(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の搬送ホイールの全周は前記第1の折りホイールの全周より大きく、前記第2の搬送ホイールの全周は前記第2の折りホイールの全周より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の折り機。
前記第1の折りホイールの前記全周は前記第1の搬送ホイールの前記全周の3分の2であり、前記第2の折りホイールの前記全周は前記第2の搬送ホイールの前記全周の3分の2であることを特徴とする、請求項2に記載の折り機。
前記第1の繊維製品および前記第2の繊維製品のそれぞれは、先端部と後端部とを備え、前記後端部から前記先端部へ向かう方向は前記第1の繊維製品および前記第2の繊維製品の搬送方向であり、前記第1の搬送ホイールおよび前記第1の折り線ホイールは前記第1の折り線を前記第1の繊維製品上に、前記第1の繊維製品の長さの3分の1だけ前記先端部から離間した位置に作り、前記第2の搬送ホイールおよび前記第2の折り線ホイールは前記第1の折り線を前記第2の繊維製品上に、前記第2の繊維製品の長さの3分の1だけ前記先端部から離間した位置に作ることを特徴とする、請求項3に記載の折り機。
前記第1の折りホイールおよび前記第2の折りホイールは前記第2の折り線を前記第1の繊維製品および前記第2の繊維製品上に、前記第1の繊維製品および前記第2の繊維製品の長さの3分の1だけ前記後端部から離間した位置に作ることを特徴とする、請求項4に記載の折り機。
前記第1の搬送ホイールおよび前記第2の搬送ホイールのそれぞれは、少なくとも1つの凹みと少なくとも1つの接着穴とを備え、前記第1の折り線ホイールおよび前記第2の折り線ホイールのそれぞれは、少なくとも1つの突起と少なくとも1つの接着穴とを備え、前記第1の折り線ホイールおよび前記第2の折り線ホイールの前記突起は、それぞれ前記第1の搬送ホイールおよび前記第2の搬送ホイールの前記凹みと適合し、前記第1の折り線を、それぞれ前記第1の搬送ホイールによって搬送される前記第1の繊維製品上と、前記第2の搬送ホイールによって搬送される前記第2の繊維製品上に作ることを特徴とする、請求項1に記載の折り機。
前記第1の折りホイールおよび前記第2の折りホイールのそれぞれは、少なくとも1つの突起と少なくとも1つの凹みとを備え、前記第1の折りホイールの前記突起および前記凹みは、それぞれ前記第2の折りホイールの前記凹みおよび前記突起に適合し、前記第2の折り線を前記第1の繊維製品および前記第2の繊維製品上に作ることを特徴とする、請求項6に記載の折り機。
前記第1の切断装置は、第1の切断ナイフと第1のカッターホイールとを備え、前記第1の切断ナイフおよび前記第1のカッターホイールは隣接し、前記第1の切断ナイフと前記第1のカッターホイールとの間を通過する前記第1の繊維製品を切断し、前記第2の切断装置は第2の切断ナイフと第2のカッターホイールとを備え、前記第2の切断ナイフおよび前記第2のカッターホイールは隣接し、前記第2の切断ナイフおよび前記第2のカッターホイールとの間を通過する前記第2の繊維製品を切断することを特徴とする、請求項1に記載の折り機。
さらに、少なくとも1つの第3の折り線ホイールと、少なくとも1つの第3のプラテンホイールと、少なくとも1つの第4の折り線ホイールと、少なくとも1つの第4のプラテンホイールとを備え、前記第3の折り線ホイールおよび前記第3のプラテンホイールは、前記第1の繊維製品を半分に折り畳むために前記第1の切断装置と前記第1の折り線ホイールとの間に配置され、前記第4の折り線ホイールおよび前記第4のプラテンホイールは、前記第2の繊維製品を半分に折り畳むために前記第2の切断装置と前記第2の折り線ホイールとの間に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の折り機。
【背景技術】
【0002】
図1は従来の繊維製品折り装置の概略図である。図に示すように、繊維製品12を切断し、折り畳むための従来の折り装置10は、カッターホイール11と、回転ホイール13と、差動ホイール15と、第1の折りホイール171と、第2の折りホイール173とを含む。
【0003】
カッターホイール11と回転ホイール13は隣接し、反対方向に回転する。たとえば、カッターホイール11は反時計回りに回転する一方、回転ホイール13は時計回りに回転する。カッターホイールは、カッターホイール上部に配置される複数のカッター111を有し、回転ホイール13は、その表面上に配置される複数の凹み131を有し、カッターホイール11および回転ホイール13の回転中、
図2に示すように、カッター111は凹み131と一致し、凹み131で繊維製品12に穴を開ける。
【0004】
差動ホイール15は回転ホイール13および第1の折りホイール171に隣接し、切断された繊維製品12を回転ホイール13から受領し、次に
図3に示すように、切断された繊維製品12を第1の折りホイール171に移送する。差動ホイール15は、第1の折りホイール171の全周とは異なる長さの全周を有する。したがって、切断された繊維製品12が差動ホイール15によって第1の折りホイール171まで移送されるとき、全周の差によって、または差動ホイール15または第1の折りホイール171の回転速度の差によって、繊維製品12が重なることが起こり得る。ここで回転速度の差は、差動ホイール15の回転速度が第1の折りホイール171の回転速度より速いことでありうる。その後、第1の折りホイール171および第2の折りホイール173は、部分的に重なった繊維製品12を折り畳み、
図4および5に示すように、市販品としてよく見られるような二つ折りに折り込まれた繊維製品12を製造する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、折り畳み効率を改善した、繊維製品を三つ折りに折り畳むための折り機を提供することである。従来技術では、繊維製品は、片側式折り装置によって折り畳まれ、二つ折りの繊維製品が製造される。時には、折り畳み効率を改善するために、2つの折り装置が両側にそれぞれ配置され、繊維製品を折り畳むこともある。しかし、前述の2つの折り装置は、二つ折りの繊維製品を製造するためにのみ適用可能であり、三つ折りの繊維製品には対応していない。一方、本発明の折り機は、繊維製品を同時に折り畳む2つの同一の折り機が両側にそれぞれ配置され、協働して繊維製品を三つ折りにするように修正されており、それによって効果的に三つ折りの繊維製品の生産効率が向上する。
【0006】
本発明の目的は、繊維製品を折り畳むための折り機を提供することである。本発明では、折り線ホイールおよびプラテンホイールは搬送ホイール上に配置され、搬送ホイールによって搬送される繊維製品を初めて折り畳む。次に、一回折り畳まれた繊維製品は折りホイールに移送され、2回目に折り畳まれ、それによって積み重ねられた三つ折りの繊維製品が形成される。
【0007】
本発明の別の目的は繊維製品を折り畳むための折り機を提供することである。本発明では、複数の折り線ホイールおよび複数のプラテンホイールは搬送ホイール上に配置され、搬送ホイールによって搬送される繊維製品を半分に折り畳み、次に半分に折り畳まれた繊維製品を初めて折り畳む。一回折り畳まれた繊維製品は折りホイールに移送され、2回目に折り畳まれ、それによって積み重ねられた二重層の三つ折りの繊維製品が形成される。
【0008】
前述の目的を達成するために、本発明は繊維製品を折り畳むための折り機を提供する。本発明では、折り機は第1の折り装置と第2の折り装置とを含む。第1の折り装置は、第1の繊維製品を切断するための第1の切断装置と、切断された第1の繊維製品を第1の切断装置から受領する第1の搬送ホイールと、第1の搬送ホイールに隣接する第1の折り線ホイールであって、第1の折り線ホイールおよび第1の搬送ホイールを用いて第1の折り線を第1の繊維製品上に作る第1の折り線ホイールと、第1の搬送ホイールに隣接し、第1の折り線ホイールの下流に配置される第1のプラテンホイールであって、第1のプラテンホイールおよび第1の搬送ホイールを用いて第1の繊維製品を第1の折り線に沿って折り畳む第1のプラテンホイールと、第1の搬送ホイールに隣接し、第1の繊維製品を第1の搬送ホイールから受領する第1の折りホイールとを含む。第2の折り装置は、第2の繊維製品を切断するための第2の切断装置と、切断された第2の繊維製品を第2の切断装置から受領する第2の搬送ホイールと、第2の搬送ホイールに隣接する第2の折り線ホイールであって、第2の折り線ホイールおよび第2の搬送ホイールを用いて第1の折り線を第2の繊維製品上に作る第2の折り線ホイールと、第2の搬送ホイールに隣接し、第2の折り線ホイールの下流に配置される第2のプラテンホイールであって、第2のプラテンホイールおよび第2の搬送ホイールを用いて第2の繊維製品を第1の折り線に沿って折り畳む第2のプラテンホイールと、第2の搬送ホイールに隣接する第2の折りホイールであって、第2の繊維製品を第2の搬送ホイールから受領する第2の折りホイールとを含む。第1の折りホイールおよび第2の折りホイールを用いて、第1の折りホイールおよび第2の折りホイールの間を通過する第1の繊維製品および第2の繊維製品上に第2の折り線を作り、第1の繊維製品および第2の繊維製品を第2の折り線に沿って折り畳む。
【0009】
本発明の折り機によって製造される積み重ねられた繊維製品は、複数の第1の繊維製品と、複数の第2の繊維製品とを含む。各第1の繊維製品は、先端部と、後端部と、第1の折り線と、第2の折り線とを含み、第1の折り線と先端部との間の距離は第1の繊維製品の長さの3分の1であり、第2の折り線と後端部との間の距離は第1の繊維製品の長さの3分の1である。第1の繊維製品は第1の折り線および第2の折り線に沿って折り畳まれ、第1の折り部分は第1の折り線を折り畳むことによって形成される。各第2の繊維製品は、先端部と、後端部と、第1の折り線と、第2の折り線とを含み、第1の折り線と先端部との間の距離は第2の繊維製品の長さの3分の1であり、第2の折り線と後端部との間の距離は、第2の繊維製品の長さの3分の1である。第2の繊維製品は第1の折り線および第2の折り線に沿って折り畳まれ、第1の折り部分は第1の折り線を折り畳むことによって形成される。第1の繊維製品および第2の繊維製品は交互に配置され、第1の繊維製品の第1の折り部分は、隣接する第2の繊維製品によって覆われ、第2の繊維製品の第1の折り部分は、隣接する第1の繊維製品によって覆われる。
【0010】
前述した折り機では、第1の搬送ホイールの全周は第1の折りホイールの全周より大きく、第2の搬送ホイールの全周は第2の折りホイールの全周より大きい。
【0011】
前述した折り機では、第1の折りホイールの全周は第1の搬送ホイールの全周の3分の2であり、第2の折りホイールの全周は第2の搬送ホイールの全周の3分の2である。
【0012】
前述した折り機では、第1の繊維製品および第2の繊維製品のそれぞれは、先端部と後端部とを含む。後端部から先端部へ向かう方向は第1の繊維製品および第2の繊維製品の搬送方向である。第1の搬送ホイールおよび第1の折り線ホイールは、第1の折り線を第1の繊維製品の長さの3分の1だけ先端部から離間した位置に作り、第2の搬送ホイールおよび第2の折り線ホイールは第1の折り線を第2の繊維製品の長さの3分の1だけ先端部から離間した位置に作る。
【0013】
前述した折り機では、第2の折り線は第1の折りホイールおよび第2の折りホイールによって形成され、第1の繊維製品/第2の繊維製品の長さの3分の1だけ後端部から離間した位置に位置づけられる。
【0014】
前述した折り機では、第1の搬送ホイールおよび第2の搬送ホイールのそれぞれは、少なくとも1つの凹みと少なくとも1つの接着穴とを含む。第1の折り線ホイールおよび第2の折り線ホイールのそれぞれは、少なくとも1つの突起と少なくとも1つの接着穴とを含む。第1の折り線ホイールおよび第2の折り線ホイールの突起は、それぞれ第1の搬送ホイールおよび第2の搬送ホイールの凹みと適合し、それぞれ第1の折り線を第1の搬送ホイールによって搬送される第1の繊維製品上と第2の搬送ホイールによって搬送される第2の繊維製品上に作るために用いられる。
【0015】
前述した折り機では、第1の折りホイールおよび第2の折りホイールのそれぞれは、少なくとも1つの突起と少なくとも1つの凹みとを含み、第1の折りホイールの突起および凹みは、それぞれ第2の折りホイールの凹みおよび突起に適合し、第2の折り線を第1の繊維製品および第2の繊維製品上に作る。
【0016】
前述した折り機では、第1の切断装置は、第1の切断ナイフと、第1の切断ナイフに隣接する第1のカッターホイールとを含み、第1の切断ナイフと第1のカッターホイールとの間を通過する第1の繊維製品を切断する。第2の切断装置は、第2の切断ナイフと第2のカッターホイールとを含み、第2の切断ナイフと第2のカッターホイールとの間を通過する第2の繊維製品を切断する。
【0017】
前述した折り機はさらに、少なくとも1つの第3の折り線ホイールと、少なくとも1つの第3のプラテンホイールと、少なくとも1つの第4の折り線ホイールと、少なくとも1つの第4のプラテンホイールとを含む。第3の折り線ホイールおよび第3のプラテンホイールは第1の切断装置と第1の折り線ホイールとの間に配置され、第1の繊維製品を半分に折り畳むために用いられ、第4の折り線ホイールおよび第4のプラテンホイールは第2の切断装置と第2の折り線ホイールとの間に配置され、第2の繊維製品を半分に折り畳むために用いられる。
【0018】
本発明の構造ならびに好ましい使用態様、別の目的、有利点は、下記のいくつかの例示的な実施形態の詳細な説明を添付図と合わせて参照することによって、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】従来の繊維製品折り装置の一部の構成部品の拡大図である。
【
図3】従来の繊維製品折り装置の一部の構成部品の拡大図である。
【
図4】従来の繊維製品折り装置によって折り畳まれ積み重ねられた、繊維製品の概略図である。
【
図5】従来の繊維製品折り装置によって折り畳まれ積み重ねられた、繊維製品の概略図である。
【
図6】本発明の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の概略図である。
【
図7】本発明の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の一部の構成部品の拡大図である。
【
図8】本発明の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の一部の構成部品の拡大図である。
【
図9】本発明の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の一部の構成部品の拡大図である。
【
図10】本発明の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の一部の構成部品の拡大図である。
【
図11】本発明の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の一部の構成部品の拡大図である。
【
図12】本発明の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の一部の構成部品の拡大図である。
【
図13】本発明の実施形態による折り機によって折り畳まれ積み重ねられた、繊維製品の概略図である。
【
図14】本発明の実施形態による折り機によって折り畳まれ積み重ねられた、繊維製品の概略図である。
【
図15】本発明の別の実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の概略図である。
【
図16】本発明の別の実施形態による折り機によって折り畳まれ積み重ねられた、繊維製品の概略図である。
【
図17】本発明の別の実施形態による折り機によって折り畳まれ積み重ねられた、繊維製品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図6は、本発明の好ましい実施形態による繊維製品を折り畳むための折り機の概略図である。折り機2は、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、またはペーパータオルなどの繊維製品22/32を三つ折りに折り畳み可能であり、第1の折り装置20と、第2の折り装置30とを含む。第1の折り装置20および第2の折り装置30を用いて、2つの折り線を繊維製品22/32上に作り、繊維製品22/32を2つの折り線に沿って折り畳む。
【0021】
第1の折り装置20は、第1の切断装置21と、第1の搬送ホイール23と、第1の折り線ホイール25と、第1のプラテンホイール27と、第1の折りホイール29とを含み、第1の切断装置21は、第1の繊維製品22を第1の移送ホイールセット24から受領後に、第1の繊維製品22を切断する。
【0022】
本発明の一実施形態では、第1の切断装置21は、第1のカッターホイール211と第1の切断ナイフ213とを含み、第1のカッターホイールは少なくとも1つのカッター2111を含む。第1のカッターホイール211が第1の切断ナイフ213に対して回転するとき、第1のカッターホイール211上のカッター2111は、第1の切断ナイフ213と接触し、カッター2111と第1の切断ナイフ213の間を通過する第1の繊維製品22を切断する。このようにして固定長の第1の繊維製品22が形成される。
【0023】
具体的には、第1のカッターホイール211はさらに、少なくとも1つの接着穴2113を含む。接着穴2113内では負圧を生成可能であり、したがって、第1の移送ホイールセット24によって移送される第1の繊維製品22は第1のカッターホイール211の表面に接着する。このため、第1のカッターホイール211および第1の切断ナイフ213は第1の繊維製品22を切断しやすくなる。
【0024】
第1の搬送ホイール23は第1の切断装置21の下流に配置され、第1の切断装置21から切断された第1の繊維製品22を受領する。本発明の一実施形態では、第1の搬送ホイール23および第1のカッターホイール211は隣接し、第1のカッターホイール211は第1の繊維製品22を受領する。
【0025】
第1の搬送ホイール23は、少なくとも1つの接着穴231を含む。接着穴231内では負圧を生成可能であり、それによって、
図7に示すように、第1のカッターホイール211上で移送される第1の繊維製品22は第1の搬送ホイール23の表面に接着する。具体的には、第1の搬送ホイール23の接着穴231が第1のカッターホイール211の接着穴2113に対向するとき、負圧は第1の搬送ホイール23の接着穴231に生成されるが、第1のカッターホイール211の接着穴2113には生成されない。それによって、第1の繊維製品22は第1の搬送ホイール23の接着穴231によって接着される。
【0026】
図8、13、および14に示すように、第1の折り線ホイール25と第1の搬送ホイール23は隣接し、2つのホイール25、23を通過する第1の繊維製品22上に第1の折り線221を作るために用いられる。第1の搬送ホイール23は、少なくとも1つの凹み233と、少なくとも1つの接着穴231とを含み、第1の折り線ホイールは、少なくとも1つの突起251と、少なくとも1つの接着穴253とを含む。
【0027】
より具体的には、第1の搬送ホイール23および第1の折り線ホイール25が異なる方向に回転するとき、たとえば、第1の搬送ホイール23が時計回りに回転し、第1の折り線ホイールは反時計回りに回転するとき、第1の折り線ホイールの接着穴253は第1の搬送ホイール23の接着穴231に対向する。このとき、負圧が第1の折り線ホイール25の接着穴253に生成され、対応する第1の搬送ホイール23の接着穴231内では負圧の生成が停止され、それによって、
図7に示すように、第1の繊維製品22の一端部は第1の折り線ホイール25の接着穴253によって接着される。
【0028】
第1の折り線ホイール25および第1の搬送ホイール23は回転を継続し、このとき第1の繊維製品22の一部は第1の折り線ホイール25の表面に付着する。次に、
図8に示すように、第1の折り線ホイール25の突起251は、第1の搬送ホイール23の凹み233とかみ合い、突起251と凹み233との間の第1の繊維製品22上に第1の折り線221が作られる。
【0029】
第1の折り線221が形成された後に、第1の折り線ホイール25の接着穴253内では負圧の生成が停止され、第1の繊維製品22の接着は解放される。同時に、第1の搬送ホイール23は継続して第1の繊維製品22を移送し、
図9に示すように、第1の繊維製品22は第1の折り線221に沿って、折り畳まれる前の状態を形成する。
【0030】
第1のプラテンホイール27は第1の折り線ホイール25の下流に配置され、第1の搬送ホイール23に隣接する。ここで第1のプラテンホイール27は滑らかな表面の円柱であってもよい。第1の搬送ホイール23が回転を継続すると、折り畳まれる前の状態の第1の繊維製品22は第1のプラテンホイール27に移送される。第1のプラテンホイール27および第1の搬送ホイール23は、第1の折り線221に沿って、通過する第1の繊維製品22を押圧する。それによって、
図10に示すように、第1の繊維製品22を第1の折り線221に沿って初めて折り畳む。
【0031】
図13および14を参照する。より具体的には、第1の繊維製品22の2つの端部は、後端部227から先端部225に向かう方向を移送方向とするとき、第1の繊維製品22の移送方向に従って、それぞれ先端部225および後端部227として定義されてもよい。第1の繊維製品22上に形成される第1の折り線221と先端部225との間の距離は、第1の繊維製品22の長さの約3分の1であり、第1の繊維製品22が第1の折り線221に沿って折り畳まれた後に、第1の折り部分224は形成される。
【0032】
第1の折りホイール29は第1の搬送ホイール23に隣接し、第1の搬送ホイール23から一回折り畳まれた第1の繊維製品22を受領し、ここで、初めて折り畳まれた第1の繊維製品22の長さは、折り畳まれていない第1の繊維製品22の長さより短い。言い換えれば、第1の搬送ホイール23が第1の切断装置21から受領する第1の繊維製品22の長さは、第1の折りホイール29が第1の搬送ホイール23から受領する第1の繊維製品22の長さより長い。したがって、第1の折りホイール29の全周は第1の搬送ホイール23の全周より小さい。
【0033】
図11および12を参照すると、第1の折りホイール29は少なくとも1つの突起291と、少なくとも1つの凹み293と、少なくとも1つの接着穴295とを含み、突起291および凹み293は第1の折りホイール29の表面上に、交互配置で配置される。接着穴295は突起291および凹み293の内部または近くに配置され、それによって第1の繊維製品22は突起291および/または凹み293に接着される。
【0034】
本発明の一実施形態では、折り機2は三つ折りの繊維製品22を製造する。第1の折り線ホイール25および第1の搬送ホイール23によって第1の折り線221が作られ、第1の折り線221は、第1の繊維製品22の先端部225から第1の繊維製品22の長さの約3分の1だけ離間した位置に作られる。第1のプラテンホイール27および第1の搬送ホイール23は、第1の繊維製品22を第1の繊維製品22の約3分の1の位置で第1の折り線221に沿って初めて折り畳む。
【0035】
初めて折り畳まれた第1の繊維製品22の長さは、第1の繊維製品22の本来の長さの約3分の2であり、第1の折りホイール29の全周は第1の搬送ホイール23の全周の3分の2である。したがって、折り畳まれていない第1の繊維製品22は第1の搬送ホイール23の表面に円滑に接着され、一回折り畳まれた第1の繊維製品22も第1の折りホイール29の表面に円滑に接着される。
【0036】
一回折り畳まれた第1の繊維製品22を第1の折りホイール29まで第1の搬送ホイール23によって移送する間に、第1の繊維製品22の一端部は第1の折りホイール29に接着し、第1の繊維製品22はそれによって回転される。一方、第1の繊維製品22の別端部は依然として第1の搬送ホイール23に接着する。
【0037】
第1の搬送ホイール23の全周は第1の折りホイール29の全周より大きいため、一回折り畳まれた第1の繊維製品22が第1の折りホイール29まで第1の搬送ホイール23によって移送されるとき、
図11および12に示すように、第1の搬送ホイール23と第1の折りホイール29との間の第1の繊維製品22の一部は、歪み部分222を形成する。
【0038】
本発明の第1の搬送ホイール23と第1の折りホイール29との間で第1の繊維製品22を移送中に形成される歪み部分222は、
図1の従来技術と類似しているように見えるが、第1の搬送ホイール23が第1の繊維製品22を解放するとき、本発明の歪み部分222は次の第1の繊維製品22を覆わないことに留意されたい。したがって第1の折りホイール29上で隣接する第1の繊維製品22は互いに重ならない。
【0039】
第2の折り装置30は、第2の切断装置31と、第2の搬送ホイール33と、第2の折り線ホイール35と、第2のプラテンホイール37と、第2の折りホイール39とを含む。第2の切断装置31は第2の繊維製品32を第2の移送ホイールセット34から受領し、第2の繊維製品32を切断する。
【0040】
第2の搬送ホイール33は、切断された第2の繊維製品32を第2の切断装置31から受領し、第2の折り線ホイール35を用いて、第1の折り線321を第2の繊維製品32上に作る。第2の搬送ホイール33および第2のプラテンホイール37は、第2の繊維製品32を第1の折り線321に沿って初めて折り畳み、一回折り畳まれた第2の繊維製品32を第2の折りホイール39まで移送する。第2の折り装置30の構成および操作は第1の折り装置20と類似するため、ここでは繰り返して説明しない。
【0041】
さらに、第2の折り装置30の構成は第1の折り装置20と類似しているが、操作は同期されていない。具体的には、第1の折りホイール29および第2の折りホイール39の回転速度は同一であるが、第1の繊維製品22および第2の繊維製品32を2回目に折り畳むため、2つの折りホイール29、39との間には位相差がある。
【0042】
図13および14を参照する.第2の繊維製品32の2つの端部は、後端部327から先端部325に向かう方向を移送方向とするとき、第2の繊維製品32の移送方向に従って、それぞれ先端部325および後端部327として定義されてもよい。第2の繊維製品32上に形成される第1の折り線321は、先端部325から第2の繊維製品32の長さの約3分の1だけ離間した位置に形成され、第2の繊維製品32は、第1の折り線321に沿って折り畳まれた後に、第1の折り部分324を形成する。
【0043】
一回折り畳まれた第1の繊維製品22および一回折り畳まれた第2の繊維製品32は順次、第1の折りホイール29および第2の折りホイール39に移送され、第1の折りホイール29および第2の折りホイール39は隣接し、2つの折りホイール29と39との間を通過する第1の繊維製品22および第2の繊維製品32を2回目に折り畳む。
【0044】
第2の折りホイール39は、少なくとも1つの突起391と、少なくとも1つの凹み393と、少なくとも1つの接着穴395とを含み、突起391および凹み393は第2の折りホイール39の表面上に交互配置で配置される。接着穴395は突起391および凹み393の内部または近くに配置され、それによって第2の繊維製品32は突起391および/または凹み393に接着される。
【0045】
第1の折りホイール29および第2の折りホイール39を用いて、第2の折り線223/323を第1の繊維製品22および/または第2の繊維製品32上に作る。第2の折り線223/323は、先端部225/325が繊維製品22/32に重なる部分付近に存在する。次に、第1の繊維製品22および/または第2の繊維製品32は第2の折り線223/323に沿って2回目に折り畳まれ、それによって、三つ折りの繊維製品を形成する。
【0046】
第1の折りホイール29の突起291および凹み293は、それぞれ第2の折りホイール39の凹み393および突起391に適合する。一回折り畳まれた第1の繊維製品22が第1の折りホイール29によって、第1および第2の折りホイール29、39まで、ならびに第1および第2の折りホイール29、39の間を移送されるとき、第2の折りホイール39の突起391は、第1の折りホイール29の凹み293とかみ合い、2つの折りホイール29、39の間の第1の繊維製品22上に第2の折り線223が作られる。その後、第1の繊維製品22を第2の折り線223に沿って2回目に折り畳む。
さらに、
図11に示すように、第2の折りホイール39によって移送された第2の繊維製品32は、第1の折りホイール29によって移送された第1の繊維製品22の第1の折り部分224と重なる。
【0047】
図12に示すように、第1の折りホイール29によって移送される第1の繊維製品22もまた、第2の折りホイール39によって移送される第2の繊維製品32の第1の折り部分324と重なることが明らかである。そして互いに隣接する第1の繊維製品22および第2の繊維製品32は交互に積み重ねられ、三つ折りに折り込まれたティッシュペーパーを形成する。
【0048】
図13および14は、本発明の実施形態による折り機によって製造され積み重ねられた、繊維製品の概略図である。図に示すように、積み重ねられた繊維製品は、複数の第1の繊維製品22と、複数の第2の繊維製品32とを含む。隣接する第1および第2の繊維製品22および32は部分的な領域で重なり合い、したがって、折り込まれたティッシュペーパーを形成する。
【0049】
第1の繊維製品22は、先端部225と、後端部227と、第1の折り線221と、第2の折り線223と、第1の折り部分224とを含み、後端部227から先端部225に向かう方向は、第1の繊維製品22の移送方向である。
第1の折り線221と先端部225との間の距離は、第1の繊維製品22の長さの約3分の1であり、第1の繊維製品22は第1の折り線221に沿って折り畳まれ、第1の折り部分224を形成する。第2の折り線223と後端部227との間の距離は第1の繊維製品22の長さの約3分の1であり、第2の折り線223および先端部225は所定の位置で重なる。
【0050】
第2の繊維製品32は、先端部325と、後端部327と、第1の折り線321と、第2の折り線323と、第1の折り部分324とを含み、後端部327から先端部325に向かう方向は、第2の繊維製品32の移送方向である。
第1の折り線321と先端部325との間の距離は、第2の繊維製品32の長さの約3分の1であり、第2の繊維製品32は第1の折り線321に沿って折り畳まれ、第1の折り部分324を形成する。第2の折り線323と後端部327との間の距離は、第2の繊維製品32の長さの約3分の1であり、第2の折り線323および先端部325は所定の位置で重なる。
【0051】
第1の繊維製品22および第2の繊維製品32は交互に配置されて積み重ねられ、第1の繊維製品22によって折り畳まれた第1の折り部分224は、隣接する第2の繊維製品32によって覆われ、たとえば、第2の繊維製品32の後端部327と第2の折り線323との間の領域によって覆われる。第2の繊維製品32の第1の折り部分324は、隣接する第1の繊維製品22によって覆われ、たとえば、第1の繊維製品22の後端部227と第2の折り線223との間の領域によって覆われる。
【0052】
さらに、後端部227と第2の折り線223との間の第1の繊維製品22の領域は、先端部225と第1の折り線221との間の先述の第1の繊維製品22の領域によって覆われる。後端部227と第2の折り線223との間の第1の繊維製品22の領域は、第2の繊維製品32と先述の第1の繊維製品22との間に位置づけられる。後端部327と第2の折り線323との間の第2の繊維製品32の領域は、第1の繊維製品22と先述の第2の繊維製品32との間に位置づけられる。
【0053】
説明しやすいように、繊維製品を第1の繊維製品22と第2の繊維製品32とに区別するが、実際の適用では、第1の繊維製品22と第2の繊維製品32は同一の素材であってよく、同一の寸法および厚さを有してよい。
【0054】
図15は、本発明の別の実施形態による、繊維製品を折り畳むための折り機を例示する概略図である。本図では、折り機4は、2つの折り装置40、50を通過してその間を通る繊維製品22/32を折り畳むための第1の折り装置40と、第2の折り装置50とを含む。
【0055】
第1の折り装置40は、第1の切断装置41と、第1の搬送ホイール43と、第1の折り線ホイール451と、第1のプラテンホイール471と、第3の折り線ホイール453と、第3のプラテンホイール473と、第1の折りホイール49とを含む。第2の折り装置50は、第2の切断装置51と、第2の搬送ホイール53と、第2の折り線ホイール551と、第2のプラテンホイール571と、第4の折り線ホイール553と、第4のプラテンホイール573と、第2の折りホイール59を含む。
【0056】
本実施形態で記載する折り機4は、先述の実施形態の折り機2と類似するが、折り機4が第3の折り線ホイール453と、第3のプラテンホイール473と、第4の折り線ホイール553と、第4のプラテンホイール573とを含む点が異なる。第3の折り線ホイール453および第3のプラテンホイール473は第1の搬送ホイール43に隣接し、第1の折り線ホイール451と第1の切断装置41との間に配置される。第4の折り線ホイール553および第4のプラテンホイール573は第2の搬送ホイール53に隣接し、第2の折り線ホイール551と第2の切断装置51との間に配置される。
【0057】
第1の折り装置40は、受領した第1の繊維製品22を第1の切断装置41で切断し、したがって固定長の第1の繊維製品22が形成される。第1の搬送ホイール43は、切断された第1の繊維製品22を第1の切断装置41から受領し、第3の折り線ホイール453は第1の搬送ホイール43によって搬送される第1の繊維製品22の中心線上または二等分線上に中心折り線226を作る。
【0058】
第3のプラテンホイール473は第3の折り線ホイール453の下流に配置され、第3のプラテンホイール473および第1の搬送ホイール43は、中心折り線226に沿って、第3のプラテンホイール473と第1の搬送ホイール43との間を通過する第1の繊維製品22を押圧し、第1の繊維製品22を中心折り線226に沿って半分に折り畳む。
【0059】
半分に折り畳まれた第1の繊維製品22は第1の折り線ホイール451および第1のプラテンホイール471まで移送され、再度第1の繊維製品22の3分の1の長さで折り畳まれる。本実施形態の第1の折り線ホイール451および第1のプラテンホイール471は、先述の実施形態の第1の折り線ホイール25および第1のプラテンホイール27の方法と同様の方法で、第1の繊維製品22を折り畳むが、第1の折りホイール451および第1のプラテンホイール471によって折り畳まれた本実施形態における第1の繊維製品22が、半分に折り畳まれている点が異なる。
【0060】
第2の折り装置50の構成および操作は第1の折り装置40と類似する。第4の折り線ホイール553は、第2の搬送ホイール53によって搬送される第2の繊維製品32の中心線上または二等分線上に中心折り線326を作る。第4のプラテンホイール573および第2の搬送ホイール53は、第2の繊維製品32を中心折り線326に沿って半分に折り畳み、次に、第2の折り線ホイール551および第2のプラテンホイール571は、半分に折り畳まれた第2の繊維製品32をその長さの3分の1に折り畳む。
【0061】
第1の折りホイール49および第2の折りホイール59は、先述の実施形態の第1の折りホイール29および第2の折りホイール39と類似の動作をするため、ここでは繰り返して説明しない。
【0062】
さらに、折り機2において、第1の折りホイール29の全周は第1の搬送ホイール23の全周の3分の2であってもよく、第2の折りホイール39の全周は第2の搬送ホイール33の全周の3分の2である。ただし、本実施形態の折り機4では、第1の折りホイール49の全周は第1の搬送ホイール43の全周の3分の1であってもよく、第2の折りホイール59の全周は第2の搬送ホイール53の全周の3分の1である。
【0063】
本実施形態の折り機4によって折り畳まれ積み重ねられた繊維製品は、先述の実施形態の折り機2によって折り畳まれ積み重ねられた繊維製品と実質的に同一である。
図16および17に示すように、本実施形態の折り機4によって製造される第1の繊維製品22および第2の繊維製品32は、半分に折り畳まれたことにより二重層構造を有し、厚さが厚いことが違いである。
【0064】
前述の開示は単に本発明の好ましい実施形態であり、本発明の範囲を限定するために用いられるものではない。本発明の請求項に記載される形状、構造、特徴および精神に基づいたすべての均等な変形および修正は、本発明の請求項に含まれるべきである。