【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のシステムの代わりにデジタルプリンタを使用する場合、真空ベルトコンベヤを用いて板をプリンタまで運ぶときに、問題が生じる恐れがある。このシステムの一形態では、真空移送ユニットを使用しており、コンベヤベルトに穴を開けて、コンベヤベルト上に板を保持するために板に真空を伝達する複数の穴部または開口部を提供している。板のエッジに隣接するベルト開口部のうちのいずれかを板が覆ったり、または閉じたりしていない場合、これらの開口部から放出されるインクが、板上に印刷中の画像上の目的の位置からのずれ(「風損」)を被りやすい。
【0008】
デジタルプリンタは、そこからインクを付着させて板上に画像を形成する複数のインク吐出ポートまたはノズルを有する印字ヘッドを含んでいることが分かる。コンベヤベルト上に板を保持するために使用している真空が、望ましい画像を形成する印字ヘッドから板へのインクの流れの方向を自由に変えることができる場合、結果として得られる画像が不鮮明になったり、ゆがんだり、発色が良くなかったりなどの悪影響を受けることになる。このような結果は、印刷業界では、もちろん許容できない。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、連続的に運ばれる物品上に、印刷画像の品質に悪影響を与えずに、デジタル印刷を行なうことができるコンベヤ装置及び物品を運ぶ方法を提供することを目的とする。
【0010】
すなわち、本発明の目的の1つは、経路(通常は、水平な経路)、に沿って連続的に運ばれるシートまたは板などの物品のデジタル印刷用の新規な方法および装置を提供することである。本明細書には、例えば、製函機における、段ボールのデジタル印刷に特に有用であるような方法および装置の提供を含んでいる。
【0011】
本発明のさらなる目的は、経路に沿ってシート状の物品を移動させて、経路沿いのステーションに位置するデジタルプリンタで印刷する際に用いるための新規な真空移送コンベヤを提供することである。本明細書には、製函機において特に有用であるようなコンベヤを含んでいる。
【0012】
本発明の他の目的は、シートのデジタル印刷用の新規な真空移送コンベヤを提供することであり、これらのシートは、シート上に印刷される画像の品質に悪影響を与えずに、コンベヤベルトによりデジタルプリンタに送出される。本明細書には、上述の問題の解決とまではいかなくても、実質的に低減するようなコンベヤの提供を含んでいる。
【0013】
本発明の他の目的は、デジタルプリンタにシートを連続的に供給して、シート上に印刷するための真空移送コンベヤで用いるための新規で改良されたコンベヤベルトを提供することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、コンベヤベルトへの真空の分配または伝達を制御して、コンベヤ沿いのステーションでのシートのデジタル印刷に悪影響を与えずにコンベヤベルト上にシートを保持するための、真空コンベヤ用の新規な真空制御システムを提供することである。
【0015】
本発明の他の目的および利点は、添付図面と照らしあわせて、本発明についての下記の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成する本発明のコンベヤ装置及び物品を運ぶ方法は、以下のように構成される。
【0017】
コンベヤ装置は、ほぼ水平な経路に沿って可動であり、物品を前記経路に沿って移動させるコンベヤベルトを有するコンベヤを組み合わせて含み、前記ベルトは前記ベルト上の前記物品に真空を導入して前記物品を前記ベルト上に保持する複数の開口部を有しており、真空源への多くの前記開口部を開き、前記第1の多くの開口部が真空源に開いている間は前記真空源への前記ベルト内の他の開口部を閉じる手段を組み合わせて含む構成である。
【0018】
物品を運ぶ方法は、ほぼ水平な経路に沿って物品を運ぶ方法であって、前記ベルト内に開口部を有する真空ベルトコンベヤを用いて前記経路に沿って前記物品を連続的に運搬して、前記物品で覆われた開口部に働く真空により前記ベルト上に前記物品を保持するステップを含み、前記物品のエッジの外側に位置する前記ベルト内の開口部から、および前記物品の前記エッジに隣接する前記ベルト内の開口部から、前記真空を排除するステップを含む構成である。
【0019】
ここで、コンベヤ装置は、水平な経路に沿って可動な水平なエンドレスベルトを有しており、シート、例えば、段ボールなどを、デジタル印刷ステーションに連続的に送出して、段ボール上に所定の望ましい画像を印刷するコンベヤとすることができる。もちろん、画像は、事実上、任意の種類の数字、文字、言葉、デザイン、形、キャラクターなどを含むことができる。プリンタは印字ヘッドを含み、印字ヘッドは、通常、コンベヤ経路より上に位置しており、インクをシートに方向付けて、望ましい画像を形成するための複数のインク吐出ポートまたはノズルを含んでいる。コンベヤベルトの一番上の搬送路の下に真空を働かせて、コンベヤベルト内の穴部または開口部を通じてシートに伝達する。
【0020】
真空制御システムは、印字ヘッドより下の経路に沿う位置のベルトの部分より下に設けてあり、それにより、真空と各ベルト開口部との流れまたは連通を、選択的に閉じたり、または開けたりすることができるようになっている。装置のオペレータが、シートで覆われた開口部への真空(吸引)を開けて、ベルト上にシートを保持するが、他方、シートで覆われていない開口部、およびシートのエッジに十分近く、もしその開口部への真空を閉じずに放置すると、印字ヘッドが吐出するインクに真空を伝達して、印刷中のシート上でインクの好ましくないずれを引き起こす可能性がある開口部への真空を閉じるように構成することができる。
【0021】
好ましい一実施形態では、真空制御システムが、好適な送風機などの真空源と連通する真空チャンバを有する真空マニホルドと連通している真空チャンバをそれぞれ有する複数の独立したプレナムを含んでいる。プレナムはコンベヤベルトの下に位置しており、例えば、プレナムとマニホルドチャンバとの間に延びている導管などを通じて、ベルト内の開口部の列と、プレナムは、それぞれ連通している。ピストン状のダイバータ部材のような制御部材が可動であり、マニホルドチャンバ内の真空を1つ以上のプレナムチャンバと選択的に連通させて、それらのプレナムチャンバと連通している開口部だけに真空を働かせるようになっている。
【0022】
1つの好ましいシステムおよび方法では、シートをベルトの片側にずらしてコンベヤベルト上に送出して、それにより、シートの面が、コンベヤベルトのその片側上にあるコンベヤベルトの隣接する開口部、または近い開口部のすべてを覆うようになっている。ベルトの反対側上のベルト開口部が開いている(シートで覆われていない)場合、オペレータは、真空制御システムを通じて、それらの開口部への真空吸引をブロックしたり、または閉じたりして、望ましい画像を形成するようにノズルからシート上に吐出されているインクに対して、それらの開口部が真空を伝達することができないようにする。
【0023】
さらに、例えば、米国特許第7,635,124B2号などに記載の、タイミングを合わせた供給装置により印刷される予定のシートを真空コンベヤに供給する。
【0024】
この供給装置は、所与のジョブまたは工程の間、一定速度で移動する真空コンベヤ上にシートを送出するタイミングを調節して、それにより、真空コンベヤのベルト上の連続するシートの間の隙間にはいかなる開口部もないようにして、その結果、シートエッジのベルトを通じて真空がシートの反対端に達することによって印刷工程中にインクを目的の経路から外れさせたり、または目的の経路から引き出したりする可能性を回避する。
【0025】
この目的を達成するために、コンベヤ経路に沿ってシート移動方向に測定したコンベヤベルト開口部の間の距離または「ピッチ」を、(コンベヤ経路に沿ってシート移動方向に測定した)シートの長さと、連続するシート間の隙間の寸法とを加えたものが、ベルト開口部のピッチの倍数に等しくなるように選択する。いったん、シート間の望ましい隙間を選択すると、供給装置の周期(米国特許第7,635,124B2号を参照すること)を容易に調節して、同じ所定の時間間隔で各シートをベルトコンベヤ上に正確に置いて、真空コンベヤがデジタルプリンタまで運搬中のシートの間に、望ましい隙間を形成することができる。
【0026】
好ましい一実施形態では、光電センサを使用して、所与のベルト速度に対してベルト開口部が光電センサを通過するときにベルト開口部の数を数える。開口部のピッチおよび各シートの長さが分かれば、コンベヤベルト上に供給される各シートで覆われる必要がある開口部の個数のほかに、シートで覆われた最前部および最後部の開口部を越えて延びているシートの量もまた決定してもよい。
【0027】
さらに、一実施形態のベルトコンベヤは、ほぼ水平な経路に沿って可動であり、平面的な物品を前記経路に沿って移動させるベルトを組み合わせて含み、前記ベルトは、前記ベルト上の物品に真空を伝達して前記ベルト上に前記物品を保持する第1の複数の開口部を有しており、前記ベルトの下に位置して前記第1の複数の開口部と連通するチャンバを有するプレナムを含む、前記開口部への真空の流れを開閉する手段を組み合わせて含み、前記プレナムチャンバへの真空の流れを選択的に開閉する制御手段を組み合わせて含み、前記ベルトは第2の複数の開口部を有しており、これらの前記第2の複数の開口部は真空にさらされており、前記第1の複数の開口部が前記プレナムチャンバ内の真空の前記流れを止めている間、前記ベルト上に物品を保持するように構成される。
【0028】
ここで、前記制御手段は、真空チャンバを有するマニホルドと、前記マニホルドから前記プレナムチャンバへの真空の流れを制御する手段と、を含むように構成することができる。また、前記制御手段は、前記マニホルドチャンバ内で可動な制御部材を含むように構成することができる。
【0029】
また、一実施形態のデジタルプリンタは、前記コンベヤベルト上の物品に印刷するデジタルプリンタであって、前記プリンタは前記プレナムの上に位置する印字ヘッドを有しており、これにより、前記制御手段が前記第1の複数の開口部への真空の流れを閉じたとき、前記印字ヘッドから流れ出るインクが真空の影響を受けないように構成される。
【0030】
ここで、前記物品は、前記経路に沿って前記プリンタの下に運ばれるとき、印刷される予定の板とすることができる。
【0031】
また、前記ベルトは、前記開口部の複数の列を有しており、複数のプレナムをさらに含み、これらの複数のプレナムは、それぞれ開口部の前記複数の列の下に位置しており、開口部の前記複数の列と連通するプレナムチャンバを含むように構成することができる。
【0032】
また、前記制御手段は、真空マニホルドと、前記プレナムチャンバおよび前記マニホルドに、それぞれ連通する複数の導管と、前記マニホルド内で可動であり、前記マニホルドから前記導管への真空の流れを制御する制御部材と、を含むように構成することができる。
【0033】
また、一実施形態の、ほぼ平面的な物品を印刷する装置は、ほぼ水平な経路に沿って可動であり、物品を前記経路に沿って移動させるベルトを有する、ベルトコンベヤを組み合わせて含み、前記経路沿いのステーションに位置して前記ステーションにおいて前記ベルト上の物品に印刷するプリンタを組み合わせて含み、前記ベルトは、物品の下に位置する複数の開口部であって、前記複数の開口部を通って前記物品に加わる真空を通じて前記ベルト上に物品を保持する複数の開口部を有しており、前記コンベヤベルトが運ぶ連続する物品の間には隙間があり、前記隙間が前記複数の開口部のうちのいずれの開口部も含まないように前記ベルト上に物品を供給する、タイミングを合わせた供給装置を組み合わせて含むように構成することができる。
【0034】
ここで、前記供給装置は、前記コンベヤベルト上に前記物品を供給する周期を調節する手段を有しており、それにより、連続する物品の間の前記隙間の大きさの変化を許容するように構成することができる。
【0035】
また、前記供給装置は、前記コンベヤベルト上に前記物品を移動させるインデキシングドライブ機構を有するように構成することができる。
【0036】
また、一実施形態の平面的な物品のデジタル印刷用の装置は、デジタルプリンタを組み合わせて含み、ほぼ水平な経路に沿って可動であって、平面的な物品を前記経路に沿って前記プリンタまで移動させるコンベヤベルトを有するコンベヤを組み合わせて含み、前記ベルトは前記ベルト上の物品の下面に真空を導入して前記物品を前記ベルト上に保持する複数の開口部を有しており、真空源へ多くの前記開口部を開き、前記第1の多くの開口部が真空源に開いている間は前記真空源への前記ベルト内の他の開口部を閉じる手段を組み合わせて含むように構成することができる。
【0037】
ここで、前記他の開口部は、前記ベルト上の、前記ベルトが運搬中の前記物品のエッジの外側に位置するように構成することができる。
【0038】
またここで、前記装置は、前記コンベヤベルト上の物品を前記ベルトの片側にずらして位置決めして、前記ベルトの前記片側上の、前記水平な経路の方向に沿って測定した前記物品の寸法の範囲内に位置する前記開口部のすべてを覆う手段を含むように構成することができる。
【0039】
またここで、前記デジタル印刷用の装置は、前記コンベヤベルト上の連続する物品の間には、隙間があり、前記隙間がいかなる開口部も含まないように前記ベルト上に物品を連続的に供給する手段をさらに含むように構成することができる。
【0040】
またここで、前記開口部は、前記経路に沿って延びる列内にあり、前記経路に沿って測定した物品の寸法と、前記経路に沿って測定した前記隙間の寸法とを加えたものがピッチの倍数に等しくなるような前記ピッチで互いに離間しているように構成することができる。
【0041】
またここで、前記ベルトコンベヤまたは前記デジタル印刷用の装置は、前記ベルトが前記経路に沿って移動しているときに前記ベルト内の前記開口部を感知して、前記コンベヤに物品を供給して前記物品に印刷する信号を送信するセンサを含むように構成することができる。
【0042】
また、一実施形態の物品に印刷する方法は、平面的な物品の運搬のほぼ水平な経路に沿って位置するデジタルプリンタを用いて前記物品に印刷する方法であって、ベルト内に開口部を有する真空ベルトコンベヤを用いて前記経路に沿って前記物品を連続的に運搬して、前記物品で覆われた開口部に加わる真空により前記ベルト上に前記物品を保持するステップと、前記物品のエッジの外側に位置する前記ベルト内の開口部から、および前記物品の前記エッジに隣接する前記ベルト内の開口部から、前記真空を排除するステップと、を含むように構成することができる。
【0043】
ここで、前記物品に印刷する方法は、前記コンベヤベルト上の前記物品を前記ベルトの片側にずらして正確に置き、前記片側上の、前記経路の方向に測定した前記物品の範囲全体の前記開口部のすべてを覆うステップを含むように構成することができる。
【0044】
またここで、前記物品に印刷する方法は、連続する物品の間に、隙間があり、前記隙間内にはベルト開口部がないように、前記コンベヤベルト上に前記物品を連続的に正確に置くステップをさらに含むように構成することができる。
【0045】
またここで、前記物品に印刷する方法は、前記ベルトが前記経路に沿って移動しているときに前記ベルト内の前記開口部を感知して、前記コンベヤ上に物品を供給して前記物品に印刷する信号を送信するステップを含むように構成することができる。
【0046】
またここで、前記物品に印刷する方法は、前記開口部が前記センサを通過するときに前記開口部の数を数えて、前記コンベヤ上に前記物品を供給する信号を送信するステップを含むように構成することができる。
【0047】
またここで、前記物品に印刷する方法は、前記物品の前縁部および後縁部が前記ベルト内の開口部の間に位置するように、タイミングを合わせて前記コンベヤ上に前記物品を供給するステップを含むように構成することができる。
【0048】
ここで、前記デジタル印刷用の装置は、各列内の前記開口部が、互いに等間隔となるように構成することができる。
【0049】
またここで、前記デジタル印刷用の装置は、前記コンベヤが、前記開口部と連通するチャンバを有して前記開口部に真空をそれぞれ供給する複数の独立したプレナムを有しており、前記コンベヤは、前記プレナムに真空を選択的に加えて、あらかじめ選択した開口部に供給する手段をさらに含むように構成することができる。
【0050】
またここで、前記デジタル印刷用の装置は、前記開口部が前記ベルトに沿って延びる複数の列に配置してあり、開口部の各列は前記プレナムとそれぞれ連通している開口部を含むように構成することができる。
【0051】
また、一実施形態の平面的な物品のデジタル印刷用の装置は、デジタルプリンタを組み合わせて含み、ほぼ水平な経路に沿って可動であって、平面的な物品を前記経路に沿って前記プリンタまで移動させるコンベヤベルトを有するコンベヤを組み合わせて含み、前記ベルトは前記ベルト上の物品に真空を導入して前記物品を前記ベルト上に保持する複数の開口部を有しており、前記開口部と連通するチャンバを有して前記開口部に真空をそれぞれ働かせる複数の独立したプレナムを組み合わせて含み、前記プレナムに真空を選択的に加えて、あらかじめ選択した開口部に前記真空を加える手段を組み合わせて含むように構成することができる。
【0052】
ここで、前記平面的な物品のデジタル印刷用の装置は、前記開口部が前記ベルトに沿って延びる複数の列に配置してあり、開口部の各列は前記プレナムとそれぞれ連通している開口部を含むように構成することができる。
【0053】
またここで、前記平面的な物品のデジタル印刷用の装置は、前記プレナムが、それぞれ、真空チャンバと、前記真空チャンバと連通するとともに開口部の前記列のうちの1つとも連通するスロットと、を有するように構成することができる。