(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図7】従来例にかかるレバー装置を説明する図である。
【0014】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、レバー装置1を説明する図であって、操作レバー2を操作部材3に沿って切断した断面図である。
図2は、操作レバー2が備えるロータリスイッチ5の構成要素(可動盤7、固定接点盤8、可動接点77、78、79)の分解斜視図である。なお、
図2では、固定接点盤8の基部81の表面に露出する固定接点84の図示を省略している。
【0015】
レバー装置1は、ユーザにより操作される操作レバー2を有している。
操作レバー2は、筒状のカバー部4を有しており、このカバー部4の内側を、操作部材3の筒状の軸部31が、カバー部4の一端4aから他端4bまで貫通している。
【0016】
カバー部4の内側には、筒状の連結部41が設けられており、この連結部41を貫通した軸部31の外周に、連結部41の嵌合腕42が嵌合することで、カバー部4と操作部材3とが一体に連結されている。
【0017】
操作部材3は、長手方向における一端3a側に、図示しないスイッチ操作子との連結部32が設けられている。
操作部材3は、連結部32が設けられた一端3a側を、カバー部4の一端4aから突出させて設けられており、操作部材3の一端3a側は、極盤(図示せず)を有するケース11内で、軸線Y回りに回動可能に支持されている。
【0018】
操作部材3は、長手方向の他端3bが、カバー部4の他端4bから突出しており、操作部材3の他端3bには、回動ノブ6内に設けられた節度ブロック9が外挿されている。
操作部材3の他端3b側では、ロータリスイッチ5の可動盤7もまた、軸部31に外挿されており、軸部31において可動盤7は、節度ブロック9に隣接する位置で回転可能に支持されている。
【0019】
ロータリスイッチ5は、回動ノブ6と、可動盤7と、固定接点盤8と、を有している。
回動ノブ6は、操作部材3の中心軸(軸線X)回りに回動可能に設けられており、この回動ノブ6は、円筒状の把持部61の内径側で可動盤7に連結されている。
そのため、回動ノブ6が軸線X回りに回動すると、可動盤7は、回動ノブ6と一体に軸線X回りに回動する。
【0020】
可動盤7は、軸線X方向で固定接点盤8に対向配置されており、この固定接点盤8は、カバー部4の内側に、回り止めされた状態で支持されている。
【0021】
図2に示すように、可動盤7は、軸線Xに直交する向きで配置される支持壁部71を有しており、この支持壁部71の固定接点盤8との対向面に、可動接点77、78が設けられている。
支持壁部71の中央には、操作部材3を軸線X方向に貫通させる貫通孔72が設けられており、支持壁部71は、軸線X方向から見てリング状を成している。
【0022】
支持壁部71では、固定接点盤8との対向面に、貫通孔72を囲む環状壁73が設けられており、この環状壁73は、貫通孔72の周縁を、軸線X周りの周方向の全周に亘って囲んでいる。
環状壁73は、支持壁部71から固定接点盤8側に延出して設けられており、環状壁73は、軸線X周りの周方向の全周に亘って、同じの軸線X方向の高さh1で形成されている。
【0023】
環状壁73の先端731には、環状壁73の延長線上を、固定接点盤8側に延びる係合腕74が設けられている。
軸線X方向から見て係合腕74は、軸線X周りの周方向に所定間隔をあけて2つ設けられている。
【0024】
図3は、可動盤7を説明する図であって、可動盤7を固定接点盤8側から見た平面図である。なお、この
図3では、可動盤7における可動接点77、78、79の配置を説明するために、可動接点77、78、79を仮想線で示している。
【0025】
実施の形態では、環状壁73から延びる係合腕74、74は、軸線X方向から見て、環状壁73の直径線Lm(
図3参照)上に位置している。
係合腕74、74の先端側には、軸線Xの径方向で外側に突出する係止爪741、741が設けられており、軸線X方向から見て係止爪741、741は、環状壁73の径方向外側まで突出している。
【0026】
環状壁73を中央に備える支持壁部71は、固定接点盤8側に延びる当接壁711、712を外周縁710側に有している。これら当接壁711、712は、支持壁部71の外周縁710に沿って設けられており、軸線X方向から見て弧状を成している。
これら当接壁711、712は、支持壁部71から同じ高さh2(
図2参照)で形成されている。
【0027】
支持壁部71における固定接点盤8との対向面では、環状壁73の外径側に、径方向に直線状に延びるスリット713、714が設けられている。
実施の形態では、一方のスリット713に、可動接点77の基部770から延びる挿入片775(
図2参照)が挿入される。他方のスリット714に、可動接点78の基部780から延びる挿入片785(
図2参照)が挿入される。
【0028】
そのため、支持壁部71における固定接点盤8との対向面では、スリット713、714に挿入片775、785を挿入した、可動接点77、78が設けられている。
【0029】
図2に示すように、可動接点77は、基部770の略中央部に、貫通孔770aを有しており、この貫通孔770aに、支持壁部71から突出する突起715が係合する。
図3に示すように、軸線X周りの周方向における基部770の一方側には、弾性腕部771、772、773が設けられており、軸線X方向から見てこれら弾性腕部771、772、773は、軸線Xを囲む仮想円Im1、Im2、Im3に沿う弧状を成している。
【0030】
実施の形態において可動接点77は、スリット713に挿入された挿入片775と、貫通孔77aに係合した突起715により、弾性腕部771、772、773の先端側の軸線Xの径方向への変位が規制されている。
【0031】
図2に示すように、可動接点78は、基部780の略中央部に、貫通孔780aを有しており、この貫通孔780aに、支持壁部71から突出する突起716が係合する。
図3に示すように、軸線X周りの周方向における基部780の一方側には、弾性腕部781、782が設けられており、これら弾性腕部781、782は、軸線Xを囲む仮想円Im4、Im5に沿う弧状を成している。
【0032】
実施の形態において可動接点78は、スリット714に挿入された挿入片785と、貫通孔780aに係合した突起716により、弾性腕部781、782の先端側の軸線Xの径方向への変位が規制されている。
【0033】
図3に示すように、軸線X方向から見て、支持壁部71における固定接点盤8との対向面では、環状壁73の直径線Lmを挟んだ一方側に、可動接点77、78の弾性腕部771、772、773と、弾性腕部781、782の先端側が位置している。
固定接点盤8側から見て可動接点77と可動接点78は、弾性腕部771、772、773と弾性腕部781、782が、基部770、780から、軸線Xを中心とした反時計回り方向に延出する向きで設けられている。
【0034】
そして、この直径線Lmを挟んで、弾性腕部771、772、773と弾性腕部781、782が位置する領域の反対側に、可動接点79の支持部材75が設けられている。
【0035】
軸線X方向から見て支持部材75は、環状壁73の外周730に接して設けられている。
支持部材75は、環状壁73よりも厚みWaの分だけ径方向に厚く形成されており、支持部材75は、この厚みWaを保持したまま、軸線Xに沿って固定接点盤8側に延出している。
【0036】
この支持部材75の先端面751は、軸線Xに直交する平坦面となっており、この先端面751は、前記した係合腕74の係止爪741よりも、支持壁部71から離れた位置に配置されている。
そして、
図3に示すように、この先端面751には、スリット752が設けられている。軸線X方向から見てスリット752は、環状壁73の外周と交差する接線Lxに沿う直線状を成している。
【0037】
図2に示すように、このスリット752には、可動接点79の基部790から延びる挿入片795が、軸線X方向から挿入されている。
軸線X方向から見て、軸線X周りの周方向における基部790の一方側と他方側には、基部790から離れる方向に延びる弾性腕部791、792が設けられている。これら弾性腕部791、792は、軸線Xを中心とした仮想円Im6に沿う弧状を成している。
【0038】
弾性腕部791、792は、前記した環状壁73の外径側に位置しており、弾性腕部791、792の先端側は、軸線X方向に変位可能となっている。弾性腕部791、792の先端側は、可動盤7と固定接点盤8とを組み付けた際に、固定接点盤8の基部81における可動盤7とは反対側の面81bに、軸線X方向から当接する。
【0039】
図4は、操作レバー2の要部断面図である、
図4の(A)は、
図3のA−A線に沿って操作レバー2を切断した要部断面図である。
図4の(B)は、
図3のB−B線に沿って操作レバー2を切断した要部断面図である。
図5は、
図4の(B)のA−A線に沿って操作レバー2を切断した要部断面図である。
図6は、
図4の(B)のB−B線に沿って操作レバー2を切断した要部断面図である。
【0040】
固定接点盤8は、軸線X方向から見てリング状を成す基部81を有しており、軸線X方向における基部81の一方の面81aと他方の面81bには、固定接点84が露出している(
図5、
図6参照)。
図4の(A)に示すように、基部81の中央部には、当該基部81を軸線X方向に貫通して貫通孔82が形成されており、この貫通孔82は、前記した環状壁73の外径と整合する内径D1で形成されている。
【0041】
さらに、軸線X方向から見て、基部81における貫通孔82に隣接する位置には、前記した可動盤7から延びる支持部材75との干渉を避けるために、切欠孔83(挿通孔)が設けられている(
図2参照)。
軸線X方向から見て切欠孔83は、径方向外側から貫通孔82に連絡している。
切欠孔83は、軸線X周りの周方向に所定の角度範囲θ(
図5、
図6参照)で形成されており、軸線X方向から見て切欠孔83は、弧状を成している。
【0042】
実施の形態では、回動ノブ6の操作に連動して、可動盤7が軸線X回りに回動すると、軸線X方向から見た支持部材75の位置が、軸線X周りの周方向に変位する。
そのため、切欠孔83の軸線X周りの周方向における角度範囲θは、回動ノブ6の回動操作時に、支持部材75が固定接点盤8の基部81に干渉しない角度範囲に設定されている。
【0043】
ここで、可動盤7と固定接点盤8との組み付けを説明する。
可動盤7と固定接点盤8は、以下の順番で組み付けられる。
(a)可動接点77、78を可動盤7に取り付ける。
(b)可動盤7から延びる係合腕74、74を、固定接点盤8の基部81の貫通孔82に挿入すると共に、可動盤7から延びる支持部材75を、切欠孔83に挿入する。
(c)係合腕74、74の先端側に設けた係止爪741、741を、基部81の可動盤7とは反対側の面81bに係止させる(
図4(A)参照)。
(d)固定接点盤8の切欠孔83を通って、基部81の他方側(可動盤7とは反対側)に突出した支持部材75に、軸線X方向から可動接点79を取り付ける(
図4の(B)参照)。
【0044】
このような順番で可動盤7と固定接点盤8とを組み付けると、固定接点盤8の基部81における一方の面81a(可動盤7側の面)に、可動盤7の当接壁711、712が軸線X方向から当接した状態となる(
図4の(A)、(B)参照)。
さらに、可動接点77、78が、基部81における一方の面81aに当接し、可動接点79が、基部81における他方の面81bに当接した状態となる。
【0045】
可動盤7と固定接点盤8は、互いに組み付けられた状態で、カバー部4の他端4bから突出する筒状の軸部31に外挿されて、カバー部4の内部に挿入される。
この際に、可動盤7と固定接点盤8は、固定接点盤8の基部81の他方の面81bが、カバー部4の内周から突出したリブ43に当接するまで、カバー部4の内部に挿入される。
【0046】
図5に示すようにカバー部4の内周には、軸線X周りの周方向に所定間隔で、複数のリブ43が設けられており、これらリブ43は、基部81の他方の面81bの外周側に当接する。
さらに、カバー部4の内周には、回り止め用の突起44、44が設けられており、これら突起44、44は、基部81の外周に設けた切欠き85、85に径方向から係合する。
【0047】
そして、基部81の一方の面81aには、可動盤7の当接壁711、712が当接している。
よって、カバー部4の内部に挿入された固定接点盤8は、突起44、44と切欠き85、85により軸線X回りの回転が規制された状態で、リブ43と当接壁711、712により軸線X方向の位置決めがされることになる。
【0048】
以下、レバー装置1の回動ノブ6が操作された場合のロータリスイッチ5の動作を説明する。
把持部61(
図1参照)の軸線X回りの回動操作により、回動ノブ6が軸線X回りに回動すると、回動ノブ6の回動に連動して可動盤7が軸線X回りに回動する。
そうすると、可動盤7の支持壁部71に設けた可動接点77、78と、可動盤7の支持部材75に設けた可動接点79とが、軸線X周りに同時に回動する。
前記したように、可動接点77、78は、固定接点盤8の基部81における一方の面81aに当接しており、可動接点79は、他方の面81bに当接している。
【0049】
ここで、可動接点77、78と、可動接点79は、同じ可動盤7で支持されている。
そして、固定接点盤8の基部81には、軸線X周りの周方向に変位する支持部材75との干渉を避ける切欠孔83が形成されている。
【0050】
よって、可動接点77、78と、可動接点79は、回動ノブ6の軸線X回りの回動に連動して、基部81の一方の面81aと他方の面81bを、それぞれ同時に摺動する。
これにより、レバー装置1は、可動接点77、78と、可動接点79と、固定接点84との接触の組み合わせに応じて異なる信号を出力する。よって、信号を受信した車載装備側で、信号に応じて決まる特定の機能が発揮される。
【0051】
以上の通り、実施の形態では、
(1)軸線X回りの回動操作が可能な回動ノブ6(ノブ)を備える操作レバー2の内部に、
回動ノブ6の回動操作に連動して軸線X回りに回動する可動盤7と、
軸線X方向で可動盤7に対向配置された固定接点盤8と、
軸線X方向における固定接点盤8の基部81の一方の面81aに当接した可動接点77、78(一方側可動接点)と、
軸線X方向における固定接点盤8の他方の面81bに当接した可動接点79(他方側可動接点)と、が設けられたレバー装置1であって、
可動接点77、78と可動接点79を可動盤7で支持させて、回動ノブ6が回動操作された際に、可動接点77、78と可動接点79とが、固定接点盤8の基部81の一方の面81aと他方の面81bを、同時に摺動する構成とした。
【0052】
このように構成すると、軸線X方向における固定接点盤8の基部81の一方の面81aを摺動する可動接点77、78と、他方の面81bを摺動する可動接点79とが、共通の可動盤7で支持されているので、固定接点盤8の両側に、可動接点77、78を支持する可動盤と、可動接点79を支持する可動盤を配置する必要がない。
そのため、従来のレバー装置で2つ必要とされていた可動盤のうちの1つを省略できるので、省略した可動盤の分だけ、操作レバー2の軸線X方向の大きさを小さくできる。
よって、1つの回動ノブに割り当てられる機能の増加に対応しつつ、操作レバーを含むレバー装置全体が大型化しないようにすることができる。
【0053】
(2)可動盤7は、
可動接点77、78が固定接点盤8との対向面に設けられた支持壁部71と、
支持壁部71から、固定接点盤8側に延出すると共に、可動接点79が先端面751(先端)に取り付けられた支持部材75と、を有しており、
固定接点盤8は、
軸線X方向における一方の面81aと他方の面81bに固定接点84が露出したリング状の基部81と、
基部81を軸線X方向に貫通して設けられていると共に、支持部材75を軸線X方向に挿通させる切欠孔83(挿通孔)と、を有しており、
軸線X方向から見て切欠孔83は、軸線X回りの周方向に沿う弧状を成している構成とした。
【0054】
このように構成すると、軸線X周りの周方向における切欠孔83の角度範囲θを、軸線X周りの周方向に変位する支持部材75との干渉を避ける角度範囲に設定することで、支持部材75で支持された可動接点79を、可動接点77、78と一緒に、軸線X周りに変位させることができる。
特に、回動ノブ6の軸線X回りの回動に連動して、可動接点77、78と可動接点79が、基部81の一方の面81aと他方の面81bをそれぞれ同時に摺動するようにできる。
【0055】
これにより、レバー装置1は、可動接点77、78、79と、固定接点84との接触の組み合わせに応じた異なる信号を、レバー装置1から適切に出力させて、信号を受信した車載装備側で、信号に応じて決まる特定の機能を適切に発揮させることができる。
【0056】
(3)可動盤7の支持壁部71は、
軸線Xに沿って配置された軸部31(支持軸)を、軸線X方向に貫通させる貫通孔72と、
貫通孔72を囲むと共に、支持壁部71から固定接点盤8側に延出する環状壁73と、
環状壁73の先端731から、環状壁73の延長上を延びる係合腕74、74と、
係合腕74から軸線Xの径方向外側に突出する係止爪741、741と、を有しており、
固定接点盤8の基部81は、
軸部31(支持軸)を軸線X方向に貫通させると共に、環状壁73の外径と整合する内径D1(
図4参照)で形成された貫通孔82を有しており、
係合腕74、74は、基部81が有する貫通孔82を、軸線X方向における一方側から他方側に貫通して、基部81の他方側の面81bに係止爪741、741を係止させている構成とした。
【0057】
このように構成すると、基部81の他方側の面81bに係止爪741、741を係止させた係合腕74、74により、可動盤7と固定接点盤8との互いに離れる方向(軸線X方向)への変位が規制される。
よって、回動ノブ6が軸線X回りに回動操作された際に、可動接点78、78と、可動接点79を、固定接点盤8の基部81の一方の面81aと他方の面81bにそれぞれ圧接させた状態で軸線X周りに回動させることができる。
【0058】
(4)軸線X方向から見て支持部材75は、環状壁73の外周に接して設けられており、
軸線X方向から見て切欠孔83は、基部81が有する貫通孔82と一体に形成されている構成とした。
【0059】
このように構成すると、支持部材75の支持強度が高くなって、支持部材75が軸線Xに対して傾くことを防止できる。これにより、支持部材75の先端に取り付けられた可動接点79の軸線Xに対する傾きを防止でき、可動接点79の弾性腕部791、792を均等な弾性力で、基部81の他方の面81bに圧接させることができる。
また、貫通孔82と切欠孔83とを接して一体に設けることで、固定接点盤8の基部81において軸線X方向に貫通する貫通孔(貫通孔82、切欠孔83)の面積を最小に抑えることができる。これにより、基部81における固定接点84を設ける領域を確保しつつ、基部81の剛性強度の低下を好適に抑制できる。
【0060】
(5)軸線X方向から見て支持壁部71は、固定接点盤8の基部81の一方側の面81aの外径側に、軸線X方向から当接する当接壁711、712を有しており、
軸線X方向から見て操作レバー2の筒状のカバー部4の内周には、基部81の他方側の面81bの外径側に軸線X方向から当接するリブ43と、基部81の外周の切欠き85に径方向から係合する突起44が設けられており、
操作レバー2の内部において固定接点盤8の基部81は、当接壁711、712とリブ43との間に把持された状態で、軸線X方向の位置決めがされていると共に、基部81の外周の切欠き85に係合した突起44により、軸線X回りの回転が規制されている構成とした。
【0061】
このように構成すると、固定接点盤8は、軸線X方向の変位と、軸線X回りの回転が規制された状態で、操作レバー2の内部に配置される。
よって、回動ノブ6が回動操作された際に、回動ノブ6の軸線X回りの角度位置に応じて、可動接点77、78、79と固定接点84との接触の組み合わせが適切に切り替わることになるので、組み合わせに応じた適切な信号を出力することができる。
【0062】
(6)軸線X方向から見て可動接点79は、
支持部材75の先端面751に取り付けられる基部790(取付部)と、
基部790から、軸線X周りの周方向における一方側に延びる弾性腕部791と、他方側に延びる弾性腕部792とを、有しており、
軸線X方向から見て、一方側の弾性腕部791と、他方側の弾性腕部792は、軸線Xを所定間隔で囲む仮想円Im6に沿う弧状を成していると共に、基部790を挟んで対称に設けられている構成とした。
【0063】
このように構成すると、可動接点79を支持する支持部材75が、軸線X周りの周方向における一方側に回動する場合と、他方側に回動する場合の何れにおいても、基部81の他方の面81bと可動接点79の弾性腕部791、792との間の摺動抵抗を略同じにできる。
これにより、可動接点79が、回動ノブ6が回動操作に連動して軸線X周りの周方向に変位する際に、基部81の他方の面81bに弾性的に当接した弾性腕部791、792を、スティッキングなどを生じさせることなく、スムーズに摺動させることができる。
【0064】
(7)軸線X方向から見て、可動接点77、78の弾性腕部771、772、773、781、782は、軸線Xを通る基部81の直径線Lmを挟んだ一方側に配置されており、可動接点79の弾性腕部791、792は他方側に配置されている構成とした。
【0065】
このように構成すると、可動接点77、78の弾性腕部771、772、773、781、782から基部81の一方の面81aに作用する弾性力と、可動接点79の弾性腕部791、792から基部81の他方の面81bに作用する弾性力とを、軸線X周りの周方向で分散させることができる。
基部81に作用する弾性力が、軸線X周りの周方向の一部の領域に偏ると、可動盤7の回動の抵抗となる可能性があるが、弾性力を軸線X周りの周方向に分散させることで、かかる事態の発生を好適に防止できる。
【0066】
実施の形態では、固定接点盤8の基部81における一方側に2つの可動接点77、78が配置されると共に、他方側に1つの可動接点79が設けられている場合を例示した。
可動接点の総数は、実施の形態に示した態様に限定されるものではなく、適宜変更可能である。