特許第6768709号(P6768709)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768709
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】回転ピボットアーム位置調整組立体
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/00 20060101AFI20201005BHJP
   E01C 19/18 20060101ALI20201005BHJP
   E01C 19/22 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
   E01C19/00
   E01C19/18
   E01C19/22
【請求項の数】11
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-559508(P2017-559508)
(86)(22)【出願日】2016年5月11日
(65)【公表番号】特表2018-514673(P2018-514673A)
(43)【公表日】2018年6月7日
(86)【国際出願番号】US2016031833
(87)【国際公開番号】WO2016183186
(87)【国際公開日】20161117
【審査請求日】2019年1月17日
(31)【優先権主張番号】14/711,613
(32)【優先日】2015年5月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517392089
【氏名又は名称】ゴマコ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(72)【発明者】
【氏名】クライン,ケビン・エル.
(72)【発明者】
【氏名】ブレナー,マーク・ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,スティーブン・エイ.
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06481923(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0236129(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0204334(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0083517(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0354148(US,A1)
【文献】 特開昭63−210302(JP,A)
【文献】 特表2008−531888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/00 − 19/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
舗装方向に動作するように構成される舗装機械の構成を自動で変更するための装置であって、前記舗装機械が、左側端部、右側端部、ならびに、前記左側端部および前記右側端部を接続するフレームワークを有し、前記フレームワークが前記舗装方向に対して横向きであり、前記フレームワークに固設される少なくとも1つの動力源を有し、前記装置が、
前記左側端部または前記右側端部のいずれかに取り外し可能に結合可能である少なくとも1つのエンドフレームであって、前記少なくとも1つのエンドフレームが前記舗装方向に平行に延在し、第1の端部および第2の端部を有する、少なくとも1つのエンドフレームと、
前記少なくとも1つの動力源に結合される少なくとも1つの第1の回転アクチュエータを介して前記第1の端部または前記第2の端部に回転可能に結合される少なくとも1つのピボットアームであって、前記少なくとも1つの第1の回転アクチュエータが、少なくとも90度の第1の回転角で前記少なくとも1つのピボットアームを関節式に接合するように構成される、少なくとも1つのピボットアームと、
前記少なくとも1つの第1の回転アクチュエータの反対側で前記少なくとも1つのピボットアームに固設される少なくとも1つの調整可能な脚部であって、前記少なくとも1つの調整可能な脚部が長手方向軸を有する、少なくとも1つの調整可能な脚部と、
前記少なくとも1つの調整可能な脚部に結合される少なくとも1つの操縦可能なクローラーであって、前記少なくとも1つの操縦可能なクローラーが、前記操縦可能なクローラーを線形的に動かすように構成される少なくとも1つのステアリングトラックを有する、少なくとも1つの操縦可能なクローラーと、
を備え
前記少なくとも1つの操縦可能なクローラーが少なくとも1つの第2の回転アクチュエータにより前記少なくとも1つの調整可能な脚部に回転可能に結合され、前記少なくとも1つの第2の回転アクチュエータが前記長手方向軸を中心として第2の回転角で前記少なくとも1つの操縦可能なクローラーを関節式に接合するように構成され、
前記第2の回転角が360度である、装置。
【請求項2】
前記第1の回転角が、少なくとも、
前記少なくとも1つのピボットアームが前記少なくとも1つのエンドフレームに平行に延在する第1の位置と、
前記少なくとも1つのピボットアームが前記少なくとも1つのエンドフレームに対して垂直に延在する第2の位置と
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1の回転アクチュエータが、ヘリカルアクチュエータおよびスルーリングの駆動装置のうちの少なくとも1つを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第2の回転アクチュエータが、ヘリカルアクチュエータおよびスルーリングの駆動装置のうちの少なくとも1つを有する、請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの調整可能な脚部が、前記長手方向軸に沿う垂直方向の範囲を通るように、前記少なくとも1つの調整可能な脚部を関節式に接合するように構成される少なくとも1つの線形アクチュエータを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの線形アクチュエータが、油圧シリンダおよび電気油圧アクチュエ
ータのうちの少なくとも1つを有する、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
舗装方向に動作するように構成される舗装機械であって、前記舗装機械が、左側端部、右側端部、ならびに、前記左側端部および前記右側端部を接続する横向きのフレームワークを有し、前記横向きのフレームワークが、(1)前記横向きのフレームワークに固設される少なくとも1つの動力源、および、(2)前記動力源に結合される制御システム、を有し、前記制御システムが少なくとも1つのプロセッサを有し、前記舗装機械が、
前記左側端部に取り外し可能に固設される左側ピボットアーム組立体および前記右側端部に取り外し可能に固設される右側ピボットアーム組立体を少なくとも含む2つ以上のピボットアーム組立体であって、前記2つ以上のピボットアーム組立体の各ピボットアーム組立体が
第1の端部および第2の端部を有するエンドフレームであって、前記エンドフレームが前記舗装方向に平行に延在する、エンドフレームと、
少なくとも、(1)前記動力源に結合される第1の回転アクチュエータにより前記第1の端部に回転可能に結合される第1のピボットアームであって、前記少なくとも1つの第1の回転アクチュエータが、少なくとも90度の第1の回転角で前記第1のピボットアームを関節式に接合するように構成される、第1のピボットアーム、および、(2)前記動力源に結合される第2の回転アクチュエータにより前記第2の端部に回転可能に結合される第2のピボットアームであって、前記少なくとも1つの第2の回転アクチュエータが、少なくとも90度の第2の回転角で前記第2のピボットアームを関節式に接合するように構成される、第2のピボットアーム、を含む2つ以上のピボットアームと、
前記第1の回転アクチュエータの反対側で前記2つ以上のピボットアームの各ピボットアームに固設される少なくとも1つの調整可能な脚部であって、前記少なくとも1つの調整可能な脚部が長手方向軸を有する、少なくとも1つの調整可能な脚部と、
前記少なくとも1つの調整可能な脚部に結合される操縦可能なクローラーであって、前記操縦可能なクローラーが、前記舗装機械を線形的に動かすように構成される少なくとも1つのステアリングトラックを有する、操縦可能なクローラーと
を有する、2つ以上のピボットアーム
を備え
前記少なくとも1つの操縦可能なクローラーが、前記少なくとも1つの動力源に結合さ
れる少なくとも1つの第3の回転アクチュエータにより前記少なくとも1つの調整可能な脚部に回転可能に結合され、前記少なくとも1つの第3の回転アクチュエータが、前記少なくとも1つの調整可能な脚部の前記長手方向軸を中心として第3の回転角で前記少なくとも1つの操縦可能なクローラーを関節式に接合するように構成され、
前記第3の回転角が360度である、舗装機械。
【請求項8】
前記舗装機械が、スリップフォーム舗装機械、コンクリート舗装機械、表面処理機械、スプレッダ機械、プレーサー機械、および、硬化機械、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の舗装機械。
【請求項9】
前記少なくとも1つの動力源が、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、および、電池、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の舗装機械。
【請求項10】
前記第1の回転角が、前記第1のピボットアームが前記エンドフレームに平行に延在するようになる第1の位置と、前記第1のピボットアームが前記エンドフレームに対して垂直に延在するようになる第2の位置とを少なくとも含み、
前記第2の回転角が、前記第2のピボットアームが前記エンドフレームに平行に延在するようになる第3の位置と、前記第2のピボットアームが前記エンドフレームに対して垂直に延在するようになる第4の位置とを少なくとも含む、
請求項に記載の舗装機械。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1の回転アクチュエータおよび前記少なくとも1つの第2の回転アクチュエータが、ヘリカルアクチュエータおよびスルーリングの駆動装置のうちの少なくとも1つを有する、請求項に記載の舗装機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明の実施形態は、概して、舗装作業の分野に関し、より詳細には、舗装トレイン(paving train)に使用するための舗装機械または同様の機械の、エンドフレームの1つまたは複数の枢動アームの自動回転を可能にする作動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]舗装機械は、舗装作業または表面処理(texturing)作業中に機械の移動方向に対して概して垂直に、舗装されている車道または表面を横切って横方向に延在するフレームワークに固定される、舗装キット、ダウェルバーの挿入物、表面処理デバイス、または、他のアタッチメントおよびアクセサリーを組み込むことができる。フレームワークは、舗装機械を迅速に再構成するために挿入され得るかまたは取り外され得る複数のフレーム部材を組み込むモジュール式のフレームワークであってよい。フレームワークが、機械を動かすためのまたはアクセサリーおよび構成要素に動力を供給するための、ディーゼルエンジン、発電機、または、他の同様の動力ユニットを支持することができ、エンドカー(end car)(例えば、端部構造)により両端部において一般的に支持される。各端部構造が両端部のところに脚部(例えば、垂直支持体)をさらに組み込むことができる。例えば、フォートラックマシン(four−track machine)が、メインフレームワークの両端部に1つのエンドカーが存在するような2つのエンドカーを有することができ、さらに、4つの脚部を有することができ、各エンドカーがその前方部分および後方部分で接続される脚部を有する。
【0003】
[0003]各脚部が、クローラートラックを介して、地面に接触する操縦可能なクローラーに接続され得る。操縦可能なクローラーが、種々の組み合わせの、手動手段、油圧式の手段、電動油圧式の手段、または、他の同様の作動手段を介して、回転することができ、その結果、舗装機械が、動作しながら、あるいは、道路または高速道路に沿って安全に移送されるために機械の幅を最小にするように再構成されながら、操縦され得るようになる。操縦可能なクローラーは、所望される操縦モードに応じて組み合わせの形で作動され得る。例えば、フォートラックマシンは、前方操縦(front steering)モードまたは後方操縦(rear steering)モードで操縦され得、ここでは、操縦可能な前方クローラーまたは後方クローラーの両方が一斉に旋回する。協調的操縦モードでは、旋回半径を最小にするために、2つの前方クローラーが単一方向に旋回することができ、2つの後方クローラーが反対方向に旋回することができる。蟹行の操縦モード(crab steering mode)では、4つのすべてのクローラーが、稼働中の機械をより容易に方向づけるためにまたは移送のための別の車両上で機械をより容易に位置決めするために、一斉に旋回することができる。回転モードでは、操縦可能なクローラーが、機械をそれ自体の寸法内において全360度で回転させるのを可能にするように位置決めされ得、例えば、対向する各対のクローラーが、各クローラーをその対向するもう一方のクローラーとは反対方向に操縦するような形で(左前/右後ろ、右前/左後ろ)、回転させられ得る。別法として、垂直支持体および操縦可能なクローラーが、接続点によって画定される軸の周りを回転することができるピボットアームまたは脚部を介して端部構造に接続され得る。各端部構造が一対のピボットアームを組み込むことができ(つまり、1つのピボットアームが前方脚部および後方脚部に接続される)、この一対のピボットアームの各々が端部構造を脚部(および、それに接続される操縦可能なクローラー)に結合し、加えて、アクチュエータ、ターンバックル、または、他の同様のデバイス、の組み合わせを介して、脚部を関節式に接合することができる。
【0004】
[0004]この構成では、機械が動作構成から、全体の幅を最小にする移送構成へと変えられるときに、潜在的問題が存在する。一般に、動作構成では、フォートラックマシンの4つのすべての操縦可能なクローラーが、舗装作業または表面処理作業の方向(つまり、機械の横方向のフレームワークに対して垂直)に方向づけられることなり、移送構成では、機械の全体の幅を最小にするために、4つのすべてのクローラーが横方向のフレームワークの方向に方向づけられる(つまり、動作構成から90度回転させられる)。端部構造を垂直支持体(例えば、脚部)に接続するためのピボットアームを組み込む機械では、端部構造の外側縁部によって画定される平面を超えてピボットアームが延在するには、メインフレームワークまたは端部構造に対してピボットアームを固定する油圧アクチュエータまたはターンバックルを別の場所に配置するかまたは外すことが必要となる可能性がある。このように外すこと(さらに、その後で再接続する)は時間を要するプロセスである可能性があり、これは特には、ピボットアーム、連結される脚部、および、接続される操縦可能なトラックが、新しい位置まで手動で回転させられなければならない場合に、時間を要するプロセスとなる可能性がある。したがって、構成要素を手動で外すかまたは別の場所に配置することを必要とすることなくピボットアーム組立体が再構成のより高い柔軟性を有するのを可能にすることが所望される可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]第1の態様では、本開示の実施形態が、舗装方向に動作するように構成される舗装機械の構成を自動で変更するための装置を対象とし、舗装機械が、左側端部、右側端部、ならびに、左側端部および右側端部を接続するフレームワークを有し、フレームワークが舗装方向に対して横向きであり、それに固設される少なくとも1つの動力源を有する。一実施形態では、舗装方向に平行に延在する少なくとも1つのエンドフレームが左側端部または右側端部のいずれかに取り外し可能に結合され得、第1の端部および第2の端部を有する(例えば、前方端部および後方端部)。一実施形態では、装置が、少なくとも1つの動力源に結合される少なくとも1つの第1の回転アクチュエータを介して第1の端部または第2の端部のいずれかに回転可能に結合される少なくとも1つのピボットアームを有し、少なくとも1つの第1の回転アクチュエータが、少なくとも90度の第1の回転角で少なくとも1つのピボットアームを関節式に接合するように構成される。一実施形態では、装置が、少なくとも1つの第1の回転アクチュエータの反対側で少なくとも1つのピボットアームに固設される少なくとも1つの調整可能な脚部を有し、この少なくとも1つの調整可能な脚部が長手方向軸を有する。一実施形態では、装置が、少なくとも1つの調整可能な脚部に結合される少なくとも1つの操縦可能なクローラーを有し、この少なくとも1つの操縦可能なクローラーが、操縦可能なクローラーを線形的に動かすように構成される少なくとも1つのステアリングトラックを有する。
【0006】
[0006]別の態様では、本開示の実施形態が、舗装方向に動作するように構成される舗装機械を対象とする。一実施形態では、舗装機械が、左側端部、右側端部、ならびに、左側端部および右側端部を接続する横向きのフレームワークを有する。一実施形態では、横向きのフレームワークが、それに固設される少なくとも1つの動力源、および、動力源に結合される制御システムを有し、制御システムが少なくとも1つのプロセッサを有する。一実施形態では、舗装機械が、左側端部に取り外し可能に固設される左側ピボットアーム組立体および右側端部に取り外し可能に固設される右側ピボットアーム組立体を少なくとも含む2つ以上のピボットアーム組立体を有する。一実施形態では、2つ以上のピボットアーム組立体の各ピボットアーム組立体が、舗装方向に平行に延在して第1の端部および第2の端部(例えば、前方端部および後方端部)を有するエンドフレームを有する。一実施形態では、各ピボットアーム組立体が、動力源に結合される第1の回転アクチュエータにより第1の端部に回転可能に結合される第1のピボットアームを少なくとも有し、この少なくとも1つの第1の回転アクチュエータが、少なくとも90度の第1の回転角で第1のピボットアームを関節式に接合するように構成される。一実施形態では、各ピボットアーム組立体が、動力源に結合される第2の回転アクチュエータにより第2の端部に回転可能に結合される第2のピボットアームを有し、この少なくとも1つの第2の回転アクチュエータが、少なくとも90度の第2の回転角で第2の第2ピボットアームを関節式に接合するように構成される。一実施形態では、各ピボットアーム組立体が、第1の回転アクチュエータの反対側で各ピボットアームに固設される少なくとも1つの調整可能な脚部を有し、この少なくとも1つの調整可能な脚部が長手方向軸を有する。一実施形態では、各ピボット組立体が各調整可能な脚部に結合される操縦可能なクローラーを有し、操縦可能なクローラーが、舗装機械を線形的に動かすように構成される少なくとも1つのステアリングトラックを有する。
【0007】
[0007]上記の概説および以下の詳細な説明の両方が単に例示で説明的なものであり、特許請求される本発明を必ずしも限定しないことを理解されたい。本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する添付図面が本発明の実施形態を例示しており、概説と併せて、本発明の原理を説明する働きをする。
【0008】
[0008]添付図面を参照することにより本発明が当業者により良く理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0009]本明細書で開示される本発明の概念による回転ピボットアーム位置調整組立体の実施形態を示す図である。
図2】[0010]本明細書で開示される本発明の概念による調整可能な脚部組立体の実施形態を示す図である。
図3】[0011]本明細書で開示される本発明の概念による、舗装機械のための回転ピボットアーム位置調整組立体の実施形態を示す図である。
図4】[0012]本明細書で開示される本発明の概念による、舗装機械のための回転ピボットアーム位置調整組立体を組み込む舗装機械を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0013]添付図面を参照する以下の説明により、本発明の種々の実施形態における本発明の特徴が例示されており、以下の説明が本発明をさらに詳細に説明する。これらの図面は本発明の選択された実施形態のみを描いているが、本発明の範囲を限定するものとして一切解釈されるべきではない。
【0011】
[0014]図1を参照すると、ピボットアーム組立体200が示されている。一実施形態では、横向きのフレームワーク102によって画定される左側端部および右側端部(動作モード中に機械が移動する舗装方向110を基準とする)を有する舗装機械100が、左側ピボットアーム組立体200および右側ピボットアーム組立体200を有する。例えば、舗装機械100は、スリップフォーム舗装機械、コンクリート舗装機械、表面処理機械、スプレッダ機械、プレーサー機械、硬化機械、または、横向きのフレームワークによって接続される2つの横方向のエンドフレームを有する同様に設計される任意の機械であってよい。加えて、4つの操縦可能なクローラー250(例えば、その左側および右側の各々に2つの操縦可能なクローラーがある)を有する舗装機械100が、横向きのフレームワークの左側端部に固設される左側ピボットアーム組立体200、および、横向きのフレームワークの右側端部に固設される右側ピボットアーム組立体200を有することができる。一実施形態では、ピボットアーム組立体200が、舗装方向110に平行に延在するエンドフレーム(例えば、端部構造)202を有する。例えば、エンドフレーム202が前方端部202aおよび後方端部202bを有することができ、これらが、動作モードにおける舗装機械110の前側および後ろ側に概して対応する。一実施形態では、第1の回転アクチュエータ210がその前方端部およびその後方端部の両方においてエンドフレーム202に固設される。例えば、油圧ヘリカルロータリーアクチュエータ210がブラケット204を介して前方端部202aに固設され得(例えば、ボルトで留められる)、ヘリカルアクチュエータ210が同様のブラケット(図示せず)を介して後方端部202bに固設され得る。一実施形態では、回転アクチュエータ210が、ケーブル、電線管、または、他の任意適切な接続手段を介して、舗装機械100の横向きのフレームワーク102に設置される搭載型動力源106(例えば、電池、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン)に結合される。
【0012】
[0015]一実施形態では、第1の回転アクチュエータ210が回転軸212を画定し、その回転軸212を中心としてピボットアーム220が関節式に接合される。例えば、ブラケット204を介して前方端部202aに固設される回転アクチュエータ210が回転軸212aを画定することができ、後方端部202bに固設される回転アクチュエータ(図示せず)が同様に回転軸212bを画定することができる。加えて、ピボットアーム220aが回転アクチュエータ210aを介して前方端部202aに枢動可能に結合され得る。一実施形態では、第1の回転アクチュエータ210が回転軸212aを中心としてピボットアーム220aを回転させる。例えば、舗装、表面処理、硬化、または、標的の表面を他の形で処理することなどの動作モード中に、例えば、舗装機械100が舗装方向110に移動することができる。舗装機械100が、ユーザ入力に基づき、または、その制御システム104から指示に基づき、操縦の小さい修正を実行することができるが、一般には、その移動方向は舗装方向110に概して平行となる。一実施形態では、調整可能な脚部230a、230bが、それらのそれぞれの回転アクチュエータ210の反対側で、ピボットアーム220a、220bに固設され、同様に、操縦可能なクローラー250a、250bが、調整可能な脚部230a、230bの下側テレスコーピング部分232に枢動可能に固設される。例えば、操縦可能な前方クローラー250aが、舗装機械100の動作モードに合致する向きで示されている。例えば、動作モードにある舗装機械100が、2つ、4つ、または、任意適切な数の操縦可能なクローラー250aを有することができ、これらが、結果としてトラック254により舗装方向110に平行に舗装機械100を動かすことになるように、方向づけられる。操縦可能な後方クローラー250bが舗装機械100の移送モードに合致する向きで示されており、それにより、舗装機械100の全体の幅が最小となっており、それにより、平台型トラックまたは同様の車両の上に載せられている舗装機械100を移送することが容易になる。
【0013】
[0016]一実施形態では、回転アクチュエータ210が起動されるとき(例えば、舗装機械100の制御システム104により)、調整可能な脚部230、および、ピボットアーム220に接続される操縦可能なクローラー250が、回転軸212を基準として回転する。例えば、4つの操縦可能なクローラー250を有する舗装機械100(例えば、左側ピボットアーム組立体200および右側ピボットアーム組立体200(各々が、操縦可能な前方クローラー250aおよび操縦可能な後方クローラー250bを有する))が、回転軸212を中心とした少なくとも90度の回転の弧(rotational arc)で各ピボットアーム組立体200の前方および後方回転アクチュエータ210を関節式に接合することにより、動作モードと位相モードとの間を移行することができる。したがって、舗装機械100のいかなる構成要素も手動で別の場所に配置したり、外したりまたは再接続したりすることなく、舗装機械100の各操縦可能なクローラー250が、舗装方向100に概して平行に配置され得るか(操縦可能なクローラー250aによって示される)、舗装方向110に対して概して垂直にしたがってひいては舗装機械100の横向きのフレームワークに概して平行に配置され得るか(操縦可能なクローラー250bによって示される)、あるいは、その間の任意の位置に配置され得る。一実施形態では、回転アクチュエータ210が、最大110度の連続的な範囲(つまり、両側に8〜10度の追加の範囲を含む)で回転軸212を中心としてピボットアーム220を関節式に接合するように構成される。例えば、回転アクチュエータの回転範囲は、動作モードの向き(例えば、操縦可能なクローラー250a)、および、移送モードの向き(例えば、操縦可能なクローラー250b)を含むことができ、両方向に約10度のマージンを有する。
【0014】
[0017]図2を参照すると、一実施形態で、舗装機械100の調整可能な脚部230が、ピボットアーム組立体200または舗装機械100を垂直方向に関節式に接合する(例えば、持ち上げるかまたは降下させる)ように構成される。例えば、調整可能な脚部230が第1の内側部分232を有することができる。一実施形態では、第1の内側部分(例えば、内側管)232が第2の内側部分(例えば、外側管)234(調整可能な脚部230の胴部分と面一)内に嵌合され、線形アクチュエータ236を収容する。例えば、線形アクチュエータ236は油圧シリンダまたは電気油圧アクチュエータであって、その棒端部が第1の内側部分232の内側に固設され、そのピストン端部が第2の内側部分234の内側に固設される。したがって、線形アクチュエータ236を作動させることにより、(1)線形アクチュエータ236の圧縮時の長さ(compressed length)に一致する最小高さから第2の内側部分234の高さ(さらに広げると、それに結合される調整可能な脚部230)を上げることができるか、あるいは、(2)線形アクチュエータ236の最大ストローク長さに一致する最大高さから第2の内側部分234の高さ(および、調整可能な脚部230)を下げることができる。舗装機械100が調整可能な脚部230に接続される少なくとも1つのピボットアーム220(さらに広げると、エンドフレーム202)を有することができることから、舗装機械100が、複数の線形アクチュエータ236を連動させて作動させることにより(例えば、舗装機械100の制御システム104を介する)、舗装面の上方のその全高を増大または減少させることができる。一実施形態では、再び図1を参照すると、舗装機械100が、それぞれの調整可能な脚部230a内に収容される線形アクチュエータ236(図示せず)を引っ込めることにより1つの操縦可能なクローラー250aを地面レベルの上方で持ち上げる。例えば、4つの操縦可能なクローラー250を有する舗装機械100が、各操縦可能なクローラー250を個別に持ち上げることができ(適切な線形アクチュエータ236を介する)、また、適切な回転アクチュエータ210、ピボットアーム220および調整可能な脚部230を関節式に接合することにより、各操縦可能なクローラー250を個別に別の場所に配置することができる。
【0015】
[0018]一実施形態では、図1を参照すると、ピボットアーム組立体200の各操縦可能なクローラー250が、第2の回転アクチュエータ240により調整可能な脚部230に枢動可能に結合される(第1の内側部分232を介する)。例えば、第2の回転アクチュエータ240が、調整可能な脚部230aによって画定される回転軸242aを中心として全360度で、接続される操縦可能なクローラー250aを関節式に接合することができる。一実施形態では、舗装機械100が、第2の回転アクチュエータ240による操縦可能なクローラー250aの回転を、回転アクチュエータ210によるピボットアーム220aの回転と連係させる(例えば、搭載型制御システム104を介する)。例えば、第1の回転アクチュエータ210がピボットアーム220a(さらに広げると、調整可能な脚部230aおよび操縦可能なクローラー250a)を動作の向き(ピボットアーム220aによって示され、エンドフレーム202に概して平行である)から移送の向き(ピボットアーム220bによって示され、エンドフレーム202に対して概して垂直である)まで回転させるとき、同時に、第2の回転アクチュエータが操縦可能なクローラー250aを回転させることができ、ここでは、操縦可能なクローラー250aを、エンドフレーム202に概して平行である向きで維持することができる。
【0016】
[0019]図3を参照すると、一実施形態で、ピボットアームをピボットアーム組立体200のエンドフレームに接続する第1の回転アクチュエータのうちの1つまたは複数の第1の回転アクチュエータがスルーギアの駆動装置(slew gear drive)214を有する。例えば、スルーギアの駆動装置214aおよび214bが、ピボットピン216を中心として回転軸212aおよび212bでピボットアーム222aおよび222b(さらに広げると、調整可能な脚部230a/230bおよび操縦可能なクローラー250a/250b)を関節式に接合することができる。ピボットピン216がエンドフレーム202の両端部に設置され、エンドフレーム202がさらに舗装機械100の横向きのフレームワーク102の一方の端部に固設される。一実施形態では、操縦可能なクローラーおよびピボットアーム組立体200の調整可能な脚部を接続する第2の回転アクチュエータ240のうちの1つまたは複数の第2の回転アクチュエータがスルーギアの駆動装置244を有する。例えば、スルーギアの駆動装置244aおよび244bが、それぞれ、トラック設置ヨーク252aおよび252bを関節式に接合することができる。トラック設置ヨーク252aおよび252bがさらに操縦可能なクローラー250aおよび250bに設置され得、操縦可能なクローラーがヨーク252a/252bと共に回転する。一実施形態では、スルーギアの駆動装置244a、244bが、全360度で、操縦可能なクローラー250a、250bを回転させるように構成される。
【0017】
[0020]図4を参照すると、一実施形態で、舗装機械100が、本明細書で開示される本発明の概念による2つの回転ピボットアーム位置調整組立体200を有することができる。例えば、舗装機械100の左側および右側(舗装方向110を基準とし、横向きのフレームワーク102の両側に固設される)が、左側および右側ピボットアーム位置調整組立体200を組み込むことができる。一実施形態で、舗装機械100の制御システム104が、搭載型動力源106と連動して、ピボットアーム組立体200の構成要素に動力を分配することにより、舗装機械100を操縦することができるか、別の場所に配置することができるか、または、再構成することができる。例えば、回転アクチュエータ210a、210b(スルーギアの駆動装置214a、214bを有することができる(図示せず))が、少なくとも90度の回転角212a、212bでピボットアーム220a、220b(さらに広げると、調整可能な脚部230a、230b)を関節式に接合ことができる。加えて、回転アクチュエータ240a、240b(スルーギアの駆動装置244a、244bを有することができる(図示せず))が、360度の回転角(242a、242b)で、操縦可能なクローラー250a、250bを回転させることができる。さらに、調整可能な脚部230a、230b内に収容される線形アクチュエータ236a、236bがピボットアーム組立体200および舗装機械100の横向きのフレームワーク102を持ち上げるかまたは降下させることができる(舗装方向110を基準としてz軸に238a、238bに沿わせる)。
【0018】
[0021]本明細書で説明されるプロセスおよび/またはシステムならびに/あるいは他の技術(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、および/または、ファームウェア)を達成することができるような種々の車両が存在することと、これらのプロセスおよび/またはシステムならびに/あるいは他の技術を配備するような文脈において好適な車両が変わることと、を当業者であれば認識するであろう。例えば、速度および精度が最優先事項であると実装者が決定する場合、実装者がハードウェアおよび/またはファームウェアを主体とする車両を選ぶことができる。また、順応性が最優先事項である場合、実装者がソフトウェアを主体とする実装形態を選ぶことができ、あるいは他には、実装者が、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアの何らかの組み合わせを選ぶことができる。したがって、本明細書で説明されるプロセスおよび/またはデバイスならびに/あるいは他の技術を達成することができるいくつかの考えられる車両が存在し、それらのいずれも本質的に他のものよりも上位にあるものではなく、その理由は、利用されることになる任意の車両が、車両を配備することになる文脈および実装者の特定の考慮事項(例えば、速度、順応性、または、予測性(predictability))に基づく選択肢であるからであり、ここでの考慮事項のいずれも変わる可能性がある。実装形態の光学的な態様が、通常、光学指向のハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを採用することを当業者であれば理解するであろう。
【0019】
[0022]本明細書で説明される主題は、異なる他の構成要素に含まれるかまたは異なる他の構成要素に接続される多様な構成要素を場合によっては例示するものである。そのように描写されるアーキテクチャが単に例示であること、ならびに、同じ機能を達成する多くの他のアーキテクチャも実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、結果として所望される機能を達成するために、同じ機能を達成するための構成要素の任意の構成が効果的に「連結」される。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされる本明細書の任意の2つの構成要素が、アーキテクチャまたは中間構成要素に関係なく結果として所望の機能を達成するために互いに「連結」されるものとしてみなされ得る。同様に、このように「連結」される任意の2つの構成要素は、その所望の機能を達成するために互いに「接続」または「結合」されるものとしてみなされてもよく、また、このように連結され得る任意の2つの構成要素は、その所望の機能を達成するために互いに「結合可能である」とみなされ得る。結合可能であることの具体的な実施例には、限定しないが、物理的に対合可能であるおよび/または物理的に相互作用する構成要素、無線で相互作用可能であるおよび/または無線で相互作用する構成要素、ならびに/あるいは、論理的に相互作用するおよび/または論理的に相互作用可能である構成要素が含まれる。
【0020】
[0023]本明細書に記載される主題の特定の態様を示して説明してきたが、本明細書の教示に基づき、本明細書に記載される主題およびその広範囲の態様から逸脱することなく変更形態および修正形態が作られ得ること、および、したがって、添付の特許請求の範囲が、本明細書に記載される主題の真の精神および範囲内にあるようなすべての変更形態および修正形態をその範囲内に包含すること、が当業者には明白であろう。
図1
図2
図3
図4