(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヒトCTLA4に結合する1または複数の免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)を含むCTLA4結合性物質であって、該ISVDが、配列番号93−109から選択されるアミノ酸配列を含み;そのシグナル配列(アミノ酸AAADYKDHDGDYKDHDIDYKDDDDKGAAHHHHHH(配列番号93のアミノ酸120−153))を欠失していてもよい、前記CTLA4結合性物質。
ペプチドリンカーがアミノ酸配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号65)を含む、請求項6または7のCTLA4結合性物質。
CTLA4結合性物質をコードするポリヌクレオチドを宿主細胞内に導入すること、および宿主細胞を培地中で前記ポリヌクレオチドからの前記CTLA4結合性物質の発現に好都合な条件下で培養することを含み、そして、前記宿主細胞および/または前記培地からCTLA4結合性物質を精製することを含んでもよい、請求項1〜11のいずれか一項のCTLA4結合性物質を作成する方法。
さらなる治療剤を伴ってもよい、請求項1〜11のいずれか一項のCTLA4結合性物質を含む、CTLA4がCD80またはCD86に結合することを防ぐための医薬組成物。
さらなる治療剤を伴ってもよい、有効量の請求項1〜11のいずれか一項のCTLA4結合性物質を含む、ヒト対象の体内においてがんまたは感染性疾患を治療または予防するための医薬組成物。
がんが、転移性がん、固形腫瘍、血液がん、白血病、リンパ腫、骨肉腫、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、腎臓がん、白血病、腎臓移行上皮がん、膀胱がん、ウィルムスがん、卵巣がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、骨がん、肺がん、非小細胞がん、胃がん、結腸直腸がん、子宮頸がん、滑膜肉腫、頭頸部がん、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、腎臓細胞がん、網膜芽細胞腫、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎臓のラブドイド腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、脳がん、神経膠芽腫、髄膜腫、脳下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉性腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成性星状細胞腫、乏突起膠細胞腫、上衣腫、脈絡叢乳頭腫、真性多血症、血小板血症、特発性骨髄線維症(idiopathic myelfibrosis)、軟組織肉腫、甲状腺がん、子宮内膜がん、カルチノイドがんまたは肝臓がん、乳がんまたは胃がんである、請求項20の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、先在抗体(プレ抗体)のISVD内ネオエピトープへの反応性を遮断する変異を含むISVDを提供する。ネオエピトープは、タンパク質が変異(例えばトランケート)したとき、またはそのフォールディングが変わったときに現れるタンパク質内のエピトープである。先在抗体は、ISVDを受ける前の患者の体内に存在している抗体である。本発明のISVDは、部分的に、C末端定常ドメインが除去されたラマ抗体に基づき;それゆえに、結果として得られたVHHのC末端中のネオエピトープをプレ抗体結合に曝露している。残基11および89の変異の組み合わせ(例えばL11VおよびI89LまたはV89L)は驚くべきプレ抗体結合欠如を導くことが発見されている。残基112における変異もまたプレ抗体結合を著しく低減させることが示されている。Buyse & Boutton(WO2015/173325)は、L11VおよびV89L変異の組み合わせがL11V変異単独またはV89L変異単独と比べてプレ抗体結合の低減に著しい改良を与えることを示すデータを包含していた。例えば、Buyse & Boutton、97ページの表Hは、V89L変異を単独で有するISVD(C末端伸長があるものまたはないもの)とV89L変異をL11V変異と組み合わせて有する同ISVD(やはり、C末端伸長があるものまたはないもの)との比較データを示した。また、2つの別々の実験中に生成されたにもかかわらず、L11V/V89Lの組み合わせについて表H中に示されたデータは、(同じISVD中の)L11V変異単独について表B中に与えられたデータと比べて、L11V/V89Lの組み合わせにより得られるプレ抗体結合低減がL11V変異単独についてのそれよりも大きいことを示した。ラマ抗体のスキャフォールド構造は非常に高度に保存されていることが知られていることから、11位および89位における変異の効果はあらゆるISVDについて存在する可能性が高い。実際、その効果は
図10において、本発明の結合性物質F023700912およびF023700925を使用して実証され、これらは非常に低レベルのプレ抗体結合を呈することが示された。
【0029】
本出願において、免疫グロブリン重鎖可変ドメインにおけるアミノ酸残基/位置は、Kabatによるナンバリングを使用して指し示される。便宜上、
図1は、本明細書中で具体的に言及されるアミノ酸位置のうちのいくつか、およびいくつかの代替的ナンバリング方式(例えばAhoおよびIMGTなど。注:明示的に指示されないかぎり、本説明および特許請求の範囲については、Kabatナンバリングが決定的であり;他のナンバリング方式は参照のためにのみ与えられる)によるそれらのナンバリングを載せた表を与える。
【0030】
CDRに関しては、当該技術分野で周知であるように、VHまたはVHH断片のCDRを定義して説明するための複数の慣行があり、例えばKabat定義(配列変化性に基づくものであり、最も通例的に用いられる)およびChotia定義(構造ループ領域の位置に基づくもの)などがある。例えばウェブサイト
www.bioinf.org.uk/abs/への参照がなされる。本明細書および特許請求の範囲の目的のため、KabatによるCDRも言及され得るとしても、CDRは最も好ましくはAbm定義(Oxford Molecular's AbM抗体モデリングソフトウェアに基づくもの)を基礎として定義され、その理由は、これはKabat定義とChotia定義との間の最適な中間物であると考えられるからである。やはり、ウェブサイト
www.bioinf.org.uk/abs/への参照がなされる。Sequences of Proteins of Immunological Interest,Kabat,et al.;National Institutes of Health,Bethesda,Md.;5th ed.;NIH Publ. No.91−3242(1991);Kabat(1978) Adv.Prot.Chem. 32:1−75;Kabat,et al.,(1977) J.Biol.Chem. 252:6609−6616;Chothia,et al.,(1987) J Mol.Biol. 196:901−917またはChothia,et al.,(1989) Nature 342:878−883;Chothia & Lesk(1987) J.Mol.Biol. 196:901−917;Elvin A.Kabat,Tai Te Wu,Carl Foeller,Harold M.Perry,Kay S.Gottesman(1991) Sequences of Proteins of Immunological Interest;Protein Sequence and Structure Analysis of Antibody Variable Domains. In:Antibody Engineering Lab Manual(Ed.:Duebel,S. and Kontermann,R.,Springer−Verlag,Heidelberg)を参照されたい。本発明のある実施形態において、CDR決定はKabatに従い、例えばVHHのFR1は1−30位のアミノ酸残基を含み、VHHのCDR1は31−35位のアミノ酸残基を含み、VHHのFR2は36−49位のアミノ酸残基を含み、VHHのCDR2は50−65位のアミノ酸残基を含み、VHHのFR3は66−94位のアミノ酸残基を含み、VHHのCDR3は95−102位のアミノ酸残基を含み、およびVHHのFR4は103−113位のアミノ酸残基を含む。
【0031】
本発明のある実施形態において、CDRは、KontermannおよびDubel(Eds.,Antibody Engineering,vol 2,Springer Verlag Heidelberg Berlin,Martin,Chapter 3,pp.33−51,2010)に従って決定される。
【0032】
用語「免疫グロブリン単一可変ドメイン」(「ISV」または「ISVD」とも呼ばれる)は、一般に、別の可変ドメインとの相互作用がない(例えば慣用的な四本鎖モノクローナル抗体のVHドメインとVLドメインとの間に必要とされるVH/VL相互作用がない)機能的抗原結合部位を形成することができる免疫グロブリン可変ドメイン(重鎖ドメインであっても軽鎖ドメインであってもよく、VHドメイン、VHHドメインまたはVLドメインを包含するもの)を指すために用いられる。ISVDの例は当業者に明らかであり、例えばナノボディ(VHH、ヒト化VHHおよび/またはラクダ化VH、例えばラクダ化ヒトVHなどを包含するもの)、IgNAR、ドメイン、VHドメインであるかまたはVHドメインに由来する(単一ドメイン)抗体(例えばdAbs(商標)など)およびVLドメインであるかまたはVLドメインに由来する(単一ドメイン)抗体(例えばdAbs(商標)など)が挙げられる。重鎖可変ドメイン(例えばVHドメインまたはVHHドメインなど)に基づくおよび/またはこれに由来するISVDが一般に好ましい。最も好ましくは、ISVDはナノボディである。例えば、F023700906はISVDである。
【0033】
用語「ナノボディ」は、一般にWO2008/020079またはWO2009/138519中に定義されるとおりであり、それゆえに具体的態様において、一般に、VHH、ヒト化VHHもしくはラクダ化VH(例えばラクダ化ヒトVHなど)または一般に配列最適化されたVHH(例えば化学的安定性および/または溶解性、公知のヒトフレームワーク領域との最大のオーバーラップおよび最大の発現のために最適化されたものなど)を意味する。なお、用語ナノボディまたはナノボディ類はAblynx N.V.の登録商標であり、それゆえにナノボディ(登録商標)および/またはナノボディ類(登録商標)とも呼ばれる)。
【0034】
多重特異性結合性物質は、第一のCTLA4結合部分(例えばISVDまたはナノボディ)、および第一のCTLA4結合部分のエピトープ以外のエピトープ(例えばCTLA4の異なるエピトープ、またはCD27、LAG3、PD1もしくはBTLAに対するもの)に結合する1または複数の(例えば1、2、3、4、5個の)付加的な結合部分(例えばISVDまたはナノボディ)を含む分子である。
【0035】
結合部分または結合ドメインまたは結合ユニットは、例えばCTLA4などの抗原に結合する、例えばISVDまたはナノボディ(例えば配列番号8−43または60のいずれか)などの分子である。結合部分または結合ドメインまたは結合ユニットは、別の機能的要素、例えば半減期エクステンダー(HLE)、標的化ユニットおよび/または例えば(such a)ポリエチレングリコール(PEG)などの低分子を含み得る1つより多くの部分、ドメインまたはユニットを包含する、多価または多重特異性結合性物質のようなより大きな分子の一部分であり得る。
【0036】
一価のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、単一の抗原結合ドメインを含む分子である。二価のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、2つの抗原結合ドメインを含む。多価のCTLA4結合性物質は、1つより多くの(例えば1、2、3、4、5、6または7個の)抗原結合ドメインを含む。
【0037】
単一特異性CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、単一の抗原(CTLA4)に結合し;二重特異性CTLA4結合性物質は2つの異なる抗原に結合し、多重特異性CTLA4結合性物質は1より多くの抗原に結合する。
【0038】
二重パラトピック(biparatopic)CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、単一特異性であるが、同じ抗原の2つの異なるエピトープに結合する。多重パラトピック(multiparatopic)CTLA4結合性物質は、同じ抗原に結合するが、抗原中の1つより多くのエピトープに結合する。
【0039】
本明細書中でCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)または他の分子との関係で用いられる用語「半減期」は、一般に、WO2008/020079の57ページ段落o)中に記載されるように定義することができ、その中で言及されているように、アミノ酸配列、CTLA4結合性物質、化合物またはポリペプチドの血清濃度が、例えば天然のメカニズムによるその配列もしくは化合物の分解および/またはその配列もしくは化合物のクリアランスもしくは隔離のためにインビボで50%低減するのにかかる時間をいう。本発明のアミノ酸配列、CTLA4結合性物質、化合物またはポリペプチドのインビボ半減期は、それ自体公知の任意の方法で、例えば薬物動態学的分析などにより決定することができる。好適な技術は当業者に明らかであり、例えば一般にWO2008/020079の57ページ段落o)中に記載されるとおりであり得る。WO2008/020079の57ページ段落o)中にも言及されているように、半減期は、例えばt1/2−アルファ、t1/2−ベータおよび曲線下面積(AUC)などのパラメーターを用いて表現することができる。なお、この点で、本明細書中で用いられる用語「半減期」は、とりわけ、t1/2−ベータまたは終末相半減期(ここではt1/2−アルファおよび/もしくはAUCまたは両方が考慮されないことがある)をいう。例えば下の実験部、並びに標準的なハンドブック、例えばKenneth,A et al:Chemical Stability of Pharmaceuticals:A Handbook for PharmacistsおよびPeters et al,Pharmacokinete analysis:A Practical Approach(1996)などを参照されたい。また、“Pharmacokinetics”,M Gibaldi & D Perron,出版元Marcel Dekker,改訂2版(1982)も参照されたい。同様に、用語「半減期の増加」または「半減期増加」もまたWO2008/020079の57ページ段落o)中に定義されているとおりであり、とりわけ、t1/2−アルファおよび/もしくはAUCまたは両方の増加を伴うまたは伴わない、t1/2−ベータの増加をいう。
【0040】
用語が本明細書中で具体的に定義されていない場合、それは当該技術分野におけるその通常の意味を持ち、これは当業者に明らかである。例えば標準的なハンドブック、例えばSambrook et al,“Molecular Cloning:A Laboratory Manual”(2nd.Ed.),Vols.1−3,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989);F.Ausubel et al,eds.,“Current protocols in molecular biology”,Green Publishing and Wiley Interscience,New York(1987);Lewin,“Genes II”,John Wiley & Sons,New York,N.Y.,(1985);Old et al.,“Principles of Gene Manipulation:An Introduction to Genetic Engineering”,2nd edition,University of California Press,Berkeley,CA(1981);Roitt et al.,“Immunology”(6th.Ed.),Mosby/Elsevier,Edinburgh(2001);Roitt et al.,Roitt's Essential Immunology,10th Ed. Blackwell Publishing,UK(2001);およびJaneway et al.,“Immunobiology”(6th Ed.),Garland Science Publishing/Churchill Livingstone,New York(2005)など、並びに本明細書中で引用される一般的背景技術を参照されたい。
【0041】
1または複数のナノボディを含有する多価の多重特異性ポリペプチドおよびそれらの調製の一般的説明のため、Conrath et al.,J.Biol.Chem.,Vol.276,10. 7346−7350,2001;Muyldermans,Reviews in Molecular Biotechnology 74(2001),277−302;並びに、例えばWO1996/34103、WO1999/23221、WO2004/041862、WO2006/122786、WO2008/020079、WO2008/142164またはWO2009/068627への参照もなされる。
【0042】
「単離された」CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)、ポリペプチド(polypepotides)、ポリヌクレオチドおよびベクターは、それらが生産された細胞または細胞培養物からの他の生物学的分子を少なくとも部分的に含まない。かかる生物学的分子としては、核酸、タンパク質、脂質、炭水化物または他の材料、例えば細胞デブリおよび増殖培地などが挙げられる。「単離された」CTLA4結合性物質は、さらに、発現系の構成成分、例えば宿主細胞からのまたはその増殖培地の生物学的分子などを少なくとも部分的に含まないものであり得る。一般に、用語「単離された」は、かかる生物学的分子の完全な不存在を、または水、バッファーもしくは塩の不存在を、または抗体もしくは断片を包含する医薬製剤の構成成分を指すことを意図しない。
【0043】
フレーズ「制御配列」は、特定の宿主生物中での作動可能に連結されたコーディング配列の発現のために必要なポリヌクレオチドをいう。原核生物に適した制御配列は、例えばプロモーター、任意選択でオペレーター配列、およびリボソーム結合部位を包含する。真核生物細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナルおよびエンハンサーを用いることが知られている。
【0044】
核酸またはポリヌクレオチドは、別のポリヌクレオチドとの機能的関係に置かれたときに「作動可能に連結され」ている。例えばプレ配列もしくは分泌リーダーのDNAは、それがポリペプチドの分泌に関連するタンパク質前駆体として発現するならばポリペプチドのDNAに作動可能に連結されており;プロモーターもしくはエンハンサーは、それがコーディング配列の転写に影響するならばコーディング配列に作動可能に連結されており;またはリボソーム結合部位は、それが転写を容易にするように位置するならばコーディング配列に作動可能に連結されている。常にではないが、一般に、「作動可能に連結されている」とは、連結されるDNA配列が近接すること、分泌リーダーの場合は近接し、かつリーディングフェーズ(reading phase)にあることを意味する。しかしながら、エンハンサーは近接する必要はない。連結は、好都合な制限部位におけるライゲーションにより達成される。そのような部位が存在しないならば、慣行的実務に従って合成オリゴヌクレオチドのアダプターまたはリンカーが用いられる。
【0045】
本発明の「ヒト血清アルブミン結合性物質」または「HSA結合性物質」は、本明細書中に記載されるHSAに結合する分子(例えばナノボディのようなISVD)、並びにHSAに結合する任意の抗体またはその抗原結合断片のいずれかであり、本明細書中に記載されるHSA結合部分のいずれかを包含する。個々のHSA結合性物質は、それがより大きい分子、例えば多価の分子、例えばF023700912またはF023700914などの一部であるならば、HSA結合部分と呼ばれ得る。
【0046】
一般的に、基本的な抗体構造単位はテトラマーを含む。各々のテトラマーは、2つの同一のポリペプチド鎖の対を包含し、各々の対は1つの「軽」鎖(約25kDa)および1つの「重」鎖(約50−70kDa)を持つ。各々の鎖のアミノ末端部は、主に抗原認識に関与する約100から110個またはそれより多くのアミノ酸でできた可変領域を包含する。重鎖のカルボキシ末端部は、主にエフェクター機能に関与する定常領域を規定し得る。典型的に、ヒト軽鎖はカッパ軽鎖およびラムダ軽鎖に分類される。さらには、ヒト重鎖は典型的にミュー、デルタ、ガンマ、アルファまたはイプシロンに分類され、抗体のアイソタイプをそれぞれIgM、IgD、IgG、IgAおよびIgEに規定する。軽鎖および重鎖内で、可変領域および定常領域は約12個またはそれより多くのアミノ酸でできた「J」領域につながれ、重鎖はまた約10個より多くのアミノ酸でできた「D」領域も包含する。一般に、
Fundamental Immunology Ch.7(Paul,W.,ed.,2nd ed. Raven Press,N.Y.(1989)を参照されたい。
【0047】
抗原結合断片の例としては、限定されるものではないが、Fab、Fab'、F(ab')
2およびFv断片および一本鎖Fv分子が挙げられる。
【0048】
次の性質は、CTLA4結合性物質11F01中で指し示された変異に関連する:
E1D:構成物E1の最初のアミノ酸におけるピログルタミン酸形成を防ぐ
L11V:プレ抗体結合を減少させる
A14P:ヒト化
Q45R:安定性を向上させるための変異
A74S:ヒト化
K83R:ヒト化
I89L:プレ抗体結合を減少させる
M96P、QまたはR:M96の酸化を防ぐ
Q108L:ヒト化。
【0049】
本発明のある実施形態において、CTLA4はヒトCTLA4である。本発明のある実施形態において、ヒトCTLA4は、アミノ酸配列:
【表4】
【0051】
CTLA4結合性物質
本発明は、改良されたCTLA4結合性物質、とりわけ改良されたCTLA4 ISVD、よりとりわけには改良されたCTLA4ナノボディを提供することを目的とする。本発明のCTLA4結合性物質は、例えば1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位などにおいて変異した配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドのバリアントであるポリペプチドを包含する。
【0052】
CTLA4結合性物質またはCTLA4 ISVDまたはCTLA4ナノボディは、それぞれCTLA4に結合する結合性物質、ISVDまたはナノボディをいう。
【0053】
本発明により提供される改良されたCTLA4結合性物質はまた、本明細書中で「本発明のCTLA4結合性物質」または「CTLA4結合性物質」とも呼ばれる。これらの用語は、本明細書に示されるCTLA4に結合する分子を含む任意の分子を包含する。例えば、この用語は、配列番号8−43および60よりなる群から選択されるメンバーに示されるアミノ酸配列を含むISVD、並びに配列番号8−43および60よりなる群から選択されるメンバーに示されるアミノ酸配列を包含する任意のポリペプチド、ナノボディ、ISVD、融合タンパク質、慣用的抗体もしくはその抗原結合断片;または配列番号8−43および60よりなる群から選択されるメンバーに示されるアミノ酸配列を含み、CTLA4に結合し、また別の抗原もしくは別のエピトープ、例えばCD27、LAG3、PD1もしくはBTLAなどにも結合する任意の二重特異性分子(例えばISVD)を包含する。本発明のCTLA4結合性物質は、F023700912またはF023700914である。
【0054】
本発明の範囲は、
図11に示される結合部分の配列を含み、FLAG3および/またはHIS6タグを欠いていてもよい任意のCTLA4結合性物質;並びに、
図12に示されるアミノ酸配列のうちのいずれかを包含する。
【0055】
WO2008/071447は、CTLA4に結合することができるナノボディおよびその使用を記載している。WO2008/071447の配列番号1306は、11F01と呼ばれるCTLA4特異的ナノボディを開示し、その配列は本明細書中に配列番号1として与えられる。この配列(本明細書中で「リファレンスA」とも呼ばれる)およびそのCDRは、下の表A−1中にも与えられる。
【0056】
本明細書中にさらに記載されるように、本発明のある実施形態において本発明の多価および/または多重特異性CTLA4結合性物質(例えばF023700914)の中にある本発明のCTLA4結合性物質は、好ましくは、11F01中に存在するものと、または11F01の配列(配列番号1)を含む結合性物質中に存在するものと同じCDR(すなわちCDR1、CDR2およびCDR3)の組み合わせを持つ。表A−1を参照されたい。
【0057】
本発明はまた、下の表A−2中に示されるアミノ酸配列を含む11F01のバリアントであるCTLA4結合性物質を包含する。本発明の範囲は、下の表A−2中に示される前記バリアント(varaints)のCDR1、CDR2およびCDR3を包含するCTLA4結合性物質を包含する。
【0058】
加えて、CDR1、CDR2およびCDR3または11F01のアミノ酸配列またはそのバリアントのうちの1つを包含するCTLA4結合部分を含む本発明の多重特異性および/または多価結合性物質(例えばF023700914)は、下の表A−2に示される。
【0059】
表A−1.CTLA4ナノボディ11F1(11F01)
【表5】
【0060】
表A−2.バリアントCTLA4ナノボディ11F1
【表6】
【0061】
*CDRは下線および/または太字
配列番号60の残基1は、DまたはEであることができる。残基1がDである場合、CTLA4結合性物質は1Dとして指定され得て、残基1がEである場合、CTLA4結合性物質は1Eとして指定され得る。
【0062】
本発明のある実施形態において、本発明のCTLA4結合性物質はN73X変異を含み、ここでXはN以外の任意のアミノ酸、例えばS、V、G、R、Q、M、H、T、D、E、W、F、K、A、YまたはP(またはN以外の任意のアミノ酸)である。
【0063】
本発明は、CTLA4結合性物質のCDRのうちの1つ、2つまたは3つを含むCTLA4結合性物質を包含し、ここで各々のCDRは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個のアミノ酸置換、例えば保存的置換を含み、および/または表A−1もしくはA−2に示されるCTLA4結合性物質配列(例えば11F01(E1D,L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)または11F01)中にあるもしくは配列番号2−7に示されるCDRに対して100、99、98、97、96もしくは95%の配列同一性を含み、かかるCDRを持つCTLA4結合性物質はCTLA4に結合する能力を保持している。
【0064】
本明細書に示されるリファレンスAに基づくCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の特定の残基についてのKabat残基番号は下の配列:
【表7】
【0066】
本明細書に示されるCTLA4結合性物質11F01の特定の残基についてのKabat残基番号(E1D、L11V、A14P、Q45R、A74S、K83R、V89L、M96P、Q108L)は下の配列:
【表8】
【0068】
本発明は、配列番号60のアミノ酸配列または80%もしくはそれより多い(例えば85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%の)アミノ酸配列同一性を含むアミノ酸配列を含む任意のCTLA4結合性物質を包含し、ここでCTLA4結合性物質はCTLA4に結合する能力を保持している。
【0069】
本発明は、CTLA4結合性物質のKabat96位におけるCDR3のメチオニンが、例えばプロリンなどの任意のアミノ酸(しかしCys、AspまたはAsnではない)、例えば次のアミノ酸:Leu、Ile、Val、Ala、Gly、Tyr、Trp、Phe、Glu、Gln、Ser、Thr、His、Arg、LysまたはProのいずれかで置換されている実施形態を包含する。
【0070】
本発明のいくつかの好ましいが限定されないCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、配列番号60であるか、または
図2中に配列番号8−43として収載される。
図3は、これらの配列とリファレンスA(配列番号1)とのアラインメントを示す。これらのCTLA4結合性物質のうち、配列番号26−43の結合性物質は、通常のC末端配列VTVSS(配列番号57、リファレンスA中に存在する)と比べて、C末端のアラニン伸長、すなわち、ISVD配列のC末端(時に「114位」とも呼ばれる)においてアラニン残基を持つ本発明のCTLA4結合性物質の例である。WO2012/175741中に(これだけでなく、例えばWO2013/024059およびPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に)記載されるように、このC末端のアラニン伸長は、ISVのC末端領域に位置する推定エピトープへのいわゆる「先在抗体」(IgGであると推定される)の結合を防ぐことができる。このエピトープは、他の残基のなかでも、C末端配列VTVSS(配列番号57)の表面に露出したアミノ酸残基、並びに14位におけるアミノ酸残基(およびアミノ酸配列中で同残基の隣の/近いアミノ酸残基、例えば11位、13位および15位など)を包含するものと推定され、また83位におけるアミノ酸残基(およびアミノ酸配列中で同残基の隣の/近いアミノ酸残基、例えば82位、82a位、82b位および84位など)および/または108位におけるアミノ酸残基(およびアミノ酸配列中で同残基の隣の/近いアミノ酸残基、例えば107位など)を含み得る。
【0071】
しかしながら、かかるC末端アラニン(または一般にC末端伸長)の存在はある範囲の対象(健常対象並びに患者の両方)からの血清中に見出すことができる「先在抗体」の結合を大きく低減させる(多くの場合において本質的に完全に防ぎさえする)ことができるが、何人かの対象からの血清(例えばいくつかの免疫疾患、例えばSLEなどを有する患者からの血清など)は、ISVがかかるC末端アラニン(またはより一般にはかかるC末端伸長)を含有するときであってもISVのC末端領域に(かかる領域が曝露されたときに)結合することができる先在抗体を含有することがあることが見出されている。やはり、Ablynx N.V.による2015年5月13日に出願された「Improved immunoglobulin variable domains(改良された免疫グロブリン可変ドメイン)」という名称の、共に係属中で未公開のPCT出願PCT/EP2015/060643(WO2015/173325)への参照がなされる。
【0072】
したがって、本発明の1つの具体的目的は、本明細書中で「リファレンスA」と呼ばれるCTLA4ナノボディの改良されたバリアントであって、いわゆる「先在抗体」、とりわけPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載された種類のもの(すなわち、C末端伸長の存在下であってもISVの露出したC末端領域に結合することができる先在抗体)による結合が低減された、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)を提供することである。
【0073】
本発明は、配列番号1の配列と比べて次の変異:
− 1Dもしくは1E;
− 11V;
− 14P;
− 45R;
− 74S;
− 83R;
− 89Lもしくは89T;
− 96P;または
− 108L;
のうちの1または複数を含む、配列番号1の配列のバリアントであるアミノ酸配列を含むCTLA4結合性物質を提供し、例えば、ここでCTLA4結合性物質は、下の変異セット:
− 89Lと、11V;14P;45R;74S;83R;86P;108Lおよび1Eもしくは1Dとの組み合わせ;
− 89Lと11Vとの組み合わせ;
− 89Lと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 89Lと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと、11V;14P;45R;74S;83R;86P;108L、110Kもしくは110Qおよび1Eもしくは1Dとの組み合わせ;
− 89Lと、11V;14P;45R;74S;83R;86P;108L、112Kもしくは112Qおよび1Eもしくは1Dとの組み合わせ;
− 89Lと、11Vおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 89Lと、11Vおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 11Vと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;および/または
− 11Vと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ
のうちの1または複数を含む。
【0074】
とりわけ、本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は:
− 1位におけるアミノ酸は、好ましくはEまたはDであること;
− 11位におけるアミノ酸は、好ましくはLまたはVであること;
− 14位におけるアミノ酸は、好ましくはAまたはPであること;
− 45位におけるアミノ酸は、好ましくはQまたはRであること;
− 74位におけるアミノ酸は、好ましくはAまたはSであること;
− 83位におけるアミノ酸は、好ましくはKまたはRであること;
− 89位におけるアミノ酸は、好ましくはT、VまたはLであること;
− 96位におけるアミノ酸は、好ましくはMまたはPであること;
− 108位におけるアミノ酸は、好ましくはQまたはLであること;
− 110位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、KまたはQから好適に選ばれること;および
− 112位におけるアミノ酸残基は、好ましくはS、KまたはQから好適に選ばれること;
を含み、例えば、次のもの:
(i)89位はTである;
(ii)89位はLである;
(iii)1位はDもしくはE、11位はV、14位はP、45位はR、74位はS、83位はR、89位はL、96位はPおよび108位はLである;
(iv)89位はLおよび11位はVである;
(v)89位はLおよび110位はKもしくはQである;
(vi)89位はLおよび112位はKもしくはQである;
(vii)1位はDもしくはE、11位はV、14位はP、45位はR、74位はS、83位はR、89位はL、96位はP、108位はL;および110位はKもしくはQである;
(viii)1位はDもしくはE、11位はV、14位はP、45位はR、74位はS、83位はR、89位はL、96位はP、108位はL;および112位はKもしくはQである;
(ix)89位はLおよび11位はVおよび110位はKもしくはQである;
(x)89位はLおよび11位はVおよび112位はKもしくはQである;
(xi)11位はVおよび110位はKもしくはQである;または
(xii)11位はVおよび112位はKもしくはQである
のうちの1または複数が当てはまるようになっている。
【0075】
特定の実施形態において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、配列番号1のバリアントであるアミノ酸配列を含み、ここで89位はTであり、または1位はD、11位はV、14位はP、45位はR、74位はS、83位はR、89位はL、96位はPおよび108位はLであり、または11位はVおよび89位はLである(110Kもしくは110Q変異および/または112Kもしくは112Q変異との好適な組み合わせであってもよく、とりわけ110Kまたは110Q変異との組み合わせであってもよい)ことがとりわけ好ましい。なおより好ましいのは、11位はVおよび89位はLであって、110Kまたは110Q変異を有してもよいアミノ酸配列である。
【0076】
言及されているように、本明細書中に記載されるCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、CTLA4に結合することができる(とりわけ特異的に結合することができる)。本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質はCTLA4に結合し、それによって抗原提示細胞上のCD80およびCD86がT細胞上のCTLA4に結合することを防ぐことができる。本発明のある実施形態において、得られるCTLA4シグナル伝達の遮断は、T細胞活性化を長引かせ、T細胞増殖を回復させ、それゆえにT細胞介在性免疫を増幅し、これは理論的に患者の抗腫瘍免疫応答を開始する能力を増強する。
【0077】
本発明のある実施形態において、本発明のCTLA4結合性物質は、次の性質:
・例えば約1nM(例えば約1.2nM)のK
DでCTLA4に結合する(例えばヒトおよび/またはカニクイザル(cynomolgous monkey)CTLA4)(CTLA4−Fc融合タンパク質);
・細胞、例えばCTLA4を発現するCHO細胞の表面上のCTLA4に結合する;
・CD80またはCD86のCTLA4(例えばCHO細胞上に発現したCTLA4)への結合を遮断する;
・BTLA、CD8、PD1、LAG3および/またはCD28に結合しない;
・(1または複数のALB11002結合性物質と融合されたとき)インビトロおよび/またはインビボで、ヒト、アカゲザルおよびマウスの血清アルブミンに結合する;
・(例えば膵臓腫瘍、例えばヒト免疫細胞を持つマウスにおけるヒト膵臓腫瘍の)腫瘍増殖を阻害する
のうち1または複数を持つ。
【0078】
表Bは、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)中で(配列番号1の)11位、89位、110位および112位に存在することができるアミノ酸残基についての、いくつかの限定されない可能な組み合わせを収載する。
【0079】
表B:配列番号1のCTLA4結合性物質バリアント中のアミノ酸11位、89位、110位および112位における変異の可能な組み合わせ
【表9】
【0080】
本発明により提供されるCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、さらに本明細書中の説明、例および図において記載されるとおりであり、すなわち、これらは本明細書中に記載されるとおりであるCDRを持ち、本明細書中に開示されるとおりである配列番号1の配列と全体的な配列同一度(本明細書中に定義されるもの)を持ち、および/またはこれらの参照配列(のうちの1つ)との限定的な数の「アミノ酸の相違」(本明細書中に記載されるもの)を持ち得る。
【0081】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、好ましくは、次のCDR(Kabat慣行による):
− アミノ酸配列FYGMG(配列番号2)であるCDR1(Kabatによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTYYADSVKG(配列番号3)であるCDR2(Kabatによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Kabatによる)
を含み、ここでCDR1、CDR2および/またはCDR3は、1、2、3、4、5、5、6、7、8、9または10個の置換、例えば、保存的置換を含んでもよい。
【0082】
あるいは、CDRがAbm慣行に従って与えられるとき、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、好ましくは、次のCDR:
− アミノ酸配列GGTFSFYGMG(配列番号5)であるCDR1(Abmによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTY(配列番号6)であるCDR2(Abmによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号7、これは配列番号4と同じである)であるCDR3(Abmによる)
を含み、ここでCDR1、CDR2および/またはCDR3は、1、2、3、4、5、5、6、7、8、9または10個の置換、例えば、保存的置換を含んでもよい。
【0083】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、本発明のある実施形態において、本明細書中で論じられるように、かかるCDRならびに1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異を持ち、および:
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ってもよく、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment);および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在せず;存在し得る任意のC末端伸長は考慮されず、および関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は考慮されない)を持ってもよい。
【0084】
次の参考文献は、配列解析のためにしばしば用いられるBLASTアルゴリズムに関する:BLAST ALGORITHMS:Altschul et al.(2005) FEBS J. 272(20):5101−5109;Altschul,S.F.,et al.,(1990) J.Mol.Biol. 215:403−410;Gish,W.,et al.,(1993) Nature Genet. 3:266−272;Madden,T.L.,et al.,(1996) Meth.Enzymol. 266:131−141;Altschul,S.F.,et al.,(1997) Nucleic Acids Res. 25:3389−3402;Zhang,J.,et al.,(1997) Genome Res. 7:649−656;Wootton,J.C.,et al.,(1993) Comput.Chem. 17:149−163;Hancock,J.M. et al.,(1994) Comput.Appl.Biosci. 10:67−70;ALIGNMENT SCORING SYSTEMS:Dayhoff,M.O.,et al.,“A model of evolutionary change in proteins.” in Atlas of Protein Sequence and Structure,(1978) vol.5,suppl.3. M.O.Dayhoff(ed.),pp.345−352,Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,DC;Schwartz,R.M.,et al.,“Matrices for detecting distant relationships.” in Atlas of Protein Sequence and Structure,(1978) vol.5,suppl.3.”M.O.Dayhoff(ed.),pp.353−358,Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,DC;Altschul,S.F.,(1991) J.Mol.Biol. 219:555−565;States,D.J.,et al.,(1991) Methods 3:66−70;Henikoff,S.,et al.,(1992) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915−10919;Altschul,S.F.,et al.,(1993) J.Mol.Evol. 36:290−300;ALIGNMENT STATISTICS:Karlin,S.,et al.,(1990) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2264−2268;Karlin,S.,et al.,(1993) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873−5877;Dembo,A.,et al.,(1994) Ann.Prob. 22:2022−2039;およびAltschul,S.F.“Evaluating the statistical significance of multiple distinct local alignments.” in Theoretical and Computational Methods in Genome Research(S.Suhai,ed.),(1997) pp.1−14,Plenum,New York。
【0085】
本発明により提供される本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の様々な態様および好ましい態様に関して、配列番号1に関する配列同一度および/または本発明のかかる結合性物質中に(すなわち配列番号1の配列と比べて)存在し得る「アミノ酸の相違」の数および種類に関していうと、
(i)BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに、本発明のアミノ酸配列が、配列番号1の配列と少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)であって、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択されるもの(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)を持つといえるとき、
および/または、
(ii)本発明のアミノ酸配列が、配列番号1の配列との7未満、好ましくは5未満など、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(やはり、存在し得る任意のC末端伸長は考慮されず、および関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は考慮されない)を持つといえるとき、
これはまた、関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異ならびに存在し得る任意のC末端伸長以外に配列番号1の配列とアミノ酸の相違がない配列を包含する。
【0086】
それゆえに、本発明の1つの具体的態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は配列番号1のアミノ酸配列を含むが、ここで1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/もしくは112位における少なくとも1つのアミノ酸変異は置換されており(例えば保存的に置換されており)、配列番号1との100%の配列同一性(CDRを包含するが、本明細書中に開示される1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/もしくは112位における変異(複数可)もしくは変異の組み合わせ、および/または存在し得る任意のC末端伸長は考慮されない)を持ち得て、および/または配列番号1とのアミノ酸の相違(すなわち、本明細書中に開示される1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異(複数可)または変異の組み合わせならびに存在し得る任意のC末端伸長以外のもの)を持たないものであり得る。
【0087】
何らかのアミノ酸の相違が(すなわち、任意のC末端伸長ならびに関連する本発明の具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のほかに)存在するとき、これらのアミノ酸の相違はCDR中および/またはフレームワーク領域中に存在し得るが、それらは好ましくはフレームワーク領域(Abm慣行により定義されるもの、すなわちAbm慣行に従って定義されるCDR中ではない)中にのみ、すなわち、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が配列番号1または60中に存在するものと同じCDR(Abm慣行に従って定義される)を持つように、存在する。
【0088】
また、本発明の任意の態様による本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が、配列番号1の配列と1または複数のアミノ酸の相違を(関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のほかに)持つとき、(すなわち、配列番号1の配列と比べて)存在し得るかかる変異/アミノ酸の相違のいくつかの具体的であるが限定されない例は、例えばE1D、P41A、P41L、P41SまたはP41T(とりわけP41A)および/またはT87A(例えばE1D(任意選択)、L11V、A14P、Q45R、A74S、K83R、V89L、M96PおよびQ108L)である。変異の他の例は、1または複数の好適な「ヒト化」置換(の好適な組み合わせ)、例えばQ108Lなどであり;例えばWO2009/138519(またはWO2009/138519中で引用される従来技術中に)およびWO2008/020079(またはWO2008/020079中で引用される従来技術中に)、並びにWO2008/020079からの表A−3からA−8(これは可能なヒト化置換を示すリストである)への参照がなされる。好ましくは、本発明のCTLA4結合性物質は、少なくともQ108Lヒト化置換を含有する。
【0089】
また、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が、それらが存在するCTLA4結合性物質のN末端部に存在するおよび/またはこれを形成するとき、それらは好ましくは1位にD(すなわち、リファレンスAと比べたE1D変異)を含有する。かかるN末端CTLA4結合性物質のいくつかの好ましいが限定されない例は、配列番号24および25および60として与えられる。したがって、さらなる態様において、本発明は、そのN末端に本発明のCTLA4結合性物質(これは本明細書中にさらに記載されるとおりである)を持つ本発明のポリペプチド(これは本明細書中にさらに記載されるとおりである)に関し、ここで本発明の前記CTLA4結合性物質は1位にDを持ち、好ましくは配列番号24および25および60のCTLA4結合性物質から選ばれる。
【0090】
同様に、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が一価の型で用いられるとき、これは、好ましくは、本明細書中に記載されるC末端伸長X(n)および1位におけるDの両方を持つ。かかる一価のCTLA4結合性物質についてのいくつかの好ましいが限定されない例は、配列番号42および43として与えられる。したがって、さらなる態様において、本発明は、1位におけるDおよびC末端伸長X(n)(これは好ましくは単一のAla残基である)を持つ本発明の一価のCTLA4結合性物質(これは本明細書中にさらに記載されるとおりである)に関する。1つの具体的態様において、前記一価のCTLA4結合性物質は、配列番号42または43から選ばれる。
【0091】
好ましいが限定されない例を使用すると、配列番号22−25および40−42および60は、配列番号1とのさらなるアミノ酸の相違、すなわちA14P、Q45R、A74S、K83Rおよび/またはQ108Lを持つ本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の例である(加えて、前の段落中で指し示すように、配列番号24、25、42および435はE1D変異も持つ)。それゆえに、ある具体的態様において、本発明は、少なくとも任意にE1D変異、A14P変異、Q45R変異、A74S変異、K83R変異およびQ108L変異の好適な組み合わせを、好ましくはQ108Lと他のA14P、Q45R、A74SおよびK83R変異のいずれか1つとの好適な組み合わせを、好ましくはこれらの他の変異のうちのいずれか2つとの組み合わせを、より好ましくはこれらの変異のうちのいずれか3つとの(例えば組み合わせA14P、A74SおよびK83RまたはE1D、L11V、A14P、Q45R、A74S、K83R、V89L、M96PおよびQ108L)、例えばこれらの変異の全てとの組み合わせなど(およびやはり、CTLA4結合性物質が一価であるとき、または本発明のCTLA結合性物質のN末端に存在するとき、好ましくはE1D変異もである)を持つ、本発明のCTLA4結合性物質(すなわち、本明細書中に記載される11位、89位、110位および/または112位における変異を持つもの、これもまたさらに本明細書中に記載されるとおりである)に関する。
【0092】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、それらが一価の型で用いられるとき、および/またはCTLA4結合部分がCTLA4結合性物質のC末端に存在するおよび/もしくはこれを形成するとき(またはそうでなければ、それらがかかるポリペプチド中に、ISVDのC末端が定常ドメイン(例えばCH1ドメインなど)と会合していないもしくは連結されていないことを一般に意味する「露出した」C末端を持つとき;やはりWO2012/175741およびPCT/EP2015/60643(WO2015173325)への参照がなされる)、これはまた、好ましくは式(X)
nのC末端伸長を持ち、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、天然に存在するアミノ酸残基から独立して選ばれ(だが、好ましい1つの態様によると、これはシステイン残基を何ら含まない)、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である。
【0093】
かかるC末端伸長X
(n)のいくつかの好ましいが限定されない例によると、Xおよびnは、次のもの:
(a)n=1およびX=Ala;
(b)n=2および各々のX=Ala;
(c)n=3および各々のX=Ala;
(d)n=2および少なくとも1つのX=Ala(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる);
(e)n=3および少なくとも1つのX=Ala(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる);
(f)n=3および少なくとも2つのX=Ala(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる);
(g)n=1およびX=Gly;
(h)n=2および各々のX=Gly;
(i)n=3および各々のX=Gly;
(j)n=2および少なくとも1つのX=Gly(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる);
(k)n=3および少なくとも1つのX=Gly(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる);
(l)n=3および少なくとも2つのX=Gly(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる);
(m)n=2および各々のX=AlaもしくはGly;
(n)n=3および各々のX=AlaもしくはGly;
(o)n=3および少なくとも1つのX=AlaもしくはGly(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる);または
(p)n=3および少なくとも2つのX=AlaもしくはGly(残りのアミノ酸残基(複数可)Xは、任意の天然に存在するアミノ酸から独立して選ばれるが、好ましくはVal、Leuおよび/またはIleから独立して選ばれる)
であることができ、態様(a)、(b)、(c)、(g)、(h)、(i)、(m)および(n)がとりわけ好ましく、n=1または2である態様が好ましく、n=1である態様がとりわけ好ましい。
【0094】
なお、好ましくは、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)中に存在するあらゆるC末端伸長は、そのシステイン残基がさらなる機能付与、例えばPEG化のために用いられるまたは意図されるものでないかぎり、(遊離の)システイン残基を含有しない。
【0095】
有用なC末端伸長のいくつかの具体的だが限定されない例は、次のアミノ酸配列:A、AA、AAA、G、GG、GGG、AG、GA、AAG、AGG、AGA、GGA、GAAまたはGAGである。
【0096】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が(配列番号1のアミノ酸配列に対して)110位または112位において変異を含有するとき(本明細書中に記載される1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位および/または108位における変異と組み合わせてもよい)、フレームワーク4(109位から開始する)のC末端アミノ酸残基は、本発明のある実施形態において、配列番号1に示されるものであることができるが、ここで5つのC末端残基は次のように置換することができる:
(i)C末端伸長が存在しない場合:VTVKS(配列番号45)、VTVQS(配列番号46)、VKVSS(配列番号47)もしくはVQVSS(配列番号48);または
(ii)C末端伸長が存在する場合:VTVKSX
(n)(配列番号49)、VTVQSX(n)(配列番号50)、VKVSSX(n)(配列番号51)もしくはVQVSSX
(n)(配列番号52)、例えばVTVKSA(配列番号53)、VTVQSA(配列番号54)、VKVSSA(配列番号55)もしくはVQVSSA(配列番号56)など。
【0097】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が110位または112位において変異を含有しない(が、本明細書中に記載される1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位および/または108位における変異のみを含有する)とき、フレームワーク4(109位から開始する)のC末端アミノ酸残基は、本発明のある実施形態において、配列番号1に示されるものであることができるが、ここで5つのC末端残基は次のように置換することができる:
(i)C末端伸長が存在しないとき:VTVSS(配列番号57)(配列番号1の配列におけるもののように);または
(ii)C末端伸長が存在するとき:VTVSSX
(n)(配列番号58)、例えばVTVSSA(配列番号59)など。これらのC末端配列において、Xおよびnは、C末端伸長について本明細書中に定義されているとおりである。
【0098】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)のいくつかの好ましいが限定されない例は、配列番号9−43および60中に与えられ、これらの配列の各々は本発明のさらなる態様を形成する(これらの配列のうちの1つを含むタンパク質、CTLA4結合性物質、ポリペプチドまたは他の化合物もしくは構成物も同様である)。これらのうち、配列番号9−25および60のCTLA4結合性物質はC末端伸長を持たず、配列番号26−43のCTLA4結合性物質はC末端アラニン(これは本明細書中に記載されるC末端伸長の好ましいが限定されない例である)を含有する。
【0099】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の例は、配列番号22、23、24、25、40、41、42、43および60のアミノ酸配列を含む。
【0100】
それゆえに、第一の態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列FYGMG(配列番号2)であるCDR1(Kabatによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTYYADSVKG(配列番号3)であるCDR2(Kabatによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Kabatによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、および/または
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
ここでCTLA4結合性物質のアミノ酸配列中において
− 1位におけるアミノ酸残基は、好ましくはEもしくはDから選ばれ;
− 11位におけるアミノ酸残基は、好ましくはLもしくはVから選ばれ;
− 14位におけるアミノ酸残基は、好ましくはAもしくはPから選ばれ;
− 45位におけるアミノ酸残基は、好ましくはQもしくはRから選ばれ;
− 74位におけるアミノ酸残基は、好ましくはAもしくはSから選ばれ;
− 83位におけるアミノ酸残基は、好ましくはKもしくはRから選ばれ;
− 89位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、VもしくはLから好適に選ばれ;
− 96位におけるアミノ酸残基は、好ましくはMもしくはPから選ばれ;
− 108位におけるアミノ酸残基は、好ましくはQもしくはLから選ばれ;
− 110位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、KもしくはQから好適に選ばれ;および/もしくは
− 112位におけるアミノ酸残基は、好ましくはS、KもしくはQから好適に選ばれ
例えば、次のもの:
(i)1位は、EもしくはDである;
(ii)11位は、Vである;
(iii)14位は、Pである;
(iv)45位は、Rである;
(v)74位は、Sである;
(vi)83位は、Rである;
(vii)89位は、TもしくはLである;
(viii)96位は、Pである;
(ix)108位は、Lである;
のうちの1または複数が当てはまるようになっており、および/または
例えば、ここでCTLA4結合性物質は、下の変異セット
a.11位はVおよび110位はKもしくはQである;
b.11位はVおよび112位はKもしくはQである.
c.89位はLおよび11位はVである;
d.89位はLおよび110位はKもしくはQである;
e.89位はLおよび112位はKもしくはQである;
f.89位はLおよび11位はVおよび110位はKもしくはQである;
g.89位はLおよび11位はVおよび112位はKもしくはQである;
h.1位はEもしくはD;11位はV;14位はP;45位はR;74位はS;83位はR;89位はL;96位はP;および108位はLである;
i.1位はEもしくはD;11位はV;14位はP;45位はR;74位はS;83位はR;89位はL;96位はP;108位はL;および110位はKもしくはQである;
j.1位はEもしくはD;11位はV;14位はP;45位はR;74位はS;83位はR;89位はL;96位はP;108位はL;および112位はKもしくはQである;
k.1位はEもしくはD;11位はV;14位はP;45位はR;74位はS;83位はR;89位はL;96位はP;および108位はLである
のうちの1または複数を含む。
【0101】
さらなる態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列FYGMG(配列番号2)であるCDR1(Kabatによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTYYADSVKG(配列番号3)であるCDR2(Kabatによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Kabatによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
このCTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次のアミノ酸残基(すなわち、配列番号1のアミノ酸配列と比べた変異):
− 1Dもしくは1E;
− 11V;
− 14P;
− 45R;
− 74S;
− 83R;
− 89Tもしくは89L;
− 96P;または
− 108L
のうちの1または複数を含み、
例えば、ここでCTLA4結合性物質は、下の変異セット:
− 1Dもしくは1Eと、11V;14P;45R;74S;83R;89L;96P;および108Lとの組み合わせ;
− 11Vと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 11Vと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと11Vとの組み合わせ;
− 89Lと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 89Lと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 1Dもしくは1Eと、11V;14P;45R;74S;83R;89L;96P;108Lおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 1Dもしくは1Eと、11V;14P;45R;74S;83R;89L;96P;108Lおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと、11Vおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;または
− 89Lと、11Vおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ
のうちの1または複数を含む。
【0102】
言及されているように、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が一価の型で用いられるとき、および/またはCTLA4結合部分が本発明のCTLA4結合性物質(本明細書中に定義されるもの)のC末端に存在する場合、CTLA4結合性物質は好ましくはC末端伸長X(n)を持ち、このC末端伸長は本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中で記載されるとおりであり得て、および/またはWO2012/175741もしくはPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載されるとおりであり得る。
【0103】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)のいくつかの好ましいが限定されない例は、配列番号8−43または60中に与えられ、これらのアミノ酸配列の各々は個々で本発明のさらなる態様を形成する。
【0104】
言及されているように、本発明において、89位がTであり;または1位がEもしくはD、11位がV、14位がP、45位がR、74位がS、83位がR、89位がL、96位がPおよび108位がLであり;または11位がVおよび89位がLである(110Kもしくは110Q変異および/または112Kもしくは112Q変異との好適な組み合わせであってもよく、とりわけ110Kまたは110Q変異との組み合わせであってもよい)アミノ酸配列がとりわけ好ましい。なおより好ましいのは、11位がVおよび89位がLであって、110Kまたは110Q変異を有してもよいアミノ酸配列である。
【0105】
それゆえに、1つの好ましい態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列FYGMG(配列番号2)であるCDR1(Kabatによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTYYADSVKG(配列番号3)であるCDR2(Kabatによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Kabatによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、および/または
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
ここでCTLA4結合性物質のアミノ酸配列中において
− 1位におけるアミノ酸残基は、好ましくはEもしくはDから選ばれ;
− 11位におけるアミノ酸残基は、好ましくはLもしくはVから選ばれ;
− 14位におけるアミノ酸残基は、好ましくはAもしくはPから選ばれ;
− 45位におけるアミノ酸残基は、好ましくはQもしくはRから選ばれ;
− 74位におけるアミノ酸残基は、好ましくはAまたはSから選ばれ;
− 83位におけるアミノ酸残基は、好ましくはKもしくはRから選ばれ;
− 89位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、LもしくはVから選ばれ;
− 96位におけるアミノ酸残基は、好ましくはMもしくはPから選ばれ;
− 108位におけるアミノ酸残基は、好ましくはLもしくはQから選ばれ;
− 110位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、KもしくはQから好適に選ばれ(好ましくはTであり);および/または
− 112位におけるアミノ酸残基は、好ましくはS、KもしくはQから好適に選ばれる(好ましくはSである)。
【0106】
別の好ましい態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列FYGMG(配列番号2)であるCDR1(Kabatによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTYYADSVKG(配列番号3)であるCDR2(Kabatによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Kabatによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
ここで、例えば、CTLA4結合性物質は、次に従う1または複数の変異を含む
− 1位におけるアミノ酸残基は、EもしくはDである;
− 11位におけるアミノ酸残基は、Vである;
− 14位におけるアミノ酸残基は、Pである;
− 45位におけるアミノ酸残基は、Rである;
− 74位におけるアミノ酸残基は、Sである;
− 83位におけるアミノ酸残基は、Rである;
− 89位におけるアミノ酸残基は、Lである;
− 96位におけるアミノ酸残基は、Pである;
− 108位におけるアミノ酸残基は、Lである;
− 110位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、KもしくはQから選ばれる;または
− 112位におけるアミノ酸残基は、好ましくはS、KもしくはQから選ばれる。
【0107】
1つの具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 11Vと89Lとの組み合わせ;
− 11Vと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 11Vと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 11Vと、89Lおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 11Vと、89Lおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 11Vと、1Dもしくは1E、14P、45R、74S、83R、89L、96P、108Lおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 11Vと、1Dもしくは1E、14P、45R、74S、83R、89L、96P、108Lおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ;または
− 11Vと、1Dもしくは1E、14P、45R、74S、83R、89L、96Pおよび108Lとの組み合わせ
のうちの1または複数を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばKabatによる)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0108】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 89Lと11Vとの組み合わせ;
− 89Lと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 89Lと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと、11Vおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 89Lと、11Vおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと、1Dもしくは1E、11V、14P、45R、74S、83R、96Pおよび108Lとの組み合わせ;
− 89Lと、1Dもしくは1E、11V、14P、45R、74S、83R、96P、108Lおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;または
− 89Lと、1Dもしくは1E、11V、14P、45R、74S、83R、96P、108Lおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ
のうちの1または複数を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばKabatによる)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0109】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 110Kもしくは110Qと、11Vとの組み合わせ;
− 110Kもしくは110Qと、89Lとの組み合わせ;
− 110Kもしくは110Qと、11Vおよび89Lとの組み合わせ;
− 110Kもしくは110Qと、1Dもしくは1E、11V、14P、45R、74S、83R、89L、96Pおよび108Lとの組み合わせ
のうちの1または複数を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばKabatによる)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0110】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 112Kもしくは112Qと、11Vとの組み合わせ;
− 112Kもしくは112Qと、89Lとの組み合わせ;または
− 112Kもしくは112Qと、11Vおよび89Lとの組み合わせ;または
− 112Kもしくは112Qと、1Dもしくは1E、11V、14P、45R、74S、83R、89L、96Pおよび108Lとの組み合わせ
のうちの1または複数を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばKabatによる)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0111】
別の態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は89位にTを含み、CDR、例えば配列番号60に示されるもの(例えばKabatによるもの)などを持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0112】
別の態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は11位にVおよび89位にLを含み、CDR、例えば配列番号1または60に示されるもの(例えばKabatによるもの)などを持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0113】
言及されているように、上の態様による本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、好ましくはさらにE1D変異、L11V変異、A14P変異、Q45R変異、A74S変異、K83R変異、V89L変異、M96P変異およびQ108L変異の好適な組み合わせを、本発明のある実施形態においてQ108Lと他のA14P、Q45R、A74SおよびK83R変異のうちのいずれか1つとの好適な組み合わせを、本発明のある実施形態においてこれらの他の変異のうちのいずれか2つとの組み合わせを、より好ましくはこれらの変異のうちのいずれか3つとの組み合わせ(例えば組み合わせA14P、A74SおよびK83Rなど)を、例えばこれらの変異のうちの4つ全てとの組み合わせなどを含有する(およびやはり、CTLA4結合性物質が一価であるとき、または本発明のCTLA結合性物質のN末端に存在するとき、好ましくはE1D変異もである)。
【0114】
別の態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列GGTFSFYGMG(配列番号5)であるCDR1(Abmによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTY(配列番号6)であるCDR2(Abmによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Abmによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
前記CTLA4結合性物質は、
− 1位におけるアミノ酸残基は、EまたはDであり;
− 11位におけるアミノ酸残基は、LまたはVであり;
− 14位におけるアミノ酸残基は、Pであり;
− 45位におけるアミノ酸残基は、Rであり;
− 74位におけるアミノ酸残基は、Sであり;
− 83位におけるアミノ酸残基は、Rであり;
− 89位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、VまたはLから選ばれ;
− 96位におけるアミノ酸残基は、Pであり;
− 108位におけるアミノ酸残基は、Lであり;
− 110位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、KまたはQから選ばれ;および
− 112位におけるアミノ酸残基は、好ましくはS、KまたはQから選ばれる
アミノ酸配列を含み、
例えば、次のもの:
(i)1位は、DもしくはEである;
(ii)11位は、Vである;
(iii)14位は、Pである;
(iv)45位は、Rである;
(v)74位は、Sである;
(vi)83位は、Rである;
(vii)89位は、LもしくはTである;
(viii)96位は、Pである;または
(ix)108位は、Lである
のうちの1または複数が当てはまるようになっており、
例えば、ここでCTLA4結合性物質は、下の変異セット:
a.11位はVおよび110位はKもしくはQである;
b.11位はVおよび112位はKもしくはQである;
c.89位はLおよび11位はVである;
d.89位はLおよび110位はKもしくはQである;
e.89位はLおよび112位はKもしくはQである;
f.89位はLおよび11位はVおよび110位はKもしくはQである;または
g.89位はLおよび11位はVおよび112位はKもしくはQである
のうちの1または複数を含む。
【0115】
さらなる態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列GGTFSFYGMG(配列番号5)であるCDR1(Abmによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTY(配列番号6)であるCDR2(Abmによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Abmによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
ここで、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次のアミノ酸残基(すなわち、配列番号1のアミノ酸配列と比べた変異):
− 1Dもしくは1E;
− 11V;
− 14P;
− 45R;
− 74S;
− 83R;
− 89Lもしくは89T;
− 96P;または
− 108L
のうちの1または複数を含み、
例えば、ここでCTLA4結合性物質は、下の変異セット:
− 11Vと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 11Vと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと11Vとの組み合わせ;
− 89Lと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 89Lと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと、11Vおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;または
− 89Lと、11Vおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ
のうちの1または複数を含む。
【0116】
言及されているように、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が一価の型で用いられるとき、および/またはCTLA4結合部分が本発明のCTLA4結合性物質(本明細書中に定義されるもの)のC末端に存在する場合、CTLA4結合性物質は好ましくはC末端伸長X(n)を持ち、このC末端伸長は本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中で記載されるとおりであり得て、および/またはWO2012/175741もしくはPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載されるとおりであり得る。
【0117】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)のいくつかの好ましいが限定されない例は、配列番号8−43または60中に与えられ、これらのアミノ酸配列の各々は個々で本発明のさらなる態様を形成する。
【0118】
言及されているように、本発明において、89位がTであり;または1位がEもしくはD、11位がV、14位がP、45位がR、74位がS、83位がR、89位がL、96位がPもしくは108位がLであり;または11位がVおよび89位がLである(110Kもしくは110Q変異および/または112Kもしくは112Q変異との好適な組み合わせであってもよく、とりわけ110Kまたは110Q変異との組み合わせであってもよい)アミノ酸配列がとりわけ好ましい。なおより好ましいのは、11位がVおよび89位がLであって、110Kまたは110Q変異を有してもよいアミノ酸配列である。
【0119】
それゆえに、1つの好ましい態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列GGTFSFYGMG(配列番号5)であるCDR1(Abmによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTY(配列番号6)であるCDR2(Abmによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Abmによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
前記CTLA4結合性物質は、次に従って1または複数の変異(配列番号1のアミノ酸配列に対するもの)を含む
− 1位におけるアミノ酸残基は、好ましくはEおよびDから選ばれ;
− 11位におけるアミノ酸残基は、好ましくはLおよびVから選ばれ;
− 14位におけるアミノ酸残基は、好ましくはAおよびPから選ばれ;
− 45位におけるアミノ酸残基は、好ましくはQおよびRから選ばれ;
− 74位におけるアミノ酸残基は、好ましくはAおよびSから選ばれ;
− 83位におけるアミノ酸残基は、好ましくはKおよびRから選ばれ;
− 89位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、LおよびVから選ばれ;
− 96位におけるアミノ酸残基は、好ましくはMまたはPから選ばれ;
− 108位におけるアミノ酸残基は、好ましくはLまたはQから選ばれ;
− 110位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、KまたはQから選ばれ(好ましくはTであり);および
− 112位におけるアミノ酸残基は、好ましくはS、KまたはQから選ばれる(好ましくはSである)。
【0120】
別の好ましい態様において、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)であって、
− アミノ酸配列GGTFSFYGMG(配列番号5)であるCDR1(Abmによる);および
− アミノ酸配列DIRTSAGRTY(配列番号6)であるCDR2(Abmによる);および
− アミノ酸配列EPSGISGWDY(配列番号4)であるCDR3(Abmによる)
を持ち、そして
− BLASTアルゴリズムによる比較を実施したときに配列番号1のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない)を持ち、ここでアルゴリズムのパラメーターはそれぞれの配列の間でそれぞれの参照配列の全長にわたって最大マッチを与えるように選択され(例えばexpect threshold:10;word size:3;max matches in a query range:0;BLOSUM 62 matrix;gap costs:existence 11、extension 1;conditional compositional score matrix adjustment)、
および/または
− 配列番号1のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、14位、45位、74位、83位、89位、96位、108位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)を持ち、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれる、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である、
前記CTLA4結合性物質に関し、
ここでCTLA4結合性物質は、次の変異:
− 1位におけるアミノ酸残基は、DもしくはEである;
− 11位におけるアミノ酸残基は、Vである;
− 14位におけるアミノ酸残基は、Pである;
− 45位におけるアミノ酸残基は、Rである;
− 74位におけるアミノ酸残基は、Sである;
− 83位におけるアミノ酸残基は、Rである;
− 89位におけるアミノ酸残基は、Lである;
− 96位におけるアミノ酸残基は、Pである;
− 108位におけるアミノ酸残基は、Lである;
− 110位におけるアミノ酸残基は、好ましくはT、KもしくはQから好適に選ばれる;または
− 112位におけるアミノ酸残基は、好ましくはS、KもしくはQから好適に選ばれる
のうちの1または複数を含む。
【0121】
1つの具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 11Vと89Lとの組み合わせ;
− 11Vと、1D、14P、45R、74S、83R、89L、96P、108Lとの組み合わせ;
− 11Vと、1E、14P、45R、74S、83R、89L、96P、108Lとの組み合わせ;
− 11Vと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 11Vと、110Kもしくは110Q、および1Dもしくは1Eおよび14P、45R、74S、83R、89L、96P、および108Lとの組み合わせ;
− 11Vと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 11Vと、112Kもしくは112Q、および1Dもしくは1Eおよび14P、45R、74S、83R、89L、96P、および108Lとの組み合わせ;
− 11Vと、89Lおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;または
− 11Vと、89Lおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ
のうちの1または複数を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばAbmによるもの)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0122】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 89Lと11Vとの組み合わせ;
− 89Lと、1Dもしくは1E、11V、14P、45R、74S、83R、96Pおよび108Lとの組み合わせ;
− 89Lと、110Kもしくは110Qとの組み合わせ;
− 89Lと、110Kもしくは110Qおよび1Dもしくは1Eおよび11V、14P、45R、74S、83R、96Pおよび108Lとの組み合わせ;
− 89Lと、112Kもしくは112Qとの組み合わせ;
− 89Lと、112Kもしくは112Qおよび1Dもしくは1Eおよび11V、14P、45R、74S、83R、96Pおよび108Lとの組み合わせ;
− 89Lと、11Vおよび110Kもしくは110Qとの組み合わせ;または
− 89Lと、11Vおよび112Kもしくは112Qとの組み合わせ
を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばAbmによるもの)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0123】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 110Kもしくは110Qと、11Vとの組み合わせ;
− 110Kもしくは110Qと、89Lとの組み合わせ;
− 110Kもしくは110Qと、11Vおよび89Lとの組み合わせ;または
− 110Kもしくは110Qと、1Dもしくは1Eおよび11V、14P、45R、74S、83R、89L、96Pおよび108Lとの組み合わせ
を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばAbmによるもの)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0124】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、言及された位置(Kabatに従ってナンバリングされたもの)において次の変異セット(すなわち、配列番号1の配列と比べた変異):
− 112Kもしくは112Qと、11Vとの組み合わせ;
− 112Kもしくは112Qと、89Lとの組み合わせ;
− 112Kもしくは112Qと、11Vおよび89Lとの組み合わせ;または
− 112Kもしくは112Qと、1Dもしくは1Eおよび11V、14P、45R、74S、83R、89L、96Pおよび108Lとの組み合わせ
を含み、
表AのCTLA4結合性物質中に、例えば配列番号1または配列番号60中にあるCDR(例えばAbmによるもの)を持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0125】
別の態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は89位にTを含み、CDR、例えば配列番号1または60に示されるもの(例えばAbmによるもの)などを持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0126】
別の態様において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は11位にVおよび89位にLを含み、CDR、例えば配列番号60に示されるもの(例えばAbmによるもの)などを持ち、本明細書中に記載されるとおりである配列番号1のアミノ酸配列と全体的な配列同一度を持つ。
【0127】
言及されているように、上の態様による本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、好ましくはさらに、任意にE1D変異、L11V変異、A14P変異、Q45R変異、A74S変異、K83R変異、V89L変異、M96P変異およびQ108L変異の好適な組み合わせを、好ましくはQ108Lと他のA14P、Q45R、A74SおよびK83R変異のうちのいずれか1つとの好適な組み合わせを、好ましくはこれらの他の変異のうちのいずれか2つとの組み合わせで、より好ましくはこれらの他の変異のうちのいずれか3つとの(例えば組み合わせA14P、A74SおよびK83Rなどとの)組み合わせで、例えばこれらの変異の全てなどとの組み合わせを含有するようなものである(およびやはり、CTLA4結合性物質が一価であるとき、または本発明のCTLA結合性物質のN末端に存在するとき、好ましくはE1D変異もである)。本発明のある実施形態において、本発明のCTLA4結合性物質は、変異E1D(またはかかる変異を欠いており、ここで残基1はEである)、L11V、A14P、Q45R、A74S、K83R、V89L、M96P、Q108Lを含む。
【0128】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明は、次のアミノ酸配列:配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43もしくは配列番号60のうちの1つから選ばれるアミノ酸配列であるか、または本質的にこれからなる、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)に関する。
【0129】
別の具体的であるが限定されない態様において、本発明は、次のアミノ酸配列:配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43もしくは配列番号60のうちの1つから選ばれるアミノ酸配列であるか、または本質的にこれからなる、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのような免疫グロブリン単一可変ドメイン)に関する。
【0130】
また、本明細書中で既に指示しているように、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)のアミノ酸残基は、RiechmannおよびMuyldermansのJ.Immunol.Methods 2000 Jun 23;240(1−2):185−195の論文中でラクダ科動物からのVHHドメインに適用されたように、または本明細書中で言及されるように、Kabatら(“Sequence of proteins of immunological interest”,US Public Health Services,NIH Bethesda,MD,Publication No.91)により与えられるVHについての一般的ナンバリングに従ってナンバリングされる。なお、VHドメインについておよびVHHドメインについて当該技術分野で周知であるように、CDRの各々におけるアミノ酸残基の総数は変わり得て、Kabatナンバリングにより指し示されるアミノ酸の総数に対応しないことがある(すなわち、Kabatナンバリングによる1または複数の位置は実際の配列中では占められていないこともあり、または実際の配列はKabatナンバリングにより可能とされる数よりも多くのアミノ酸残基を含有することもある)。これは、一般に、Kabatによるナンバリングは実際の配列中のアミノ酸残基の実際のナンバリングと対応することもしないこともあり得ることを意味する。
【0131】
VHドメインのアミノ酸残基をナンバリングする代替的な方法は、ラクダ科動物からのVHHドメインおよびナノボディと同様に適用することができる方法であり、Chothiaら(Nature 342,877−883(1989))により記載される方法、いわゆる「AbM定義」およびいわゆる「接触定義(contact definition)」である。しかしながら、本明細書、態様および図においては、特に指示がないかぎり、RiechmannおよびMuyldermansによりVHHドメインに適用されたようにKabatによるナンバリングに従う。
【0132】
本発明はまた、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD);本発明のCTLA4結合性物質を発現/生産する方法;本発明のCTLA4結合性物質を含む組成物および生産物(例えば医薬組成物および生産物);本発明のCTLA4結合性物質をコードするポリヌクレオチド;ならびに本発明のCTLA4結合性物質の使用(とりわけ治療的、予防的および診断的使用)に関する。
【0133】
本発明のこれらおよび他の態様、実施形態、利点、用途および使用は、本明細書中のさらなる記載から明らかになる。
【0134】
したがって、さらなる態様において、本発明は、本明細書中に記載される少なくとも1つの(例えば1つ、2つまたは3つなどの)CTLA4結合部分を含むまたは本質的にこれからなるポリペプチドまたは他の化学物質に関する。これらの分子それ自体は、「CTLA4結合性物質」または「本発明の化合物」または「本発明のポリペプチド」と呼ばれ得る。
【0135】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、1または複数の他のアミノ酸配列、化学物質または部分を含有することができる。これらの他のアミノ酸配列、化学物質または部分は、得られる本発明のCTLA4結合性物質に1もしくは複数の所望の性質を付与することで、および/または得られる本発明のCTLA4結合性物質の性質を所望のように変えることで、例えば、本発明のCTLA4結合性物質に所望の生物学的および/もしくは治療活性を提供すること(例えば、得られるポリペプチドがCTLA4およびその他の治療関連標的、例えばPD1、LAG3、BTLAおよび/またはCD27などに関して「二重特異性」になるように、得られる本発明のCTLA4結合性物質にアフィニティーおよび好ましくは別の治療関連標的に対する効力を提供すること)、所望の半減期を与えること、および/または、そうでなければ薬物動態学的、および/または、薬力学的性質を改変もしくは改良すること、CTLA4結合性物質を特異的な細胞、組織もしくは器官(がん細胞がん組織を包含する)に標的化すること、細胞傷害効果を与えること、/または検出可能なタグもしくは標識として働くことができる。かかる他のアミノ酸配列、化学物質または部分のいくつかの限定されない例は:
− 1もしくは複数の好適なリンカー(例えば9GS、15GSまたは35GSリンカー(9、15または35個のGおよびSのアミノ酸の任意の組み合わせ、例えばGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSなど))(配列番号65)。本発明のある実施形態において、リンカーは(GGGGS)
n(配列番号118)であり、ここでnは1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;および/または
− CTLA4以外の治療関連標的に対する1もしくは複数の結合部分、結合ドメインもしくは結合ユニット(すなわち、CTLA4および他の治療関連標的、例えばCTLA4の異なるエピトープ、PD1、CD27、LAG3、BTLA、TIM3、ICOS、B7−H3、B7−H4、CD137、GITR、PD−L1、PD−L2、ILT1、ILT2 CEACAM1、CEACAM5、TIM3、TIGIT、VISTA、ILT3、ILT4、ILT5、ILT6、ILT7、ILT8、CD40、OX40、CD137、KIR2DL1、KIR2DL2、KIR2DL3、KIR2DL4、KIR2DL5A、KIR2DL5B、KIR3DL1、KIR3DL2、KIR3DL3、NKG2A、NKG2C、NKG2E、IL−10、IL−17、TSLPなどの両方について二重特異性である本発明のCTLA4結合性物質を提供するためのもの);および/または
− 半減期の増加を与える1もしくは複数の結合ドメインまたは結合ユニット(例えば、血清タンパク質、例えば血清アルブミンなどに対して結合することができる結合ドメインまたは結合ユニット);および/または
− CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)を所望の細胞、組織もしくは器官(例えばがん細胞など)に標的化する1もしくは複数の結合部分、結合ドメインもしくは結合ユニット;および/または
− CTLA4に対する特異性の向上を提供する1もしくは複数の結合部分、結合ドメインもしくは結合ユニット(通常、これらはCTLA4に結合することが可能だが、一般にそれら自体は本質的にCTLA4に対して機能的ではない);および/または
− CTLA4結合性物質が(所望の)細胞内に内部移行することを可能にする結合部分、結合ドメイン、結合ユニットもしくは他の化学物質(例えばWO2005/044858中に記載される内部移行性の抗EGFRナノボディ);および/または
− 半減期を改良する部分、例えば好適なポリエチレングリコール基(すなわち、PEG化)など、もしくは半減期の増加を与えるアミノ酸配列、例えばヒト血清アルブミンなど、もしくは好適なその断片(すなわち、アルブミン融合物)、もしくは例えばWO2008/068280中に記載される血清アルブミン結合ペプチド;および/または
− ペイロード(payload)、例えば細胞傷害性ペイロードなど;および/または
− 検出可能な標識もしくはタグ、例えば放射性標識もしくは蛍光標識など;および/または
− CTLA4結合性物質の固定化、検出および/または精製に役立つことができるタグ、例えばHISもしくはFLAG3タグなど;および/または
− 機能付与することができるタグ、例えばC末端のGGCもしくはGGGCタグなど;および/または
− C末端伸長X(n)、これは本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中にさらに記載されるとおりであり得て、および/またはWO2012/175741もしくはPCT/EP2015/060643(WO2015/173325中に記載されるとおりであり得る。
【0136】
(好ましくはヒトの)慣用的抗体(例えばFc部分またはその機能的断片または1もしくは複数の定常ドメインなど)の、および/またはラクダ科動物の重鎖のみの抗体(例えば1または複数の定常ドメインなど)からの1または複数の部分または断片も含有するCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、本発明の一部である。
【0137】
多重特異性結合性物質
本発明は、CTLA4にも別のポリペプチドにも結合する単一の多価(例えば多重特異性)分子に融合され得るCTLA4結合性物質を包含し、本発明のある実施形態において、かかる結合性物質は、対象の体内での結合性物質の半減期を増加させる1または複数の半減期エクステンダーに連結されている(例えば配列番号62または64に示されるアミノ酸配列を含む)。本発明のある実施形態において、半減期エクステンダーは、ヒト血清アルブミン(HSA)に特異的に結合するISVD(例えばナノボディ)、例えばALB11002である。本発明のある実施形態において、多重特異性結合性物質は、本明細書中に記載されるF023700912またはF023700914である。
【0138】
ポリペプチドは、直接的に、リンカーなしで、またはリンカー、例えばペプチドリンカーなど、例えば35GSを介して別の分子と「融合」され得る。
【0139】
多重特異性結合性物質は、CTLA4結合性物質、並びに付加的な抗原、例えばCD27、PD1、:LAG3、BTLA、TIM3、ICOS、B7−H3、B7−H4、CD137、GITR、PD−L1、PD−L2、ILT1、ILT2 CEACAM1、CEACAM5、TIM3、TIGIT、VISTA、ILT3、ILT4、ILT5、ILT6、ILT7、ILT8、CD40、OX40、CD137、KIR2DL1、KIR2DL2、KIR2DL3、KIR2DL4、KIR2DL5A、KIR2DL5B、KIR3DL1、KIR3DL2、KIR3DL3、NKG2A、NKG2C、NKG2E、IL−10、IL−17またはTSLPなどに結合する1または複数の結合性物質を包含し得る。
【0140】
かかるISVDを基にしたまたはナノボディを基にした生物学的物質についてのいくつかの具体的であるが限定されない例は、Ablynx N.V.による様々な出願、例えば限定されないが、WO2004/062551、WO2006/122825、WO2008/020079およびWO2009/068627、並びに、例えば限定されないが、例えばWO2006/038027、WO2006/059108、WO2007/063308、WO2007/063311、WO2007/066016およびWO2007/085814などの出願が参照される。また、本明細書中にさらに記載されるように、上で言及される出願に示される分子の一部であり得るさらなる部分は、(ヒト)血清タンパク質、例えば(ヒト)血清アルブミンなどに対する本明細書中に記載されるISVDまたはナノボディであり得て、かかるISVDまたはナノボディ(例えばALB11002)は、治療的使用、とりわけ、その使用および/または本明細書中に記載されるCTLA4結合性物質(およびこれを含むポリペプチド)の半減期の延長のための治療的使用も見出し得る。例えばWO2004/041865、WO2006/122787およびWO2012/175400への参照がなされ、これらは一般に半減期延長のための血清−アルブミン結合ナノボディの使用を記載している。WO2009/138519(またはWO2009/138519中で引用される従来技術中のもの)またはWO2008/020079(またはWO2008/020079中で引用される従来技術中のもの)は、参照により組み込まれる。また、方法または技術が本明細書中で具体的に記載されていない場合、本発明のある実施形態において、WO2009/138519中に(またはWO2009/138519中で引用される従来技術中に)またはWO2008/020079中に(またはWO2008/020079中で引用される従来技術中に)記載されるように実施することができる。
【0141】
CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が1または複数のさらなる結合部分、結合ドメインまたは結合ユニット(例えば、CTLA4に対する特異性の向上を与えるCTLA4に対するさらなる本質的な非機能的結合ドメインもしくは結合ユニット、CTLA4以外の治療標的に対する結合部分、結合ドメインもしくは結合ユニット、半減期の増加を与える、例えばヒト血清アルブミンなどの標的に対する結合部分、結合ドメインもしくは結合ユニット、および/またはCTLA4結合性物質を特異的な細胞、組織もしくは器官に標的化するおよび/またはCTLA4結合性物質が細胞内に内部移行することを可能にする結合部分、結合ドメインもしくは結合ユニット)を含有するとき、これらの他の結合部分、結合ドメインまたは結合ユニットは、好ましくは1または複数のISVDを含み、より好ましくは全てISVDである。例えば、限定されることなく、これらの1または複数のさらなる結合ドメインまたは結合ユニットは、1または複数のナノボディ(VHH、ヒト化VHHおよび/またはラクダ化VH、例えばラクダ化ヒトVHなどを包含するもの)、VHドメインであるもしくはVHドメインに由来する(単一ドメイン)抗体、VHドメインであるもしくはVHドメインから本質的になるもしくはVHドメインに由来するdAb、またはさらにはVLドメインであるか、もしくはVLドメインから本質的になる(単一)ドメイン抗体もしくはdAbであることができる。とりわけ、これらの1または複数の結合ドメインまたは結合ユニットは、存在するとき、1または複数のナノボディを含み得て、よりとりわけには全てナノボディである。
【0142】
本発明のCTLA4結合性物質がそのC末端にISVD(このC末端ISVDは、本明細書中に記載されるCTLA4結合部分であり得て、または例えばCTLA4結合性物質中に存在する場合、CTLA4に対する特異性の向上を与えるCTLA4に対するさらなる本質的な非機能的ISVD、CTLA4以外の治療標的に対するISVD、半減期の増加を与える、例えばヒト血清アルブミンなどの標的に対するISVD、またはCTLA4結合性物質を特異的な細胞、組織もしくは器官に標的化するおよび/またはCTLA4結合性物質が細胞内に内部移行することを可能にするISVDであり得る)を持つとき、CTLA4結合部分(すなわち、前記C末端ISVD)は、好ましくはC末端伸長X(n)を持ち、このC末端伸長は本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中に記載されるとおりであり得て、および/またはWO2012/175741もしくはPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載されるとおりであり得る。
【0143】
CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が、本明細書中に記載される1または複数のCTLA4結合部分に加えて、任意のさらなるISVD(この1または複数のさらなるISVDは、言及されているように、CTLA4に対する特異性の向上を与えるCTLA4に対するさらなる本質的な非機能的ISVD、CTLA4以外の治療標的に対するISVD、半減期の増加を与える、例えばヒト血清アルブミンなどの標的に対するISVD、および/またはCTLA4結合性物質を特異的な細胞、組織もしくは器官に標的化するおよび/またはCTLA4結合性物質が細胞内に内部移行することを可能にするISVDであり得る)を含有するとき、およびかかるさらなるISVDが、ナノボディであるか、または、VH配列であるかVH配列から本質的になるかおよび/またはVH配列に由来するISVDである場合、本発明の好ましい態様によると、CTLA4結合性物質中に存在する前記1または複数の(好ましくは全ての)さらなるISVDは、それらの配列内に、先在抗体による結合を低減させる1または複数のフレームワーク変異を含有する。とりわけ、本発明のこの態様によると、かかるさらなるISVDは、PCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載されるとおりであるか、および/または本質的に本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中に記載されるとおりである11位、89位、110位および/または112位におけるアミノ酸残基/変異(の好適な組み合わせ)を含有し得る。1つの具体的態様において、CTLA4結合性物質がそのC末端においてかかるISVDを持つ(すなわち、そのC末端において本発明のCTLA4結合部分を持たない)とき、少なくともC末端に存在するおよび/またはこれを形成する前記ISVDは、先在抗体による結合を低減させるかかるフレームワーク変異を持つ(および前記C末端ISVDは、好ましくはまた本明細書中に記載されるC末端伸長X(n)も持つ)。
【0144】
言及されているように、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が(すなわち、本発明の一価のCTLA4結合性物質と比べて)半減期が増加したものであるとき、CTLA4結合性物質は、好ましくは、かかる半減期の増加を与える少なくとも1つの(例えば1つなどの)ISVD(とりわけナノボディ)を含有する。かかるISVDは、通常、好適な血清タンパク質、例えばトランスフェリンなどに対するものであり、とりわけ(ヒト)血清アルブミンに対するものである。とりわけ、かかるISVDまたはナノボディは、例えばEP2139918、WO2011/006915、WO2012/175400、WO2014/111550中に記載されるヒト血清アルブミンに対する(単一)ドメイン抗体またはdAbであり得て、とりわけWO2004/041865、WO2006/122787、WO2012/175400またはPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載される血清アルブミン結合ナノボディであり得る。とりわけ好ましい血清アルブミン結合ISVDは、ナノボディAlb−1(WO2006/122787を参照されたい)またはそのヒト化バリアント、例えばAlb−8(WO2006/122787、配列番号62)、Alb−23(WO2012/175400、配列番号1)など、ならびに他のヒト化された(好ましくは配列最適化もされた)Alb−1のバリアントおよび/またはAlb−8もしくはAlb−23のバリアント(またはより一般には、Alb−1、Alb−8およびAlb−23と本質的に同じCDRを持つISVD)である。
【0145】
本発明のある実施形態において、ISVD(例えばナノボディ)は、ヒト血清アルブミンに結合するALB11002である。ALB11002は下の表C中にまとめられる。
【0146】
本発明は、本発明のHSA結合性物質であって、例えば、ALB11002中にまたは配列番号66の配列を含む結合性物質中に存在するものと同じCDRの組み合わせ(すなわち、CDR1、CDR2およびCDR3)を持つHSA結合性物質を含むCTLA4結合性物質を包含する。表Cを参照されたい。
【0147】
表C.ヒト血清アルブミン(HSA)結合性物質ALB11002
【表10】
【0148】
ALB11002はC末端アラニンを欠いていてもよい。本発明のある実施形態において、HSA結合性物質は配列番号66のアミノ酸配列を含むが1位、1位、89位、110位または112位における変異(mutatoin)を包含し、例えば本明細書中で表Cに示される変異セットを含む。
【0149】
配列番号66の残基1は、DまたはEであることができる。残基1がDである場合、HSA結合性物質は1Dとして指定され得て、残基1がEである場合、HSA結合性物質は1Eとして指定され得る。
【0150】
本発明は、HSA結合性物質のCDRのうちの1つ、2つまたは3つを含むHSA結合性物質を包含し、ここで各々のCDRは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個のアミノ酸置換、例えば保存的置換を含み、および/または表Cに示されるHSA結合性物質配列中にあるもしくは配列番号67−69に示されるCDRに対して100、99、98、97、96もしくは95%の配列同一性を含み、ここでかかるCDRを持つHSA結合性物質はHSAに結合する能力を保持している。
【0151】
本発明のある実施形態において、半減期エクステンダーは、抗HSA ISVD(例えばナノボディ)であって、
− アミノ酸配列GFTFSSFGMS(配列番号67)を含むCDR1;および
− アミノ酸配列SISGSGSDTL(配列番号68)を含むCDR2;および
− アミノ酸配列GGSLSR(配列番号69)を含むCDR3;
を含み、そして、
− 配列番号66のアミノ酸配列との少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の配列同一度(ここで存在し得る任意のC末端伸長、並びにCDRは、配列同一度を決定するために考慮されない)(ここでCDR、存在し得る任意のC末端伸長、並びに関連する具体的態様により必要とされる1位、11位、89位、110位および/または112位における変異は、配列同一度を決定するために考慮されない);
および/または
− 配列番号66のアミノ酸配列との7未満、例えば5未満など、好ましくは3未満、例えば3つ、2つもしくは1つだけの「アミノ酸の相違」(本明細書中に定義されているとおりであり、上で挙げた存在し得る1位、11位、89位、110位および/または112位における変異のいずれも考慮されず、存在し得るいずれのC末端伸長も考慮されない)(ここで前記アミノ酸の相違は、存在する場合はフレームワークおよび/またはCDRの中に存在し得るが、好ましくはフレームワーク中にのみ存在し、CDR中に存在しない)
を持ってもよく、
そして
− C末端伸長(X)
nを持ってもよく、ここでnは1から10、好ましくは1から5、例えば1、2、3、4または5(および好ましくは1または2、例えば1など)であり;各々のXは、独立して選ばれ、好ましくはアラニン(A)、グリシン(G)、バリン(V)、ロイシン(L)またはイソロイシン(I)よりなる群から独立して選ばれる(好ましくは天然に存在する)アミノ酸残基である。
【0152】
やはり、言及されているように、かかる血清アルブミン結合ISVDは、存在するとき、その配列内に先在抗体による結合を低減させる1または複数のフレームワーク変異を含有し得る。とりわけ、かかる血清アルブミン結合ISVDがVHドメインであるか、本質的にこれからなるおよび/またはこれに由来するナノボディまたは(単一)ドメイン抗体であるとき、血清アルブミン結合ISVDは、PCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載されるとおりであるかおよび/または本質的に本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中に記載されるとおりである11位、89位、110位および/または112位におけるアミノ酸残基/変異(の好適な組み合わせ)を含有し得る。例えば、PCT/EP2015/060643(WO2015/173325)は、本発明のCTLA4結合性物質中で用いることができる、先在抗体による結合を低減させる11位、89位、110位および/または112位におけるアミノ酸残基/変異を含有するAlb−1、Alb−8およびAlb−23の多数のバリアントを記載している。
【0153】
やはり、かかる血清アルブミン結合ISVDが本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)のC末端に存在するとき、血清アルブミン結合ISVD(および結果として本発明のCTLA4結合性物質)は、好ましくはC末端伸長X(n)を持ち、このC末端伸長は本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中に記載されるとおりであり得、および/またはWO2012/175741もしくはPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載されるとおりであり得る。これはまた好ましくは、先在抗体の結合を低減させる変異を、PCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載される11位、89位、110位および/または112位におけるアミノ酸残基/変異(の好適な組み合わせ)などを持つ。
【0154】
しかしながら、言及されているように、本発明のCTLA4結合性物質の半減期を増加させる他の手段(例えばPEG化、ヒトアルブミンもしくは好適なその断片との融合、または好適な血清アルブミン結合ペプチドの使用など)もまた、本発明の範囲の中に包含される。
【0155】
一般に、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が、増加した半減期(例えば半減期増加性ISVDの存在または半減期を増加させる任意の他の好適な方法を介して)を有するとき、得られるCTLA4結合性物質は、好ましくは、本発明の一価のCTLA4結合性物質の半減期よりも少なくとも2倍、好ましくは少なくとも5倍、例えば少なくとも10倍または20倍よりも長い半減期(本明細書中に定義されるもの)を持つ(ヒトおよび/または好適な動物モデル、例えばマウスまたはカニクイザルなどのいずれかにおいて測定されるように)。とりわけ、本発明のCTLA4結合性物質は、好ましくは、ヒト対象において少なくとも1日、好ましくは少なくとも3日、より好ましくは少なくとも7日、例えば少なくとも10日などの半減期(本明細書中に定義されるもの)を持つ。
【0156】
本発明のCTLA4結合性物質(例えば1または複数のISVD、例えばナノボディなどに基づくもの)は異なる「型」を持つことができ、すなわち、本質的に一価、二価または三価であることができ、単一特異性、二重特異性、三重特異性などであることができ、二重パラトピック(本明細書中に定義されるおよび例えばWO2009/068625中で定義されるもの)であることができることは本明細書中の開示から明らかである。例えば、本発明のCTLA4結合性物質は:
− (本質的に)一価であること、すなわち、(本質的に)本発明の単一のCTLA4結合部分を含むことができる。言及されているように、一価の型で用いられるとき、本発明のCTLA4結合性物質は、好ましくは、本明細書中にさらに記載されるC末端伸長X(n)を持つ。本発明のかかるCTLA4結合性物質はまた、半減期が延長されたものであり得る;
− (本質的に)二価または三価であって単一特異性であることができる。本発明のかかるCTLA4結合性物質はCTLA4に対する2つまたはそれより多い結合部分(例えばISVD)を含み、これらの結合部分は同じであっても異なってもよいが、異なるときはCTLA4上の同じエピトープに対するものであってもCTLA4上の異なるエピトープに対するものであってもよい(後者の場合、本発明の二重パラトピックまたは多重パラトピックCTLA4結合性物質を提供するために)。本発明のかかるCTLA4結合性物質はまた、半減期が延長されたものであり得る;
− (本質的に)二価、三価(または多価)であって二重特異性または三重特異性(または多重特異性)であることができる。本発明のかかるCTLA4結合性物質は、CTLA4および少なくとも1つの他の標的に対するものである。本明細書中に記載されるように、前記他の標的は例えば、CTLA4および前記他の治療標的に関して二重特異性であるCTLA4結合性物質を提供するために、別の治療関連標的(すなわち、CTLA4以外のもの)、例えば、PD1、LAG3、BTLAおよび/またはCD27などであり得る。前記他の標的はまた、半減期が増加した本発明のCTLA4結合性物質を提供するために、半減期の増加を与える標的(例えばヒト血清アルブミンなど)であり得る。また本明細書中で言及されるように、かかる他の標的はまた、本発明のCTLA4結合性物質を特異的な細胞、組織もしくは器官に標的化することを可能にし得て、または本発明のCTLA4結合性物質が細胞内に内部移行することを可能にし得る。これらのアプローチ/ISVDを組み合わせること、例えばCTLA4についておよび少なくとも1つの他の治療関連標的について二重特異性であり、半減期が延長された本発明のCTLA4結合性物質を提供することもまた可能である。
【0157】
やはり、好ましくは、これらの本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が本発明の少なくとも1つのCTLA4結合性物質以外の1または複数の結合部分(例えばISVD)を含有するとき、これらの他のISVDのうちの少なくとも1つ、好ましくは、全てはその配列内に先在抗体による結合を低減させる1または複数のフレームワーク変異(例えば、とりわけ、本発明のCTLA4結合性物質について本明細書中に記載されるとおりであるか、および/または一般にPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中に記載されるとおりである11位、89位、110位および/または112位におけるアミノ酸残基/変異の組み合わせなど)を含有する。また、本発明のかかるCTLA4結合性物質がそれらのC末端においてCTLA4結合部分を持つとき、前記C末端CTLA4結合部分(および結果として本発明のCTLA4結合性物質)は、好ましくは、本明細書中に記載されるC末端伸長X(n)を持つ。同様に、本発明のかかるCTLA4結合性物質がそれらのC末端において別のISVD(すなわち、本発明のCTLA4結合部分ではなく、例えば半減期延長性ISVD)を持つとき、前記C末端ISVD(および結果として本発明のCTLA4結合性物質)は、好ましくは、本明細書中に記載されるC末端伸長X(n)を持ち、および/またはその配列内に先在抗体による結合を低減させる1もしくは複数のフレームワーク変異(やはり、本明細書中におよびPCT/EP2015/060643(WO2015/173325)中にさらに記載されるとおりであるもの)を含有する。
【0158】
当業者に明らかであるように、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が局所使用(すなわち、皮膚上または眼内)を意図されたとき、または例えば消化管中のどこかで(すなわち、経口投与または坐剤による投与の後に)、もしくは肺中のどこかで(すなわち、吸入による投与の後に)(局所化された)治療作用を持つ予定であるとき、またはそうでなければその意図される作用位置に直接的に(例えば直接的な注射により)適用する予定であるとき、本発明のCTLA4結合性物質は、通常、半減期延長を必要としない。また、ある種の急性の症状または適応症の治療のため、半減期が延長されていないことが好ましいこともある。これらの場合、本発明の一価のCTLA4結合性物質または半減期が延長されていない本発明のCTLA4結合性物質(本発明のCTLA4結合部分を含むもの)(例えば、CTLA4に関して二価または二重パラトピックである本発明のCTLA4結合性物質)の使用が好ましい。
【0159】
本発明のかかるCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)のいくつかの好ましいが限定されない例は下の表C−1中に模式的に表され、これらの各々は本発明のさらなる態様を形成する。半減期が延長されていない本発明の好適なCTLA4結合性物質の他の例は、本明細書中の開示に基づいて当業者に明らかである。
【0160】
表C−1.半減期延長性ISVDを有さない本発明のいくつかのCTLA4結合性物質の略図
【表11】
【0161】
当業者に明らかであるように、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が全身投与、および/または、慢性疾患もしくは障害の予防および/または治療を意図されたとき、通常、本発明の前記CTLA4結合性物質は増加した半減期(本明細書中に定義されるもの)を有することが好ましい。より好ましくは、本発明のかかるCTLA4結合性物質は、半減期延長性ISVD、例えば好ましくはISVD、とりわけヒト血清アルブミンに結合するナノボディ(本明細書中に記載されるもの)を含有する。
【0162】
本発明のかかるCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)のいくつかの好ましいが限定されない例は下の表C−2中に模式的に表され、これらの各々は本発明のさらなる態様を形成する。半減期が延長された本発明の好適なCTLA4結合性物質の他の例は、本明細書中の開示に基づいて当業者に明らかである。一般に、半減期が延長された本発明のCTLA4結合性物質については、C末端伸長の存在が大いに好ましい。
【0163】
表C−2.半減期延長性ISVDを有する本発明のいくつかのCTLA4結合性物質の略図
【表12】
【0164】
本発明はまた、アミノ酸配列:
【表13】
【0165】
(配列番号62;35GSリンカーは点線の下線;CDRは下線および/または太字)を含むCTLA4 ISVDであるF023700912を提供する。この分子中の任意の結合性物質部分の最初の残基は、適宜、DまたはEで置換されてもよい。
【0166】
CTLA4 ISVDは、シグナルペプチド、例えば:
【表14】
【0167】
(配列番号70)などを含んでもよい。
【0168】
F023700912は、次のヌクレオチド:
【表15】
【0169】
(配列番号61;ヌクレオチド1−255のシグナル配列を欠失してもよい)を含むポリヌクレオチドによりコードすることができる。
【0170】
F023700912は、次の部分:
・CTLA4結合性物質11F01(E1D,L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)
・35GSリンカー
・CTLA4結合性物質11F01(L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)
・35GSリンカー
・ヒト血清アルブミン結合性物質ALB11002;
・C末端伸長アラニン
例えば:
・CTLA4結合性物質 配列番号60
・35GSリンカー 配列番号65
・CTLA4結合性物質 配列番号60(D1E)
・35GSリンカー 配列番号65
・ヒト血清アルブミン結合性物質 配列番号66
・アラニン
を含む(本発明は、かかる部分配列を包含する任意の結合性物質を包含する)。
【0171】
本発明はまた、アミノ酸配列:
【表16】
【0172】
(配列番号64;35GSリンカーは点線の下線;CDRは下線および/または太字)を含むCTLA4 ISVDであるF023700914を提供する。この分子中の任意の結合性物質部分の最初の残基は、適宜、DまたはEで置換されてもよい。
【0173】
CTLA4 ISVDは、シグナルペプチド、例えば:
【表17】
【0174】
(配列番号70)などを含んでもよい。
【0175】
F023700914は、次のヌクレオチド:
【表18】
【0176】
(配列番号63;ヌクレオチド1−255のシグナル配列を欠失してもよい)を含むポリヌクレオチドによりコードされ得る。
【0177】
F023700912は、次の部分:
・CTLA4結合性物質11F01(E1D,L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L);
・35GSリンカー;
・ヒト血清アルブミン結合性物質ALB11002;
・C末端伸長アラニン、を含む。
【0178】
例えば:
・CTLA4結合性物質 配列番号60
・35GSリンカー 配列番号65
・ヒト血清アルブミン結合性物質 配列番号66
・アラニン
である(本発明は、かかる部分配列を包含する任意の結合性物質を包含する)。
【0179】
本発明は、配列番号62もしくは64のアミノ酸配列、または、80%もしくはそれより高い(例えば85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%の)アミノ酸配列同一性を含むアミノ酸配列を含む任意の多重特異性CTLA4結合性物質を包含し、ここでCTLA4結合性物質は、CTLA4に、および任意にHSAに結合する能力を保持している。
【0180】
エピトープ結合および交差遮断
本発明は、本明細書に示されるCTLA4結合性物質(例えばF023700912またはF023700914)を、並びに、例えばかかる結合性物質の同じCTLA4エピトープに結合するCTLA4 ISVD(例えばナノボディ)を含む結合性物質を提供する。例えば、本発明は、F023700912またはF023700914と同じ残基に接触することによりヒトCTLA4に結合する結合性物質を包含する。例えば、本発明は、ヒトCTLA4の残基VRVTVL(配列番号110の残基33−38)、ADSQVTEVC(配列番号110の残基41−49)、および/またはCKVELMYPPPYYLG(配列番号110の残基93−106)、例えば3つ全ての部位においてヒトCTLA4に結合する結合性物質を提供する。本発明のある実施形態において、結合性物質はヒトCTLA4のこれらの残基における結合を水素−重水素交換アッセイにおいて実証しており、例えば、
図13に本質的に示される結合ヒートマップにより表されるように、重水素、例えばD
2Oなどの存在下での水素の重水素への交換から残基を保護する。
【0181】
本発明は、ペプチド配列VRVTVL(配列番号110の残基33−38)、ADSQVTEVC(配列番号110の残基41−49)、および/またはCKVELMYPPPYYLG(配列番号110の残基93−106)を含むポリペプチド、例えばCTLA4に結合するCTLA4結合性物質(例えばF023700912もしくはF023700914または11F01もしくは本明細書中に示されるそのバリアントのうちのいずれか)を包含する。ポリペプチドは、細胞、例えばT細胞の表面上にあってもよく、ポリペプチドはCTLA4結合性物質と結合する。
【0182】
本発明はまた、本明細書中に開示される結合性物質のいずれかの結合を交差遮断することが可能な交差遮断結合性物質(例えばF023700912またはF023700914)を提供する。かかる交差遮断結合性物質は、かかる交差遮断を呈する任意の分子、例えばISVD、ナノボディ、抗体またはその抗原結合断片であり得る。
【0183】
一般的に、参照結合性物質を「交差遮断」する結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)または抗体もしくはその抗原結合断片は、競合アッセイにおいて参照結合性物質のその抗原への結合を50%またはそれより多く遮断する結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)または抗体もしくはその抗原結合断片をいい、逆に、参照結合性物質は競合アッセイにおいて結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)または抗体もしくはその抗原結合断片のその抗原への結合を50%またはそれより多く遮断する。交差遮断は、表面プラズモン共鳴(SPR)、ELISAおよびフローサイトメトリーといった当該技術分野で知られている任意のアッセイで決定することができる。
【0184】
本発明のある実施形態において、交差遮断はBiacoreアッセイの使用により決定される。便宜上、2つの結合性物質への参照がなされるが、本発明の範囲は、本発明の結合性物質を交差遮断する抗体およびその抗原結合断片、例えばFab断片を包含する。Biacore装置(例えばBiacore 3000)は、製造業者の推奨に沿って操作される。
【0185】
それゆえに、1つの交差遮断アッセイにおいて、CTLA4は、標準的なアミンカップリング化学を用いてCM5 Biacoreチップにカップリングされることで、CTLA4がコーティングされた表面を生成する。例えば、CTLA4の200−800共鳴単位がチップにカップリングされる(または容易に測定可能な結合レベルを与えるが用いられる試験試薬の濃度により容易に飽和可能である任意の量)。
【0186】
互いに交差遮断するそれらの能力が判定される2つの結合性物質(A
*およびB
*と名付ける)を好適なバッファー中で1:1の結合部分のモル比で混合することで、試験混合物を作る。
【0187】
試験ミックス中の各々の結合性物質濃度は、Biacoreチップ上に捕捉されたCTLA4分子上のその結合性物質に対する結合部位を容易に飽和するのに十分に高いものであるべきである。混合物中の結合性物質は同じモル濃度である。
【0188】
結合性物質A
*を単独で、および結合性物質B
*を単独で含有する別々の溶液も調製する。これらの溶液中の結合性物質A
*および結合性物質B
*は、試験ミックスと同じバッファー中で、同じ濃度であるべきである。
【0189】
試験混合物を、CTLA4がコーティングされたBiacoreチップ上を通過させ、総結合量を記録する。チップを次いで、チップに結合したCTLA4を損なわずに結合した結合性物質を除去するように処理する。本発明のある実施形態において、これは、チップを30mM HClで60秒間処理することによりなされる。
【0190】
結合性物質A
*の溶液を単独で、次いでCTLA4がコーティングされた表面上を通過させ、結合量を記録する。チップを再度、チップに結合したCTLA4を損なわずに結合した結合性物質の全てを除去するように処理する。
【0191】
結合性物質B
*の溶液を単独で、次いでCTLA4がコーティングされた表面上を通過させ、結合量を記録する。
【0192】
結合性物質A
*および結合性物質B
*の混合物の最大理論的結合を次に算出し、これはCTLA4表面上を単独で通過したときの各々の結合性物質の結合の合計である。実際に記録された混合物の結合がこの理論的最大値より小さい場合、2つの結合性物質は互いに交差遮断する。
【0193】
それゆえに、一般的に、本発明による交差遮断結合性物質は、上のBiacore交差遮断アッセイにおいて、アッセイの際に第二の結合性物質の存在下で記録される結合が、例えば組み合わせた2つの結合性物質の最大理論的結合の80%から0.1%の間(例えば80%から4%)、例えば最大理論的結合の75%から0.1%の間(例えば75%から4%)、例えば最大理論的結合(ちょうど上で定義されているもの)の70%から0.1%の間(例えば70%から4%)になるように、CTLA4に結合するものである。
【0194】
本発明のある実施形態において、本発明によってCTLA4結合性物質が交差遮断するか、または交差遮断の能力があるかを決定するため、ELISAアッセイが用いられる。
【0195】
アッセイの一般原則は、CTLA4結合性物質をELISAプレートのウェル上にコーティングすることである。過剰量の第二の潜在的に交差遮断性のCTLA4結合性物質を溶液中に加える(すなわち、ELISAプレートに結合していない)。限定的な量のCTLA4を次いでウェルに加える。コーティングされた結合性物質と溶液中の結合性物質は限定的な量のCTLA4分子の結合を競合する。プレートを洗浄して、コーティングされた結合性物質によって結合していないCTLA4を除去し、また第二の溶液相の結合性物質、並びに第二の溶液相の結合性物質とCTLA4との間に形成された何らかの複合体をも除去する。結合したCTLA4の量を次いで適切なCTLA4検出試薬を用いて測定する。コーティングされた結合性物質を交差遮断することが可能な溶液中の結合性物質は、コーティングされた結合性物質が第二の溶液相の結合性物質の非存在下で結合することができるCTLA4分子の数に対する、コーティングされた結合性物質が結合することができるCTLA4分子の数の減少を引き起こすことが可能である。
【0196】
発現方法
本発明は、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)(例えばF023700912またはF023700914)を作成する組換え方法であって、(i)前記CTLA4結合性物質のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドを導入すること、例えばここで前記ポリヌクレオチドはベクター中にあり、および/またはプロモーターに作動可能に連結されており;(ii)宿主細胞(例えばCHOまたはピキアまたはピキア・パストリス(Pichia pastoris))を前記ポリヌクレオチドの発現に好都合な条件下で培養することを含み、そして(iii)前記宿主細胞および/または宿主細胞が増殖した培地からCTLA4結合性物質を単離することを含んでもよい方法を包含する。例えば、WO04/041862、WO2006/122786、WO2008/020079、WO2008/142164またはWO2009/068627を参照されたい。
【0197】
本発明はまた、本明細書中に記載される本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)(例えばF023700912またはF023700914)をコードするポリヌクレオチドに関する。ポリヌクレオチドは、本発明のある実施形態において、1または複数の制御配列に作動可能に連結され得る。ポリヌクレオチドは、プラスミドまたはベクターの形態であり得る。やはり、かかるポリヌクレオチドは、一般に、Ablynx N.V.の公開された特許出願中に、例えばWO04/041862、WO2006/122786、WO2008/020079、WO2008/142164またはWO2009/068627などの中に記載されるとおりのものであることができる。
【0198】
本発明はまた、かかるポリヌクレオチド、ベクターおよび/または本明細書中に記載されるCTLA4結合性物質(例えばF023700912またはF023700914)を含有する宿主または宿主細胞に関する。やはり、かかる宿主細胞は、一般に、Ablynx N.V.の公開された特許出願中に、例えばWO04/041862、WO2006/122786、WO2008/020079、WO2008/142164またはWO2009/068627などの中に記載されるとおりのものであることができる。具体的な宿主細胞の例は、下で論じられる。
【0199】
CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の発現のための哺乳動物細胞を包含する宿主としての真核生物および原核生物の宿主細胞は、当該技術分野で周知であり、American Type Culture Collection(ATCC)から入手可能な多くの不死化細胞株を含む。これらとしては、なかでも、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NSO、SP2細胞、Hela細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えばHep G2)、A549細胞、3T3細胞、HEK−293細胞および多数の他の細胞株が挙げられる。哺乳動物宿主細胞としては、ヒト、マウス、ラット、イヌ、サル、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマおよびハムスターの細胞が挙げられる。とりわけ好ましい細胞株は、どの細胞株の発現レベルが高いかを決定することを通じて選択される。用いられ得る他の細胞株は昆虫細胞株(例えばスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)またはトリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni))、両生類細胞、細菌細胞、植物細胞および真菌細胞である。真菌細胞としては酵母および糸状真菌細胞が挙げられ、例えばピキア・パストリス(Pichia pastoris)、ピキア・フィンランディカ(Pichia finlandica)、ピキア・トレハロフィラ(Pichia trehalophila)、ピキア・コクラマエ(Pichia koclamae)、ピキア・メンブラナエファシエンス(Pichia membranaefaciens)、ピキア・ミヌータ(Pichia minuta)(オガタエア・ミヌータ(Ogataea minuta)、ピキア・リンドネリ(Pichia lindneri))、ピキア・オプンティアエ(Pichia opuntiae)、ピキア・サーモトレランス(Pichia thermotolerans)、ピキア・サリクタリア(Pichia salictaria)、ピキア・グエルクウム(Pichia guercuum)、ピキア・ピペリ(Pichia pijperi)、ピキア・スティプティス(Pichia stiptis)、ピキア・メタノリカ(Pichia methanolica)、ピキア属種(Pichia sp.)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス属種(Saccharomyces sp.)、ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、クリベロマイセス属種(Kluyveromyces sp.)、クリベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)、クリソスポリウム・ラクノウェンス(Chrysosporium lucknowense)、フザリウム属種(Fusarium sp.)、フザリウム・グラミネウム(Fusarium gramineum)、フザリウム・ベネナツム(Fusarium venenatum)、フィスコミトレラ・パテンス(Physcomitrella patens)およびニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)が挙げられる。ピキア属種(Pichia sp.)、任意のサッカロマイセス属種(Saccharomyces sp.)、ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、任意のクリベロマイセス属種(Kluyveromyces sp.)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、任意のアスペルギルス属種(Aspergillus sp.)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)、クリソスポリウム・ラクノウェンス(Chrysosporium lucknowense)、任意のフザリウム属種(Fusarium sp.)、ヤロウィア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)およびニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)。本発明は、本発明のCTLA4結合性物質(例えばF023700912またはF023700914)を含有する、またはかかる結合性物質をコードするポリヌクレオチドを含有する若しくはかかるポリヌクレオチドを含有するベクターを含有する、任意の宿主細胞(例えばCHO細胞またはピキア細胞、例えばピキア・パストリス(Pichia pastoris))を包含する。
【0200】
さらに、産生細胞株からのCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の発現は、多数の公知の技術を用いて増大させることができる。例えばグルタミン合成酵素遺伝子発現系(GS系)はある条件下で発現を増大させるための通例のアプローチである。GS系は、欧州特許第0216846号、第0256055号および第0323997ならびに欧州特許出願第89303964.4号との関連で全体的にまたは一部が論じられている。それゆえに、本発明のある実施形態において、哺乳動物宿主細胞(例えばCHO)はグルタミン合成酵素遺伝子を欠損しており培地中でグルタミン酸の非存在下で増殖するが、免疫グロブリン鎖をコードするポリヌクレオチドはグルタミン合成酵素遺伝子を含み、これは宿主細胞中の遺伝子欠損を補う。本明細書中で論じられる結合性物質またはポリヌクレオチドまたはベクターを含有するかかる宿主細胞、並びに本明細書中で論じられるかかる宿主細胞を用いて結合性物質を作成する発現方法は、本発明の一部である。
【0201】
本発明は、CTLA4結合性物質を含む試料(例えば培養培地、細胞溶解液または細胞溶解液フラクション、例えば溶解液の可溶性フラクション)を精製媒体(例えばカチオン交換媒体、アニオン交換媒体、疎水性交換媒体、アフィニティー精製媒体(例えばプロテインA、プロテインG、プロテインA/G、プロテインL))に導入すること、および、媒体に結合しない前記試料のフロースルーフラクションから精製されたCTLA4結合性物質を回収すること;またはフロースルーフラクションを捨て、結合したCTLA4結合性物質を媒体から溶出させて溶出物を回収することのいずれかを含む、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)を精製する方法を包含する。本発明のある実施形態において、媒体は試料が付されるカラムの中にある。本発明のある実施形態において、宿主細胞中での抗体または断片の組換え発現の後に精製方法が行われ、例えばここでは宿主細胞が最初に溶解され、そして溶解液は媒体上での精製の前に不溶性材料から精製されてもよく;またはここではCTLA4結合性物質が宿主細胞により培養培地中に分泌され、培地もしくはそのフラクションが精製媒体に付される。
【0202】
一般的に、特定の細胞株または遺伝子導入動物中で生産される糖タンパク質は、その細胞株または遺伝子導入動物中で生産される糖タンパク質に特徴的なグリコシル化パターンを持つ。それゆえ、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の特定のグリコシル化パターンは、CTLA4結合性物質の生産のために用いられるその特定の細胞株または遺伝子導入動物に依存したものとなる。非フコシル化N−グリカンのみを含むCTLA4結合性物質は本発明の一部であり、非フコシル化抗体は典型的にインビトロおよびインビボの両方でそのフコシル化された対応物よりも強力な有効性を呈することが示されていることから、有利であり得る(例えばShinkawa et al.,J. Biol.Chem. 278:3466−3473(2003);米国特許第6,946,292号および第7,214,775号を参照されたい)。非フコシル化N−グリカンを有するこれらのCTLA4結合性物質は、それらの炭化水素構造はヒト血清IgG中に存在するポピュレーションの正常な構成成分であることから、免疫原性である可能性は低い。
【0203】
本発明は、チャイニーズハムスター卵巣細胞中で生産される免疫グロブリンに典型的に付加されるN−結合型グリカン(CHO N−結合型グリカン)または遺伝子改変酵母細胞、例えばピキア・パストリス(Pichia pastoris)などの中で生産される免疫グロブリンに典型的に付加されるN−結合型グリカン(遺伝子改変酵母 N−結合型グリカン)を含むCTLA4結合性物質を包含する。例えば、本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、
図4に示される「遺伝子改変酵母 N−結合型グリカン」または「CHO N−結合型グリカン」のうちの1または複数(例えばG0および/またはG0−Fおよび/またはG1および/またはG1−Fおよび/またはおよび/またはG2−Fおよび/またはMan5)を含む。本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質は、遺伝子改変酵母 N−結合型グリカン、すなわちG0および/またはG1および/またはG2を含み、さらにMan5を包含してもよい。本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質は、CHO N−結合型グリカン、すなわちG0−F、G1−FおよびG2−Fを含み、さらにG0および/またはG1および/またはG2および/またはMan5を包含してもよい。本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質上の全てのN−結合型グリカンのうちの約80%から約95%(例えば約80−90%、約85%、約90%または約95%)が遺伝子改変酵母 N−結合型グリカンまたはCHO N−結合型グリカンである。Nett et al. Yeast. 28(3):237−252(2011);Hamilton et al. Science. 313(5792):1441−1443(2006);Hamilton et al. Curr Opin Biotechnol. 18(5):387−392(2007)を参照されたい。例えば、本発明のある実施形態において、遺伝子改変酵母細胞は、GFI5.0またはYGLY8316または米国特許第7,795,002号もしくはZha et al. Methods Mol Biol. 988:31−43(2013)に示される株である。国際特許出願公開第WO2013/066765号も参照されたい。
【0204】
組み合わせ
特定の実施形態において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、例えば本明細書中で論じられる任意の疾患、例えばがんなどを治療または予防するため、かかる治療または予防の必要がある対象において、単独で、または他のさらなる治療剤および/または治療手法を伴って用いられ得る。さらなる治療剤を伴ったかかるCTLA4結合性物質を含む組成物またはキット、例えば薬学的に許容される担体を含む医薬組成物もまた本発明の一部である。
【0205】
用語「伴う」は、構成成分である本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)が、別の剤、例えばペンブロリズマブまたはニボルマブなどと一緒に、例えば同時送達のために1つの組成物に、または別々に2つもしくはそれより多い組成物(例えばキット)に製剤化することができることを指し示す。各々の構成成分は、他の構成成分が投与されるのと異なる時に対象に投与することができ;例えば各々の投与は、間をあけて、所与の時間にわたって、同時でなく(例えば別々にまたは逐次的に)投与され得る。そのうえ、別々の構成成分は、同じ経路により、または異なる経路により対象に投与され得る(例えば、ここで本発明のCTLA4結合性物質は非経口的に投与され、パクリタキセルは経口的に投与される)。
【0206】
特定の実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、抗がん治療剤または免疫調節薬剤、例えば免疫調節受容体阻害剤など、例えば受容体に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を伴って用いられ得る。
【0207】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、阻害剤(例えば有機低分子または抗体もしくはその抗原結合断片)、例えばMTOR(哺乳類ラパマイシン標的)阻害剤、細胞傷害剤、白金剤、BRAF阻害剤、CDK4/6阻害剤、EGFR阻害剤、VEGF阻害剤、微小管安定剤、タキサン、CD20阻害剤、CD52阻害剤、CD30阻害剤、RANK(核内因子カッパ−B受容体活性化因子)阻害剤、RANKL(核内因子カッパ−B受容体活性化因子リガンド)阻害剤、ERK阻害剤、MAPキナーゼ阻害剤、AKT阻害剤、MEK阻害剤、PI3K阻害剤、HER1阻害剤、HER2阻害剤、HER3阻害剤、HER4阻害剤、Bcl2阻害剤、CD22阻害剤、CD79b阻害剤、ErbB2阻害剤またはファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤などのうちの1または複数を伴う。
【0208】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、抗CTLA4抗体もしくはその抗原結合断片(例えばイピリムマブ)、抗PD1抗体もしくはその抗原結合断片(例えばペンブロリズマブ、ニボルマブ、CT−011)、抗PDL1、抗CTLA4、抗TIM3、抗CS1、(例えばエロツズマブ)、抗KIR2DL1/2/3(例えばリリルマブ)、抗CD27、抗CD137(例えばウレルマブ)、抗GITR(例えばTRX518)、抗PD−L1(例えばBMS−936559、MSB0010718CまたはMPDL3280A)、抗PD−L2、抗ILT1、抗ILT2、抗ILT3、抗ILT4、抗ILT5、抗ILT6、抗ILT7、抗ILT8、抗CD40、抗OX40、抗CD137、抗KIR2DL1、抗KIR2DL2/3、抗KIR2DL4、抗KIR2DL5A、抗KIR2DL5B、抗KIR3DL1、抗KIR3DL2、抗KIR3DL3、抗NKG2A、抗NKG2C、抗NKG2E、または、かかる標的;IL−10、抗IL10、抗TSLP(胸腺間質性リンパ球新生因子)もしくはPEG化IL−10の任意の有機低分子阻害剤のうちの1または複数を伴う。
【0209】
本発明のある実施形態において、PEG化IL−10分子上のポリエチレングリコール(PEG)部分の分子量は、約12,000ダルトンまたは約20,000ダルトンである。本発明のある実施形態において、PEG化IL−10(例えばPEG化ヒトIL−10)は、リンカー(例えばC
2−12アルキル、例えば−−CH
2CH
2CH
2−−など)を介してIL−10の単一サブユニットの単一のアミノ酸残基に共有結合した1または複数のポリエチレングリコール分子を含み、ここで前記アミノ酸残基はN末端アミノ酸残基のアルファアミノ基またはリジン残基のイプシロンアミノ基である。本発明のある実施形態において、PEG化IL−10は(PEG)
b−L−NH−IL−10であり、ここでbは1−9、LはIL−10の単一のアミノ酸残基の窒素(N)に共有結合したC
2−12アルキルリンカー部分である。本発明のある実施形態において、PEG化IL−10のIL−10は、式:[X−−O(CH
2CH
2O)
n]
b−L−NH−IL−10であり、ここでXはHまたはC
1−4アルキル;nは20から2300;bは1から9;およびLはC
1−11アルキルリンカー部分であって、これは1つのIL−10サブユニットのアミノ末端におけるアルファアミノ基の窒素(N)に共有結合しており;ただしbが1より大きいとき、nの総数は2300を超えない。US7,052,686を参照されたい。
【0210】
本発明のある実施形態において、抗IL−10抗体またはその抗原結合断片(例えばヒト化抗体)は、下に示されるCDR:
CDR−L1:KTSQNIFENLA(配列番号71);
CDR−L2:NASPLQA(配列番号72);
CDR−L3:HQYYSGYT(配列番号73);
CDR−H1:GFTFSDYHMA(配列番号74);
CDR−H2:SITLDATYTYYRDSVRG(配列番号75);
CDR−H3:HRGFSVWLDY(配列番号76)
を含む(US7,662,379を参照されたい)。
【0211】
本発明のある実施形態において、抗TSLP抗体またはその抗原結合断片(例えばヒト化抗体)は、下に示されるCDR:
CDR−H1:GYIFTDYAMH(配列番号77);
CDR−H2:TFIPLLDTSDYNQNFK(配列番号78);
CDR−H3:MGVTHSYVMDA(配列番号79);
CDR−L1:RASQPISISVH(配列番号80);
CDR−L2:FASQSIS(配列番号81);
CDR−L3:QQTFSLPYT(配列番号82)
を含む(WO2008/76321を参照されたい)。
【0212】
本発明のある実施形態において、抗CD27抗体またはその抗原結合断片(例えばヒト化抗体)は、下に示されるCDR:
CDR−H1:GFIIKATYMH(配列番号83);
CDR−H2:RIDPANGETKYDPKFQV(配列番号84);
CDR−H3:YAWYFDV(配列番号85);
CDR−L1:RASENIYSFLA(配列番号86);
CDR−L2:HAKTLAE(配列番号87);
CDR−L3:QHYYGSPLT(配列番号88);
を含む(WO2012/04367を参照されたい)。
【0213】
それゆえに、本発明は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)を、ペンブロリズマブを伴って含む組成物;並びに、ペンブロリズマブ(例えばペンブロリズマブ200mgを3週毎に1回投薬)を伴った有効量のCTLA4結合性物質を対象に投与することを含む、対象においてがんを治療または予防する方法を包含する。対象は別のさらなる治療剤を伴って投与されてもよい。
【0214】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、アミノ酸配列:
QVQLVQSGVEVKKPGASVKVSCKASGYTFTNYYMYWVRQAPGQGLEWMGGINPSNGGTNFNEKFKNRVTLTTDSSTTTAYMELKSLQFDDTAVYYCARRDYRFDMGFDYWGQGTTVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK;(配列番号89)を含む免疫グロブリン重鎖(またはそのCDR−H1、CDR−H2およびCDR−H3)、およびアミノ酸配列:
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASKGVSTSGYSYLHWYQQKPGQAPRLLIYLASYLESGVPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQHSRDLPLTFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号90)を含む免疫グロブリン軽鎖(またはそのCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3)を含むペンブロリズマブ抗体を伴う。
【0215】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、アミノ酸配列:
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLDCKASGITFSNSGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSKRYYADSVKGRFTISRDNSKNTLFLQMNSLRAEDTAVYYCATNDDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号91)を含む免疫グロブリン重鎖(またはそのCDR−H1、CDR−H2およびCDR−H3)、およびアミノ酸配列:
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQSSNWPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号92)を含む免疫グロブリン軽鎖(またはそのCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3)を含む抗体を伴う。
【0216】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質は、13−cis−レチノイン酸、3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン、4−ヒドロキシタモキシフェン、5−デオオキシウリジン(deooxyuridine)、5'−デオキシ−5−フルオロウリジン、5−フルオロウラシル、6−メカプトプリン(mecaptopurine)、7−ヒドロキシスタウロスポリン、A−443654、酢酸アビラテロン、アブラキサン、ABT−578、アコルビフェン、ADS−100380、アフリバーセプト、ALT−110、アルトレタミン、アミホスチン、アミノグルテチミド、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、アンジオスタチン、AP−23573、ARQ−197、アルゾキシフェン、AS−252424、AS−605240、アスパラギナーゼ、ATI3387、AT−9263、アトラセンタン、アキシチニブ、AZD1152、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)ワクチン、バタブリン、BC−210、ベソドトクス(besodutox)、ベバシズマブ、BGJ398、ビカルタミド、Bio111、BIO140、BKM120、ブレオマイシン、BMS−214662、BMS−247550、BMS−275291、BMS−310705、ボルテジミブ(bortezimib)、ブセレリン、ブスルファン、カルシトリオール、カンプトテシン、カネルチニブ、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、CC8490、CEA(組換えワクシニア−がん胎児抗原ワクチン)、セジラニブ、CG−1521、CG−781、クラミドシン、クロラムブシル、クロロトキシン、シレンジタイド、シミチジン(cimitidine)、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、コビメトニブ(cobimetnib)、COL−3、CP−724714、シクロホスファミド、シプロテロン、酢酸シプロテロン、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダブラフェニブ、ダカルバジン、ダシノスタット、ダクチノマイシン、ダロツズマブ、ダヌセルチブ、ダサタニブ(dasatanib)、ダウノルビシン、デカタニブ(decatanib)、デグエリン、デニロイキン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、ジアリルプロピオニトリル、ジエチルスチルベストロール、ジフチトクス、DNE03、ドセタキセル、ドビチニブ、ドキソルビシン、ドロロキシフェン、エドテカリン、イットリウム−90標識エドトレオチド、エドトレオチド、EKB−569、EMD121974、エンコラフェニブ、エンドスタチン、エンザルタミド、エンザスタウリン、エピルビシン、エピチロンB(epithilone B)、ERA−923、アービタックス、エルロチニブ、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、フィクラツズマブ、フィナステリド、フラボピリドール、フロクスウリジン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、FOLFOXレジメン、フルベストラント、ガレテロン、ガネテスピブ、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ジャイマテカン、グルコピラノシルリピドA、ゴセレリン、酢酸ゴセレリン、ゴシポール、GSK461364、GSK690693、HMR−3339、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、ヒドロキシウレア、IC87114、イダルビシン、イドキシフェン(idoxyfene)、イホスファミド、IM862、イマチニブ、IMC−1C11、イミキモド、INC280、INCB24360、INO1001、インターフェロン、インターロイキン−2、インターロイキン−12、イピリムマブ、イリノテカン、JNJ−16241199、ケトコナゾール、KRX−0402、ラパチニブ、ラソフォキシフェン、LEE011、レトロゾール、ロイコボリン、リュープロリド、酢酸リュープロリド、レバミソール、リポソーム内包パクリタキセル、ロムスチン、ロナファルニブ、ルカントン、LY292223、LY292696、LY293646、LY293684、LY294002、LY317615、LY3009120、マリマスタット、メクロレタミン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、MEK162、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトトレキセート、ミトラマイシン、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、加熱死菌マイコバクテリウム・オブエンス(Mycobacterium obuense)懸濁物、トザセルチブ、MLN8054、ナチトクラクス(natitoclax)、ネオバスタット、ネラチニブ、ノイラジアブ(neuradiab)、ニロチニブ、ニルチミド(nilutimide)、ノラトレキセド、NVP−BEZ235、オブリメルセン、オクトレオチド、オファツムマブ、オレゴボマブ、オルナツズマブ(ornatuzumab)、オルテロネル、オキサリプラチン、パクリタキセル、パルボシクリブ、パミドロネート、パニツムマブ、パゾパニブ、PD0325901、PD184352、PEG−インターフェロン、ペメトレキセド、ペントスタチン、ペリホシン、フェニルアラニンマスタード、PI−103、ピクチリシブ、PIK−75、ピペンドキシフェン、PKI−166、プリカマイシン、ポリ−ICLC、ポルフィマー、プレドニゾン、プロカルバジン、プロゲスチン類、PSKタンパク質結合多糖(担子菌コリオルス・ベルシカラー(Coriolus versicolor)由来)、PLX8394、PX−866、R−763、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラゾキシン(razoxin)、リダフォロリムス、リツキシマブ、ロミデプシン、RTA744、ルビテカン、スクリプタイド(scriptaid)、Sdx102、セリシクリブ、セルメチニブ、セマクサニブ、SF1126、シロリムス、SN36093、ソラフェニブ、スピロノラクトン、スクワラミン、SR13668、ストレプトゾシン、SU6668、スベロイルアナリドヒドロキサム酸(suberoylanalide hydroxamic acid)、スニチニブ、合成エストロゲン、タランパネル、タリモジーン・ラハーパレプベック、タモキシフェン、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、テスミリフェン、テストステロン、テトランドリン、TGX−221、サリドマイド、6−チオグアニン、チオテパ、チシリムマブ、チピファルニブ、チボザニブ、TKI−258、TLK286、TNF□(腫瘍壊死因子アルファ)、トポテカン、クエン酸トレミフェン、トラベクテジン、トラメチニブ、トラスツズマブ、トレチノイン、トリコスタチンA、トリシリビンホスフェート(triciribinephosphate)一水和物、パモ酸トリプトレリン、TSE−424、ウラシルマスタード、バルプロ酸、バルルビシン、バンデタニブ、バタラニブ、VEGFトラップ、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビタキシン、ビテスパン(vitespan)、ボリノスタット、VX−745、ワートマニン、Xr311、Z−100バチルス・ツベルクロシス(Bacillus tuberculosis)熱水抽出物、ザノリムマブ、ZK186619、ZK−304709、ZM336372またはZSTK474のうちのいずれか1つまたは複数を伴う。
【0217】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、1または複数の制吐薬を伴い、これらとしては、限定されるものではないが、カソピタント(GlaxoSmithKline)、ネツピタント(MGI−Helsinn)および他のNK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン(MGI PharmaによりAloxiとして販売)、アプレピタント(Merck and Co.;Rahway,NJによりEmendとして販売)、ジフェンヒドラミン(Pfizer;New York,NYによりBenadryl(登録商標)として販売)、ヒドロキシジン(Pfizer;New York,NYによりAtarax(登録商標)として販売)、メトクロプラミド(AH Robins Co,;Richmond,VAによりReglan(登録商標)として販売)、ロラゼパム(Wyeth;Madison,NJによりAtivan(登録商標)として販売)、アルプラゾラム(Pfizer;New York,NYによりXanax(登録商標)として販売)、ハロペリドール(Ortho−McNeil;Raritan,NJによりHaldol(登録商標)として販売)、ドロペリドール(Inapsine(登録商標))、ドロナビノール(Solvay Pharmaceuticals,Inc.;Marietta,GAによりMarinol(登録商標)として販売)、デキサメタゾン(Merck and Co.;Rahway,NJによりDecadron(登録商標)として販売)、メチルプレドニゾロン(Pfizer;New York,NYによりMedrol(登録商標)として販売)、プロクロルペラジン(Glaxosmithkline;Research Triangle Park,NCによりCompazine(登録商標)として販売)、グラニセトロン(Hoffmann−La Roche Inc.;Nutley,NJによりKytril(登録商標)として販売)、オンダンセトロン(Glaxosmithkline;Research Triangle Park,NCによりZofran(登録商標)として販売)、ドラセトロン(Sanofi−Aventis;New York,NYによりAnzemet(登録商標)として販売)、トロピセトロン(Novartis;East Hanover,NJによりNavoban(登録商標)として販売)が挙げられる。
【0218】
がん治療の他の副作用としては、赤血球細胞および白血球細胞の欠乏が挙げられる。したがって、本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、かかる欠乏を治療または予防する剤、例えばフィルグラスチム、PEG−フィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファまたはダルベポエチンアルファなどを伴う。
【0219】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、ワクチンを伴う。本発明のある実施形態において、ワクチンは、抗がんワクチン、ペプチドワクチンまたはDNAワクチンである。例えば、本発明のある実施形態において、ワクチンは、腫瘍細胞(例えば放射線照射腫瘍細胞)または樹状細胞(例えば腫瘍ペプチドをパルスした樹状細胞)である。
【0220】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、治療手法を伴う。治療手法は、対象の治療において医師または臨床家により行われる1または複数のステップであって、何かしら臨床的に測定可能な程度、かかる症候の退縮もしくは消失を誘導することによって、またはかかる症候(複数可)、例えばがんの症候、例えば腫瘍増殖もしくは転移などの進行を阻害することによって治療された対象において(例えばがんおよび/または感染性疾患の)1または複数の症候を緩和することが意図されるものである。
【0221】
本発明のある実施形態において、治療手法は抗がん放射線療法である。例えば、本発明のある実施形態において、放射線療法は外部照射療法(EBT)であり:これは高エネルギーX線ビームを腫瘍の場所に送達させる方法である。ビームは患者の外で(例えば直線加速器により)生成され、腫瘍部位に標的化される。これらのX線はがん細胞を破壊することができ、慎重な治療計画により周辺の正常組織を温存することが可能になる。放射線源は患者の体内に設置されない。本発明のある実施形態において、放射線療法は、プロトンビーム療法であり:これはX線の代わりにプロトンを罹患組織に照射する、あるタイプの原体療法である。本発明のある実施形態において、放射線療法は原体外部照射放射線療法であり:これは放射線療法を個々の体の構造に適合させるための先進的技術を使用する手法である。
【0222】
本発明のある実施形態において、放射線療法はブラキセラピーであり:これは、体内への一時的な放射性材料の設置であり、通常、ある領域に追加用量またはブーストの放射線照射を与えるために使用される。
【0223】
本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)を伴って投与される外科的手法は、外科的腫瘍摘出術である。
【0224】
治療的使用
本発明は、さらなる治療剤または治療手法を伴ってもよい本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の使用により予防または治療することができる少なくとも1つの疾患または障害を予防および/または治療する方法を包含し、この方法は、その必要がある対象に薬学的活性量のCTLA4結合性物質および/またはこれを含む医薬組成物を投与することを含む。
【0225】
「治療する」または「治療すること」は、例えば薬剤が治療活性を持つがんもしくは感染性疾患を持つまたはがんもしくは感染性疾患を持つことが疑われる対象の治療において、本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)を、CTLA4結合性物質が有効な1または複数の疾患症候を持つ対象(例えばヒトのような哺乳類)に投与することを意味する。典型的に、CTLA4結合性物質は、何かしら臨床的に測定可能な程度、かかる症候の退縮もしくは消失を誘導することによって、またはかかる症候(複数可)、例えばがんの症候、例えば腫瘍増殖もしくは転移などの進行を阻害することによって治療された対象または集団において(例えばがんまたは感染性疾患の)1または複数の症候を緩和する「有効量」または「有効用量」で投与される。CTLA4結合性物質の有効量は、例えば患者の疾患ステージ、年齢および体重、ならびに対象において所望の応答を誘起する薬剤の能力などの因子に応じて変わり得る。
【0226】
治療される対象は任意の温血動物であり得るが、とりわけ哺乳類、よりとりわけにはヒトである。当業者に明らかであるように、治療される対象は、とりわけ、本明細書中に言及される疾患および障害に罹患しているまたはそのリスクがあるヒトである。一般に、治療レジメンは、所望の治療効果が達成されるまで、および/または所望の治療効果が維持されているかぎり続けられる。やはり、これは臨床家が決定することができる。
【0227】
本明細書中に記載されるCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)、ポリペプチド、化合物およびポリヌクレオチド(例えばベクター)は、好ましくは循環に投与される。それらはそれ自体で、CTLA4結合性物質、ポリペプチド、化合物およびポリヌクレオチドが循環に入ることを可能にする任意の好適な方法で、例えば静脈内などに、注射もしくは注入を通じて、または、CTLA4結合性物質、ポリペプチド、化合物およびポリヌクレオチドが循環に入ることを可能にする任意の他の好適な方法(経口投与、皮下投与、筋肉内投与、皮膚を通じた投与、鼻腔内投与、肺を介した投与などを包含するもの)で投与することができる。好適な投与方法および経路は、やはり、例えばまたAblynx N.V.の公開された特許出願、例えばWO04/041862、WO2006/122786、WO2008/020079、WO2008/142164またはWO2009/068627などの教示からも当業者に明らかである。
【0228】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の医薬組成物または滅菌組成物を調製するため、CTLA4結合性物質は薬学的に許容される担体または賦形剤と混合される。例えばRemington's Pharmaceutical Sciences and U.S. Pharmacopeia:National Formulary,Mack Publishing Company,Easton,PA(1984)またはRemington's Pharmaceutical Sciencesを参照されたい。かかる組成物は本発明の一部である。
【0229】
本発明の範囲は、CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)、または、薬学的に許容される担体を包含するが実質的に水を含まないその医薬組成物を含む、乾燥された、例えば凍結乾燥された組成物を包含する。
【0230】
治療薬および診断薬の製剤は、例えば凍結乾燥粉末、スラリー、水溶液または懸濁液の形態における許容される担体、賦形剤または安定剤と混合することにより調製され得る(例えばHardman,et al.(2001) Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw−Hill,New York,NY;Gennaro(2000) Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott,Williams,and Wilkins,New York,NY;Avis,et al.(eds.)(1993) Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Marcel Dekker,NY;Lieberman,et al.(eds.)(1990) Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Marcel Dekker,NY;Lieberman,et al.(eds.)(1990) Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Marcel Dekker,NY;Weiner and Kotkoskie(2000) Excipient Toxicity and Safety,Marcel Dekker,Inc.,New York,NYを参照されたい)。
【0231】
一般に、本明細書中に言及される疾患および障害の予防および/または治療のため、および治療される具体的な疾患または障害、用いられる具体的な融合タンパク質または構成物の効力および/または半減期、用いられる具体的な投与経路および具体的な医薬製剤または組成物に応じて、本発明のナノボディおよびポリペプチドは、一般に、1グラム/kg体重/日から0.01マイクログラム/kg体重/日の間の量で、好ましくは0.1グラム/kg体重/日から0.1マイクログラム/kg体重/日の間の量で、例えば約1、10、100または1000マイクログラム/kg体重/日の量で、連続的に(例えば注入による)、1日1回用量としてまたは1日の間で複数回に分けた用量として投与される。臨床家は、一般に、本明細書中に言及される因子に応じて好適な1日用量を決定することが可能である。また、具体的な場合において、臨床家は、例えば上で引用される因子および自身の専門的判断を基にして、これらの量から逸脱することを選択し得ることも明らかである。一般に、投与量についてのいくつかのガイダンスは、本質的に同じ経路を介して投与される同じ標的に対する同等の慣用的抗体または抗体断片が通常投与される量から、親和性/結合、有効性、体内分布、半減期および当業者に周知の同様の因子の相違を考慮して、得ることができる。
【0232】
CTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)の対象への投与様式は変えることができる。投与経路としては、経口、直腸、経粘膜、腸、非経口;筋肉内、皮下、皮内、髄内、髄腔内、直接心室内、静脈内、腹腔内、鼻腔内、眼球内、吸入、吹送、局所、皮膚、経皮または動脈内が挙げられる。
【0233】
適切な用量の決定は、臨床家により、例えば当該技術分野において治療に影響することが知られているまたはその可能性があるパラメーターまたは因子を用いてなされる。一般に、用量の決定において、用量は最適用量よりもいくらか少ない量で始めて、その後、何らかのネガティブな副作用に対して所望のまたは最適な効果が達成されるまで、少量ずつ増加させる。重要な診断的測定値としては、症候の、例えば炎症の症候の測定値、または生産される炎症性サイトカインのレベルが挙げられる。一般的に、用いられる生物学的物質は治療の標的となる動物と同じ種に由来することが望ましく、それによって試薬に対する何らかの免疫応答を最小化することができる。ヒト対象の場合、例えばキメラ抗体、ヒト化抗体および完全ヒト抗体が望ましいものであり得る。適切な用量の選択におけるガイダンスが利用可能である(例えばWawrzynczak(1996) Antibody Therapy,Bios Scientific Pub.Ltd,Oxfordshire,UK;Kresina(ed.)(1991) Monoclonal Antibodies,Cytokines and Arthritis,Marcel Dekker,New York,NY;Bach(ed.)(1993) Monoclonal Antibodies and Peptide Therapy in Autoimmune Diseases,Marcel Dekker,New York,NY; Baert et al.(2003) New Engl.J.Med. 348:601−608;Milgrom et al.(1999) New Engl.J.Med. 341:1966−1973;Slamon et al.(2001) New Engl.J.Med. 344:783−792;Beniaminovitz et al.(2000) New Engl.J.Med. 342:613−619;Ghosh et al.(2003) New Engl.J.Med. 348:24−32;Lipsky et al.(2000) New Engl.J.Med. 343:1594−1602を参照されたい)。
【0234】
疾患症候が緩和されたかどうかは、その症候の重症度または進行状態を判定するために医師または他の専門の医療提供者により典型的に用いられる任意の臨床的測定により判定することができる。本発明のある実施形態(例えば治療方法または製造物)はあらゆる対象における標的の疾患症候(複数可)の緩和において有効でないこともあるが、当該技術分野で公知である任意の統計的検定、例えばStudentのt検定、カイ2乗検定、Mann−WhitneyによるU検定、Kruskal−Wallis検定(H検定)、Jonckheere−Terpstra検定およびWilcoxon検定などにより決定されるように、統計的に有意な数の対象において標的の疾患症候(複数可)を緩和する。
【0235】
一般に、治療レジメンは、所望の治療効果が達成されるまで、および/または所望の治療効果が維持されているかぎり続けられる。やはり、これは臨床家が決定することができる。
【0236】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)はCTLA4に結合する能力があることから、これらはとりわけ、がん、転移性がん、固形腫瘍、血液がん、白血病、リンパ腫、骨肉腫、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、腎臓がん、白血病、腎臓移行上皮がん、膀胱がん、ウィルムスがん、卵巣がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、骨がん、肺がん、非小細胞がん、胃がん、結腸直腸がん、子宮頸がん、滑膜肉腫、頭頸部がん、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、腎臓細胞がん、網膜芽細胞腫、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎臓のラブドイド腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、脳がん、神経膠芽腫、髄膜腫、脳下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉性腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成性星状細胞腫、乏突起膠細胞腫、上衣腫、脈絡叢乳頭腫、真性多血症、血小板血症、特発性骨髄線維症(idiopathic myelfibrosis)、軟組織肉腫、甲状腺がん、子宮内膜がん、カルチノイドがんまたは肝臓がん、乳がんおよび胃がんの治療または予防のために用いることができる。
【0237】
本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)は、感染性疾患、例えばウイルス感染症、細菌感染症、真菌感染症または寄生生物感染症などの治療または予防のために用いることができる。本発明のある実施形態において、ウイルス感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、エボラウイルス、肝炎ウイルス(A、BまたはC)、ヘルペスウイルス(例えばVZV、HSV−I、HAV−6、HSV−IIおよびCMV、エプスタイン・バーウイルス)、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、フラビウイルス類、エコーウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ムンプスウイルス、ロタウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、パルボウイルス、ワクシニアウイルス、HTLVウイルス、デングウイルス、パピローマウイルス、軟属腫ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、JCウイルスまたはアルボウイルス脳炎ウイルスよりなる群から選択されるウイルスの感染症である。本発明のある実施形態において、細菌感染症は、クラミジア(Chlamydia)、リケッチア細菌、マイコバクテリア、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌(pneumonococci)、髄膜炎菌および淋菌、クレブシエラ(Klebsiella)、プロテウス(Proteus)、セラチア(Serratia)、シュードモナス(Pseudomonas)、レジオネラ(Legionella)、コリネバクテリウム・ジフテリエ(Corynebacterium diphtheriae)、サルモネラ(Salmonella)、桿菌、ビブリオ(Vibrio cholerae)、クロストリジウム・テタン(Clostridium tetan)、クロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)、バチルス・アントリシス(Bacillus anthricis)、エルシニア・ペスティス(Yersinia pestis)、マイコバクテリウム・レプレ(Mycobacterium leprae)、マイコバクテリウム・レプロマトシス(Mycobacterium lepromatosis)およびボリエラ(Borriella)よりなる群から選択される細菌の感染症である。本発明のある実施形態において、真菌感染症は、カンジダ(Candida)(アルビカンス(albicans)、クルセイ(krusei)、グラブラタ(glabrata)、トロピカリス(tropicalis)など)、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、アスペルギルス(Aspergillus)(フミガタス(fumigatus)、ニガー(niger)など)、ケカビ目の属(ムコール(Mucor)、アブシジア(absidia)、リゾプス(Rhizopus))、スポロトリクス・シェンキー(Sporothrix schenkii)、ブラストミセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス(Paracoccidioides brasiliensis)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)およびヒストプラズマ・カプスラツム(Histoplasma capsulatum)よりなる群から選択される真菌の感染症である。本発明のある実施形態において、寄生生物感染症は、エントアメーバ・ヒストリチカ(Entamoeba histolytica)、バランチジウム・コリ(Balantidium coli)、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri)、アカントアメーバ(Acanthamoeba)、ジアルジア・ランビア(Giardia lambia)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、ニューモシスティス・カリニ(Pneumocystis carinii)、プラスモジウム・ビバックス(Plasmodium vivax)、バベシア・ミクロチ(Babesia microti)、トリパノソーマ・ブルセイ(Trypanosoma brucei)、トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)、リーシュマニア・ドノバニ(Leishmania donovani)、トキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii)、ニッポストロンギルス・ブラジリエンシス(Nippostrongylus brasiliensis)よりなる群から選択される寄生生物の感染症である。
【0238】
本発明はまた、CTLA4結合性物質(例えばF023700912またはF023700914)を対象に投与することにより;またはインビトロでCTLA4をCTLA4結合性物質と接触させることにより、対象の体内において
・T細胞共刺激シグナル伝達;T細胞活性化、T細胞増殖のCTLA4を介した阻害を防ぐ方法;
・B7−1(CD80)もしくはB7−2(CD86)へのCTLA4結合を防ぐ方法;および/または
・T細胞活性化を増強する方法
を包含する。かかる活性は、CTLA4結合性物質を介するものであり得る。それゆえに、かかる方法はまた、CTLA4結合性物質を包含する任意の結合性物質を使用して実施され得る。
【0239】
本発明はまた、一般に、その必要がある対象(すなわち、前述の疾患のうちの1つに罹患している対象)に治療的有効量の本発明のCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)を投与することを含む、前述の疾患および障害を治療する方法に関する。本発明はまた、前述の疾患または障害のうちの1つの予防または治療における使用のための本発明のCTLA4結合性物質に関する。
【0240】
本発明はまた、本明細書に示されるCTLA4結合性物質(例えばナノボディのようなISVD)、ポリペプチドもしくはポリヌクレオチドのうちのいずれか、またはそれらの医薬組成物を含む注入装置を提供する。注入装置は、非経口の経路、例えば筋肉内、皮下または静脈内を介して患者の体内に物質を導入する装置である。例えば、注入装置は、シリンジ(例えば自動注入器のような医薬組成物を予め充填したもの)であり得て、これは例えば注入される液体(例えばCTLA4結合性物質またはその医薬組成物を含むもの)を入れるためのシリンダーもしくは注射外筒、液体の注入のために皮膚および/または血管を貫くための針;ならびに液体をシリンダーから押し出して針穴を通すためのプランジャーを包含する。本発明のある実施形態において、CTLA4結合性物質またはその医薬組成物を含む注入装置は、静脈内(IV)注入装置である。かかる装置は、CTLA4結合性物質またはその医薬組成物をカニューレまたはトロカール/針の中に包含し、これは、そのカニューレまたはトロカール/針を通じて対象の体内に導入される液体(例えば生理食塩水;またはNaCl、乳酸ナトリウム、KCl、CaCl
2を含み、グルコースを包含してもよい乳酸リンゲル溶液)を入れるためのバッグまたはリザーバーに取り付け得るチューブに取り付け得る。本発明のある実施形態において、トロカールおよびカニューレが対象の静脈内に挿入されてトロカールが挿入されたカニューレから取り外されると、CTLA4結合性物質またはその医薬組成物は装置内に導入され得る。IV装置は、例えば末梢静脈内(例えば手または腕の中)に;上大静脈もしくは下大静脈内に、もしくは右心房内(例えば中心IV)に;または例えば上大静脈もしくは右心房に達するまで心臓に向かって進む鎖骨下、内頚もしくは大腿静脈内(例えば中心静脈ライン)に挿入され得る。本発明のある実施形態において、注入装置は自動注射器;ジェット式注射器または外部注入ポンプである。ジェット式注射器は、表皮に浸透する液体の高圧で細い噴射を用いることで、CTLA4結合性物質またはその医薬組成物を患者の体に導入する。外部注入ポンプは、CTLA4結合性物質またはその医薬組成物を制御された量で患者の体内に送達させる医療機器である。外部注入ポンプは、電気的に動いても機械的に動いてもよい。異なるポンプは異なる方法で作動し、例えばシリンジポンプは液体をシリンジリザーバー中に入れて可動ピストンが液体の運搬を制御し、エラストマーポンプは液体を伸縮性バルーンリザーバー中に入れて弾力のあるバルーン壁からの圧力が液体の運搬を駆動する。ペリスタルティックポンプにおいては、ローラーのセットが1本のフレキシブルチューブを挟んで下り、液体を前に押す。マルチチャネルポンプにおいては、複数のリザーバーから複数の速度で液体を運搬することができる。
【0241】
なおまた、図、任意の配列表および実験部/実施例は本発明をさらに説明することのみのために与えられたものであって、本明細書中に明示的に指示がないかぎり、本発明の範囲および/または添付の特許請求の範囲を何らか制限するものと理解または解釈すべきではない。
【0242】
本発明の他の態様、実施形態、利点および用途は、本明細書中のさらなる記載から明らかになる。
【実施例】
【0243】
これらの例は本発明を例証することを意図しており、限定するものではない。実施例に示される組成物および方法は本発明の一部を形成する。
【0244】
実施例1:F023700906ナノボディのCTLA−4−Fcへの結合
F023700925の構成ブロックである一価のF023700906ナノボディ11F01(L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−FLAG3−HIS6)は、ヒトおよびカニクイザルの両方からのCTLA−4−Fc融合分子への結合を実証する。オン・レート(on−rate)、オフ・レート(off−rate)およびアフィニティーは、ProteOn XPR36(BioRad 670BR0166)上で、ヒトCTLA−4−hFcおよびカニクイザルCTLA4−hFcを用いて決定した(下の表D)。これらの結果は、ヒトおよびカニクイザルのCTLA−4へのナノボディの高アフィニティー結合を実証するものであり、CTLA−4の機能を調節するナノボディの潜在力を、およびカニクイザルは毒性種(toxicology species)として用いられ得ることを示唆する。
【0245】
表D−1.ヒトまたはカニクイザル(Cynomolgous Monkey)のCTLA−4−Fcへのナノボディの結合
【表19】
【0246】
表D−2.試薬
【表20】
【0247】
実施例2:F023700912ナノボディの細胞表面CTLA4への結合
F023700912は、細胞表面上に発現したヒトPD−1への結合を実証する。F023700912(11F01(E1D,L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−35GS−11F01(L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−35GS−ALB11002−A])(黒の丸)、F023700925(PD1結合性物質−35GS−PD1結合性物質−35GS−11F01(L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−35GS−11F01(L11V,A14P,Q45R,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−35GS−ALB11002−A])(黒の正方形)および無関係の(irrelavant)Nb(黒の三角形)のバッチの、(A)バルクソートされた(bulksorted)hCTLA4過剰発現jurkat JE6.2.11細胞、または、(B)hCTLA4過剰発現CHO−K1細胞への結合をフローサイトメトリーにより調べた。ナノボディは、ALB11002結合mAB ABH0074によって検出した。これらの実験において生成されたフローサイトメトリーのデータは、
図5(A−B)に示される。これらの結果は、F023700912およびF023700925の細胞表面上に発現したCTLA−4への結合を実証し、これらのナノボディがCTLA−4の機能を調節することを示唆する。
【0248】
図5(A−B)は、半減期延長された(ALB0011構成ブロック)Nb F023700912(黒の丸)、F023700925(黒の正方形)および陰性対照Nb IRR00051(黒の三角形)のバッチの200μl FACSバッファー(PBS(Life Technologies、14190−094)、10%熱不活化胎児(foetal)ウシ血清(Sigma、F7524)、0.05% NaN
3(ThermoScientific、19038))中での希釈系列(初発濃度1μM、1/4段階希釈、12pts)を、(A)2E4のバルクソートしたヒトCTLA4過剰発現jurkat JE6.2.11細胞/ウェル、または、(B)2E4のヒトCTLA4過剰発現CHO−K1細胞/ウェルに加え、4℃で30分間インキュベートしたものである。
【0249】
3回の洗浄ステップ(1回の洗浄ステップ=Nb希釈物の除去、100μlの冷FACSバッファーの添加、250gで5分間の遠心分離)の後、半減期が延長されたナノボディの検出のため、細胞を、3μg/ml 抗ALB11002マウスmAb ABH00074と共に、冷FACSバッファー中、4℃で30分間インキュベートした。
【0250】
3回の洗浄ステップの後、細胞を、PEヤギF(ab')2抗マウスIgG(Jackson ImmunoResearch、115−116−071)の冷FACSバッファー中1/100希釈物と共に、4℃で30分間インキュベートした。
【0251】
3回の洗浄ステップの後、細胞を5nM TO−PRO−3(Molecular Probes、T3605)を加えた50μl 冷FACSバッファー中に再懸濁し、FACS Cantoで解析した。
【0252】
最初に、P1ポピュレーションをFSC−SSC分布に基づいて選択する。ゲート停止をP1中で10000細胞に設定した。このポピュレーションから、TO−PRO−3+細胞(死細胞)を除外する。このP1/TO−PRO−3陰性ポピュレーションについて、PE中央値を算出する。
【0253】
実施例3:F023700912ナノボディはCTLA−4のCD80およびCD86への結合を遮断する
F023700912は、ヒトCTLA−4のそのリガンドCD80およびCD86への結合を遮断する。hCTLA4過剰発現CHO−K1細胞上の固定濃度(10xEC30)の、(A)hCD80−hFc、または、(B)hCD86−hFcを使用した、F023700912(黒の丸)およびイピリムマブ(黒の正方形)の競合実験のフローサイトメトリー解析である。リガンドは、ヒトIgG Fc融合タンパク質によって検出した。これらの実験において生成されたデータは、
図6(A−B)に示される。これらの結果は、CTLA−4のそのリガンドCD80およびCD86への結合(bindning)を遮断するF023700912の能力を実証し、CTLA−4ならびにCD80およびCD86とのその相互作用により調節される免疫応答に影響を与えるF023700912の能力を例証する。
【0254】
図6(A−B)は、Nb F023700912(黒の丸)およびイピリムマブ(黒の正方形)の100μl FACSバッファー(PBS(Life Technologies、14190−094)、10%熱不活化胎児(foetal)ウシ血清(Sigma、F7524)、0.05% NaN
3(ThermoScientific、19038))中での希釈系列(初発濃度1μM、1/3段階希釈、12pts)を、固定濃度の(A)FITC標識ヒトCD80−hFc−HIS6または(B)FITC標識ヒトCD86−hFc−HIS6(FITC標識はそれぞれ3.6および2の標識度で実施した;濃度=10xEC30、それぞれ3.71E−08Mまたは4.35E−08Mである)の存在下で、1E5のヒトCTLA4過剰発現CHO−K1細胞/ウェルに加え、4℃で90分間インキュベートしたものである。
【0255】
3回の洗浄ステップ(1回の洗浄ステップ=Nb希釈物の除去、100μlの冷FACSバッファーの添加、250gで5分間の遠心分離)の後、細胞を5nM TO−PRO−3(Molecular Probes、T3605)を加えた50μl 冷FACSバッファー中に再懸濁し、FACS Cantoで解析した。
【0256】
最初に、P1ポピュレーションをFSC−SSC分布に基づいて選択する。ゲート停止をP1中で10000細胞に設定した。このポピュレーションから、TO−PRO−3+細胞(死細胞)を除外する。このP1/TO−PRO−3陰性ポピュレーションについて、PE中央値を算出する。
【0257】
実施例4:F023700912の特異性判定
F023700912の特異性判定は、CTLA−4への選択的結合を実証した。BTLA、CD8、PD1、CTLA4、LAG3、CD28に対する特異性判定は、フローサイトメトリーを用いて過剰発現細胞上で実施したが、ICOS結合は組換えタンパク質(hICOS−hFc)としてELISA中で評価した。BTLA、CD8、PD1、CTLA4、LAG3、CD28の発現は、直接標識した標的特異的Abによって確認した。抗hICOSおよび抗hCTLA4/抗hPD1陽性対照は全て陽性であった。ELISAアッセイにおいてhICOSへの結合は観察されなかった。
図7(A−H)は、それぞれ陰性対照のL細胞、陰性対照のCHO−K1細胞、huCD28+L細胞、huCD8alpha+L細胞、huLag−3+CHO−K1細胞、huBTLA+CHO−K1細胞、huCTLA−4+CHO−K細胞およびhuPD−1+CHO−K1細胞への結合を判定する。BTLA、CD8、PD1、LAG3、CD28への結合はF023700912について観察することができなかったが、F023700912の強力な結合がCTLA−4+ CHO−K1細胞上で観察された。これらの実験において生成されたデータは、
図7(A−H)に示される。これらの結果は、F023700912のCTLA−4への選択的結合を例証しており、インビボ投与の際の極めて小さいオフターゲット効果が予測される。
【0258】
図7(A−H)は、半減期延長された(ALB0011構成ブロック)Nb F023700912(黒の丸)、F023700925(黒の正方形)および陰性対照Nb IRR00051(黒の三角形)のバッチの200μl FACSバッファー(PBS(Life Technologies、14190−094)、10%熱不活化胎児(foetal)ウシ血清(Sigma、F7524)、0.05% NaN
3(ThermoScientific、19038))中での希釈系列(初発濃度1μM、1/4段階希釈、12pts)を、(A)2E4のL細胞/ウェル、(B)2E4のCHO−K1細胞/ウェル、(C)ヒトCD28過剰発現L細胞、または、(D)ヒトCD8アルファ過剰発現L細胞、(E)2E4のヒトLAG3過剰発現CHO−K1/ウェル、(F)2E4のヒトBTLA過剰発現CHO−K1細胞/ウェル、(G)ヒトCTLA4過剰発現CHO−K1細胞/ウェル、または、(H)ヒトPD1過剰発現CHO−K1細胞/ウェルに加え、4℃で30分間インキュベートしたものである。
【0259】
3回の洗浄ステップ(1回の洗浄ステップ=Nb希釈物の除去、100μlの冷FACSバッファーの添加、250gで5分間の遠心分離)の後、半減期が延長されたNbの検出のため、細胞を、3μg/ml 抗ALB0011マウスmAb ABH00074と共に、冷FACSバッファー中、4℃で30分間インキュベートした。
【0260】
3回の洗浄ステップの後、細胞を、PEヤギF(ab')
2抗マウスIgG(Jackson ImmunoResearch、115−116−071)の冷FACSバッファー中1/100希釈物と共に、4℃で30分間インキュベートした。
【0261】
3回の洗浄ステップの後、細胞を5nM TO−PRO−3(Molecular Probes、T3605)を加えた50μl 冷FACSバッファー中に再懸濁し、FACS Cantoで解析した。
【0262】
最初に、P1ポピュレーションをFSC−SSC分布に基づいて選択する。ゲート停止をP1中で10000細胞に設定した。このポピュレーションから、TO−PRO−3+細胞(死細胞)を除外する。このP1/TO−PRO−3陰性ポピュレーションについて、PE中央値を算出する。
【0263】
実施例5:F023700912ナノボディのヒト、アカゲザルおよびマウスのアルブミンへの結合
F023700912はヒト、アカゲザルおよびマウスのアルブミンに結合し、非アルブミン結合ナノボディと比べたときの半減期の延長を予測する。表面プラスミン共鳴(SPR)を用いて分析したとき、ヒト、アカゲザルおよびマウスの血清アルブミンへの結合が観察された。データは、下の表Eに示される。F023700912のアルブミン結合は、インビボ投与の際のナノボディのクリアランスを低減させ、その治療的潜在力を改良することが期待される。
【0264】
表E.ナノボディのアルブミンへの結合
【表21】
【0265】
機器:Biacore T100(GE Healthcare);センサーチップ:CM5(ID T160713−2、GE Healthcare、lot 10242599)。
【0266】
実施例6:ナノボディF023700906 N73バリアント
バリアントF023701051(11F01(L11V,A14P,Q45R,N73Q,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−FLAG3−HIS6)、F023701054(11F01(L11V,A14P,Q45R,N73T,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−FLAG3−HIS6)およびF023701061(11F01(L11V,A14P,Q45R,N73Y,A74S,K83R,V89L,M96P,Q108L)−FLAG3−HIS6)を、F023700906と、(A)CD80または(B)CD86のCTLA−4発現CHO−K1細胞への結合を遮断するそれらの能力について比較した。全てのこれらのバリアントは、CD80およびCD84のCTLA−4への結合を遮断することが可能であった。CD80およびCD86に対するCTLA4の遮断を、バリアントのうちのいくつかについて決定した。これらの遮断データは、
図8(A−B)に示される。これらの結果は、CD80またはCD86のCTLA−4への結合を遮断するナノボディの能力に対して大きく影響せずにN73位においてアミノ酸を変えることの可能性を例証する。かかるバリアントは、N73における脱アミド化の回避を可能にする。
【0267】
実施例7:F023700912はヒト化マウスにおいて定着固形腫瘍を根絶する
ヒト化マウス(Jackson Laboratories)にPanc 08.13腫瘍細胞(ヒト膵臓腺癌)を移植した。定着腫瘍を有するマウス(約100mm
3、n=9−10/群)を次のように治療した:1−アイソタイプコントロール(hIgG1−2mg/kgおよびhIgG4−3mg/kg);2−イピリムマブ−N297A(3mg/kg);3−イピリムマブ(3mg/kg);4−ペンブロリズマブ(2mg/kg);5−イピリムマブ(3mg/kg)+ペンブロリズマブ(2mg/kg);6−F023700912(5mg/kg;CTLA4−Nab 5として指し示される)、7−F023700912(15mg/kg;CTLA4−Nab−15として指し示される)および8−F023700912(15mg/kg)+ペンブロリズマブ(2mg/kg)。全ての抗体は、7日毎に6回皮下注射した。F023700912は、3.5日毎に11回皮下投与した。腫瘍体積および体重は4−5日毎に測定した。
図9(A−B)中に、平均腫瘍体積±SEM、37日目の個々の腫瘍体積、および実験期間にわたる個々のマウスにおける腫瘍体積が示される。各処置群についての腫瘍体積もまた
図9(C−J)中に示される。各処置群における平均(平均±SEM)および個々の体重変化もまた測定された(
図9(k−s))。死亡が見出されたまたは体重低下のため人道的に安楽死させたマウスの数(mumber)は「#」として指し示した。「↑」は抗体を指し示し、「
*」はナノボディ投薬スケジュールを指し示した。これらのデータは、ヒト免疫細胞を持つ動物においてインビボでの抗ヒト腫瘍応答(reponse)を誘導するF023700912の能力を例証した。これらのデータは、ヒトのがんの治療におけるF023700912の潜在力を支持する。
【0268】
実施例8:F023700912およびF023700925の健常対象およびがん患者からの先在抗体への結合
三価の参照ナノボディ013700112(先在抗体の結合を低減させるために改変されていない)は、(
図10A)健常対象または(
図10B)がん患者由来のいくつかの血清試料への結合を実証する。同様のサイズである配列最適化された三価のナノボディF023700912は、同じ血清試料への結合頻度がより低いことを実証する。F023700925はF023700912と同じ構成ブロックを含む。サイズがより大きいにもかかわらず、五価のF023700925ナノボディは、参照ナノボディ013700112よりも多くない、先在しているAbへの結合を呈する。ヒト血清アルブミン(HSA)上に捕捉されたナノボディへの先在抗体の結合を、ProteOn XPR36(Bio−Rad Laboratories,Inc.)を用いて評価した。PBS/Tween(リン酸緩衝生理食塩水、pH7.4、0.005% Tween20)をランニングバッファーとして用いて、25℃で実験を実施した。ProteOn GLCセンサーチップのリガンドレーンをEDC/NHS(流速30μl/分)で活性化し、HSAをProteOn Acetateバッファー pH4.5中に10μg/mlで注入(流速100μl/分)することで固定化レベルを約3600RUにした。固定化の後、表面をエタノールアミンHCl(流速30μl/分)で不活性化した。ナノボディをHSA表面上に45μl/分で2分間注入し、ナノボディ捕捉レベルを三価のF023700912について約600RUに、五価のF023700925について約1000RUにした。先在抗体を含有する試料をPBS−Tween20(0.005%)中で1:10に希釈してから、45μl/分で2分間注入し、その後に続いて400秒の解離ステップを行った。各サイクルの後(すなわち、新たなナノボディ捕捉および血液試料注入ステップの前)、45μl/分で2分間のHCl(100mM)注入でHSA表面を再生させた。センサーグラムの加工およびデータ解析は、ProteOn Manager 3.1.0(Bio−Rad Laboratories,Inc.)を使用して実施した。1)ナノボディ−HSA解離および2)HSAのみを含有する参照リガンドレーンへの非特異的結合を差し引くことによる二重参照の後に、先在抗体の結合を示すセンサーグラムを得た。先在抗体の結合レベルは、レポート時を125秒(会合終了の5秒後)に設定することにより決定した。参照として、先在抗体を含有する試料はまた、これらの先在抗体(T013700112)の結合を低減させるために改変されていない三価のナノボディの結合についても試験した。
【0269】
実施例9:水素重水素交換質量分析による抗hCTLA4ナノボディのエピトープマッピング
抗hCTLA4ナノボディ、F023700912との間の接触面を水素重水素交換質量分析(HDX−MS)の使用により決定した。HDX−MSはタンパク質のアミド骨格への重水素の取り込みを測定し、この取り込みの変化は水素の溶媒曝露の影響を受ける。抗原単独の試料とナノボディ結合試料とで重水素交換レベルの比較を行い、ナノボディと接触し得る抗原領域を同定した。
【0270】
ナノボディF023700912により重水素化から最も強く保護されたヒトCTLA4残基は、VRVTVL(配列番号110の残基33−38)、ADSQVTEVC(配列番号110の残基41−49)およびCKVELMYPPPYYLG(配列番号110の残基93−106)であった。F023700912のCTLA4への結合を実証するヒートマップが
図13に示される。
【0271】
表F.アミノ酸配列(配列番号110)
【表22】