(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、通常のリハビリテーションにより麻痺側上肢の実用性を確保できるようになるのは、リハビリテーション対象者の3割から4割程度しかないといわれている。そこで、その割合を向上させることが望まれている。
【0006】
また、通常のリハビリテーションは器具を使うとしても使わないとしても単調なものであるため、リハビリテーション対象者が回復の意欲を喪失してしまう可能性もある。
【0007】
更に、麻痺側上肢の実用性の確保を目的としたリハビリテーションは、精神的活動をそれほど必要とするものではないので、それにより精神的活動の向上を図ることをあまり期待することができない。
【0008】
なお、特許文献1には、マス目の底部中央付近に平行保持部を設け、マス目に保持された駒の一方の側縁部を上から押し下げると反対側の側縁部がマス目から上昇するので、利用者がその部分を摘まんで駒をマス目から取り出すことが可能になるパズル用具が開示されている。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、脳卒中などを患わってしまった方が楽しく継続的にしかも効率的にリハビリテーションをすることを可能にする
複数の立体駒
と、立体駒用フレーム
を備えた組物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、
複数の立体駒と、立体駒用フレームを備えた組物であって、
各立体駒は、
文字、数字、記号又は絵文字が記された頂面を有する上方突出部と、
前記文字、数字、記号又は絵文字に対応する文字、数字、記号又は絵文字が記された頂面を有する下方突出部と、
前記上方突出部と前記下方突出部の間に設けられ、前記上方突出部及び前記下方突出部よりも側方に突出する側方突出部と、
を備え、
前記上方突出部、前記下方突出部及び前記側方突出部は、それぞれ、これらに共通な中心軸を持つ正四角柱の形状を有し、
前記上方突出部及び前記下方突出部が、それぞれ、2本の指の指先近傍の腹で両側から挟みうる程度の高さを有する側面が形成されており、
前記中心軸に垂直な方向における前記上方突出部及び前記下方突出部の断面形状が同じであり、
少なくとも前記上方突出部及び前記下方突出部の材料が同一であり、
前記側方突出部から前記上方突出部及び前記下方突出部の両頂面までの高さが等しく、
各立体駒は、水平台の上に置いて前記上方突出部の頂面を上にして立たせた姿勢、前記水平台の上に置いて前記下方突出部の頂面を上にして立たせた姿勢及び前記水平台の上に置いて前記側方突出部の何れかの側方面を上にして横に寝かせた姿勢の何れも安定して維持できる全体形状を有し、
前記上方突出部に記された文字、数字、記号又は絵文字の色と前記下方突出部に記された文字、数字、記号又は絵文字の色と文字、数字、記号又は絵文字が記されない部分の色は相互に異なり、
前記上方突
出部の頂面に記された前記文字、数字、記号又は絵文字の上下方向と平行であり、且つ、前記中心軸に対して垂直な自転軸について前記立体駒を180度自転させた場合、自転前における前記上方突
出部の頂面に記された前記文字、数字、記号又は絵文字の上下方向と自転後における前記下方突
出部の頂面に記された前記文字、数字、記号又は絵文字の上下方向が同一になるように、前記上方突
出部の頂面に記された前記文字、数字、記号又は絵文字の向きと、前記上方突
出部の頂面に記された前記文字、数字、記号又は絵文字の向きが相対的に調整されており、
前記立体駒用フレームは、
複数の立体駒の前記上方突出部又は前記下方突出部を貫通させて差し込むことが可能な縦横に配列された中空状の複数の四角形の穴を持ち、平面形状が正方形又は長方形である板状の盤と、
前記盤を支える四枚の板状の脚部と、
を備え、
各板状の脚部が前記盤に対して直角の角度をもって前記盤の各辺の下方に接続され、
各々の前記四角形の穴の寸法は、前記立体駒の正四角柱の形状を有する前記上方突出部又は前記下方突出部が所定の隙間をもって前記四角形の穴を貫通するように設定され、
相互に隣接する前記四角形の穴の間隔は、これらの四角形の穴にそれぞれ正四角柱の形状を有する前記上方突出部又は前記下方突出部が貫通して差し込まれた2つの前記立体駒の前記側方突出部同士が所定の間隔をもって離間するように設定され、
前記立体駒用フレームは、前記複数の立体駒を置くことが可能な平面形状が長方形の置き台を更に備え、
一枚の前記板状の脚部の下辺と前記置き台の一辺とが接続され、
前記板状の盤と前記置き台が、上方から見て1つの長方形を形成するように隣接して一体化しており、
相互に隣接する前記穴にそれぞれ前記上方突出部又は前記下方突出部が貫通して差し込まれた2つの前記立体駒のそれぞれの反対側の突出部である前記下方突出部又は前記上方突出部の間に人の指を挿入することができるように、前記立体駒及び前記立体駒用フレームの寸法が調整されていることを特徴とする組物が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、脳卒中などを患わってしまった方が楽しく継続的にしかも効率的にリハビリテーションをすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施の形態によるナンバープレース用セットの全体の概要を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態によるナンバープレース用フレームを示す正面図である。
【
図3】本発明の実施の形態によるナンバープレース用フレームを示す背面図である。
【
図4】本発明の実施の形態によるナンバープレース用フレームを示す前方側面図である。
【
図5】本発明の実施の形態によるナンバープレース用フレームを示す後方側面図である。
【
図6】本発明の実施の形態によるナンバープレース用フレームを示す左方側面図である。
【
図7】本発明の実施の形態によるナンバープレース用フレームを示す右方側面図である。
【
図8】本発明の実施の形態によるナンバープレース用フレームを示す斜視図である。
【
図9】本発明の実施の形態によるナンバープレース用駒を示す斜視図である。
【
図10】本発明の実施の形態によるナンバープレース用駒を示す正面図である。
【
図11】本発明の実施の形態によるナンバープレース用駒を示す背面図である。
【
図12】本発明の実施の形態によるナンバープレース用駒を示す前方側面図、後方側面図、左方側面図又は右方側面図である。
【
図13】本発明の実施の形態による複数のナンバープレース用駒を示す正面図である。
【
図14】本発明の実施の形態による複数のナンバープレース用駒を示す背面図である。
【
図15】本発明の実施の形態によるナンバープレース用駒及び格子を示す断面図である。
【
図16】本発明の実施の形態においてナンバープレース用盤に1つのナンバープレース用駒が差し込まれた状態を示す斜視図である。
【
図17】本発明の実施の形態においてナンバープレース用盤に複数のナンバープレース用駒が差し込まれた状態を示す斜視図である。
【
図18】本発明の実施の形態においてナンバープレース用盤の穴に対してナンバープレース用駒を抜き差しするときの様子を示す斜視図である。
【
図19】本発明の実施の形態によるナンバープレース用駒を指により自転させるときの様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0015】
[第1の実施の形態]
図1及び
図2を参照すると、本発明の実施の形態による立体ナンバープレース用セット101は、立体ナンバープレース用ケース(以下、単に「ケース」ということがある。)111、これに挿入された立体ナンバープレース用フレーム(以下、単に「フレーム」ということがある。)121、これの一部である立体ナンバープレース用盤(以下、単に「盤」ということがある。)123に設けられた合計で81個のマス目状の各穴123aに挿入されることが可能な81個のナンバープレース用駒(以下、単に「駒」ということがある。)131を含む。
【0016】
図2を参照すると、フレーム121は、盤123と置き台125を含み、これらがフレーム121において一体化されている。
【0017】
盤123には、合計で81個の穴123aが縦9×横9の正方格子状に設けられている。また、81個の駒131としては、1乃至9の番号が付された駒がそれぞれ9個ずつある。つまり、数字の1が付された駒131が9つあり、数字の2が付された駒131が9つあり、以下同様である。
【0018】
従って、利用者は、ナンバープレースのルールに従って、駒131を穴123aに差し込んだり、別の穴123aに差し換えたり、穴123aから抜き出すことにより、ナンバープレースをプレイすることができる。
【0019】
なお、本実施形態による立体ナンバープレース用盤123とナンバープレース用駒131を用いたナンバープレースとは、
・どのタテ一列の穴123aにも1〜9の数字の駒131を1個ずつ配置する。
・どのヨコ一列の穴123aにも1〜9の数字の駒131を1個ずつ配置する。
・区切られた縦3×横3のどのグループにも1〜9の数字の駒131を1個ずつ配置する。
というルールに従って、合計で81個の穴123aに上述したような81個の駒131を配置するゲームのことである。
【0020】
なお、ある程度の数の駒131が配置されている状態を初期状態にしてもよい。
【0021】
置き台125には、穴123aに挿入していない駒131を載置することができる。
【0022】
次に、立体ナンバープレース用セット101に含まれる各構成物について、より詳細な説明をする。
【0023】
図2乃至
図9を参照すると、フレーム121においては、上述したように盤123及び置き台125が一体化するように構成されている。フレーム121は、盤123の周辺に設けられた前側脚部123d、後側脚部123e、左側脚部123f及び右側脚部123gも含む。これらの4つの脚部123d、123e、123f、123gにより盤123は中空に浮くように支えられる。
【0024】
盤123には、縦9×横9の正方格子状に並べられた合計で81個の正方形の穴123aが設けられている。隣接する穴123a同士の間には、格子123bが設けられる。
【0025】
縦3×横3の合計で9個の穴123aが1つのグループを構成する。各グループの周辺部にはグループ境界線123cが描かれている。従って、縦のグループ境界線が4本、横のグループ境界線が4本描かれていて、これらの合計8本の境界線が縦3×横3に並べられたグループの境界を示すようになる。
【0026】
置き台125は、これの左辺と右側脚部123gの下辺が連続するように設けられている。
【0027】
次に、
図9乃至
図12を参照すると、駒131は、上方突出部131a、下方突出部131b及びこれらに上下から挟まれた側方突出部131cを含む。
【0028】
上方突出部131a、下方突出部131b及び側方突出部131cは、それぞれ、これらに共通な中心軸を持つ正四角柱の形状を有する。
【0029】
上方突出部131aの頂面である上面131dには上面数字141が記されている。下方突出部131bの頂面である下面131eには下面数字143が記されている。上面数字141と下面数字143とは、視覚的にこれらの区別が付くように記されている。例えば、これらの数字141、143は、色が異なるように記されている。また、これらの数字141、143の色は、駒131の表面の色と異なるが、数字141、143を利用者が認識できる限りにおいて、そうではなくてもよい。
【0030】
例えば、駒131の表面の色は黄色であり、上面数字141の色は黒であり、下面数字143の色は赤であるが、他の三色の組合わせであってもよい。この場合、例えば、黒の上面数字141が上を向くようにして駒131を穴123aに差し込むことにより初期状態を形成し、ナンバープレースをプレイする者は、赤の上面数字141が上を向くようにして駒131を穴123aに差し込む。
【0031】
上方突出部131aと下方突出部131bは、高さ及び突出方向に垂直な正方形の断面の辺の長さにおいて同じである。
【0032】
上方突出部131a及び下方突出部131bの正方形の断面の辺の長さと高さの比率は、100:50乃至100:90程度であるが、この限りではない。
【0033】
上方突出部131a及び下方突出部131bの高さと側方突出部の高さの比率は、100:50乃至100:70程度であるが、この限りではない。
【0034】
側方突出部131cの正方形の断面の辺と、上方突出部131a及び下方突出部131bの正方形の断面の辺の長さの比率は、105:100乃至130:100程度であるが、この限りではない。
【0035】
図13に示すように、上面131dには1乃至9の上面数字141が、例えば、印刷技術により記される。また、
図14に示すように、下面131eには、1乃至9の下面数字143が、例えば、印刷技術により記される。同一の駒131に付される上面数字141の数値と下面数字143の数値は同一である。また、例えば、上面131dを正視できる視点から見た上面数字141が正立しているならば、その視点を上面131dの裏側にある下面131eを正視できる位置まで裏側に回り込むように移動させてから見た下面数字143も成立しているように、上面数字141と下面数字143の向きが相対的に調整されている。
【0036】
図13及び
図14は、合計で81個の駒131のうち記された数字が重複しない全ての駒である9つの駒を並べて示している。
図13及び
図14に示す9つの駒を9セット用意することにより合計で81個の駒131が揃う。
【0037】
次に、
図15に示すように、駒131と穴123aと格子123bとグループ境界線123cの寸法が調整されている。
【0038】
つまり、まず、穴123aに上方突出部131aも下方突出部131bも僅かな隙間をもって差し込むことができるように、穴123aの辺の長さBBよりも上方突出部131a及び下方突出部131bの辺の長さAAが僅かに短くなっている。
【0039】
また、穴123aに差し込まれた駒131が下方に落下しないように設けられた側方突出部131cが格子123bに描かれたグループ境界線123cに被らないように、側方突出部131cの突出長SSが調整されている。駒131がグループ境界線123cが描かれた格子123bに密着するように穴123aに差し込まれた場合が最悪条件が生じる場合であるが、この場合に、側方突出部131cがグループ境界線123cに被らなければよい。グループ境界線123cが格子123bの中央に描かれていることを想定すると、格子123bにおいてグループ境界線123cが描かれていない部分の長さTTは、
TT=(格子123bの幅BGの−グループ境界線の幅BL)/2
になる。突出量SSが長さTT以下であれば良いので、
SS≦(格子123bの幅BGの−グループ境界線の幅BL)/2
の条件が満たされればよい。
【0040】
また、相互に隣接して穴123aに差し込まれた2つの駒131の上方突出部131a又は下方突出部131bの隙間GPに指を挿入することができる必要がある。従って、相互に隣接して差し込まれた駒131が同一の格子123bに密着する場合が最悪条件が生じる場合であるが、この場合には、格子123bの幅BGと隙間GPが一致する。従って、格子123bの幅BGが指の厚み以上であればよい。但し、指先で掴めれば十分である場合もあるので、厳密にその条件を満たしている必要はない。
【0041】
次に、具体的な寸法の一例を以下に示す。
【0042】
上方突出部131a及び下方突出部131bの高さ=8mm
上方突出部131a及び下方突出部131bの角断面の辺の長さ=15mm
側方突出部131cの高さ=5mm
側方突出部131cの角断面の辺の長さ=18mm
盤123の全幅=210mm
盤123の奥行=215mm
穴の辺の長さ=16mm
置き台の全幅=110mm
脚部123d、123e、123f、123fの高さ=20mm
駒131を指で掴んだ場合、駒131が指から滑落しにくいようにするために、駒131の材料としては、シリコン系のエラストマを選択している。上記の寸法でこの材料を用いた場合の駒131の重量は、約6グラムであり、ほどよい。
【0043】
図16は、盤123の左上隅にある穴123aに駒131が差し込まれた状態を示す。
【0044】
図17は、盤123の合計で81個の穴123aのうちの一部の穴に合計で81個の駒のうちの一部の駒が差し込まれた状態を示す。
【0045】
図18は、盤123の或る1つの穴123aに数字が5の駒131が利用者により差し込まれる様子、又は、それとは逆に、盤123の或る1つの穴123aから数字が5の駒131が利用者により抜き出される様子を示す。上述したように、寸法が調整されているので、指を、抜き差ししようとする駒131とそれに隣接する駒131の間に挿入することができる。
【0046】
図19は、駒131を左手の親指201、人差指203及び中指205を用いて反転させる様子を示す。矢印Rで示すように駒131は自転し、反転前の数字の向きと反転後の数字の向きは一致する。また、駒131がサイコロ状であるので、駒131を3本の指のみで反転することが容易である。
【0047】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
【0048】
縦3×横3の穴のグループの周辺にグループ境界線123cを設けているので、利用者は、そのグループが縦3×横3のパターンで配置されていることを容易に視認することができる。また、駒131の側方突出部131cが、グループ境界線123cに被らないように寸法が調整されているので、駒131がグループ境界線123cに隣接した穴123aに挿入されてもグループ境界線123cが隠れてしまうことがない。
【0049】
盤123がケース111の底面に対して浮いているので、盤123に設けられた穴123aに駒131を挿入しても、駒131がケース111の底面に突き当たることがない。駒131は、側方突出部131cが格子123bに支えられることによりそれよりも下方に移動することが防止される。
【0050】
駒131は、サイコロ状であるので、三本前後の指で転がしながら駒の向きを容易に変更することができる。
【0051】
盤123の穴123aに隣接して差し込まれている駒131の間に指を挿入する事が可能である。従って、上方から2つの指で挟むようにして駒131を掴み、その状態で駒131を穴123aに差し込んだり、穴123aから駒131を抜き出すことができる。従って、駒131を差し込む穴123aを容易に変更することができる。
【0052】
盤123の右方に駒131を載置することができる置き台125が設けられている。従って、例えば、机などの上に駒131を置く必要がなくなるので、駒131の紛失を未然に防ぐことができる。
【0053】
フレーム121は、ケース111と一体化しているのではなく、ケース111から分離している。そして、フレーム121をケース111に挿入するような構成になっているので、置き台125が盤123の左方に配置されるように、フレーム121をケース111に挿入することもできる。従って、右手を使ってナンバープレースをプレイしたり、リハビリをしたりするときばかりではなく、左手を使ってナンバープレースをプレイしたり、リハビリをしたりするときにも便利である。
【0054】
本実施形態による立体ナンバープレート用セットを用いれば、麻痺側上肢の麻痺度に応じて、下記の様々なレベルのリハビリテーションを実施することができる。
(1)駒131を掴む。
(2)駒131を掴んで持ち上げる。
(3)駒131を掴んで目的とする位置にある穴123aに差し込む。
(4)複数の駒131が数字の順に並ぶように複数の駒131を複数の穴123aに差し込む。
(5)駒131を掴み、空中で表面数字と裏面数字が入れ替わるように駒131を自転させる(駒を裏返す)。
(6)穴123aに差し込まれている駒131を抜き出して、空中で裏返してから、元の穴123a又は別の穴123aに差し込む。
(7)第i列に数字がiの駒を同一色で9個並べる(i=1、2、3、・・・、9)。その後、各駒を裏返してもよい。
(8)各グループにおいて、左上から順に3個ずつ折り返すようにして1から9の駒を同一色で並べる。これを、9つのグループについて繰り返してもよい。その後、各駒を裏返してもよい。
(9)魔方陣を縦3×横3の領域でプレイする。
(10)ナンバープレースを縦9×横9の領域でプレイする。
【0055】
[第2の実施の形態]
上方突出部131aと下方突出部131bは、正四角柱の形状ではなく、正四角錐台の形状、八角柱の形状などの他の形状を有していても良い。また、上方突出部131aと下方突出部131bは、側方突出部131cに隣接する部分で正四角柱の形状を有し、それよりも先端側の部分で他の形状を有していてもよい。
【0056】
[第3の実施の形態]
駒131の素材は、シリコン系エラストマ以外のエラストマであってもよい。また、駒131の素材はゴムであってもよい。
【0057】
[第4の実施の形態]
第1の実施の形態では、一例として、第1の所定の色の素材を利用し、上面数字141の色を第1の所定の色とは異なった第2の所定の色にして、下面数字143の色を第1の所定の色及び第2の所定の色とは異なった第3の所定の色としているが、素材の色を上方突出部131aと下方突出部131bとの間で異ならせるようにしてもよい。この場合、上面数字141の色と下面数字143の色が同じであっても、利用者は、上方突出部131aと下方突出部131cを識別することができる。
【0058】
[第5の実施の形態]
第1の実施の形態では、置き台125に載置された駒131は、ケース111の3つの内面(手前側側面、右側側面、奥側側面)及び右側脚部123gにより四方を囲まれるので、置き台125から駒131が飛び出るようなことはない。
【0059】
ところで、利用者が、フレーム121をケース111から取り出して、ナンバープレースをプレイしたり、リハビリをすることも想定される。そのような場合には、置き台125に置かれた駒131は、置き台125から飛び出てしまう可能性がある。これを防止するために、置き台125の前方辺、右方辺及び後方辺の三辺にフレーム121と一体化したガード壁を辺から上方に伸びるように設けても良い。ガード壁は、例えば、置き台125から外延する部分を持つようにフレーム用のプレートを形成し、それから外延する部分が直立するように、辺付近においてプレートをL字型に曲げることにより構築することができる。こうすることにより、置き台125に載置された駒131は、右側脚部123g、前方辺に設けられたガード壁、右方辺に設けられたガード壁及び後方辺に設けられたガード壁により四方が囲まれることになり、従って、置き台125から駒131が飛び出ることを未然に防止することができるようになる。
【0060】
[第6の実施の形態]
第1の実施の形態によるフレーム121から置き台125を削除してもよい。この場合、ケース111を削除後のフレーム121に合わせて小さくしてもよいし、置き台125がある場合と同じ程度の大きさにしてもよい。
【0061】
[第7の実施の形態]
駒131には、上面数字141及び下面数字143の数値と上面/下面の区別とそれらが付されている位置がわかるような点字が付けられていてもよい。
【0062】
また、盤123には、各穴123aの位置がわかるような点字が付けられていてもよい。
【0063】
更に、盤123には、各グループを識別できるような点字が付けられていてもよい。
【0064】
[第8の実施の形態]
上方突出部131a及び下方突出部131bのそれぞれの端面に記す上面数字141、下面数字143を両者の区別が付かないような態様で駒131に記してもよい。その場合であっても、利用者は両者の区別を必要としないリハビリ又はゲームを行うことができる。
【0065】
[第9の実施の形態]
上方突出部131a及び下方突出部131bのそれぞれの端面に数字を記す代わりに、アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字などの他の文字、記号、絵文字などを記してもよい。このような駒を数字の駒に最初から追加してもよいし、詰め替えセットとしてもよい。また、例えば、アルファベットならば縦4×横7が1つのグループを構成するようにした方が便利であり、ひらがな、カタカナであれば、ナンバープレースも考慮して、盤123に縦9×横10の穴123aを設け、縦5×横5のグループを2つ横に並べるようにしてもよい。
【0066】
駒の種類によりグループのサイズ、個数が変わることに対応するために、グループ境界線を描いたシートを盤123に被せるようにしてもよい。また、このシートが、不要な穴を塞ぐようにしてもよい。例えば、縦9×横10の穴が設けられた盤123を利用するのであれば、ナンバープレースをプレイするときには、左端の9個の穴を塞ぐためのシートであって、第1の実施の形態のグループ境界線が描かれたシートを用い、ひらがな又はカタカナのプレイをするときには、縦5×横10+下側1個の穴以外の穴を塞ぐためのシートであって、横に並んだ縦5×横5の2つのグループに対応したグループ境界線が描かれたシートを用いてもよい。
【0067】
表面に記す数字、アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字と裏面に記す数字、アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字は同一ではなくてもよく、対応が取れていればよい。例えば、表と裏の数字の合計が10になるように対応を取らせても良いし、表のひらがなと裏のカタカナの読みが同じになるように対応を取らせてもよいし、表の大文字アルファベットと裏の小文字アルファベットの読みが同じになるように対応を取らせてもよいし、表の英語のアルファベットと裏のドイツ語のアルファベットが対応するようにしてもよいし、携帯電話の同じキーに割り当てられている数字と文字を表面と裏面に記すようにしてもよい。
【解決手段】文字、数字、記号又は絵文字が記された頂面を有する上方突出部131aと、文字、数字、記号又は絵文字に対応する文字、数字、記号又は絵文字が記された頂面を有する下方突出部131bと、上方突出部と下方突出部の間に設けられ、上方突出部及び下方突出部よりも側方に突出する側方突出部131cと、を備える。