(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記蓋体を閉めた状態の時に、前記誘導形スイッチと前記磁気誘導素子又は前記マグネットとが同一平面上に位置するように近接して配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明器具。
【背景技術】
【0002】
従来から車両のサンバイザーには搭乗者等が利用する化粧鏡が取り付けられている。サンバイザーは、車外からの光が車両内の搭乗者の目に直射することを防ぐものであり、通常、車両の天井部に取り付けられている。このようなサンバイザーは、車両の天井部に取り付けるための支柱を軸として回動可能な構造を有している。そして、使用しない時には車両の天井に当接するように収納されており、使用時には、車両の前方及び側方に配置できるように回動可能となっている。
【0003】
化粧鏡は、サンバイザーを前方に回動させた時に搭乗者に対向する面に設けられており、化粧鏡を保護するための回動式やスライド式の蓋体が設けられている。
【0004】
通常、車両の天井部には車内を照らすための照明器具が設けられており、夜間や暗い場所等であっても車内での視覚を確保できるようになっている。この天井照明器具は、天井部から下方に向かって光を照射する構造となっているが、サンバイザーに設けられた化粧鏡は、主に車両シートに着座した搭乗者が自身の顔を見るために使用することが多く、天井照明器具では搭乗者の顔に十分な光が当たらず、夜間等に化粧鏡に写った顔を見ることが困難な場合があった。
【0005】
特許文献1には、サンバイザーに外付けする照明器具が開示されている。この照明器具は、照明ランプを備えた外付け用ケースをサンバイザーに取り付けると共に、照明ランプのオンオフを制御する誘導形スイッチをミラー蓋体に取り付けたものであり、ミラー蓋体を開けると照明ランプが点灯し、ミラー蓋体を閉めると照明ランプが消灯する構成となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された照明器具は、誘導形スイッチのマグネットがミラー蓋体の化粧鏡に対向する面に設けられており、ミラー蓋体を閉めるとマグネットが化粧鏡に当接するため、ミラー蓋体の開閉により化粧鏡とマグネットとの衝突による衝撃が両者に直接作用してしまうという問題があった。また、マグネットが化粧鏡とミラー蓋体の間に配置するため、ミラー蓋体が完全に閉まらなくなるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は以上の問題点を解決し、誘導形スイッチのマグネットが化粧鏡に当接せず、いわゆるチケットホルダーを備える照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明に係る照明器具は、化粧鏡と前記化粧鏡の蓋体とを備える車両のサンバイザーに装設される照明器具であって、灯体を備え、前記サンバイザーに装設される本体部と、前記蓋体の外面に装設されるホルダーと、前記灯体に電気的に接続され前記灯体の点灯及び消灯を制御する誘導形スイッチと、を備え、前記ホルダーが収納部を備え、前記ホルダーに前記誘導形スイッチの磁気誘導素子又はマグネットが内蔵され、前記蓋体を開けると前記灯体が点灯し、前記蓋体を閉めると前記灯体が消灯することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明に係る照明器具は、前記本体部を前記サンバイザーに装設するブラケットを備え、前記ブラケットは前記サンバイザーに挟装されることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明に係る照明器具は、前記本体部が前記化粧鏡の周囲を取り囲むように装設されることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明に係る照明器具は、前記蓋体を閉めた状態の時に、前記誘導形スイッチのスイッチ本体と前記磁気誘導素子又は前記マグネットとが同一平面上に位置するように近接して配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、誘導形スイッチのマグネットを化粧鏡に当接させることなく蓋体を閉めることができる。また、ホルダーを収納部として使用することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、本体部をサンバイザーに対して着脱可能に装設することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、化粧鏡の周囲の剛性を高めることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、蓋体を閉めた状態の時に、スイッチ本体と磁気誘導素子又はマグネットを最も接近させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例について、添付の
図1乃至
図14を参照して説明する。以下に説明する実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。なお、車両の進行方向を前方、その反対側を後方、車両の進行方向に向かって右側を右側、車両の進行方向に向かって左側を左側として説明する。
【実施例1】
【0019】
図1及び
図2において、1は車両(図示せず)の天井部2に回動軸部3を介して固定されるサンバイザーである。サンバイザー1は、使用しない時には後方へ回動し、天井部2に当接させて収納状態とすることができる。
図1は、助手席(図示せず)側のサンバイザー1を収納状態から回動軸部3を中心に前方へ回動させ、サンバイザー1が略垂直状態となった状態を示している。また、サンバイザー1には、天井部2に設けられたフック4に係止可能な係止棒5が設けられており、この係止棒5をフック4から外すことにより、サンバイザー1は左側方向に回動可能となっている。すなわち、本実施例のサンバイザー1は回動軸部3により2軸の回動が可能となっている。係止棒5には、拡径した係止部5Aが形成され、この係止部5Aがフック4の係止受部4Aに係止される。
【0020】
図1に示すように、サンバイザー1の後方側の面である後面6には、略矩形状の化粧鏡7と、その化粧鏡7の鏡面を完全に覆うことができ、開閉可能な蓋体としてのミラー蓋体8が設けられている。また、サンバイザー1の後面6であって、化粧鏡7の周囲には無端枠状の枠部9が設けられており、ミラー蓋体8を閉めた状態ではミラー蓋体8の外面10と枠部9の突出方向の面である突出面11が略面一となっている。ミラー蓋体8は、枠部9の上側部に固定された蓋軸部12により回動自在に取付けられており、この蓋軸部12を中心にミラー蓋体8は開閉可能となっている。
【0021】
図2乃至4に示すように、本実施例の照明器具21は、本体部としての照明ケース22と、ミラー蓋体8に装設されるホルダー23と、誘導形スイッチ24と、照明ケース22をサンバイザー1に装設するためのブラケット25から構成されている。照明ケース22は、LEDライトモジュール26及び誘導形スイッチ24のスイッチ本体27を内蔵し、ホルダー23は誘導形スイッチ24のマグネット28を内蔵する。なお、本実施例ではマグネット28を用いているが、コイル等により磁界を発生させる電磁誘導素子(図示せず)を用いてもよい。
【0022】
照明ケース22は、ポリカーボネート等の合成樹脂により板状に形成されている。
図3に示すように、照明ケース22は、化粧鏡7の左側に配置されるケース本体部29と、ケース本体部29の下側部分から右方向へ延設され、化粧鏡7の下側に配置されるケース下端部30から構成されている。ケース本体部29には、LEDライトモジュール26のカバー31を取り付ける略三角形状の貫通孔32が形成されている。照明ケース22の外形はサンバイザー1の対応する外形と同一に形成され、照明ケース22の内形は枠部9の対応する外形と同一に形成されている。照明ケース22の左端部33は、後述するブラケット25の形状に合わせて湾曲形状を有している。また、ケース本体部29の右上部には、左側から右側向かって下方に傾斜した直線状の切欠部34が形成されている。
【0023】
照明ケース22に内蔵されたLEDライトモジュール26は、灯体としてのLEDチップ35を実装した基盤36と、リフレクター37から構成され、これらがカバー31に固定されている。カバー31は、ポリカーボネート等の合成樹脂により形成され透光性を有している。同じく照明ケース22に内蔵された誘導形スイッチ24のスイッチ本体27は、ホルダー23に近接して配設されている。LEDライトモジュール26及びスイッチ本体27は、電源コード(図示せず)により前記車両の給電システム(図示せず)に電気的に接続されており、この給電システムから給電される。
【0024】
図4に示すように、ホルダー23はポリカーボネート等の合成樹脂により略直角三角形板状に形成されている。ホルダー23は、直角部38と、直角部38を挟む2辺部分には直角部38よりも肉厚が薄い縦取付部39及び横取付部40と、縦取付部39及び横取付部40よりも肉厚が薄く形成された収納部41から構成されている。縦取付部39の上端は右方向に向かって下方に傾斜しており、収納部41と連続する直線状の斜部42を形成している。横取付部40の右端は、照明ケース22のケース下端部30の右端と揃うように直線状に形成されている。直角部38には誘導形スイッチ24のマグネット28が内蔵されており、マグネット28は誘導形スイッチ24のスイッチ本体27に近接して配設されている。また、
図2に示すように、ミラー蓋体8を閉めた状態では、スイッチ本体27とマグネット28はサンバイザー1の後面6と平行な仮想平面上に位置するように配置される。したがって、ミラー蓋体8を閉めた時にスイッチ本体27とマグネット28が最も近接する。縦取付部39及び横取付部40には両面テープ43が貼り付けられ、この両面テープ43によりホルダー23がミラー蓋体8の外面10に貼り付け固定される。
図2に示すように、ホルダー23をミラー蓋体8に貼り付けると、直角部38はミラー蓋体8に当接し、収納部41とミラー蓋体8との間には間隙44が形成される。この間隙44には例えば、駐車券等のカード状物品を収納することができるため、ホルダー23は、いわゆるチケットホルダーとして使用することができる。なお、ホルダー23は縦取付部39及び横取付部40に接着剤を塗布してミラー蓋体8に接着固定してもよい。
【0025】
ブラケット25は、ポリカーボネート等の合成樹脂により形成されている。ブラケット25は、略矩形板状に形成された取付板部45と、上下2本の支持部である上支持部46及び下支持部47と、取付板部45と上支持部46及び下支持部47とを連結する連結部48から構成されている。取付板部45、上支持部46、下支持部47、連結部48は一体に成形される。
【0026】
取付板部45には照明ケース22が取り付けられ、3本のビス49により固定されるため、3箇所のビス孔50が設けられている。なお、照明ケース22を確実に固定できればビス止めは3箇所に限らず、その数は適宜変更可能である。
【0027】
上支持部46及び下支持部47は、基部51と、基部51よりも肉厚が薄い腕部52と、先端部53から構成され、同一形状を有する。
【0028】
連結部48は、取付板部45と上支持部46及び下支持部47の基部51とを連結しており、
図2に示すように平面視において湾曲形状を有している。連結部48の取付板部45との接続部分である後接続部54は、連結部48の基部51との接続部分である前接続部55よりも肉厚が薄く形成されており、後接続部54と前接続部55の接続部分には段差面部56が形成されている。この段差面部56に照明ケース22の左側の端面である左端面部57が当接するようになっている。
【0029】
ブラケット25は、いわゆるクリップ式にサンバイザー1を挟んで設けられるものであり、取付板部45と上支持部46及び下支持部47との距離はサンバイザー1の厚さよりも若干狭く設計されており、ブラケット25にサンバイザー1を挟み込むことによりブラケット25が弾性変形し、取付板部45と上支持部46及び下支持部47との距離が広がる。弾性変形したブラケット25は、その復元力によりサンバイザー1を挟んだ状態で保持される。具体的には、取付板部45、連結部48、基部51、先端部53がサンバイザー1に当接した状態でブラケット25がサンバイザー1に保持される。ブラケット25は、その復元力によりサンバイザー1を挟んでいるだけであり、サンバイザー1から容易に取り外すことができる。
【0030】
ここで、本実施例の照明器具21の取り付け方法について説明する。事前にLEDライトモジュール26を照明ケース22に組み込む。また、ホルダー23の直角部38に誘導形スイッチ24のマグネット28を組み込んで内蔵する。次に、ブラケット25に照明ケース22を取り付け、照明ケース22の左端面部57をブラケット25の段差面部56に当接させ、ビス49によりブラケット25と照明ケース22とを固定する。次に、ホルダー23を両面テープ43によりミラー蓋体8に貼り付ける。この際、ホルダー23の直角部38をミラー蓋体8の左下角部に合わせ、縦取付部39の外辺をミラー蓋体8の左辺に合わせ、横取付部40の外辺をミラー蓋体8の下辺に合わせる。次に、照明ケース22を取り付けたブラケット25をサンバイザー1の左側からスライドさせるように挟む。ブラケット25をサンバイザー1に取り付けると、照明ケース22の切欠部34とホルダー23の斜部42が一直線状となる。
【0031】
次に、照明器具21の使用方法について説明する。誘導形スイッチ24のスイッチ本体27にはいわゆるノーマリークローズ型のリードスイッチ(図示せず)が設けられており、マグネット28が前記リードスイッチに接近してマグネット28の磁界が前記リードスイッチに作用することにより接点(図示せず)が開放される。一方、マグネット28が前記リードスイッチから離れてマグネット28の磁界が前記リードスイッチに対して作用しなくなると前記接点が閉成される。そのため、ミラー蓋体8を閉めた状態では、スイッチ本体27とマグネット28が近接し前記接点が開放されてLEDチップ35は消灯し、ミラー蓋体8を開けると前記接点が閉成され、LEDチップ35が点灯する。そのため、ミラー蓋体8の開閉のみでLEDチップ35を点灯・消灯させることができる。したがって、搭乗者等が化粧鏡7を使用する時にのみLEDチップ35を点灯させ、化粧鏡7を使用しない時にはミラー蓋体8を閉めてLEDチップ35を消灯させておくことができる。
【0032】
以上のように、本実施例の化粧鏡7と化粧鏡7のミラー蓋体8とを備える車両のサンバイザー1に装設される照明器具1は、LEDチップ35を備え、サンバイザー1に装設される照明ケース22と、ミラー蓋体8の外面10に装設されるホルダー23と、LEDチップ35に電気的に接続されLEDチップ35の点灯及び消灯を制御する誘導形スイッチ24と、を備え、ホルダー23が収納部41を備え、ホルダー23に誘導形スイッチ24のマグネット28が内蔵され、ミラー蓋体8を開けるとLEDチップ35が点灯し、ミラー蓋体8を閉めるとLEDチップ35が消灯することにより、ミラー蓋体8の開閉によりLEDチップ35を点灯・消灯させることができる。また、マグネット28をホルダー23に内蔵したため、マグネット28が外観に現れず、意匠性を損なうことがない。また、マグネット28を内蔵したホルダー23をミラー蓋体8の外面10に装設したため、ミラー蓋体8の開閉によりマグネット28が化粧鏡7に当接することがなく、ミラー蓋体8を確実に閉めることができる。また、ホルダー23をいわゆるチケットホルダ―として使用することができる。
【0033】
また、本実施例の実施例の照明器具21は、照明ケース22をサンバイザー1に装設するブラケット25を備え、ブラケット25はサンバイザー1に挟装されることにより、照明ケース22をサンバイザー1に対して容易に着脱することができる。
【0034】
また、本実施例の実施例の照明器具21は、ミラー蓋体8を閉めた状態の時に、誘導形スイッチ24とマグネット28とが同一平面上に位置するように近接して配置されることにより、ミラー蓋体8を閉めた状態の時に、LEDチップ35を確実に消灯させることができる。
【実施例2】
【0035】
図6乃至
図8は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例は、サンバイザー1に照明器具61を設けたものであり、照明器具61はサンバイザー1に貼り付けられている。なお、本実施例のサンバイザー1は運転席(図示せず)側のものである。
【0036】
本実施例の照明器具61は、本体部としての照明ケース62と、ミラー蓋体8に貼り付けられるホルダー64と、誘導形スイッチ24から構成されている。照明ケース62は、LEDライトモジュール63及び誘導形スイッチ24のスイッチ本体27を内蔵し、ホルダー64は誘導形スイッチ24のマグネット28を内蔵する。
【0037】
照明ケース62は、ポリカーボネート等の合成樹脂により板状に形成されている。
図6乃至
図8に示すように、照明ケース62は無端枠板状に形成されており、化粧鏡7及びミラー蓋体8の周囲を取り囲むように配設される。照明ケース62の左枠部65の上下方向中央部には左側へ突出するホルダー部66が形成されている。また、照明ケース62の右枠部67にはLEDライトモジュール63が内蔵されると共に、カバー68を取り付けるための貫通孔69が穿設されている。この貫通孔69は、カバー68と略同形状に形成されている。また、右枠部67の上部には、上方に突出した上突出部70が形成されている。
【0038】
照明ケース62に内蔵されたLEDライトモジュール63は、カバー68と、3個のLEDチップ35を実装した基盤72から構成されている。カバー68は、ポリカーボネート等の合成樹脂により形成され透光性を有している。カバー68は、上下方向に3箇所の円形部73とその円形部73を連結する2箇所の括れ部74が一体に成形される。また、カバー68には略円形状に切り欠いた2箇所の位置決め凹部75が形成されている。この位置決め凹部75が照明ケース62の裏面76に形成された2箇所の位置決め突起77に係止されることにより、カバー68が照明ケース62に対して位置決めされる。基盤72は、照明ケース62との間にカバー68を配置して照明ケース62の裏面76に上下2箇所をビス止めされて固定される。基盤72には誘導形スイッチ24のスイッチ本体27がホルダー64に近接して固定されている。LEDライトモジュール63は、電源コード(図示せず)により前記車両の給電システム(図示せず)に電気的に接続されており、この給電システムから給電される。
【0039】
ホルダー64はポリカーボネート等の合成樹脂により略台形板状に形成されている。ホルダー64は、下側に形成された横取付部78と右側に形成された縦取付部79と、横取付部78及び縦取付部79よりも肉厚が薄く形成された収納部80が一体に成形されている。縦取付部79には、誘導形スイッチ24のマグネット28が内蔵されている。横取付部78及び縦取付部79には両面テープ81が貼り付けられ、この両面テープ81によりホルダー64がミラー蓋体8に貼り付け固定される。ホルダー81をミラー蓋体8に貼り付けると、収納部80とミラー蓋体8との間には間隙82が形成される。この間隙82には例えば、駐車券等のカード状物品を収納することができるため、ホルダー64は、いわゆるチケットホルダーとして使用できる。収納部80は、下方に横取付部78が配設されているため、収納部80に収納した物品が落下し難い構造となっている。なお、ホルダー64は横取付部78及び縦取付部79に接着剤を塗布してミラー蓋体8に接着固定してもよい。
【0040】
ここで、本実施例の照明器具61の取り付け方法について説明する。事前にLEDライトモジュール63を照明ケース62に組み込む。また、ホルダー64の縦取付部79に誘導形スイッチ24のマグネット28を組み込んで内蔵する。次に、カバー68を貫通孔69に嵌め込むと共に、位置決め凹部75を位置決め突起77に係止することにより、カバー68を照明ケース62に対して係止する。その後、カバー68を照明ケース62と基盤72で挟んだ状態で基盤72を照明ケース62にビス止めする。本実施例では、誘導形スイッチ24のスイッチ本体27が基盤72に固定されているため、スイッチ本体27は基盤72と共に照明ケース62に取り付けられる。本実施例においても上記実施例1と同様に、ミラー蓋体8を閉めた時にスイッチ本体27とマグネット28が最も接近する。次に、照明ケース62の上枠部83、下枠部84、左枠部65、右枠部67の裏面76に貼り付けた両面テープ81により照明ケース62をサンバイザー1に貼り付け固定する。この時、下枠部84、右枠部67、上突出部70の外形部をサンバイザー1の外形部に合わせ、照明ケース62が化粧鏡7及びミラー蓋部8を取り囲むように貼り付ける。なお、本実施例は、実施例1の枠部9は設けられていない。次に、ホルダー64の横取付部78及び縦取付部79の裏面85に両面テープ81を貼り付け、この両面テープ81によりホルダー64をミラー蓋体8の外面10に貼り付ける。この際、ホルダー64の横取付部78の下端をミラー蓋体8の下端に合わせ、縦取付部79右端をミラー蓋体8の右端に合わせる。
【0041】
このように、照明ケース62をサンバイザー1に貼り付けると、ホルダー部66とサンバイザー1の後面6との間に僅かな間隙(図示せず)が形成され、この間隙にカード状物品を挟み込むことができ、ホルダー部66はいわゆるチケットホルダーとして使用できる。なお、照明ケース62は接着剤によりそれぞれサンバイザー1に接着固定してもよい。
【0042】
本実施例においても実施例1と同一の誘導形スイッチ24を使用しているため、照明器具61は上記実施例1と同様に、ミラー蓋体8の開閉のみで前記LEDライトを点灯・消灯させることができる。また、図示しないが、ミラー蓋体8を閉めた状態では、スイッチ本体27とマグネット28はサンバイザー1の後面6と平行な平面上に配置される。
【0043】
以上のように、本実施例の照明器具61は、本体部としての照明ケース62が化粧鏡7の周囲を取り囲むように装設されることにより、化粧鏡7の周囲の剛性を高めることができる。
【実施例3】
【0044】
図9乃至
図11は、本発明の実施例3を示し、上記実施例1及び実施例2と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例の照明器具91は、照明ケース92を実施例2の照明ケース62の右枠部67のみとしたものである。照明ケース92の左上方部には斜めに切り欠いた上切欠部93が形成されており、照明ケース92の左下方部に斜めに切り欠いた下切欠部94が形成されている。
【0045】
また、本実施例のホルダー95の収納部96は、左端が左上方に向かって傾斜しており、上端は縦取付部79の上端から左下方に向かって傾斜し、左方向に水平に延設されている。そのため、収納部96は、左上方に向かって突出した形状を有している。また、図示しないが、ミラー蓋体8を閉めた状態では、スイッチ本体27とマグネット28はサンバイザー1の後面6と平行な平面上に配置される。
【0046】
以上のように、本実施例の照明器具91は照明ケース92を小さく形成しているため、照明器具91を装設した後のサンバイザー1の重量を比較的軽量とすることができ、サンバイザー1の操作性を十分に確保することができる。また、照明ケース92が小さいため、材料コストを低廉に抑えることができる。
【実施例4】
【0047】
図12乃至
図14は、本発明の実施例4を示し、上記実施例1乃至実施例3と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例の照明器具101は、サンバイザー1の後面6に貼り付けられている。なお、本実施例のサンバイザー1は運転席(図示せず)側のものである。
【0048】
照明器具101は、本体部としての照明ケース102と、ミラー蓋体8に貼り付けられるホルダー103と、誘導形スイッチ24から構成されている。照明ケース102は、LEDライトモジュール104及び誘導形スイッチ24のスイッチ本体27を内蔵し、ホルダー103は誘導形スイッチ24のマグネット28を内蔵する。
【0049】
照明ケース102は、ポリカーボネート等の合成樹脂により板状に形成されている。
図12乃至
図14に示すように、照明ケース102は化粧鏡7及びミラー蓋体8の上側、左側、右側の3方を囲む板状に形成されている。照明ケース102の上枠部105は、サンバイザー1の上部と略同一形状に形成されている。左枠部106は、下部左端107が湾曲形状を有し、下部右端108が右方向に突出している。右枠部109は、左枠部106と略左右対称に形成されており、下部左端110が左方向に突出し、下部右端111が湾曲形状を有している。左枠部106及び右枠部109には、LEDライトモジュール104を内蔵する左内蔵部112及び右内蔵部113が形成されている。左内蔵部112及び右内蔵部113には、カバー114を取り付けるための貫通孔115が穿設されている。
【0050】
ホルダー103は、上記実施例2のホルダー64を左右対称となるように形成したものであり、ポリカーボネート等の合成樹脂により略台形板状に形成されている。
図14に示すように、ホルダー103は下側に形成された横取付部116と左側に形成された縦取付部117と、横取付部116及び縦取付部117よりも肉厚が薄く形成された収納部118が一体に成形されている。縦取付部117には、誘導形スイッチ24のマグネット28が内蔵されている。横取付部116及び縦取付部117には両面テープ119が貼り付けられ、この両面テープ119によりホルダー103がミラー蓋体8に貼り付け固定される。ホルダー103をミラー蓋体8に貼り付けると、収納部118とミラー蓋体8との間には間隙120が形成される。ホルダー103は、実施例2のホルダー64と同様にいわゆるチケットホルダーとして使用できる。
【0051】
図14に示すように、LEDライトモジュール104は、カバー114と、2個のLEDチップ35を実装した基盤121から構成されている。カバー114は、ポリカーボネート等の合成樹脂により形成され透光性を有している。基盤121は、照明ケース102との間にカバー114を配置して照明ケース102の裏面122にビス123により固定される。左側の基盤121には誘導形スイッチ24のスイッチ本体27がホルダー103に近接して固定されている。LEDライトモジュール104は、電源コード124により前記車両の給電システム(図示せず)に電気的に接続されており、この給電システムから給電される。
【0052】
ここで、本実施例の照明器具101の取り付け方法について説明する。事前にLEDライトモジュール104を照明ケース102に組み込む。また、ホルダー103に誘導形スイッチ24のマグネット28を組み込んで内蔵する。次に、カバー114を貫通孔115に嵌め込む。その後、カバー114を照明ケース102と基盤121で挟んだ状態で基盤121を照明ケース102にビス122により固定する。誘導形スイッチ24のスイッチ本体27は基盤121に固定されているため、スイッチ本体27は基盤121と共に照明ケース102に取り付けられる。本実施例においても上記実施例1乃至実施例3と同様に、ミラー蓋体8を閉めた時にスイッチ本体27とマグネット28が最も接近する。次に、照明ケース102の上枠部105と左枠部106と右枠部109との裏面122に貼り付けた両面テープ125により照明ケース102をサンバイザー1に貼り付け固定する。この時、上枠部105と右枠部109の外形部をサンバイザー1の外形部に合わせ、照明ケース102が化粧鏡7及びミラー蓋部8を囲むように貼り付ける。次に、ホルダー103の裏面125に両面テープ119を貼り付け、この両面テープ119によりホルダー103をミラー蓋体8の外面10に貼り付ける。この際、ホルダー103の下端をミラー蓋体8の下端に合わせ、ホルダー103の左端をミラー蓋体8の左端に合わせる。
【0053】
次に、照明器具101の使用方法について説明する。誘導形スイッチ24のスイッチ本体27にはいわゆるノーマリークローズ型のリードスイッチ(図示せず)が設けられており、マグネット28が前記リードスイッチに接近してマグネット28の磁界が前記リードスイッチに作用することにより接点(図示せず)が開放される。一方、マグネット28が前記リードスイッチから離れてマグネット28の磁界が前記リードスイッチに対して作用しなくなると前記接点が閉成される。そのため、ミラー蓋体8を閉めた状態では、スイッチ本体27とマグネット28が近接し前記接点が開放されてLEDチップ35は消灯し、ミラー蓋体8を開けると前記接点が閉成され、LEDチップ35が点灯する。本実施例では、LEDライトモジュール104が左右に2箇所設けられており、左右の基盤121はハーネス126により電気的に接続されている。そのため、前記リードスイッチのオン/オフにより左右のLEDチップ35が点灯/消灯するようになっている。ハーネス126は、シリコン接着剤127により照明ケース102の裏面122に接着固定される。
【0054】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、照明ケース及びホルダーの形状は、任意の形状に適宜変更してもよい。