特許第6766489号(P6766489)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6766489
(24)【登録日】2020年9月23日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20201005BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20201005BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20201005BHJP
   G03G 21/02 20060101ALI20201005BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
   H04N1/00 567K
   H04N1/00 567C
   H04N1/00 C
   B41J29/38 202
   B41J29/00 Z
   G03G21/02
   G03G21/00 388
【請求項の数】12
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2016-138865(P2016-138865)
(22)【出願日】2016年7月13日
(65)【公開番号】特開2018-11195(P2018-11195A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2019年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【弁理士】
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】吉村 浩一
(72)【発明者】
【氏名】米田 茂
【審査官】 宮島 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開平6−64248(JP,A)
【文献】 特開2014−34432(JP,A)
【文献】 特開2013−178705(JP,A)
【文献】 特開2012−238178(JP,A)
【文献】 特開2009−169751(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00 − 29/70
G03G 15/00
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、
複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、
文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部と
を備え
前記第1の給紙部における前記第1記録媒体を収容する部位は施錠されている画像形成装置。
【請求項2】
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した旨の情報を記憶する記憶手段を備え、
前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、前記記憶手段が前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した累積部数を記憶する記憶手段を備え、
前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、当該印刷指示を再度受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が前記予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、
複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、
文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部と、
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した旨の情報を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、前記記憶手段が前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成装置。
【請求項5】
原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、
複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、
文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部と、
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した累積部数を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、当該印刷指示を再度受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が前記予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成装置。
【請求項6】
原本専用の第1記録媒体に対して文書データの画像を形成する第1画像形成装置と、
複写用の第2記録媒体に対して前記文書データの画像を形成する第2画像形成装置と、
を備え、
前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合には、当該文書データの画像を形成する複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、
前記第1画像形成装置における前記第1記録媒体を収容する部位は施錠されている
画像形成システム。
【請求項7】
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した旨の情報を記憶する記憶手段を備え、
前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、前記記憶手段が前記第1画像形成装置に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する
請求項に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した累積部数を記憶する記憶手段を備え、
前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、当該印刷指示を再度受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が前記予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する
請求項に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記文書データの印刷を要求する要求装置をさらに備え、
前記要求装置は、前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合には、前記予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置に画像を形成させ、以降の部数については前記第2画像形成装置に画像を形成させる
請求項6から8のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項10】
原本専用の第1記録媒体に対して文書データの画像を形成する第1画像形成装置と、
複写用の第2記録媒体に対して前記文書データの画像を形成する第2画像形成装置と、
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した旨の情報を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、前記記憶手段が前記第1画像形成装置に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶していない場合には、当該文書データの画像を形成する複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該記憶手段が当該第1画像形成装置に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、当該第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する画像形成システム。
【請求項11】
原本専用の第1記録媒体に対して文書データの画像を形成する第1画像形成装置と、
複写用の第2記録媒体に対して前記文書データの画像を形成する第2画像形成装置と、
前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した累積部数を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該印刷指示を受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該印刷指示を受けた時点で当該記憶手段が記憶している当該累積部数が予め設定された部数を超えている場合に、当該第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する画像形成システム。
【請求項12】
文書データを記憶する記憶装置と、
前記文書データの画像を媒体に形成する画像形成装置と、
を備え、
前記画像形成装置は、
原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、
複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、
前記記憶装置に記憶された前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部と
を有し、
前記第1の給紙部における前記第1記録媒体を収容する部位は施錠されている画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の複写印刷装置は、原本と複写物の区別を行うため印刷用紙を変更選択する用紙選択機構と、質の異なった複数の用紙を用紙選択機構の指示により選択供給する複数給紙部とを備えている。また、特許文献1に記載の複写印刷装置は、原本を印刷している場合(C=1)、用紙選択機構に原本用の用紙を供給するよう指示し、複写物を印刷している場合(C>1)にも用紙選択機構にその旨通知し、用紙選択機構は複数給紙部に原本と違った用紙を搬送部に供給する様に制御する印刷制御部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−64248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
原本性が重要な文書を取得した者は、取得した当該文書を別途複写機にて複写(コピー)処理する場合がある。それゆえ、原本性が重要な文書の印刷処理とその文書の複写物(コピー)の印刷処理とを1つの印刷指示で行えることが望ましい。加えて、印刷処理する原本性が重要な文書の部数は、当該文書の種類等に応じて異なることから、原本性が重要な文書を複数部数印刷できることが望ましい。
本発明は、原本性が重要な文書の原本性を確保しつつ当該文書を複数部数印刷することができる画像形成装置、画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部とを備え、前記第1の給紙部における前記第1記録媒体を収容する部位は施錠されている画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した旨の情報を記憶する記憶手段を備え、前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、前記記憶手段が前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項に記載の発明は、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した累積部数を記憶する記憶手段を備え、前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、当該印刷指示を再度受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が前記予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部と、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した旨の情報を記憶する記憶手段と、を備え、前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、前記記憶手段が前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部と、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して形成した累積部数を記憶する記憶手段と、を備え、前記画像形成部は、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、当該印刷指示を再度受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が前記予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成装置である。
請求項に記載の発明は、原本専用の第1記録媒体に対して文書データの画像を形成する第1画像形成装置と、複写用の第2記録媒体に対して前記文書データの画像を形成する第2画像形成装置と、を備え、前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合には、当該文書データの画像を形成する複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、前記第1画像形成装置における前記第1記録媒体を収容する部位は施錠されている画像形成システムである。
請求項に記載の発明は、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した旨の情報を記憶する記憶手段を備え、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、前記記憶手段が前記第1画像形成装置に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する請求項に記載の画像形成システムである。
請求項に記載の発明は、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した累積部数を記憶する記憶手段を備え、前記文書データの印刷指示を再度受けた場合に、当該印刷指示を再度受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が前記予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する請求項に記載の画像形成システムである。
請求項に記載の発明は、前記文書データの印刷を要求する要求装置をさらに備え、前記要求装置は、前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合には、前記予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置に画像を形成させ、以降の部数については前記第2画像形成装置に画像を形成させる請求項6から8のいずれか1項に記載の画像形成システムである。
請求項10に記載の発明は、原本専用の第1記録媒体に対して文書データの画像を形成する第1画像形成装置と、複写用の第2記録媒体に対して前記文書データの画像を形成する第2画像形成装置と、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した旨の情報を記憶する記憶手段と、を備え、前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、前記記憶手段が前記第1画像形成装置に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶していない場合には、当該文書データの画像を形成する複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該記憶手段が当該第1画像形成装置に対して当該文書データの画像を形成したことを記憶している場合には、当該第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する画像形成システムである。
請求項11に記載の発明は、原本専用の第1記録媒体に対して文書データの画像を形成する第1画像形成装置と、複写用の第2記録媒体に対して前記文書データの画像を形成する第2画像形成装置と、前記文書データに関連付けて当該文書データの画像を前記第1画像形成装置にて形成した累積部数を記憶する記憶手段と、を備え、前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該印刷指示を受けた時点で前記記憶手段が記憶している前記累積部数が予め設定された部数を超えていない場合に、当該累積部数が当該予め設定された部数に達するまでは前記第1画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該予め設定された部数に達した以降の部数については前記第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成し、当該印刷指示を受けた時点で当該記憶手段が記憶している当該累積部数が予め設定された部数を超えている場合に、当該第2画像形成装置にて当該文書データの画像を形成する画像形成システムである。
請求項1に記載の発明は、文書データを記憶する記憶装置と、前記文書データの画像を媒体に形成する画像形成装置と、を備え、前記画像形成装置は、原本専用の第1記録媒体を供給する第1の給紙部と、複写用の第2記録媒体を供給する第2の給紙部と、前記記憶装置に記憶された前記文書データの複数部数の印刷指示を受けた場合であって、当該文書データの1回目の印刷指示である場合に、当該複数部数のうち予め設定された部数に達するまでは前記第1の給紙部から供給された前記第1記録媒体に対して当該文書データの画像を形成し、以降の部数については前記第2の給紙部から供給された前記第2記録媒体に対して当該文書データの画像を形成する画像形成部とを有し、前記第1の給紙部における前記第1記録媒体を収容する部位は施錠されている画像形成システムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、原本性が重要な文書の原本性を確保しつつ当該文書を複数部数印刷することが実現される。また、文書の原本性を確保する確度がより高められる。
請求項の発明によれば、確度高く文書の原本性が確保される。
請求項の発明によれば、文書の原本性をより確度高く確保しつつ当該文書を複数回印刷することが実現される。
請求項4の発明によれば、確度高く文書の原本性が確保される。
請求項5の発明によれば、文書の原本性を確度高く確保しつつ当該文書を複数回印刷することが実現される。
請求項の発明によれば、原本性が重要な文書の原本性を確保しつつ当該文書を複数部数印刷することが実現される。また、文書の原本性を確保する確度がより高められる。
請求項の発明によれば、確度高く文書の原本性が確保される。
請求項の発明によれば、文書の原本性をより確度高く確保しつつ当該文書を複数回印刷することが実現される。
請求項の発明によれば、原本性が重要な文書の原本性を確保しつつ当該文書を複数部数印刷することが実現される。
請求項10の発明によれば、確度高く文書の原本性が確保される。
請求項11の発明によれば、文書の原本性をより確度高く確保しつつ当該文書を複数回印刷することが実現される。
請求項1の発明によれば、原本性が重要な文書の原本性を確保しつつ当該文書を複数部数印刷することが実現される。また、文書の原本性を確保する確度がより高められる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施形態に係る画像形成システムの概略構成を例示した図である。
図2】第1の実施形態に係る端末装置のハードウェア構成を例示したブロック図である。
図3】第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図4】第1の実施形態に係る画像形成装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。
図5】印刷ジョブの中に含まれる情報を示す図である。
図6】画像形成装置の制御部が行う画像形成処理を示すフローチャートである。
図7】第2の実施形態に係る画像形成システムの概略構成を例示した図である。
図8】第2の実施形態に係る画像形成システムにおける動作例を示したシーケンス図である。
図9】端末装置が行う印刷要求処理を示すフローチャートである。
図10】第3の実施形態に係る画像形成システムの概略構成を例示した図である。
図11】管理装置の機能構成を示すブロック図である。
図12】第3の実施形態に係る画像形成システムにおける動作例を示したシーケンス図である。
図13】管理装置が行う画像形成処理を示すフローチャートである。
図14】第4の実施形態に係る画像形成システムの概略構成を例示した図である。
図15】第4の実施形態に係る画像形成システムにおける動作例を示したシーケンス図である。
図16】第5の実施形態に係る画像形成システムの概略構成を例示した図である。
図17】第5の実施形態に係る画像形成システムにおける動作例を示したシーケンス図である。
図18】第6の実施形態に係る画像形成システムの概略構成を例示した図である。
図19】第6の実施形態に係る画像形成システムにおける動作例を示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成システム1の概略構成を例示した図である。
画像形成システム1は、文書の複写機能、読み取った文書の画像データを生成する機能、画像データが示す画像を用紙等の記録媒体に形成する機能を有する画像形成装置10を備えている。
また、画像形成システム1は、ユーザが入力した情報を受け付けたりユーザに対して情報を出力したりする端末装置20を備えている。
画像形成装置10及び端末装置20は装置間を通信可能に接続する通信回線30に接続されており、通信回線30を介して互いに通信を行うことが可能となっている。
なお、本明細書において、「記録媒体」は、画像を形成可能な媒体であれば、その材質は問わない。代表例は紙であるが、OHPシートや金属板等であっても構わない。
【0010】
図2は、第1の実施形態に係る端末装置20のハードウェア構成を例示したブロック図である。
図2に示すように、端末装置20は、CPU(Central Processing Unit)201と、メインメモリ202及びHDD(Hard Disk Drive)203とを備える。また、端末装置20は、外部との通信を行うための通信インターフェース(通信I/F)204と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構205と、キーボードやマウス等の入力デバイス206とを備える。
【0011】
なお、CPU201によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネット等の通信手段を用いて端末装置20にダウンロードさせても良い。
【0012】
図3は、第1の実施形態に係る画像形成装置10の概略構成図である。
画像形成装置10は、原稿の画像を読み取る画像読取部110と、記録媒体上に画像を形成する画像形成手段の一例としての画像形成部120と、CPU、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などからなるマイクロコンピュータを有し、装置全体の動作を制御する制御部130とを備えている。また、画像形成装置10は、タッチパネル等により構成され、ユーザから受けた指示を制御部130に出力するとともに制御部130からの情報をユーザに提示するユーザインタフェース(UI)140を備えている。また、画像形成装置10は、画像形成部120の下方に設けられて、記録媒体を収容するとともに画像形成部120に対して記録媒体を供給する供給部150と、画像形成部120の上方に設けられて、画像形成部120にて画像が形成された記録媒体を排出する排出部160とを備えている。
【0013】
画像読取部110は、プラテンガラス(不図示)と、光を原稿の被読取面(画像面)へ照射する光照射ユニット(不図示)と、光照射ユニットから原稿の被読取面へ光が照射されて原稿の被読取面で反射した反射光を導く導光ユニット(不図示)と、導光ユニットによって導かれた光の光学像を結像する結像レンズ(不図示)とを備えている。また、画像読取部110は、結像レンズによって結像された光を光電変換するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の光電変換素子で構成され、結像された光学像を検出する検出部(不図示)と、検出部と電気的に接続されて、検出部によって得られた電気信号が送られる画像処理部とを備えている。
そして、画像読取部110は、原稿搬送部によって搬送される原稿の画像、及びプラテンガラスに載せられた原稿の画像を読み取る。
【0014】
画像形成部120は、一定の間隔を置いて並列的に配置されるイエロー、マゼンタ、シアン、黒の4つの画像形成ユニット(不図示)を備えている。各画像形成ユニットは、感光体ドラム(不図示)と、感光体ドラムの表面を一様に帯電する帯電器(不図示)と、トナーで現像し可視化する現像器(不図示)と、現像器に対して各色のトナーを供給するためのトナーカートリッジ(不図示)とを有している。
また、画像形成部120は、感光体ドラムに対してレーザ光を照射する光学系ユニット(不図示)と、感光体ドラムに形成された各色のトナー像を中間転写ベルト(不図示)上に多重転写させる中間転写ユニット(不図示)とを備えている。また、画像形成部120は、中間転写ユニット上に重畳されて形成されたトナー像を記録媒体に転写する二次転写ユニット(不図示)と、記録媒体上に形成されたトナー像を加熱及び加圧して定着する定着装置(不図示)とを備えている。
【0015】
供給部150は、第1記録媒体P1を収容するとともに画像形成部120に対して第1記録媒体P1を供給する供給手段、第1の給紙部の一例としての第1媒体供給部151と、第2記録媒体P2を収容するとともに画像形成部120に対して第2記録媒体P2を供給する第2の給紙部の一例としての第2媒体供給部152とを備えている。
第1媒体供給部151及び第2媒体供給部152は、それぞれ記録媒体を収容する媒体収容部156と、媒体収容部156の各々に収容された記録媒体を送り出す送出ロール157とを備えている。また、第1媒体供給部151及び第2媒体供給部152は、それぞれ送出ロール157にて送り出された記録媒体が搬送される搬送路158と、搬送路158に沿って配置され送出ロール157によって送り出された記録媒体を二次転写位置へ搬送する搬送ロール159とを備えている。
【0016】
第1の実施形態に係る第1媒体供給部151は、原本専用の第1記録媒体P1を収容する。つまり、第1媒体供給部151から供給された第1記録媒体P1に、画像形成部120にて文書データの画像が形成された物は原本となる。
第1の実施形態に係る第2媒体供給部152は、複写(コピー)用の第2記録媒体P2を収容する。つまり、第2媒体供給部152から供給された第2記録媒体P2に、画像形成部120にて文書データの画像が形成された物は複写物となる。
なお、第1媒体供給部151の媒体収容部156は施錠されており、権限のない者は開閉不可であると良い。
【0017】
図4は、第1の実施形態に係る画像形成装置10の制御部130の機能構成を示すブロック図である。
制御部130は、端末装置20から印刷ジョブを含む印刷要求(記録媒体への画像形成の要求)を受信する印刷要求受信部131と、印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶部132と、印刷履歴を記憶する記憶手段の一例としての印刷履歴記憶部133と、印刷要求受信部131が受信した印刷ジョブを実行することにより文書データの印刷を制御する印刷制御部134とを備えている。
【0018】
ここで、印刷ジョブとは、文書データの印刷を指示する印刷指示情報に基づいて画像形成装置10で実行される処理の単位であるが、本明細書では、印刷指示情報のことを印刷ジョブということもある。
また、本明細書では、記録媒体に記録する画像の元となる電子データを「文書データ」と称す。「文書データ」は、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、データベース管理ソフトウェアや表計算ソフトウェアで記録されるデータ、その他の印刷可能な電子データも含めて「文書データ」と称す。
印刷履歴記憶部133は、文書データを識別する識別番号である文書IDと、原本対象データか否かのフラグ(原本フラグ)と、既に原本印刷済か否かの情報及び原本印刷済である場合には原本印刷した累積部数の情報とを関連付けて記憶する。
【0019】
なお、制御部130のCPUによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネット等の通信手段を用いて画像形成装置10にダウンロードさせても良い。
【0020】
図5は、印刷ジョブの中に含まれる情報を示す図である。
図5に示すように、印刷ジョブの中には、印刷ジョブを要求したクライアントの情報、印刷パラメータ、原本フラグ及び文書データが含まれる。
図5に示すように、クライアント情報の中には、ホスト名、ユーザ名が含まれる。
図5に示すように、印刷パラメータの中には、記録媒体サイズ、拡大するか縮小するか、1枚の中に複数ページを入れるか否か(N−upする/しない)、片面印刷するか両面印刷するか、白黒印刷するかカラー印刷するか、印刷部数などの情報が含まれる。
原本フラグは、原本専用の第1記録媒体P1への画像形成を要求するものであるか否かを示す情報である。例えば、原本専用の第1記録媒体P1への画像形成を要求する場合に、原本フラグが含まれる。
【0021】
以上のように構成された第1の実施形態に係る画像形成システム1は、例えば、文書を送る者(文書送信者)から送られた当該文書を受け取る者(文書受信者)が、端末装置20を操作して、当該文書を、画像形成装置10にて印刷するのに利用される。そして、画像形成システム1は、文書の一例としての信書を印刷(プリントアウト)するのに適している。信書とは、特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書である。信書は、請求書の類、会議召集通知の類、許可書の類、証明書の類、ダイレクトメールであることを例示することができる。請求書の類の中には、納品書、領収書、見積書、願書、申込書、契約書等が含まれる。会議召集通知の中には、結婚式等の招待状、業務報告文書等が含まれる。許可書の類の中には、免許書、認定書、表彰状等が含まれる。証明書の類の中には、印鑑証明書、納税証明書、戸籍謄本の写し、住民票の写し等が含まれる(なお、住民票の原本、戸籍謄本の原本は役所で管理されている物であり、役所から発行される物は住民票の写し、戸籍謄本の写しである)。ダイレクトメールの中には、文書自体に受取人が記載されている文書等が含まれる。
【0022】
ここで、画像形成装置10に対して、原本性が重要な文書の印刷が要求される場合、原本印刷専用の記録媒体(本実施形態においては第1記録媒体P1)に印刷することが必要となる。原本性が重要な文書としては、上述した信書の中でも、例えば住民票の写し、戸籍謄本の写し、有価チケットであることを例示することができる。原本性が重要な文書が例えば有価チケットである場合には、原本性に加え唯一性も必要となる。また、原本性が重要な文書が印刷部数に応じて課金額が異なる住民票の写しや戸籍謄本の写しである場合には、原本性に加えて、当該文書に対して予め許可された部数のみを印刷することが重要となる。同一文書データに関する原本性が重要な文書を、予め許可された部数を超えて複数部数印刷することは許されない。
【0023】
一方で、ユーザは、原本性が重要な文書の複写物(コピー)が必要である場合、取得した文書を別途複写機にて複写処理する必要がある。
それゆえ、画像形成装置10は、原本性が重要な文書を印刷する機能を有するとともに、当該文書の複写物(コピー)を作成する機能をも有することが望ましい。ユーザは、原本性が重要な文書とともに当該文書の複写物(コピー)をも取得することができ、別途複写処理する煩わしさを解消することができるからである。
【0024】
このことに鑑み、第1の実施形態に係る画像形成装置10においては、印刷ジョブの中に原本フラグが含まれている場合には、文書データの1回目の印刷である場合に限って、当該文書データに対して予め定められた規定部数Np以下の分だけ第1媒体供給部151から供給される第1記録媒体P1に対する画像形成を行う。そして、画像形成装置10は、印刷要求がなされた部数である印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多い場合には、印刷要求部数Ndから規定部数Npを減算した超過部数Ns(=Nd−Np)を、第2媒体供給部152から供給される第2記録媒体P2に対して画像形成を行う。
【0025】
他方、画像形成装置10は、印刷ジョブの中に原本フラグが含まれている場合であっても文書データの2回目以降の印刷要求である場合には、第1媒体供給部151から供給される第1記録媒体P1に画像形成を行わずに、印刷要求部数Nd全てを第2媒体供給部152から供給される第2記録媒体P2に対して画像形成を行う。
また、画像形成装置10は、印刷ジョブの中に原本フラグが含まれていない場合には、印刷要求部数Nd全てを第2媒体供給部152から供給される第2記録媒体P2に対して画像形成を行う。
【0026】
なお、予め定められた規定部数Npは、原本性が重要な文書が例えば有価チケットである場合には1であることを例示することができる。規定部数Npが1である場合、画像形成装置10は、印刷ジョブの中に原本フラグが含まれている場合であり、かつ文書データの1回目の印刷である場合に限って、第1媒体供給部151から1枚の第1記録媒体P1を供給して画像形成を行う。そして、印刷要求部数Ndが2枚以上である場合には、2枚目以降は、超過部数Ns(=Nd−1)の分、第2媒体供給部152から供給した第2記録媒体P2に画像形成を行う。
【0027】
なお、規定部数Npは、画像形成装置10が予め記憶していることを例示することができる。例えば、画像形成装置10は、原本性が重要な文書が有価チケットである場合には規定部数Npは1であることを予めROMに記憶しておくと良い。そして、画像形成装置10は、印刷要求された文書データが有価チケットであることを把握した場合には、ROMから規定部数Np=1を読み込み、上記処理を行うと良い。
【0028】
また、規定部数Npは、印刷ジョブの中に含まれていても良い。つまり、印刷ジョブの中に、原本フラグとともに規定部数Npが含まれていても良い。例えば、端末装置20を使用するユーザが、印刷要求をする際に規定部数Npを入力するようにしても良い。あるいは、端末装置20が、原本性が重要な文書が例えば有価チケットである場合には規定部数Npは1であることを予めROMに記憶しておき、印刷要求する文書データが有価チケットであることを把握した場合には、ROMから規定部数Np=1を読み込み、印刷ジョブの中に含ませると良い。
【0029】
図6は、画像形成装置10の制御部130が行う画像形成処理を示すフローチャートである。
制御部130は、本画像形成処理を、予め設定された一定時間(例えば1ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
制御部130は、印刷要求を受信したか否かを判断する(S601)。これは、印刷要求受信部131が印刷要求を受信したか否かを判断する処理である。印刷要求受信部131が受信した印刷要求は、印刷ジョブ記憶部132に記憶される。そして、印刷要求を受信した場合(S601でYes)、印刷制御部134は、受信した印刷要求に含まれる印刷ジョブを解析し(S602)、受信した印刷ジョブの中に原本フラグが含まれているか否かを判断する(S603)。
【0030】
原本フラグがある場合(S603でYes)、印刷制御部134は、印刷履歴を検索する(S604)。印刷履歴は印刷履歴記憶部133に記憶されている。印刷制御部134は、印刷履歴を検索した結果、今回印刷要求がなされた文書データが1回目の印刷であるか否かを判断する(S605)。1回目の印刷である場合(S605でYes)、印刷制御部134は、印刷ジョブを記憶し(S606)、印刷要求部数Ndが予め定められた規定部数Npよりも多いか否かを判断する(S607)。
【0031】
印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多い場合(S607でYes)、印刷制御部134は、第1媒体供給部151から規定部数Npの第1記録媒体P1を供給させるとともに、画像形成部120にて第1記録媒体P1に文書データの画像を形成させる(S608)。つまり、画像形成装置10は、第1媒体供給部151から供給した規定部数Npの第1記録媒体P1に印刷処理を行う。
次いで、印刷制御部134は、第2媒体供給部152から、印刷要求部数Ndから規定部数Npを減算した超過部数Ns(=Nd−Np)の第2記録媒体P2を供給させるとともに、画像形成部120にて第2記録媒体P2に文書データの画像を形成させる(S609)。つまり、画像形成装置10は、第2媒体供給部152から供給した超過部数Nsの第2記録媒体P2に印刷処理を行う。
その後、印刷制御部134は、印刷履歴を更新する(S610)。つまり、印刷制御部134は、第1媒体供給部151から供給された規定部数Npの第1記録媒体P1に画像形成するとともに、第2媒体供給部152から供給された超過部数Nsの第2記録媒体P2に画像形成した旨を印刷履歴記憶部133に記憶させる。
【0032】
他方、印刷要求部数Ndが規定部数Np以下である場合(S607でNo)、印刷制御部134は、第1媒体供給部151から印刷要求部数Ndの第1記録媒体P1を供給させるとともに、画像形成部120にて第1記録媒体P1に画像を形成する(S611)。つまり、画像形成装置10は、第1媒体供給部151から供給した規定部数Ndの第1記録媒体P1に印刷処理を行う。
その後、画像形成装置10は、印刷履歴を更新する(S610)。つまり、印刷制御部134は、第1媒体供給部151から供給された印刷要求部数Ndの第1記録媒体P1に画像形成した旨を印刷履歴記憶部133に記憶させる。
【0033】
一方、1回目の印刷ではない場合(S605でNo)、印刷制御部134は、第2媒体供給部152から印刷要求部数Ndの第2記録媒体P2を供給させるとともに、画像形成部120にて第2記録媒体P2に画像を形成させる(S612)。つまり、画像形成装置10は、第2媒体供給部152から供給した印刷要求部数Ndの第2記録媒体P2に印刷処理を行う。
その後、印刷制御部134は、印刷履歴を更新する(S610)。つまり、印刷制御部134は、第2媒体供給部152から供給された印刷要求部数Ndの第2記録媒体P2に画像形成した旨を印刷履歴記憶部133に記憶させる。
【0034】
また、原本フラグがない場合(S603でNo)、印刷制御部134は、第2媒体供給部152から印刷要求部数Ndの第2記録媒体P2を供給させるとともに、画像形成部120にて第2記録媒体P2に画像を形成させる(S613)。つまり、画像形成装置10は、第2媒体供給部152から供給した印刷要求部数Ndの第2記録媒体P2に印刷処理を行う。印刷制御部134は、原本フラグがない印刷ジョブに従って印刷処理を行った場合には印刷履歴を更新することなく本画像形成処理を終了する。
なお、制御部130は、印刷要求を受信していない場合(S601でNo)、本画像形成処理を終了する。
【0035】
以上のように構成された画像形成装置10においては、原本性が要求される文書データについて、規定部数Npを超える複数部数の印刷要求を受けた場合でも第1媒体供給部151から供給した第1記録媒体P1に印刷処理(原本印刷)を行うことを、規定部数Npに限るので原本性が失われない。また、再度(2回目以降)の印刷要求を受けた場合でも印刷履歴を基に既に原本印刷が行われていることを把握した場合には、印刷要求部数Nd全てを、第2媒体供給部152から供給した第2記録媒体P2に印刷処理を行うので原本性が失われない。
【0036】
また、画像形成装置10は、1回目の印刷要求の際に規定部数Npを超える複数部数の印刷要求を受けた場合には、超過部数Ns(=Nd−Np)分を第2媒体供給部152から供給した第2記録媒体P2に印刷処理を行う。これにより、1つの印刷要求で、ユーザに、規定部数Npの原本性が重要な文書に加えて、超過部数Ns分の当該文書の複写物(コピー)を提供することが可能となる。
【0037】
また、第1の実施形態に係る画像形成システム1においては、規定部数Npを任意に設定可能である。ゆえに、画像形成システム1を使用する者は、原本性が重要な文書に応じて規定部数Npを設定することが可能である。例えば、原本性が重要な文書が有価チケットである場合にはNp=1と設定することで、唯一無二の有価チケットの印刷が確保される。また、原本性が重要な文書が戸籍謄本の写しや住民票の写しである場合には、請求した者から支払われた料金に応じた部数に設定することで、徴収漏れが抑制される。
【0038】
なお、上述した第1の実施形態に係る画像形成システム1の画像形成装置10においては、再度(2回目以降)の印刷要求を受けた場合に印刷履歴を基に既に原本印刷が行われていることを把握した場合には、印刷要求部数Nd全てを、第2媒体供給部152から供給した第2記録媒体P2に印刷処理を行う(S612)が、特にかかる態様に限定されない。画像形成装置10は、再度(2回目以降)の印刷要求を受けた場合であっても、これまでに第1媒体供給部151から供給した第1記録媒体P1に印刷処理を行った累積部数が規定部数Npを超えていない場合には、以下のようにしても良い。すなわち、画像形成装置10は、複数部数の印刷指示を受けた場合に、今回の印刷処理において、累積部数が規定部数Npに達するまでは第1媒体供給部151から供給した第1記録媒体P1に印刷処理を行い、累積部数が規定部数Npに達した以降の部数については第2媒体供給部152から供給した第2記録媒体P2に印刷処理を行っても良い。
【0039】
[第2の実施形態]
図7は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成システム2の概略構成を例示した図である。
第2の実施形態に係る画像形成システム2は、文書の複写機能、読み取った文書の画像データを生成する機能、画像データが示す画像を用紙等の記録媒体に形成する機能を有する、第1画像形成装置40及び第2画像形成装置50を備えている。
また、画像形成システム2は、ユーザが入力した情報を受け付けたりユーザに対して情報を出力したりする上述した端末装置20を備えている。
第1画像形成装置40、第2画像形成装置50及び端末装置20は装置間を通信可能に接続する通信回線30に接続されており、通信回線30を介して互いに通信を行うことが可能となっている。
【0040】
第2の実施形態に係る画像形成システム2は、第1記録媒体P1に対して文書データの画像を形成する第1画像形成装置40と、第2記録媒体P2に対して文書データの画像を形成する第2画像形成装置50と、を備え、予め定められた条件を満たす場合の一例としての、文書データの画像を形成する要求(印刷要求)の印刷ジョブの中に原本フラグが含まれている場合には、当該文書データの画像を形成する複数部数のうち予め設定された部数(規定部数Np)に達するまでは第1画像形成装置40にて画像を形成し、以降の部数については第2画像形成装置50にて画像を形成する。
【0041】
第2の実施形態に係る第1画像形成装置40及び第2画像形成装置50は、第1の実施形態に係る画像形成装置10と同様に、画像読取部110と、画像形成部120と、制御部130と、ユーザインタフェース(UI)140と、排出部160とを備えている。
そして、第2の実施形態に係る第1画像形成装置40は、上述した原本専用の第1記録媒体P1を収容するとともに画像形成部120に対して第1記録媒体P1を供給する第1媒体供給部(不図示)を有している。他方、第2の実施形態に係る第2画像形成装置50は、上述した複写(コピー)用の第2記録媒体P2を収容するとともに画像形成部120に対して第2記録媒体P2を供給する第2媒体供給部(不図示)を有している。
第1画像形成装置40の制御部130の印刷履歴記憶部133は、文書IDと、原本対象データか否かのフラグと、既に原本印刷済みか否かの情報及び原本印刷済である場合には原本印刷した累積部数の情報とを関連付けて記憶する。
なお、第1画像形成装置40の媒体収容部は施錠されており、権限のない者は開閉不可であると良い。
【0042】
第2の実施形態に係る画像形成システム2においては、端末装置20を介して、文書受信者から規定部数Npを超える原本性が重要な文書の印刷要求がなされた場合には、文書データの1回目の印刷である場合に限って規定部数Np以下の分だけ第1画像形成装置40にて画像形成を行う。そして、超過部数Nsを、第2画像形成装置50にて画像形成を行う。
【0043】
図8は、第2の実施形態に係る画像形成システム2における動作例を示したシーケンス図である。図8に示した動作例は、第1画像形成装置40が印刷要求を受け付ける旨を端末装置20に送信する場合の動作例を示している。
端末装置20が、ユーザから、規定部数Npを超える原本性が重要な文書の印刷指示を受けた場合(S801)、端末装置20は、第1画像形成装置40に対して規定部数Npの印刷要求を送信する(S802)。すると、第1画像形成装置40では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S803)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S804)、印刷要求があった文書データについての印刷履歴が印刷履歴記憶部133に記憶されているか否かを検索する(S805)。そして、第1画像形成装置40は、受付結果を端末装置20に送信する(S806)。つまり、第1画像形成装置40の印刷制御部134は、印刷要求があった文書データについての印刷履歴がない場合には今回の印刷要求を受け付ける旨を送信する。他方、第1画像形成装置40の印刷制御部134は、印刷要求があった文書データについての印刷履歴がある場合には今回の印刷要求を受け付けず(拒否し)、エラーを送信する。そして、第1画像形成装置40では、印刷要求を受け付ける旨を送信した後、印刷ジョブを実行する(S807)。つまり、第1画像形成装置40は、第1媒体供給部から供給された規定部数Npの第1記録媒体P1に文書データの画像を形成する。
【0044】
端末装置20では、第1画像形成装置40から受付結果を受信する(S808)。本動作例では、端末装置20は、印刷要求を受け付ける旨を第1画像形成装置40から印刷要求を受け付ける旨を受信したので、第2画像形成装置50に対して超過部数Nsの印刷要求を送信する(S809)。すると、第2画像形成装置50では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S810)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S811)、印刷ジョブを実行する(S812)。つまり、第2画像形成装置50は、第2媒体供給部から供給された超過部数Nsの第2記録媒体P2に文書データの画像を形成する。
【0045】
なお、図8には示していないが、S806の処理として第1画像形成装置40が端末装置20にエラーを送信した場合には、端末装置20は、第2画像形成装置50に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信する。すると、第2画像形成装置50は、第2媒体供給部から供給された印刷要求部数Ndの第2記録媒体P2に文書データの画像を形成する。第1画像形成装置40は、印刷ジョブを実行しない。
【0046】
図9は、端末装置20が行う印刷要求処理を示すフローチャートである。
端末装置20は、本印刷要求処理を、予め設定された一定時間(例えば1ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
端末装置20は、印刷指示を受けたか否かを判断する(S901)。そして、印刷指示を受けた場合(S901でYes)、原本の印刷であるか否かを判断する(S902)。原本の印刷である場合(S902でYes)、印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多いか否かを判断する(S903)。
【0047】
印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多い場合(S903でYes)、端末装置20は、第1画像形成装置40に対して規定部数Npの印刷要求を行う(S904)。その後、第1画像形成装置40から印刷要求を受け付ける旨を受信したか否か、言い換えれば第1画像形成装置40の受付が成功したか否かを判断する(S905)。そして、印刷要求を受け付ける旨を受信した場合、言い換えれば第1画像形成装置40の受付が成功した場合(S905でYes)、端末装置20は、第2画像形成装置50に対して超過部数Nsの印刷要求を行う(S906)。他方、第1画像形成装置40からエラーを受信した場合、言い換えれば第1画像形成装置40の受付が成功しなかった場合(S905でNo)、端末装置20は、第2画像形成装置50に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を行い(S907)、本印刷要求処理を終了する。
【0048】
一方、印刷要求部数Ndが規定部数Np以下である場合(S903でNo)、端末装置20は、第1画像形成装置40に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を行う(S908)。その後、第1画像形成装置40から印刷要求を受け付ける旨を受信したか否か、言い換えれば第1画像形成装置40の受付が成功したか否かを判断する(S909)。そして、印刷要求を受け付ける旨を受信した場合、言い換えれば第1画像形成装置40の受付が成功した場合(S909でYes)、端末装置20は、本印刷要求処理を終了する。他方、第1画像形成装置40からエラーを受信した場合、言い換えれば第1画像形成装置40の受付が成功しなかった場合(S909でNo)、端末装置20は、第2画像形成装置50に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を行い(S907)、本印刷要求処理を終了する。
【0049】
原本の印刷ではない場合(S902でNo)、端末装置20は、第2画像形成装置50に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を行い(S907)、本印刷要求処理を終了する。
印刷指示を受けていない場合(S901でNo)、端末装置20は、本印刷要求処理を終了する。
【0050】
以上のように構成された第2の実施形態に係る画像形成システム2においては、端末装置20が、原本性が要求される文書データについて規定部数Npを超える複数部数の印刷要求を受けた場合でも、第1画像形成装置40にて印刷処理(原本印刷)を行うことを、規定部数Npに限るので原本性が失われない。また、規定部数Npを超える超過部数Ns分を、第2画像形成装置50にて印刷処理を行う。これにより、1つの印刷指示で、ユーザに、規定部数Npの原本に加えて、超過部数Ns分の複写物(コピー)を提供することが可能となる。
【0051】
なお、第2の実施形態に係る画像形成システム2の端末装置20が第1画像形成装置40又は第2画像形成装置50に対して送信する印刷要求の中の印刷ジョブには、図5に示した印刷ジョブとは異なり、原本フラグはなくても良い。端末装置20が原本の印刷指示であるか否かを判断し(S902)、その結果に応じて、第1画像形成装置40又は第2画像形成装置50に印刷要求を送信するからである。
【0052】
なお、上述した第2の実施形態に係る画像形成システム2においては、第1画像形成装置40が、印刷要求があった文書データについての印刷履歴を検索し、印刷履歴の有無に応じて原本印刷を受け付けるか否かを判別しているが、特にかかる態様に限定されない。端末装置20が印刷履歴記憶部を備え、印刷指示があった文書データについての印刷履歴を印刷要求送信前に把握しても良い。そして、例えば、端末装置20は、規定部数Npを超える枚数の印刷指示があった場合、印刷指示があった文書データについて未だ印刷していないと判断した場合には、第1画像形成装置40に対して規定部数Npの印刷要求を送信するとともに、第2画像形成装置50に対して超過部数Nsの印刷要求を送信すると良い。また、端末装置20は、印刷指示があった文書データについて印刷済みであると判断した場合には、第2画像形成装置50に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信すると良い。
【0053】
なお、上述した第2の実施形態に係る画像形成システム2において、文書データの1回目の印刷である場合に限って第1画像形成装置40にて印刷処理(画像形成)を行うが、特にかかる態様に限定されない。再度(2回目以降)の印刷要求を受けた場合であっても、これまでに第1画像形成装置40にて印刷処理を行った累積部数が規定部数Npを超えていない場合には、以下のようにしても良い。すなわち、画像形成システム2は、複数部数の印刷指示を受けた場合に、今回の印刷処理において、累積部数が規定部数Npに達するまでは第1画像形成装置40にて印刷処理を行い、累積部数が規定部数Npに達した以降の部数については第2画像形成装置50にて印刷処理を行っても良い。
【0054】
[第3の実施形態]
図10は、本発明の第3の実施形態に係る画像形成システム3の概略構成を例示した図である。
第3の実施形態に係る画像形成システム3は、第2の実施形態に係る画像形成システム2の構成に対して、管理装置60を有している点が異なる。
端末装置20、第1画像形成装置40、第2画像形成装置50及び管理装置60は通信回線30に接続されており、通信回線30を介して互いに通信を行うことが可能となっている。
【0055】
管理装置60のハードウェア構成は、図2に示した第1の実施形態に係る端末装置20のハードウェア構成と同じであることを例示することができる。
図11は、管理装置60の機能構成を示すブロック図である。
管理装置60は、端末装置20から印刷ジョブを含む印刷要求を受信する印刷要求受信部601と、印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶部602と、印刷履歴を記憶する印刷履歴記憶部603と、第1画像形成装置40、第2画像形成装置50に対して印刷要求を送信する等して印刷を制御する印刷制御部604とを備えている。
印刷履歴記憶部603は、文書IDと、原本対象データか否かのフラグと、既に原本印刷済みか否かの情報及び原本印刷済である場合には原本印刷した累積部数の情報とを関連付けて記憶する。印刷履歴記憶部603は、HDDにて実現されることを例示することができる。
【0056】
第3の実施形態に係る画像形成システム3においては、端末装置20を介して、規定部数Npを超える原本性が重要な文書の印刷指示がなされた場合には、端末装置20が管理装置60に対して印刷要求を行う。そして、管理装置60が、印刷要求があった文書データについての印刷履歴を検索し、印刷履歴の有無に応じて、第1画像形成装置40、第2画像形成装置50に印刷要求を行う。つまり、管理装置60は、印刷履歴記憶部603に、印刷要求があった文書データが既に原本印刷済みであると記憶されているか否かを判別するとともに、判別結果に応じて第1画像形成装置40、第2画像形成装置50に印刷要求を行う。管理装置60は、文書データの印刷を要求する要求装置の一例として機能する。
【0057】
図12は、第3の実施形態に係る画像形成システム3における動作例を示したシーケンス図である。図12に示した動作例は、印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多く、未だ原本印刷済みではない場合の動作例である。
端末装置20が、ユーザから、印刷要求部数Ndの原本性が重要な文書の印刷指示を受けた場合(S1201)、端末装置20は、管理装置60に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信する(S1202)。すると、管理装置60では、印刷要求を受信し(S1203)、印刷履歴を検索する(S1204)。そして、本動作例においては、印刷要求があった文書データについての印刷履歴がないので、第1画像形成装置40に対して規定部数Npの印刷要求を送信する(S1205)とともに、第2画像形成装置50に対して超過部数Nsの印刷要求を送信する(S1206)。
【0058】
第1画像形成装置40では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S1207)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S1208)、印刷ジョブを実行する(S1209)。そして、印刷が完了した場合には、管理装置60に印刷完了通知を送信する(S1210)。すると、管理装置60では、印刷履歴を更新する(S1211)。
【0059】
第2画像形成装置50では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S1212)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S1213)、印刷ジョブを実行する(S1214)。そして、印刷が完了した場合には、管理装置60に印刷完了通知を送信する(S1215)。すると、管理装置60では、印刷履歴を更新する(S1216)。
【0060】
図13は、管理装置60が行う画像形成処理を示すフローチャートである。
管理装置60は、本印刷要求処理を、予め設定された一定時間(例えば1ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
管理装置60は、端末装置20から印刷要求を受信したか否かを判断する(S1301)。これは、印刷要求受信部601が印刷要求を受信したか否かを判断する処理である。印刷要求受信部601が受信した印刷要求は、印刷ジョブ記憶部602に記憶される。そして、印刷要求を受信した場合(S1301でYes)、印刷制御部604は、受信した印刷要求に含まれる印刷ジョブを解析し(S1302)、受信した印刷ジョブの中に原本フラグが含まれているか否かを判断する(S1303)。
【0061】
原本フラグがある場合(S1303でYes)、管理装置60は、印刷履歴を検索する(S1304)。印刷履歴は印刷履歴記憶部603に記憶されている。印刷制御部604は、印刷履歴を検索した結果、今回印刷要求がなされた文書データが1回目の印刷であるか否かを判断する(S1305)。1回目の印刷である場合(S1305でYes)、印刷制御部604は、印刷ジョブを記憶し(S1306)、印刷要求部数Ndが予め定められた規定部数Npよりも多いか否かを判断する(S1307)。
【0062】
印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多い場合(S1307でYes)、印刷制御部604は、第1画像形成装置40に対して規定部数Npの印刷要求を行い(S1308)、第2画像形成装置50に対して超過部数Nsの印刷要求を行う(S1309)。その後、印刷制御部604は、印刷履歴を更新する(S1310)。つまり、印刷制御部604は、第1画像形成装置40にて規定部数Npの第1記録媒体P1に画像形成するとともに、第2画像形成装置50にて超過部数Nsの第2記録媒体P2に画像形成した旨を印刷履歴記憶部603に記憶させる。
【0063】
他方、印刷要求部数Ndが規定部数Np以下である場合(S1307でNo)、印刷制御部604は、第1画像形成装置40に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を行う(S1311)。その後、印刷制御部604は、印刷履歴を更新する(S1310)。つまり、印刷制御部604は、第1画像形成装置40にて印刷要求部数Ndの第1記録媒体P1に画像形成した旨を印刷履歴記憶部603に記憶させる。
【0064】
一方、1回目の印刷ではない場合(S1305でNo)、印刷制御部604は、第2画像形成装置50に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を行う(S1312)。その後、印刷制御部604は、印刷履歴を更新する(S1310)。つまり、印刷制御部604は、第2画像形成装置50にて印刷要求部数Ndの第2記録媒体P2に画像形成した旨を印刷履歴記憶部603に記憶させる。
【0065】
また、原本フラグがない場合(S1303でNo)、印刷制御部604は、第2画像形成装置50に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を行う(S1313)。
なお、管理装置60は、印刷要求を受信していない場合(S1301でNo)、本印刷要求処理を終了する。
【0066】
以上のように構成された第3の実施形態に係る画像形成システム3においては、管理装置60が、原本性が要求される文書データについて規定部数Npを超える複数部数の印刷要求を受けた場合でも、第1画像形成装置40にて印刷処理(原本印刷)を行うことを、規定部数Npに限るので原本性が失われない。また、規定部数Npを超える超過部数Ns分を、第2画像形成装置50にて印刷処理を行う。これにより、1つの印刷指示で、ユーザに、規定部数Npの原本に加えて、超過部数Ns分の複写物(コピー)を提供することが可能となる。
【0067】
なお、上述した第3の実施形態に係る画像形成システム3においては、再度(2回目以降)の印刷要求を受けた場合に印刷履歴を基に既に原本印刷が行われていることを把握した場合には、印刷要求部数Nd全てを、第2画像形成装置50にて印刷処理を行う(S1312)が、特にかかる態様に限定されない。再度(2回目以降)の印刷要求を受けた場合であっても、これまでに第1画像形成装置40にて印刷処理を行った累積部数が規定部数Npを超えていない場合には、以下のようにしても良い。すなわち、画像形成システム3は、複数部数の印刷指示を受けた場合に、今回の印刷処理において、累積部数が規定部数Npに達するまでは第1画像形成装置40にて印刷処理を行い、累積部数が規定部数Npに達した以降の部数については第2画像形成装置50にて印刷処理を行っても良い。
【0068】
[第4の実施形態]
図14は、本発明の第4の実施形態に係る画像形成システム4の概略構成を例示した図である。
第4の実施形態に係る画像形成システム4は、送信装置70と、記憶装置80と、指示装置90と、上述した第1の実施形態に係る画像形成装置10とを備えている。
送信装置70、記憶装置80、指示装置90及び画像形成装置10は通信回線30に接続されており、通信回線30を介して互いに通信を行うことが可能となっている。
【0069】
送信装置70、記憶装置80及び指示装置90のハードウェア構成は、図2に示した第1の実施形態に係る端末装置20のハードウェア構成と同じであることを例示することができる。
記憶装置80は、文書IDと、原本対象データか否かのフラグと、既に原本印刷済みか否かの情報及び原本印刷済である場合には原本印刷した累積部数の情報とを関連付けて記憶する印刷履歴記憶部を有する。
【0070】
第4の実施形態に係る画像形成システム4においては、文書を送る者(文書送信者)が、送信装置70を介して、当該文書の配送を記憶装置80に要求する。当該文書を受け取る者(文書受信者)は、指示装置90を介して、当該文書の印刷を記憶装置80に要求する。記憶装置80は、当該文書が原本性が重要な文書であり規定部数Npを超える印刷指示がなされた場合には、印刷要求があった文書データについての印刷履歴を検索し、印刷履歴の有無に応じて、画像形成装置10に印刷要求を行う。つまり、記憶装置80は、印刷履歴記憶部801に、印刷要求があった文書データが既に原本印刷済みであると記憶されているか否かを判別するとともに、画像形成装置10に対して判別結果に応じた印刷要求を行う。
なお、文書受信者は、文書送信者から、例えばE−MAILにて、記憶装置80に対して文書の印刷を要求すべき旨の連絡を受けることを例示することができる。
【0071】
図15は、第4の実施形態に係る画像形成システム4における動作例を示したシーケンス図である。図15に示した動作例は、印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多く、未だ原本印刷済みではない場合の動作例である。
【0072】
図15(a)に示すように、送信装置70は、文書送信者から送信指示を受けて、記憶装置80に対して当該文書の配送を要求する(S1501)。記憶装置80では、配送要求を受信し(S1502)、当該文書の文書データを記憶する(S1502)。
【0073】
図15(b)に示すように、指示装置90は、文書受信者から規定部数Npを超える印刷要求部数Ndの印刷指示を受けた場合(S1511)、記憶装置80に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信する(S1512)。すると、記憶装置80では、印刷要求を受信し(S1513)、印刷履歴を検索する(S1514)。そして、この動作例では、印刷要求があった文書データについての印刷履歴がないので、画像形成装置10に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信する(S1515)。
【0074】
すると、画像形成装置10では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S1516)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶する(S1517)。次いで、画像形成装置10では、印刷制御部134は、第1媒体供給部151から規定部数Npの第1記録媒体P1を供給させるとともに、画像形成部120にて第1記録媒体P1に文書データの画像を形成させる(S1518)。つまり、画像形成装置10は、第1媒体供給部151から供給した規定部数Npの第1記録媒体P1に印刷処理を行う。また、印刷制御部134は、第2媒体供給部152から超過部数Nsの第2記録媒体P2を供給させるとともに、画像形成部120にて第2記録媒体P2に文書データの画像を形成させる(S1519)。つまり、画像形成装置10は、第2媒体供給部152から供給した超過部数Nsの第2記録媒体P2に印刷処理を行う。その後、画像形成装置10は、記憶装置80に印刷完了通知を送信する(S1520)。
【0075】
記憶装置80では、印刷完了通知を受信し(S1521)、印刷履歴を更新する(S1522)。つまり、記憶装置80は、第1媒体供給部151から供給された規定部数Npの第1記録媒体P1に画像形成するとともに、第2媒体供給部152から供給された第2記録媒体P2に画像形成した旨を記憶する。
【0076】
また、図示はしないが、図15に示したシーケンス図のS1514の処理において、印刷要求があった文書データについての印刷履歴の検索の結果、既に原本印刷済みであった場合には、記憶装置80は、画像形成装置10に、第2記録媒体P2への画像形成を印刷要求部数Nd全てに対して行う旨の印刷要求を送信しても良い。また、記憶装置80は、既に原本印刷済みであった場合であっても、これまでに第1記録媒体P1に印刷処理を行った累積部数が規定部数Npを超えていない場合には、累積部数が規定部数Npに達するまでは第1記録媒体P1に印刷処理を行い、累積部数が規定部数Npに達した以降の部数については第2記録媒体P2に印刷処理を行う旨の印刷要求を送信しても良い。
【0077】
以上のように構成された第4の実施形態に係る画像形成システム4においては、記憶装置80が、原本性が要求される文書データについて規定部数Npを超える複数部数の印刷要求を受けた場合でも、画像形成装置10にて第1媒体供給部151から供給した第1記録媒体P1に対して印刷処理(原本印刷)を行うことを、規定部数Npに限るので原本性が失われない。また、記憶装置80は、規定部数Npを超える超過部数Ns分を、第2媒体供給部152から供給した第2記録媒体P2に印刷処理を行わせる。これにより、1つの印刷要求で、ユーザに、規定部数Npの原本に加えて、超過部数Ns分の複写物(コピー)を提供することが可能となる。
【0078】
なお、記憶装置80は、画像形成装置10内に含まれていても良いし、指示装置90内に含まれていても良いし、それらとは別個の装置(例えばサーバ装置)であっても良い。
【0079】
[第5の実施形態]
図16は、本発明の第5の実施形態に係る画像形成システム5の概略構成を例示した図である。
第5の実施形態に係る画像形成システム5は、上述した第4の実施形態に係る画像形成システム4の、送信装置70、記憶装置80及び指示装置90と、上述した第2の実施形態に係る第1画像形成装置40及び第2画像形成装置50とを備えている。
送信装置70、記憶装置80、指示装置90、第1画像形成装置40及び第2画像形成装置50は通信回線30に接続されており、通信回線30を介して互いに通信を行うことが可能となっている。
以下、第4の実施形態に係る画像形成システム4と異なる点について説明する。
【0080】
図17は、第5の実施形態に係る画像形成システム5における動作例を示したシーケンス図である。図17に示した動作例は、印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多く、未だ原本印刷済みではない場合の動作例である。
【0081】
図17に示すように、指示装置90は、文書受信者から規定部数Npを超える印刷要求部数Ndの印刷指示を受けた場合(S1711)、記憶装置80に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信する(S1712)。すると、記憶装置80では、印刷要求を受信し(S1713)、印刷履歴を検索する(S1714)。そして、この動作例では、印刷要求があった文書データについての印刷履歴がないので、第1画像形成装置40に対して規定部数Npの印刷要求を送信する(S1715)とともに、第2画像形成装置50に対して超過部数Nsの印刷要求を送信する(S1716)。
【0082】
第1画像形成装置40では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S1717)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S1718)、印刷ジョブを実行する(S1719)。そして、印刷が完了した場合には、記憶装置80に印刷完了通知を送信する(S1720)。すると、記憶装置80では、印刷履歴を更新する(S1721)。
【0083】
第2画像形成装置50では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S1722)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S1723)、印刷ジョブを実行する(S1724)。そして、印刷が完了した場合には、記憶装置80に印刷完了通知を送信する(S1725)。すると、記憶装置80では、印刷履歴を更新する(S1726)。
【0084】
また、図示はしないが、図17に示したシーケンス図のS1714の処理において、印刷要求があった文書データについての印刷履歴の検索の結果、既に原本印刷済みであった場合には、記憶装置80は、第2画像形成装置50に対して、印刷要求部数Nd全ての印刷要求を送信すると良い。また、記憶装置80は、既に原本印刷済みであった場合であっても、これまでに第1画像形成装置40にて印刷処理を行った累積部数が規定部数Npを超えていない場合には、累積部数が規定部数Npに達するまでは第1画像形成装置40にて印刷処理を行い、累積部数が規定部数Npに達した以降の部数については第2画像形成装置50にて印刷処理を行う旨の印刷要求を送信しても良い。
【0085】
以上のように構成された第5の実施形態に係る画像形成システム5においては、記憶装置80が、原本性が要求される文書データについて規定部数Npを超える複数部数の印刷要求を受けた場合でも、第1画像形成装置40にて印刷処理(原本印刷)を行うことを、規定部数Npに限るので原本性が失われない。また、記憶装置80は、規定部数Npを超える超過部数Ns分を、第2画像形成装置50にて印刷処理を行う。これにより、1つの印刷指示で、ユーザに、規定部数Npの原本に加えて、超過部数Ns分の複写物(コピー)を提供することが可能となる。
【0086】
なお、記憶装置80は、第1画像形成装置40内に含まれていても良いし、指示装置90内に含まれていても良いし、それらとは別個の装置(例えばサーバ装置)であっても良い。
【0087】
[第6の実施形態]
図18は、本発明の第6の実施形態に係る画像形成システム6の概略構成を例示した図である。
第6の実施形態に係る画像形成システム6は、上述した第4の実施形態に係る画像形成システム4の、送信装置70、記憶装置80及び指示装置90と、上述した第3の実施形態に係る管理装置60と、上述した第2の実施形態に係る第1画像形成装置40及び第2画像形成装置50とを備えている。
送信装置70、記憶装置80、指示装置90、管理装置60、第1画像形成装置40及び第2画像形成装置50は通信回線30に接続されており、通信回線30を介して互いに通信を行うことが可能となっている。
以下、第5の実施形態に係る画像形成システム5と異なる点について説明する。
【0088】
図19は、第6の実施形態に係る画像形成システム6における動作例を示したシーケンス図である。図19に示した動作例は、印刷要求部数Ndが規定部数Npよりも多く、未だ原本印刷済みではない場合の動作例である。
【0089】
図19に示すように、指示装置90は、文書受信者から規定部数Npを超える印刷要求部数Ndの印刷指示を受けた場合(S1911)、記憶装置80に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信する(S1912)。すると、記憶装置80では、印刷要求を受信し(S1913)、印刷履歴を検索する(S1914)。そして、この動作例では、印刷要求があった文書データについての印刷履歴がないので、管理装置60に対して印刷要求部数Ndの印刷要求を送信する(S1915)。すると、管理装置60では、印刷要求を受信し(S1916)、第1画像形成装置40に対して規定部数Npの印刷要求を送信する(S1917)とともに、第2画像形成装置50に対して超過部数Nsの印刷要求を送信する(S1918)。
【0090】
第1画像形成装置40では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S1919)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S1920)、印刷ジョブを実行する(S1921)。そして、印刷が完了した場合には、管理装置60に印刷完了通知を送信する(S1922)。
【0091】
第2画像形成装置50では、印刷要求受信部131が印刷要求を受信し(S1923)、印刷制御部134が、印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部132に記憶し(S1924)、印刷ジョブを実行する(S1925)。そして、印刷が完了した場合には、管理装置60に印刷完了通知を送信する(S1926)。
【0092】
管理装置60は、第1画像形成装置40及び第2画像形成装置50から印刷完了通知を受信し(S1927)、記憶装置80に対して印刷完了通知を送信する(S1928)。すると、記憶装置80では、印刷履歴を更新する(S1929)。
【0093】
また、図示はしないが、図19に示したシーケンス図のS1914の処理において、印刷要求があった文書データについての印刷履歴の検索の結果、既に原本印刷済みであった場合には、記憶装置80は、第2画像形成装置50に対して、印刷要求部数Nd全ての印刷要求を送信すると良い。また、記憶装置80は、既に原本印刷済みであった場合であっても、これまでに第1画像形成装置40にて印刷処理を行った累積部数が規定部数Npを超えていない場合には、累積部数が規定部数Npに達するまでは第1画像形成装置40にて印刷処理を行い、累積部数が規定部数Npに達した以降の部数については第2画像形成装置50にて印刷処理を行う旨の印刷要求を送信しても良い。
【0094】
以上のように構成された第6の実施形態に係る画像形成システム6においては、管理装置60が、原本性が要求される文書データについて規定部数Npを超える複数部数の印刷要求を受けた場合でも、第1画像形成装置40にて印刷処理(原本印刷)を行うことを、規定部数Npに限るので原本性が失われない。また、記憶装置80は、規定部数Npを超える超過部数Ns分を、第2画像形成装置50にて印刷処理を行わせる。これにより、1つの印刷指示で、ユーザに、規定部数Npの原本に加えて、超過部数Ns分の複写物(コピー)を提供することが可能となる。
【0095】
なお、記憶装置80は、第1画像形成装置40内に含まれていても良いし、指示装置90内に含まれていても良いし、管理装置60内に含まれていても良いし、それらとは別個の装置(例えばサーバ装置)であっても良い。
【符号の説明】
【0096】
1,2,3,4,5,6…画像形成システム、10…画像形成装置、20…端末装置、30…通信回線、40…第1画像形成装置、50…第2画像形成装置、60…管理装置、70…送信装置、80…記憶装置、90…指示装置、150…供給部、151…第1媒体供給部、152…第2媒体供給部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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