特許第6768592号(P6768592)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768592
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】3Dプリンタの着色補償プリント方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/241 20170101AFI20201005BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20201005BHJP
   B29C 64/112 20170101ALI20201005BHJP
   B29C 64/209 20170101ALI20201005BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20201005BHJP
   B29C 64/393 20170101ALI20201005BHJP
【FI】
   B29C64/241
   B33Y10/00
   B29C64/112
   B29C64/209
   B33Y50/02
   B29C64/393
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-92323(P2017-92323)
(22)【出願日】2017年5月8日
(65)【公開番号】特開2018-108722(P2018-108722A)
(43)【公開日】2018年7月12日
【審査請求日】2018年12月4日
(31)【優先権主張番号】106100299
(32)【優先日】2017年1月5日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】514008930
【氏名又は名称】三緯國際立體列印科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】XYZprinting, Inc.
(73)【特許権者】
【識別番号】511262603
【氏名又は名称】金寶電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】黄郁庭
(72)【発明者】
【氏名】謝欣達
【審査官】 北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−018297(JP,A)
【文献】 特開2006−130906(JP,A)
【文献】 特開2008−074089(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/107789(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/343704(US,A1)
【文献】 国際公開第2016/003277(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/096324(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/277661(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00−64/40
B33Y 10/00−99/00
B41J 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴射ヘッドモジュール(12)及びプリント作業台(11)を有する3Dプリンタ(1)に運用され、
a01)プロセッサにより3Dオブジェクトがインポートされるステップと、
a02)前記3Dオブジェクトに対し画像スライス処理を行って、各プリント層の画像ファイルをそれぞれ生成し、前記画像ファイル内の色情報に対し色の希薄化処理を行うステップと、
a03)特定角度で回転する角度エディタにより前記3Dオブジェクトに対し角度調整処理が行われるステップと、
a04)角度調整後の前記3Dオブジェクトに対し画像スライス処理を行って、各前記プリント層の補償的画像ファイルを生成し、前記補償的画像ファイル内の色情報に対し色の希薄化処理を行うステップと、
a)前記3Dオブジェクトの前記複数のプリント層の1つについて経路ファイルと前記画像ファイルを取得するステップと、
b)前記経路ファイルに基づき前記噴射ヘッドモジュール(12)上の3D噴射ヘッド(121)を制御して移動させるとともに前記プリント作業台(11)上で前記プリント層に対応するスライスオブジェクト(2)をプリントするステップと、
c)前記画像ファイルに基づき前記噴射ヘッドモジュール(12)上の2D噴射ヘッド(122)を制御して移動させるとともに前記スライスオブジェクト(2)上でインクを噴射して、前記スライスオブジェクト(2)に対し着色動作を行うステップと、
d)前記ステップcの後に、前記噴射ヘッドモジュール(12)を制御して前記プリント作業台(11)に対し回転角度に回転させて位置のずれを生じさせ、その回転角度は前記角度調整処理の前記特定角度と同じとなるステップと、
e)前記補償的画像ファイルによって前記2D噴射ヘッド(122)を制御して再び移動させるとともに前記スライスオブジェクト(2)上でインクを噴射して、前記スライスオブジェクト(2)に対し再度着色を行うステップと、を含む、3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項2】
前記ステップdの後に、前記プリント層の前記補償的画像ファイルを取得するステップd1を更に含む、請求項1に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項3】
前記ステップdは、前記噴射ヘッドモジュール(12)または前記プリント作業台(11)を時計回りまたは反時計回りに90度回転させる、請求項2に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項4】
前記ステップd1は、
d11)前記プリント層の前記画像ファイルを取得するステップと、
d12)前記画像ファイル内に記録された座標情報に対し回転処理を行って、前記補償的画像ファイルを生成するステップと、を含む、請求項3に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項5】
前記ステップaの前に、前記3Dオブジェクトに対しオブジェクトスライス処理を行って、各前記プリント層の前記経路ファイルをそれぞれ生成するステップa05を更に含む、請求項2に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項6】
ステップdは、前記噴射ヘッドモジュール(12)を制御して前記回転角度に回転させるとともに、前記2D噴射ヘッド(122)の前記ステップcにおけるインク噴射方向が前記ステップeにおけるインク噴射方向と異なる、請求項1に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項7】
ステップdは、前記プリント作業台(11)を制御して前記回転角度に回転させるとともに、前記2D噴射ヘッド(122)の前記ステップcにおけるインク噴射方向が前記ステップeにおけるインク噴射方向と同じである、請求項1に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項8】
f)前記プリント層が前記3Dオブジェクトの最後のプリント層であるかどうかを判断するステップと、
g)前記プリント層が前記最後のプリント層でない時に前記噴射モジュール(12)またはプリント作業台(11)に対しリセットプロセスを実行するステップと、
h)前記ステップgの後に、前記ステップaから前記ステップgまでを再度実行して前記3Dオブジェクトの次のプリント層をプリントするステップと、を更に含む、請求項1に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項9】
前記ステップgの後に、前記3D噴射ヘッド(121)または前記2D噴射ヘッド(122)に対し修正プロセスを実行するステップg1を更に含む、請求項8に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項10】
前記2D噴射ヘッド上に少なくとも4個のノズル(15)が設置されており、前記4個のノズル(15)は青色(Cyan)インクと、ローズピンク色(Magenta)インクと、黄色(Yellow)インクと、黒色(Black)インクとをそれぞれ噴射する、請求項1に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【請求項11】
前記4個のノズル(15)は水平を呈して配列されるとともに、前記2D噴射ヘッド(122)は前記4個のノズル(15)の配列方向に沿ってインク噴射を行う、請求項10に記載の3Dプリンタの着色補償プリント方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は3Dプリンタのプリント方法に関するものであり、特に3Dプリンタの着色補償プリント方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
3Dプリンタ技術の成熟、及び3Dプリンタの体積縮小と価格低下により、近年3Dプリンタは実際に極めて速い速度で普及している。そこでプリントの完了した3Dモデルが使用者から更に受け入れられやすくなるようにするため、一部のメーカーはフルカラー3Dモデルをプリントできる3Dプリンタを既に開発した。
【0003】
関連技術において、上記3Dプリンタはプリント時に主に先ずプリント層の経路ファイルに基づき成形材を噴射し、プリント層に対応するスライスオブジェクトをプリントする。続いて、更にプリント層の画像ファイルに基づきプリント済のスライスオブジェクト上にカラーインクを噴射して、スライスオブジェクトに対し着色を行う。こうして、複数の着色後のスライスオブジェクトを積層することによりフルカラー3Dモデルにすることができる。
【0004】
上記3Dプリンタは主に現有2Dプリンタに使用するインク噴射ヘッドを採用して、カラーインクを噴射する。一般に、インク噴射ヘッドは異なる色のインクを保存する複数のインクカートリッジに接続できる。
【0005】
しかしながら、インク噴射ヘッドは3Dプリンタの構造によりX軸、Y軸及びZ軸の3つの方向へ任意に移動できるが、インク噴射ヘッド上の複数のノズルの設置位置による制限を受け、インク噴射ヘッドは同一方向に沿ってのみインクを噴射できるにすぎない。具体的には、インク噴射ヘッドは例えば固定的にX軸方向に沿ってインク噴射を行うことによって、または固定的にY軸に沿ってインク噴射を行うことによって、異なる色のインクを混合して実際に必要な色にすることができる。
【0006】
インク噴射ヘッドは移動過程において同時にインク噴射を行うため、インクは慣性の影響を受けて画像ファイルが指す位置からややそれる。また、噴射されたインクはスライスオブジェクトに吸収された後、成形材の特性に基づき拡散現象を生じることもある。こうなると、着色が完了したスライスオブジェクト上にある複数の点の間で空白の隙間が生じやすくなり、即ち着色が不均等になる状況が生じることがある。着色が完了した複数のスライスオブジェクトを積層した後、それらの空白の隙間により特定のラインが発生することがあり、且つ特定のラインは主にインク噴射ヘッドのインク噴射方向に沿って発生する(図6及び図7参照。図6はインク噴射ヘッドがX軸方向に沿ってインクを噴射することで着色が完了したフルカラー3Dモデルであり、図7はインク噴射ヘッドがY軸方向に沿ってインクを噴射することで着色が完了したフルカラー3Dモデルである)。
【0007】
以上のように、関連技術中のインク噴射ヘッドは同一方向に沿ってのみインク噴射を行うことができるだけであるため、毎回インクを噴射する方向と位置、及び発生することのある慣性及び拡散現象は全て同じになる。このため、同一のスライスオブジェクトに対し複数回の着色動作を繰り返し行ったとしても、特定のラインの発生を完全に解消することはできない。こうなると、プリントが完了したフルカラー3Dモデルの外観に深刻な影響を及ぼすことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は3Dプリンタの着色補償プリント方法を提供するもので、同一のスライスオブジェクトに対し複数回の着色動作を行って、スライスオブジェクトの色をより均等にするとともに着色の隙間の発生を回避する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例では、方法は主に3D噴射ヘッド及び2D噴射ヘッドを有する3Dプリンタに運用するとともに、3Dオブジェクトの経路ファイルに基づき3D噴射ヘッドを制御してプリント作業台上でスライスオブジェクトをプリントするステップと、スライスオブジェクトのプリント完了後に、3Dオブジェクトの画像ファイルに基づき2D噴射ヘッドを制御してプリント済のスライスオブジェクトに対し着色動作を行うステップと、着色動作完了後に、2D噴射ヘッドまたはプリント作業台を制御して回転させて位置のずれを生じさせるステップと、回転後に、2D噴射ヘッドを制御して同じスライスオブジェクトに対し再度着色動作を行うステップと、を含む。
【0010】
関連技術の技術手法と比較すると、本発明は異なる方向から同じスライスオブジェクトに対し複数回の着色動作を行うことができ、これによりスライスオブジェクトの色をより均等にするとともに、スライスオブジェクト上における着色の隙間の発生を効果的に回避する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の具体的実施例における3Dプリンタの概略図である。
図2】本発明の具体的実施例におけるプリントの流れ図である。
図3A】本発明の第1具体的実施例における第1プリント方向概略図である。
図3B】本発明の第2具体的実施例における第2プリント方向概略図である。
図3C】本発明の第3具体的実施例における第2プリント方向概略図である。
図3D】本発明の第4具体的実施例における第2プリント方向概略図である。
図3E】本発明の第5具体的実施例における第2プリント方向概略図である。
図4】本発明の具体的実施例における画像ファイル読み取りの流れ図である。
図5】本発明の具体的実施例におけるスライスの流れ図である。
図6】インク噴射ヘッドがX軸方向に沿ってインクを噴射することで着色が完了したフルカラー3Dモデルである。
図7】インク噴射ヘッドがY軸方向に沿ってインクを噴射することで着色が完了したフルカラー3Dモデルである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここでは本発明の好適な実施例について、図面に基づき以下の通り詳細に説明する。
図1を参照すると、それは本発明の具体的実施例における3Dプリンタ該略図である。本発明では3Dプリンタの着色補償プリント方法(以下、方法と称する)が開示されており、方法は、主に図1に示された3Dプリンタ(以下、プリンタ1と称する)に運用される。
【0013】
図1に示されたように、プリンタ1は主にプリント作業台11及び噴射ヘッドモジュール12を有する。ある実施例では、噴射ヘッドモジュール12は成形材を噴射するための3D噴射ヘッド121と、インクを噴射するための2D噴射ヘッド122とを含む。
【0014】
図1の実施例では、3D噴射ヘッド121と2D噴射ヘッド122とは共に制御バー13上に設置されている。具体的には、3D噴射ヘッド121と2D噴射ヘッド122とは制御バー13の一方で相対する2つの面にそれぞれ設置され、且つプリンタ1は制御バー13を制御することにより3D噴射ヘッド121と2D噴射ヘッド122とをそれぞれ移動させる。その他の実施例では、プリンタ1はまた複数の制御バーを設置できるとともに、異なる制御バーにより3D噴射ヘッド121と2D噴射ヘッド122とをそれぞれ設置するとともに制御することができる。
【0015】
プリンタ1は3Dモデルのプリント動作を行う時、主に3D噴射ヘッド121を制御してプリント作業台11上で成形材を噴射して、3Dオブジェクトの各プリント層に対応するスライスオブジェクトを層ごとに逐一プリントするとともに、2D噴射ヘッド122を制御しプリントが完了した各スライスオブジェクト上にインクを噴射して、各スライスオブジェクトに対し着色を行う。本発明の主な技術的特徴は、2D噴射ヘッド122が一般に同一方向に沿ってのみインク噴射を行うことができるにすぎないため、各スライスオブジェクトの着色が不均等になりやすいという問題を解決するため、下記の各実施方式に基づき同一のスライスオブジェクトに対し着色動作を行うことにある。
【0016】
具体的には、2D噴射ヘッド122上に複数のインクカートリッジ14を設置し、各インクカートリッジ14にそれぞれ異なる色のインクを保存する。図1の実施例では、複数のインクカートリッジ14の数量は、青色(Cyan)インクを保存した第1インクカートリッジ141と、ローズピンク色(Magenta)インクを保存した第2インクカートリッジ142と、黄色(Yellow)インクを保存した第3インクカートリッジ143と、黒色(Black)インクを保存した第4インクカートリッジ144とを含む、少なくとも4個にした場合が例になっている。別の実施例では、複数のインクカートリッジ14をプリンタ1のその他の一に設置することができるとともに、2D噴射ヘッド122上に複数のインクカートリッジ14と同じ数量の複数のノズル(例えば図3Aに示されたノズル15)を設置することができ、それらのノズルはそれぞれ管路により複数のインクカートリッジ14に接続されている。
【0017】
それらのインクカートリッジ14またはノズルは2D噴射ヘッド122上で水平を呈するように配列されているとともに、本実施例では、2D噴射ヘッド122は主にそれらのインクカートリッジ14またはノズルの配列方向に沿ってインク噴射を行い、これにより異なる色のインクで混色を行い、それにより必要な特定の色が得られる。
【0018】
続いて図2を参照すると、それは本発明の具体的実施例のプリントの流れ図である。プリンタ1により3Dオブジェクトに対しプリントを行う前に、先ずコンピュータデバイス(図には示されていない)またはプリンタ1のプロセッサにより3Dオブジェクトに対しスライス処理を行って、3Dオブジェクトをスライスして複数のプリント層にするとともに各プリント層の関連データを取得しなければならない。ある実施例では、プロセッサはスライス処理の実行が完了した後、各プリント層にそれぞれ対応する経路ファイル及び画像ファイルを獲得することができる。
【0019】
具体的には、3Dオブジェクトの各プリント層は全て対応する1個の経路ファイル及び1個の画像ファイルを有し、経路ファイルはプリント層に対応するスライスオブジェクトのオブジェクトプリント経路情報を記録し、画像ファイルはスライスオブジェクトの色のプリント経路情報を記録する。
【0020】
具体的には、プロセッサが3Dオブジェクトに対しスライス処理を行った後、各プリント層のオブジェクトのプリント経路情報と色のプリント経路情報が得られる。上記実施例では、プロセッサはそれらのオブジェクトのプリント経路情報とそれらの色のプリント経路情報に基づき実際にそれらの経路ファイル及びそれらの画像ファイルをエクスポートして、プリンタ1に提供し後続のプリントプロセスにおいて読み取り使用できるようにする。
【0021】
別の実施例では、プロセッサはまたそれらのオブジェクトのプリント経路情報及びそれらの色のプリント経路情報をコンピュータデバイスまたはプリンタ1のメモリに一時保存することができるが、実際にはそれらの経路ファイル及びそれらの画像ファイルをエクスポートしない。この実施例では、プリンタ1は一時保存されたそれらのオブジェクトのプリント経路情報及びそれらの色のプリント経路情報に直接基づいて後続のプリントプロセスを実行する。次の説明では、プリンタ1が実際にエクスポートされたそれらの経路ファイル及びそれらの画像ファイルに基づきプリントプロセスを実行する場合を例にとり、説明を行う。
【0022】
図2に示されているように、3Dオブジェクトに対応する実体3Dモデルをプリントする時、プリンタ1は先ず3Dオブジェクトのうちプリント層の経路ファイルと画像ファイルを取得する(ステップS10)。続いて、プリンタ1は経路ファイルに基づき噴射ヘッドモジュール12上の3D噴射ヘッド121を制御して移動させて、プリント作業台11上でプリント層に対応するスライスオブジェクトをプリントする(ステップS12)。続いて、プリンタ1は更に画像ファイルに基づき噴射ヘッドモジュール12上の2D噴射ヘッド122を制御して移動させるとともに、プリント済のスライスオブジェクト上にインクを噴射して、スライスオブジェクトに対し着色を行う(ステップS14)。
【0023】
ステップS14の後、スライスオブジェクトは既に1回目の着色動作を完了している。ただ、前文に述べたように、着色を完了したスライスオブジェクト上には空白の隙間が残っている可能性がある。スライスオブジェクト上で空白の隙間を解消するため、本実施例では、プリンタ1は異なる方向からスライスオブジェクトに対し2回目の着色動作を行う。
【0024】
図2に示されているように、ステップS14の後、プリンタ1は噴射ヘッドモジュール12を制御してプリント作業台11に対し回転させて、特定角度の位置のずれを発生させる(ステップS16)。90度の位置のずれを例にとると、プリンタ1は噴射ヘッドモジュール12を制御して90度回転させることができ、またはプリント作業台11を制御して90度回転させることができ、または噴射ヘッドモジュール12を制御して時計回りに45度回転させると同時にプリント作業台11を制御して反時計回りに45度回転させて、90度の位置のずれを生じさせることができ、限定は加えない。
【0025】
ある実施例では、噴射ヘッドモジュール12とプリント作業台11の回転が完了した後、プリンタ1は噴射ヘッドモジュール12内の2D噴射ヘッド122を再度制御して移動させるとともに、プリント済であり且つ着色が完了したスライスオブジェクト上にインクを噴射して、スライスオブジェクトに対し再度着色を行うことができる。これにより、異なる方向からスライスオブジェクトに対し再度着色を行って、スライスオブジェクトに対し着色補償を行うことができ、それにより上記の空白の隙間を解消することができる。
【0026】
具体的には、本実施例では3Dオブジェクトは完全対称のオブジェクト(例えば円形、正方形、正三角形等)であり、且つプリンタ1は同じ画像ファイルに基づき噴射ヘッドモジュール12を制御して移動させるとともにインクを噴射させて、プリント済且つ着色が完了したスライスオブジェクトに対し再度着色を行う。3Dオブジェクトは完全対称であるため、同一の画像ファイルを採用して2D噴射ヘッド122を制御し異なる方向から着色を行ったとしても、位置の偏差の問題が生じることはない。
【0027】
別の実施例では(例えば3Dオブジェクトが完全対称のオブジェクトではない場合)、プリンタ1は噴射ヘッドモジュール12とプリント作業台11が回転を完了した後、先ず同じプリント層の補償的画像ファイルを取得し(ステップS18)、また更に補償的画像ファイルに基づき2D噴射ヘッド122を制御して移動させるとともに、既に着色が完了したスライスオブジェクト上でインクを噴射して、スライスオブジェクトに対し再度着色動作を行う(ステップS20)。
【0028】
具体的には、画像ファイル内に記録するのはスライスオブジェクトの色のプリント経路情報であり、また色のプリント経路情報にはスライスオブジェクト上で着色の必要な各点の色情報及び座標情報が含まれる。ある実施例では、補償的画像ファイルは画像ファイルと同じ色情報を記録し、また更に調整後の座標情報も記録し、調製後の座標情報はプリンタ1がステップS16で回転させた特定角度に基づき生成されたものである。
【0029】
図2の実施例では、プリンタ1はステップS16からステップS20までの実行により同じプリント層のスライスオブジェクトに対し2回目の着色動作を行う。ただ、その他の実施例では、プリンタ1はまたステップS16からステップS20までを繰り返し複数回実行して、同じスライスオブジェクトに対し2回以上の着色動作を行うことができ、限定は加えない。
【0030】
ここで提起すべきは、2D噴射ヘッド122はプリンタ1の構造によりX軸、Y軸及びZ軸の3方向へ任意に移動できるが、2D噴射ヘッド122上にある複数のノズルの設置位置により限定されるため、2D噴射ヘッド122は主に同一方向に沿ってのみインク噴射を行うことできるにすぎない点である(後に詳述する)。プリンタ1がステップS16ではプリント作業台11を制御して特定角度に回転させた場合、2D噴射ヘッド122の方向は変更されず、2D噴射ヘッド122のステップS14におけるインク噴射方向はステップS20におけるインク噴射方向と同じになる。
【0031】
これとは逆に、プリンタ1がステップS16において噴射ヘッドモジュール12を制御して特定角度に回転させた場合は、2D噴射ヘッド122の方向は既に変更されたことになる。このため2D噴射ヘッド122のステップS14におけるインク噴射方向はステップS20におけるインク噴射方向とは異なることになる。
【0032】
ステップS20の後、プリンタ1は現在プリントしているプリント層が3Dオブジェクトの最後のプリント層であるかどうかを判断する(ステップS22)。且つ、現在プリントしているプリント層が3Dオブジェクトの最後のプリント層であると判断した時、今回のプリント動作は終了する。
【0033】
現在プリントしているプリント層が3Dオブジェクトの最後のプリント層でない場合、プリンタ1は噴射ヘッドモジュール12またはプリント作業台11に対しリセットプロセスを実行して(ステップS24)、噴射ヘッドモジュール12またはプリント作業台11を最初の角度と位置に戻す。続いて、プリンタ1はステップS10からステップS20までを再度実行して、3Dオブジェクトの次のプリント層をプリントすることができる。
【0034】
具体的には、プリンタ1がステップS16において噴射ヘッドモジュール12に対し回転を実行した場合、ステップS24において、プリンタ1は噴射ヘッドモジュール12に対しリセットプロセスを実行する。プリンタ1がステップS16においてプリント作業台11に対し回転を行った場合、ステップS24において、プリンタ1はプリント作業台11に対しリセットプロセスを実行する。更に、プリンタ1がステップS16において噴射ヘッドモジュール12及びプリント作業台11に対し同時に回転を行った場合、ステップS24において、プリンタ1は噴射ヘッドモジュール12及びプリント作業台11のいずれに対しても同時にリセットプロセスを実行しなければならない。
【0035】
ここで提起すべきは、本発明はスライスオブジェクトに対し2回目の着色動作を行う時に噴射ヘッドモジュール12及び/またはプリント作業台11の角度と位置を調整するため、噴射ヘッドモジュール12及び/またはプリント作業台11がリセットプロセスを実行した後、プリンタ1は選択的に3D噴射ヘッド121または2D噴射ヘッド122に対し修正プロセスを実行することができる点である(ステップS26)。これにより、2D噴射ヘッド122の着色位置を3D噴射ヘッド121のプリント位置まで完全に対応させ、それによりプリンタ1の着色正確度を向上させることになる。
【0036】
続いて図3Aから図3Eまでを参照すると、図3Aは本発明の第1具体的実施例の第1プリント方向概略図であり、図3Bは本発明の第2具体的実施例における第2プリント方向概略図であり、図3Cは本発明の第3具体的実施例における第2プリント方向概略図であり、図3Dは本発明の第4具体的実施例における第2プリント方向概略図であり、図3Eは本発明の第5具体的実施例における第2プリント方向概略図である。
【0037】
本発明のある実施例では、2D噴射ヘッド122上に複数のノズル15が設置されており、具体的には、複数のノズル15は青色インクを噴射する第1ノズル151と、ローズピンク色インクを噴射する第2ノズル152と、黄色インクを噴射する第3ノズル153と、黒色インクを噴射する第4ノズル154とを含む。
【0038】
図3Aに示されているように、プリンタ1は2D噴射ヘッド122を制御してプリント作業台11上で移動させるとともに、プリントするスライスオブジェクト2の上で3D噴射ヘッド121がインク噴射を行って、スライスオブジェクト2に対し1回目の着色動作を行うことができる。図3Aの実施例では、2D噴射ヘッド122上の4個のノズル15は水平を呈して配列されているとともに、2D噴射ヘッド122は4個のノズル15の配列方向に沿ってインク噴射を行う(即ち、2D噴射ヘッド122のインク噴射方向は4個のノズル15の配列方向と同じである)。
【0039】
図3Bの実施例では、プリンタ1は1回目の着色動作完了後にプリント作業台11を制御して90度回転させるとともに、2D噴射ヘッド122を制御してプリント作業台11上のスライスオブジェクト2に対し2回目の着色動作を行う。本実施例では、2D噴射ヘッド122の方向は変わっていないため、2D噴射ヘッド122のインク噴射方向は変わっていない。言い換えると、図3Bの実施例では、2D噴射ヘッド122が1回目の着色動作を行う時のインク噴射方向は2回目の着色動作を行う時のインク噴射方向と同じになる。
【0040】
図3Cの実施例では、プリンタ1は1回目の着色動作完了後にプリント作業台11を制御して45度回転させるとともに、2D噴射ヘッド122を制御してプリント作業台11上のスライスオブジェクト2に対し2回目の着色動作を行う。本実施例では、2D噴射ヘッド122の方向は変わっていないため、2D噴射ヘッド122が1回目の着色動作を行う時のインク噴射方向は依然として2回目の着色動作を行う時のインク噴射方向と同じになる。
【0041】
ここで提起すべきは、プリンタ1が2回目の着色動作を行う時にプリント作業台11を制御して時計回りまたは反時計回りに90度回転させた場合、プロセッサは3Dオブジェクトに対してスライス処理を実行する時に補償的画像ファイルを算出、生成する必要がない点である。
【0042】
ある実施例では、プリンタ1は2回目の着色動作を行う前に、スライスオブジェクトの画像ファイルに対し回転処理を実行して、補償的画像ファイルを直接獲得することができる。本実施例では、回転処理は画像ファイル内の座標情報(一般には座標と行列である)に回転行列(90度または270度)を乗じて、回転の効果を達成させるが、限定は加えない。別の実施例では、プリンタ1は1回目の着色動作を行う時、「行」を単位として画像ファイル内の色情報と座標情報を読み取ることができ、2回目の着色動作を行う時に、更に「列」を単位として画像ファイル内の色情報と座標情報を読み取り、これにより90度または270度の角度の差を補償することができる。
【0043】
続いて、プリンタ1が2回目の着色動作を行う時にプリント作業台11を制御して90度以外のその他任意の角度に回転させた場合、プロセッサは3Dオブジェクトに対しスライス処理を行う時に、同時に補償的画像ファイルを算出、生成しなければならない(後で詳述する)。
【0044】
図3Dの実施例では、プリンタ1は1回目の着色動作完了後に噴射ヘッドモジュール12を制御して(または2D噴射ヘッド122のみを制御して)90度回転させるとともに、回転後の2D噴射ヘッド122を制御してスライスオブジェクト2に対し2回目の着色動作を行う。本実施例では、2D噴射ヘッド122の方向が既に変更されているため、2D噴射ヘッド122のインク噴射方向も変わることになる。言い換えると、図3Dの実施例では、2D噴射ヘッド122が1回目の着色動作を行う時のインク噴射方向は2回目の着色動作を行う時のインク噴射方向と異なることになる。
【0045】
図3Eの実施例では、プリンタ1は1回目の着色動作完了後に噴射ヘッドモジュール12を制御して(または2D噴射ヘッド122のみを制御して)45度回転させるとともに、回転後の2D噴射ヘッド122を制御してスライスオブジェクト2に対し2回目の着色動作を行う。本実施例では、2D噴射ヘッド122の方向は既に変更されているため、2D噴射ヘッド122が1回目の着色動作を行う時のインク噴射方向は2回目の着色動作を行う時のインク噴射方向と異なることになる。
【0046】
同様に、プリンタ1は2回目の着色動作を行う時に2D噴射ヘッド122を制御して時計回りまたは反時計回りに90度回転させた場合、プロセッサはスライス処理を実行する時に補償的画像ファイルを算出、生成する必要はない。これとは逆に、プリンタ1が2回目の着色動作を行う時に2D噴射ヘッド122を制御して90度以外のその他任意の角度に回転させた場合、プロセッサはスライス処理を行うと同時に補償的画像ファイルを算出、生成しなければならない。
【0047】
本発明において、プリンタ1が噴射ヘッドモジュール12またはプリント作業台11を制御して回転させようとする場合及び回転させようとする特定角度がどれだけかについては、プリンタ1で事前に設定することができ、または使用者が手動設定することができ、限定は加えない。
【0048】
続いて図2図4を同時に参照すると、図4は本発明の具体的実施例の画像ファイル読み取りの流れ図である。図4では図2のステップS18について更に詳細な説明が行われているもので、噴射ヘッドモジュール12がプリント作業台11に対し回転する角度が90度の時、噴射ヘッドモジュール12はいかにして同一の画像ファイルにより2回目の着色動作を行うかが説明されている。
【0049】
図4に示されているように、プリンタ1はステップS16において噴射ヘッドモジュール12を制御してプリント作業台11に対し90度回転させた後、プリンタ1は現在プリントしているプリント層の画像ファイルを更に取得する(ステップS180)。続いて、プリンタ1は画像ファイル内に記録された座標情報に対し更に回転処理を行って(ステップS182)、補償的画像ファイルを生成する。こうなると、プリンタ1はプリントの過程においてオリジナルの画像ファイルに基づき補償的画像ファイルを即時に算出するとともに生成することができ、これによりプロセッサがスライス処理を実行する時の作業負荷の量を低減することができる。
【0050】
具体的には、プリンタ1は回転処理を行った後に、回転後の座標情報に基づき補償的画像ファイル生成するとともにエクスポートすることができ、また回転後の座標情報だけをメモリ内に一時保存して、2回目の着色時の読み取り使用に供することができ、限定は加えない。
【0051】
図5を参照すると、それは本発明の具体的実施例におけるスライスの流れ図である。図5はプロセッサがスライス処理を実行する時に補償的画像ファイルをいかにして生成するかを説明するものである。
【0052】
前の文中に述べたように、プリント作業台11が噴射ヘッドモジュール12に対して回転する回転角度が90度でない場合、補償的画像ファイル内の座標情報は画像ファイル内の座標情報により直接算出、生成できないため、プロセッサにより3Dオブジェクトに対しスライス処理を実行する時に、同時に3Dオブジェクト内の各プリント層のために補償的画像ファイルをそれぞれ生成しなければならない。
【0053】
図5に示されているように、先ず、プロセッサは使用者がプリントしたい3Dオブジェクトをインポートし(ステップS30)、3Dオブジェクトに対しスライス処理を実行する(ステップS32)と同時に、3Dオブジェクトに対し画像スライス処理を実行する(ステップS34)。ある実施例では、プロセッサは先ずオブジェクトのスライス処理を実行した後に、更に画像スライス処理を実行でき、その逆もまた然りである。別の実施例では、プロセッサは多段プロセスによりオブジェクトスライス処理と画像スライス処理を同時に実行でき、限定は加えない。
【0054】
具体的には、プロセッサは3Dオブジェクトに対しオブジェクトのスライス処理を行って、複数のプリント層の経路ファイルをそれぞれ生成し(ステップS320)、それらの経路ファイルは各プリント層のオブジェクトプリント経路情報をそれぞれ記録する。ステップS320の後で、プロセッサはそれらの経路ファイルをそれぞれ保存して(ステップ322)、プリンタ1がプリントプロセスを実行する時の使用に供する。
【0055】
プロセッサは更に3Dオブジェクトに対し画像スライス処理を行って、複数のプリント層の画像ファイルをそれぞれ生成し(ステップS340)、それらの画像ファイルは各プリント層の色のプリント経路情報をそれぞれ記録する。続いて、プロセッサは角度エディタにより3Dオブジェクトに対し角度調整処理を行う(ステップS342)とともに、更に角度調整後の3Dオブジェクトに対し2回目の画像スライス処理を行って、複数のプリント層の補償的画像ファイルをそれぞれ生成する(ステップS344)。本実施例では、それらの補償的画像ファイルは各プリント層の補償的色のプリント経路情報をそれぞれ記録する。
【0056】
角度エディタはハードウェアまたはソフトウェアにより実現でき、限定は加えない。ステップS342において、角度エディタは主に3Dオブジェクトを特定角度に回転させ、また特定角度はプリンタ1が2回目の着色動作を実行する時に、噴射ヘッドモジュール12がプリント作業台11に対して回転する回転角度と同じである。
【0057】
3Dオブジェクトの各プリント層は、上記オブジェクトのスライス処理及び画像のスライス処理を経た後、いずれも対応する1個の経路ファイルと、1個の画像ファイルと、1個の補償的画像ファイルとを有することになる。具体的には、プリンタ1が3Dオブジェクト中の各プリント層に対しn回の着色動作を実行しようとした場合、プロセッサはn−1個の補償的画像ファイルを生成することになる。
【0058】
ステップS344の後、プロセッサはそれらの画像ファイルとそれらの補償的画像ファイルをそれぞれ保存して(ステップS346)、プリンタ1がプリントプロセスを実行する時の使用に供する。
【0059】
ここで提起すべきは、本発明の方法は各プリント層のスライスオブジェクトに対し少なくとも2回の着色動作を行うため、それらのスライスオブジェクトの色はそれらの画像ファイル内の色情報が記録する色とは異なる可能性がある点である。このため、上記ステップS340とステップS344において、プロセッサは生成された画像ファイルと補償的画像ファイル内のカラー情報に対し更に色の希薄化処理を行うことができる。これにより、それらのスライスオブジェクトは、複数回の着色動作を行った後もなお、それらを3Dオブジェクトのオリジナル編集の色に近づけることができる。
【0060】
ステップS32及びステップS34の後、プリンタ1は保存されたそれらの経路ファイルと、それらの画像ファイルと、それらの補償的画像ファイルとにより3Dオブジェクトのプリントプロセスを実行することができる(ステップS36)。
【0061】
本発明の方法は異なる方向から各スライスオブジェクトに対し複数回の着色動作を行うことができ、これによりプリントが完了したフルカラー3Dモデルの色をより均等にできるとともに、空白の隙間の生成を回避することでフルカラー3Dモデルの外観に影響しないようにすることができる。
【0062】
以上に述べたことは本発明の好適な具体的実例に過ぎず、そのために本発明の特許範囲を限定するものではないため、本発明内容を運用してなされた同等の変更は、いずれも同じ論理により本発明の範囲内に含まれることを、合わせて申し述べる。
【符号の説明】
【0063】
1 3Dプリンタ
11 プリント作業台
12 噴射ヘッドモジュール
121 3D噴射ヘッド
122 2D噴射ヘッド
13 制御バー
14 インクカートリッジ
141 第1インクカートリッジ
142 第2インクカートリッジ
143 第3インクカートリッジ
144 第4インクカートリッジ
15 ノズル
151 第1ノズル
152 第2ノズル
153 第3ノズル
154 第4ノズル
2 スライスオブジェクト
S10〜S26 プリントステップ
S180〜S182 読み取りステップ
S30〜S36、S320〜S322、S340〜S346 スライスステップ
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6
図7