(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6765145
(24)【登録日】2020年9月17日
(45)【発行日】2020年10月7日
(54)【発明の名称】採便具
(51)【国際特許分類】
G01N 33/48 20060101AFI20200928BHJP
G01N 1/04 20060101ALI20200928BHJP
【FI】
G01N33/48 G
G01N1/04 G
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-175947(P2019-175947)
(22)【出願日】2019年9月26日
(62)【分割の表示】特願2016-88647(P2016-88647)の分割
【原出願日】2016年4月26日
(65)【公開番号】特開2019-215379(P2019-215379A)
(43)【公開日】2019年12月19日
【審査請求日】2019年9月27日
(31)【優先権主張番号】特願2016-49051(P2016-49051)
(32)【優先日】2016年3月12日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】598056733
【氏名又は名称】株式会社▲高▼橋型精
(74)【代理人】
【識別番号】100092598
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 伸一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 光広
【審査官】
高田 亜希
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−135296(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3139911(JP,U)
【文献】
米国特許第05463782(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48−33/98
G01N 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ体と、前記カップ体の上縁から左右方向に延設された1対のバンド部材とがプレス成形により一体化され、着座式便器のリム部の左右上面または便座の左右上面に前記バンド部材の先端部を貼着することにより、前記バンド部材が前記カップ体を懸架する採便具であって、
前記バンド部材は、中央に孔があけられたバンド部からなり、
前記カップ体および前記バンド部材は、単一枚または複数枚の水溶性または水解性の紙を積層し、または単一枚または複数枚の水溶性または水解性の紙を組み合わせて積層している採便具。
【請求項2】
請求項1に記載の採便具であって、
前記カップ体周囲および前記バンド部材の輪郭に沿って、押圧力の高い部分と低い部分とが交互に表れる破線縁取りが形成され、またはさらに、
前記バンド部材の面の一部または全体に、押圧力の高い部分と低い部分とが交互に表れる破線模様が形成されていることを特徴とする採便具。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の採便具であって、
前記カップ体は、下部に便受け部を有し、前記便受け部の縁にフランジが形成され、当該フランジの外縁に無底逆錐形部が形成され、前記フランジには水様便排出孔が形成されている採便具。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の採便具であって、
前記カップ体の部分に使用される前記水溶性または水解性の紙の枚数が、前記バンド部の部分に使用される水溶性または水解性の紙の枚数より多い採便具。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の採便具であって、
前記カップ体は、最下部から上縁に向けて重なり皺が形成されることで強度がアップされ、
前記バンド部材は、長さ方向に重なり皺が形成されることで強度がアップされる、
ことを特徴とする採便具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗式便器に流しても排水管の紙詰まりが生じない水溶性または水解性の採便具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示す採便具が知られている。
図10は従来の採便具91を示す斜視図であり、
図11は採便具91の使用態様を示す図である。
図11の使用態様図に示すように、採便具91は、着座式便器92のリム部921の上縁の左右表面に貼り付けられて使用される。なお、
図11(A)は平面図、
図11(B)は
図11(A)におけるX1−X1線断面図(正面図)、
図11(C)は
図11(A)におけるX2−X2線断面図(側面図)である。
【0003】
図10に示すように、採便具91は、紙製のカップ体911と、左右方向に延長された紙製のバンド部912a,912bとからなる。カップ体911とバンド部912a,912bとは、複数枚の紙をプレス成形することにより一体に積層形成される。
バンド部912a,912bの端部(カップ体911とは反対側の端部)の下面には接着剤層913a,913bが形成されている。
バンド部912a,912bは、着座式便器92のリム部921の上縁の左右に取り付けられる。なお、図示はしないがバンド部912a,912bは、着座式便器92の便座922の上縁の左右に取り付けることもできる。
図10の採便具91では、カップ体911により人(7)の便が採取されるので、便が硬いような場合に生じる採取ミスが防止される。
採便具91は、採便後に全体(カップ体911,バンド部912a,912b)を便水に流せる即時水溶性または即時水解性であることが要求され、かつ、採便時に、便の重みでカップ体911やバンド部912a,912bが破断しない適宜強度を有していることが要求される。
このため、採便具91では、カップ体911の強度を上げるために、採便具91を構成する紙の厚みを厚くしたり、積層枚数を多くしたりすることが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−135296
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、採便具91では、紙の厚みを厚くしたり積層枚数を多くしたりすると、排水管に紙詰まりが生じるという問題が生じる。
特に、日本以外のアジアの国々では、排水管径が小さいことが多いため、より紙詰まりが生じやすい。
【0006】
本発明の目的は、水洗式便器に流しても排水管の紙詰まりが生じない水溶性または水解性(以下、「水溶・水解性紙」とも言う)の採便具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下を要旨とする。
(1)
カップ体と、前記カップ体の上縁から左右方向に延設された1対のバンド部材とがプレス成形により一体化され、着座式便器のリム部の左右上面または便座の左右上面に前記バンド部材の先端部を貼着することにより、前記バンド部材が前記カップ体を懸架する採便具であって、
前記バンド部材は、
前記カップ体の幅よりも狭く構成され、かつ、左右それぞれが単一のバンド部からなり、または、
前記カップ体の幅と同じまたは当該幅より狭く構成され、左右それぞれが櫛状をなす複数のバンド部からなり、
前記カップ体および前記バンド部材は、単一枚または複数枚の水溶性または水解性の紙を積層し、または単一枚または複数枚の水溶性または水解性の紙を組み合わせて積層している採便具。
(2)
(1)に記載の採便具であって、
前記カップ体周囲および前記バンド部材の輪郭に沿って、押圧力の高い部分と低い部分とが交互に表れる破線縁取りが形成され、またはさらに、
前記バンド部材の面の一部または全体に、押圧力の高い部分と低い部分とが交互に表れる破線模様が形成されていることを特徴とする採便具。
(3)
(1)または(2)に記載の採便具であって、
前記カップ体は、下部に便受け部を有し、前記便受け部の縁にフランジが形成され、当該フランジの外縁に無底逆錐形部が形成され、前記フランジには水様便排出孔が形成されている採便具。
(4)
(1)から(3)の何れか1項に記載の採便具であって、
総重量が5グラム以下である採便具。
(5)
(1)から(4)の何れか1項に記載の採便具であって、
前記カップ体の部分に使用される前記水溶性または水解性の紙の枚数が、前記バンド部の部分に使用される水溶性または水解性の紙の枚数より多い採便具。
(6)
(1)から(5)の何れか1項に記載の採便具であって、
前記カップ体は、最下部から上縁に向けて重なり皺が形成されることで強度がアップされ、
前記バンド部材は、長さ方向に重なり皺が形成されることで強度がアップされる、
ことを特徴とする採便具。
【0008】
本発明において、水溶性とは、トイレットペーパーなどは、水に濡れると強度がなくなり分解する性質を意味し、水解性とは、水の中でも一定の強度を保ち(ウェット強度)、機械的な力を加えると細かく分解する性質を意味する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の採弁具は、使用後に水洗式便器に流しても排水管等の紙詰まりが生じない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は本発明の採便具の第1実施形態を示す図である。
図1の採便具1では、全体が単一枚の水溶性または水解性の紙を積層して生成したバンド部材4a,4bは、カップ体2の幅よりも狭く構成され、かつ、左右それぞれが単一のバンド部材からなる。
【
図2】
図2は本発明の採便具の第2実施形態を示す図である。
図2の採便具1では、全体が複数枚の水溶性または水解性の紙を積層して生成したバンド部材4a,4bは、カップ体2の幅よりも狭く構成され、かつ、左右それぞれが単一のバンド部材からなる。
【
図3】
図3は本発明の採便具の第3実施形態を示す図である。
図3の採便具1では、バンド部材4a,4bは、それぞれが櫛状をなし、バンド部材4a,4bの幅は、カップ体2の幅より狭い。
【
図4】
図4は、第3実施形態の変形例を示す図であり、バンド部材4a,4bの幅を広くしてバンド部材4a,4bの中央に孔Wを空けておくことで軽量化を図る。
【
図5】
図5は本発明の採便具の第4実施形態を示す図である。
図5の採便具1では、カップ体2部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を3枚とし、バンド部材4a,4b部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を2枚としてある。
【
図6】
図6は本発明の採便具の第5実施形態を示す図である。
図6の採便具1では、カップ体2の周囲およびバンド部材4a,4bの周囲に、押圧力の高い線状部分が破線状に表れる縁取りDLが形成されている。
【
図7】
図7は本発明の採便具の第6実施形態を示す図である。
図7の採便具1では、軽量化孔Hが、カップ体2のフランジ23の四隅に形成されている。軽量化孔Hは、水様便を排出するための孔としても使用することができる。
【
図8】
図8は本発明の採便具の第7実施形態を示す図である。
図8の採便具1では、カップ体2およびバンド部材4a,4bには、カップ体2の中心(最下部)から放射状に、複数の皺Wが形成されている。
【
図9】
図9は
図1−
図8に示した採便具1の使用形態を示す図である。
図9(A)は便座62を跳ね上げたときの着座式便器6の平面図である。
図9(B)は便座62を着座できるようにセットしたときの着座式便器6の平面図である。
図9(C)は(B)におけるX1−X1線断面図(断面正面図)である。
図9(D)は(B)におけるX2−X2線断面図(断面側面図)である。
【
図11】
図11は従来の採便具91の着座式便器92での使用態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は本発明の採便具の第1実施形態を示す図である。
図1(A)は採便具1の平面図を示し、
図1(B)は(A)におけるX0−X0の断面図を示している。なお、後述する
図1−
図8についても同様である。
図1において採便具1は、カップ体2と、カップ体2の上縁から左右方向に延設された1対のバンド部材4a,4bとからなる。
図1の採便具1では、全体が単一枚の水溶・水解性の紙からなり、バンド部材4a,4bは、カップ体2の幅よりも狭く構成されている。
カップ体2と、バンド部材4a,4bとはプレス成形される。
採便具1では、バンド部材4a,4bの先端部を、着座式便器のリム部(後述する
図9の着座式便器6およびリム部61参照)の左右上面または便座(後述する
図9の便座62参照)の左右上面に貼着することにより、カップ体2はバンド部材4a,4bに懸架される。
【0012】
カップ体2は、全体が逆錐台形状をしており、上部の無底逆錐形部21と下部の便受け部22と、便受け部22の上縁と無底逆錐形部21の下縁に形成したフランジ23とを有している。
カップ体2およびバンド部材4a,4bがプレス成形により一体に形成されており、カップ体2の上縁(無底逆錐形部21の上縁)の左右部分は、バンド部材4a,4bに連続している。
【0013】
なお、
図1では、カップ体2は平面視四角形に形成されているが、本発明はこれに限定されず、たとえば、平面視が他の多角形となるような構成でもよいし、平面視が円形や楕円形でもよい。
バンド部材4a,4bの各端(先端)の下面には接着剤層Aが形成されている。この接着剤層Aは、水溶・水解性である。
採便具1は、バンド部材4a,4bを、後述する着座式便器のリム部(後述する
図9の着座式便器6およびリム部61参照)の上縁の左右表面に貼り付けて使用される。なお、バンド部材4a,4bは、着座式便器の便座(後述する
図9の着座式便器6および便座62参照)の左右表面に貼り付けて使用することもできる。
【0014】
図2は本発明の水溶・水解性の採便具の第2実施形態を示す図である。
図2の採便具1の平面視形状は、
図1の採便具1の採便具1の平面視形状と同じである。
図2の採便具1では、全体が複数枚の水溶性または水解性の紙を積層して生成される。
図2の採便具1は、
図1の採便具1よりも大きな厚みを有しているのでカップ体2が破れたり、バンド部材4a,4bが破断したりすることはない。
【0015】
図3は本発明の採便具の第3実施形態を示す図である。
図3の採便具1では、バンド部材4a,4bは、それぞれが櫛状をなす2つのバンド部からなり、バンド部材4a,4bの幅は、カップ体2の幅より狭く構成してある。
図3の採便具1では、バンド部材4a,4bが櫛状をなしているので、採便具1の製造を打ち抜き型で行う場合には、抜きカスを自動で巻き取ることができる。
なお、
図4に示すように、バンド部材4a,4bの幅を広くしてバンド部材4a,4bの中央に孔Wを空けておくことで軽量化を図ることも可能であるが、この場合には抜きカスの処理を自動で行うことは簡単ではない。
【0016】
図5は本発明の採便具の第4実施形態を示す図である。
図5の採便具1の平面視形状は、
図1の採便具1の平面視形状と同じである。
図5の採便具1では、カップ体2部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を3枚とし、バンド部材4a,4b部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を2枚としてある。
すなわち、
図5の採便具1では、全幅にわたる紙S1、S3の間にカップ体2部分の紙S3を挟み込んである。
第4実施形態の採便具1では、採便具1を構成する水溶・水解性紙の総量が第2実施形態における採便具1を構成する水溶・水解性紙の総量よりも少ないので、紙詰まりが生じにくい。
【0017】
図6は本発明の採便具の第5実施形態を示す図である。
図6の採便具1の平面視形状は、
図1の採便具1の平面視形状と同じである。
図6の採便具1では、カップ体2の周囲およびバンド部材4a,4bの周囲に、押圧力の高い線状部分が破線状に表れる縁取り(以下、単に「縁取り」と言う)DLが形成されている。さらに、バンド部材4a,4bの面の全体にわたり、押圧力の高い部分と低い部分とが交互に表れる破線模様DPが形成されている。本実施形態では、破線模様DPは平行線で示されているが、格子状等の他の模様であってもよい。
なお、第5実施形態では、採便具1は、第4実施形態で説明したように、カップ体2に使用される水溶・水解性紙の枚数を3枚とし、バンド部材4a,4b部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を2枚としてある。
第5実施形態の採便具1では、縁取りDLにより採便具1を構成する水溶・水解性紙が剥離しにくいので、カップ体2およびバンド部材4a,4bの強度が保障される。
【0018】
図7は本発明の採便具の第6実施形態を示す図である。
図7の採便具1の平面視形状は、
図1の採便具1の平面視形状と同じである。
図7の採便具1では、軽量化孔Hが、カップ体2のフランジ23の四隅に形成されている。軽量化孔Hは、水様便を排出するための孔としても使用することができる。
なお、第6実施形態では、採便具1は、第4実施形態で説明したように、カップ体2部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を3枚とし、バンド部材4a,4b部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を2枚としてある。
また、第6実施形態では、採便具1は、第5実施形態で説明したように、カップ体2の周囲およびバンド部材4a,4bの周囲に、縁取りDLが形成されている。
図7には記載していないが、軽量化孔Hの周囲の少なくとも一部に縁取りDLを形成することもできる。
第6実施形態では、水様便は軽量化孔Hから排出されるので、カップ体2およびバンド部材4a,4bの強度が保障される。
【0019】
図8は本発明の採便具の第7実施形態を示す図である。
図8の採便具1では、カップ体2およびバンド部材4a,4bには、カップ体2の中心(最下部)から放射状に、複数の皺Wが形成されている。
この皺は、カップ体2およびバンド部材4a,4bの強度強化に寄与される。
図8の採便具1では、第2実施形態で示した水様物排出孔Hが、カップ体2のフランジ23に形成されている。
なお、第7実施形態では、採便具1は、第4実施形態で説明したように、カップ体2部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を3枚とし、バンド部材4a,4b部分に使用される水溶・水解性紙の枚数を2枚としてある。
また、第7実施形態では、採便具1は、第5実施形態で説明したように、カップ体2の周囲およびバンド部材4a,4bの周囲に、縁取りDLが形成されている。
【0020】
図9(A)−(D)は
図1−
図8に示した採便具1の使用形態を示す図である。
図9(A)−(D)では、着座式便器6はリム−61と便座62とからなる。
図9(A)は便座62を跳ね上げた着座式便器6の平面図である。
図9(B)は便座62を着座できるようにセットしたときの着座式便器6の平面図である。
図9(C)は(B)におけるX1−X1線断面図(正面図)である。
図9(D)は(B)におけるX2−X2線断面図(側面図)である。
採便具1の左右のバンド部材4a,4bは、着座式便器6のリム部61の上縁の左右または便座の左右に取り付けられる。
【0021】
図9(A)−(D)に示されるように、バンド4の両端(左右のバンド部材4a,4bの端部)は、着座式便器6のリム部61に貼着されている。
図9(A)−(D)の採便具1では、カップ体2により人7の便が採取される。
便の重みによってカップ体2が破れたりバンド部材4a,4bが破断したりすることはない。
なお、従来存在する採便具の重量が約6グラム以上であるのに対し、本発明の採弁具は、重量が約6グラム未満、典型的には、重量が約5グラム以下(または,4.5グラム以下または4.0グラム以下)である。
このことからも、排水管等の紙詰まりが生じにくいことが立証できる。
【0022】
以下に採便具1の製造方法を説明する。
まず、加工対象原材を、上金型(たとえば、オス型)と下金型(たとえば、メス型)との間にセットする。
【0023】
次いで、上金型と下金型とを閉型し、原材を熱プレスすると同時に、プレスした原材の周囲を、上金型に設けた打ち抜き刃によりカットする。
以上のようにして、採便具1の中間製品が生成される。中間製品には、接着剤層A(
図1−
図8参照)を形成することで、採便具1が完成する。
【0024】
なお、熱プレスの前工程、熱プレスと同時、または熱プレスの後工程において、消臭剤、脱臭剤、芳香剤の少なくとも1つを採便具1に含ませる(染み込ませる)ことができる。
【符号の説明】
【0025】
1 採便具
2 カップ体
4 バンド部材
4a,4b バンド部
6 着座式便器
21 カップ体の無底逆錐形部
22 カップ体の便受け部
23 便受け部の上縁のフランジ
61 着座式便器のリム部
62 便座
81 プレス機の上金型
82 プレス機の下金型
83 上金型に設けた刃
A 接着剤層
DL 採便具に形成された縁取り
H 水様物排出孔
S1,S2,S3 採便具の原材を構成する紙