(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768165
(24)【登録日】2020年9月24日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法、装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20201005BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20201005BHJP
H04W 92/04 20090101ALI20201005BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W88/18
H04W92/04
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-566304(P2019-566304)
(86)(22)【出願日】2018年2月28日
(65)【公表番号】特表2020-522204(P2020-522204A)
(43)【公表日】2020年7月27日
(86)【国際出願番号】CN2018077595
(87)【国際公開番号】WO2018233313
(87)【国際公開日】20181227
【審査請求日】2019年11月29日
(31)【優先権主張番号】201710484420.5
(32)【優先日】2017年6月23日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】鄭涛
【審査官】
松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】
NTT DOCOMO, INC.,CU-DU interface: U-plane aspects,3GPP TSG RAN WG3 #95 R3-170620,フランス,3GPP,2017年 2月 7日,Section 2
【文献】
SK Telecom, Deutsche Telekom, T-Mobile USA, Altiostar Networks,Considerations on function split for 5G deployment,3GPP TSG RAN WG3 #96 R3-171971,フランス,3GPP,2017年 5月19日,Section 2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集中型ユニットに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法であって、
集中型ユニットが、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージを受信し、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットを取得するステップ(S10)と、
前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するステップ(S20)と、
集中型ユニットが、コアネットワークの選択した最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、集中型ユニットと分散型ユニット内においてユーザプレーンを構築するステップ(S30)と、
を含む、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法。
【請求項2】
前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信する前記ステップ(S20)は、
前記分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートするか否かを判断するステップ(S21)と、YESの場合に、集中型ユニットを介して前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を最終的なユーザプレーン分割方式として指定し、前記最終的なユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するステップ(S22)と、
前記分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、前記複数のユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信し、コアネットワークにより前記ユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択するステップ(S23)と、
を含む、請求項1に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法。
【請求項3】
コアネットワークに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法であって、
コアネットワークが、集中型ユニットから送信されたサービス確立要求メッセージとユーザプレーン分割方式とを受信するステップ(S50)と、
コアネットワークが、前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するステップ(S60)と、
を含む、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法。
【請求項4】
前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートする場合、前記コアネットワークが、前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するステップ(S60)は、
コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するステップ(S61)と、
コアネットワークが、集中型ユニットの指定したユーザプレーン分割方式が最終的なユーザプレーン分割方式であることを確認するステップ(S62)と、
コアネットワークが、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するステップ(S63)と、
コアネットワークが集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するステップ(S64)と、
を含む、請求項3に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法。
【請求項5】
前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、前記コアネットワークが、前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するステップ(S60)は、
コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するステップ(S601)と、
コアネットワークが、予め設定されたポリシーに基づいて、前記複数のユーザプレーン分割方式の中からユーザプレーン分割方式を一種類選択して最終的なユーザプレーン分割方式とするステップ(S602)と、
コアネットワークが、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するステップ(S603)と、
コアネットワークが集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するステップ(S604)と、
をさらに含む、請求項3に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法。
【請求項6】
集中型ユニットに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置であって、
ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージを集中型ユニットが受信し、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットを取得するように設けられるサービス要求モジュール(10)と、
前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するように設けられる分割方式取得モジュール(20)と、
集中型ユニットが、コアネットワークの選択した最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、集中型ユニットと分散型ユニット内においてユーザプレーンを構築するように設けられるユーザプレーン構築モジュール(30)と、
を含む、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置。
【請求項7】
前記分割方式取得モジュール(20)は、
前記分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートするか否かを判断するように設けられる判断手段(21)と、
前記分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートする場合、集中型ユニットを介して前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を最終的なユーザプレーン分割方式として指定し、前記最終的なユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するように設けられる単一方式取得手段(22)と、
前記分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、前記複数のユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信し、コアネットワークにより前記ユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択するように設けられる複数方式取得手段(23)と、
を含む、請求項6に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置。
【請求項8】
コアネットワークに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置であって、
集中型ユニットから送信されたサービス確立要求メッセージとユーザプレーン分割方式とをコアネットワークが受信するように設けられる受信モジュール(50)と、
コアネットワークが前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末に対して最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するように設けられる分割方式確認モジュール(60)と、
を含む、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置。
【請求項9】
前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートする場合、前記分割方式確認モジュール(60)は、
コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するように設けられる受信手段(61)と、
コアネットワークが、集中型ユニットの指定したユーザプレーン分割方式が最終的なユーザプレーン分割方式であることを確認するように設けられる第1確認手段(62)と、
前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、コアネットワークが前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するように設けられるサービスベアラ方式選択手段(63)と、
コアネットワークが、集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するように設けられるサービス確立手段(64)と、
を含む、請求項8に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置。
【請求項10】
前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、前記分割方式確認モジュール(60)は、
コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するように設けられる受信手段(601)と、
コアネットワークが、予め設定されたポリシーに基づいて、前記複数のユーザプレーン分割方式の中からユーザプレーン分割方式を一種類選択して最終的なユーザプレーン分割方式とするように設けられる第2確認手段(602)と、
コアネットワークが、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するように設けられるサービスベアラ方式選択手段(603)と、
コアネットワークが集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するように設けられるサービス確立手段(604)と、
をさらに含む、請求項8に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置。
【請求項11】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサにより実行されるように構成された少なくとも1つのアプリケーションプログラムと、を含む無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択システムであって、前記アプリケーションプログラムは、請求項1〜5のいずれか一項に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法を実行するように構成される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択システム。
【請求項12】
コンピュータ実行可能なコマンドが記憶され、前記コンピュータ実行可能なコマンドがプロセッサで実行されるときに請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信技術分野に関するものであり、特に、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法、装置およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動通信技術の発展に伴い、ユーザの要求は多種多様で、千差万別になっており、将来のユーザの体験は多数端末接続、マルチアプリケーション、高帯域幅の織り交ぜと融合であって、将来サポートする機器は、数量の上でもトラフィック速度においても目下の10倍から100倍になり、低遅延超信頼性トラフィック要求のエンドツーエンド遅延は、現在の5分の1へと短縮されるため、ネットワークの発展には、より高い帯域幅、さらなる低遅延、より高い信頼性、より強力なインテリジェント化能力が必要であるが、従来の無線通信技術は未来のトラフィックの全面的な向上の要求を満たすことが困難であることが予想される。
【0003】
5G(5rd Generation,第五世代)RAN(Radio Access Network,無線アクセスネットワーク)アーキテクチャにおいて、3GPP(3rd Generation Partnership Project,第三世代パートナーシッププロジェクト)ではCU/DU(Central Unit/Distributed Unit,集中型ユニット/分散型ユニット)アーキテクチャ方式が採択され、E-UTRAプロトコルスタックを基に機能分離が行われている。ユーザプレーンプロトコル層の分割方式は目下のところ複数の可能性を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
3GのRANアーキテクチャにおけるユーザプレーンプロトコル層PDCP(Packet Data Convergence Protocol,パケットデータコンバージェンスプロトコル)、RLC(Radio Link Control,無線リンク制御)、High-MAC(Media Access Control,メディアアクセス制御)はすべてCUに類似するRNC(Radio Network Controller,無線ネットワークコントローラ)内に位置し、位置が固定され、柔軟性に欠け、多くのトラフィックにとって不適切であることが明らである。4GのRANにおいて、すべてのユーザプレーンプロトコル層は、一体化されたeNB(E-UTRAN NodeB,発展型基地局)内にあり、4Gのネットワーク全体は平坦化の傾向にあって、中間のネットワークエレメントを減らし、さらにはトラフィックアクセスの遅延とトラフィック処理の遅延を低減しているが、5Gで想定される複雑なトラフィック形態と、端末のモビリティ要件を満たすものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下は本文にて詳細に説明する主題の概要である。本概要は請求項の請求範囲を限定するものではない。
【0006】
本開示は無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法、装置およびシステムを提供する。
【0007】
本開示の1つの態様では、集中型ユニットが、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージを受信し、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットを取得するステップと、前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するステップと、集中型ユニットが、コアネットワークの選択した最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、集中型ユニットと分散型ユニット内においてユーザプレーンを構築するステップと、を含む、集中型ユニットに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法を提供する。
【0008】
本開示の別の態様では、コアネットワークが、集中型ユニットから送信されたサービス確立要求メッセージとユーザプレーン分割方式とを受信するステップと、コアネットワークが、前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するステップと、を含む、コアネットワークに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法を提供する。
【0009】
本開示のさらなる態様では、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージを集中型ユニットが受信し、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットを取得するように設けられるサービス要求モジュールと、前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するように設けられる分割方式取得モジュールと、集中型ユニットが、コアネットワークの選択した最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、集中型ユニットと分散型ユニット内においてユーザプレーンを構築するように設けられるユーザプレーン構築モジュールと、を含む、集中型ユニットに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置を提供する。
【0010】
本開示のさらなる態様では、集中型ユニットから送信されたサービス確立要求メッセージとユーザプレーン分割方式をコアネットワークが受信するように設けられる受信モジュールと、コアネットワークが前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末に対して最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するように設けられる分割方式確認モジュールと、を含む、コアネットワークに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置を提供する。
【0011】
例示的な実施の形態において、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートする場合、前記分割方式確認モジュールは、コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するように設けられる受信手段と、コアネットワークが、集中型ユニットの指定したユーザプレーン分割方式が最終的なユーザプレーン分割方式であることを確認するように設けられる第1確認手段と、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、コアネットワークが前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するように設けられるサービスベアラ方式選択手段と、コアネットワークが、集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するように設けられるサービス確立手段と、を含む。
【0012】
本開示のさらなる態様では、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサにより実行されるように構成された少なくとも1つのアプリケーションプログラムと、を含み、前記アプリケーションプログラムが、上記の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法を実行するように構成される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択システムを提供する。
【0013】
本開示のさらなる態様では、コンピュータ実行可能なコマンドが記憶され、前記コンピュータ実行可能なコマンドがプロセッサで実行されるときに上記に記載のいずれかの方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0014】
本開示の実施例では、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法、装置およびシステムを提供しており、当該方法は、集中型ユニットが、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージを受信し、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットを取得するステップと、前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するステップと、コアネットワークが、前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するステップと、を含み、集中型ユニットは、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、集中型ユニットと分散型ユニット内においてユーザプレーンを構築し、集中型ユニットとコアネットワークの連係により、ユーザ端末に対して無線アクセスネットワーク内において適切なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス品質を向上させ、遅延、帯域幅、負荷に対する5Gの要求を満たしている。
【0015】
図面と詳細な説明を閲読して理解すればその他の点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は本開示の実施例1が提供する、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法のフロー図である。
【
図2】
図2は本開示の実施例1が提供する、無線アクセスネットワークのアーキテクチャ図である。
【
図3】
図3は本開示の実施例1が提供する、ユーザプレーン分割方式の分類模式図である。
【
図4】
図4は
図1におけるステップS20の方法フロー図である。
【
図5】
図5は本開示の実施例1が提供する、他の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法のフロー図である。
【
図6】
図6は
図5におけるステップS60の方法フロー図である。
【
図7】
図7は本開示の実施例1が提供する、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法の模式図である。
【
図8】
図8は本開示の実施例2が提供する、
図5におけるステップS60の方法フロー図である。
【
図9】
図9は本開示の実施例2が提供する、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法の模式図である。
【
図10】
図10は本開示の実施例3が提供する、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置の例示的な構造ブロック図である。
【
図11】
図11は、
図10における分割方式で得られるモジュールの例示的な構造ブロック図である。
【
図12】
図12は本開示の実施例3が提供する、他の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置の例示的な構造ブロック図である。
【
図13】
図13は、
図10における分割方式においてモジュールを確認する際の例示的な構造ブロック図である。
【
図14】
図14は本開示の実施例4が提供する、
図10における分割方式においてモジュールを確認する際の例示的な構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では図面と実施例を組み合わせて、本開示についてさらに詳細に説明する。ここで説明する具体的な実施例は本開示の解釈にだけに用いられ、本開示を限定するものではないと理解すべきである。
【0018】
<実施例1>
図1に示すように、本開示の実施例は、集中型ユニットが、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージを受信し、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットを取得するステップS10と、前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するステップS20と、集中型ユニットが、コアネットワークの選択した最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、集中型ユニットと分散型ユニット内においてユーザプレーンを構築するステップS30と、を含む、集中型ユニットに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法を提供する。
【0019】
本実施例では、集中型ユニットとコアネットワークの連係により、ユーザ端末UEに対して無線アクセスネットワーク内において適切なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス品質を向上させ、遅延、帯域幅、負荷に対する5Gの要求を満たしている。
【0020】
本実施例において、前記無線アクセスネットワークRANのCU/DUのアーキテクチャ図は
図2に示すとおりであって、Coreはコアネットワークで、CUは集中型ユニット、つまり5GアーキテクチャにおけるCentral Unitで、CoreとCUとの間のインタフェースはGnポートと呼ばれ、CoreとCUとの間のコマンドおよびデータの伝送を主に完了させ、DUは分散型ユニット、つまり5GアーキテクチャにおけるDistributed Unitで、CUとDUとの間のインタフェースはXnポートと呼ばれ、CUとDUとの間のコマンドおよびデータの伝送を主に完了させる。
【0021】
本実施例では、
図3に示すように、ユーザ端末のユーザプレーンの、CUとDUとの間でのユーザプレーン分割方式は八種類に分けられ、RRCは空の制御コマンドプロトコル層、PDCDはデータ集約プロトコル層であり、High RLCとLow RLCはRLCプロトコル層から分割されたものであり、分割方式には、High RLCがARQ(自動再生要求Automatic Repeat Request)と並べ替え機能を含み、Low RLCがその他のRLC機能を含むというものと、High RLCがRLC受信側機能を含み、Low RLCがRLC送信側機能を含むというものとの2つの方式がある。High MACとLow MACはMACプロトコル層から分割されたものであり、High MACはMACの中央スケジューリング機能を含み、Low MACは厳格な時間要求のMAC層機能を含み、High PhyとLow PhyはPhy層から分割されたものであり、2つの部分の機能分離はいまだ議論がなされているところである。RFは無線周波数機能である。
【0022】
図3において、ユーザプレーン分割方式がoption1方式のとき、UEのユーザプレーンはすべてDU内にあり、データはCUを経由せず直接DUからCoreへ至り、ユーザプレーン分割方式がoption2方式のとき、UEユーザプレーンのPDCPはCUにあり、RLCおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption3方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、High RLCはCUにあり、Low RLC、MACおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption4方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、RLCはCUにあり、MACおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption5方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、RLC、High MacはCUにあり、Low MACおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption6方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、RLC、MacはすべてCUにあり、PHY、RF層はDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption7方式のとき、UEユーザプレーンのLow Phy、RFはDUにあり、その他はCUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption8方式のとき、UEユーザプレーンのRFはDUにあり、その他はCUにある。
【0023】
図4に示すように、本実施例において前記ステップS20は、前記分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートするか否かを判断するステップS21を含み、YESの場合に、ステップS22へ移行し、集中型ユニットを介して前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を最終的なユーザプレーン分割方式として指定し、前記最終的なユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信し、前記分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、ステップS23へ移行し、前記複数のユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信し、コアネットワークにより前記ユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択する。
【0024】
本実施例において、
図3から分かるように、ユーザ端末のユーザプレーンの、CUとDUとの間でのユーザプレーン分割方式は数多くあり、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージおよびそれが属する分散型ユニットにより、前記分散型ユニットDUがサポートするユーザプレーン分割方式が分かり、一種類をサポートしている可能性もあれば、複数をサポートしている可能性もあり、さらには八種類すべてをサポートしている可能性もあり、状況の違いに応じて異なる処理ポリシーを選択する必要がある。
【0025】
図5に示すように、コアネットワークに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法は、コアネットワークが、集中型ユニットから送信されたサービス確立要求メッセージとユーザプレーン分割方式とを受信するステップS50と、コアネットワークが、前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するステップS60と、を含む。
【0026】
図6に示すように、本実施例において、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートする場合、前記ステップS60は、コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するステップS61と、コアネットワークが、集中型ユニットの指定したユーザプレーン分割方式が最終的なユーザプレーン分割方式であることを確認するステップS62と、コアネットワークが、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するステップS63と、コアネットワークが集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するステップS64と、を含む。
【0027】
上述の無線アクセスネットワークのユーザプレーン選択方法も
図7に示す模式図で表すことができ、本実施例では、分散型ユニットDUがサポートするユーザプレーン分割方式がoption2であれば、CUが当該UEのトラフィックに対して選択するユーザプレーンの分割方式はoption2である。CUがサービス確立要求メッセージをCoreに送信し、そこでは当該UEのユーザプレーン分割方式をoption2と指示する。当該サービス確立要求メッセージはS1ポートのINITIAL UE MESSAGE、またはその他のメッセージであってよく、Guポートのメッセージであってもよい。Coreは受信したサービス確立要求メッセージ、およびそこで指示されるユーザプレーン分割方式option2に基づき、UEに対して適切なサービスベアラ方式を選択する。Coreはサービス確立要求メッセージをCUに送信し、UEに対してサービスベアラの確立を要求する。CUはUEに対して、CUとDU内において、CUの選択したユーザプレーン分割方式option2に基づいてユーザプレーンを確立する。
【0028】
<実施例2>
図8に示すように、実施例1を踏まえ、本開示の実施例では、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、前記ステップS60は、コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するステップS601と、コアネットワークが、予め設定されたポリシーに基づいて、前記複数のユーザプレーン分割方式の中からユーザプレーン分割方式を一種類選択して最終的なユーザプレーン分割方式とするステップS602と、コアネットワークが、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するステップS603と、コアネットワークが集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するステップS604と、をさらに含む。
【0029】
上述の無線アクセスネットワークのユーザプレーン選択方法も
図9に示す模式図で表すことができ、本実施例では、分散型ユニットDUがすべてのユーザプレーン分割方式をサポートするのであればCUは当該UEのトラフィックに対してひとまずユーザプレーン分割方式を選択しない。CUはサービス確立要求メッセージをCoreに送信し、UEの、RANにおけるユーザプレーン分割方式は指示しない。Coreがサービス確立要求メッセージを受信し、メッセージ内ではRANでのユーザプレーン分割方式が指示されていないので、Coreは自らのポリシーに基づいてUEに対してRANでのユーザプレーン分割方式をoption1として選択し、UEに対してCore内において適切なサービスベアラを選択する。Coreはサービス確立要求メッセージをCUに送信し、UEに対してサービスベアラの確立を要求し、そこではRAN内でのUEユーザプレーン分割方式をoption1と指示する。CUはUEに対して、CUとDU内において、CUの選択したユーザプレーン分割方式option1に基づいてユーザプレーンを確立する。
【0030】
<実施例3>
図10に示すように、本開示の実施例において、集中型ユニットに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置は、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージを集中型ユニットが受信し、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットを取得するように設けられるサービス要求モジュール10と、前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を取得し、前記ユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するように設けられる分割方式取得モジュール20と、集中型ユニットが、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて集中型ユニットおよび分散型ユニット内でユーザプレーンを構築するように設けられるユーザプレーン構築モジュール30と、を含む。
【0031】
本実施例では、集中型ユニットとコアネットワークの連係により、ユーザ端末UEに対して無線アクセスネットワーク内において適切なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス品質を向上させ、遅延、帯域幅、負荷に対する5Gの要求を満たしている。
【0032】
本実施例において、前記無線アクセスネットワークRANのCU/DUのアーキテクチャ図は
図2に示すとおりであって、Coreはコアネットワークで、CUは集中型ユニット、つまり5GアーキテクチャにおけるCentral Unitで、CoreとCUとの間のインタフェースはGnポートと呼ばれ、CoreとCUとの間のコマンドおよびデータの伝送を主に完了させ、DUは分散型ユニット、つまり5GアーキテクチャにおけるDistributed Unitで、CUとDUとの間のインタフェースはXnポートと呼ばれ、CUとDUとの間のコマンドおよびデータの伝送を主に完了させる。
【0033】
本実施例では、
図3に示すように、ユーザ端末のユーザプレーンの、CUとDUとの間でのユーザプレーン分割方式は八種類に分けられ、RRCは空の制御コマンドプロトコル層、PDCDはデータ集約プロトコル層であり、High RLCとLow RLCはRLCプロトコル層間から分割したものであり、分割方式には、High RLCがARQ(自動再生要求Automatic Repeat Request)と並べ替え機能を含み、Low RLCがその他のRLC機能を含むというものと、High RLCがRLC受信側機能を含み、Low RLCがRLC送信側機能を含むというものとの2つの方式がある。High MACとLow MACはMACプロトコル層から分割したものであり、High MACはMACの中央スケジューリング機能を含み、Low MACは厳格な時間要求のMAC層機能を含み、High PhyとLow PhyはPhy層から分割したものであり、2つの部分の機能分割はいまだ議論がなされているところである。RFは無線周波数機能である。
【0034】
図3において、ユーザプレーン分割方式がoption1方式のとき、UEのユーザプレーンはすべてDU内にあり、データはCUを経由せず直接DUからCoreへ至り、ユーザプレーン分割方式がoption2方式のとき、UEユーザプレーンのPDCPはCUにあり、RLCおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption3方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、High RLCはCUにあり、Low RLC、MACおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption4方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、RLCはCUにあり、MACおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption5方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、RLC、High MacはCUにあり、Low MACおよびそれ以下の層はすべてDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption6方式のとき、UEユーザプレーンのPDCP、RLC、MacはすべてCUにあり、PHY、RF層はDUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption7方式のとき、UEユーザプレーンのLow Phy、RFはDUにあり、その他はCUにあり、ユーザプレーン分割方式がoption8方式のとき、UEユーザプレーンのRFはDUにあり、その他はCUにある。
【0035】
図11に示すように、本実施例において、前記分割方式取得モジュールは、前記分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートするか否かを判断するように設けられる判断手段21と、前記分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートする場合、集中型ユニットにより、前記分散型ユニットがサポートするユーザプレーン分割方式を最終的なユーザプレーン分割方式として指定し、前記最終的なユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信するように設けられる単一方式取得手段22と、前記分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、前記複数のユーザプレーン分割方式を前記サービス確立要求メッセージと共にコアネットワークに送信し、コアネットワークを介して前記ユーザ端末の最終的なユーザプレーン分割方式を選択するように設けられる複数方式取得手段23と、を含む。
【0036】
本実施例において、
図3から分かるように、ユーザ端末のユーザプレーンの、CUとDUとの間でのユーザプレーン分割方式は数多くあり、ユーザ端末から送信されたサービス確立要求メッセージおよびそれが属する分散型ユニットから、前記分散型ユニットDUがサポートするユーザプレーン分割方式が分かり、一種類をサポートしている可能性もあれば、複数をサポートしている可能性もあり、さらには八種類すべてをサポートしている可能性もあり、状況の違いに応じて異なる処理ポリシーを選択する必要がある。
【0037】
図12に示すように、コアネットワークに適用される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択装置は、集中型ユニットから送信されたサービス確立要求メッセージとユーザプレーン分割方式をコアネットワークが受信するように設けられる受信モジュール50と、コアネットワークが前記ユーザプレーン分割方式に基づいてユーザ端末に対して最終的なユーザプレーン分割方式を選択し、サービス確立メッセージを集中型ユニットに送信するように設けられる分割方式確認モジュール60と、を含む。
【0038】
図13に示すように、本実施例では、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが一種類のユーザプレーン分割方式のみをサポートする場合、前記分割方式確認モジュールは、コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するように設けられる受信手段61と、コアネットワークが、集中型ユニットの指定したユーザプレーン分割方式が最終的なユーザプレーン分割方式であることを確認するように設けられる第1確認手段62と、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、コアネットワークが前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するように設けられるサービスベアラ方式選択手段63と、コアネットワークが、集中型ユニットにサービス確立メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するように設けられるサービス確立手段64と、を含む。
【0039】
上述の無線アクセスネットワークのユーザプレーン選択装置の作業フローも
図7に示す模式図で表すことができ、本実施例では、分散型ユニットDUがサポートするユーザプレーン分割方式がoption2であればCUが当該UEのトラフィックに対して選択するユーザプレーンの分割方式はoption2であり、CUがサービス確立要求メッセージをCoreに送信し、そこでは当該UEのユーザプレーン分割方式をoption2と指示する。当該サービス確立要求メッセージはS1ポートのINITIAL UE MESSAGE、またはその他のメッセージであってよく、Guポートのメッセージであってもよい。Coreは受信したサービス確立要求メッセージ、およびそこで指示されるユーザプレーン分割方式option2に基づき、UEに対してCoreが適切なサービスベアラ方式を選択する。Coreはサービス確立要求メッセージをCUに送信し、UEに対してサービスベアラの確立を要求する。CUはUEに対して、CUとDU内において、CUの選択したユーザプレーン分割方式option2に基づいてユーザプレーンを確立する。
【0040】
<実施例4>
図14に示すように、本開示の実施例では、前記サービス確立要求メッセージが属する分散型ユニットが複数のユーザプレーン分割方式をサポートする場合、前記分割方式確認モジュールは、コアネットワークが前記サービス確立要求メッセージを受信し、ユーザプレーン分割方式を取得するように設けられる受信手段601と、コアネットワークが、予め設定されたポリシーに基づいて、前記複数のユーザプレーン分割方式の中からユーザプレーン分割方式を一種類選択して最終的なユーザプレーン分割方式とするように設けられる第2確認手段602と、コアネットワークが、前記最終的なユーザプレーン分割方式に基づいて、前記ユーザ端末に対して対応するサービスベアラ方式を選択するように設けられるサービスベアラ方式選択手段603と、コアネットワークが集中型ユニットにサービス確立要求メッセージを送信し、前記対応するサービスベアラ方式に応じてユーザ端末に対してサービスベアラを確立するよう集中型ユニットに要求するように設けられるサービス確立手段604と、をさらに含む。
【0041】
上述の無線アクセスネットワークのユーザプレーン選択方法も
図9に示す模式図で表すことができ、本実施例では、分散型ユニットDUがすべてのユーザプレーン分割方式をサポートするのであればCUは当該UEのトラフィックに対してひとまずユーザプレーン分割方式を選択しない。CUはサービス確立要求メッセージをCoreに送信し、UEの、RANにおけるユーザプレーン分割方式は指示しない。Coreがサービス確立要求メッセージを受信し、メッセージ内ではRANでのユーザプレーン分割方式が指示されていないので、Coreは自らのポリシーに基づいてUEに対してRANでのユーザプレーン分割方式をoption1として選択し、UEに対してCore内において適切なサービスベアラを選択する。Coreはサービス確立要求メッセージをCUに送信し、UEに対してサービスベアラの確立を要求し、そこではRAN内でのUEユーザプレーン分割方式をoption1と指示する。CUはUEに対して、CUとDU内において、CUの選択したユーザプレーン分割方式option1に基づいてユーザプレーンを確立する。
【0042】
上述の無線アクセスネットワークのユーザプレーン選択装置の作業フローも
図9に示す模式図で表すことができ、本実施例では、分散型ユニットDUがすべてのユーザプレーン分割方式をサポートするのであればCUは当該UEのトラフィックに対してひとまずユーザプレーン分割方式を選択しない。CUはサービス確立要求メッセージをCoreに送信し、UEの、RANにおけるユーザプレーン分割方式は指示しない。Coreがサービス確立要求メッセージを受信し、メッセージ内ではRANでのユーザプレーン分割方式が指示されていないので、Coreは自らのポリシーに基づいてUEに対してRANでのユーザプレーン分割方式をoption1として選択し、UEに対してCore内において適切なサービスベアラを選択する。Coreはサービス確立要求メッセージをCUに送信し、UEに対してサービスベアラの確立を要求し、そこではRAN内でのUEユーザプレーン分割方式をoption1と指示する。CUはUEに対して、CUとDU内において、CUの選択したユーザプレーン分割方式option1に基づいてユーザプレーンを確立する。
【0043】
<実施例5>
本開示の実施例では、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサにより実行されるように構成された少なくとも1つのアプリケーションプログラムと、を含む無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択システムであって、前記アプリケーションプログラムは、実施例1、2に記載の無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択方法を実行するように構成される、無線アクセスネットワークにおけるユーザプレーン選択システムを提供する。
【0044】
上記装置の実施例と方法の実施例は類似の構想に属し、その具体的な実現過程については方法の実施例を参照されたく、方法の実施例における技術特徴は装置の実施例においてすべて対応して適用されるため、ここでは改めて説明しない。
【0045】
本開示の実施例では、コンピュータ実行可能なコマンドが記憶され、前記コンピュータ実行可能なコマンドがプロセッサで実行されるときに上記で説明した方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0046】
当業者であれば、上記にて開示された方法におけるすべて、またはあるステップ、システム、装置内の機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、およびその適切な組み合わせで実施されてよいと理解できる。ハードウェアでの実施形態において、上記の説明で言及した機能モジュール/ユニット間の区分は、必ずしも物理的なコンポーネントの区分に対応しているのではなく、例えば、1つの物理的なコンポーネントは複数の機能を有してよく、または1つの機能もしくはステップはいくつかの物理的コンポーネントの連係によって実行してよい。あるコンポーネントまたはすべてのコンポーネントは、デジタル信号プロセッサもしくはマイクロプロセッサのようなプロセッサで実行されるソフトウェアにより実施されてよく、あるいはハードウェアとして実施されてよく、あるいは専用の集積回路のような集積回路により実施されてよい。このようなソフトウェアはコンピュータ読み取り可能な媒体に配置されてよく、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体(または非一時的媒体)と、通信媒体(または一時的媒体)とを含んでよい。コンピュータ記憶媒体という技術用語は、情報(例えば、コンピュータ読み取り可能なコマンド、データ構造、プログラムモジュール、その他のデータ)を記憶するためのあらゆる方法または技術において実施される揮発性および非揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含むということは当業者の公知事項である。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、その他のメモリ技術、CD-ROM、データ多用途ディスク(DVD)、その他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、その他の磁気記憶デバイス、または所望のデータを記憶してコンピュータにアクセスさせることのできるあらゆるその他の媒体を含むがこれらに限定されない。なお、通信媒体には一般的にコンピュータ読み取り可能なコマンド、データ構造、プログラムモジュールまたは、例えば搬送波あるいはその他の伝送メカニズムなどの変調データ信号の内のその他のデータを含んでよく、あらゆる情報伝達媒体を含んでよいということは当業者の公知事項である。
【0047】
以上、図面を参照しながら本開示の例示的な実施例について説明したが、これにより本開示の請求範囲を限定するのではない。当業者は本開示の範囲と実質の範囲内においてあらゆる修正、均等な置き換え、改善をなすことができ、これらも本開示の請求範囲内にあると見なされる。