(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768006
(24)【登録日】2020年9月24日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】射線校正装置及びその操作方法並びに放射線撮像システム及びその操作方法
(51)【国際特許分類】
G01T 1/17 20060101AFI20201005BHJP
G01N 23/04 20180101ALI20201005BHJP
G01T 7/00 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
G01T1/17 E
G01N23/04
G01T7/00 C
【請求項の数】18
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-562320(P2017-562320)
(86)(22)【出願日】2016年9月26日
(65)【公表番号】特表2019-506585(P2019-506585A)
(43)【公表日】2019年3月7日
(86)【国際出願番号】CN2016100131
(87)【国際公開番号】WO2017113913
(87)【国際公開日】20170706
【審査請求日】2019年4月2日
(31)【優先権主張番号】201511000945.4
(32)【優先日】2015年12月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503414751
【氏名又は名称】同方威視技術股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 志▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 玉▲梅▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 燿▲紅▼
(72)【発明者】
【氏名】▲閻▼ 忻水
(72)【発明者】
【氏名】管 ▲偉▼▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】印 ▲うぇい▼
【審査官】
鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭61−193010(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0019786(US,A1)
【文献】
実開昭52−046152(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01T 1/00
G01T 7/00
G01N 23/00
F16H 53/00
G21K 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部と、カム部と、校正部とを含む射線校正装置であって、
前記校正部は前記カム部の下に位置し、
前記駆動部は前記カム部を駆動して回転させるよう適合され、
前記カム部は前記校正部に力を及ぼして前記校正部を下方の射線領域内に移動させることができるよう適合されている、射線校正装置。
【請求項2】
前記校正部は校正接続ユニット及び校正ブロックを含み、該校正ブロックは該校正接続ユニットの下に設けられ且つ該校正接続ユニットに固定接続され、
前記カム部は前記校正接続ユニットに力を及ぼして前記校正接続ユニットを下方に移動させることができるよう適合され、
前記校正接続ユニットは、前記校正ブロックを駆動して下方の前記射線領域内に移動させることができるよう適合されている、請求項1に記載の射線校正装置。
【請求項3】
前記校正部は復帰部をさらに含み、該復帰部は前記校正接続ユニットの下に位置し且つ前記校正接続ユニットに接続され、
前記復帰部は、前記校正接続ユニットが前記校正ブロックを駆動して初期位置に戻すようにするために前記校正接続ユニットのために上方への復元力を提供するよう適合されている、請求項2に記載の射線校正装置。
【請求項4】
前記射線校正装置は遮蔽部をさらに含み、前記復帰部は復帰バネを含み、該復帰バネの一端は前記校正接続ユニットに接続され、該復帰バネの他端は前記遮蔽部に接続されている、請求項3に記載の射線校正装置。
【請求項5】
ガイドスライドレールをさらに含み、前記校正接続ユニットには該ガイドスライドレールと係合するようにスライドブロックが設けられ、前記校正接続ユニットは該スライドブロックを通じて前記ガイドスライドレールに摺動可能に接続され、
前記校正接続ユニットは前記スライドブロックを通じて垂直方向に沿って前記ガイドスライドレール上を移動する、請求項2に記載の射線校正装置。
【請求項6】
前記校正接続ユニットにはローラーが設けられ、
前記ローラーは、前記カム部が前記校正接続ユニットに力を及ぼした場合に、前記校正接続ユニットと前記カム部との間の摩擦力を低減するために回転するよう適合されている、請求項2に記載の射線校正装置。
【請求項7】
前記カム部は少なくとも1つのサブカムを含み、各該サブカムはベース円形部、基本ブロック及び少なくとも1つの追加ブロックを含み、該基本ブロックは該ベース円形部の径方向外側に位置し、前記追加ブロックは前記ベース円形部の径方向外側に設けられ且つ前記基本ブロックの後ろに位置し、前記基本ブロックの前端は、前記ベース円形部の径方向内側から径方向外側に延びる方向に沿って前から後ろに傾斜する傾斜構造を有し、前記基本ブロックの後端は前記ベース円形部の径方向内側から径方向外側に延びる方向に沿って後ろから前に傾斜する傾斜構造を有し、
前記基本ブロックは前記校正接続ユニットを下方に押圧するよう適合されている、請求項2に記載の射線校正装置。
【請求項8】
前記追加ブロックの前端は、前記基本ブロックの後端の傾斜構造と嵌合するために、前記ベース円形部の径方向内側から径方向外側に延びる方向に沿って後ろから前に傾斜する逆傾斜構造を有し、前記追加ブロックの後端は、前記ベース円形部の径方向内側から径方向外側に延びる方向に沿って後ろから前に傾斜する傾斜構造を有する、請求項7に記載の射線校正装置。
【請求項9】
前記サブカムの基本ブロックの構造は同一である、請求項7に記載の射線校正装置。
【請求項10】
前記サブカムの追加ブロックの構造は同一である、請求項8に記載の射線校正装置。
【請求項11】
前記カム部は少なくとも1つのサブカムを含み、少なくとも1つの校正部が存在し、各該校正部は1つのサブカムに対応する、請求項1に記載の射線校正装置。
【請求項12】
前記カム部は複数のサブカムを含み、該複数のサブカムの追加ブロックの数は異なる、請求項8に記載の射線校正装置。
【請求項13】
駆動シャフトをさらに含み、前記ベース円形部は、前記サブカムが該駆動シャフト上に設けられるように前記駆動シャフトに設けられている、請求項7に記載の射線校正装置。
【請求項14】
前記駆動部はモーター、駆動チェーンホイール、被駆動チェーンホイール及び伝達用チェーンを含み、該伝達用チェーンは前記駆動チェーンホイール及び前記被駆動チェーンホイールに設けられ、前記被駆動チェーンホイールは前記駆動シャフトに設けられ、
前記モーターは前記駆動チェーンホイールを駆動して、前記伝達用チェーンを通じて前記被駆動チェーンホイールを回転及び駆動させて前記駆動シャフトを回転させるよう適合されている、請求項13に記載の射線校正装置。
【請求項15】
線源と射線校正装置とを含む放射線撮像システムであって、
前記射線校正装置は請求項1に記載の射線校正装置であり、
前記線源は前記校正部が前記射線領域に入った場合に前記校正部に射線を出射するよう適合されている、放射線撮像システム。
【請求項16】
射線校正装置の操作方法であって、該射線校正装置は駆動部と、カム部と、校正部とを含み、該校正部は該カム部の下に位置し、当該操作方法は、
前記駆動部により前記カム部を駆動して回転させるステップと、
前記カム部により前記校正部に力を及ぼして前記校正部を下方の射線領域内に移動させるステップと、
を含む射線校正装置の操作方法。
【請求項17】
前記校正部の校正接続ユニットが校正ブロックを駆動して初期位置に戻すようにするために、前記校正接続ユニットのために上方への復元力を復帰部により提供するステップをさらに含む、請求項16に記載の射線校正装置の操作方法。
【請求項18】
放射線撮像システムの操作方法であって、該放射線撮像システムは線源と射線校正装置とを含み、該射線校正装置は駆動部と、カム部と、校正部とを含み、該校正部は該カム部の下に位置し、当該操作方法は、
前記駆動部により前記カム部を駆動して回転させるステップと、
前記カム部により前記校正部に力を及ぼして前記校正部を下方の射線領域内に移動させるステップと、
前記校正部が前記射線領域に入った場合に前記校正部に前記線源により射線を出射するステップと、
前記校正部を貫通する射線により前記放射線撮像システムのパラメータを観察するステップと、
を含む操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は放射線撮像技術の分野に属し、具体的には射線校正装置(ray calibration device)及びその操作方法並びに放射線撮像システム(radiation imaging system)及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、射線撮像プロセスでは、射線が貫通する物質の性能は、該射線及び画像パラメータを適切に調整して妥当な検出画像を得るために校正する必要がある。現存の射線撮像技術において、一般的な射線校正装置は独立した校正装置(independent calibration device)と、加速器(線源)と統合された校正装置とに分かれる。独立した校正装置とは、校正装置が線源と検出器との間に配置された構成のものを言う。この校正装置は概して体積及び重量が比較的大きく、比較的大きな空間や場所がある環境に概して適している。加速器(線源)と統合された校正装置とは、校正装置と加速器(線源)とが1つの部品に統合された構成のものを言う。そのため、該射線校正装置は構造がコンパクトで、車載のコンテナ検出システムの一般的な用途や様々な物質の校正要件に適合できる。
【0003】
加速器(線源)と統合された校正装置のうち、段毎に走査する(stage by stage scanning)校正装置及び層毎に重畳する(layer by layer superimposition)校正装置が一般的であるが、それらの構造においては押圧ブロック(pressing blocks)を往復動作させる駆動力を提供するためにリードネジが必要となる。押圧ブロックを往復動作させるそのような構造により、校正の効率が低く、必要となる空間も比較的大きいため、加速器の体積を低減するのにも好ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
校正の効率が低く、比較的大きな空間を要するという既存の校正装置の問題に鑑み、本開示は構造がコンパクトで、空間占有が小さく、校正の効率が高い射線校正装置及びその操作方法に加えて、放射線撮像システム及びその操作方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示において、上記の技術的な課題を解決するよう適合された技術的な解決手段は、駆動部と、カム部と、校正部(calibration part)とを含む線校正装置である。校正部はカム部の下に位置し、
駆動部はカム部を駆動して回転させるよう適合され、
カム部は校正部に力を及ぼして校正部を下方の射線領域(ray area)内に移動させることができるよう適合されている。
【0006】
前記校正部は校正接続ユニット(calibration connecting unit)及び校正ブロック(calibration block)を含み、該校正ブロックは該校正接続ユニットの下に設けられ且つ該校正接続ユニットに固定接続され、
前記カム部は前記校正接続ユニットに力を及ぼして前記校正接続ユニットを下方に移動させることができるよう適合され、
前記校正接続ユニットは、前記校正ブロックを駆動して下方の前記射線領域内に移動させることができるよう適合されている。
【0007】
前記校正部は復帰部(reset part)をさらに含み、該復帰部は前記校正接続ユニットの下に位置し且つ前記校正接続ユニットに接続され、
前記復帰部は、前記校正接続ユニットが前記校正ブロックを駆動して初期位置に戻すようにするために前記校正接続ユニットのために上方への復元力を提供するよう適合されている。
【0008】
前記射線校正装置は遮蔽部をさらに含み、前記復帰部は復帰バネ(reset spring)を含み、該復帰バネの一端は前記校正接続ユニットに接続され、該復帰バネの他端は前記遮蔽部に接続されている。
【0009】
前記射線校正装置はガイドスライドレールをさらに含み、前記校正接続ユニットには該ガイドスライドレールと係合するようにスライドブロックが設けられ、前記校正接続ユニットは該スライドブロックを通じて前記ガイドスライドレールに摺動可能に接続され、
前記校正接続ユニットは前記スライドブロックを通じて垂直方向に沿って前記ガイドスライドレール上を移動する。
【0010】
前記校正接続ユニットにはローラーが設けられ、
前記ローラーは、前記カム部が前記校正接続ユニットに力を及ぼした場合に、前記校正接続ユニットと前記カム部との間の摩擦力を低減するために回転するよう適合されている。
【0011】
前記カム部は少なくとも1つのサブカムを含み、各該サブカムはベース円形部及び基本ブロックを含み、該基本ブロックは該ベース円形部上に位置し、前記基本ブロックの前端は傾斜構造を有し、前記基本ブロックの後端は傾斜構造を有し、
前記基本ブロックは前記校正接続ユニットを下方に押圧するよう適合されている。
【0012】
各前記サブカムは少なくとも1つの追加ブロックを含み、該追加ブロックは前記ベース円形部上に設けられ且つ前記基本ブロックの後ろに位置し、前記追加ブロックの前端は、前記基本ブロックの後端の傾斜構造と嵌合するために逆傾斜構造を有し、前記追加ブロックの後端は傾斜構造を有する。
【0013】
前記サブカムの基本ブロックの構造は同一である。
【0014】
少なくとも1つの校正部が存在し、各該校正部は1つのサブカムに対応する。
【0015】
前記カム部は複数のサブカムを含み、該複数のサブカムの追加ブロックの数は異なる。
【0016】
前記射線校正装置は駆動シャフトをさらに含み、前記ベース円形部は、前記サブカムが該駆動シャフト上に設けられるように前記駆動シャフトにスリーブ接続されている(sleeved on)。
【0017】
複数のサブカムが存在し、該複数のサブカムは前記駆動シャフト上に連続して設けられている。
【0018】
前記駆動部はモーター、駆動チェーンホイール、被駆動チェーンホイール(driven chain wheel)及び伝達用チェーンを含み、該伝達用チェーンは前記駆動チェーンホイール及び前記被駆動チェーンホイールにスリーブ接続され、前記被駆動チェーンホイールは前記駆動シャフトにスリーブ接続され、
前記モーターは前記駆動チェーンホイールを駆動して、前記伝達用チェーンを通じて前記被駆動チェーンホイールを回転及び駆動させて前記駆動シャフトを回転させるよう適合されている。
【0019】
別の技術的解決手段として、本開示は線源と射線校正装置とを含む放射線撮像システムをさらに提供する。前記射線校正装置は上述したいずれかの射線校正装置であり、
前記線源は前記校正部が前記射線領域に入った場合に前記校正部に射線を出射するよう適合されている。
【0020】
別の技術的解決手段として、本開示は射線校正装置の操作方法をさらに提供する。該射線校正装置は駆動部と、カム部と、校正部とを含み、該校正部は該カム部の下に位置し、当該操作方法は、
前記駆動部により前記カム部を駆動して回転させるステップと、
前記カム部により前記校正部に力を及ぼして前記校正部を下方の射線領域内に移動させるステップと、を含む。
【0021】
前記射線校正装置の操作方法は、
前記校正部の校正接続ユニットが校正ブロックを駆動して初期位置に戻すようにするために、前記校正接続ユニットのために上方への復元力を復帰部により提供するステップをさらに含む。
【0022】
別の技術的解決手段として、本開示は放射線撮像システムの操作方法をさらに提供する。該放射線撮像システムは線源と射線校正装置とを含み、該射線校正装置は駆動部と、カム部と、校正部とを含み、該校正部は該カム部の下に位置し、当該操作方法は、
前記駆動部により前記カム部を駆動して回転させるステップと、
前記カム部により前記校正部に力を及ぼして前記カム部を下方の射線領域内に移動させるステップと、
前記校正部が前記射線領域に入った場合に前記校正部に前記線源により射線を出射するステップと、
前記校正部を貫通する射線により前記放射線撮像システムのパラメータを観察するステップと、を含む。
【0023】
本開示の射線校正装置及びその操作方法並びに放射線撮像システム及びその操作方法では、射線校正装置は駆動部と、カム部と、校正部とを含み、駆動部はカム部を駆動して回転させるよう適合され、カム部は校正部に力を及ぼして下方の射線領域内に移動させることができるよう適合されている。駆動力を提供するのにリードネジが必要ないため、押圧ブロックは往復運動する必要はない。そのため、校正の効率が改善される。加えて、リードネジは線形であり、そのようなリードネジを設ける必要はないため、射線校正装置の構造をよりコンパクトにでき、空間占有面積を低減できる。
【0024】
本開示の射線校正装置は、射線校正装置が加速器(線源)と統合された放射線撮像システムに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、本開示の第1の実施形態の射線校正装置の概略構造図である。
【
図2】
図2は、
図1の射線校正装置の作動状態の概略図である。
【
図6】
図6は、本開示の第2の実施形態の放射線撮像システムの概略構造図である。
【
図7】
図7は、本開示の第3の実施形態の射線校正装置の操作方法の概略フロー図である。
【
図8】
図8は、本開示の第4の実施形態の射線校正装置の操作方法の概略フロー図である。
【0026】
参照符号は下記の通りである。
1 駆動部
11 モーター
12 駆動チェーンホイール
13 伝達用チェーン
14 被駆動チェーンホイール
2 カム部
21 サブカム
211 ベース円形部
212 追加ブロック
213 基本ブロック
3 校正部
31 校正接続ユニット
311 ローラー
32 校正ブロック
33 復帰部
4 遮蔽部
5 ガイドスライドレール
6 駆動シャフト
100 射線校正装置
200 線源
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示の技術的な解決方法を当業者がより良く理解することができるように、添付の図面及び具体的な実施形態と組み合わせて本開示を以下でさらに詳細に説明する。
【0028】
第1の実施形態
図1〜
図5を参照して、本実施形態は、駆動部1、カム部2及び校正部3を含む射線校正装置を提供する。校正部3はカム部2の下に位置し、駆動部1はカム部2を駆動して回転させるように適合され、カム部2は、校正部3に力を及ぼして校正部3を下方の射線領域内に移動させるように適合されている。
【0029】
校正部3は校正接続ユニット31及び校正ブロック32を含み、校正ブロック32は校正接続ユニット31の下に配置され、校正接続ユニット31に固定接続されていることが好ましい。
【0030】
図1から分かるように、校正接続ユニット31は、校正ブロック32の上のカム部2に近い側に配置されている。当然ながら、校正接続ユニット31及び校正ブロック32は、校正接続ユニット31及び校正ブロック32をお互いに対して固定できれば、2つの別個の構造を有していてもよいし、一体構造、具体的には一体的に形成されていてもよい。
【0031】
カム部2は、校正接続ユニット31に力を及ぼして校正接続ユニット31を下方に移動させるように適合されており、校正接続ユニット31は校正ブロック32を駆動して下方の射線領域内に移動させるように適合されている。
【0032】
校正接続ユニット31は校正ブロック32の上に配置されており、カム部2によって及ぼされる力は校正ブロック32よりも先に校正接続ユニット31に作用するため、校正接続ユニット31はカム部2によって及ぼされる力によって先に下方に移動する。校正接続ユニット31は校正ブロック32に固定接続されているため、校正接続ユニット31は下方に移動して、力の作用の下で校正ブロック32を駆動して射線領域に入るように移動させる。
【0033】
校正部3は復帰部33をさらに含み、復帰部33は校正接続ユニット31の下に位置し、校正接続ユニット31に接続されていることが好ましい。復帰部33は、校正接続ユニット31が校正ブロック32を駆動して初期位置に戻すようにするために校正接続ユニット31のために上方への復元力を提供する。ここでは、初期位置は校正ブロック32が射線領域から離れて射線によって貫通されない位置のことを言う。
【0034】
射線校正装置は遮蔽部4をさらに含むことが好ましい。復帰部33は復帰バネを含む。復帰バネの一端は校正接続ユニット31に接続され、復帰バネの他端は遮蔽部4に接続されている。復帰バネが選択される理由は、復帰バネは圧迫及び伸長させるのが容易であり、復元力を提供するために作用力の付与及び消滅に反応して自動で変形できるからである。当然ながら、復帰部33は復帰バネに限定されておらず、復元力を提供する効果を得ることができさえすれば他の構造を採用することもできる。そのような他の構造の説明はここでは省略する。
【0035】
校正接続ユニット31にローラー311が設けられ、ローラー311は、カム部2が校正接続ユニット31に力を及ぼした場合に校正接続ユニット31とカム部2との間の摩擦力を低減するために回転するように適合されていることが好ましい。
【0036】
図1及び
図2を参照して、
図1は射線校正装置の作動状態の概略図であり、
図2は射線校正装置の別の作動状態の概略図である。射線校正装置が作動すると、カム部2は駆動部1の駆動の下で時計回りに回転し、
図1における位置から
図2における位置へと回転する。このとき、カム部2はローラー311と接触しており、ローラー311に力を及ぼして校正部3を駆動し、下方に移動させる。そのため、校正ブロック32は下方に移動し、校正ブロック32の一部分(即ち、
図2における遮蔽部4の下で露出した領域)が射線領域に入るため、校正ブロック32の射線領域に入った部分を射線が通過する。このとき、復帰部33は変形し圧迫されている。駆動部1は時計回りに続けて回転してカム部2を駆動し、カム部2の後端(
図1におけるローラー311から離れた方の端部)がローラー311を通り過ぎるまで回転させる。このとき、カム部2は校正部3に力を及ぼしておらず、復帰部33は力なしにその初期形状に戻る。復帰部33はその初期形状に戻るため、復帰部33は校正接続ユニット31が校正ブロック32駆動して初期位置に、即ち
図1における位置に戻すように校正接続ユニット31のために上方への復元力を提供する。即ち、ローラー311がカム部2の力によってストレスをもはや受けていない場合、カム部2は
図1における位置に回転するまで時計回りに続けて回転する。
【0037】
射線校正装置はガイドスライドレール5をさらに含み、ガイドスライドレール5と係合するために校正接続ユニット31にスライドブロックが設けられ、校正接続ユニット31はスライドブロックを通じてガイドスライドレール5に摺動可能に接続されていることが好ましい。校正接続ユニット31は、スライドブロックを通じて垂直方向に沿ってガイドスライドレール5上を移動するように適合されている。
【0038】
ガイドスライドレール5は校正部3の一方側に位置している。スライドブロック(図示せず)は、ガイドスライドレール5と係合するために校正接続ユニット31に設けられている。校正接続ユニット31はスライドブロックを通じてガイドスライドレール5に摺動可能に接続されている。当然ながら、ガイドスライドレール5と同一のレールを校正接続ユニット31に設け、校正接続ユニット31のガイドスライドレール5及び前記同一のレールの間に1つ以上のボールを設けて該ボールを通じて校正接続ユニット31をガイドスライドレール5に摺動可能に接続してもよい。校正接続ユニット31及びガイドスライドレール5の摺動接続は、スライドブロックを通じて校正接続ユニット31がガイドスライドレール5上を垂直方向に移動させることを保証できさえすれば様々な方法で実現してもよく、この点についての説明はここでは省略する。
【0039】
図3〜
図5に示すように、カム部2は少なくとも1つのサブカム21を含み、各サブカム21はベース円形部211及び基本ブロック213を含むことが好ましい。基本ブロック213はベース円形部211に位置している。基本ブロック213の前端は傾斜構造になっており、基本ブロック213の後端は傾斜構造になっている。基本ブロック213は校正接続ユニット31を下方に押圧するように適合されている。
【0040】
各サブカム21は少なくとも1つの追加ブロック212を含み、追加ブロック212はベース円形部211に設けられるとともに基本ブロック213の後ろに位置していることが好ましい。追加ブロック212の前端は、基本ブロック213の後端の傾斜構造と嵌合するために逆傾斜構造を有し、追加ブロック212の後端は傾斜構造である。追加ブロック212は校正接続ユニット31を下方に押圧するようにも適合されている。
【0041】
基本ブロック213は各サブカム21に設けられ、基本ブロック213は追加ブロック212の前に位置している。即ち、基本ブロック213は追加ブロック212よりも先にローラー311と接触する。基本ブロック213の前端は、基本ブロック213がローラー311と接触しているときにバッファーを提供するために傾斜構造を有する。基本ブロック213の前端が直角の場合、基本ブロックがローラー311と接触してもローラー311は基本ブロック213の垂直側から基本ブロック213の面に「回転」できないことが分かる。基本ブロック213の両端は傾斜構造として構成されているため、ローラー311が基本ブロック213の面に「回転」できない状況を回避でき、ローラー311が基本ブロック213の面に「回転」できるようバッファーが提供される。基本ブロック213及び追加ブロック212の後端は傾斜構造として構成されているため、サブカム21に基本ブロック213が1つだけ設けられているか又は複数の追加ブロック212が基本ブロック213の後ろに設けられている場合でもローラー311がサブカム21を離れるようにバッファー力を提供できる。
【0042】
各サブカム21はベース円形部211及び基本ブロック213を含み、基本ブロック213はベース円形部211に位置している。即ち、基本ブロック213はベース円形部211に固定して設けられている。しかしながら、ベース円形部211に設けられる追加ブロック212の数は変化し得る。即ち、追加ブロック212の数は実際の条件に従って増減してもよい。
【0043】
射線校正装置は駆動シャフト6をさらに含み、サブカム21が駆動シャフト6上に配置されるようにベース円形部211が駆動シャフト6にスリーブ接続されている。
【0044】
なお、カム部2は駆動部1上に設けられ、駆動部1は駆動シャフト6の軸の周りでカム部2が回転するように駆動させる。射線領域は遮蔽部4の下に位置している。射線は線源によって出射される。射線が通り過ぎる領域が射線領域である。
図1及び
図2を参照して、射線方向は遮蔽部4に対して垂直であり、射線は紙面の内から紙面の外に垂直に出射される。遮蔽部4は校正部3を遮蔽するように適合されるとともに、射線校正装置における様々な部品を固定するための射線校正装置の取り付けフレームとしても用いられる。
【0045】
複数のサブカム21が存在する場合、複数のサブカム21は駆動シャフト6上に連続して設けられていることが好ましい。
図3〜
図5を参照して、カム部2は少なくとも1つのサブカム21を含み、サブカム21の数は実際の需要に従って調整することができる。
図3に示すように、10個のサブカム21が隣り合って駆動シャフト6にスリーブ接続されており、複数のサブカム21が共に連続して設けられるように、駆動シャフト6は各サブカム21のベース円形部211の中心の「孔」を貫通する。
【0046】
追加ブロック212の数はサブカム21の数に関連する。一例として10個のサブカム21の場合を考えてみる。
図3を参照して、図の左側からサブカム21には連続して番号が振られ、第1のサブカム、第2のサブカム、…、第10のサブカムと表記される。本実施形態の射線校正装置は層毎の重畳モード(layer by layer superimposition mode)で射線を校正する。そのため、最後の校正ブロックが射線領域に入るまで先に射線領域に入った校正ブロックを射線領域内で維持すべきである。具体的には、第1のサブカムにある追加ブロックの数がサブカムの合計数−1等しい。即ち、第10のサブカムに対応する校正ブロックが射線領域に入った場合に、第1のサブカムに対応する校正ブロックが射線領域内にまだあるようにするのを保証するために、少なくとも9個の追加ブロックを第1のサブカムに設けるべきである。同様に、第10のサブカムに対応する校正ブロックが射線領域内に入った場合に、第2のサブカムに対応する校正ブロックが線領域内にまだあるようにするのを保証するために、少なくとも8個の追加ブロックを第2のサブカムに設けるべきである。第10のサブカムには少なくとも基本ブロック213が設けられ、追加ブロック212は設けられていない。各サブカムに設ける必要がある追加ブロック212の数は上記の規則に従って得ることができるため、それについての説明はここでは省略する。
図3においては、第1のサブカムから第6のサブカムまでの基本ブロック213に近いいくつかの追加ブロック212は対応する校正ブロック、即ち校正ブロックが射線領域内で維持された状態で通り過ぎ、他方、第7のサブカムから第10のサブカムの基本ブロック213はベース円形部211の上端に到達しないため、第7のサブカムから第10のサブカムの高さは第1のサブカムから第6のサブカムまでの高さよりも低い。
【0047】
当然のことながら、10個のサブカムがあっても、10個のサブカムの全てを実際の作業で用いる必要はなく、2つ解決方法、即ち、一方は不必要なサブカムが駆動シャフト6から取り除かれ、他方は不必要なサブカムが駆動シャフト6から取り除かない、即ち10個のサブカムの全てが維持される解決方法が利用可能であり、基本ブロック213及び必要な数の追加ブロック212のみが用いる必要のあるサブカムに設けられる。追加ブロック212の数は上記の規則に従って得ることができるため、ここではその説明を省略する。
【0048】
そのような構成とする理由は、サブカム21と、サブカム21にある追加ブロック212とは増減できるため、使用の柔軟性が改善される。
【0049】
サブカム21の基本ブロック213の構造は同一であり、サブカム21の追加ブロック212の構造は同一であることが好ましい。ここで言う構造は形状、サイズ及び他のパラメータを含む。そのような構成とする理由は、一方で各サブカム21に対応する校正ブロック32の射線領域に入る部分の高さが変わらないよう保証するために、同じサブカム21の追加ブロック212の厚さは
図5に示すように同一であるべきであり、他方で、追加される部品の種類を簡素化できる。即ち、全てのサブカム21にある基本ブロック213は同一であり、全てのサブカム21にある追加ブロック212は同一であるため、使用に当たり3種類の部品のみ、即ち、同一の基本ブロック213、同一の追加ブロック212及び1つのベース円形部211を用意するだけで済む。
【0050】
少なくとも1つの校正部3があり、各校正部3は1つのサブカム21に対応することが好ましい。校正部3の数はサブカム21の数と同一であるべきである。即ち、本実施形態においては、10個のサブカム21がある場合、10個の校正部3が10個のサブカム21に対応するように設けられるべきである。
【0051】
上述したように、10個のサブカム21の全てを実際の作業で用いる必要がない場合は、用いる必要のないサブカム21に基本ブロック213又は追加ブロック212が設けられない。このようにすることで、サブカム21に基本ブロック213又は追加ブロック212が設けられていないことから、校正部3のローラー311は下方に押圧されないため、校正部3の校正ブロック32は射線領域内に押圧されない。
【0052】
駆動部1はモーター11、駆動チェーンホイール12、被駆動チェーンホイール14及び伝動用チェーン13を含み、伝動用チェーン13は駆動チェーンホイール12及び被駆動チェーンホイール14にスリーブ接続されていることが好ましい。モーター11は、駆動シャフト6を回転させるために、駆動チェーンホイール12を駆動して伝動用チェーン13を通じて被駆動チェーンホイール14を回転及び駆動させるように適合されている。
【0053】
モーター11は駆動チェーンホイール12を駆動し、伝動用チェーン13を通じて被チェーンホイールを回転及び駆動させる。被駆動チェーンホイール14は駆動シャフト6上に位置しているため、被駆動チェーンホイール14の回転により駆動シャフト6を駆動して回転させることができ、カム部2を駆動及び回転させて校正部3に力が及ばされる。
【0054】
そのような構成とするための理由は、自転車のチェーンホイールと同様の駆動モードが採用されているため、射線校正装置においてリードネジ装置を設ける必要がなく、空間占有面積を効果的に低減でき、射線校正装置の構造をよりコンパクトにできる。
【0055】
本実施形態における射線校正装置は駆動部1、カム部2及び校正部3を含む。駆動部1はカム部2を駆動して回転させるように適合され、カム部2は校正部3に力を及ぼして校正部3が下方の射線領域内に移動できるようにする。駆動力を提供するのにリードネジが必要ないため押圧ブロックは往復運動する必要はない。そのため校正の効率が改善する。加えて、リードネジは線形(linear)であり、そのリードネジを設ける必要がないため、射線校正装置の構造をよりコンパクトにでき、空間占有面積を低減できる。他方、サブカム21にある基本ブロック213の構造は同一であり、追加ブロック212の構造も同一であるため、各サブカム21に対応する校正ブロック32の射線領域に入る部分の高さが変化しないよう保証できるだけでなく、追加すべき部品の種類を簡略化できる。全てのサブカム21にある基本ブロック213は同一であり、全てのサブカム21にある追加ブロック212は同一であるため、使用に当たって3種類の部品、即ち同一の基本ブロック213、同一の追加ブロック212及び1のベース円形部211を用意するだけで済む。
【0056】
第2の実施形態
図6を参照して、本実施形態は線源200及び射線校正装置100を含む放射線撮像システムを提供する。射線校正装置100は第1の実施形態における射線校正装置であり、線源200は、校正部3が射線領域に入った場合に校正部3に射線を出射するよう適合されている。
【0057】
本実施形態における放射線撮像システムは線源及び射線校正装置を含む。射線校正装置は駆動部、カム部及び校正部を含む。駆動部はカム部を駆動して回転させるよう適合され、カム部は校正部に力を及ぼして校正部が下方の射線領域内に移動させるように適合されている。駆動力を提供するのにリードネジが必要ないため、押圧ブロックは往復運動する必要がなく、校正の効率が改善する。加えて、リードネジは線形であり、そのようなリードネジを設ける必要がないため、射光線校正装置の構造をよりコンパクトにすることができる。これにより、放射線撮像システムの統合構造をよりコンパクトにでき空間占有面積を低減できる。一方、サブカム21にある基本ブロック213の構造は同一であり、追加ブロック212の構造も同一であるため、各サブカム21に対応する校正ブロック32の射線領域に入る部分の高さが変化しないよう保証できるだけでなく、追加すべき部品の種類を簡素化できる。全てのサブカム21にある基本ブロック213は同一であり、全てのサブカム21にある追加ブロック212は同一であるため、使用に当たり3種類の部品、即ち、同一の基本ブロック213、同一の追加ブロック212及び1つのベース円形部211を用意するだけで済む。
【0058】
第3の実施形態
図7を参照して、本実施形態は射線校正装置の操作方法を提供する。射線校正装置100は駆動部1、カム部2及び校正部3を含み、校正部3はカム部2の下に位置する。操作方法は、駆動部1がカム部2を駆動し回転させるステップ101を含む。
【0059】
具体的には、モーター11が駆動チェーンホイール12を駆動して、伝動用チェーン13を通じて被駆動チェーンホイール14を回転及び駆動させる。被駆動チェーンホイール14は駆動シャフト6上に位置しているため、被駆動チェーンホイール14の回転により駆動シャフト6を回転させることができるため、カム部2を駆動及び回転させられる。
【0060】
カム部2が校正部3に力を及ぼして校正部3を下方の射線領域内に移動させる(ステップ102)。
【0061】
復帰部33は、校正接続ユニット31が校正ブロック32を駆動して初期位置に戻すように校正接続ユニット31のために上方への復元力を提供する(ステップ103)。
【0062】
具体的には、
図1及び
図2を参照して、全体の動作方法は次のように理解することができる。射線校正装置が作動すると、カム部2は、駆動部1の駆動の下で
図1における位置から
図2における位置に回転する。このとき、カム部2はローラー311と接触しており、ローラー311に力を及ぼして校正部3を下方に移動させる。そして、校正ブロック32が下方に移動するため、校正ブロック32の一部(即ち、
図2における遮蔽部4の下で露出した領域)が射線領域に入り、校正ブロック32の射線領域に入った部分を射線が貫通する。このとき、復帰部33は変形し圧迫されている。駆動部1は、カム部2の後端がローラー311を通り過ぎるまでカム部2を駆動及び回転させるために続けて回転する。このとき、カム部2は校正部3に力を及ぼしておらず、復帰部33は力なしでその初期形状に戻る。復帰部33がその初期形状に戻ると、復帰部33は、校正接続ユニット31が校正ブロック32を駆動して初期位置、即ち、
図1における位置に戻すようにするために校正接続ユニット31のために上方への復元力を提供し、そして現在の校正が完了する。
【0063】
本実施形態によって提供される射線校正装置の作動方法は、第1の実施形態における射線校正装置の校正動作にも適用できる。詳細な説明については第1の実施形態を参照することができため、その説明についてはここでは省略する。
【0064】
本実施形態によって提供される射線校正装置の作動方法によれば、駆動部1がカム部2を駆動し回転させるため、カム部2は校正部3に力を及ぼして下方の射線領域内に移動できるようにする。力が消滅した後、復帰部33は、校正接続ユニット31が校正ブロック32を駆動して初期位置に戻すように校正接続ユニット31のために上方の復帰力を提供する。本方法では、駆動力を提供するのにリードネジを設ける必要はないため、押圧ブロックは往復運動する必要がない。そのため、校正の効率が改善される。カム部2は回転するよう駆動部1によって制御されるだけであるため、作動方法はより簡素で且つより信頼性が高いとともに操作コストも低い。
【0065】
第4の実施形態
図8を参照して、本実施形態は放射線撮像システムの操作方法を提供する。放射線撮像システムは線源200及び射線校正装置100を含み、射線校正装置100は駆動部1、カム部2及び校正部3を含み、校正部3はカム部2の下に位置している。操作方法は、駆動部1がカム部2を駆動し回転させるステップ201を含む。
【0066】
カム部2は校正部3に力を及ぼして校正部3が下方の射線領域内に移動させる(ステップ202)
校正部3が射線領域に入ると、線源200は校正部3に射線を出射する(ステップ203)。
【0067】
上記ステップの具体的な方法に関しては第3の実施形態を参照できるため、その説明についてはここでは省略する。
【0068】
校正部3を貫通する射線によって放射線撮像システムのパラメータが観察される(ステップ204)。
【0069】
校正部3を貫通した後、射線は放射線撮像システムにおいて画像を形成する。放射線撮像システムのパラメータは画像の定義に従って観察できる。例えば画像が不鮮明の場合は、より細い校正部3等を選択でき、実際の条件に従って調整することができる。
【0070】
本実施形態によって提供される放射線撮像システムの作動方法は、第2の実施形態における放射線撮像システムの校正作業に適用することができ、詳細な説明については第2の実施形態を参照することができるため、その説明についてはここでは省略する。
【0071】
本実施形態によって提供される放射線撮像システムの作動方法によれば、校正部3を貫通する射線によって放射線撮像システムのパラメータを観察することができため、作動方法はより簡素で且つより信頼性が高いとともに操作コストも低い。
【0072】
上記の実施形態は、本開示の原理を説明するために採用した例示の実施形態にすぎず、本開示はそれらに限定されないことが分かる。当業者であれば、本開示の精神及び本質から逸脱することなく様々な変更及び改良を加えることができ、これらの変更及び改良の全ては本開示の保護範囲に含まれるべきものである。