特許第6768466号(P6768466)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768466
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】複連門扉
(51)【国際特許分類】
   E06B 11/02 20060101AFI20201005BHJP
   E05F 17/00 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
   E06B11/02 J
   E05F17/00 A
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-227834(P2016-227834)
(22)【出願日】2016年11月24日
(65)【公開番号】特開2018-84087(P2018-84087A)
(43)【公開日】2018年5月31日
【審査請求日】2019年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飴谷 浩
【審査官】 家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−120175(JP,A)
【文献】 特開2000−213262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 11/02
E05F 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸先側扉体と、戸先側扉体に連結された戸尻側扉体とを備え、
各扉体は台車に扉を取り付けたものであり、
戸先側扉体はストッパーを台車に有し、戸尻側扉体は下縁に沿って戸先側まで延びる下向きの溝を有し、溝に戸先側で垂下するストッパー受けを取り付けてあり、戸先側扉体のストッパーを戸尻側扉体の溝に突出させ、ストッパー受けに係合自在にしたことを特徴とする複連門扉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複連門扉に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、台車に扉を取り付けた戸先側扉体及び戸尻側扉体を連結して、複数の扉体で開閉する複連門扉が公知である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種の複連門扉では、扉体を展開して門扉を閉めるときに勢いよく閉めると、扉体を連結しているローラ等の連結具が破損するおそれがあった。
【0004】
そこで、本発明は、扉体を連結している連結具の破損を防止できる複連門扉の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、戸先側扉体と、戸先側扉体に連結された戸尻側扉体とを備え、各扉体は台車に扉を取り付けたものであり、戸先側扉体はストッパーを台車に有し、戸尻側扉体は下縁に沿って戸先側まで延びる下向きの溝を有し、溝に戸先側で垂下するストッパー受けを取り付けてあり、戸先側扉体のストッパーを戸尻側扉体の溝に突出させ、ストッパー受けに係合自在にしたことを特徴とする複連門扉である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、扉体を展開して門を閉めるときに、戸先側扉体のストッパーを戸尻側扉体のストッパー受けで受けるので、勢いよく門を閉めた場合でも、扉体を連結している連結具がその衝撃を直接受けなくて済むから、連結具の破損を防止できる。
戸先側扉体と戸尻側扉体が連結された状態で、ストッパー及びストッパー受けが着脱自在であるから、扉体を連結したままの状態でストッパー及びストッパー受けのメンテナンスができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1実施の形態にかかる複連門扉であって、(a)は図11に示すA−A断面図、(b)は(a)に示すB−B断面図である。
図2図11に示すC−C断面図である。
図3】ストッパー受けを取り付ける前の状態の中間扉体の扉を下から見た斜視図である。
図4】扉を台車に取り付ける前の状態の中間扉体を戸先側から見た斜視図である。
図5】ストッパー受けの図であり、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。
図6】ストッパーの図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
図7図11に示すD−D断面図であり、(a)は門柱に戸先框(錠框)が収まった状態を示す図、(b)は収まり前の状態を示す図である。
図8図7に示すガイド受けの図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は引き込み側から見た側面図である。
図9図7に示すガイド金具の図であり、(a)は正面図、(b)は戸先側から見た側面図、(c)は平面図である。
図10】本発明の第1実施の形態にかかる複連門扉を用いた門であって、門を開けた状態を示し、(a)は外側から見た正面図、(b)は平面図、(c)は戸尻側から見た側面図である。
図11】本発明の第1実施の形態にかかる複連門扉を用いた門であって、門を閉じた状態を示し、(a)は外画から見た正面図、(b)は平面図、(c)は戸尻側から見た側面図である。
図12】本発明の第2実施の形態にかかる複連門扉であって、図14に示すE−E断面図である。
図13】本発明の第2実施の形態にかかる複連門扉であって、図14に示すF−F断面図である。
図14】本発明の第2実施の形態にかかる複連門扉を用いた門であって、門を閉じた状態を示し、(a)は外側から見た正面図、(b)は平面図である。
図15】本発明の第2実施の形態にかかる複連門扉を用いた門であって、門を開いた状態を示し、(a)は外側から見た正面図、(b)は平面図である。
図16】本発明の第3実施の形態にかかる複連門扉であって、戸当り扉体と中間扉体の組み付け前の状態を示した概略斜視図である。
図17】本発明の第3実施の形態にかかる複連門扉であって、戸当り扉体のストッパーと中間扉体のストッパー受けとの取り付け状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明するが、まず、図1図11を参照して第1実施の形態について説明する。
図10及び図11に示すように、本実施の形態にかかる門2は、複連門扉1と、門柱9とを備えている。複連門扉1は、戸先側から戸当り扉体(戸先側扉体)3、中間扉体(戸尻側扉体)5、吊元扉体7を備えており、隣り合う戸当り扉体3及び中間扉体5、中間扉体5及び吊元扉体7はそれぞれ連結具(後述する)30で互いに移動自在に連結してある。各隣り合う扉体は、戸先側扉体と戸尻側扉体を構成しているが、以下の説明では、戸当り扉体3を戸先側扉体とし、中間扉体5を戸尻側扉体として説明する。尚、門柱9は、戸当り扉体3の戸先側に設けてある。
【0009】
各扉体3、5、7は、それぞれ台車11に扉13を取り付けて構成されている。
戸当り扉体3の台車11は、前側台車11aと後側台車(台車)11bとを備えており、前側台車11aと後側台車11bとは連結材15で連結してある。
図4に示すように、中間扉体5の台車11には、扉13を取り付ける為の補助柱17が固定してある。同様に、戸当り扉体3は、前側台車11a後側台車11bに固定した補助柱で扉13が取り付けてあり、吊元扉体7も扉13は補助柱17を介して台車に取り付けてある。
図1に示すように、戸当り扉体3の後側台車11bには、その戸尻側見込面12、中間扉体5及び吊元扉体7の台車11の戸尻側見込面及び戸先側見込面には、夫々台車クッション33が設けてある。
図1図3に示すように、戸当り扉体3の後側台車11bの戸尻側見込面12、中間扉体5及び吊元扉体7の台車11の戸尻側見込面には、それぞれストッパー35がボルト36で固定されている。
図1及び図6に示すように、ストッパー35は、取付部35aとクッション材(係合部)35bとを有し、取付部35aは平面視コ字形状を成しており、取付部35aの上部にはクッション材35bがボルト37で取り付けてある。
【0010】
図3及び図4に示すように、各扉体3、5、7の扉13は、夫々、下框21、上框23、戸先框25、戸尻框27が設けてあり、下框21と上框23を挟んで戸先框25と戸尻框27を組み付けてある。
図1及び図2に示すように、下框21にはガイドレール29が設けてあり、戸先框25の戸先側面にはガイドレール29に案内されるローラ31が取り付けられている。上框23にも下框21と同様なガイドレール29が設けてあり、戸先框25の戸先側面の上框23に対応する位置にも、ローラ31が設けてある。尚、上框23のガイドレール29及び対応する戸先框25の上側に設けたローラ31については、下框21のガイドレール29及び対応するローラ31と同じ構成なので、図示を省略する。
下框21にはその戸先側端部にストッパー受け41が取り付けてある。下框21は、図1(b)に示すように、ガイドレール29の下側に下に向けて開口する溝43が形成してあり、この溝43の溝底43aに補強材45を介してボルト46で取り付けてある。
尚、図3に示すように、溝43は戸先框25の中空25a内に連通している。
図1図3及び図5に示すように、ストッパー受け41は、取付部41aと、取付部41aの戸先側端から下方に突設した受け部41bとで正面視略L字形状に形成されている。受け部41bにはクッション材47がボルト49で固定されている。受け部41b及びクッション材47は戸先框25の中空25a内に配置している。
扉13の戸尻框27は、戸当り扉体3では後側台車11bに、中間扉体5では台車11に立設した補助柱17を挿入してねじで固定してある。
中間扉体5の扉13の戸先側は、その戸先側にある戸当り扉体3の台車11を越えて戸先側に配置してあり、隣り合う扉13は、ガイドレール29とローラ31との係合により連結されている。
【0011】
図1及び図2に示すように、複連門扉1を閉じた状態では、中間扉体5の扉13は後側台車11bとの間に隙間Sを形成して保持されている。ストッパー35は後側台車11bの戸尻側見込面12から隙間Sを越えて下框21の溝43内に突出しており、クッション材35bは溝43と戸先框25の中空25aとの間とに跨って位置している。
図1に示すように、中間扉体5の扉13の下方では、後側台車11bの戸尻側見込面12の戸尻側と、下框21の溝43で、ストッパー35及びストッパー受け41を取り外したり、取り付けたりするメンテナンス空間Vを形成している。
尚、中間扉体5の台車11も戸当り扉体3の後側台車11bと略同じ構成としてあり、吊元扉体7も中間扉体5と略同じ構成としてある。
また、図2において、後側台車11bの外側に立設しているのは控え柱48である。
【0012】
次に、戸当り扉体3の戸先框25の戸先側に取り付けた錠框50及び門柱9について説明する。
図7図10及び図11に示すように、戸当り扉体3の錠框50には、戸先側面でハンドル51の下端付近にガイド金具53が取り付けてある。図9に示すように、ガイド金具53は戸先側に突出する略半球状のガイド55が設けてある。
一方、図7及び図8に示すように、門柱9には、戸尻側面に形成した溝52内にガイド受け57が設けてある。ガイド受け57には、ガイド55を収納する凹部57aと、傾斜部57bとを受け部57cとが設けてある。受け部57cは、門柱9の戸尻側面においてガイド55が当たる部分を補強している。傾斜部57bは、ガイド55を凹部57aに案内するものであり、凹部57a側を狭めるように外周側から内周側に傾斜している。
【0013】
次に、第1実施の形態にかかる複連門扉1の開閉操作について説明する。
図10に示すように、複連門扉1を開いた状態(門2を開けた状態)では、戸当り扉体3、中間扉体5、吊元扉体7は、戸尻側に寄せて重ねてある。また、各台車11は戸尻側でこの順序で並んでいる。
複連門扉1を閉じるとき(門2を閉じるとき)には、戸当り扉体3の錠框50に設けてあるハンドル51を持って、門柱9側に引いて、戸当り扉体3を門柱9側に移動させる。戸当り扉体3はその扉13の下框21と上框23に設けたガイドレール29が、中間扉体5の戸先框25に固定したローラ31に案内されつつ、戸先側に繰り出される。
そして、図1に示すように、戸当り扉体3の後側台車11bが中間扉体5の戸先框25に到達すると、後側台車11bに取り付けたストッパー35が中間扉体5の下框21に固定したストッパー受け41に係合して、中間扉体5を戸先側へ引き出す。
同様に、中間扉体5が戸先側へ移動し、所定距離だけ移動したところで、中間扉体5の台車11に固定したストッパー35が、吊元扉体7の扉13に設けたストッパー受け41に当接して止まる。このようにして、図11に示すように、戸当り扉体3と、中間扉体5と、吊元扉体7とが展開して複連門扉1を閉じた状態になる。
【0014】
門柱9と戸当り扉体3の錠框50が当たるときには、図7(b)に示すように、扉13の振れにより、ガイド55がガイド受け57の凹部57aから少しずれて、凹部57aの縁に当ることがある。
しかし、凹部57aの縁には、傾斜部57bが設けてあるので、ガイド55は傾斜に沿って凹部57a側に案内され、図7(a)に示すように、ガイド受け57にスムーズに収まる。
【0015】
一方、図11に示す複連門扉1の閉じ状態から、図10に示すように複連門扉1を開くときには、戸当り扉体3のハンドル51を握って戸尻側へ引く。これにより、戸当り扉体3が戸尻側に移動し、所定距離移動したところで戸当り扉体3の後側台車11の戸尻側に設けてある台車クッション33が中間扉体5の台車11の戸先側に設けてある台車クッション33に当接して、中間扉体5を戸尻側に押す。これにより、戸当り扉体3と中間扉体5が共に戸尻側へ移動する。
戸当り扉体3と中間扉体5が共に戸尻側へ、所定距離移動行したところで、中間扉体5の台車クッション33が吊元扉体7の台車11の戸先側に設けてある台車クッション33に当接して、図10に示すように各扉体3、5、7を戸尻側に寄せる。
【0016】
次に、本実施の形態にかかる複連門扉1の作用効果について説明する。
図10に示すように、各扉体3、5、7を展開して複連門扉1を閉めるときに、図1に示すように、戸当り扉体(戸先側扉体)3のストッパー35を中間扉体(戸尻側扉体)5のストッパー受け41で受けるので、勢いよく閉めた場合でも、扉体3、5を連結している連結具30(ローラ31及びガイドレール29)がその衝撃を直接受けなくて済むから、連結具30(ローラ31及びガイドレール29)の破損を防止できる。尚、中間扉体5と吊元扉体7との関係については、中間扉体5が戸先側扉体となり、吊元扉体7が戸尻側扉体となって、戸当り扉体3と中間扉体5の関係と同様に、これらの扉体3、5を連結している連結具30(ローラ31及びガイドレール29)がその衝撃を直接受けなくて済むから、連結具30(ローラ31及びガイドレール29)の破損を防止できる。
図1に示すように、戸当り扉体(戸先側扉体)3と中間扉体(戸尻側扉体)5を閉めた状態で、ストッパー35及びストッパー受け41が着脱自在に固定されているから、扉体3、5を閉めた状態のままストッパー35及びストッパー受け41のメンテナンスができる。
【0017】
ストッパー35はボルト36で台車11、11bに取り付けてあり、ストッパー受け41はボルト46で扉13に取り付けてあるから、ストッパー受け41とストッパー35が複雑な構造とならないので、コストが安価で且つ意匠性が良い。
扉体3、5を閉めた状態で、ストッパー35及びストッパー受け41の取り付け位置には、これらを取り外したり取り付けたりするメンテナンス空間Vを設けているので、着脱が容易にできる。
メンテナンス空間Vは、後側台車11bの戸尻側見込面12の戸尻側と、下框21の溝43で形成しているので、大きくとることができ、作業し易い。
ストッパー35とストッパー受け41は、複連門扉1を閉じた状態でそれぞれ台車11の戸尻側に取り付けてあり、これらの脱着を同じ側のメンテナンス空間Vでできるので作業性が良い。
ストッパー受け41は下框21の溝43内に収まっており、外から見えないので、意匠性が良い。
ストッパー35はクッション材(係合部)35bをボルト37で止めてあり、ストッパー受け41はクッション材(被係合部)47をボルト49で止めているから、クッション材35b、47の交換が容易にできる。
図6に示すように、ストッパー35は平面視がコ字形状としてあるので、ストッパー35にストッパー受け41が衝突したときの衝撃に対する強度を高かめることができる。
戸当り扉体3において、台車11は、前側台車11aと後側台車11bとを連結材15で連結しているので、戸当り扉体3の移動時に振れを低減して安定な移動ができる。
【0018】
以下に本発明の他の実施の形態を説明するが、以下に説明する実施の形態において、上述した第1実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することによりその部分の詳細な説明を省略し、以下の説明では第1実施の形態と主に異なる点を説明する。
図12〜15に第2実施の形態を示す。この第2実施の形態では、門は、両引きであり、左右に複連門扉1、1が設けてある。各複連門扉1は、戸当り扉体3と吊元扉体7とで構成した2連の複連門扉であり、戸当り扉体3と吊元扉体7がローラ31とガイドレール29とで連結されている。
また、第2実施の形態の両引き門では、複連門扉1を閉めるとき(門を閉めるとき)には、外側から見て右側の戸当り扉体3の錠框50と左側の戸当り扉体3の錠受け框60を互いに突き合わせる。
図12及び図13に示すように、錠受け框60にはガイド受け57を配置するガイド受け溝61が形成してあり、ガイド受け溝61の溝底61aには錠框補助材63がねじ65で固定してある。錠受け框補助材63は、外側と内側とに目隠し片67備えており、複連門扉1を閉めたときに錠框50と錠受け框60の突き当て部分の隙間を隠している。
その他の構成は、第1実施の形態と同様な構成である。
【0019】
この第2実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏すると共に、錠受け框補助材63は、外側と内側とに目隠し片67備えており、門を閉めたときに錠框50と錠受け框60の突き当て部分の隙間を隠しているので、意匠性が良い。
【0020】
図16及び図17に第3実施の形態を示す。この第3実施の形態では、ストッパー35及びストッパー受け41の取付位置及び形状が、第1実施の形態と異なっている。
ストッパー35は、戸当り扉体(戸先側扉体)3の戸尻框27の上下に間隔を空けて合計2つ取り付けてあり、ストッパー受け41は中間扉体(戸尻側扉体)5の戸先框25でストッパー35に対応する位置に固定してある。
図17に示すように、ストッパー35は板材であり、ストッパー受け41は平面視略L字形状を成すアングル材である。
この第3実施の形態では、戸当り扉体3の戸尻框27の戸尻側にメンテナンス空間Vを形成しており、ストッパー35及びストッパー受け41を外すときには、メンテナンス空間Vからストッパー35を固定しているボルト36を外し、その後に中間扉体5を戸尻側に少しずらして、ストッパー受け41のボルト46を外す。
一方、ストッパー35及びストッパー受け41を取り付けるときには、メンテナンス空間Vで、戸当り扉体3の戸尻框27及び中間扉体5の戸先框25を互いに引き離して、まずストッパー受け41を中間扉体5の先框25にボルト46で取り付けた後、図17に示すように、中間扉体5の扉13の戸先框25を戸当り扉体3の戸先框25に対向するように中間扉体5及び戸当り扉体3を移動した後、戸当り扉体3の戸先框25にストッパー35をボルト36で取り付ける。
【0021】
この第3実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏すると共に、ストッパー35及びストッパー受け41は扉13の縦框の上側と下側とにボルトで固定するだけであるから、取付け作業がし易い。
また、ストッパー35及びストッパー受け41を簡易な形状の部品を用いているので、安価に製造できる。
メンテナンス空間Vは、戸当り扉体3の戸尻框27の戸尻側に設けてあるから、扉3の側面側でメンテナンス作業ができ、例えば、作業員は立ち位置で作業できるから、作業し易い。
【0022】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、第1及び第2の実施例において、ストッパー35及びストッパー受け41は、台車11、戸先框25や戸尻框27に、取り付けることに限らず、上框23や下框21に取り付けるものであっても良く、また、ストッパー35及びストッパー受け41は、互いに係合するものであれば良く、取付け位置や形状は限定されない。
第1実施の形態において、複連門扉1は扉体3、5、7を3連にすることに限らず、4連にしても良いし、第2実施の形態のように2連であっても良く、また、第2実施の形態において第1実施の形態のように3連にしても良く、連数は限定されない。
第3実施の形態において、ストッパー35及びストッパー受け41には、各突き当て部分にクッション材を取り付けても良い。
戸当り扉体(戸先側扉体)3と中間扉体(戸尻側扉体)5や、中間扉体(戸尻側扉体)5と吊元扉体(戸尻側扉体)7をそれぞれ連結している連結具30は、ガイドレール29とローラ31に限らず、互いに摺動自在に連結する摺動部材と被摺動部材であっても良く、ガイドレールとローラに限定されない。
【符号の説明】
【0023】
1 複連門扉
3 戸当り扉体(戸先側扉体)
5 中間扉体(戸尻側扉体)
11 台車
11b 後側台車(台車)
13 扉
35 ストッパー
41 ストッパー受け
30連結具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17