特許第6765280号(P6765280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6765280
(24)【登録日】2020年9月17日
(45)【発行日】2020年10月7日
(54)【発明の名称】ポリエステルハイブリッド樹脂粒子
(51)【国際特許分類】
   C08F 283/00 20060101AFI20200928BHJP
   G03G 9/087 20060101ALI20200928BHJP
   G03G 9/097 20060101ALI20200928BHJP
   G03G 9/093 20060101ALI20200928BHJP
   G03G 9/08 20060101ALI20200928BHJP
   C08F 2/24 20060101ALI20200928BHJP
【FI】
   C08F283/00
   G03G9/087 331
   G03G9/087 325
   G03G9/097 365
   G03G9/093
   G03G9/08 381
   C08F2/24 Z
【請求項の数】11
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-206915(P2016-206915)
(22)【出願日】2016年10月21日
(65)【公開番号】特開2017-88868(P2017-88868A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2019年10月17日
(31)【優先権主張番号】14/937,597
(32)【優先日】2015年11月10日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤンジア・ズオ
(72)【発明者】
【氏名】シゲン・リー
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ディー・ベイレイ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ヴィ・グエン
(72)【発明者】
【氏名】リンダ・エス・シュリエバー
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー・ケイ・トンプソン
(72)【発明者】
【氏名】チー−ミン・チェン
【審査官】 西山 義之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−257526(JP,A)
【文献】 特開2005−024784(JP,A)
【文献】 特開2015−052714(JP,A)
【文献】 特開2014−186194(JP,A)
【文献】 特開2014−228717(JP,A)
【文献】 特開2014−164079(JP,A)
【文献】 特開平09−263684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08F251/00−292/00
C08F 2/00− 2/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエステル種粒子と、その中および表面に分散されたポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーとを含む、ポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステルハイブリッド粒子であって、
前記ポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーの鎖は、相互貫入ポリマー網目構造の中の前記ポリエステル種粒子の中に絡み合っており、
前記ハイブリッド粒子は、175nm〜215nmの粒径D50を有する、ハイブリッド粒子。
【請求項2】
ポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーが、ポリ(スチレン−アクリル酸アルキル)、ポリ(スチレン−メタクリル酸アルキル)、およびこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載のハイブリッド粒子。
【請求項3】
ポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーが、連鎖移動剤および/または分岐剤をさらに含む、請求項1に記載のハイブリッド粒子。
【請求項4】
前記ポリエステル種粒子は、結晶性樹脂を含む、請求項1に記載のハイブリッド粒子。
【請求項5】
前記ポリエステル種粒子は、アモルファス樹脂を含む、請求項1に記載のハイブリッド粒子。
【請求項6】
前記ポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーは、前記ハイブリッド粒子の重量に対して5%〜95%存在する、請求項1に記載のハイブリッド粒子。
【請求項7】
前記ポリエステル種粒子の前記ポリエステルは、実質的に架橋していない、請求項1に記載のハイブリッド粒子。
【請求項8】
ポリエステル種粒子と、その中および表面に分散された分散ポリマーとを含む、ポリエステルハイブリッド粒子であって、
前記分散ポリマーのポリマー鎖は、相互貫入ポリマー網目構造の中の前記ポリエステル種粒子の中に絡み合っており、
前記分散ポリマーは、ポリ(スチレン−アクリル酸アルキル)、ポリ(スチレン−メタクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸アルキル−アクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸アルキル−アクリル酸アリール)、ポリ(メタクリル酸アリール−アクリル酸アルキル)、およびこれらの組み合わせから選択され、
前記ハイブリッド粒子は、175nm〜215nmの粒径D50を有する、ハイブリッド粒子。
【請求項9】
請求項1に記載のハイブリッド粒子を製造する方法であって、
ポリエステル種粒子を作製することと;
スチレンモノマー、アクリレートモノマーおよび界面活性剤を含む溶液中、前記種子を膨潤させることと;
前記溶液にさらなるスチレンモノマーおよびさらなるアクリレートモノマーを加え、前記溶液に開始剤およびさらなる界面活性剤を加え、スチレンアクリレートポリマーを作製することとを含み、
前記スチレンアクリレートポリマーが、前記ポリエステル種粒子の中および表面に分散して前記ポリエステルとの相互貫入ポリマー網目構造を形成する、方法。
【請求項10】
前記ポリエステル種粒子の前記ポリエステルは、実質的に架橋していない、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記ポリエステル種粒子は、転相乳化によって調製される、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トナーの調製に使用するための相互貫入ポリマー網目構造を形成することによる、ポリ(アクリレート/スチレン)およびポリエステルハイブリッド樹脂粒子を調製するための乳化重合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエステルラテックスは、融合温度および最低固定温度で望ましいレオロジー特性を有するトナーを与える。しかし、ポリエステルトナーは、製造コストが比較的高い。さらに、ポリエステルトナーは、RHに対する感度が高い。湿度は、ポリエステルトナー粒子の摩擦帯電に影響を与え、ひいては、ゼログラフィー性能および画質に影響を与える。
【0003】
ポリスチレン/アクリレートトナーは、融点はもっと高いが、製造コストは比較的低い。
【0004】
ハイブリッドトナーは、例えば、10%のポリスチレン/アクリル酸ブチルラテックスと、ポリエステルラテックスとを名目上の凝集融着プロセスによりブレンドすることによって調製されてきた(米国特許出願番号第14/561,543号)。他の方法において、連続融着プロセスを用い、ポリエステルおよびスチレン/アクリル酸ブチル樹脂を両方含むコアの上にスチレン/アクリル酸ブチルシェルを有するハイブリッドトナー(米国特許出願公開第2015/0118610号)、または2工程の凝集融着プロセスによってコアがスチレン/アクリレート樹脂で構成され、ポリエステルシェルを有するハイブリッドトナー(米国特許第9,046,801号)が調製された。
【0005】
これらそれぞれのハイブリッドトナーの調製は、スチレン/アクリレートを乳化凝集(EA)トナーにブレンドするために、複雑なその後の凝集融着または連続した融着プロセスの調整が必要となり、費用がかかり、効率的ではない。
【0006】
従って、ポリ(アクリレート/スチレン)およびポリエステル樹脂をトナーにブレンドし、電荷を安定化させ、ポリエステル樹脂の望ましいレオロジー特性を活用することが依然として必要である。この問題は、本明細書では、水和したポリエステル樹脂種粒子の中にスチレン/アクリレート樹脂の相互貫入ポリマー網目構造(IPN)を生成する新規な半連続的乳化重合法を用いてハイブリッドラテックスを調製することによって対処された。IPN方法は、絡み合ったポリマー鎖を永久的に連結させることによって、ポリエステルとポリ(アクリレート/スチレン)ポリマーを密に組み合わせるための固有の様式を与える。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、ポリエステル種粒子と、その中および表面に分散したポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーを含む、ハイブリッド樹脂粒子を記載し、相互貫入ポリマー網目構造(IPN)の中のポリエステル種粒子の中にポリ(スチレン/アクリレート)ポリマー鎖が絡み合っており、ハイブリッド樹脂粒子を生成する。いくつかの実施形態において、種粒子は、D50での粒度分布が約50nm〜約150nmである。いくつかの実施形態において、ハイブリッド粒子は、D50での粒度分布が約175nm〜約215nmである。いくつかの実施形態において、スチレン/アクリレートポリマーは、スチレンアクリレート、スチレンブタジエン、スチレンメタクリレートおよびこれらの組み合わせから選択される。
【0008】
いくつかの実施形態において、トナーが調製され、トナーは、ポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステルハイブリッド粒子と、場合によりワックスと、場合により着色剤と、場合によりアモルファスポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂またはこれら両者とを含む。
【0009】
いくつかの実施形態において、ポリエステル樹脂は、アモルファス樹脂、結晶性樹脂またはこれらの組み合わせである。ポリエステル樹脂は、高分子量樹脂、低分子量樹脂またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0010】
いくつかの実施形態において、ポリ(スチレン/アクリレート)ポリエステルハイブリッド粒子は、相互貫入ポリマー網目構造の形成を介し、半連続的な乳化重合によって調製され、この方法は、ポリエステル種粒子を作製することと;スチレン/アクリレートモノマーを含む水溶液中、前記種種子を膨潤させることと;次いで、スチレン/アクリレートモノマーを連続的に重合させ、種粒子の表面および周囲と同様に、IPNとしてのポリエステル種粒子の中に、絡み合ったポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーを作製することとを含む。いくつかの実施形態において、種粒子を含むポリエステルラテックスは、転相乳化によって調製され、乳化重合を用い、スチレン/アクリレートモノマーが、種粒子の中、表面および周囲で重合する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
((A)序論)
本開示は、2種類のポリマーが相互貫入ポリマー網目構造(IPN)の中で会合したポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステルハイブリッドラテックスを提供する。IPNは、分子スケールで、少なくとも部分的に組み合わさり、絡み合い、網目を形成しているが、互いに共有結合しておらず、化学結合が破壊されなければ分離することができない2つ以上の網目構造を有するポリマーである。この2つ以上の網目構造は、ポリマーが絡み合い、互いに離すことができないが、任意の化学結合によって互いに結合していないような様式でからまっていることを想定することができる。本方法において、IPNは、ポリエステルポリマーを重合して種粒子を生成し、その後、スチレン/アクリレート(SA)モノマーを重合して作られ、種粒子のインキュベーション中に粒子を膨潤させることができることによって、ポリエステル(PE)種粒子の中に配置することができる。このプロセスによって、PE種粒子の中にスチレンおよび/またはアクリレートモノマーが組み込まれ、次いで、これらが反応し、膨潤させるインキュベーションの後、種粒子の中、表面および周囲にみられるモノマーで重合が起こるにつれて、種粒子の中、表面および周囲でポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーが生成する。従って、目的のハイブリッド樹脂粒子は、順次作られる相互貫入ポリマー網目構造として記載することができる。
【0012】
ポリエステル種粒子は、例えば、転相乳化(PIE)によって調製されてもよく、当該技術分野で知られている方法を用いて重合してもよい(例えば、実施例1を参照)。ポリエステル種粒子を、アクリレートモノマー、スチレンモノマーおよび界面活性剤を含む水溶液と、場合により高温で混合し、粒子を膨潤させ、ポリエステル種粒子の中に空間または空隙を形成し、種粒子の物質の中に、アクリレートおよびスチレンモノマーが入り込むことができる。アクリレート/スチレンモノマー、開始剤および界面活性剤をさらに添加し、種粒子の中、表面および周囲でのポリ(スチレン/アクリレート)樹脂の乳化重合を容易にし、生成するポリSAポリマーまたは生成したポリSAポリマーの一部が、ポリエステル種粒子の中で網目を形成する(例えば、実施例2〜4を参照)。種粒子の膨潤後に加えられるこれらの成分は、ポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーの連続的な重合のために一定速度で反応器に加えられてもよい。
【0013】
ポリエステル種粒子は、D50での粒径が約100nm未満、約90nm未満、約80nm未満、約70nm未満であってもよいが、種粒子の大きさは、これらの範囲からはずれていてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態において、スチレン/アクリレート樹脂は、ハイブリッド樹脂粒子中に、ハイブリッド樹脂粒子の少なくとも約50重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約70重量%の量で存在し、いくつかの実施形態において、約5重量%〜約95重量%、約7.5重量%〜約90%、約10重量%〜約85%、約12.5重量%〜約80重量%、いくつかの実施形態において、ハイブリッド樹脂粒子の約6重量%〜約95重量%、約7重量%〜約95重量%、約8重量%〜約95重量%の量で存在するが、この量は、これらの範囲からはずれていてもよい。
【0015】
ポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステル樹脂粒子を含む本発明のトナー粒子は、当業者に知られている多くの異なるプロセスによって調製することができ、このプロセスには、バッチプロセス、連続プロセスまたはこれらの組み合わせのいずれかによる乳化凝集(EA)が含まれる。いくつかの実施形態において、トナー粒子は、バッチプロセスと連続プロセスの組み合わせによって調製され、少なくとも1つのポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステル樹脂粒子、場合によりワックス、場合により着色剤のエマルションをバッチ反応器中で組み合わせ、混合し、バッチ反応器または連続反応器中でコア粒子を調製し、凝集を行う。凝集を凍結させ、場合によりシェルの添加の後、コア/シェル粒子のスラリーをバッチ反応器または連続反応器に供給し、融着させ、トナー粒子を調製する。
【0016】
((B)定義)
本明細書で使用される場合、ある量と組み合わせて用いられる「約」といった修飾語は、述べられている値を含み、その内容によって示されている意味を有する(例えば、この修飾語は、特定の量の測定に関連する程度の誤差を少なくとも含む)。いくつかの実施形態において、目的の用語は、述べられた値から約10%未満の変動を含む。ある範囲という観点で用いる場合、「約」という修飾語は、2個の端点の絶対値によって定義される範囲を開示しているものと考えるべきである。例えば、「約2〜約4」という範囲は、「2〜4」の範囲も開示する。
【0017】
目的の樹脂粒子は、スチレン/アクリレート樹脂とポリエステル種粒子とを含有するものである。目的の樹脂粒子、またはそのトナーと、ポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステルハイブリッド樹脂粒子を含まないことを除いて同一のものとを比較する。ここで、組成物またはコントロール樹脂粒子は、ポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステルハイブリッド樹脂粒子を含まないものであり、「ポリエステルコントロール」、「ポリ(スチレン/アクリレート)コントロール」などのいくつかの様式のいずれかで記載される。他の用語および句を使用してもよく、これらが想定され、ハイブリッドポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステル樹脂を含まないポリエステルまたはポリ(アクリレート/スチレン)樹脂を基礎とする。
【0018】
種粒子のポリエステルポリマーの中でのIPN生成を確実にするために、種粒子のポリエステルポリマーは、架橋しておらず、その代わりに、PE種粒子を水和させ、膨潤させたとき、空隙および空間がその中に存在する直鎖または分枝鎖である。従って、目的の種粒子は、実質的に架橋しておらず、すなわち、ほとんど架橋していないか、まったく架橋しておらず、すなわち、ポリマーの約5%以下が、架橋を含むか、または架橋されており、約4%以下、約3%以下、約2%以下、またはより少ない量が、架橋を含むか、または架橋されており、本質的に直鎖または分枝鎖のみである。
【0019】
重合後には、モノマーが変化してポリマーを形成し、ポリマーを構築し、もはや元々の反応剤と同一ではない場合もあるが、ポリマーは、ポリマーを構築するために使用される2つ以上の構成モノマーによって本明細書で特定または命名することができる。例えば、ポリエステルは、多くは、ポリ酸モノマーまたはポリ酸成分と、ポリアルコールモノマーまたはポリアルコール成分とで構成される。従って、トリメリット酸反応剤を使用してポリエステルポリマーを製造する場合、ポリエステルポリマーは、本明細書でトリメリット酸ポリエステル(trimellitic polyesterまたはtrimellitic acid polyester)として特定することができる。
【0020】
((C)ハイブリッド樹脂ラテックス)
本明細書には、ポリエステル樹脂を順次重合させて種粒子を生成し、次いで、この種粒子の中、表面および周囲でポリ(アクリレート/スチレン)ポリマーを重合させることによって、ハイブリッドポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステル樹脂粒子を作製するための方法が提供される。ポリエステル樹脂を系中で重合させて種粒子を作製してもよく、またはあらかじめ作製し、溶媒に溶解し(例えば、転相エマルション)、種粒子を作製してもよい。
【0021】
ポリエステルラテックスを調製するのに適した任意のモノマー(例えば、ポリ酸(ポリエステル)およびポリオール)を使用し、種粒子を作製してもよい。ハイブリッド樹脂粒子を含むトナーは、本明細書に記載されるポリエステル樹脂または当該技術分野で知られているポリエステル樹脂のいずれかを含んでいてもよい。
【0022】
米国特許第6,593,049号および同第6,756,176号に記載される樹脂を含め、任意のポリエステル樹脂を使用してもよい。ポリエステルは、アモルファス性、結晶性、またはその両方であってもよい。適切なアモルファス樹脂としては、米国特許第6,063,827号に開示されるものが挙げられる。適切な結晶性樹脂としては、米国特許公開第2006/0222991号に開示されるものが挙げられる。適切なポリエステルラテックスも、米国特許第6,830,860号に記載されるようなアモルファスポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の混合物を含んでいてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、不飽和ポリエステル樹脂をポリエステルラテックス樹脂として利用してもよい。このような樹脂の例として、米国特許第6,063,827号に開示されているものが挙げられる。例示的な不飽和ポリエステル樹脂としては、限定されないが、ポリ(1,2−プロピレンフマレート)、ポリ(1,2−プロピレンマレエート)、ポリ(1,2−プロピレンイタコネート)など、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0024】
ポリエステルポリマーは、任意要素の触媒存在下、ポリオールとポリ酸とを反応させることによって作られてもよい。結晶性ポリエステルまたはアモルファスポリエステルのいずれかを作製するときに利用可能な重縮合触媒としては、チタン酸テトラアルキル、ジアルキルスズオキシド(例えば、ジブチルスズオキシド);テトラアルキルスズ(例えば、ジブチルスズジラウレート);ジアルキルスズオキシド水酸化物(例えば、酸化ブチルスズ水酸化物)、アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズ、またはこれらの組み合わせが挙げられる。このような触媒は、ポリエステル樹脂を作製するために用いられる出発物質のポリ酸またはポリエステルを基準として、例えば、約0.01モル%〜約5モル%の量で利用されてもよい。
【0025】
「結晶性ポリエステル樹脂」は、示差走査熱量測定(DSC)において、段階的な吸熱量の変動を示さず、明確な吸熱ピークを示す樹脂である。しかし、結晶性ポリエステル主鎖と少なくとも1つの他の成分とを共重合させることによって得られるポリマーも、他の成分の量が50重量%以下である場合に結晶性ポリエステルと呼ばれる。
【0026】
6〜10個の炭素原子を含むモノマーポリ酸は、適切な結晶融点および帯電特性を得るのに望ましい場合がある。結晶性を高めるために、直鎖ポリカルボン酸は、酸成分の約95モル%以上、酸成分の約98モル%より多い量で存在してもよい。他のポリ酸は、特に制限されず、その例としては、従来から知られているポリカルボン酸および多価アルコール、例えば、「Polymer Data Handbook:Basic Edition」(Soc.Polymer Science、Japan Ed.:Baihukan)に記載されているものが挙げられる。アルコール成分として、約6〜約10個の炭素原子を含む脂肪族ポリアルコールを使用し、望ましい結晶融点と帯電特性を得てもよい。結晶性を上げるために、直鎖ポリアルコールを約95モル%以上の量、約98モル%以上の量使用することが有用な場合がある。
【0027】
結晶性ポリエステルを作製するために、適切なポリオールとしては、約2〜約36個の炭素原子を含む脂肪族ポリオール、例えば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなど;アルカリスルホ−脂肪族ジオール、例えば、ソジオ 2−スルホ−1,2−エタンジオール、リチオ 2−スルホ−1,2−エタンジオール、ポタシオ 2−スルホ−1,2−エタンジオール、ソジオ 2−スルホ−1,3−プロパンジオール、リチオ 2−スルホ−1,3−プロパンジオール、ポタシオ 2−スルホ−1,3−プロパンジオール、これらの混合物などが挙げられる。脂肪族ポリオールは、例えば、約40〜約60モル%、約42〜約55モル%、約45〜約53モル%の量になるように選択されてもよい(が、これらの範囲からはずれた量を使用してもよい)。
【0028】
結晶性樹脂を調製するために選択されるビニルポリ酸またはビニルポリエステルを含め、ポリ酸(またはポリエステル)の例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、cis−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸およびメサコン酸、これらのジエステルまたは無水物;およびアルカリスルホ−有機二酸、例えば、ジメチル−5−スルホ−イソフタレート、ジアルキル−5−スルホ−イソフタレート−4−スルホ−1,8−ナフタル酸無水物、4−スルホ−フタル酸、ジメチル−4−スルホ−フタレート、ジアルキル−4−スルホ−フタレート、4−スルホフェニル−3,5−ジカルボメトキシベンゼン、6−スルホ−2−ナフチル−3,5−ジカルボメトキシベンゼン、スルホ−テレフタル酸、ジメチル−スルホ−テレフタレート、5−スルホ−イソフタル酸、ジアルキル−スルホ−テレフタレート、スルホエタンジオール、2−スルホプロパンジオール、2−スルホブタンジオール、3−スルホペンタンジオール、2−スルホヘキサンジオール、3−スルホ−2−メチルペンタンジオール、2−スルホ−3,3−ジメチルペンタンジオール、スルホ−p−ヒドロキシ安息香酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホネート、またはこれらの混合物のソジオ塩、リチオ塩またはポタシオ塩が挙げられる。ポリ酸は、約40〜約60モル%、約42〜約52モル%、約45〜約50モル%の量になるように選択されてもよい。
【0029】
結晶性樹脂は、種々の融点を有していてもよく、例えば、約30℃〜約120℃、約50℃〜約90℃であってもよい。結晶性樹脂は、重量平均分子量(M)が、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で測定した場合、例えば、約15,000〜約30,000、約20,000〜約25,000であってもよい。結晶性樹脂の分子量分布(M/M)は、例えば、約2〜約6、約3〜約5であってもよい。結晶性樹脂粒子は、大きさが約170〜約230nm、約180〜約220nm、約190〜約210nmであってもよい。しかし、種粒子の目的のためには、この大きさは、より小さく、約50nm〜約150nm、約75nm〜約125nm、約90nm〜約110nmである。
【0030】
アモルファスポリエステルの調製に利用されるビニルポリ酸またはビニルポリエステルを含むポリ酸またはポリエステルの例としては、ポリカルボン酸(またはポリエステル)、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、cis−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、コハク酸、無水コハク酸、ドデシルコハク酸、無水ドデシルコハク酸、グルタル酸、無水グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、無水フタル酸、フタル酸ジエチル、コハク酸ジメチル、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、ドデシルコハク酸ジメチルおよびこれらの組み合わせが挙げられる。ポリ酸またはポリエステルは、例えば、樹脂の約40〜約60モル%、約42〜約52モル%、約45〜約50モル%の量で存在していてもよい。
【0031】
アモルファスポリエステルを作製するときに利用可能なポリオールの例としては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、2,2,3−トリメチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、キシレンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブチレンおよびこれらの組み合わせが挙げられる。選択されるポリオールの量は、さまざまであってもよく、例えば、樹脂の約40〜約60モル%、約42〜約55モル%の量で存在していてもよい。
【0032】
高分子量(HMW)アモルファス樹脂は、分子量が約70000〜約84000、約72000〜約82000、約74000〜約80000であってもよい。低分子量(LMW)アモルファス樹脂は、分子量が約12000〜約24000、約14000〜約22000、約16000〜約20000であってもよい。この大きさは、これらの範囲からはずれていてもよい。
【0033】
アモルファス樹脂粒子は、大きさが約170〜約230nm、約180〜約220nm、約190〜約210nmであってもよい。しかし、種粒子の目的のためには、この大きさは、より小さく、約50nm〜約150nm、約75nm〜約125nm、約90nm〜約110nmである。
【0034】
ポリエステル樹脂は、従来の既知の方法を用いることによって、上述のモノマー成分から選択される成分の組み合わせから合成されてもよい。例示的な方法としては、エステル交換方法および直接的な重縮合方法が挙げられ、これを単独で、または組み合わせて使用してもよい。酸成分とアルコール成分とを反応させる場合、モル比(酸成分/アルコール成分)は、反応条件に依存してさまざまであってもよい。モル比は、通常は、直接的な重縮合では約1/1である。エステル交換方法において、モノマー(例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールまたはシクロヘキサンジメタノール)は、減圧下で蒸留されてもよく、過剰量使用されてもよい。
【0035】
種粒子ラテックスの調製後、水性媒体(例えば、水またはバッファー)、界面活性剤、アクリレートモノマーおよびスチレンモノマーが入った反応器に種粒子を加える。混合物を、場合により高温で、少なくとも1時間インキュベートし、ポリエステルポリマーを水和させ、種粒子を膨潤させる。従って、この温度は、室温(RT)(すなわち、約20〜25℃)より高くてもよく、少なくとも約40℃、少なくとも約50℃、少なくとも約60℃、少なくとも約70℃、少なくとも約80℃またはより高い。少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約5時間、少なくとも約7時間、またはより長く、例えば、一晩かけて膨潤させてもよい。
【0036】
スチレンおよびアクリレートモノマー、界面活性剤、任意要素の分岐剤および任意要素の連鎖移動剤の混合物を調製する。次いで、この混合物またはエマルションの一部を、膨潤しているPE種粒子に加える。種粒子に加えられるエマルションの量は、ハイブリッドトナー粒子の合成に用いられるモノマーエマルションの合計量の約15%まで、約12.5%まで、約10%まで、約7.5%までであってもよいが、この量は、これらの範囲からはずれていてもよい。これらのモノマーは、膨潤インキュベーション中に種粒子の中に入り、表面に整列する。次いで、さらなるスチレンモノマー、アクリレートモノマーおよび界面活性剤、および開始剤を、膨潤した種粒子に加え、種粒子の中、表面および周囲でポリ(アクリレート/スチレン)ポリマーの乳化重合を開始させ、促進する。
【0037】
ハイブリッド樹脂粒子に使用するためのポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーを調製するために適切な任意のモノマーを利用してもよい。ポリ(スチレン/アクリレート)ポリマーは、ハイブリッド粒子ラテックスの一部としてではなく、さらに、トナーに組み込むためのラテックスとして使用されてもよい。このようなラテックスは、従来の方法によって製造されてもよい。
【0038】
適切なモノマーとしては、限定されないが、スチレン、アクリレート、メタクリレート、ブタジエン、イソプレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、これらの組み合わせなどが挙げられる。例示的なモノマーとしては、限定されないが、スチレン、アクリル酸アルキル、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロロエチル;β−カルボキシエチルアクリレート(β−CEA)、アクリル酸フェニル、メチルα−クロロアクリレート、メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、ブタジエン、イソプレン、メタアクリロニトリル、アクリロニトリル、ビニルエーテル、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルエチルエーテルなど、ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルおよび酪酸ビニル、ビニルケトン、例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンおよびメチルイソプロペニルケトン、ハロゲン化ビニリデン、例えば、塩化ビニリデンおよびクロロフッ化ビニリデン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン、メタクリレート(MA)、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル−N−メチルピリジニウムクロリド、ビニルナフタレン、p−クロロスチレン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0039】
いくつかの実施形態において、ハイブリッドポリ(スチレン/アクリレート)樹脂粒子を製造するためのコモノマーとしては、限定されないが、メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロプロピル、アクリル酸シクロブチル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロプロピル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、ブチルメタクリルアクリレート、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸、メタクリル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノブチルメタクリレート、メチルアミノエチルメタクリレート、スチレンおよびこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、コモノマーは、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、ジアクリレート、メタクリル酸シクロヘキシル、スチレン、メタクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレートおよびこれらの組み合わせから選択される。
【0040】
例示的なスチレン/アクリレートポリマーとしては、スチレンアクリレート、スチレンブタジエン、スチレンメタクリレートが挙げられ、さらに具体的には、ポリ(スチレン−アクリル酸アルキル)、ポリ(スチレン−1,3−ジエン)、ポリ(スチレン−メタクリル酸アルキル)、ポリ(スチレン−アクリル酸アルキル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−1,3−ジエン−アクリル酸)、ポリ(スチレン−メタクリル酸アルキル−アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸アルキル−アクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸アルキル−アクリル酸アリール)、ポリ(メタクリル酸アリール−アクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸アルキル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−アクリル酸アルキル−アクリロニトリル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−1,3−ジエン−アクリロニトリル−アクリル酸)、ポリ(アクリル酸アルキル−アクリロニトリル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(メチルスチレン−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸メチル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸エチル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸プロピル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸ブチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸メチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸エチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸プロピル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸ブチル−ブタジエン)、ポリ(スチレン−イソプレン)、ポリ(メチルスチレン−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸メチル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸エチル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸プロピル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸ブチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸メチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸エチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸プロピル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸ブチル−イソプレン)、ポリ(スチレン−アクリル酸プロピル)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(スチレン−イソプレン)、ポリ(スチレン−メタクリル酸ブチル)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−メタクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸ブチル−アクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(アクリロニトリル−アクリル酸ブチル−アクリル酸)およびこれらの組み合わせが挙げられる。ポリマーは、ブロックコポリマー、ランダムコポリマーまたは交互コポリマーであってもよい。
【0041】
スチレン/アクリレートラテックスコポリマーの具体例としては、ポリ(スチレン−アクリル酸n−ブチル−β−CEA)、ポリ(スチレン−アクリル酸アルキル)、ポリ(スチレン−1,3−ジエン)、ポリ(スチレン−メタクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸アルキル−アクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸アルキル−アクリル酸アリール)、ポリ(メタクリル酸アリール−アクリル酸アルキル)、ポリ(メタクリル酸アルキル)、ポリ(スチレン−アクリル酸アルキル−アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−1,3−ジエン−アクリロニトリル)、ポリ(アクリル酸アルキル−アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(メチルスチレン−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸メチル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸エチル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸プロピル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸ブチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸メチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸エチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸プロピル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸ブチル−ブタジエン)、ポリ(スチレン−イソプレン)、ポリ(メチルスチレン−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸メチル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸エチル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸プロピル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸ブチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸メチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸エチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸プロピル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸ブチル−イソプレン);ポリ(スチレン−アクリル酸プロピル)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリロニトリル)など、およびこれらを製造するためのモノマーが挙げられる。
【0042】
複数のモノマー、例えば、スチレンおよびアクリル酸アルキル(例えば、スチレン、アクリル酸n−ブチルおよびβ−CEAの混合物)を使用してコポリマーを製造してもよい。モノマーの合計重量に基づき、スチレンは、約1%〜約99%、約50%〜約95%、約70%〜約90%の量で存在していてもよいが、より多い量または少ない量で存在していてもよく、アクリレートは、約1%〜約99%、約5%〜約50%、約10%〜約30%の量で存在していてもよいが、より多い量または少ない量で存在していてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、アクリレート/スチレンモノマーを、場合により、電荷制御剤(例えば、メタクリル酸またはジメチルアミノエチルメタクリレート、例えば、スチレン/アクリレート)と共重合してもよく、例えばポリマー鎖のTおよび疎水性を制御するためにモノマーを使用してもよい。
【0044】
アクリレート/スチレン重合プロセスにおいて、スチレンモノマーおよびアクリレートモノマーを適切な反応器、例えば、適切な媒体(例えば、脱イオン水(DIW)、バッファーなど)を含み、種粒子と界面活性剤を含む混合容器に加える。
【0045】
界面活性剤の量を分けてもよく、または一度に分配して膨潤中の種粒子およびモノマーエマルションによって構成される他の部分に加えてもよい。従って、界面活性剤の全量の約25%以下、約20%以下、約17.5%以下が、種粒子とともに含まれていてもよい。ハイブリッド樹脂粒子を製造するときに使用される界面活性剤の全量は、ハイブリッド樹脂粒子を製造するときに使用される全試薬の約0.01%〜約10%、約0.05%〜約7.5%、約0.1%〜約5%であってもよい。
【0046】
インキュベーションの後、場合により高温で、ポリエステルポリマーを水和させ、種粒子を膨潤させるために、さらなるアクリレートモノマー、さらなるスチレンモノマー、開始剤、界面活性剤、任意要素の連鎖移動剤および任意要素の分岐剤を、スチレンとアクリレートモノマーを含む膨潤したPE粒子に加え、スチレン/アクリレートの重合を行うことができる。この様式で、スチレン/アクリレートモノマーが種粒子の中で、ポリエステル種粒子の中に相互貫入ポリマー網目構造を生成し、さらなるポリマーが、種粒子表面またはその周囲に生成する。種粒子の中のスチレンおよびアクリレートモノマーは、種粒子の中からポリマーが生成するための固定部分または出発部位として働く。ハイブリッド樹脂粒子が回収され、例えば、トナー中のハイブリッド樹脂として使用される。
【0047】
種粒子を調製するために選択される界面活性剤として、界面活性剤は、分岐したアルキルジフェニルオキシドジスルホネートを含んでいてもよい。上に提示したように、種となる界面活性剤は、1つまたは2つの分岐したアルキル基を含み、それぞれの大きさが少なくとも11炭素である。スチレン/アクリレートポリマーを作製するために用いられる界面活性剤は、種粒子を製造するときに使用されるものと同じであってもよい。
【0048】
任意の分散物またはエマルションを作製するために使用可能な界面活性剤の例としては、ヘキシルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム、n−デシルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム、n−ドデシルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム、n−ヘキサデシルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム、パルミチルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム、n−デシルジフェニルオキシドジスルホン酸、n−ドデシルジフェニルオキシドジスルホン酸およびテトラプロピルジフェニルオキシドジスルホン酸が挙げられる。他の界面活性剤としては、ジフェニルオキシドジスルホネート、例えば、Dow Chemicalから入手可能なDOWFAX 2A1(商標)、DOWFAX 3A2(商標)、DOWFAX 8390(商標)、Rhone−Poulencから入手可能なRHODACAL DSB(商標)、Olinから入手可能なPOLY−TERGENT 2A1(商標)、POLY−TERGENT 2EP(商標)、Cytecから入手可能なAEROSOL DPOS−45(商標)、およびPilot Chemicalsから入手可能なCALFAX DBA−40(商標)、CALFAX 16L−35(商標)またはCALFAX DB−45(商標)などが挙げられる。
【0049】
いくつかの実施形態において、ラテックスを作製するために、例えば、スチレン/アクリレートポリマーを作製するために開始剤を加える。適切な開始剤の例としては、水溶性開始剤(例えば、過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム)、有機過酸化物を含む有機溶解性開始剤、Vazo過酸化物を含むアゾ化合物、例えば、VAZO 64(商標)(2−メチル 2−2’−アゾビスプロパンニトリル)、VAZO 88(商標)(2−2’−アゾビスイソブチルアミド無水物)、およびこれらの組み合わせが挙げられる。利用可能な他の水溶性開始剤としては、アゾアミジン化合物、例えば、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(4−アミノ−フェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]四塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N(フェニルメチル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−2−プロペニルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩無水物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−エチルプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、これらの組み合わせなどが挙げられる。
【0050】
開始剤を適切な量で、例えば、モノマーの約0.01〜約3重量%、約0.1〜約2重量%の量で加えてもよい。開始剤が水溶性である場合、開始剤をモノマーに接触させる準備のために、開始剤を水(例えばDIW)に溶解する。開始剤を液体に約15重量%〜約50重量%、約15重量%〜約40重量%、約15重量%〜約30重量%の量で溶解してもよい。いくつかの実施形態において、開始剤が溶液である場合、約35ml/分未満の速度で開始剤をモノマーに加えてもよい。
【0051】
開始剤をモノマー混合物にすべて一度に加えたり、塊で加えたりする必要はなく、均一かつ規則的な重合のために、いくつかの実施形態において、最小限の架橋を有する本質的に線形のモノマーの均一かつ規則的な重合のために、モノマーが開始剤に最大限にされるように迅速に加えすぎないという必要はない。モノマー混合物に開始剤を迅速に分散させる別の手段として、モノマー混合物を機械攪拌、攪拌、混合、均質化などしてもよい。
【0052】
連鎖移動剤を場合により使用し、ラテックスの重合度を制御し、それによって、ラテックス生成物の分子量および分子量分布を制御してもよい。理解することができるように、連鎖移動剤は、ラテックスポリマーの一部になってもよい。
【0053】
連鎖移動剤は、炭素−硫黄共有結合を有していてもよい。炭素−硫黄共有結合は、赤外線吸収スペクトルにおいて、500〜800cm−1の範囲の波長範囲に吸収ピークを有する。連鎖移動剤をラテックスおよびラテックスから作られるトナーに組み込む場合、吸収ピークは、例えば、400〜4,000cm−1の波数領域に移動してもよい。
【0054】
例示的な連鎖移動剤としては、限定されないが、n−C3−15アルキルメルカプタン、分岐したアルキルメルカプタン、芳香族環を含有するメルカプタンなどが挙げられる。このような連鎖移動剤の例としては、限定されないが、ドデカンチオール(DDT)、ブタンチオール、イソオクチル−3−メルカプトプロピオネート、2−メチル−5−t−ブチル−チオフェノール、四塩化炭素、四臭化炭素なども挙げられる。「メルカプタン」および「チオール」という用語は、C−SH基を意味するために相互に置き換え可能に使用されてもよい。
【0055】
重合されるモノマーの合計重量を基準として、連鎖移動剤は、エマルション試薬の約0.1%〜約7%、約0.5%〜約6%、約1.0%〜約5%の量で存在していてもよいが、より多い量または少ない量で存在していてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、場合により、ポリマーの分岐を誘発するために、アクリレート/スチレン重合反応混合物中に分岐剤が含まれていてもよく、例えば、デカンジオールジアクリレート(ADOD)である。
【0057】
重合されるモノマーの合計重量を基準として、分岐剤は、エマルション試薬の約0%〜約2%、約0.05%〜約1.0%、約0.1%〜約0.8%の量で存在していてもよいが、より多い量または少ない量で存在していてもよい。
【0058】
ポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステル樹脂粒子は、大きさが約155nm〜約215nm、約165nm〜約205nm、約175nm〜約195nmであってもよい。ポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステル樹脂粒子は、分子量が約20000〜約50000、約25000〜約45000、約30000〜約40000であってもよい。
【0059】
本明細書で使用される場合、「粒径」との言及は、一般的に、D50質量平均直径(MMD)またはlog正規分布質量平均直径を指す。MMDは、質量による平均粒子直径であると考えられる。
【0060】
いくつかの実施形態において、ハイブリッドポリ(スチレン/アクリレート)−ポリエステル樹脂のガラス転移温度(T)は、スチレン/アクリレートコントロール樹脂またはポリエステルコントロール樹脂と比較して高い。ハイブリッド樹脂粒子の場合、ハイブリッド粒子中に存在するポリエステル種粒子とアクリレート/スチレンモノマーの比率は、Tに影響を与えると考えられ、これはおそらく、種粒子中のポリマー樹脂の空間の中でスチレン/アクリレートモノマーが重合し、高温での分子移動のために小さな空間が生じることに起因する(表3を参照)。ここで、実施例2および3のハイブリッド樹脂のTは、DSCによって測定される場合、コントロールのスチレン/アクリレート樹脂またはポリエステル樹脂のTよりも約3℃〜17℃高い。
【0061】
((D)トナー粒子)
本発明のハイブリッド樹脂粒子を、場合によりワックス、場合により着色剤および場合によりアモルファス性または結晶性のポリエステル樹脂と合わせ、ハイブリッドトナーを作製する。これらのハイブリッドトナーを、当該技術分野で知られているか、画像形成目的のために現像剤へと配合される任意の添加剤パッケージおよび/または担体と合わせてもよい。いくつかの実施形態において、トナー粒子は、EAトナー粒子である。
【0062】
((a)樹脂およびラテックス)
任意の上述のポリエステルまたはアクリレート/スチレン樹脂をさらに使用し、ハイブリッド樹脂粒子に沿ってトナー粒子を作製してもよい。
【0063】
((b)界面活性剤)
本開示のラテックス、顔料またはワックス分散物を調製するために、任意の適切な界面活性剤を使用してもよい。乳化系に依存して、上に開示したもの以外に、任意の望ましい非イオン系界面活性剤またはイオン系界面活性剤(例えば、アニオン系またはカチオン系の界面活性剤)を想定していてもよい。
【0064】
アニオン系界面活性剤の例としては、限定されないが、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、ベンゼンアルキルジアルキルサルフェートおよびベンゼンアルキルジアルキルスルホネート、アビエチン酸、Kaoから入手可能なNEOGEN R(登録商標)およびNEOGEN SC(登録商標)、Tayca Corp.から入手可能なTayca Power(登録商標)、Dow Chemical Co.から入手可能なDOWFAX(登録商標)など、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0065】
適切なカチオン系界面活性剤の他の例としては、限定されないが、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミド、C12,C15,C17−トリメチルアンモニウムブロミド、四級化したポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、MIRAPOL(登録商標)およびALKAQUAT(登録商標)(Alkaril Chemical Companyから入手可能)、SANIZOL(登録商標)(ベンザルコニウムクロリド,Kao Chemicalsから入手可能)など、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0066】
適切な非イオン系界面活性剤の例としては、限定されないが、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール(safoniからANTAROX 890(登録商標)、IGEPAL CA−210(登録商標)、IGEPAL CA−520(登録商標)、IGEPAL CA−720(登録商標)、IGEPAL CO−890(登録商標)、IGEPAL CO−720(登録商標)、IGEPAL CO−290(登録商標)、IGEPAL CA−210(登録商標)およびANTAROX 897(登録商標)など、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0067】
界面活性剤は、任意の望ましい量または有効な量で、例えば、反応剤の少なくとも約0.01重量%、反応剤の少なくとも約0.1重量%、反応剤の約10重量%以下、反応剤の約5重量%以下の量で使用されてもよいが、この量は、これらの範囲からはずれていてもよい。
【0068】
((c)着色剤)
種々の既知の適切な着色剤、例えば、染料、顔料、これらの混合物がトナーに含まれていてもよい。1つ以上の着色剤は、トナー中に、例えば、トナーの0(無色)〜約35重量%、約1〜約25重量%、約3〜約20重量%の量で含まれていてもよいが、これらの範囲からはずれた量を利用してもよい。
【0069】
適切な着色剤の一例として、カーボンブラック、例えば、REGAL 330(登録商標);マグネタイト、例えば、Mobayマグネタイト、MO8029(商標)およびMO8060(商標);Columbianマグネタイト、MAPICO BLACKS(商標);表面処理されたマグネタイト;Pfizerマグネタイト、CB4799(商標)、CB5300(商標)、CB5600(商標)、MCX6369(商標);Bayerマグネタイト、BAYFERROX 8600(商標)および8610(商標);Northern Pigmentマグネタイト、NP−604(商標)、NP−608(商標);Magnoxマグネタイト、TMB−100(商標)またはTMB−104(商標)などが挙げられるだろう。着色した顔料として、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブラウン、ブルーまたはこれらの混合物から選択されてもよい。一般的に、シアン、マゼンタまたはイエローの顔料または染料、またはこれらの混合物を使用する。この1種類以上の顔料は、水系顔料分散物であってもよい。
【0070】
顔料の具体例としては、SUN Chemicals製のSUNSPERSE 6000、FLEXIVERSEおよびAQUATONE水系顔料分散物、HELIOGEN BLUE L6900(商標)、D6840(商標)、D7080(商標)、D7020(商標)、PYLAM OIL BLUE(商標)、PYLAM OIL YELLOW(商標)、PIGMENT BLUE 1(商標)(Paul Uhlich & Company,Inc.から入手可能)、PIGMENT VIOLET 1(商標)、PIGMENT RED 48(商標)、LEMON CHROME YELLOW DCC 1026(商標)、E.D.TOLUIDINE RED(商標)およびBON RED C(商標)(Dominion Color Corporation,Ltd.(トロント、CA)から入手可能)、NOVAPERM YELLOW FGL(商標)、HOSTAPERM PINK E(商標)(sanofi製)およびCINQUASIA MAGENTA(商標)(E.I.DuPont de Nemours & Co.から入手可能)などが挙げられる。選択可能な着色剤は、ブラック、シアン、マゼンタまたはイエロー、およびこれらの混合物である。マゼンタ着色剤の例は、Color Index(CI)でCI 60710として特定される2,9−ジメチル−置換キナクリドンおよびアントラキノン染料、Color IndexでCI 26050として特定されるジアゾ染料であるCI Dispersed Red 15、CI Solvent Red 19などである。シアンの具体例としては、銅テトラ(オクタデシルスルホンアミド)フタロシアニン、Color IndexでCI 74160として特定されるx−銅フタロシアニン顔料、CI Pigment Blue、Pigment Blue 15:3、Color IndexでCI 69810として特定されるAnthrathrene Blue、Special Blue X−2137などが挙げられる。イエローの具体例は、ジアリーリドイエロー3,3−ジクロロベンジデンアセトアセトアニリド、Color IndexでCI 12700として特定されるモノアゾ顔料、CI Solvent Yellow 16、Color IndexでForon Yellow SE/GLNとして特定されるニトロフェニルアミンスルホンアミド、CI Dispersed Yellow 33、2,5−ジメトキシ−4−スルホンアニリドフェニルアゾ−4’−クロロ−2,5−ジメトキシアセトアセトアニリド、Permanent Yellow FGLである。着色したマグネタイト(例えば、MAPICO BLACK(商標)およびシアン成分の混合物)を着色剤として選択してもよい。例えば、Levanyl Black A−SF(Miles,Bayer)およびSunsperse Carbon Black LHD 9303(Sun Chemicals)および着色した染料、例えば、Neopen Blue(BASF)、Sudan Blue OS(BASF)、PV Fast Blue B2G01(sanofi)、Sunsperse Blue BHD 6000(Sun Chemicals)、Irgalite Blue BCA(Ciba−Geigy)、Paliogen Blue 6470(BASF)、Sudan III(Matheson、Coleman、Bell)、Sudan II(Matheson、Coleman、Bell)、Sudan IV(Matheson、Coleman、Bell)、Sudan Orange G(Aldrich)、Sudan Orange 220(BASF)、Paliogen Orange 3040(BASF)、Ortho Orange OR 2673(Paul Uhlich)、Paliogen Yellow 152、1560(BASF)、Lithol Fast Yellow 0991K(BASF)、Paliotol Yellow 1840(BASF)、Neopen Yellow(BASF)、Novoperm Yellow FG 1(sanofi)、Permanent Yellow YE 0305(Paul Uhlich)、Lumogen Yellow D0790(BASF)、Sunsperse Yellow YHD 6001(Sun Chemicals)、Suco−Gelb L1250(BASF)、Suco−Yellow D1355(BASF)、Hostaperm Pink E(sanofi)、Fanal Pink D4830(BASF)、Cinquasia Magenta(DuPont)、Lithol Scarlet D3700(BASF)、Toluidine Red(Aldrich)、Scarlet for Thermoplast NSD PS PA(Ugine Kuhlmann、CA)、E.D.Toluidine Red(Aldrich)、Lithol Rubine Toner(Paul Uhlich)、Lithol Scarlet 4440(BASF)、Bon Red C(Dominion Color Co.)、Royal Brilliant Red RD−8192(Paul Uhlich)、Oracet Pink RF(Ciba−Geigy)、Paliogen Red 3871K(BASF)、Paliogen Red 3340(BASF)、Lithol Fast Scarlet L4300(BASF)、上述の組み合わせなどの他の既知の着色剤を選択してもよい。
【0071】
((d)ワックス)
ポリマー樹脂に加え、本開示のトナーは、ワックスも含んでいてもよく、1種類のワックスまたは2種類以上の異なるワックスのいずれかであってもよい。含まれる場合、ワックスは、例えば、トナー粒子の約1wt%〜約25wt%、約5wt%〜約20wt%の量で存在していてもよい。ワックスの融点は、少なくとも約60℃、少なくとも約70℃、少なくとも約80℃であってもよいが、より低くてもよい。選択可能なワックスとしては、例えば、重量平均分子量が約500〜約20,000、約1,000〜約10,000のワックスが挙げられる。ワックス粒子は、大きさが約125nm〜約250nm、約150〜約225nm、約175〜約200nmであってもよい。
【0072】
使用可能なワックスとしては、例えば、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブテンワックス、例えば、Allied ChemicalおよびPetrolite Corporationから市販されているもの、例えば、Baker Petrolite製のPOLYWAX(商標)ポリエチレンワックス、Michaelman,Inc.Daniels Products Company製のワックスエマルション、Eastman Chemical Products,Inc.から市販のEPOLENE N−15(商標)、三洋化成工業株式会社から入手可能な低重量平均分子量ポリプロピレンVISCOL 550−P(商標)、植物系ワックス、例えば、カルナウバワックス、米ろう、カンデリラワックス、和蝋、ホホバ油、動物系ワックス、例えば、蜜蝋、鉱物系ワックスおよび石油系ワックス、例えば、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、微結晶性ワックスおよびFischer−Tropschワックス、高級脂肪酸および高級アルコールから得られるエステルワックス、例えば、ステアリン酸ステアリルおよびベヘン酸ベヘニル、高級脂肪酸および一価または多価の低級アルコールから得られるエステルワックス、例えば、ステアリン酸ブチル、オレイン酸プロピル、グリセリドモノステアレート、グリセリドジステアレートおよびペンタエリスリトールテトラベヘネート、高級脂肪酸および多価アルコールマルチマーから得られるエステルワックス、例えば、ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレングリコールジステアレート、ジグリセリルジステアレートおよびトリグリセリルテトラステアレート、ソルビタン高級脂肪酸エステルワックス、例えば、ソルビタンモノステアレートおよびコレステロール高級脂肪酸エステルワックス、例えば、ステアリン酸コレステリルが挙げられる。使用可能な官能基化されたワックスの例としては、例えば、アミン、アミド、例えば、Micro Powder Inc.から入手可能なAQUA SUPERSLIP 6550(商標)、SUPERSLIP 6530(商標)、フッ素化ワックス、例えば、Micro Powder Inc.から入手可能なPOLYFLUO 190(商標)、POLYFLUO 200(商標)、POLYSILK 19(商標)、POLYSILK 14(商標)、混合してフッ素化したもの、アミドワックス、例えば、Micro Powder Inc.から入手可能なMICROSPERSION 19(商標)、イミド、エステル、四級アミン、カルボン酸またはアクリルポリマーエマルション、例えば、JONCRYL 74(商標)、89(商標)、130(商標)、537(商標)および538(商標)(すべてSC Johnson Waxから入手可能)、Allied ChemicalおよびPetrolite Corporationから入手可能な塩素化されたポリプロピレンおよびポリエチレン、およびSC Johnsonワックスが挙げられる。いくつかの実施形態において、上のワックスの混合物および組み合わせも使用してもよい。
【0073】
((e)トナーの調製)
当該技術分野の技術常識の範囲内にある任意の方法によって、トナー粒子を調製してもよい。トナー粒子の製造に関連する実施形態を、EAプロセスに関して以下に記載しているが、例えば、米国特許第5,290,654号および第5,302,486号に開示される懸濁およびカプセル化のプロセスのような化学プロセスを含む、トナー粒子を調製する任意の適切な方法を用いてもよい。
【0074】
バッチ反応器中、混合物を作製するために上述のように、EAプロセス(例えば、少なくとも1つのポリエステル樹脂、少なくとも1つのスチレン/アクリレート樹脂、任意要素のワックスおよび任意の他の望ましい添加剤または必要な添加剤、および上述の樹脂を含むエマルション(場合により界面活性剤を含む)の混合物を凝集させることを含むプロセス)によってトナー組成物を調製してもよい。得られる混合物のpHを、酸(例えば、酢酸、硝酸など)を用いて調節してもよい。いくつかの実施形態において、混合物のpHを約2〜約4.5に調節してもよい。さらに、いくつかの実施形態において、混合物を均質化してもよい。混合物を均質化する場合、毎分約600〜約4,000回転(rpm)で混合してもよい。均質化は、任意の適切な手段によって、例えば、IKA ULTRA TURRAX T50プローブホモジナイザを用いて達成されてもよい。
【0075】
ポリエステル−ポリ(スチレン/アクリレート)樹脂を任意要素の界面活性剤と混合して樹脂エマルションを作製する。樹脂粒子は、大きさが約100nm〜約250nm、約120nm〜約230nm、約130nm〜約220nmであってもよいが、粒径は、これらの範囲からはずれていてもよい。次いで、合わせたハイブリッド樹脂粒子を、設計上の選択として、任意要素のワックス、任意要素の着色剤およびさらなるポリエステルを含む他のトナー試薬と合わせる。
【0076】
本開示のラテックスプロセスおよびトナープロセスにおいて、乳化は、任意の適切なプロセス(例えば、場合により高温での混合)によって行われてもよい。例えば、エマルション混合物を、約20℃〜約80℃、約200〜約400rpmに設定したホモジナイザで約1分〜約20分混合してもよいが、これらの範囲からはずれた温度および時間を使用してもよい。
【0077】
任意の種類の反応器を制限なく使用してもよい。反応器は、内部の組成物を攪拌する手段(例えば、インペラ)を備えていてもよい。反応器は、少なくとも1つのインペラを備えていてもよい。ラテックスおよび/またはトナーを作製するために、インペラが約10〜約1,000rpmの混合速度で操作することができるように反応器をプロセス全体で操作することができる。
【0078】
本開示のラテックスを溶融混合またはその他の方法で種々のトナー成分(例えば、任意要素のワックス分散物、任意要素の着色剤、任意要素の凝固剤、任意要素のシリカ、任意要素の帯電向上添加剤または電荷制御添加剤、任意要素の界面活性剤、任意要素の乳化剤、任意要素の流動添加剤など)と混合してもよい。場合により、トナー組成物に配合する前に、ラテックス(例えば、固形分が約40%)を、望ましい固形分保持量になるまで希釈してもよい(例えば、固形分が約12〜約15重量%)。
【0079】
トナーの合計重量を基準として、ラテックスは、約50%〜約98%の量で存在していてもよいが、これより少ない量で存在していてもよい。
【0080】
上の混合物を調製した後、混合物に凝集剤(または凝固剤)を加える。適切な凝集剤としては、例えば、二価のカチオン材料または多価のカチオン材料の水溶液が挙げられる。凝集剤は、例えば、ポリハロゲン化アルミニウム、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、または対応する臭化物、フッ化物またはヨウ化物、ポリケイ酸アルミニウム、例えば、ポリアルミニウムスルホシリケート(PASS)および水溶性金属塩(塩化アルミニウム、亜硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、臭化マグネシウム、塩化銅、硫酸銅を含む)、およびこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、樹脂のガラス転移温度(T)より低い温度で、混合物に凝集剤を加えてもよい。
【0081】
例えば、約0.1パーツパーハンドレッド(pph)〜約5pph、約0.25pph〜約4pphの量で凝集剤を混合物に加え、トナーを作製してもよい。
【0082】
粒子の凝集および融着を制御するために、凝集剤を長期間にわたって混合物に秤量しつつ加えてもよい。例えば、約5〜約240分、約30〜約200分にわたって凝集剤を混合物に秤量しつつ加えてもよい。混合物を攪拌状態に維持しつつ、いくつかの実施形態において、約50rpm〜約1,000rpm、約100ppm〜約500ppmに維持しつつ、樹脂のTより低い温度で凝集剤の添加を行ってもよい。
【0083】
このように、高温に維持するか、または、例えば約40℃〜約100℃の温度までゆっくりと上げ、この温度で、撹拌を維持しつつ、混合物を約0.5時間〜約6時間保持することによって凝集を進め、凝集した粒子を得てもよい。
【0084】
望ましい粒径が得られるまで、粒子を凝集させてもよい。当該技術分野で知られているように、例えば平均粒径の場合にはCOULTER COUNTERを用いて粒径を監視してもよい。いくつかの実施形態において、粒径は、約4〜約7μm、約4.5〜約6.5μm、約5〜約6μmであってもよいが、これらの範囲からはずれていてもよい。
【0085】
トナー粒子の望ましい最終粒径が達成されたら、塩基を用い、混合物のpHを約6〜約10、約5〜約8の値に調節してもよい。pHの調節を利用し、トナー粒子の成長を凍結(すなわち、停止)させてもよい。トナー粒子の成長を停止させるために用いられる塩基は、任意の適切な塩基(例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、これらの組み合わせなど)であってもよい。いくつかの実施形態では、pHを上述の望ましい値に調節しやすくするために、キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA))を加えてもよい。
【0086】
トナーの光沢は、粒子に保持されている金属イオン(例えば、Al3+)の量によって影響を受けることがある。いくつかの実施形態では、保持されている金属イオン(例えば、Al3+)の量は、本開示のトナー粒子において、約0.1pph〜約1pph、約0.25pph〜約0.8pphであってもよい。
【0087】
((f)シェル)
いくつかの実施形態では、生成した凝集トナー粒子にシェルを塗布してもよい。任意の1つ以上の上述の樹脂または当該技術分野で既知の樹脂をシェル樹脂として利用してもよい。凝集した粒子に、当業者の技術の範囲内にある任意の方法によってシェル樹脂を塗布してもよい。生成した凝集トナー粒子の上に樹脂がシェルを生成するように、上述の凝集した粒子を前記エマルションと組み合わせる。
【0088】
トナー粒子は、直径が約3〜約8μm、約3.5〜約7.5μmであってもよく、任意要素のシェル要素は、トナー粒子の約20〜約40重量%、約22〜約36重量%、約24〜約32重量%含まれていてもよい。いくつかの実施形態では、シェルは、凝集したトナー粒子またはコア粒子よりも高いTを有する。
【0089】
いくつかの実施形態では、シェルを形成するために、光開始剤、分岐剤などが樹脂混合物に含まれていてもよい。いくつかの実施形態では、シェル樹脂は、本明細書に記載する任意の界面活性剤を含むエマルションであってもよい。シェルは、導電性材料(例えば、着色剤、例えば、カーボンブラック)を含んでいてもよい。
【0090】
((g)融着)
所望の粒径になるまで凝集させ、上述のようにシェルを塗布した後、粒子が所望の最終形状になるまで融着させ、融着は、例えば、混合物を約55℃〜約100℃の温度、約60℃〜約95℃まで加熱し、この温度は、可塑化を防ぐために、トナー中の結晶性樹脂の融点より低くてもよい。より高い温度または低い温度を使用してもよく、この温度は、使用される樹脂の関数であることが理解される。
【0091】
融着を約1分〜約9時間、約2分〜約7時間かけて進めてもよいが、例えば、バッチ反応器またはマイクロ反応器中で凝集を行うかに依存して、これらの範囲からはずれた時間を適用してもよい。
【0092】
連続的なシステムまたは反応器またはフローシステムまたはフロー反応器において、またはマイクロ反応器において、反応器を通る一方向の様式で、容積を減らした試薬を向かわせる。バッチまたは連続的な反応器からの凝集した粒子および反応剤(多くはスラリーである)を、連続的な反応器中でインキュベーションするために、適切な材料で構成される連通するデバイス(例えば、ライン、導路、管など)によって、連続的、不連続的に供給するか、または制御可能な速度および制御可能な量で秤量しつつ加える。連通するデバイスが含まれていてもよく、連続的な反応器は、反応器内の内容物の温度を制御するための1つ以上のデバイス(例えば、加熱要素または冷却要素)を備える。加熱要素または冷却要素は、連通デバイスおよび反応器または反応器ユニット内の連通した反応剤および連続的な反応器中の凝集粒子のための制御された温度プロフィールまたは特定の温度プロフィールを得るために、連通デバイスに沿って、連続的な反応器の流路に沿って配置されていてもよい。ポンプまたは促進デバイスによって、バッチ反応器から連続的な反応器へとスラリーを移動させることができる。連続的な反応器は、その中を流れる望ましい流速を維持するために他の促進デバイスを備えていてもよい。
【0093】
連続的な反応器は、一連の管、経路、空洞、管状の空隙、部分的に平坦な空隙、または管状の空隙など、任意の適切な流路を有していてもよく、このような複数の連続的な反応器は、例えば、マニホルドによって並行に接続し、反応器を含む複数のデバイスを通る並行する連続した直進する流路を与えてもよい。連続的な反応器は、1つ以上の温度制御デバイス(例えば、加熱要素または冷却要素)を備えていてもよく、直進する並行な流路を浸し、反応が起こる流路に沿って適切な温度または温度プロフィールを与えるように液体(例えば、油)を含んでいてもよい。連通デバイス(例えば、ライン、導路、管など)によって、流路を出口デバイスに接続し、反応した混合物を、生成物を受ける容器に向かわせてもよい。反応装置を、試薬および流体の沸点を下げるような圧力下で操作し、移動を妨げず、または連続して移動させ、反応器の中で反応混合物の均一の流れを確保してもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、目的の連続的な反応器は、複数のユニット(例えば、約4つの領域、流路、流体の流路、ゾーン、サブパート、セクションなど)を備えており、それぞれの領域、ゾーンなどは、その中に含まれるスラリーのために異なる環境または異なる条件を与える。例えば、ある領域は、融着のための温度上昇条件を与え、別のその後のゾーンは、粒子の融着が起こるゾーンであってもよい。いくつかの実施形態では、反応器は、連続した流路を与えるように操作可能に接続した複数のユニット、部分、構成要素などを備え、それぞれのユニットは、含まれるスラリーのための異なる環境を与え、トナー現像の別個のプロセスが起こる。
【0095】
融着の後、混合物を室温(RT)(例えば、約20℃〜約25℃)まで冷却してもよい。所望な場合、迅速に冷却してもよく、またはゆっくりと冷却してもよい。適切な冷却方法は、反応器の周囲のジャケットに冷水を導入することを含んでいてもよい。冷却した後、トナー粒子を、場合により、水で洗浄し、その後乾燥させてもよい。任意の適切な方法、例えば、凍結乾燥によって乾燥を行ってもよい。
【0096】
((h)添加剤)
所望な場合、または必要な場合、トナー粒子は、他の任意要素の添加剤を含有していてもよい。例えば、トナーは、任意の既知の電荷添加剤を、トナーの約0.1〜約10wt%、約0.5〜約7wt%の量で含んでいてもよい。このような電荷添加剤の例としては、ハロゲン化アルキルピリジニウム、硫酸水素塩、米国特許第3,944,493号、第4,007,293号、第4,079,014号、第4,394,430号、第4,560,635号に記載の電荷制御添加剤、負の帯電向上添加剤、例えば、アルミニウム錯体などが挙げられる。
【0097】
洗浄または乾燥の後、表面添加剤をトナー組成物に加えてもよい。このような表面添加剤の他の例としては、例えば、金属塩、脂肪酸の金属塩、コロイド状シリカ、金属酸化物、チタン酸ストロンチウム、これらの混合物などが挙げられる。表面添加剤は、トナーの約0.1〜約10wt%、約0.5〜約7wt%の量で存在していてもよい。このような添加剤の例としては、米国特許第3,590,000号、第3,720,617号、第3,655,374号、第3,983,045号に開示されるものが挙げられる。他の添加剤としては、ステアリン酸亜鉛およびAEROSIL R972(登録商標)(Degussa)が挙げられる。米国特許第6,190,815号および第6,004,714号のコーティングされたシリカも、トナーの約0.05〜約5%、約0.1〜約2%の量で存在していてもよく、凝集中に添加剤を加えてもよく、または生成したトナー生成物にブレンドしてもよい。
【0098】
トナー粒子の特徴を任意の適切な技術および装置によって決定してもよい。体積平均粒径、D50v、数平均粒径、D16n、D50n、GSD、GSDなどは、粒子および粒子の集合を特性決定する有用なパラメーターの一例である。製造業者によって推奨されるように操作された測定装置、例えば、Beckman Coulter MULTISIZER 3によって、このような測定情報を得てもよい。累積的な粒度分布を使用し、種々の集合のパラメーターを得ることができ、これを使用し、例えば、メディアン径、粗粒子の量、微粒子の量などを決定することができる。微粒子の相対的な量をD50n/D16n値から決定することができ、約1.25未満、約1.24未満、約1.23未満、またはより小さくてもよい。集合中の微粒子の割合は、約3.5%未満、約3%未満、約2.5%未満、またはより少なくてもよい。
【0099】
本開示の方法を利用し、望ましい光沢度を得てもよい。従って、例えば、トナーの光沢度は、Gardnerデバイスを用いて測定した場合、約20光沢単位(gu)〜約100gu、約50gu〜約95gu、約60gu〜約90guの光沢度であってもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、本開示のトナーを低融点トナー、例えば、超低融点(ULM)トナーとして利用してもよい。いくつかの実施形態では、乾燥トナー粒子は、外部表面添加剤を除き、以下の特徴を有していてもよい。
(1)真円度が約0.9〜約1(例えば、Sysmex 3000を用いて測定)、約0.95〜約0.99、約0.96〜約0.98;
(2)Tが約45℃から約60℃、約48℃〜約55℃;および/または
(3)g/10分(5kg/130℃)でのメルトフローインデックス(MFI)が約79.0〜約172.5。
【0101】
トナーは、種々の相対湿度(RH)条件にさらされたとき、望ましい帯電特徴を有していてもよい。低湿度ゾーン(Bゾーン)は、約21℃/15%RHであってもよく、一方、高湿度ゾーン(Aゾーン)は、約27℃/85%RHであってもよい。コア中にスチレン/アクリレート樹脂が含まれると、類似するが、コアにポリエステルのみを含むトナーと比較して、複数の環境条件でトナーに優れた帯電性を与える。スチレン/アクリレート樹脂が存在すると、1つより多いゾーン(例えば、AゾーンおよびBゾーン)での試験および最適化された性能によってわかるように、複数の環境条件で最適化されたより丈夫なトナー粒子を得るように組成物を調整し、または変更することができる。スチレン/アクリレート樹脂は、ポリエステルのみのトナーのあまり望ましくない特性も減らすか、または低下させる。
【0102】
((E)現像剤)
このようにして作られたトナー粒子を現像剤組成物に配合してもよい。例えば、トナー粒子を担体粒子と混合し、2成分現像剤組成物を得てもよい。現像剤中のトナー濃度は、現像剤の合計重量の約1重量%〜約25重量%であってもよく、現像剤組成物の残りは担体である。しかし、異なるトナーおよび担体の割合を使用し、望ましい特徴を有する現像剤組成物を得てもよい。
【0103】
((a)担体)
トナー粒子と混合するための担体粒子の例としては、トナー粒子とは反対の極性の電荷を静電的に与えることができる粒子が挙げられる。適切な担体粒子の具体例としては、顆粒状ジルコン、顆粒状ケイ素、ガラス、鋼鉄、ニッケル、フェライト、鉄フェライト、二酸化ケイ素、1種類以上のポリマーなどが挙げられる。他の担体としては、米国特許第3,847,604号、第4,937,166号、および第4,935,326号に開示されるものが挙げられる。
【0104】
いくつかの実施形態では、担体粒子は、コアと、コアの上にコーティングとを有していてもよく、コーティングは、帯電列に近接していないポリマーまたはポリマー混合物から作られてもよく、例えば、本明細書に教示されるもの(例えば、目的のハイブリッド)、または当該技術分野で既知のものであってもよい。コーティングは、フルオロポリマー、スチレン、シランのターポリマーなどを含んでいてもよい。コーティングは、コーティングの重さが、例えば、担体の約0.1〜約10重量%であってもよい。
【0105】
種々の有効で適切な手段、例えば、カスケードロール混合、タンブリング、粉砕、振とう、静電粉末雲噴霧、流動床混合、静電ディスク処理、静電カーテン処理、これらの組み合わせなどを使用し、担体コア表面にポリマーを塗布してもよい。次いで、担体コア粒子およびポリマーの混合物を加熱し、ポリマーを溶融し、担体コアに融合することができる。次いで、コーティングされた担体粒子を冷却し、その後、望ましい粒径になるように分級してもよい。
【0106】
((F)画像形成デバイス)
米国特許第4,295,990号に開示されるものを含め、静電印刷プロセスまたは電子写真プロセスでトナーを使用してもよい。いくつかの実施形態では、例えば、磁気ブラシによる現像、単成分のジャンピング現像、ハイブリッドスカベンジレスによる現像(HSD)などの任意の既知の種類の画像現像システムを画像現像デバイスに用いてもよい。これらの現像システムおよび類似の現像システムは、当業者の常識の範囲内である。
【0107】
カラープリンタは、一般的に、異なる色を保有する4つの筐体を使用し、黒色と、標準的な印刷色(シアン、マゼンタおよびイエロー)に基づき、完全なカラー画像を作成する。しかし、いくつかの実施形態では、5つの筐体、6つの筐体またはより多くの筐体を有する画像作成デバイスを含め、さらなる筐体が望ましい場合があり、それによって、広範囲の色(広範囲の色域)を印刷するためのさらなるトナー色を有する能力を与える。
【0108】
以下の実施例は、本開示の実施形態を示すために提示される。実施例は、単なる説明を意図しており、本開示の範囲を限定することを意図していない。また、特に指示のない限り、部およびパーセントは、重量基準である。本明細書で使用する場合、「室温」は、約20℃〜約30℃の温度を指す。
【実施例】
【0109】
(実施例1:ポリエステル種粒子)
転相乳化プロセス(PIE)を用い、ポリエステルラテックスを得た。溶媒に溶解したポリエステル樹脂200gを含有するエマルション(120gのメチルエチルケトン(MEK)、16gのイソプロピルアルコール(IPA)、125gの水および1.65gのアンモニア水)を120分間混合した。溶解した樹脂を3.31gのアンモニア水で中和した。次いで、275gの水をゆっくりと加え、激しく攪拌しつつ、40℃で樹脂溶液をラテックスに変換し、D50粒径が105nmの粒子を得た(NANOTRACを用いて測定)。種粒子の生成が終了したら、MEKおよびIPA溶媒を除去し、ポリエステルラテックスを洗浄し、固形分含有量31wt%で水に懸濁させた。
【0110】
(実施例2:ポリ(アクリレート/スチレン)/ポリエステルラテックス−バッチ1)
実施例1のポリエステル種粒子(131g)を、アクリル酸n−ブチル、β−CEA、スチレン(30g)と736gのDIWのエマルションの第1の部分と、CALFAX DB−40の第1の部分(1.5g)とを含む反応器に加えた。種粒子を40℃で12時間インキュベートし、種粒子を膨潤させ、アクリレート/スチレンモノマーを種粒子の中に入れる。モノマーエマルションは、1.4gのADOD、2.8gのDDT、11.8gのβ−CEA、92.7gのアクリル酸n−ブチル(nBA)、301.6gのスチレン、7.6gのCALFAX DB−40および187.6gのDIWを含んでいた。
【0111】
ポリエステル種粒子を膨潤させた後、11.6gのAPS溶液(57.3gのDIW中)を、一定供給速度で反応器に供給した。次に、ポリエステル種粒子の中、表面および周囲でのアクリレート/スチレンポリマーの重合を容易にするために、n−アクリル酸ブチルおよびスチレンモノマーのモノマーエマルション(エマルションの第2の部分)605.5gを、上の反応器に一定供給速度で供給した。重合を約1時間進行させた。
【0112】
(実施例3:ポリ(アクリレート/スチレン)/ポリエステルラテックス−バッチ2)
モノマーエマルション(エマルションの第1の部分)60gをポリエステル種粒子に加え、種粒子を75℃で2時間インキュベートし、種粒子を膨潤させる以外は、実施例2に記載されるように、ハイブリッドラテックス粒子を調製した。
【0113】
(実施例4:ポリ(アクリレート/スチレン)/ポリエステルラテックス−バッチ3)
0.9gのCALFAX DB45(界面活性剤の第1の部分)を、441.6gのDIW中の150gの種粒子に加え、54gのモノマーエマルション(第1の部分)を上の反応器に加え、混合物を75℃で2時間インキュベートし、種粒子を膨潤させた以外は、実施例1に記載されるように、ハイブリッドラテックス粒子を調製した。次いで、363.3gのモノマーエマルション(第2の部分)を、34.4gのDIW中の7gのAPSとともに、膨潤したポリエステル種粒子に加えた。モノマー溶液は、0.84gのADOD、1.68gのDDT、7.08gのβ−CEA、55.62gのnBA、180.96gのスチレン、4.56gのCALFAX DB45、112.6gのDIWを含んでいた。
【0114】
(実施例5:ハイブリッド粒子の特性)
バッチ1〜3のそれぞれからサンプルを所定間隔で採取し、粒子の成長を監視した。バッチ1および2のトナーは、約9.3%のポリエステルを含むように構成され、バッチ3のトナーは、約16.4%のポリエステルを含む。
【0115】
ポリエステルポリマーとポリ(アクリレート/スチレン)ポリマーの分離は観察されなかった。NANOTRACデバイスを用いた粒径の測定から、すべてのバッチのインキュベーションによって、1個のピークを確認し、アクリレート/スチレンポリマー鎖が、平均D50粒径(PS)が200nmのポリエステル粒子の中、表面および周囲に連続して成長することを示している。最終的なサンプルに、走査型電子顕微鏡(SEM)分析を行い、粗い球状または楕円形の個々の粒子であることがわかった。
【0116】
【表1】
【0117】
ポリ(アクリレート/スチレン)およびポリエステルハイブリッドラテックス粒子を調製するためのプロセスは、半連続プロセスであり、アクリレート/スチレンポリマー鎖は、分離することなく、ポリエステルラテックス粒子の中で連続して成長する。この方法は、最終的なハイブリッドラテックス組成物中のポリ(スチレン/アクリレート)とポリエステルの重量比の広範囲な調整を与える。
【0118】
(実施例6:ハイブリッド粒子の分析)
バッチ1および2の最終的なハイブリッドラテックスサンプルのTを、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定した。ポリ(アクリレート(Ac)/スチレン(St))コントロール樹脂粒子およびポリエステルコントロール樹脂粒子との比較とともに、結果を表2に与える。
【0119】
【表2】
【0120】
ポリエステルおよびポリ(スチレン/アクリレート)コントロールラテックスを比較すると、ハイブリッドラテックスは、より高いTを示す。理論によって束縛されることを望まないが、このTの違いは、ポリエステル種粒子のポケット部分、空隙および領域の中でポリ(スチレン/アクリレート)が成長することに起因すると思われ、高温(例えば、T付近)での分子移動のために、より小さな空間が得られる。アクリレート/スチレンポリマーは、ポリエステル分子とともに成長し、ポリエステル分子に絡み付き、密な物理的な絡み合いを形成する。膨潤中に使用されるアクリレート/スチレンモノマーに対するポリエステル種粒子の比率を変えることで、Tを調整することができるだろう。