特許第6768654号(P6768654)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768654
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】不織音響スリーブおよびその構築方法
(51)【国際特許分類】
   G10K 11/16 20060101AFI20201005BHJP
   G10K 11/168 20060101ALI20201005BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20201005BHJP
   F16L 55/033 20060101ALI20201005BHJP
   H02G 3/04 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
   G10K11/16 110
   G10K11/168
   B60R16/02 623U
   F16L55/033
   H02G3/04 062
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-528206(P2017-528206)
(86)(22)【出願日】2015年11月25日
(65)【公表番号】特表2018-504625(P2018-504625A)
(43)【公表日】2018年2月15日
(86)【国際出願番号】US2015062757
(87)【国際公開番号】WO2016086178
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2018年11月22日
(31)【優先権主張番号】62/084,665
(32)【優先日】2014年11月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/952,553
(32)【優先日】2015年11月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503170721
【氏名又は名称】フェデラル−モーグル・パワートレイン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】FEDERAL−MOGUL POWERTRAIN LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 大樹
(72)【発明者】
【氏名】前田 拓人
(72)【発明者】
【氏名】メブバニ,リテーシュ
(72)【発明者】
【氏名】イリイン,アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】バーディ,ジョン・イー
【審査官】 堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−205943(JP,A)
【文献】 特表2008−534812(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0255627(US,A1)
【文献】 特開2010−267412(JP,A)
【文献】 特開2013−132203(JP,A)
【文献】 特表2008−504996(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/008199(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 11/16
B60R 16/02
F16L 55/033
G10K 11/168
H02G 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長部材を経路決めして保護し、細長部材に音響障壁を提供するための不織スリーブであって、
両端部間で長手方向軸に沿って延在する周方向に取り囲まれた内部空洞を形成するための接合された継ぎ目に沿って、互いに接合される長手方向に延在する両側部を有する管状壁を備え、
前記管状壁は外部不織布層と滑らかな内部スクリム層とを有し、前記滑らかな内部スクリム層は少なくとも部分的に高分子繊維材料として提供されており、前記滑らかな内部スクリム層は前記外部不織布層の内面に接合され、前記接合された継ぎ目は前記滑らかな内部スクリム層の溶融された材料を含む、不織スリーブ。
【請求項2】
前記外部不織布層および前記滑らかな内部スクリム層は周方向に連続する、請求項1に記載の不織スリーブ。
【請求項3】
前記接合された継ぎ目は、前記外部不織布層からの材料と、溶融されて合体された前記滑らかな内部スクリム層からの材料とを含む、請求項2に記載の不織スリーブ。
【請求項4】
前記管状壁は可撓性があり弾力性がある、請求項2に記載の不織スリーブ。
【請求項5】
前記外部不織布層はヒートセット材料を含む、請求項2に記載の不織スリーブ。
【請求項6】
細長部材を経路決めして保護するために、および前記細長部材からの騒音発生を抑制するために使用される不織スリーブを構築する方法であって、
外部不織布層および滑らかな内部スクリム層の積層体から周方向に連続する管状壁を形成するステップを含み、前記滑らかな内部スクリム層は少なくとも部分的に高分子繊維材料として提供されており、前記方法はさらに、
前記壁の両側部を互いに接合し、前記スリーブの内部空洞を前記滑らかな内部スクリム層で画定するステップと、
前記外部不織布層の領域と前記滑らかな内部スクリム層の領域を互いに接合して、前記スリーブの両端部間で長手方向に延在する溶融され、固化され、接合された継ぎ目を形成することとを含む、方法。
【請求項7】
前記不織布層内で少なくともある繊維材料を溶融することによって前記外部不織布層をヒートセットすることをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
マンドレル周りに周方向に連続する管状壁を配置し、マンドレル上にある間に前記周方向に連続する管状壁を加熱することによって、前記ヒートセットを行なうことをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
超音波溶接作業において接合された継ぎ目を形成することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記超音波溶接作業中に、前記両側部の一部を切り取ることをさらに含む、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2014年11月26日に提出された米国仮出願第62/084,665号および2015年11月25日に提出された米国出願第14/952,553号の利益を主張し、これらの出願に記載の全内容が参照により組み込まれる。
【0002】
本発明の背景
1.技術分野
この発明は、一般的に細長部材を保護するためのスリーブに関する。より具体的には、その中に細長部材を受けるための不織音響保護スリーブおよびそれらの構築方法に関する。
【背景技術】
【0003】
2.従来技術
自動車、飛行機、航空宇宙機などの車両における管状スリーブに担持されるワイヤおよびワイヤハーネスは、車両の使用中に望ましくない騒音を生み出す可能性があることが知られる。騒音は、通常、隣接部品に対して振動するワイヤまたはハーネスから生じる。振動は車両の振動する部品に起因し、自動車の場合では地面上の自動車の動きに起因する。このような場合には、騒音発生の可能性を低減するために、堅固なマスキングテープでワイヤまたはワイヤハーネスを螺旋状に巻くことが通例である。残念ながら、テープをつけることは多大な労力を要し、したがって、コストがかかる。加えて、テープの外観は、特にテープが摩耗するにつれて見映えが悪くなり得る。さらに、使用中に、テープは曲がったワイヤに容易に近付く際に困難を与える可能性がある。
【0004】
テープをつけること以外に、ワイヤ周りに、織られた、編組されたまたは編まれた布スリーブの形態で管状音響保護を提供することも知られる。これらの布スリーブは概ね有用であるとされるが、布スリーブは、製造工程およびスリーブを構築するために用いられる糸材料のために比較的コストがかかる。
【0005】
管状アセンブリの形態で管状音響保護が提供されることがさらに知られる。管状アセンブリは、PVC管を通してワイヤを配置した後に、次いでポリウレタン発泡体で巻かれる、固形の押し出されたPVC管を含む。PVC管はアセンブリに構造上の支持を提供し、ポリウレタン発泡体はアセンブリに音響減衰を提供する。このタイプのアセンブリはワイヤを経路決めし、騒音発生を抑制することにおいて有用であるとされることができるが、材料含有量および設置の観点の両方からコストのかかる解決策である。さらに、設置は、管状アセンブリの硬直したPVCを窮屈な角部の周りに経路決めすることができないため、不可能ではないにしても困難である可能性がある。さらに、外部ポリウレタン発泡体は騒音を抑制するために設けられるが、PVC管の固い内面は騒音の発生をもたらし、これによって最適に騒音を抑制するための管状アセンブリの能力を無効にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明によって製造される音響スリーブは、上述の先行技術のあらゆる制限を克服し、または大いに最小化し、スリーブに担持される細長部材による騒音の発生を抑制するための改良された可能性も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の概要
本発明の一つの観点は、可撓性で弾力性のある不織音響スリーブを提供する。不織音響スリーブは、細長部材を経路決めし、細長部材を保護し、騒音発生が細長部材の振動または別種の動きが原因で起こることを抑制するためのものである。スリーブは、長手方向に延在する接合された継ぎ目に沿って一方に接合される対向する側部を備える細長い不織布層を有する。これにより、スリーブを通る細長部材の受容のための大きさにされた周方向に取り囲まれた内部空洞が形成される。不織布層の繊維材料上に細長部材の一部を引っかけることなく、または他の方法で細長部材を捕捉することなく、空洞を通って細長部材を配置することを容易にするために、スリーブは不織布層の内面と接合される概ね滑らかな内部スクリム層をさらに備え、滑らかな内部スクリム層は空洞を画定する周方向に連続する滑らかな内面を形成する。
【0008】
スリーブの不織布層を形成する材料は、設計されたプラスチック材料であり、好ましくは、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルまたはポリプロピレン(PP)から形成される。不織布層は、機械的に絡み合わせられた繊維の好適な厚さを有するように構築される。不織布層は、音響減衰として、一方で概ね円形の断面形状を有する不織布層を維持するための構造上の支持を提供するための作用の両方として作用する。これにより、スリーブの空洞を通る細長部材を挿入することを助ける。
【0009】
本発明の別の観点によると、接合された継ぎ目は少なくとも部分的に不織布層の融合された材料で形成される。
【0010】
本発明の別の観点によると、不織布層の繊維材料は、概ね管状の断面構造を有する空洞を維持するための熱結合性材料を包含し、これにより空洞を通る細長部材の導入を容易にする。
【0011】
内部スクリム層の存在は、スリーブの空洞を通る細長部材の設置をさらに助ける。内部スクリム層は、空洞に直接曝される比較的滑らかで周方向に連続する内面を形成する。内部スクリム層は、内部スクリム層が取り付けられる不織布層の表面と比べて、比較的滑らかな表面である。内部スクリム層の表面が比較的滑らかであることにより、細長部材を空洞を通して取り付ける際に、細長部材が内部スクリム層の内表にぶら下がったり、はさまれたりすることを抑制する。
【0012】
内部スクリム層は、たとえば、ポリエチレンのような高分子繊維材料として少なくとも部分的に提供される。内部スクリム層は、たとえば、平坦な接合スクリムまたは紡がれた接合スクリムとして提供されることができる。比較的にスナグ(snag)のない滑らかな内面を形成することを除いて、内部スクリム層の不織布構造は、空洞内の細長部材の移動の間に、細長部材と接触し得る比較的柔軟でクッション性のある内面を提供することによって、ノイズ抑制を助ける。
【0013】
本発明の別の観点によれば、接合された継ぎ目は、少なくとも部分的に内部スクリム層の融合された材料で形成され、これにより接合された継ぎ目の接合強度を高める。
【0014】
本発明の別の観点は、細長部材を経路決めし、細長部材を保護するための弾力性のある不織音響スリーブを構築し、スリーブ内の細長部材の振動または他のタイプの動きに起因するノイズ生成を抑制する方法を含む。当該方法は、不織布の外層と、管状壁の内部空洞を画定する内部スクリム層とを有する、周方向に連続する管状壁を形成することを含む。当該方法は、不織布層の領域と内部スクリム層の領域とを互いに接合して、スリーブの両端部間で長手方向に延在する接合された継ぎ目を形成するステップを含む。また、当該方法は、周方向に連続する壁を形成する際に、不織布層内の少なくともいくつかの繊維材料を溶融させることによって不織布層をヒートセットすることと、それによって弾力性構造を有する管状壁を提供することと、細長部材が配置される内部空洞を断面において概ね円形の形状に形成することとを含む。
【0015】
本発明の別の観点によれば、当該構築方法は、不織布層および内部スクリム層の長手方向に延在する両縁部に隣接する接合された継ぎ目を形成することと、不織布層および内部スクリム層の長手方向に延在する両縁部を切り取って概ね円筒形状を有する管状壁を形成することとを含む。
【0016】
本発明の別の観点によれば、当該構築方法は、不織布層の材料をそれ自体と融合することによって、少なくとも部分的に接合された継ぎ目を形成することをさらに含む。
【0017】
本発明の別の観点によれば、当該構築方法は、スクリム層の材料をそれ自体と融合することによって、少なくとも部分的に接合された継ぎ目を形成することをさらに含む。
【0018】
本発明の別の観点によれば、当該方法は、スリーブを連続的なインライン工程で構築することと、接合された継ぎ目を形成する際に完成されたスリーブの個々の長さを切断することとを含み得る。
【0019】
したがって、本発明により製造される不織スリーブは、スリーブ内に包含される細長部材のための音響障壁として作用し、したがって、望ましくない音波の伝播を防止するように作用する。スリーブは、スリーブが形成される不織布および内部スクリム層のサイズを調整することによって、実質的に任意のパッケージサイズに適合するように構築されることができる。さらに、本発明により製造されたスリーブは、その保護強度またはそれらの音響障壁効果に影響を及ぼすことなく3次元で可撓性であり、それによって比較的狭い空間全体にわたって必要に応じてスリーブが経路決めされることを可能にする。
【0020】
図面の詳細な説明
これらのおよび他の目的、特徴および利点は、現在好ましい実施形態および最良の形態、添付の特許請求の範囲、および添付図面の以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一つの現在好ましい実施形態により構築され、細長部材をその中に保持する可撓性で弾力性のある音響不織スリーブの概略斜視図である。
図2図1のスリーブの線2−2に概ね沿って取られた断面図である。
図3】構築の中間段階で示される、図1のスリーブの端面図である。
図4】本発明の一つの観点によるスリーブを構築する一つの方法を図解する工程フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
好ましい実施形態の詳細な説明
図面をより詳細に参照すると、図1は、一つの本発明の現在好ましい実施形態により構築された不織スリーブ10を示す。スリーブ10は、外部不織布層14と内部スクリム層16との積層体から構築される周方向に連続する壁12を有する。積層壁12は、スリーブ10の両端部22,24の間の中心長手方向軸20に沿って延在する周方向に閉じ込められた内部空洞18を規定するように形成される。空洞18は、構築の間、外部不織布層14が好適な熱源(H、図4)への曝露を介してヒートセットされる結果として、軸20に対して横断して取られる断面において概ね円形の形状を有するように維持される、または実質的に維持される。したがって、たとえば、チューブ、ワイヤまたはワイヤーハーネス26などの細長部材26は、概ね円形の空洞18を通って容易に配置されることができる。たとえば、外部不織壁14の繊維材料上の電気コネクタなどの、細長部材26の一部を引っかくことなくまたは他の方法で捕捉することなく、細長部材26を空洞18を通して配置することをさらに容易にするために、空洞18は、不織壁14の表面仕上げのものと比べて、比較的平滑な、内部スクリム層16の周方向に連続する内面28によって直接画定される。
【0023】
不織布層14を形成する外部不織布材料は、耐磨耗性で、可撓性で、音響減衰性のポリエステル材料である。内部スクリム層16も同様に可撓性があり、音響減衰性のポリエステル材料である。しかしながら、スクリム層16は、繊維材料およびスクリム層16が取り付けられる外部不織布層14の表面と相対的に比べて滑らかな表面28を提示する材料で形成される。このようにして、細長部材26は、内面28に引っかかることなく、または別の方法で捕捉されることなく、スクリム層16の内面28に沿って自由に摺動することができる。したがって、スリーブ10は、磨耗および損傷から空洞16内の細長部材19を保護するのによく適しているばかりでなく、細長部材19がガタガタ鳴ったり、きしんだり、または他の方法で空洞18内で望ましくない騒音を発生させることも抑制する。同時に、空洞18を通って設置される間に、任意の電気的コネクタを含む細長部材26が引っかかることなどによって損傷を受けたり、または他の方法で損なわれたりすることがないことを確実にすることもできる。
【0024】
スリーブ10は、意図された用途に応じて、壁12の任意の所望の長さおよび様々な仕上げ厚さ、ならびに様々な密度を有するように構築することができる。さらに、空洞18は、その中に配置される細長部材26のサイズおよび構成に最も適合するように、任意の適切な直径を有するように形成されることができる。
【0025】
図1のスリーブ10の外部不織布層14は、限定ではなく例として、コア/シース構造(core/sheath construction)を有する複合繊維などの、約80%の約3.3デシテックス(dtex)を有する標準ポリエステル繊維と約20%の約4.4デシテックスを有する低融点ポリエステル繊維とから構築されることができる。コア/シース構造において、コアはヒートセット構造を取ることが可能なヒートセット性ポリエステルで、シースは融解し周囲の材料と接合されることが可能な低融点ポリエステルである。当業者はスリーブ10の所望の物理的特性を達成するために、必要に応じてこれらのおおよその割合から逸脱してもよいことが理解されるべきである。外部不織布層14を形成するために使用される繊維のウェブを形成する際に、ウェブは、好ましくはニードルフェルトされ、圧縮し繊維を互いに絡み合わせる。一実施形態により構成された外部不織布層14は、約270gsmの重量を有して形成されたが、これは例であり限定するものではない。次に、外部不織布層14を形成する際に、スクリム層16を外部不織布層14に接合させた。必要であれば、スクリム層16は、インライン一段階連続工程で、不織布層14の形成と一緒に接合され得ることが理解されるべきである。
【0026】
内部スクリム層16は、限定ではなく例として、ポリエステル繊維材料などの熱接着性ポリマー材料を含むように構成されることもできるが、これは例であり限定するものではない。スクリム層16は、約35gsmの秤量を有する平坦な接合スクリム層または紡がれた接合スクリム層として形成することができるが、これは例であり限定するものではない。
【0027】
外部不織布層14および内部スクリム層16は、ホットメルト接着剤、または排気管用途で出会う接着剤のような、極端な温度に耐えることができる任意の他の適切な接着剤の使用等の任意の適切な接着機構を介して、壁12の材料を形成するように互いに積層されるが、これは例であり限定するものではない。不織布層14をスクリム層16に積層する際、得られる壁12は、長手方向軸20と概ね平行な関係で長手方向に延在する両側部32,34を有する。完成されたスリーブの所望の長さを切断する際、壁12は両端部22,24を備える。スリーブをその完成された長さに切断する前に、接合された継ぎ目36が形成された状態で、スリーブ10は、まずその概ね円筒形の形状に形成されてもよいことが理解されるべきである。それ以外の方法では、壁12はまずスリーブ10の仕上げられた長さに切断され、次いで、必要に応じて包まれ、接合され、切り取られ、熱処理されてもよい。
【0028】
次に、図3および図4に示されるように、幅が両側部32,34の間に延在する線形寸法である積層材料の所望の幅を形成する際に、両側部はマンドレルの周りに巻かれ、両側部32,34を互いに当接させるが、これは例であり限定するものではない。両側部32,34は、互いに突き合わせ継手にされ得ることが理解されるべきである。しかしながら、図3および図4に示されるように、両側部32,34を当接位置にすることがより効率的であることが分かっている。両側部32,34が径方向外側に延在する状態で、内部スクリム層16はそれ自体に当接される。これにより、径方向外側に延在する突出部を形成する。次に、両側部32,34が一緒に挟まれる状態で、両側部32,34は同時に35付近で切り取られ、たとえば超音波溶接工程を介して、溶接されて、長手方向軸20と平行な関係で壁12の長さに沿って延在する接合された継ぎ目36を形成するが、これは例であり限定するものではない。接合された継ぎ目36を形成する工程の間に、外部不織布層14および内部スクリム層16の両方の材料が融合され、合体され、一緒に溶接される。これにより、接合された突起または継ぎ目36に沿って、比較的狭く、半剛性の、接合されたプラスチック材料を形成する。溶接工程の間に、接合された継ぎ目36内の材料以外の不織布層14の材料は溶融しないままであることが理解されるべきである。このように、不織布層14の材料が最初に形成され溶融しないままの状態で継ぎ目36を形成すると、壁12は一般的に自重でそれ自体に径方向に倒れることがある。したがって、壁12は、円筒形状を維持するのに十分な強度を欠く。上述したように、この時点で、壁12は、必要に応じて、仕上げられた長さに切断してもよく、または他のものは、壁の上流の湾曲していない部分からの延長部として残してもよい。
【0029】
壁12に所望の弾力性及び円筒形又は実質的に円筒形の構造形態を与えるために、周方向に連続する接合された壁12は、円筒状または非円筒状のマンドレルであるかどうかにかかわらず、所定のサイズのマンドレルの上に配置され、それを所望の完成された構成にする。次いで、壁12は好適な時間の間、好適な温度の熱源Hで加熱処理され、不織布層14内の低融点ポリエステル繊維および/またはヒートセットポリエステル繊維を少なくとも部分的に溶融させ、その後、溶融された材料および/またはヒートセットされた材料は冷却して凝固されることができる。壁12を熱処理すると、壁12は構造的弾力性および剛性を得て、壁12がもはやそれ自体で径方向に倒れないように、必要に応じて空洞18を円筒形または非円筒形等の概ね管状の形状に維持する。これにより、概ね円筒形の空洞18を通る細長部材26の設置を大幅に単純化する。この時点で、まだ行なわれていなければ、壁12は完成された長さに切断されてもよい。壁12はその概ね管状の形状を維持しているが、壁12が径方向に加えられた力によって径方向に圧縮され、次いで径方向に加えられた力を解放する際に自動的にその概ね管状の円筒形または非円筒形に戻ることを可能にする弾性力も、壁12は保持する。同時に壁12は、壁12が角や曲がりくねった通路を自由に経路決めすることを可能にするのに十分な可撓性を維持する。
【0030】
同じ機能を達成する本発明の他の実施形態が、あらゆる最終的に許容される特許請求の範囲内で本明細書に組み込まれることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4