(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のマイクロレンズ素子は、前記ボンドパッドの真上に更に配置されるか、または前記第1のダミー構造は前記ボンドパッドの真上に配置された平坦部を更に含み、前記保護膜は、前記平坦部の上にコンフォーマルに形成される請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
前記保護膜は、化学蒸着膜であり、前記化学蒸着膜の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、またはその組み合わせを含み、前記保護膜は、前記感知領域、前記周辺領域、および前記パッド領域を連続的にカバーする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
前記半導体基板の上、且つ前記感知領域および前記周辺領域に配置され、前記周辺領域と前記パッド領域との境界に位置合わせされる端部を有し、金属格子を含み、前記金属格子の各格子が固体撮像素子の1つの個別の画素に対応する遮光層、および
前記遮光層および前記カラーフィルター層との間に配置され、前記開口が更に貫通する平坦化層を更に含む請求項6に記載の固体撮像素子。
前記半導体基板の下方に配置されるか、または前記半導体基板と前記ボンドパッドとの間に配置された配線層を更に含み、前記ボンドパッドは、前記配線層に電気的に接続され、前記第1のダミー構造は、前記ボンドパッドの真上に配置され、且つ前記半導体基板の端部まで前記ボンドパッドの領域の外側の領域に延伸する平坦部を更に含み、前記保護膜は、前記平坦部にコンフォーマルに形成される請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明では、本発明の実施形態を開示している。この説明は、本発明の一般原理を例示する目的のものであり、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、添付の請求の範囲を参考にして決定される。
【0014】
図1は、いくつかの実施形態に係る、ダミー構造115Bおよび115Cのマイクロレンズ層115を有する固体撮像素子100の模式的な平面図を示している。固体撮像素子100は、感知領域100A、パッド領域100C、および感知領域100Aとパッド領域100Cの間に配置された周辺領域100Bを有する。周辺領域100Bは、感知領域100Aを囲み、パッド領域100Cは、周辺領域100Bを囲む。固体撮像素子100は、半導体基板(
図1に示されていない)に形成されて感知領域100Aに配置された複数の光電変換素子(
図1に示されていない)を含む。固体撮像素子100は、半導体基板の上、且つパッド領域100C内に配置された複数のボンドパッド105も含む。ボンドパッド105は、外部の回路部品(図示されていない)に連結され、配線層(
図1に示されていない)によって光電変換素子にも電気的に接続されるように用いられる。
【0015】
本発明の実施形態に基づいて、マイクロレンズ層115は、マイクロレンズアレイ115A、第1のダミー構造115C、および第2のダミー構造115Bを含む。第1のダミー構造115Cは、パッド領域100Cに配置され、ボンドパッド105の領域を囲むように配置された複数の第1のマイクロレンズ素子115−1を含む。第2のダミー構造115Bは、周辺領域100Bに配置され、複数の第2のマイクロレンズ素子115−2を含む。マイクロレンズアレイ115Aは、感知領域100Aに配置され、アレイ状に配列された複数の第3のマイクロレンズ素子115−3を含む。各第3のマイクロレンズ素子115−3は、固体撮像素子100の1つの画素に配置され、1つの個々の光電変換素子に対応して、個々の光電変換素子の入射光を集光する。
【0016】
図1は、ボンドパッド105の領域の周囲、且つボンドパッド105の真上を含むパッド領域100C内の第1のダミー構造115Cのレイアウトのさまざまな実施形態を示している。例えば、
図1に示すように、左側のボンドパッド105、右側のボンドパッド105、および下方のボンドパッド105の領域内の第1のダミー構造115Cのレイアウトを示している。いくつかの実施形態では、全てのボンドパッド105の領域内の第1のダミー構造115Cのレイアウトは、1つの固体撮像素子では同じである。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1は、パッド領域100Cに連続的且つ規則的に配列される。第1のマイクロレンズ素子115−1は、
図1の左側のボンドパッド105の領域に示されるように、ボンドパッド105の領域を囲むように配置され、且つボンドパッド105の真上に更に配置される。
【0018】
いくつかの他の実施形態では、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1は、ボンドパッド105の領域の外側のパッド領域100Cに連続的且つ規則的に配列される。また、第1のダミー構造115は、
図1の右側のボンドパッド105の領域に示されるように、ボンドパッド105の真上に配置された平坦部115−fを更に含む。平坦部115−fは、第1のマイクロレンズ素子115−1の凸状の形状(topography)のない平坦な上面を有する。
【0019】
いくつかの他の実施形態では、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1は、ボンドパッド105の領域の外側のパッド領域100Cに連続的且つ規則的に配列される。また、第1のマイクロレンズ素子115−1は、ボンドパッド105の領域の端部に沿って配置されない。第1のダミー構造115は、
図1の下方のボンドパッド105の領域に示されるように、ボンドパッド105の真上に配置され、且つ固体撮像素子100の端部までボンドパッド105の領域の外側の領域に更に延伸する平坦部115−fを更に含む。また、平坦部115−fは、第1のマイクロレンズ素子115−1の凸状の形状(topography)のない平坦な上面を有する。
【0020】
いくつかの実施形態では、第2のダミー構造115Bの第2のマイクロレンズ115−2は、周辺領域100Bに連続的且つ規則的に配列される。実施形態では、マイクロレンズアレイ115Aの第3のマイクロレンズ素子115−3、第2のダミー構造115Bの第2のマイクロレンズ素子115−2、および第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1は、全て同じピッチで配列される。マイクロレンズ素子のピッチは、1つのマイクロレンズ素子の凸レンズ本体の底部幅と、2つの隣接したマイクロレンズ素子間の距離を加算したものによって定義される。2つの隣接するマイクロレンズ素子が隙間なく密接に配置された場合、マイクロレンズ素子のピッチは、1つのマイクロレンズ素子の凸レンズ本体の底部幅と等しい。
【0021】
図2は、いくつかの実施形態に係る、固体撮像素子100のマイクロレンズ層115の第1、第2、第3のマイクロレンズ素子115−1、115−2、および115−3のレイアウトの模式的な部分平面図が示されている。実施形態では、マイクロレンズアレイ115Aの第3のマイクロレンズ素子115−3は、上述のように、アレイ状に配列される。第2のダミー構造115Bの第2のマイクロレンズ素子115−2は、周辺領域100Bに不連続的且つ不規則的に配列される。また、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1は、パッド領域100Cに不連続的且つ不規則的に配列される。また、実施形態では、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1は、ボンドパッド105の領域の周囲になお配置される。
【0022】
図3は、いくつかの実施形態に係る、
図1のライン3−3’に沿った固体撮像素子100の模式的な部分断面図を示している。固体撮像素子100は、半導体基板101を含む。半導体基板101の材料は、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム合金、または例えばヒ化ガリウムまたはヒ化インジウムなどの他の化合物半導体材料を含む。いくつかの実施形態では、半導体基板101は、SOI(semiconductor−on−insulator )基板であることができる。複数の光電変換素子103、例えばフォトダイオードは、半導体基板101に形成され、半導体基板101の裏面側表面101Bの近傍に配置される。各光電変換素子103は、固体撮像素子100の1つの個別の画素Pに配置される。
【0023】
いくつかの実施形態では、固体撮像素子100は、裏面照射型(BSI)のイメージセンサ、例えば、BSI CMOSイメージセンサ(BSI型CIS)である。BSIイメージセンサでは、
図3に示されるように、配線層120は、半導体基板101の表面側表面101Fの上に形成され、半導体基板101の下方に配置される。配線層120は、いくつかの誘電体層123に配置されたいくつかの金属層121およびいくつかのビア122を含む。金属層121は、ビア122によって互いに電気的に接続される。
【0024】
BSI画像センサでは、ボンドパッド105は、半導体基板101の裏面側表面101Bの上に形成され、半導体基板101に形成されたビア124によって配線層120に電気的に接続される。BSI画像センサに照射された入射光は、配線層120を通過することなく光電変換素子103に到達する。
【0025】
いくつかの他の実施形態では、固体撮像素子100は、表面照射(FSI)イメージセンサ、例えば、FSI CMOSイメージセンサ(FSI型CIS)である。FSIイメージセンサでは、配線層120は、半導体基板101の上方に配置されるように反転される。配線層120もボンドパッド105と半導体基板101の間に配置される。いくつかの実施形態では、ボンドパッド105は、配線層120のビアと直接接触しており、電気的接続を形成する。FSIイメージセンサに照射された入射光は、配線層120を通過し、次いで光電変換素子103に到達する。
【0026】
再度
図3を参照すると、いくつかの実施形態では、誘電体層107は、半導体基板101の上に形成され、ボンドパッド105をカバーする。誘電体層107は、配線層120の誘電体層123と同じ材料からなることができる。いくつかの実施形態では、遮光層109は、半導体基板101の上方且つ誘電体層107の上に形成される。遮光層109は、金属製であることができ、複数の隔壁109Pからなる金属格子(metal grid)を含む。遮光層109の金属格子は、複数の格子(square)を有し、金属格子の各格子は、固体撮像素子100の1つの個別の画素Pに対応する。また、遮光層109は、金属格子から周辺領域100Bとパッド領域100Cとの境界に延伸する延伸部109Eを含む。言い換えれば、遮光層109の端部は、周辺領域100Bとパッド領域100Cとの境界と位置合わせされる。
【0027】
次いで、いくつかの実施形態では、平坦化層111は、遮光層109の上に形成され、金属格子の格子間隙を充填する。平坦化層111は、誘電体層107の上に配置され、パッド領域100Cのボンドパッド105を覆う。平坦化層111は、後続のプロセス用に平坦な上面を提供する。
【0028】
再度、
図3を参照すると、いくつかの実施形態では、カラーフィルター層113は、平坦化層111の上に形成される。カラーフィルター層113は、それぞれ赤色、緑色、および青色のカラーフィルター成分113R、113G、および113Bなどの複数のカラーフィルター成分を含む。もう1つの実施形態では、カラーフィルター成分は、他の色を有し、他の色配列によって配列されてもよい。感知領域100Aでは、各カラーフィルター成分113R、113G、または113Bは、固体撮像素子100の各画素Pの1つの光電変換素子103に個別に対応する。また、カラーフィルター層113は、周辺領域100Bおよびパッド領域100Cに配置された延伸部113Eを含む。延伸部113Eは、遮光層109およびボンドパッド105の延伸部109Eをカバーする。カラーフィルター層113の延伸部113Eは、カラーフィルター成分113R、113G、または113Bの材料からなる。
【0029】
いくつかの他の実施形態では、遮光層109は、カラーフィルター層113と同一のレベルに形成される。遮光層109の隔壁109Pは、カラーフィルター成分113R、113G、および113Bの間に配置される。実施形態では、平坦化層111は、省略されることができる。
【0030】
次いで、いくつかの実施形態では、マイクロレンズ層115がカラーフィルター層113の上に形成される。マイクロレンズ層115は、感知領域100Aに配置されたマイクロレンズアレイ115A、周辺領域100Bに配置された第2のダミー構造115B、およびパッド領域100Cに配置された第1のダミー構造115Cを含む。第1のダミー構造115Cは、第1のピッチP1によって配列された複数の第1のマイクロレンズ素子115−1を含む。第2のダミー構造115Bは、第2のピッチP2によって配列された複数の第2のマイクロレンズ素子115−2を含む。マイクロレンズアレイ115Aは、第3のピッチP3によって配列された複数の第3のマイクロレンズ素子115−3を含む。いくつかの実施形態では、第1のピッチP1、第2のピッチP2、および第3のピッチP3は等しい。また、各第3のマイクロレンズ素子115−3は、固体撮像素子100の1つの個別の画素Pに配置され、1つの個別の光電変換素子103に対応する。
【0031】
図3の実施形態では、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1は、ボンドパッド105の領域を囲むだけでなく、ボンドパッド105の真上に配置される。また、第1のマイクロレンズ素子115−1は、固体撮像素子100の端部に配置される。また、いくつかの実施形態では、第1のダミー構造115Cの上面は、第2のダミー構造115Bの上面より低い。第2のダミー構造115Bの上面は、マイクロレンズアレイ115Aの上面より低い。
【0032】
次いで、保護膜117は、マイクロレンズ層115の上面の上にコンフォーマルに形成される。いくつかの実施形態では、保護膜117は、化学蒸着(CVD)膜である。CVD保護膜117は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、またはその組み合わせを含む。保護層117は、パッド領域100C、周辺領域100B、および感知領域100Aにそれぞれ配置された第1、第2、および第3のマイクロレンズ素子115−1、115−2、および115−3を連続的にカバーする。マイクロレンズ層115の第1と第2のダミー構造115Cと115Bに基づいて、保護層117とマイクロレンズの下方の層(カラーフィルター層113または平坦化層111など)との不整合が固体撮像素子100の周辺領域100Bおよびパッド領域100Cに存在しないため、保護膜117を亀裂、剥離、または関連する欠陥による影響から保護することができる。
【0033】
図4は、いくつかの実施形態に係る、マイクロレンズアレイ115Aの第3のマイクロレンズ素子115−3の凸レンズ本体、第2のダミー構造115Bの第2のマイクロレンズ素子115−2の凸レンズ本体、および第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1の凸レンズ本体のさまざまな断面図の関係を示している。
図4に示されるように、第3のマイクロレンズ素子115−3は、第3のマイクロレンズの高さH3および第3の底部幅W3を有する。いくつかの実施形態では、第3の底部幅W3は、第3のマイクロレンズ素子115−3が密接に配置されたとき、ピッチP3(
図3に示される)と等しい。また、第3のマイクロレンズ素子115−3は、第3のマイクロレンズ素子115−3の凸レンズ本体の外形から円弧を有する第3の円の半径(図示されていない。C3と称する)と等しい第3の曲率半径(図示されていない。ROC−3と称する)を有する。
【0034】
再度、
図4を参照すると、第2のマイクロレンズ素子115−2は、第2のマイクロレンズの高さH2および第2の底部幅W2を有する。いくつかの実施形態では、第2の底部幅W2は、第2のマイクロレンズ素子115−2が密接に配置されたとき、ピッチP2(
図3に示される)と等しい。また、第2のマイクロレンズ素子115−2は、第2のマイクロレンズ素子115−2の凸レンズ本体の外形から円弧を有する第2の円の半径(図示されていない、C2と称する)と等しい第2の曲率半径(図示されていない、ROC−2と称する)を有する。
【0035】
再度、
図4を参照すると、第1のマイクロレンズ素子115−1は、第1のマイクロレンズの高さH1および第1の底部幅W1を有する。いくつかの実施形態では、第1の底部幅W1は、第1のマイクロレンズ素子115−1が密接に配置されたとき、ピッチP1(
図3に示される)と等しい。また、第1のマイクロレンズ素子115−1は、第1のマイクロレンズ素子115−1の凸レンズ本体の外形から弧を有する第1の円の半径(図示されていない。C1と称する)と等しい第1の曲率半径(図示されていない。ROC−1と称する)を有する。
【0036】
実施形態にでは、マイクロレンズアレイ115Aの第3のマイクロレンズ素子115−3の第3の曲率半径(ROC−3)は、第2のダミー構造115Bの第2のマイクロレンズ素子115−2の第2の曲率半径(ROC−2)より小さい。また、第2の曲率半径(ROC−2)は、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1の第1の曲率半径(ROC−1)より小さい。また、マイクロレンズアレイ115の第3のマイクロレンズ素子115−3の第3のマイクロレンズの高さH3は、第2のダミー構造115Bの第2のマイクロレンズ素子115−2の第2のマイクロレンズの高さH2より高い。また、第2のマイクロレンズの高さH2は、第1のダミー構造115Cの第1のマイクロレンズ素子115−1の第1のマイクロレンズの高さH1より高い。また、第1のマイクロレンズ素子115−1の第1の底部幅W1、第2のマイクロレンズ素子115−2の第2の底部幅W2、および第3のマイクロレンズ素子115−3の第3の底部幅W3は、同じサイズを有する。
【0037】
マイクロレンズの高さおよび曲率半径におけるマイクロレンズアレイ115A、第2のダミー構造115B、および第1のダミー構造115Cの第3、第2、および第1のマイクロレンズ素子間の上述の関係に基づくと、第2のダミー構造115Bおよび第1のダミー構造115Cは、保護膜117を亀裂、剥離、または関連する欠陥による影響から保護することができる。また、パッド領域または周辺領域にダミー構造を有さない固体撮像素子に比べ、本実施形態の固体撮像素子100は、周辺領域100Bおよびパッド領域100C、特にボンドパッド105の領域の周囲にある保護膜117を亀裂、剥離、または関連する欠陥から効果的に防ぐことができる。よって、本実施形態の固体撮像素子の信頼性および機能性が向上する。
【0038】
いくつかの実施形態では、マイクロレンズアレイ115A、第2のダミー構造115B、および第1のダミー構造115Cのさまざまなマイクロレンズ素子は、カラーフィルター層113の上にレンズ材料層をコーティングすることによって形成される。レンズ材料層は、感光材料、および透明有機高分子材料または透明無機材料であることができる。次いで、レンズ材料層は、上面から見た感知100A、周辺領域100B、およびパッド領域100Cに、異なる寸法の複数のセグメントを形成するようにパターン化される。感光材料および透明有機高分子材料からなるレンズ材料層は、露光および現像プロセスによってパターン化されることができる。透明無機材料からなるレンズ材料層は、エッチングマスクとしてレンズ材料層の上に配置されたハードマスクをエッチングすることによってパターン化されることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、上面から見た感知領域100Aのレンズ材料層のセグメントの寸法は、ベーキング前の周辺領域100Bのレンズ材料層のセグメントの寸法より小さい。また、上面から見た周辺領域100Bのレンズ材料層のセグメントの寸法は、ベーキング前のパッド領域100Cのレンズ材料層のセグメントの寸法より小さい。次いで、レンズ材料層のセグメントは、ベーキングでリフローされ、第1のダミー構造115C、第2のダミー構造115B、およびマイクロレンズアレイ115Aの第1、第2、および第3のマイクロレンズ素子115−1、115−2、および115−3をそれぞれ形成する。
【0040】
図5は、いくつかの実施形態に係る、
図1のライン5−5’に沿った固体撮像素子100の模式的な部分断面図を示している。
図5と
図3の固体撮像素子100の違いは、
図5の固体撮像素子100の第1のダミー構造115Cが
図3の固体撮像素子100の第1のマイクロレンズ素子115−1の一部と代替する平坦部115−fを有することである。
図5に示されるように、第1のダミー構造115Cの平坦部115−fは、ボンドパッド105の真上に配置される。
図5の実施形態では、第1のダミー構造115Cもボンドパッド105の領域を囲むように配置された第1のマイクロレンズ素子115−1を有する。また、平坦部115−f以外は、
図5の固体撮像素子100の他の構成要素は、
図5の固体撮像素子100の構成要素と同じである。
図5の固体撮像素子100では、マイクロレンズの高さおよび曲率半径におけるマイクロレンズアレイ115A、第2のダミー構造115B、および第1のダミー構造115Cのさまざまなマイクロレンズ素子間の関係も
図3の固体撮像素子100の関係と同じである。
【0041】
いくつかの実施形態では、平坦部115−fの上面は、第1のマイクロレンズ素子115−1の上面と同一面である。いくつかの他の実施形態では、平坦部115−fの上面は、第1のマイクロレンズ素子115−1の上部よりやや低いまたはやや高い。また、保護膜117は、第1のマイクロレンズ素子115−1および平坦部115−fの上面の上に連続的、且つコンフォーマルに形成される。
【0042】
その結果、
図5の固体撮像素子100もパッド領域100C、特にボンドパッド105の領域の周囲にある保護膜117の亀裂、剥離、または関連する欠陥を効果的に防ぐことができる。よって、本実施形態の固体撮像素子の信頼性および機能性が向上する。
【0043】
図6は、いくつかの実施形態に係る、
図1のライン6−6’に沿った固体撮像素子100の模式的な部分断面図を示している。
図6と
図5の固体撮像素子100の違いは、
図6の第1のダミー構造115Cの平坦部115−fがボンドパッド105の真上に配置されるだけでなく、半導体基板101の端部まで、ボンドパッド105の領域の外側の領域に延伸することである。
図1および
図6に示されるように、実施形態では、半導体基板101の端部に位置合わせされる平坦部115−fの側部を除き、第1のダミー構造115Cもボンドパッド105の領域を囲むように配置された第1のマイクロレンズ素子115−1を有する。
図6の固体撮像素子100では、平坦部115−f以外、他の構成要素は、
図3の構成要素と同じである。また、
図6の固体撮像素子100では、マイクロレンズの高さおよび曲率半径のマイクロレンズアレイ115A、第2のダミー構造115B、および第1のダミー構造115Cのさまざまなマイクロレンズ素子間の関係も
図3の固体撮像素子の関係と同じである。
図6の固体撮像素子100の平坦部115−fは、
図5の実施形態の固体撮像素子と同じ材料、且つ同じプロセスで形成されることができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、
図6の固体撮像素子100の平坦部115−fの上面は、第1のマイクロレンズ素子115−1の上面と同一面である。いくつかの他の実施形態では、
図6の固体撮像素子100の平坦部115−fの上面は、第1のマイクロレンズ素子115−1の上部よりやや低いまたはやや高い。また、保護膜117は、第1のマイクロレンズ素子115−1および平坦部115−fの上面の上に連続的、且つコンフォーマルに形成される。
【0045】
その結果、
図6の固体撮像素子100もパッド領域100C、特にボンドパッド105の領域の周囲にある保護膜117を亀裂、剥離、または同様の欠陥による影響から効果的に防ぐことができる。よって、本実施形態の固体撮像素子の信頼性および機能性が向上する。
【0046】
図7は、いくつかの実施形態に係る、
図3の固体撮像素子100のボンドパッド105を露出するように開孔119が形成された後の固体撮像素子100の模式的な部分断面図を示している。また、いくつかの他の実施形態では、開口119に類似する開口もボンドパッド105を露出するように、
図5および
図6の固体撮像素子100に形成されることができる。
図5および
図6の固体撮像素子100のボンドパッド105を露出するように形成された開口を囲むマイクロレンズ層115の部分は、
図7の固体撮像素子100のマイクロレンズ層115の断面と異なる断面を有する。実施形態では、保護層117がマイクロレンズ層115のマイクロレンズアレイ115A、第2のダミー構造115B、および第1のダミー構造115Cに形成された後、保護膜117、マイクロレンズアレイ115、カラーフィルター層113、平坦化層111、および誘電体層107の一部をエッチングしてボンドパッド105を露出することによって開口119が形成される。言い換えれば、ボンドパッド105の上方に上述の複数の層を形成する固体撮像素子100の製造時に、ボンドパッド105を露出する開口がないということである。ボンドパッド105を露出する開口がないため、半導体基板101の上に固体撮像素子100の上述の複数の層を製造するための平坦な形状を提供する。従って、固体撮像素子100の実施形態は、特にパッド領域100Cにある保護膜117を亀裂、剥離、または関連する欠陥による影響から効果的に保護することができる。
【0047】
実施形態では、固体撮像素子のマイクロレンズ層は、パッド領域および周辺領域にそれぞれ配置された第1および第2のダミー構造を含む。マイクロレンズ層を形成するマイクロレンズアレイと一体化した第1および第2のダミー構造は、マイクロレンズ層の上に配置された保護層を、特にパッド領域の保護層を亀裂、剥離、または関連する欠陥による影響から保護することができる。よって、本実施形態の固体撮像素子の信頼性および機能性が向上する。
【0048】
また、実施形態では、ボンドパッドの上方に上述の複数の層を形成する固体撮像素子の製造時に、ボンドパッドを露出する開口はない。従って、ボンドパッドを露出する開口がないため、半導体基板の上に固体撮像素子の複数の層を製造するための平坦な形状を提供することができる。従って、固体撮像素子の実施形態の製造品質も向上する。
【0049】
本発明は、実施例の方法及び望ましい実施の形態によって記述されているが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではない。逆に、当業者には自明の種々の変更及び同様の配置をカバーするものである。よって、添付の特許請求の範囲は、最も広義な解釈が与えられ、全てのこのような変更及び同様の配置を含むべきである。