(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
空気流れを陽圧において生成するように構築および構成された送風機をさらに含み、前記送風機は、前記入口チューブおよび前記フローチューブの軸に対して実質的に平行な軸を含む、請求項8に記載の装置。
【背景技術】
【0003】
2.2 関連技術の説明
2.2.1 ヒトの呼吸系およびその疾患
身体の呼吸系は、ガス交換を促進させる。鼻および口腔は、患者の気道への入口を形成する。
【0004】
これらの気道は、一連の分岐する管を含み、これらの管は、肺の奥深くに進むほど狭く、短くかつ多数になる。肺の主要な機能はガス交換であり、空気から酸素を静脈血中へ取り入れさせ、二酸化炭素を退出させる。気管は、右および左の主気管支に分かれ、これらの主気管支はさらに分かれて、最終的に終末細気管支となる。気管支は、伝導のための気道を構成するものであり、ガス交換には関与しない。気道がさらに分割されると呼吸細気管支となり、最終的には肺胞となる。肺の肺胞領域においてガス交換が行われ、この領域を呼吸ゾーンと呼ぶ。以下を参照されたい:「Respiratory Physiology」, by John B. West, Lippincott Williams & Wilkins, 9th edition published 2011。
【0005】
一定範囲の呼吸器疾患が存在している。特定の疾患は、特定の発症(例えば、無呼吸、呼吸低下および過呼吸)によって特徴付けられ得る。
【0006】
このような状態を治療または改善するために、一定範囲の治療が用いられている。さらに、その他の点では健康な個人も、呼吸器疾患の予防治療を有利に利用することができる。しかし、これらにおいては、複数の欠陥がある。
【0007】
2.2.2 治療法
経鼻的持続陽圧呼吸(CPAP)療法が、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の治療において用いられている。その作用機構としては、例えば軟口蓋および舌を押して後中咽頭壁へ前進または後退させることにより、経鼻的持続陽圧呼吸療法が空気スプリントとして機能し、これにより上側気道の閉鎖を回避する。CPAP治療によるOSAの治療は自発的なものであり得るため、このような患者が治療の提供に用いられるデバイスについて以下のうち1つ以上に気づいた場合、患者が治療を遵守しないことを選択する可能性がある:不快、使用困難、高価、美観的な魅力の無さ。
【0008】
非侵襲的換気(NIV)は、換気補助を上気道を通じて患者へ提供して、呼吸機能の一部または全体を行うことにより患者の呼吸の補助および/または身体中の適切な酸素レベルの維持を提供する。換気補助が、非侵襲的患者インターフェースを介して提供される。NIVは、OHS、COPD、MD、および胸壁障害などの形態のCSRおよび呼吸不全の治療に用いられている。いくつかの形態において、これらの治療の快適性および有効性が向上し得る。
【0009】
侵襲的換気(IV)は、自身で有効に呼吸することができなくなった患者に対して換気補助を提供し、気管開口チューブを用いて提供され得る。いくつかの形態において、これらの治療の快適性および有効性が向上し得る。
【0010】
2.2.3 治療システム
これらの治療は、治療システムまたはデバイスによって提供され得る。このようなシステムおよびデバイスは、症状を治療することなく診断するためにも、用いられ得る。
【0011】
治療システムは、呼吸圧力療法デバイス(RPTデバイス)、空気回路、加湿器、患者インターフェース、およびデータ管理を含み得る。
【0012】
別の形態の治療システムとして、下顎再位置決めデバイスがある。
【0013】
2.2.3.1 患者インターフェース
患者インターフェースは、例えば気道入口への空気流れを提供することにより呼吸装具へのインターフェースを装着者へ提供するために、用いられ得る。空気流れは、鼻および/または口腔へのマスク、口腔への管、または患者気管への気管切開管を介して提供され得る。適用される療法に応じて、患者インターフェースは、例えば患者の顔の領域との密閉部を形成し得、これにより、療法実行のための雰囲気圧力と共に充分な分散の圧力において(例えば、例えば雰囲気圧力に対して約10cmH
2Oの陽圧において)ガス送達を促進する。酸素送達などの他の治療形態において、患者インターフェースは、約10cmH
2Oの陽圧において気道へのガス供給の送達を促進するのに充分な密閉を含まない場合がある。
【0014】
特定の他のマスクシステムは、本分野において機能的に不適切であり得る。例えば、純然たる装飾目的のマスクの場合、適切な圧力を維持することができない場合がある。水中水泳またはダイビングに用いられるマスクシステムは、外部からのより高い圧力からの水侵入から保護することと、周囲よりも高い圧力において内部の空気を維持しないこととを行うように、構成され得る。
【0015】
特定のマスクは、睡眠時(例えば、横向きにベッドに寝て枕の上に頭を置いた状態で睡眠する場合)における使用においては非実際的である場合がある。
【0016】
CPAP治療は、患者が治療を承諾している場合、特定の呼吸器疾患の治療においては極めて効果的である。マスクが不快である場合または使用が難しい場合、患者は、治療を承諾しない場合がある。患者はマスクを定期的に洗浄するよう推奨されることが多いため、マスクの清浄が難しい(例えば、組立または分解が困難である場合)、患者は、マスクを清浄することができず、患者の承諾に影響が出る場合がある。
【0017】
これらの理由のめ、睡眠時のCPAP送達のための患者インターフェースは、明瞭な分野を形成する。
【0018】
2.2.3.1.1 密閉形成部分
患者インターフェースは、密閉形成部分を含み得る。患者インターフェースは、患者の顔と直接接触するため、密閉形成部分の形状および構成は、患者インターフェースの有効性および快適性に直接影響を持ち得る。
【0019】
患者インターフェースは、使用時に密閉形成部分を顔と係合させる場所の設計意図に従って、部分的に特徴付けられ得る。1つの形態の患者インターフェースにおいて、密閉形成部分は、各左鼻孔および右鼻孔と係合する2つのサブ部分を含み得る。1つの形態の患者インターフェースにおいて、密閉形成部分は、使用時において双方の鼻孔を包囲する単一の要素を含み得る。このような単一の要素は、例えば顔の上唇領域および鼻梁領域上に載置されるように、設計され得る。1つの形態の患者インターフェースにおいて、密閉形成部分は、使用時に例えば顔の下唇領域上に密閉を形成することにより口腔領域を包囲する要素を含み得る。1つの形態の患者インターフェースにおいて、密閉形成部分は、使用時に双方の鼻孔および口腔領域を包囲する単一の要素を含み得る。これらの異なる種類の患者インターフェースは、その製造業者によって鼻マスク、フルフェイスマスク、鼻枕、鼻パフおよび口鼻マスクなどの多様な名称によって公知であり得る。
【0020】
2.2.3.1.2 位置決めおよび安定化
陽圧空気治療に用いられる患者インターフェースの密閉形成部分は、密閉を妨害する空気圧力の対応する力を受ける。そのため、密閉形成部分を位置決めすることと、顔の適切な部分に対して密閉を維持することとを行うために、多様な技術が用いられている。
【0021】
2.2.3.2 通気技術
いくつかの形態の患者インターフェースシステムは、吐き出された二酸化炭素を押し出すための通気部を含み得る。この通気部により、患者インターフェースの内部空間(例えば、プレナムチャンバ)から患者インターフェースの外部(例えば、周囲)への流れが可能になり得る。この通気部は、オリフィスを含み得、マスク使用時において、ガスがオリフィスを通じて流れ得る。多数のこのような通気部の場合、音がうるさい。他の場合、使用時において閉塞し得るため、押し出しが不十分になる。いくつかの通気部の場合、例えば音または気流集中に起因して、患者1000と一緒に寝る人1100の睡眠を妨げる場合がある。
【0022】
ResMed Limitedは、複数の向上したマスク通気技術を開発している。下記を参照されたい:国際特許出願公開第WO1998/034,665;国際特許出願公開第WO2000/078、381;米国特許第6,581,594号;米国特許出願公開第US2009/0050156;米国特許出願公開第2009/0044808。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
2.2.3.3 呼吸圧治療(RPT)デバイス
空気圧生成器は、広範な用途(例えば、工業規模通気システム)において公知である。しかし、医療用途のための空気圧生成器は、より一般的な空気圧生成器(例えば、医療機器の信頼性要件、サイズ要件および重量要件)では満足できない特定の要件を有する。加えて、医療治療向けに設計されたデバイスであっても、以下のうち1つ以上に関連して欠陥を免れない場合がある:快適性、ノイズ、使いやすさ、有効性、サイズ、重量、製造可能性、コストおよび信頼性。
【0026】
特定のRPTデバイスの特殊な要件の一例として、音響ノイズがある。
【0027】
【表3】
【0028】
睡眠疾患呼吸の治療に用いられる1つの公知のRPTデバイスとして、S9睡眠治療システム(製造元:ResMed Limited)がある。RPTデバイスの別の例として、人工呼吸器がある。人工呼吸器(例えば、成人および小児用人工呼吸器のResMed Stellar(登録商標)シリーズ)の場合、複数の状態(例を非限定的に挙げると、NMD、OHSおよびCOPD)の治療のための一定範囲のための患者のための侵襲的および非侵襲的な非依存的換気のための支援を提供し得る。
【0029】
ResMed Elisee(登録商標)150人工呼吸器およびResMedVSIII(登録商標)人工呼吸器は、複数の状態の治療のための成人患者または小児用患者に適した侵襲的および非侵襲的な依存的換気の支援を提供し得る。これらの人工呼吸器により、単一または二重の肢回路を用いた容積通気モードおよび気圧換気モードが得られる。RPTデバイスは典型的には、圧力生成器(例えば、電動送風機または圧縮ガスリザーバ)を含み、患者の気道へ空気流れを供給するように構成される。場合によっては、空気流れは、患者の気道へ陽圧で供給され得る。RPTデバイスの出口は、空気回路を介して上記したような患者インターフェースへ接続される。
【0030】
デバイスの設計者には、無数の選択肢が提示され得る。設計基準同士が対立することが多くあるため、特定の設計選択肢が慣例からほど遠くなるかあるいは避けられないことがある。さらに、特定の態様の快適性および有効性は、1つ以上のパラメータの些細な変更から大きく影響を受ける可能性もある。
2.2.3.4 加湿器
【0031】
空気流れの送達を加湿無しで行った場合、気道の乾燥に繋がり得る。加湿器をRPTデバイスおよび患者インターフェースと共に用いた場合、加湿ガスが生成されるため、鼻粘膜の乾燥が最小化され、患者気道の快適性が増加する。加えて、より冷涼な気候においては、概して患者インターフェースの周囲の顔領域へ温風を付加すると、冷風の場合よりも快適性が高まる。一定範囲の人工的加湿機器およびシステムが公知であるが、医療加湿器の特殊な要件を満たせていない。
【0032】
医療加湿器は、典型的には患者が(例えば病院において)睡眠時または安静時にあるときに、必要な場合に周囲空気に相対して空気流れの湿度および/または温度を増加させるように、用いられる。枕元に置かれる医療加湿器は、小型である場合がある。医療加湿器は、患者へ送達される空気流れの加湿および/または加熱のみを行うように構成され得、患者の周囲の加湿および/または加熱は行わない。例えば、部屋ベースのシステム(例えば、サウナ、エアコン、または蒸発冷却器)は、呼吸により患者体内に取り込まれる空気も加湿し得るものの、これらのシステムの場合、部屋全体も加湿および/または加熱するため、占有者にとって不快感であり得る。さらに、医療加湿器の場合、工業用加湿器よりも安全面での制約がより厳しい場合もある。
【0033】
多数の医療加湿器が公知であるものの、このような医療加湿器の場合、1つ以上の欠陥を被り得る。すなわち、このような医療加湿器の場合、加湿が不適切なものもあれば、患者にとって使用が困難または不便であるものもある。
【0034】
2.2.3.5 データ管理
臨床的理由により、呼吸治療が処方された患者が「コンプライアンスを遵守している」(例えば、患者が自身のRPTデバイスを特定の「コンプライアンスルール」に則っている)かを決定するためのデータを入手する場合がある。CPAP治療についてのコンプライアンスルールの一例として、患者がコンプライアンスを遵守しているとみなすためには、患者が連続30日間のうち少なくとも21日間にわたってRPTデバイスを一晩あたり少なくとも4時間にわたって使用する必要がある。患者のコンプライアンスを決定するためには、RPTデバイスのプロバイダ(例えば、ヘルスケアプロバイダ)は、RPTデバイスを用いた患者の治療を記述するデータを手作業で入手し、所定期間にわたる使用率を計算し、これをコンプライアンスルールと比較し得る。ヘルスケアプロバイダが患者が自身のRPTデバイスをコンプライアンスルールに則って使用したと決定すると、当該ヘルスケアプロバイダは、患者がコンプライアンスを遵守している旨を第三者に通知し得る。
【0035】
患者の治療において、治療データの第三者または外部システムへの通信から恩恵を受ける他の態様があり得る。
【0036】
このようなデータを通信および管理するための既存のプロセスの場合、高コスト、時間がかかること、エラーの発生し易さのうち1つ以上が発生し得る。
【発明を実施するための形態】
【0065】
5 技術の実施例の詳細な説明
本技術についてさらに詳細に説明する前に、本技術は、本明細書中に記載される異なり得る特定の実施例に限定されるのではないことが理解されるべきである。本開示中に用いられる用語は、本明細書中に記載される特定の実施例を説明する目的のためのものであり、限定的なものではないことも理解されるべきである。
【0066】
以下の記載は、1つ以上の共通の特性および/または特徴を共有し得る多様な実施例に関連して提供される。任意の1つの実施例の1つ以上の特徴は、別の実施例または他の実施例の1つ以上の特徴と組み合わせることが可能であることが理解されるべきである。加えて、これらの実施例のうちのいずれかにおける任意の単一の特徴または特徴の組み合わせは、さらなる実施例を構成し得る。
【0067】
5.1 治療
1つの形態において、本技術は、呼吸器疾患の治療方法を含む。本方法は、患者1000の気道の入口へ陽圧を付加するステップを含む。
【0068】
本技術の特定の実施例において、陽圧における空気供給が鼻孔の片方または双方を介して患者の鼻通路へ提供される。
【0069】
本技術の特定の実施例において、口呼吸が制限されるか、限定されるかまたは妨げられる
【0070】
5.2 治療システム
1つの形態において、本技術は、呼吸器疾患の治療のための装置またはデバイスを含む。装置またはデバイスは、圧縮空気を患者インターフェース3000への空気回路4170を介して患者1000へ供給するRPTデバイス4000または8000を含み得る。
【0071】
5.3 患者インターフェース
図3に示すように、本技術の一態様による非侵襲的患者インターフェース3000は、以下の機能様態を含む:密閉形成構造3100、プレナムチャンバ3200、位置決めおよび安定化構造3300、通気孔3400、空気回路4170への接続のための1つの形態の接続ポート3600、および前額支持部3700。いくつかの形態において、機能様態が、1つ以上の物理的コンポーネントによって提供され得る。いくつかの形態において、1つの物理的コンポーネントは、1つ以上の機能様態を提供し得る。使用時において、密閉形成構造3100は、気道への陽圧での空気供給を促進するように、患者の気道の入口を包囲するように配置される。
【0072】
5.3.1 密閉形成構造
1つの形態の本技術において、密閉形成構造3100は、密閉形成表面を提供し、クッション機能をさらに提供し得る。
【0073】
本技術による密閉形成構造3100は、柔らかく、可撓性でありかつ弾力性のある材料(例えば、シリコーン)から構成され得る。
【0074】
1つの形態において、非侵襲的患者インターフェース3000の密閉形成部分は、一対の鼻パフまたは鼻枕を含む。各鼻パフまたは鼻枕は、患者の鼻の各鼻孔との密閉を形成するように構成および配置される。
【0075】
1つの形態において、非侵襲的患者インターフェース3000は、患者の顔の上唇領域(すなわち、上唇)上に密閉を形成する密閉形成部分を含む。
【0076】
1つの形態において、非侵襲的患者インターフェース3000は、患者の顔の顎領域上に密閉を形成する密閉形成部分を含む。
【0077】
5.3.2 プレナムチャンバ
プレナムチャンバ3200は、使用時に密閉が形成される領域において平均的な人の顔の表面外形に対して相補的である形状の周囲を有する。使用時において、プレナムチャンバ3200の周辺縁部は、顔の隣接する表面に近接して位置決めされる。顔との実際の接触は、密閉形成構造3100によって提供される。密閉形成構造3100は、使用時においてプレナムチャンバ3200の周囲全体の周りに延び得る。
5.3.3 位置決めおよび安定化構造
【0078】
本技術の患者インターフェース3000の密閉形成構造3100は、使用時において位置決めおよび安定化構造3300によって密閉位置において保持され得る。
【0079】
1つの形態の本技術において、患者が睡眠時に装着されるように構成された位置決めおよび安定化構造3300が提供される。一実施例において、位置決めおよび安定化構造3300は、装置の感知される嵩または実際の嵩を低減するように、目立たない外形または断面厚さを有する。一実施例において、位置決めおよび安定化構造3300は、矩形断面を有する少なくとも1つのストラップを含む。一実施例において、位置決めおよび安定化構造3300は、少なくとも1つの平坦ストラップを含む。
【0080】
1つの形態の本技術において、位置決めおよび安定化構造3300は、織物患者接触層、発泡材料内側層および織物外側層の積層物から構成されたストラップを含む。1つの形態において、発泡材料は、湿気(例えば、汗)がストラップを通過できるような多孔性である。1つの形態において、織物外側層は、フック材料部分と係合するループ材料を含む。
【0081】
特定の形態の本技術において、位置決めおよび安定化構造3300は、伸張可能である(例えば、弾力性と共に伸張可能である)ストラップを含む。例えば、ストラップは、使用時にはピンと張った状態にされて、クッションを患者の顔の一部と密着させる力を方向付けるように、構成され得る。一実施例において、ストラップは、タイとして構成され得る。
【0082】
本技術の特定の形態において、位置決めおよび安定化構造3300は、屈曲可能であり例えば非剛性であるストラップを含む。本態様の利点として、患者が睡眠時に体を横たえたときにストラップがより快適になっている点がある。
【0083】
5.3.4 通気
1つの形態において、患者インターフェース3000は、吐き出されたガス(例えば、二酸化炭素)の押し出しを可能にするように構成および配置された通気部3400を含む。
【0084】
本技術による1つの形態の通気部3400は、複数の穴(例えば、約20個〜約80個の穴または約40個〜約60個の穴または約45個〜約55個の穴)を含む。
【0085】
通気部3400は、プレナムチャンバ3200内に配置され得る。あるいは、通気部3400は、非連動構造(例えば、回り継ぎ手)内に配置される。
【0086】
5.3.5 結合解除構造(単数または複数)
1つの形態において、患者インターフェース3000は、少なくとも1つの非連動構造(例えば、回り継ぎ手または球窩)を含む。
【0087】
5.3.6 接続ポート
接続ポート3600は、空気回路4170への接続を可能にする。
【0088】
5.3.7 前額支持部
1つの形態において、患者インターフェース3000は、前額支持部3700を含む。
【0089】
5.3.8 窒息防止弁
1つの形態において、患者インターフェース3000は、窒息防止弁を含む。
【0090】
5.3.9 ポート
1つの形態の本技術において、患者インターフェース3000は、プレナムチャンバ3200内の量へのアクセスを可能にする1つ以上のポートを含む。1つの形態において、これにより、臨床医が補充酸素を供給することが可能になる。1つの形態において、これにより、プレナムチャンバ3200内のガス(例えば、圧力)の特性を直接測定することが可能になる。
【0091】
5.4 RPTデバイス
本技術の一態様によるRPTデバイスは、機械コンポーネントおよび空気圧式コンポーネント、電気コンポーネントを含み、1つ以上のアルゴリズムを実行ように構成される。
【0092】
図4A〜
図4Rは、本技術の一実施例によるRPTデバイス8000を示す。図示のように、RPTデバイス8000は、上側または上部ハウジング部位8012、下側または下ハウジング部位8014を含む外部ハウジング8010と、ハウジング入口8018およびハウジング出口8020を含む第1の端部8016と、顔プレート8024を含む端カバーを提供する第2の端部8022とを含む。
【0093】
ハウジング8010は、RPTデバイス8000の内部コンポーネントを支持および/または包囲する(例えば、送風機8030、中間カバー8040、第1のプレートアセンブリ8050、第2のプレートアセンブリ8060、ならびに主要プリント回路基板(主要PCB)8072および第2のプリント回路基板(第2のPCB)8074を含むプリント回路基板アセンブリ(PCBA)8070)。
【0094】
ハウジング8010およびRPTデバイス8000の内部コンポーネントは、協働して空気圧式気流経路または空気圧式ブロックを形成する。空気圧式気流経路または空気圧式ブロックは、ハウジング入口8018から送風機8030の送風機入口8032へ延び、送風機8030の送風機出口8034からハウジング出口8020へ延びる。
【0095】
一実施例において、ハウジングおよび内部コンポーネントは、ハウジング入口からハウジング出口へ延びる概してU字型形状を有する気流経路を協働して形成する。例えば、U字型形状の気流経路は、ハウジング入口から延びる入口脚部と、ハウジング出口から延びる出口脚部と、入口脚部および出口脚部を相互接続させる接続脚部とを含み得る。一実施例において、入口脚部および出口脚部は、概して相互に平行である。一実施例において、送風機は、U字型形状の脚部に沿って(例えば、ハウジング出口から延びるU字型形状の出口脚部に沿って)設けられる。一実施例において、送風機は、U字型形状の出口脚部の軸と概して同軸の軸を含む。一実施例において、U字型形状の気流経路は、実質的に同一平面内に延びる。
【0096】
RPTデバイス8000は、比較的小さいサイズを維持しつつ、RPTデバイス8000のノイズ出力を低減させるような構成および構造にされる。
【0097】
図示の実施例において、RPTデバイス8000は、2つのチャンバ(すなわち、第1のチャンバ8001および第2のチャンバ8002)を提供する。第1のチャンバ8001は、第2のチャンバ8002と比較して相対的に大きい。図示のように、送風機8030は、第1のチャンバ8001内において支持され、送風機入口8032において空気を第2のチャンバ8002(すなわち、チャンバの下流に配置された送風機およびその送風機入口)から受容する。第1のプレートアセンブリ8050および第2のプレートアセンブリ8060は、第1のチャンバ8001および第2のチャンバ8002のうち少なくとも一部を規定し、第1のプレートアセンブリ8050および第2のプレートアセンブリ8060はそれぞれ、送風機懸架装置8054および8064を含む。送風機懸架装置8054および8064は、第1のチャンバ8001内の送風機8030を支持し、送風機8030の内部からの気流からの気流を第1のチャンバ8001を通じて密閉する。加えて、第1のプレートアセンブリ8050および第2のプレートアセンブリ8060はそれぞれ、少なくとも1つのチューブ(例えば、入口チューブアレイ8052およびフローチューブアレイ8062それぞれ)を含み、これにより、少なくとも1つのチューブを介して空気が第1のチャンバ8001へ進入および第1のチャンバ8001から退出して、ノイズを低減させる。
【0098】
図4E中に最良に示す実施例において、RPTデバイス8000の気流経路は、空気がハウジング入口8018を介してハウジング8010に進入し、第1のプレートアセンブリ8050によって設けられた入口チューブアレイ8052を通過し、第1のチャンバ8001中へ流入するような構造および配置にされる。第1のチャンバ8001は、空気を入口チューブアレイ8052から受容し、第2のプレートアセンブリ8060へ設けられたフローチューブアレイ8062へ送達する。フローチューブアレイ8062を通過し、第2のチャンバ8002中へ流入する。第2のチャンバ8002は、空気をフローチューブアレイ8062から受容し、空気を送風機8030の送風機入口8032へ送達する。陽圧における空気流れが送風機8030の送風機出口8034へ設けられるように気流が送風機8030を通過し、この加圧空気は、ハウジング出口8020を介してハウジング8010から退出する。
【0099】
一実施例において、流量センサーがRPTデバイス8000へ設けられ得、第1のチャンバ8001中の第1の圧力および第2のチャンバ8002中の第2の圧力を測定して空気流量を決定するように、構築および構成され得る。第1の圧力および第2の圧力を用いて、フローチューブアレイ8062の構成(例えば、圧力低下および/または空気力学的インピーダンス)に基づいて流量を決定することができる。
【0100】
5.4.1 RPTデバイス機械および空気圧式コンポーネント
RPTデバイスは、以下のコンポーネントのうち1つ以上を一体ユニット中に含み得る。別の形態において、以下のコンポーネントのうち1つ以上が、それぞれの別個のユニットとして配置され得る。
【0101】
5.4.1.1 ハウジング
図4H〜
図4K中に最良に示すように、ハウジング8010の上ハウジング部位8012は、比較的硬質の材料(例えば、ポリプロピレン)によって構成された第1の部分またはベースモールド8012Aと、比較的軟質の材料(例えば、熱可塑性エラストマー(TPE)またはシリコーン)によって構成されかつ(例えばオーバーモールドによって)第1の部分8012Aへ設けられた第2の部分またはオーバーモールド8012Bとを含む。図示の実施例において、オーバーモールド8012Bは、ベースモールド8012Aの外面へ設けられるが、しかし、オーバーモールド8012Bをベースモールド8012Aの内部および/または外面へ設けてもよいことが理解されるべきである。オーバーモールド8012Bの軟らかさにより、望ましい触感がRPTデバイス8000のユーザへ提供され得る。オーバーモールド8012Bは、耐衝撃性を向上させかつ壁面放射ノイズを低下させるための減衰特性が得られる高減衰材料を含み得る。
【0102】
図4A、
図4B、
図4H、
図4Jおよび
図4Kに最良に示すように、上ハウジング部位8012は、オン/オフまたは電源ボタン8003および無線(例えば、ブルートゥース(登録商標))接続ボタン8004を含み、これらはそれぞれ、PCBA8070と相互作用するように構築および構成される。しかし、RPTデバイス8000は、ユーザがデバイスと対話するための追加的かつ/または代替的な入力デバイスを含み得る(例えば、1つ以上のボタン、スイッチ、ダイヤル、タッチスクリーン)ことが理解されるべきである。
【0103】
図示の実施例において、
図4H、
図4Jおよび
図4Kに最良に示すように、ベースモールド8012Aにより、電源ボタン8003のカンチレバーボタン部位8003において、ボタン部位8003Aがベースモールド8012Aに対して撓むことを可能にするボタン部位8003Aの側部の周囲に溝が提供される。オーバーモールド8012Bにより、電源ボタン8003の隆起部位を含むボタン部位8003Bと、ボタン部位8003Aの側部周囲の溝内のみずかきとが得られる。ボタン部位8003Bの隆起部位およびみずかきにより、使いやすさのための軟らかい感触と、グリップ感およびバネ(ボタン返送)力とが得られる。無線(ブルートゥース(登録商標))接続ボタン8004について、ベースモールド8012Aにより開口部8004Aが得られ、オーバーモールド8012Bにより、使いやすさのための軟らかい感触と、グリップ感およびバネ(ボタン返送)力とのためのボタン部位8004Bが得られる。
【0104】
ハウジング8010の下ハウジング部位8014は、比較的硬質の材料(例えば、ポリプロピレン)によって構成された第1の部分またはベースモールド8014Aと、(例えばオーバーモールドにより)第1の部分8014Aへ設けられた比較的軟質の材料(例えば、TPEまたはシリコーン)によって構成された第2の部分またはオーバーモールド8014Bとを含む。図示の実施例において、オーバーモールド8014Bは、ベースモールド8014Aの外面へ設けられるが、オーバーモールド8014Bは、ベースモールド8014Aの内部および/または外面へ設けられ得ることが理解されるべきである。オーバーモールド8012Bの軟らかさにより、望ましい触感がRPTデバイス8000のユーザへ提供され得る。オーバーモールド8014Bは、耐衝撃性を向上させかつ壁面放射ノイズ低減のための減衰特性を提供する高減衰材料を含み得る。
【0105】
図4F、
図4Gおよび
図4Lに最良に示すように、下ハウジング部位8014は、(例えば間隔を空けて配置された側壁によって形成された)内部スロット8015Aと、(例えば間隔を空けて配置された側壁によって形成された)第1のプレートアセンブリ8050および内部スロット8015Bとを含む。この内部スロット8015Aは、その一端に沿って第1のプレートアセンブリ8050を受容するように、構築および構成される。この内部スロット8015Bは、その他端に沿って第2のプレートアセンブリ8060を受容および支持するように、構築および構成される。
【0106】
内部送風機支持部(例えば、内部リブ8017)は、比較的軟質の高減衰材料(例えば、TPEまたはシリコーン)によって構成され、(例えばオーバーモールドによって)下ハウジング部位8014へ設けられる。例えば、
図4Fおよび
図4Iを参照されたい。内部リブ8017は、スロット8015Aと8015Bとの間に軸方向に間隔を空けて配置され、送風機8030のための支持、耐衝撃性および/または減衰特性が得られるように送風機8030を少なくとも部分的に包囲するように、構築および構成される。1つ以上のさらなる内部送風機支持部(例えば、さらなるリブ)を、例えば耐衝撃性および/または減衰特性が得られるようにハウジングへ別の位置に設けてもよい。内部送風機支持部は、別の形態で(例えば隆起またはプレートとして)設けてもよいことが企図される。
【0107】
RPTデバイス8000のハウジング8010は、RPTデバイス8000と、呼吸治療システムの1つ以上の相補的コンポーネント(例えば、加湿器5000および/またはRPTデバイス8000への動力供給のための外部バッテリー9000)とのアライメントおよび接続を促進するためのガイド部材を含み得る。例えば、下ハウジング部位8014は、各側上にレール8019を含む。一実施例において、レール8019により、上ハウジング部位8012および下ハウジング部位8014のアライメントおよび接続を促進しかつ/またはRPTデバイス8000の取扱/グリップを促進させることもできる。
【0108】
各レール8019は、RPTデバイス8000の相補的コンポーネントに対する移動経路を規定し得るかまたは含み得る。この移動経路は、例えば
図4Hに示すような細長の矩形のくぼみまたは
図4X1に示すような細長の長手方向の突出部の形態をとる。もちろん、他の形態も適切であり得る。
【0109】
レール8019のうち1つ以上は、RPTデバイス8000をラッチするための保持機構(例えば、
図4X1および
図4X2に示すような陥凹スロット8110)を含み得る。この保持機構は、RPTデバイスをRPTデバイスへ接続された相補的コンポーネントから係合解除させるためにも用いられ得る。
【0110】
いくつかの形態において、各レール8019は、相補的なローラ、軸受またはガイドへの相対移動のために構成され得る。あるいは、RPTデバイス8000は、相補的コンポーネント上に配置されたレールとの係合のためのローラ、軸受またはガイドを含み得ることが理解されるべきである。
【0111】
上ハウジング部位8012および下ハウジング部位8014は、任意の適切な様態で相互に接続され得る(例えば、機械的締結具、機械的連結および/またはスナップ嵌め接続)。
【0112】
第1の端部8016は、上ハウジング部位8012および下ハウジング部位8014によって支持される(例えば、機械的締結具、機械的連結および/またはスナップ嵌め接続によって上ハウジング部位8012および下ハウジング部位8014へ接続される)。第1の端部8016は、下記にさらに詳述するようにハウジング入口8018が第1のプレートアセンブリ8050の入口チューブアレイ8052と連痛するように構築および構成されかつハウジング出口8020が第1のプレートアセンブリ8050の出口ベローズ8056と連痛するように構築および構成されるように、第1のプレートアセンブリ8050に隣接して支持される。
【0113】
第1の端部8016は、ハウジング入口8018を提供する複数の開口部8023を備えたカバープレート8021を含む。複数の開口部8023により、より大型の対象の侵入を回避しつつ充分な気流が可能になる。陥凹開口部8025(例えば、
図4Fおよび
図4Gを参照)は、複数の開口部8023と連痛する第1の端部8016へ設けられる。陥凹開口部8025は、第1のプレートアセンブリ8050へ設けられた入口チューブアレイ8052をインターフェースをとり、これにより、気流が複数の開口部8023および開口部8025を通じて第1のチャンバ8001と連通する入口チューブアレイ8052へ移動する。
【0114】
ハウジング出口8020は、空気回路4170の端部を受容および保持するように構築および構成されたチューブ部位8026(例えば、空気送達チューブのカフ)を含む。チューブ部位8026および空気回路の端部は、任意の適切な様態で相互に接続され得る(例えば、機械的連結、スナップ嵌め接続および/または摩擦嵌め)。チューブ部位8026の内部は、第1のプレートアセンブリ8050の出口ベローズ8056と連通するように構築および構成され、これにより、空気回路4170の端部が送風機8030の送風機出口8034と連通する出口ベローズ8056と係合しかつ出口ベローズ8056を密閉形成することが可能になり、これにより、空気経路の密閉が形成される。空気回路のRPTデバイスの出口への接続のさらなる実施例および詳細について、米国仮出願第62/130,813号(出願日:2015年3月10日)中に開示がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
【0115】
第1の端部8016は、電気プラグの端部を受容および保持するように構築および構成された開口部またはチューブ部位8027も含む。チューブ部位8027および電気プラグの端部は、任意の適切な様態で相互に接続され得る(例えば、機械的連結、スナップ嵌め接続および/または摩擦嵌め)。チューブ部位8027の内部は、電気ソケット8080と連通するように構築および構成され、これにより、電気プラグの端部が電気ソケット8080と電気的に係合することが可能になり、RPTデバイス8000への電力供給が可能になる。
【0116】
第2の端部8022は、上ハウジング部位8012および下ハウジング部位8014によって支持され、例えば、機械的締結具、機械的連結および/またはスナップ嵌め接続によって上ハウジング部位8012および下ハウジング部位8014へ接続される。第2の端部8022は、内部壁8028(すなわち、下ハウジング部位8014および中間カバー8040によって設けられたもの)と協働して、第2のPCB8074を受容するように構築および構成された内部チャンバ部8006(例えば、
図4Iを参照)を規定する。内部チャンバ部8006は、空気経路の外部にある。
【0117】
5.4.1.2 送風機
図示の実施例において、RPTデバイス8000の送風機8030は、流れまたは空気供給を45〜50cmH
2Oまでの陽圧(例えば、2〜50cmH
2Oの範囲(例えば、3〜45cmH
2O、4〜30cmH
2O))において生成するように構築および構成された3段設計を含む。しかし、代替の実施例において、送風機8030は、単一段設計、2段設計または4段以上の設計も含み得る。
【0118】
図4Iに最良に示すように、送風機8030は、軸方向空気入口(送風機入口)8032および軸方向空気出口(送風機出口)8034を含むハウジング8031を含む。軸方向空気入口(送風機入口)8032と、軸方向空気出口(送風機出口)8034との間には、3つの対応するインペラ8033A、8033Bおよび8033Cを備えた3段が配置される(すなわち、モータ8035の一方側に配置された第1のインペラ8033Aおよび第2のインペラ8033B、ならびにモータ8035の他方側上に配置された第3のインペラ8033C)。しかし、他の適切なインペラ配置構成が可能である。各インペラに続いて、気流を次の段へ方向付けるように構築および構成された1組の静翼が設けられる。
【0119】
図示の実施例において、送風機8030は、第1のチャンバ8001内に支持され、送風機ハウジング8031は、比較的硬質であり、第1のチャンバ8001からの気流を送風機8030の内部を通じて気密に分離するように構築および構成される。一実施例において、ハウジング8031は、複数のハウジング部位(例えば、入口8032を含む第1のハウジング部分と、出口8034を含む第2のハウジング部分と、中間ハウジング部分(例えば、気流を方向付ける静翼を提供する定置コンポーネント)とを含み得る。これらの中間ハウジング部分は、(例えば溶接により)相互接続されて、実質的に密閉構造を形成する。
【0120】
送風機8030のさらなる実施例および詳細について、PCT特許出願公開第WO2013/020167号に記載がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
【0121】
以下にさらに詳述するように、第1のプレートアセンブリ8050および第2のプレートアセンブリ8060はそれぞれ、送風機懸架装置8054および8064を含む。送風機懸架装置8054および8064は、協働して送風機8030をハウジング8010内に支持し、空気経路の密閉を提供し、送風機の振動を分離し、耐衝撃性を提供する。送風機懸架装置8054および8064は、振動の分離および耐衝撃性の提供を可能にするさらなるバネおよび減衰を提供し得る。具体的には、第1のプレートアセンブリ8050は、送風機出口8034に隣接する送風機8030を支持する出口端懸架装置8054を提供し、第2のプレートアセンブリ8060は、送風機入口8032に隣接する送風機8030を支持する入口端懸架装置8064を提供する(すなわち、懸架装置が、送風機8030の各端に設けられる)。
【0122】
5.4.1.3 中間カバー
中間カバー8040(ハウジングの中間ハウジング部位とも呼ばれる)は、ハウジング8010の上ハウジング部位8012および下ハウジング部位8014間に支持される。中間カバー8040は、空気経路のうち少なくとも一部を規定する(例えば、空気経路の上部および側部を規定し)かつPCBA8070を受容する空気経路の外部の内部チャンバ部のうち少なくとも一部を規定するように、構築および構成される。
【0123】
上記した下ハウジング部位8014と同様に、中間カバー8040は、内部スロット8042A(例えば、間隔を空けて配置された側壁によって形成されたもの)と、内部スロット8042B(例えば、間隔を空けて配置された側壁によって形成されたもの)とを含む。内部スロット8042Aは、その一端に沿って第1のプレートアセンブリ8050を受容するように、構築および構成される。内部スロット8042Bは、その他端に沿って第2のプレートアセンブリ8060を受容および支持するように、構築および構成される。例えば、
図4Hおよび
図4Lを参照されたい。よって、中間カバー8040は、下ハウジング部位8014と協働して、第1のプレートアセンブリ8050および第2のプレートアセンブリ8060をRPTデバイス8000内に支持および保持する。
【0124】
図示の実施例において、中間カバー8040は上部を構成し得、下ハウジング部位8014は下部を構成し得、これらの上部および下部は、第1のプレートアセンブリ8050および第2のプレートアセンブリ8060それぞれの入口チューブ8055/フローチューブ8065の軸に対して概して法線方向においてかつ/またはベースプレート8051および8061に対して概して面内または平行方向に係合可能または分離可能である。一実施例において、これらの上部および下部は、第1のプレートアセンブリ8050の少なくとも1つのチューブの軸に対して概して法線方向において係合可能または分離可能である。
【0125】
中間カバー8040は、下ハウジング部位8014の端壁8028Bと協働して内部壁8028を規定する端壁8028Aも含む。例えば、
図4Iおよび
図4Lを参照されたい。内部壁8028は、第2のPCB8074を受容するように構成された内部チャンバ部8006から気流経路を分離させる。例えば、
図4Iを参照されたい。また、中間カバー8040の主要壁8044は、上ハウジング部位8012と協働して、主要PCB8072を受容する内部チャンバ部8007を規定する。例えば、
図4Iを参照されたい。よって、中間カバー8040は、主要PCB8072および第2のPCB8074を受容する空気経路の外部の内部チャンバ部8006および8007を規定する。
【0126】
中間カバー8040は、下ハウジング部位8014ならびに第1のプレートアセンブリ8050および第2のプレートアセンブリ8060と共に第1のチャンバ8001および第2のチャンバ8002の上側、下側および側部を規定するため、送風機8030の送風機入口8032へ延びる空気圧式空気経路を規定する。
【0127】
図示の実施例において、中間カバー8040は、比較的硬質材料(例えば、ポリプロピレン)によって構成された第1の部分またはベースモールド8040Aと、(例えばオーバーモールドによって)第1の部分8040Aへ設けられかつ比較的軟質の材料(例えば、TPEまたはシリコーン)によって構成された第2の部分またはオーバーモールド8040Bとを含む。図示の実施例において、オーバーモールド8040Bは、ベースモールド8040Aの内面へ設けられる(すなわち、オーバーモールド8040Bは気流経路に沿って設けられる)。オーバーモールド8040Bは、壁面放射ノイズを減衰させる減衰特性を提供する。しかし、オーバーモールド8040Bは、ベースモールド8040Aの内部および/または外面へ設けてもよいことが理解されるべきである。
【0128】
また、オーバーモールド8040Bは、中間カバー8040の縁部に沿って延びる。中間カバー8040は、空気経路を密閉するように下ハウジング部位8014の側壁縁部に沿って設けられた密閉部(例えば、TPEまたはシリコーン)と協働する。
【0129】
5.4.1.4 第1のプレートアセンブリ
図4M、
図4Nおよび
図4Iに最良に示すように、第1のプレートアセンブリ8050は、ベースプレート8051と、入口チューブアレイ8052と、一端に沿った送風機懸架装置(出口端懸架装置)8054を含むチューブ部位8053と、他端に沿った出口ベローズ8056とを含む。チューブ部位8053は、圧力ポート8058と連通する開口部8053A(例えば、
図4Nを参照)を含む。加えて、シールリップまたはシールフランジ8059は、ベースプレート8051の縁部または周辺に沿って設けられる。
【0130】
一実施例において、ベースプレート8051、入口チューブアレイ8052およびチューブ部位8053は、比較的硬質材料(例えば、ポリプロピレン)によって構成された第1の部分またはベースモールドと、送風機懸架装置8054と、出口ベローズ8056と、圧力ポート8058とを含み、シールリップ8059は、(例えばオーバーモールドによって)第1の部分へ設けられた比較的軟質の材料(例えば、TPEまたはシリコーン)によって構成された第2の部分またはオーバーモールドを含む。
【0131】
上記したように、第1のプレートアセンブリ8050は、中間カバー8040と下ハウジング部位8014との間に支持される(すなわち、中間カバー8040および下ハウジング部位8014によって設けられた内部スロット8042Aおよび8015A内に支持されたベースプレート8051)。ベースプレート8051は、第1のチャンバ8001の壁を規定し、ベースプレート8051の周辺に沿ったシールリップ8059は、第1のチャンバ8001の縁部に沿ったシールを提供する。
【0132】
第1のプレートアセンブリ8050の送風機懸架装置8054は、出口端懸架装置の形態をとり、送風機8030の送風機出口8034に隣接する送風機8030を支持する。(例えば、TPEまたはシリコーンなどのエラストマー材料によって構成された)出口端懸架装置8054は、(例えばオーバーモールドにより)チューブ部位8053へ設けられた第1の端部8054Aと、送風機8030の送風機出口8034に係合するかまたは別の場合に固定された第2の端部8054Bと、第1の端部8054Aおよび第2の端部8054B間のラジアル方向に外方に延びるガセット部位8054Cとを含む。
【0133】
第2の端部8054Bは、任意の適切な様態で送風機8030へ固定され得る(例えば、
図4Iに示すような送風機出口8034へ設けられた出口フランジの周囲に巻かれる)。送風機懸架装置8054は、チューブ部位8053に対する送風機出口8034を密閉して、これにより、第1のチャンバ8001からの空気を送風機出口8034から退出させるための空気経路を密閉する。また、送風機懸架装置8054のガセット部位8054Cにより、送風機8030の振動の分離および耐衝撃性の提供のための可撓性および相対移動が得られる。
【0134】
上記したように、第1のプレートアセンブリ8050の出口ベローズ8056は、ハウジング出口8020のチューブ部位8026内に設けられ、空気回路4170の端部(例えば、空気送達チューブのカフ)とのシールを形成するように構築および構成される。(例えば、TPEまたはシリコーンなどのエラストマー材料によって構成された)出口ベローズ8056は、(例えばオーバーモールドにより)チューブ部位8053へ設けられた端部8056Aと、端部8056Aからラジアル方向に内方に曲線状に延びるベローズ部位8056Bとを含む。ベローズ部位8056Bは可撓性であるため、空気回路の端部がベローズ部位8056Bと係合してシールを形成する。
図4Mに示すように、出口ベローズ8056Bの周辺には、例えば出口ベローズ8056Bのベースに硬質性を付加するために、間隔を空けて配置された部分突起8056Cが設けられ得る。
【0135】
圧力ポート8058、送風機懸架装置8054と一体化され得、圧力センサーとインターフェースをとるかまたは他の場合に圧力センサーへ接続するように、構築および構成される。
【0136】
入口チューブアレイ8052は、ベースプレート8051から第1のチャンバ8001中へ延びるように構築および構成された複数の入口チューブ8055を含む。例えば、入口チューブ8055は、ベースプレート8051に対して概して垂直に延びる。図示の実施例において、入口チューブアレイ8052は、第1の端部8052Aを提供する。第1の端部8052Aは、ハウジング8010の第1の端部8016中の陥凹開口部8025とインターフェースをとるようにベースプレート8051の一側部から若干突出する。図示のように、陥凹開口部8025の形状は、その外周に沿って第1の端部8052Aの形状に対応する。入口チューブアレイ8052の第2の端部8052Bは、第1のチャンバ8001中に延びるように、ベースプレート8051の他方側から突出する。よって、気流経路は、ハウジング入口8018から入口チューブアレイ8052を通じて延びて、第1のチャンバ8001内へ延びる。
【0137】
この配置構成により、高イナータンスを維持しつつ入口チューブ8055を通じて音響インピーダンスを増加させることにより、RPTデバイス8000のノイズ出力が低減される。一実施例において、より長い入口チューブ8055の方が、(より高いイナータンスに起因して)ノイズ低減に好適であり得、入口チューブ8055の長さは、RPTデバイス8000の特定のノイズ周波数特性に整合するように、調整または選択され得る。
【0138】
一実施例において、入口チューブ8055の長さは、任意の高振幅ノイズ周波数に不利に相互作用しないように、構成され得る。例えば、入口チューブ8055の長さは、送風機のノイズスペクトラム中の任意のピークの1/4波形または1/2波形と一致しないように、調整され得る。送風機のノイズスペクトラムのピーク(すなわち、音ピーク)は、軸受欠陥、ブレード通過、乱流および構造共振のうち1つ以上に起因して発生し得る。
【0139】
図示の実施例において、複数の入口チューブ8055はそれぞれ、非円形断面形状(例えば、六角断面形状)を含み、複数の入口チューブ8055は、入口チューブアレイ8052を形成するように相互に隣接して配置される。すなわち、入口チューブ8055は、隣接するチューブが少なくとも1つの側壁または側壁部位を共有する(すなわち、隣接するチューブが少なくとも1つの共通側壁または側壁部位を含む)ように、相互に隣接して配置される。図示のように、隣接するチューブ8055は、入口チューブアレイ8052のパッケージングを効率的にするための肉薄壁により、分離される。複数の比較的小型の入口チューブ8055を用いることにより、これらの入口チューブ8055中を通過する流れが層流になることも、さらに促進され得る。
【0140】
一実施例において、複数の入口チューブ8055はそれぞれ、成型プロセス時に金型をチューブから抜くことを可能にする抜け勾配を含み得る。このような抜け勾配は、いずれかの方向にあり得る(すなわち、ベースプレート8051から離隔方向に収束するかまたはベースプレート8051に向かって収束する)。
【0141】
一実施例において、複数の入口チューブ8055はそれぞれ、長さが約35〜55mm(例えば、約40〜50mm、例えば、約43mm)、壁厚さが約1mm、そして対辺距離(直径)が約3〜5mm(例えば、約3.5〜4.5mm例えば、約4.33mm)である。よって、各六角チューブ8055の断面積は約10〜20mm
2(例えば、約16.2mm
2)であり得、全ての入口チューブ8055の合計断面積は、約100〜130mm
2(例えば、約110〜120mm
2、(例えば、約114mm
2))であり得る。しかし、例えば所望のノイズ特性に応じてチューブ8055の他の適切な長さ、壁厚さ、対辺距離(直径)および断面積が可能であることが理解されるべきである。
【0142】
図示の実施例において、入口チューブアレイ8052は、6個の入口チューブが中央入口チューブの周囲に配置された7個の入口チューブ8055を含む。しかし、他の適切な数のチューブ8055(例えば、1つ以上の入口チューブ、例えば、5〜10個の入口チューブ)が可能であり、チューブ8055は、他の適切な様態で配置され得る(例えば、間隔を空けて配置されるか、列状に整列されるなど)ことが理解されるべきである。
【0143】
複数の入口チューブ8055はそれぞれ、単一の部分として構成してもよいし、あるいは複数の部分を含んでもよい。例えば、各入口チューブ8055は、外側チューブと、このチューブの直径を変化させるように構成された入口絞り弁とを含み得る。
【0144】
複数の入口チューブ8055は、長さが等しくかつ/または長さが等しくない入口チューブを含み得る。複数の入口チューブ8055は、傾斜形状を1つ以上の端部において含み得る。
【0145】
また、複数の入口チューブ8055はそれぞれ、他の断面形状(例えば、円形形状または非円形形状(例えば、四角形、矩形))を含み得る。図示の実施例において、入口チューブアレイ8052は、非円形形状の外周を含む。しかし、入口チューブアレイ8052の外周形状は、他の適切な形状(例えば、円形形状または非円形形状)も含み得る。
【0146】
例えば、
図4S〜
図4Uは、入口チューブアレイ8052の別の配置構成を示す。
図4Sにおいて、入口チューブアレイ52Aは、円形外周を四角形または切頭四角形形状を含む各入口チューブと共に含む。
図4Tにおいて、入口チューブアレイ52Bは、円形外周を六角または切頭六角形状を含む各入口チューブと共に含む。
図4Uにおいて、入口チューブアレイ52Cは、四角形外周を四角形形状を含む各入口チューブと共に含む。
【0147】
5.4.1.5 第2のプレートアセンブリ
図4Oおよび
図4Pに最良に示すように、第2のプレートアセンブリ8060は、ベースプレート8061と、フローチューブアレイ8062と、ベースプレート8061へ設けられた開口部8063内に支持された送風機懸架装置(出口端懸架装置)8064とを含む。加えて、シールリップまたはシールフランジ8069は、ベースプレート8061の縁部または周辺に沿って設けられる。
【0148】
一実施例において、ベースプレート8061およびフローチューブアレイ8062は、比較的硬質材料(例えば、ポリプロピレン)によって構成された第1の部分またはベースモールドを含み、送風機懸架装置8064およびシールリップ8069は、(例えばオーバーモールドによって)第1の部分へ設けられた比較的軟質の材料(例えば、TPEまたはシリコーン)によって構成された第2の部分またはオーバーモールドを含む。
【0149】
上記したように、第2のプレートアセンブリ8060は、中間カバー8040と、下ハウジング部位8014との間に支持される(すなわち、中間カバー8040および下ハウジング部位8014によって設けられた内部スロット8042Bおよび8015B内に支持されたベースプレート8061)。ベースプレート8061は、第1のチャンバ8001および第2のチャンバ8002の壁を規定し、ベースプレート8061の周辺に沿ったシールリップ8069は、第1のチャンバ8001および第2のチャンバ8002の縁部に沿ってシールを提供する。
【0150】
第2のプレートアセンブリ8060の送風機懸架装置8064は、入口端懸架装置の形態をとって、送風機8030の送風機入口8032に隣接する送風機8030を支持する。(例えば、TPEまたはシリコーンなどのエラストマー材料によって構成された)入口端懸架装置8064は、(例えばオーバーモールドにより)ベースプレート8061の開口部8063へ設けられたラジアル方向外側部位8064Aと、送風機8030の送風機入口8032へ係合するかまたは他の場合に固定されたラジアル方向内側部位8064Bと、外側部位8064Aおよび内側部位8064B間の中間部8064Cとを含む。
【0151】
ラジアル方向内側部位8064Bは、送風機8030へ任意の適切な様態で固定され得る(例えば、
図4Iに示すように送風機入口8032へ設けられた入口フランジの周囲に巻かれる)。送風機懸架装置8064は、送風機入口8032に沿ってシールを提供し、これにより、送風機入口8032を第1のチャンバ8001から密閉し、空気が第2のチャンバ8002から送風機入口8032へ進入するための空気経路が得られる。また、図示の実施例において、送風機懸架装置8064の中間部8064Cは、外側部位8064Aおよび内側部位8064Bから軸方向にオフセットし、これにより、送風機8030の振動の分離および耐衝撃性を可能にする可撓性および相対移動が得られる。
【0152】
フローチューブアレイ8062は、ベースプレート8061から第1のチャンバ8001中へ延びるように構築および構成された複数のフローチューブ8065を含む(例えば、フローチューブ8065は、ベースプレート8061に対して概して垂直に延びる)。図示の実施例において、各フローチューブ8065は、ベースプレート8061へ設けられた第1の端部8065Aと、第1のチャンバ8001中に延びるようにベースプレート8061から突出する第2の端部8065Bとを含む。よって、気流経路は、第1のチャンバ8001からフローチューブアレイ8062を通じて延びて、第2のチャンバ8002中へ延びる。
【0153】
入口チューブアレイ8052と同様に、フローチューブアレイ8062は、高イナータンスを維持しつつ音響インピーダンスをフローチューブ8065を通じて増加させることによりRPTデバイス8000のノイズ出力を低減させるように、構成および配置される。
【0154】
図示の実施例において、フローチューブアレイ8062は、間隔を空けて配置された6個のフローチューブ8065を含む。これらのフローチューブ8065は、2本のチューブからなる3列で概して配置され、これらの列は概して相互にオフセットする。しかし、他の適切な数のチューブ8065(例えば、1つ以上のフローチューブ,例えば、4〜10個のフローチューブ)が可能であり、これらのチューブ8065を他の適切な様態で配置することができる(例えば、行および/または列状に整列させる、円形配置構成、隣接するチューブを相互に係合させる)ことが理解されるべきである。
【0155】
図示の実施例において、複数のフローチューブ8065はそれぞれ円形断面形状を含むが、チューブ8065はそれぞれ、他の断面形状(例えば、円形形状または非円形形状)を含み得ることが理解されるべきである。
【0156】
一実施例において、複数のフローチューブ8065はそれぞれ、任意の適切な長さ、直径、壁厚さおよび断面積を例えば所望のノイズ特性に応じて含み得る。一実施例において、フローチューブ8065の長さは、RPTデバイス8000の特定のノイズ周波数特性と整合するように調整または選択することができる。
【0157】
一実施例において、複数のフローチューブ8065はそれぞれ、成型プロセス時にチューブから金型を抜くことを可能にする抜け勾配を含み得る。このような抜け勾配は、いずれかの方向にあり得る(すなわち、ベースプレート8061から離隔方向に収束するかまたはベースプレート8061に向かって収束する)。
【0158】
複数のフローチューブ8065は、長さが等しくかつ/または長さが等しくないフローチューブを含み得る。複数のフローチューブ8065は、傾斜形状を1つ以上の端部において含み得る。
【0159】
5.4.1.6 入口チューブアレイおよびフローチューブアレイの配置構成
図示の実施例において、入口チューブアレイ8052およびフローチューブアレイ8062は、RPTデバイス8000のノイズ出力を低減させるように、第1のチャンバ8001内において相互に構造および配置される。
【0160】
図4Qおよび
図4Rに最良に示すように、入口チューブアレイ8052は、フローチューブアレイ8062から軸方向に間隔を空けて配置され、入口チューブアレイ8052のチューブ8055は、フローチューブアレイ8062のチューブ8065の軸に対して実質的に平行に配置された軸を含むが、入口チューブアレイ8052のチューブ8055は、フローチューブアレイ8062のチューブ8065と同軸方向に配置されない。この配置構成により、フローチューブアレイ8062から放射された後に入口チューブアレイ8052へ直接放射されるノイズの量が低減する。
【0161】
軸方向にオフセット配置構成は、入口チューブアレイ8052の中心軸(すなわち、全ての入口チューブ8055の組み合わせによって規定された中央軸)をフローチューブアレイ8062の中央軸(すなわち、フローチューブ8065全ての組み合わせによって規定された中心軸)からオフセットさせることにより得ることができ、かつ/または、軸方向にオフセット配置構成を、個々のチューブ8055および8065のうち1つ以上が相互に同軸方向または軸方向に整列しない(すなわち、軸方向にオフセットする)ように入口チューブアレイ8052およびフローチューブアレイ8062を配置することにより得ることができる。例えば、
図4Rに示す配置構成において、入口チューブアレイ8052のチューブ8055はそれぞれ、フローチューブアレイ8062のチューブ8065それぞれの軸からオフセットした軸を含む。
【0162】
図示のような直列構成において、入口チューブアレイ8052のチューブ8055は、フローチューブアレイ8062のチューブ8065から軸方向に間隔を空けて配置され得る(例えば、入口チューブアレイ8052とフローチューブアレイ8062との間の間隔d(
図4Qを参照)は、少なくとも5mm(例えば、約10〜15mm)であり得る)。
【0163】
また、図示の実施例において、入口チューブアレイ8052のチューブ8055およびフローチューブアレイ8062のチューブ8065はそれぞれ、送風機8030の軸と実質的に平行に整列された軸を含む。
【0164】
5.4.1.7 プリント回路基板アセンブリ
上記したように、PCBA8070は、主要PCB8072および第2のPCB8074を含み、主要PCB8072は、(例えば、上ハウジング部位8012および中間カバー8040によって規定された)内部チャンバ部8007内に支持され、第2のPCB8074は、(例えば、第2の端部8022、中間カバー8040および下ハウジング部位8014によって規定された)内部チャンバ部8006内に支持される。この配置構成により、主要PCB8072および第2のPCB8074が気流経路の外部に配置される。
【0165】
PCBA8070は、1つ以上の電気コネクタ(例えば、
図4Hおよび
図4Lに示す電気コネクタ8090)により送風機8030へ電気的に接続される。
図4Gに示す実施例において、送風機8030は、送風機ハウジング8031の外部に延びる電気コネクタ部位8038を含み、電気コネクタ8090は、送風機8030の電気コネクタ部位8038をPCBA8070へ電気的に接続させるような構造および配置にされる。
【0166】
一実施例において、電気コネクタ8090は、送風機8030をPCBA8070へ電気的に接続させるためのフレキシブル配線板(FCB)、フレキシブルプリント回路(FPC)および/またはフレキシブルフラットケーブル(FFC)であり得る。
【0167】
一実施例において、電気コネクタ8090は、気流経路中に直接配置されること無く(例えば、入口チューブアレイ8052とフローチューブアレイ8062との間に配置されること無く)RPTデバイス8000の内部空気チャンバを通じて(例えば第1のチャンバ8001を通じて)通過するように、配置され得る。例えば、図示の実施例において、電気コネクタ8090は、入口チューブアレイ8052の周辺の周囲を通過するように配置され得る。
【0168】
電気コネクタ8090は、RPTデバイス8000の1つ以上のコンポーネントとの干渉の可能性を低減させるための特定の形状に事前形成され得る。また、(例えば、送風機8030から電気コネクタ8090を通じて伝導する振動を分離させるために)電気コネクタ8090が接続されたときに緩んだままになるよう、電気コネクタ8090は充分な長さを持ち得る。
【0169】
一実施例において、電気コネクタ8090は、低プロファイル形態ファクタが小さいため、信頼性の高いシールの達成を支援するように、構築および構成され得る。一実施例において、電気コネクタ8090がハウジング部位および/または中間カバーから退出する場所に存在する任意の隙間をさらに密閉するために、テープおよび/または接着剤が設けられ得る。
【0170】
5.4.1.8 空気フィルタ(単数または複数)
本技術の1つの形態によるRPTデバイスは、空気フィルタまたは複数の空気フィルタを含み得る。
【0171】
一形態において、入口空気フィルタは、送風機の上流の空気圧式経路が開始する場所に配置される(例えば、カバープレート8021中に収容される)。
【0172】
一形態において、出口空気フィルタ(例えば抗菌ファクタ)は、空気圧式ブロックの出口と、患者インターフェース3000との間に背馳される。
【0173】
5.4.1.9 変換器(単数または複数)
変換器は、RPTデバイスの内部に設けてもよいし、あるいはRPTデバイスの外部に設けてもよい。外部変換器は、例えば空気回路上に配置してもよいし、あるいは空気回路の一部を形成してもよい(例えば、患者インターフェース)。外部変換器は、非接触センサーの形態をとり得る(例えば、データRPTデバイスを送るかまたは移動させるドップラーレーダー移動センサー)。
【0174】
本技術の1つの形態において、1つ以上の変換器が、送風機の上流および/または下流に配置され得る。1つ以上の変換器は、特性(例えば、空気圧式経路中の当該ポイントにおける流量、圧力または温度)を測定するように、構築および配置され得る。
【0175】
本技術の1つの形態において、1つ以上の変換器は、患者インターフェース3000の近隣に配置され得る。
【0176】
一形態において、変換器からの信号が、(例えば、ローパス、ハイパスまたはバンドパスフィルタリングによって)フィルタリングされ得る。
【0177】
5.4.1.9.1 流量センサー
本技術による流量センサーは、差圧変換器(例えば、SENSIRIONからのSDP600シリーズ差圧変換器)に基づき得る。
【0178】
一形態において、流量(例えば、流量センサーからの合計流量Qt)を表す信号が、中央コントローラによって受信され得る。
【0179】
5.4.1.9.2 圧力センサー
本技術による圧力センサーは、空気圧式経路と流体連通して配置され得る。適切な圧力変換器の一実施例として、HONEYWELL ASDXシリーズからのセンサーがある。別の適切な圧力変換器として、GENERAL ELECTRICからのNPAシリーズからのセンサーがある。
【0180】
一形態において、圧力センサーからの信号は、中央コントローラによって受信され得る。
【0181】
5.4.1.9.3 モータ速度変換器
本技術の1つの形態において、モータおよび/または送風機の回転速度を決定するために、モータ速度変換器が用いられ得る。モータ速度変換器からのモータ速度信号は、治療装置コントローラへ提供され得る。モータ速度変換器は、例えば速度センサーであり得る(例えば、ホール効果センサー)。
【0182】
5.4.1.10 アンチスピルバック弁
本技術の1つの形態において、アンチスピルバック弁が、加湿器5000と、空気圧式ブロックとの間に配置され得る。アンチスピルバック弁は、水が加湿器5000から上流に(例えば、送風機のモータへ)流れる危険性を低減させるように、構築および配置される。
【0183】
5.4.1.11 空気回路
本技術の一態様による空気回路4170は導管またはチューブであり、使用時において空気流れが2つのコンポーネント(例えば、空気圧式ブロックおよび患者インターフェース3000)間に移動するように、構築および配置される。
【0184】
詳細には、空気回路4170は、空気圧式ブロックの出口および患者インターフェースと流体接続し得る。空気回路は、空気送達チューブと呼ばれ得る。いくつかの場合において、吸息および呼気のための回路の別個の肢があり得る。他の場合において、単一の肢が用いられる。
【0185】
いくつかの形態において、空気回路4170は、(例えば空気温度の維持または上昇のために)空気回路中の空気を加熱するように構成された1つ以上の加熱要素を含み得る。加熱要素は、加熱ワイヤ回路の形態をとり得、1つ以上の変換器(例えば、温度センサー)を含み得る。一形態において、加熱ワイヤ回路は、空気回路4170の軸周囲にらせん状に巻かれ得る。加熱要素は、コントローラ(例えば、中央コントローラ)と連通し得る。加熱ワイヤ回路を含む空気回路4170の一実施例について、米国特許出願第US/2011/0023874号に記載がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
【0186】
5.4.1.12 酸素送達
本技術の1つの形態において、補充用酸素が、空気圧式経路における1つ以上のポイント(例えば、空気圧式ブロックの上流)、空気回路4170および/または患者インターフェース3000へ送達され得る。
【0187】
5.4.2 RPTデバイス電気コンポーネント
5.4.2.1 電源
電源は、RPTデバイス8000の外部ハウジングの内部または外部に配置され得る。
【0188】
本技術の1つの形態において、電源から提供されるのは、電力RPTデバイス8000のみである。本技術の別の形態において、電源から、電力がRPTデバイス8000および加湿器5000双方へ提供される。
【0189】
5.4.2.2 入力デバイス
本技術の1つの形態において、RPTデバイス8000は、人間とデバイスとの間対話を可能にするためのボタン、スイッチまたはダイヤルの形態をとる1つ以上の入力デバイス(例えば、ボタン8003、8004)を含む。ボタン、スイッチまたはダイヤルは、タッチスクリーンを介してアクセスすることが可能な物理的デバイスまたはソフトウェアデバイスであり得る。ボタン、スイッチまたはダイヤルは、一形態において外部ハウジングに物理的に接続させてもよいし、あるいは、別の形態において中央コントローラと電気接続された受信器と無線通信してもよい。
【0190】
一形態において、入力デバイスは、人間が値および/またはメニュー選択肢を選択することを可能にするように、構築および配置され得る。
【0191】
5.4.2.3 中央コントローラ
本技術の1つの形態において、中央コントローラは、RPTデバイス8000の制御に適した1つまたは複数のプロセッサ(例えば、主要PCB8072および第2のPCB8074を含むPCBA8070)である。
【0192】
適切なプロセッサは、ARM HoldingsからのARM(登録商標)Cortex(登録商標)−Mプロセッサに基づいたプロセッサであるx86INTELプロセッサを含み得る(例えば、ST マクロ電子からのS(登録商標)32シリーズのマイクロコントローラ)。本技術の特定の別の形態において、32ビットRISC CPU(例えば、ST MICRO電子SからのSTR9シリーズマクロコントローラ)または16ビットRISC CPU(例えば、TEXAS INSTRUMENTSによって製造されたマクロコントローラのMSP430ファミリーからのプロセッサ)も適切であり得る。
【0193】
本技術の1つの形態において、中央コントローラは、専用電子回路である。
【0194】
一形態において、中央コントローラは、特定用途向け集積回路である。別の形態において、中央コントローラは、個別電子コンポーネントを含む。
【0195】
中央コントローラは、1つ以上の変換器、1つ以上の入力デバイスおよび加湿器5000から入力信号(単数または複数)を受信するように、構成され得る。
【0196】
中央コントローラは、出力信号(単数または複数)を出力デバイス、治療装置コントローラ、データ通信インターフェースおよび加湿器5000のうち1つ以上へ提供するように、構成され得る。
【0197】
本技術のいくつかの形態において、中央コントローラは、本明細書中に記載の1つ以上の方法を実行するように、構成される(例えば、非一時的なコンピュータで読出可能な記録媒体のようなような(例えば、メモリ)中に記録されたコンピュータプログラムとして表現された1つ以上のアルゴリズム)。本技術のいくつかの形態において、中央コントローラは、RPTデバイスと一体化され得る。しかし、本技術のいくつかの形態において、いくつかの方法が、遠隔配置されたデバイスによって行われ得る。例えば、遠隔配置されたデバイスは、記録されたデータ(例えば、本明細書中に記載のセンサーのうちいずれかからのもの)の分析により、通風孔の制御設定を決定し得るか、または、呼吸関連イベントを検出し得る。
【0198】
5.4.2.4 時計
RPTデバイスは、中央コントローラへ接続された時計を含み得る。
【0199】
5.4.2.5 治療装置コントローラ
本技術の1つの形態において、送風機は、治療装置コントローラの制御下にあり得る。治療装置コントローラは、中央コントローラによって実行されるアルゴリズムの一部を形成する治療制御モジュールであり得る。
【0200】
本技術の1つの形態において、治療装置コントローラは、専用モータ制御集積回路である。例えば、一形態において、ONSEMIによって製造されたMC33035ブラシレスDCモータコントローラが用いられる。
【0201】
5.4.2.6 保護回路
本技術による1つ以上の保護回路は、電気保護回路、温度および/または圧力安全回路を含み得る。
【0202】
5.4.2.7 メモリ
本技術の1つの形態によれば、RPTデバイスは、メモリ(例えば、不揮発性メモリ)を含む。いくつかの形態において、メモリは、電池式スタティックRAMを含み得る。いくつかの形態において、メモリは、揮発性RAMを含み得る。
【0203】
メモリは、PCBA上に配置され得る。メモリは、EEPROMまたはNANDフラッシュの形態をとり得る。
【0204】
追加的にまたは代替的に、RPTデバイスは、取り外し可能なメモリ(例えば、セキュアデジタル(SD)規格に従って作製されたメモリカード)を含む。
【0205】
本技術の1つの形態において、メモリは、非一時的コンピュータで読出可能な記録媒体として機能する。この記録媒体上に、本明細書中に記載の1つ以上の方法を表現するコンピュータプログラム命令(例えば、1つ以上のアルゴリズム)が記録される。
【0206】
5.4.2.8 データ通信システム
本技術の1つの形態において、データ通信インターフェースが設けられ、中央コントローラへ接続される。データ通信インターフェースは、リモート外部通信ネットワークおよび/またはローカル外部通信ネットワークへ接続可能であり得る。リモート外部通信ネットワークは、遠隔の外部デバイスへ接続可能であり得る。ローカル外部通信ネットワークは、ローカル外部デバイスへ接続可能であり得る。
【0207】
一形態において、データ通信インターフェースは、中央コントローラの一部である。別の形態において、データ通信インターフェースは、中央コントローラと別個であり、集積回路またはプロセッサを含み得る。
【0208】
一形態において、リモート外部通信ネットワークisインターネット。データ通信インターフェースは、インターネットへ接続するために、(例えば、イーサネット(登録商標)または光ファイバーを介して)有線通信を用得るかまたは無線プロトコル(例えば、CDMA、GSM(登録商標)、LTE)を用い得る。
【0209】
一形態において、ローカル外部通信ネットワークは、1つ以上の通信規格(例えば、ブルートゥース(登録商標)またはコンシューマー赤外線プロトコル)を用いる。
【0210】
一形態において、遠隔の外部デバイスは、1つ以上のコンピュータ(例えば、ネットワーク化コンピュータのクラスタ)である。一形態において、遠隔の外部デバイスは、物理的コンピュータではなく仮想コンピュータであり得る。いずれの場合も、このような遠隔の外部デバイスは、適切に権限を付与された人間(例えば、臨床医)からのアクセスが可能であり得る。
【0211】
ローカル外部デバイスは、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレットまたはリモートコントロールであり得る。
【0212】
5.4.2.9 任意選択のディスプレイ、警報を含む出力デバイス
本技術による出力デバイスは、視覚、音声および触覚ユニットのうち1つ以上の形態をとり得る。視覚ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)または発光ダイオード(LED)ディスプレイであり得る。
【0213】
5.4.2.9.1 ディスプレイドライバ
ディスプレイドライバは、ディスプレイ上へ表示されるべき文字、記号または画像を入力として受信し、ディスプレイにこれらの文字、記号または画像を表示させるコマンドへ変換する。
【0214】
5.4.2.9.2 ディスプレイ
ディスプレイは、ディスプレイドライバから受信されたコマンドに応答して、文字、記号または画像を視覚的に表示するように構成される。例えば、ディスプレイは8セグメントディスプレイであり得、その場合、ディスプレイドライバは、各文字または記号(例えば、数字「0」)を、特定の文字または記号を表示するために各8個のセグメントを活性化させるべきかを示す8個の論理信号へ変換する。
【0215】
5.4.3 RPTデバイスアクセサリ
5.4.3.1 外部バッテリー
本技術のいくつかの形態による外部バッテリー9000を
図4W1および
図4W2に示す。
【0216】
外部バッテリー9000は、例えば
図4X1〜
図4Y2に示すようにRPTデバイス8000と係合可能であり得る。外部バッテリー9000は、RPTデバイス8000(および接続解除)とのアライメントおよび接続を促進するためのガイド部材を含み得る。一形態において、外部バッテリー9000は、1つ以上のガイドスロット9050を含み得、これらのガイドスロット9050はそれぞれ、RPTデバイス8000の各ガイドレール8019を受容するように構成される。ガイドスロット9050は、ラッチボタン9065によって解放可能なラッチ9060をさらに含み得る。ラッチ9060は、RPTデバイス8000のガイドレール8019に沿って陥凹スロット8110と係合してRPTデバイス8000を外部バッテリー9000に対して保持するように、構成され得る。
【0217】
いくつかの形態において、外部バッテリー9000は、
図4W1に示すようなフェシア9100を含み得る。フェシアは、
図4Y1に示すようにRPTデバイス8000の端部と係合可能である。
【0218】
フェシア9100は、RPTデバイス8000の空気経路を延ばすための空気入口9018および空気出口9020のうち少なくとも1つを含み得る。空気入口9018および/または空気出口9020は、それぞれハウジング入口8018およびハウジング出口8020と実質的に同一になるように、構成され得る。そのため、ユーザは、空気導管がRPTデバイス8000へ接続されているかまたは外部バッテリー9000へ接続されているに関わらず、同じ空気導管4170を使用することができ得る。
【0219】
いくつかの場合において、バッテリー9000は、RPTデバイス8000のノイズ出力が低減されるように、マフラーを含み得る。例えば、マフラーは、ハウジング出口8020からのノイズ出力を空気出口9020において低減させるように、このノイズ出力を低減させ得る。追加的にまたは代替的に、マフラーは、空気入口9018からのノイズ(例えば、空気入口9018において測定されたノイズ)がハウジング入口8018からのノイズ(例えば、ハウジング入口8018において測定されたノイズ)よりも小さくなるように、ハウジング入口8018からのノイズ出力を低減させ得る。
【0220】
いくつかの実施例において、バッテリーフェシア9100は、ハウジング出口8020と空気出口9020との間に配置されたマフリングチャンバを含み得る。他の実施例において、バッテリーフェシア9100は、ハウジング入口8018と空気入口9018との間に配置されたマフリングチャンバを含み得る。この目的のため、空気出口9020は、ハウジング出口8020から(例えばおよそ30mmだけ)変位し得る。しかし、他のノイズ低減手段は、ハウジング出口8020と空気出口9020との間、そしてハウジング入口8018と空気入口9018との間に可能であり得ることが理解されるべきである。
【0221】
外部バッテリーは、電気エネルギーを保存するように構成された1つ以上のバッテリーセル(例えば、リチウムイオン電池またはニッケル金属水素化物電池)と、これらのバッテリーセルへ接続されたプリント回路基板アセンブリ(PCBA)とを含み得る。
【0222】
PCBAは、バッテリーの1つ以上の動作を制御するコンポーネントおよび/または回路を含み得る(例えば、電力管理、RPTデバイス8000および/または電圧変換との通信)。
【0223】
外部バッテリーは、熱(例えば、PCBAおよび/またはバッテリーセルからの熱)を生成し得る。そのため、PCBAおよびバッテリーセルがその好適な環境条件内において動作するように、外部バッテリーからの加熱出力を管理すると好適であり得る。
【0224】
本技術の一態様において、外部バッテリー9000は、熱結合RPTデバイス8000となるように構成され得る。RPTデバイス8000は、内部に空気経路を含み、この空気経路において、周囲空気がその入口(例えば、ハウジング入口8018)を通じて引き出され、その出口(例えば、ハウジング出口8020)を通じて送達される。
【0225】
よって、外部バッテリー9000の1つ以上のコンポーネントを冷却するために、RPTデバイス8000の気流が用いられ得る。すなわち、外部バッテリー9000からRPTデバイス8000へ伝導された熱を対流によりRPTデバイス8000から除去することができる。
【0226】
外部バッテリー9000は、外部バッテリー9000の生成された熱が対流冷却のためにRPTデバイス8000へより効率的に送達されるように、構成され得る。例えば、外部バッテリー9000のより高温の熱生成コンポーネントを組立時にRPTデバイス8000の近隣に配置することが可能になる。別の実施例において、外部バッテリー9000は、組み立てられたときに熱をRPTデバイス8000へ送達させるように構成された熱伝導要素を含み得る。
【0227】
例えば
図4Y1に示すような一形態において、外部バッテリー9000は、RPTデバイスの下側において結合するように構成され、外部バッテリー9000のより高温の熱生成コンポーネントは、熱伝達向上のために、外部バッテリーの上部に向かって配置され得る。別の形態において、外部バッテリー9000は、より高温の熱生成コンポーネントから外部バッテリー9000の外部への熱伝導を向上させるためのヒートパイプを含み得、これにより、これらの相互連結時に熱伝達RPTデバイス8000が向上し得る。
【0228】
さらに、外部バッテリー9000は、外部バッテリー9000とRPTデバイス8000との間の熱伝導率を向上させるように、構成され得る。例えば、外部バッテリー9000は、相互係合時に熱伝達のためにRPTデバイス8000と熱連結するように構成された1つ以上の伝導性部位(例えば、表面)を含み得る。
【0229】
5.4.4 RPTデバイスアルゴリズム
5.4.4.1 事前処理モジュール
図4Vに示すように、本技術の1つの形態による事前処理モジュール4310は、変換器(例えば流量センサーまたは圧力センサー)からの信号を入力として受信し、1つ以上の出力値を計算するための1つ以上のプロセスステップを行う。これらの出力値は、別のモジュール(例えば、治療エンジンモジュール4320)への入力として用いられる。
【0230】
本技術の1つの形態において、出力値は、インターフェースまたはマスク圧力Pm、呼吸流量Qrおよび漏洩流量Qlを含む。
【0231】
本技術の多様な形態において、事前処理モジュール4310は、以下のアルゴリズムのうち1つ以上を含む:圧力補償4312、通気流量推定4314、漏洩流量推定4316および呼吸流量推定4318。
【0232】
5.4.4.2 治療制御モジュール
本技術の一態様による治療制御モジュール4330は、治療エンジンモジュール4320の治療パラメータ決定アルゴリズムからの治療パラメータを入力として受信し、これらの治療パラメータに従って圧力生成器から空気流れを送達させるように、圧力生成器を制御する。
【0233】
本技術の1つの形態において、治療パラメータは治療圧力Ptであり、治療制御モジュール4330は、患者インターフェース3000におけるマスク圧力Pmが治療圧力Ptに等しい空気流れを圧力生成器から送達させるように、圧力生成器を制御する。
【0234】
5.5 加湿器
5.5.1 加湿器の概要
本技術の1つの形態において、患者へ送達されるべき空気またはガスの絶対湿度を周囲空気に相対して変化させるための加湿器5000が提供される(例えば、
図5Aに示すようなもの)。典型的には、加湿器5000は、患者気道へ送達される前に空気流れの(周囲空気に相対する)絶対湿度を増加させかつ温度を増加させるために、用いられる。
【0235】
加湿器5000は、加湿器リザーバ5110と、空気流れを受容する加湿器入口5002と、加湿された空気流れを送達させるための加湿器出口5004とを含み得る。
図5Aおよび
図5Bに示すようないくつかの形態において、加湿器リザーバ5110の入口および出口はそれぞれ、加湿器入口5002および加湿器出口5004であり得る。加湿器5000は、加湿器ベース5006をさらに含み得る。加湿器ベース5006は、加湿器リザーバ5110を受容するように適合され得、加熱要素5240を含み得る。
【0236】
5.5.2 加湿器機械コンポーネント
5.5.2.1 水リザーバ
1つの配置構成によれば、加湿器5000は、空気流れの加湿のために蒸発させるべき一定量の液体(例えば、水)を収容または保持するように構成された水リザーバ5110を含み得る。水リザーバ5110は、少なくとも呼吸治療セッション期間(例えば、一晩の睡眠)にわたって適切な加湿を提供するための所定の最大量の水を収容するように、構成され得る。典型的には、リザーバ5110は、数百ミリリットルの水(例えば、300ミリリットル(ml)、325ml、350mlまたは400ml)を収容するように、構成される。他の形態において、加湿器5000は、外部水源(例えば、建物の水供給システム)から水供給を受容するように、構成され得る。
【0237】
一態様によれば、水リザーバ5110は、空気流れがRPTデバイス4000を通過する際にRPTデバイス4000からの空気流れを加湿するように、構成される。一形態において、水リザーバ5110は、空気流れがリザーバ5110中の一定量の水と接触しつつ、空気流れのリザーバ5110中の蛇行経路の移動を促進するように、構成され得る。
【0238】
一形態によれば、リザーバ5110は、例えば
図5Aおよび
図5Bに示すように横方向において加湿器5000から取り外し可能であり得る。
【0239】
リザーバ5110は、例えばリザーバ5110がその通常の動作方向(例えば、任意のアパチャを通じておよび/またはそのサブコンポーネント間に)から変位および/または回転した時にリザーバ5110からの液体放出を抑制するようにも構成され得る。加湿器5000によって加湿すべき空気流れは加圧されていることが多いため、リザーバ5110は、漏洩および/または流れインピーダンスを通じた空気圧式圧力の損失を回避するようにも、構成され得る。
【0240】
5.5.2.2 伝導性部位
1つの配置構成によれば、リザーバ5110は、加熱要素5240からリザーバ5110中の一定量の液体への効率的な熱伝達を可能にするように構成された伝導性部位5120を含む。一形態において、伝導性部位5120はプレートとして配置され得るが、他の形状も適切であり得る。伝導性部位5120の全体または一部は、アルミニウムなどの熱伝導性材料(例えば、厚さおよそ2mm(例えば、1mm、1.5mm、2。5mmまたは3mm))、別の熱伝導金属また何らかのプラスチックによって構成され得る。いくつかの場合において、適切な熱伝導性が、適切なジオメトリのより低伝導性の材料により、達成され得る。
【0241】
5.5.2.3 加湿器リザーバドック
一形態において、加湿器5000は、加湿器リザーバ5110を受容するように構成された(
図5Bに示すような)加湿器リザーバドック5130を含み得る。いくつかの配置構成において、加湿器リザーバドック5130は、ロック機能を含み得る(例えば、リザーバ5110を加湿器リザーバドック5130内に保持するように構成されたロックレバー5135)
【0242】
5.5.2.4 水位インジケータ
加湿器リザーバ5110は、
図5A〜
図5Bに示すような水位インジケータ5150を含み得る。いくつかの形態において、水位インジケータ5150は、加湿器リザーバ5110中の水の量についての1つ以上の兆候を患者1000または介護者などのユーザへ提供し得る。水位インジケータ5150から提供されるこれら1つ以上の兆候は、最大の所定量の水、その任意の一部の通知を含み得る(例えば、25%、50%または75%または量(例えば、200ml、300mlまたは400ml))。
【0243】
5.5.3 加湿器電気&熱コンポーネント
加湿器5000は、例えば下記に羅列するような複数の電気および/または熱コンポーネントを含み得る。
【0244】
5.5.3.1 加湿器変換器(単数または複数)
加湿器5000は、上記した変換器の代わりにまたは上記した変換器に加えて1つ以上の加湿器変換器(センサー)5210を含み得る。加湿器変換器5210は、
図5Cに示すような空気圧センサー5212、空気流量変換器5214、温度センサー5216または湿度センサー5218のうち1つ以上を含み得る。加湿器変換器5210は、1つ以上の出力信号を生成し得る。これらの出力信号は、コントローラ(例えば、中央コントローラおよび/または加湿器コントローラ5250)へ通信され得る。いくつかの形態において、加湿器変換器は、出力信号をコントローラへ通信しつつ、加湿器5000の外部に(例えば、空気回路4170内に)配置され得る。
【0245】
5.5.3.1.1 圧力変換器
1つ以上の圧力変換器5212が、RPTデバイス内に設けられた圧力センサーに加えてまたはRPTデバイス内に設けられた圧力センサーの代わりに加湿器5000へ設けられ得る。
【0246】
5.5.3.1.2 流量変換器
RPTデバイス内に設けられた流量センサーに加えてまたはRPTデバイス内に設けられた流量センサーの代わりに、1つ以上の流量変換器5214が加湿器5000へ設けられ得る。
【0247】
5.5.3.1.3 温度変換器
加湿器5000は、1つ以上の温度変換器5216を含み得る。1つ以上の温度変換器5216は、1つ以上の温度(例えば、加熱要素5240の温度および/または加湿器出口5004の空気流れ下流の温度)を測定するように構成され得る。いくつかの形態において、加湿器5000は、周囲空気の温度を検出する温度センサー5216をさらに含み得る。
【0248】
5.5.3.1.4 湿度変換器
一形態において、加湿器5000は、周囲空気などのガスの湿度を検出する1つ以上の湿度センサー5218を含み得る。いくつかの形態において、湿度センサー5218は、加湿器5000から送達されるガスの湿度を測定するように、加湿器出口5004に向かって配置され得る。湿度センサーは、絶対湿度センサーであってもよいし、あるいは相対湿度センサーであってもよい。
【0249】
5.5.3.2 加熱要素
いくつかの場合において、加熱要素5240は、加湿器リザーバ5110中の水量および/または空気流れへの水量のうち1つ以上へ熱入力を提供する加湿器5000へ設けられ得る。加熱要素5240は、電気抵抗加熱トラックなどの熱生成コンポーネントを含み得る。加熱要素5240の1つの適切な実施例として、例えばPCT特許出願公開第WO2012/171072号に記載の層状加熱要素がある。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
【0250】
いくつかの形態において、加熱要素5240は、加湿器ベース5006中へ設けられ得る。加湿器ベース5006において、
図5Bに示すように主に伝導により熱が加湿器リザーバ5110へ送られ得る。
【0251】
5.5.3.3 加湿器コントローラ
本技術の1つの配置構成によれば、加湿器5000は、
図5Cに示すような加湿器コントローラ5250を含み得る。一形態において、加湿器コントローラ5250は、中央コントローラ4230の一部であり得る。別の形態において、加湿器コントローラ5250は、中央コントローラと通信し得る別個のコントローラであり得る。
【0252】
一形態において、加湿器コントローラ5250は、特性(例えば、温度、湿度、圧力および/または流量)の測定を入力として受信し得る(例えばリザーバ5110中および/または加湿器5000中の空気流れ、水の測定)。加湿器コントローラ5250は、加湿器アルゴリズムの実行または実施ならびに/あるいは1つ以上の出力信号の送達を行うようにも、構成され得る。
【0253】
図5Cに示すように、加湿器コントローラ5250は、1つ以上のコントローラを含み得る(例えば、中央加湿器コントローラ5251、加熱空気回路4170の温度を制御するように構成された加熱空気回路コントローラ5254および/または加熱要素5240の温度を制御するように構成された加熱要素コントローラ5252)。
【0254】
5.6 呼吸波形
図6は、人の睡眠時のモデルの典型的呼吸波形である。水平軸は時間であり、垂直軸は呼吸流量である。パラメータ値は変動し得るため、典型的な呼吸は、以下のおおよその値を持ち得る:一回換気量、Vt、0.5L、吸息時間、Ti、1.6s、ピーク吸気流量、Qピーク、0.4L/s、呼気時間、Te、2.4s、ピーク呼気流量、Qピーク、−0.5L/s。合計呼吸継続時間でTtotは、約4sである。人間は典型的には、1分あたり呼吸を約15回行い(BPM)、通気Ventは約7.5L/分である。典型的なデューティサイクルであるTiのTtotに対する比は、約40%である。
【0255】
5.7 用語集
本技術の開示目的のため、本技術の特定の形態において、以下の定義のうち1つ以上が適用され得る。本技術の他の形態において、別の定義も適用され得る。
【0256】
5.7.1 一般
空気:本技術の特定の形態において、空気は大気を意味し得、本技術の他の形態において、空気は、他の呼吸可能なガスの組み合わせ(例えば、酸素を豊富に含む大気)を意味し得る。
【0257】
雰囲気:本技術の特定の形態において、「雰囲気」という用語は、(i)治療システムまたは患者の外部、および(ii)治療システムまたは患者を直接包囲するものを意味するものとしてとられるべきである。
【0258】
例えば、加湿器に対する雰囲気
湿度とは、加湿器を直接包囲する空気の湿度であり得る(例えば、患者が睡眠をとっている部屋の内部の湿度)。このような雰囲気湿度は、患者が睡眠をとっている部屋の外部の湿度と異なる場合がある。
【0259】
別の実施例において、雰囲気
圧力は、身体の直接周囲または外部の圧力であり得る。
【0260】
特定の形態において、雰囲気(例えば、音響)
ノイズは、例えばRPTデバイスから発生するかまたはマスクまたは患者インターフェースから発生するノイズ以外の、患者の居る部屋の中のバックグラウンドノイズレベルとみなすことができる。雰囲気ノイズは、部屋の外のソースから発生し得る。
【0261】
自動的な正の気道圧力(APAP)療法:SDB発症の兆候の存在または不在に応じて、例えば、呼吸間に最小限界と最大限界との間で治療圧力を自動的に調節することが可能なCPAP療法。
【0262】
経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)療法:治療圧力が患者の呼吸サイクルを通じてほぼ一定である呼吸圧療法。いくつかの形態において、気道への入口における圧力は、呼気時において若干上昇し、吸入時において若干低下する。いくつかの形態において、圧力は、患者の異なる呼吸サイクル間において変動する(例えば、部分的な上気道閉塞の兆候の検出に応答して増加され、部分的な上気道閉塞の兆候の不在時において低減される)。
【0263】
流量:単位時間あたりに送達される空気の量(または質量)。流量は典型的には、他に明記無き限り、瞬間的量を指す。いくつかの場合において、流量について言及された場合、スカラ量(すなわち、大きさのみを有する量)を指す。他の場合、流量について言及された場合、ベクトル量(すなわち、大きさおよび方向双方を有する量)を指す。流量は、記号Qが付与され得る。「流量」は、「流れ」と略称される場合がある。
【0264】
患者:呼吸疾患に罹患しているかまたはしていない人。
【0265】
圧力:単位面積あたりの力。圧力は、多様な単位で測定され得る(例えば、cmH
2O、g−f/cm
2、ヘクトパスカル)。1cmH
2Oは、1g−f/cm
2に等しく、およそ0.98ヘクトパスカルである。本明細書において、他に明記無き限り、圧力はcmH
2Oの単位で付与される。
【0266】
呼吸圧力治療(RPT):雰囲気に対して典型的には正である治療圧力における空気供給の気道入口への付加。
【0267】
シール:名詞(「シール」)として用いられる場合は構造を指し得、動詞(「密閉(する)」)として用いられる場合はその効果を指し得る。2つの要素は、別個の「シール」要素自体を必要とすることなく両者間において「シール」するかまたは「密閉」効果を得るように、構築および/または配置され得る。
【0268】
音響パワー:単位時間あたりに音波によって搬送されるエネルギー。音響パワーは、音圧を波面面積で乗算した値の2乗に比例する。音響パワーは通常は、デシベルSWL(すなわち、10〜12ワットとしてとられる基準パワーに相対するデシベル)で表される。
【0269】
音圧:音波が媒体中を通過した結果発生する、所与の時刻における周囲圧力からの局所的逸脱。音圧は通常は、デシベルSPL(すなわち、ヒトの聴覚の閾値としてみなされる通常は20×10
−6パスカル(Pa)としてとしてとられる基準パワーに相対するデシベル)で表される。
【0270】
5.7.2 RPTデバイスに関する用語
漏洩:「漏洩」という用語は、意図しない空気流れとしてとられる。一実施例において、漏洩は、マスクと患者の顔との間のシールが不完全であることに起因して発生し得る。別の実施例において、漏洩は、周囲に対する回りエルボーにおいて発生し得る。
【0271】
ノイズ伝導(音響):本文書において、伝導ノイズとは、空気圧式経路(例えば、空気回路および患者インターフェースおよびその内部の空気)によって患者へ搬送されるノイズを指す。一形態において、伝導ノイズは、空気回路の端部における音圧レベルを測定することにより、定量化され得る。
【0272】
ノイズ放射(音響):本文書において、放射ノイズとは、周囲空気によって患者へ搬送されるノイズを指す。一形態において、放射ノイズは、当該対象の音響パワー/圧力レベルをISO3744に従って測定することにより、定量化され得る。
【0273】
ノイズ通気(音響):本文書において、通気ノイズとは、任意の通気(例えば、患者インターフェース中の通気穴)を通じた空気流れにより生成されるノイズを指す。
【0274】
5.7.3 材料
シリコーンまたはシリコーンエラストマー:合成ゴム。本明細書において、シリコーンについて言及される場合、液体シリコーンゴム(LSR)または圧縮成形シリコーンゴム(CMSR)を指す。市販のLSRの一形態として、Dow Corningによって製造されるSILASTIC(この登録商標下において販売される製品群に含まれる)がある。別のLSR製造業者として、Wackerがある。他に逆の明記無き限り、例示的形態のLSRのASTMD2240によって測定した場合のショアA(またはタイプA)押込み硬さは、約35〜約45である。
【0275】
ポリカーボネート:典型的には、ビスフェノールAカーボネートの透明な熱可塑性ポリマーである。
【0276】
5.8 他の注意事項
本特許文書の開示の一部は、著作権保護が与えられる内容を含む。著作権所有者は、何者かが本特許文書または本特許開示をファックスにより再生しても、特許庁の特許ファイルまたは記録に記載されるものであれば目的のものであれば異論は無いが、その他の目的については全ての著作権を保持する。
【0277】
他に文脈から明確に分かる場合および一定の範囲の値が提供されていない限り、下限の単位の1/10、当該範囲の上限と下限の間、および記載の範囲の他の任意の記載の値または介入値に対する各介入値は本技術に包含されることが理解される。介入範囲中に独立的に含まれるこれらの介入範囲の上限および下限が記載の範囲における制限を特に超えた場合も、本技術に包含される。記載の範囲がこれらの制限のうち1つまたは双方を含む場合、これらの記載の制限のいずれかまたは双方を超える範囲も、本技術に包含される。
【0278】
さらに、本明細書中に値(単数または複数)が本技術の一部として実行される場合、他に明記無き限り、このような値が近似され得、実際的な技術的実行が許容または要求する範囲まで任意の適切な有効桁までこのような値を用いることが可能であると理解される。
【0279】
他に明記しない限り、本明細書中の全ての技術用語および科学用語は、本技術が属する分野の当業者が一般的に理解するような意味と同じ意味を持つ。本明細書中に記載の方法および材料に類似するかまたは等しい任意の方法および材料を本技術の実践または試験において用いることが可能であるが、限られた数の例示的方法および材料が本明細書中に記載される。
【0280】
特定の材料が構成要素の構築に好適に用いられるものとして記載されているが、特性が類似する明白な代替的材料が代替物として用いられる。さらに、それとは反対に記載無き限り、本明細書中に記載される任意および全ての構成要素は、製造可能なものとして理解されるため、集合的にまたは別個に製造され得る。
【0281】
本明細書中及び添付の特許請求の範囲において用いられるように、単数形である「a」、「an」および「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されない限り、その複数の均等物を含む点に留意されたい。
【0282】
本明細書中に記載される公開文献は全て、これらの公開文献の対象である方法および/または材料の開示および記載、参考のために援用される。本明細書中に記載の公開文献は、本出願の出願日前のその開示内容のみのために提供するものである。本明細書中のいずれの内容も、本技術が先行特許のためにこのような公開文献に先行していない、認めるものと解釈されるべきではない。さらに、記載の公開文献の日付は、実際の公開文献の日付と異なる場合があり、個別に確認が必要であり得る。
【0283】
詳細には、「comprises」および「comprising」という用語は、要素、構成要素またはステップを非排他的な意味合いで指すものとして解釈されるべきであり、記載の要素、構成要素またはステップが明記されていない他の要素、構成要素またはステップと共に存在、利用または結合され得ることを示す。
【0284】
詳細な説明において用いられる見出しは、読者の便宜のためのものであり、本開示または特許請求の範囲全体において見受けられる内容を制限するために用いられるべきではない。これらの見出しは、特許請求の範囲または特許請求の範囲の制限の範囲の解釈において用いられるべきではない。
【0285】
本明細書中の技術について、特定の実施例を参照して述べてきたが、これらの実施例は本技術の原理および用途を例示したものに過ぎないことが理解されるべきである。いくつかの場合において、用語および記号は、本技術の実施に不要な特定の詳細を示し得る。例えば、「第1の」および「第2の」(など)という用語が用いられるが、他に明記無き限り、これらの用語は任意の順序を示すことを意図しておらず、別個の要素を区別するために用いられる。さらに、本方法におけるプロセスステップについての記載または例示を順序付けて述べる場合があるが、このような順序は不要である。当業者であれば、このような順序が変更可能でありかつ/またはその態様を同時にまたはさらに同期的に行うことが可能であることを認識する。
【0286】
よって、本技術の意図および範囲から逸脱することなく、例示的な実施例において多数の変更例が可能であり、また、他の配置構成が考案され得ることが理解されるべきである。