特許第6768695号(P6768695)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6768695合成された絵を生成するための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768695
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】合成された絵を生成するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 5/50 20060101AFI20201005BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
   G06T5/50
   H04N1/387
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-551134(P2017-551134)
(86)(22)【出願日】2016年3月22日
(65)【公表番号】特表2018-510429(P2018-510429A)
(43)【公表日】2018年4月12日
(86)【国際出願番号】CN2016076950
(87)【国際公開番号】WO2016155536
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2019年3月22日
(31)【優先権主張番号】201510144685.1
(32)【優先日】2015年3月30日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100097320
【弁理士】
【氏名又は名称】宮川 貞二
(74)【代理人】
【識別番号】100155192
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 美代子
(74)【代理人】
【識別番号】100131820
【弁理士】
【氏名又は名称】金井 俊幸
(74)【代理人】
【識別番号】100100398
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 茂夫
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン,ユー
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ,ヂージュン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ナン
(72)【発明者】
【氏名】ディン,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ファ,チアン
【審査官】 片岡 利延
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−121775(JP,A)
【文献】 特開平07−273967(JP,A)
【文献】 特開平10−187926(JP,A)
【文献】 特開平05−066759(JP,A)
【文献】 特開2007−129456(JP,A)
【文献】 特開2003−058878(JP,A)
【文献】 特開2002−077658(JP,A)
【文献】 特開2014−168221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 5/50
H04N 1/387
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットベースのプロモーション活動に用いられる複数の合成絵の生成方法であって
背景絵の組からのランダムな選択に基づいて前記複数の合成絵のうちの一つの合成絵の背景画像を決定するステップであって、前記一つの合成絵は前景要素を含み、前記背景画像が前記複数の合成絵の所定の数よりも少ない回数使用される、ステップ
前記背景画像上に前記前景要素のためのサブ領域を動的に配分するステップであって、各サブ領域が前記前景要素のうちの少なくとも一つを表示するために用いられ、設定ファイルが、前記背景画像において前記サブ領域を分配するための限定条件を含み、前記設定ファイルは、サブ領域の数と、少なくともいくつかの前記サブ領域の位置関係とを含む、ステップと
前記背景画像における前記サブ領域を位置決めするための第1のサブ領域レイアウトを自動的に生成するステップであって、前記サブ領域の各々の位置が、前記設定ファイルを用いたレイアウトアルゴリズムの第1の実行によって生成され、前記レイアウトアルゴリズムの第2の実行は、前記サブ領域を位置決めするための異なるサブ領域レイアウトを生成する、ステップと、
前記各サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定するステップと
前記表示形状に応じて、各対応する前記前景要素を前記サブ領域内の各表示形状内に書き込むステップと
を備えることを特徴とする、
合成絵生成方法。
【請求項2】
一つの合成絵の背景画像を決定する前記ステップは
複数の背景絵から一つの背景絵を選択するステップと
前記選択した背景絵にガウシアンぼかし処理、及び/又はマスク処理をした後、前記背景絵を前記一つの合成絵の前記背景画像として採用するステップとを備えることを特徴とする、
請求項1に記載の合成絵生成方法。
【請求項3】
前記背景画像上に前景要素のためのサブ領域を配分する前記ステップは
設定ファイルからサブ領域の数と、前記サブ領域の少なくとも複数の位置関係とを取得するステップと
前記位置関係に応じて、前記背景画像上の各サブ領域の動的変化が許容される領域を計算するステップと
動的変化が許容される前記領域内で前記サブ領域の頂点の位置とサイズとを決定するステップとを備えることを特徴とする、
請求項1に記載の合成絵生成方法。
【請求項4】
前記前景要素は前景画像を備え、
前記各サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定する前記ステップは
複数の予め設定された曲線関数から少なくとも一つの曲線関数を選択するステップと
予め設定された範囲内で前記曲線関数の複数のパラメータを決定し、少なくとも一つの表示曲線を生成するステップと
前記表示曲線から前記前景画像の頂点の位置としての点を抽出し、前記表示曲線を前記前景画像の表示境界線として採用するステップとを備えることを特徴とする、
請求項1に記載の合成絵生成方法。
【請求項5】
前記前景要素は前景画像を備え、
前記表示形状に応じて、各対応する前記前景要素を前記サブ領域内の各表示形状内に書き込む前記ステップは
前記表示形状に応じて前記前景画像にアフィン変換、透視変換、及び/又はスケーリン
グ変換を行った後、前記前景画像を前記サブ領域内に書き込むステップを備えることを
特徴とする、
請求項1又は請求項4に記載の合成絵生成方法。
【請求項6】
前記前景要素はテキストラインを備え、
前記各サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定する前記ステップは
複数の予め設定された曲線関数から曲線関数を選択するステップと
予め設定された範囲内で前記曲線関数の複数のパラメータを決定し、表示曲線を生成するステップと
前記テキストラインのテキストユニットの数に応じて、対応する数の点を前記表示曲線から前記テキストユニットの頂点の位置として抽出するステップとを備えることを特徴とする、
請求項1に記載の合成絵生成方法。
【請求項7】
前記前景要素は前景画像上で表示されるテキストラインを備え、
前記各サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定する前記ステップは
前記テキストラインが表示される前記前景画像上で前記テキストラインの表示形状を決定するステップを備えることを特徴とする、
請求項6に記載の合成絵生成方法。
【請求項8】
前記表示形状に応じて、各対応する前記前景要素を前記サブ領域内の各表示形状内に書き込む前記ステップは
前記表示形状に応じて前記テキストラインの各テキストユニットにテクスチャ及び/又は変形を付与した後、前記テキストラインを前記サブ領域内に書き込むステップを備えることを特徴とする、
求項6又は7に記載の合成絵生成方法。
【請求項9】
インターネットベースのプロモーション活動に用いられる複数の合成絵生成するための装置であって
背景絵の組からのランダムな選択に基づいて前記複数の合成絵のうちの一つの合成絵の背景画像を決定するよう構成された背景画像決定部であって、前記一つの合成絵は前景要素を含み、前記背景画像が前記複数の合成絵の所定の数よりも少ない回数使用される、背景画像決定部
前記背景画像上に前記前景要素のためのサブ領域を動的に配分するよう構成されたサブ領域配分部であって、各サブ領域が前記前景要素のうちの少なくとも一つを表示するために用いられ、設定ファイルが、前記背景画像において前記サブ領域を分配するための限定条件を含み、前記設定ファイルは、サブ領域の数と、少なくともいくつかの前記サブ領域の位置関係とを含む、サブ領域配分部と
前記背景画像における前記サブ領域を位置決めするための第1のサブ領域レイアウトを自動的に生成するサブ領域レイアウト生成部であって、前記サブ領域の各々の位置が、前記設定ファイルを用いたレイアウトアルゴリズムの第1の実行によって生成され、前記レイアウトアルゴリズムの第2の実行は、前記サブ領域を位置決めするための異なるサブ領域レイアウトを生成する、サブ領域レイアウト生成部と、
前記各サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定するよう構成された表示形状決定部と
前記表示形状に応じて、各対応する前記前景要素を前記サブ領域内の各表示形状内に書き込むよう構成された前景要素書込部と
を備える、装置。
【請求項10】
前記サブ領域配分部は
設定ファイルからサブ領域の数と、前記サブ領域の少なくとも複数の位置関係とを取得するよう構成された位置関係取得モジュールと
前記位置関係に応じて、前記背景画像上の各サブ領域の動的変化が許容される領域を計算するよう構成された動的領域計算モジュールと
動的変化が許容される前記領域内で前記サブ領域の頂点の位置とサイズとを決定するよう構成されたサブ領域位置及びサイズモジュールとを備えることを特徴とする、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記前景要素は前景画像を備え、
前記表示形状決定部は
複数の予め設定された曲線関数から少なくとも一つの曲線関数を選択するよう構成された第1の曲線関数選択モジュールと
予め設定された範囲内で前記曲線関数の複数のパラメータを決定し、少なくとも一つの表示曲線を生成するよう構成された第1の表示曲線生成モジュールと
前記表示曲線から前記前景画像の頂点の位置としての点を抽出し、前記表示曲線を前記前景画像の表示境界線として採用するよう構成された前景画像形状モジュールとを備えることを特徴とする、
請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記前景要素は前景画像を備え、
前記前景要素書込部は、前記表示形状に応じて前記前景画像にアフィン変換、透視変換、及び/又はスケーリング変換を行った後、前記前景画像を前記サブ領域内に書き込むよう具体的に構成されていることを特徴とする、
請求項9又は請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記前景要素はテキストラインを備え、
前記表示形状決定部は
複数の予め設定された曲線関数から曲線関数を選択するよう構成された第2の曲線関数選択モジュールと
予め設定された範囲内で前記曲線関数の複数のパラメータを決定し、表示曲線を生成するよう構成された第2の表示曲線生成モジュールと
前記テキストラインのテキストユニットの数に応じて、対応する数の点を前記表示曲線から前記テキストユニットの頂点の位置として抽出するよう構成されたテキストライン形状モジュールとを備えることを特徴とする、
請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記前景要素書込部は、前記表示形状に応じて前記テキストラインの各テキストユニットにテクスチャ及び/又は変形を付与した後、前記テキストラインを前記サブ領域内に書き込むよう具体的に構成されていることを特徴とする、
求項13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2015年3月30日に提出された中国特許出願第201510144685.1号「合成された絵を生成するための方法及び装置」の優先権を主張し、上記中国特許出願は参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は画像処理の技術分野に関し、特に合成された絵を生成するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
インターネットベースのプロモーション活動は、ウェブページやソーシャルメディアプラットフォーム上で絵を提示したり拡散させたりする形態をとることが多い。常に同じ絵を用いるとユーザに心理的疲弊を来たすおそれがあり、より良い効果を得るためには、提示される絵を頻繁に変える必要がある。
【0004】
プロモーション活動で用いられる絵は、通常、背景画像と前景要素とを合成して生成された絵である。従来技術においては、通常、シングルテンプレートの方法を用いて背景画像と前景要素とを一つの絵に合成する。即ち、前景要素を、固定された背景画像上の固定された位置に書き込むのである。絵を変更するには、アートデザイナがテンプレートを生成する、又は背景画像を変更する、又は前景要素を変更する必要があり、これには時間がかかり効率が悪く、プロモーション活動によっては、短時間で多数の合成された絵(以下:「合成絵」という)を生成するという要求をほとんど満たさない。
【発明の概要】
【0005】
そこで、本願は、合成絵の生成方法を提供し、当該方法は:
背景絵の組に基づいて前記合成絵の背景画像を決定するステップと;
背景画像上に前景要素のためのサブ領域を配分する(割り振る)ステップであって、サブ領域のそれぞれが少なくとも一つの前景要素を表示するために用いられる、ステップと;
サブ領域内でサブ領域の前景要素の表示形状を決定するステップと;
表示形状に応じて対応する前景要素をサブ領域内に書き込むステップとを備える。
【0006】
本願は、さらに、合成絵生成装置を提供し、当該装置は;
背景絵の組に基づいて合成絵の背景画像を決定するよう構成された背景画像決定部と;
背景画像上に前景要素のためのサブ領域を配分するよう構成されたサブ領域配分部であって、サブ領域はそれぞれ、少なくとも一つの前景要素を表示するために用いられる、サブ領域配分部と;
サブ領域内でサブ領域の前景要素の表示形状を決定するよう構成された表示形状決定部と;
表示形状に応じて対応する前景要素をサブ領域内に書き込むよう構成された前景要素書込部とを備える。
【0007】
上記の技術的解決策から分かることは、本願の実施の形態において、背景画像を選択しサブ領域及び前景要素の表示形状を動的に生成することにより、可変の背景画像と、可変の領域レイアウトと、可変の前景要素表示形状とを有する多数の合成絵を短時間で自動的に生成でき、これにより合成絵を生成する効率が高まるということである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本願の実施の形態における合成絵の生成方法のフローチャートである。
図2】本願の一の実施例におけるサブ領域レイアウト図である。
図3】本願の一の実施例における別のサブ領域レイアウト図である。
図4】本願の一の実施例におけるテキストラインの表示形状の概略図である。
図5】本願の一の実施例における前景画像の表示形状の概略図である。
図6】本願の実施の形態を適用するコンピューティングデバイスのハードウェア構造の図である。
図7】本願の実施の形態における合成絵の生成装置の論理構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願の実施の形態は新規な合成絵の生成方法を提案し、この合成絵の生成方法においては、自動的に変更される背景画像と、自動的に変更される前景要素のレイアウト及び位置とが合成絵を生成するために適用され、多数の異なる合成絵が短時間で生成でき、よって従来技術における課題を解決することができる。図1に本願の実施の形態の手順を示す。
【0010】
ステップ110:背景絵の組に基づいて合成絵の背景画像を決定する。
【0011】
合成絵は背景画像を含み、背景画像は一般に、比較的大きな領域を有し、前景要素に覆われない。前景要素に覆われない背景画像の領域が広いほど、背景画像に従って生成されたパラメータを使用して合成絵を認識することが容易になる。背景画像が可変であると合成絵の認識難易度を高める可能性がある。この実施の形態では、少なくとも一つの背景絵を含む背景絵の組が予め設定されている。背景絵は背景絵の組から選択され、選択された背景絵に応じて合成絵の背景画像が生成される。
【0012】
背景絵の組から背景絵を選択するにあたっては、様々な方法を用いることができる。例えば、背景絵の組の各背景絵は順を追って選択されてもよく、背景絵は背景絵の組からランダムに選択されてもよい。また、背景絵は、合成絵を用いた回数が或る所定の値に達した時に再選択されてもよく、背景絵は一定の時間を周期として再選択されてもよい。
【0013】
同様に、選択された背景絵に応じて合成絵の背景画像を生成するにあたり、様々な方法を用いることができる。例えば、選択された背景絵を合成絵の背景画像として直接用いてもよく、選択された背景絵に特殊な処理(例えば、ガウシアンぼかし処理、照光処理、又はマスク処理等)をした上で合成絵の背景画像として用いてもよい。固定されたアルゴリズム及びパラメータを用いて特殊な処理をしてもよく、ランダムに変化させた又は周期的に変化させたアルゴリズム及び/又はパラメータを用いて特殊な処理をしてもよい。
【0014】
背景絵の選択方法と合成絵の背景画像の生成方法とは、どのように組み合わせて用いてもよく、これはこの実施の形態において限定されない。
【0015】
ステップ120:背景画像上に前景要素のためのサブ領域を配分するステップであって、各サブ領域は、少なくとも一つの前景要素を表示するために用いられる。
【0016】
背景画像上にサブ領域を配分する方法は、様々なサブ領域の前景要素間の関係及び実際のアプリケーションシナリオ(application scenario)における要求に応じて決定され得る。全ての前景要素を背景画像上の任意の位置に任意に表示できる場合は、前景要素の数に応じて対応する数のサブ領域が生成されてよく、各サブ領域の位置及びサイズはランダムに決定される。全ての、又はいくつかの前景要素の表示が一定の条件を満たす必要がある場合(一定の位置関係や一定のサイズ比の関係等)、関連付けられた前景要素が同一のサブ領域内に表示されてもよく、対応する限定条件が関連付けられた前景要素を表示する様々なサブ領域の配分に適用されてもよい。
【0017】
一の実施例においては、設定ファイルが予め設定されてよく、前景要素の表示要求を満たすべく、設定ファイルにはサブ領域を配分するための限定条件が記載される。設定ファイルは、サブ領域の数と、少なくともいくつかのサブ領域の位置関係とを含み、各サブ領域の具体的な位置は設定ファイルを用いてレイアウトアルゴリズムにより自動的に生成される。具体的には、設定ファイルからサブ領域の数及び位置関係が得られた後、背景画像上の各サブ領域の動的変化が許容される領域が位置関係に応じて計算され、動的変化が許容される領域内でサブ領域の頂点の位置とサイズとが決定される。具体的なレイアウトアルゴリズムは従来技術の例を参照してよく、これ以上は説明しない。設定ファイルはサブ領域の形状及びサイズの最大値及び/又は最小値等をさらに含んでもよく、この際、各サブ領域の動的変化が許容される領域を割り当てるためにサブ領域の形状及びサイズ、及び他のサブ領域との位置関係が考慮される必要がある。動的変化が許容される領域内では、設定ファイルを満たす条件の下で、サブ領域の頂点の位置及びサイズを任意に決定することができる。
【0018】
例えば、3つのサブ領域が配分され、上から下へ順にサブ領域1、サブ領域2、サブ領域3として配置されることが設定ファイルに指定され、レイアウトアルゴリズムの或る実行が図2に示されるようにサブ領域レイアウトを生成し、レイアウトアルゴリズムの他の実行が図3に示されるようにサブ領域レイアウトを生成する。
【0019】
図1を再び参照すると、ステップ130で、サブ領域内でサブ領域の前景要素の表示形状を決定する。
【0020】
前景要素は前景画像であってもよく、テキストライン(文字の行)であってもよい。テキストラインは1以上のテキストユニット(単位)であってよく、テキストユニットは、単語(中国語の単語や英語の単語等)、文字、数字、及び/若しくは記号、又は単語、文字、数字のうち2つ若しくは3つの組み合わせであってよいテキストラインを構成する部分である。
【0021】
サブ領域内では、サブ領域の前景要素を表示するにあたって(即ち、サブ領域内で表示される前景要素には)複数の異なる形状を用いてもよい。例えば、元の形状、円形、正方形等の形状を含む組を設けてよく、そのうちの一つが前景要素の表示形状としてランダムに又は順を追って選択される。この実装方法では、前景要素がテキストラインである場合、各テキストは選択された形状で表示されてよく、テキストは選択された形状で配列されてもよい。
【0022】
他の実施例では、いくつかの曲線関数が予め設定されている。予め設定された曲線関数のパラメータの値の範囲は予め設定されており、予め設定されるパラメータの範囲は、適用可能な異なる曲線関数にともなって変動するだろう。また、予め設定される範囲は、パラメータが曲線関数に適用された後に生成される表示曲線を部分的にサブ領域内に配置させるものがよい。
【0023】
表示曲線を用いた前景要素がテキストラインである場合、いくつかの予め設定された曲線関数から一つの曲線関数が選択されてよい。曲線関数のパラメータは予め設定された範囲内で決定され、表示曲線が生成される。そして、テキストラインのテキストユニットの数に応じて、対応する数の点が各テキストユニットの頂点の位置として表示曲線から抽出される。例えば、図4に示される表示曲線を用いる、6つの漢字を含むテキストラインに関して、サブ領域内の水平座標が配置された表示曲線の部分は6つの部分に均等に分割されてよく、均等な各部分の始点を水平座標として採用し、表示曲線上に水平座標を有する点を各漢字の頂点の位置として採用する。このようにしてテキストラインは表示曲線の形状として表示される。図4参照。
【0024】
表示曲線を用いた前景要素が前景画像である場合、予め設定された複数の曲線関数から少なくとも一つの曲線関数が選択されてよい。選択された曲線関数のパラメータは予め設定された範囲内で決定され、少なくとも一つの表示曲線が生成される。そして、前景画像の頂点の位置としての点が表示曲線から抽出され、生成された表示曲線は前景画像の表示境界線として採用される。例えば、一つの曲線関数が選択されてよく、2つの平行した表示曲線が相異なるパラメータで生成され、それぞれが前景画像の上方の境界線及び下方の境界線(又は左方の境界線及び右方の境界線)となり、2つの抽出された点が配置された縦軸(又は横軸)に平行な各直線は、それぞれ前景画像の左方の境界線及び右方の境界線(又は上方の境界線及び下方の境界線)となる。また、2つの曲線関数が選択されることにより、各々が前景画像の上方の境界線及び左方の境界線となる2つの交差する表示曲線が生成されてもよく、その際、前景画像の下方の境界線及び右方の境界線はサブ領域の下方の境界線及び右方の境界線を用いる。ここで、2つの表示曲線の交点は抽出された頂点の位置となる。
【0025】
いくつかのアプリケーションシナリオでは、前景画像が背景画像上に書き込まれた後、テキストラインが前景画像上に書き込まれる。この場合、テキストラインの表示形状はテキストラインを表示している前景画像上で決定される。換言すれば、テキストラインの表示形状を決定する際、テキストラインを表示している前景画像をサブ領域として採用してよい。
【0026】
ステップ140:前景要素の表示形状に応じて、対応する前景要素をサブ領域内に書き込む。
【0027】
前景画像に関して、表示形状が前景画像の元の形状又はサイズとは異なる場合、決定された表示形状に応じて前景画像にアフィン変換、透視変換、及び/又はスケーリング変換を行った後に前景要素をサブ領域内に書き込むことができる。それに加え、前景画像には色変換、回転、ストレッチング等の処理を行ってもよい。この実施の形態は、具体的な変換処理方法を限定しない。
【0028】
テキストラインに関して、テキスト領域の位置を特定するためのテキスト検出アルゴリズムの利用を減らすために、OCR(光学文字認識)の方法を用いてテキストを区分して認識する。テキスト内のキーワードを用いて絵の可能性を遮断する。そして、決定された表示形状に応じて各テキストにテクスチャ及び/又は変形が付与された後、テキストラインがサブ領域内に書き込まれてもよい。変形は、テキストユニットに対する回転、ストレッチング等の操作であってよい。テクスチャは異なる間隔にて設けられた縦横の複数のストライプであってもよく、様々な曲線ストライプであってもよい。テキスト及びストライプが重なる領域では、背景画像が表示されてもよく、前景テキスト及び背景画像の一定の色融合が表示されてもよい。この実施の形態は具体的な処理方法を限定しない。
【0029】
本願の実施の形態に関して分かることは、本願の実施の形態では、背景画像を選択しサブ領域及び前景要素の表示形状を動的に生成することによって、可変の背景画像と、可変の領域レイアウトと、可変の前景要素形状とを有する多数の合成絵が短時間で生成でき、これにより合成絵を生成する効率が高まると同時に絵の多様化にかかるコストが削減されるということである。
【0030】
留意すべきは、この実施の形態における方法は、サーバ、仮想マシン、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯電話、他の装置等、どのようなコンピューティングデバイスにも適用できる。クラアント/サーバ(C/S)形式のアプリケーションにおいては、この実施の形態における方法を部分的にサーバに適用し部分的にクライアントに適用することができ、サーバとクライアントが合成絵の生成を協働で実行する。
【0031】
本願のアプリケーション例では、合成絵が、背景画像と、前景画像と、テキストラインとによって生成される。絵を合成するための素材がサーバに記憶され、この素材は複数の背景絵から構成される背景絵の組、様々な前景画像、様々なテキストライン等を含み、前景画像はロゴ等の背景画像上で動的に位置を変化できる画像を含み、テキストラインは各テキストユニットを画像として生成しこれら画像の表示の順序を生成してもよく、テキストラインが書き込まれる際にシステム文字ライブラリ(system character library)を用いて画像に変換されるテキストであってもよい。それに加え、背景画像上でのサブ領域の配分と、前景要素の表示形状を決定するための複数の曲線関数と、そのパラメータの予め設定された値の範囲等の情報のための設定ファイルがサーバ上で予め設定される。
【0032】
サーバが合成絵を生成する必要があるとき(例えば、合成絵を取得する要求をクライアントから受信したり、合成絵を変化させる期間が到来したりする等)、背景絵の組から背景絵がランダムに選択され、ランダムに選択されたパラメータで背景絵にガウシアンぼかし処理が行われた後、背景絵は合成絵の背景画像として用いられる。複数のパラメータが相異なることによって、同一の背景絵は相異なる特徴情報を有する複数の画像を提示でき、これにより複数の背景画像に共通する特徴を効果的に低減すると同時に芸術性を保持する。
【0033】
背景画像が決定された後、レイアウトアルゴリズムが呼び出され、設定ファイル内のサブ領域間の位置関係と各サブ領域のサイズの範囲とに応じて、各サブ領域の動的変化が許容される領域を計算し、サブ領域の頂点の位置と実際のサイズ(設定ファイル内のサイズの範囲内)とが、動的変化が許容される領域内でランダムに決定される。このようにして、背景画像内で提示すべき前景要素を置く位置を決定するために、前景画像及び/又はテキストラインを表示するための様々なサブ領域が動的に配分される。背景画像全体が合成絵の全体的なスタイルを決定し、各サブ領域の位置及びサイズが合成絵のレイアウトを決定する。
【0034】
各サブ領域の前景要素はテキストラインであってもよく、1以上の前景画像であってもよく、テキストライン及び前景画像の組み合わせであってもよい。サブ領域に前景要素が書き込まれる際、テキストラインに関しては、記憶された複数の曲線関数から一つの曲線関数がランダムに選択され、曲線関数のパラメータの値の範囲内でパラメータの値がランダムに決定され、表示曲線を生成するためにパラメータの値が曲線関数に適用される。表示曲線から点座標を抽出することによって、テキストライン内の各テキストユニットの頂点座標が得られる。各テキストユニットの頂点座標に従って、テキストユニットに変形及びテクスチャの処理等がなされた後、それは背景画像上の対応する位置に一定のサイズで書き込まれる。
【0035】
前景画像に関して、記憶された複数の曲線関数から一つの曲線関数がランダムに選択され、曲線関数のパラメータの値の範囲内でパラメータの値がランダムに決定され、第1の表示曲線を生成するためにパラメータの値が曲線関数に適用される。表示曲線は一定の距離を平行移動され第2の表示曲線となり(又は第2の表示曲線は他のパラメータの値を用いて生成され)、前景画像の2つの頂点の位置として第1の表示曲線から2つの点が抽出される。そして、この2つの点は第2の表示曲線に平行移動され前景画像の他方の2つの頂点の位置となり、2つの頂点の位置の間の第1の表示曲線と、他方の2つの頂点の位置の間の第2の表示曲線とが、前景画像の2つの表示境界線となる。例えば、図5に示されるように、陰影部が前景画像の表示形状であり、陰影部の上方の境界線及び下方の境界線がそれぞれ表示曲線である。前景画像の表示形状が決定された後、表示形状に応じて前景画像に変形処理が行われ、背景画像内の対応する位置に前景画像が書き込まれる。
【0036】
上記各ステップの後、可変の背景画像と、可変のレイアウトと、可変の前景要素の形状及び提示形態とを有する合成絵を生成できる。
【0037】
上記手順に対応して、本願の実施の形態は合成絵生成装置をさらに提供する。この装置はソフトウェアを用いて実装でき、ハードウェアまたはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを用いても実装できる。論理的な意味での装置として、ソフトウェアによる実装を例にとれば、それはコンピューティングデバイスのCPU(Central Processing Unit)によって構成され、対応するコンピュータプログラムの指示を読み出し、実行するために、メモリに設けられる。ハードウェアのレベルからは、合成絵生成装置が設けられるデバイスは、通常、図6に示すCPUとメモリと不揮発性メモリとに加え、ネットワーク通信機能を実施するためのボードカード等、他のハードウェアをさらに含む。
【0038】
図7はこの実施の形態によって提供される合成絵生成装置を示し、この装置は背景画像決定部と、サブ領域配分部と、表示形状決定部と、前景要素書込部とを含み、背景画像決定部は背景絵の組に基づいて合成絵の背景画像を決定するよう構成されており、サブ領域配分部は背景画像上の前景要素のためのサブ領域を配分するよう構成されており、各サブ領域は少なくとも一つの前景要素を表示するために用いられ、表示形状決定部はサブ領域内でサブ領域の前景要素の表示形状を決定するよう構成されており、前景要素書込部は表示形状に応じて対応する前景要素をサブ領域内に書き込むよう構成されている。
【0039】
必要に応じて、サブ領域配分部は位置関係取得モジュールと、動的領域計算モジュールと、サブ領域位置及びサイズモジュールとをさらに含んでもよく、位置関係取得モジュールは設定ファイルからサブ領域の数とサブ領域の少なくともいくつかの位置関係とを取得するよう構成されており、動的領域計算モジュールは位置関係に応じて背景画像上の各サブ領域の動的変化が許容される領域を計算するよう構成されており、サブ領域位置及びサイズモジュールは動的変化が許容される領域内でサブ領域の複数の頂点の位置とサイズとを決定するよう構成されている。
【0040】
一の実装において、前景要素は前景画像を含み、表示形状決定部は第1の曲線関数選択モジュールと、第1の表示曲線生成モジュールと、前景画像形状モジュールとを含み、第1の曲線関数選択モジュールはいくつかの予め設定された曲線関数から少なくとも一つの曲線関数を選択するよう構成されており、第1の表示曲線生成モジュールは予め設定された範囲内で曲線関数の複数のパラメータを決定し、少なくとも一つの表示曲線を生成するよう構成されており、前景画像形状モジュールは表示曲線から前景画像の複数の頂点の位置として複数の点を抽出し、表示曲線を前景画像の表示境界線として採用するよう構成されている。
【0041】
必要に応じて、前景要素は前景画像を含み、前景要素書込部は表示形状に応じて前景画像にアフィン変換、透視変換、及び/又はスケーリング変換を行った後、それをサブ領域に書き込むよう構成されている。
【0042】
必要に応じて、前景要素はテキストラインを含み、表示形状決定部は第2の曲線関数選択モジュールと、第2の表示曲線生成モジュールと、テキストライン形状モジュールとを含み、第2の曲線関数選択モジュールはいくつかの予め設定された曲線関数から曲線関数を選択するよう構成されており、第2の表示曲線生成モジュールは予め設定された範囲内で曲線関数の複数のパラメータを決定し、表示曲線を生成するよう構成されており、テキストライン形状モジュールは、テキストラインのテキストユニットの数に応じて、対応する数の点を表示曲線から各テキストユニットの複数の頂点の位置として抽出するよう構成されている。
【0043】
必要に応じて、前景要素書込部は、表示形状に応じてテキストラインの各テキストユニットにテクスチャ及び/又は変形を付与した後、それをサブ領域に書き込むよう構成されている。
【0044】
留意すべきは、本願の実施の形態における装置は実装のための2以上のデバイスに分散可能であり、例えば実装のためのクライアントデバイス及びサーバに分散できる。
【0045】
以上の記載は本願の好適な実施の形態にすぎず、本願を限定することを意図するものではない。本願の趣旨及び原理の範囲内で行われる変形、均等物交換、改良等は全て本願の保護の範囲に包含される。
【0046】
典型的な構成では、コンピューティングデバイスは一つ以上のプロセッサ(CPU)、入/出力インターフェース、ネットワークインターフェース及びメモリを含む。
【0047】
メモリは、非永久的メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/又は、コンピュータで読取可能な媒体内の不揮発性メモリ(例えば、読取り専用メモリ(ROM)又はフラッシュメモリ(フラッシュRAM))などを含んでよい。メモリはコンピュータ可読媒体の一例である。
【0048】
コンピュータで読取り可能な媒体は、永久的又は非永久的なリムーバブル及び非リムーバブル媒体を備え、また、任意の方法あるいは技術によって情報記憶装置を実現することができる。情報はコンピュータで読取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール又はその他のデータであってよい。コンピュータの記憶媒体の例は、例えば、相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、その他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去再書込可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多目的ディスク(DVD)又はその他の光学記憶装置、磁気カセットテープ、磁気テープ及び磁気ディスク記憶デバイス又はその他の磁気記憶デバイス、あるいは任意のその他の非伝送媒体を非限定的に含み、これらはコンピューティングデバイスによってアクセス可能な情報を保存するために使用できる。本明細書での定義によれば、コンピュータ可読媒体は、変調データ信号及び搬送波のような一時的な媒体を含まない。
【0049】
さらに、用語「含む」、「備える」又はこれらのその他のあらゆる適用形は、非排他的な包含をカバーするものであるため、一連の要素を含む工程、方法、商品、デバイスは、このような要素を含むだけでなく、明記されていないその他の要素をも含むか、あるいは、その工程、方法、商品、デバイスに固有のすべての要素をさらに含むことができる点にも留意する必要がある。さらなる限定がなければ、表現「を備える〜(comprising a…)」によって定義される要素は、その要素含む工程、方法、商品、デバイスにその他の同一の要素が存在している状態を除外するものではない。
【0050】
本願の実施の形態は方法、システム、コンピュータプログラム製品としての提供が可能であることを、当業者は理解するだろう。したがって、本願は、完全なハードウェアの実施の形態、完全なソフトウェアの実施の形態、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施の形態を採用できる。さらに、本願は、一つ以上のコンピュータで使用可能な記憶媒体(ディスクメモリ、CD−ROM、光学メモリなどを非限定的に含む)上で実施できるコンピュータプログラム製品(コンピュータ使用可能プログラムコードを含む)の形態であることが可能である。
[第1の局面]
合成絵の生成方法であって:
背景絵の組に基づいて前記合成絵の背景画像を決定するステップと;
前記背景画像上に前景要素のためのサブ領域を配分するステップであって、前記サブ領域のそれぞれが少なくとも一つの前景要素を表示するために用いられる、ステップと;
サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定するステップと;
前記表示形状に応じて対応する前記前景要素を前記サブ領域内に書き込むステップと;を備えることを特徴とする、
合成絵生成方法。
[第2の局面]
背景絵の組に従って前記合成絵の背景画像を決定する前記ステップは:
いくつかの背景絵から一つの背景絵を選択するステップと;
前記選択した背景絵にガウシアンぼかし処理、照光処理、及び/又はマスク処理をした後、それを前記合成絵の前記背景画像として採用するステップと;を備えることを特徴とする、
第1の局面に記載の方法。
[第3の局面]
前記背景画像上に前景要素のためのサブ領域を配分する前記ステップは:
設定ファイルからサブ領域の数と、前記サブ領域の少なくともいくつかの位置関係とを取得するステップと;
前記位置関係に応じて、前記背景画像上の各サブ領域の動的変化が許容される領域を計算するステップと;
動的変化が許容される前記領域内で前記サブ領域の頂点の位置とサイズとを決定するステップと;を備えることを特徴とする、
第1の局面に記載の方法。
[第4の局面]
前記前景要素は前景画像を備え、
サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定する前記ステップは:
いくつかの予め設定された曲線関数から少なくとも一つの曲線関数を選択するステップと;
予め設定された範囲内で前記曲線関数の複数のパラメータを決定し、少なくとも一つの表示曲線を生成するステップと;
前記表示曲線から前記前景画像の頂点の位置としての点を抽出し、前記表示曲線を前記前景画像の表示境界線として採用するステップと;を備えることを特徴とする、
第1の局面に記載の方法。
[第5の局面]
前記前景要素は前景画像を備え、
前記表示形状に応じて対応する前記前景要素を前記サブ領域内に書き込む前記ステップは:
前記表示形状に応じて前記前景画像にアフィン変換、透視変換、及び/又はスケーリング変換を行った後、それを前記サブ領域内に書き込むステップ;を備えることを特徴とする、
第1の局面又は第4の局面に記載の方法。
[第6の局面]
前記前景要素はテキストラインを備え、
サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定する前記ステップは:
いくつかの予め設定された曲線関数から曲線関数を選択するステップと;
予め設定された範囲内で前記曲線関数のパラメータを決定し、表示曲線を生成するステップと;
前記テキストラインのテキストユニットの数に応じて、対応する数の点を前記表示曲線から前記テキストユニットの頂点の位置として抽出するステップと;を備えることを特徴とする、
第1の局面に記載の方法。
[第7の局面]
前記前景要素は前記前景画像上で表示されるテキストラインを備え、
サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定する前記ステップは:
前記テキストラインが表示される前記前景画像上で前記テキストラインの表示形状を決定するステップ;を備えることを特徴とする、
第6の局面に記載の方法。
[第8の局面]
前記表示形状に応じて対応する前記前景要素を前記サブ領域内に書き込む前記ステップは:
前記表示形状に応じて前記テキストラインの各テキストユニットにテクスチャ及び/又は変形を付与した後、それを前記サブ領域内に書き込むステップ;を備えることを特徴とする、
第1の局面、第6の局面、又は第7の局面に記載の方法。
[第9の局面]
合成絵生成装置であって:
背景絵の組に基づいて前記合成絵の背景画像を決定するよう構成された背景画像決定部と;
前記背景画像上に前景要素のためのサブ領域を配分するよう構成されたサブ領域配分部であって、前記サブ領域はそれぞれが少なくとも一つの前景要素を表示するために用いられる、サブ領域配分部と;
サブ領域内で前記サブ領域の前景要素の表示形状を決定するよう構成された表示形状決定部と;
前記表示形状に応じて対応する前記前景要素を前記サブ領域内に書き込むよう構成された前景要素書込部と;を備えることを特徴とする、
合成絵生成装置。
[第10の局面]
前記サブ領域配分部は:
設定ファイルからサブ領域の数と、前記サブ領域の少なくともいくつかの位置関係とを取得するよう構成された位置関係取得モジュールと;
前記位置関係に応じて、前記背景画像上の各サブ領域の動的変化が許容される領域を計算するよう構成された動的領域計算モジュールと;
動的変化が許容される前記領域内で前記サブ領域の頂点の位置とサイズとを決定するよう構成されたサブ領域位置及びサイズモジュールと;を備えることを特徴とする、
第9の局面に記載の前記装置。
[第11の局面]
前記前景要素は前景画像を備え、
前記表示形状決定部は:
いくつかの予め設定された曲線関数から少なくとも一つの曲線関数を選択するよう構成された第1の曲線関数選択モジュールと;
予め設定された範囲内で前記曲線関数の複数のパラメータを決定し、少なくとも一つの表示曲線を生成するよう構成された第1の表示曲線生成モジュールと;
前記表示曲線から前記前景画像の頂点の位置としての点を抽出し、前記表示曲線を前記前景画像の表示境界線として採用するよう構成された前景画像形状モジュールと;を備えることを特徴とする、
第9の局面に記載の前記装置。
[第12の局面]
前記前景要素は前景画像を備え、
前記前景要素書込部は、前記表示形状に応じて前記前景画像にアフィン変換、透視変換、及び/又はスケーリング変換を行った後、それを前記サブ領域内に書き込むよう構成されていることを特徴とする、
第19の局面又は第11の局面に記載の前記装置。
[第13の局面]
前記前景要素はテキストラインを備え、
前記表示形状決定部は:
いくつかの予め設定された曲線関数から曲線関数を選択するよう構成された第2の曲線関数選択モジュールと;
予め設定された範囲内で前記曲線関数のパラメータを決定し、表示曲線を生成するよう構成された第2の表示曲線生成モジュールと;
前記テキストラインのテキストユニットの数に応じて、対応する数の点を前記表示曲線から前記テキストユニットの頂点の位置として抽出するよう構成されたテキストライン形状モジュールと;を備えることを特徴とする、
第9の局面に記載の前記装置。
[第14の局面]
前記前景要素書込部は、前記表示形状に応じて前記テキストラインの各テキストユニットにテクスチャ及び/又は変形を付与した後、それを前記サブ領域内に書き込むよう構成されていることを特徴とする、
第9の局面又は第13の局面に記載の前記装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7