するように構成されてもよい。リムは、係合部材に一致するように構成されてもよい。継手のフランジは、継手の周壁の近位縁と関連付けられてもよい。係合部材は、継手の近位端と関連付けられてもよい。近位縁は、近位端と関連付けられてもよい。
【0087】
1つまたはそれを上回るコネクタは、ガスケットとリムとの間に力を伝達するように構成されてもよい。力は、ディスペンサの末端面に対してガスケットを押勢してもよい。コネクタは、ガスケットとリムとの間に力を伝達することによって、末端面に対してガスケットを押勢してもよい。力は、ディスペンサの側面に対してリムを押勢してもよい。コネクタは、ガスケットとリムとの間に力を伝達することによって、側面に対してリムを押勢してもよい。
【0088】
挿入部は、継手上に成形されてもよい。成形するステップは、オーバーモールド成形プロセスを通して遂行されてもよい。成形するステップは、同時射出プロセスを通して遂行されてもよい。コネクタが着座され得る陥凹は、挿入部の成形を促進し得る。陥凹は、成形プロセス中に射出可能である、挿入部のシール材料が、継手の近位端と、ガスケットが着座され得る陥凹との間を流れるためのチャネルを提供してもよい。射出可能シール材料は、ガスケットを形成してもよい。射出可能材料は、リムを形成してもよい。リムは、ガスケットの成形プロセスの残余物であってもよい。射出可能材料は、1つまたはそれを上回るコネクタを形成してもよい。1つまたはそれを上回るコネクタは、ガスケットの成形プロセスの残余物であってもよい。1つまたはそれを上回るコネクタは、ガスケットとリムとの間に力を伝達しないように構成されてもよい。
【0089】
(リザーバ)
リザーバは、ディスペンサが流体を分注するために作動されるとき、ある体積の流体を保持してもよい。リザーバは、結合器を含んでもよい。結合器は、継手と共通する1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。結合器は、シールと共通する1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。結合器は、ディスペンサに密閉して係合してもよい。ディスペンサは、初期体積の流体で事前充填されてもよい。リザーバは、継手内に含まれてもよい。リザーバは、ディスペンサ内に含まれてもよい。リザーバがディスペンサ内に含まれるとき、継手は、これがリザーバを含まないように構成されてもよい。
【0090】
リザーバは、通路を含んでもよい。通路は、ディスペンサと流体連通して置かれるように構成されてもよい。通路は、皮下針につながってもよい。針は、通路と流体連通してもよい。
【0091】
通路は、ある体積を有してもよい。通路の体積は、ディスペンサ内の初期体積の流体の10%以上であってもよい。通路の体積は、初期体積の25%以上であってもよい。通路の体積は、初期体積の50%以上であってもよい。通路の体積は、初期体積の75%以上であってもよい。通路の体積は、初期体積の90%以上であってもよい。
【0092】
流体は、皮下針の送達オリフィスを通して分注されてもよい。送達オリフィスを通して分注される流体の体積は、ある量だけ減少される、初期体積であってもよい。この量は、通路の体積以上であってもよい。
【0093】
小体積の薬剤送達のための方法は、ディスペンサから投薬体積の物質を分注するステップを伴ってもよい。ディスペンサは、初期体積の物質で事前充填されてもよい。この物質は、薬剤を含んでもよい。
【0094】
上記の方法は、ディスペンサからの液体の多段階の放出するステップを含んでもよい。第1の段階は、ディスペンサからプライミング体積を放出するステップを含んでもよい。プライミング体積は、ディスペンサのプランジャを、ディスペンサのボア内の第1の機械的に指示される位置に押し下げることによって、放出されてもよい。第1の位置は、プランジャのシャフトの近位端上のカラーによって指示されてもよい。カラーは、プランジャがボア内で十分に遠位に前進されることを可能にするように構成されてもよく、ボアからプライミング体積を押し出す以上は要求されない。カラーは、プライミング体積がボアから放出された後、シャフトから除去されてもよい。少なくともプライミング体積の一部は、リザーバ中に押し出されてもよい。少なくともプライミング体積の一部は、針中に押し出されてもよい。
【0095】
第2の段階は、プランジャを、ボア内の第2の機械的に指示される位置に押し下げるステップを含んでもよい。第2の位置は、ディスペンサの近位端に接触する、シャフトの近位端によって指示されてもよい。第2の位置は、ボアの近位端に接触する、シャフトの近位端によって指示されてもよい。第2の位置は、ボアの外側の止め具表面に接触する、シャフトの近位端によって指示されてもよい。第2の位置は、ボアの内側の止め具肩部に接触する、シャフトの遠位端によって指示されてもよい。シャフトの遠位端は、プランジャプラグを含んでもよい。第2の位置は、ボア内のプランジャの最大ストロークに適応させてもよい。
【0096】
第2の段階においてディスペンサから放出される流体の体積は、投薬体積であってもよい。投薬体積は、初期事前充填された体積からプライミング体積を引いたものに対応し得る。
【0097】
上記方法は、リザーバ内にリザーバ体積を保持するステップを含んでもよい。リザーバ体積は、プライミング体積の一部であってもよい。リザーバ体積は、ディスペンサが事前充填され得る物質の初期体積の10%以上であってもよい。リザーバ体積は、初期体積の25%以上であってもよい。リザーバ体積は、初期体積の50%以上であってもよい。リザーバ体積は、初期体積の75%以上であってもよい。リザーバ体積は、初期体積の90%以上であってもよい。
【0098】
リザーバは、ディスペンサと流体連通してもよい。リザーバは、針と流体連通してもよい。針は、送達オリフィスを含んでもよい。
【0099】
上記方法は、針の送達オリフィスを通して投薬体積を分注するステップを含んでもよい。投薬体積は、ある量だけ減少される、初期体積であってもよい。この量は、リザーバ体積以上であってもよい。
【0100】
(ディスペンサ)
流体ディスペンサは、継手を密閉して係合するためのシールを含むように構成されてもよい。流体ディスペンサは、ディスペンサ材料を含んでもよい。継手は、本体材料を含んでもよい。シールは、第1のシール材料を含んでもよい。シールは、第2のシール材料を含んでもよい。流体ディスペンサは、シールを含む遠位端を有してもよい。遠位端がシールを含むとき、継手は、これがシールを含まないように構成されてもよい。
【0101】
遠位端は、移動止めを含んでもよい。移動止めは、ディスペンサの長手軸を横断してもよい。移動止めは、継手中へのディスペンサの長手方向挿入を制限するように構成されてもよい。継手中へのディスペンサの長手方向挿入は、継手の近位面に対する長手方向接触力を印加する、移動止めによって制限されてもよい。
【0102】
シールは、継手の近位面によって、変形されるように構成されてもよい。シールは、表面に対して密封接触に変形されるように構成されてもよい。シールは、移動止めが表面に対して突接するとき、表面に対して密封接触に変形されてもよい。
【0103】
遠位端は、末端部分を含んでもよい。末端部分は、継手によって受容されるように構成されてもよい。末端部分は、移動止めを支持するように構成されてもよい。末端部分は、シールを支持するように構成されてもよい。シールは、移動止めを囲んでもよい。移動止めは、シールを囲んでもよい。
【0104】
遠位端の移動止めは、開口を画定してもよい。移動止めは、開口を画定してもよい。開口は、ディスペンサのボアと流体連通してもよい。継手は、開口と流体連通して置かれるように構成される、通路を画定してもよい。
【0105】
末端部分は、外側壁を含んでもよい。継手は、内壁を含んでもよい。シールが継手の近位面に対して密封接触し、移動止めが表面に当接し得るとき、外壁、内壁、およびシールは、領域を画定してもよい。
【0106】
密封接触は、ディスペンサが流体を分注するために作動され得るとき、ディスペンサから上記領域への流体の漏出を防止するために十分であり得る。上記領域は、ディスペンサとの流体連通から隔離されてもよい。
【0107】
上記領域は、第1のデッドスペースであってもよい。第1のデッドスペースは、第1の体積を有してもよい。
【0108】
移動止めが、継手の近位面と接触するとき、移動止めは、第2のデッドスペースを画定してもよい。第2のデッドスペースは、移動止めと表面との間の接触部と横方向に同延となり得、移動止めと表面との間で長手方向に延び得る、領域内に1つまたはそれを上回る体積を含んでもよい。第2のデッドスペースは、シール内にあってもよい。
【0109】
第2のデッドスペースは、第2の体積を有してもよい。第2の体積は、第1の体積の1%を超えなくてもよい。第2の体積は、第1の体積の0.1%を超えなくてもよい。
【0110】
移動止めおよびシールは、末端部分のセクションから遠位方向において長手方向に延在してもよい。移動止めは、底部を含んでもよい。シールは、弛緩状態では、底部を超えて遠位に延在してもよい。シールは、底部下で横方向に延在しなくてよい。
【0111】
末端部分セクションは、陥凹を画定してもよい。陥凹は、シールを固定させるように構成されてもよい。陥凹は、環状であってもよい。シールは、環状であってもよい。シールは、陥凹に係合するように構成されてもよい。シールは、陥凹に円周方向に係合してもよい。シールは、陥凹の表面に接着してもよい。シールは、シールの遠位端が底部下で側方に引かれなくてもよいように、固定されてもよい。
【0112】
移動止めが、継手の近位面に対して突接するとき、表面は、ディスペンサの長手軸に垂直であってもよい。
【0113】
移動止めは、第1の輪郭を有してもよい。継手の近位面は、第2の輪郭を有してもよい。第1の輪郭および第2の輪郭は、相補的であってもよい。シールは、第3の輪郭を有してもよい。第2の輪郭および第3の輪郭は、相補的であってもよい。
【0114】
継手の近位面は、第3の弾性係数を有する継手の一部上に配置されてもよい。第3の弾性係数は、第2の弾性係数とほぼ同一であり得る。
【0115】
ディスペンサは、係合部材を含んでもよい。係合部材は、密封接触を維持するように構成されてもよい。係合部材は、継手に係合することによって、密封接触を維持してもよい。
【0116】
ディスペンサは、ガラスシリンジを含んでもよい。
【0117】
ディスペンサのボアは、ボア直径を有してもよい。ディスペンサは、プランジャを含んでもよい。プランジャは、プランジャプラグを有してもよい。プランジャプラグは、ボア直径とほぼ同一の直径を有してもよい。プランジャプラグは、ボア内に摺動可能に配置されてもよい。プランジャプラグは、近位位置から開口に向かって、長手方向かつ遠位にボア内を移動されてもよい。開口に向かうプランジャプラグの長手方向移動は、ボア内の流体を開口に向かって押し出してもよい。
【0118】
ボアは、ボア中に半径方向に突き出る肩部を含んでもよい。肩部は、環状であってもよい。肩部は、ボア直径よりも小さい環状内径を有してもよい。肩部は、プランジャプラグと開口との間に位置してもよい。ボア内の開口へのプランジャプラグの移動は、肩部によって止められてもよい。
【0119】
肩部と開口との間のボアの体積は、前述されるリザーバ、空隙、または通路のものと類似する目的を果たしてもよい。
【0120】
継手は、移動止め、シール、およびリザーバ(または空隙)を含んでもよい。代替として、ディスペンサは、移動止め、シール、およびリザーバ(または空隙)を含んでもよい。他の実施形態では、移動止め、シール、およびリザーバのうちの1つのみが、継手内にあり、その他は、ディスペンサ内にあってもよい。さらに他の実施形態では、移動止め、シール、およびリザーバのうちの2つが、継手内にあり、その他は、ディスペンサ内にあってもよい。
【0121】
本発明による装置および方法が、ここで、図と関連して説明される。これらの図は、本発明の原理による、装置および方法の例証的な特徴を示す。これらの特徴は、選択された実施形態との関連で示される。実施形態のうちの1つと関連して示される特徴は、実施形態のうちのもう1つに関連して示される特徴とともに、本発明の原理に従って実践され得ることを理解されたい。
【0122】
本明細書で説明される装置および方法は、例証的である。本発明の装置および方法は、例証的な装置の特徴のうちのいくつかあるいは全て、および/または例証的な方法のステップのうちのいくつかあるいは全てを伴ってもよい。本方法のステップは、本明細書で示され、説明される順番以外の順番で実施されてもよい。いくつかの実施形態は、例証的な方法に関連して示され、説明されるステップを省略してもよい。いくつかの実施形態は、例証的な方法に関連して示されず、説明されないステップを含んでもよい。
【0123】
例証的な実施形態が、ここで、本明細書の一部を形成する、付随の図面を参照して説明される。
【0124】
本発明の装置および方法は、例証的なデバイスの実施形態および特徴に関連して説明される。本デバイスは、ここで、図を参照して説明される。他の実施形態が利用され得、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、構造、機能、および手技上の修正が行われ得ることを理解されたい。
【0125】
図1は、例証的なデバイス100を示す。デバイス100は、長手方向軸Lを画定してもよい。
【0126】
デバイス100は、継手110を含んでもよい。デバイス100は、挿入部102を含んでもよい。図1は、挿入部102が、継手110内に着座され得ることを示す。
【0127】
デバイス100は、針130を含んでもよい。針130は、継手110によって支持されてもよい。針130は、継手110と流体連通してもよい。針130は、皮下針であってもよい。針130は、軸Lに平行であってもよい。
【0128】
図2は、挿入部102が、遠位ガスケット204を含み得ることを示す。ガスケット204は、環状であってもよい。
【0129】
ガスケット204は、近位面205を含んでもよい。ガスケット204は、遠位面203を含んでもよい。面203および面205は、実質的に相互に平行であってもよい。面203および面205は、厚さtだけ離間されてもよい。
【0130】
挿入部102は、近位リム208を含んでもよい。リム208およびガスケット204は、実質的に相互に平行であってもよい。
【0131】
挿入部102は、リム208とガスケット204との間に、1つまたはそれを上回るコネクタを含んでもよい。例えば、挿入部102は、コネクタ206を含んでもよい。リム208およびガスケット204は、コネクタ206によって離間されてもよい。コネクタ206は、リム208に近位に接続されてもよい。コネクタ206は、ガスケット204に遠位に接続されてもよい。
【0132】
コネクタ206は、横方向部材201を含んでもよい。コネクタ206は、長手方向部材207を含んでもよい。部材201は、部材207に接続されてもよい。部材201および部材207は、一体型本体の構成要素であってもよい。部材201は、ガスケット204に接続されてもよい。部材207は、リム208に接続されてもよい。リム208、ガスケット204、およびコネクタ206は、一体型本体の構成要素であってもよい。一体型本体は、挿入部102を含んでもよい。
【0133】
挿入部102は、(図1に示されるように)継手110内に着座されてもよい。リム208は、継手110内に別個に着座されてもよい(図示せず)。ガスケット204は、継手110内に別個に着座されてもよい(図示せず)。
【0134】
継手110は、本体211を含んでもよい。本体211は、フランジ216を含んでもよい。リム208は、フランジ216に係合してもよい。本体211は、係合部材219を含んでもよい。リム208は、係合部材219に係合してもよい。
【0135】
本体211は、内壁209を含んでもよい。内壁209は、長手方向陥凹214を含んでもよい。コネクタ206は、陥凹214内に着座されてもよい。部材207は、陥凹214内に着座されてもよい。
【0136】
本体211は、陥凹212を含んでもよい。陥凹212は、ガスケット204の遠位部分に相補的であってもよい。陥凹212は、環状であってもよい。ガスケット204は、陥凹212内に着座されてもよい。ガスケット204が陥凹212内に着座されるとき、面203は、陥凹212の遠位底部に接触してもよい。
【0137】
本体211は、基盤部分213を含んでもよい。基盤部分213は、陥凹212を含んでもよい。ガスケット204が陥凹212内に着座されるとき、基盤部分213は、ガスケット204を支持してもよい。
【0138】
基盤部分213は、移動止め218を支持してもよい。移動止め218は、開口部222を画定してもよい。移動止め218は、開口部222を囲んでもよい。
【0139】
本体211は、空隙220を含んでもよい。開口部222は、空隙220の近位端であってもよい。開口部222は、空隙220と流体連通してもよい。
【0140】
本体211は、床部224を含んでもよい。床部224は、空隙220の遠位境界線であってもよい。床部224は、針入口234を含んでもよい。針入口234は、針130と接続されてもよい。
【0141】
針130は、針ボア236を含んでもよい。ボア236は、入口234と流体連通してもよい。針130は、送達オリフィス232を含んでもよい。オリフィス232は、ボア236と流体連通してもよい。
【0142】
図3は、(図1に示される)線3−3に沿って観察される断面図である。図3は、ガスケット204が、陥凹212内に着座され得ることを示す。ガスケット204は、移動止め218を囲んでもよい。移動止め218は、移動止め上部317を含んでもよい。ガスケット204は、上部317を超えて、近位方向において、陥凹212から長手方向に延在してもよい。
【0143】
図4は、(図1に示される)線4−4に沿って観察される断面図である。図4は、本体211が、横断する陥凹415を含み得ることを示す。陥凹415は、陥凹212と連続的であってもよい。陥凹415は、陥凹214と連続的であってもよい。
【0144】
図4は、ガスケット204が、陥凹212内に着座され得ることを示す。ガスケット204は、部材201に接続されてもよい。部材201は、陥凹415内に着座されてもよい。部材201は、部材207に接続されてもよい。部材207は、陥凹214内に着座されてもよい。部材207は、リム208に接続されてもよい。
【0145】
図5は、(図1に示される)線5−5に沿って観察される断面図である。図5は、ガスケット204が、継手110内に着座され得ることを示す。
【0146】
オリフィス232は、本図において最遠位であってもよい。オリフィス232は、針130の遠位端にあってもよい。針130は、入口234と流体連通してもよい。床部224は、入口234を画定してもよい。床部224は、空隙220の遠位境界線であってもよい。床部224は、開口部222に遠位であってもよい。空隙220は、開口部222と流体連通してもよい。移動止め218は、開口部222を囲んでもよい。ガスケット204は、移動止め218を囲んでもよい。ガスケット204は、部材201に接続してもよい。部材201は、部材207に接続してもよい。部材201は、部材207に遠位であってもよい。部材207は、陥凹214内に着座されてもよい。
【0147】
本図では、部材201は、上部317に遠位であってもよい。上部317は、面205に遠位であってもよい。
【0148】
図6は、(図1に示される)線3−3に沿った、ディスペンサ640のディスペンサ遠位端641が継手110中に挿入されるもの等の図における、継手110を示す。
【0149】
ディスペンサ640は、長手方向ディスペンサ軸Lを画定してもよい。端部641は、側壁645を含んでもよい。端部641は、末端面648を含んでもよい。表面648は、ディスペンサ開口644を画定してもよい。開口644は、ディスペンサボア642の最遠位端であってもよい。ボア642は、軸Lに平行であってもよい。ボア642は、分注されるべき流体を含有するように構成されてもよい。ボア642は、開口644と流体連通してもよい。
【0150】
ディスペンサ640は、継手110によって受容されてもよい。端部641は、継手110中に長手方向に挿入されてもよい。端部641が継手110中に挿入されると、軸Lは、(図1に示される)軸Lと同一線上にあってもよい。継手110中への端部641の挿入は、移動止め218に対する表面648の突接によって制限されてもよい。表面648が移動止め218に対して突接するとき、開口644は、開口部222と流体連通してもよい。
【0151】
表面648が移動止め218に対して突接するとき、ガスケット204は、表面648と基盤部分213との間で圧縮されてもよい。ガスケット204が表面648と基盤部分213との間で圧縮されるとき、ガスケット204は、表面648と密封接触していてもよい。ガスケット204が表面648と密封接触しているとき、シール204、壁645、および壁209は、領域Rを画定してもよい。ガスケット204が表面648と密封接触しているとき、領域Rは、ボア642との流体連通から隔離されてもよい。
【0152】
ディスペンサ640は、係合表面649を含んでもよい。端部641が継手110中に挿入されると、部材219は、表面649に係合してもよい。部材219と表面649との係合は、ガスケット204を表面648との密封接触に維持し得る。
【0153】
図7は、図4に示される継手110のものと類似し、ディスペンサ740のディスペンサ遠位端741が継手710中に挿入される図における、例証的継手710を示す。継手710は、(図1に示される)継手110と共通する、1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。
【0154】
継手710は、本体711を含んでもよい。本体711は、内壁709を含んでもよい。本体711は、空隙720を含んでもよい。
【0155】
本体711は、基盤部分713を含んでもよい。基盤部分713は、シール704を支持してもよい。シール704は、輪郭付き上部705を含んでもよい。基盤部分713は、移動止め718を支持してもよい。移動止め718は、輪郭付き面717を含んでもよい。
【0156】
ディスペンサ740は、側壁745を含んでもよい。ディスペンサ740は、ボア742を含んでもよい。ボア742は、分注されるべき流体を含有するように構成されてもよい。ディスペンサ740は、輪郭付き末端面748を含んでもよい。表面748は、上部705に相補的であってもよい。表面748は、面717に相補的であってもよい。
【0157】
図7は、ディスペンサ740が、継手710中に挿入され得ることを示す。継手710中へのディスペンサ740の挿入は、移動止め718に対する表面748の突接によって制限されてもよい。表面748が移動止め718に対して突接するとき、ボア742は、空隙720と流体連通してもよい。
【0158】
表面748が移動止め718に対して突接するとき、ガスケット704は、表面748と基盤部分713との間で圧縮されてもよい。ガスケット704が表面748と基盤部分713との間で圧縮されるとき、ガスケット704は、表面748と密封接触状態にあってもよい。ガスケット704が表面748と密封接触状態にあるとき、シール704、壁745、および壁709は、領域R1を画定してもよい。ガスケット704が表面748と密封接触状態にあるとき、領域R1は、ボア742との流体連通から隔離されてもよい。
【0159】
継手710は、係合部材719を含んでもよい。ディスペンサ740は、係合表面749を含んでもよい。ディスペンサ740が継手710中に挿入されると、部材719は、表面749に係合してもよい。部材719と表面749との係合は、ガスケット704と表面748との密封接触状態を維持し得る。
【0160】
本体711は、1つまたはそれを上回るボスを含んでもよい。例えば、本体711は、ボス721を含んでもよい。ディスペンサ740が継手710中に挿入されると、ボス721は、壁745に係合してもよい。ボス721と壁745との係合は、ガスケット704と表面748との密封接触状態を維持し得る。
【0161】
図8は、(図1に示される)線4−4に沿って観察される断面図における、継手110を示す。
【0162】
図8は、(図1に示される)線4−4に沿った、ディスペンサ640のディスペンサ遠位端641が継手110中に挿入されるもの等の図における、継手110を示す。
【0163】
ディスペンサ640が継手110中に挿入されると、表面648は、移動止め218に対して突接してもよい。移動止め218に対する表面648の突接は、ガスケット204を圧縮してもよい。ガスケット204が圧縮されるとき、ガスケット204は、表面648に密閉して接触してもよい。
【0164】
ディスペンサ640が継手110中に挿入されると、壁645は、リム208に係合してもよい。リム208と壁645との係合は、(図6に示される)軸Lを(図1に示される)軸Lと整合させてもよい。
【0165】
リム208と壁645との係合は、リム208を変形させてもよい。リム208がディスペンサ640によって変形され、ガスケット204がディスペンサ640によって圧縮されるとき、緊張力が、リム208とガスケット204との間に伝達されてもよい。緊張力は、部材201および部材207を通して伝達されてもよい。緊張力は、ガスケット204を、表面648に対してさらに押勢することによって、ガスケット204と表面648との密封接触を強化してもよい。緊張力は、リム208を、リム208と壁645との間の間隙中にさらに押し込むことによって、リム208と壁645との係合を強化してもよい。
【0166】
図9は、(図6に示される)線9−9に沿って観察される、(図6に示される)ディスペンサ640が継手110中に挿入される、継手110の断面図である。線9−9は、移動止め218に対し、かつガスケット204に対する(図6に示される)表面648の当接の平面内に置かれてもよい。移動止め218、ガスケット204、および領域Rは、継手110内に置かれてもよい。
【0167】
流体960は、開口644に及んでもよい。流体960は、開口部222に及んでもよい。流体960は、(図6に示される)ボア642が含むように構成され得る、流体であってもよい。
【0168】
流体の1つまたはそれを上回る体積が、ガスケット204の内側境界内に置かれてもよい。例えば、体積962は、ガスケット204の内側境界内に置かれてもよい。体積962は、移動止め218上に置かれてもよい。体積962は、(図6に示される)表面648の下方に置かれてもよい。体積962は、開口644に及ぶ流体960と連続的であってもよい。体積962内の流体は、流体960であってもよい。ガスケット204が(図6に示される)表面648と密封接触状態にあるとき、体積962内の流体は、領域Rから密閉して隔離されてもよい。ガスケット204が(図6に示される)表面648と密封接触状態にあるとき、開口644は、領域Rから密閉して隔離されてもよい。ガスケット204が(図6に示される)表面648と密封接触状態にあるとき、開口部222は、領域Rから密閉して隔離されてもよい。
【0169】
図10は、例証的デバイス1000を示す。デバイス1000は、図9に示されるように、(図6に示される)ディスペンサ640が継手110中に挿入される、継手110と共通する、1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。図9では、移動止め218、ガスケット204、および領域Rは、継手110内に置かれてもよく、デバイス1000では、移動止め1018、ガスケット1004、および領域R2は、継手1110内に置かれてもよい。図9では、(図6に示される)シリンジ末端面648は、移動止め218に当接し、ガスケット204に密閉して係合してもよく、デバイス1000では、シリンジ末端面(図示せず)は、移動止め1018に当接し、ガスケット1004に密閉して係合してもよい。図9では、流体960は、開口644に及んでもよく、デバイス1000では、流体960は、シリンジ末端面(図示せず)の開口に及んでもよい。
【0170】
デバイス1000は、図9に示されるように、(図6に示される)ディスペンサ640が継手110中に挿入される、継手110と異なってもよい。図9では、移動止め218の外側環状境界は、ガスケット204の内側環状境界内に置かれてもよく、デバイス1000では、ガスケット1004の外側環状境界は、移動止め1018の内側環状境界内に置かれてもよい。図9では、流体960は、移動止め218の内側環状境界によって境界されてもよく、デバイス1000では、流体960は、シール1004の内側環状境界によって境界されてもよい。
【0171】
流体の1つまたはそれを上回る体積が、ガスケット1004の外側環状境界外に置かれてもよい。例えば、体積1062は、ガスケット1004の外側環状境界外に置かれてもよい。体積1062は、移動止め1018上に置かれてもよい。体積1062は、デバイス1000のシリンジ末端面(図示せず)の下方に置かれてもよい。ガスケット1004がデバイス1000のシリンジ末端面(図示せず)と密封接触状態にあるとき、体積1062内の流体は、デバイス1000の流体が及ぶ開放中心部から、密閉して隔離されてもよい。ガスケット1004がデバイス1000のシリンジ末端面(図示せず)と密封接触状態にあるとき、デバイス1000の開放中心部は、領域R2から密閉して隔離されてもよい。
【0172】
図11は、例証的デバイス1100を示す。デバイス1100は、(図1に示される)デバイス100と共通する、1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。
【0173】
デバイス1100は、継手1110を含んでもよい。継手1110は、本体1111を含んでもよい。本体1111は、本体部分1113を含んでもよい。本体部分1113は、移動止め1118を支持してもよい。
【0174】
本体部分1113は、陥凹1112を含んでもよい。陥凹1112は、シール1104を受容してもよい。陥凹1112の断面は、シール1104の断面に相補的であってもよい。本体部分1113は、シール1104を支持してもよい。
【0175】
シール1104は、陥凹1112中に圧入されてもよい。シール1104は、陥凹1112の表面に接着してもよい。
【0176】
継手1110は、(図6に示される)ディスペンサ640を受容してもよい。継手1110によって受容されると、ディスペンサ640は、移動止め1118に当接し、シール1104に密閉して係合してもよい。
【0177】
図12は、例証的デバイス1200を示す。デバイス1200は、継手110を含んでもよい。継手110は、挿入部102を受容してもよい。継手110は、針130を支持してもよい。継手110は、(図1に示される)長手軸Lを画定してもよい。
【0178】
デバイス1200は、針ガード1270を含んでもよい。ガード1270は、継手110に係合してもよい。継手110は、長手方向に挿入され、ガード1270と係合してもよい。継手110は、捻転され、ガード1270と係合してもよい。継手110とガード1270との係合は、ガード1270に対して継手110をシフトさせることなく、(図6に示される)ディスペンサ640等のディスペンサが、継手110と係合されることを可能にし得る。
【0179】
継手110は、カード1270と係合されたまま保存されてもよい。カード1270は、針130を軸方向に取り囲んでもよい。カード1270は、針130の鋭利な遠位端をカバーしてもよい。継手110とカード1270との係合は、針130がカード1270によって軸方向に取り囲まれたまま、医師がディスペンサを継手110と係合することを可能にし得る。
【0180】
カード1270は、ディスペンサ流体体積の調節に先立って、除去されてもよい。
【0181】
図13は、例証的デバイス1300を示す。デバイス1300は、図6に示されるように、ディスペンサ640が継手110中に挿入される、継手110と共通する、1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。
【0182】
デバイス1300は、ディスペンサ1340を含んでもよい。デバイス1300は、継手1310を含んでもよい。継手1300は、ディスペンサ1340の一部を受容するように構成されてもよい。
【0183】
ディスペンサ1340は、ディスペンサボア1342を含んでもよい。ボア1342は、分注されるべき流体を含むように構成されてもよい。
【0184】
ディスペンサ1340は、遠位端1341を含んでもよい。端部1341は、側壁1345を含んでもよい。
【0185】
端部1341は、移動止め1318を支持してもよい。移動止め1318は、ディスペンサ開口1344を囲んでもよい。開口1344は、ボア1342の最遠位端であってもよい。ボア1342は、開口1344と流体連通してもよい。ディスペンサ1340は、係合表面1349を含んでもよい。
【0186】
端部1341は、ガスケット1304を支持してもよい。端部1341は、陥凹1312を含んでもよい。陥凹1312は、ガスケット1304を受容するように構成されてもよい。陥凹1312は、環状であってもよい。ガスケット1304は、環状であってもよい。ガスケット1304は、陥凹1312にぴったり係合してもよい。ガスケット1304は、移動止め1318を囲んでもよい。
【0187】
移動止め1318は、ディスペンサ開口1344を含んでもよい。開口1344は、ボア1342の最遠位端であってもよい。ボア1342は、開口1344と流体連通してもよい。移動止め1318の内側環状境界は、ボア1342と流体連通してもよい。
【0188】
ディスペンサ1340は、係合表面1349を含んでもよい。
【0189】
継手1310は、継手本体1311を含んでもよい。本体1311は、針1330を支持してもよい。
【0190】
本体1311は、近位表面1348を含んでもよい。表面1348は、開口部1322を画定してもよい。本体1311は、空隙1320を含んでもよい。開口部1322は、空隙1320と流体連通してもよい。空隙1320は、針1330と流体連通してもよい。
【0191】
継手1310は、内壁1309を含んでもよい。継手1310は、係合部材1319を含んでもよい。
【0192】
図14は、デバイス1300を示す。図14は、端部1341が、継手1310中に挿入され得ることを示す。継手1310中への端部1341の挿入は、表面1348に対する移動止め1318の突接によって制限されてもよい。移動止め1318が表面1348に対して突接するとき、開口1344は、開口部1322と流体連通してもよい。
【0193】
移動止め1318が表面1348に対して突接するとき、ガスケット1304は、表面1348と密封接触状態に変形されてもよい。ガスケット1304が表面1348と密封接触状態にあるとき、ガスケット1304、壁1345、および壁1309は、領域R3を画定してもよい。ガスケット1304が表面1348と密封接触状態にあるとき、領域R3は、ボア1342との流体連通から隔離されてもよい。
【0194】
端部1341が継手1310中に挿入されると、部材1319は、表面1349に係合してもよい。部材1319と表面1349との係合は、ガスケット1304と表面1348との密封接触状態を維持し得る。
【0195】
図15は、例証的デバイス1500を示す。デバイス1500は、(図13に示される)デバイス1300と共通する、1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。
【0196】
デバイス1500は、継手1310を含んでもよい。デバイス1500は、ディスペンサ1540を含んでもよい。ディスペンサ1540は、(図14に示される)ディスペンサ1340と共通する、1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。ディスペンサ1540は、継手1310中に挿入されてもよい。
【0197】
ディスペンサ1540は、ディスペンサボア1542を含んでもよい。ボア1342は、分注されるべき流体を含むように構成されてもよい。
【0198】
ディスペンサ1540は、遠位端1541を含んでもよい。端部1541は、側壁1545を含んでもよい。
【0199】
端部1541は、移動止め1518を支持してもよい。移動止め1518は、ガスケット1304を囲んでもよい。
【0200】
端部1541は、ガスケット1504を支持してもよい。端部1541は、陥凹1512を画定してもよい。陥凹1512は、ガスケット1504を受容するように構成されてもよい。陥凹1512は、環状であってもよい。ガスケット1504は、環状であってもよい。ガスケット1504は、陥凹1512にぴったり係合してもよい。ガスケット1504の内側環状境界は、ボア1542と流体連通してもよい。
【0201】
ディスペンサ1540は、係合表面1549を含んでもよい。
【0202】
継手1310中へのディスペンサ端部1541の挿入は、表面1348に対する移動止め1518の突接によって制限されてもよい。移動止め1518が表面1348に対して突接するとき、ボア1542は、空隙1320と流体連通してもよい。
【0203】
移動止め1518が表面1348に対して突接するとき、ガスケット1504は、表面1348と密封接触状態に変形されてもよい。ガスケット1504が表面1348と密封接触状態にあるとき、ガスケット1504、壁1545、および壁1309は、領域R4を画定してもよい。ガスケット1504が表面1348と密封接触状態にあるとき、領域R4は、ボア1542との流体連通から隔離されてもよい。
【0204】
端部1541が継手1310中に挿入されると、部材1319は、表面1549に係合してもよい。部材1319と表面1549との係合は、ガスケット1504と表面1348との密封接触状態を維持し得る。
【0205】
図16、17、および18は、ディスペンサ1640の遠位端1641が継手110中に挿入される、継手110を示す。ディスペンサ1640は、(図6に示される)ディスペンサ640と共通する、1つまたはそれを上回る特徴を有してもよい。
【0206】
ディスペンサ1640は、長手方向ディスペンサ軸Lを画定してもよい。端部1641は、側壁1645を含んでもよい。端部1641は、末端面1648を含んでもよい。表面1648は、ディスペンサ開口1644を画定してもよい。開口1644は、ディスペンサボア1642の最遠位端であってもよい。ボア1642は、軸Lに平行であってもよい。ボア1642は、分注されるべき流体Fを含むように構成されてもよい。流体Fは、薬剤を含んでもよい。ボア1642は、開口1644と流体連通してもよい。
【0207】
ディスペンサ1640は、プランジャシャフト1652を含んでもよい。シャフト1652は、ボア1642の最近位端から近位に延在してもよい。シャフト1652は、シャフト止め具1658を含んでもよい。止め具1658は、シャフト1652の近位の横方向表面の遠位面であってもよい。シャフト1652は、シャフトカラー1654と接続してもよい。溝1656は、シャフト1652とカラー1654との接続を維持してもよい。カラー1654は、溝1656からカラー1654をシフトすることによって、シャフト1652から除去されてもよい。
【0208】
シャフト1652は、プランジャプラグ1650を支持してもよい。ボア1642内で長手方向にシャフト1652を移動させるステップは、ボア1642内でプラグ1650を摺動させてもよい。プラグ1650は、ボア1642を摺動可能に密封してもよい。シャフト1652が遠位に押し下げられると、プラグ1650は、流体Fを、ボア1642内で遠位に押し出してもよい。
【0209】
ディスペンサ1640は、継手110によって受容されてもよい。端部1641が継手110中に挿入されるとき、軸L2は、(図1に示される)軸Lと同一線上にあってもよい。継手110中への端部1641の挿入は、移動止め218に対する表面1648の突接によって制限されてもよい。表面1648が移動止め218に対して突接するとき、開口1644は、開口部222と流体連通してもよい。
【0210】
表面1648が移動止め218に対して突接するとき、ガスケット204は、表面1648と基盤部分213との間で圧縮されてもよい。ガスケット204が表面1648と基盤部分213との間で圧縮されるとき、ガスケット204は、表面1648と密封接触状態にあってもよい。ガスケット204が表面1648と密封接触状態にあるとき、シール204、壁1645、および壁209は、領域R5を画定してもよい。ガスケット204が表面648と密封接触状態にあるとき、領域R5は、ボア1642との流体連通から隔離されてもよい。
【0211】
ディスペンサ1640は、係合表面1649を含んでもよい。端部1641が継手110中に挿入されると、部材219は、表面1649に係合してもよい。部材219と表面1649との係合は、ガスケット204と表面1648との密封接触状態を維持し得る。
【0212】
体積Vprefillの流体Fが、ボア1642内に存在してもよい。この体積は、開口1644と、プラグ1650の遠位表面1651との間に含まれてもよい。Vprefillは、ディスペンサ1640内の流体Fの初期体積であってもよい。ディスペンサ1640は、Vprefillの流体Fで事前充填されてもよい。ディスペンサ1640を事前充填するステップは、プラグ1650の遠位表面1651を、ディスペンサ1640内の位置Lprefillに設定してもよい。表面1651がLprefillにあるとき、ディスペンサ1640の最近位表面と、カラー1654の最遠位表面との間の距離は、距離dであり得る。
【0213】
図17は、位置Lprimedにおけるプラグ1650の遠位表面1651を示す。Lprimedは、位置Lprefillに対して、(図16に示される)軸L2に沿って遠位であってもよい。プラグ1650は、シャフト1652を、ボア1642中にカラー1654が許容する限り遠位に押し下げることによって、Lprimedに移動されてもよい。シャフト1652は、(図16に示される)距離dだけ遠位に押し下げられてもよい。シャフト1652が距離dだけ遠位に押し下げられると、カラー1654の最遠位表面は、ディスペンサ1640の最近位表面に接触してもよい。
【0214】
prefillからLprimedにプラグ1650を押し下げるステップは、ボア1642からVprefillの一部を遠位に押し出してもよい。その部分は、体積Vprimedであってもよい。Vprimedの部分は、空隙220中に遠位に前進されてもよい。Vprimedの部分は、針130中に遠位に前進されてもよい。Vprimedの部分は、オリフィス232に前進されてもよい。ボア1642内に残る流体の体積は、VprefillからVprimedを引いた差異によって与えられ得る。VprefillからVprimedを引いた差異は、投薬体積Vdoseを含んでもよい。
【0215】
図18は、投薬体積Vdoseが、標的1880中に分注され得ることを示す。Vdoseは、ボア1642内でLprimedから位置Ldoseに、プラグ1650を前進させることによって、標的1880中に分注されてもよい。Ldoseは、Lprimedに遠位であってもよい。プラグ1650は、カラー1654の除去後、シャフト1652を、ボア1642中に、シャフト止め具1658によって許容される限り遠位に押し下げることによって、Ldoseに前進されてもよい。カラー1654の除去後、シャフト1652が完全にボア1642中に押し下げられると、止め具1658は、ディスペンサ1640の最近位表面に接触してもよい。
【0216】
primedからLdoseを引いた差異は、ディスペンサ1640の最大送達ストロークに対応してもよい。LprefillからLdoseを引いた差異は、シャフト1652の最大ストローク長に対応してもよい。シャフト1652の最大ストローク長は、ボア1642中へのシャフト1652の完全な押し下げの後、ボア1642内に事前判定された体積の流体Fを残すように設定されてもよい。
【0217】
本発明の原理によるプロセスは、図19に図示されるプロセスの1つまたはそれを上回る特徴を含んでもよい。本プロセスの1つまたはそれを上回るステップは、図1−18に示される装置の全てまたは一部を用いて実施されてもよい。
【0218】
本プロセスのいくつかのステップは、医師によって実施されてもよい一方、他のステップは、その他によって実施されてもよい。表現の簡易化のために、本プロセスのステップは、「ユーザ」によって実施されると表現される。
【0219】
本プロセスは、治療プロセスであってもよい。治療プロセスは、患者体内への薬剤の注入を含んでもよい。標的体積の薬剤が、患者の標的組織中に注入されてもよい。標的体積の薬剤は、インプラント中に注入されてもよい。インプラントは、患者体内に移植されてもよい。標的体積は、治療プロセス中に求められる投薬体積であってもよい。
【0220】
図19は、小体積の流体を送達するための、プロセス1900の例証的ステップを示す。本装置の構成要素は、滅菌包装内に包装されてもよい。事前充填されたシリンジおよび継手は、別個の装置構成要素として包装されてもよい。継手は、針ガードと係合されてもよい。
【0221】
シリンジを事前充填する流体の体積は、送達されるべき小体積を上回ってもよい。シリンジを事前充填する流体の体積は、送達されるべき小体積でシリンジが事前充填される場合に可能であり得るよりも、大きい精度で設定されるほど十分に大きくてもよい。事前充填されたシリンジは、着脱可能キャップによって、遠位端上を冠着されてもよい。キャップは、シリンジの保存中の漏出による、流体の損失を防止し得る。送達されるべき薬剤を含む体積の流体が、シリンジを、プランジャプラグの遠位表面から、キャップの内側表面まで充填してもよい。
【0222】
事前充填されたシリンジは、プランジャプラグの遠位表面が、(図16に示される)Lprefillにあるように、そのシャフトを位置付けてもよい。シャフトカラーは、(図16に示される)シリンジシャフトの近位端に接続されてもよい。
【0223】
プロセス1900は、ステップ1902において開始してもよい。ステップ1902において、ユーザは、無菌包装から、継手および冠着かつ事前充填されたシリンジを取り出してもよい。
【0224】
ステップ1904において、ユーザは、冠着されたシリンジを、冠着された端部がほぼ直立するように反転させてもよい。
【0225】
ステップ1906において、ユーザは、反転されたシリンジのキャップを外してもよい。
【0226】
ステップ1908において、ユーザは、キャップを外され、反転されたシリンジを、継手中に完全に係合させてもよい。シリンジがシールを含む実施形態では、継手は、針を支持し、リザーバを含んでもよいが、これがシールを含まないように構成されてもよい。シリンジがリザーバを含む実施形態では、継手は、針を支持してもよいが、これがリザーバを含まないように構成されてもよい。シリンジと継手との係合は、シリンジと継手との密封接触をもたらし得る。
【0227】
ステップ1910において、ユーザは、継手から針ガードを除去してもよい。
【0228】
ステップ1912において、ユーザは、反転されたシリンジのプランジャを押し下げてもよい。プランジャの押し下げは、シリンジボア内で、(図17に示される)LprefillからLprimedに、プラグの遠位面を前進させてもよい。プラグの遠位面の前進は、シリンジ内で、Vprimedだけ流体の体積を減少させてもよい。プラグの遠位面の前進は、継手と係合されるシリンジをプライミングしてもよい。
【0229】
ボア内でのプランジャの前進は、(図16に示される)シャフトカラーによって制限されてもよい。(図17に示される)Lprimedへのシャフトの前進後、ユーザは、カラーを除去してもよい。
【0230】
ステップ1914において、ユーザは、(図18に示される)標的1880等、標的領域中に針を挿入してもよい。
【0231】
ステップ1916において、ユーザは、プランジャを、最大送達ストロークまで完全に押し下げ、標的領域中に投薬体積の薬剤を注入してもよい。
【0232】
したがって、小体積薬剤送達のための装置および方法が、提供されている。当業者は、限定ではなく例証を目的として提示される、説明される実施形態以外によって、本発明が実践され得ることを理解するであろう。本発明は、以下の請求項によってのみ限定される。
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