特許第6765733号(P6765733)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6765733
(24)【登録日】2020年9月18日
(45)【発行日】2020年10月7日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20200928BHJP
【FI】
   A63F5/04 611A
   A63F5/04 603B
【請求項の数】4
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2019-171722(P2019-171722)
(22)【出願日】2019年9月20日
【審査請求日】2019年9月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390026620
【氏名又は名称】山佐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 宏満
【審査官】 三田村 陽平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2018−033816(JP,A)
【文献】 特開2019−088751(JP,A)
【文献】 特開2016−054813(JP,A)
【文献】 特開2003−079917(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面側に開口を有する筐体と、
開放状態から閉鎖状態へ移行することで前記開口を閉鎖する前扉と、
前記前扉の前面に設けられるとともに、複数の点灯箇所を備えた報知装置と、
特定事象の発生を検知する特定事象検知手段と、を備え、
前記特定事象には、複数種類の事象が含まれ、
前記報知装置の点灯箇所の組合せにより特定される報知態様により、前記特定事象検知手段により検知された発生している特定事象の種類を報知しており、
前記報知装置の点灯箇所により特定される報知態様により、遊技の進行に伴う演出状態の変化を報知し、
前記報知態様には、前記特定事象のうちの特別事象の発生が検知された場合は、当該特定事象が発生していない正常な遊技が行われる状態及び前記特別事象以外の前記特定事象の発生が検知された状態では、同時に点灯することがない前記演出状態が変化したことの報知を行う前記報知装置の点灯箇所を同時に点灯する特別報知態様で報知を実行することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記報知装置は、少なくとも数字を表示可能な複数の第1点灯部と、ドットを表示可能な複数の第2点灯部とを備え、
前記複数の第2点灯部で、前記特別報知態様を実行することを特徴とする請求項に記載の遊技機。
【請求項3】
複数種類の役について、当選確率を設定する複数段階の設定値に基づいて、当選か否かを決定する役抽選を行う役抽選手段を備え、
前記特別事象は、前記特定事象のうち、当該特別事象が発生していることを解除するために、前記設定値を設定する操作が必要な事象であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記報知装置は、貯留されているクレジット枚数を表示するクレジット枚数表示装置と、遊技の結果遊技者に付与された払出枚数を表示する払出枚数表示装置とから構成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エラーが発生したときに、エラーコードを表示してエラーの種類を遊技店の店員に報知する遊技機が広く知られている。かかるエラーには、原因を取り除きリセットをすれば解消する軽度なエラーと、設定値の設定操作をしなければ解消しない重度なエラーとがあり、表示されたエラーコードを覚えておかなければ、エラーコードを見ただけではどちらのエラーか判断することができない、という問題点があった。
【0003】
かかる問題点を解消するため、重度なエラーが発生している場合は、遊技機の内部に設けられた役比モニタの点灯可能箇所を全て点灯させることで報知する遊技機が存在する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6483315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した遊技機では、遊技機の内部に設けられた役比モニタを使用していることから、前扉を開ける前に重度なエラーか軽度なエラーかを判断することができず、スムーズなエラーの解消の妨げとなっていた。
【0006】
また、遊技機の前面側に設けられた払出枚数表示装置などを使用して重度なエラーを報知することも考えられるが、払出枚数表示装置などは、遊技の状況に応じて遊技者に向けて様々な情報を報知することに使用されており、そのまま使用したのでは遊技店の店員もエラーが発生しているのか正常な遊技が行われているのか判断が困難になり、又、遊技者にも混乱を招くという問題が発生しかねない。
【0007】
そこで、本発明は、遊技機の前面側に設けられた報知装置を用いて特定事象の発生と種類とを報知するとともに、正常な遊技では同時に点灯することがない点灯箇所を点灯させることで特別事象が発生していることを報知することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
本発明に係る遊技機(10)は、前面側に開口を有する筐体(12)と、開放状態から閉鎖状態へ移行することで前記開口を閉鎖する前扉(14)と、前記前扉(14)の前面に設けられるとともに、複数の点灯箇所を備えた報知装置と、特定事象の発生を検知する特定事象検知手段(270)と、を備え、前記特定事象には、複数種類の事象が含まれ、前記報知装置の点灯箇所の組合せにより特定される報知態様により、前記特定事象検知手段(270)により検知された発生している特定事象の種類を報知しており、前記報知装置の点灯箇所により特定される報知態様により、遊技の進行に伴う演出状態の変化を報知し、前記報知態様には、前記特定事象のうちの特別事象の発生が検知された場合は、当該特定事象が発生していない正常な遊技が行われる状態及び前記特別事象以外の前記特定事象の発生が検知された状態では、同時に点灯することがない前記演出状態が変化したことの報知を行う前記報知装置の点灯箇所を同時に点灯する特別報知態様で報知を実行することを特徴とする。
【0009】
これにより、遊技機の前面側に設けられた報知装置を用いて特定事象の発生と種類とを報知するとともに、正常な遊技では同時に点灯することがない点灯箇所を点灯させることで特別事象が発生していることを報知することが可能な遊技機(10)を提供することができる。
【0010】
また、本発明に係る遊技機(10)は、さらに、前記報知装置の点灯箇所により特定される報知態様により、遊技の状況が変化したことを報知し、前記遊技の状況が変化したことの報知を行う前記報知装置の点灯箇所で、前記特別報知態様を実行することを特徴とする。
これにより、遊技の状況が変化したことを遊技者に報知する点灯箇所で特別報知態様を実行することが可能な遊技機(10)を提供することができる。
すなわち、遊技の状況が変化したことを遊技者に報知する点灯箇所は、報知装置の点灯箇所のうち、見やすい部分であり、遊技店の店員が、特別報知態様が実行されていることに気が付きやすくすることが可能となる。また、特別報知態様を実行する装置を別に用意することなく、遊技の状況が変化したことを報知する点灯箇所を用いて特別報知態様を実行することが可能となる。さらに、他の装置を用意する場合に比べ、報知装置の配置の自由度を高くすることも可能となり、又、コストもかからなくなるという効果もある。
【0011】
また、本発明に係る遊技機(10)は、さらに、前記報知装置は、少なくとも数字を表示可能な複数の第1点灯部と、ドットを表示可能な複数の第2点灯部とを備え、前記複数の第2点灯部で、前記特別報知態様を実行することを特徴とする。
これにより、報知装置のうち、ドットを用いて特別事象が発生しているこをと報知することが可能な遊技機(10)を提供することができる。
すなわち、第1点灯部では、特定事象の種類を報知しつつ、第2点灯部では、第1点灯部で報知している特定事象が、特別事象であることを報知することが可能となる。
【0012】
また、本発明に係る遊技機(10)は、さらに、複数種類の役について、当選確率を設定する複数段階の設定値に基づいて、当選か否かを決定する役抽選を行う役抽選手段を備え、前記特別事象は、前記特定事象のうち、当該特別事象が発生していることを解除するために、前記設定値を設定する操作が必要な事象であることを特徴とする。
これにより、発生している特定事象が、特定事象を解除するために、設定値の設定という特別な操作が必要な事象であることを報知することが可能な遊技機(10)を提供することができる。
すなわち、設定値の設定という操作が必要な特定事象と、必要ではない特定事象とを報知装置の報知態様で見分けることが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る遊技機(10)は、さらに、前記報知装置は、貯留されているクレジット枚数を表示するクレジット枚数表示装置(87)と、遊技の結果遊技者に付与された払出枚数を表示する払出枚数表示装置(88)とから構成されることを特徴とする。
【0014】
これにより、クレジット枚数表示装置(87)と払出枚数表示装置(88)とを用いて特定事象が発生していることを報知することが可能な遊技機(10)を提供することができる。
すなわち、遊技機(10)の前面側に設けられるクレジット枚数表示装置(87)と払出枚数表示装置(88)とを視認することで、前扉(14)を開ける前に、特定事象が発生していることと特定事象の種類とを報知すると共に、特別事象が発生していることも報知することが可能となり、特定事象や特別事象の解除の操作をスムーズに行わせることが可能となる。
【0015】
また、クレジット枚数表示装置(87)と払出枚数表示装置(88)とを近傍に設け、特定事象の種類を、払出枚数表示装置(88)の報知態様を用いて報知すると共に、払出枚数表示装置(88)とクレジット枚数表示装置(87)との両方を用いて特別事象が発生していることを報知するようにすることで、特別事象が発生していることの確認をし易くすることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態であって、遊技機の概略正面図である。
図2】本発明の実施の形態であって、回転リールの図柄の配列を説明するための説明図である。
図3】本発明の実施の形態であって、遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態であって、遊技機のクレジット枚数表示装置と払出枚数表示装置とを説明するための説明図である。
図5】本発明の実施の形態であって、図3のメイン制御基板の詳細を説明するための概略ブロック図である。
図6】本発明の実施の形態であって、図3のサブ制御基板の詳細を説明するための概略ブロック図である。
図7】本発明の実施の形態であって、図3のメイン制御基板側で管理している遊技状態の説明図である。
図8】本発明の実施の形態であって、図3のメイン制御基板側で管理している演出状態の説明図である。
図9】本発明の実施の形態であって、払出枚数表示装置で行われるエラーの報知に関する説明図である。
図10】本発明の実施の形態であって、クレジット枚数表示装置と払出枚数表示装置とのドット部を用いた報知態様の一例を説明するための説明図である。
図11】本発明の実施の形態であって、遊技の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
【0018】
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1図4を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前面側が開放され、他の面を板状態で形成される直方体状の筐体12と、この筐体12の前面側を開閉可能に覆う前扉14とを備えている。
【0019】
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0020】
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御基板200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。さらに、リールユニット60には、回転リール62上の図柄61を照らすためのバックランプ67が設けられている。
【0021】
(クレジット枚数表示装置87、払出枚数表示装置88)
前記図柄表示窓部16の下方には、複数の点灯箇所を備えた報知装置の一例であり、クレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット枚数表示装置87と、このクレジット枚数表示装置87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示装置88とが設けられている。
【0022】
また、払出枚数表示装置88は、後述する「有利区間」において、ストップスイッチ50の操作態様(押し順)を報知するようにしている。
【0023】
これらの表示装置は、図4に示すように、クレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88とが左右方向に並んで設けられると共に、複数の点灯箇所を備えた2個の7セグメント(LED)で構成されており、クレジット枚数表示装置87は2桁の貯留枚数、払出枚数表示装置88は2桁の払出枚数が表示可能になっている。
【0024】
ここで、クレジット枚数表示装置87と、払出枚数表示装置88とは、それぞれ、少なくとも数字を表示可能な複数の第1点灯部と、ドットを表示可能な複数の第2点灯部とを備える。
具体的には、第1点灯部は、個別に点灯又は消灯が可能な7個のセグメント(LED)で構成されている。この7個の各セグメントは、図4に示すように、中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左下部e、左上部f、中間部gの7個から構成されている。
また、第2点灯部は、図4に示すように、各第1点灯部の右下に設けられた1個のドット部hで構成されている。
【0025】
ここで、払出枚数表示装置88は、後述するが、特定事象検知手段270により特定事象が発生したことが検知された場合に、当該特定事象が発生していることと、払出枚数表示装置88のセグメントの点灯箇所の組合せにより特定される報知態様により、発生している特定事象の種類と、を報知している。
【0026】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上部に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として投入するためのメダルを後述するメダル投入口38からあらかじめ投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
前記操作部30の上面右側には、遊技価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
【0027】
(メダルセレクタ17)
筐体12内部であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検出する投入センサ92が設けられている。
【0028】
なお、筐体12内部には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。
【0029】
(精算スイッチ36)
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
【0030】
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRと、を有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0031】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0032】
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、貯留されたクレジットメダルから投入されたメダル数(クレジットされたメダル数)から最大投入枚数(具体的には2枚又は3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて2枚又は3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
【0033】
(演出用ボタンスイッチ42)
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている。
【0034】
(扉開閉用スイッチ19)
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
【0035】
(設定変更スイッチ46)
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
【0036】
(設定表示器89)
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、大当り確率の設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
【0037】
前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている。
【0038】
(ホッパーユニット24)
このホッパーユニット24には、メダルセレクタ17から流下した正規のメダルを貯留するメダルタンク(図示せず)と、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御基板200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
【0039】
(電源ユニット43)
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
【0040】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0041】
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄61の組み合わせが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組み合わせが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0042】
この有効ライン86は、具体的には3個の回転リール62にそれぞれ表示されている図柄61のうち図柄表示窓部16から視認可能な図柄61を各回転リール62につき1個ずつ繋いでできる、複数の回転リール62の全てを貫くライン(途中で折れ曲がりも可)のうち、入賞等するために有効となる図柄61の組み合わせの並びを規定したラインである。このラインは、規定の賭け数(予め定められた数であって本実施の形態では2又は3)のメダルをベットすることにより有効ライン86になる。
【0043】
ここで、規定の賭け数(規定数)は、後述する遊技状態(図7参照)に応じて規定の賭け数が変動する。
具体的には、遊技状態が、ノーマル遊技状態、ボーナス内部中状態の場合は2枚又は3枚であり、ボーナス遊技状態「RBB1」〜「RBB4」の場合は3枚であり、ボーナス遊技状態「RBB5」、「RBB6」の場合は2枚である。
なお、遊技状態を問わず同一、例えば3枚、とするようにしても良い。
【0044】
本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64、中回転リール66、右回転リール68の中段を結んだライン、の1本である。
なお、有効ライン86として、1ラインを示したが、これに限定されず、2〜5ライン、或いはV字形や山形を含めて6ライン以上としても良い。
また、遊技状態(図7参照)や投入枚数を問わず1ラインとしたが、これに限定されず、遊技状態や投入枚数で有効ラインの数を変えるようにしても良い。
【0045】
また、図2に示すように、左回転リール64、中回転リール66、右回転リール68の表面には、「青セブン」、「赤セブン」、「ベル1」、「ベル2」、「ベル3」、「リプレイ」、「スイカ1」、「スイカ2」、「チェリー」、「ブランク」などの複数の種々の図柄61が形成されている。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。
【0046】
(演出装置70)
前記前扉14と前記筐体12には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、液晶表示装置84とを備えている。
【0047】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
【0048】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0049】
(液晶表示装置84)
液晶表示装置84は、その画面に種々の映像を表示し、画像を表示可能な表示装置の一例である。
なお、液晶表示装置84を用いて行われる種々の演出を液晶表示装置84以外の表示装置、例えば、ドット表示器や、演出用の回転リールや、ランプなどを用いて行うようにしても良い。
【0050】
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、主制御装置の一例であり遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御基板200(メイン制御手段ともいう)と、このメイン制御基板200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うための制御を行うサブ制御基板300(サブ制御手段ともいう)とを備えている。
【0051】
なお、メイン制御基板200とサブ制御基板300との間は、メイン制御基板200への不正操作を防止するために、メイン制御基板200からサブ制御基板300への一方向の通信により行われ、サブ制御基板300からメイン制御基板200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御基板200は、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50、ベットスイッチ32、精算スイッチ36の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及びホッパーユニット24の作動を制御する。サブ制御基板300は、メイン制御基板200から信号を入力し、演出装置70の作動を制御する。サブ制御基板300の出力側には、演出装置70としてのスピーカー72、演出用ランプ78、液晶表示装置84の各パーツが接続されている。
【0052】
なお、特に図示していないが、メイン制御基板200を有するメイン基板と、サブ制御基板300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御基板200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御基板300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0053】
メイン制御基板200及びサブ制御基板300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0054】
(外部集中端子板18)
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御基板200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、データ表示器などの遊技島設備やホールコンピュータに接続されている。
【0055】
なお、後述する点灯制御手段280を用いてクレジット枚数表示装置87や払出枚数表示装置88のドット部hを用いて報知されている遊技の状況が変化した情報は、外部集中端子板18からデータ表示器などの遊技島設備にも出力されている。
【0056】
(メイン制御基板200)
メイン制御基板200は、図5に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技状態制御手段250、有利区間制御手段260、特定事象検知手段270、点灯制御手段280及び送信手段290の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、有利区間制御手段260は、メイン制御基板200ではなく、サブ制御基板300が有しても良いし、又、メイン制御基板200とサブ制御基板300との両方に分けて有するようにしても良い。特に、有利区間制御手段260は、サブ制御基板300の演出制御手段320などが有するようにしても良い。
【0057】
以上の構成をもって、メイン制御基板200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御基板200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
【0058】
上述したように、遊技状態に応じて規定の賭け数が設定されると、有効ライン86(図1参照)が設定される。
賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(2枚又は3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
【0059】
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0060】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
【0061】
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組み合わせが揃うと、当該図柄61の組み合わせに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組み合わせが揃うと遊技者に遊技価値が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組み合わせが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0062】
役抽選の当選確率は、後述する設定値設定手段211により、複数段階、本実施の形態では、6段階(設定値1〜設定値6)設定されており、設定値によって当選確率の差がある役については、設定値1が最も低く、設定値6が最も高くなるように設定されている。
なお、設定値の段階は、6段階に限定されず、6段階未満の段階や7段階以上であっても良い。
【0063】
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組み合わせが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0064】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、役に当選するか否かの役抽選を実行するものである。そして、役抽選において決定された役を当選役ともいう。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御基板200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数段階の設定値毎に予め定められた抽選確率で役に当選するか否かの役抽選を行うためのものである。
【0065】
役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技状態用、ボーナス内部中状態用、ボーナス遊技状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御基板200のROM上に記憶されている。
【0066】
役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS11(図11参照)において行われる。
【0067】
本実施の形態では、役抽選手段210により抽選される役として、図示しないが、大別すると、ボーナス移行役(遊技状態の移行を伴う役)、リプレイ役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆる再遊技役)、小役(メダルの払い出しを伴う役)が設けられている。
【0068】
また、役抽選手段210により抽選される役には、予め定められた操作態様、例えば、ストップスイッチ50の押し順、でストップスイッチ50が操作された場合に遊技者に遊技価値としてメダルが払い出される押し順役、が含まれる。
押し順役は、例えば、第1停止が右ストップスイッチR、第2停止が中ストップスイッチC、第3停止が左ストップスイッチLの順番で操作された場合(正解の押し順の場合)にメダルが払い出される役である場合は、当該正解の押し順でストップスイッチ50が操作された場合に入賞となり、メダルが払い出される役である。
【0069】
役抽選手段210には、図5に示すように、設定値設定手段211を備える。
(設定値設定手段211)
設定値設定手段211は、上述したように、役抽選の当選確率を設定する複数段階の設定値のうちから一つの設定値を設定可能なものである。
【0070】
設定値の設定は、電源ユニット43に設けられた電源スイッチ44を操作して、遊技機10の電源をオフにした後、電源ユニット43に設定変更キーを差し込んで回転させることで設定キースイッチ45をオンにし、その後、電源スイッチ44を操作して遊技機10の電源をオンにする操作をすることで可能となる。
その後、設定変更スイッチ46を操作して、所望の設定値に変更した後、スタートスイッチ40を操作すると設定値が確定する。
なお、設定値の設定や変更に伴い、メイン制御基板200に設けられているRAMに記憶されている情報が初期化される。
【0071】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、メイン制御基板200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(押し順)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。リール制御手段220による処理は、後述するステップS12(図11参照)において行われる。
【0072】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、メイン制御基板200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組み合わせを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS13(図11参照)において行われる。
【0073】
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段240による処理は、後述するステップS14(図11参照)において行われる。
【0074】
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図5に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態制御手段251、ボーナス内部中状態制御手段252及びボーナス遊技状態制御手段253の各手段を有する。
【0075】
(ノーマル遊技状態制御手段251)
ノーマル遊技状態制御手段251は、「ノーマル遊技状態」(図7参照)を制御するものである。ここで、ノーマル遊技状態は、ボーナス内部中状態制御手段252によるボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態制御手段253によるボーナス遊技状態、以外の状態をいう。
【0076】
(ボーナス内部中状態制御手段252)
ボーナス内部中状態制御手段252は、「ボーナス内部中状態」(図7参照)を制御するものである。ここで、ボーナス内部中状態は、ボーナス移行役に当選したが、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。
【0077】
(ボーナス遊技状態制御手段253)
ボーナス遊技状態制御手段253は、「ボーナス遊技状態」(図7参照)を制御するものである。ここで、ボーナス遊技状態は、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示させることで移行する。
ここで、「RBB1」〜「RBB4」は、所定の枚数、例えば36枚を超えるメダルの払い出しで終了し、「RBB5」、「RBB6」は、所定の枚数、例えば5枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、ボーナス遊技状態終了後、ノーマル遊技状態に移行する。
【0078】
(有利区間制御手段260)
有利区間制御手段260は、図8を用いて後述するストップスイッチ50の操作態様を報知不可能な非有利区間と、報知可能な有利区間とを制御するものである。
そして、後述する演出制御手段320を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
【0079】
また、有利区間制御手段260は、所定条件が成立した場合、例えば、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる「非有利区間」から「有利区間」への移行抽選に当選することにより「非有利区間」から「有利区間」へ移行させる。
【0080】
ここで、規定数が2枚の場合は、遊技状態(図7参照)を問わず、予め定められた役に当選した場合であっても有利区間への移行抽選(有利区間移行抽選)は行われず、又、規定数が3枚の場合は、遊技状態が「RT0」、「RT2」(図7参照)の場合に、予め定められた役に当選した場合に有利区間移行抽選が行われる。
【0081】
なお、役抽選により予め定められた役に当選することを契機に実行される有利区間移行抽選により、有利区間へ移行することが決定された場合に移行する場合に限定されず、予め定められた役に当選することにより、有利区間移行抽選をすることなく非有利区間から有利区間へ移行するようにしても良い。
【0082】
有利区間制御手段260は、後述する有利区間通常状態の消化ゲーム数が、所定のゲーム数、例えば777ゲーム、に到達することにより、特典として、後述するAT状態へ移行させるようにしている(いわゆる天井)。
なお、所定のゲーム数は、777ゲームに限定されず、他のゲーム数であっても良いし、又、抽選により決定するようにしても良い。
【0083】
また、有利区間は、遊技可能な遊技区間に上限が設定されており、非有利区間から有利区間へ移行後計数が開始される遊技区間の消化ゲーム数が、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームに到達した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0084】
また、本実施の形態では、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数が所定枚数(例えば、2400枚)に到達したとき(上限差枚数)には、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0085】
また、ストップスイッチ50の操作態様の報知は、ストップスイッチ50の押し順の報知に限定されず、ストップスイッチ50の操作タイミングの報知などであっても良い。
【0086】
(特定事象検知手段270)
特定事象検知手段270は、メイン制御基板200が備える手段であり、特定事象の発生を検知するものである。
ここで特定事象とは、具体的には、遊技機10において、通常の状態とは異なる異常な状態が発生している状態、いわゆるエラー発生が含まれる。
【0087】
この特定事象には、具体的には、例えば、図9に示すように、投入メダルエラー、払出メダルエラー、払出不良エラー、払出メダル切れエラー、RWMエラー、リールエラー、オーバーフローエラー、メダル払出装置接続エラー、センサエラー等が該当する。これらの特定事象(エラー)には、それぞれの種類を分類するためのエラーコード(上記の順番にE0、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、EA)が設定されている。
【0088】
また、特定事象には、例えば、RWMエラーのように、発生していることを解除するために、設定値を設定する操作が必要な事象である特別事象が含まれる。そのため、特別事象は、他の特定事象に比べ、重度のエラーであるといえる。
なお、特別事象は、RWMエラーに限定されず、他の事象であっても良い。
【0089】
また、特定事象検知手段270により発生していることが検知されている特定事象を解除するためには、特定事象の原因を取り除くと共に、遊技店の店員が前扉14を開放し、当該前扉14の裏側に配置されているリセットスイッチの一例である設定変更スイッチ46を操作する必要がある。
【0090】
なお、設定変更スイッチ46の操作に限定されず、特定事象を解除するためのスイッチを別に設け、当該スイッチを操作することで特定事象を解除可能にしても良い。例えば、前扉14を筐体12に施錠するための施錠装置に、施錠を解除する方向とは逆方向にキーを回転させることを検知するスイッチを設け、当該スイッチが施錠を解除する方向とは逆方向のキーの回転を検知した場合に特定事象を解除するようにしても良い。
【0091】
また、特定事象のうち、特別事象を解除するためには、上述したように、設定値を設定する操作、具体的には、電源ユニット43に設けられた電源スイッチ44を操作して、遊技機10の電源をオフにした後、電源ユニット43に設定変更キーを差し込んで回転させることで設定キースイッチ45をオンにし、その後、電源スイッチ44を操作して遊技機10の電源をオンにする操作が必要となる。なお、かかる操作の後、スタートスイッチ40を操作すると設定値が変更されず以前の設定値が維持され、設定変更スイッチ46を操作すると、その後のスタートスイッチ40の操作により設定値が変更されることとなる。
【0092】
なお、特別事象を解除するための操作は、設定値を設定する操作に限定されず、特別事象以外の特定事象を解除するための操作とは異なる操作であれば良い。すなわち、特別事象は、当該特別事象以外の特定事象を解除するための操作では解除できない事象であるともいえる。
【0093】
(点灯制御手段280)
点灯制御手段280は、クレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88との点灯箇所を点灯することで、クレジットメダルの貯留枚数や払出枚数を遊技者に向けて報知している。
【0094】
例えば、クレジットメダルの貯留枚数が「10」枚の時は、クレジット枚数表示装置87の2桁目(左側)の7個のセグメントのうち、右上部b、右下部cの2個と点灯し、1桁目(右側)の7個のセグメントのうち、中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左下部e、左上部fの6個を点灯することで、遊技者に「10」枚の貯留枚数があることを報知している。
【0095】
また、払出枚数が「9」枚の時は、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の7個のセグメントは全て点灯させず消灯状態を維持し、1桁目(右側)の7個のセグメントのうち、中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左上部f、中間部gの6個を点灯することで、遊技者に「9」枚の払い出しがあったことを報知している。
【0096】
また、点灯制御手段280は、クレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88との点灯箇所により特定される報知態様により、遊技の状況が変化したことを報知している。
【0097】
例えば、図10を用いて後述するが、非有利区間から有利区間へ移行した場合は、有利区間中において、有利区間に移行してから、所定の出玉率を超え、かつ、ストップスイッチ50の押し順が表示されるまでの任意の契機、本実施の形態では、AT状態への移行時のスタートスイッチ40操作後に、払出枚数表示装置88の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hを点灯する。かかる点灯は、有利区間中は維持され、非有利区間に移行したことを契機に消灯される。
【0098】
また、AT状態へ移行した場合(いわゆるAT初当たり)は、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hを点灯すると共に所定時間経過後消灯し、当該クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hを消灯した後、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)のドット部hを点灯する。ここで、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)のドット部hを点灯は、AT状態中の所定枚数の払出や、AT状態の1セット終了時などに消灯し、AT状態が継続する場合は、再度点灯する。
【0099】
また、前扉14が開放された場合やセキュリティ上のエラーが発生した場合は、クレジット枚数表示装置87の2桁目(左側)のドット部hを点灯し、前扉14が閉鎖されるまで点灯状態が維持される。
【0100】
その他、遊技の状況が変化したことを報知する場合としては、図10を用いて後述する場合に限定されない。例えば、複数種類のAT状態(いわゆる疑似ボーナスを含む)を有する場合は、実行中のAT状態に応じて、クレジット枚数表示装置87や払出枚数表示装置88のドット部hの点灯箇所を変えることで、実行中のAT状態を報知するようにしても良い。
【0101】
なお、遊技の状況の変化は、上述したものに限定されず、遊技状態(図7参照)が移行することや、その他、遊技者にとって有利な状況になったことや、遊技者にとって不利な状況になったことなど、遊技者に報知するものを含む。
【0102】
また、点灯制御手段280は、後述する「有利区間」において、払出枚数表示装置88の7個のセグメント(中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左下部e、左上部f、中間部g)の点灯箇所の組合せにより、ストップスイッチ50の操作態様(押し順)を報知するようにしている。
【0103】
なお、ストップスイッチ50の報知態様(押し順)を報知する場合は、払出枚数表示装置88を使用する場合に限定されず、クレジット枚数表示装置87を使用しても良い。
【0104】
また、点灯制御手段280は、特定事象検知手段270により検知された特定事象に応じて、クレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88との点灯箇所を点灯することで、当該点灯箇所の組合せにより特定される報知態様により、当該特定事象検知手段270により検知された発生している特定事象(エラー)の種類を報知するものである。
【0105】
例えば、投入メダルエラーの場合は、図9に示すように、エラーコードが「E0」であるため、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の7個のセグメントのうち、中上部a、中下部d、左下部e、左上部f、中間部gの5個を点灯し、1桁目(右側)の7個のセグメントのうち、中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左下部e、左上部fの6個を点灯することで、遊技店の店員に「E0」のエラーが発生していることを報知している。
【0106】
なお、特定事象を報知する報知態様は、払出枚数表示装置88を使用する場合に限定されず、クレジット枚数表示装置87を使用しても良い。
【0107】
また、特別事象であるRWMエラーの場合は、図9に示すように、エラーコードが「E4」であるため、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の7個のセグメントのうち、中上部a、中下部d、左下部e、左上部f、中間部gの5個を点灯し、1桁目(右側)の7個のセグメントのうち、右上部b、右下部c、左上部f、中間部gの4個を点灯することで、遊技店の店員に「E4」のエラーが発生していることを報知している。
【0108】
さらに、点灯制御手段280は、特別事象であることを報知する場合は、特定事象が検知されていない正常な遊技が行われている状態では、同時に点灯することがない複数箇所の点灯箇所を同時に点灯する特別報知態様で報知する。
【0109】
例えば、図10を用いて後述するが、特別事象であるRWMエラーの場合は、他の特定事象とはエラーの解除の方法が異なるエラーであるため、払出枚数表示装置88とクレジット枚数表示装置87とのうち、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hと、についても同時に点灯することで、エラーコードとして「E4」だけでなく、ドット部hが点灯していることを遊技店の店員に報知している。
【0110】
ここで、ドット部hは、上述したように、遊技の状況が変化したことを報知するために点灯されているが、遊技の状況が変化したことを報知するために点灯されるドット部hを用いて、特別報知態様についても実行するようにしている。
すなわち、特別報知態様の際に点灯する、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hは、AT状態中であることを報知する際に点灯し、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hは、AT状態へ移行したことを報知する際に点灯するものであり、特定事象が検知されていない正常な遊技が行われている状態では、それぞれ個別に点灯することはあるが、同時に点灯することはない点灯箇所の報知態様となっている。
【0111】
なお、特別報知態様は、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hとを点灯する場合に限定されず、例えば、ドット部hの全て、すなわち、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hと、クレジット枚数表示装置87の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hとを同時に点灯するようにしても良い。
【0112】
また、特別報知態様は、ドット部hを用いて実行される場合に限定されず、7個のセグメント(中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左下部e、左上部f、中間部g)のいずれかを用いて実行されても良いし、又、7個のセグメント(中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左下部e、左上部f、中間部g)のいずれかとドット部hとの両方を用いて実行されても良い。
【0113】
(送信手段290)
送信手段290は、サブ制御基板300へ信号を送信するためのものである。
【0114】
(サブ制御基板300)
サブ制御基板300は、図6に示すように、受信手段310、演出制御手段320の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0115】
以上の構成をもって、サブ制御基板300は、メイン制御基板200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御基板300は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、液晶表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0116】
(受信手段310)
受信手段310は、送信手段290からの信号を受信するものである。
【0117】
(演出制御手段320)
演出制御手段320は、図7に示す遊技状態及び図8に示す有利区間の状態(演出状態)に応じた遊技機10の演出を制御するものである。
【0118】
また、演出制御手段320は、有利区間の間、メイン制御基板200からストップスイッチ50の押し順を報知させるコマンドを受信した場合に当該ストップスイッチ50の押し順を報知させる演出を実行可能である。
【0119】
具体的には、各ストップスイッチ50の位置(詳しくは各ストップスイッチ50に対応する回転リール62の位置)と対応する液晶表示装置84の画面に、押し順を示す複数の画像又は映像(例えば「1」「2」「3」)を表示することで押し順を報知する。その後、前記押し順を示す画像又は映像は、ストップスイッチ50が操作される度に、当該操作されたストップスイッチ50の位置に対応する部分が消去(又は順序を示さない画像に変更)される。
【0120】
図7を用いた遊技状態の説明)
つぎに、図7を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御基板200により管理され、図7に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態、ボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態がある。
【0121】
(ノーマル遊技状態)
ノーマル遊技状態(RT0)は、ノーマル遊技状態制御手段251により制御される。
ノーマル遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、通常(1/7.3)よりも高く設定されている。
ノーマル遊技状態における役抽選によりボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に、ノーマル遊技状態からボーナス内部中状態へ移行し、停止表示された場合はボーナス遊技状態へ移行する。
【0122】
(ボーナス内部中状態)
ボーナス内部中状態は、ボーナス内部中状態制御手段252により制御され、ノーマル遊技状態において、ボーナス移行役の当選役グループ「RBB1」〜「RBB6」(図示せず)に当選し、当該ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に移行する。
【0123】
具体的には、当選役グループ「RBB1」に当選した場合は「RBB1F」に、「RBB2」に当選した場合は「RBB2F」に、「RBB3」に当選した場合は「RBB3F」に、「RBB4」に当選した場合は「RBB4F」に、「RBB5」に当選した場合は「RBB5F」に、「RBB6」に当選した場合は「RBB6F」に、それぞれ移行する。
ボーナス内部中状態におけるリプレイ役への当選確率は、通常(1/7.3)に設定されている。
【0124】
また、ボーナス内部中状態は、複数のボーナス遊技状態のそれぞれに対応して複数設けられる。
具体的には、ボーナス遊技状態「RBB1F」からはボーナス遊技状態「RBB1」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「RBB2F」からはボーナス遊技状態「RBB2」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「RBB3F」からはボーナス遊技状態「RBB3」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「RBB4F」からはボーナス遊技状態「RBB4」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「RBB5F」からはボーナス遊技状態「RBB5」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「RBB6F」からはボーナス遊技状態「RBB6」に移行可能である。
【0125】
また、ボーナス内部中状態では、役抽選の結果が「ハズレ」の場合に、ボーナス移行役に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示可能であり、ボーナス移行役に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示された場合は、対応するボーナス遊技状態に移行するように設定されている。
これは、他の重複当選態様が当選している場合は、リール制御手段220は、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に対応する図柄61よりも、小役やリプレイを優先して引き込み制御が行われるため(いわゆる小役優先制御、リプレイ優先制御)、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」の図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されることはないためである。
【0126】
したがって、ボーナス内部中状態における「ハズレ」の当選確率が高いほど、ボーナス内部中状態からボーナス遊技状態へ移行しやすくなっている。
このため、ボーナス内部中状態における「ハズレ」の当選確率によって、ボーナス内部中状態に長期間滞在させて、当該ボーナス内部中状態でAT状態などの遊技をさせる遊技性と、早めにボーナス内部中状態からボーナス遊技状態へ移行させて、別のボーナス内部中状態へ移行する機会を与える遊技性と、を実現することも可能である。
【0127】
なお、回転リール62におけるボーナス移行役に対応する図柄61を引き込めない位置を作ることで、遊技者のストップスイッチ50操作によりボーナス移行役に入賞しないようにすることが可能に設定されていても良い。
このようにすることで、滞在中のボーナス内部中状態が他のボーナス内部中状態よりも有利な場合など(例えば、「RBB6F」に滞在している場合)、遊技者が滞在中のボーナス内部中状態の継続を望む場合は、ボーナス移行役の入賞を外すことでボーナス内部中状態を継続させることが可能となる。
【0128】
また、回転リール62におけるボーナス移行役に対応する図柄61を必ず引き込める位置に配置することで(5コマ間隔に配置するなど)、遊技者のストップスイッチ50の操作態様にかかわらず、ボーナス移行役に入賞するように設定されていても良い。
そして、ボーナス遊技状態の終了後、再度、ボーナス内部中状態へ移行する機会を与えることで、前回とは異なるボーナス内部中状態へ移行する可能性を担保し、ボーナス内部中状態が頻繁に切り替わっていき、移行するボーナス内部中状態によって遊技者の有利度が変わるという変化に富んだ遊技性を生むことが可能となる。
【0129】
なお、ノーマル遊技状態とボーナス内部中状態の規定数を2枚又は3枚とし、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」は、賭け数3枚のノーマル遊技状態で当選、入賞可能に設定し、ボーナス内部中状態の賭け数2枚では、リール制御手段220により、対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されないようにすることで、ボーナス移行役が入賞せず、ボーナス内部中状態からボーナス遊技状態へ移行しないように設定しても良い。
また、ボーナス内部中状態では、賭け数2枚では当選役グループ「ハズレ」が役抽選の対象とならないようにすることで、必ず他の当選役グループが当選しているようにすることで、ボーナス移行役が入賞しないようにしても良い。
【0130】
また、ボーナス内部中状態では、賭け数を問わず、当選役グループ「ハズレ」が役抽選の対象とならないようにすることで、必ず他の当選役グループが当選しているようにすることで、ボーナス移行役が入賞しないようにしても良い。
この場合には、リール制御手段220は、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に対応する図柄61よりも、小役やリプレイを優先して引き込み制御が行われるため(いわゆる小役優先制御、リプレイ優先制御)、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」の図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されることはないため、ボーナス内部中状態に一旦移行した場合は、他の遊技状態に移行することはないように設定しても良い。
【0131】
(ボーナス遊技状態)
ボーナス遊技状態は、ボーナス遊技状態制御手段253により制御され、本実施の形態では、ボーナス移行役の当選役グループ「RBB1」〜「RBB6」(図示せず)に当選し、当該ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示された場合に移行する。
ボーナス遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、「0」に設定されている。
【0132】
ボーナス遊技状態は、本実施の形態では、当選役グループ「RBB1」に当選した場合に移行可能な「RBB1」に、「RBB2」に当選した場合に移行可能な「RBB2」、「RBB3」に当選した場合に移行可能な「RBB3」、「RBB4」に当選した場合に移行可能な「RBB4」に、「RBB5」に当選した場合に移行可能な「RBB5」、「RBB6」に当選した場合に移行可能な「RBB6」が、それぞれ設けられている。
【0133】
ここで、ボーナス遊技状態「RBB1」〜「RBB4」は、共に、所定の枚数、例えば36枚を超えるメダルの払い出しで終了し、「RBB5」、「RBB6」は、例えば5枚を超えるメダルの払い出しで終了するが、これに限定されない。
そして、ボーナス遊技状態の終了後、ノーマル遊技状態に移行する。
【0134】
図8を用いた演出状態の説明)
つぎに、図8を用いて演出状態について説明する。
演出状態は、メイン制御基板200により管理され、図8に示すように、大別すると、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知不可能な「非有利区間」と、「非有利区間」から移行可能であり、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知可能な「有利区間」とがある。
【0135】
「非有利区間」は、通常状態の一例であり、「有利区間」を除いた区間である。
「非有利区間」から「有利区間」には、本実施の形態では、役抽選により予め定められた役(有利区間移行契機役)に当選した場合に「非有利区間」から「有利区間」への有利区間移行抽選がされ、当該有利区間移行抽選に当選することにより移行させる。
【0136】
ここで、本実施の形態では、有利区間移行抽選の当選確率は、高確率、例えば100%、に設定されており、非有利区間の数ゲームで有利区間へ移行するように設定されている。
なお、有利区間移行抽選の当選確率は、100%に限定されず、又、役抽選により当選した役によって当選確率が異なるように設定されていても良い。
【0137】
また、非有利区間は、設定値設定手段211による設定値の設定変更状態に移行した場合、すなわち、設定値の変更を行った場合と、有利区間の終了条件の成立により非有利区間に移行した場合と、に滞在する状態である。
【0138】
(有利区間)
「有利区間」は、有利状態の一例であり、「非有利区間」よりも遊技者にとって有利な区間であって、「有利区間通常状態」、「アシストタイム状態(AT状態)」を備える。
【0139】
また、有利区間には、その他、AT状態へ高確率で移行可能なチャンスゾーン状態(CZ状態)や、AT状態への移行を示唆する前兆演出が実行される前兆状態、AT状態のゲーム数を上乗せさせるか否かを抽選する上乗せ状態、AT状態を継続するか否かを抽選する引き戻し状態、AT状態で所定条件を満たした場合に移行するエンディング状態などを備えても良い。
【0140】
なお、ここで、遊技者に有利な区間とは、例えば、非有利区間では、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合であっても、当該押し順を遊技者に報知することが不可能であった状態から可能な状態になったことや、非有利区間では実行されないAT状態が実行されることなどから、遊技者に有利な区間となっている。
したがって、「有利区間」全体を通して遊技者にとって有利である必要はなく、「有利区間」の一部で遊技者にとって有利ではないことがあっても良い。
【0141】
また、非有利区間から有利区間へ移行してから、有利区間を遊技可能な遊技区間の上限、本実施の形態では、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームを消化した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
そのため、メイン制御基板200では、図示しないが上限ゲーム数カウンタを備え、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の消化ゲーム数を計数している。
【0142】
また、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数が所定枚数(例えば、2400枚)に到達したとき(上限差枚数)には、これを契機に、上限ゲーム数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0143】
ここで、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数は、例えば、有利区間で最もメダルが減った状態と有利区間で最もメダルが増えた状態との差によって求められる数、いわゆるMYである。
そのため、メイン制御基板200では、所定枚数の差枚数(いわゆるMY2400枚)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の投入枚数と払出枚数とを計数している。
【0144】
(有利区間通常状態)
有利区間通常状態は、「有利区間」における「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
【0145】
有利区間通常状態は、非有利区間の非有利区間通常状態を継続した状態となっており、演出制御手段320により非有利区間通常状態と同様の演出が行われる。
【0146】
有利区間通常状態で、役抽選の結果が、予め定められた役の当選である場合に、AT状態へ移行するか否かのAT移行抽選が行われ、当該AT移行抽選に当選したときには、AT状態へ移行する。
【0147】
(AT状態)
「AT状態」は、有利区間通常状態より遊技者にとって有利な状態である。
当該「AT状態」に移行すると、所定の役の入賞をアシストするための報知演出として、当選した役の押し順が報知(押し順ナビ)される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役や再遊技役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
【0148】
また、「AT状態」へは、非有利区間から有利区間へ移行後に計数が開始される有利区間通常状態の消化ゲーム数が、上述した天井ゲーム数(777ゲームなど)に到達すること(いわゆる天井)によっても移行してくるようにしている。
【0149】
「AT状態」は、予め定められた終了条件、例えば、所定枚数の払出、所定ゲーム数の消化など、を満たすことにより終了し、「AT状態」の終了後、非有利区間通常状態へ移行する。
【0150】
また、AT状態への移行時に有利区間報知ランプとして機能する払出枚数表示装置88の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hが点灯され、又、いわゆるAT初当たりを示すクレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hが点灯されるように設定されている。また、払出枚数表示装置88の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hの点灯は、有利区間中は点灯状態が維持され、非有利区間移行時に消灯し、又、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hの点灯は、点灯から所定時間経過後に消灯する。
【0151】
また、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hの消灯後、所定時間経過後には、AT状態中であることを示す払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hが点灯される。かかる払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hの点灯は、AT状態が終了することにより消灯し、AT状態の継続抽選に当選したことや、AT状態へ移行する権利のストックがある場合に当該権利を行使しすることで、次のAT状態が開始された場合などに再度点灯される。
【0152】
(ドット部を用いた報知態様の説明)
図10を用いて第2点灯部の一例であるドット部hを用いた遊技の状況が変化したことを報知するための報知態様の一例と特別事象が発生していることを報知する特別報知態様と一例について説明する。
ここで、図10では、点灯していることを黒塗りで示し、消灯していることを白抜きで示している。
【0153】
図10(a)は、非有利区間から有利区間へ移行したことを報知するための報知態様を示すものである。
具体的には、有利区間中において、有利区間に移行してから、所定の出玉率を超え、かつ、ストップスイッチ50の押し順が表示されるまでの任意の契機、本実施の形態では、AT状態への移行時のスタートスイッチ40操作後に、払出枚数表示装置88の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hを点灯するようにしている。かかる払出枚数表示装置88の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hは、有利区間報知ランプとして機能する。その後、非有利区間に移行したことを契機により消灯される。
【0154】
なお、本実施の形態にかかる有利区間報知ランプとして機能するドット部hは、有利区間である間、常時点灯するようにしても良い。
【0155】
図10(b)は、AT状態へ移行したこと、いわゆるAT初当たりを報知するための報知態様を示すものである。
具体的には、図10(a)を用いて上述した払出枚数表示装置88の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hを点灯すると共に、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hを点灯するようにしている。
【0156】
ここで、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hの点灯は、点灯から所定時間経過後消灯する。そして、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hの消灯後、所定時間経過後に、図10(c)に示す状態となる。
【0157】
図10(c)は、AT状態中であることを報知するための報知態様を示すものである。
具体的には、図10(a)を用いて上述した1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hを点灯すると共に、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hを点灯するようにしている。
ここで、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hの点灯は、AT状態の終了(AT状態の終了条件である所定枚数の払出や、所定ゲーム数の消化など)により消灯し、AT状態が継続する場合は、再度点灯する。
【0158】
なお、上述したように、図10(b)で点灯するクレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hと、(c)で点灯する払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、は同時に点灯することはない。
【0159】
図10(d)は、特別事象が発生していることを報知するための報知態様を示すものである。
具体的には、特別事象であるRWMエラーを示すエラーコードである「E4」の文字を7個のセグメント(中上部a、右上部b、右下部c、中下部d、左下部e、左上部f、中間部g)を用いて表示することに加え、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hと、とを同時に点灯するようにしている。
【0160】
これにより、エラーコード「E4」では、特別事象であることが分からない遊技店の店員であっても、正常な遊技が行われている状態では、同時に点灯することがない、払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hとが、同時に点灯されていることから、特別事象であることが分かることになる。
【0161】
ここで、上述したように、かかる払出枚数表示装置88の2桁目(左側)の右下に設けられるドット部hと、クレジット枚数表示装置87の1桁目(右側)の右下に設けられるドット部hとの点灯は、設定値の設定操作をすることにより消灯する。
【0162】
図11を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図11に示すフローチャートに基づいて、メイン制御基板200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
【0163】
ステップS10において、メイン制御基板200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御基板200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
【0164】
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御基板200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(2枚又は3枚)に達しているか否かの判定が行われる。
【0165】
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御基板200からサブ制御基板300へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
【0166】
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御基板200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御基板200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
【0167】
また、全ての停止操作終了後、メイン制御基板200の送信手段290からサブ制御基板300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組み合わせに対して所定の役の図柄61の組み合わせが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御基板200からサブ制御基板300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
【0168】
ステップS14において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
【0169】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0170】
以上のように、本発明では、以下の効果を奏する。
本発明では、遊技機10の前面側に設けられた報知装置の一例であるクレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88とを用いて特定事象の発生と種類とを報知するとともに、正常な遊技では同時に点灯することがない点灯箇所を点灯させることで特別事象が発生していることを報知することが可能な遊技機10を提供することができる。
【0171】
また、本発明は、さらに、遊技の状況が変化したことを遊技者に報知する点灯箇所で特別報知態様を実行することが可能な遊技機10を提供することができる。
すなわち、遊技の状況が変化したことを遊技者に報知する点灯箇所は、報知装置の一例であるクレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88との点灯箇所のうち、見やすい部分であり、遊技店の店員が、特別報知態様が実行されていることに気が付きやすくすることが可能となる。
【0172】
また、本発明は、さらに、報知装置の一例であるクレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88とのうち、ドット部hを用いて特別事象が発生しているこをと報知することが可能な遊技機10を提供することができる。
すなわち、第1点灯部の一例である7個のセグメントでは、特定事象の種類を報知しつつ、第2点灯部の一例であるドット部hでは、第1点灯部で報知している特定事象が、特別事象であることを報知することが可能となる。
【0173】
また、本発明は、さらに、発生している特定事象が、特定事象を解除するために、設定値の設定という特別な操作が必要な事象であることを報知することが可能な遊技機10を提供することができる。
すなわち、設定値の設定という操作が必要な特定事象と、必要ではない特定事象とを報知装置の一例であるクレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88との報知態様で見分けることが可能となる。
【0174】
また、本発明は、さらに、クレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88とを用いて特定事象が発生していることを報知することが可能な遊技機10を提供することができる。
すなわち、遊技機10の前面側に設けられるクレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88とを視認することで、前扉14を開ける前に、特定事象が発生していることと特定事象の種類とを報知すると共に、特別事象が発生していることも報知することが可能となり、特定事象や特別事象の解除の操作をスムーズに行わせることが可能となる。
【0175】
また、クレジット枚数表示装置87と払出枚数表示装置88とを近傍に設け、特定事象の種類を、払出枚数表示装置88の報知態様を用いて報知すると共に、払出枚数表示装置88とクレジット枚数表示装置(87)との両方を用いて特別事象が発生していることを報知するようにすることで、特別事象が発生していることの確認をし易くすることも可能となる。
【符号の説明】
【0176】
10 遊技機 12 筐体
14 前扉 16 図柄表示窓部
17 メダルセレクタ 18 外部集中端子板
19 扉開閉用スイッチ 20 上パネル
22 下パネル 24 ホッパーユニット
26 メダル受け皿 28 メダル払出口
30 操作部 32 ベットスイッチ
34 マックスベットスイッチ 35 シングルベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ 42 演出用ボタンスイッチ
43 電源ユニット 44 電源スイッチ
45 設定キースイッチ 46 設定変更スイッチ
50 ストップスイッチ L 左ストップスイッチ
C 中ストップスイッチ R 右ストップスイッチ
60 リールユニット 61 図柄
62 回転リール 63 リール位置センサ
64 左回転リール 65 リール駆動モータ
66 中回転リール 67 バックランプ
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 液晶表示装置 86 有効ライン
87 クレジット枚数表示装置 88 払出枚数表示装置
89 設定表示器
92 投入センサ 94 払出センサ
95 ホッパーモータ 96 オーバーフローセンサ
100 制御装置 200 メイン制御基板
210 役抽選手段 211 設定値設定手段
220 リール制御手段 230 停止図柄判定手段
240 払出制御手段 250 遊技状態制御手段
251 ノーマル遊技状態制御手段 252 ボーナス内部中状態制御手段
253 ボーナス遊技状態制御手段 260 有利区間制御手段
270 特定事象検知手段 280 点灯制御手段
290 送信手段
300 サブ制御基板 310 受信手段
320 演出制御手段
【要約】
【課題】遊技機の前面側に設けられた報知装置を用いて特定事象の発生と種類とを報知するとともに、正常な遊技では同時に点灯することがない点灯箇所を点灯させることで特別事象が発生していることを報知することが可能な遊技機に関するものである。
【解決手段】前扉(14)の前面に設けられる複数の点灯箇所を備えた報知装置と、特定事象の発生を検知する特定事象検知手段(270)と、を備え、特定事象には複数種類の事象が含まれ、報知装置の点灯箇所の組合せにより特定される報知態様により、特定事象検知手段(270)により検知された発生している特定事象の種類を報知しており、報知態様には、特定事象のうちの特別事象の発生が検知された場合は、当該特定事象が発生していない正常な遊技が行われる状態では、同時に点灯することがない複数箇所の点灯箇所を同時に点灯する特別報知態様で報知する。
【選択図】図10
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11