特許第6765412号(P6765412)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6765412低シート抵抗MEOL抵抗の方法および設計
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6765412
(24)【登録日】2020年9月17日
(45)【発行日】2020年10月7日
(54)【発明の名称】低シート抵抗MEOL抵抗の方法および設計
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/822 20060101AFI20200928BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20200928BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20200928BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20200928BHJP
   H01L 23/532 20060101ALI20200928BHJP
【FI】
   H01L27/04 P
   H01L21/88 Q
【請求項の数】14
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2018-500394(P2018-500394)
(86)(22)【出願日】2016年6月3日
(65)【公表番号】特表2018-524817(P2018-524817A)
(43)【公表日】2018年8月30日
(86)【国際出願番号】US2016035803
(87)【国際公開番号】WO2017007555
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2019年3月27日
(31)【優先権主張番号】14/792,847
(32)【優先日】2015年7月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591025439
【氏名又は名称】ザイリンクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XILINX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ヌイ
(72)【発明者】
【氏名】アン, ジョギョン
(72)【発明者】
【氏名】イエ, ピン−チン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, チェン−ワン
【審査官】 市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0237800(US,A1)
【文献】 特開2013−098453(JP,A)
【文献】 特開2003−282718(JP,A)
【文献】 特開2013−197515(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0057267(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
H01L 21/3205
H01L 21/768
H01L 23/532
H01L 27/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板内のシャロートレンチアイソレーション(STI)領域と、
前記半導体基板上に形成された1つ以上の能動素子と、
前記1つ以上の能動素子へのローカル相互接続を提供する第1の相互接続コンタクト層と
前記第1の相互接続コンタクト上に配置された第2の相互接続コンタクトであって、
ミドルエンドオブライン(MEOL)ステージ中に形成され、前記STI領域上に配置された複数の抵抗を有する抵抗アレイと、
前記第1の相互接続コンタクト層内のローカルコンタクトと接触してい前記第2の相互接続コンタクト層と
を含む第2の相互接続コンタクト
を備える集積回路構造。
【請求項2】
前記第1の相互接続コンタクトが、前記1つ以上の能動素子のゲート領域を含む、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項3】
2つのダミー領域をさらに備え、前記STI領域が、前記2つのダミー領域の間に位置する、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項4】
前記抵抗アレイが、約100オーム/平方以下のシート抵抗を有する、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項5】
前記抵抗アレイが、タングステンまたはタンタルから作られている、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項6】
前記抵抗アレイ内の少なくとも1つの抵抗が、0.1μmから3μmの範囲の任意の長さと、0.01μmから0.1μmの範囲の任意の幅とを有する、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項7】
前記抵抗アレイが、少なくとも5つの抵抗を有する、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項8】
前記第1の相互接続コンタクトが、前記1つ以上の能動素子のゲート領域を実現するためのものであり、前記第1の相互接続コンタクトが、前記抵抗アレイを含まない、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項9】
前記抵抗アレイ内の前記抵抗の第1の端部に接続する第1のビアコンタクトと、前記抵抗アレイ内の前記抵抗の第2の端部に接続する第2のビアコンタクトとをさらに備える、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項10】
前記抵抗の少なくとも2つが、同じ長さを有する、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項11】
前記抵抗の少なくとも1つが、細長い形状を有する、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項12】
前記抵抗が、第1の抵抗と第2の抵抗とを含み、前記第1の抵抗が、長手方向軸を有し、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗が、前記第1の抵抗の前記長手方向軸に沿った方向に互いに対してオフセットされている、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項13】
追加のSTI領域と、前記追加のSTI領域上に配置された追加の抵抗アレイとをさらに備える、請求項1に記載の集積回路構造。
【請求項14】
前記抵抗アレイおよび前記追加の抵抗アレイが、同じ形状を有する、請求項13に記載の集積回路構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、抵抗に関し、特に、半導体集積回路に使用される抵抗およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗は、電子回路に使用される受動電気部品である。抵抗は、電流の流れを制限したり、信号レベルを調整したり、能動素子をバイアスしたり、さまざまな回路アプリケーションの伝送線路を終端させるために使用されてきた。半導体技術の発展に伴い、集積回路内に抵抗が実装されてきた。集積回路の製造は、フロントエンドオブライン(FEOL)ステージ、ミドルエンドオブライン(MEOL)ステージおよびバックエンドオブライン(BEOL)ステージの3段階を含むことができる。FEOLステージは、半導体基板上にトランジスタのソース及びドレイン領域を形成することを含む。MEOLステージは、半導体基板に近接してトランジスタのゲート領域およびローカル相互接続層を形成して、トランジスタを接続することを含むことができる。BEOLステージは、トランジスタと集積回路の他のデバイスとを接続する金属相互接続層を形成することを含むことができる。
【発明の概要】
【0003】
集積回路構造は、半導体基板と、半導体基板内のシャロートレンチアイソレーション(STI)領域と、半導体基板上に形成された1つ以上の能動素子と、STI領域の上に配置された複数の抵抗を有する抵抗アレイとを含み、抵抗アレイは、1つ以上の能動素子への相互接続のための1つ以上の相互接続コンタクト層の一部を含む。
【0004】
任意選択で、1つ以上の相互接続コンタクト層は、1つ以上の能動素子のゲート領域を実現するためのものである。
【0005】
任意選択で、集積回路構造は、2つのダミー領域をさらに含み、STI領域は、2つのダミー領域の間に位置する。
【0006】
任意選択で、抵抗アレイは、約100オーム/平方以下のシート抵抗を有する。
【0007】
任意選択で、抵抗アレイは、タングステンまたはタンタルで作られる。
【0008】
任意選択で、抵抗アレイ内の少なくとも1つの抵抗は、0.1μmから3μmの範囲の任意の長さと、0.01μmから0.1μmの範囲の任意の幅とを有する。
【0009】
任意選択で、抵抗アレイは、少なくとも5つの抵抗を有する。
【0010】
任意選択で、1つ以上の相互接続コンタクト層は、第1の相互接続コンタクト層と、第1の相互接続コンタクト層の上の第2の相互接続コンタクト層とを含み、第1の相互接続コンタクト層は、1つ以上の能動素子のゲート領域を実現するためのものであり、抵抗アレイ内の少なくとも1つの抵抗は、第1の相互接続コンタクト層の少なくとも一部および/または第2の相互接続コンタクト層の少なくとも一部を含む。
【0011】
任意選択で、集積回路構造は、抵抗アレイ内の抵抗の第1の端部に接続する第1のビアコンタクトと、抵抗アレイ内の抵抗の第2の端部に接続する第2のビアコンタクトとをさらに含む。
【0012】
任意選択で、複数の抵抗は、互いに並列な第1の抵抗および第2の抵抗を含む。
【0013】
任意選択で、少なくとも2つの抵抗は、同じ長さを有する。
【0014】
任意選択で、少なくとも1つの抵抗は、細長い形状を有する。
【0015】
任意選択で、抵抗は、第1の抵抗と第2の抵抗とを含み、第1の抵抗は、長手方向軸を有し、第1と第2の抵抗は、第1の抵抗の長手方向軸に沿った方向に互いに対してオフセットされる。
【0016】
任意選択で、集積回路構造は、追加のSTI領域と、追加のSTI領域の上に配置された追加の抵抗アレイとをさらに含む。
【0017】
任意選択で、抵抗アレイと追加の抵抗アレイは、同じ形状を有する。
【0018】
抵抗アレイを製造する方法は、半導体基板を提供することと、半導体基板内のシャロートレンチアイソレーション(STI)領域上に複数の抵抗を有する抵抗アレイを形成することと、を含み、抵抗アレイ内の抵抗の少なくとも1つは、少なくとも部分的に相互接続コンタクト層の一部から形成され、相互接続コンタクト層は、能動素子へのローカル相互接続のためのミドルエンドオブラインプロセス中に製造される。
【0019】
任意選択で、相互接続コンタクト層は、1つ以上の能動素子のゲート領域を実現するためのものである。
【0020】
任意選択で、相互接続コンタクト層は、1つ以上の能動素子のゲート領域を実現するための別の相互接続コンタクト層の上にある。
【0021】
任意選択で、抵抗の前記少なくとも1つは、相互接続コンタクト層の上にある追加の相互接続コンタクト層の一部からも少なくとも部分的に形成される。
【0022】
任意選択で、抵抗アレイは、約100オーム/平方以下のシート抵抗を有する。
【0023】
他の特徴、実施形態および有利な点が、詳細な説明で説明される。
【0024】
図面は、いくつかの特徴の設計および有用性を示し、類似の要素が、共通の参照番号によって参照される。これらの図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。上記および他の利点および目的がどのようにして得られるかをより良く理解するために、添付の図面に示されている、より詳細な説明が提供される。これらの図面は、特許請求の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】高いシート抵抗の抵抗を有する集積回路構造の上面図を示す。
図2-1】図1の線A−A’に沿った図1の集積回路構造の断面図を示す。
図2-2】図1の線B−B’に沿った図1の集積回路構造の断面図を示す。
図3】低いシート抵抗の抵抗を有する集積回路構造の上面図を示す。
図4-1】図3の線A−A’に沿った図1の集積回路構造の断面図を示す。
図4-2】図3の線B−B’に沿った図1の集積回路構造の断面図を示す。
図4-3】図3の線C−C’に沿った図1の集積回路構造の断面図を示す。
図5】シート抵抗が低い抵抗を有する集積回路構造の上面図を示す。
図6-1】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-2】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-3】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-4】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-5】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-6】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-7】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-8】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-9】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-10】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-11】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-12】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-13】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図6-14】図3の集積回路を製造する工程を示す、線A−A’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-1】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-2】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-3】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-4】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-5】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-6】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-7】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-8】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-9】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-10】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-11】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-12】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-13】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図7-14】図3の集積回路を製造する工程を示す、線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。
図8】集積回路内の抵抗を製造するプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、様々な特徴について図面を参照して説明する。図面は縮尺通りに描かれておらず、同様の構造または機能の要素は図面全体を通して同様の参照番号で表されていることに留意されたい。図面は説明を容易にすることのみを意図していることに、留意されたい。これらは、特許請求された発明の網羅的な説明として、または特許請求された発明の範囲に対する限定として意図されてはいない。さらに、図示されたアイテムは、示された態様または利点のすべてを有する必要はない。特定のアイテムと関連して説明される態様または利点は、必ずしもそのアイテムに限定されず、そのように図示されていないとしても、任意の他のアイテムにおいて実施され得る。
【0027】
本開示の実施形態は、ミドルエンドオブライン(MEOL)相互接続コンタクト層を用いて形成された抵抗およびその製造方法を提供する。本明細書に記載の実施形態による抵抗は、描かれた寸法で約100オーム/平方(例えば、100±10オーム/平方)以下の低いシート抵抗を有し、従来の抵抗に比べて、少ないスペースを使用し、良好なエレクトロマイグレーション耐性を有する。さらに、本明細書に記載の実施形態による抵抗を形成する方法は、追加のマスクおよび処理ステップなしに、現行の半導体製造プロセスに容易に組み込むことができる。
【0028】
図1は、金属相互接続レベルに形成された抵抗を有する集積回路構造1000を示す。図2−1および図2−2は、それぞれ図1の線A−A’および線B−B’に沿った集積回路構造1000の断面図を示す。集積回路構造1000は、アクティブ領域(図示せず)、ダミー領域1080、およびシャロートレンチアイソレーション(STI)領域1060を有する基板1020を含む。隣接する2つのアクティブ領域の間にSTI領域を設けることができる。このようなSTI領域は、それぞれのアクティブ領域内の能動素子間の電流リークを防止するために設けられてもよい。STI領域1060上に、誘電体層1320内に位置する抵抗層1380がある。抵抗層1380は、ゲート導電領域1120および第1の相互接続コンタクト層1260が形成される別の誘電体層1220の上に配置される。抵抗層1380は、金属材料(例えば、窒化チタン(TiN))を含むことができる。抵抗層1380は、蒸着またはスパッタリングなどの堆積プロセスによって形成することができる。次に、第2の相互接続コンタクト層1360が、抵抗層1380の端子(例えば、対向する端部)上に形成される。ビアコンタクト層1460が、第2の相互接続コンタクト層1360上に形成され、抵抗層1380と第1のレベルのメタライゼーション1560との間の垂直接続を提供する。
【0029】
図1図2−1、および図2−2に示すように、第2の相互接続コンタクト層1360に接続された端子を有する抵抗層1380が、抵抗を形成する。上記のように形成された抵抗は、高いシート抵抗(Hi−R)(例えば、600〜1000オーム/平方)を有することができる。他の実施形態では、シート抵抗は、他の値を有することができる。また、場合によっては、抵抗の長さは0.3μmであり、幅は0.36μmであってもよい。抵抗のこのような寸法は、抵抗が(上記の例のように)高いシート抵抗を有することを可能にする。
【0030】
しかしながら、特定の用途では、低抵抗の抵抗を有することが望ましい場合がある。例えば、伝送線路の反射を防止するために伝送線路の端部で使用される終端抵抗は、低抵抗(例えば、50オーム)であり得る。図1のHi−R抵抗を使用して終端抵抗を形成するために、複数のHi−R抵抗を並列に配置することによって広い面積が必要になることがある。したがって、集積回路で使用するためのシート抵抗の低い抵抗、ならびにマスクおよび処理ステップを追加することなく、それを製造する方法を開発することが、望ましいことがある。また、特定の高速アプリケーションでは、終端抵抗を通る大電流駆動が必要になる場合がある。従って、面積ペナルティにもかかわらず、エレクトロマイグレーションを乗り越えるために、大きく広いHi−R抵抗が必要になることがある。従って、高いエレクトロマイグレーション耐性を提供することができる、より小さな抵抗を有することもまた、望ましいことがある。
【0031】
本開示の実施形態は、ミドルエンドオブライン(MEOL)相互接続コンタクト層を用いて形成された抵抗およびその製造方法を提供する。本明細書に記載の実施形態による抵抗は、描かれた寸法で約100オーム/平方(例えば、100±10オーム/平方)以下の低いシート抵抗を有し、従来の抵抗に比べて、少ないスペースを使用し、良好なエレクトロマイグレーション耐性を有する。さらに、本明細書に記載の実施形態による抵抗を形成する方法は、追加のマスクおよび処理ステップなしに、現行の半導体製造プロセスに容易に組み込むことができる。
【0032】
図3は、抵抗アレイ138内に複数の抵抗を有する集積回路構造100の上面図を示す。図4−1〜図4−3は、それぞれ、図3の線A−A’、線B−B’および線C−C’に沿った集積回路構造100の断面図を示す。構造100は、1つ以上のアクティブ領域内の1つ以上の能動素子(図示せず)、シャロートレンチアイソレーション(STI)領域106、およびSTI領域106に隣接するダミー領域108を含む基板102を有する。ダミー領域108は、化学機械研磨(CMP)プロセスに対して金属密度をより均一にするために設けられ、したがって、より均一な研磨後の層トポグラフィを導く。
【0033】
図に示すように、集積回路構造100は、2対のゲート領域112と、2対のゲート領域112の各々における2つのゲート領域112の間の相互接続コンタクト層136,126と、ダミー領域108とを含む。ゲート領域112および相互接続コンタクト層126,136は、より均一な密度を提供するためのダミー領域108の一部である。相互接続コンタクト層136,126は、アクティブ領域(図示せず)上に形成される。相互接続コンタクト層は、第1の相互接続コンタクト層126と、第2の相互接続コンタクト層136とを含む。図4−1および図4−2に示すように、第2の相互接続コンタクト層136は、第1の相互接続コンタクト層126の上に形成される。相互接続コンタクト層126,136は、集積回路構造100内の能動素子のソース及びドレイン領域へのローカル相互接続を提供するコンタクトを含む。第1および第2の相互接続コンタクト層126,136は、集積回路構造100の製造中のMEOLステージ中に形成される層である。
【0034】
図4−1および図4−2を参照すると、集積回路構造100はまた、STI領域106上に配置された複数の抵抗を有する抵抗アレイ138を含む。抵抗アレイ138は、第2の相互接続コンタクト層136の少なくとも一部で形成され、その結果、抵抗アレイ138は、第2の相互接続コンタクト層136と同じ層レベルにある。第1のビアコンタクト146aが、抵抗アレイ138内の抵抗の第1の端部の端子の上に形成される。また、第2のビアコンタクト146bが、抵抗アレイ138内の抵抗の第2の端部(第1の端部と反対側)の端子の上に形成される。第1及び第2のビアコンタクト146a、146bは、同じビアコンタクト層に形成されてもよい。図4−3に示すように、第1のレベルのメタライゼーション156が、ビアコンタクト146a、146bの各々の上に設けられ、集積回路構造100内の能動素子間の接続のためのポートを形成すると共に、ビアコンタクト146a、146bを介して抵抗アレイ138に接続する。
【0035】
図3に示すように、第1のビアコンタクト146aは、抵抗アレイ138内のそれぞれの抵抗の第1の端部を横切って延び、第2のビアコンタクト146bは、抵抗アレイ138内のそれぞれの抵抗の第2の端部を横切って延びる。したがって、抵抗アレイ138内の抵抗は、並列に接続される。
【0036】
図4−1〜図4−3は、抵抗アレイ138が第2の相互接続コンタクト層136の少なくとも一部から作られていることを示すが、抵抗アレイ138は、任意の1つ以上のMEOL相互接続コンタクト層を用いて形成することができる。いくつかの実施形態では、抵抗アレイ138は、第2の相互接続コンタクト層136の代わりに、第1の相互接続コンタクト層126の少なくとも一部から作ることができる(すなわち、抵抗アレイ138は、第1の相互接続コンタクト層126と同じ層から作ることができる)。また、いくつかの実施形態では、所望の抵抗値を達成するために、抵抗アレイ138は、第1のコンタクト層126および第2のコンタクト層136の両方で形成することができる。
【0037】
図5は、抵抗アレイ538を有する集積回路構造500の上面図を示す。図3と同じ層には同じ参照番号を付している。集積回路構造500は、抵抗アレイ538内の少なくとも2つの抵抗が整列していない点を除いて、集積回路100と同様である。図に示すように、抵抗アレイ538内の1つおきの抵抗が、その隣接する抵抗に対して長手方向にシフトされて、抵抗アレイ538の交互のパターンを生成する。図示の実施形態では、集積回路構造500はまた、抵抗アレイ538の対向する端部のそれぞれに複数のメタライゼーション156を含む。具体的には、第1のメタライゼーション156が、同じ長手方向位置にある抵抗アレイ538内の抵抗の端部を接続する。したがって、第1のメタライゼーション156は、抵抗アレイ538内の1つおきの抵抗の端部に接続される。同様に、第2のメタライゼーション156が、抵抗アレイ538内の1つおきの抵抗の端部に接続される。図に示すように、抵抗アレイ538内の抵抗の端部に接続するためのビアコンタクト146は、図3に示す形状よりも占めるスペースが少ない。詳細には、図5のビアコンタクト146は、図3のビアコンタクト146aに比べて幅が狭い。
【0038】
図6−1〜図6−14および図7−1〜図7−14は、図3の集積回路構造100を製造する工程を示す、線A−A’および線C−C’に沿った断面模式図のシーケンスである。製造プロセスは、基板102および基板102上に配置されたパッシベーション層104から始まる。基板102は、半導体材料であってもよい。基板102に使用できる材料の例には、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、シリコンカーバイド(SiC)、Si/SiGeなどの層状半導体などがある。パッシベーション層104は、酸化物、窒化物、酸窒化物、またはそれらの任意の組み合わせなどの絶縁材料を含むことができる。パッシベーション層104は、化学気相堆積(CVD)、プラズマ化学気相堆積(PECVD)、化学溶液堆積、蒸発、原子層堆積(ALD)、または他の任意の堆積プロセスを含む任意の従来の堆積プロセスを利用して基板102上に形成することができる。
【0039】
図6−1および図7−1は、アクティブ領域(図示せず)、シャロートレンチアイソレーション(STI)領域106、およびSTI領域106に隣接するダミー領域を画定するために、基板102上に設けられたパターニングされたフォトレジスト層109を示す。具体的には、プロセスは、パッシベーション層104および/または基板102の表面の上にフォトレジスト層109を塗布することと、フォトレジスト層109を放射線のパターンに曝露することと、従来のレジスト現像薬を用いてフォトレジスト層109にパターンを現像することと、を含み得る。
【0040】
その後、エッチングプロセスが行われて、パッシベーション層104の露出部分をエッチングする。ドライエッチング技術(プラズマエッチングなど)またはウェットエッチング技術(化学エッチングなど)を含むが、これらに限定されない任意のエッチングプロセスを使用することができる。別のエッチングプロセスが実行されて、図6−2および図7−2に示すように、STI領域106が形成されるべき基板102の露出部分を除去する。
【0041】
図6−3および図7−3に示すように、トレンチ誘電体材料が基板102上に堆積され、続いてエッチバックプロセスが行われて、基板102の表面上の余分な材料が除去されて、STI領域106が形成される。STI領域106のためのトレンチ誘電体材料の例には、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)、高密度プラズマ酸化物(HDPO)などが含まれるが、これに限定されない。次いで、パッシベーション層104が除去される。
【0042】
次に、図6−4および図7−4に示すように、ゲート誘電体およびゲート導電性材料(層111として示す)が基板102上に堆積される。ゲート誘電体材料は、酸化物、窒化物、酸窒化物、またはそれらの組み合わせなどの絶縁材料を含むことができる。ゲート誘電体層の例は、酸化シリコン(SiO2)、二酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)などを含む。ゲート導電性材料は、ドープされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の導電性材料を含むことができる。パターニングされたフォトレジスト層119が、図6−4および図7−4に示すように、層111内にゲート領域を画定するために、層111の上に設けられる。
【0043】
次に、図6−5および図7−5に示すように、ゲート領域に定められていない導電性材料をエッチングするために、層111に対してエッチングプロセスが実行される。次いで、ゲート形成プロセスが実行されて、基板102のアクティブ領域(図示せず)およびダミー領域上にゲート領域112を形成する。
【0044】
次に、図6−6および図7−6に示すように、誘電体層122およびパッシベーション層124が、ゲート領域112の上に堆積される。誘電体層122は、高誘電材料を含むことができる。誘電体層122の例には、SiO2およびTEOSが含まれる。誘電体層122は、80から100nmの範囲の任意の厚さを有することができる。他の実施形態では、誘電体層122は、80nm未満、または100nm超の厚さを有することができる。パッシベーション層124は、酸化物、窒化物、酸窒化物、またはそれらの任意の組み合わせなどの絶縁材料を含むことができる。一実施形態では、パッシベーション層124は、窒化物(N)を含む。誘電体層122は、パッシベーション層104/124を形成する際に使用される堆積プロセスと同じでも異なっていてもよい従来の堆積プロセス(例えば、CVD、PECVD、蒸発、ALDまたは化学溶液堆積など)を用いて形成することができる。
【0045】
図6−6および図7−6に示すように、次に、パターニングされたフォトレジスト層129が、パッシベーション層124の上に設けられて、アクティブ領域およびダミー領域上の誘電体層122内に形成されるべき第1の相互接続コンタクト層126(図6−7に示す)を画定する。パッシベーション層124および誘電体層122が、パターニングおよびエッチングされて、第1の相互接続コンタクト層126がアクティブ領域およびダミー領域上に形成されるべき露出部分を除去する。導電性材料が基板102上に堆積され、CMPプロセスが続いて行われ、導電性材料をパッシベーション層124まで研磨する。図6−7および図7−7に示すように、このようにして、第1の相互接続コンタクト層126が形成される。第1の相互接続コンタクト層126に適した導電性材料の例は、タングステン(W)、タンタル(Ta)、または任意の他の金属または合金を含むが、これらに限定されない。第1の相互接続コンタクト層126は、能動素子のソース領域およびドレイン領域へのローカル相互接続を提供するアクティブコンタクトを含む。第1の相互接続コンタクト層126は、ゲート領域112と同じ層に形成される。
【0046】
次に、図6−8および図7−8に示すように、別の誘電体層132およびパッシベーション層134が、基板102上に堆積される。誘電体層132は、高誘電材料を含むことができる。誘電体層132の例には、SiO2(例えば、炭素ドープSiO2)およびTEOSが含まれる。誘電体層132は、20から70nmの範囲の任意の厚さを有することができる。他の実施形態では、誘電体層132は、20nm未満、または70nm超の厚さを有することができる。パッシベーション層134は、酸化物、窒化物、酸窒化物、またはそれらの任意の組み合わせなどの絶縁材料を含むことができる。一実施形態では、パッシベーション層134は、窒化物(N)を含む。
【0047】
図6−9および図7−9に示すように、次に、パターニングされたフォトレジスト層139が、パッシベーション層134の上に設けられて、アクティブ領域およびダミー領域上の誘電体層132内に形成されるべき第2の相互接続コンタクト層136(図6−10に示す)を画定する。パターニングされたフォトレジスト層139はまた、図6−10および図7−10に示すように、STI領域106上の第2の相互接続コンタクト層136で形成されるべき抵抗アレイ138内の複数の抵抗を画定する。抵抗アレイ138内の抵抗の各々は、抵抗の長手方向軸に沿って測定された0.1から3μmの範囲の任意の長さ(より好ましくは、0.2から2μmの範囲の任意の長さ)と、0.01から0.1μmの範囲の任意の幅(より好ましくは、0.02から0.05μmの範囲の任意の幅)とを有し得る。他の実施形態では、長さは、3μmより長くてもよい。いくつかの実施形態では、STI領域上の抵抗アレイ138は、6つの抵抗を含む。他の実施形態では、抵抗アレイ138は、6つより多い抵抗、または6つより少ない抵抗を有することができる。パッシベーション層134および誘電体層132の露出部分を除去するためにエッチングプロセスを実行することができ、そこに、第1の相互接続コンタクト層126の上の第2の相互接続コンタクト層136の部分、及び抵抗アレイ138を形成する第2の相互接続コンタクト層136の他の部分が、アクティブ領域、ダミー領域及びSTI領域上に形成される。第2の相互接続コンタクト層136のための導電性材料が、基板102上に堆積され、CMPプロセスが続いて行われ、導電性材料をパッシベーション層134まで研磨する。このようにして、図6−10および図7−10に示すように、抵抗アレイ138を形成する部分を含む第2の相互接続コンタクト層136が形成される。第2の相互接続コンタクト層136および抵抗アレイ138に適した導電性材料の例は、タングステン(W)、タンタル(Ta)、または任意の他の金属または合金を含むが、これらに限定されない。
【0048】
いくつかの実施形態では、第2の相互接続コンタクト層136は、第1の相互接続コンタクト層126と同じ材料で作られる。いくつかの実施形態では、第2の相互接続コンタクト層136は、第1の相互接続コンタクト層126と異なる材料で作られる。第1の相互接続コンタクト層126上に形成された第2の相互接続コンタクト層136は、第1の相互接続コンタクト層126と能動素子へのローカル相互接続を提供するアクティブコンタクトを含む。第2の相互接続コンタクト層136は、STI領域106上の抵抗アレイ138内の複数の抵抗を形成するためにも使用される。
【0049】
次に、図6−11および図7−11に示すように、誘電体層142およびパッシベーション層144が、基板102上に堆積される。誘電体層142は、酸化物、窒化物、酸窒化物またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。誘電体層142は、約10nm(例えば、10nm±2nm)の範囲の厚さを有することができる。他の実施形態では、誘電体層142は、10nmよりも厚いまたは10nmよりも薄い厚さを有することができる。パッシベーション層144は、酸化物、窒化物、酸窒化物、またはそれらの任意の組み合わせなどの絶縁材料を含むことができる。一実施形態では、パッシベーション層144は、窒化物(N)を含む。次に、パターニングされたフォトレジスト層149が、パッシベーション層144の上に設けられ、アクティブ領域(図示せず)の第2の相互接続コンタクト層136上の誘電体層142内に形成されるべきビアコンタクト(例えば、図3に示すビアコンタクト146a/146b)を画定する。特に、パターニングされたフォトレジスト層149は、図3(および図7−12)に示すように、STI領域106上の抵抗アレイ138の両端の2つのそれぞれの端子上に形成されるビアコンタクト層146aおよびビアコンタクト146bを画定する。
【0050】
次に、図6−12および図7−12に示すように、誘電体層142およびパッシベーション層144が、パターニングおよびエッチングされて、第2の相互接続コンタクト層136および抵抗アレイ138の端子を露出させる。その後、導電性材料が基板102上に堆積され、続いてCMPプロセスが行われて、ビアコンタクト146aおよびビアコンタクト146bが形成される。ビアコンタクト146a、146bのための導電性材料の例は、タングステンまたは銅(Cu)を含む化合物であってもよい。
【0051】
次に、第1のレベルのメタライゼーションが、バックエンドオブライン(BEOL)プロセスによって形成され得る。具体的には、図6−13および図7−13に示すように、レベル間誘電体(ILD)層152およびパッシベーション層154が、堆積によって基板102上に形成される。ILD層152は、いずれかの相互接続構造で使用され得る任意の従来の有機(例えば、ポリイミド、ポリアミド、シリコン含有ポリマー)または無機誘電体材料(例えば、ホウ素・リンをドープしたシリケートガラス(BPSG)またはSiO2)を含むことができる。ILD層152は、限定されるものではないが、CVD、PECVD、化学溶液堆積、スピンオンコーティング、蒸発などを含む任意の既知の堆積プロセスを用いて形成することができる。パッシベーション層154は、酸化物、窒化物、酸窒化物、またはそれらの任意の組み合わせなどの絶縁材料を含むことができる。一実施形態では、パッシベーション層154は、窒化物(N)を含む。パターニングされたフォトレジスト層159が、パッシベーション層154の上に設けられ、第1のレベルのメタライゼーション156のためのコンタクト開口部を画定する。
【0052】
次に、図6−14および図7−14に示すように、第1のレベルのメタライゼーション156のためのコンタクト開口部が形成されるべきパッシベーション層154および誘電体層152の露出部分を除去するために、エッチングプロセスが実行されてもよい。図6−14および図7−14に示すように、導電性材料が基板102上に堆積され、CMPが続いて実行され、コンタクト開口部を充填し、第1のレベルのメタライゼーション156を形成する。導電性材料は、スパッタリング、メッキ、CVD、PECVD、蒸発などの堆積プロセスによって形成することができる。第1のレベルのメタライゼーション156に適した導電性材料は、いずれかの相互接続構造で使用され得る任意の導電性配線材料を含むことができる。第1のレベルのメタライゼーション156のための導電性材料の例には、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)またはそれらの合金およびシリサイドが含まれるが、これらに限定されない。第1のレベルのメタライゼーション156は、ビアコンタクト146aの上に(および、図示されていないが、同様にビアコンタクト146bの上に)設けられ、集積回路構造100内の能動素子間を接続すると共に、ビアコンタクト146a、146bを介して抵抗アレイ138に接続するポートを形成する。
【0053】
上記の実施形態では、抵抗アレイ138は、第2の相互接続コンタクト層136から形成されるものとして説明されている。他の実施形態では、STI領域106上の抵抗アレイ138は、第1の相互接続コンタクト層126で形成されてもよい。そのような実施形態では、第1のコンタクト層126が、STI領域106上の抵抗アレイ138内の複数の抵抗を形成するために使用される。このような実施形態では、図6−6および図7−6のパターニングされたフォトレジスト129は、STI領域106上の第1の相互接続コンタクト層126で形成されるべき抵抗アレイ138を画定することができる。画定されると、第1の相互接続コンタクト層126のための導電性材料が堆積されて、第1の相互接続コンタクト層126で抵抗アレイ138内の抵抗を形成する。さらなる実施形態では、抵抗アレイ138内の複数の抵抗は、第1の相互接続コンタクト層126および第2の相互接続コンタクト層136で形成することができる。
【0054】
図8は、集積回路構造内に抵抗アレイを製造するプロセス600を示すフローチャートである。このプロセスは、項目602で、基板にSTI領域を形成することから始まる。STI領域は、アクティブ領域およびSTI領域を画定するためのリソグラフィプロセス、STI領域が形成されるべき基板の部分を除去するためのエッチングプロセス、およびトレンチ誘電体材料を堆積するための堆積プロセス、それに続くエッチバックプロセスによって形成されてもよい。
【0055】
次に、集積回路構造のアクティブ領域およびダミー領域上のゲート領域が形成される(項目604)。標準的なゲート形成プロセスを用いて、アクティブ領域および基板102のSTI領域に隣接するダミー領域上にゲート領域112を形成することができる。
【0056】
次に、アクティブ領域およびダミー領域上の第1の相互接続コンタクト層が形成される(項目606)。第1の相互接続コンタクト層は、第1の相互接続コンタクト層を画定するためのリソグラフィプロセス、第1の相互接続コンタクト層が形成されるべき部分を除去するためのエッチングプロセス、および導電性材料を堆積するための堆積プロセス、それに続くCMPプロセスによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の相互接続コンタクト層は、ゲート領域が形成されるのと同じ誘電体層内に形成される。
【0057】
次に、ゲート導電領域上の部分と、STI領域上の抵抗アレイ内の抵抗を形成する別の部分とを有する第2の相互接続コンタクト層が形成される(項目608)。第2の相互接続コンタクト層は、ゲート導電領域上の部分と、抵抗アレイのための部分とを画定するためのリソグラフィプロセス、これらの部分を除去するためのエッチングプロセス、および除去された部分に導電性材料を堆積するための堆積プロセス、それに続くCMPプロセスによって形成されてもよい。
【0058】
次に、第2の相互接続コンタクト層上のビアコンタクトが、抵抗アレイの2つの対向する端部(端子)に形成される(項目610)。ビアコンタクトおよび抵抗アレイは、ビアコンタクトを画定するためのリソグラフィプロセス、ビアコンタクトが形成されるべき部分を除去するためのエッチングプロセス、および抵抗アレイの対向する端部にビアコンタクトを形成するために導電性材料を堆積するための堆積プロセス、それに続くCMPプロセスによって形成されてもよい。
【0059】
次に、抵抗アレイの対向する端部のビアコンタクト上の第1のレベルのメタライゼーションが形成される(項目612)。第1のレベルのメタライゼーションは、バックエンドオブライン(BEOL)プロセスによって形成され得る。
【0060】
他の実施形態では、抵抗アレイは、項目608において第2の相互接続コンタクト層で形成される代わりに、項目606において第1の相互接続コンタクト層で形成される。別の実施形態では、抵抗アレイは、項目608において第2の相互接続コンタクト層で形成されると共に、項目606において第1の相互接続コンタクト層で形成されてもよい。
【0061】
本開示の実施形態は、MEOLプロセス中に1つ以上の相互接続コンタクト層から作られる抵抗アレイ138内の複数の抵抗を提供する。抵抗アレイ138を形成するために相互接続コンタクト層を利用することによって、いくつかの利点が達成され得る。第1に、相互接続コンタクト層は、抵抗アレイ138を有するまたは有さないにかかわらず回路設計のすでに一部であり得る。したがって、相互接続コンタクト層を用いて抵抗アレイ138を実現するのに、別の層を追加する必要はない。また、抵抗アレイ138は、追加のマスクまたは処理ステップなしに、標準的な半導体技術を使用して製造することができる。さらに、相互接続コンタクト層(例えば、タングステン)から作られた抵抗アレイ138は、図1のHi−R抵抗の抵抗値(約650オーム/平方であり得る)と比較して、より低いシート抵抗(例えば、約100オーム/平方以下)を有することができる。ある場合には、第1の相互接続層126から作られた抵抗アレイ138の抵抗値は、約17.6オーム/平方であり、第2の相互接続層136から作られた抵抗アレイ138の抵抗値は、約55オーム/平方である。第1の相互接続層126および第2の相互接続層136から作られた抵抗アレイ138の抵抗値は、約14オーム/平方であり得る。したがって、抵抗アレイ138内の複数の並列な抵抗は、低いシート抵抗(例えば、高速I/O終端抵抗)を提供することができ、図1のHi−R抵抗と比較して、取るスペースをはるかに少なくできる。例えば、第2の相互接続コンタクト層136から作られた抵抗アレイ138の6つの並列な抵抗の抵抗は、約118オームであり得、第1の相互接続コンタクト層126から作られた抵抗アレイ138の6つの並列な抵抗の抵抗は、約38オームであり得る。他の例では、6つの並列な抵抗の抵抗は、上述の例示的な値とは異なっていてもよい。
【0062】
場合によっては、1つ以上のMEOL相互接続コンタクト層から作られた抵抗アレイ138は、図1のHi−R抵抗の少なくとも5倍から30倍高い電磁耐性を提供することができる。加えて、本開示の実施形態による抵抗アレイ138は、集積回路構造内の残りの構成要素からの非常に高いノイズ耐性を提供する。抵抗の許容誤差に関して、1つ以上のMEOL相互接続コンタクト層から作られた抵抗アレイ138は、約30%である。しかしながら、そのパーセンテージは、集積回路構造内における複数の抵抗アレイ138の均一なレイアウトによって低減され得る。
【0063】
上記の実施形態では、抵抗アレイ138内の抵抗は、並列であるとして説明した。他の実施形態では、抵抗アレイ138内の抵抗は、並列でなくてもよい。
【0064】
また、上記の実施形態では、集積回路構造100/500は、1つの抵抗アレイ138を有するものとして説明した。他の実施形態では、集積回路構造100/500は、複数の抵抗アレイ138を有することができ、抵抗アレイ138の各々は、図3または図5に示すような形状を有する。
【0065】
特定の特徴が示され、説明されているが、それらは特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更および修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味であるとみなされるべきである。特許請求の範囲に記載された発明は、代替物、改変物および等価物をカバーすることが意図されている。
図1
図2-1】
図2-2】
図3
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図5
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図6-4】
図6-5】
図6-6】
図6-7】
図6-8】
図6-9】
図6-10】
図6-11】
図6-12】
図6-13】
図6-14】
図7-1】
図7-2】
図7-3】
図7-4】
図7-5】
図7-6】
図7-7】
図7-8】
図7-9】
図7-10】
図7-11】
図7-12】
図7-13】
図7-14】
図8