特許第6763886号(P6763886)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6763886痔核を治療するための改良された結紮デバイス、および、再装填デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6763886
(24)【登録日】2020年9月14日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】痔核を治療するための改良された結紮デバイス、および、再装填デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20200917BHJP
【FI】
   A61B17/00
【請求項の数】21
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-562956(P2017-562956)
(86)(22)【出願日】2016年2月22日
(65)【公表番号】特表2018-505764(P2018-505764A)
(43)【公表日】2018年3月1日
(86)【国際出願番号】US2016018948
(87)【国際公開番号】WO2016134368
(87)【国際公開日】20160825
【審査請求日】2019年2月21日
(31)【優先権主張番号】62/118,777
(32)【優先日】2015年2月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/049,498
(32)【優先日】2016年2月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517290822
【氏名又は名称】スペースバンダー コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】SPACEBANDER CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ナイヤル、デブジット エス.
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0121679(US,A1)
【文献】 特開平11−004833(JP,A)
【文献】 特開2009−183460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって、
壁および平坦な先端部を有する内側チューブであって、
前記平坦な先端部は、前記内側チューブの前記壁に対して垂直である縁から構成される、前記内側チューブと、
前記内側チューブに対して相補的な形状のプッシャーと、
円形外側チャンバ、少なくとも1つの視認ポート、および受け入れポートを有する受け入れ部材であって、前記少なくとも1つの視認ポートは、前記円形外側チャンバの側壁に配置されている、前記受け入れ部材と、
前記受け入れポートに取り外し可能に連結されるように構成されたシリンジとを備え、
前記シリンジは、吸引を生成するように構成されている、医療デバイス。
【請求項2】
前記シリンジは、ルアーロックシリンジである、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
前記内側チューブは弓形である、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項4】
前記内側チューブおよび前記受け入れポートは、単一の構造から構成される、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項5】
前記プッシャーは、前記内側チューブに恒久的に固定される、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項6】
前記プッシャーは複数の突出部を備える、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項7】
弾性的なバンドの再装填器をさらに備える、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項8】
前記弾性的なバンドの再装填器は、
前記平坦な先端部を受け入れるように形成された窪みをさらに含む、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項9】
前記弾性的なバンドの再装填器は、円錐状の円錐台をさらに含む、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項10】
前記内側チューブは、後方フランジをさらに含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項11】
前記プッシャーは、前記内側チューブの前記平坦な先端部を越えて少なくとも1ミリメートル延びることが可能である、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項12】
少なくとも1つの弾性的なバンドをさらに含み、
前記弾性的なバンドの再装填器は凹状のフランジを備え、
前記少なくとも1つの弾性的なバンドは、前記弾性的なバンドの再装填器の前記凹状のフランジに予め装填される、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項13】
前記プッシャーは第2の凹状のフランジをさらに含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項14】
前記内側チューブは第1の凹状のフランジをさらに含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項15】
医療デバイスであって、
遠位端、近位端、および、前記遠位端に配置される第1の凹状のフランジを有する湾曲した内側チューブと、
プッシャーであって、
該プッシャーは前記湾曲した内側チューブに対して相補的な形状であり、
該プッシャーは、前記湾曲した内側チューブとの一定限度の摩擦で嵌め合わされ、
該プッシャーは、少なくとも1つの突出部分を備え、
該プッシャーは、第2の凹状のフランジを備える、前記プッシャーと、
外側チャンバ、少なくとも1つの視認ポート、該外側チャンバ内に配置される受け入れポート、および、前記外側チャンバに取り付けられる後方フランジを有する受け入れ部材であって、前記少なくとも1つの視認ポートは、前記外側チャンバの側壁に配置されている、前記受け入れ部材と
前記受け入れポートに取り外し可能に連結されるように構成されたシリンジとを備え、
前記シリンジは、吸引を生成するように構成されている、医療デバイス。
【請求項16】
底部リップ、円錐状の円錐台セクション、凹状のフランジ、および嵌合される開口を有する装填器であって、
前記嵌合される開口は、前記湾曲した内側チューブの前記遠位端を受け入れるように構成されている、前記装填器をさらに備える、請求項15に記載の医療デバイス。
【請求項17】
前記プッシャーは、内側剛性部材の前記遠位端を越えて少なくとも1ミリメートル延びることが可能である、請求項15に記載の医療デバイス。
【請求項18】
前記凹状のフランジに予め装填される弾性的なバンドをさらに備える、請求項16に記載の医療デバイス。
【請求項19】
内側剛性部材は先端部をさらに含み、該先端部は前記内側剛性部材に対して垂直である、請求項15に記載の医療デバイス。
【請求項20】
キットであって、
医療デバイスであって、
壁および平坦な先端部を有する内側チューブであって、
前記平坦な先端部は、前記内側チューブの前記壁に対して垂直である縁から構成される、前記内側チューブと、
前記内側チューブに対して相補的な形状のプッシャーと、
円形外側チャンバ、少なくとも1つの視認ポート、および受け入れポートを有する受け入れ部材であって、前記少なくとも1つの視認ポートは、前記円形外側チャンバの側壁に配置され、前記受け入れポートは、吸引を生成することが可能なデバイスに取り外し可能に連結されるように構成されている、前記受け入れ部材とを備える、前記医療デバイスと、
少なくとも1つの弾性的なバンドと、
再装填器であって、
底部リップ、
円錐状の円錐台セクション、凹状のフランジ、
嵌合される開口を備え、
前記嵌合される開口は、湾曲した内側チューブの遠位端を受け入れるように構成されている、前記再装填器とを備える、キット。
【請求項21】
前記内側チューブは、前記プッシャーと一定限度の摩擦による嵌め合いで係合することが可能なクリック停止点をさらに含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明およびその実施形態は、医療デバイス、すなわち弾性的なバンドの結紮器に関する。特に、本発明およびその実施形態は、痔核の治療において使用される改良された弾性的なバンドの結紮器に関する。
【背景技術】
【0002】
痔核は、今日において米国で最も一般的な問題のうちの1つである。研究によって、50歳までに、米国人の50%が痔核と診断されていることが示されている。痔核は、ヒトの消化管内に腫れ始める、腫れあがった血管の塊である。最初は、痔核は容易に察知されずにいる可能性があるが、放っておくと、激しい痛みの元になる可能性がある。一層悪いことに、十分に長い期間にわたって察知されないままである場合、痔核は脱出し始める。すなわち、治療されていない痔核は、消化管を通って降下し、ヒトの肛門を通って延びる。さらに、消化管内には形成されないがヒトの肛門の周りに形成される「外」痔核が存在する。
【0003】
痔核を治療して取り除くための、または治療するかもしくは取り除くための多くの異なる方法が存在するが、1つのそのような方法である結紮が好評を博している。長年にわたって、結紮は、腫れあがった痔核組織における血管を閉止する行為である。時間とともに、血流がないことに起因して、結紮された痔核は、最終的には痛みなく萎んで剥がれ落ちる。結紮は、BC460年もの昔から行われているが、その頃から、このタスクを行うために多くの装置および方法が開発されてきた。とは言っても、従来技術は、改良されるべき多くの領域を残している。例えば、従来技術によって教示されているデバイスは、痔核を結紮することの必須条件である、手袋を嵌めての作業が難しいことで有名である。さらに、従来技術のデバイスは、消化管の、より離れたエリアにある痔核を結紮できない。
【0004】
したがって、医療用手袋を装着したままで操作しやすく、患者の消化管における届きにくい場所を結紮する能力も提供する、弾性的なバンドの結紮デバイスが必要とされている。本発明およびその実施形態は、これらの目的を満たし、上回る。
【0005】
関連技術の考察:
特許文献1は、痔核のその治療のための弾性的なバンドの結紮デバイスに関する。このデバイスは、医師が、助手の補助なく痔核組織を縛ることを可能にし、吸引装置に取り付けられる必要がない。このデバイスは、縛る前に、組織を筒状部材内に吸引する能力を有する。このデバイスはまた、患者の直腸内に挿入するために十分な長さにわたって延びる内側筒状部材の前端にわたって伸張された弾性的なバンドを保持するプラスチック製の内側筒状部材を有する。筒状部材内のプランジャーが、後方に摺動し、筒状部材において吸引を引き込み、組織を、前端を通して引き込むことができる。プラスチック製の外側プッシャースリーブが筒状部材を覆って嵌まり、筒状部材の前端から弾性的なバンドを押し、筒状部材内に引き込まれる痔核組織を捕らえるように適合されている。
【0006】
特許文献2は、痔核を治療するための弾性的なバンドの結紮デバイスに関するものであり、治療方法が提供される。このデバイスは、弾性的なバンドを前端にわたって保持する内側筒状部材を含み、デバイス全体を患者の直腸内に挿入可能である。このデバイスは、痔核組織を、前端を通して内側筒状部材内に引き込むための吸引を生成するプランジャーを備える。プラスチック製の外側筒状プッシャースリーブが、弓状の内側筒状部材に対応するアーチ状の形態を有し、一定限度の摩擦による嵌め合いを内側筒状部材にわたって提供する。プッシャースリーブは、親指プッシャーを備え、外側筒状プッシャースリーブが内側筒状部材の前端に向かって押され、弾性的なバンドを内側筒状部材の前端から解放し、内側筒状部材の開口を通って延びる痔核組織に係合させることを可能にする。
【0007】
種々のデバイスが当該技術分野において既知である。しかし、それらの構造および操作手段は、本発明とは実質的に異なる。そのようなデバイスは、医療用手袋越しでも容易に操作することができ、かつ痔核組織のより広範な群において使用することができる器具を提供するデバイスを提供することができていない。さらに、従来技術は、吸引を解放することが困難であり、患者の直腸内に不十分なフィットを提供し、治療を受けている患者に大きな不快感が生じるほど大きいデバイスを教示している。本発明の少なくとも1つの実施形態は、以下の図面において提示され、本明細書においてより詳細に記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,741,273号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0121679号明細書
【発明の概要】
【0009】
本発明は、医療デバイスであって、壁および平坦な先端部を有する内側チューブであって、上記平坦な先端部は、上記内側チューブの壁に対して垂直である縁から構成される、内側チューブと、上記内側チューブに対して相補的な形状のプッシャーと、受け入れポートであって、吸引を生成することが可能なデバイスに取り外し可能に取り付けられるように構成されている、受け入れポートとを備える、医療デバイスを提供する。好ましくは、吸引を生成することが可能なデバイスは、ルアーロックシリンジであり、好ましくは、上記内側チューブは弓形である。1つの実施形態では、上記プッシャーは、上記内側チューブに恒久的に固定され、複数の突出部を備える。いくつかの実施形態では、本発明は、円錐状の円錐台と、窪みと、少なくとも1つの凹状のフランジを有するシリンダとを備える再装填器を備える。
【0010】
好ましい実施形態では、本発明は、弾性的なバンドの結紮デバイスであって、遠位端、近位端、および、上記遠位端に配置される第1の凹状のフランジを有する湾曲した内側チューブと、プッシャーであって、上記湾曲した内側チューブに対して相補的な形状であり、当該プッシャーは、湾曲した内側チューブとの一定限度の摩擦で嵌め合わされ、当該プッシャーは、少なくとも1つの突出部分を備え、当該プッシャーは、第2の凹状のフランジを備える、プッシャーと、外側チャンバ、当該外側チャンバ内に配置される受け入れポート、および、上記外側チャンバに取り付けられる後方フランジを有する受け入れ部材であって、上記受け入れポートは、吸引を生成することが可能なデバイスに取り外し可能に取り付けられるように構成されている、受け入れ部材とを備える、弾性的なバンドの結紮デバイスである。好ましい実施形態では、上記プッシャーは、内側剛性部材の遠位端を越えて少なくとも1ミリメートル延びることが可能である。
【0011】
また別の実施形態では、本発明は、キットであって、医療デバイスであって、壁および平坦な先端部を有する内側チューブであって、上記平坦な先端部は、上記内側チューブの壁に対して垂直である縁から構成される、内側チューブと、当該内側チューブに対して相補的な形状のプッシャーと、受け入れポートであって、吸引を生成することが可能なデバイスに取り外し可能に連結されるように構成されている、受け入れポートとを備える、医療デバイスと、少なくとも1つの弾性的なバンドと、再装填器であって、底部リップ、円錐状の円錐台セクション、凹状のフランジ、および、嵌合される開口を備え、当該嵌合される開口は、湾曲した内側チューブの遠位端を受け入れるように構成されている、再装填器とを含む、キットからなる。
【0012】
さらに、本発明は、壁および平坦な先端部を有する内側チューブであって、上記平坦な先端部は、上記内側チューブの壁に対して垂直な縁から構成される、内側チューブと、当該内側チューブに対して相補的な形状のプッシャーと、受け入れポートであって、シリンジ、好ましくはルアーロックシリンジに取り外し可能に取り付けられるように構成されている、受け入れポートと、から構成することができる。好ましい実施形態では、この内側チューブは、患者の消化管へのより高いアクセスを可能にするように弓形である。
【0013】
また別の好ましい実施形態では、本発明の内側チューブおよび受け入れポートは、単一の一体片である。これは、本発明の製造の簡略化を可能にすることが意図されている。多くの実施形態では、上記プッシャーは、一定限度の摩擦による嵌め合いによって内側チューブと係合する。このプッシャーは、複数の突出部も備えることができる。また別の好ましい実施形態では、プッシャーは、伸長したときに、内側チューブの先端部を越えて少なくとも1ミリメートル延びるようにサイズ決めされる。
【0014】
本発明は、本発明の医療デバイスとともに働く弾性的なバンドの再装填器も意図する。好ましい実施形態では、この再装填器は、弾性的なバンドが予め装填されることが意図されている凹状のフランジ、医療デバイスへの弾性的なバンドの容易な装填を可能にするための円錐状の円錐台セクション、および、本発明の医療デバイスの先端部を受け入れるようにサイズ決めされた窪みから構成される。
【0015】
概して、本発明は、以下の、ならびに、他の言及されていない利点および目的を与えることに成功している。
本発明は、第1の弾性的なバンドがデバイスに予め装填されるという利点を有する。これは、医療用手袋を装着していては難しい、弾性的なバンドを結紮器に手動で装填しなければならないという、従来技術において見出されている困難なステップを取り除くという利点を有する。さらに、本発明の内側チューブの弓形の性質は、操作者によるより容易な挿入を可能にするとともに、患者には改善された快適さを提供する。さらに、本発明の内側チューブは、従来技術において見られる同様の構成要素よりも大幅に小さく、上記内側チューブは丸みを帯びた平坦な先端部を備え、これらはともに、さらに改善された快適さを患者に提供する。さらに、好ましい実施形態では、本発明は、全体的に予め組み立てられ、従来技術によって教示されているよりも頑丈な製品を提供する。
【0016】
本発明の目的は、痔核を治療する手段を提供することである。
本発明の目的は、医療デバイスを提供することである。
本発明の目的は、痔核を結紮する改良された医療デバイスを提供することである。
【0017】
本発明の目的は、安価で使用しやすい医療デバイスを提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態の正面図であり、本発明は標準的なルアーロックシリンジに取り外し可能に取り付けられている。
図2】本発明の取り外し可能な性質を強調する、本発明の一実施形態の正面図である。
図3】本発明の一実施形態の斜視図である。
図4】本発明の一実施形態の斜視図であり、本発明の医療デバイスは、本発明の再装填器と結合している。
図5】再装填機構を示す、本発明の一実施形態の上面図である。
図6】使用時の本発明の説明が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を記載する。種々の図における同一の要素は、同じ符号で特定されている。
ここで、本発明の各実施形態を詳細に参照する。そのような実施形態は、そのような実施形態に限定されることが意図されない本発明の説明として与えられている。実際に、当業者は、本明細書を読んで本発明の図面を見れば、本発明に対して種々の変更および変形を行うことができることを理解するであろう。
【0020】
図1を参照すると、本発明の一実施形態の正面図が示されており、この場合、本発明は標準的なルアーロックシリンジに取り外し可能に取り付けられている。ここでは、医療デバイス100が示されている。医療デバイス100は、プッシャー106に恒久的に固定される内側チューブ101から構成される。内側チューブ101は、第1の凹状のフランジ105を備える。第1の凹状のフランジ105は、装填されると、少なくとも1つの弾性的なバンド(図示せず)を収容することが意図されている。好ましい実施形態では、第1の凹状フランジ105からの弾性的なバンドの装着が失敗した場合を考慮して、本発明は第2の凹状のフランジ107を備える。第2の凹状のフランジは、弾性的なバンドが第1の凹状のフランジ105上に容易に滑り降りることができるように弾性的なバンドを備えることができる。この機構は、痔核の結紮を行うときに必須であることであるが、医療用手袋を装着したままで、容易に行うことができるという付加的な利点を提供する。好ましい実施形態では、医療デバイス100は後方フランジ102を備える。これは、本発明の取り扱いをより容易にする。この特定の実施形態の別の特徴は、平坦な先端部111である。平坦な先端部111は、第1の凹状のフランジ105からの任意の弾性的なバンドの着実な装着を可能にする。平坦な先端部111を含めることは、内側チューブ101が弓形であるときに特に重要である。これは、内側チューブ101の弓形部分が、医療デバイス100が患者の消化管の以前は到達可能ではなかったエリアに達することを可能にするためである。好ましい実施形態では、医療デバイス100は、吸引を生成することが可能なデバイス115と結合することによって動作する。好ましくは、吸引を生成することが可能なデバイス115はルアーロックシリンジである。プッシャー106がクリック停止点118に係合すると、少なくとも1つの弾性的なバンド117の即座の装着を提供する位置にプッシャー106があること(図4または図6を参照のこと)が本発明の操作者に知らせることについて留意されたい。これは、プッシャー106が内側チューブ101と一定限度の摩擦による嵌め合い(limited friction fit)で係合することを可能にすることによって達成される。この特徴は、失敗を防止し、および、少なくとも1つの弾性的なバンド117を装着する前に操作者に医療デバイス100の位置を確信させることを可能にするという利点を有する。代替的な実施形態では、プッシャー106は、触覚で感じることを可能にするために隆起部を備えて、医療デバイス100を操作する際の器用さが高められる。
【0021】
1つの実施形態では、医療デバイス100は、吸引を生成することが可能なデバイス115と結合されると、弾性的なバンドが備え付けられる。少なくとも1つの弾性的なバンドをラテックスまたは非ラテックス材料から構成することができることを留意されたい。続いて、医療デバイス100は、患者の肛門内、患者の消化管内に挿入される。医療デバイス100は外痔核を治療するのに好適であるが、この使用方法の記載は、内痔核を治療するためのものであることに留意されたい。患者の消化管内に挿入されると、平坦な先端部111は、上記痔核に近接して配置され、吸引を生成することが可能なデバイス115は、吸引を生成し、結果として上記痔核が内側チューブ101内に引き込まれる。痔核が内側チューブ101内に引き込まれると、プッシャー106は、平坦な先端部111に係合して平坦な先端部111を越えて押される。この動きの結果として、装填されている弾性的なバンドが上記痔核の基部の周りに巻き付けられる。弾性的なバンドのこの装着の結果として、痔核が最終的に取り除かれる。
【0022】
図2を参照すると、本発明の取り外し可能な特徴を強調する、本発明の一実施形態の正面図が示されている。具体的には、視認ポート112および受け入れポート103が強調されている。受け入れポート103は、吸引を生成することが可能なデバイス115と結合する本発明の態様である。結合されると、これらの2つの構成要素は、痔核を内側チューブ101内に引き込むことが可能な真空を支援するのに十分なシールを形成する。視認ポート112は、受け入れポート103を、吸引を生成することが可能なデバイス115と結合させるように試みるユーザが、視覚的な補助を有することができるようにする、本発明の特徴である。外側チャンバ116は、受け入れポート103と吸引を生成することが可能なデバイス115との間のシールを保つことを補助するために存在する。しかし、視認ポート112を含めなければ、外側チャンバ116は、受け入れポート103と吸引を生成することが可能なデバイス115との結合の容易さの妨げとなるであろう。これは、本発明の使用の効率を高める。この図には、平坦な先端部111、第1の凹状のフランジ105、内側チューブ101、プッシャー106、突出部114も存在する。
【0023】
本発明の代替的な実施形態を使用するために、吸引を生成することが可能な第1のデバイス115、ここではルアーロックシリンジが、受け入れポート103にねじ込まれる。これは、受け入れポート103とルアーロックシリンジとの間のシールを提供し、平坦な先端部111付近に真空を生成することを可能にする。次に、弾性的なバンドの再装填器108がアクセスされる。弾性的なバンドが、少なくとも1つの凹状のフランジ109を有するシリンダに存在しない場合、弾性的なバンドを凹状のフランジ109に配置するべきである。次に、弾性的なバンドの再装填器を使用して、弾性的なバンドを第1の凹状のフランジ105上に装填する。次に、内側チューブ101の内部に痔核を引き込むようにルアーロックシリンジを係合させる。そこから、プッシャー106を使用して、弾性的なバンドを痔核の上方に摺動させる。
【0024】
図3は、本発明の一実施形態の斜視図を示している。図3は、内側チューブ101とプッシャー106との関係を強調している。具体的には、図3は、好ましい実施形態において、プッシャー106が、内側チューブ101と一定限度の摩擦による嵌め合いを形成するように形状決めされることを示している。突出部114も図3において示されている。突出部114は、ユーザがプッシャー106と係合するための複数の表面を提供するという目的を果たす。これは、使用時に、医療デバイス100が患者の消化管内に挿入された後で回転される可能性が高いことに起因して、内側チューブ101が弓形である実施形態において特に有益である。内側チューブ101が弓形であることは、患者の痔核の周りにより良くフィットすることを可能にし、弾性的なバンドの結紮の成功の可能性を高めるので、同様に有益である。複数の突出部を有することは、医療デバイス100のユーザが、弓形の内側チューブ101の移動を追跡すること、および、プッシャー106と係合するのに十分な表面を提供することを可能にする。好ましい実施形態では、突出部114の位置は、視認ポート112を妨げるべきではなく、かつ外側チャンバ116に対して接触すべきではないことに留意されたい。
【0025】
図4を参照すると、本発明の一実施形態の斜視図が提供されており、この場合、本発明の医療デバイスは、本発明の再装填器と結合している。医療デバイス100は、平坦な先端部111を窪み113に挿入させることによって、弾性的なバンドの再装填器108と結合する。この接合部において任意の種類のシールが維持されることは必須ではなく、単に、円錐状の円錐台110を滑り降りることによって少なくとも1つの弾性的なバンド117を第1の凹状のフランジ105(図示せず)上に容易に装填することができるのに十分な程度の緊密さで嵌め合わされる。少なくとも1つの弾性的なバンド117の弾性によって、装填されると、少なくとも1つの弾性的なバンド117が内側チューブ101(図示せず)に保持される。好ましい実施形態では、少なくとも1つの弾性的なバンド117は、少なくとも1つの凹状のフランジ109を有するシリンダ上に予め装填される。別の好ましい実施形態では、弾性的なバンドの装填器108は、弾性的なバンドを第2の凹状のフランジ107上に装填するのに使用することができるような形状に形成されている。この場合、プッシャー106は窪み113と結合し、少なくとも1つの弾性的なバンド117が円錐状の円錐台110を、および、プッシャー106を、第2の凹状のフランジ107(図示せず)まで滑り降りることができるように、再びシールを形成する。同様にここで留意されるのは、受け入れポート103と視認ポート112との関係である。1つの実施形態では、視認ポート112は、受け入れポート103の全体が視認ポート112を通して見えるようにサイズ決めされる。
【0026】
好ましい実施形態では、第2の凹状のフランジ107および弾性的なバンドの再装填器108には弾性的なバンドが予め装填される。代替的な実施形態では、第2の凹状のフランジ107と第1の凹状のフランジ105との両方に、弾性的なバンドが装填される。好ましくは、これらのバンドは、第2の凹状のフランジ107、および、少なくとも1つの凹状のフランジ109を有するシリンダ上に配置される。この状態で、平坦な先端部111が窪み113に挿入される。これは、円錐状の円錐台110と内側チューブ101との間に実質的に面一な表面を形成し、弾性的なバンドを第1の凹状のフランジ105上に装填する容易な手段を提供する。
【0027】
図5では、再装填機構を示す、本発明の一実施形態の上面図が示されている。ここで、2つ以上の少なくとも1つの弾性的なバンド117を、少なくとも1つの凹状のフランジ109を有するシリンダ上に装填することができ、第1の凹状のフランジ105も、2つ以上の少なくとも1つの弾性的なバンド117を受け入れることが可能である。代替的な実施形態では、第2の凹状のフランジ107も、2つ以上の少なくとも1つの弾性的なバンド117を受け入れることが可能である。
【0028】
図6を参照すると、使用中の本発明の説明が提供される。関連する、ここで示されているプロセスは、平坦な先端部111を、治療される痔核に近接して配置する。次に、吸引を生成することが可能なデバイス115が、吸引を生成し、内側チューブ101内に痔核を引き込む。続いて、プッシャー106が係合し、結果として、少なくとも1つの弾性的なバンド117が上記痔核の周りに巻き付けられる。次に、吸引がオフにされ、医療デバイス100が患者から取り出される。この図は、突出部114が少なくとも1つの弾性的なバンド117の装着を開始するために多くの異なる表面を与えることによる、突出部114の利点を示している。
【0029】
本開示またはその実施形態(複数の場合もあり)の要素を説明するときに、「1つの」、および「その」は、1つまたは複数の要素があることを意味することが意図される。同様に、形容詞「別の」は、要素を説明するように用いられる場合、1つまたは複数の要素を意味することが意図される。用語「含む」および「有する」は、列挙されている要素以外の付加的な要素があり得るように、包括的であることが意図される。
【0030】
本開示は例示的な実施形態に言及するが、本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができ、また、その要素の代わりに均等物を用いることができることが、当業者には理解されるであろう。加えて、本開示の主旨から逸脱することなく、本開示の教示に、特定の機器、状況または材料を適合させるように、当業者によって多くの変更形態が理解されるであろう。したがって、本開示は、開示される特定の実施形態に限定されないことが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6