特許第6763786号(P6763786)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6763786
(24)【登録日】2020年9月14日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】ソーダマシンにおける圧力の自動開放
(51)【国際特許分類】
   B01F 1/00 20060101AFI20200917BHJP
   B01F 15/02 20060101ALI20200917BHJP
【FI】
   B01F1/00 C
   B01F15/02 C
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-575138(P2016-575138)
(86)(22)【出願日】2015年6月24日
(65)【公表番号】特表2017-522179(P2017-522179A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】IB2015054726
(87)【国際公開番号】WO2015198233
(87)【国際公開日】20151230
【審査請求日】2018年4月10日
(31)【優先権主張番号】62/016,108
(32)【優先日】2014年6月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514032843
【氏名又は名称】ソーダストリーム インダストリーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SODASTREAM INDUSTRIES LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コーヘン アヴィ
(72)【発明者】
【氏名】リング アラン
(72)【発明者】
【氏名】ランダウ エイタン
(72)【発明者】
【氏名】ハヴィヴ ヨッシ
(72)【発明者】
【氏名】ハーダフ ハガイ
(72)【発明者】
【氏名】クロム ドロン
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドシュミッド カーメル
(72)【発明者】
【氏名】シュムエリ エヤル
【審査官】 高橋 成典
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0037969(US,A1)
【文献】 特開昭50−138989(JP,A)
【文献】 特開昭57−207535(JP,A)
【文献】 特開昭56−152730(JP,A)
【文献】 米国特許第04610282(US,A)
【文献】 特開平8−207997(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 1/00 − 5/26
15/00 − 15/06
B65B 31/00 − 31/10
A23L 2/00 − 2/84
B67D 1/00 − 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭酸化システムであって、
カム面を有し、アームを下げると炭酸化が起こるように前記炭酸化システムのハウジングに接続された炭酸化アームと、
ノーマルオープン弁であって、前記弁を密封するために炭酸化中に前記カム面によって押圧され得るプランジャを有する、ノーマルオープン弁と、
前記アームが非炭酸化状態から降下されたとき、前記炭酸化システム内でボトルを直立位置に固定する機械的固定部と、
ダンパーを有し、前記炭酸化が終わった後に動作する段階的放圧部であって、前記炭酸化アームが非炭酸化状態に上昇されて前記機械的固定部が非固定状態になるまでに前記ボトルから全ての圧力が解放されているように、前記ダンパーは、前記ノーマルオープン弁が開放可能になるように前記カム面を前記プランジャから遠ざけた後に、制御された速度における前記炭酸化アームの上方位置への移動を制御する、段階的放圧部と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記ダンパーは、粘性ダンパーである、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記炭酸化中に前記ボトルを保持するボトルホルダと、
前記炭酸化のために前記ボトルを受け入れるためおよび前記炭酸化後に前記ボトルを解除するために前記ボトルホルダが傾斜して回転する軸と、
をさらに備え、
前記機械的固定部は、前記ボトルが直立位置にあるときに前記ボトルホルダの突出部が位置する凹所領域を備え、前記凹所領域は、前記炭酸化アームが降下したときに前記ボトルホルダが前記軸を中心に回転することを防止する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ボトルホルダを含むヘッドアセンブリに取り付けられた排気弁であって、前記排気弁から突出する排気ピンを有する排気弁と、凹所領域を含み前記ハウジングに取り付けられた第2のカム面と、をさらに備え、前記排気ピンは、前記排気弁に圧力がかかっているときに前記弁から伸長して前記第2のカム面の前記凹所領域と係合し前記ボトルホルダが前記軸を中心に回転して前記ボトルを解除することを防止する、
請求項3に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して炭酸化マシンに関し、特に圧力の開放に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料を炭酸化するソーダマシンが当該技術分野において知られている。そのような家庭用炭酸化装置のほとんどは、手動操作されるように設計されており、通常、取り付けられた加圧シリンダから水の入ったボトルに二酸化炭素(CO)を放出するための手動操作型のガス放出弁を備えている。また、そのようなマシンは通常、炭酸化プロセス中に過剰圧力が蓄積される場合にベントするように設計された1つ以上の安全圧力開放弁を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8,920,860号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0037969号明細書
【特許文献3】米国特許第7,975,988号明細書
【発明の概要】
【0004】
ここで、本発明の好ましい実施形態によれば、家庭用炭酸化システムが提供される。本システムは、炭酸化中に炭酸化システム内でボトルを固定する機械的固定部と、炭酸化後に圧力を制御して開放し、かつ炭酸化の終了後にボトルの固定が機械的固定部から解除されることを遅らせるための段階的放圧部と、を有する。
【0005】
さらに、本発明の好ましい実施形態によれば、本システムはまた、システムのハウジングにばねを介して接続された炭酸化アームであって、炭酸化中に降下可能であり、カム面を有する、炭酸化アームと;ノーマルオープン弁であって、上記弁を密封するために炭酸化中にカム面によって押圧されることができるプランジャを有する、ノーマルオープン弁と、を有し、段階的放圧部は、炭酸化後にばねが炭酸化アームを制御された速度で段階的に上昇させてプランジャの押圧された状態を段階的に解除しかつ弁の密封を段階的に解除することを可能にするダンパーを有する。
【0006】
さらに、本発明の好ましい実施形態によれば、ダンパーは、粘性ダンパーである。
【0007】
さらに、本発明の好ましい実施形態によれば、本システムはまた、炭酸化中にボトルを保持するボトルホルダと、炭酸化のためにボトルを受け入れるためおよび炭酸化後にボトルを解除するためにボトルホルダが傾斜して回転する軸と、を有し、機械的固定部は、ボトルが直立位置にありかつ炭酸化アームが降下したときにボトルホルダの突出部が位置する凹所領域を含み、この凹所領域は、炭酸化アームが降下したときにボトルホルダが上記軸を中心に回転することを防止する。
【0008】
また、本発明の好ましい実施形態によれば、本システムはまた、排気ピンを有する排気弁を有し、排気ピンは、排気弁に圧力がかかっているときに排気弁から伸長しており、排気ピンは、伸長しているときに第2のカム面の凹所領域と係合してボトルホルダが上記軸を中心に回転することを防止する。
【0009】
ここで、本発明の好ましい実施形態によれば、家庭用炭酸化マシン用の連結システムが提供される。本システムは、炭酸化中にボトルを保持するボトルホルダと;炭酸化のためにボトルを受け入れるためおよび炭酸化後にボトルを解除するためにボトルホルダが傾斜して回転する軸と;排気ピンを有する排気弁であって、排気ピンは、排気弁に圧力がかかっているときに排気弁から伸長している、排気弁と;凹所領域を有するカム面であって、排気ピンは、排気ピンが伸長しているときに凹所領域と係合しているカム面と、を有し、係合した排気ピンは、ボトルホルダが上記軸を中心に回転することを防止する。
【0010】
本発明とみなされる主題を、本明細書の結論部分において具体的に指摘し、明確に主張する。しかしながら、本発明は、操作機構および操作方法、ならびに、それら操作機構および操作方法の目的、特徴、および、利点に関し、添付の図面と共に読まれる以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解されうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に従って構成されかつ作動する家庭用炭酸化システムの概略図である。
図2A】本発明に従って構成されかつ作動する図1の家庭用炭酸化システムの代替的な図である。
図2B】本発明に従って構成されかつ作動する図1の家庭用炭酸化システムの代替的な図である。
図3A】本発明に従って構成されかつ作動する図1の家庭用炭酸化システムの中の機械的固定部の使用法を例示する概略図である。
図3B】本発明に従って構成されかつ作動する図1の家庭用炭酸化システムの中の機械的固定部の使用法を例示する概略図である。
図4A】本発明に従って構成されかつ作動する図1の家庭用炭酸化システムと共に使用されるダンパーの使用法を例示する概略図である。
図4B】本発明に従って構成されかつ作動する図1の家庭用炭酸化システムと共に使用されるダンパーの使用法を例示する概略図である。
図5A】本発明に従って構成されかつ作動する家庭用炭酸化システムの代替的実施形態の概略図である。
図5B】本発明に従って構成されかつ作動する家庭用炭酸化システムの代替的実施形態の概略図である。
図6図1図5A、および図5Bの各家庭用炭酸化システムの特徴を組み合わせて利用する家庭用炭酸化システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
簡潔におよび明確に例示するために、各図に示した諸要素は、必ずしも正しい縮尺で描かれていない。例えば、いくつかの要素の大きさは、明確にするために他の要素に対して誇張されうる。さらに、適切と考えられる場合、対応または類似する要素を指し示すために、参照番号が複数の図で繰り返されうる。
【0013】
以下の詳細な説明では、本発明を完全に理解してもらうために、多数の特定のディテールを記載する。しかしながら、当業者には、本発明がこれら特定のディテールなしに実施され得ることが理解されよう。他の例では、本発明が曖昧にならないように、既知の方法、手順、および、構成部材を詳細には説明していない。
【0014】
出願人は、ソーダボトルが炭酸化後にあまりにすぐに炭酸化システムから解除されると、ボトルが発射体効果(projectile effect)によって、炭酸化システムから危険なほどに押しのけられうることを認識した。また、早くに解除することによって、ボトルから過剰な泡立ちが生じる結果、ボトルから炭酸水が失われる場合もある。出願人はまた、ユーザによっては、炭酸化後にボトルの圧力が開放されるのにかかる時間が重要な場合があることも認識した。
【0015】
出願人はさらに、炭酸化後に段階的に圧力を開放すること、および、作られた炭酸水の入ったボトルが大気圧まで減圧された後にのみ、ユーザがこの炭酸水ボトルを解除することができるようにすることによって、上記課題が解決されうることを認識した。
【0016】
ここで、本発明の一実施形態に係る家庭用炭酸化システム100を例示する図1を参照する。家庭用炭酸化システム100は、段階的放圧部10および機械的固定部15を備える。段階的放圧部10は、炭酸化アーム40およびノーマルオープン弁50を備える。ノーマルオープン弁50は、プランジャ52を備えていてもよい。炭酸化アーム40は、カム面70を備えていてもよく、また、一方の端部においてガスシリンダ12に接続されていてもよく(ピン8(図示せず)を介して)、かつ他方の端部において炭酸化アーム40に取り付けられた滑動部20(同じく図示せず)を有していてもよい。本明細書において以下にさらに詳細に説明するように、滑動部20によって、ユーザ5が滑動部20を使用して炭酸化アーム40を降下させることによって炭酸化プロセスを実行することができてもよい。炭酸化アーム40は、ねじりばね60を介してシステム100のハウジング(図示せず)に接続されうる。ばね60は、旋回されかつハウジングによって支持されるときに炭酸化アーム40を押し進めうる。機械的固定部15は、炭酸化アーム40の凹所領域35、およびボトルホルダ80の突出部25を備える。図1には、ノーマルオープン弁50が開き(ピストン52が外に出ている)、かつ炭酸化アーム40が最も直立した位置にある、炭酸化前の状態のシステム100を例示している。
【0017】
ばね60の張力は、ユーザ5が滑動部20(および炭酸化アーム40)を下方に押し、次いで滑動部20を放すとき、追加的な抵抗が存在しなければ、ばね60、炭酸化アーム40、および滑動部20が自動的に元の位置に戻りうるように予め設定されうることが理解されよう。
【0018】
また、ここで参照する図2Aおよび図2Bに例示されるように、水の入ったボトル45が、叉のあるクランプ(図示せず)を介して最初は傾けてボトルホルダ80に取り付けられうることが理解されよう。炭酸化アーム40が休止位置にあるとき、ボトルホルダ80は、傾倒するような動きで軸55(図1)を中心に部分的に回転しうる。それにより、ボトル45を傾けて追加することおよび取り外すことが可能になる。叉のあるクランプ85(図示せず)およびノーマルオープン弁50は、参照により本明細書に援用され、かつ本発明と共通の譲受人に譲渡された特許文献1に記載されたクランプおよび弁と同様でありうる。さらに、ボトル45が、図2Bに例示されるようにボトルホルダ80に取り付けられて直立位置に保持された後、炭酸化プロセスを開始するためにユーザ5が手動で滑動部20を降下させうることが理解されよう。
【0019】
ボトルホルダ80が炭酸化位置にないときに軸55を中心に回転自在でありうるため、炭酸化アーム40を降下させると、突出部25が凹所領域35に係合することによって、ボトルホルダ80が軸55を中心に自在に回転することを防止しうることが理解されよう。
【0020】
ユーザ5が所望の炭酸化レベルを決定しうることが理解されよう。滑動部20が降下するとき、炭酸化アーム40も降下して炭酸化ピン8(図示せず)を押圧しうることが理解されよう。ピン8に対する力によって、ガスシリンダ12が適当な管(図示せず)および注入器75(図2Aおよび図2Bに示す)を介して、また、特許文献2に記載されるようにボトル45の中にCOを放出しうる。長くスライダ20(および炭酸化アーム40)を下げておくほど、より多くのCOが水の入ったボトル45に加えられうることが理解されよう。
【0021】
また、炭酸化アーム40を降下させる動作によって、カム面70がプランジャ52を内側に押し込みうる。それにより、弁50が密封され、かつ炭酸化プロセス中のシステム100内の密封環境が確保される。炭酸化プロセスによってボトル45内に圧力が蓄積されうることが理解されよう。
【0022】
さらに、炭酸化後は、水の入ったボトル45の中身に相当な圧力がかかっている場合があることが理解されよう。したがって、水の入ったボトル45をボトルホルダ80から取り外すとき、ボトル45をすぐに解除すると、「ロケット効果」(“rocket effect”)が生じうる。
【0023】
本発明の好ましい実施形態によれば、ここで参照する図3Aおよび図3Bに例示されるように、滑動部20を使用して炭酸化アーム40を降下させると、突出部25は、凹所領域35によって適所に保持されうる。それにより、機械的固定がもたらされる。システム100から過剰なガスがすべて放出されるまで、ボトル45の解除のためにボトルホルダ80が傾倒することを防止することが機械的固定部15の目的であることが理解されよう。したがって、炭酸化アーム40が上昇しない場合、ボトル45は、ボトルホルダ80から解除され得ない。
【0024】
機械的固定を解除し、ひいてはボトル45を解除する唯一の方法が炭酸化アーム40を上昇させて非炭酸化状態に戻すことであることがさらに理解されよう。炭酸化アーム40を手動で上昇させること(または、炭酸化アーム40がばね60を介して自動的に上昇することを可能にすること)によって、カム面70がプランジャ52から遠ざけられ得、それにより弁50が開き、システム100から余剰ガスがすべて放出されることが理解されよう。本明細書において上述したように、システム100が減圧に掛ける時間は、機械的固定を手動で解除するのにかかる時間よりも長い場合がある。したがって、余剰ガスがすべて放出される前にユーザ5がシステム100からボトル45を取り外すと、危険な「ロケット効果」が生じる。ここで、システム100の他の面を例示する図4Aおよび図4Bを参照する。システム100はまた、ダンパー120を備えることが理解されよう。図4Aは、炭酸化アーム40が炭酸化前の位置に戻されたシステム100を例示し、図4Bは、炭酸化アーム40が押し下げられた位置にあるシステム100を例示している。本発明の一実施形態によれば、滑動部20および炭酸化アーム40が押し下げられて放された後に制御された速度で上昇しうるように、ダンパー120は、歯130の上を回転するように設置されうる。
【0025】
ダンパー120によって、炭酸化アーム40の高い位置までの一様な動きが確保されうることが理解されよう。制御された一様な動きによって、カム面70がプランジャ52から遠ざかりうる。それにより、炭酸化アーム40および滑動部20が炭酸化前の位置にくるまでに圧力がすべて放出されているように弁50が開かれること、ひいてはシステム100での炭酸化プロセスの圧力が制御されて放出されることが可能になる。機械的固定部15が解除され得、ボトル45がシステム100から安全に解除されうるのは、炭酸化アーム40および滑動部20が炭酸化前の位置に戻るときのみである。
【0026】
ダンパー120が粘性ダンパーであってもよく、また、炭酸化前の位置に戻るタイミングが、様々な速さで作動されるように調節可能でありうることが理解されよう。
【0027】
本明細書において上述したように、ダンパー120によって、炭酸化アーム40を制御して上昇させることができてもよい。出願人は、何らかの理由でボトル45の中の過剰圧力が何らかの故障によって十分に放出されない場合に、炭酸化アーム40が上昇しかつ機械的固定部が解除されてしまうと、本明細書において上述のように、ユーザ5が依然としてボトル45を取り外し得、危険な「ロケット効果」が生じうることを認識した。
【0028】
典型的な家庭用炭酸化システムが、炭酸化プロセス中にボトル45から過剰圧力を、また、炭酸化プロセスが終了した後にボトル45の中に残る過剰圧力を開放するための排気弁を備えることが理解されよう。
【0029】
ここで、本発明の一実施形態に係る家庭用炭酸化システム200を例示する図5Aおよび図5Bを参照する。図5Aは、開放されるべき圧力の蓄積がなく、また、ボトルホルダ80が軸55を中心に自在に回転しうることによってボトル45の着脱(本明細書において上述したように)が可能になっている休止状態の(炭酸化前および炭酸化後の)システム200を例示する。図5Bは、システム200に圧力が蓄積され、また、ボトルホルダ80の軸55を中心とした回転が妨げられており、したがって本明細書において以下に詳細に説明するようにボトル45が固定位置に保持されている炭酸化中のシステム200を例示する。
【0030】
システム200がシステム100の特徴をすべて含んでいてもよく、また、排気ピン220をさらに備えうる排気弁210も備えうることが理解されよう。また、システム200が、システム200のハウジングに取り付けられうる第2のカム面240も備えうることが理解されよう。システム200が休止状態にある場合(図5Aに例示されるように)、排気ピン220は排気弁210からわずかに突出し得、本明細書において上述したようにボトルホルダ80は軸55を中心に自在に回転しうる。炭酸化中、排気弁210内に(開放される前に)過剰に蓄積された圧力は、排気ピン220を外側に押しうる。
【0031】
また、システム200の炭酸化ヘッドアセンブリ270(図示せず)の一部でありうる炭酸化ヘッドアッパー部250に排気弁210が取り付けられていてもよいことが理解されよう。さらに、ボトルホルダ80および突出部25も炭酸化ヘッド270の一部でありうることが理解されよう。本明細書において上述したように、炭酸化ヘッド270は、軸55を中心に回転しうる。炭酸化ヘッド270は、いずれも参照により本明細書に援用されかつ本発明と共通の譲受人に譲渡された特許文献3および特許文献1に記載された炭酸化ヘッドと同様でありうる。
【0032】
第2のカム面240は、凹所領域230を含みうる。ボトル45が炭酸化中にボトルホルダ80内で直立位置に保持されているとき(図5Bに例示したように)、排気ピン220は、凹所領域230の上に配置されうる。したがって、排気弁210に圧力がかかって排気ピン220が伸長しているとき、排気ピン220は凹所領域230と係合しうる。
【0033】
排気ピン220が凹所領域230と係合している間、炭酸化ヘッド270は動けず、その結果、ボトルホルダ80の軸55を中心とした回転が防止されうることが理解されよう。したがって、ボトル45は、固定位置にとどまりうることによって、ボトル45から十分な圧力が開放されるまではボトルホルダ80から取り除かれないようになる。
【0034】
ボトル45および排気弁210から圧力が開放されると、排気ピン220は休止位置に後退して戻り得、それにより凹所領域230から離脱されて、ボルトホルダ80が軸55を中心に回転することが可能になりうる(本明細書において上述したように)。
【0035】
システム100および200は独立して機能しうるが、これらシステムがいずれも、ここで参照する図6に例示されるような同じ家庭用炭酸化システム300内で具現化されてもよいことが理解されよう。ボトル45の圧力を、ノーマルオープン弁50を介して段階的に開放する(本明細書において上述したように)ことによって、排気弁210内の圧力も低下し得る結果、本明細書において上述したように、排気ピン220が後退して凹所領域230から離脱することが理解されよう。したがって、何らかのシステムの故障に起因して、炭酸化後にボトル45内に過剰圧力が残り、かつダンパー120が回転し続けて炭酸化アーム40を徐々に上昇するシナリオにおいて、排気ピン220がカム面240と係合したままであり得、それによりボトルホルダ80が軸55を中心に回転することが防止され、ひいてはボトル45の機械的固定が解除されることが防止される。
【0036】
したがって、炭酸化プロセスにおいて使用されたボトル内に放出された加圧COによって家庭用炭酸化システム内に蓄積された圧力を段階的に開放することによって、新たに炭酸化された液体の入ったボトルが家庭用炭酸化システムから安全におよび素早く取り外されうる。
【0037】
本発明の特定の特徴について本明細書において例示し説明したが、ここで、当業者には、多くの修正、代用、変更、および等価物が着意されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、全てのそのような修正および変更を本発明の真の精神の範囲内にあるものとして包含することが意図されていることを理解されたい。
【0038】
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮特許出願第62/016,108号(出願日:2014年6月24日)の優先権を主張し、この文書の内容は参照によって本明細書に援用される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6