(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0016]「多層中間膜」という用語は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の少なくとも2つの層である。複数の層は、別々に押出された層、共押出された層、又は別々の層と共押出された層の任意の組合せであってよい。而して、多層中間膜には、例えば、一緒に結合された2以上の単一層の中間膜(複数層中間膜);一緒に共押出された2以上の層(共押出中間膜);一緒に結合された2以上の共押出された中間膜;少なくとも1つの単一層の中間膜と少なくとも1つの共押出された中間膜の組合せ;及び少なくとも1つの複数層中間膜と少なくとも1つの共押出された中間膜の組合せ;を含めることができる。
【0015】
[0017]多層中間膜は、互いと直接又は間接的に接触して、望ましくは互いと直接接触して配置されており、それぞれの層は下記においてより完全に詳説するポリマー樹脂を含む少なくとも2つのポリマー層(例えば、単一層、又は共押出された複数の層)を含む。3つ以上の層を用いる場合には、層の少なくとも3つは複数のスキン層及び1以上のコア層と呼ぶことができる。本明細書において用いる「スキン層」とは、一般に中間膜の外側層を指し、「1以上のコア層」とは一般に複数のスキン層の間に配置されている1以上の内側層を指す。1以上のコア層の少なくとも1つの面は、スキン層の少なくとも1つの面と直接接触していてよく、或いはポリマー層などを介してスキン層と間接的に接触していてよい。而して、1つの代表的な多層の態様は、高M
w/高T
g/高M
w(例えばスキン層/コア層/スキン層)、又は高M
w/高T
g(例えばスキン/コア)、高M
w/高T
g/高M
w/ポリマーフィルム(例えばスキン/コア/スキン/ポリマー)、又は高M
w/高T
g/高T
g/高M
w(例えばスキン/コア/コア/スキン)、又は高M
w/高T
g/高T
g/高M
w/ポリマー(例えば、スキン/コア/コア/スキン/ポリマー)、或いは高M
w/高T
g/高M
w/高T
g/高M
wである。多層中間膜はまた、3つより多い層(例えば、層の少なくとも1つが高M
w層であり、1つが高T
g層である限りにおいて、4つ、5つ、6つ、又は10以下の個々の層)を有していてもよい。多層中間膜は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の高M
w層を含んでいてよく、それらの2以上は、互いと、又は高T
g層と、或いは他のタイプの層と直接接触していてよい。多層中間膜は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の高T
g層を含んでいてよく、それらの2以上は、互いと、又は高M
w層と、或いは他のタイプの層と直接接触していてよい。望ましくは、少なくとも3つの層を有する多層中間膜構造体においては、少なくとも1つの高T
g層が2つの高M
w層の間に配置されており、又は言い得れば1以上のコア層を形成している。配置するとはその位置を意味し、層は必ずしも言及する層と直接接触している必要はない。望ましくは、少なくとも3つの層を有する多層中間膜構造体においては、多層は高M
w樹脂を有する少なくとも2つの外側層を有し、又は言い換えれば1以上のスキン層を形成する。
【0016】
[0018]ここで、
(A)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む高M
w層;及び
(B)160,000以下の重量平均分子量(M
w)及び少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む高T
g層:
を含む多層中間膜構造体が提供される。
【0017】
[0019]高M
w及び高T
g層の両方の中のポリ(ビニルアセタール)樹脂は熱可塑性樹脂であるが、高M
w層及び高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂は、異なるタイプのポリ(ビニルアセタール)樹脂であってよく、或いは下記に更に記載するように異なる特性を有していてよい。これらの製造方法は限定されない。ポリ(ビニルアセタール)樹脂は、公知の水性又は溶剤アセタール化プロセスによって、例えばPVOHを酸触媒の存在下においてブチルアルデヒドのようなアルデヒドと反応させ、樹脂を分離、安定化、及び乾燥することによって製造することができる。かかるアセタール化プロセスは、例えば米国特許第2,282,057号明細書及び米国特許第2,282,026号明細書、並びにVinyl Acetal Polymers, Encyclopedia of Polymer Science & Technology, 3版, vol.8, p.381-399 (2003)(これらの全ての開示事項を参照として本明細書中に包含する)において開示されている。
【0018】
[0020]ポリ(ビニルアセタール)樹脂は、通常は、残留ヒドロキシル含量、エステル含量、及びアセタール含量を有する。本明細書において用いる残留ヒドロキシル含量(PVOHとして計算)とは、ポリマー鎖上に残留しているヒドロキシル基を有する部分の重量%を指す。例えば、ポリ(ビニルアセタール)は、ポリ(酢酸ビニル)をPVOHに加水分解し、次にPVOHを、ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのようなアルデヒド、望ましくはブチルアルデヒドと反応させて、ビニルブチラール繰り返し単位を有するポリマーを形成することによって製造することができる。ポリ(酢酸ビニル)を加水分解するプロセスにおいては、通常はアセテート側基の全部がヒドロキシル基に転化する訳ではない。更に、ブチルアルデヒドとの反応によって、通常はPVOH上の全てのヒドロキシル基がアセタール基に転化する訳ではない。したがって、いずれの最終ポリ(ビニルブチラール)においても、通常は、ポリマー鎖上の側基としてアセテート基(酢酸ビニル基として)のような残留エステル基及び残留ヒドロキシル基(ビニルヒドロキシル基として)、並びにアセタール(例えばブチラール)基(ビニルアセタール基として)が存在する。本明細書において用いる残留ヒドロキシル含量は、ASTM−1396にしたがって重量%基準で測定される。
【0019】
[0021]ポリビニルブチラール構造の例を用いて、重量%がどのように、関係するペンダント基に結合している部分単位を基準としているかを更に示す。
【0021】
[0022]ポリビニルブチラールの上記の構造を考慮すると、ブチラール又はアセタール含量はポリマー中の単位Aの重量%を基準とし、OH含量はポリマー中の単位B(ポリビニルOH部分又はPVOH)の重量%を基準とし、アセテート又はエステル含量はポリマー中の単位Cの重量%を基準とする。
【0022】
[0023]特に、与えられたタイプの可塑剤に関して、ポリマー中における可塑剤の相溶性は主としてポリマーのヒドロキシル含量によって決定される。通常は可塑剤の疎水性はポリマー鎖上に存在する親水性基がより少ないことにより合致しているために、より大きな残留ヒドロキシル含量を有するポリマーは、通常は低下した可塑剤相溶性又は容量と相関している。これとは逆に、より少ない残留ヒドロキシル含量を有するポリマーは、通常は増加した可塑剤相溶性又は容量をもたらす。一般に、ポリマーの残留ヒドロキシル含量と可塑剤相溶性/容量の間のこの相関を操作及び利用して、適切な量の可塑剤をポリマー樹脂に加えることを可能にして、複数の中間層の間の可塑剤含量の差を安定に維持することができる。
【0023】
[0024]組成物又は層を製造するために用いるポリ(ビニルアセタール)樹脂のヒドロキシル基含量は特に限定されないが、好適な量は、少なくとも約6重量%、又は少なくとも約8重量%、又は少なくとも約10重量%、又は少なくとも約11重量%、又は少なくとも約12重量%、又は少なくとも約13重量%、又は少なくとも約14重量%、又は少なくとも約15重量%、又は少なくとも約16重量%、或いは少なくとも約17重量%で、それぞれの場合において約35重量%以下のPVOHである。例えば、PVOHとして計算される好適なヒドロキシル基の重量%の範囲としては、約6重量%〜35重量%、又は6重量%〜30重量%、又は6重量%〜25重量%、又は6重量%〜23重量%、又は6重量%〜20重量%、又は6重量%〜18重量%、又は6重量%〜17重量%、又は6重量%〜16重量%、又は6重量%〜15重量%、又は7重量%〜35重量%、又は7重量%〜30重量%、又は7重量%〜25重量%、又は7重量%〜23重量%、又は7重量%〜20重量%、又は7重量%〜18重量%、又は7重量%〜17重量%、又は7重量%〜16重量%、又は7重量%〜15重量%、又は8重量%〜35重量%、又は8重量%〜30重量%、又は8重量%〜25重量%、又は8重量%〜23重量%、又は8重量%〜20重量%、又は8重量%〜18重量%、又は8重量%〜17重量%、又は8重量%〜16重量%、又は8重量%〜15重量%、又は9重量%〜35重量%、又は9重量%〜30重量%、又は9重量%〜25重量%、又は9重量%〜23重量%、又は9重量%〜20重量%、又は9重量%〜18重量%、又は9重量%〜17重量%、又は9重量%〜16重量%、又は9重量%〜15重量%、又は10重量%〜35重量%、又は10重量%〜30重量%、又は10重量%〜25重量%、又は10重量%〜23重量%、又は10重量%〜20重量%、又は10重量%〜18重量%、又は10重量%〜17重量%、又は10重量%〜16重量%、又は10重量%〜15重量%、又は11重量%〜35重量%、又は11重量%〜30重量%、又は11重量%〜25重量%、又は11重量%〜23重量%、又は11重量%〜20重量%、又は11重量%〜18重量%、又は11重量%〜17重量%、又は11重量%〜16重量%、又は11重量%〜15重量%、又は12重量%〜35重量%、又は12重量%〜30重量%、又は12重量%〜25重量%、又は12重量%〜23重量%、又は12重量%〜20重量%、又は12重量%〜18重量%、又は12重量%〜17重量%、又は12重量%〜16重量%、又は12重量%〜15重量%、又は13重量%〜35重量%、又は13重量%〜30重量%、又は13重量%〜25重量%、又は13重量%〜23重量%、又は13重量%〜20重量%、又は13重量%〜18重量%、又は13重量%〜17重量%、又は13重量%〜16重量%、又は13重量%〜15重量%、又は14重量%〜35重量%、又は14重量%〜30重量%、又は14重量%〜25重量%、又は14重量%〜23重量%、又は14重量%〜20重量%、又は14重量%〜18重量%、又は14重量%〜17重量%、又は14重量%〜16重量%、又は14重量%〜15重量%、又は15重量%〜35重量%、又は15重量%〜30重量%、又は15重量%〜25重量%、又は15重量%〜23重量%、又は15重量%〜20重量%、又は15重量%〜18重量%、又は15重量%〜17重量%、又は15重量%〜16重量%、又は16重量%〜35重量%、又は16重量%〜30重量%、又は16重量%〜25重量%、又は16重量%〜23重量%、又は16重量%〜20重量%、又は16重量%〜18重量%、又は16重量%〜17重量%、又は17重量%〜35重量%、又は17重量%〜30重量%、又は17重量%〜25重量%、又は17重量%〜23重量%、又は17重量%〜20重量%、或いは17重量%〜18重量%が挙げられる。所望の場合には、ヒドロキシル価はかかる範囲の下限であってよい。一般に、より低いヒドロキシル価を有するポリ(ビニルアセタール)ポリマーは、より多くの可塑剤を吸収し、且つそれをより効率的に吸収する能力を有する。
【0024】
[0025]本組成物又はシートを製造するために用いるポリ(ビニルアセタール)樹脂はまた、ポリビニルエステル、例えばアセテートとして計算して20重量以下、又は17重量%以下、或いは15重量%以下の残留エステル基、例えば13重量%以下、又は11重量%以下、又は9重量%以下、又は7重量%以下、又は5重量%以下、或いは4重量%以下の残留エステル基を含んでもいてよく、残りはアセタール、好ましくはブチルアルデヒドアセタールであるが、場合によっては他のアセタール基、例えば2-エチルヘキサナール基を少量で含む(例えば、米国特許第5,137,954号明細書(その全ての開示事項を参照として本明細書中に包含する)を参照)。重量%での残留エステル基の好適な範囲としては、0重量%〜20重量%、又は0重量%〜17重量%、又は0重量%〜15重量%、又は0重量%〜13重量%、又は0重量%〜11重量%、又は0重量%〜9重量%、又は0重量%〜7重量%、又は0重量%〜5重量%、又は0重量%〜4重量%、又は0重量%〜20重量%、又は0重量%〜17重量%、又は0重量%〜15重量%、又は0重量%〜13重量%、又は0重量%〜11重量%、又は0重量%〜9重量%、又は0重量%〜7重量%、又は0重量%〜5重量%、又は0重量%〜4重量%、又は1重量%〜20重量%、又は1重量%〜17重量%、又は1重量%〜15重量%、又は1重量%〜13重量%、又は1重量%〜11重量%、又は1重量%〜9重量%、又は1重量%〜7重量%、又は1重量%〜5重量%、又は1重量%〜4重量%、又は1重量%〜20重量%、又は1重量%〜17重量%、又は1重量%〜15重量%、又は1重量%〜13重量%、又は1重量%〜11重量%、又は1重量%〜9重量%、又は1重量%〜7重量%、又は1重量%〜5重量%、又は1重量%〜4重量%、又は2重量%〜20重量%、又は2重量%〜17重量%、又は2重量%〜15重量%、又は2重量%〜13重量%、又は2重量%〜11重量%、又は2重量%〜9重量%、又は2重量%〜7重量%、又は2重量%〜5重量%、又は2重量%〜4重量%、又は3重量%〜20重量%、又は3重量%〜17重量%、又は3重量%〜15重量%、又は3重量%〜13重量%、又は3重量%〜11重量%、又は3重量%〜9重量%、又は3重量%〜7重量%、又は3重量%〜5重量%、又は3重量%〜4重量%、又は3重量%〜20重量%、又は3重量%〜17重量%、又は3重量%〜15重量%、又は3重量%〜13重量%、又は3重量%〜11重量%、又は3重量%〜9重量%、又は3重量%〜7重量%、又は3重量%〜5重量%、又は3重量%〜4重量%、又は4重量%〜20重量%、又は4重量%〜17重量%、又は4重量%〜15重量%、又は4重量%〜13重量%、又は4重量%〜11重量%、又は4重量%〜9重量%、又は4重量%〜7重量%、又は4重量%〜5重量%、又は6重量%〜20重量%、又は6重量%〜17重量%、又は6重量%〜15重量%、又は6重量%〜13重量%、又は6重量%〜11重量%、或いは6重量%〜9重量%が挙げられる。残留ヒドロキシル基の測定と同様に、残留エステル基(例えばアセテート)の重量%は、その上にペンダントアセテート基などのアセテート基が結合しているポリマー骨格中の部分を基準とする。
【0025】
[0026]本発明において用いるポリ(ビニルアセタール)樹脂はまた、重量%で、少なくとも50重量%、又は少なくとも55重量%、又は少なくとも60重量%、又は少なくとも65重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも75重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも85重量%、或いは少なくとも90重量%で、それぞれの場合において94重量%以下のアセタール含量も有していてよい。好適な範囲としては、50〜94、又は50〜93、又は50〜92、又は50〜91、又は50〜90、又は50〜89、又は50〜88、又は50〜86、又は50〜85、又は55〜94、又は55〜93、又は55〜92、又は55〜91、又は55〜90、又は55〜89、又は55〜88、又は55〜86、又は55〜85、又は60〜94、又は60〜93、又は60〜92、又は60〜91、又は60〜90、又は60〜89、又は60〜88、又は60〜86、又は60〜85、又は65〜94、又は65〜93、又は65〜92、又は65〜91、又は65〜90、又は65〜89、又は65〜88、又は65〜86、又は65〜85、又は70〜94、又は70〜93、又は70〜92、又は70〜91、又は70〜90、又は70〜89、又は70〜88、又は70〜86、又は70〜85、又は75〜94、又は75〜93、又は75〜92、又は75〜91、又は75〜90、又は75〜89、又は75〜88、又は75〜86、又は75〜85、又は80〜94、又は80〜93、又は80〜92、又は80〜91、又は80〜90、又は89〜89、又は80〜88、又は80〜86、又は80〜85、85〜94、又は85〜93、又は85〜92、又は85〜91、又は85〜90、又は85〜89、又は85〜88、又は85〜86、又は90〜94、又は90〜93、或いは90〜92が挙げられる。
【0026】
[0027]OH、エステル、及びアセタールの範囲の組合せは特に限定されない。範囲の組合せの幾つかは、下表1においてチェックした欄に対応するものであってよい。
【0028】
[0028]アセタール基は、ビニルプロピナール基、ビニルブチラール基などであってよく、望ましくはビニルブチラール基である。
[0029]高M
w層又は少なくとも1つのスキン層は、サイズ排除クロマトグラフィーによってCotts及びOuanoの低角レーザー光散乱(SEC/LALLS)法を用いてテトラヒドロフラン中で測定して、160,000より高く、好ましくは少なくとも165,000、又は少なくとも170,000、又は少なくとも175,000、又は少なくとも180,000、或いは少なくとも185,000の重量平均分子量(M
w)を有し、これはそれぞれの場合において約250,000ダルトン以下であってよい。「分子量」という用語は重量平均分子量(M
w)を意味する。本明細書において示す分子量を求める方法には、移動相としてヘキサフルオロイソプロパノール(0.8mL/分)を用いることが含まれる。約20ミリグラムの樹脂を25mLのフラスコ中に秤量投入し、10mLの移動相を加えることによってそれぞれの試料を調製する。次に、ポリマーが完全に溶解するまでフラスコを自動振盪装置内に配置する。Viscotek GPCmax(自動サンプラー、ポンプ、及び脱気装置を有する)、Viscotek3重検出器TDA302(RALL/LALLS、粘度計、及びDRIの組み合わせ)を、カラムオーブン(Malvern Instruments, Malvern,英国から商業的に入手できる)と共に含む3検出器システムを用いて分析を行う。分離は、45℃に維持したタイプI−MB(1つの低及び2つの高範囲分子量)を含む3つのViscotek混合床カラムによって行う。報告された93.458の分子量、0.615の固有粘度、及び0.1875の屈折率の微分(dn/dc)の値を有する狭いポリ(メチルメタクリレート)標準試料(Viscotekから商業的に入手できる)を用いて、検出器装置全体を較正する。PVBに関しては、移動相の屈折率は1.2649であり、0.189のdn/dc値を用いる。データの計算のために、Viscotek Omnisec 4.7.0ソフトウエア(Malvern Instrumentsから商業的に入手できる)を用いる。
【0029】
[0030]高T
g層又は1以上のコア層は、160,000以下、又は155,000以下、又は150,000以下、又は145,000以下、又は140,000以下、又は135,000以下、又は130,000以下、又は125,000以下、又は120,000以下、又は115,000以下、又は110,000以下、又は105,000以下、又は100,000以下、又は95,000以下、又は90,000以下、又は85,000以下、或いは80,000以下で、それぞれの場合において少なくとも45,000、又は少なくとも50,000のM
wを有する。
【0030】
[0031]高T
g層中において用いることができるより低分子量のポリ(ビニルアセタール)樹脂によって、同等か又はより低い押出圧力を維持しながら、可塑剤の量を減少させる(これによってポリ(ビニルアセタール)樹脂のT
gが上昇する)ことが可能になる。用いる可塑剤の量を低下させることによって、E’(貯蔵)弾性率を増加させることもできる。単に可塑剤の量を低下させて従来の分子量のポリ(ビニルアセタール)樹脂のT
gを上昇させると、樹脂を加工するのが過度に困難になる可能性がある。同等の可塑剤装填量においてポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量とT
gの間に相関関係は必ずしも存在しない可能性があるが、ポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量を低下させ、可塑剤の量を低下させることによって、増加したE’弾性率も与えながら高いT
g値を有する熱可塑性樹脂を適切に加工することが可能になることが分かった。而して、高T
gの用途に関してはより低い分子量(M
w)のポリ(ビニルアセタール)樹脂を用いることが望ましいことが分かった。
【0031】
[0032]高T
g層又は1以上のコア層に関して好適なM
wの範囲の例としては、45,000〜160,000、又は45,000〜155,000、又は45,000〜150,000、又は45,000〜145,000、又は45,000〜140,000、又は45,000〜135,000、又は45,000〜130,000、又は45,000〜125,000、又は45,000〜120,000、又は45,000〜115,000、又は45,000〜110,000、又は45,000〜105,000、又は45,000〜100,000、又は45,000〜95,000、又は45,000〜90,000、50,000〜160,000、又は50,000〜155,000、又は50,000〜150,000、又は50,000〜145,000、又は50,000〜140,000、又は50,000〜135,000、又は50,000〜130,000、又は50,000〜125,000、又は50,000〜120,000、又は50,000〜115,000、又は50,000〜110,000、又は50,000〜105,000、又は50,000〜100,000、又は50,000〜95,000、又は50,000〜90,000、又は60,000〜160,000、又は60,000〜155,000、又は60,000〜150,000、又は60,000〜145,000、又は60,000〜140,000、又は60,000〜135,000、又は60,000〜130,000、又は60,000〜125,000、又は60,000〜120,000、又は60,000〜115,000、又は60,000〜110,000、又は60,000〜105,000、又は60,000〜100,000、又は60,000〜95,000、又は60,000〜90,000、70,000〜160,000、又は70,000〜155,000、又は70,000〜150,000、又は70,000〜145,000、又は70,000〜140,000、又は70,000〜135,000、又は70,000〜130,000、又は70,000〜125,000、又は70,000〜120,000、又は70,000〜115,000、又は70,000〜110,000、又は70,000〜105,000、又は70,000〜100,000、又は70,000〜95,000、又は70,000〜90,000、80,000〜160,000、又は80,000〜155,000、又は80,000〜150,000、又は80,000〜145,000、又は80,000〜140,000、又は80,000〜135,000、又は80,000〜130,000、又は80,000〜125,000、又は80,000〜120,000、又は80,000〜115,000、又は80,000〜110,000、又は80,000〜105,000、又は80,000〜100,000、又は80,000〜95,000、又は80,000〜90,000、90,000〜160,000、又は90,000〜155,000、又は90,000〜150,000、又は90,000〜145,000、又は90,000〜140,000、又は90,000〜135,000、又は90,000〜130,000、又は90,000〜125,000、又は90,000〜120,000、又は90,000〜115,000、又は90,000〜110,000、又は90,000〜105,000、又は90,000〜100,000、又は100,000〜160,000、又は100,000〜155,000、又は100,000〜150,000、又は100,000〜145,000、又は100,000〜140,000、又は100,000〜135,000、又は105,000〜160,000、又は105,000〜155,000、又は105,000〜150,000、又は105,000〜105,000、又は105,000〜140,000、又は105,000〜135,000、又は105,000〜130,000、110,000〜160,000、又は110,000〜155,000、又は110,000〜150,000、又は110,000〜145,000、又は110,000〜140,000、又は110,000〜135,000、或いは110,000〜130,000が挙げられる。
【0032】
[0033]高M
w層及び高T
g層の組成物は、主としてポリ(ビニルアセタール)タイプの樹脂である。この点に関し、高M
w層及び高T
g層、並びに場合によっては任意の1以上の更なる層の組成物は、少なくとも60重量%、又は少なくとも65重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも75重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも85重量%、又は少なくとも90重量、或いは少なくとも95重量%で、それぞれの場合において98重量%以下の量のポリ(ビニルアセタール)を含む。それぞれの場合において、ポリ(ビニルアセタール)樹脂は、望ましくはポリビニルブチラール(PVB)樹脂である。
【0033】
[0034]高M
w層及び高T
g層、並びに場合によっては1以上の更なる層の組成物はまた、少なくとも1種類の可塑剤も含む。可塑剤は、それ自体をポリマーの鎖の間にはめ込んでそれらを離隔させ(「自由体積」を増加させ)、これによってポリマー樹脂のガラス転移温度(T
g)を大きく(通常は0.5℃〜4℃/phr)低下させて、材料をより軟質及びより流動性にすることによって機能する。この点に関し、中間膜中における可塑剤の量を調節してガラス転移温度の値に影響を与えることができる。ガラス転移温度は、中間膜のガラス状態から弾性状態への転移を示す温度である。一般に、可塑剤装填量がより高いとより低いT
gがもたらされる。従来のこれまで用いられていた多層中間膜は、一般に音響(ノイズ減少)中間膜に関する約0℃、乃至ハリケーン用、構造用、及び航空機用中間膜用途に関する46℃までの範囲のT
gを有し、これはT
g範囲の上限においては加工するのが困難である。中間膜のガラス転移温度はまた、中間膜の剛性とも相関し;ガラス転移温度がより高いと中間膜はより剛性になる。一般に、30℃以上のガラス転移温度を有する中間膜は、積層ガラスの強度及びねじれ剛性を増加させる。他方において、より軟質の中間膜(一般に30℃より低いガラス転移温度を有する中間膜によって特徴付けられる)は、音響減衰効果(即ち吸音特性)に寄与する。
【0034】
[0035]高T
g層又は1以上のコア層は、有利には、少なくとも46℃、又は少なくとも46.5℃、又は少なくとも47℃、又は少なくとも50.0℃、又は少なくとも51℃、又は少なくとも52℃、又は少なくとも53℃、又は少なくとも54℃、又は少なくとも55℃、又は少なくとも56℃、又は少なくとも57℃、又は少なくとも58℃、又は少なくとも59℃、或いは少なくとも60℃のT
gを有する。上限は特に限定されない。これは、80℃以下、又は75℃以下、又は70℃以下、或いは65℃以下であってよい。好適な範囲としては、46℃〜80℃、又は46℃〜78℃、又は46℃〜75℃、又は46℃〜73℃、又は46℃〜70℃、又は46℃〜68℃、又は46℃〜65℃、又は46℃〜63℃、又は46.5℃〜80℃、又は46.5℃〜78℃、又は46.5℃〜75℃、又は46.5℃〜73℃、又は46.5℃〜70℃、又は46.5℃〜68℃、又は46.5℃〜65℃、又は46.5℃〜63℃、又は47℃〜80℃、又は47℃〜78℃、又は47℃〜75℃、又は47℃〜73℃、又は47℃〜70℃、又は47℃〜68℃、又は47℃〜65℃、又は47℃〜63℃、又は50℃〜80℃、又は50℃〜78℃、又は50℃〜75℃、又は50℃〜73℃、又は50℃〜70℃、又は50℃〜68℃、又は50℃〜65℃、又は50℃〜63℃、51℃〜80℃、又は51℃〜78℃、又は51℃〜75℃、又は51℃〜73℃、又は51℃〜70℃、又は51℃〜68℃、又は51℃〜65℃、又は51℃〜63℃、53℃〜80℃、又は53℃〜78℃、又は53℃〜75℃、又は53℃〜73℃、又は53℃〜70℃、又は53℃〜68℃、又は53℃〜65℃、又は53℃〜63℃、55℃〜80℃、又は55℃〜78℃、又は55℃〜75℃、又は55℃〜73℃、又は55℃〜70℃、又は55℃〜68℃、又は55℃〜65℃、又は55℃〜63℃、57℃〜80℃、又は57℃〜78℃、又は57℃〜75℃、又は57℃〜73℃、又は57℃〜70℃、又は57℃〜68℃、又は57℃〜65℃、或いは57℃〜63℃が挙げられる。
【0035】
[0036]ガラス転移温度は、以下の手順を用いて流動測定動的分析によって求められる。ポリ(ビニルアセタール)シートを、直径25ミリメートル(mm)の試料ディスクに成形する。ポリ(ビニルアセタール)試料ディスクを、Rheometrics Dynamic Spectrometer IIの2つの直径25mmの平行プレート試験治具の間に配置する。ポリ(ビニルアセタール)試料の温度を2℃/分の速度で−20℃から70℃に上昇させながら、ポリ(ビニルアセタール)試料ディスクを剪断モードにおいて1ヘルツの振動数で試験する。温度に依存してプロットしたtanδ(減衰)の最大値の位置を用いてT
gを求める。実験は、この方法が±1℃の範囲内で再現可能であることを示している。
【0036】
[0037]本明細書において用いる中間膜中の可塑剤又は任意の他の成分の量は、重量/重量基準での樹脂100部あたりの部(phr)として測ることができる。例えば、30グラムの可塑剤を100グラムのポリマー樹脂に加える場合には、得られる可塑化ポリマーの可塑剤含量は30phrになる。本明細書において用いるように中間膜の可塑剤含量が与えられている場合には、可塑剤含量は中間膜を製造するために用いた溶融体中における可塑剤のphrに関連して決定される。
【0037】
[0038]高M
w層又は任意の1以上のスキン層は、少なくとも15phr、又は少なくとも17phr、又は少なくとも20phr、又は少なくとも23phr、又は少なくとも25phr、又は少なくとも27phr、又は少なくとも30phr、又は少なくとも32phr、或いは少なくとも35phrの可塑剤、及び80phr以下、又は70phr以下、又は60phr以下、又は50phr以下、又は45phr以下、又は40phr以下、又は35phr以下、或いは30phr以下の可塑剤を含んでいてよい。高M
w層又は任意の1以上のスキン層内の可塑剤の好適な範囲(phr)としては、15phr〜80phr、又は15phr〜70phr、又は15phr〜60phr、又は15phr〜50phr、又は15phr〜45phr、又は15phr〜40phr、又は15phr〜35phr、又は15phr〜30phr、20phr〜80phr、又は20phr〜70phr、又は20phr〜60phr、又は20phr〜50phr、又は20phr〜45phr、又は20phr〜40phr、又は20phr〜35phr、又は20phr〜30phr、25phr〜80phr、又は25phr〜70phr、又は25phr〜60phr、又は25phr〜50phr、又は25phr〜45phr、又は25phr〜40phr、又は25phr〜35phr、又は25phr〜30phr、30phr〜80phr、又は30phr〜70phr、又は30phr〜60phr、又は30phr〜50phr、又は30phr〜45phr、又は30phr〜40phr、又は30phr〜35phr、又は35phr〜30phr、35phr〜80phr、又は35phr〜70phr、又は35phr〜60phr、又は35phr〜50phr、又は35phr〜45phr、或いは35phr〜40phrの可塑剤が挙げられる。
【0038】
[0039]高M
w層のT
gは特に限定されない。これは、所望の場合には少なくとも1つの高T
g層のT
gよりも低く、場合によっては50℃未満、又は46℃未満であってよい。高M
w層又はスキン層の随意的により低いT
gは、より高いガラス/中間膜の接着性、又は衝撃エネルギーを吸収するより良好な能力に寄与することができる。場合によっては、1以上の又は全部の高M
w層或いは1以上又は全部のスキン層のT
gは、55℃以下、又は52℃以下、又は49℃以下、又は48℃以下、又は47℃以下、又は46℃以下、又は46℃未満、又は45℃以下、又は44℃以下、又は43℃以下、又は42℃以下、又は41℃以下、又は40℃以下、又は39℃以下、又は38℃以下、又は37℃以下、又は36℃以下、又は37℃以下、又は36℃以下、又は35℃以下、又は34℃以下、又は33℃以下、又は32℃以下、又は31℃以下、或いは30℃以下で、それぞれの場合において少なくとも25℃である。
【0039】
[0040]高M
w層又は1以上のスキン層のT
gは、所望の場合には、高T
g層又は1以上のコア層のT
gよりも少なくとも1℃、又は少なくとも2℃、又は少なくとも3℃、又は少なくとも4℃、又は少なくとも5℃、又は少なくとも6℃、又は少なくとも7℃、又は少なくとも8℃、又は少なくとも9℃、又は少なくとも10℃、又は少なくとも11℃、又は少なくとも12℃、又は少なくとも13℃、又は少なくとも14℃、又は少なくとも15℃、又は少なくとも16℃、又は少なくとも17℃、又は少なくとも18℃低くてよい。
【0040】
[0041]高T
g層又は任意の1以上のコア層は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部、又は少なくとも8部、又は少なくとも10部、又は少なくとも13部、又は少なくとも15部、又は少なくとも17部、或いは少なくとも20部で、28部以下、又は25部以下、又は23部以下、又は20部以下、又は18部以下、又は17部以下、又は15部以下、又は13部以下、又は10部以下、又は9部以下、又は8部以下、或いは7部以下の可塑剤を含む。層内の可塑剤の好適な範囲(phr)としては、5phr〜28phr、又は5phr〜25phr、又は5phr〜23phr、又は5phr〜20phr、又は5phr乃至20phr未満、又は5phr〜19phr、又は5phr〜18phr、又は5phr〜17phr、又は5phr〜15phr、又は5phr〜13phr、又は5phr〜10phr、又は5phr〜9phr、又は5phr〜8phr、又は5phr〜7phr、8phr〜28phr、又は8phr〜25phr、又は8phr〜23phr、又は8phr〜20phr、又は8phr乃至20phr未満、又は8phr〜19phr、又は8phr〜18phr、又は8phr〜17phr、又は8phr〜15phr、又は8phr〜13phr、又は8phr〜10phr、又は10phr〜28phr、又は10phr〜25phr、又は10phr〜23phr、又は10phr〜20phr、又は10phr乃至20phr未満、又は10phr〜19phr、又は10phr〜18phr、又は10phr〜17phr、又は10phr〜15phr、又は10phr〜13phr、又は13phr〜28phr、又は13phr〜25phr、又は13phr〜23phr、又は13phr〜20phr、又は13phr乃至20phr未満、又は13phr〜19phr、又は13phr〜18phr、又は13phr〜17phr、又は13phr〜15phr、又は15phr〜28phr、又は15phr〜25phr、又は15phr〜23phr、又は15phr〜20phr、又は15phr乃至20phr未満、又は15phr〜19phr、又は15phr〜18phr、又は15phr〜17phr、又は17phr〜28phr、又は17phr〜25phr、又は17phr〜23phr、又は17phr〜20phr、又は17phr乃至20phr未満、又は17phr〜19phr、又は17phr〜18phr、20phr〜28phr、又は20phr〜25phr、又は20phr〜23phr、又は23phr〜28phr、或いは23phr〜25phrが挙げられる。
【0041】
[0042]望ましくは、高T
g層(又は1以上のコア層)は、高M
w層(又は1以上のスキン層)よりも少ない可塑剤を有する。高T
g層又は1以上のコア層中に存在する可塑剤の量を減少させることは、T
gの増加に寄与し、高M
w層又はスキン層中の(高T
g層又は1以上のコア層と比べて)より多い量の可塑剤はガラスへの接着性の増加を助けるので、高T
g層又は1以上のコア層中においては、1以上の高M
w層又はスキン層中に存在する可塑剤の量よりも少ない可塑剤を用いることが望ましい。望ましくは、高T
g層又は1以上のコア層は、高M
w層又は1以上のスキン層中に存在するよりも少なくとも2phr、又は少なくとも4phr、又は少なくとも5phr、又は少なくとも7phr、又は少なくとも9phr、又は少なくとも10phr、又は少なくとも11phr、又は少なくとも12phr、又は少なくとも15phr、又は少なくとも17phr、又は少なくとも19phr、或いは少なくとも20phr少ない可塑剤を有する。
【0042】
[0043]高T
g層又は1以上のコア層中の可塑剤の量の調節はより低い分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)ポリマーを用いることによって可能であり、可塑剤の減少した量によって、より高いT
gの層又は1以上のコア層を製造することが可能であり、一方、より低い分子量のポリ(ビニルアセタール)樹脂によって、許容し得る速度で高T
g層又はコア層を製造することも可能である。T
gの増加によってまた、高T
g層又は1以上のコア層のE’弾性率も向上し、したがって多層中間膜全体のE’弾性率も向上する。高T
g層又は1以上のコア層中における分子量及び可塑剤の量の選択の間の調節によって、種々の特性を生かすことが可能であり、大きな加工及び用途の範囲が開かれる。例えば、特定の用途が高い最終T
gを必要としていない場合には、本発明によって可塑剤の量を増加させて、少なくとも46℃の組成物のT
gを維持しながら、ポリマーの流動性を更に向上させて押出機の産出量(能力)を増加させることが可能である。或いは、流動性を増加させることによって、押出温度を低下させながら押出機の能力又は産出量を一定に維持して、それによってエネルギーコストを節約することができる。押出温度は、ダイヘッドへの入口におけるポリマーの温度である。これらの目標がいずれも最重要ではなく、中間膜のT
gを最大にすることが所望の場合には、上記に記載したように、可塑剤の量を範囲の下限まで減少させて、240℃を超えず、又は更には235℃を超えず、或いは更には230℃を超えない押出温度において穏当なポリマーの流動性を維持しながら、より低分子量のポリマーを使用することを可能にすることができる。押出温度を240℃を超えない温度に維持することによって、望ましくない分解副生成物の形成が最小になる。
【0043】
[0044]任意の層中において用いる可塑剤のタイプは特に限定されない。可塑剤は、30個以下、又は25個以下、又は20個以下、又は15個以下、又は12個以下、或いは10個以下の炭素原子で、それぞれの場合において少なくとも6個の炭素原子の炭化水素セグメントを有する化合物であってよい。これらの中間膜において用いるのに好適な通常の可塑剤としては、中でも多塩基酸又は多価アルコールのエステルが挙げられる。好適な可塑剤としては、例えば、トリエチレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)(3GEH)、トリエチレングリコールジ(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジヘプタノエート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、ジヘキシルアジペート、ジオクチルアジペート、ヘキシルシクロヘキシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ヘプチルノニルアジペート、ジブチルセバケート、ブチルリシノレエート、ヒマシ油、ジブトキシエチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、トリオクチルホスフェート、ココナツ油脂肪酸のトリエチルグリコールエステル、ポリエチレンオキシドロジン誘導体のフェニルエーテル、オイル変性セバシン酸アルキド樹脂、トリクレシルホスフェート、及びこれらの混合物が挙げられる。望ましい可塑剤は3GEHである。
【0044】
[0045]本発明の組成物において、高屈折率可塑剤を単独か又は他の可塑剤と組み合わせて用いることができる。高屈折率可塑剤の例としては、中でも多塩基酸又は多価アルコールのエステル、ポリアジペート、エポキシド、フタレート、テレフタレート、ベンゾエート、トルエート、メリテート、及び他の特別な可塑剤が挙げられるが、これらに限定されない。高屈折率可塑剤の例としては、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、イソデシルベンゾエート、2−エチルヘキシルベンゾエート、ジエチレングリコールベンゾエート、プロピレングリコールジベンゾエート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジベンゾエート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールベンゾエートイソブチレート、1,3−ブタンジオールジベンゾエート、ジエチレングリコールジ−o−トルエート、トリエチレングリコールジ−o−トルエート、ジプロピレングリコールジ−o−トルエート、1,2−オクチルジベンゾエート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、ジ−2−エチルヘキシルテレフタレート、ビスフェノールAビス(2−エチルヘキサノエート)、エトキシル化ノニルフェノール、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。より好ましい高屈折率可塑剤の例は、ジプロピレングリコールジベンゾエート、及びトリプロピレングリコールジベンゾエートである。
【0045】
[0046]可塑剤を使用することに加えて、種々の接着制御剤(ACA)を、ポリ(ビニルアセタール)樹脂と共に、高M
w層及び高T
g層、並びに場合によっては1以上の更なる層中において用いることができる。多層中間膜配合物中のACAは、ガラスへの中間膜の接着性を制御して、ガラス積層体の衝撃に対するエネルギー吸収性を与える。本発明の中間膜の種々の態様においては、中間膜に、樹脂100部あたり約0.003部〜約0.15部のACA;樹脂100部あたり約0.01部〜約0.10部のACA;及び樹脂100部あたり約0.01部〜約0.04部のACA;を含ませることができる。かかるACAとしては、米国特許第5,728,472号明細書(その全ての開示事項を参照として本明細書中に包含する)に開示されているACA、残留酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、マグネシウムビス(2−エチルブチレート)、及び/又はマグネシウムビス(2−エチルヘキサノエート)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
[0047]また、中間膜のブロッキングのレベルを減少させるために、本発明の組成物にアンチブロッキング剤を加えることもできる。アンチブロッキング剤は当該技術において公知であり、中間膜の特性に悪影響を与えない任意のアンチブロッキング剤を用いることができる。中間膜の光学特性、又は中間膜のガラスへの接着特性に悪影響を与えないで多層中間膜などにおいてうまく用いることができる特に好ましいアンチブロッキング剤は、脂肪酸アミド(例えば米国特許第6,825,255号明細書(その全ての開示事項を本明細書中に包含する)を参照)である。
【0047】
[0048]最終生成物におけるその性能を向上させ、幾つかの更なる特性を中間膜に与えるために、他の添加剤を組成物中に導入することができる。かかる添加剤としては、当業者に公知の添加剤の中でも、染料、顔料、安定剤(例えば紫外線安定剤)、酸化防止剤、難燃剤、IR吸収剤又は遮断剤(例えばインジウムスズオキシド、アンチモンスズオキシド、六ホウ化ランタン(LaB
6)、及びセシウムタングステンオキシド)、加工助剤、流動向上添加剤、潤滑剤、耐衝撃性改良剤、成核剤、熱安定剤、UV吸収剤、UV安定剤、分散剤、界面活性剤、キレート剤、カップリング剤、接着剤、プライマー、強化添加剤、及び充填剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
[0049]多層中間膜構造体中の高T
g層、又はコア層、或いは高T
g中間層において用いる中間層シートは、190℃において2.16キログラムの荷重下で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する。ポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量及び可塑剤の量を調節して、190℃において2.16キログラムの荷重下で測定して少なくとも0.65グラム/10分のMFIを与えることができる。これらのMFIレベルにおいては、高T
g中間層組成物/溶融した熱可塑性材料は、穏当に流動性であり、押出中に商業的に許容しうる産出量の範囲内である。低下した分子量の樹脂を有する組成物の高いMFIによって、向上した剛性及びT
gを有するシートを与えながらより幅広い加工の範囲が与えられる。MFIは、それぞれグラム/10分として表して少なくとも0.65グラム/10分であり、或いは少なくとも0.70グラム/10分、又は少なくとも0.80グラム/10分、又は少なくとも0.90グラム/10分、又は少なくとも1グラム/10分、又は少なくとも1.1グラム/10分、又は少なくとも1.2グラム/10分、又は少なくとも1.4グラム/10分、又は少なくとも1.5グラム/10分、又は少なくとも1.8グラム/10分、又は少なくとも2グラム/10分、又は少なくとも3グラム/10分、又は少なくとも5グラム/10分、又は少なくとも7グラム/10分、或いは少なくとも10グラム/10分であってよい。特に上限はないが、機械強度の維持のように実施を考慮すると、MFIは、40を超えてはならず、又は30を超えてはならず、或いは25グラム/10分を超えてはならない。MFIが過度に低いと、商業的に有用な速度における加工性が過度に困難になる。MFIが過度に高いと、シートの機械特性が低下する可能性がある。好適な範囲としては、0.65グラム/10分〜40グラム/10分、又は0.65グラム/10分〜30グラム/10分、又は0.65グラム/10分〜25グラム/10分、又は0.7グラム/10分〜40グラム/10分、又は0.7グラム/10分〜30グラム/10分、又は0.7グラム/10分〜25グラム/10分、又は0.8グラム/10分〜40グラム/10分、又は0.8グラム/10分〜30グラム/10分、又は0.8グラム/10分〜25グラム/10分、又は0.9グラム/10分〜40グラム/10分、又は0.9グラム/10分〜30グラム/10分、又は0.9グラム/10分〜25グラム/10分、又は1グラム/10分〜40グラム/10分、又は1グラム/10分〜30グラム/10分、又は1グラム/10分〜25グラム/10分、又は1.1グラム/10分〜40グラム/10分、又は1.1グラム/10分〜30グラム/10分、又は1.1グラム/10分〜25グラム/10分、又は1.2グラム/10分〜40グラム/10分、又は1.2グラム/10分〜30グラム/10分、又は1.2グラム/10分〜25グラム/10分、又は1.4グラム/10分〜40グラム/10分、又は1.4グラム/10分〜30グラム/10分、又は1.4グラム/10分〜25グラム/10分、又は1.5グラム/10分〜40グラム/10分、又は1.5グラム/10分〜30グラム/10分、又は1.5グラム/10分〜25グラム/10分、又は1.8グラム/10分〜40グラム/10分、又は1.8グラム/10分〜30グラム/10分、又は1.8グラム/10分〜25グラム/10分、又は2グラム/10分〜40グラム/10分、又は2グラム/10分〜30グラム/10分、又は2グラム/10分〜25グラム/10分、又は3グラム/10分〜40グラム/10分、又は3グラム/10分〜30グラム/10分、又は3グラム/10分〜25グラム/10分、又は5グラム/10分〜40グラム/10分、又は5グラム/10分〜30グラム/10分、又は5グラム/10分〜25グラム/10分、又は7グラム/10分〜40グラム/10分、又は7グラム/10分〜30グラム/10分、又は7グラム/10分〜25グラム/10分、又は10グラム/10分〜40グラム/10分、又は10グラム/10分〜30グラム/10分、或いは10グラム/10分〜25グラム/10分が挙げられる。MFIは、ASTM−D1238−13手順Aにしたがって求められる。
【0049】
[0050]高T
g層又は1以上のコア層の熱可塑性組成物は、120センチポアズ(cps)以下の溶液粘度を有していてよい。ポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量及び可塑剤の量を調節して、125cps以下の高T
g熱可塑性組成物(樹脂及び可塑剤を含む)の溶液粘度を与えることができる。ここで用いる溶液粘度は、シート試料をるつぼ内に一晩配置して乾燥し;式:シート重量=3.195(100+phr)/100によってシート試料の重量を求め;39.57グラムのメタノールを有する4オンスのボトル内にシートを配置して溶解し;ボトルを20±0.1℃の一定温度の水浴中に1時間(しかしながら1.5時間を超えない)配置し;水浴中に粘度計(例えばCannon No.400)を5分間配置して平衡にし;ピペットによって10mLの溶液を粘度計に移し;粘度計の印の間の溶液流量を計測し;次に時間(秒)に粘度計ファクター(Cannon No.400に関しては1.038)をかけて粘度(cps)を求めることによって求められる。高T
g組成物又は1以上のコア層及び熱可塑性組成物の好適な溶液粘度としては、cpsで125以下、120以下、又は110以下、又は100以下、又は90以下、又は85以下、又は80以下、又は70以下、又は65以下、又は60以下、又は55以下、又は50以下、又は45以下、又は40以下、又は35以下、或いは30以下が挙げられる。更には又は或いは、溶液粘度は少なくとも5cps又は少なくとも10cpsである。溶液粘度の好適な範囲としては、cpsで5cps〜125cps、又は10cps〜125cps、又は5cps〜120cps、又は10cps〜120cps、又は5cps〜110cps、又は10cps〜110cps、又は5cps〜100cps、又は10cps〜10cps、又は5cps〜95cps、又は10cps〜95cps、又は5cps〜90cps、又は10cps〜90cps、又は5cps〜85cps、又は10cps〜85cps、又は5cps〜80cps、又は10cps〜80cps、又は5cps〜70cps、又は10cps〜70cps、又は5cps〜65cps、又は10cps〜65cps、又は5cps〜60cps、又は10cps〜60cps、又は5cps〜55cps、又は10cps〜55cps、又は5cps〜50cps、又は10cps〜50cps、又は5cps〜45cps、又は10cps〜45cps、又は5cps〜40cps、又は10cps〜40cps、又は5cps〜35cps、又は10cps〜35cps、又は5cps〜30cps、或いは10cps〜30cpsが挙げられる。
【0050】
[0051]アンチブロッキング剤、着色剤、及びUV抑制剤(液体、粉末、又はペレット形態)のような共添加剤がしばしば用いられ、これらは押出機装置に到達する前に熱可塑性樹脂又は可塑剤中に混合することができ、或いは押出機装置の内部で熱可塑性樹脂と混合することができる。これらの添加剤は、熱可塑性組成物中、及び拡大解釈すると得られる多層中間膜中に導入して、中間膜の幾つかの特性及び多層ガラスパネル製品(又は光起電モジュール)におけるその性能を向上させる。
【0051】
[0052]本多層中間膜は、中間膜の製造の当業者に公知の任意の好適なプロセスによって製造することができる。例えば、本多層中間膜は、浸漬被覆、溶液キャスト、圧縮成形、射出成形、溶融押出、メルトブロー、又は当業者に公知の中間膜を生成及び製造するための任意の他の手順によって形成することができると意図される。
【0052】
[0053]押出プロセスの幾つかの態様においては、共押出プロセスを用いることができる。共押出は、ポリマー材料の複数の層を同時に押出すプロセスである。一般に、このタイプの押出は、一定の体積の処理量の異なる粘度又は他の特性の複数の異なる熱可塑性樹脂溶融体を、溶融し、共押出ダイを通して供給して所望の最終形態にするために2以上の押出機を用いる。共押出プロセスにおいて押出ダイから排出される複数のポリマー層の厚さは、一般に、押出ダイを通る溶融体の相対速度を調節すること、及びそれぞれの溶融した熱可塑性樹脂材料を処理する個々の押出機の寸法によって制御することができる。
【0053】
[0054]高M
w層及び高T
g層は、互いと直接接触していてよく、或いは他の層を介して互いに隣接して間接的に配置することができる。望ましくは、高M
w層の少なくとも1つ及び高T
g層の少なくとも1つは、互いと直接接触している。望ましくは、複数の高M
w層及び複数の高T
g層は互いと直接結合している。結合は、望ましくは複数の層を互いに積層し、この多層中間膜を全ての層のT
gよりも高い温度に加熱する場合に起こる熱結合である。これは、冷たい層を互いに積層するか、または層を共押出することによって起こすことができる。
【0054】
[0055]上記したように、より高いE’弾性率を得るために本発明の多層中間膜の厚さを増加させる必要はない。したがって、多層中間膜中のそれぞれの中間膜シートの厚さ又はゲージは、およそ少なくとも5ミル、又は少なくとも10ミル、或いは少なくとも15ミルであり、所望のように厚くすることができる。シートは、所望の用途に応じて90ミル、又は120ミル、或いはそれ以上の厚さにすることができる。範囲の例としては、約5ミル〜120ミル(0.12mm〜3.03mm)、又は15ミル〜90ミル(約0.38mm〜約2.286mm)、又は約30ミル〜約60ミル(約0.762mm〜1.52mm)、或いは約15ミル〜約35ミル(約0.375mm〜約0.89mm)が挙げられる。多層中間膜構造体の厚さ又はゲージは、どのくらい多くのシートを積層又は共押出するかによって定まり、特に限定されないが、一般に、特定の用途のために所望に応じて30ミルより大きく、又は60ミル(1.52mm)より大きい。
【0055】
[0056]本発明の多層中間膜はまた、現時点では、ウォーキング又はランニングのようなファクターによって引き起こされる定期的な断続的ストレスを受けるか、或いは35℃を超える可能性がある温度条件下で荷重がかかる屋外用途のように、より高い温度において良好な弾性率を維持することが必要な用途において用いることもできる。本発明の多層中間膜が適している用途の例としては、屋外階段、屋外プラットホーム、舗道又は歩道のスカイライト、手すり、カーテンウォール、フローリング、及び他の厳しい構造用途が挙げられる。
【0056】
[0057]本多層中間膜は多層パネル中に含ませることができる。ここで用いる多層パネルには、ガラス、アクリル樹脂、又はポリカーボネートのような単一の基材を含ませることができ、その上に多層中間膜シートが配置され、最も通常的には多層中間膜の上に薄いポリマーフィルムが更に配置される。多層中間膜シートとポリマーフィルムの組み合わせは、当該技術において一般に二重層と呼ばれる。二重層構造を有する代表的な多層パネルは、ガラス/多層中間膜/ポリマーフィルムであり、ここでは多層中間膜に少なくとも2つの上述の中間層を含ませることができる。ポリマーフィルムは、平滑で薄くて剛性の基材を提供し、これは多層中間膜単独によって通常得られるものよりも良好な光学特性を与え、性能向上層として機能する。ポリマーフィルムは、それ自体は必要な貫通抵抗及びガラス保持特性を与えないが、赤外吸収特性のような性能の向上を与えるという点で、ポリマーフィルムは本発明において用いる多層中間膜と異なる。ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)が最も通常的に用いられるポリマーフィルムである。一般に、本発明において用いるポリマーフィルムは、厚さ約0.001mm〜0.2mmのように多層中間膜よりも薄い。
【0057】
[0058]更に、本多層パネルは当該技術においてソーラーパネルと通常呼ばれているものであってよく、このパネルは光起電セルを更に含み、この用語は1つ又は複数の多層中間膜によって封入されているものと当業者に理解される。かかる場合においては、中間膜はしばしば光起電セルの上に積層され、ガラス/多層中間膜/光起電セル/多層中間膜/ガラス又はポリマーフィルムのような構造を有する。
【0058】
[0059]本発明の中間膜は、最も通常的には2つの基材、好ましくは2つの1対のガラス中間層を含み、2つの基材の間に中間膜が配置されている多層パネルにおいて用いられる。かかる構造の例はガラス/多層中間膜/ガラスであり、この場合には多層中間膜は上述の多層中間膜を構成していてよい。更に、ガラス/多層中間膜/ポリマーフィルム/ガラスのように、多層パネルにポリマーフィルムを含ませることができる。これらの多層パネルの例はいかなるようにも限定を意図してはおらず、当業者は本発明の中間膜を用いて上記に記載したもの以外の数多くの構造を形成することができることを容易に認識するであろう。
【0059】
[0060]かかるガラス板構造を
図1に更に示す。ガラスパネル1は、一対のガラス基材2、並びに、第1の高M
w層4、高T
g層5、及び第2の高M
w層6を含む多層中間膜3を含む。ガラスパネルはまた、多層中間膜3及びポリマーフィルム8から構成される二重層構造7も含む。この場合の多層中間膜3は、2つの高M
w層の間に配置されている高T
g層を含む。高T
g層5の第1の面は第1の高M
w層4の1つの面と直接接触しており、高T
g層5の第2の面はまた第2の高M
w層6の1つの面と直接接触している。
【0060】
[0061]通常のガラス積層プロセスは、以下の工程:(1)2つの基材(例えばガラス)及び中間膜を組み立ててアセンブリにし;(2)IR放射材又は対流手段によってアセンブリを短時間加熱し;(3)アセンブリを、第1の脱気のために加圧ニップロール中に通し;(4)アセンブリに対して約50℃〜約120℃への2回目の加熱を行って、中間膜の縁部を封止するのに十分な一時的接着をアセンブリに与え;(5)アセンブリを第2の加圧ニップロールに通して、中間膜の端部を更に封止して更なる取扱いを可能にし;そして(6)アセンブリを、135℃〜150℃の間の温度及び150psig〜200psigの間の圧力において約30分〜90分間オートクレーブ処理する;工程を含む。
【0061】
[0062]当該技術において公知であり、商業的に実施されている中間膜−ガラス界面の脱気(工程2〜5)において用いるための他の手段としては、空気を除去するために真空を用いる真空バッグ及び真空リングプロセスが挙げられる。
【0062】
[0063]別の積層プロセスは、まずアセンブリを脱気し、次に積層体を十分に高い温度及び真空において仕上げ処理する真空積層装置を用いることを含む。
[0064]高T
g中間層シートは、中間層シートの製造の当業者に公知の任意の好適なプロセスによって製造することができる。例えば、高T
g中間層シートは、浸漬被覆、溶液キャスト、圧縮成形、射出成形、溶融押出、メルトブロー、又は当業者に公知の中間層シートを生成及び製造するための任意の他の手順によって形成することができると意図される。
【0063】
[0065]1つの方法においては、高T
g中間層シートは任意の通常のシート押出装置によって製造することができる。押出機は一軸又は二軸押出機であってよい。ここで、
(i)ダイ、及びバレルを有する押出機を含む押出システムを与え;
(ii)ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤をバレル中に供給し、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含む溶融した熱可塑性組成物を押出機及びダイに通して押出されたシートを生成させ、ここで溶融した熱可塑性樹脂のメルトフローインデックス(MFI)は190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65g/10分であり;そして
(iii)シートを冷却して、少なくとも46.0℃のガラス転移温度(T
g)を有する中間層シートを生成させる;
ことによって高T
g中間層ポリ(ビニルアセタール)シートを製造することができる方法も提供される。
【0064】
[0066]
図2を参照して、本発明の方法を更なる特徴と共に更に示す。
[0067]示されているように、押出機1、フィルター2、ダイ4、及びフィルター2とダイ4の間に配置されているメルトポンプ3から構成されている押出システムが提供される。
【0065】
[0068]押出機装置1においては、ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤並びに上記に記載の他の添加剤を含む熱可塑性組成物10の粒子を、供給システム11(例えばホッパー)を通して押出機1のバレル12中に供給し、加熱部材13によって加熱して、バレル12内において温度及び組成が概して均一である溶融した熱可塑性組成物を形成する。一般に、押出プロセスにおいては、上記に記載した任意の樹脂及び可塑剤などの熱可塑性樹脂及び可塑剤を予め混合して押出機装置中に供給する。例えば、まず熱可塑性ポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤並びに場合によっては他の添加剤を混合してプレミックスを形成することによってプレミックスを得て、プレミックスをバレル12に供給することでプレミックスを押出機1中に供給することを本発明方法に含ませることができる。この方法は、一軸押出機を用いる場合に特に有用である。或いは、押出機のバレル12に供給される少なくとも2つの流れ(1つの流れはポリ(ビニルアセタール)熱可塑性樹脂を含み、第2の流れは可塑剤を含む)を与えて(図示せず)、2つの流れを押出機のバレルの内部で混合することができる。この技術は、二軸押出機を用いる場合に特に有用である。押出機の内部において可塑剤の存在下でポリ(ビニルアセタール)樹脂を溶融することによって、少なくとも2つの流れを押出機の内部で混合することができる。
【0066】
[0069]熱可塑性材料の粒子は、モーター15によって駆動される回転スクリュー14の作用によってバレル12内を送られ、剪断力と熱の組合せによって、バレル12内において熱可塑性材料の固形物が溶融して、溶融した熱可塑性組成物になり、これをフィルター2を通して送って粒子を濾去する。フィルター2の通過は圧力降下を引き起こし、これを補償するために、ギアポンプのようなメルトポンプ3をフィルター2とダイ4の間に配置することができる。押出機ダイ4は熱可塑性材料押出プロセスの構成要素であり、これによって最終の高T
g中間層シート生成物にその外形が与えられる。連続プロファイルが存在する限りにおいては、ダイによって複数の形状を最終の高T
g中間層シートに与えることができる。
【0067】
[0070]本発明の熱可塑性組成物は、望ましくはバレル12内において240℃以下の温度にする。ポリ(ビニルアセタール)樹脂はより高い温度において分解副生成物を形成する傾向があるので、組成物が240℃より高い温度に遭遇すると、一般に黄色の相当な蓄積物が形成される危険性がある。溶融した熱可塑性ポリマー組成物は、望ましくは、バレル12内において240℃以下、又は238℃以下、又は235℃以下、又は233℃以下、又は232℃以下、又は230℃以下、又は228℃以下、又は226℃以下、又は225℃以下、或いは220℃以下の温度で、それぞれの場合において少なくとも150℃の温度にする。
【0068】
[0071]溶融した熱可塑性組成物は、メルトポンプ3の出口16から送られて、ライン17を通してダイ4に供給される。この図においては、熱可塑性組成物はメルトポンプの出口16とダイ4への出口の間に圧力降下に遭遇し、この圧力降下の大きさによって押出プロセスの産出量及び能力が影響を受ける。熱可塑性組成物の流動性が増加するにつれて、押出装置の産出量も増加する。熱可塑性組成物の流動性は、メルトポンプとダイの出口の間の圧力降下によって現れる。本発明の熱可塑性組成物は少量の可塑剤を用いる場合であっても流動性である(これは低いM
wを有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を用いることによって可能である)ので、高いT
gを有する中間層シートを得ながら、商業的に許容しうる方法で熱可塑性樹脂を加工することが可能である。本発明方法においては、許容し得る押出速度で製造される46℃以上又は50.0℃以上のT
gを有する中間層シートを同時に得ながら、メルトポンプの出口及びダイ出口を横切る穏当な圧力降下を得ることができる。
【0069】
[0072]押出機内における熱可塑性組成物の流動性は、押出機内の条件において高いメルトフローインデックス(MFI)を有する組成物として表すことができる。本発明方法における熱可塑性組成物のMFIは、190℃において2.16キログラムの荷重で測定して少なくとも0.65グラム/10分であってよい。
【0070】
[0073]押出ダイによって溶融体を連続外形に成形した後の状態における中間層は、「押出されたシート」と呼ぶ。本プロセスのこの段階においては、押出ダイによって熱可塑性組成物に特定の外形形状が与えられ、これによって押出されたシートが生成する。押出されたシートは一貫して高粘着性である。押出されたシートの少なくとも一部又は全部は、ダイから排出される際には溶融している。押出されたシートにおいては、熱可塑性組成物は、ダイから排出される際には未だ、シートが概して完全に「固化」する温度には冷却されていない。而して、押出されたシートが押出ダイから排出された後は、一般に次の工程は、ポリマー溶融体シートを冷却装置5によって冷却して少なくとも46.0℃のT
gを有する高T
g中間層シートを形成することである。冷却装置としては、ジェット噴霧器、ファン、冷却浴、及び冷却ローラーが挙げられるが、これらに限定されない。冷却工程は、押出されたシートを概して均一な非溶融冷却温度の高T
g中間層シートに固化させるように働く。押出されたシートとは対比的に、この中間層シートは溶融状態ではない。むしろ、これは固化された最終形態の冷却された中間層シート生成物である。中間層シートを冷却して固化させたら、ナイフ6を用いてそれを切断し、ローラー/巻き取りシステム7によって引き取る。
【0071】
[0074]本発明の多層中間膜の高T
g層又は1以上のコア層は、望ましくは少なくとも300,000,000パスカル、又は少なくとも400,000,000パスカル、又は少なくとも500,000,000パスカル、又は少なくとも600,000,000パスカル、又は少なくとも700,000,000パスカル、或いは少なくとも800,000,000パスカルの40℃における貯蔵弾性率E’を有する。特に上限はないが、実施上はモノリシック中間膜は、40℃において3,000,000,000パスカルのように高く、又は2,000,000,000パスカルのように高く、或いは1,500,000,000パスカルのように高いE’弾性率を得ることができる。
【0072】
[0075]本発明の多層中間膜の高T
g層又は1以上のコア層は、望ましくはまた、或いは別の形態においては、少なくとも6,000,000パスカル、又は少なくとも7,000,000パスカル、又は少なくとも8,000,000パスカル、又は少なくとも9,000,000パスカル、又は少なくとも10,000,000パスカル、又は少なくとも20,000,000パスカル、又は少なくとも30,000,000パスカル、又は少なくとも40,000,000パスカル、又は少なくとも50,000,000パスカル、又は少なくとも60,000,000パスカル、又は少なくとも70,000,000パスカル、又は少なくとも80,000,000パスカル、又は少なくとも90,000,000パスカル、或いは少なくとも100,000,000パスカルの50℃における貯蔵弾性率E’を有する。特に上限はないが、実施上は多層中間膜(又は多層中間膜の層)は、50℃において1,000,000,000パスカルのように高く、又は900,000,000パスカルのように高く、或いは800,000,000パスカルのように高いE’弾性率を得ることができる。
【0073】
[0076]中間層又は多層中間膜の貯蔵弾性率E’は、ASTM−D5026−06(2014年再認可)にしたがって測定される。E’弾性率は、RSA-II装置を用いて動的機械分析によって得られる。幅9mmで厚さ0.765mmの試料を、頂部及び底部においてクランプで固定して張力下に配置する。クランプの間の試料の長さは22mmである。0.01%の強度の正弦波引張歪みを1Hzの振動数で一定範囲の温度にわたって試料に加えて、得られる応力応答を測定する。応力/歪みの比から、材料の変形に対する抵抗性の指標である弾性率が得られる。振動引張変形に関しては、E’は複素弾性率の実数部であり、貯蔵弾性率と呼ばれる。オーブンチャンバーによって温度制御を与え、加熱速度は3℃/分である。
【0074】
[0077]本発明の多層中間膜から製造されるガラスパネルは、低いポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量においても1mm以下である許容しうるレベルのクリープ抵抗を維持する能力を有する。本発明の多層中間膜を含むガラスパネルは、100℃及び1000時間において1mm以下、又は0.9mm以下、又は0.8mm以下、又は0.7mm以下、又は0.6mm以下、又は0.5mm以下、或いは0.4mm以下のクリープを示すことができる。
【0075】
[0078]クリープを求める方法は、ガラスの2つのシート(1つのシートは6インチ×6インチ、他は6インチ×7インチの寸法を有する)の間に多層中間膜を積層することである。このガラスパネル試験片を、100℃に設定したオーブン内において、ガラスの露出している1インチの部分によって吊下する。次に、試験片を所定の間隔で取り外し、測定して、ガラスの6インチ×6インチの片のどのくらい多くが6インチ×7インチのガラスに対してその元の位置から滑り落ちたかを求める。所定の間隔は、100時間、250時間、500時間、及び1000時間である。
【実施例】
【0076】
[0079]押出ダイを装備した1.25インチの押出機を用いて、実験室押出試験を行った。押出システムには、押出機のヘッドにおいてフィルター、次にギアポンプ、次にダイが装備されており、ギアポンプの速度は全ての例に関して44rpmにおいて一定に保持した。試験の経過中にわたって押出速度を測定したところ、全ての例に関して約47g/分〜48g/分であった。
【0077】
[0080]全ての場合において、トリエチレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)可塑剤(3GEH)を下表に記載するように種々のレベルで用いた。全ての場合において、同じ量の接着制御剤をプレミックス中で加えた。
【0078】
[0081]ギアポンプの出口に圧力トランスデューサーを取り付けた。対照試料と比べたギアポンプにおける圧力は、PVB樹脂の分子量を低下させる効果を示す。
[0082]対照のSaflex(登録商標)DG41シートを用いてT
gを測定し、実験例と比較した。Saflex(登録商標)DG41−PVBは構造用途用の商業製品であり、市場において入手できるために用いた。
【0079】
[0083]下表2に、それぞれの場合に関するギアポンプの出口における圧力並びに中間層のT
gに対する樹脂のタイプ及び可塑剤装填量の効果を示す。ギアポンプ圧力は、押出環境中における熱可塑性樹脂の流動性の向上の指標である。
【0080】
【表2】
【0081】
[0084]例2は、例1の対照シートと実質的に同等のガラス転移温度(46.2℃と46.1℃)を示すことが分かる。例3は例1及び2とほぼ同等のガラス転移温度(45.8℃)を示し、これはT
gがポリ(ビニルアセタール)樹脂の分子量(M
w)の関数ではないことを示している。同様に、例5と例6を比較することによっても、いずれも同じレベル(10phr)で可塑化され、同様のT
g(58.8℃と60.1℃)を有するので、T
gは樹脂分子量(M
w)の関数ではないことが示される。
【0082】
[0085]しかしながら、これらの例は、より低い分子量の樹脂を用いると可塑剤の量を減少させることができ、これによって組成物のT
gが上昇し、これは(より低い圧力降下によって示されるように)許容しうる値で達成することができることを示している。より低いM
wを有する樹脂及びより少量の可塑剤を用いた例4、5、及び6は、高いT
g(50℃を超える)を有するシートを生成する。更に、T
gの上昇は、対照試料とほぼ同量又はそれより低い圧力降下によって示されるように、許容し得る値を犠牲にするものではない。
【0083】
[0086]例1及び2よりも低いM
wの樹脂及び同量の可塑剤を用いた例3は、樹脂の分子量によって、その1.4の(0.57の例1と比べて)より高いMFI値によって示される向上した流動性のためにギアポンプにおけるより低い圧力が可能になることを示す。例6も、その20の劇的により高いMFIのために、ギアポンプにおける圧力低下は例1に対して約79%であり、例2に対して約78%であるという同じ論点を示している。
【0084】
[0087]例4、5、及び6は、例2よりも低いか又はほぼ同等の圧力降下でより高いT
gのモノリシックポリ(ビニルアセタール)中間膜を押出すことができることを示す。(例5において示されるように)可塑剤レベルの更なる低下のためにギアポンプにおける圧力が上昇し始めるにつれて、(例6において見られるように)樹脂の分子量を減少させ続けて低い可塑剤レベルを補償することによって熱可塑性樹脂の流動性を向上させることができる。この効果は、例5と同じ低い可塑剤レベルを有するが、なお、分子量の減少のために、その低い圧力要件及びより高いMFIによって示されるように、全ての他の例と比べてギアポンプにおいて大きく向上した流動性を有する例6において見ることができる。
【0085】
[0088]例3〜6は、より高いM
wの樹脂を用いる対照例1と比べてより高いMFI値による向上した流動性の効果を示している。MFIは、可塑剤の量が減少するにつれて減少し始める(例3〜5)が、MFIは対照例よりも高いままであり、低い可塑剤レベルにおいてより低いM
wを有する樹脂を用いることによって更に低下させることができる。
【0086】
[0089]最後に、例6の非常に低い圧力は、例6の樹脂をより高い分子量(M
w)の樹脂とのブレンドで用いて、より高いT
gの生成物を達成しながらプロセス条件を制御することができることを示唆している。
【0087】
[0090]例1〜6において製造した中間層シートの流動特性も調べた。
図3は、例3、4、5、及び6のシートが、30℃以上、例えば40℃及び50℃、並びに30℃〜65℃、又は30℃〜60℃、或いは30℃〜55℃の範囲内の全ての温度において非常により高い貯蔵弾性率E’を有し、この差は40℃〜55℃又は40℃〜50℃において非常に大きかったことを示す。弾性率は50℃〜55℃の温度においてもより高く、これは、これらの配合物が室温よりも高い条件に曝露される可能性がある構造用途において対照例1及び2よりも良好に機能することを示唆している。
【0088】
[0091]本発明は、本発明の実施に関して意図されるベストモードとして開示する特定の態様に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内の全ての態様を包含すると意図される。
【0089】
[0092]更に、本発明の任意の単一の構成要素に関して与えられている任意の範囲、値、又は特徴は、互換的な場合には、本発明の任意の他の構成要素に関して与えられている任意の範囲、値、又は特徴と互換的に用いて、本明細書全体にわたって与えられているそれぞれの構成要素に関して規定されている値を有する一態様を形成することができることが理解される。
本発明は以下の実施態様を含む。
(1)(A)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む高M
w層;及び
(B)160,000以下の重量平均分子量(M
w)及び少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む高T
g層:
を含む多層中間膜。
(2)高T
g層は、190℃において2.16キログラムの荷重下で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(3)高T
g層は120cpを超えない溶液粘度を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(4)高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は100,000を超えない、(1)に記載の多層中間膜。
(5)高T
g層はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤を更に含む、(1)に記載の多層中間膜。
(6)高T
g層は、高T
g層中において140,000を超えない重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜20部の範囲の量の可塑剤を含む、(1)に記載の多層中間膜。
(7)高T
g層は、150,000を超えない重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約5部〜20部の範囲の量の可塑剤を含み、少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有し、高M
w層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び少なくとも23phrの量の可塑剤を含み、46℃を超えないガラス転移温度(T
g)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(8)高M
w層のガラス転移温度(T
g)は、高T
g層のガラス転移温度(T
g)よりも少なくとも4℃低い、(1)に記載の多層中間膜。
(9)高M
w層及び高T
g層はそれぞれ可塑剤を有し、少なくとも1つの高T
g層は高M
w層よりも少なくとも7phr少ない可塑剤を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(10)高M
w層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(M
w)、少なくとも20phrの量の可塑剤、及び46℃未満のガラス転移温度(T
g)を有し、高T
g層は、150,000以下の重量平均分子量(M
w)、20phr未満の量の可塑剤、少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)、及び少なくとも10,000,000パスカルの50℃におけるE’弾性率を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(11)少なくとも2つの高M
w層を含み、少なくとも2つの高M
w層の間に高T
g中間層が配置されている、(1)に記載の多層中間膜。
(12)(A)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含み、46℃未満のガラス転移温度(T
g)を有する高M
w層;及び
(B)160,000以下の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜20部の量の可塑剤を含み、少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)を有する高T
g層;
を含む多層中間膜。
(13)高T
g層は120cpsを超えない溶液粘度を有し、高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は100,000を超えない、(12)に記載の多層中間膜。
(14)高T
g層は、150,000を超えない重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約5部〜20部の範囲の量の可塑剤を含み、少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有し;
高M
w層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び少なくとも23phrの量の可塑剤を含み、46℃を超えないガラス転移温度(T
g)を有する、(12)に記載の多層中間膜。
(15)高T
g層は120cpsを超えない溶液粘度を有する、(12)に記載の多層中間膜。
(16)高M
w層のT
gは高T
g層のガラス転移温度(T
g)よりも少なくとも4℃低い、(12)に記載の多層中間膜。
(17)(A)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含み、46℃未満のガラス転移温度(T
g)を有する高M
w層;
(B)160,000以下の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜20部の量の可塑剤を含み、少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)を有する高T
g層;及び
(C)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含み、46℃未満のガラス転移温度(T
g)を有する高M
w層;
を含み、
高T
g層は複数の高M
w層の間に配置されている多層中間膜。
(18)高T
g層は120cpsを超えない溶液粘度を有する、(17)に記載の多層中間膜。
(19)少なくとも1つの高M
w層のガラス転移温度(T
g)は高T
g層のガラス転移温度(T
g)よりも少なくとも4℃低い、(17)に記載の多層中間膜。
(20)高T
g層は、150,000を超えない重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約5部〜20部の範囲の量の可塑剤を含み、少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有し;
少なくとも1つの高M
w層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び少なくとも23phrの量の可塑剤を含み、46℃を超えないガラス転移温度(T
g)を有する、(17)に記載の多層中間膜。
(21)高T
g層は少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(22)高T
g層は少なくとも52℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(23)高T
g層は少なくとも0.7のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(24)高T
g層は少なくとも0.7のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(25)高T
g層は少なくとも0.9のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(26)高T
g層は少なくとも1のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(27)高T
g層は少なくとも1.2のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(28)高T
g層は少なくとも2のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(29)高T
g層は100cpsを超えない溶液粘度を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(30)高T
g層及び高M
w層は少なくとも80重量%のポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む、(1)に記載の多層中間膜。
(31)高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は150,000を超えない、(1)に記載の多層中間膜。
(32)高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は140,000を超えない、(1)に記載の多層中間膜。
(33)高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は120,000を超えない、(1)に記載の多層中間膜。
(34)高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は100,000を超えない、(1)に記載の多層中間膜。
(35)高T
g層中の可塑剤の量は、ポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも8部である、(1)に記載の多層中間膜。
(36)高M
w層のガラス転移温度(T
g)は、高T
g層のガラス転移温度(T
g)よりも少なくとも8℃低い、(1)に記載の多層中間膜。
(37)高T
g層及び高M
w層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂はポリビニルブチラールを含む、(1)に記載の多層中間膜。
(38)ポリ(ビニルアセタール)樹脂は14重量%〜23重量%のヒドロキシル基含量を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(39)ポリ(ビニルアセタール)樹脂のビニルブチラール基含量は少なくとも60重量%である、(38)に記載の多層中間膜。
(40)多層中間膜全体は15ミル〜60ミルの範囲の厚さを有する、(1)に記載の多層中間膜。
(41)多層中間膜全体は15ミル〜60ミルの範囲の厚さを有し、40℃における高T
g中間層のE’弾性率は少なくとも300,000,000パスカルであり、50℃における高T
g中間層のE’弾性率は少なくとも10,000,000パスカルである、(1)に記載の多層中間膜。
(42)40℃におけるE’弾性率は少なくとも600,000,000パスカルであり、50℃におけるE’弾性率は少なくとも50,000,000パスカルである、(41)に記載の多層中間膜。
(43)40℃における高T
g中間層のE’弾性率は少なくとも600,000,000パスカルであり、50℃における高T
g中間層のE’弾性率は少なくとも50,000,000パスカルである、(1)に記載の多層中間膜。
(44)少なくとも2つの高M
w層を含み、少なくとも2つの高M
w層の間に高T
g中間層が配置されている、(1)に記載の多層中間膜。
(45)多層中間膜がガラス基材に積層されている、(1)に記載の多層中間膜。
(46)多層中間膜がガラスの2つの層の間に配置されている、(1)に記載の多層中間膜。
(47)ガラス基材及びポリマーフィルムを更に含み、ポリマーフィルムはポリ(ビニルアセタール)とは異なるポリマーである、(1)に記載の多層中間膜。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)(A)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む高M
w層;及び
(B)160,000以下の重量平均分子量(M
w)及び少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む高T
g層:
を含む多層中間膜。
(2)高T
g層は、190℃において2.16キログラムの荷重下で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(3)高T
g層は120cpを超えない溶液粘度を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(4)高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は100,000を超えない、(1)に記載の多層中間膜。
(5)高T
g層はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤を更に含む、(1)に記載の多層中間膜。
(6)高T
g層は、高T
g層中において140,000を超えない重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜20部の範囲の量の可塑剤を含む、(1)に記載の多層中間膜。
(7)高T
g層は、150,000を超えない重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約5部〜20部の範囲の量の可塑剤を含み、少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有し、高M
w層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び少なくとも23phrの量の可塑剤を含み、46℃を超えないガラス転移温度(T
g)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(8)高M
w層のガラス転移温度(T
g)は、高T
g層のガラス転移温度(T
g)よりも少なくとも4℃低い、(1)に記載の多層中間膜。
(9)高M
w層及び高T
g層はそれぞれ可塑剤を有し、少なくとも1つの高T
g層は高M
w層よりも少なくとも7phr少ない可塑剤を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(10)高M
w層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(M
w)、少なくとも20phrの量の可塑剤、及び46℃未満のガラス転移温度(T
g)を有し、高T
g層は、150,000以下の重量平均分子量(M
w)、20phr未満の量の可塑剤、少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)、及び少なくとも10,000,000パスカルの50℃におけるE’弾性率を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(11)少なくとも2つの高M
w層を含み、少なくとも2つの高M
w層の間に高T
g中間層が配置されている、(1)に記載の多層中間膜。
(12)(A)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含み、46℃未満のガラス転移温度(T
g)を有する高M
w層;及び
(B)160,000以下の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜20部の量の可塑剤を含み、少なくとも46℃のガラス転移温度(T
g)を有する高T
g層;
を含む多層中間膜。
(13)高T
g層は120cpsを超えない溶液粘度を有し、高T
g層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(M
w)は100,000を超えない、(12)に記載の多層中間膜。
(14)高T
g層は、150,000を超えない重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約5部〜20部の範囲の量の可塑剤を含み、少なくとも50℃のガラス転移温度(T
g)を有し;
高M
w層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び少なくとも23phrの量の可塑剤を含み、46℃を超えないガラス転移温度(T
g)を有する、(12)に記載の多層中間膜。
(15)高T
g層は120cpsを超えない溶液粘度を有する、(12)に記載の多層中間膜。
(16)高M
w層のT
gは高T
g層のガラス転移温度(T
g)よりも少なくとも4℃低い、(12)に記載の多層中間膜。
(17)(C)160,000より高い重量平均分子量(M
w)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含み、46℃未満のガラス転移温度(T
g)を有する高M
w層;
をさらに含み、
高T
g層は複数の高M
w層の間に配置されている、(12)に記載の多層中間膜。
(18)高T
g層は少なくとも52℃のガラス転移温度(T
g)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(19)高T
g層は少なくとも0.7のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(20)多層中間膜全体は15ミル〜60ミルの範囲の厚さを有し、40℃における高T
g中間層のE’弾性率は少なくとも300,000,000パスカルであり、50℃における高T
g中間層のE’弾性率は少なくとも10,000,000パスカルである、(1)に記載の多層中間膜。
(21)多層中間膜がガラスの2つの層の間に配置されている、(1)に記載の多層中間膜。
(22)ガラス基材及びポリマーフィルムを更に含み、ポリマーフィルムはポリ(ビニルアセタール)とは異なるポリマーである、(1)に記載の多層中間膜。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)(A)少なくとも2つの高Mw層であって、各層は独立して160,000より高い重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む;及び
(B)少なくとも2つの高Mw層の間に配置された高Tg層であって、高Tg層は160,000以下の重量平均分子量(Mw)及び少なくとも46℃のガラス転移温度(Tg)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂を含む:
を含む多層中間膜であって、
高Mw層は多層中間膜において1以上のスキン層を形成する多層中間膜。
(2)高Tg層は、190℃において2.16キログラムの荷重下で測定して少なくとも0.65グラム/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(3)高Tg層は120cpを超えない溶液粘度を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(4)高Tg層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は100,000を超えない、(1)に記載の多層中間膜。
(5)高Tg層はポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり少なくとも5部の量の可塑剤を更に含む、(1)に記載の多層中間膜。
(6)高Tg層は、高Tg層中において140,000を超えない重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜20部の範囲の量の可塑剤を含む、(1)に記載の多層中間膜。
(7)高Tg層は、150,000を超えない重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約5部〜20部の範囲の量の可塑剤を含み、少なくとも50℃のガラス転移温度(Tg)を有し、高Mw層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び少なくとも23phrの量の可塑剤を含み、46℃を超えないガラス転移温度(Tg)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(8)高Mw層のガラス転移温度(Tg)は、高Tg層のガラス転移温度(Tg)よりも少なくとも4℃低い、(1)に記載の多層中間膜。
(9)高Mw層及び高Tg層はそれぞれ可塑剤を有し、少なくとも1つの高Tg層は高Mw層よりも少なくとも7phr少ない可塑剤を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(10)高Mw層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(Mw)、少なくとも20phrの量の可塑剤、及び46℃未満のガラス転移温度(Tg)を有し、高Tg層は、150,000以下の重量平均分子量(Mw)、20phr未満の量の可塑剤、少なくとも46℃のガラス転移温度(Tg)、及び少なくとも10,000,000パスカルの50℃におけるE’弾性率を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(11)(A)少なくとも2つの高Mw層であって、各層は独立して160,000より高い重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含み、46℃未満のガラス転移温度(Tg)を有する;及び
(B)少なくとも2つの高Mw層の間に配置された高Tg層であって、高Tg層は160,000以下の重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり2部〜20部の量の可塑剤を含み、少なくとも46℃のガラス転移温度(Tg)を有する;
を含む多層中間膜であって、
高Mw層は多層中間膜において1以上のスキン層を形成する多層中間膜。
(12)高Tg層は120cpsを超えない溶液粘度を有し、高Tg層中のポリ(ビニルアセタール)樹脂の重量平均分子量(Mw)は100,000を超えない、(11)に記載の多層中間膜。
(13)高Tg層は、150,000を超えない重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及びポリ(ビニルアセタール)樹脂100部あたり約5部〜20部の範囲の量の可塑剤を含み、少なくとも50℃のガラス転移温度(Tg)を有し;
高Mw層は、少なくとも180,000の重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂、及び少なくとも23phrの量の可塑剤を含み、46℃を超えないガラス転移温度(Tg)を有する、(11)に記載の多層中間膜。
(14)高Tg層は120cpsを超えない溶液粘度を有する、(11)に記載の多層中間膜。
(15)高Mw層のTgは高Tg層のガラス転移温度(Tg)よりも少なくとも4℃低い、(11)に記載の多層中間膜。
(16)(C)160,000より高い重量平均分子量(Mw)を有するポリ(ビニルアセタール)樹脂及び可塑剤を含み、46℃未満のガラス転移温度(Tg)を有する高Mw層;
をさらに含み、
高Tg層は複数の高Mw層の間に配置されている、(11)に記載の多層中間膜。
(17)高Tg層は少なくとも52℃のガラス転移温度(Tg)を有する、(1)に記載の多層中間膜。
(18)高Tg層は少なくとも0.7のメルトフローインデックス(MFI)を有する、(2)に記載の多層中間膜。
(19)多層中間膜全体は15ミル〜60ミルの範囲の厚さを有し、40℃における高Tg中間層のE’弾性率は少なくとも300,000,000パスカルであり、50℃における高Tg中間層のE’弾性率は少なくとも10,000,000パスカルである、(1)に記載の多層中間膜。
(20)多層中間膜がガラスの2つの層の間に配置されている、(1)に記載の多層中間膜。
(21)ガラス基材及びポリマーフィルムを更に含み、ポリマーフィルムはポリ(ビニルアセタール)とは異なるポリマーである、(1)に記載の多層中間膜。