(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御信号は、ディスペンスされる飲料における少なくとも1つの香料を含み、前記制御信号は、少なくとも1つの注ぎコマンドを含み、前記第1のディスペンスシステム又は第2のディスペンスシステムのいずれかにより前記制御信号が受信されたときに、その受信するディスペンスシステムは、前記少なくとも1つの香料を含む飲料をディスペンスするように動作する、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
前記第1のGUIセクションは、前記第1のディスペンスシステムに関連した第1の飲料選択セクションであり、そして前記第2のGUIセクションは、第2のディスペンスシステムに関連した第2の飲料選択セクションである、請求項1から3のいずれかに記載の飲料ディスペンサ。
前記第1のGUIセクション及び前記第2のGUIセクションは、GUIレイヤのハイアラーキーに配置された複数のGUIセクションの中の部分である、請求項1から4のいずれかに記載の飲料ディスペンサ。
前記コンピュータは、前記タッチ事象データポイント各々に共通の複数のGUIレイヤのうちのGUIレイヤを識別するように動作する、請求項5に記載の飲料ディスペンサ。
前記第1のGUIセクションは、第1のGUIレイヤにあって第1のディスペンスシステムに関連した第1の飲料選択セクションであり、そして前記第2のGUIセクションは、更に、第1のGUIレイヤにあって第2のディスペンスシステムに関連した第2の飲料選択セクションを備えている、請求項1から6のいずれかに記載の飲料ディスペンサ。
前記第1の飲料選択セクション及び第2の飲料選択セクションは、第2のGUIレイヤにおいて共通のユーザセクションを共有する、請求項7に記載の飲料ディスペンサ。
前記第1の飲料選択セクション及び第2の飲料選択セクションの両方の第1構成及び第2構成を更に備え、前記第1構成は、ユーザによる選択のために複数の利用可能な飲料を提示し、そして前記第2構成は、ユーザによる選択のために複数の補足的香料及びディスペンスコマンドを提示する、請求項7に記載の飲料ディスペンサ。
前記第1のディスペンスシステム及び第2のディスペンスシステムのうちの前記制御信号を受信するディスペンスシステムが飲料をディスペンスする、請求項1から9のいずれかに記載の飲料ディスペンサ。
前記コンピュータに通信接続されて、前記GUIに提示される各アイコンの現在位置が記憶されるコンピュータ読み取り可能な媒体を更に備え、前記コンピュータは、各アイコンの記憶された現在位置を各タッチ事象データポイントの位置と比較して、各タッチ事象データポイントに関連した少なくとも1つのアイコンを識別する、請求項11又は12のいずれかに記載の飲料ディスペンサ。
アイスディスペンスシステムを更に備え、前記コンピュータは、前記受け取られたリストにおけるタッチ事象データポイントに関連した第3のアイコンを識別し、この第3のアイコンに関連した第3のGUIセクションを識別し、この第3のGUIセクションに関連したタッチ事象データポイントからの第3のジェスチャー入力を解釈し、そしてこの第3のジェスチャー入力に応答して第3の制御信号を発生し、この第3の制御信号は、前記アイスディスペンスシステムへ向けられそして要求されたアイスディスペンスを表わす、請求項11から13のいずれかに記載の飲料ディスペンサ。
前記GUIは、媒体セクションを更に備え、前記コンピュータに通信接続されたコンピュータ読み取り可能な媒体には複数のグラフィックコンテンツが記憶され、前記コンピュータは、前記第1のジェスチャー入力に基づいてグラフィックコンテンツを選択し、そしてその選択されたグラフィックコンテンツを提示するようにグラフィックディスプレイを動作する、請求項11から14のいずれかに記載の飲料ディスペンサ。
ディスプレイ及びタッチ感知グラフィックディスプレイに提示されるグラフィックユーザインターフェイス(GUI)、並びに少なくとも第1のディスペンスシステム及び第2のディスペンスシステムを備えた飲料ディスペンサにおいて、飲料をディスペンスする方法は、
前記タッチ感知グラフィックディスプレイに提示された前記GUIへの第1のユーザからの第1のユーザ入力及び第2のユーザからの第2のユーザ入力を一斉に受け取り、
前記タッチ感知グラフィックディスプレイで感知したタッチ事象を表わすタッチ事象データポイントのリストを提供し;
各タッチ事象データポイントに関連して前記GUIに提示される複数のアイコンを識別し;
前記識別されたアイコンに関連する前記GUIの第1のGUIセクション及びGUIの第2のGUIセクションを識別し、前記第1のGUIセクション及び第2のGUIセクションは前記GUI内で非重畳であり;
前記第1のGUIセクションにおけるタッチ事象データポイントを第1のジェスチャー入力として解釈し;
前記第2のGUIセクションにおけるタッチ事象データポイントを第2のジェスチャー入力として解釈し;
前記第1のジェスチャー入力に基づいて第1のコマンドインストラクションを前記第1のディスペンスシステムに与え;及び
前記第2のジェスチャー入力に基づいて第2のコマンドインストラクションを前記第2のディスペンスシステムに与る;
ことを含む方法。
複数のハイアラーキーGUIレイヤのうちの、全てのタッチ事象データポイントに共通のGUIを含むGUIレイヤを識別する;ことを更に含む、請求項16又は17のいずれかに記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
調査及び実験を通して、本発明者は、タッチ感知ディスプレイスクリーン、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)を経て受け取られたマルチタッチ入力に反応するマルチタッチ制御ディスペンスノズルを有する飲料ディスペンス機を提供することが有益であると分かった。又、調査及び実験を通して、本発明者は、タッチ感知ディスプレイスクリーンにおいてそのような入力を受け取る2つ以上のノズルから同時に及び/又は一斉にディスペンスするユニットを提供することが望ましいと分かった。
【0014】
本開示において、「一斉に(simultaneously)」及び「同時に(concurrently)」は、事象の相対的なタイミングを表わすのに使用される。「一斉に」は、同時に生じる事象のタイミングを指し、例えば、2人のユーザがタッチ感知ディスプレイをタッチジェスチャーで同時に押すか、又は以下に詳細に述べるタッチ事象データポイントのリストのリフレッシュレート内で押すことを指す。「同時に」は、各事象が期間を有し、そしてその期間の少なくとも一部分にわたって2つの事象間に重畳があるような事象のタイミングを指し、例えば、飲料ディスペンサが第1ノズルから飲料をディスペンスし始め、そのディスペンス中に、第2ノズルから飲料のディスペンスを開始することを指す。事象の「一斉」タイミングは、事象の「同時」タイミングの特殊な場合であることが更に理解される。
【0015】
実施形態において、2人以上の異なるユーザによる同時入力を単一のタッチ感知ディスプレイスクリーンへ解読するための構成及び動作方法が提供され、従って、この構成は、同時及び/又は一斉選択及び/又は注ぎ入力に基づいて同時ディスペンスを与えることができる。実施形態において、デジタイザは、タッチ感知グラフィックディスプレイから必要なデータパッケージを与え、デジタイザからのそのようなデータは、前記で強調された目的を達成するため飲料ディスペンス機の少なくとも1つのコントローラにより使用されるコマンドに変換される。タッチ感知グラフィックディスプレイは、少なくとも1つのコンピュータ又はコントローラ、例えば、単一のボードコンピュータ(SBC)に直接的又は間接的に接続される。そのような接続の一例は、ディスプレイを駆動してスクリーンにグラフィックを置きそしてタッチ事象データポイントのリストをコンピュータへ返送する使用される低電圧差動シグナリング(LVDS)接続である。タッチ事象データを識別及びコンパイルし、そしてこのデータをコンピュータに与えるためにタッチ感知グラフィックディスプレイとコンピュータとの間にデジタイザが接続される。一実施形態では、デジタイザは、以下に詳細に開示するように、タッチ感知グラフィックディスプレイに一斉に生じる複数のタッチ事象を解釈するように特に構成される。コンピュータは、例えば、多数の方法で、且つこれに限定されないが、WINDOWS(登録商標)、UNICES、LINUXタイプシステム、UMBUNTU、FEDORA、KUBUNTU、及び当業者により認識される他のものを含む種々のオペレーティングシステムで構成することができる。
【0016】
実施形態において、コンピュータは、受信したタッチ事象データを以下に詳細に述べるようにユーザ入力信号及び選択として解釈する。次いで、コンピュータは、複数のバルブを制御するように動作して、単一のノズルを通して複数の飲料成分を含む選択された飲料のディスペンスを与えるように開発された複数香料バルブ(MFV)ボードと通信する。以下に更に詳細に開示するように、実施形態において、MFVボードは、これに限定されないが、バルブのシーケンシングを含めてディスペンスを制御するように動作して、持ち越しが最小になると共に飲料を作り上げる全ての成分商品の正しい比が与えられることを保証する。
【0017】
規範的実施形態の以下の説明を通して本開示の更なる詳細が明らかとなろう。
【0018】
図1は、飲料ディスペンサ10の規範的実施形態の斜視図である。飲料ディスペンサ10は、以下に詳細に述べるタッチ感知グラフィックディスプレイ12を備え、これは、複数の異なる機能セクションを伴うグラフィックユーザインターフェイス(GUI)を提示するように動作する。以下に詳細に述べるように、複数の機能セクションの各々は、同様の非重畳セクションを包囲するGUIの異なるレイヤにより表わされる。
【0019】
飲料ディスペンサ10は、少なくとも2つの飲料を一斉にディスペンスするよう構成されたディスペンスエリア14を備えている。このディスペンスエリアは、選択された飲料をディスペンスさせる複数のノズル16を備えている。
図1に示す飲料ディスペンサ10の規範的な実施形態において、ディスペンスエリア14は、2つのノズル16を含むが、他の実施形態では、3つ以上のノズル16が存在してもよいことが明らかである。ディスペンスエリア14は、更に、アイスディスペンサ18も備えている。この技術で知られたアイスディスペンサの種々のタイプ及び構成は、これに限定されないが、「ドロップ・イン」型のアイスディスペンサを含めてここに開示する実施形態に規範的に使用される。以下に更に詳細に述べるように、1つの実施形態では、アイスディスペンサ18は、
図1に示すレバー20によって操作されるか、又は別の実施形態では、以下に更に詳細に述べるように、タッチ感知グラフィックディスプレイ12へのタッチ入力により操作される。
【0020】
図2は、飲料ディスペンサ22の規範的実施形態の系統図である。一実施形態において、システム形態で示された飲料ディスペンサ22は、
図1に示す飲料ディスペンサ10に合体されるが、飲料ディスペンサ22は、
図1には示されていない他の物理的形態をとってもよいことを理解されたい。
【0021】
図2には示されていないが、飲料ディスペンサの規範的実施形態は、電気的に作動されるものであり、飲料ディスペンサ22は、国際電気規格を取り扱うために適当な接続及びコンバータと共に構成される。規範的な実施形態では、飲料ディスペンサ22は、50/60Hz主電源の120、130又は240VACを受電するように構成される。飲料ディスペンサの規範的実施形態は、主電源を、これに限定されないが24VDCを含めて、種々のコンポーネントの動作に適した電力へと変換する電源を含む。
【0022】
飲料ディスペンサ22は、タッチ感知グラフィックディスプレイ24を備えている。非限定の規範的実施形態では、タッチ感知グラフィックディスプレイ24は、例えば、投影型タッチキャパシタンス(PTC)マルチタッチスクリーンである。タッチ感知グラフィックディスプレイ24は、タッチ感知グラフィックディスプレイにより感知されたタッチ事象を識別するタッチ事象データのリアルタイムリストを出力するデジタイザを備えている。規範的実施形態において、このタッチ事象データは、リストで出力される。そのようなリストは、デジタイザ及び/又はタッチ感知グラフィックディスプレイのリフレッシュレートにおいてリアルタイム又はほぼリアルタイムで更新される。一実施形態では、リストは、10ポイントまでのタッチ事象データを含む。他の規範的実施形態では、このリストは、より多くのポイントのタッチ事象データ、例えば、これに限定されないが、50ポイント以上のタッチ事象データを含んでもよい。規範的実施形態において、タッチ事象データポイントのリストは、タッチ状態に変化(タッチ又は非タッチ)が生じたポイントしか識別しない。
【0023】
タッチ事象データは、タッチ感知グラフィックディスプレイ24のデジタイザから、例えば、単一ボードコンピュータ(SBC)であるコンピュータ26に送られる。1つの非限定実施形態では、コンピュータ26は、Ubuntuオペレーティングシステムを伴うAaeon EMB−9459単一ボードPCである。
【0024】
コンピュータ26は、例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体28を含むか、さもなければ、コンピュータ読み取り可能な媒体28に通信接続される。コンピュータ26により実行されたときに、以下に詳細に開示される種々の機能を遂行するソフトウェア及び/又はアプリケーションの形態でコンピュータ読み取り可能なコードがコンピュータ読み取り可能な媒体28に記憶される。動作中に、コンピュータ26は、タッチ感知グラフィックディスプレイ24からタッチ事象データポイントを受け取り、そしてそのタッチ事象データポイントをパースして、タッチ事象を識別しそしてタッチ感知グラフィックディスプレイ24に提示されたグラフィックユーザインターフェイス内の種々のレイヤ及びセクション間に割り当てる。
【0025】
規範的実施形態において、コンピュータ26は、
図4に規範的に示すように、
図4に示す複数のセクションより成る複数のレイヤとして、及び
図5の分解及びハイアラーキー図に規範的に示すように、GUIを提示するようタッチ感知グラフィックディスプレイ240を動作する。コントローラは、ここに開示するように動作して、レイヤ間のタッチ事象データポイントにおける特定のタッチ事象、レイヤ内のGUIセクション、それらセクションにおいてユーザ(1人又は複数)に提示されるユーザ入力オプションを関連付けて、2人以上のユーザによる飲料ディスペンサの同時使用を取り扱う。
図4及び5を参照すれば、GUI50は、レイヤ0において実施される。媒体セクション52及びユーザセクション54は、レイヤ1において実施される。更に、ユーザセクション54は、レイヤ2を作り上げる第1の飲料選択セクション56及び第2の飲料選択セクション58により表わされる。アイスディスペンサセクション60は、ユーザセクション54に含まれることも任意である。第1及び第2の飲料選択セクション(56、58)の任意の第1及び第2の構成(66、68)は、レイヤ3を作り上げる。
【0026】
図2に戻ると、コンピュータ26は、受け取ったタッチデータからのタッチ事象を、例えば、第1の飲料選択セクション58と、第2の飲料選択セクション58と、ユーザセクション54のアイスディスペンサセクション60との間に割り当て、そしてそれらの割り当てられたタッチ事象を、以下に詳細に述べるように、各ディスペンスコントローラへのコマンドとして解釈する。
【0027】
飲料ディスペンサ22は、第1の複数香料バルブ(MFV)ボード30、複数のフローバルブ37及びノズル38を含む第1のディスペンスユニット33を備えている。飲料ディスペンサは、更に、第2のMFVボード32、複数のフローバルブ37及びノズル38を含む第2のディスペンスユニット35を備えている。コンピュータ26は、第1の飲料選択セクション56及び第2の飲料選択セクション58に各々割り付けられるタッチ事象に基づいて第1のMFVボード30及び第2のMFVボード32へ各々インストラクションコマンドを与える。各MFVボード30、32は、例えば、コンピュータからのコマンドを解釈して、それらのコマンドを、MFVボード30、32に関連した複数のバルブ37の動作へと変換し、希釈液源34からの少なくとも1つの希釈液及び香料源36からの少なくとも1つの香料を含む複数の飲料成分をディスペンスさせるSBCを備えている。規範的実施形態において、希釈液源34は、これに限定されないが、静水(still water)、及び1つ以上の炭酸レベルの種々の水を含む炭酸入りの水を含めて、複数の利用可能な希釈液を供給する。規範的な実施形態において、香料源36は、これに限定されないが、香料入りシロップ及び他の香料エキスを含めて、複数の飲料香料及び添加物を供給する。これら実施形態において、香料源36の香料は、ブランド飲料(例えば、PEPSI及びCOKE)のシロップ及び補足的香料(例えば、バニラ、チェリー、ライム、等)を含む。
【0028】
規範的実施形態において、MFVボードは、例えば、4つまでの希釈液、16のブランド飲料シロップ、及び8つの香料エキスのディスペンスを制御するよう構成されるが、これらは、単に例示に過ぎず、MFVボードによる制御されたディスペンスの数及びタイプを限定するものではない。MFVボードは、コンピュータ26からのインストラクションを、共通ノズル38を通して希釈液及び香料をディスペンスするための希釈液及び香料の選択された組合せでの適当なフローバルブ37の動作へと変換するように動作する。図示された規範的実施形態において、第1のMFVボード30及び第2のMFVボード32は、両方とも、コンピュータ26に直接通信接続される。しかしながら、
図3に規範的に示すような別の実施形態では、MFVボードは、連結又はシリーズ構成で接続され、これは、
図2に示す2つのディスペンスユニットを越えて飲料ディスペンサ22内に3つ以上のディスペンスユニットを含む複数のディスペンスシステムの実施を容易にする。
【0029】
飲料ディスペンサ22の規範的実施形態において、コンピュータ26は、アイスディスペンサの攪拌制御リレー40に更に通信接続される。攪拌制御リレー40は、アイスをディスペンスするためにコンピュータ126からコマンドインストラクションを受け取る。規範的実施形態において、コンピュータ26は、少なくとも1つのタッチ事象を、
図4に例示されたアイスディスペンサセクション60内のアイスディスペンス選択のユーザ入力に関連したものであると解釈した後に、このコマンドインストラクションを攪拌制御リレー40に与える。
【0030】
攪拌制御リレー40は、このインストラクションを受け取ると、攪拌モータ42を動作して、アイス供給源を移動すると共に、ゲートと共に規範的に構成されたアイスディスペンスポート44を開いて、アイスをディスペンスさせる。入力が解除されると、又は入力を受け取った後に所定の時間が経過すると、アイスディスペンスポート44が閉じて攪拌モータ42が停止される。
【0031】
図6Aは、飲料選択セクション56、58の第1の構成66の規範的実施形態を示す。
図6Bは、飲料選択セクション56、58の第1の構成68の規範的な実施形態を示す。飲料選択セクションの第1の構成66は、例えば、ユーザ選択のために利用可能なブランド飲料或いは注文又は独占的飲料の複数の飲料アイコン72を提示するカルーセル70として構成される。システムは、飲料選択セクションに割り当てられた種々のユーザ入力を確認するように動作する。規範的に、コンピュータは、「フリック(flick)」、「タップ(tap)」及び「タッチアンドホールド(touch and hold)」ジェスチャー入力、並びに所定時間中の入力の不存在を解釈するように動作する。規範的実施形態において、「フリック」ジェスチャーは、スタート点からある方向に離れていく一連のポイントを実施するタッチ事象データポイントの時間シーケンスとして解釈される。飲料選択セクション内で一般的に右方向又は左方向のそのようなフリックジェスチャーがコンピュータにより識別されると、コンピュータは、カルーセル70において一連の提示される飲料アイコン72を繰り返して、ブランド飲料アイコン(例えば、PEPSI又はCOKE)である飲料アイコン72の1つをカルーセル70内の種々の位置へ移動させる。規範的実施形態では、カルーセル70は、所定数の飲料アイコン72のみを提示するように構成され、そして更に別の実施形態では、所定の奇数の飲料アイコン72を提示して1つの飲料アイコン72が飲料選択セクション内のカルーセル70の中心位置を保持できるようにする。
【0032】
「タップ」ジェスチャーは、一連の局所的ポイントにおいてタッチ事象データポイントの短時間シーケンスを順次に受け取り、その後、それらの同じポイントの解除事象を受け取る際に、コンピュータによって解釈される。中心位置の飲料アイコン72を「タップ」すると、その飲料の選択が生じ、コンピュータは、第2構成68で飲料選択セクションを提示するようタッチ感知グラフィックディスプレイを動作する。「タップ」ジェスチャーがカルーセル70において他のいずれかの飲料アイコン72に関連して解釈された場合には、コンピュータは、依然、上述したように第2構成を提示するように動作するが、選択された飲料アイコン72をコンピュータメモリに内部記憶し、ナビゲーションが飲料選択セクションの第1構成に復帰するときに、カルーセル70の中心位置に以前に選択された飲料アイコン72が来るようにする。
【0033】
飲料選択セクションの第2構成68では、飲料選択セクションの第1構成66から以前に選択された飲料のアイコン74が提示される。第2構成68は、更に、選択された飲料に対する複数の任意の補足香料又は添加物を提示する複数の補足的香料アイコン76A−Hを提示する。そのような香料の非限定例は、チェリー、グレープ、レモン、ライム、オレンジ、バニラ、ミント、バジル及びシナモンを含むが、当業者であれば、他の香料も明らかであろう。更に、第2構成は、バックボタンアイコン78、注ぎボタンアイコン80及びクリアボタンアイコン82を含む制御ボタンアイコンを提示する。
【0034】
第2構成で飲料選択セクションを提示するためにコンピュータによってグラフィックユーザインターフェイスが動作されるときには、コンピュータは、コンピュータが受け取ったタッチ事象データポイントから「タップ」ジェスチャー及び「タップアンドホールド」ジェスチャーを解釈するように動作する。「タップ」事象は、上述したように解釈され、一方、「タッチアンドホールド」事象は、同じポイントで解除事象が検出される前に特定のポイントでタッチ事象が検出される間に経過する所定の最小長さの時間によって決定される。動作中に、ユーザは、1つ以上のタップジェスチャー入力を香料アイコン76A−Hの1つ以上に入力する。1つ以上のアイコンを選択すると、コンピュータは、選択されたアイコンを変化させるようにグラフィックディスプレイを動作して、選択された飲料アイコン74により再び指示される選択された香料に合体するためにそのような香料が選択されたことを強調するか、さもなければ、それを指示する。例えば、バックボタンアイコン78に対してタップジェスチャーでバックボタンアイコン78を選択すると、コンピュータは、タッチ感知グラフィックディスプレイを制御し、以前に選択された飲料の飲料アイコンがカルーセルの中心に来るようにして飲料選択セクションの第1構成を提示する。例えば、タップジェスチャーでクリアボタンアイコン82をユーザが選択すると、香料アイコン76A−Hの選択から、提示された第2構成をクリアすることができる。
【0035】
注ぎボタンアイコン80は、例えば、ユーザにより「タッチアンドホールド」ジェスチャーで動作され、即ちユーザは、選択された飲料及び補足的香料がノズルからディスペンスされる一般的な時間中自分の指を注ぎボタンアイコン80に対して保持する。
図2に戻ると、コンピュータ26とMFVボード30、32が相互作用する仕方は色々ある。1つの実施形態では、コンピュータは、飲料選択及び補足的香料選択の各々を、ユーザが注ぎボタンアイコンを選択するまで、コンピュータのメモリにセーブし、その後、全飲料要求が適当なMFVボードに送られる。別の構成では、コンピュータは、ユーザによりなされた各選択で適当なMFVボードへのインストラクションを更新し、ユーザが注ぎボタンアイコンを選択する時間までに、全飲料注文がMFVボードに送られてMFVボードに記憶されるようにする。
【0036】
規範的な実施形態において、コンピュータが1つの飲料選択セクションの注ぎボタンアイコンに関連したタッチダウン事象を識別すると、コンピュータは、関連するMFVボードにディスペンス信号を与える。更に別の規範的な実施形態では、ディスペンス信号は、所定長さの時間中MFVバルブによるディスペンスを要求するディスペンス信号である。規範的及び非限定の実施形態では、この所定長さの時間は、25.5秒(255ds)である。しかしながら、飲料選択セクションの注ぎボタンアイコンで解除事象が検出されると、コントローラは、以前に要求されたディスペンスを終了させるためにMFVバルブに第2のインストラクション信号を与える。これは、ユーザが注ぎボタンアイコン80を押している期間中要求された飲料をディスペンスするという実際的な作用をユーザに及ぼすが、その後の終了信号が与えられない場合には、MFVボードが、飲料のディスペンスを続けるのではなく、合計で所定長さの時間中ディスペンスを行うようにバルブを動作するだけであるという内蔵保護機構も与える。
【0037】
図3は、飲料ディスペンサ46の付加的な規範的実施形態の系統図である。
図3の系統図では、本開示の明瞭化及び簡潔化のために
図2と3との間に同じ参照番号を使用して、同様の構造を示すことが認識される。
図3の飲料ディスペンサ46は、例えば、第1のMFVボード30と第2のMFVボード32との間に一連の又は連結した通信構成で通信接続が存在する実施形態を示している。そのような実施形態では、第2のMFVボード32に意図されたコンピュータ26からのコマンドインストラクションは、第2のMFVボード32へ中継される前に、第1のMFVボード30に与えられる。そのような規範的実施形態は、3つ以上のディスペンスユニットを備えた
図2及び3に示すいずれかの構成において飲料ディスペンサの実施を容易にすることができる。
【0038】
更に、飲料ディスペンサ46は、アイスディスペンサ18、第1のMFVボード30、及び第2のMFVボード32の各々が手動レバー48によりアイス又は選択された飲料のいずれかのディスペンスのために操作される実施形態を示す。例えば、レバー48は、各ノズル38又はアイスディスペンサポート44に物理的に関連され、飲料ディスペンサ46のユーザは、アイス又は飲料のディスペンスを開始するためにカップでレバー48を操作する。そのような実施形態では、ユーザ(1人又は複数)は、GUIの飲料選択セクションを使用して、飲料及び補足的香料を選択し、その選択は、関連MFVボードに送られる。しかしながら、飲料のディスペンスは、関連手動レバー48の操作により意図され且つ制御される。
【0039】
別の実施形態では、
図2及び3に示す特徴の組合せを本開示の範囲内で一緒に合体できることが明らかである。それ故、別の実施形態では、1つ以上のアイスディスペンサ又は飲料ディスペンサユニットのための注ぎコマンドがユーザ(1人又は複数)によりタッチスクリーンを通して入力され、及び/又は手動レバーの操作から入力される。
【0040】
図7は、複数のユーザのマルチタッチ入力から複数の飲料をディスペンスする方法100の規範的な実施形態を示すフローチャートである。上述したように、タッチ感知入力装置が、タッチ事象データを、単一タッチ事象を実施するタッチ事象データポイントのリストとして出力する分野では問題がある。その現在の構成は、グリップ、ピンチ及び回転ジェスチャーのような複雑なマルチタッチジェスチャーの検出を容易にし且つ可能にするが、タッチ感知ユーザインターフェイスを使用して複数の同時ユーザ入力を収集することについては障壁を招く。それらの問題の結果、マルチディスペンスシステムディスペンサの各ディスペンスシステムに対してボタン、レバー及び/又はタッチ感知ディスプレイを含む専用の個別のユーザ入力装置が必要となる。本発明者により識別された問題は、以下に詳細に述べる方法100の実施形態により克服される。
【0041】
102において、タッチ事象データポイントのリストが受け取られる。例えば、タッチ事象データポイントのこのリストは、上述したように、タッチ感知グラフィックディスプレイのデジタイザから受け取られ、そして飲料ディスペンサのコンピュータにより受け取られる。以前に述べたように、タッチ事象データポイントのリストは、デジタイザのリフレッシュレートで出力されそして受け取られる。
【0042】
上述したように、デジタイザ及びコンピュータのオペレーティングシステムは、このリストを単一のタッチ事象として解釈しようとする。それ故、104において、タッチ事象データポイントの受け取られたリストにおける全てのタッチ事象データポイントを包囲するGUIレイヤが識別される。
図5に戻ると、GUI50は、一連のレイヤ(レイヤ0−レイヤ3)に分割され、各レイヤは、少なくとも1つの非重畳GUIセクションを含む。GUIは、レイヤのハイアラーキー構成とされ、後続レイヤに存在するGUIセクションは、優位レイヤのGUIセクションにより包囲される。実際に、GUI50は、レイヤを順次に互いに積み上げることで構成され、例えば、レイヤ0がバックで、レイヤ3がトップである。例えば、飲料選択セクションの第1構成66及び第2構成68の提示は、レイヤ3を含むが、飲料選択セクション56、58は、それ自体各々、第1構成66及び第2構成68の両方に共通であり、それ故、レイヤ2を実施する。ユーザセクション54は、飲料選択セクション56、58の両方に共通であり、それ故、レイヤ1を実施する。又、コンテンツセクション52は、例えば、レイヤ1に配置される。全GUI50スペースにより実施されるレイヤ0は、レイヤ1のコンテンツセクション52及びユーザセクション54の両方に共通である。
【0043】
それ故、そのようなハイアラーキーによれば、受け取ったリストにおける全てのタッチ事象データポイントを包囲するために要求される最優位レイヤ(例えば、最大レイヤ)が識別される。
図5では、別の実施形態において、これに限定されないが、アイスディスペンスセクション及び更に別の飲料選択セクションを含むより多くのセクションが存在してもよいことが明らかである。
【0044】
106において、GUIの種々のセクションに提示される各アイコンのGUI内の現在位置が記憶される。これは、例えば、飲料ディスペンサのコンピュータに関連したコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶される。この位置情報は、更に、タッチ感知グラフィックディスプレイを動作するか、又は関連アイコンと共にGUIを提示する動作インストラクションをタッチ感知グラフィックディスプレイに与えるために、コンピュータに関連して記憶される。
【0045】
108において、記憶されたアイコン位置がタッチ事象データポイントと比較される。108における記憶されたアイコン位置とタッチ事象データポイントとの比較は、各タッチ事象データポイントに関連したアイコンを110において識別できるようにする。規範的実施形態において、例えば、全てのタッチ事象データポイントが単一のタッチ事象に関連している場合には、全てのタッチ事象データポイントが単一のアイコンに関連付けされる。他の場合には、特に、複数のユーザが飲料ディスペンサからの複数の飲料の現在ディスペンスにおいてGUIにタッチ入力を与えるときに、タッチ事象データポイントに関連した複数の異なるアイコンが識別されることを理解されたい。更に別の例では、単一の飲料選択セクション内にフリックジェスチャーを入力するユーザは、そのジェスチャーの性質により1つ以上のアイコンに関連するタッチ事象データポイントを生じさせる。
【0046】
112において、各識別されたアイコンに関連したGUIセクションが識別される。上述したように、ある場合には、1つ以上の識別されたアイコンが単一のGUIセクションに関連付けされる。例えば、第1構成の第1の飲料選択セクションは、ユーザの指が動くとき2つの隣接するアイコンに関連したデータポイントと共にタッチ事象データポイントの1つ以上のリストを生じる「フリック」ジェスチャーを受け取る。他の場合には、識別されたアイコンが2つ以上の異なるGUIセクションにあり、例えば、第1の飲料選択セクション及び第2の飲料選択セクション内にある。
【0047】
114において、2つ以上のGUIセクションが識別されるかどうかの決定がなされる。一般的に、飲料ディスペンサは、単一のタッチ感知グラフィックディスプレイ内で独立したマルチタッチユーザインターフェイスとして解釈される複数のGUIセクションを生成するよう動作する。識別された全てのアイコンが1つのGUIセクション内に位置される場合には、116において、少なくとも1つの識別されたアイコンを含む第1のGUIセクションにおけるジェスチャーが完了したかどうかに関する判断ループが生成される。
【0048】
これら実施形態において、ジェスチャー入力は、典型的に、ある長さの時間にわたって生じ、それ故、タッチ事象データポイントの複数の受け取ったリストにわたって検出される。又、これら実施形態の中で、完全なジェスチャーは、タッチダウン事象及び解除を含む。アクション又は動作の制御は、ジェスチャーのタッチダウン事象の検出でスタートして行われるが、ジェスチャーは、解除事象が検出された後に完了となる。これら実施形態において、これは、多くの場合に、タッチ感知グラフィックディスプレイ(及びその関連デジタイザ)がタッチ感知グラフィックディスプレイにより検出されるタッチの変化(例えば、容量性の状態)しか含まないので、付加的な課題を提起する。それ故、ユーザが「タッチアンドホールド」ジェスチャー入力を与える例では、ジェスチャー入力がタッチダウン事象部分の間にタッチ事象データポイントのリストに現われ、その後、このジェスチャーに関連したタッチ事象データポイントなしの後続リストに現われ、その後、ジェスチャーを完了する解除事象を指示するタッチ事象データポイントを含むリストに現われる。方法100は、116においてジェスチャーが完了するまで、上述したようにそして以下に詳細に述べるように、続けられる。116におけるジェスチャーの完了は、コンピュータにより行われる多数の操作コマンド、制御又はアクションのいずれかを生じ、これは、118においてユーザ選択を記憶し、120においてグラフィックディスプレイを動作し、又は122においてMFVボードにコマンドを送信することを含むが、これに限定されない。
【0049】
ブランド飲料又は補足香料のユーザ選択の規範的実施形態では、関連アイコンにおけるタップジェスチャーの完了後に、コンピュータは、118において、この香料のユーザ選択を記憶する。ユーザ選択のこの記憶と同時に、コンピュータは、ユーザ選択を反映するようにグラフィックディスプレイを更新するため、120において、グラフィックディスプレイを動作する。例えば、第1構成の飲料選択セクションにおいて飲料選択を行う場合に、コンピュータは、上述したように、飲料選択セクションを第1構成から第2構成へと変化させるようにグラフィックディスプレイを動作する。補足的香料を選択する場合に、コンピュータは、ユーザが、例えば、香料アイコンの色を変化させることで補足的香料を選択したことを視覚的に指示するため、関連香料アイコンを変化させるようにグラフィックディスプレイを動作する。
【0050】
例えば、注ぎボタンアイコンへの「タッチアンドホールド」ジェスチャー入力を通してディスペンス入力を選択する場合には、コンピュータは、122において、コマンドをMFVボードへ送って、ユーザが選択した飲料のディスペンスを開始する。ディスペンスコマンドと共に、コンピュータは、ユーザにより要求されたブランド飲料及び付加的な香料の記憶された選択を送信する。規範的な実施形態において、例えば、タッチダウン事象の検出時に「タッチアンドホールド」ジェスチャーを開始するとき、及びカットオフ又は終了コマンドがMFVボードに送られる解除事象を検出することで「タッチアンドホールド」ジェスチャーを完了するとき、1つ以上のコマンド(例えば、ディスペンスを開始し及び/又は選択された飲料を与えるための)がMFVボードに送られることが明らかである。
【0051】
上述したように、複数のタッチ入力が同時に且つおそらく一斉に受信されるときには、それら入力を正確にパースしそしてそれらを飲料ディスペンサの適切な動作コマンド及び機能へ変換するという特定の課題が生じる。114において2つ以上のGUIセクションが識別された場合に、方法100は、124において判断ループを開始し、第2のGUIセクションにおけるジェスチャーが完了したかどうか解釈する。上述した第1のGUIセクションにおけるジェスチャーと同様に、判断ループは、タッチ事象データポイントの複数の受信したリストを横切って継続し、そして上述したように処理される。第2のGUIセクションにおける完了したジェスチャーの結果、第1のGUIセクションに関連してこれらのアクションについて上述したのと同様に、126においてユーザ選択が記憶され、128においてグラフィックディスプレイが操作され、そして130においてMFVボードにコマンドが送られる。
【0052】
方法100及びここに開示する飲料ディスペンサが従来の解決策より特に効果的である例示的状態を強調するために2つの例をここに取り上げる。第1の例において、2人のユーザは、第1の飲料選択セクション及び第2の飲料選択セクションにおいて各アイコンへのタップ入力を使用して飲料選択を一斉に実行する。その結果、2人の異なるユーザによる2つの異なるジェスチャー入力に関連した2つの異なるGUIセクションにデータポイントを含むタッチ事象データポイントのリストが生じる。ここに述べる方法は、これらのタッチ事象データポイントを、飲料ディスペンサの正確な動作のための2つの一斉に受け取られるジェスチャーへとパースするように動作する。
【0053】
第2の例において、第1のユーザは、注ぎボタンアイコンへの「タッチアンドホールド」ジェスチャー入力を開始することにより飲料のディスペンスを開始する。第1のユーザがディスペンスアイコンを保持するのと同時に、第2のユーザが第2の飲料選択セクションにおいてフリックジェスチャーを開始する。このフリックジェスチャーと同時に、第1のユーザは、「タッチアンドホールド」入力を解除する。この例では、
図5を参照すれば、第1のユーザによる「タッチアンドホールド」入力の開始は、第1の飲料選択セクションの構成に特有のレイヤ3で受け取られるが、第2の飲料選択セクションにおけるフリックジェスチャーの同時受け取りのために、「タッチアンドホールド」ジェスチャーの解除は、第1の飲料選択セクション及び第2の飲料選択セクションの両方に共通のレイヤ1で受け取られる。それ故、方法100及び飲料ディスペンサは、第1のGUIレイヤで開始されるが異なるGUIレイヤで完了するジェスチャー入力を識別し及び解釈することができる。
【0054】
図8は、少なくとも1つの飲料をディスペンスする方法200の規範的実施形態を示すフローチャートである。この規範的実施形態において、方法200は、上述した方法100に関連して遂行され、そして本出願に述べる飲料ディスペンサにより遂行される。202において、第1の飲料選択セクションにユーザ入力が受け取られる。ユーザ入力は、例えば、ブランド飲料の選択、ブランド飲料に対する補足的香料、又はディスペンス入力である。次いで、204において、飲料ディスペンサのコンピュータは、ユーザ入力に基づいてコンテンツセクション52(
図5)に提示されるべきコンテンツを選択する。コンテンツは、例えば、ビデオ及び/又は画像である。コンテンツ、及びコンテンツ選択のためのルール又はインストラクションは、コンピュータに予めプログラムされ、そして広告(例えば、選択されたブランド飲料の広告)、プロモーション(例えば、飲料又は特定飲料に関連したセール又は組合せ取引)、示唆された「ミクソロジー(mixology)」(例えば、選択されたブランド飲料に添加される示唆された補足的香料又は香料の組合せ)、及びビデオ又は画像コンテンツ(例えば、スポーツクリップ又はリラックスシーン)を含むが、これらに限定されない。コンテンツは、コンピュータ、又はコンピュータに関連したコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶され、そしてどのユーザ選択かに関連してどのコンテンツを提示するかのルールである。
【0055】
206において、選択されたコンテンツは、タッチ感知グラフィックディスプレイ上のGUIのコンテンツセクションに提示される。選択されたコンテンツの提示は、1人のユーザが飲料ディスペンサに入力を与える限り続く。208において、飲料ディスペンサが第2の飲料選択セクションへのユーザ入力を受け取り、飲料ディスペンサの第2の同時ユーザを指示する。次いで、210において、第1ユーザ及び第1の飲料選択セクションの使用が完了したかどうかの決定がなされる。規範的実施形態では、飲料ディスペンサは、第1の飲料選択が少なくとも2つの仕方で完了したかどうか決定する。一例において、飲料選択セクションは、飲料のディスペンス後にデフォールト又はホーム構成へ戻る。第1の方法に関連して使用される第2の例では、インアクティビティタイマーが、飲料選択セクション内にユーザ入力が受け取られて以来の時間長さを測定し、インアクティビティタイマーが所定のスレッシュホールド時間に到達すると、飲料選択が完了であるか、さもなければ、断念であると思われ、飲料選択セクションは、例えば、上述した第1構成であるホーム又はデフォールト構成へ戻る。
【0056】
第1の飲料選択が依然として行われていて完了しない場合には、212において、第1の飲料選択セクションへの新たな入力があるか又は受け取られ、214において、第1の飲料選択セクションへの新たな入力に基づいて更に別のコンテンツが選択され、そして216において、新たに選択されたコンテンツがコンテンツセクションに提示される。210において、第1の飲料選択が完了である場合には、218において、第2の飲料選択セクションへのユーザ入力に基づいてコンテンツが選択され、そしてこの新たに選択されたコンテンツがコンテンツセクションに提示される。
【0057】
付加的な実施形態において、複数の飲料選択が同時に発生したときは、2人以上の同時ユーザによるユーザ入力に基づいてコンテンツの選択が行われることが明らかである。加えて、コンテンツは、更に、各ユーザが飲料選択プロセスのどこにいるかに基づき、特定のユーザ入力に基づいて選択される。例えば、第1ユーザが現在飲料ディスペンス中である一方、別のユーザは、ブランド飲料を選択したが、補足的香料を選択中である場合には、コンテンツは、第2ユーザのアクションに関連した示唆された「ミクソロジー」を第2ユーザに提示するように選択され、一方、第1ユーザは、既にそのような選択を行って、飲料ディスペンスを完了する処理中である。
【0058】
ここに開示する規範的実施形態は、特定の実施形態において更なる効果をもたらす。ある規範的実施形態において、飲料ディスペンサは、レストランの客が注文した飲料をディスペンスするための食品サービス係員による操作のために飲料選択セクションが構成された「クルーモード」において動作される。クルーモードにおける飲料ディスペンサの動作の1つの規範的実施形態では、飲料のディスペンスは、カップサイズの選択を含み、コンピュータからMFVボードへ送られるディスペンスコマンドは、選択されたカップサイズに関連した要求ディスペンス量又はディスペンス時間である。
【0059】
一実施形態において、タッチ感知ディスプレイがADAプロトコルに従う高さ限界より上に位置される障害を持つアメリカ人法(ADA)に準拠するインターフェイスを提供することができる。規範的実施形態では、ADAインターフェイスは、オペレータがユーザインターフェイスを変化させてインターフェイスの調整を行う容量性タッチの5ボタン型インターフェイスであり、又、一実施形態では、入力が簡単選択型インターフェイスに向けたジェスチャーであり、障害を持つユーザでも飲料ディスペンサを容易に使用できるようにする。更に別の実施形態では、より背景特有の又は施設特有の見掛けにするようにユーザインターフェイスの見掛けを外皮で調整することができる。
【0060】
ここに開示する飲料ディスペンサ及び方法の効果は、更に、複数のユーザが飲料ディスペンサを同時に操作して、選択された飲料をディスペンスできるようにすることで、高いユーザスループットを達成する。これは、サービスラインの長さを増加し、そして利用満足度及び待機時間を改善する。更に別の実施形態は、複数の飲料及び/又はブランドを提示するための専用のユーザインターフェイスを可能にする。例えば、第1の飲料選択セクションは、第1のブランド飲料選択(例えば、COKE商品)の提示及びディスペンス専用であり、一方、第2の飲料選択セクションは、第2のブランド飲料選択からの飲料(例えば、PEPSI商品)の提示及びディスペンス専用である。更に別の実施形態では、複数の飲料タイプを、ここに開示する単一の飲料ディスペンサでディスペンスすることができる。例えば、ある飲料選択セクションは、ソフトドリンクの選択及びディスペンス専用であり、一方、別の飲料選択セクションは、ティー、ジュース、及び/又はスムージーの選択及びディスペンス専用である。
【0061】
更に別の規範的実施形態では、飲料ディスペンサは、1つ以上のプログラマブルタッチ感知グラフィックディスプレイを備えることができる。そのような規範的実施形態では、飲料ディスペンサは、例えば、複数のユーザによるマルチタッチユーザ入力を各々サポートする4つ又は5つのタッチ感知グラフィックディスプレイのキオスクを備えることができる。ここに述べる個別の飲料ディスペンサは、システムの各タッチ感知グラフィックディスプレイに関連するが、別の実施形態では、コンピュータ及びソフトウェアアプリケーションを使用して、複数のタッチ感知グラフィックディスプレイの入力を処理し、そして関連する全てのMFVボードの関連する動作及び制御を行うことができる。
【0062】
図4を更に参照すれば、付加的な規範的な実施形態において、GUI50は、更に、オーバーライドセクション62A−Dを備えている。これらセクションは、例えば、レイヤ0にあり、そして一実施形態では、GUI50においてユーザにグラフィックで提示されない。むしろ、所有者、オペレータ又は技術者は、そのようなセクションの存在を知り、そして例えば、タップ入力と共に、そして更に、例えば、順次に(例えば、62A、62B、62C、62D)、それらのセクションを受け取り又は選択する際に、コンピュータは、GUI50を変更して認証セクション64を視覚的に提示するようにタッチ感知グラフィックディスプレイを動作する。認証セクション64は、ユーザが、これに限定されないがパスコードを含む認証クレデンシャルを入力するように促す。受け容れられるパスコードが首尾良く入力されると、ユーザには、これに限定されないが、特定の飲料アイコンの選択に関連した制御、利用可能なコンテンツ及びコンテンツ選択ルール、又は飲料選択セクションの構成のレイアウトを含む飲料ディスペンサのための動作設定及び/又は制御が提示される。
【0063】
図面に示された機能ブロック図、動作シーケンス及びフローチャートは、本開示の新規な観点を実施するための規範的アーキテクチャー、環境及び方法を表すものである。説明を簡略化するため、ここに包含される方法は、機能図、動作シーケンス又はフローチャートの形態であり、そして一連の行為として説明したが、この方法は、行為の順序によって限定されないことが明らかであり且つ理解されよう。というのは、幾つかの行為は、ここに図示して説明したものとは異なる順序で及び/又はそれと同時に行われてもよいからである。例えば、当業者であれば、方法は、例えば、状態図における一連の相関状態又は事象として表現できることが明らかであり且つ理解されよう。更に、方法に示された全ての行為が新規実施のために要求されるのではない。
【0064】
この説明において、簡潔さ、明瞭さ及び理解のために幾つかの用語が使用された。そのような用語は、説明のためだけに使用され、広く解釈されることが意図されるので、従来技術の要求を越える不要な制限は包含されない。ここに述べた異なる実施形態は、単独で使用されてもよいし、他の装置、システム、及び方法と組み合わせて使用されてもよい。特許請求の範囲内で、種々の等効物、代替物及び変更が考えられる。
【0065】
ここに述べた説明は、最良の態様を含めて本発明を開示すると共に、当業者が本発明を実施及び利用できるようにするために実施形態を使用した。本発明の特許可能な範囲は、請求項により規定され、そして当業者に対して生じる他の実施形態も包含される。そのような他の実施形態は、請求項の文言とは相違しない構造要素を有する場合、又は請求項の文言とは実質的に相違しない等価な構造要素を含む場合には、請求の範囲内に包含されるものとする。