(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る作業車両の側断面図である。
図1において、本実施形態の作業車両は、運転室1aの後方の車体10上に塵芥収集機器(作業機器)を架装した塵芥収集車1からなる。車体10は、シャシフレーム11と、このシャシフレーム11上に載置して固定されたサブフレーム12とを有している。
【0018】
塵芥収集車1は、上記塵芥収集機器として、サブフレーム12上に搭載された塵芥収容箱2と、塵芥収容箱2の後方に連設して設けられた塵芥投入箱3とを備えている。塵芥収容箱2の後面には、開口部2aが形成されている。塵芥投入箱3の後部には、塵芥が投入される投入口3aが形成されており、この投入口3aを上下にスライドして開閉する蓋3bが設けられている。塵芥投入箱3の前方下部には、塵芥投入箱3に投入された塵芥を塵芥収容箱2に収容するための開口3dが設けられている。
【0019】
塵芥投入箱3は、上部に設けられた支点3fを中心に回動可能であり、これによって塵芥収容箱2に対しての開閉動作が可能である。塵芥投入箱3は、図の実線で示すように塵芥収容箱2の開口部2aを閉鎖する閉鎖位置と、図の二点鎖線で示すように上方回動により上記開口部2aを開放して塵芥を排出することができる開放位置との間で回動するようになっている。
【0020】
次に、塵芥投入箱3内に設けられている積込装置Tについて説明する。塵芥投入箱3の左右の側壁3cには、押込シリンダ112のシリンダ側基端部112aが軸着されており、これにより押込シリンダ112は回動可能である。また、左右の側壁3cには、押込板108が支軸113を中心として回動可能に取り付けられている。押込板108は、図示のような側面形状の左右の部材間を車幅方向に延びるプレート等(図示省略)により接続して一体化したものである。
【0021】
押込板108の上端部と押込シリンダ112のピストンロッド先端部とは、ピン114により互いに接続されており、これにより、押込シリンダ112が伸長駆動すると、当該押込シリンダ112自身が図の反時計回り方向に回動しながら押込板108を図の時計回り方向に回動させ、図の実線で示す状態となる。また、その状態から押込シリンダ112が収縮駆動すると、当該押込シリンダ112自身が図の時計回り方向に回動しながら押込板108を図の反時計回り方向に回動させ、図の二点鎖線で示す状態となる。
【0022】
左右の側壁3cには、図示の側面形状で車幅方向に延びる回転板115が支軸116を中心として回転自在に取り付けられている。回転板115は、図の時計回り方向が通常回転方向である。塵芥投入箱3の内部底面3eは、回転板115の先端の回動軌跡に沿って円弧状に形成されている。
【0023】
上記のように構成された積込装置Tにおいては、塵芥投入箱3内に塵芥が投入されると、回転板115は塵芥をかき込みながら図示の位置(9時の位置)まで上昇する。そして、回転板115が図示の位置に来たとき、押込板108が二点鎖線の位置から実線の位置まで図の時計回り方向に回動して、回転板115の上に載っている塵芥を塵芥収容箱2に押し込む。その後、押込板108は、回転板115が12時の位置を超える頃から図の反時計回り方向に回動し始め、次の押込動作開始までには元の位置(二点鎖線の位置)に戻っている。このような周期的動作が、1サイクル又は連続サイクルで行われる。
【0024】
一方、塵芥収容箱2の下方にはダンプシリンダ(排出駆動手段)119が設けられており、そのシリンダ側基端部119aはサブフレーム12に軸着されている。また、ピストンロッド側先端部119bは塵芥収容箱2の下面に軸着されている。塵芥収容箱2の後端下部は、支軸120を介してサブフレーム12上に上下回動可能に支持されており、ダンプシリンダ119を伸縮駆動させることにより、塵芥収容箱2を
図3(c)に示す傾動位置と
図3(a)に示す着床位置との間で上下回動可能である。したがって、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥は、ダンプシリンダ119を伸長駆動させて塵芥収容箱2を車体10に対して上方回動(傾動)させることにより、自重により開口部2aから外部へ排出される。
【0025】
図2は、塵芥収集車1の背面図である。塵芥投入箱3の左右両端に配置された一対のスイングシリンダ(投入箱駆動手段)20は、上端が塵芥収容箱2側に取り付けられ、下端が塵芥投入箱3に取り付けられている。このスイングシリンダ20を伸長駆動させると塵芥投入箱3が上方回動(開放)され(
図3(b)参照)、収縮駆動させると塵芥投入箱3が下方回動(閉鎖)される(
図3(a)参照)。
【0026】
以上の構成により、
図3(a)に示す走行状態(塵芥投入箱3が閉鎖位置にあり、かつ塵芥収容箱2が着床位置にある状態)から、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際には、まず、スイングシリンダ20を伸長駆動させて塵芥投入箱3を上方回動させる。これにより、塵芥投入箱3は、
図3(b)に示すように、開放位置に到達する。この状態から、ダンプシリンダ119を伸縮駆動させて塵芥収容箱2を着床位置から上方回動させる。これにより、塵芥収容箱2は、
図3(c)に示すように傾動位置まで上方回動した状態となり、塵芥収容箱2内に塵芥は自重により開口部2aから外部に排出される。
【0027】
[油圧回路]
図4は、上記押込シリンダ112、ダンプシリンダ119、スイングシリンダ20、及び油圧モータ117に関する油圧回路図である。この油圧回路は、オイルタンク21、油圧ポンプ22、押込シリンダ用電磁切換弁124、油圧モータ用電磁切換弁125、ダンプシリンダ用電磁切換弁126、スイングシリンダ用電磁切換弁(テールゲートロック用電磁切換弁を兼用)27、切換弁28、テールゲートロック(シリンダ)31、その他圧力制御弁196〜199、逆止弁29,129a〜129f、フィルタ30等を図示のように接続して構成されている。
【0028】
油圧モータ117は、回転板115を回動させるものであり、押込シリンダ112と共に積込装置Tを駆動する積込駆動手段171を構成している。油圧ポンプ22には電動モータ23が接続されており、電動モータ23により油圧ポンプ22を駆動して作動油を吐出することにより、投入箱駆動手段(スイングシリンダ)20、排出駆動手段(ダンプシリンダ)119、及び積込駆動手段171をそれぞれ駆動させるようになっている。したがって、電動モータ23は、塵芥収集機器(作業機器)を駆動する作業用駆動部D2の駆動本体部として機能する。
【0029】
油圧モータ用電磁切換弁125のソレノイド125nが励磁されると油圧モータ117が正転駆動して回転板115が
図1の時計回り方向に回動する。そして、油圧モータ用電磁切換弁125のソレノイド125rが励磁されると油圧モータ117が逆転駆動して回転板115が
図1の反時計回り方向に回動する。
【0030】
押込シリンダ用電磁切換弁124のソレノイド124sが励磁されると押込シリンダ112が収縮駆動し、ソレノイド124eが励磁されると押込シリンダ112が伸長駆動する。
ダンプシリンダ用電磁切換弁126のソレノイド126sが励磁されるとダンプシリンダ119が収縮駆動し、ソレノイド126eが励磁されるとダンプシリンダ119が伸長駆動する。
【0031】
塵芥投入箱3が閉鎖位置にあるとき(
図1の実線)、スイングシリンダ20は最も収縮した状態にあり、スイングシリンダ用電磁切換弁27は中立位置にある。なお、切換弁28は
図4に示された位置にある。この状態からスイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが励磁されると、テールゲートロック31がロック解除方向に動作し、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動する。
【0032】
スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが消磁され、かつ、切換弁28が励磁されると、塵芥投入箱3の自重によりスイングシリンダ20内の作動油が切換弁28およびスイングシリンダ用電磁弁27を介してオイルタンク21に戻される。これにより、スイングシリンダ20が収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。また、塵芥投入箱3が閉鎖位置に達した後、スイングシリンダ用電磁弁27のソレノイド27sが励磁されると、テールゲートロック31がロック動作し、塵芥投入箱3が閉鎖位置でロックされる。その後、ソレノイド27sは消磁されるが、逆止弁29によりテールゲートロック31のロック状態は維持される。
【0033】
[スイッチボックス]
図5は、運転室1a内に設けられているスイッチボックスSB1の平面図である。スイッチボックスSB1には、メインスイッチ34、排出スイッチ35、かき出しスイッチ37、メインランプ38、及びロックランプ39が設けられている。
メインスイッチ34は、「積込」、「OFF」、及び「排出」のいずれかの位置を選択することができ、手を離しても選択した位置に保持されるタイプのスイッチである。排出スイッチ35は、「排出」、「OFF」、及び「戻し」のいずれかの位置を選択することができ、手を離すと「OFF」の位置に戻るタイプのスイッチである。
【0034】
メインスイッチ34を「積込」に切り替え操作すると、押込シリンダ112及び油圧モータ117の駆動が許容され、ダンプシリンダ119及びスイングシリンダ20の駆動が規制される。これにより、後述するスイッチボックスSB2,SB3のスイッチ42〜44の操作が可能となる。
一方、メインスイッチ34を「排出」に切り替え操作すると、ダンプシリンダ119及びスイングシリンダ20の駆動が許容され、押込シリンダ112及び油圧モータ117の駆動が規制される。これにより、排出スイッチ35の切り替え操作が可能となる。
【0035】
メインスイッチ34を「排出」に切り替え操作した状態で、排出スイッチ35を「排出」に切り替え操作すると、スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが励磁された後、ダンプシリンダ用電磁切換弁126のソレノイド126eが励磁される。これにより、
図3(a)〜(c)の順に示すように、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動した後、ダンプシリンダ119が自動的に伸長駆動して塵芥収容箱2が傾動位置まで上方回動する。
【0036】
この状態から、排出スイッチ35を「戻し」に切り替え操作すると、ダンプシリンダ用電磁切換弁126のソレノイド126sが励磁された後、スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが消磁されるとともに切換弁28が励磁される。これにより、
図3(c)〜(a)の順に示すように、ダンプシリンダ119が収縮駆動して塵芥収容箱2が自重により着床位置まで下方回動した後、スイングシリンダ20が自動的に収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。
【0037】
かき出しスイッチ37は、「自動」および「手動」のいずれか一方を選択することができ、手を離しても選択した位置に保持することができるタイプのスイッチである。かき出しスイッチ37を「自動」に選択すると、塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させると自動的に積込と同様の動作が行われ、塵芥投入箱3内に残留している塵芥を取り除くことができる。
【0038】
メインランプ38は、スイッチボックスSB1の各スイッチ操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。ロックランプ39は、テールゲートロック31がロック状態のときに点灯するようになっている。スイッチボックスSB1のメインスイッチ34、排出スイッチ35及びかき出しスイッチ37は、制御部90(
図6参照)に接続されている。なお、
図6では、説明の便宜上、排出スイッチ35及びかき出しスイッチ37の図示を省略している。
【0039】
図2において、塵芥投入箱3の左右両側壁3cの後部には、それぞれスイッチボックスSB2,SB3が設けられている。本実施形態では、スイッチボックスSB2は、図の左側の側壁3cに設けられており、スイッチボックスSB3は、図の右側の側壁3cに設けられている。スイッチボックスSB2,SB3の各スイッチは、上述のようにメインスイッチ34を「積込」に切り替え操作したときに操作可能となる。
【0040】
スイッチボックスSB2の側面には、押込板108及び回転板115の動作として「連続サイクル」又は「1サイクル」のどちらかの動作モードに選択するための動作選択スイッチ42が設けられている。スイッチボックスSB2の正面には、各動作モードで積込動作を開始させるための積込スイッチ(積込操作手段)43、連続サイクル動作を停止させるための停止スイッチ44がそれぞれ設けられている。なお、停止スイッチ44は、スイッチボックスSB3にも設けられている。
【0041】
積込スイッチ43は、押込シリンダ112及び油圧モータ117をそれぞれ伸縮駆動させる操作信号を出力する操作スイッチである。なお、その他のスイッチについては、緊急時にのみ用いるスイッチ等であり、詳細な説明は省略する。なお、スイッチボックスSB2,SB3の各スイッチ42〜44も、制御部90(
図6参照)に接続されている。なお、
図6では、説明の便宜上、各スイッチ42〜44の図示を省略している。
【0042】
[バッテリ]
図1において、塵芥収集車1は、キャブバックスペースS(運転室1aと塵芥収容箱2との間)のサブフレーム12上に搭載されたバッテリ4を動力源として、車両走行用駆動部D1の電動モータ5(
図6参照)を駆動して走行するEVである。このバッテリ4は、塵芥収集機器を駆動する上記電動モータ23(作動用駆動部D2)の動力源も兼ねている。本実施形態のバッテリ4は、サブフレーム12に対して着脱自在に取り付けられており、サブフレーム12から取り外して外部の充電装置(図示省略)に接続することで充電されるようになっている。
【0043】
[電気回路]
図6は、塵芥収集車1の電気回路図である。
図6において、バッテリ4(電圧値は例えば400V)には、第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1が接続されている。第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1の各下流端には分岐回路50が接続されている。分岐回路50は、3個のプラス側接続端51p,52p,53pと、3個のマイナス側接続端51n,52n,53nとを備えている。
【0044】
プラス側接続端51p及びマイナス側接続端51nには、それぞれ第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1が接続されており、プラス側接続端51pは、バッテリ4から第1プラス側電路Lp1を介して電力が入力される入力端として機能する。
他の2個のプラス側接続端52p,53pは、プラス側接続端51pから入力された電力を分岐して出力する第1出力端及び第2出力端として機能する。
【0045】
プラス側接続端52p(第1出力端)及びマイナス側接続端52nには、それぞれ第2プラス側電路Lp2及び第2マイナス側電路Ln2が接続されており、これらの電路Lp2,Ln2の各下流端には車両走行用駆動部D1が接続されている。
プラス側接続端53p(第2出力端)及びマイナス側接続端53nには、それぞれ第3プラス側電路Lp3及び第3マイナス側電路Ln3が接続されており、これらの電路Lp3,Ln3の各下流端には作業用駆動部D2が接続されている。また、第3プラス側電路Lp3の途中のプラス側バイパス接続点P1と、第3マイナス側電路Ln3の途中のマイナス側バイパス接続点P2とは、バイパス電路Lb10により接続されている。
【0046】
以上により、分岐回路50は、バッテリ4から入力された電力を分岐して車両走行用駆動部D1と作業用駆動部D2とに出力する。これにより、車両走行用駆動部D1および作業用駆動部D2は、バッテリ4から電力供給を受けて駆動する。
【0047】
車両走行用駆動部D1は、インバータ6と、このインバータ6に接続された上記電動モータ5とを備えている。インバータ6は、その内部に、第2プラス側電路Lp2及び第2マイナス側電路Ln2に接続されたコンデンサ6a(例えば電圧値は200V)を有している。コンデンサ6aは、交流の電動モータ5を安定して駆動させるために、電動モータ5に供給する電力を充電する。
【0048】
作業用駆動部D2は、インバータ24と、このインバータ24に接続された上記電動モータ23(駆動本体部)とを備えている。インバータ24は、その内部に、第3プラス側電路Lp3及び第3マイナス側電路Ln3に接続されたコンデンサ24a(例えば電圧値は200V)を有している。コンデンサ24aは、交流の電動モータ23を安定して駆動させるために、電動モータ23に供給する電力を充電する。したがって、コンデンサ6aは、バッテリ4から電力供給を受けて充電する充電部として機能し、電動モータ23は、充電されたコンデンサ6aから電力供給を受けて塵芥収集機器を駆動する。
【0049】
本実施形態では、第1プラス側電路Lp1及び第3プラス側電路Lp3は、バッテリ4のプラス側とコンデンサ24aのプラス側とを接続している接続電路L10のプラス側接続電路Lp10を構成している。また、第1マイナス側電路Ln1及び第3マイナス側電路Ln3は、バッテリ4のマイナス側とコンデンサ24aのマイナス側とを接続している接続電路L10のマイナス側接続電路Ln10を構成している。そして、プラス側接続電路Lp10、マイナス側接続電路Ln10、及びバイパス電路Lb10は、バッテリ4とコンデンサ24aとを接続する接続電路L10を構成している。
【0050】
[車両走行用リレー回路]
第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1の途中には、これらの電路Lp1,Ln1を開閉可能な車両走行用リレー回路60が設けられている。本実施形態の車両走行用リレー回路60は、第1リレー61、第2リレー62、第3リレー63、及び制限抵抗64を備えている。
【0051】
第1リレー61は、第1プラス側電路Lp1の途中に設けられている。制限抵抗64及び第2リレー62は、第1プラス側電路Lp1の途中において、第1リレー61に対して並列に接続され、かつ上流側(バッテリ4側。以下、同様)からこの順に互いに直列に接続されている。第1及び第2リレー61,62は、第1プラス側電路Lp1を開閉するようになっている。第3リレー63は第1マイナス側電路Ln1の途中に設けられ、当該電路Lp1を開閉するようになっている。第1〜第3リレー61〜63は、制御部90(
図6参照)に接続されており、当該制御部90よって開閉制御される。
【0052】
車両走行用リレー回路60では、図示を省略しているが、バッテリ4を収容している筐体内に設けられたスイッチをオン操作すると、制御部90により各リレー61〜63が開閉制御され、バッテリ4から車両走行用駆動部D1に電力が供給される。
具体的には、前記スイッチをオン操作すると、車両走行用リレー回路60は、各リレー61〜63が全て開いている状態から、まず第3リレー63を閉じた後に第2リレー62を閉じるように制御される。
【0053】
そうすると、バッテリ4のプラス側から、第1プラス側電路Lp1(制限抵抗64,閉じている第2リレー62)、分岐回路50(プラス側接続端51p,52p)、第2プラス側電路Lp2、インバータ6(コンデンサ6a)、第2マイナス側電路Ln2、分岐回路50(マイナス側接続端52n,51n)、第1マイナス側電路Ln1(閉じている第3リレー63)を通って、バッテリ4に戻る電力経路が形成される。これにより、インバータ6のコンデンサ6aの充電が開始される。
【0054】
第2リレー62を閉じてからコンデンサ6aの充電が完了するまでに必要な時間(例えば2秒)が経過すると、次に、車両走行用リレー回路60は、制御部90により第1リレー61を閉じた後に第2リレー62を開けるように制御される。
【0055】
そうすると、バッテリ4のプラス側から、第1プラス側電路Lp1(閉じている第1リレー61)、分岐回路50(プラス側接続端51p,52p)、第2プラス側電路Lp2、インバータ6(コンデンサ6a)、第2マイナス側電路Ln2、分岐回路50(マイナス側接続端52n,51n)、第1マイナス側電路Ln1(閉じている第3リレー63)を通って、バッテリ4に戻る電力経路が形成される。これにより、第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1は閉じた状態となり、バッテリ4から車両走行用駆動部D1の電動モータ5に電力が安定して供給される。
【0056】
この状態から車両走行用駆動部D1への電力供給を遮断する場合には、前記キースイッチをオフ操作する。そうすると、車両走行用リレー回路60は、第1リレー61を開けた後に第3リレー63を開けるように制御される。これにより、全てのリレー61〜63が開いた状態、すなわち第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1は開いた状態となり、バッテリ4から車両走行用駆動部D1への電力の供給が遮断される。
【0057】
[作業用リレー回路]
第3プラス側電路Lp3及び第3マイナス側電路Ln3の途中には、これらの電路Lp3,Ln3を開閉可能な作業用リレー回路70が設けられている。本実施形態の作業用リレー回路70は、第1接続用リレー71、第2接続用リレー72、第3接続用リレー73、第4接続用リレー74、第5接続用リレー75、ヒューズ76、及び制限抵抗(接続用抵抗)77を備えている。本実施形態の作業用リレー回路70は、上記接続電路L10を開閉可能なリレー回路として機能する。
【0058】
ヒューズ76及び第1接続用リレー71は、第3プラス側電路Lp3のプラス側バイパス接続点P1よりも上流側において、上流側からこの順に直列に接続されている。第2接続用リレー72及び制限抵抗77は、第3プラス側電路Lp3のプラス側バイパス接続点P1よりも下流側(コンデンサ24a側。以下、同様)において、上流側からこの順に直列に接続されている。なお、第2接続用リレー72及び制限抵抗77は、下流側からこの順に直列に接続されていてもよい。
【0059】
第3接続用リレー73は、第3プラス側電路Lp3におけるプラス側バイパス接続点P1よりも下流側で、第1接続用リレー71に対して直列に接続され、かつ第2接続用リレー72及び制限抵抗77に対して並列に接続されている。これにより、プラス側バイパス接続点P1は、第2接続用リレー72及び第3接続用リレー73の上流側の並列接続点P3と、第1接続用リレー71との間に位置している。第1〜第3接続用リレー71〜73は、第3プラス側電路Lp3を開閉するようになっている。
【0060】
第4接続用リレー74は、第3マイナス側電路Ln3のマイナス側バイパス接続点P2よりも上流側に設けられ、当該電路Ln3を開閉するようになっている。第5接続用リレー75は、バイパス電路Lb10の途中に設けられ、当該電路Lb10を開閉するようになっている。第1〜第5接続用リレー71〜75は、制御部90(
図6参照)に接続されており、当該制御部90によって開閉制御される。
【0061】
作業用リレー回路70では、車両走行用リレー回路60により第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1を閉じた状態、つまり、バッテリ4から、これらの電路Lp1,Ln1及び分岐回路50を介して、第3プラス側電路Lp3及び第3マイナス側電路Ln3に電力を供給可能な状態において、スイッチボックスSB1のメインスイッチ34(
図5参照)を「積込」又は「排出」に切り替え操作すると、制御部90により各接続用リレー71〜74が開閉制御され、バッテリ4から作業用駆動部D2に電力が供給される。
【0062】
具体的には、車両走行用リレー回路60により第1プラス側電路Lp1及び第1マイナス側電路Ln1を閉じた状態において、メインスイッチ34を「OFF」から「積込」又は「排出」に切り替え操作すると、作業用リレー回路70は、各接続用リレー71〜75が全て開いている状態から、制御部90により、第4接続用リレー74および第2接続用リレー72をこの順に閉じた後、第1接続用リレー71を閉じるように制御される。
【0063】
そうすると、バッテリ4のプラス側から、第1プラス側電路Lp1(閉じている第1リレー61)、分岐回路50(プラス側接続端51p,53p)、第3プラス側電路Lp3(ヒューズ76,閉じている第1接続用リレー71および第2接続用リレー72,制限抵抗77)、インバータ24(コンデンサ24a)、第3マイナス側電路Ln3(閉じている第4接続用リレー74)、分岐回路50(マイナス側接続端53nおよび51n)、第1マイナス側電路Ln1(閉じている第3リレー63)を通って、バッテリ4に戻る電力経路が形成される(
図34参照)。これにより、インバータ24のコンデンサ24aの充電が開始される。
【0064】
第1接続用リレー71を閉じてからコンデンサ24aの充電が完了するまでに必要な時間(例えば2秒)が経過すると、次に、作業用リレー回路70は、制御部90により第3接続用リレー73を閉じた後に第2接続用リレー72を開けるように制御される。
【0065】
そうすると、バッテリ4のプラス側から、第1プラス側電路Lp1(閉じている第1リレー61)、分岐回路50(プラス側接続端51p,53p)、第3プラス側電路Lp3(ヒューズ76,閉じている第1接続用リレー71および第3接続用リレー73)、インバータ24(コンデンサ24a)、第3マイナス側電路Ln3(閉じている第4接続用リレー74)、分岐回路50(マイナス側接続端53nおよび51n)、第1マイナス側電路Ln1(閉じている第3リレー63)を通って、バッテリ4に戻る電力経路が形成される(
図35参照)。
【0066】
これにより、第3プラス側電路Lp3及び第3マイナス側電路Ln3が閉じた状態となり、バッテリ4から作業用駆動部D2の電動モータ23に電力が安定して供給される。したがって、本実施形態のメインスイッチ34は、作業用駆動部D2の電動モータ23に電力を供給するための給電操作スイッチとして機能する。
【0067】
この状態から作業用駆動部D2への電力供給を遮断する場合には、スイッチボックスSB1のメインスイッチ34(
図5参照)を「OFF」に切り替え操作する。そうすると、作業用リレー回路70は、制御部90により各接続用リレー71〜75が開閉制御され、バッテリ4から作業用駆動部D2への電力供給が遮断される。
【0068】
具体的には、メインスイッチ34を「OFF」に切り替え操作すると、作業用リレー回路70は、第1接続用リレー71、第3接続用リレー73及び第4接続用リレー74が全て閉じており、第2接続用リレー72及び第5接続用リレー75が全て開いている状態から、制御部90により、第1接続用リレー71及び第3接続用リレー73をこの順に開けるように制御される。そして、制御部90により、さらに第5接続用リレー75及び第2接続用リレー74をこの順に閉じた後、第4接続用リレー74を開けるように制御される。
【0069】
そうすると、インバータ24のコンデンサ24aのプラス側から、第3プラス側電路Lp3(制限抵抗77,閉じている第2接続用リレー72,並列接続点P3からプラス側バイパス接続点P1までの間)、バイパス電路Lb10(閉じている第5接続用リレー75)、第3マイナス側電路Ln3(マイナス側バイパス接続点P2よりも下流側)を通って、コンデンサ24aに戻る電力経路が形成される(
図45参照)。これにより、コンデンサ24aの放電が開始される。
【0070】
第4接続用リレー74を開けてからコンデンサ24aの放電が完了するまでに必要な時間(例えば2秒)が経過すると、次に、作業用リレー回路70は、制御部90により第2接続用リレー72及び第5接続用リレー75をこの順に開けるように制御される。これにより、全てのリレー71〜75が開いた状態、すなわち第3プラス側電路Lp3及び第3マイナス側電路Ln3が開いた状態となり、バッテリ4から作業用駆動部D2への電力供給が遮断される。
【0071】
したがって、本実施形態のメインスイッチ34は、作業用駆動部D2の電動モータ23への電力供給を遮断するための遮断操作スイッチとして機能する。なお、本実施形態のメインスイッチ34は、上記のように電動モータ23に電力を供給するための給電操作スイッチとしても機能するが、給電操作スイッチと遮断操作スイッチとを別々に設けてもよい。
【0072】
[検知回路]
接続電路L10の途中には、作業用リレー回路70の各接続用リレー71〜75の動作不良を点検するための検知回路80が接続されている。検知回路80は、第1検知用電路L5、第2検知用電路L6、第1通電検知部81、第1検知用リレー82、第1直列抵抗83、第1並列抵抗84、第2通電検知部85、第2検知用リレー86、第2直列抵抗87、及び第2並列抵抗88を備えている。本実施形態では、第1検知用電路L5及び第2検知用電路L6は、接続電路L10の途中に接続された検知用電路L20を構成している。
【0073】
第1検知用電路L5は、第3プラス側電路Lp3における第1接続用リレー71とプラス側バイパス接続点P1との間の第1プラス側接続点P4、及び第3マイナス側電路Ln3における第4接続用リレー74とマイナス側バイパス接続点P2との間のマイナス側接続点P5を接続している。
第2検知用電路L6は、第1検知用電路L5の途中である第2プラス側接続点P6、及び第3プラス側電路Lp3におけるヒューズ76と第1接続用リレー71との間の第3プラス側接続点P7を接続している。
【0074】
第1検知用電路L5の第2プラス側接続点P6とマイナス側接続点P5との間には、第2プラス側接続点P6側から順に、第1検知用リレー82、第1直列抵抗83及び第1通電検知部81が直列に接続されている。第1検知用リレー82は、第1検知用電路L5を開閉するようになっている。なお、第1検知用リレー82は、第1通電検知部81よりもマイナス側接続点P5側に配置されていてもよい。
【0075】
第1検知用電路L5の第1直列抵抗83よりもマイナス側接続点P5側には、第1並列抵抗84が、第1直列抵抗83及び第1検知用リレー82に対して直列に接続されているとともに、第1通電検知部81に対して並列に接続されている。第1直列抵抗83及び第1並列抵抗84は、第1通電検知部81の検知精度を高めるために、第1検知用電路L5を流れる電気信号を整流するものである。
【0076】
第1通電検知部81は、例えばフォトカプラからなり、発光ダイオード等の発光素子81aと、フォトトランジスタ等の受光素子81bとを、外部からの光を遮断するケース(図示省略)内に収容して構成されている。受光素子81bは、第1〜第5接続用リレー71〜75を開閉制御する制御部90に接続されている。
【0077】
第1通電検知部81は、第1検知用電路L5が通電している場合、発光素子81aに入力された電気信号を光に変換し、その光を受光素子81bが電気信号に戻して制御部90に出力する。また、第1通電検知部81は、第1検知用電路L5が通電していない場合、発光素子81aには電気信号が入力されないため、受光素子81bも電気信号を制御部90に出力しない。
【0078】
したがって、本実施形態の第1通電検知部81は、受光素子81bが電気信号を出力することで第1検知用電路L5の通電を検知した状態となり、受光素子81bが電気信号を出力しないことで第1検知用電路L5の非通電を検知した状態となる。このように、第1通電検知部81は、第1検知用電路L5に対して電気的に絶縁しながら、当該電路L5の通電状態を検知することができる。
【0079】
第2検知用電路L6の第2プラス側接続点P6と第3プラス側接続点P7との間には、第2プラス側接続点P6側から順に、第2通電検知部85、第2直列抵抗87及び第2検知用リレー86が直列に接続されている。第2検知用リレー86は、第2検知用電路L6を開閉するようになっている。なお、第2検知用リレー86は、第2通電検知部85よりも第2プラス側接続点P6側に配置されていてもよい。
【0080】
第2検知用電路L6の第2直列抵抗87よりも第2プラス側接続点P6側には、第2並列抵抗88が、第2直列抵抗87及び第2検知用リレー86に対して直列に接続されているとともに、第2通電検知部85に対して並列に接続されている。第2直列抵抗87及び第2並列抵抗88は、第2通電検知部85の検知精度を高めるために、第2検知用電路L6を流れる電気信号を整流するものである。
【0081】
第2通電検知部85は、例えば第1通電検知部81と同様にフォトカプラからなり、発光ダイオード等の一対の発光素子85aと、フォトトランジスタ等の受光素子85bとを、外部からの光を遮断するケース(図示省略)内に収容して構成されている。受光素子85bは、第1〜第5接続用リレー71〜75を開閉制御する制御部90に接続されている。
【0082】
第2通電検知部85は、第2検知用電路L6が通電している場合、発光素子85aに入力された電気信号を光に変換し、その光を受光素子85bが電気信号に戻して制御部90に出力する。また、第2通電検知部85は、第2検知用電路L6が通電していない場合、発光素子85aには電気信号が入力されないため、受光素子85bも電気信号を制御部90に出力しない。
【0083】
したがって、本実施形態の第2通電検知部85は、受光素子85bが電気信号を出力することで第2検知用電路L6の通電を検知した状態となり、受光素子85aが電気信号を出力しないことで第2検知用電路L6の非通電を検知した状態となる。このように、第2通電検知部85は、第2検知用電路L6に対して電気的に絶縁しながら、当該電路L6の通電状態を検知することができる。
【0084】
[制御部]
制御部90は、CPUやメモリ等を有するものであり、第1及び第2通電検知部81,85の各検知結果に基づいて、作業用リレー回路70の複数の接続用リレー71〜75、及び検知回路80の検知用リレー82,86のそれぞれに動作不良が発生しているか否かを判定する不良判定制御を行う。
【0085】
具体的には、制御部90は、車両のキースイッチ(図示省略)がオン操作されたときの操作信号が入力されると、各接続用リレー71〜75及び各検知用リレー82,86の動作不良を判定する「初期不良判定制御」を行う。
【0086】
初期不良判定制御において、制御部90は、第1初期不良判定(工程a1)、第2初期不良判定(工程a2)、第3初期不良判定(工程a3)、第4初期不良判定(工程a4)、第5初期不良判定(工程a5)、第6初期不良判定(工程a6)、第7初期不良判定(工程a7)、及び第8初期不良判定(工程a8)をこの順に実行する。これらの工程a1〜a8の詳細については後述する。
【0087】
制御部90は、メインスイッチ34が「OFF」から「積込」又は「排出」に切り替え操作されたときの操作信号が入力されると、上記のようにバッテリ4から電動モータ23に電力を供給するために各接続用リレー71〜74を開閉する給電制御を行うが、その給電制御を行いながら、所定のリレー(本実施形態では、接続用リレー71〜75及び検知用リレー82,86)の動作不良を判定する「給電時不良判定制御」を行う。
【0088】
給電制御において、制御部90は、第1給電時不良判定(工程b1)、第2給電時不良判定(工程b2)、第1給電時リレー開閉(工程b3)、及び第2給電時リレー開閉(工程b4)をこの順に実行する。これらの工程b1〜b4の詳細については後述する。
【0089】
制御部90は、メインスイッチ34が「積込」又は「排出」から「OFF」に切り替え操作されたときの操作信号が入力されると、上記のようにバッテリ4から電動モータ23への電力供給を遮断するために各接続用リレー71〜75を開閉する遮断制御を行うが、その遮断制御を行いながら、所定のリレー(本実施形態では、接続用リレー71〜73及び検知用リレー81,82)の動作不良を判定する「遮断時不良判定制御」を行う。
【0090】
遮断時不良判定制御において、制御部90は、第1遮断時不良判定(工程c1)、第2遮断時不良判定(工程c2)、第1遮断時リレー開閉(工程c3)、及び第2遮断時リレー開閉(工程c4)をこの順に実行する。これらの工程c1〜c4の詳細については後述する。
【0091】
[初期不良判定制御]
図7は、制御部90が実行する初期不良判定制御の処理内容を示すフローチャートである。以下、
図7を参照しつつ、初期不良判定制御の処理手順について説明する。制御部90は、まず、車両のキースイッチがオン操作されたときの操作信号が入力されるのを待つ(ステップST1)。
【0092】
制御部90は、前記操作信号が入力されると(ステップST1でYesの場合)、まず整数型の変数nの値を1として初期化する(ステップST2)。次に、制御部90は、初期不良判定制御の第n初期不良判定を行い(ステップST3)、その判定において判定対象のリレーに動作不良が発生しているという判定結果となったか否かを確認する(ステップST4)。
【0093】
ステップST4の確認結果が肯定的である場合、制御部90は初期不良判定制御の処理を終了する。一方、ステップST4の確認結果が否定的である場合、制御部90は、変数nの値が8であるか否かを判定する(ステップST5)。
ステップST5の判定結果が否定的である場合、制御部90は、変数n=n+1として(ステップST6)、ステップST3に戻り、ステップST3〜ステップST5を再び行う。
【0094】
このようにして、制御部90は、変数nの値が1から8になるまで、つまり第1初期不良判定から第8初期不良判定までをこの順に実行し、いずれかの判定結果が否定的である場合(接続用リレー71〜75又は検知用リレー82,86のいずれかに動作不良が発生している場合)には、次工程があっても、その時点で初期不良判定制御を終了する。例えば、制御部90は、第1初期不良判定の判定結果が否定的である場合には、その時点で第2〜第8給電時不良判定、後述するステップST7及びステップST8を行うことなく初期不良判定制御を終了する。
【0095】
次に、第1〜第8初期不良判定について、この順に詳しく説明する。
図8は、第1初期不良判定を行う前における各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。なお、
図8以降の図面では、閉じているリレーは、その接点を黒色に塗りつぶして表示し、開いているリレーは、その接点を白抜きで表示する。
【0096】
第1初期不良判定を行う前の状態では、作業用リレー回路70の接続用リレー71〜75は全て開いており、検知回路80の検知用リレー82,86も全て開いている。また、車両走行用リレー回路60では、リレー61,63は閉じており、リレー62は開いている。これにより、作業用リレー回路70を開閉制御することで、バッテリ4から電動モータ23への電力供給が可能な状態となっている。
【0097】
図9は、制御部90が実行する第1初期不良判定(判定a1)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図10は、第1初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第1初期不良判定において、制御部90は、第4接続用リレー74を判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0098】
具体的には、
図9及び
図10において、制御部90は、
図8に示す状態から、第1検知用リレー82を閉じた後(ステップST11)、第2検知用リレー86を閉じる(ステップST12)。なお、
図10以降の図面では、説明の便宜上、
図6に示す分岐回路50、車両走行用リレー回路60及び車両走行用駆動部D1の図示を省略する。
【0099】
次に、制御部90は、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知したか否かを判定する(ステップST13)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、判定対象のリレー(ここでは第4接続用リレー74)に動作不良は発生していないと判定し(ステップST14)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST15)。
【0100】
ここで、第1初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、第4接続用リレー74が閉じた状態で固着し、
図12の太線で示す電力経路が形成されることで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第1初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第4接続用リレー74の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0101】
図11は、制御部90が実行する第2初期不良判定(判定a2)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図12は、第2初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第2初期不良判定において、制御部90は、第1〜第5接続用リレー71〜75、第1検知用リレー82、及び第2検知用リレー86のそれぞれを判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0102】
具体的には、
図11及び
図12において、制御部90は、
図10に示す状態から、第4接続用リレー74を閉じる(ステップST21)。次に、制御部90は、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも通電を検知したか否かを判定する(ステップST22)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST23)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST24)。
【0103】
ここで、第2初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、下記の原因a21〜a27のいずれかであると考えられる。
原因a21:
図13に示すように、第1接続用リレー71が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1通電検知部81が通電を検知し、且つ第2通電検知部85が非通電を検知した状態となる。
原因a22:
図14に示すように、第5接続用リレー75が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1通電検知部81が非通電を検知し、且つ第2通電検知部85が通電を検知した状態となる。
【0104】
原因a23:
図15に示すように、第3接続用リレー73が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1通電検知部81が非通電を検知し、且つ第2通電検知部85が通電を検知した状態となる。
原因a24:
図16に示すように、第2接続用リレー72が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1通電検知部81が非通電を検知し、且つ第2通電検知部85が通電を検知した状態となる。
【0105】
原因a25:
図12において、第4接続用リレー74が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知した状態となる。
原因a26:
図12において、第1検知用リレー82が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知した状態となる。
原因a27:
図12において、第2検知用リレー86が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知した状態となる。
【0106】
したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第2初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第1〜第5接続用リレー71〜75、第1検知用リレー82、及び第2検知用リレー86のいずれかの固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0107】
図17は、制御部90が実行する第3初期不良判定(判定a3)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図18は、第3初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第3初期不良判定において、制御部90は、第2接続用リレー72を判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0108】
具体的には、
図17及び
図18において、制御部90は、
図12に示す状態から、第2接続用リレー72を閉じた後(ステップST31)、第1検知用リレー82を開ける(ステップST32)。次に、制御部90は、第1通電検知部81が非通電を検知し、且つ第2通電検知部85が通電を検知したか否かを判定する(ステップST33)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST34)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST35)。
【0109】
ここで、第3初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、
図18において、第2接続用リレー72が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第3初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第2接続用リレー72の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0110】
図19は、制御部90が実行する第4初期不良判定(判定a4)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図20は、第4初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第4初期不良判定において、制御部90は、第3接続用リレー73を判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0111】
具体的には、
図19及び
図20において、制御部90は、
図18に示す状態から、第3接続用リレー73を閉じた後(ステップST41)、第2接続用リレー72を開ける(ステップST42)。次に、制御部90は、第1通電検知部81が非通電を検知し、且つ第2通電検知部85が通電を検知したか否かを判定する(ステップST43)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST44)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST45)。
【0112】
ここで、第4初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、
図20において、第3接続用リレー73が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第4初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第3接続用リレー73の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0113】
図21は、制御部90が実行する第5初期不良判定(判定a5)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図22は、第5初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第5初期不良判定において、制御部90は、第5接続用リレー75を判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0114】
具体的には、
図21及び
図22において、制御部90は、
図20に示す状態から、第5接続用リレー75を閉じた後(ステップST51)、第3接続用リレー73を開ける(ステップST52)。次に、制御部90は、第1通電検知部81が非通電を検知し、且つ第2通電検知部85が通電を検知したか否かを判定する(ステップST53)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST54)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST55)。
【0115】
ここで、第5初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、
図22において、第5接続用リレー75が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第5初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第5接続用リレー75の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0116】
図23は、制御部90が実行する第6初期不良判定(判定a6)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図24は、第6初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第6初期不良判定において、制御部90は、第1検知用リレー82を判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0117】
具体的には、
図23及び
図24において、制御部90は、
図22に示す状態から、第5接続用リレー75を開ける(ステップST61)。次に、制御部90は、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知したか否かを判定する(ステップST62)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST63)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST64)。
【0118】
ここで、第6初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、
図25に示すように、第1検知用リレー82が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第6初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第1検知用リレー82の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0119】
図26は、制御部90が実行する第7初期不良判定(判定a7)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図27は、第7初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第7初期不良判定において、制御部90は、第2検知用リレー86を判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0120】
具体的には、
図26及び
図27において、制御部90は、
図24に示す状態から、第1検知用リレー82を閉じた後(ステップST71)。第2検知用リレー86を開ける(ステップST72)。次に、制御部90は、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知したか否かを判定する(ステップST73)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST74)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST75)。
【0121】
ここで、第7初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、
図28に示すように、第2検知用リレー86が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第7初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第2検知用リレー86の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0122】
図29は、制御部90が実行する第8初期不良判定(判定a8)の処理内容を示すフローチャートである。また、
図30は、第8初期不良判定を実行したときの各リレーの開閉状態を示す電気回路図である。第8初期不良判定において、制御部90は、第1接続用リレー71を判定対象のリレーとして、当該リレーの動作不良を判定する。
【0123】
具体的には、
図29及び
図30において、制御部90は、
図27に示す状態から、第1接続用リレー71を閉じる(ステップST81)。次に、制御部90は、第1通電検知部81が通電を検知し、且つ第2通電検知部85が非通電を検知したか否かを判定する(ステップST82)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST83)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST84)。
【0124】
ここで、第8初期不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、
図30において、第1接続用リレー71が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された初期不良判定制御の履歴情報から、第8初期不良判定により初期不良判定制御が終了したことを確認することで、第1接続用リレー71の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0125】
図7に戻り、制御部90は、第1〜第8初期不良判定の判定結果が全て否定的となり、ステップST5で肯定的であると判定された場合、つまり接続用リレー71〜75及び検知用リレー82,86のいずれにも動作不良が発生していない場合、第8初期不良判定を終了した状態から、作業用リレー回路70及び検知回路80が、初期不良判定制御(第1初期不良判定)を行う前の状態となるように、所定のリレーを開閉制御する。
【0126】
具体的には、制御部90は、第8初期不良判定を終了した状態(
図30参照)から、第1接続用リレー71を開けた後(ステップST7)、第1検知用リレー82を開ける(ステップST8)。これにより、作業用リレー回路70及び検知回路80は、
図8に示すように、初期不良判定制御を行う前の状態に戻る。
【0127】
以上のように、制御部90により第1〜第8初期不良判定を行うことで、検知回路80の第1及び第2通電検知部81,85の検知結果に基づいて、第1〜第5接続用リレー71〜75の各動作不良を判定することができる。
【0128】
その際、検知回路80の通電検知部の個数(2個)は、作業用リレー回路70の判定対象となる接続用リレーの個数(5個)よりも少ないため、接続用リレーの動作不良を点検するテスターを、判定対象の接続用リレーの個数と同数個(5個)設ける場合に比べて、安価な構成で複数の接続用リレーの動作不良を点検することができる。
また、第2初期不良判定、第6初期不良判定及び第7初期不良判定を行うことで、第1及び第2検知用リレー82,86の各動作不良も判定することができる。
【0129】
[給電制御(給電時不良判定制御)]
図31は、制御部90が実行する給電制御(給電時不良判定制御を含む)の処理内容を示すフローチャートである。以下、
図31を参照しつつ、給電制御の処理手順について説明する。制御部90は、まず、メインスイッチ34が「OFF」の状態から「積込」又は「排出」に切り替え操作されたときの操作信号が入力されるのを待つ(ステップST101)。制御部90は、前記操作信号が入力されると(ステップST101でYesの場合)、給電時不良判定制御の第1給電時不良判定を行う(ステップST102)。
【0130】
図32は、制御部90が実行する第1給電時不良判定(判定b1)の処理内容を示すフローチャートである。第1給電時不良判定を行う前の状態では、
図8に示すように、作業用リレー回路70の接続用リレー71〜75は全て開いており、検知回路80の検知用リレー82,86も全て開いている。
【0131】
第1給電時不良判定において、本実施形態の制御部90は、第1〜第3接続用リレー71〜73及び第5接続用リレー75のそれぞれを第1の判定対象のリレーとして、当該リレーが閉じた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定するとともに、第4接続用リレー73、第1検知用リレー82及び第2検知用リレー86のそれぞれを第2の判定対象のリレーとして、当該リレーが開いた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定する。
【0132】
具体的には、
図32において、制御部90は、
図8に示す状態から、第1検知用リレー82及び第2検知用リレー86をこの順に閉じた後(ステップST121,ST122)、第4接続用リレー74を閉じる(ステップST123)。これにより、電気回路は、上述の第2初期不良判定を実行したときと同じ
図12に示す状態となる。
【0133】
図12及び
図32において、次に、制御部90は、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも通電を検知したか否かを判定する(ステップST124)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記第1及び第2の判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST125)、判定結果が否定的である場合には、前記第1又は第2の判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST126)。
【0134】
ここで、第1給電時不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、上述の第2初期不良判定の判定結果が否定的となる原因と同様に、上記原因a21〜a27のいずれかであると考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された給電時不良判定制御の履歴情報から、第1給電時不良判定により給電時不良判定制御が終了したことを確認することで、第1〜第5接続用リレー71〜75、第1検知用リレー82、及び第2検知用リレー86のいずれかの固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0135】
なお、第1給電時不良判定では、少なくとも、第1接続用リレー71、第3接続用リレー73及び第5接続用リレー75のそれぞれが閉じた状態で固着した場合に起因する動作不良、並びに、第1検知用リレー82及び第2検知用リレー86のそれぞれが開いた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定すればよい。その理由は、以下の通りである。
【0136】
すなわち、第1接続用リレー71又は第5接続用リレー75が閉じた状態で固着すると、ヒューズ76が切れて、バッテリ4とコンデンサ24aとの間の接続電路L10が遮断する恐れがあるためである。また、第3接続用リレー73が閉じた状態で固着すると、接続電路L10に大電流が流れて、短絡気味にコンデンサ24aが充電されてしまい、コンデンサ24aが破損する恐れがあるためである。さらに、第1検知用リレー82又は第2検知用リレー86が開いた状態で固着すると、そもそも第1通電検知部81又は第2通電検知部85で各リレーの動作不良を判定することができなくなるためである。
【0137】
図31に戻り、制御部90は、第1給電時不良判定が終了すると(ステップST102)、その判定において前記判定対象のリレーに動作不良が発生しているという判定結果となったか否かを確認する(ステップST103)。
ステップST103の確認結果が肯定的である場合、制御部90は給電時不良判定制御の処理を終了する。一方、ステップST103の確認結果が否定的である場合、制御部90は、給電時不良判定制御の第2給電時不良判定を行う(ステップST104)。
【0138】
図33は、制御部90が実行する第2給電時不良判定(判定b2)の処理内容を示すフローチャートである。第2給電時不良判定において、制御部90は、第2接続用リレー72を判定対象のリレーとして、当該リレーが開いた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定する。この判定を行う理由は以下の通りである。すなわち、第2接続用リレー72が開いた状態で固着すると、コンデンサ24aが制限抵抗77を介して充電されないため、その後に第2接続用リレー72を閉じたときに、短絡気味にコンデンサ24aが充電されてしまい、コンデンサ24aが破損する恐れがあるためである。
【0139】
図33に示す第2給電時不良判定において、制御部90は、
図12に示す状態から、第2接続用リレー72を閉じた後(ステップST131)、第1検知用リレー82を開ける(ステップST132)。これにより、電気回路は、上述の第3初期不良判定を実行したときと同じ
図18に示す状態となる。
【0140】
図18及び
図33において、次に、制御部90は、第1通電検知部81が非通電を検知し、且つ第2通電検知部85が通電を検知したか否かを判定する(ステップST133)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST134)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST135)。
【0141】
ここで、第2給電時不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、
図18において、第2接続用リレー72が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知している場合が考えられる。したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された給電時不良判定制御の履歴情報から、第2給電時不良判定により給電時不良判定制御が終了したことを確認することで、第2接続用リレー72の固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0142】
なお、本実施形態の給電時不良判定制御では、第4接続用リレー74、第1検知用リレー82及び第2検知用リレー86のそれぞれが閉じた状態で固着した場合に起因する動作不良、並びに、第1接続用リレー71、第3接続用リレー73及び第5接続用リレー75のそれぞれが開いた状態で固着した場合に起因する動作不良は判定しない。その理由は以下の通りである。
【0143】
すなわち、第4接続用リレー74が閉じた状態で固着した場合、第4接続用リレー74は低電圧側に設けられており、このような状態でも、第1〜第3接続用リレー71〜73を開閉して電動モータ23に電力供給することで、作業機器を駆動させることができるためである。また、第1検知用リレー82又は第2検知用リレー86が閉じた状態で固着した場合は、電動モータ23に電力供給して作業機器を駆動させているときに、第1通電検知部81又は第2通電検知部85にも電流が流れるが、その電流は第1直列抵抗83又は第2直列抵抗87によって小さくなり、安全上の問題は生じないためである。
【0144】
また、第5接続用リレー75が開いた状態で固着した場合は、このような状態であっても、第1〜第3接続用リレー71〜73を開閉して電動モータ23に電力供給することで、作業機器を駆動させることができるためである。さらに、第1接続用リレー71及び第3接続用リレー73のいずれかが開いた状態で固着した場合は、電動モータ23への電力供給が不可能となって、単に作業機器を駆動させることができないだけで、安全上の問題は生じないためである。
【0145】
図31に戻り、制御部90は、第2給電時不良判定が終了すると(ステップST104)、その判定において前記判定対象のリレーに動作不良が発生しているという判定結果となったか否かを確認する(ステップST105)。このステップST105の確認結果が肯定的である場合、制御部90は給電時不良判定制御の処理を終了する。
【0146】
一方、ステップST105の確認結果が否定的である場合、つまり第1及び第2給電時不良判定の判定結果が全て否定的であり、判定対象の接続用リレー71〜75及び検知用リレー82,86のいずれにも動作不良が発生していない場合には、第2給電時不良判定を終了した状態から、バッテリ4からインバータ24に電力供給するために、第1給電時リレー開閉(工程b3)を実行する。
【0147】
具体的には、制御部90は、第2給電時不良判定を終了した状態(
図18参照)から、第1接続用リレー71を閉じた後(ステップST106)、第2検知用リレー86を開ける(ステップST107)。これにより、
図34の太線で示す電力経路が形成され、バッテリ4から制限抵抗77を介してインバータ24に電力が供給され、コンデンサ24aの充電が開始される。
【0148】
図31及び
図34において、次に、制御部90は、第2給電時リレー開閉(工程b4)を実行する。具体的には、制御部90は、第2検知用リレー86を開けた時点から所定時間(コンデンサ24aの充電が完了するまでに必要な時間)が経過した後(ステップST108)、第3接続用リレー73を閉じてから、第2接続用リレー72を開ける。これにより、
図35の太線で示す電力経路が形成され、バッテリ4からインバータ24を介して電動モータ23に電力が供給される。
【0149】
以上のように、制御部90により第1及び第2給電時不良判定を行うことで、検知回路80の第1及び第2通電検知部81,85の検知結果に基づいて、作業用リレー回路70の所定数(5個)の接続用リレー(第1〜第5接続用リレー71〜75)の各動作不良を判定することができる。その際、検知回路80の通電検知部の個数(2個)は、判定対象となる接続用リレーの個数(5個)よりも少ないため、接続用リレーの動作不良を点検するテスターを、判定対象となる所定数の接続用リレーの個数と同数個(5個)設ける場合に比べて、安価な構成で複数の接続用リレーの動作不良を点検することができる。また、第1給電時不良判定を行うことで、第1及び第2検知用リレー82,86の各動作不良も判定することができる。
【0150】
さらに、給電操作スイッチ(メインスイッチ34)が操作されると、制御部90が給電時不良判定制御を行った後に、所定の接続用リレー71〜73及び検知用リレー86を開閉することで、電動モータ23に電力が供給される。したがって、給電操作スイッチが操作されると、電動モータ23に電力供給するための各接続用リレーの開閉動作を行いながら、給電時不良判定制御が行われるので、複数の接続用リレーの動作不良を簡単かつ迅速に点検することができる。
【0151】
[遮断制御(遮断時不良判定制御)]
図36は、制御部90が実行する遮断制御(遮断時不良判定制御を含む)の処理内容を示すフローチャートである。以下、
図36を参照しつつ、遮断制御の処理手順について説明する。制御部90は、まず、メインスイッチ34が「積込」又は「排出」の状態から「OFF」に切り替え操作されたときの操作信号が入力されるのを待つ(ステップST201)。制御部90は、前記操作信号が入力されると(ステップST201でYesの場合)、遮断時不良判定制御の第1遮断時不良判定を行う(ステップST202)。
【0152】
図37は、制御部90が実行する第1遮断時不良判定(判定c1)の処理内容を示すフローチャートである。第1遮断時不良判定を行う前の状態では、
図35に示すように、作業用リレー回路70の接続用リレー71,73,74は全て閉じており、接続用リレー72,75は全て開いている。また、検知回路80の検知用リレー82,86は全て開いている。
【0153】
第1遮断時不良判定において、本実施形態の制御部90は、第1接続用リレー71を第1の判定対象のリレーとして、当該リレーが閉じた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定するとともに、第1検知用リレー82及び第2検知用リレー86を第2の判定対象のリレーとして、当該リレーが開いた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定する。
【0154】
前記動作不良c101及び動作不良c102の判定を行う理由は以下の通りである。
すなわち、第1接続用リレー71が閉じた状態で固着すると、電圧値が400Vのバッテリ4に接続される接続電路L10が短絡して危険となるためである。また、第1検知用リレー82又は第2検知用リレー82が開いた状態で固着すると、そもそも第1通電検知部81又は第2通電検知部85で各リレーの動作不良を判定することができなくなるためである。
【0155】
図37に示す第1遮断時不良判定において、制御部90は、
図35に示す状態から、第1検知用リレー82及び第2検知用リレー86をこの順に閉じた後(ステップST221,ST222)、第1接続用リレー71及び第3接続用リレー73をこの順に開けて(ステップST223,ST224)、
図38に示す状態とする。
【0156】
図37及び
図38において、次に、制御部90は、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも通電を検知したか否かを判定する(ステップST225)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記第1及び第2の判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST226)、判定結果が否定的である場合には、前記第1又は第2の判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST227)。
【0157】
ここで、第1遮断時不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、下記の原因c11〜c13のいずれかであると考えられる。
原因c11:
図39に示すように、第1接続用リレー71が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1通電検知部81が通電を検知し、且つ第2通電検知部85が非通電を検知した状態となる。
原因c12:
図38において、第1検知用リレー82が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知した状態となる。
原因c13:
図38において、第2検知用リレー86が開いた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されないことで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知した状態となる。
【0158】
したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された遮断時不良判定制御の履歴情報から、第1遮断時不良判定により遮断時不良判定制御が終了したことを確認することで、第1接続用リレー71、第1検知用リレー82、及び第2検知用リレー86のいずれかの固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0159】
図36に戻り、制御部90は、第1遮断時不良判定が終了すると(ステップST202)、その判定において前記判定対象のリレーに動作不良が発生しているという判定結果となったか否かを確認する(ステップST203)。
ステップST203の確認結果が肯定的である場合、制御部90は遮断時不良判定制御の処理を終了する。一方、ステップST203の確認結果が否定的である場合、制御部90は、遮断時不良判定制御の第2遮断時不良判定を行う(ステップST204)。
【0160】
図40は、制御部90が実行する第2遮断時不良判定(判定c2)の処理内容を示すフローチャートである。第2遮断時不良判定において、本実施形態の制御部90は、第2接続用リレー72、第3接続用リレー73、及び第2検知用リレー86のそれぞれを判定対象のリレーとして、当該リレーが閉じた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定する。具体的には、
図40において、制御部90は、
図38に示す状態から、第2検知用リレー86を開けて(ステップST231)、
図41に示す状態とする。
【0161】
図40及び
図41において、次に、制御部90は、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも非通電を検知したか否かを判定する(ステップST232)。そして、制御部90は、判定結果が肯定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良は発生していないと判定し(ステップST233)、判定結果が否定的である場合には、前記判定対象のリレーに動作不良が発生していると判定する(ステップST234)。
【0162】
ここで、第2遮断時不良判定の判定結果が否定的となる原因としては、下記の原因c21〜c23のいずれかであると考えられる。
原因c21:
図42に示すように、第3接続用リレー73が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1通電検知部81が通電を検知し、且つ第2通電検知部85が非通電を検知した状態となる。
原因c22:
図43に示すように、第2接続用リレー72が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1通電検知部81が通電を検知し、且つ第2通電検知部85が非通電を検知した状態となる。
原因c23:
図44に示すように、第2検知用リレー86が閉じた状態で固着し、図中の太線で示す電力経路が形成されることで、第1及び第2通電検知部81,85がいずれも通電を検知した状態となる。
【0163】
したがって、作業者は、例えば制御部のメモリ等に記憶された遮断時不良判定制御の履歴情報から、第2遮断時不良判定により遮断時不良判定制御が終了したことを確認することで、第2接続用リレー72、第3接続用リレー73、及び第2検知用リレー86のいずれかの固着に起因した動作不良である可能性が高いと判断することができる。
【0164】
なお、第2遮断時不良判定では、少なくとも、第3接続用リレー73が閉じた状態で固着した場合に起因する動作不良を判定すればよい。この動作不良の判定を必須としている理由は、以下の通りである。すなわち、第3接続用リレー73が閉じた状態で固着すると、コンデンサ24aに充電された電力を制限抵抗77によって安全に放電させることができなくなるためである。
【0165】
また、本実施形態の遮断時不良判定制御では、第4接続用リレー74、第5接続用リレー75及び第1検知用リレー82のそれぞれが閉じた状態で固着した場合に起因する動作不良、並びに、第1接続用リレー71、第3接続用リレー73及び第4接続用リレー74のそれぞれが開いた状態で固着した場合に起因する動作不良は判定しない。その理由は以下の通りである。
【0166】
すなわち、第4接続用リレー74が閉じた状態で固着した場合、第4接続用リレー74は低電圧側であり、このような状態でも、第1〜第3接続用リレー71〜73を開閉して電動モータ23に電力供給することで、作業機器を駆動させることができるためである。また、第5接続用リレー75が閉じた状態で固着した場合は、第1給電時不良判定で既に判定しているためである。また、第1検知用リレー82が閉じた状態で固着した場合は、電動モータ23に電力供給して作業機器を駆動させているときに、第1通電検知部81にも電流が流れるが、その電流は第1直列抵抗83によって小さくなり、安全上の問題は生じないためである。
【0167】
また、第1接続用リレー71及び第3接続用リレー73のいずれかが開いた状態で固着した場合は、電動モータ23への電力供給が不可能となって、単に作業機器を駆動させることができないだけで、安全上の問題は生じないためである。さらに、第4接続用リレー75が開いた状態で固着した場合は、第1給電時不良判定で既に判定しているためである。
【0168】
図36に戻り、制御部90は、第2遮断時不良判定が終了すると(ステップST204)、その判定において前記判定対象のリレーに動作不良が発生しているという判定結果となったか否かを確認する(ステップST205)。このステップST205の確認結果が肯定的である場合、制御部90は遮断時不良判定制御の処理を終了する。
【0169】
一方、ステップST205の確認結果が否定的である場合、つまり第1及び第2遮断時不良判定の判定結果が全て否定的であり、判定対象の接続用リレー71〜73及び検知用リレー82,86のいずれにも動作不良が発生していない場合には、第2遮断時不良判定を終了した状態から、コンデンサ24aを放電するために、第1遮断時リレー開閉(工程c3)を実行する。
【0170】
具体的には、制御部90は、第2遮断時不良判定が終了した状態(
図41参照)から、第5接続用リレー75及び第2接続用リレー72をこの順に閉じた後(ステップST206,ST207)、第4接続用リレー74を開ける(ステップST208)。これにより、
図45の太線で示す電力経路が形成され、コンデンサ24aの放電が開始される。
【0171】
図36及び
図45において、次に、制御部90は、第2遮断時リレー開閉(工程c4)を実行する。具体的には、制御部90は、第4接続用リレー74を開けた時点から所定時間(コンデンサ24aの放電が完了するまでに必要な時間)が経過した後(ステップST209)、第2接続用リレー72、第5接続用リレー75、及び第1検知用リレー82をこの順に開ける(ステップST210,ST211,ST212)。これにより、
図8に示す状態に戻り、バッテリ4から電動モータ23への電力供給は遮断される。
【0172】
以上のように、制御部90により第1及び第2遮断時不良判定を行うことで、検知回路80の第1及び第2通電検知部81,85の検知結果に基づいて、作業用リレー回路70の所定数(3個)の接続用リレー(第1〜第3接続用リレー71〜73)の各動作不良を判定することができる。その際、検知回路80の通電検知部の個数(2個)は、判定対象となる接続用リレーの個数(3個)よりも少ないため、接続用リレーの動作不良を点検するテスターを、判定対象となる所定数の接続用リレーの個数と同数個(3個)設ける場合に比べて、安価な構成で複数の接続用リレーの動作不良を点検することができる。また、第1及び第2遮断時不良判定を行うことで、第1及び第2検知用リレー82,86の各動作不良も判定することができる。
【0173】
さらに、遮断操作スイッチ(メインスイッチ34)が操作されると、制御部90が遮断時不良判定制御を行った後に、所定の接続用リレー72,74,75及び検知用リレー82を開閉制御することで、電動モータ23への電力供給が遮断される。したがって、遮断操作スイッチが操作されると、電動モータ23への電力供給を遮断するための各接続用リレーの開閉動作を行いながら、遮断時不良判定制御が行われるので、複数の接続用リレーの動作不良を簡単かつ迅速に点検することができる。
【0174】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0175】
例えば、本実施形態では、初期不良判定制御、給電時不良判定制御、及び遮断時不良判定制御は、全て同じ制御部90によって実行されるが、これらの制御が互いに異なる制御部によって実行されてもよいし、1つの制御が他の2つの制御と異なる制御部によって実行されていてもよい。また、本実施形態では、初期不良判定制御、給電時不良判定制御、及び遮断時不良判定制御が行われるが、いずれか1つの制御だけが行われるものであってもよい。
【0176】
また、積込装置Tは、押込板108と回転板115との協働により塵芥を積み込む回転板式であるが、押込板のみで塵芥を積み込むプレス式であってもよい。また、本実施形態の塵芥収集車1は、塵芥収容箱2をダンプさせることにより塵芥を外部へ排出しているが、塵芥収容箱内において前後移動可能に設けられた排出板により塵芥を外部へ排出するものであってもよい。
【0177】
また、本実施形態では、1つのバッテリ4に、2つの負荷(車両走行用駆動部D1及び作業用駆動部D2)が接続されているが、3つ以上の負荷(例えば、車両走行用駆動部D1、及び2つ以上のインバータ付き電動モータからなる作業用駆動部)が接続されていてもよいし、1つの負荷(例えば作業機器専用のバッテリ)が接続されていてもよい。
【0178】
また、本実施形態の作業用駆動部D2は、油圧ポンプ22及び油圧アクチュエータ(スイングシリンダ20、押込シリンダ112、油圧モータ117、ダンプシリンダ119)を介して塵芥収集機器を駆動しているが、電動アクチュエータにより塵芥収集機器を直接駆動してもよい。また、本発明は、塵芥収集車以外に、他の作業機器を搭載した作業車両にも適用することができる。