特許第6768558号(P6768558)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大王製紙株式会社の特許一覧

特許6768558携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット
<>
  • 特許6768558-携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット 図000002
  • 特許6768558-携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット 図000003
  • 特許6768558-携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット 図000004
  • 特許6768558-携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット 図000005
  • 特許6768558-携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット 図000006
  • 特許6768558-携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット 図000007
  • 特許6768558-携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768558
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/08 20060101AFI20201005BHJP
【FI】
   B65D83/08 D
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-36621(P2017-36621)
(22)【出願日】2017年2月28日
(65)【公開番号】特開2018-140813(P2018-140813A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2019年9月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】辻 馨子
【審査官】 新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭58−052171(JP,U)
【文献】 特開昭51−016190(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み部を有する袋体と、
前記袋体の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す取出孔を有する取出部と、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記取出孔を閉塞する閉塞部材と、
を備え
前記袋体は第1小袋と第2小袋とを備え、
前記折り畳み部は、前記第1小袋と前記第2小袋との接続部に形成され、
前記取出部は、前記第1小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第1取出孔を有する第1取出部と、前記第2小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第2取出孔を有する第2取出部と、を備え、
前記閉塞部材は、前記第1取出孔を囲む第1突出部と、前記第2取出孔を囲む第2突出部と、を備え、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記第1突出部と前記第2突出部とが嵌合して、前記第1取出孔と前記第2取出孔とを閉塞することを特徴とする携帯用衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項2】
折り畳み部を有する袋体と、
前記袋体の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す取出孔を有する取出部と、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記取出孔を閉塞する閉塞部材と、
を備え、
前記袋体は第1小袋と第2小袋とを備え、
前記折り畳み部は、前記第1小袋と前記第2小袋との接続部に形成され、
前記取出部は、前記第1小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第1取出孔を有する第1取出部と、前記第2小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第2取出孔を有する第2取出部と、を備え、
前記閉塞部材は、前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に前記第1取出部と前記第2取出部との間に位置する蓋体と、前記第1取出孔を囲む第1突出部と、前記第2取出孔を囲む第2突出部と、を備え、
前記蓋体は、一面に備えられた第3突出部と、他面に備えられた第4突出部と、を備え、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記第1突出部と前記第3突出部とが嵌合して前記第1取出孔を閉塞し、前記第2突出部と前記第4突出部とが嵌合して前記第2取出孔を閉塞することを特徴とする携帯用衛生用薄葉紙収納容器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の携帯用衛生用薄葉紙収納容器が複数接続されてなることを特徴とする携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばウェットシートやウェットティッシュ等の衛生用薄葉紙を収納する携帯用衛生用薄葉紙収納容器としては、その外面側に開口部が設けられ、当該開口部から衛生用薄葉紙を取り出して使用するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1−124582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような携帯用衛生用薄葉紙収納容器においては、開口部が外面側に設けられているため、例えば鞄に入れて携帯した際には、開口部を閉塞する部材が鞄の中の他の内容物に引っ掛かり、知らない間に開口部が開放状態となってしまうことがある。この場合、開放状態となってしまったことに気付くのが遅れると、内部の衛生用薄葉紙が乾燥して、使用できなくなってしまう可能性がある。
【0005】
本発明の課題は、開口部が知らない間に開放状態となってしまうことを防止することができる携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、携帯用衛生用薄葉紙収納容器において、
折り畳み部を有する袋体と、
前記袋体の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す取出孔を有する取出部と、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記取出孔を閉塞する閉塞部材と、
を備え
前記袋体は第1小袋と第2小袋とを備え、
前記折り畳み部は、前記第1小袋と前記第2小袋との接続部に形成され、
前記取出部は、前記第1小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第1取出孔を有する第1取出部と、前記第2小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第2取出孔を有する第2取出部と、を備え、
前記閉塞部材は、前記第1取出孔を囲む第1突出部と、前記第2取出孔を囲む第2突出部と、を備え、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記第1突出部と前記第2突出部とが嵌合して、前記第1取出孔と前記第2取出孔とを閉塞することを特徴とする
本発明によれば、取出孔が知らない間に開放状態となってしまうことを防止することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、携帯用衛生用薄葉紙収納容器において、
折り畳み部を有する袋体と、
前記袋体の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す取出孔を有する取出部と、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記取出孔を閉塞する閉塞部材と、
を備え、
前記袋体は第1小袋と第2小袋とを備え、
前記折り畳み部は、前記第1小袋と前記第2小袋との接続部に形成され、
前記取出部は、前記第1小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第1取出孔を有する第1取出部と、前記第2小袋の内部に収納された衛生用薄葉紙を取り出す第2取出孔を有する第2取出部と、を備え、
前記閉塞部材は、前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に前記第1取出部と前記第2取出部との間に位置する蓋体と、前記第1取出孔を囲む第1突出部と、前記第2取出孔を囲む第2突出部と、を備え、
前記蓋体は、一面に備えられた第3突出部と、他面に備えられた第4突出部と、を備え、
前記袋体が前記折り畳み部において折り畳まれた際に、前記第1突出部と前記第3突出部とが嵌合して前記第1取出孔を閉塞し、前記第2突出部と前記第4突出部とが嵌合して前記第2取出孔を閉塞することを特徴とする。
本発明によれば、取出孔が知らない間に開放状態となってしまうことを防止することができ、また、収納空間同士が接続されることが好ましくない2種類の衛生用薄葉紙を収納することができる。
【0011】
請求項に記載の発明は、携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニットにおいて、
請求項1又は2に記載の携帯用衛生用薄葉紙収納容器が複数接続されてなることを特徴とする。
本発明によれば、収納スペースを増加することができ、また、収納空間同士が接続されることが好ましくない2種類の衛生用薄葉紙を収納することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、開口部が知らない間に開放状態となってしまうことを防止することができる携帯用衛生用薄葉紙収納容器及び携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器の斜視図である。
図2】(a)は、取出孔を開放状態とした第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器の図1のII-II部における断面図である。(b)は、取出孔を閉塞状態とした第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器の図1のII-II部における断面図である。
図3】内部に衛生用薄葉紙を収納した状態における第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器の図1のII-II部における断面図である。
図4】第2実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器の斜視図である。
図5】(a)は、取出孔を開放状態とした第2実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器の図4のV-V部における断面図である。(b)は、取出孔を閉塞状態とした第2実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器の図4のV-V部における断面図である。
図6】第3実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニットの斜視図である。
図7】取出孔を開放状態とした第3実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニットの図6のVII-VII部における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態である携帯用衛生用薄葉紙収納容器の具体的な態様について、図1から図7に基づいて説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図示例に限定されない。
【0015】
(第1実施形態)
第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器100について、図1から図3に基づいて説明する。
【0016】
(実施形態の構成)
携帯用衛生用薄葉紙収納容器100は、図1から図3に示すように、内部に衛生用薄葉紙Pを収納する空間を有する袋体1と、袋体1に備えられ、衛生用薄葉紙Pを取り出す第1取出孔21を有する第1取出部2と、袋体1に備えられ、衛生用薄葉紙Pを取り出す第2取出孔31を有する第2取出部3と、第1取出孔21と第2取出孔31とを閉塞する閉塞部材4と、から形成されている。
【0017】
(袋体)
袋体1は、図1から図3に示すように、第1小袋11と第2小袋12とを有し、第1小袋11と第2小袋12との接続部に、折り畳み部13が形成されている。
【0018】
(第1小袋)
第1小袋11は、例えば軟質塩化ビニール樹脂等の柔らかく耐水性のある素材により形成された略長方形状のシート状の素材を2枚重ねて端部を接合することにより、内部に収納空間を有すると共に、内部に衛生用薄葉紙Pを収納していない状態において扁平な略長方形状となる袋状に形成され、第1開口孔111と、第1開閉部112と、を有している。
【0019】
第1小袋11は、携帯性を重視して、内部に衛生用薄葉紙Pを収納できる範囲でできる限り小型に形成されることが望ましく、具体的には、内部に衛生用薄葉紙Pが収納されていない状態において、X軸方向(長辺)150mm〜250mm、好ましくは180mm〜240mm、Y軸方向(短辺)110mm〜150mm、好ましくは120mm〜140mm、Z軸方向(厚み)3mm〜10mm、好ましくは4mm〜7mmとなる扁平な略長方形状となるように形成される。
【0020】
第1開口孔111は、第1小袋11の一方の面の長手方向及び短手方向の中央部に略円形状に形成された第1小袋11内部に通じる孔部であり、第1取出部2によって覆われている。
【0021】
第1開閉部112は、第1小袋11の端部の一つに、ファスナー等の開閉手段を備えることにより形成され、開閉手段を閉じた際に気密性が保たれるとともに、開閉手段を開いた際には当該端部の略全体が開放され、衛生用薄葉紙Pを出し入れできる。
なお、第1開閉部112は、折り畳み部13における第2小袋12との接続に用いられる端部以外の端部に備えられる。
【0022】
(第2小袋)
第2小袋12は、第1小袋11と略同一の袋状の部材であり、第2開口孔121と、第2開閉部122と、を有している。
【0023】
第2開口孔121は、第2小袋12の一方の面の長手方向及び短手方向の中央部に略円形状に形成された第2小袋12内部に通じる孔部であり、第2取出部3によって覆われている。
【0024】
第2開閉部122は、第2小袋12の端部の一つに、ファスナー等の開閉手段を備えることにより形成され、開閉手段を閉じた際に気密性が保たれるとともに、開閉手段を開いた際には当該端部の略全体が開放され、衛生用薄葉紙Pを出し入れできる。
なお、第2開閉部122は、折り畳み部13における第1小袋11との接続に用いられる端部以外の端部に備えられる。
【0025】
(折り畳み部)
折り畳み部13は、第1小袋11と、第2小袋12との接続部に形成され、折り畳み部13において、袋体1を折り畳むことができる。
図1から図3に示すように、第1小袋11と第2小袋12とは、折り畳み部13において袋体1が折り畳まれた際に、第1取出部2と第2取出部3とが向かい合うように接続されている。
【0026】
折り畳み部13は、例えば、独立して成形された第1小袋11と第2小袋12とを接着することによって、X軸方向に袋体1の全体にわたり、Y軸方向1mm〜5mm、好ましくは2mm〜3mm、Z軸方向2mm〜5mm、好ましくは3mm〜4mmとなるように形成される。
【0027】
(第1取出部)
第1取出部2は、図1から図3に示すように、例えばプラスチック等の第1小袋11と比較して硬質な材料によって直径40mm〜80mm、好ましくは50mm〜70mmの円形に形成された板状の部材であり、第1小袋11に備えられている。第1取出部2は、中央部に第1取出孔21を有する。
第1取出部2は、第1小袋11の第1開口孔111よりも大型に形成され、第1取出部2が第1開口孔111を覆い、かつ第1開口孔111と第1取出孔21とが重なるように第1小袋11に取り付けられている。
【0028】
(第1取出孔)
第1取出孔21は、第1取出部2の中央部に形成された円形の孔であり、第1小袋11内部から衛生用薄葉紙Pを取り出す際に用いられる。第1取出孔21は、第1小袋11内部から衛生用薄葉紙Pを摘み出すことができる大きさを有する必要があり、具体的には、直径8mm〜15mm、好ましくは10mm〜13mm程度に形成される。
【0029】
(第2取出部)
第2取出部3は、図1から図3に示すように、第1取出部2と略同一の、例えばプラスチック等の材料によって、直径40mm〜80mm、好ましくは50mm〜70mmの円形に形成された板状の部材であり、第2小袋12に備えられている。第2取出部3は、中央部に第2取出孔31を有する。
第2取出部3は、第2小袋12の第2開口孔121よりも大型に形成され、第2取出部3が第2開口孔121を覆い、かつ第2開口孔121と第2取出孔31とが重なるように第2小袋12に取り付けられている。
【0030】
(第2取出孔)
第2取出孔31は、第2取出部3の中央部に形成された円形の孔であり、第2小袋12内部から衛生用薄葉紙Pを取り出す際に用いられる。第2取出孔31は、第2小袋12内部から衛生用薄葉紙Pを摘み出すことができる大きさを有する必要があり、具体的には、直径8mm〜15mm、好ましくは10mm〜13m程度に形成される。
【0031】
(閉塞部材)
閉塞部材4は、図1から図3に示すように、第1取出孔21を囲むように第1取出部2に備えられた第1突出部41と、第2取出孔31を囲むように第2取出部3に備えられた第2突出部42と、を有する。
【0032】
(第1突出部)
第1突出部41は、第1取出孔21の周囲を囲むように、円筒形状に第1取出部2の第1小袋11に接合された面と反対側に向けて突出するように備えられている。第1突出部41は、外径が第2突出部42の内径と略同一となるように形成されている。
【0033】
(第2突出部)
第2突出部42は、第2取出孔31の周囲を囲むように、円筒形状に第2取出部3の第2小袋12に接合された面と反対側に向けて突出するように備えられている。第2突出部42は、内径が第1突出部41の外径と略同一となるように形成されている。
【0034】
なお、図2(b)及び図3に示すように、第1突出部41と、第2突出部42とは、折り畳み部13において袋体1が折り畳まれた際に、第1突出部41が第2突出部42に挿入されるように配置されている。
【0035】
(実施形態の効果)
上記のように、閉塞部材4は、第1突出部41の外径と、第2突出部42の内径とが略同一となるように形成されているため、袋体1を折り畳み部13において折り畳むことで、第1突出部41と第2突出部42とを嵌合させることができる。これによって、袋体1を折り畳み部13で折り畳まれた状態で固定するとともに、第1小袋11内部及び第2小袋12内部の気密性を保つことができる。
この際、第1突出部41と第2突出部42とは、第1小袋11と第2小袋12との間の空間において嵌合することとなるため、携帯用衛生用薄葉紙収納容器100を鞄等に入れた際においても、閉塞部材4が外部から触れられ難くなる。したがって、知らない間に第1突出部41と第2突出部42との嵌合が外れ、第1取出孔21及び第2取出孔31が開放状態となってしまうことを防止することができる。
【0036】
(第2実施形態)
次に第2実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器100Aについて、図4及び図5に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
(実施形態の構成)
携帯用衛生用薄葉紙収納容器100Aは、図4及び図5に示すように、内部に衛生用薄葉紙を収納する空間を有する袋体1と、袋体1に備えられ、衛生用薄葉紙Pを取り出す第1取出孔21を有する第1取出部2と、袋体1に備えられ、衛生用薄葉紙Pを取り出す第2取出孔31を有する第2取出部3と、第1取出孔21と第2取出孔31とを閉塞する閉塞部材4Aと、から形成されている。
【0038】
(閉塞部材)
閉塞部材4Aは、図4及び図5に示すように、第1取出部2に備えられた第1突出部41Aと、第2取出部3に備えられた第2突出部42Aと、袋体1の折り畳み部13に接続され、蓋本体431と第3突出部432と第4突出部433とを備える蓋体43と、を有する。
【0039】
(第1突出部)
第1突出部41Aは、第1取出孔21の周囲を囲むように、円筒形状に第1取出部2の第1小袋11に接合された面と反対側に向けて突出するように備えられている。第1突出部41Aは、外径が第3突出部432の内径と略同一となるように形成されている。
【0040】
(第2突出部)
第2突出部42Aは、第2取出孔31の周囲を囲むように、円筒形状に第2取出部3の第2小袋12に接合された面と反対側に向けて突出するように備えられている。第2突出部42Aは、外径が第4突出部433の内径と略同一となるように形成されている。
【0041】
(蓋体)
蓋体43は、蓋本体431と、蓋本体431の一面に備えられた第3突出部432と、蓋本体431の他面に備えら得た第4突出部433と、を有し、袋体1が折り畳み部13において折り畳まれた際に、第1取出部2と第2取出部3との間に位置するように備えられている。
【0042】
(蓋本体)
蓋本体431は、例えばプラスチック等の材料によって形成された板状の部材であり、折り畳み部13の長手方向中央部付近において、袋体1に接続されている。
【0043】
(第3突出部)
第3突出部432は、円筒形状に第1小袋11側に向けて突出するように、蓋本体431の第1小袋11側の面に備えられている。また、第3突出部432は、内径が第1突出部41Aの外径と略同一となるように形成されている。
また、図5(b)に示すように、第3突出部432は、折り畳み部13において袋体1が折り畳まれた際に、第1突出部41Aが第3突出部432に挿入されるように配置されている。
【0044】
(第4突出部)
第4突出部433は、円筒形状に第2小袋12側に向けて突出するように、蓋本体431の第2小袋12側の面に備えられている。また、第4突出部433は、内径が第2突出部42Aの外径と略同一となるように形成されている。
また、図5(b)に示すように、第4突出部433は、折り畳み部13において袋体1が折り畳まれた際に、第2突出部42Aが第4突出部433に挿入されるように配置されている。
【0045】
(実施形態の効果)
上記のように、閉塞部材4Aは、第1突出部41Aの外径と第3突出部432の内径とが略同一となるように形成され、第2突出部42Aの外径と第4突出部433の内径とが略同一となるように形成されているため、袋体1を折り畳み部13において折り畳むことで、第1突出部41Aと第3突出部432とを嵌合させ、第2突出部42Aと第4突出部433とを嵌合させることができる。
これによって、袋体1を折り畳み部13で折り畳まれた状態で固定するとともに、第1小袋11内部及び第2小袋12内部の気密性を保つことができる。
この際、第1突出部41Aと第3突出部432とは、第1小袋11と蓋本体431との間の空間において嵌合することとなり、また、第2突出部42Aと第4突出部433とは、第2小袋12と蓋本体431との間の空間において嵌合することとなるため、携帯用衛生用薄葉紙収納容器100Aを鞄等に入れた際においても、閉塞部材4Aが外部から触れられ難くなる。したがって、知らない間に第1突出部41Aと第3突出部432との嵌合及び/又は第2突出部42Aと第4突出部433との嵌合が外れ、第1取出孔21及び/又は第2取出孔31が開放状態となってしまうことを防止することができる。
【0046】
さらに、第1取出孔21は、第1突出部41Aと第3突出部432との嵌合によって閉塞され、第2取出孔31は、第2突出部42Aと第4突出部433との嵌合によって閉塞され、第3突出部432と第4突出部433との間には蓋本体431が備えられていることから、第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器100とは異なり、第1小袋11内部の空間と第2小袋12内部の空間とが接続されることはない。
従って、第1小袋11と第2小袋12とに、例えばアルコールとノンアルコールのような性質の異なる薬液を染み込ませたウェットシートを収納した場合等、収納空間同士が接続されることが好ましくない場合においても使用することが可能となる。
【0047】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット1000について、図6及び図7に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0048】
(実施形態の構成)
第3実施形態にかかる携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット1000は、第1実施形態にかかる携帯用衛生用薄葉紙収納容器100、100を2個接続したものである。
【0049】
すなわち、図6及び図7に示すように、2つの携帯用衛生用薄葉紙収納容器100,100を、各々の袋体1の折り畳み部13と平行な端部によって接続することで、携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット1000が形成されている。
【0050】
(実施形態の効果)
第3実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット1000によれば、第1実施形態と同一の効果を得つつ、収納スペースを増加することができる。
さらに、接続されない2つの収納空間が形成されることとなるため、蓋体43を用いずとも、第2実施形態と同様に、収納空間同士が接続されることが好ましくない2種類の衛生用薄葉紙を収納することが可能となる。
【0051】
(変形例)
上記実施形態においては、第1実施形態、第2実施形態のいずれにおいても、袋体1が第1小袋11と第2小袋12とに分割されている場合につき説明したが、袋体が一つの袋状に形成され、内部に単一の収納空間を有するようにしてもよい。この場合も、第1取出部2と第2取出部3との間の所定の位置で袋体を折り畳むことで、第1取出孔21と第2取出孔31とが閉塞される。
また、この場合、取出孔は必ずしも複数必要ないため、取出部は1つでもよく、例えば、第2開口孔121及び第2取出部3を備えず、袋体が折り畳まれた際に第1取出部2と向かい合う位置に、閉塞部材のみが備えられるようにしてもよい。また、第1開口孔111及び第1取出部2を備えず、袋体が折り畳まれた際に第2取出部3と向かい合う位置に、閉塞部材のみが備えられるようにしてもよい。
【0052】
また、第3実施形態においては、第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器100を2つ接続した場合について説明したが、第2実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器100Aを2つ接続することも可能である。また、第1実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器100と、第2実施形態に係る携帯用衛生用薄葉紙収納容器100Aとを接続することも可能である。
また、接続される携帯用衛生用薄葉紙収納容器100又は携帯用衛生用薄葉紙収納容器100Aは2つに限られず、さらに多数の携帯用衛生用薄葉紙収納容器100又は携帯用衛生用薄葉紙収納容器100Aを接続することも可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 袋体
11 第1小袋
12 第2小袋
13 折り畳み部
2 第1取出部(取出部)
21 第1取出孔(取出孔)
3 第2取出部(取出部)
31 第2取出孔(取出孔)
4、4A 閉塞部材
41、41A 第1突出部
42、42A 第2突出部
43 蓋体
431 蓋本体
432 第3突出部
433 第4突出部
100、100A 携帯用衛生用薄葉紙収納容器
1000 携帯用衛生用薄葉紙収納容器ユニット
P 衛生用薄葉紙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7