特許第6765460号(P6765460)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6765460植物をプロバイオティクスで処理するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6765460
(24)【登録日】2020年9月17日
(45)【発行日】2020年10月7日
(54)【発明の名称】植物をプロバイオティクスで処理するための方法
(51)【国際特許分類】
   A24B 1/00 20060101AFI20200928BHJP
【FI】
   A24B1/00
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-4956(P2019-4956)
(22)【出願日】2019年1月16日
(62)【分割の表示】特願2015-505873(P2015-505873)の分割
【原出願日】2013年4月10日
(65)【公開番号】特開2019-88300(P2019-88300A)
(43)【公開日】2019年6月13日
【審査請求日】2019年2月13日
(31)【優先権主張番号】13/444,272
(32)【優先日】2012年4月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594112886
【氏名又は名称】アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェリー・ウェイン・マーシャル
(72)【発明者】
【氏名】セルバン・シー・モルドベアヌ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エフ・デイビス
(72)【発明者】
【氏名】マービン・グレン・リディック
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−027545(JP,A)
【文献】 特開2006−180715(JP,A)
【文献】 特開2005−192436(JP,A)
【文献】 特表2011−522558(JP,A)
【文献】 特表2009−514804(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B1/00−15/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ材料中のアミノ酸およびタバコ特異的ニトロソアミン含有量を低減する方法であって、タバコ植物成分をつ以上のプロバイオティクスと接触させることを含み、
前記タバコ植物成分が、タバコ種子、タバコ実生苗、未熟な生きた植物、成熟した生きた植物、収穫された植物、またはそれらの一部分からなる群から選択され、前記2つ以上のプロバイオティクスが、ビフィドバクテリウム属、ラクトバシラス属、エンテロコッカス属、プロイオノバクテリウム属(proionobacterium)、バシラス属、サッカロミセス属、ストレプトコッカス属のプロバイオティクス種、およびそれらの混合物からなる群から選択され、前記2つ以上のプロバイオティクスが、ビフィドバクテリウム属から選択される少なくとも1つのプロバイオティクスを含む、方法。
【請求項2】
前記タバコ植物成分が、収穫されていない植物である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記つ以上のプロバイオティクスが、ビフィドバクテリウムアドレセンティス、ビフィドバクテリウムアニマリス、ビフィドバクテリウムビフィダム、ビフィドバクテリウムブレヴェ、ビフィドバクテリウムインファンティス、ビフィドバクテリウムラクティス、ビフィドバクテリウムロンガム、ビフィドバクテリウムシュードカテヌラータム、ビフィドバクテリウムシュードロンガム、ビフィドバクテリウム種、ビフィドバクテリウムサーモフィラム、ラクトバシラスアシドフィラス、ラクトバシラスアリメンタリウス、ラクトバシラスアミロボラス、ラクトバシラスブルガリクス、ラクトバシラスビフィダス、ラクトバシラスブレビス、ラクトバシラスカゼイ、ラクトバシラスカウカシクス、ラクトバシラスクリスパータス、ラクトバシラスカルバータス、ラクトバシラスデルブルッキー、ラクトバシラスファーメンタム、ラクトバシラスガリナラム、ラクトバシラスガセリ、ラクトバシラスヘルベティカス、ラクトバシラスジョンソニー、ラクトバシラスラクティス、ラクトバシラスライヒマニ、ラクトバシラスパラカゼイ、ラクトバシラスプランタルム、ラクトバシラスロイテリ、ラクトバシラスラムノサス、ラクトバシラスサリバリウス、ラクトバシラス種、ラクトバシラススポロゲネス、ラクトバシラスラクティス、ストレプトコッカスセルモリス、ストレプトコッカスフェシウム、ストレプトコッカスインファンティス、ストレプトコッカスサーモフィラス、エンテロコッカスフェシウム、ペディオコッカスアシディラクティシ、スタフィロコッカスサーモフィラス、スタフィロコッカスカルノサス、スタフィロコッカスキシロサス、サッカロミセスブラウディ、サッカロミセスセレビシエ、サッカロミセスブラウディ、バシラスセレウスバールトヨ、バシラスサブティリス、バシラスコアギュランス、バシラスリケニフォルミス、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記つ以上のプロバイオティクスが、前記ビフィドバクテリウム属から選択される2つ以上のプロバイオティクス、または前記ラクトバシラス属から選択される2つ以上のプロバイオティクス、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記接触させるステップが、水中の溶液、懸濁液、または分散液中で前記つ以上のプロバイオティクスを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記接触させるステップが、前記つ以上のプロバイオティクス1mL当たり1×10個のコロニー形成単位〜1×1010個のコロニー形成単位を含む溶液中で前記つ以上のプロバイオティクスを適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記接触させるステップが、1つ以上の界面活性剤を前記タバコに適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記接触させるステップ後の前記タバコ材料のアスパラギン含有量が、少なくとも50重量%低減される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記タバコ植物成分が、鉄管乾燥タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコ、またはそれらの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記タバコ材料を無煙タバコ製品または喫煙物品に組み込むことをさらに含む、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記タバコ材料が、カットフィラーの形態である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記タバコ材料が、タバコブレンドの形態である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記喫煙物品が、喫煙時の、未処理の対照喫煙物品に対して低減された主流煙のアクリルアミド含有量を特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
主流煙中のアクリルアミドの低減量が、未処理の対照喫煙物品と比較して少なくとも20重量%である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
主流煙中のアクリルアミドの低減量が、未処理の対照喫煙物品と比較して少なくとも40重量%である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
請求項10に記載の方法に従って調製されたシガレットまたは無煙タバコ製品の形態のタバコ製品。
【請求項17】
包装材料によって取り囲まれた喫煙可能な材料のロッドと、前記ロッドにその一端で取り付けられたフィルターと、を含むシガレットの形態の喫煙物品の形態のタバコ製品であって、前記喫煙可能な材料が、アスパラギンの含有量を低減させるようにつ以上のプロバイオティクスで前処理されたタバコ植物成分を含むタバコ材料を含み、前記タバコ植物成分が、タバコ種子、タバコ実生苗、未熟な生きた植物、成熟した生きた植物、収穫された植物、またはそれらの一部分からなる群から選択され、前記2つ以上のプロバイオティクスが、ビフィドバクテリウム属、ラクトバシラス属、エンテロコッカス属、プロイオノバクテリウム属(proionobacterium)、バシラス属、サッカロミセス属、ストレプトコッカス属のプロバイオティクス種、およびそれらの混合物からなる群から選択され、前記2つ以上のプロバイオティクスが、ビフィドバクテリウム属から選択される少なくとも1つのプロバイオティクスを含む、タバコ製品。
【請求項18】
前記喫煙物品が、喫煙時の、未処理の対照喫煙物品に対して低減された主流煙のアクリルアミド含有量を特徴とする、請求項17に記載のタバコ製品。
【請求項19】
主流煙中のアクリルアミドの低減量が、未処理の対照喫煙物品と比較して少なくとも20重量%である、請求項18に記載のタバコ製品。
【請求項20】
主流煙中のアクリルアミドの低減量が、未処理の対照喫煙物品と比較して少なくとも40重量%である、請求項18に記載のタバコ製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物、ならびに植物(例えば、タバコ)を生育、収穫、および/または処理する方法に対する修正に関する。具体的に、本発明は、タバコから作製もしくは誘導された製品、または他の方法でタバコを組み込み、ヒトによる消費が意図される製品に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレット等の人気のある喫煙物品は、実質的に円柱形でロッド状の構造を有し、巻紙で巻かれることにより、所謂「タバコロッド」を形成する、裁刻されたタバコ(例えば、カットフィラーの形状に)等の喫煙可能な材料の装填物、ロール、またはカラムを含む。通常、シガレットは、タバコロッドと端と端とで接して一直線に並んだ円柱形のフィルター要素を有する。典型的に、フィルター要素は、「プラグラップ」として知られる紙材料により取り囲まれた可塑化酢酸セルローストウを含む。あるシガレットは、複数の区分を有するフィルター要素を組み込み、それらの区分のうちの1つは、活性炭粒子を含んでよい。典型的に、フィルター要素は、「チップペーパー」として知られる取り囲む包装材料を使用し、タバコロッドの一端に取り付けられる。吸い込んだ主流煙の外気での希釈を提供するために、チップ材料およびプラグラップに穿孔することも望ましいものとなっている。喫煙者は、タバコの一端に点火し、タバコロッドを燃やして、シガレットを用いる。次いで、喫煙者は、シガレットの反対端(例えば、フィルター端部)から吸い込むことにより、自身の口の中に主流煙を受け取る。
【0003】
シガレットの製造に使用されるタバコは、典型的に、ブレンド形態で使用される。例えば、ある人気のタバコブレンドは、一般に「アメリカンブレンド」と呼ばれ、鉄管乾燥タバコ、バーレー種タバコ、およびオリエンタルタバコの混合を含み、多くの場合に、ある加工されたタバコ、例えば、再構成タバコおよび加工タバコステムを含む。特定のシガレットブランドの製造に使用されるタバコブレンド内の各種タバコの正確な量は、ブランド毎に異なる。しかしながら、多くのタバコブレンドにとって、鉄管乾燥タバコは、ブレンドの比較的大きな割合を占め、一方オリエンタルタバコは、ブレンドの比較的小さい割合を占める。例えば、Tobacco Encyclopedia,Voges(Ed.)p.44〜45(1984),Browne,The Design of Cigarettes,3rd Ed.,p.43(1990)およびTobacco Production,Chemistry and Technology,Davis et al.(Eds.)p.346(1999)を参照されたい。
【0004】
タバコは、所謂「無煙」形態で嗜好されてもよい。特に人気の無煙タバコ製品は、何らかの形態の加工タバコまたはタバコ含有配合物を使用者の口に挿入することによって用いられる。種々の無煙タバコ製品が知られている。例えば、各々が参照により本明細書に組み込まれる、Schwartzへの米国特許第1,376,586号、Leviへの同第3,696,917号、Pittmanらへの同第4,513,756号、Sensabaugh,Jr.らへの同第4,528,993号、Storyらへの同第4,624,269号、Tibbettsへの同第4,991,599号、Townsendへの第4,987,907号、Sprinkle,IIIらへの同第5,092,352号、Whiteらへの同第5,387,416号、Williamsへの同第6,668,839号、Williamsへの同第6,834,654号、Atchleyらへの同第6,953,040号、Atchleyらへの同第7,032,601号、およびAtchleyらへの同第7,694,686号、Williamsへの米国特許公開第2004/0020503号、Quinterらへの同第2005/0115580号、Stricklandらへの同第2006/0191548号、Holton,Jr.らへの同第2007/0062549号、Holton,Jr.らへの同第2007/0186941号、Stricklandらへの同第2007/0186942号、Dubeらへの同第2008/0029110号、Robinsonらへの同第2008/0029116号、Robinsonらへの同第2008/0173317号、Engstromらへの同第2008/0196730号、Neilsenらへの同第2008/0209586号、Crawfordらへの同第2008/0305216号、Essenらへの同第2009/0065013号、Kumarらへの同第2009/0293889号、Gaoらへの同第2010/0291245号、およびMuaらへの同第2011/0139164号、ArnarpらへのPCT第WO04/095959号、およびAtchleyへの同第WO2010/132444号に記載される無煙タバコ配合物の種類、成分、および加工方法を参照されたい。
【0005】
無煙タバコ製品の一種は、「嗅ぎタバコ」と呼ばれる。一般に「スヌース」と称される湿性嗅ぎタバコ製品の代表種は、欧州、特にスウェーデンにおいて、Swedish Match AB、Fiedler & Lundgren AB、Gustavus AB、Skandinavisk Tobakskompagni A/S、およびRocker Production AB等の企業によってまたはそれらを通じて製造されている。米国で入手可能なスヌース製品は、R.J.Reynolds Tobacco Companyによって商品名Camel Snus Frost、Camel Snus Original、およびCamel Snus Spiceで市販されている。例えば、Bryzgalov et al.,1N1800 Life Cycle Assessment,Comparative Life Cycle Assessment of General Loose and Portion Snus(2005)を参照されたい。さらに、スヌース製造と関連付けられたある品質基準は、所謂GothiaTek基準として構築された。代表的な無煙タバコ製品も商品名Oliver Twist(House of Oliver Twist A/S)、Copenhagen、Skoal、SkoalDry、Rooster、Red Seal、Husky、およびRevel(U.S.Smokeless Tobacco Co.)、「taboka」(Philip Morris USA)、Levi Garrett、Peachy、Taylor′s Pride、Kodiak、Hawken Wintergreen、Grizzly、Dental、Kentucky King、およびMammoth Cave(Conwood Company,LLC)、およびCamel Orbs、Camel Sticks、およびCamel Strips(R.J.Reynolds Tobacco Company)で市販されている。
【0006】
長年にわたり、タバコ製品に用いられるタバコ材料の全体的な特徴または性質を変えるための様々な処理方法および添加剤が提示されてきた。例えば、タバコ材料の化学もしくは感覚特性を変えるため、または喫煙可能なタバコ材料の場合は、そのタバコ材料を含む物品を喫煙することによって生成される主流煙の化学または感覚特性を変えるために、添加剤または処理プロセスが用いられた。例えば、参照によりすべてが本明細書に組み込まれる、Geissらへの米国特許第4,140,136号、Newtonらへの同第4,151,848号、Mattinaらへの同第4,308,877号、Gravelyらへの同第4,476,881号、Gravelyらへの同第4,556,073号、Gravelyらへの同第4,557,280号、Sempらへの同第4,566,469号、Rothらへの同第5,372,149号、Kogaらへの同第7,549,425号、Kogaらへの同第7,549,426号、およびKogaらへの同第7,556,046号において説明されるように、ある化学化合物(例えば、タバコ特異的ニトロソアミンまたは「TSNA」を含むニトロソアミン、窒素、セルロース成分、およびニコチン)の含有量を低減させるといった目的で、種々の細菌および他の微生物がタバコに添加された。
【0007】
当該技術分野において、タバコ植物等の植物の特徴および性質、ならびに喫煙物品または無煙タバコ製品に有用なタバコ組成物および配合物を変えるためのさらなる方法を提供することが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第1,376,586号明細書
【特許文献2】米国特許第3,696,917号明細書
【特許文献3】米国特許第4,513,756号明細書
【特許文献4】米国特許第4,528,993号明細書
【特許文献5】米国特許第4,624,269号明細書
【特許文献6】米国特許第4,991,599号明細書
【特許文献7】米国特許第4,987,907号明細書
【特許文献8】米国特許第5,092,352号明細書
【特許文献9】米国特許第5,387,416号明細書
【特許文献10】米国特許第6,668,839号明細書
【特許文献11】米国特許第6,834,654号明細書
【特許文献12】米国特許第6,953,040号明細書
【特許文献13】米国特許第7,032,601号明細書
【特許文献14】米国特許第7,694,686号明細書
【特許文献15】米国特許出願公開第2004/0020503号明細書
【特許文献16】米国特許出願公開第2005/0115580号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第2006/0191548号明細書
【特許文献18】米国特許出願公開第2007/0062549号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2007/0186941号明細書
【特許文献20】米国特許出願公開第2007/0186942号明細書
【特許文献21】米国特許出願公開第2008/0029110号明細書
【特許文献22】米国特許出願公開第2008/0029116号明細書
【特許文献23】米国特許出願公開第2008/0173317号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2008/0196730号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2008/0209586号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2008/0305216号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0065013号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0293889号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2010/0291245号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2011/0139164号明細書
【特許文献31】国際公開第2004/095959号
【特許文献32】国際公開第2010/132444号
【特許文献33】米国特許第4,140,136号明細書
【特許文献34】米国特許第4,151,848号明細書
【特許文献35】米国特許第4,308,877号明細書
【特許文献36】米国特許第4,476,881号明細書
【特許文献37】米国特許第4,556,073号明細書
【特許文献38】米国特許第4,557,280号明細書
【特許文献39】米国特許第4,566,469号明細書
【特許文献40】米国特許第5,372,149号明細書
【特許文献41】米国特許第7,549,425号明細書
【特許文献42】米国特許第7,549,426号明細書
【特許文献43】米国特許第7,556,046号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Tobacco Encyclopedia,Voges(Ed.)p.44〜45(1984)
【非特許文献2】Browne,The Design of Cigarettes,3rd Ed.,p.43(1990)
【非特許文献3】Tobacco Production,Chemistry and Technology,Davis et al.(Eds.)p.346(1999)
【非特許文献4】Bryzgalov et al.,1N1800 Life Cycle Assessment,Comparative Life Cycle Assessment of General Loose and Portion Snus(2005)
【発明の概要】
【0010】
本発明は、植物またはその一部分を処理し、その中に存在するある化合物の量を修正(例えば、増加および/または減少)する方法を提供する。本発明の方法が適用され得る植物は異なり得、限定なしに、種々のつる植物、樹木、低木を含む任意の顕花植物または球果植物、および結実するもの、野菜、およびマメ科植物ならびに穀物等の他の植物が挙げられる。
【0011】
ある点について、本発明は、商品を生成するために使用される植物、特に食品または他の経口製品の材料として使用される植物を用いること、および収穫された植物の一部に存在するある化合物の量を修正するようにその植物を処理することを必要とする。そのような方法は、収穫された植物の一部が苦味の低下等のある味の変化を呈するようにし得る。これらの方法を適用することができるある特定の植物としては、限定されないが、マメ(例えば、リマ豆、緑豆、大豆、コーヒー豆)、キャベツ、オクラ、カボチャ、レタス、トマト、ピーマン、アスパラガス、セロリ等の野菜植物;根菜および球根野菜(例えば、ラディッシュ、タマネギ、ニンニク、およびニンジン);穀物(例えば、小麦、バーレー、オーツ、トウモロコシ、米、ライ、ソルガム);結実植物(例えば、イチゴ);結実つる植物(例えば、ブドウ、メロン、およびクランベリー);結実低木(ブルーベリー)、および結実樹木(例えば、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、チェリー、ピーチ、バナナ、プランテイン、およびリンゴ等の果物);マメ科植物(例えば、ナッツ);茶;ホップ;ハーブおよび香辛料植物が挙げられる。ある実施形態において、この方法はタバコに関する。
【0012】
本発明の一態様において、植物を処理するための方法が提供され、植物を1つ以上のプロバイオティクスで処理することを含む。ある実施形態において、この方法は、タバコ、食品、または飲料製品に加工され得る植物中のアミノ酸含有量を修正する(例えば、減少させる)ことに関する場合があり、熱の適用を必要とする(例えば、焼く、揚げる、または電子レンジで調理することにより)。熱の適用によって食品製品に加工され得る例示の植物としては、限定されないが、小麦および小麦粉等の穀物(例えば、朝食用シリアル、ビスケット、クラッカー、ウエハース、パン、クリスプブレッド、およびクッキーの生成用)、モルトおよびバーレー(例えば、ビールの生成用)、ジャガイモ(例えば、ポテトチップおよびフライドポテトの生成用)、コーヒーおよびチコリ(焙煎コーヒー飲料に使用するため)が挙げられる。例えば、ある植物中のアスパラギンのレベルを修正することができ、未処理の食品製品に対して、そこから生成される食品製品のアクリルアミド含有量を低減させることができる。
【0013】
本発明の一態様において、タバコ植物を処理するための方法が提供され、タバコ植物を1つ以上のプロバイオティクスで処理することを含む。例えば、ある実施形態において、本発明は、タバコ材料中のあるアミノ酸およびタバコ特異的ニトロソアミンの含有量を修正する(例えば、減少させる)方法に関し、タバコ植物成分を1つ以上のプロバイオティクスと接触させることを含む。タバコ植物成分は異なり得、例えば、タバコ植物成分は、タバコ種子、タバコ実生苗、未成熟の生きた植物、成熟した生きた植物、収穫された植物、または上記のいずれかの一部分(例えば、茎のみ、もしくは葉のみ、もしくは種子の表面の一部分等の生きた植物の一部分)からなる群から選択され得る。ある実施形態において、タバコ植物成分は、収穫されていない植物である。
【0014】
種々のプロバイオティクスおよびそれらの混合物は、本発明に従い使用することができる。ある実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスは、ビフィドバクテリウム属、ラクトバシラス属、エンテロコッカス属、プロイオノバクテリウム(proionobacterium)属、バシラス属、サッカロミセス属、ストレプトコッカス属のプロバイオティクス種、およびそれらの混合物からなる群から選択される。例示のプロバイオティクスとしては、限定されないが、ビフィドバクテリウムアドレセンティス、ビフィドバクテリウムアニマリス、ビフィドバクテリウムビフィダム、ビフィドバクテリウムブレヴェ、ビフィドバクテリウムインファンティス、ビフィドバクテリウムラクティス、ビフィドバクテリウムロンガム、ビフィドバクテリウムシュードカテヌラータム、ビフィドバクテリウムシュードロンガム、ビフィドバクテリウム種、ビフィドバクテリウムサーモフィラム、ラクトバシラスアシドフィラス、ラクトバシラスアリメンタリウス、ラクトバシラスアミロボラス、ラクトバシラスブルガリクス、ラクトバシラスビフィダス、ラクトバシラスブレビス、ラクトバシラスカゼイ、ラクトバシラスカウカシクス、ラクトバシラスクリスパータス、ラクトバシラスカルバータス、ラクトバシラスデルブルッキー、ラクトバシラスファーメンタム、ラクトバシラスガリナラム、ラクトバシラスガセリ、ラクトバシラスヘルベティカス、ラクトバシラスジョンソニー、ラクトバシラスラクティス、ラクトバシラスライヒマニ、ラクトバシラスパラカゼイ、ラクトバシラスプランタルム、ラクトバシラスロイテリ、ラクトバシラスラムノサス、ラクトバシラスサリバリウス、ラクトバシラス種、ラクトバシラススポロゲネス、ラクトバシラスラクティス、ストレプトコッカスセルモリス、ストレプトコッカスフェシウム、ストレプトコッカスインファンティス、ストレプトコッカスサーモフィラス、エンテロコッカスフェシウム、ペディオコッカスアシディラクティシ、スタフィロコッカスサーモフィラス、スタフィロコッカスカルノサス、スタフィロコッカスキシロサス、サッカロミセスブラウディ、サッカロミセスセレビシエ、サッカロミセスブラウディ、バシラスセレウスバールトヨ、バシラスサブティリス、バシラスコアギュランス、バシラスリケニフォルミス、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0015】
いくつかの実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスは、ビフィドバクテリウム属から選択される少なくとも1つのプロバイオティクスと、ラクトバシラス属から選択される少なくとも1つのプロバイオティクスと、を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスは、ビフィドバクテリウム属から選択される2つ以上のプロバイオティクス、またはラクトバシラス属から選択される2つ以上のプロバイオティクス、を含む。
【0016】
タバコ植物成分をプロバイオティクスと接触させる方法は様々であり得る。例えば、ある実施形態において、接触させることは、1つ以上のプロバイオティクスを、水中の溶液、懸濁液、または分散液中で適用することを含む。ある実施形態において、接触させるステップは、1つ以上のプロバイオティクス1mL当たり約1×10個のコロニー形成単位〜約1×1010個のコロニー形成単位を含む溶液中で適用することを含む。接触させるステップは、任意に、同じ配合物(例えば、溶液、分散液、懸濁液、または乾燥形態)または別個の配合物のいずれかで、1つ以上のさらなる成分をタバコ植物成分に適用することをさらに含み得る。例えば、接触させるステップは、1つ以上の界面活性剤をタバコに適用することをさらに含んでよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、タバコ植物成分を1つ以上のプロバイオティクスと接触させるステップ後のタバコ材料のアスパラギン含有量は、プロバイオティクスと接触していないタバコ植物成分のアスパラギン含有量の約50重量%以下、約40%以下、約30%以下、または約20%以下である。言い換えれば、本発明の方法に従い処理されたタバコ成分は、上記のパーセンテージのいずれかに従いアスパラギン含有量の低減を呈し得る。
【0018】
この方法は、いくつかの実施形態において、タバコ材料を無煙タバコ製品または喫煙物品に組み込むステップをさらに含む。タバコ材料は、例えば、カットフィラーの形態および/またはタバコブレンドの形態であり得る。ある実施形態において、タバコ植物成分は、鉄管乾燥タバコ、バーレー種タバコ、オリエンタルタバコ、またはそれらの混合物を含む。そのような喫煙物品は、いくつかの実施形態において、喫煙時の、未処理の対照喫煙物品に対して低減される主流煙のアクリルアミド含有量を特徴とする。主流煙中のアクリルアミドの低減量は、いくつかの実施形態において、未処理の対照喫煙物品と比較して少なくとも約20重量%、または未処理の対照喫煙物品と比較して少なくとも約40重量%であり得る。
【0019】
本発明のさらなる態様において、プロバイオティクス処理されたタバコを含むタバコ組成物を含有するタバコ製品、本発明の方法に従い処理されたタバコを含有するシガレットまたは無煙タバコ製品の形態の喫煙物品等が提供される。一実施形態において、包装材料によって取り囲まれた喫煙可能な材料のロッドと、ロッドの一端に取り付けられたフィルターと、を含む、シガレット形態の喫煙物品が提供され、喫煙可能な材料は、アスパラギンの含有量を修正する(例えば、減少させる)ように、拡大して主流煙中に形成されるアクリルアミドの含有量を修正するように、1つ以上のプロバイオティクスで前処理されたタバコ材料を含む。
【0020】
本発明の実施形態に関する理解を提供するために、添付の図面が参照されるが、これらは必ずしも原寸で描かれておらず、参照番号は、本発明の例示の実施形態の構成要素を指す。図面は単なる例示であり、本発明を限定するものとして見なされてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】シガレットの形態を有する喫煙物品の展開斜視図であり、喫煙可能な材料、包装材料成分、およびシガレットのフィルター要素を示す。
図2】製品の幅にわたって取られた無煙タバコ製品の実施形態の断面図であり、本発明の無煙タバコ組成物で充填された外袋を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、ここで以下により完全に説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に記載される実施形態に限定されると見なされるべきではなく、むしろこれらの実施形態は、この開示が全体的および完全であり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。この明細書および特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別途明記しない限り、複数の指示対象を含む。「乾燥重量パーセント」または「乾燥重量ベース」に対する言及は、乾燥成分(すなわち、水を除くすべての成分)に基づく重量を指す。
【0023】
本発明は、修正されたレベルのある化合物を有する植物材料を提供する。例示の一態様において、本発明は、修正されたレベルのある化合物を有するタバコ、かかるタバコから誘導されるタバコ材料を組み込むタバコ製品、修正されたレベルのある化合物を有するタバコを調整するための方法、およびこのタバコから誘導されるタバコ材料をタバコ製品に組み込むための方法を提供する。ある化合物のレベルを修正する方法は、一般に、タバコを1つ以上のプロバイオティクスと接触させることを含む。本明細書で提供される論考は、主にタバコの処理に焦点を当てているが、多様な他の植物(果物、野菜、花、およびそれらの成分を含む)を、本明細書で提供される方法に従い処理し、修正されたレベルのある化合物をその中に有する植物および/または植物成分を得ることができることが知られている。
【0024】
本明細書で説明されるプロバイオティクス処理は、得られるタバコ材料に種々の影響を及ぼし得る。例えば、ある実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスで処理されたタバコは、修正されたレベルのある化学化合物を呈する。これらの変化は、味またはアロマの変化(例えば、苦味の低減またはより滑らかな風味)等のタバコの官能特性の修正をもたらし得る。得られる特定の結果は、処理に使用されるプロバイオティクスの種に部分的に関連する場合があることが知られている。異なる属、種、および/または亜種のプロバイオティクスが、タバコ内の種々の化合物のレベルに異なる影響を及ぼすと考えられる。
【0025】
特定の一実施形態において、タバコをプロバイオティクスで処理し、タバコのアミノ酸およびある他の成分の濃度を修正(例えば、低減)する。本発明のある実施形態において修正され得るあるアミノ酸およびアミノ酸誘導体としては、限定されないが、アスパラギン、トリプトファン、オキソプロリン、およびアスパラギン酸が挙げられる。有利に低減され得る1つの例示のアミノ酸は、アスパラギンである。アスパラギンは、アクリルアミドの前駆体であり、タバコ中のアスパラギンのレベルを低減させることによって、かかるタバコを含むシガレットからの煙中のアクリルアミドレベルを減少させることができる。さらに、無煙タバコ製品に使用されるタバコ中のアスパラギン含有量を低減することは、タバコに適用される任意の熱処理プロセス(例えば、滅菌)において生成されるアクリルアミドの量を低減することができる。一実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスでのタバコの処理は、未処理のタバコのアスパラギン含有量の約50重量%未満、未処理のタバコのアスパラギン含有量の約40重量%未満、未処理のタバコのアスパラギン含有量の約30重量%未満、または未処理のタバコのアスパラギン含有量の約20重量%未満であるアスパラギン含有量をもたらし得る。例えば、プロバイオティクス処理されたタバコ材料は、未処理のタバコ材料のアスパラギン含有量の約0重量%〜約70重量%、例えば、約5%〜約60%、および有利に約10%〜約40%を有し得る。
【0026】
対応して、ある実施形態では、プロバイオティクス処理されたタバコの使用は、そこから生成される煙中の減少したアクリルアミドレベルを呈する喫煙材料を提供することができる。例えば、ある実施形態において、プロバイオティクス処理されたタバコを100%含むタバコから生成された煙中のアクリルアミドレベルは、プロバイオティクス処理されていないタバコを100%含む対照シガレットと比較して、約10重量%以上、約20重量%以上、約30重量%以上、約40重量%以上、約50重量%以上、約60重量%以上のアクリルアミド低減を呈する。さらに、無煙タバコ製品中のプロバイオティクス処理されたタバコの使用は、減少したアクリルアミドレベルを持つ製品を提供することができる。プロバイオティクス処理されたタバコは、加工および/または使用の任意の段階で熱処理される製品において特に有効であり得る。
【0027】
特定の一実施形態において、タバコをプロバイオティクスで処理し、タバコ中のタバコ特異的ニトロソアミン(TSNA)の濃度を修正(例えば、低減)することができる。例示のTSNA化合物としては、N−ニトロソノルニコチン(NNN)、4−メチル−N−ニトロソアミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン(NNK)、N−ニトロソアナタビン(NAT)、4−メチル−N−ニトロソアミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノール(NNAL)、およびN−ニトロソアナバシン(NAB)が挙げられる。一実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスでのタバコの処理は、未処理のタバコと比較して約60重量%未満、または未処理のタバコの約50%未満のNNN含有量をもたらし得る。一実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスでのタバコの処理は、未処理のタバコと比較して、約70重量%未満、または未処理のタバコの約60重量%未満であるNAT含有量をもたらし得る。
【0028】
ある実施形態において、タバコ中の他の化合物のレベルは、プロバイオティクスでのタバコの処理によって修正することができる。いくつかの実施形態において低減される例示の化合物としては、限定されないが、アシロニトリル、リンゴ酸、キナ酸、およびグルコースが挙げられる。これらおよび他の化合物の減少は様々であり得るが、一般に、処理されたタバコは、未処理のタバコ中に存在する化合物の量と比較して、そのような各化合物の約10重量%〜約90重量%を含む。
【0029】
本明細書で使用される場合、用語「プロバイオティクス」または「プロバイオティクス微生物」は、種々の起源によってプロバイオティクスとして分類され得るすべての生きた微生物を包含することが意図される。例えば、国連食糧農業機関(Food and Agriculture Organization of the United Nations(FAO)は、プロバイオティクスを「適切な量で投与されたとき、宿主に健康利益を付与する生きた微生物」と定義している。いくつかの報告において、そのような健康利益として、限定されないが、腸管、気道、および/または尿生殖路のコロニー化、コレステロール代謝、ラクトース代謝、カルシウムの吸収、ビタミンの合成、イースト菌および膣感染の低減、消化問題の低減(例えば、便秘および下痢疾患)、天然抗生物質、乳酸、酵素、過酸化水素の生成、抗生物質様物質の生成による病原微生物の阻害、およびpHの減少が挙げられ得る。「プロバイオティクス」の伝統的な定義は、ヒトおよび動物の消化有機体に関するが、この用語は、農業の分野等の他の文脈において適用された。添加され得るある種のプロバイオティクスおよび組成成分としては、すべて参照により本明細書に組み込まれる、Harelらへの米国特許第8,097,245号、Heimらへの同第8,097,281号、Guenicheへの同第8,101,167号、およびPlailらへの同第8,101,170号に記載される例が挙げられる。
【0030】
本発明に従い使用されるプロバイオティクスは、「GRAS」(一般に安全と認められる)であることが好ましいが、ある実施形態では、非GRASプロバイオティクスを使用することができる。プロバイオティクスは、典型的に、それらの属、種、および株レベルによって特定される。ある認識されたプロバイオティクス属としては、ビフィドバクテリウム、ラクトバシラス、エンテロコッカス、プロイオノバクテリウム(proionobacterium)、バシラス、サッカロミセス、およびストレプトコッカスが挙げられる。多くの一般的なプロバイオティクスは、ラクトバシラス種、ビフィドバクテリウム種、およびストレプトコッカスサーモフィラスから選択される。
【0031】
例示のプロバイオティクスとしては、限定されないが、ビフィドバクテリウムアドレセンティス、ビフィドバクテリウムアニマリス、ビフィドバクテリウムビフィダム、ビフィドバクテリウムブレヴェ、ビフィドバクテリウムインファンティス、ビフィドバクテリウムラクティス、ビフィドバクテリウムロンガム、ビフィドバクテリウムシュードカテヌラータム、ビフィドバクテリウムシュードロンガム、ビフィドバクテリウム種、ビフィドバクテリウムサーモフィラム、ラクトバシラスアシドフィラス、ラクトバシラスアリメンタリウス、ラクトバシラスアミロボラス、ラクトバシラスブルガリクス、ラクトバシラスビフィダス、ラクトバシラスブレビス、ラクトバシラスカゼイ、ラクトバシラスカウカシクス、ラクトバシラスクリスパータス、ラクトバシラスカルバータス、ラクトバシラスデルブルッキー、ラクトバシラスファーメンタム、ラクトバシラスガリナラム、ラクトバシラスガセリ、ラクトバシラスヘルベティカス、ラクトバシラスジョンソニー、ラクトバシラスラクティス、ラクトバシラスライヒマニ、ラクトバシラスパラカゼイ、ラクトバシラスプランタルム、ラクトバシラスロイテリ、ラクトバシラスラムノサス、ラクトバシラスサリバリウス、ラクトバシラス種、ラクトバシラススポロゲネス、ラクトバシラスラクティス、ストレプトコッカスセルモリス、ストレプトコッカスフェシウム、ストレプトコッカスインファンティス、ストレプトコッカスサーモフィラス、エンテロコッカスフェシウム、ペディオコッカスアシディラクティシ、スタフィロコッカスサーモフィラス、スタフィロコッカスカルノサス、スタフィロコッカスキシロサス、サッカロミセスブラウディ、サッカロミセスセレビシエ、サッカロミセスブラウディ、バシラスセレウスバールトヨ、バシラスサブティリス、バシラスコアギュランス、バシラスリケニフォルミスが挙げられる。
【0032】
有利に、本発明に従い使用されるプロバイオティクス組成物は、1つ以上のプロバイオティクスの混合物である。本発明に従い使用され得るプロバイオティクスは、ある実施形態において、単一株および/または種と比較して改善された機能性を有し得る、1つ以上の属、種、および/または株のブレンドを含んでよい。
【0033】
本発明に従い、1つ以上のプロバイオティクスは、1つ以上の植物に適用され得る。特に、それらは1つ以上の植物成分(例えば、タバコ植物成分)に適用されてよい。「タバコ」、「タバコ植物」、または「タバコ植物成分」とは、植物の生活環の種々の段階のタバコを意味する。例えば、1つ以上のプロバイオティクスは、ある実施形態において、種子、実生苗、収穫されていない植物(異なる成熟段階での)、または収穫された植物に適用することができ、これらはすべて本明細書でさらに詳述されるように、タバコ植物の段階であると見なされる。用語「植物」および「植物成分」も同様に、植物の生活環の種々の段階での植物(例えば、商品を生成する植物)に関する。したがって、ある実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスは、種子、実生苗、収穫されていない植物(異なる成熟段階での)、または本明細書に記載されるもの等の任意の種類の植物を含む収穫された植物に適用することができる。その植物から生成された商品は、植物の任意の部分(例えば、葉、野菜、果物、花、種子、茎、または植物全体)を含んでよく、したがって、植物の種々の部分が、本明細書で提供される方法に従うプロバイオティクス処理の結果として、ある化合物の修正されたレベルを呈し得る。
【0034】
本明細書で提供される方法が適応可能なタバコ(複数可)は様々であり得る。ある実施形態において、用いられ得るタバコとしては、鉄管乾燥またはバージニア(例えば、K326)、バーレー、天日乾燥(例えば、インディアンクルヌール(Indian Kurnool)およびオリエンタルタバコ(カテリーニ、プレリップ、コモティニ、クサンチ、およびヤンボルタバコを含む))、メリーランド、暗色、暗色火乾燥、暗色空気乾燥(例えば、パサンダ、クバノ(Cubano)、ジャティン(Jatin)、およびベズキ(Bezuki)タバコ)、明色空気乾燥(例えば、ノースウィスコンシンおよびガルパオタバコ)、インディアン空気乾燥、レッドロシアンおよびルスティカ(Rustica)タバコ、ならびに種々の他の稀なまたは特製のタバコ、および前述のタバコのいずれかの種々のブレンドが挙げられる。種々のタバコ、生育の実施、および収穫の実施に関する説明は、参照により本明細書に組み込まれる、Tobacco Production,Chemistry and Technology,Davis et al.(Eds.)(1999)に記載されている。ニコチアナ(Nicotiana)種からの種々の代表的な他の種類の植物は、各々が参照により本明細書に組み込まれる、Goodspeed,The Genus Nicotiana,(Chonica Botanica)(1954)、Sensabaugh,Jr.らへの米国特許第4,660,577号、Whiteらへの同第5,387,416号、およびLawsonらへの同第7,025,066号、Lawrence,Jr.への米国特許出願公開第2006/0037623号、およびMarshallらへの同第2008/0245377号に記載されている。例示のニコチアナ種としては、ニコチアナタバカム、ニコチアナラスティカ、ニコチアナアラタ、ニコチアナアレントシ、ニコチアナエクセルシオール(N.excelsior)、ニコチアナフォルゲンチアナ(N.forgetiana)、ニコチアナグラウカ(N.glauca)、ニコチアナグルチノサ(N.glutinosa)、ニコチアナゴセイ(N.gossei)、ニコチアナカワカミ(N.kawakamii)、ニコチアナナイチアナ(N.knightiana)、ニコチアナラングスドルフィ(N.langsdorffii)、ニコチアナオトホラ(N.otophora)、ニコチアナセトケリ(N.setchellii)、ニコチアナ‐シルベストリス(N.sylvestris)、ニコチアナトメントサ(N.tomentosa)、ニコチアナトメントシホルミス(N.tomentosiformis)、ニコチアナアンドゥラタ(N.undulata)、ニコチアナxサンデラエ(N.x sanderae)、ニコチアナアフリカナ(N.africana)、ニコチアナアムプレキシカウリス(N.amplexicaulis)、ニコチアナベナビデシ(N.benavidesii)、ニコチアナボナリエンシス(N.bonariensis)、ニコチアナデブネイ(N.debneyi)、ニコチアナロンギフロラ(N.longiflora)、ニコチアナマリチナ(N.maritina)、ニコチアナメガロシフォン(N.megalosiphon)、ニコチアナオシデンタリス(N.occidentalis)、ニコチアナパニクラタ(N.paniculata)、ニコチアナプルムバギニフォリア(N.plumbaginifolia)、ニコチアナライモンジ(N.raimondii)、ニコチアナロスラタ(N.rosulata)、ニコチアナシムランス(N.simulans)、ニコチアナストクトニ(N.stocktonii)、ニコチアナスアベオレンス(N.suaveolens)、ニコチアナアンブラチカ(N.umbratica)、ニコチアナベルチナ(N.velutina)、ニコチアナウィガンジオイデス(N.wigandioides)、ニコチアナアカウリス(N.acaulis)、ニコチアナアクミナタ(N.acuminata)、ニコチアナアテヌアタ(N.attenuata)、ニコチアナベンサミアナ(N.benthamiana)、ニコチアナカビコラ(N.cavicola)、ニコチアナクレベランジ(N.clevelandii)、ニコチアナコルジフォリア(N.cordifolia)、ニコチアナコリンボサ(N.corymbosa)、ニコチアナフラグランス(N.fragrans)、ニコチアナグッドスピーディ(N.goodspeedii)、ニコチアナリネアリス(N.linearis)、ニコチアナミエルシ(N.miersii)、ニコチアナヌジカウリス(N.nudicaulis)、ニコチアナオブツシフォリア(N.obtusifolia)、ニコチアナオシデンタリス亜種ヘスペリス(N.occidentalis subsp.Hersperis)、ニコチアナパウシフロラ(N.pauciflora)、ニコチアナペツニオイデス(N.petunioides)、ニコチアナクアドリバルビス(N.quadrivalvis)、ニコチアナレパンダ(N.repanda)、ニコチアナロツンジホリア(N.rotundifolia)、ニコチアナソラニフォリア(N.solanifolia)、およびニコチアナスペガジニ(N.spegazzinii)が挙げられる。
【0035】
ニコチアナ種は、遺伝子組換えまたは交配技術を使用して誘導され得る(例えば、タバコ植物を遺伝子操作または交配し、成分の生成、特徴、または属性を増減させることができる)。例えば、Fitzmauriceらへの米国特許第5,539,093号、Wahabらへの同第5,668,295号、Fitzmauriceらへの同第5,705,624号、Weiglへの同第5,844,119号、Dominguezらへの同第6,730,832号、Liuらへの同第7,173,170号、Colliverらへの同第7,208,659号、およびBenningらへの同第7,230,160号、Conklingらへの米国特許出願公開第2006/0236434号、およびNielsenらへのPCT第WO2008/103935号に記載される植物の遺伝子組換えの種類を参照されたい。各々が参照により本明細書に組み込まれる、Sensabaugh,Jr.らへの米国特許第4,660,577号、Whiteらへの同第5,387,416号、およびDominguezらへの同第6,730,832号に記載されるタバコの種類も参照されたい。最も好ましくは、タバコ材料は、適切に乾燥および熟成されたものである。鉄管乾燥タバコを乾燥させるための特に好ましい技術および条件は、参照により本明細書に組み込まれるNestor et al.,Beitrage Tabakforsch.Int.,20(2003)467−475および米国特許第6,895,974号(Peele)に記載されている。タバコを空気乾燥させるための代表的な技術および条件は、参照により本明細書に組み込まれる、Roton et al.,Beitrage Tabakforsch.Int.,21(2005)305−320、およびStaaf et al.,Beitrage Tabakforsch.Int.,21(2005)321−330に記載されている。ある種の珍しいまたは稀なタバコは、天日乾燥させることができる。オリエンタルタバコの喫煙の質を改善するための様式および方法は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,025,066号に記載されている。代表的なオリエンタルタバコとしては、カテリーニ、プレリップ、コモティニ、クサンチ、およびヤンボルタバコが挙げられる。暗色空気乾燥されたタバコを含むタバコ組成物は、参照により本明細書に組み込まれる、Marshallらへの米国特許出願公開第2008/0245377号に記載されている。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Beesonらへの米国特許出願公開第2011/0247640号に記載されるタバコの種類も参照されたい。
【0036】
ニコチアナ種は、その中に存在する種々の化合物の含有量について選択することができる。例えば、ある実施形態において、ニコチアナ種の植物(例えば、Galpao communタバコ)は、それらの豊富な葉表面の化合物について特に生育させられる。ある実施形態において、ニコチアナ種の植物は、それらの比較的低レベルのある望ましくない化合物(例えば、アスパラギン)について特に生育させられる。タバコ植物は、温室、生育箱、もしくは屋外の畑で生育することができるか、また水耕で生育することができる。
【0037】
プロバイオティクスがタバコ植物に適用される手段は、様々であり得る。本発明において使用することができるか、または使用するために修正することができる、植物を微生物で処理するある方法は、すべてが参照により本明細書に組み込まれる、Geissらへの米国特許第4,140,136号、Newtonらへの同第4,151,848号、Mattinaらへの同第4,308,877号、Gravelyらへの同第4,476,881号、Gravelyらへの同第4,556,073号、Gravelyらへの同第4,557,280号、Sempらへの同第4,566,469号、Rothらへの同第5,372,149号、Kogaらへの同第7,549,425号、Kogaらへの同第7,549,426号、およびKogaらへの同第7,556,046号で提供される。
【0038】
本発明で開示されるプロバイオティクスの適用の方法は、多くの場合、タバコ植物の段階に少なくとも部分的に依存する。例えば、ある実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスは、植え付ける前にタバコ種子に適用される。かかる実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスは、種子処理またはコーティングの形態で適用され得る。例えば、種子をプロバイオティクス溶液に浸すか、プロバイオティクス溶液に浸漬するか、またはプロバイオティクス溶液を噴霧することができる。ある実施形態において、1つ以上のプロバイオティクスは、実生苗または収穫されていない(生きた)植物形態のタバコに適用される。かかる実施形態において、プロバイオティクスの噴霧適用が使用され得るが(例えば、水圧ブームスプレー、エアブラストスプレー、噴霧器、空気スプレーを使用する)、プロバイオティクス適用の方法はそれに限定されない。
【0039】
1つ以上のプロバイオティクスを適用することは有利であり得るが、タバコ植物は依然として生きた形態であり、いくつかの実施形態において、タバコ植物の収穫後にプロバイオティクスを適用することも可能である。かかる適用は、収穫直後、収穫後加工(例えば、植物の乾燥、キュアリング、および/または物理的加工)の前後、またはその間の任意の段階を含む、収穫後の任意の時点で発生し得る。プロバイオティクスの適用は、植物の生活環の1つの段階で行われ得るか、または2つ以上の段階で実行され得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、液体形態で(例えば、溶液、分散液、または懸濁液として)プロバイオティクスを適用することは有利であり得る。プロバイオティクスが混合される液体は、様々であり得るが、一般に、液体は水を含む。いくつかの他の実施形態において、乾燥状態、例えば、顆粒または粉塵形態等の1つ以上のプロバイオティクスが適用され得る。使用されるプロバイオティクスの濃度および量は、様々であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、プロバイオティクスは、約1×10個のコロニー形成単位(CFU)/mL〜約1×1010個のコロニー形成単位/mL(例えば、約2×10個のコロニー形成単位/mL)を含む溶液中で植物(例えば、生きた植物)に適用される。コロニー形成単位は、プロバイオティクスサンプル中の生(生きた)細胞の測定値を提供する。
【0041】
ある実施形態において、他の成分をプロバイオティクスとともに植物に適用することができる。かかる成分は、同じ配合物(例えば、溶液、分散液、懸濁液、もしくは乾燥形態)中に添加され得るか、または別個の配合物中のタバコに適用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、1つ以上の界面活性剤が、プロバイオティクスとともにタバコに適用される。界面活性剤は、例えば、非イオン性界面活性剤であり得る。限定されないが、ポリソルベート20(Tween−20(登録商標))およびポリソルベート80(Tween−80(登録商標))等のポリソルベート界面活性剤、ならびにTriton(商標)Xシリーズ界面活性剤等のポリ(エチレングリコール)系界面活性剤を含む、様々な界面活性剤を使用することができる。プロバイオティクスがタバコを効果的にコーティングするのを助けるための他の試薬は、種々の糖、植物抽出物(例えば、ユッカ抽出物、海藻抽出物)、およびそれらの誘導体を含み得る。
【0042】
タバコ植物全体、またはニコチアナ種の植物のある一部または部分を、本明細書で提供されるように使用および/または処理することができる。例えば、植物の事実上すべて(例えば、植物全体)を収穫し、そのように用いることができる。代替として、植物の種々の部分または細片を収穫するか、または収穫後の処理のために分離することができる。例えば、花、葉、幹、茎、根、種子、およびそれらの種々の組合せを、使用またはさらなる処理のために単離することができる。
【0043】
植物またはその部分の収穫後加工は、様々であり得る。収穫後、植物またはその部分は、非熟成形態で使用することができる(例えば、植物またはその部分を、任意の乾燥プロセスに供することなく使用することができる)。例えば、植物またはその部分は、顕著な貯蔵、取扱い、または加工条件に供することなく使用することができる。ある状況において、植物またはその部分を事実上収穫直後に使用することが有利である。代替として、例えば、非熟成形態の植物またはその部分を、後日使用するために冷蔵または冷凍する、凍結乾燥する、照射に供する、黄色化する、乾燥する、キュアリングする(例えば、空気乾燥技術または熱の適用を用いる技術を使用する)、加熱する、または調理する(例えば、焼く、揚げる、もしくは茹でる)、ないしは別の方法で後日使用するために貯蔵または処理に供することができる。
【0044】
収穫された植物またはその部分は、物理的に加工され得る。植物またはその部分を個々の部分または細片に分離することができる(例えば、葉を茎から除去することができ、および/またはそれらの茎および葉を柄から除去することができる)。収穫された植物または個々の部分もしくは細片を、部分または細片にさらに分割することができる(例えば、葉を刻む、切断する、粉砕する、微粉化する、ミリングする、またはフィラータイプの細片、顆粒、粒子、または微粉末として特徴付けられ得る細片または部分に挽くことができる)。タバコ材料は、加工されたタバコ部分または細片の形態、本質的に天然のラミナおよび/またはステム形態の乾燥および熟成させたタバコ、タバコ抽出物、抽出されたタバコパルプ(例えば、溶媒として水を使用する)、または前述の混合物(例えば、抽出されたタバコパルプを、顆粒化した乾燥および熟成させた天然のタバコラミナと合わせた混合物)を有し得る。タバコ製品に使用されるタバコとしては、最も好ましくは、タバコラミナ、またはタバコラミナおよびステムの混合物が挙げられる。タバコ製品中のタバコの部分は、加工されたタバコステム(例えば、カットロールド(cut−rolled)ステム、カットロールド膨張ステム、もしくはカットパフ(cut−puffed)ステム)、または体積膨張タバコ(例えば、ドライアイス膨張タバコ(DIET)等のパフタバコ)等の加工された形態を有してよい)。例えば、すべてが参照により組み込まれる、de la Burdeらへの米国特許第4,340,073号、Guyらへの同第5,259,403号、Poindexterらへの同第5,908,032号、およびPoindexterらへの同第7,556,047号に記載されるタバコ膨張プロセスを参照されたい。さらに、タバコ製品は、任意に、発酵されたタバコを組み込んでもよい。参照により本明細書に組み込まれる、AtcheleyらへのPCT第WO05/063060号に記載されるタバコ加工技術の種類も参照されたい。
【0045】
タバコがそのような形態で提供される様式は、様々であり得る。植物またはその一部は、(例えば、加圧されるか、またはロール処理に供されることによって)外力または外部圧に供され得る。かかる加工条件を実行するとき、植物もしくはその部分は、その天然の含水率に近似する含水率(例えば、収穫直後のその含水率)、植物もしくはその部分に水分を添加することによって達成される含水率、または植物もしくはその部分の乾燥から得られる含水率を有し得る。例えば、粉末化、微粉化、粉砕、またはミリングした植物の細片またはその部分は、約25重量パーセント未満、多くの場合、約20重量パーセント未満、および頻繁に約15重量パーセント未満の含水率を有し得る。タバコ部分または細片は、粉砕、ミリング等のための装置および技術を使用し、粉末型の形態に粉末化、粉砕、または微粉化することができる。最も好ましくは、タバコは、ハンマーミル、カッターヘッド、空調ミル等の装置を使用する粉砕またはミリングの間、比較的乾燥した形態である。例えば、タバコの部分または細片は、その含水率が約15重量パーセント未満〜約5重量パーセント未満であるときに粉砕またはミリングされてよい。
【0046】
喫煙可能な形態または無煙形態で使用されることが意図されるタバコ組成物は、単一種のタバコ(例えば、所謂「ストレートグレード」形態)を組み込んでよい。例えば、タバコ組成物中のタバコは、鉄管乾燥タバコのみで構成されてよい(例えば、タバコのすべてが、鉄管乾燥タバコラミナ、または鉄管乾燥タバコラミナおよび鉄管乾燥タバコステムの混合物のいずれかから構成または誘導されてよい)。タバコ組成物中のタバコは、所謂「ブレンド」形態を有してもよい。例えば、本発明のタバコ組成物中のタバコは、鉄管乾燥、バーレー(例えば、マラウィバーレータバコ)、およびオリエンタルタバコ(例えば、タバコラミナ、またはタバコラミナおよびタバコステムの混合物から構成または誘導されるタバコとして)の部分または細片の混合物を含んでよい。例えば、代表的なブレンドは、乾燥重量ベースで約30〜約70部のバーレータバコ(例えば、ラミナ、またはラミナおよびステム)、および約30〜約70部の鉄管乾燥タバコ(例えば、ステム、ラミナ、またはラミナおよびステム)を組み込んでよい。他の例示のタバコブレンドは、乾燥重量ベースで約75部の鉄管乾燥タバコ、約15部のバーレータバコ、および約10部のオリエンタルタバコ、または約65部の鉄管乾燥タバコ、約25部のバーレータバコ、および約10部のオリエンタルタバコ、または約65部の鉄管乾燥タバコ、約10部のバーレータバコ、および約25部のオリエンタルタバコを組み込む。他の例示のタバコブレンドは、約20〜約30部のオリエンタルタバコおよび約70〜約80部の鉄管乾燥タバコを組み込む。
【0047】
本開示に従い処理されたタバコは、ある実施形態において、後次に抽出することができる。種々の抽出技術が使用され得る。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Beesonらへの米国特許出願公開第2011/0247640号に記載される抽出プロセスを参照されたい。タバコの成分を抽出するための他の例示の技術は、すべてが参照により本明細書に組み込まれる、Fioreへの米国特許第4,144,895号、Osborne,Jr.らへの同第4,150,677号、Reidへの同第4,267,847号、Wildmanらへの同第4,289,147号、Brummerらへの同第4,351,346号、Brummerらへの同第4,359,059号、Mullerへの同第4,506,682号、Keritsisへの同第4,589,428号、Sogaらへの同第4,605,016号、Pouloseらへの同第4,716,911号、Niven,Jr.らへの同第4,727,889号、Bernasekらへの同第4,887,618号、Clappらへの同第4,941,484号、Faggらへの同第4,967,771号、Robertsらへの同第4,986,286号、Faggらへの同第5,005,593号、Grubbsらへの同第5,018,540号、Whiteらへの同第5,060,669号、Faggへの同第5,065,775号、Whiteらへの同第5,074,319号、Whiteらへの同第5,099,862号、Whiteらへの同第5,121,757号、Faggへの同第5,131,414号、Munozらへの同第5,131,415号、Faggへの同第5,148,819号、Kramerへの同第5,197,494号、Smithらへの同第5,230,354号、Faggへの同第5,234,008号、Smithへの同第5,243,999号、Raymondらへの同第5,301,694号、Gonzalez−Parraらへの同第5,318,050号、Teagueへの同第5,343,879号、Newtonへの同第5,360,022号、Clappらへの同第5,435,325号、Brinkleyらへの同第5,445,169号、Lauterbachへの同第6,131,584号、Kierulffらへの同第6,298,859号、Muaらへの同第6,772,767号、およびThompsonへの同第7,337,782号に記載されている。
【0048】
本発明で論じられるタバコ材料は、本明細書で説明されるプロバイオティクス処理前、処理後、または処理中に、他の方法でさらに処理および/または加工され得る。例えば、必要に応じて、タバコ材料は、照射、滅菌、または他の方法で制御された熱処理に供され得る。かかる処理プロセスは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Muaらへの米国特許公開第2009/0025738号に詳述されている。ある実施形態において、タバコ材料は、水およびタバコ材料の加熱時にアクリルアミドを形成することができるアスパラギンの反応を阻害することができる添加剤(例えば、リジン、グリシン、ヒスチジン、アラニン、メチオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン、フェニルアラニン、バリン、アルギニン、二価および三価カチオンを組み込む組成物、アスパラギナーゼ、ある非還元サッカリド、ある還元剤、フェノール化合物、少なくとも1つの遊離チオール基または官能価を有するある化合物、酸化剤、酸化触媒、天然の植物抽出物(例えば、ローズマリー抽出物)、およびそれらの組合せからなる群から選択される添加剤)、およびそれらの組合せで処理され得る。例えば、すべてが参照により本明細書に組み込まれる、Chenらへの米国特許公開第2010/0300463号および同第2011/0048434号、ならびに2011年9月9日に出願された米国特許出願第13/228,912号に記載される処理プロセスの種類を参照されたい。ある実施形態において、この種の処理は、元のタバコ材料が前記の抽出および/または蒸留プロセスにおいて熱に供される場合に有効である。この種の処理は、本発明のプロバイオティクス処理と併せて使用することができるが、プロバイオティクス処理は、いくつかの実施形態において、アクリルアミドのレベルをそれ自体で十分に低いレベルに低減させることができるため必要とされない場合があることが知られている。
【0049】
プロバイオティクス処理されたタバコは、本発明に従って種々の種類のタバコ製品に組み込まれ得る。例えば、いくつかの実施形態において、本発明は、プロバイオティクス処理されたタバコ材料を含む、シガレット等の喫煙物品を提供する。図1を参照すると、本発明の喫煙物品のある代表的な成分を有するシガレット形態の喫煙物品10が示される。シガレット10は、取り囲む包装材料16中に含有される喫煙可能なフィラー材料(例えば、プロバイオティクス処理されたタバコ材料等の約0.3〜約1.0gの喫煙可能なフィラー材料)の充填またはロールの概して円柱形のロッド12を含む。このロッド12は、便宜的に「タバコロッド」と呼ばれる。タバコロッド12の末端は、喫煙可能なフィラー材料に曝露するように開いている。シガレット10は、包装材料16に適用された1つの任意のバンド22(例えば、デンプン、エチルセルロース、またはアルギニン酸ナトリウム等の膜形成剤を含むプリントコーティング)を有するとして示され、そのバンドは、シガレットの長手方向軸に対し垂直方向にシガレットロッドを取り囲む。つまり、バンド22は、シガレットの長手方向軸に対する幅方向領域を提供する。バンド22は、包装材料の内面(すなわち、喫煙可能なフィラー材料に面する)、またはあまり好ましくないが、包装材料の外面にプリントされ得る。シガレットは、1つの任意のバンドを有する包装材料を有し得るが、このシガレットは、2、3、またはそれ以上の番号が付けられたさらなる任意の間隔のあいたバンドを有する包装材料を有することもできる。
【0050】
タバコロッド12の一端は点火端18であり、口端20にはフィルター要素26が位置付けられる。フィルター要素26は、タバコロッド12の一端に隣接して位置付けられ、フィルター要素およびタバコロッドが端と端とで接して軸方向に一直線に並び、好ましくは相互に隣接するようにする。フィルター要素26は、概して円柱形上を有してよく、その直径は、タバコロッドの直径に本質的に等しくてよい。フィルター要素26の末端は、空気および煙がそこを通過するのを許す。
【0051】
通気または空気希釈された喫煙物品は、一連の穿孔30等の任意の空気希釈手段を用いて提供され得、各々がプラグラップ28を通じて延在する。任意の穿孔30は、レーザー穿孔技術等の当業者に既知の種々の技術によって作製され得る。代替として、所謂オフライン空気希釈技術を使用することができる(例えば、多孔性紙プラグラップおよび事前に穿孔されたチップペーパーの使用を通じて)。フィルター要素26は、外側プラグラップ28の層によって、その外周または長手方向周縁に沿って取り囲まれる。使用中、喫煙者は、マッチまたはシガレットライターを使用してシガレット10の点火端18に点火する。そのようにして、喫煙可能な材料12は燃え始める。シガレット10の口端20は、喫煙者の唇の間に置かれる。燃えている喫煙可能な材料12によって生成される熱分解製品(例えば、タバコ煙の成分)は、シガレット10から吸い込まれ、フィルター要素26を通して喫煙者の口に入る。
【0052】
ある実施形態において、本発明に従い、喫煙物品は、プロバイオティクスで処理されたタバコを含む。喫煙物品中のタバコは、いくつかの実施形態において、そのようなプロバイオティクス処理されたタバコのみを含むか、または他のタバコ材料と併せて、可変量のプロバイオティクス処理されたタバコを含有し得る。例えば、プロバイオティクス処理されたタバコは、喫煙物品中のすべてのタバコ材料の重量に基づき、約25%以上、約50%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、または約100%の量で存在し得る。
【0053】
図2を参照すると、本発明のプロバイオティクス処理されたタバコを含むタバコ製品の代表的なスヌース型が示される。特に、図2は、無煙タバコ組成物44を含有する水透過性外袋42を有する無煙タバコ製品40を示し、このタバコ組成物は、1つ以上のプロバイオティクスで処理された刻タバコ材料または微粒子タバコ材料を含む。さらなる添加剤は、本発明に従い、無煙タバコ組成物と混合され得るか、または別の方法で組み込まれ得る。添加剤は、人工であり得るか、またはハーブもしくは生物源から得られるか、または誘導され得る。例示の添加剤の種類としては、塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等)、天然甘味料(例えば、フルクトース、スクロース、グルコース、マルトース、バニリン、エチルバニリングルコシド、マンノース、ガラクトース、ラクトース等)、人工甘味料(例えば、スクラロース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファームK、ネオターム等)、有機および無機フィラー(例えば、穀物、加工穀物、膨張穀物、マルトデキストリン、デキストロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、コーンスターチ、ラクトース、マニトール、キシリトール、ソルビトール、微分割されたセルロース等)、結合剤(例えば、ポビドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および他の修飾されたセルロース型の結合剤、アルギニン酸ナトリウム、キサンタンガム、スターチ系結合剤、アラビアガム、レシチン等)、pH調整剤または緩衝剤(例えば、金属水酸化物、好ましくはアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等)、ならびに他のアルカリ金属緩衝剤(金属炭酸塩、好ましくは炭酸カリウムもしくは炭酸ナトリウム、または重炭酸ナトリウムといった金属重炭酸塩等)、着色剤(例えば、カラメル色素および二酸化チタン等を含む染料および色素)、湿潤剤(例えば、グリセリン、プロピレングリコール等)、口腔ケア添加剤(例えば、タイム油、ユーカリ油、および亜鉛)、保存剤(例えば、ソルビン酸カリウム等)、シロップ(例えば、ハチミツ、高フルクトースコーンシロップ等)、崩壊補助剤(例えば、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、前ゼラチン化コーンスターチ等)、香味剤および香味混合物、抗酸化剤、およびそれらの混合物が挙げられる。必要に応じて、添加剤は、参照により本明細書に組み込まれる、Dubeらへの米国特許出願公開第2008/0029110号に記載されるようにマイクロカプセル化され得る。さらに、例示のカプセル化添加剤は、例えば、参照により本明細書に既に組み込まれている、Atchleyへの第WO2010/132444 A2号に記載されている。
【0054】
以下の例は、本発明をさらに説明するように提供されるが、その範囲を限定するものとして見なされてはならない。別段の記載がない限り、すべての部分およびパーセンテージは重量による。
【0055】
実験
本発明は、以下の実施例によってより完全に説明され、これらは本発明を説明するために記載され、それを限定するものとして見なされるものではない。以下の実施例において、gはグラムを意味し、Lはリットルを意味し、mLはミリリットルを意味し、Daはダルトンを意味する。すべての重量パーセンテージは、乾燥ベースで表現され、別段の指示がない限り、含水率を除くことを意味する。
【実施例】
【0056】
実施例1
プロバイオティクス細菌での処理後のバーレータバコの評価
【0057】
バーレータバコは、収穫前に、消化支援製品として薬局で入手可能であるプロバイオティクス細菌を含有する溶液で処理される。10個の生きたバーレータバコ植物を、1ガロン当たり60×10個の生きた細菌細胞を含有する1ガロンの溶液で処理する(ビフィドバクテリウムビフィダム、ビフィドバクテリウムブレヴェ、ビフィドバクテリウムロンガム、ラクトバシラスアシドフィラス、ラクトバシラスカゼイ、ラクトバシラスヘルベティカス、ラクトバシラスラムノサス、ラクトバシラスプランタラム、ラクトコッカスラクティス、およびストレプトコッカスサーモフィラスを含む、CVS/Pharmacy(登録商標)からの「Senior Probiotic」)。さらに10個の生きたバーレータバコ植物を、1ガロン当たり60×10個の生きた細菌細胞を含有する1ガロンの溶液で処理する(ラクトバシラスアシドフィラスおよびビフォドバクテリウムラクティスを含む、Walgreensからの「Super Probiotic」)。
【0058】
処理されたバーレータバコを収穫し、標準条件下で乾干に供する。タバコの柄を切断して気干し、上方、中間、および下方の葉を分類し、乾干の最後に分離する。植物の先端、中間、および下方部分から約15gの葉を粉砕し、分析した。
【0059】
処理、乾燥、および分離されたタバコを、63個の異なる化合物の相対的レベル、ならびにアミノ酸レベルおよびポリフェノールについて分析する。結果は、アミノ酸およびタバコ特異的酸を含む、プロバイオティクス処理後のある化合物のレベルの低減を示す。例えば、アスパラギン、トリプトファン、オキソプロリン、アスパラギン酸、リンゴ酸、キナ酸、およびグルコースの著しい減少が観察される。具体的に、未処理および処理されたバーレータバコサンプルの中間区分サンプルからのアスパラギン含有量を比較したところ、CVS/Pharmacy(登録商標)からの「Senior Probiotic」で処理されたサンプルは、未処理のサンプルと比較して35.27%のアスパラギン含有量を有し、Walgreensからの「Super Probiotic」で処理されたサンプルは、未処理のサンプルと比較して12.9%のアスパラギン含有量を有する。ある化合物、すなわち、キシリトール、フルクトース、ガラクタール酸、ミオイノシトール、およびメリビオースのレベルは増加した。これらの化合物の各々は、非活性成分として購入されたままのプロバイオティクス混合物中に存在する。
【0060】
同様の結果は、植物の先端部分からおよびラグから採取された処理および未処理のバーレータバコサンプルについて示される。
【0061】
実施例2
プロバイオティクス細菌での処理後のバーレータバコ中のTSNAの評価
【0062】
バーレータバコ植物を、実施例1に記載されるように、2つの異なるプロバイオティクス溶液で処理し、収穫し、乾燥させる。植物の中間からの約15gの葉を粉砕し、タバコ特異的ニトロソアミン(TSNA)について分析する。対照と比較して、Walgreensからの「Super Probiotic」で処理されたタバコは、95% NATおよび70% NNNを含有する。対照(未処理の)タバコと比較して、CVS/Pharmacy(登録商標)からのSenior Probioticで処理されたタバコは、57% NATおよび43% NNNを含有する。
【0063】
実施例3
プロバイオティクス細菌での処理後のバーレータバコによって生成される主流煙中のアクリルアミド含有量の評価
【0064】
バーレータバコ植物を、実施例1に記載されるように、2つの異なるプロバイオティクス溶液で処理し、収穫し、乾干する。処理されたタバコ植物の中間柄葉の一部分を切断し、シガレットにする。Ceruean SM 450喫煙機(Cerulean,Linford Wood East,MK14 6LY,United Kingdom)を使用し、ISO条件下(35mL膨張体積、2秒の膨張、および60秒の膨張間隔)でシガレットを試験する。各実行において煙を44mm Cambridge煙パッド上で回収する。各シガレットから生成された煙中のアクリルアミド含有量を分析するために、煙パッドをメタノールに浸漬し、水を添加し、−アクリルアミド(CDN Isotopes,Ponte−Claire,Quebec H9R1H1,Canada)の内部標準溶液を添加する。得られる抽出物を濾過し、SFEカートリッジ(Bond Elute C18)(Varian,Walnut Creek,CA 9)に通してサンプルを清浄化する。
【0065】
LC/MS/MS技術を使用し、清浄なサンプル溶液を分析する。HPLC分離は、2つのGemini−NX5u C18 150×2mmカラム上でガードカートリッジC18 TWIN(Phenomex,Torrance,CA)を用いて、連続的に定組成モードで、水中5%メタノールおよび0.1%葉酸の溶媒系を使用して行う。HPLCは、1200 HPLC系(Agilent,Wilmington,DE)であり、0.3mL/分の流量で、室温で流される。−アクリルアミドについて観察された保持時間は、3.65分であり、アクリルアミドについて観察された保持時間は、3.68分である。
【0066】
アクリルアミドは、API LC/MS/MS系(AB Sciex,MA)を使用し、大気圧イオン化エレクトロスプレーを陽イオンモードMRM(多重反応モニタリング)で用いて測定される。条件としては、衝突セルガス8L/時間、カーテンガス20L/時間、イオン源ガス150L/時間、イオン源ガス250L/時間、イオンスプレー電圧5500V、温度400℃、クラスタ分離電位30V、入射レンズ電位6V、衝突セル電圧21V、衝突セル出射電圧6Vが挙げられる。アクリルアミドの親イオンは、m/z=72であり、娘イオンの場合は、m/z=55である。−アクリルアミドの場合、親はm/z=75であり、娘イオンの場合は、m/z=58である。
【0067】
対照(未処理)を含むシガレットと比較して、Walgreensからの「Super Probiotic」で処理されたタバコを含むシガレットは、それから生成された煙中のアクリルアミド含有量の29%減少を呈する。対照(未処理)を含むシガレットと比較して、CVS/Pharmacy(登録商標)からの「Super Probiotic」で処理されたタバコを含むシガレットは、そこから生成された煙中のアクリルアミド含有量の65%減少を呈する。
【0068】
本発明の多くの修正および他の実施形態は、本発明が属する技術分野において熟練する者であれば思いつき、前述の説明に提示される教示の利益を有する。したがって、本発明は、開示される特定の実施形態に限定されるものではないこと、ならびに修正および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることが理解される。本明細書において特定の用語が用いられるが、それらは単に一般的な記述的意味において使用され、限定を目的としない。
図1
図2