(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、データベースを検索し、検索結果に基づいて動的な表示情報を生成する技術においては、検索結果が小規模である場合に、検索を所望したユーザの嗜好や検索意図に応えられないという問題点がある。ここで、検索結果が小規模とは、例えば飲食店を検索した場合に店舗数が(期待値などより)少ないケースや、店舗数自体は足りていても席数が足りていないケースや、メニューのバリエーションが足りていないケースなどを含む概念である。
【0005】
これらの事情に鑑み、本発明は、データベースの検索結果に基づく動的な表示情報の生成において、顧客満足度を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本技術の一側面は、以下の処理を行う制御部を具備する情報処理装置である。
上記制御部は、場所とジャンル又はメニューを検索条件に設定して、飲食店情報群を検索する。
上記制御部は、検索結果が所定の規模より小規模であるか否かを判定する。
上記制御部は、検索結果が上記所定の規模より小規模である場合に、次の1と2を検索条件に設定して上記飲食店情報群を検索した検索結果を選択する。
1.上記検索条件に設定された場所。
2.上記検索条件に設定されたジャンル又はメニューを除くジャンル又はメニュー。
上記制御部は、選択された検索結果の一部と、検索結果が上記所定の規模より小規模であると判定された検索条件による検索結果とを含む表示情報を生成する。
【0007】
上記構成によれば、検索結果が少なすぎるような場合に、システムが選択した検索結果を含む表示情報を生成することができ、顧客満足度を高めることができるようになる。
【0008】
上記制御部は、検索結果が上記所定の規模より小規模である場合に、上記検索条件に設定された場所と、上記検索条件に設定されたジャンル又はメニューを除くジャンル又はメニューとを検索条件に設定して上記飲食店情報群を検索した検索結果のうち、検索結果が、所定の規模より小規模であると判定された検索結果よりも大規模であるような検索結果を選択してもよい。
【0009】
上記構成によれば、情報量や選択肢の豊富さといった点でユーザに物足りなさを感じさせるおそれのある検索結果よりも規模の大きな検索結果を、制御部が選択し、その一部を含めた表示情報を生成する。そのため、ユーザに物足りなさを感じさせるおそれが低減し、顧客満足度を高めることができる。
【0010】
上記制御部は、選択された検索結果から、上記飲食店情報群に登録されている店舗情報が所定の指標に基づいて充実していると判断される店舗情報を抽出し、上記表示情報に含める一部としてもよい。
【0011】
上記構成によれば、店舗情報の表示の際にユーザに提供可能な情報が豊富な店舗情報が優先的に示されるようになる。
【0012】
上記制御部は、上記所定の指標を、店舗写真の有無、店舗紹介の情報量、メニュー写真の有無、メニュー紹介の情報量から選ばれる少なくとも1つ以上として、店舗情報が充実しているか否かを判断してもよい。
【0013】
上記構成によれば、店舗情報の表示の際にユーザに提供可能な情報が豊富な店舗情報が優先的に示されるようになる。
【0014】
上記制御部は、上記飲食店情報群を検索した検索結果の規模の大小を、検索結果に含まれる店舗情報に基づいて判断してもよい。
【0015】
上記構成によれば、単なるヒット件数ではなく、検索条件に設定されたジャンルを除くジャンル又はメニューを検索条件に設定して上記飲食店情報群を検索した検索結果に含まれる店舗情報に基づいて、検索結果の規模が判断される。
【0016】
上記制御部は、上記飲食店情報群を検索した検索結果の規模の大小を、以下から選ばれる少なくとも1つ以上に基づいて判断してもよい。
・検索結果に含まれる店舗情報の数。
・上記場所の店舗数に占める検索結果に含まれる店舗情報の数。
・検索結果に含まれる店舗情報中の店舗面積又は席数。
【0017】
上記構成によれば、単なるヒット件数によらず、店舗の特徴やメニューの特徴により検索結果の規模が判断されるようになる。
【0018】
上記制御部は、上記飲食店情報群を検索した検索結果の規模の大小を、検索結果に含まれる店舗情報に重要度に基づく重み付けをした情報に基づいて判断してもよい。
【0019】
上記構成によれば、単なるヒット件数によらず、店舗の特徴やメニューの特徴により検索結果の規模が判断されるようになる。
【0020】
上記制御部は、上記所定の規模より小規模であると判定された検索結果よりも大規模であるような検索結果のうち、上記所定の規模より小規模であると判定された検索結果と比較した場合規模の乖離がもっとも著しい検索結果を選択してもよい。
【0021】
上記構成によれば、最初の検索条件による検索結果よりも規模の大きい検索結果が複数ある場合、そのうち規模の乖離がもっとも著しい検索結果が選択されるため、そのエリアにおける特徴的な業態やメニューが表示情報に含まれるようになる可能性が高まる。
【0022】
上記制御部は、上記選択された検索結果の一部が表示される表示モジュールと、検索結果が前記所定の規模より小規模であると判定された検索条件による検索結果が表示される表示モジュールとを、異なるエリアに配置した表示情報を生成してもよい。
【0023】
上記構成によれば、ユーザが指定した検索条件による検索結果と、システム側の検索条件とが分かれる表示情報を提供することが可能になり、ユーザが検索結果を見つけやすいという効果が得られる。
【0024】
また、上記目的を達成する本技術の別の一側面は、次の情報処理方法である。
場所とジャンル又はメニューを検索条件に設定して、飲食店情報群を検索し、
検索結果が所定の規模より小規模であるか否かを判定し、
検索結果が上記所定の規模より小規模である場合に、上記検索条件に設定された場所と、上記検索条件に設定されたジャンルを除くジャンル又はメニューを除くジャンル又はメニューとを検索条件に設定して上記飲食店情報群を検索した検索結果を選択し、
選択された検索結果の一部と、検索結果が上記所定の規模より小規模であると判定された検索条件による検索結果とを含む表示情報を生成する
情報処理方法。
【0025】
また、上記目的を達成する本技術の別の一側面は、次のプログラムである
情報処理装置に、
場所とジャンル又はメニューを検索条件に設定して、飲食店情報群を検索するステップと、
検索結果が所定の規模より小規模であるか否かを判定するステップと、
検索結果が上記所定の規模より小規模である場合に、上記検索条件に設定された場所と、上記検索条件に設定されたジャンルを除くジャンル又はメニューを除くジャンル又はメニューとを検索条件に設定して上記飲食店情報を検索した検索結果を選択するステップと、
選択された検索結果の一部と、検索結果が上記所定の規模より小規模であると判定された検索条件による検索結果とを含む表示情報を生成するステップ
を実行させるプログラム。
【発明の効果】
【0026】
以上に説明したように、本発明によれば、データベースの検索結果に基づく動的な表示情報の生成において、顧客満足度を高めることができる。ただし、この効果は本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0029】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
【0030】
同図に示すように、このシステムは、インターネット50上の飲食店情報提供サーバ100と、複数の飲食店端末200と、複数のユーザ端末300を含む。
【0031】
飲食店情報提供サーバ100は、飲食店に関する情報を掲載したポータルサイト(飲食店情報提供サイト)を運営するウェブサーバである。飲食店情報提供サーバ100は、複数の飲食店の各飲食店端末200及び複数のユーザ端末300とインターネット50を介して接続されている。
【0032】
飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトにアクセスし検索条件を入力したユーザ端末300へ、当該検索条件に合致する飲食店情報を掲載したWebページを送信する。
【0033】
また飲食店情報提供サーバ100は、各飲食店の飲食店端末200から、飲食店情報を構成する店舗写真、店舗紹介、メニュー写真、メニュー紹介などを受信可能である。店舗紹介とメニュー紹介は、店舗やメニューの広告文や売り文句などの文章である。
【0034】
飲食店端末200(200A,200B,・・・)は、各飲食店が飲食店情報を飲食店情報提供サーバ100に入力するための端末である。飲食店端末200として、例えば、通常のパーソナルコンピュータやスマートデバイスなどが利用できる。
【0035】
ユーザ端末300(300A,300B,300C,・・・)は、ユーザ(ユーザA,ユーザB,ユーザC,・・・)により使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC、ノートブックPC、デスクトップPC等である。
【0036】
ユーザ端末300は、飲食店情報提供サーバ100が提供する飲食店情報提供サイトへアクセスし、上記Webページを受信して、ブラウザにより画面に表示する。
【0037】
ユーザ端末300のユーザは、上記ブラウザによって表示される画面を介して、上記ポータルサイト内で飲食店を検索し、所望の飲食店に関する情報を閲覧する。上記Webページ上に表示される各飲食店に関する情報には、その飲食店の店名や、その飲食店を識別するID(店舗ID)、その飲食店の業態・サービスのジャンル情報、その飲食店を紹介する内容(飲食店のPR文等の店舗の特徴を示す情報や飲食店が行うイベント情報等)、飲食店が立地しているエリア情報、飲食店の住所、電話番号、飲食店が提供するメニュー情報等が含まれる。
【0038】
[飲食店情報提供サーバのハードウェア構成]
図2は、上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0039】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら飲食店情報提供サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0040】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0041】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro-Luminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0042】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0043】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0044】
後述するが、記憶部18は、飲食店情報データベース31とページ情報データベース32を有している。
【0045】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記各飲食店の飲食店端末200との間の通信処理を担う。
【0046】
[飲食店情報提供サーバのデータベース構成]
図3は、上記飲食店情報提供サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
図4は、
図3中の飲食店情報データベース31の構成を示した図である。
【0047】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、記憶部18に、飲食店情報データベース31とページ情報データベース32を有している。なお、飲食店情報データベース31は飲食店情報群の一例である。本実施形態に係る飲食店情報データベース31は以下に述べるように正規化されたデータの集合体であるが、もっと単純に飲食店情報が複数ないし多数記憶されたデータとして「飲食店情報群」が実施されてもよい。
【0048】
飲食店情報データベース31は、
図4に示すように、飲食店毎に、その飲食店の店名や、その飲食店を識別するID(店舗ID)の他、その飲食店の業態・サービスのジャンル情報、その飲食店を紹介するテキスト(店舗のPR文等の店舗の特徴を示す情報や、飲食店が行うイベント情報等)、飲食店が立地しているエリア情報、飲食店の住所、電話番号、飲食店が提供するメニュー情報(メニューID含む)、ウェブサイトURL等の情報を記憶している。
【0049】
上記エリア情報は、例えば都道府県単位のものであるが、市区町村等のより狭い範囲の単位でも情報が記憶されてもよい。エリア情報は、行政上の区画割に基づいた地理情報に限定されず、そのほかには例えば、駅を中心とした地理的情報が記憶されてもよい。
【0050】
上記ジャンル情報は、例えば和食、中華、イタリアン、フレンチ、焼肉等のメインジャンルの他、和食における焼き鳥・天ぷら・もんじゃ等、イタリアンにおけるパスタ・ピザ等のより詳細なサブジャンルを含んでいてもよい。このように、上記ジャンル情報には「メニュー」と呼ばれる可能性のある概念も含む。
【0051】
上記メニュー情報は、各飲食店が提供し得る全てのメニューに関する情報であり、上記各飲食店の飲食店端末200から定期的(例えば1日毎、1週間毎)に受信され記憶される。上記飲食店情報提供サイト上に掲載されるメニュー情報は、この記憶された全てのメニュー情報のうちの少なくとも一部である。なお、上記メニュー情報は各店舗がサーブする個別具体的なメニューを指す。その点で上記メニュー情報は、上記ジャンル情報における「メニュー」と呼ばれる可能性のある概念と異なる。
【0052】
ページ情報データベース32は、飲食店情報提供サーバ100が提供する飲食店情報提供サイトに掲載される各飲食店のウェブページを構成する情報、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)またはXHTML(Extensible HTML)やスタイルシート、画像データ等を記憶している。
【0053】
これら各データベースは、後述する飲食店情報提供サーバ100による表示情報を生成する処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。また、これら各データベース、特に飲食店情報データベース31は、店舗端末200から情報の更新が可能に構成される。飲食店情報データベース31と店舗端末200のインタフェースは、ウェブ技術ベースで構築される。
【0054】
[飲食店情報提供サーバの動作]
次に、以上のように構成された飲食店情報提供サーバ100の動作について説明する。当該動作は、飲食店情報提供サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0055】
図5は、飲食店情報提供サーバ100による、飲食店情報提供処理の流れを示したフローチャートである。
【0056】
同図に示すように、まず、飲食店情報提供サーバ100のCPU11は、ユーザが指定した場所とジャンルで検索条件を設定して、飲食店情報データベース31を検索する(ステップ101)。
【0057】
場所とジャンルの指定は、飲食店情報提供サーバ100がユーザ端末200に送信している
図6に示すような表示情報をインタフェースとして行われる。
図6は飲食店情報提供サーバ100が提供する表示情報(Webページ)の例を示した図である。
【0058】
同図に示すウェブページは、ユーザ端末300のユーザが、例えば飲食店情報提供サイトのトップページ等の一例を示している。このWebページは、検索条件指定モジュール60と、検索結果表示モジュール65に分かれている。
【0059】
検索条件指定モジュール60は、ユーザが入力ボックス61、入力ボックス62、入力ボックス63に検索条件を入力し、検索ボタン64を押下することで、飲食店情報提供サーバ100にユーザが指定した検索条件を送信することができるインタフェースを提供する。
【0060】
同図に示すように、上記検索条件指定モジュール60は、飲食店情報提供サイト内のページであれば例えば常に上部に表示され、ユーザは常時飲食店を検索することができる。
【0061】
ユーザは入力ボックス62にエリア(場所)を入力ないし選択することにより、場所に関する条件を指定することができる。指定可能な条件としては市区町村などの地理情報のほか、駅名なども指定可能である。
【0062】
入力ボックス63はフリーワード入力を受付可能に構成されている。ここで、ユーザが入力ボックス63にジャンル名を入力するなどして、ジャンルを指定することができる。メニュー名を入力することでメニュー指定もできる。
【0063】
図5に示されている飲食店情報提供処理においては、特に、ユーザが場所の条件とジャンルの条件でクロス検索を行った場合の情報処理が示されている。飲食店情報をオンライン上で提供するサービスにおいては、ジャンルを指定して検索をかけるユーザの傾向の一つとして、食べたいものが明確には定まっていないという傾向がある。
【0064】
そのような傾向がある中で、ユーザの指定した検索条件では提供可能な飲食店情報の情報量が少ない場合、ユーザの顧客満足が十分に得られない可能性があった。そこで、本実施形態においては、
図5のステップ102以降に示す処理を実行する構成により、ユーザの顧客満足を高める。
【0065】
飲食店情報提供サーバ100のCPU11は、ユーザが指定した場所とジャンルで検索条件を設定して検索を行い(ステップ101)、その検索結果の規模(情報量など)の大きさを吟味する(ステップ102)。
【0066】
検索結果の規模の一例としては、検索のヒット件数がまず挙げられる。ヒット件数が所定のヒット件数(例えば10件)より少ない場合に、CPU11は検索結果の規模が所定の規模より小規模であると判断する。以下では、検索結果の規模がヒット件数を意味するとして説明を進めるが、これに限定される必要はない。後述するが、検索結果の規模は、検索結果に含まれる店舗情報(飲食店情報)に基づいて、CPU11が判断してもよい。
【0067】
飲食店情報提供サーバ100のCPU11は、ユーザ指定の場所とジャンルによる検索の検索結果の規模が小規模であると判断した場合(ステップ102、Yes)、場所に関する検索条件は変えず、ユーザ指定のジャンルを除くジャンルを検索条件に設定して再検索する(ステップ103)。同様に、場所に関する検索条件は変えず、ジャンルに係る検索条件に代えてメニューを検索条件に設定して再検索する(ステップ104)。ステップ103とステップ104は入れ替えて実行してもよいし、同時に実行してもよい。
【0068】
ステップ103とステップ104において検索条件に設定可能なジャンル又はメニューが複数あれば、CPU11はステップ103とステップ104を複数回繰り返す。
【0069】
続いて飲食店情報提供サーバ100のCPU11は、ステップ103とステップ104で得られた検索結果のうち、ステップ101で得られた検索結果より規模が大きいものを選択する(ステップ105)。つまり、ユーザ指定外のジャンル又はメニューによる複数の検索結果の中から、ユーザ指定のジャンルによる検索結果よりもヒット件数が多いものが選択される。
【0070】
ステップ105における検索結果選択の方法について限定はないが、例えば、ステップ101で得られた検索結果とテップ103/ステップ104で得られた検索結果とを比較して、ステップ101で得られた検索結果との乖離が最も著しい検索結果が選択されるように構成してもよい。
【0071】
ステップ106以後は、表示情報を生成する処理(飲食店情報提供処理の一部)である。CPU11は、ステップ105で選択された検索結果を含む表示モジュールを生成する(ステップ106)。
【0072】
CPU11は、ステップ101の検索結果を含む表示モジュールも生成する(ステップ107)。なお、ステップ101の検索結果の規模が所定の規模より小規模ではないと判断された場合(ステップ102、No)は、ステップ106は実行されず、ステップ107だけが実行される。以下では、ステップ102でYesとなった場合のみを考慮する。
【0073】
続いてCPU11は、ステップ106で生成されたシステム選択による検索結果を含む表示モジュール、ステップ107で生成されたユーザ指定のジャンルによる検索結果を含む表示モジュールの両方を含む表示情報を生成する(ステップ108)。
【0074】
[表示モジュールに載せる店舗情報の抽出]
図6を再び参照すると、ステップ108により両方の表示モジュールを含むように構成された表示情報(Webページ)の一例が示されている。検索結果表示モジュール65は表示情報を構成する一部として機能し、ユーザ指定のジャンルによる検索結果を含む検索結果表示モジュール66と、システム選択による検索結果を含む検索結果表示モジュール67とを含む。
【0075】
各モジュールには、検索結果のすべてを表示することができない、あるいは、デザイン上好ましくない場合、検索結果の中からいくつかの店舗情報がピックアップされて表示される。
【0076】
CPU11は、どの店舗情報を抽出するかを、店舗情報の充実度に基づいて行う。飲食店情報データベース31に登録されている店舗情報が、所定の指標に基づいて充実していると判断される場合、その店舗情報を検索結果表示モジュール66,67に抽出する候補情報とする。CPU11は表示情報(Webページ)の生成の都度、複数の候補情報の中からランダムに表示可能な個数の店舗情報を抽出する。
【0077】
CPU11が店舗情報の充実度を測る指標は、店舗写真の有無、店舗紹介の情報量、メニュー写真の有無、メニュー紹介の情報量のうちから選ばれる。情報量とは例えば文字量(バイト数)などである。これらの指標を組み合わせて用いてもよい。
【0078】
以上に述べたような店舗情報の抽出は、表示モジュールごとに行われる。
図5の処理においては、ステップ106とステップ107において、上述の店舗情報の抽出が行われる。上述の処理により、ユーザに示される表示情報には、情報量の多い店舗情報が優先的に含まれるようになるため、顧客満足を高めることができる。なお、店舗情報の抽出を複数の候補情報の中から行うのは、毎回同じ店舗が抽出されないようにするためである。この構成も顧客満足を高めることに繋がる。
【0079】
[まとめ]
上述した飲食店情報提供サーバ100の動作によると、場所とジャンルを指定した検索による検索結果が少なすぎると判断される場合、ユーザが指定したジャンルではない検索条件(ただし、場所は固定)を設定して、検索が行われる。飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ指定の検索条件による検索結果よりも規模が大きいものを選択し、選択した検索結果の一部を含む表示情報を生成する。
【0080】
ユーザがジャンルを指定する検索をする場合、ユーザの中で食べたいもののイメージが定まっていないケースが多く、特に検索結果が少ない場合にユーザが表示情報に不満を抱く可能性があったところ、上記実施形態によれば、ユーザが指定した場所における名物料理や特徴的な業態の店舗情報が表示情報に含まれる。したがって、ユーザの顧客満足を高めることが可能になる。
【0081】
[変形例]
上述の実施形態は種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態においては、「検索結果の規模」を単に検索結果のヒット件数とした。これに対しては、種々の変形や拡張が可能である。ヒット件数はすなわち店舗件数である。しかしながら、飲食店の席数や店舗面積の広さにはバリエーションがある。また、幅広いメニューを取り扱う飲食店もある。また、そのエリアにおける有名店や優良店もある。
【0082】
そこで、CPU11が検索結果の規模の大小を判断する際(例えば、ステップ102やステップ105)、判断基準を以下にあげる情報の中から少なくとも1つ以上とする。
・検索結果に含まれる店舗情報の数
・検索条件に設定したエリア情報にある店舗数に占める、検索結果に含まれる店舗情報の数
・検索結果に含まれる店舗情報中の店舗面積及び/又は席数
【0083】
店舗数の絶対数が少ない場合でも、そもそもエリア内の店舗数が少ないケースでは、ユーザにおすすめするに足るジャンルやメニューである場合がある。検索規模の判断基準として、検索条件に設定したエリア情報にある店舗数に占める、検索結果に含まれる店舗情報の数を用いた場合、そのような特徴あるジャンルやメニューを表示情報に含めることができるようになり、顧客満足を高めることに繋がる。
【0084】
また、店舗数の絶対数が少ない場合でも、そのエリア内では広い店舗であるため多くのユーザを受け入れられる店舗である場合がある。検索規模の判断基準として、検索結果に含まれる店舗情報中の店舗面積及び/又は席数を用いた場合、そのようなキャパシティーを持った店舗を多く含むジャンルやメニューを表示情報に含めることができるようになり、顧客満足を高めることに繋がる。
【0085】
その他にも、CPU11が検索結果の規模の大小を判断する際(例えば、ステップ102やステップ105)、検索結果に現れる店舗情報に、重要度に基づく重み付けを行い、重み付け後の情報に基づいて、検索結果の規模を判断してもよい。例えば、あるメニューが全国規模で見て非常に特徴的である場合(地方の名物料理など)、CPU11はそのようなメニューを提供する店舗情報に重み付けを行う。続いてCPU11は、重み付けされた店舗情報を含む検索結果同士を比較することにより、検索結果の規模を判断する。
【0086】
特徴的なメニューは、例えば、飲食店情報提供サーバ100の記憶部18にエリア情報ごとにあらかじめ記憶させておいてもよい。例えば、宇都宮エリアに特徴的なメニューとして「餃子」、月島エリアに特徴的なメニューとして「もんじゃ」を登録しておく。登録されたメニューは重み付けにより、検索規模の判断に基づく検索結果の選択の際に、選択されやすくなる。
【0087】
特徴的なメニューは例えば他のメニューと比較して提供する店舗数が少ないメニューを抽出して割り出してもよい。また、特徴的なメニューを提供する店舗であるという情報は、店舗ごとにメニュー表をベクトル空間モデルで表現し、標準的なメニュー表のベクトル表現との類似度が低いような店舗を抽出するといった方法で割り出してもよい。
【0088】
このような重み付けされた店舗情報を含む検索結果に基づいて、検索結果の規模を判断することにより、指定されたエリアにおける有名店や優良店や特徴ある店舗、特徴あるメニューを表示情報に組み入れることができるようになり、顧客満足を高めることに繋がる。
【0089】
なお、上記実施形態又はその変形例においては、表示情報としてWebページを前提としたが、本技術はこれに限定されない。スマートデバイスにおけるアプリケーションが生成するGUIに表示してもよい。
【0090】
また、上記実施形態又はその変形例においては、飲食店情報提供サーバ100が
図5に示した動作をすべて実行しているが、本技術はこれに限定されない。飲食店情報提供サーバ100の動作の一部又は全部をユーザ端末300が実行するように構成してもよい。
【0091】
また、上記実施形態又はその変形例においては、ユーザ指定の検索条件に基づく検索結果と、システムが選択した検索条件に基づく検索結果とを分けて表示する表示情報を生成するように構成したが、これらを分けず、融合させてもよい。分ける場合はユーザが所望の情報を見つけやすい、あるいは、わかりやすい情報の提示になるというメリットがある。融合させる場合は、店舗情報をおすすめ順に表示させることができるというメリットがある。