(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御部を備え、人的資源と物的資源の組み合わせによって提供されるサービスを予約する場合に、予約の可否を予約枠で管理する予約枠管理装置で実行される予約枠管理方法であって、
前記制御部で実行される、
前記人的資源と前記物的資源の少なくとも一方が複数資源で構成され、予約を行うサービス内容がどの人的資源とどの物的資源の組み合わせからなるかをマスタに設定するマスタ設定ステップと、
サービス時間単位の人的資源と物的資源のそれぞれの稼働予定データを入力する予定データ入力ステップと、
入力された前記稼働予定データをサービス時間毎に集計し、人的資源と物的資源の予約可能数を資源毎に算出する予約可能数算出ステップと、
前記サービスの予約データを入力する予約データ入力ステップと、
を含み、
前記予約可能数算出ステップは、算出した資源毎の予約可能数から前記マスタに基づいて前記予約データで使用する資源を差し引いた残りの予約可能数を予約枠として、サービス時間単位で資源毎に算出すること、
を特徴とする予約枠管理方法。
制御部を備え、人的資源と物的資源の組み合わせによって提供されるサービスを予約する場合に、予約の可否を予約枠で管理する予約枠管理装置に実行させるための予約枠管理プログラムであって、
前記制御部で実行させるための、
前記人的資源と前記物的資源の少なくとも一方が複数資源で構成され、予約を行うサービス内容がどの人的資源とどの物的資源の組み合わせからなるかをマスタに設定するマスタ設定ステップと、
サービス時間単位の人的資源と物的資源のそれぞれの稼働予定データを入力する予定データ入力ステップと、
入力された前記稼働予定データをサービス時間毎に集計し、人的資源と物的資源の予約可能数を資源毎に算出する予約可能数算出ステップと、
前記サービスの予約データを入力する予約データ入力ステップと、
を含み、
前記予約可能数算出ステップは、算出した資源毎の予約可能数から前記マスタに基づいて前記予約データで使用する資源を差し引いた残りの予約可能数を予約枠として、サービス時間単位で資源毎に算出すること、
を特徴とする予約枠管理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態では、予約枠管理装置として自動車教習所の予約システムを例にあげて説明するが、本発明は必ずしもこの実施形態に限定されない。
【0014】
[1.概要]
従来は、例えば自動車教習所の事務職員が指導員の勤務予定や教習車両の利用可能予定を紙の時間割表を用いて管理し、その紙に教習生の名前を記載していくことで、教習の予約管理を行っていた。また、システム上で管理する場合は、事務職員が指導員の勤務予定と、教習車両の利用可能予定を紙または画面上で確認し、予約可能数を算出して、その結果を手入力していた。このように、指導員の勤務予定と、教習車両の利用可能予定と、予約可能数とがリンクしていないため、2重管理の手間がかかり、集計ミスが発生し易く、誤った予約可能数を算出するおそれがあった。
【0015】
そこで、本実施形態にかかる予約枠管理装置は、指導員の勤務予定と教習車両の利用可能予定とを入力すると、マスタデータの設定に従って、自動的に予約取得可能数を算出する機能を備えている。このため、指導員の勤務予定と教習車両の利用可能予定を入力するだけで、自動的に予約可能数としての予約枠を算出することができるため、入力負荷が軽減され、また、誤った予約可能数が算出されるのを防止することができる。
【0016】
[2.構成]
本実施形態に係る予約枠管理装置の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、予約枠管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
予約枠管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、予約枠管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0018】
予約枠管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。予約枠管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0019】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、予約枠管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、予約枠管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0020】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。ここで、記憶部106は、予約内容設定マスタテーブル106a、予定データ記憶部106b、予約可能数記憶部106c、予約データ記憶部106d等を備えている。
【0021】
予約内容設定マスタテーブル106aは、予約を行うサービス内容がどのような人的資源と物的資源の組み合わせからなるかを予め設定しておくマスタテーブルである。例えば、自動車教習所の場合、人的資源としての指導員の資格には、“普通”と“大型”とがあり、物的資源としての教習車両には、“MT車(マニュアルトランスミッション車)”と“AT車(オートマティックトランスミッション車)”と“大型車”とがある。ここで、“MT所内”を予約した場合の予約内容は、“普通”の教習が可能な指導員が必要で、“MT車”を使用すると設定されている。また、“AT所内”という予約を行った場合の予約内容は、“普通”の教習が可能な指導員が必要で、“AT車”を使用すると設定されている。さらに、“大型所内”という予約を行った場合の予約内容は、“大型”の教習が可能な指導員が必要で、“大型車”を使用すると設定されている。つまり、上記予約が入った場合は、予約内容設定マスタテーブル106aに設定された予約内容に応じた人的資源と物的資源の数が予約可能数から差し引かれる。
【0022】
予定データ記憶部106bは、サービス時間単位の人的資源と物的資源のそれぞれの稼働予定データを記憶する。例えば、自動車教習所の場合は、各教習時間単位で指導員の勤務予定データと、教習車両の使用予定データとが入力されて、記憶される。
【0023】
予約可能数記憶部106cは、入力された稼働予定データをサービス時間毎に集計し、人的資源と物的資源の予約可能数を資源毎に算出したものを記憶する。例えば、自動車教習所の場合は、入力された指導員の勤務予定データと教習車両の使用予定データとを教習時間毎に集計し、資源毎に算出された予約可能数を記憶する。また、予約可能数記憶部106cは、既に教習予約データが予約取得されている場合、算出された資源毎の予約可能数から教習予約データが使用する資源を差し引いた残りの予約可能数を予約枠として記憶する。さらに、予約可能数記憶部106cは、記憶されている残りの予約枠に対して、次に受けたい教習がある場合、その教習が予約可能な教習時間帯と予約枠数の算出結果を記憶してもよい。
【0024】
予約データ記憶部106dは、入力されたサービスの予約データを記憶する。例えば、自動車教習所の場合は、教習生が教習を予約するために入力した教習予約データを記憶する。また、教習生が次に受けたい教習がある場合は、入力した次に受けたい教習予約データを記憶してもよい。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
制御部102は、予約枠管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。ここで、制御部102は、機能概念的に、マスタ設定手段としてのマスタ設定部102a、予定データ入力手段としての予定データ入力部102b、予約可能数算出手段としての予約可能数算出部102c、予約データ入力手段としての予約データ入力部102d、表示手段としての表示部102e等を備えている。
【0027】
マスタ設定部102aは、予約を行うサービス内容がどのような人的資源と物的資源の組み合わせからなるかを予め予約内容設定マスタテーブル106aに設定するものである。例えば、自動車教習所の場合は、人的資源としての指導員の資格に“普通”と“大型”とがあり、物的資源としての教習車両に、“MT車”と“AT車”と“大型車”とがある。マスタ設定の具体例としては、“MT所内”という予約内容は、“普通”の教習が可能な指導員で、“MT車”を使用する組み合わせとなり、“AT所内”という予約内容は、“普通”の教習が可能な指導員で、“AT車”を使用する組み合わせとなり、“大型所内”という予約内容は、“大型”の教習が可能な指導員で、“大型車”を使用する組み合わせとなる。
【0028】
予定データ入力部102bは、サービス時間単位の人的資源と物的資源のそれぞれの稼働予定データを入力するものである。例えば、自動車教習所の場合は、各教習時間における指導員の勤務予定データと、教習車両の使用予定データとが入力される。
【0029】
予約可能数算出部102cは、入力された稼働予定データをサービス時間毎に集計し、人的資源と物的資源の予約可能数を資源毎に算出するものである。例えば、自動車教習所の場合は、入力された指導員の勤務予定データと教習車両の使用予定データとを教習時間毎に集計し、資源毎の予約可能数を算出する。また、教習予約データが予約取得されている場合、予約可能数算出部102cは、算出した資源毎の予約可能数から予約取得された教習予約データが使用する資源を差し引いた残りの予約可能数を予約枠として算出する。さらに、予約可能数算出部102cは、算出した残りの予約枠に対して、次に受けたい教習がある場合、その教習が予約可能な教習時間帯と予約枠数を算出することもできる。
【0030】
予約データ入力部102dは、サービスの予約データを入力する。例えば、自動車教習所の場合は、教習生が教習の予約を行うための教習予約データを入力する。また、教習生が次に受けたい教習内容がある場合は、次に受けたい教習予約データを入力することもできる。これにより、次に受けたい教習予約データを入力すると、これに基づいて予約可能数算出部102cによって、次に受けたい教習の予約が可能な教習時間帯と予約枠数とが算出できるため、容易かつ正確に予約を入れることができる。
【0031】
表示部102eは、予約可能数算出部102cで算出した残りの予約枠と、次に受けたいサービスの予約可能なサービス時間帯と予約枠数とをそれぞれの画面に表示するよう制御する。例えば、自動車教習所の場合、予約可能数算出部102cで算出された教習予約が可能な残りの予約枠については、全体の予約可能数を示すものであるため、教習所側で見ることのできる画面に表示させる。また、予約可能数算出部102cで算出された次に受けたい教習の予約が可能な教習時間帯と予約枠数については、次に受けたい教習の予約データを入力した教習生個人が見ることのできる画面に表示させる。
【0032】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図2から
図13を参照して、本実施形態に係る予約枠管理装置の処理の一例について説明する。
図2は、予約枠管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図3は、本実施形態における指導員の勤務予定入力の一例を示す図である。
図4は、
図3の指導員の勤務予定を集計した予約可能数の一例を示す図である。
図5は、本実施形態における車両の使用予定入力の一例を示す図である。
図6は、
図5の車両の使用予定を集計した予約可能数の一例を示す図である。
図7は、現在の予約状況の一例を示す図である。
図8は、指導員の勤務予定と車両の使用予定と現在の予約状況とに基づいて算出された予約可能数としての予約枠の一例を示す図である。
図9は、本実施形態における教習生の次予約内容の一例を示す図である。
図10は、
図9の教習生Eの次予約内容に基づく予約枠の一例を示す図である。
図11は、
図9の教習生Fの次予約内容に基づく予約枠の一例を示す図である。
図12は、
図9の教習生Gの次予約内容に基づく予約枠の一例を示す図である。
図13は、
図9の教習生Hの次予約内容に基づく予約枠の一例を示す図である。
【0033】
まず、
図2に示すように、マスタ設定部102aは、予約を行う教習内容がどのような人的資源と物的資源の組み合わせからなるかを予め予約内容設定マスタテーブル106aに設定しておく(ステップSA−1)。
【0034】
続いて、予定データ入力部102bは、各教習時間における指導員の勤務予定データと、教習車両の使用予定データとを入力する(ステップSA−2)。そして、予約可能数算出部102cは、入力された稼働予定データを教習時間毎に集計し、資源毎の詳細な予約可能数を算出する(ステップSA−3)。例えば、教習時限毎の“普通”と“大型”の指導が可能な指導員の出勤人数を集計すると共に、教習時限毎の“MT車”と“AT車”と“大型車”の各教習車両が使用可能な車両数を集計し、予約可能数を算出する。
【0035】
表示部102eは、算出された教習時限毎の各資格を持った指導員の勤務予定人数と、教習時限毎の種類毎の教習車両の使用予定台数とは、教習所側で把握したい予約可能数であるため、教習所の事務員が見ることのできる画面に表示する(ステップSA−4)。
【0036】
ここで、予約データ入力部102dから教習予約データが入力された場合は(ステップSA−5:Yes)、ステップSA−3に戻り、予約可能数算出部102cは、入力された教習予約データと予約内容設定マスタテーブル106aとに基づいて算出された人的資源と物的資源の予約可能数を、上記ステップSA−4で画面に表示された予約可能数から差し引いた残りの予約可能数を算出する(ステップSA−3)。算出された残りの予約可能数も教習所側で把握したい予約可能数であるため、表示部102eは、教習所の事務員が見ることのできる画面に表示する(ステップSA−4)。
【0037】
ここで、教習生から次回予約したい教習内容が入力された場合は(ステップSA−5:Yes)、ステップSA−3に戻り、予約可能数算出部102cは、入力された次回予約内容を予約内容設定マスタテーブル106aに基づいて人的資源と物的資源の予約可能数を算出し、現在の予約状況から見てどの教習時限にどれだけの予約可能枠数が残っているかを算出する。この算出結果は、次回予約したい教習内容によって異なってくるため、表示部102eは、入力した教習生のみが見ることのできる予約取得画面に予約可能枠数を表示する(ステップSA−4)。
【0038】
その後、予約データ入力部102dから教習予約データや次回予約したい教習内容の入力が無く(ステップSA−5:No)、新たな予定データ入力があると(ステップSA−6:Yes)、ステップSA−2に戻って上記処理が繰り返される。新たな予定データ入力が無い場合は、処理を終了する(ステップSA−6:No)。
【0039】
ここで、
図1および
図3〜
図13を参照して、本実施形態における予約枠管理装置の処理の一例について具体的に説明する。
【0040】
自動車教習所における予約枠管理装置100では、予めマスタ設定部102aは、自動車教習の予約内容を予約内容設定マスタテーブル106aに設定する。ここでは、指導員の資格として“普通(車)”と“大型(車)”の区別があり、教習車両の種類として“MT車”と“AT車”と“大型車”の区別があるものとする。マスタ設定の一例は、“MT所内”という予約内容は、“普通(車)”の教習が可能な指導員で、“MT車”を使用する組み合わせであり、“AT所内”という予約内容は、“普通(車)”の教習が可能な指導員で、“AT車”を使用する組み合わせであり、“大型所内”という予約内容は、“大型(車)”の教習が可能な指導員で、“大型車”を使用する組み合わせであることが設定されている(ステップSA−1)。
【0041】
次に、自動車教習所の事務員は、指導員の勤務予定と教習車両の使用予定が決まると、入力装置112を使い予定データ入力部102bから順次入力していき、予定データ記憶部106bに記憶させる(ステップSA−2)。
図3は、7月12日の指導員A〜Eまでの5人の1時限目〜3時限目までの勤務予定入力の一例を示している。また、
図5は、7月12日の教習車両であるMT車(1)〜(3)とAT車(1)〜(3)と大型車(1)の1時限目〜3時限目までの使用予定入力の一例を示している。
【0042】
予約可能数算出部102cは、
図3の指導員の勤務予定を資格毎に集計することにより、
図4に示すような、“普通”と“大型”の資格を持った指導員の時限毎の予約可能な人数枠を算出する(ステップSA−3)。また、
図5の教習車両の使用予定を車種毎に集計することにより、
図6に示すような、“MT車”と“AT車”と“大型車”の時限毎の予約可能な車両台数枠を算出する(ステップSA−3)。算出した予約可能な人数枠や車両台数枠は、予約可能数記憶部106cに記憶させる。
【0043】
表示部102eは、これら算出した予約可能な人数枠や車両台数枠を教習所側の画面に表示することができる(ステップSA−4)。これらの表示は、まだ教習予約が入っていない状態における予約可能枠の状況を示している。
【0044】
ここで、
図7に示すように、教習予約をした教習生が既に居る場合、予約可能数算出部102cは、教習の予約データが入力されたものとして、予約内容設定マスタテーブル106aに基づいて、予約によって使用される人的資源と物的資源の使用枠を算出し、
図4と
図6に示す予約可能枠から差し引くことにより、
図8に示すような、これから予約を行う場合の時限毎の予約可能枠数を算出することができる(ステップSA−3)。この予約可能枠数も予約可能数記憶部106cに記憶させ、表示部102eによって教習所側の画面に表示させることができる(ステップSA−4)。
【0045】
この時点でまだ教習予約を行っていない教習生E〜Hが居て、各教習生E〜Hの次の教習予約内容が
図9に示すものである場合、次予約内容として予約入力画面に入力されると、予約可能数算出部102cは、
図8に示す現在の予約状況に基づいて次予約内容が取得可能な時限と予約枠数とを算出する。
【0046】
例えば、教習生Eの次予約内容は、“MT所内”なので、“普通”の教習が可能な指導員が1人と、“MT車”が1台必要になる。このため、予約可能数算出部102cは、
図8の1時限目に示すように、“普通”の指導員は3人居るが、“MT車”は1台しか残っていないため、
図10に示すように、予約枠は“1”となる。同様に2時限目も予約枠は“1”で、3時限目は“普通”の指導員が0人であるので予約枠は“0”となる。
【0047】
教習生Fの次予約内容は、“AT所内”なので、“普通”の教習が可能な指導員が1人と、“AT車”が1台必要となる。このため、予約可能数算出部102cは、
図8の1時限目に示すように、“普通”の指導員は3人居るが、“MT車”は2台しか残っていないので、
図11に示すように、予約枠は“2”となる。同様に2時限目も予約枠は“1”となり、3時限目は“普通”の指導員が0人であるので予約枠は“0”となる。
【0048】
教習生Gの次予約内容は、“AT所内”なので、教習生Fの場合と同じ予約枠になる。つまり、
図12に示すように、1時限目の予約枠は“2”となり、2時限目の予約枠は“1”となり、3時限目の予約枠は“0”となる。
【0049】
教習生Hの次予約内容は、“大型所内”なので、“大型”の教習が可能な指導員が1人と、“大型車”が1台必要となる。このため、予約可能数算出部102cは、
図8の1時限目に示すように、“大型”の指導員は1人居て、“大型車”は1台残っているので、
図13に示すように、予約枠は“1”となる。同様に2時限目の予約枠は、指導員も車両も残っていないため“0”となり、3時限目は“大型”の指導員が1人居るが、大型車両が残っていないため予約枠は“0”となる。
【0050】
このように、予約枠管理装置100は、教習生が次予約内容を予約取得画面に入力すると、残りの予約可能枠数が時限毎に自動的に表示されるため、この中から予約を取得することができる。なお、表示される予約枠数は、例えば教習生FとGの予約内容が重なっているため、1人が予約を入れると、もう1人の予約がとれなくなる可能性も発生する。その場合は、先に予約を取得した方を優先させる。
【0051】
上記したように、予定データの入力と予約データの入力は、順次入力され、予約枠の算出処理と、データ更新処理が繰り返し行われる。そして、予約取得画面上には、常に最新の予約状況が反映されるようになっている。
【0052】
以上述べたように、本実施形態にかかる予約枠管理装置100は、自動車教習所における指導員(人的資源)と教習車両(物的資源)との組み合わせによって教習の予約の可否が決まるため、教習生が予約取得画面から何日の何時限目に希望する教習枠が幾つ空いているかを正確に把握することが可能であって、これらの処理がシステム上で自動的に行われるため、容易かつ正確に予約を行うことができる。
【0053】
なお、上記実施形態では、自動車教習所を一例に挙げて説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、マンツーマンの専門学校や語学学校などのように、講師と教科に応じた教室(例えば、PC教室、実験室、語学ラボ等)との組み合わせで予約する場合であっても同様のロジックを用いることにより、適用が可能となる。
【0054】
また、上記実施形態では、指導員(人的資源)と教習車両(物的資源)の2種類のファクターを組み合わせたが、3種類以上のファクターを組み合わせて予約を行う場合であってもよい。
【0055】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0056】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0057】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0058】
また、予約枠管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0059】
例えば、予約枠管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて予約枠管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0060】
また、このコンピュータプログラムは、予約枠管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0061】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0062】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0063】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0064】
また、予約枠管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、予約枠管理装置100は、当該情報処理装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0065】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能付加に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。