(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0073】
可搬式血液回路アダプタは、体外血液回路チューブセット、アダプタハウジング、および閉鎖システムを備えることができる。体外血液回路チューブセットは、患者への静脈ラインおよび患者からの動脈ラインを備えることができる。静脈ラインおよび動脈ラインの各々は、アダプタ端部および患者端部を含むことができ、各患者端部は、患者の血管アクセスへの挿入のための針を含むことができる。単針または二針システムを使用することができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,514,295号明細書、米国特許第4,702,829号明細書、米国特許第6,738,052号明細書、および米国特許第8,500,671号明細書を参照されたい。アダプタハウジングは、血液治療装置、例えば、血液を体外血液回路チューブセットを通して体外に圧送するように構成された血液ポンプを備える血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに係合するように構成されたモジュールコネクタを備えることができる。アダプタハウジングは、静脈ラインおよび動脈ラインのアダプタ端部をアダプタハウジングに固定するための複数のチューブコネクタを備えることができる。チューブコネクタは、モジュールコネクタと流体連通することができ、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間の遮断可能な流体流路を提供することができる。閉鎖システムは、アダプタハウジング内またはアダプタハウジング上に取り付けることができ、可搬式血液回路アダプタが血液治療装置から接続解除されているときに、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間の流体連通を遮断するように構成することができる。また、閉鎖システムは、可搬式血液回路アダプタが血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに接続されているときに、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成することもできる。また、可搬式血液回路アダプタは、例えば体外血液回路チューブセットと流体連通する、アダプタハウジング内にまたはアダプタハウジング上に取り付けられた抗凝固剤ディスペンサを含むこともできる。また、可搬式血液回路アダプタは、例えば、アダプタハウジング上に設けられた、またはアダプタハウジングに接続されたユーザインターフェースを備えることもできる。
【0074】
モジュールコネクタは、血液治療(処理)装置の相補的モジュール間コネクタと係合するように、または、多くの異なる血液治療装置に係合するように構成することができる。係合は、スナップ嵌め接続、フックとループとの組み合わせ接続、ラッチ、ロック、圧入接続、摩擦嵌合接続、磁気結合接続、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBonenberger「The First Snap−Fit Handbook」(2nd.ed.,HanserPublications,Inc.,Cincinnati,OH,2005)に記載されているような、スナップ嵌め接続を使用することができる。キーおよび/またはアクチュエータベースの機構が使用されてもよい。可搬式血液回路アダプタと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタを有する可搬式血液処理モジュールとを備えるモジュール式システムも提供される。例示的な実施形態では、可搬式血液回路アダプタにはラッチを設けることができ、可搬式血液処理モジュールにはラッチを捕捉するように設計された留め具を設けることができる。2つの構成要素の一方は磁石を有することができ、他方の構成要素は磁石が引き付けられる金属板を有することができる。他の相補的な接続が代わりに、または、併せて使用されてもよい。
【0075】
また、血液処理モジュールは、患者へのラインと患者からのラインとを含むモジュール血液回路を備えることもできる。患者へのラインは必ずしも患者までずっと延伸するとは限らず、代わりに、例えば可搬式血液回路アダプタの一部分である別の体外血液回路チューブセットの患者へのラインに流体接続することができる。また、血液処理モジュールは、血液ポンプを備えることもでき、モジュール血液回路の患者へのラインおよび患者からのラインの各々は、モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有する。血液ポンプは、モジュール血液回路を通って、体外血液回路チューブセットを通って、且つ患者からおよび患者へと、血液を循環させるように構成することができる。可搬式血液処理モジュールは、透析液回路および血液フィルタをさらに備えることができ、血液フィルタは、モジュール血液回路および透析液回路と流体連通することができる。血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。可搬式血液処理モジュールは、透析液回路と操作可能に連通する透析液ポンプ、透析液回路と流体連通する吸着剤カートリッジ、透析液回路と操作可能に連通するヒータ、それらの任意の組み合わせなどを備えることができる。可搬式血液処理モジュールは、電池式電源を備えることができる。
【0076】
本明細書に記載の可搬式血液回路アダプタおよび本明細書に記載の可搬式血液処理モジュールを備えるモジュール式システムを使用する方法が提供される。方法は、静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の針の各々を患者の血管アクセスポイントに接続することと、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールと係合することと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むことができる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。また、この方法は、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールから係合解除することと、次いで、針を血管アクセスポイントから引き抜くこととを含むことができる。
【0077】
可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールと堅固に係合していることを示すように構成された係合検証サブシステムを設けることができる。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールと堅固に係合しているときに、第1検出可能信号を生成するように構成することができる。可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールから係合解除されるときに、第2検出可能信号が生成される。第1検出可能信号および第2検出可能信号の各々は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを独立して含むことができる。
【0078】
本明細書に記載の可搬式血液回路アダプタと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタを備える非可搬式の第1ベースモジュールとを備えるモジュール式システムも提供される。第1ベースモジュールは、患者へのラインと患者からのラインとを含むベースモジュール血液回路と、第2血液ポンプと、透析液ポンプと、透析液回路とを備えることができる。第2血液ポンプは、ベースモジュール血液回路を通って、体外血液回路チューブセットを通って、且つ患者からおよび患者へと、血液を循環させるように構成することができる。透析液回路は、ベースモジュール血液回路および透析液回路と流体連通する血液フィルタを備えることができる。血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。透析液回路は、吸着剤カートリッジ、透析液回路と操作可能に連通するヒータ、透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成されている伝導度センサ、透析液回路内の透析液を計量するか、または透析液回路の一部分であり得るリザーバ内の透析液を計量するように構成された計量サブシステム、またはそれらの任意の組み合わせをさらに備えることができる。係合検証サブシステムが提供され得、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールと堅固に係合していることを示すように構成され得る。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールと堅固に係合しているときは第1検出可能信号を生成し、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールから係合解除されるときは第2検出可能信号を生成するように構成することができる。第1検出可能信号および第2検出可能信号の各々は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを独立して含むことができる。
【0079】
本明細書に記載のモジュール式システムを使用する方法もまた提供される。方法は、静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の針の各々を患者の血管アクセスポイントに接続することと、可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールと係合することと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むことができる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。本方法は、可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールから係合解除することと、患者から体外血液回路チューブセットを接続解除することなく、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールに係合させることとをさらに含むことができる。可搬式血液処理モジュールは、本明細書に記載されているようなものとすることができ、例えば、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタを含むことができる。可搬式血液処理モジュールは、患者へのラインと患者からのラインとを含むモジュール血液回路と、第1血液ポンプとを備えることができる。モジュール血液回路の患者へのラインおよび患者からのラインの各々は、モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有することができる。血液ポンプは、モジュール血液回路、体外血液回路チューブセットを通って、患者から、および患者へと血液を循環させるように構成することができる。また、この方法は、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールから係合解除することと、例えば患者から体外血液回路チューブセットを接続解除することなく可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールに再係合させることとを含むこともできる。次いで、少なくとも1つの血液治療を再開することができる。場合によっては、この方法は、再係合して、中断または中止されていた元の治療と比較して異なる血液治療を患者に対して実施することを含むことができる。可搬式血液回路アダプタは、第1ベースモジュールから係合解除し、その後、アダプタの体外血液チューブセットから患者を接続解除することすらせずに、それによって少なくとも1つの血液治療が患者に実施される第2ベースモジュールと係合することができる。
【0080】
本明細書に記載の可搬式血液回路アダプタと、透析液回路、および、透析液回路と操作可能に連通する第1透析液ポンプを備えるベースモジュールと、ベースモジュールから、例えば、少なくとも1フィート離れている、少なくとも5フィート離れている、少なくとも10フィート離れている、少なくとも20フィート離れている、少なくとも50フィート離れている、少なくとも100フィート離れている、または、何らかの他の距離だけ離れてなど、遠隔して配置されている第1遠隔モジュールとを備えるモジュール式システムも提供される。第1遠隔モジュールは、第1血液ポンプと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタと、モジュール間コネクタと流体連通する局所血液回路とを備えることができる。第1血液ポンプは、局所血液回路と操作的にに連通することができる。透析液回路は、ベースモジュールから第1遠隔モジュールまで延在することができる。例えば、局所血液回路および透析液回路の両方と流体連通する第1血液フィルタも設けてもよい。第1遠隔モジュールは遠隔ユーザインターフェースを含むことができ、ベースモジュールはベースモジュールユーザインターフェースを含むことができる。第1血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。第1遠隔モジュールは、取付具を備えていてもよく、第1血液フィルタは、取付具内に取り付けまたは他の様態で固定することができる。ベースモジュールは、吸着剤カートリッジ取付具、透析液回路と操作的に熱的連通しているヒータ、リザーバ、それらの任意の組み合わせなどを備えることができる。透析液回路は、吸着剤カートリッジを備えることができ、吸着剤カートリッジは、吸着剤カートリッジ取付具によって固定されるように構成することができ、またはその逆も可能である。第2透析液ポンプを、透析液回路と操作的に連通するように設けることができる。ベースモジュールは、透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサ、透析液を計量するように構成された計量サブシステム、それらの任意の組み合わせなどをさらに備えることができる。ベースモジュールおよび第1遠隔モジュールは、建物の異なる部屋、建物の異なる階層、または異なる建物に配置することができる。第2遠隔モジュールもシステムに含むことができ、ベースモジュールから遠隔に配置することができる。第2遠隔モジュールは、第2血液ポンプと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的な第2モジュール間コネクタと、第2モジュール間コネクタと流体連通する第2局所血液回路とを備えることができる。第2血液ポンプは、第2局所血液回路と操作的に連通することができる。透析液回路は、ベースモジュールから第2遠隔モジュールまで、例えば、第1遠隔位置へと延伸する配管と並列してまたは直列に延在することができる。
【0081】
本明細書に記載の他のシステムと同様に、可搬式血液回路アダプタ、ベースモジュール、および1つまたは複数の遠隔モジュールを備えるモジュール式システムに、係合検証サブシステムを設けることができる。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔モジュールまたは第2遠隔モジュールのいずれかと堅固に係合しているか否かを示すように構成され得る。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔モジュールまたは第2遠隔モジュールと堅固に係合しているときは第1検出可能信号を生成するように構成することができ、独立して、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔モジュールおよび第2遠隔モジュールの両方から係合解除されるときは第2検出可能信号を生成するように構成することができる。また、そのようなモジュール式システムは、可搬式血液回路アダプタが別の遠隔モジュールと係合しているときに、1つの遠隔モジュールの使用をロックアウトするように構成された遠隔モジュールロックアウトサブシステムを備えることもできる。例示的な構成では、サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第2遠隔モジュールと係合しているときに第1遠隔モジュールの使用をロックアウトすることができ、その逆も可能である。
【0082】
この方法は、可搬式血液回路アダプタ、ベースモジュール、および1つまたは複数の遠隔モジュールを備えるモジュール式システムを使用することができる。この方法は、静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の各々を、例えば1つまたは複数の針を介して患者の血管アクセスポイントに接続することを含むことができる。次いで、可搬式血液回路アダプタを第1遠隔モジュールと係合させることができ、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することができる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。本方法は、少なくとも第1遠隔モジュールおよび第2遠隔モジュールを含むモジュール式システムを使用することができ、本方法は、静脈ラインおよび動脈ラインを患者の血管ポイントに接続することと、可搬式血液回路アダプタを第1遠隔モジュールと係合することと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することと、第1遠隔モジュールから可搬式血液回路アダプタを係合解除することと、体外血液回路チューブセットを患者から接続解除することなく、可搬式血液回路アダプタを第2遠隔モジュールと係合することとを含むことができる。
【0083】
モジュール式システムは、第1ベースモジュールおよび第1可搬式モジュールを備えることができる。第1ベースモジュールは、ドックを備えることができ、第1可搬式モジュールをドッキングするように構成することができる。第1可搬式モジュールは、例えば、可搬式体外血液回路モジュールとすることができる。第1ベースモジュールは、ベースモジュールハウジングと、一次透析液ポンプ、一次透析液ライン、および第1モジュール間コネクタを備える一次透析液回路とを備えることができる。第1可搬式モジュールは、第1ベースモジュールにドッキングしてドッキング構成において動作するように構成することができ、ドッキング解除構成において第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成することができる。第1可搬式モジュールは、第1可搬式モジュールハウジングと、第1可搬式モジュールハウジング内にまたは第1可搬式モジュールハウジング上に取り付けられた血液ポンプと、第1体外血液回路チューブセットと、第1モジュール間コネクタと相補的であり、ドッキング構成において第1モジュール間コネクタに接続するように構成されている第2モジュール間コネクタとを備えることができる。血液ポンプは、体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成することができ、チューブセットは使い捨て可能かつ交換可能とすることができる。一次透析液回路は、一次透析液ラインと流体連通する血液フィルタをさらに備えることができ、第1モジュール間コネクタは、血液フィルタと流体連通することができ、この場合、第2モジュール間コネクタは、体外血液回路チューブセットと流体連通することができる。血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。一次透析液回路は、一次ヒータ、吸着剤カートリッジ、それらの任意の組み合わせなどをさらに備えることができる。一次透析液回路は、透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサ、透析液回路内の透析液を計量するように構成された計量サブシステム、二次ヒータ、それらの任意の組み合わせなどをさらに備えることができる。第1ベースモジュールは一次ユーザインターフェースを備えることができ、第1可搬式モジュールは、二次ユーザインターフェースを備えることができる。また、モジュール式システムは、第1可搬式モジュールを制御するように構成された中央制御ユーザインターフェースを含む中央制御サブシステムを備えることもできる。モジュール式システムは、移動通信装置のユーザインターフェースを含む移動通信装置を備えることができ、第1可搬式モジュールを制御するように構成することができる。
【0084】
体外血液回路チューブセットは、血液フィルタを含むことができ、血液フィルタは、血液フィルタを血液フィルタの血液側と血液フィルタの透析液側とに分離する膜を含むことができる。血液フィルタの透析液側は、第2モジュール間コネクタと流体連通することができ、一次透析液ラインは、第1モジュール間コネクタと流体連通することができる。体外血液回路チューブセットは、動脈ライン、血液フィルタ、および静脈ラインを備えることができ、動脈ラインおよび静脈ラインの両方が、血液フィルタの血液側と流体連通することができる。血液フィルタは、例えば透析装置であってもよい。
【0085】
第1可搬式モジュールハウジングは、第1モジュール間コネクタと第2モジュール間コネクタとの間のインターフェースにおいてベースモジュールハウジングと係合するように構成することができる。第1ベースモジュールハウジングは、第1モジュール間コネクタを少なくとも部分的に画定し、例えば第2モジュール間コネクタを含む第1可搬式モジュールハウジングの少なくとも一部分を受け入れて固定するように構成されているレセプタクルを備えることができる。2つのモジュールの間の接続は、フックとループとの組み合わせコネクタ、ラッチ、ロック、スナップ嵌めコネクタ、摩擦係合、磁気結合コネクタ、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。第1可搬式モジュールは、カート、車輪一式、車輪付きバッグ、ベルト、ウエストパック、ネックストラップ、ショルダーストラップ、ショルダーハーネス、バックパック、チェストパック、それらの任意の組合せなどを含むことができる。第1モジュール間コネクタは、ドッキング構成において開状態になり、ドッキング解除構成において閉状態になるように構成された1つまたは複数のバルブ、ハッチ、または他の閉鎖部を備えることができる。閉鎖部は、可搬式モジュールがベースモジュールから係合解除されるときに閉鎖部が閉じ、血液、透析液、またはその両方が第2モジュール間コネクタを通って逃げるのを防止するように構成することができる。第1モジュール間コネクタにも、同様の構成または同じ構成の閉鎖部を使用することができる。そのようなシステムとともに使用される体外血液回路チューブセットは、血液フィルタを備えることができる。血液フィルタは、血液フィルタを血液フィルタの血液側と血液フィルタの透析液側とに分離する膜を含むことができる。第1可搬式モジュールは、二次透析液ポンプを含む二次透析液回路を備えることができ、二次透析液回路は、血液フィルタの透析液側と流体連通することができる。第2モジュール間コネクタは、未使用透析液リザーバおよび使用済み透析液リザーバと流体連通することができ、二次透析液ポンプは、二次透析液回路に沿って透析装置と未使用透析液の瓶との間に配置することができる。
【0086】
第1モジュール間コネクタは第1電気コネクタをさらに備えることができ、第2モジュール間コネクタは第1電気コネクタと相補的な第2電気コネクタを含むことができる。第1可搬式モジュールは、電池式補助電源をさらに備えることができる。そのため、第1可搬式モジュールは、ドッキングされたときにベースモジュールによって給電され、ドッキング解除されたときにはそれ自体の電池によって給電され得る。係合検証サブシステムが提供され得、第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールと堅固に係合しているときに、検出可能信号を生成するように構成することができる。検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。係合検証サブシステムは、第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールから係合解除されるときに、第2検出可能信号を生成するように構成することができる。第2検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。
【0087】
第2可搬式モジュールも設けることが可能であり、第1可搬式モジュールと同様に、ドッキング構成において第1ベースモジュールとドッキングするように構成することができる。第2可搬式モジュールは、ドッキング解除構成において、第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成することができる。第2可搬式モジュールは、第2可搬式モジュールハウジングと、第2可搬式モジュールハウジング内にまたは第2可搬式モジュールハウジング上に取り付けられた第2血液ポンプと、第2体外血液回路チューブセットと、第1モジュール間コネクタと相補的であり、第1モジュール間コネクタに接続するように構成されている第3モジュール間コネクタとを備えることができる。第2血液ポンプは、第2体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成することができる。第3可搬式モジュールは、第2可搬式モジュールとは異なっており、第2可搬式モジュールがそのために構成されている治療とは異なる血液治療を患者に対して実施するように構成されている。
【0088】
モジュール式システムは、第1ベースモジュールと、第1可搬式モジュールと、第1可搬式モジュールをドッキングするように構成されたドックを備える第2ベースモジュールとを備えることができる。第1ベースモジュールおよび第2ベースモジュールは、建物の異なるそれぞれの部屋、建物の異なるそれぞれの階層、または異なるそれぞれの建物に配置することができる。第1ベースモジュールおよび第2ベースモジュールの一方または両方は、建物の異なるそれぞれの部屋、建物の異なるそれぞれの階層、または異なるそれぞれの建物に永続的に設置、例えば、配管することができる。第2ベースモジュールは、第1ベースモジュールの同じ属性、特徴、態様、構造、および機能のうちの1つまたは複数を含むことができる。第2ベースモジュールは、ドックを備えることができ、第1可搬式モジュールをドッキングするように構成することができる。第2ベースモジュールは、ベースモジュールハウジングと、一次透析液ポンプ、一次透析液ライン、およびそれ自体のモジュール間コネクタを備える一次透析液回路とを備えることができる。第2ベースモジュールは一次ユーザインターフェースを備えることができ、第1可搬式モジュールは、二次ユーザインターフェースを備えることができる。また、モジュール式システムは、第1可搬式モジュールを制御するように構成された中央制御ユーザインターフェースを含む中央制御サブシステムを備えることもできる。モジュール式システムは、移動通信装置のユーザインターフェースを含む移動通信装置を備えることができ、第1可搬式モジュールを制御するように構成することができる。第2ベースモジュールは、第1ベースモジュールとは異なることができ、第1ベースモジュールおよび第2ベースモジュールは、互いに同じまたは異なる血液治療を実施するように構成することができる。
【0089】
患者を、第1可搬式モジュールの一部分である第1体外血液回路チューブセットに接続することと、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させることと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含む方法が提供される。治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。この方法は、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することと、第2可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させることとをさらに含むことができる。場合によっては、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することができ、患者は、その後、体外血液回路チューブセットを介して患者に接続された第1可搬式モジュールと共に移動することができ、第1可搬式モジュールを、第2ベースモジュールと係合することができる。第2ベースモジュールは、例えば、第1ベースモジュールから、少なくとも5フィート離れている、少なくとも10フィート離れている、少なくとも50フィート離れている、少なくとも100フィート離れている、または、何らかの他の距離だけ離れているなど、第1ベースモジュールニア治して遠隔して配置することができる。その後、患者が第1体外血液回路チューブセットに接続されたままで、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することができ、第1可搬式モジュールをその後、第2ベースモジュールと係合することができる。位置の切り替えの間、患者は、第1体外血液回路チューブセットに接続されたままにすることができる。その後、例えば、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含む治療など、第2血液治療を患者に対して実施することができる。また、この方法は、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することと、第1ベースモジュールまたはその他のベースモジュールとは独立して、第1可搬式モジュールを使用して、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むこともできる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。
【0090】
この方法は、患者を第1体外血液回路チューブセットに接続することと、第1ベースモジュールとは独立した第1可搬式モジュールを使用して、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することと、第1体外血液回路チューブセットから患者を接続解除することなく、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させることとを含むことができる。その後、第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールに係合しているかまたはドッキングされている間に、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することができる。
【0091】
体外血液回路用の可搬式血液循環ユニットも提供される。可搬式血液循環ユニットは、血液治療装置に係合するように構成されているハウジングと、ハウジング内にまたはハウジング上に取り付けられ、体外短絡血液回路に解放可能に係合し、体外短絡血液回路を介して血液を循環させるように構成されたユニット血液ポンプとを備える。電池式電源が、ユニット血液ポンプに宮殿するように構成され得る。ユニット血液ポンプと解放可能に係合される体外短絡血液回路を設けることができる。また、可搬式血液循環ユニットは、第1モジュール間コネクタを含むこともできる。
【0092】
血液治療装置は、体外血液回路を介して体外で血液を患者から、および患者へと圧送するように構成された血液ポンプを備えることができる。体外短絡血液回路およびハウジングは、バイパス動作モードであって、血液治療装置とは独立して、可搬式血液循環ユニットが血液治療装置と係合せず、血液が患者へと、および患者から体外短絡血液回路を介して循環するバイパス動作モードを提供するように共に構成することができる。第1モジュール間コネクタは、可搬式血液循環ユニットを血液治療装置に接続し、体外短絡血液回路と血液治療装置のベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成するように構成することができる。
【0093】
可搬式血液循環ユニットおよび血液治療装置を含む組み合わせも提供される。この組み合わせでは、血液治療装置は、ベースモジュール血液回路と、血液治療装置のモジュール間コネクタに相補的であり、これに接続するように構成された第2モジュール間コネクタとを備えることができる。モジュール間コネクタは、互いに接続して、可搬式血液循環ユニットを血液治療装置に接続し、体外短絡血液回路とベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成することができる。第1モジュール間コネクタおよび第2モジュール間コネクタは、接続されると、血液が患者に、および患者から、体外短絡血液回路およびベースモジュール血液回路を介して循環する全血液循環動作モードが提供されるように構成することができる。
【0094】
使用時に、体外短絡血液回路に患者を接続することと、第1モジュール間コネクタを、相補的な第2モジュール間コネクタを有する血液治療装置に係合させることと、血液治療装置から可搬式血液循環ユニットを係合解除することと、その後、(i)第1モジュール間コネクタを第2血液治療装置に係合させるか、または(ii)第1モジュール間コネクタを血液治療装置に再係合させることとを含むことができる方法が提供される。
【0095】
少なくとも2つの異なる血液治療装置のそれぞれの装置ハウジングと交互に係合するように構成されたアダプタハウジングを備えることができる可搬式血液循環アダプタが提供され、各装置は、血液を体外に圧送するように構成されたそれぞれの血液ポンプを備える。また、血液循環アダプタは、アダプタハウジングに取り付けられた体外血液回路を含むことができる。体外血液回路は、それぞれの血液ポンプと交互に係合するように構成することができる。体外血液回路は、すべて互いに流体連通している動脈血ライン、
静脈血ライン、および血液フィルタを備えることができる。血液フィルタは、少なくとも2つの異なる血液治療装置内のそれぞれの透析液回路と交互に流体連通するように構成することができる。血液フィルタは、例えば透析装置であってもよい。
【0096】
血液循環アダプタは、(i)血液循環アダプタがそれぞれの血液治療装置から係合解除されるときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間の流体連通を遮断し、(ii)血液循環アダプタが血液治療装置に係合するときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間を流体連通させるように構成された閉鎖システムをさらに備えることができる。閉鎖システムは、例えば、血液循環アダプタがそれぞれの血液治療装置の1つと係合するときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間の流体連通を交互に提供するように構成された複数の第1バルブを含む第1バルブセットを備えることができる。代わりに、血液流の代わりに透析液流の流体連通のために構成された血液循環アダプタを使用することができ、血液循環アダプタは、血液流の流体連通のために構成されたアダプタの1つまたは複数の構成要素を含むかまたは共有することができる。したがって、「血液側」および「透析液側」の両方のアダプタが、本発明の一部分である。所与のアダプタは、体外血液回路、透析液回路、またはその両方を介して血液治療装置と流体連通するように構成することができる。アダプタは、血液側または透析液側アダプタとして専用にすることもでき、2つのアダプタ間で転換可能にすることもできる。
【0097】
血液循環アダプタを使用する方法および血液循環アダプタを備えるシステムも提供される。アダプタ透析液回路と、体外血液回路およびアダプタ透析液回路と流体連通する血液フィルタとをさらに備える血液循環アダプタを備えることができるモジュール式システムが提供される。アダプタ透析液回路は、例えば少なくとも、透析装置の透析側を含むことができる。また、モジュール式システムは、血液ポンプおよび装置透析液回路を含む血液治療装置を備えることもできる。装置は、血液循環アダプタと係合し、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施するように構成することができる。モジュール式システムは、アダプタ透析液回路と装置透析液回路との間を流体連通させるように構成された閉鎖システムをさらに含むことができる。モジュール式システムは、血液循環アダプタに係合することができる1つまたは複数の追加の血液処理装置を含むことができる。モジュール式システムの装置は、同じ、類似の、または異なる設計のものであってもよいが、依然として普遍的な方法で血液循環アダプタに係合することが可能であり得る。例えば、これらの装置は、血液処理構成、機能性、可搬性、それらの組み合わせなどが異なる場合がある。本明細書において、普遍的とは、装置がその使用または本明細書に記載されている他の装置、アダプタ、およびモジュールとの互換性において限定されないということを意味する。装置は、2つ以上のタイプのアダプタと共に使用することができる場合に、普遍的である。例えば、インターフェースは、可搬式アダプタ、洗浄アダプタ、およびプライミングアダプタ、または異なる構成要素の別の組み合わせと係合することができる場合に、普遍的であると言える。
【0098】
モジュール式システムを設けることと、体外血液回路を患者に接続することと、可搬式血液回路アダプタを血液治療装置に係合させることと、血液循環アダプタと装置との間に透析液の流体連通を提供するために閉鎖システムを開くことと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むことができる方法が提供される。また、この方法は、処置を中断することと、アダプタを患者から接続解除することなく、アダプタを装置から係合解除することとを含むこともできる。この方法は、アダプタを同じ装置と再係合するか、またはアダプタを異なる装置に係合させることと、いずれにしてもアダプタを患者から接続解除することなく、同じ治療を再開するか、または異なる治療を開始することとをさらに含むことができる。アダプタは、2つの異なる血液治療装置の間の移行のために中間装置に係合させることができる。中間装置は、単に体外血液回路内の血液の循環を維持することができ、またはより大きな機能性を有するように構成することができる。
【0099】
可搬式血液回路アダプタは、体外血液回路チューブセット、アダプタハウジング、および閉鎖システムを備えることができる。体外血液回路チューブセットは、静脈ラインおよび動脈ラインを備えることができる。静脈ラインおよび動脈ラインの各々は、アダプタ端部および患者端部を含むことができ、各患者端部は、患者の血管アクセスへの挿入のための針を含むことができる。単針または二針システムを使用することができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,514,295号明細書、米国特許第4,702,829号明細書、米国特許第6,738,052号明細書、および米国特許第8,500,671号明細書を参照されたい。アダプタハウジングは、血液治療装置、例えば、血液を体外血液回路チューブセットを通して体外に圧送するように構成された血液ポンプを備える血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに係合するように構成されたモジュールコネクタを備えることができる。アダプタハウジングは、静脈ラインおよび動脈ラインのアダプタ端部をアダプタハウジングに固定するためのチューブコネクタを備えることができる。チューブコネクタは、モジュールコネクタと流体連通することができ、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間の遮断可能な流体流路を提供することができる。閉鎖システムは、アダプタハウジング内にまたはアダプタハウジング上に取り付けることができ、可搬式血液回路アダプタが血液治療装置から取り外されたときに、静脈ラインとモジュールコネクタとの間および動脈ラインとモジュールコネクタとの間の流体連通を遮断するように構成することができる。また、閉鎖システムは、可搬式血液回路アダプタが血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに接続されているときに、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成することもできる。また、可搬式血液回路アダプタは、例えば体外血液回路チューブセットと流体連通する、アダプタハウジング内にまたはアダプタハウジング上に取り付けられた抗凝固剤ディスペンサを含むこともできる。また、可搬式血液回路アダプタは、例えば、アダプタハウジング上に設けられた、またはアダプタハウジングに接続されたユーザインターフェースを備えることもできる。
【0100】
モジュールコネクタは、血液治療(処理)装置の相補的モジュール間コネクタと係合するように、または多くの異なる血液治療装置に係合するように構成することができる。係合は、スナップ嵌め接続、フックとループとの組み合わせ接続、ラッチ、ロック、圧入接続、摩擦嵌合接続、磁気結合接続、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBonenberger「The First Snap−Fit Handbook」(2nd.ed.,Hanser Publications,Inc.,Cincinnati,OH,2005)に記載されているような、スナップ嵌め接続を使用することができる。キーおよび/またはアクチュエータベースの機構が使用されてもよい。可搬式血液回路アダプタと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタを有する可搬式血液処理モジュールとを備えるモジュール式システムも提供される。例示的な実施形態では、可搬式血液回路アダプタにはラッチを設けることができ、可搬式血液処理モジュールにはラッチを捕捉するように設計された留め具を設けることができる。2つの構成要素の一方は磁石を有することができ、他方の構成要素は磁石が引き付けられる金属板を有することができる。他の相補的な接続が代わりに、または、併せて使用されてもよい。
【0101】
また、可搬式血液処理モジュールは、患者へのラインと患者からのラインとを含むモジュール血液回路を備えることもできる。患者へのラインは必ずしも患者までずっと延伸するとは限らず、代わりに、例えば可搬式血液回路アダプタの一部分である別の体外血液回路チューブセットの患者へのラインに流体接続することができる。また、可搬式血液処理モジュールは、血液ポンプを備えることもでき、モジュール血液回路の患者へのラインおよび患者からのラインの各々は、モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有する。血液ポンプは、モジュール血液回路、体外血液回路チューブセットを通って、患者から、および患者へと血液を循環させるように構成することができる。可搬式血液処理モジュールは、透析液回路および血液フィルタをさらに備えることができ、血液フィルタは、モジュール血液回路および透析液回路と流体連通することができる。血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。可搬式血液処理モジュールは、透析液回路と操作可能に連通する透析液ポンプ、透析液回路と流体連通する吸着剤カートリッジ、透析液回路と操作可能に連通するヒータ、それらの任意の組み合わせなどを備えることができる。可搬式血液処理モジュールは、電池式電源を備えることができる。
【0102】
本明細書に記載の可搬式血液回路アダプタおよび本明細書に記載の可搬式血液処理モジュールを備えるモジュール式システムを使用する方法が提供される。方法は、静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の針の各々を患者の血管アクセスポイントに接続することと、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールと係合することと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むことができる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。また、この方法は、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールから係合解除することと、次いで、針を血管アクセスポイントから引き抜くこととを含むことができる。
【0103】
可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールと堅固に係合していることを示すように構成された係合検証サブシステムを設けることができる。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールと堅固に係合しているときに、第1検出可能信号を生成するように構成することができる。可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールから係合解除されるときに、第2検出可能信号が生成される。第1検出可能信号および第2検出可能信号の各々は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを独立して含むことができる。
【0104】
本明細書に記載の可搬式血液回路アダプタと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタを備える非可搬式の第1ベースモジュール(「BM」)とを備えるモジュール式システムも提供される。第1ベースモジュールは、患者へのラインと患者からのラインとを含むベースモジュール血液回路と、第2血液ポンプと、透析液ポンプと、透析液回路とを備えることができる。第2血液ポンプは、ベースモジュール血液回路、体外血液回路チューブセットを通って、患者から、および患者へと血液を循環させるように構成することができる。透析液回路は、ベースモジュール血液回路および透析液回路と流体連通する血液フィルタを備えることができる。血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。透析液回路は、吸着剤カートリッジ、透析液回路と操作可能に連通するヒータ、透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成されている伝導度センサ、透析液回路内の透析液を計量するか、または透析液回路の一部分であり得るリザーバ内の透析液を計量するように構成された計量サブシステム、またはそれらの任意の組み合わせをさらに備えることができる。係合検証サブシステムが提供され得、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールと堅固に係合していることを示すように構成され得る。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールと堅固に係合しているときは第1検出可能信号を生成し、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールから係合解除されるときは第2検出可能信号を生成するように構成することができる。第1検出可能信号および第2検出可能信号の各々は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを独立して含むことができる。
【0105】
本明細書に記載のモジュール式システムを使用する方法もまた提供される。方法は、静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の針の各々を患者の血管アクセスポイントに接続することと、可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールと係合することと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むことができる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。本方法は、可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールから係合解除することと、患者から体外血液回路チューブセットを接続解除することなく、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールに係合させることとをさらに含むことができる。可搬式血液処理モジュールは、本明細書に記載されているようなものとすることができ、例えば、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタを含むことができる。可搬式血液処理モジュールは、
患者へのラインと患者からのラインとを含むモジュール血液回路と、第1血液ポンプとを備えることができる。モジュール血液回路の患者へのラインおよび患者からのラインの各々は、モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有することができる。血液ポンプは、モジュール血液回路、体外血液回路チューブセットを通って、患者から、および患者へと血液を循環させるように構成することができる。また、この方法は、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールから係合解除することと、例えば患者から体外血液回路チューブセットを接続解除することなく可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールに再係合させることとを含むこともできる。少なくとも1つの血液治療を再開することができる。場合によっては、この方法は、再係合して、中断または中止されていた元の治療と比較して異なる血液治療を患者に対して実施することを含むことができる。可搬式血液回路アダプタは、第1ベースモジュールから係合解除し、その後、アダプタの体外血液チューブセットから患者を接続解除することすらせずに、それによって少なくとも1つの血液治療が患者に実施される第2ベースモジュールと係合することができる。
【0106】
本明細書に記載の可搬式血液回路アダプタと、透析液回路、および、透析液回路と操作的に連通する第1透析液ポンプを備えるベースモジュールと、ベースモジュールから離れて(例えば、ベースモジュールから、少なくとも1フィート離れている、少なくとも5フィート離れている、少なくとも10フィート離れている、少なくとも20フィート離れている、少なくとも50フィート離れている、少なくとも100フィート離れている、または、何らかの他の距離だけ離れて)配置されている第1遠隔モジュールとを備えるモジュール式システムも提供される。第1遠隔モジュールは、第1血液ポンプと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタと、モジュール間コネクタと流体連通する局所血液回路とを備えることができる。第1血液ポンプは、局所血液回路と操作可能に連通することができる。透析液回路は、ベースモジュールから第1遠隔モジュールまで延在することができる。例えば、局所血液回路および透析液回路の両方と流体連通する第1血液フィルタも設けることができる。第1遠隔モジュールは遠隔ユーザインターフェースを含むことができ、ベースモジュールはベースモジュールユーザインターフェースを含むことができる。第1血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。第1遠隔モジュールは、取付具を備えていてもよく、第1血液フィルタは、取付具内に取り付けまたは他の様態で固定することができる。ベースモジュールは、吸着剤カートリッジ取付具、透析液回路と操作的に熱的連通しているヒータ、リザーバ、それらの任意の組み合わせなどを備えることができる。透析液回路は、吸着剤カートリッジを備えることができ、吸着剤カートリッジは、吸着剤カートリッジ取付具によって固定されるように構成することができ、またはその逆も可能である。第2透析液ポンプを、透析液回路と操作的に連通するように設けることができる。ベースモジュールは、透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサ、透析液を計量するように構成された計量サブシステム、それらの任意の組み合わせなどをさらに備えることができる。ベースモジュールおよび第1遠隔モジュールは、建物の異なる部屋、建物の異なる階層、または異なる建物に配置することができる。第2遠隔モジュールもシステムに含むことができ、ベースモジュールから遠隔に配置することができる。第2遠隔モジュールは、第2血液ポンプと、アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的な第2モジュール間コネクタと、第2モジュール間コネクタと流体連通する第2局所血液回路とを備えることができる。第2血液ポンプは、第2局所血液回路と操作的に連通することができる。透析液回路は、ベースモジュールから第2遠隔モジュールまで、例えば、第1遠隔位置へと延伸する配管と並列してまたは直列に延在することができる。
【0107】
本明細書に記載の他のシステムと同様に、可搬式血液回路アダプタ、ベースモジュール、および1つまたは複数の遠隔モジュールを備えるモジュール式システムに、係合検証サブシステムを設けることができる。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔モジュールまたは第2遠隔モジュールのいずれかと堅固に係合しているか否かを示すように構成され得る。係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔モジュールまたは第2遠隔モジュールと堅固に係合しているときは第1検出可能信号を生成するように構成することができ、独立して、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔モジュールおよび第2遠隔モジュールの両方から係合解除されるときは第2検出可能信号を生成するように構成することができる。また、そのようなモジュール式システムは、可搬式血液回路アダプタが別の遠隔モジュールと係合しているときに、1つの遠隔モジュールの使用をロックアウトするように構成された遠隔モジュールロックアウトサブシステムを備えることもできる。例示的な構成では、サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第2遠隔モジュールと係合しているときに第1遠隔モジュールの使用をロックアウトすることができ、その逆も可能である。
【0108】
この方法は、可搬式血液回路アダプタ、ベースモジュール、および1つまたは複数の遠隔モジュールを備えるモジュール式システムを使用することができる。この方法は、静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の各々を、例えば1つまたは複数の針を介して患者の血管アクセスポイントに接続することを含むことができる。次いで、可搬式血液回路アダプタを第1遠隔モジュールと係合させることができ、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することができる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。本方法は、少なくとも第1遠隔モジュールおよび第2遠隔モジュールを含むモジュール式システムを使用することができ、本方法は、静脈ラインおよび動脈ラインを患者の血管ポイントに接続することと、可搬式血液回路アダプタを第1遠隔モジュールと係合することと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することと、第1遠隔モジュールから可搬式血液回路アダプタを係合解除することと、体外血液回路チューブセットを患者から接続解除することなく、可搬式血液回路アダプタを第2遠隔モジュールと係合することとを含むことができる。
【0109】
モジュール式システムは、第1ベースモジュールおよび第1可搬式モジュールを備えることができる。第1ベースモジュールは、ドックを備えることができ、第1可搬式モジュールをドッキングするように構成することができる。第1可搬式モジュールは、例えば、可搬式体外血液回路モジュールとすることができる。第1ベースモジュールは、ベースモジュールハウジングと、一次透析液ポンプ、一次透析液ライン、および第1モジュール間コネクタを備える一次透析液回路とを備えることができる。第1可搬式モジュールは、第1ベースモジュールにドッキングしてドッキング構成において動作するように構成することができ、ドッキング解除構成において第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成することができる。第1可搬式モジュールは、第1可搬式モジュールハウジングと、第1可搬式モジュールハウジング内にまたは第1可搬式モジュールハウジング上に取り付けられた血液ポンプと、第1体外血液回路チューブセットと、第1モジュール間コネクタと相補的であり、ドッキング構成において第1モジュール間コネクタに接続するように構成されている第2モジュール間コネクタとを備えることができる。血液ポンプは、体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成することができ、チューブセットは使い捨て可能かつ交換可能とすることができる。一次透析液回路は、一次透析液ラインと流体連通する血液フィルタをさらに備えることができ、第1モジュール間コネクタは、血液フィルタと流体連通することができ、この場合、第2モジュール間コネクタは、体外血液回路チューブセットと流体連通することができる。血液フィルタは、例えば透析装置を含むことができる。一次透析液回路は、一次ヒータ、吸着剤カートリッジ、それらの任意の組み合わせなどをさらに備えることができる。一次透析液回路は、透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサ、透析液回路内の透析液を計量するように構成された計量サブシステム、二次ヒータ、それらの任意の組み合わせなどをさらに備えることができる。第1ベースモジュールは一次ユーザインターフェースを備えることができ、第1可搬式モジュールは、二次ユーザインターフェースを備えることができる。また、モジュール式システムは、第1可搬式モジュールを制御するように構成された中央制御ユーザインターフェースを含む中央制御サブシステムを備えることもできる。モジュール式システムは、移動通信装置のユーザインターフェースを含む移動通信装置を備えることができ、第1可搬式モジュールを制御するように構成することができる。
【0110】
体外血液回路チューブセットは、血液フィルタを含むことができ、血液フィルタは、血液フィルタを血液フィルタの血液側と血液フィルタの透析液側とに分離する膜を含むことができる。血液フィルタの透析液側は、第2モジュール間コネクタと流体連通することができ、一次透析液ラインは、第1モジュール間コネクタと流体連通することができる。体外血液回路チューブセットは、動脈ライン、血液フィルタ、および静脈ラインを備えることができ、動脈ラインおよび静脈ラインの両方が、血液フィルタの血液側と流体連通することができる。血液フィルタは、例えば透析装置であってもよい。
【0111】
第1可搬式モジュールハウジングは、第1モジュール間コネクタと第2モジュール間コネクタとの間のインターフェースにおいてベースモジュールハウジングと係合するように構成することができる。第1ベースモジュールハウジングは、第1モジュール間コネクタを少なくとも部分的に画定し、例えば第2モジュール間コネクタを含む第1可搬式モジュールハウジングの少なくとも一部分を受け入れて固定するように構成されているレセプタクルを備えることができる。2つのモジュールの間の接続は、フックとループとの組み合わせコネクタ、ラッチ、ロック、スナップ嵌めコネクタ、摩擦係合、磁気結合コネクタ、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。第1可搬式モジュールは、カート、車輪一式、車輪付きバッグ、ベルト、ウエストパック、ネックストラップ、ショルダーストラップ、ショルダーハーネス、バックパック、チェストパック、それらの任意の組合せなどを含むことができる。第1モジュール間コネクタは、ドッキング構成において開状態になり、ドッキング解除構成において閉状態になるように構成された1つまたは複数のバルブ、ハッチ、または他の閉鎖部を備えることができる。閉鎖部は、可搬式モジュールがベースモジュールから係合解除されるときに閉鎖部が閉じ、それによって、血液、透析液、またはその両方が第2モジュール間コネクタを通って逃げるのを防止するように構成することができる。第1モジュール間コネクタにも、同様の構成または同じ構成の閉鎖部を使用することができる。そのようなシステムとともに使用される体外血液回路チューブセットは、血液フィルタを備えることができる。血液フィルタは、血液フィルタを血液フィルタの血液側と血液フィルタの透析液側とに分離する膜を含むことができる。第1可搬式モジュールは、二次透析液ポンプを含む二次透析液回路を備えることができ、二次透析液回路は、血液フィルタの透析液側と流体連通することができる。第2モジュール間コネクタは、未使用透析液リザーバおよび使用済み透析液リザーバと流体連通することができ、二次透析液ポンプは、二次透析液回路に沿って透析装置と未使用透析液の瓶との間に配置することができる。
【0112】
第1モジュール間コネクタは第1電気コネクタをさらに備えることができ、第2モジュール間コネクタは第1電気コネクタと相補的な第2電気コネクタを含むことができる。第1可搬式モジュールは、電池式補助電源をさらに備えることができる。そのため、第1可搬式モジュールは、ドッキングされたときにベースモジュールによって給電され、ドッキング解除されたときにはその電池によって給電され得る。係合検証サブシステムが提供され得、第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールと堅固に係合しているときに、検出可能信号を生成するように構成することができる。検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。係合検証サブシステムは、第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールから係合解除されるときに、第2検出可能信号を生成するように構成することができる。第2検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、それらの任意の組み合わせなどを含むことができる。
【0113】
第2可搬式モジュールも設けることができ、第1可搬式モジュールと同様に、ドッキング構成において第1ベースモジュールとドッキングするように構成することができる。第2可搬式モジュールは、ドッキング解除構成において、第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成することができる。第2可搬式モジュールは、第2可搬式モジュールハウジングと、第2可搬式モジュールハウジング内にまたは第2可搬式モジュールハウジング上に取り付けられた第2血液ポンプと、第2体外血液回路チューブセットと、第1モジュール間コネクタと相補的であり、第1モジュール間コネクタに接続するように構成されている第3モジュール間コネクタとを備えることができる。第2血液ポンプは、第2体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成することができる。第3可搬式モジュールは、第2可搬式モジュールとは異なっており、第2可搬式モジュールがそのために構成されている治療とは異なる血液治療を患者に対して実施するように構成されている。
【0114】
モジュール式システムは、第1ベースモジュールと、第1可搬式モジュールと、第1可搬式モジュールをドッキングするように構成されたドックを備える第2ベースモジュールとを備えることができる。第1ベースモジュールおよび第2ベースモジュールは、建物の異なるそれぞれの部屋、建物の異なるそれぞれの階層、または異なるそれぞれの建物に配置することができる。第1ベースモジュールおよび第2ベースモジュールの一方または両方は、建物の異なるそれぞれの部屋、建物の異なるそれぞれの階層、または異なるそれぞれの建物に永続的に設置、例えば、配管することができる。第2ベースモジュールは、第1ベースモジュールの同じ属性、特徴、態様、構造、および機能のうちの1つまたは複数を含むことができる。第2ベースモジュールは、ドックを備えることができ、第1可搬式モジュールをドッキングするように構成することができる。第2ベースモジュールは、ベースモジュールハウジングと、一次透析液ポンプ、一次透析液ライン、およびそのモジュール間コネクタを備える一次透析液回路とを備えることができる。第2ベースモジュールは一次ユーザインターフェースを備えることができ、第1可搬式モジュールは、二次ユーザインターフェースを備えることができる。また、モジュール式システムは、第1可搬式モジュールを制御するように構成された中央制御ユーザインターフェースを含む中央制御サブシステムを備えることもできる。モジュール式システムは、移動通信装置のユーザインターフェースを含む移動通信装置を備えることができ、第1可搬式モジュールを制御するように構成することができる。第2ベースモジュールは、第1ベースモジュールとは異なることができ、第1ベースモジュールおよび第2ベースモジュールは、互いに同じまたは異なる血液治療を実施するように構成することができる。
【0115】
患者を、第1可搬式モジュールの一部分である第1体外血液回路チューブセットに接続することと、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させることと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含む方法が提供される。治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。この方法は、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することと、第2可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させることとをさらに含むことができる。場合によっては、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することができ、患者は、体外血液回路チューブセットを介して患者に接続された第1可搬式モジュールと共に移動することができ、第1可搬式モジュールを、第2ベースモジュールと係合することができる。第2ベースモジュールは、例えば、第1ベースモジュールから、少なくとも5フィート離れている、少なくとも10フィート離れている、少なくとも50フィート離れている、少なくとも100フィート離れている、または、何らかの他の距離だけ離れているなど、第1ベースモジュールニア治して遠隔して配置することができる。患者が第1体外血液回路チューブセットに接続されたままで、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することができ、第1可搬式モジュールを、第2ベースモジュールと係合することができる。位置の切り替えの間、患者は、第1体外血液回路チューブセットに接続されたままにすることができる。例えば、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含む治療など、第2血液治療を患者に対して実施することができる。また、この方法は、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除することと、第1ベースモジュールまたはその他のベースモジュールとは独立して、第1可搬式モジュールを使用して、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むこともできる。少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、アフェレーシス、それらの任意の組み合わせなどを含み得る。
【0116】
この方法は、患者を第1体外血液回路チューブセットに接続することと、第1ベースモジュールとは独立した第1可搬式モジュールを使用して、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することと、第1体外血液回路チューブセットから患者を接続解除することなく、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させることとを含むことができる。第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールに係合しているかまたはドッキングされている間に、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することができる。
【0117】
体外血液回路用の可搬式血液循環ユニットも提供される。可搬式血液循環ユニットは、血液治療装置に係合するように構成されているハウジングと、ハウジング内にまたはハウジング上に取り付けられ、体外短絡血液回路に解放可能に係合し、体外短絡血液回路を介して血液を循環させるように構成されたユニット血液ポンプとを備える。電池式電源が、ユニット血液ポンプに宮殿するように構成され得る。ユニット血液ポンプと解放可能に係合される体外短絡血液回路を設けることができる。また、可搬式血液循環ユニットは、第1モジュール間コネクタを含むこともできる。
【0118】
血液治療装置は、体外血液回路を介して体外で血液を患者から、および患者へと圧送するように構成された血液ポンプを備えることができる。体外短絡血液回路およびハウジングは、バイパス動作モードであって、血液治療装置とは独立して、可搬式血液循環ユニットが血液治療装置と係合せず、血液が患者へと、および患者から体外短絡血液回路を介して循環するバイパス動作モードを提供するように共に構成することができる。第1モジュール間コネクタは、可搬式血液循環ユニットを血液治療装置に接続し、体外短絡血液回路と血液治療装置のベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成するように構成することができる。
【0119】
可搬式血液循環ユニットおよび血液治療装置を含む組み合わせも提供される。この組み合わせでは、血液治療装置は、ベースモジュール血液回路と、血液治療装置のモジュール間コネクタに相補的であり、これに接続するように構成された第2モジュール間コネクタとを備えることができる。モジュール間コネクタは、互いに接続して、可搬式血液循環ユニットを血液治療装置に接続し、体外短絡血液回路とベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成することができる。第1モジュール間コネクタおよび第2モジュール間コネクタは、接続されると、血液が患者に、および患者から、体外短絡血液回路およびベースモジュール血液回路を介して循環する全血液循環動作モードが提供されるように構成することができる。
【0120】
使用時に、体外短絡血液回路を患者に接続することと、第1モジュール間コネクタを、相補的な第2モジュール間コネクタを有する血液治療装置に係合させることと、血液治療装置から可搬式血液循環ユニットを係合解除することと、その後、(i)第1モジュール間コネクタを第2血液治療装置に係合させるか、または(ii)第1モジュール間コネクタを血液治療装置に再係合させることとを含むことができる方法が提供される。
【0121】
少なくとも2つの異なる血液治療装置のそれぞれの装置ハウジングと交互に係合するように構成されたアダプタハウジングを備えることができる可搬式血液循環アダプタが提供され、各装置は、血液を体外に圧送するように構成された別個の血液ポンプを備える。また、血液循環アダプタは、アダプタハウジングに取り付けられた体外血液回路を含むことができる。交互に、体外血液回路は、それぞれの血液ポンプと係合するように構成することができる。体外血液回路は、すべて互いに流体連通している動脈血ライン、静脈血ライン、および血液フィルタを備えることができる。血液フィルタは、少なくとも2つの異なる血液治療装置内のそれぞれの透析液回路と交互に流体連通するように構成することができる。血液フィルタは、例えば透析装置であってもよい。
【0122】
血液循環アダプタは、(i)血液循環アダプタがそれぞれの血液治療装置から係合解除されるときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間の流体連通を遮断し、(ii)血液循環アダプタが血液治療装置に係合するときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間を流体連通させるように構成された閉鎖システムをさらに備えることができる。閉鎖システムは、例えば、血液循環アダプタがそれぞれの血液治療装置の1つと係合するときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間の流体連通を交互に提供するように構成された複数の第1バルブを含む第1バルブセットを備えることができる。代わりに、血液流の代わりに透析液流の流体連通のために構成された血液循環アダプタを使用することができ、血液循環アダプタは、血液流による流体連通のために構成されたアダプタの1つまたは複数の構成要素を含むかまたは共有することができる。したがって、「血液側」および「透析液側」の両方のアダプタが、本発明の一部分である。所与のアダプタは、体外血液回路、透析液回路、またはその両方を介して血液治療装置と流体連通するように構成することができる。アダプタは、血液側または透析液側アダプタとして専用にすることもでき、2つのアダプタ間で転換可能にすることもできる。
【0123】
血液循環アダプタを使用する方法および血液循環アダプタを備えるシステムも提供される。アダプタ透析液回路と、体外血液回路およびアダプタ透析液回路と流体連通する血液フィルタとをさらに備える血液循環アダプタを備えることができるモジュール式システムが提供される。アダプタ透析液回路は、例えば少なくとも、透析装置の透析側を含むことができる。また、モジュール式システムは、血液ポンプおよび装置透析液回路を含む血液治療装置を備えることもできる。装置は、血液循環アダプタと係合し、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施するように構成することができる。モジュール式システムは、アダプタ透析液回路と装置透析液回路との間を流体連通させるように構成された閉鎖システムをさらに含むことができる。モジュール式システムは、血液循環アダプタに係合することができる1つまたは複数の追加の血液処理装置を含むことができる。モジュール式システムの装置は、同じ、類似の、または異なる設計のものであってもよいが、依然として普遍的な方法で血液循環アダプタに係合することが可能であり得る。例えば、これらの装置は、血液処理構成、機能性、可搬性、それらの組み合わせなどが異なる場合がある。
【0124】
モジュール式システムを設けることと、体外血液回路を患者に接続することと、可搬式血液回路アダプタを血液治療装置に係合させることと、血液循環アダプタと装置との間に透析液の流体連通を提供するために閉鎖システムを開くことと、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することとを含むことができる方法が提供される。また、この方法は、処置を中断することと、アダプタを患者から接続解除することなく、アダプタを装置から係合解除することとを含むこともできる。この方法は、アダプタを同じ装置と再係合するか、またはアダプタを異なる装置に係合させることと、いずれにしてもアダプタを患者から接続解除することなく、同じ治療を再開するか、または異なる治療を開始することとをさらに含むことができる。アダプタは、2つの異なる血液治療装置の間の移行のために中間装置に係合させることができる。中間装置は、体外血液回路内の血液の循環を維持することができ、またはより大きな機能性を有するように構成することができる。
【0125】
ここで図面を参照すると、
図1Aは、本発明によるベースモジュールまたは可搬式モジュールと係合するように構成された第1アダプタ(可搬式血液回路アダプタ)20の斜視図である。
図1Bは、
図1Aに示す第1アダプタ20の上面(平面)図である。
図1Cは、
図1Aに示す第1アダプタ20の底面図である。
図1Dは、血液ポンプ係合ループが切り取られた、
図1Aに示された第1アダプタ20の背面図である。
図1Eは、
図1Aに示す第1アダプタ20の左側面図である。
【0126】
第1血液ラインセット48は、患者、第1可搬式アダプタ20、第1可搬式アダプタ20と係合した血液処理装置(
図1A〜1Hには示されていない)、またはそれらの何らかの組み合わせの間で血液を搬送するように構成される。第1血液ラインセット48は、第1静脈ライン50、動脈ライン52、および係合ループ62を含むことができる。静脈ライン50は、患者端部54からアダプタ端部56まで延伸する。動脈ライン52は、患者端部58からアダプタ端部60まで延伸する。係合ループ62は、アダプタ本体26から(例えば、静脈ラインおよび動脈ラインに対向する側から)延伸する。
【0127】
係合ループ62は、血液処理装置の表面上のポンプ、例えば蠕動ポンプに係合するように構成される。血液ポンプが、血液処理装置のハウジングの内部に配置されている場合には、係合ループ62は変更または省略することができる。第1血液ラインセット48および係合ループ62は、別々にパッケージングされてもよいし、一緒に供給されてもよい。いくつかの例では、第1血液ラインセット48、係合ループ62、またはその両方は、アダプタ20に接続されている間にパッケージングまたは供給される。
【0128】
第1血液ラインセット48の個々の部分、ライン、チューブ長さなどは、別個の構成要素であってもよく、または1つまたは複数の連続したチューブを形成してもよい。第1血液ラインセット48は、ハウジング22と全体的または部分的に一体化することができ、または別個の構成要素とすることができる。血液ラインセット48およびハウジング22は、滅菌された状態で供給することができる。第1可搬式アダプタ20は、滅菌された形態で供給することができる。滅菌を助け、汚染を避けるために、取り外し可能なエンドキャップをチューブ端部に含めることができる。アダプタは、個別に、または2つ以上のアダプタのセットでパッケージングすることができる。
第1アダプタのハウジング22は、個々のまたは別々のパッケージにおいて複数のアダプタを積み重ねることができるように積み重ね可能に構成することができる。パッケージには乾燥剤を含めることができる。日付、有効期限、滅菌、および/または汚染インジケータを、パッケージの中または上に配置することができる。例えば、変色タイプインジケータが、パッケージに含まれ得、例えば、滅菌、汚染、湿度、空気漏れ、および/または所定期間の経過に応答して色を変えるように構成することができる。第1可搬式アダプタ20、その任意の構成要素、または本明細書に記載されたその他の構成要素またはデバイスは、1つまたは複数のスキャン可能タグ、例えば、バーコード(1次元、2次元など)、無線周波数識別(RFID)タグ、英数字コード、カラーコード、赤外線コード、記号コードなどを含むことができる。
【0129】
第1可搬式アダプタ20は、ユーザのアダプタの取り扱いおよび移動を助けるための1つまたは複数の要素(例えば、第1ハンドル64および第2ハンドル66)を含むことができる。例えば、第1ハンドル64は、円形の断面を有し、幅が広く、浅く、第1右傾斜面44から延伸するほぼU字形の構造を有するように示されている。同様に、第2ハンドル66は、第1アダプタ本体の左傾斜面42を延伸して示されている。ハンドルの設計、数、タイプおよび配置は、ユーザおよび/または第1可搬式アダプタ20が係合するように設計された機械に対応するように変更することができる。ハンドルは固定または取り外し可能であってもよい。これらの図は、第1上面46から延伸する第1ハンドル64および第2ハンドル66を示しているが、他の構成も可能である。例えば、第1ハンドル64および第2ハンドル66の一方または両方は、第1上面46へとまたはその下に延伸することができる。ハンドルの構成(例えば、高さ、位置、デザインおよび/または角度)は、ユーザまたは環境の必要性に適合するように変更することができる。例えば、ハンドルは、チューブ、可搬式アダプタ20と係合した機械、および/または患者による合併症を最小化または防止するように構成することができる。
【0130】
基部24は、例えば、直方体として示され、本体は、例えば四角錐台として示される。基部24は、それぞれ、基部前側面28、基部後側面30、基部左側面32、および基部右側面34を含む。本体26は、それぞれ、対応する第1アダプタ前傾斜面38、アダプタ後傾斜面40、アダプタ左傾斜面42、およびアダプタ右傾斜面44を有する。側面は連続的または断続的であってもよく、隣接する側面の間に直線または曲線の移行部があってもよい。移行部は面取りされてもよく、または丸みを付けられてもよい。図面に示されている第1可搬式アダプタ20の幾何学的形状は、例示的なものに過ぎない。第1可搬式アダプタ20は、その機能的使用、ならびに、ベースモジュール、可搬式モジュール、遠隔モジュール、および他の互換性のあるデバイスおよび装置との係合を可能にする任意の適切な幾何学的形状を有することができる。本明細書に記載される場合、遠隔とは、ベースモジュール、可搬式モジュール、または遠隔モジュールが相互作用する他の遠隔モジュールから、例えば、少なくとも1フィート離れている、少なくとも5フィート離れている、少なくとも10フィート離れている、少なくとも20フィート離れている、少なくとも50フィート離れている、少なくとも100フィート離れている、または、何らかの他の距離だけ離れているなど、離間されているモジュール式構成要素を意味する。遠隔モジュールは、可搬式または非可搬式であってもよく、遠隔電源に依拠してもよく、電池式であってもよい。ベースモジュールとは、持ち運びおよび移動が意図されていない非可搬式の設備を意味する。ベースモジュールは、ベース位置に永久的に設置されるように、配線接続、配管などされていてもよい。本発明の可搬式モジュールは、ベースモジュール、遠隔モジュール、または他の可搬式モジュールに持ちこみ、接続することができ、遠隔電源に依拠してもよく、電池式であってもよい。ハウジングの幾何学的形状は、直線、曲線、またはその両方にすることができる。アダプタハウジング基部24および本体26のそれぞれの側面は、例えば、基部24および本体26の区別がつかないように連続した側面とすることができる。基部24および本体26は、別個の要素または特定の境界を有しない要素であってもよい。すなわち、基部側面および本体側面が両方とも第1上面46に対して垂直であるか、または、第1上面46に対して角度を付けられており、垂直でないように、例えば、ハウジング22の全体が直角プリズムまたは四角錐台であってもよい。
【0131】
また、第1上面46は、第1データポート90と、第2データポート92と、第1カードリーダ94とを含む。これらの構成要素のサイズ、タイプ、配置、および数は変更することができる。例えば、単一のデータポートを提供または省略することができる。任意の数のデータポートを設けることができ、例えば、0個〜約10個もしくは1個〜5個、または2個,3個もしくは4個のデータポートを設けることができる。データポート90,92は、十分な性能およびデータ転送能力を有する様々な接続(例えば、ユニバーサルシリアルバス(UBS)またはFIREWIRE接続)を使用することができる。第1カードリーダ94は、任意の適切なカードタイプ、例えばSDカードを受け入れることができる。このカードは、患者の識別、処方またはプロトコルの識別、血液処理処置に対する支払いなどに使用することができる。いくつかの例では、カードリーダ94は省略されている。他の例では、アダプタ20は、カードリーダ94および1つまたは複数のデータポート90,92を使用して動作する。
【0132】
他のユーザインターフェースまたは制御インターフェースも使用できる。例えば、血液処理装置の制御インターフェース、パーソナル(移動体)通信デバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、および/またはスマートウォッチ)、および/または中央制御ステーションのインターフェースを、ユーザインターフェース86に代えてまたは加えて使用することができる。
【0133】
第1可搬式アダプタ20は、単独で、または血液処理装置と組み合わせて、ロックシステム70を含むことができる。
図1Aおよび
図1Dは、第1ボルト穴72、第2ボルト穴74、第3ボルト穴76、および第4ボルト穴78を含むロックシステム70を示す。アダプタ係合検証サブシステム80が、第1可搬式アダプタ20の一部分として、および/または第1可搬式アダプタ20と係合する血液処理装置の一部分として提供され得る。アダプタ係合検証サブシステム80は、随意選択により、第1可搬式アダプタ20と血液処理装置との間の係合に関する情報を検出するための1つまたは複数のセンサ(例えば、圧力変換器、フォトセル、接触センサ、電気センサなど)を含んでもよい。アダプタ係合検証サブシステム80は、第1可搬式アダプタ20が血液処理装置に堅固に係合し、それによって、血液処理が開始または再開できるか否かを示すために、ロックシステム70とは独立に動作するか、またはロックシステム70と操作的に通信することができる。アダプタ係合検証サブシステム80は、(例えば、第1可搬式アダプタ20が血液処理装置から係合解除される場合に)係合情報を検出、識別、および/または指示することもできる。いくつかの例では、他の構成要素(例えば、モジュール、システム、サブシステム、および/またはステーション)が、この係合情報を使用して、第1可搬式アダプタ20を安全に取り外すことができるか否かを識別し、または、血液処理を妨げることができる。
【0134】
アダプタ検証サブシステム80は、1つまたは複数の視覚、可聴または触覚信号を使用して係合情報を中継することができる。例えば、インジケータ(例えば、第1上面46上のLED82)が、係合を視覚的に知らせることができる。異なるインジケータおよび/または指示(例えば、LED82と色が異なるLED84)が、係合解除を視覚的に知らせることができる。
【0135】
代替的にまたは付加的に、ユーザインターフェース86が、アダプタ20が係合しているかまたは係合解除しているかを表示することができる。いくつかの例では、ユーザインターフェース86は
第1上面46上に設けられているが、ユーザインターフェース86は省略されてもよく、または第1
上面46から位置決めし直すことができる。ユーザインターフェース86のスクリーンまたは構成要素のサイズ、タイプ、配置、および数は変化してもよい。ユーザインターフェース86は、タッチスクリーンディスプレイまたは単に液晶もしくはLEDディスプレイを備えてもよい。ユーザインターフェース86は、例えば、血液処理動作モードの表示および/または制御、処理ステップ/段階の表示、警告の表示、および/またはユーザ選好の表示などの様々な機能を有することができる。
【0136】
第1血液ラインセット48は、第1アダプタ血液回路の全部または一部を占めることができる。第1血液ラインセット48は、第1ポート102、第2ポート104、第3ポート106、および第4ポート108において
第1アダプタのハウジング22を出入りする。第1血液ラインセット48は、第1アダプタ本体26内で第1可搬式アダプタ20を出入りするように示されているが、これは単なる例示である。ポートの配置は、第1可搬式アダプタ20の様々な実施形態および用途に適合するように、位置および数を変えることができる。
【0137】
第1底面110が
図1Cに示されている。電池パネル112は、再充電可能であるかまたは一回使用であるかにかかわらず、1つまたは複数の電池、燃料電池、または他のエネルギー源を含む凹部を覆うことができる。電源凹部116に設置された電源コネクタ114を介して第1可搬式アダプタ20に電力を供給することもでき、例えば、AC電源出力から直接的に、電力ケーブルを介して間接的に、血液処理装置のインターフェースを通じて間接的に、または別の供給源から電力が供給されてもよい。データコネクタ118を、例えば、第1底面110のデータ凹部120内に設置することができる。単一のアダプタデータコネクタのみが示されているが、例えば、第1データポート90、第2データポート92、および随意選択により第1カードリーダ94の各々に1つずつ、複数のそのようなコネクタが設けられてもよい。アダプタデータコネクタは、直接コンピュータに、データケーブルを介して間接的に、血液処理装置のインターフェースを通じて、または別の経路を通じて接続することができる。別個の電源コネクタおよびデータコネクタの代わりに、またはそれに加えて、共通の電源/データコネクタを使用することもできる。電源コネクタ114および/またはデータコネクタ118は省略することができ、例えば、第1アダプタの第1データポート90または第2データポート92を介して電力および/またはデータを供給することができる。誘導電源/転送および/または無線データ接続を設けることができる。
【0138】
抗凝固剤ディスペンサ122を、第1底面110の抗凝固剤凹部124に設置することができる。抗凝固剤ディスペンサ122は、1種以上の抗凝固剤、例えば、ヘパリン、クエン酸塩、キレート剤、および/またはクマリン系薬剤を含むシリンジであってもよい。第1血液ラインセット48を含む第1アダプタ血液回路内に、例えば第1血液ラインセット48内の第1アダプタハウジング22を通過する点において、例えば、第1アダプタハウジング22内の血液ラインセット48への流体連通を通じて、抗凝固剤を施与することができる。抗凝固剤ディスペンサ122は、手動で、またはシステムのアクチュエータによって作動させることができる。いくつかの例では、第1可搬式アダプタ20はアクチュエータを含む。他の例では、第1可搬式アダプタ20は、アクチュエータを備えた血液処理機械に取り付けられる。抗凝固剤ディスペンサ122は、省略されてもよく、例えば、血液処理装置の表面に取り付けられ、および/または第1血液ラインセット48への補助チューブに取り付けられたものなど、別の抗凝固剤ディスペンサと交換、またはそれによって補完することができる。
【0139】
電源凹部116、データ凹部120、および抗凝固剤凹部124に加えて、第1底面110に配置された2つの他の凹部が示されている。これらの凹部は、位置決め凹部、例えば第1位置決め凹部126および第2位置決め凹部128を含むことができる。任意の適切な数、タイプ、または構成の凹部を使用することができ、または凹部を完全に省略することができる。第1位置決め凹部126および第2位置決め凹部128は、例えば、同様の形状およびサイズであるが、約90度オフセットされて示されている。いくつかの例では、位置決め凹部はオフセットなしで提供されてもよく、またはオフセットされたおよび/または非対称の位置決め凹部を有する1つまたは複数の平面に関して対称であってもよい。他の例では、血液治療装置上の突起が、第1位置決め凹部126および第2位置決め凹部128と位置整合する。これらの突起部および凹部はともに、可搬式アダプタ20が誤って配向される(例えば、逆さまになる)ときに接続を防止するのに役立つ。
【0140】
第1位置決め凹部126には、コネクタ130が示されている。コネクタ130は、流体の流れ(例えば、第1可搬式アダプタ20と血液処理装置との間の血液および/または透析液の流れ)のための流体接続を提供する。コネクタ130は、第1可搬式アダプタ20からの液体流のための出口ポート132と、第1可搬式アダプタ20への液体流のための入口ポート134とを含むことができる。コネクタ130は、例えば、第1可搬式アダプタ20と血液処理装置との間の血液流または透析液の流れを可能にすることができる。
【0141】
用語「出口」および「入口」は、ここでは説明を容易にするために使用される。本明細書に記載された任意のデバイスに出入りする流体の流れは逆転されてもよいことを理解されたい。出口ポート132および入口ポート134の位置決めおよび/または機能は、例えば、第1可搬式アダプタ20と流体連通する、および/または第1アダプタ血液回路と流体連通する1つまたは複数のポンプの構成によって、変更または逆転されてもよい。
【0142】
図1Fは、
図1Aに示されるアダプタの一部分の拡大図であり、
図1Bに示される線A−Aに沿ったアダプタのモジュール間コネクタ130の詳細を示す。
図1Gは、
図1Bの線A−Aに沿ったアダプタの断面図である。
図1Gでは、第1位置決め凹部126が見える。
図1Hは、
図1Bの線B−Bに沿った断面図であり、第2位置決め凹部128が見える。出口ポート132および入口ポート134に加えて、モジュール間コネクタ130は、出口コネクタ136および入口コネクタ138を含む。出口コネクタ136および入口コネクタ138は、第1血液ラインセット48の構成要素とすることができ、かつ/またはそれと係合することができる出口コネクタ140および入口コネクタ142をそれぞれ含むことができる。複数のチューブコネクタは、単にハウジング22内の通路であってもよく、またはこのような通路を通過する別個のチューブであってもよい。出口コネクタ136および入口コネクタ138は、出口バルブ144および入口バルブ146をそれぞれ含むことができる。出口バルブ144および入口バルブ146は、それぞれ出口バルブアクチュエータ148および入口バルブアクチュエータ150によって、またはそれらを介して制御することができる。出口バルブ144および入口バルブ146と相補的なバルブを、第1可搬式アダプタ20に取り付けられた血液処理装置の表面または内部に設けることができる。
【0143】
任意のタイプのバルブおよび/またはアクチュエータを使用することができる。例えば、相補的Oリング接続部と結合されたばね作動のトラップドアバルブを使用することができる。バルブの例は、液圧バルブ、空気圧バルブ、手動バルブ、ソレノイドバルブ、モータバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブ、ディスクバルブ、クラッパバルブ、チェックバルブ、チョークバルブ、ダイヤフラムバルブ、ゲートバルブ、グローブバルブ、ナイフバルブ、ニードルバルブ、ピンチバルブ、ピストンバルブ、プラグバルブ、ポペットバルブ、スプールバルブ、膨張バルブ、圧力バルブ、コーンバルブ、ダックビルバルブ、マルチターンバルブ、1/4回転式バルブ、ストレーナバルブ、アングルバルブ、軌道バルブ、ベローズシールバルブ、自動バルブ、再循環バルブなどを含む。一方向、二方向、三方向、四方向、および類似のバルブを使用することができる。バルブは、電気的制御、有線制御、無線制御、機械的制御、空気圧制御、液圧制御、または他の制御、それらの任意の組み合わせなどによって、第1可搬式アダプタ20、血液処理装置および/または中央制御センターを介して制御することができる。このような接続タイプは、本明細書で説明するその他のバルブまたは他のアクチュエータにも適用可能である。
【0144】
図2は、例えば、閉鎖システムを示す、
図1A〜
図1Hに示す第1可搬式アダプタ20を受け入れるように構成された血液処理装置インターフェース220の斜視図である。血液処理装置インターフェース220は、血液処理装置の装置前面222に配置することができる。インターフェースレセプタクル224は、第1可搬式アダプタ20または別の互換性アダプタを受け入れるように構成されたレセプタクル凹部226を含むことができる。レセプタクル凹部226は、1つまたは複数の引き込み可能ボルト(例えば、ボルト232,234,236、および238)を備えた後面228および側面230を含む。ボルト232,234,236、および238は、対応するボルト穴72,74,76、および78に係合する。ボルト232,234,236、および238は、伸長位置で示されている。第1可搬式アダプタ20を取り付けるために、ボルト232,234,236および238は、可搬式アダプタ20が正確に位置決めされるまで引き込まれ、その後、作動されて第1可搬式アダプタ20内に伸長し、取り付けられると固定する。ロックシステム70が使用されている場合、またはロックシステム70が省略されている場合は、ボルトおよび/またはボルト穴を省略することができる。
【0145】
相補的な電源コネクタ240、相補的データコネクタ242、第1位置決め突起244、第2位置決め突起246、ならびに前面248および249を含む、いくつかの構成要素がレセプタクル後面228内に示されているか、またはそこから延伸する。これらの構成要素は、
図1Cに示されるように、第1可搬式アダプタ20の電源コネクタ114、データコネクタ118、第1位置決め凹部126、および第2位置決め凹部128とそれぞれ相補的である。別個の相補的な電源コネクタおよびデータコネクタの代わりに、またはそれに加えて、共通の相補的な電源/データコネクタを使用することもできる。本明細書に記載される相補的な構成要素は、例えば、対応する雄型/雌型設計を有することができ、または代替的な設計を有することができる。相補的な関係を維持しながら、雄型設計を有するように示された構成要素は、代替的に、雌型設計を有してもよく、その逆も可能である。介在する配線、チューブ、および/またはハウジングを有するまたは有しない補助コンバータを用いて、相補性を提供することができる。
【0146】
第1位置決め突起244には、相補的なモジュール間コネクタ250が配置されている。相補的なモジュール間コネクタ250は、モジュール間コネクタ130と相補的である。これらの2つのコネクタは、直接的にまたは1つもしくは複数の接続ラインおよび/もしくは他の構成要素を介して接続することができる。相補的なモジュール間コネクタ250は、出口コネクタ136および入口コネクタ138とそれぞれ相補的な入口ポート252および出口ポート254を含む。
【0147】
インターフェースレセプタクル224の上方では、血液ポンプ270が、装置前面222上に取り付けられ、そこから延伸している。血液ポンプ270は、ポンプフレーム272と、
係合ループ62(
図1A、
図1B、
図1E、
図1G、および
図1H)を受け入れるように構成されたチューブループ係合トラック274と、血液ポンプロータ276とを含む。血液ポンプロータ276は、血液ポンプ軸278を中心として回転するように構成される。血液ポンプロータ276は、血液ポンプロータの第1端部284および血液ポンプロータの第2端部286にそれぞれ位置決めされた第1血液ポンプヘッド280および第2血液ポンプヘッド282を含むことができる。血液ポンプ270は、蠕動ポンプとして示されており、蠕動ポンプであってもよいが、蠕動ポンプに代えてまたはそれに加えて、例えば、容積型ポンプ、回転式容積型ポンプ、往復式容積型ポンプ、リニア式容積型ポンプ、ギアポンプ、スクリューポンプ、ベーンポンプ、スクロール圧縮機、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ピストンポンプ、ロータリーローブポンプ、プログレッシブキャビティポンプ、液圧ポンプ、可撓性羽根車ポンプ、インパルスポンプ、水槌ポンプ、速度ポンプ、遠心ポンプ、軸流ポンプ、斜流ポンプ、エダクタ−ジェットポンプ、重力ポンプ、バルブ付きポンプ、バルブレスポンプなどの他の種類のポンプが使用されてもよい。代替的にまたは付加的に、血液ポンプ270は、血液治療装置のハウジング内に全体的または部分的に位置決めすることができる。
【0148】
血液処理装置インターフェース220の構造的性質は、血液治療(処理)処置に使用するために、インターフェースの、第1可搬式アダプタ20とだけでなく、本発明の他の代替的なアダプタとの係合を可能にする。したがって、その使用が単一のタイプのアダプタのみでの使用に限定されないため、本明細書では血液処理装置インターフェース220が普遍的として参照される。血液処理装置インターフェース220は、処置または使用の間に血液処理装置を洗浄および/または滅菌することができるように、洗浄アダプタと係合することができる。同様に、プライミングアダプタは、プライミングシーケンスのために係合させることができる。血液処理装置インターフェース220の汚染を最小化または防止するために、使用の間のカバーとして、洗浄アダプタまたは他のアダプタを留置することもできる。普遍的であるため、血液処理装置インターフェース220は、これらの他のタイプのアダプタとも接続することができる。
【0149】
血液処理装置インターフェース220は、保護のために、例えば、ヒンジ式、スライド式、スナップ嵌めなどのカバーを備えることができる。第1可搬式アダプタ20および血液処理装置インターフェース220の表面は、例えば使用前および使用後の汚染を最小化または防止するために、1つまたは複数の抗菌性化合物、組成物、フィルム、粒子などで処置することができる。第1底面110も同様に処置することができる。カバーモジュールが、血液処理装置を保管するために使用され得、例えば第1底面110と同様の底面を含み、126および128に類似するが、別様に、ロックシステム70の随意選択によるボルト穴または代替的な構成要素とは別のブランクまたは中実のハウジングを有する、アダプタの第1位置決め凹部およびアダプタの第2位置決め凹部を有する。
【0150】
図3Aは、第1BM320の血液処理装置インターフェース220上に取り付けられた第1可搬式アダプタ20を含む第1モジュール式システム310の斜視図である。第1BM320は、第1BMユーザインターフェース324がその上に位置決めされ得る第1BMハウジング322を含む。代替的または付加的なユーザインターフェースが含まれてもよい。第1BM320は、第1可搬式アダプタ20内の血液および/または透析液回路と相互作用し、それらを完結させ、および/または補完する第1BM血液回路326および第1BM透析液回路328を含むことができる。患者からの血液が、第1アダプタ血液回路(係合ループ62を含む)と第1BM血液回路326の両方を通過することができる。これらの2つの回路は、共通のまたは主要な体外血液回路を形成すると考えることができる。第1BM血液回路326は、血液フィルタ取付具332によって第1BMハウジング322に固定することができる血液フィルタ330を含むことができる。血液フィルタ330は、例えば、血液および/または透析液をその内部を通して流すことを可能にする透析装置とすることができる。血液フィルタ330は、血液入口ポート334、血液出口ポート336、透析液入口ポート338、および透析液出口ポート340を含むことができる。血液フィルタ入口ライン342、血液フィルタ出口ライン344、透析液入口ライン346、および透析液出口ライン348が、血液フィルタ330のそれぞれのポートから、および、それぞれのポートへと延伸することができる。また、これらのラインは、それぞれ、第1BMハウジング322の中および/または上の、第1BMの血液のフィルタ出口ポート350、第1BMのフィルタからの血液の入口ポート352、第1BMの透析液のフィルタ出口ポート354、および第1BMのフィルタからの透析液の入口ポート356に接続することもできる。
【0151】
図3Aの部分的に切断された性質は、BM320の第1BM内部358を示す。第1BM透析液リザーバ360、第1BM透析液計量サブシステム362、および第1BM透析液ヒータ364が、第1BM内部358に配置される。透析液は、第1BM透析液リザーバ入口ライン366を通って第1BM透析液リザーバ360に流入し、第1BM透析液リザーバ出口ライン368を通ってリザーバ360から流出することができる。第1BM一次透析液ポンプ370および第1BM二次透析液ポンプ372が、それぞれ第1BM透析液リザーバ出口ライン368および第1BM吸着剤入口ライン374上に位置することができ、かつ/またはそれらと流体連通することができる。
【0152】
第1BM320は、例示のみを目的として、吸着剤ベースの血液処理装置として
図3Aに示されている。第1ベースモジュールは、代替的にまたは付加的に、シングルパス透析液ベースの血液処理装置であってもよい。第1BM吸着剤入口ライン374は、第1BMの透析液から吸着剤への出口ポート376を通って吸着剤カートリッジ378へと通過することができる。吸着剤カートリッジ378を通過した透析液は、吸着剤出口ライン380を通って第1BMハウジング322に戻ることができ、第1BMの吸着剤から透析液への入口ポート382を通過することができる。吸着剤カートリッジ378は、
図3Aにおいては第1BMハウジング322の外部の付属品プラットフォーム384上に取り付けられて示されているが、代替的に、部分的または全体的に、第1BMハウジング322の内部に配置されてもよい。吸着剤カートリッジ378は、吸着剤カートリッジ取付具386を使用して、付属品プラットフォーム384に直接または吸着剤カートリッジ計量サブシステム388を介して固定することができる。吸着剤カートリッジ378は、透析液から所望の電解質またはそのレベルを除去することができるため、濃縮電解質を含むことができる電解質供給源390を付属品プラットフォーム384上に含めることができ、または、代替的に、部分的または全体的に第1BMハウジング322の内部に配置することができる。濃縮電解質は、第1BMハウジング322内の第1BM電解質入口ポート394を通過することができる電解質ライン392を介して、第1BM透析液回路328に移送することができる。使用され得る吸着剤および電解質の構成要素およびシステムは、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,784,668号および米国特許出願公開第2014/0263062号に記載されているものを含む。第1BM320は、吸着/再生型システムとして示されているが、これは単なる例示であり、第1BM320を、代わりに例えばシングルパス型システムとして設けることができることを理解されたい。
【0153】
図3Bは、
図3Aに示すモジュール式システムの、
図3Aの線A’−A’に沿った断面図である。図示されているように、第1BM320は、
図1Gに示すような第1可搬式アダプタ20に、第1モジュール式システムインターフェース410において接続され、例えば本発明の閉鎖システムを示す。入口コネクタ260が入口ポート252(
図2)から延伸し、出口コネクタ262が出口ポート254(
図2)から延伸する。入口コネクタ260は、入口コネクタチューブ264を含むことができる。出口コネクタ262は、出口コネクタチューブ266を含むことができる。
図3Aには示されていないが、入口コネクタ260および出口コネクタ262は、出口バルブアクチュエータ148および入口バルブアクチュエータ150にそれぞれ相補的なバルブおよび対応するバルブアクチュエータを含むことができる。バルブは、代替的または付加的に、アダプタのモジュール間コネクタを相補的なベースモジュールのモジュール間コネクタに接続するように構成された補助流体ライン上に配置することができる。
【0154】
図3Cは、
図3Aに示すモジュール式システムの、
図3Aの線B’−B’に沿った断面図である。第1BM320は、
図1Hに示すように、第1モジュール式システムインターフェース410において第1可搬式アダプタ20に接続する。BM320は「ベース」モジュールとして記載され、固定装置として示されているが、BM320は、例えば、ホイールを第1BMハウジング322に追加することによって、またはカートもしくは他の運搬機関上に配置することによって、可搬式モジュールに転換することができる。本発明の可搬式モジュールは、第1BM320について示され説明された構成要素のすべて、追加、および/またはサブセットを含むことができる。このような可搬式モジュールの例は、本明細書に記載されている。
【0155】
図4は、血液回路および透析液回路を含む、
図3Aに示す第1モジュール式システム310の概略的な液圧回路図である。
図3Aに見える構成要素を超えて、第1可搬式アダプタ20および第1BM320の追加の要素が
図4に示されている。これらの構成要素は、例えば、血液回路(複数可)内の閉塞検出器422、第1(入力)血液圧力センサ424、第2(出口)血液圧力センサ426、気泡センサ428、ピンチバルブ430、および血液漏れセンサ440を含む。第1BM透析液回路328は、透析液の流れの追加の制御を提供する装置の第1補助バルブ442および装置の第2補助バルブ444を含むことができる。圧力は、第1BM透析液回路328内で、第1(入口)透析液圧力センサ448、第2(出口)透析液圧力センサ450、および第3(吸着剤入口)透析液圧力センサ452のうちの1つまたは複数を使用して監視することができる。第1BM透析液回路328は、アンモニアセンサ454、温度センサ456、および/または伝導度センサ458を含むことができる。電解質ポンプ460および電解質レベルセンサ462を使用して、電解質供給源390内のおよび電解質供給源390からの電解質濃縮物の供給を監視および制御することができる。未使用透析液、水および/または濃縮液を第1BM透析液回路328に供給することができる。使用済み透析液を、充填/排出ライン464、充填/排出ポート466、および充填/排出バルブ468のうちの1つまたは複数を使用して、第1BM透析液回路328から廃棄することができる。
【0156】
図5Aは、第1可搬式(血液処理)モジュール520の、
図2に示す220のような血液処理装置インターフェースに取り付けられている
図1A〜
図1Hに示す第1可搬式アダプタ20を含む第2モジュール式システム510の斜視図である。第1可搬式モジュール520は、第1可搬式ハンドル524が取り付けられた第1可搬式ハウジング522を含むことができる。第1可搬式モジュール520は、任意の適切な手段によって搬送することができる。例えば、第1可搬式ハウジング522上に第1
、第2、第3可搬式ホイール526,528,530、および第4ホイール(見えない)のような、1つまたは複数のホイールを取り付けることができる。ホイールは、第1可搬式ハウジング522に直接取り付けられる必要はない。代替的にまたは付加的に、第1可搬式モジュールは、カートまたは搬送のための他の車両上に配置することができる。本発明による可搬式モジュールは、例えば、ベルトまたはハーネスを使用して患者に装着することなど、他の手段によって搬送することもできる。第1可搬式モジュール520の動作および制御を可能にするために、第1可搬式ユーザインターフェース532を、第1可搬式ハウジング522上に設けることができる。代替的にまたは付加的に、第1可搬式モジュール520は、ユーザインターフェース86(
図1A)、ベースモジュールユーザインターフェース、中央制御ステーションインターフェース、パーソナル通信デバイスなどを介して制御することができる。第1可搬式モジュール520は、第1可搬式電源534、例えば充電式電池、燃料電池、太陽電池などを含むことができる。
【0157】
図5Bは、第2モジュール式システム510の、
図5Aの線A’’−A’’に沿った断面図である。第1可搬式アダプタ20と第1可搬式モジュール520との接続は、
図3Aに示す第1可搬式アダプタ20と第1BM320との間のものと類似の方法で示されている。第1血液回路536は、第1可搬式モジュール短絡回路またはバイパス回路を含むか、またはそれであり得る。患者からの血液が、第1アダプタ血液回路と第1血液回路536の両方を通過することができる。接続されると、これらの2つの回路は、共通のまたは主要な体外血液回路を形成すると考えることができる。第1血液回路536は、第1可搬式アダプタ20の、出口コネクタ136の出口コネクタ140と入口コネクタ138の入口コネクタ142との間に流体通路を提供する血液バイパス導管540を含むことができる。
【0158】
図6は、
図5Aおよび
図5Bに示すモジュール式システムの概略図である。本明細書の他の図面で使用されている
図5A、
図5B、および
図6で使用されているものと同じ参照符号は、同じ特徴を表す。第1可搬式モジュール520は、患者が、血液処理が開始した1つのベースモジュールから係合解除し、ある距離だけ離れた別のベースモジュールにおいて血液処理を再開することを可能にする。したがって、第1可搬式モジュール520は、中間型モジュールとして機能することができる。第1可搬式アダプタ20と係合した第1可搬式モジュール520を使用することにより、患者は、血液循環を維持し、2つのBM間の移動の間に、または、同じBMから離れて戻る移動の間に、凝固または他の合併症の可能性を減少させることができる。したがって、患者は、自身の血管系から血液ラインセット48を取り外す必要なく、移動することができる。第1可搬式モジュール520の構成要素の数が減ると、可搬式モジュール520は、可搬性を促進する比較的小さなサイズを有することができ、例えば本明細書で説明するバックパックの形態をとることができる。一例として、可搬式モジュールは、
図14に示すような第3可搬式モジュール1520とすることができる。
【0159】
図7は、第2可搬式(血液処理)モジュール620の血液処理装置インターフェース220(
図2に示す)上に取り付けられている
図1Aに示す第1可搬式アダプタ20を含む第3モジュール式システム610の斜視図である。
図8は、
図7に示すモジュール式システムの概略図である。本明細書の他の図面で使用されている
図7および
図8で使用されているものと同じ参照符号は、同じ特徴を表す。図示および説明される第2可搬式血液処理モジュール620は、第1BM320について図示および説明した機能の一部および第1可搬式モジュール520の機能の一部を有する。例えば、単に血液を循環させることに加えて、第2可搬式モジュール620は、血液フィルタ330を含むことによって血液をろ過するようにも備えられている。第2可搬式モジュール620の断面図は、
図3Bおよび
図3Cに示されたものと類似している。第2可搬式モジュール620は、第2可搬式ハンドル624が取り付けられた第2可搬式ハウジング622を有することができる。
【0160】
第2可搬式モジュール620は、任意の適切な手段によって搬送することができる。例えば、第2可搬式ハウジング622上に第1
、第2、第3可搬式ホイール626,628,630、および図示されていない第4ホイール(見えない)のような、1つまたは複数のホイールを取り付けることができる。ホイールは、第2可搬式ハウジング622に直接取り付けられる必要はない。代替的にまたは付加的に、第2可搬式モジュール620は、カートまたは搬送のために他の車両上に配置することができる。第2可搬式モジュール620の動作および制御を可能にするために、第2可搬式ユーザインターフェース632を、第2可搬式ハウジング622上に設けることができる。代替的にまたは付加的に、第2可搬式モジュール620は、第1アダプタユーザインターフェース、ベースモジュールユーザインターフェース、中央制御ステーションインターフェース、パーソナル通信デバイスなどを介して制御することができる。第2可搬式モジュール620は、第2可搬式電源634、例えば充電式電池、燃料電池、太陽電池などを含むことができる。
【0161】
第2可搬式血液回路636は、
図3Aに示す第1BM血液回路326と同様の機能を果たすことができ、それについて記載されたものと同一、同様、または類似する構成要素を含むことができる。患者からの血液が、第1アダプタ血液回路および第2可搬式血液回路636を通過することができる。これらの2つの回路が合わせて、共通のまたは主要な体外血液回路をなすことができる。第2可搬式ハウジング622は、第2可搬式の血液からフィルタへの出口ポート638と、第2可搬式モジュールのフィルタから血液への入口ポート640とを含むことができる。血液フィルタ入口ライン342は、ポート638から血液フィルタ330の入口ポートへと延伸することがで、フィルタ出口ライン344は、血液フィルタ330の出口ポートからポート640へと延伸することができる。透析液入口ポート338および透析液出口ポート340は、血液フィルタ330が第2可搬式モジュール620によって使用されない場合、例えばキャップによって密封することができる。第2可搬式モジュール620は、透析液回路を含むように変更することができ、その場合、透析液ポートを第2可搬式ハウジング622内に設けることができる。
【0162】
図9Aは、本発明による第1遠隔モジュール720上に取り付けられている第1可搬式アダプタ20(
図1A〜
図1Hに示す)を含む第4モジュール式システム710の概略図の第1部分である。
図9Bは、本発明による第1ベースモジュール730を含む第4モジュール式システム710の概略図の第2部分である。
図9Aおよび
図9Bの概略図は、多くの点で
図4の概略図と類似している。本明細書の他の図面で使用されている
図9Aおよび
図9Bに使用されているものと同じ参照符号は同じ特徴を示す。実際、第4モジュール式システム710は、
図3A〜
図4に示す第1モジュール式システム310と共通の構成要素を含むことができる。しかしながら、第4モジュール式システム710は、限定ではないが、第1遠隔モジュール720、第1ベースモジュール730、ならびに/または様々な中間システムおよびサブシステムに対する、または、それらの間の分離、共有、および/または割り当てを含め、第1モジュール式システム310から様々に異なっている。
【0163】
第1遠隔モジュール720は、第1遠隔モジュール血液ポンプ724、および、本明細書で説明する他の構成要素を含む第1遠隔モジュール(局所)血液回路722を含むことができる。第1遠隔モジュール720は、第1遠隔モジュール透析液回路726を含むことができる。第1拡張透析液回路728が、第1遠隔モジュール透析液回路726を、第1ベースモジュール730の第1ベースモジュール透析液回路732に接続することができる。第1ベースモジュール透析液回路732は、第1BM透析液回路328(
図3Aおよび
図4に示す)の様々な構成要素を含むことができ、例えば、第1ベースモジュール透析液リザーバ734、第1ベースモジュール透析液計量サブシステム736、第1ベースモジュールヒータ738、第1ベースモジュール透析液リザーバ入口ライン740、第1ベースモジュール透析液リザーバ出口ライン742、第1ベースモジュール一次透析液ポンプ744、第1ベースモジュール二次透析液ポンプ746、第1ベースモジュール吸着剤入口ライン748、第1ベースモジュール吸着剤出口ライン750、第1ベースモジュール温度センサ752、および第1ベースモジュール伝導度センサ754等である。
【0164】
図10は、本発明による第1ベースモジュール730と2つの遠隔モジュール720,820とを含む第5モジュール式システム810の斜視図である。第5モジュール式システム810は、第2遠隔モジュール820、ベースモジュール730と遠隔モジュール720,820との間の透析液の流れの補助に関与する構成要素を含むように、第4モジュール式システム710を拡張する。第2遠隔モジュール820は、第1遠隔モジュール720の構成要素と同様または同一の構成要素(例えば、第2遠隔モジュール(局所)血液回路、第2遠隔モジュール血液ポンプ824、および第2遠隔モジュール透析液回路826)を含むことができる。本システムによれば、モジュール式システムは、任意の数のベースモジュールおよび遠隔モジュールを含むように拡張することができる。第1可搬式アダプタ20の普遍的な性質は、当該アダプタが本発明の遠隔モジュールならびにBMおよび可搬式モジュールと相互作用することを可能にする。
図10には、ベースモジュール730は、血液処理装置インターフェースまたは局所血液回路と共には示されていないが、そのいずれかまたは両方を含むことができる。例えば、ベースモジュール730は、第1BM320(
図3Aに示す)と同様の構成を有するように変更することができる。また、遠隔モジュール720,820は、独立した透析液供給源を有して示されていないが、それらを有するように修正することができる。例えば、ベースモジュールからの透析液供給の中断または別のシステムの故障の場合には、遠隔モジュール内に局所透析液リザーバまたはバッグを設けることができる。
【0165】
第5モジュール式システム810は、異なる構成に配置することができる。例えば、ベースモジュール730、第1遠隔モジュール720、および第2遠隔モジュール820は、同じ部屋内であるが互いに離間して配置されてもよく、建物の同じ階の異なる部屋内に配置されてもよく、建物の2つの異なる階に配置されてもよく、または異なる建物内に配置されてもよい。この柔軟性により、例えば、患者は、例えば夕方の間などに、建物の1つの階または部屋で血液処理処置を開始し、次いで就寝後に処置を完了することが可能になる。
図10では、第5モジュール式システム810が、地階832、1階838、および2階844を含む建物830の3つの階にわたって分散して示されている。遠隔モジュール720,820は、
図10において壁に取り付けられているものとして示されているが、遠隔モジュール720,820は、代替的に、例えば、床、テーブル、またはカート上に配置されてもよい。第1ベースモジュール730は、地階832に配置することができる。第1遠隔モジュール720は、1階838の第1部屋836内の第1壁834上に配置することができる。第2遠隔モジュール820は、2階844の第2部屋842内の第2壁840上に配置することができる。第1ベースモジュール730は、例えば、代替的に屋根裏846に配置されてもよい。屋根裏、または、1つもしくは複数の遠隔モジュールよりもまたは高い階にベースモジュール730を配置することは、特に透析液がベースモジュールに戻される必要がなく、より低い高さへと排出することを可能にされ得るシングルパスの実施形態の場合に重力支援製品が低減、最小化、または排除されるという利点を有する。
【0166】
第1遠隔モジュール720は、血液処理装置インターフェース220(
図2に示されている)と類似の、またはこれを含む第1遠隔モジュールのモジュール間コネクタ850を有することができる。第1遠隔モジュール720は、第1遠隔モジュールユーザインターフェース852を有することができる。遠隔モジュールは、別個の(局所)ユーザインターフェースを含む必要はなく、代替的にまたは付加的に、例えば第1アダプタユーザインターフェースまたはパーソナル通信デバイスによって制御することができる。第1遠隔モジュール720は、第1可搬式アダプタ20が第1遠隔モジュール720上に取り付けられ、および/または、第1遠隔モジュール720で動作しているときに、第2遠隔モジュール820が、動作すること、および/または、第1可搬式アダプタ20を受け入れることを防止するロックアウトシステムの一部分としての、第1遠隔モジュールロックアウトユニット854を含むことができる。また、第1遠隔モジュールロックアウトユニット854は、第1遠隔モジュール720が正常に動作しないかもしくは汚れている場合、または第5モジュール式システム810が他の様態で機能不全である場合に、第1アダプタの係合を妨げることもできる。第1遠隔モジュールユーザインターフェース852または別のインジケータは、他のどの遠隔モジュールが使用可能であるかを患者に示すことができる。
【0167】
第1遠隔モジュール(局所)血液回路722を含む第1遠隔モジュール720は、
図3A〜
図4に示す第1BM320および第1BM血液回路326(
図3Aおよび
図4)の構成要素と同様または同一の構成要素を有することができる。例えば、第1遠隔モジュール血液フィルタ856を、第1遠隔モジュール血液フィルタ取付具858を用いて第1遠隔モジュールハウジング872に取り付けることができる。第1遠隔モジュール血液フィルタ856は、透析装置であってもよい。第1遠隔モジュール血液フィルタ856は、血液入口ポート860、血液出口ポート862、ならびに対応する血液入口ライン864、および血液出口ライン866を有することができる。これらのラインは、第1遠隔モジュール血液フィルタ出口ポート868および第1遠隔モジュールのフィルタからの血液の入口ポート870を通って出入りすることができる。
【0168】
図9Aおよび
図10に示すように、透析液は、第1ベースモジュール透析液出口ライン760、第1補助透析液ポンプ762、第1フロア透析液アクセスライン764、第1フロア透析液バイパスバルブ766、第1遠隔モジュール透析液アクセスライン874、第1フロア透析液アクセスバルブ876、および第1遠隔モジュール透析液ポンプ878を介して第1遠隔モジュール透析液回路726(
図9A)に供給され得る。透析液は、第1遠隔モジュールフィルタ透析液入口ポート882を通じて第1遠隔モジュールフィルタ透析液入口ライン880を介して第1遠隔モジュール血液フィルタ856に移動することができる。使用済み透析液は、第1遠隔モジュールフィルタ透析液出口ポート884を通って第1遠隔モジュール血液フィルタ856を出て第1遠隔モジュールフィルタ透析液出口ライン886に入り、第1フロア透析液戻りバルブ768を通り、その後、一次透析液戻りライン770を介してベースモジュール730に戻ることができる。第1ベースモジュール730は、第1ベースモジュールハウジング774上の第1ベースモジュールユーザインターフェース772を含むことができる。部分切断図で見ているため、第1ベースモジュール透析液回路732の構成要素を含む第1ベースモジュール内部775が示されている。
【0169】
図10に示すように、透析液は、第1フロア透析液バイパスライン776を介して第2遠隔モジュール820の第2遠隔モジュール透析液回路826に供給することができる。第2遠隔モジュール820は、第1遠隔モジュールのモジュール間コネクタ850に類似した第2遠隔モジュールのモジュール間コネクタ950を有することができ、および/または、血液処理装置インターフェースを含むことができる。第2遠隔モジュール820は、第1遠隔モジュール720について説明したものと類似の第2遠隔モジュールユーザインターフェース952および第2遠隔モジュールロックアウトユニット954を含むことができる。第2遠隔モジュール血液フィルタ取付具958を使用して、例えば透析装置とすることができる第2遠隔モジュール血液フィルタ956を固定することができる。第2遠隔モジュール血液フィルタ956は、血液入口ライン964および血液出口ライン966にそれぞれ接続された血液入口ポート960および血液出口ポート962を含むことができる。これらのラインは、第2遠隔モジュールハウジング972内の第2遠隔モジュール血液フィルタ出口ポート968および第2遠隔モジュールのフィルタからの血液の入口ポート970をそれぞれ通過することができる。
【0170】
透析液は、第2遠隔モジュール透析液回路826に向かって、第2補助透析液ポンプ778、第2フロア透析液一次バイパスバルブ780、第2遠隔モジュール透析液アクセスライン974、第2遠隔モジュール透析液ポンプ976、第2遠隔モジュールフィルタ透析液入口ライン978を介して、第2遠隔モジュール血液フィルタ956の第2遠隔モジュールフィルタ透析液入口ポート980に流入する。使用済み透析液は、第2遠隔モジュールフィルタ透析液出口ポート982を通って出て、第2遠隔モジュールフィルタ透析液出口ライン984を通って、第2フロア透析液戻りバルブ790に至り、第2フロア透析液戻りライン792、第1フロア透析液戻りバルブ768、一次透析液戻りライン770を通過して、第1ベースモジュール730に戻ることができる。
【0171】
第5モジュール式システム810のロックアウトシステムは、患者を補助するための様々なインジケータを含むことができる。例えば、遠隔モジュールロックアウトユニット854は、第1遠隔モジュール720が血液処理処置に利用可能であるか否かを示す遠隔モジュール可用性インジケータ888および遠隔モジュールロックアウトインジケータ890を含むことができる。第2遠隔モジュールロックアウトユニット954は、同様に、第2遠隔モジュール820が血液処理処置に利用可能であるか否かを示す遠隔モジュール可用性インジケータ988および遠隔モジュールロックアウトインジケータ990を含むことができる。
【0172】
第2フロア透析液一次バイパスバルブ780は、第2フロア透析液二次バイパスバルブ782と組み合わせて使用されるとき、第2遠隔モジュール820からの透析液を方向転換して第1ベースモジュール730または第1遠隔モジュール720に戻すことができる。透析液は、第2フロア透析液バイパスライン784を介してそれら2つのバルブの間を流れることができる。透析液は、一次透析液バイパスライン786を介して1階に下り、または、補助透析液戻りライン788を通って第2フロア透析液戻りバルブ790へと流れることができる。
【0173】
図11Aは、
図11Aに示す第2BM1320などの第2BMと係合し、または、220(
図2に示す)などの血液処理装置インターフェースを介して可搬式モジュールと係合するように構成された第2アダプタ(可搬式透析液回路アダプタ)1020の斜視図である。
図11Bは、
図11Aに示すアダプタの上面(平面)図である。
図11Cは、
図11Aに示すアダプタの底面図である。
図11Dは、
図11Aに示すアダプタの正面図である。
図11Eは、
図11Aに示すアダプタの左側面図である。
図11Fは、
図11Aに示すアダプタの右側面図である。第2アダプタ1020は、
図1A〜
図1Hに示す第1可搬式アダプタ20と同様の設計であるが、血液回路の代わりに透析液回路を介して血液処理装置に接続するように構成されている。しかしながら、第2アダプタ1020は、第1可搬式アダプタ20の変更について説明した方法で変更することができ、その逆も可能である。ユーザインターフェースは省略されており、データポートは、血液フィルタ330を含め、取り付けることを可能にするように構成される。
【0174】
第2アダプタ1020は、第2アダプタハウジング基部1024と第2アダプタハウジング本体1026とを含む第2アダプタハウジング1022を有する。第2アダプタハウジング基部1024は、第2アダプタハウジング側面(前面、後面、左面、右面)1028,1030,1032,および1034を含む。第2アダプタハウジング本体1026は、第2アダプタハウジング傾斜面(前面、後面、左面、右面)1038,1040,1042,および1044を含む。第2アダプタ1020は、第2アダプタハウジング上面1046を含む。第2血液ラインセット1048が、第2アダプタハウジング本体1026を通過する。第2血液ラインセット1048は、患者端部1054および透析装置端部1056を有する第2静脈ライン1050と、患者端部1058およびアダプタ端部1060を有する第2動脈ライン1052と、第2係合ループ1062とを含むことができる。
係合ループ62とは対照的に、第2係合ループ1062は、第2アダプタハウジング本体1026の代わりに血液フィルタ330に接続される。
【0175】
血液フィルタ330は、血液フィルタ取付具332を介して、または別の適切なデバイスを使用することによって、第2アダプタハウジング上面1046に固定することができる。血液フィルタ330をより安定に固定し、フィルタのぐらつきおよび回転を防止または最小化するために、第2アダプタハウジング上面1046内に、湾曲凹部を随意選択により設置することができる。また、第2アダプタハウジング上面1046は、第2アダプタの第1データポート1090および第2アダプタの第2データポート1092ならびに第2アダプタカードリーダ1094を含むこともできる。第2アダプタ血液回路は、第2血液ラインセット1048および血液フィルタ330を含むことができる。示されているように、第2血液ラインセット1048が、第2アダプタハウジング本体1026を通過することができる。第2アダプタ動脈ライン1052は、第1ポート102を通過する(
図11B)。第2チューブ血液ポンプ係合ループ1062は、血液入口ポートを介して第2ポート104を血液フィルタ330に接続する。第2アダプタ静脈ライン1050は、第2アダプタ静脈ライン透析装置端部1056と接続しているフィルタ血液出口ポートから延伸する。透析液入口ライン346は、第4ポート108から血液フィルタ330の透析液入口ポート338へと延伸する。透析液出口ライン348は、透析液出口ポート340から第3ポート106へと延伸する。第2アダプタ底面1110は、
図1Cに示す第1底面110に類似している。未使用または再生された透析液が、入口ポート134を介して第2アダプタ1020に入ることができ、使用済み透析液は出口ポート132を通って出ることができる。
【0176】
図12は、
図2に示す220のような血液処理装置インターフェースであるが、モジュール式インターフェースを介して第2BM1320上に取り付けられた、
図11A〜
図11Fに示す第2アダプタ1020を含む第6モジュール式システム1310の斜視図である。
図13は、第6モジュール式システム1310の概略図である。本明細書の他の図面にも見られる
図12および
図13の参照符号は、同じまたは同様の構成要素を表す。第6モジュール式システム1310は、いくつかの態様において、
図3A〜
図3Cに示す第1モジュール式システム310と同様である。第2BM1320も、いくつかの態様において、
図3A〜
図3Cに示す第1BM320と同様であり、同様の構成要素を共有することができる。相違は、例えば、第2アダプタ血液回路への体外血液流の区画化を含むことができる。
【0177】
第2BM1320は、第2BMユーザインターフェース1324が配置される第2BMハウジング1322を含むことができる。
図3A〜
図3Cに示す第1BM320について説明したように、代替的または追加のユーザインターフェースを使用することができる。第2BM1320は、第2アダプタ1020の透析液回路または部分回路を補完および/または完結する第2BM透析液回路1328を有することができる。第2BM透析液回路1328は、第2BM内部1358を示す
図12の切り欠きを通して部分的に見えている。第2BM透析液回路1328は、例えば、
図3Aに示す第1BM透析液回路328からの構成要素、または、それに類似する構成要素を含むことができる。第2BM透析液回路1328は、例えば、第2BM透析液リザーバ1360、第2BM透析液計量サブシステム1362、第2BMヒータ1364、第2BM透析液リザーバ入口ライン1366、第2BM透析液リザーバ出口ライン1368、第2BM一次透析液ポンプ1370、第2BM二次透析液ポンプ1372、第2BM吸着剤入口ライン1374、電解質供給源390、および電解質ライン392を含むことができる。第2BMハウジング1322は、第2BMの透析液から吸着剤への出口ポート1376、第2BMの吸着剤から透析液への入口ポート1382、および第2BM電解質入口ポート1394を含み、これらのラインを通る流体の進入および脱出を可能にすることができる。第2BM1320は、吸着/再生型システムとして示されているが、これは単なる例示であり、モジュールを、代わりに例えばシングルパス型システムとして設けることができる。
【0178】
図14は、本発明による、BMとドッキングするように構成された第3可搬式モジュール(血液処理モジュール)1520の斜視図である。第3可搬式モジュール1520は、第3可搬式モジュール水平区画1524と、第3可搬式モジュール垂直区画1526とを含む第3可搬式モジュールハウジング1522を有することができる。第3可搬式モジュール水平区画1524は、第3可搬式モジュールオーバーハング1528を含むことができる。第3可搬式モジュールの垂直区画1526は、第3可搬式モジュール底面1530を含むことができる。第3可搬式モジュール底面1530上に、第3可搬式モジュールの第1ホイール1534、第3可搬式モジュールの第2ホイール1536、および第3可搬式モジュールレッグスタンド1538を含む第3可搬式モジュール三脚基部1532を位置決めすることができる。第3可搬式モジュール背面1540は、第1バックストラップ1542および第2バックストラップ1543を設けることによって、搬送のための追加または代替手段を設けることができる。これらのストラップは、第3可搬式モジュール1520が患者によってバックパックとして搬送されることを可能にする。
【0179】
第3可搬式モジュールハウジング1522内の第3可搬式モジュール血液出口ポート1544および第3可搬式モジュール血液入口ポート1546が、第3可搬式モジュール背面1540を通る第3血液ラインセット1548を通じた流体の進入および脱出を可能にする。第3血液ラインセット1548は、第3静脈ライン1550、第3可搬式モジュール動脈ライン1552、第3可搬式モジュール静脈ライン患者端部1554、第3可搬式モジュール静脈ラインアダプタ端部1556、第3可搬式モジュール動脈ライン患者端部1558、および第3可搬式モジュール動脈ラインアダプタ端部1560を含むことができる。第3可搬式モジュール静脈ライン1550は、第3可搬式モジュール血液出口ポート1544から延伸し、第3可搬式モジュール動脈ライン1552は、第3可搬式モジュール血液入口ポート1546から延伸する。第3可搬式モジュール血液出口ポート1544および第3可搬式モジュール血液入口ポート1546は、代わりに、例えば第3可搬式モジュール上面1562などの異なる表面上に配置することができる。
【0180】
第3可搬式モジュール上面1562は、様々な構成要素を含むことができる。第3可搬式モジュールハンドル1564が、第3可搬式モジュール上面1562から延伸することができ、例えば、伸縮可能な荷物ハンドルの形態であってもよい。第3可搬式モジュール1520は、
図1Aに示すロックシステム70と類似のモジュール間ロックシステムを有することができる。モジュール間ロックシステムは、ボルト−アクチュエータシステムの形態を取ることができるが、任意の適切なタイプのロックシステムを使用することができ、またはそのようなシステムを完全に省略することができるためこれは例示的なものに過ぎない。モジュール間ロックシステムは、例えば、第3可搬式モジュールオーバーハング1528内へと延伸するモジュールの第1ボルト穴1572、モジュールの第2ボルト穴1574、モジュールの第3ボルト穴(図示せず)、およびモジュールの第4ボルト穴(図示せず)を含むことができる。可搬式モジュール係合の第1検出可能信号LED1582および可搬式モジュール係合の第2検出可能信号LED1584を含む可搬式モジュール係合検証サブシステム1580(
図1A〜
図1Hに示すアダプタ係合検証サブシステム80に類似)を、第3可搬式モジュール上面1562上に設けることができる。また、第3可搬式モジュール上面1562は、
図1A〜
図1Hに示されるユーザインターフェース86に類似した第3可搬式モジュールユーザインターフェース1586を含むこともできる。しかし、第3可搬式モジュールユーザインターフェース1586は、BMユーザインターフェースまたはパーソナル通信デバイスユーザインターフェースが代わりに使用される場合は省略することができる。第3可搬式モジュール上面1562は、
図1A〜
図1Hに示す第1データポート90、
第2データポート92、および第1カードリーダ94と類似の、第3可搬式モジュールの第1データポート1590、第3可搬式モジュールの第2データポート1592、および第3可搬式モジュールカードリーダー1594のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる。
【0181】
電力は、例えばAC電源コンセントから直接、電力ケーブルを介して間接的に、血液処理装置とのインターフェースを介して間接的に、または別の供給源から、第3可搬式モジュール1520に供給することができる。
図15において切欠図を通して見えるように、第3可搬式モジュール側面1596内には、
図5Aに示す第1可搬式電源534に類似した第3可搬式モジュール電源1598を含むことができる。第3可搬式モジュール電源1598は、例えば充電式電池、燃料電池、太陽電池などとすることができる。太陽電池を含む実施形態では、太陽電池と電気的または光学的に連通する太陽電池パネルを、モジュールハウジングの1つまたは複数の表面上に設けることができる。
【0182】
図15は、本発明による、BMとドッキングするように構成された第4可搬式モジュール(血液処理モジュール)1620の斜視図である。第4可搬式モジュール1620は、
図14に示す第3可搬式モジュール1520と同様であるが、そのより大きなサイズが、追加の構成要素、機能、およびシステムを含むことを可能にする。第4可搬式モジュール1620は、第4可搬式モジュールハウジング1622を含むことができる。第4可搬式モジュールハウジング1622は、第4可搬式モジュール水平区画1624と、第4可搬式モジュール垂直区画1626とを含むことができる。第4可搬式モジュール水平区画1624は、第4可搬式モジュールオーバーハング1628を含むことができる。第4可搬式モジュール垂直区画1626は、第4可搬式モジュール底面1630を含むことができる。第4可搬式モジュールの第1ホイール1632、第4可搬式モジュールの第2ホイール1634、第4可搬式モジュールの第3ホイール1636、および第4可搬式モジュールの第4ホイール(図示せず)を、第4可搬式モジュール底面1630に取り付けることができる。代替的に、第4可搬式モジュール1620は、カートまたは他の車両上で搬送されてもよい。
【0183】
第4可搬式モジュール1620は、第4可搬式モジュール背面1640を有することができる。第4可搬式モジュール背面1640の切断図は、
図14に示す第3可搬式モジュール電源1598に類似した第4可搬式モジュール電源1642を示す。第3可搬式モジュール1520(
図14)について説明したように、第4可搬式モジュール1620に電力を供給することができる。第4可搬式モジュールハウジング1622内の第4可搬式モジュール血液出口ポート1644および第4可搬式モジュール血液入口ポート1646が、第4血液ラインセット1648を通じた流体の進入および脱出を可能にする。第4可搬式モジュール血液出口ポート1644および第4可搬式モジュール血液入口ポート1646は、例えば、第4可搬式モジュール背面1640上に位置することができる。第4血液ラインセット1648は、
図15に示す第3血液ラインセット1548に類似しており、第4可搬式モジュール静脈ライン1650、第4可搬式モジュール動脈ライン1652、第4可搬式モジュールライン静脈ライン患者端部1654、第4可搬式モジュール静脈ラインアダプタ端部1656、第4可搬式モジュール動脈ライン患者端部1658、および
第4可搬式モジュール動脈ラインアダプタ端部1660を含むことができる。
【0184】
第4可搬式モジュール1620は、第4可搬式モジュール上面1662を含むことができる。第4可搬式モジュールハンドル1664が、第4可搬式モジュール背面1640および/または第4可搬式モジュール上面1662から延伸することができる。第4可搬式モジュール側面1666の切断図は、第4可搬式モジュール透析液リザーバ1672、第4可搬式モジュール透析液計量サブシステム1674、第4可搬式モジュールヒータ1676、第4可搬式モジュール透析液リザーバ入口ライン1678、第4可搬式モジュール透析液リザーバ出口ライン1680、および第4可搬式モジュール透析液ポンプ1682を含む第4可搬式モジュール透析液回路1670が部分的に見える第4可搬式モジュール内部1668を示す。
【0185】
可搬式モジュール係合の第1検出可能信号LED1582および可搬式モジュール係合の第2検出可能信号LED1584を含む可搬式モジュール係合検証サブシステム1580(
図1A〜
図1Hに示すアダプタ係合検証サブシステム80に類似)を、第4可搬式モジュール上面1662上に設けることができる。また、第4可搬式モジュール上面1662は、ユーザインターフェース86(
図1A〜
図1Hに示す)および第3可搬式モジュールユーザインターフェース1586(
図15に示す)に類似した第4可搬式モジュールユーザインターフェース1686を含むこともできる。第4可搬式モジュール上面1662は、
図1A〜
図1Hに示す第1データポート90、第1第2データポート92、および第1カードリーダ94と類似の、第4可搬式モジュールの第1データポート1690、第4可搬式モジュールの第2データポート1692、および第4可搬式モジュールカードリーダー1694のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる。
【0186】
図16Aは、透析液回路を介してBMと係合するように構成された可搬式モジュール透析液接続インターフェース1710の正面図である。可搬式モジュール透析液接続インターフェース1710は、
図14および
図15にそれぞれ示される第3血液ラインセット1548または第4血液ラインセット1648に対応するか、またはそれを含むことができる可搬式モジュール血液回路1712を含む。また、
図16Aは、可搬式モジュールハンドル1720および可搬式モジュールハウジング1722を示す。可搬式モジュールの第1ホイール1728および可搬式モジュールの第2ホイール1730も提供される。
【0187】
可搬式モジュール透析液接続インターフェース1710は、可搬式モジュール水平部分前面1724と可搬式モジュール垂直部分前面1726とを含むことができる。可搬式モジュール透析液接続インターフェース1710は、例えば、第1底面110(
図1C)および血液処理装置インターフェース220(
図2)について説明した特徴を含むことができる。例えば、可搬式モジュール透析液接続インターフェース1710は、可搬式モジュール血液ポンプ1732、可搬式モジュールポンプフレーム1734、可搬式チューブループ係合トラック1736、可搬式血液ポンプロータ1738、可搬式モジュールの第1血液ポンプヘッド1740、および可搬式モジュールの第2血液ポンプヘッド1742を含むことができる。可搬式モジュール体外血液回路チューブセット1744が提供され、それぞれ
図14および
図15の第3血液ラインセット1548または第4血液ラインセット1648に対応することができる。血液ラインセット1744は、可搬式モジュール前方サービス動脈出口ポート1746、可搬式モジュール前面静脈入口ポート1748において可搬式モジュール垂直部分前面1726を通過し、血液フィルタ330に接続することができる。可搬式モジュール体外血液回路チューブセット1744は、可搬式モジュール動脈ライン1754、可搬式モジュール静脈ライン1756、可搬式モジュール動脈ラインの第1端部1758、可搬式モジュール動脈ラインの第2端部1760、可搬式モジュール静脈ラインの第1端部1762、可搬式モジュール静脈ラインの第2端部1764、および可搬式モジュールチューブ血液ポンプ係合ループ1766を含むことができる。可搬式モジュールチューブ血液ポンプ係合ループ1766は、可搬式チューブループ係合トラック1736によって受け入れることができる。可搬式モジュール垂直部分前面1726の可搬式モジュールの第1チューブポート1750および可搬式モジュールの第2チューブポート1752は、透析液入口ライン346および透析液出口ライン348を受け入れ、これらは血液フィルタ330にも接続され、フィルタへのおよびフィルタからの透析液の流れを可能にする。
【0188】
可搬式モジュール前面抗凝固剤供給レセプタクル1770によって、可搬式モジュール前面抗凝固剤供給源1768を可搬式モジュール垂直部分前面1726に取り付けることができる。可搬式モジュール血液回路1712および/または可搬式モジュール体外血液回路チューブセット1744は、可搬式モジュールドリップチャンバレセプタクル1774によって、可搬式モジュール垂直部分前面1726に保持される可搬式モジュール前面ドリップチャンバ1772を含むことができる。可搬式モジュール垂直部分前面1726上の可搬式モジュール前面ドリップチャンババルブ1776が、可搬式モジュール体外血液回路チューブセット1744と操作可能に連通することができる。血液フィルタ330は、可搬式モジュール血液フィルタ取付具1778によって可搬式モジュール垂直部分前面1726に保持することができる。可搬式モジュールのモジュール間コネクタ1780を、可搬式モジュール垂直部分前面1726内に陥入するか、または他の様態でその上または情報に配置することができる。可搬式モジュールのモジュール間コネクタ1780は、第2アダプタ1020(
図11A)のモジュール間コネクタ130(
図11C)と同様に機能することができる。可搬式モジュールのモジュール間コネクタ1780は、第2アダプタ1020内の出口ポート132および入口ポート134(
図11C)に類似した可搬式モジュール出口ポート1782および可搬式モジュール入口ポート1784を含むことができ、可搬式モジュールとBMとの間の透析液の流れを可能にする。可搬式モジュール電源コネクタ1786を、可搬式モジュール電源コネクタ凹部1788内に配置することができ、可搬式モジュールデータコネクタ1790を、可搬式モジュール垂直部分前面1726内の可搬式モジュールデータコネクタ凹部1792内に配置することができる。別個の電源コネクタおよびデータコネクタの代わりに、またはそれに加えて、共通の電源/データコネクタを使用することもできる。可搬式モジュール水平部分前面1724、可搬式モジュール垂直部分前面1726、および/または他のモジュール表面は、汚染を最小化または防止するために、1つまたは複数の抗菌性化合物、組成物、フィルム、粒子などで処置することができる。
【0189】
図16Bは、BMと係合するように構成された可搬式モジュール血液接続インターフェース1794を示す、
図14または
図15に示すような可搬式モジュールの正面図である。可搬式モジュール血液接続インターフェース1794は、可搬式モジュール血液接続血液回路1796を含むことができる。可搬式モジュール血液接続インターフェース1794は、いくつかの点で可搬式モジュール透析液接続インターフェース1710(
図16A)と同様であるが、例えば血液フィルタ330が省略されていることを含む様々な点で異なり得る。可搬式モジュール血液接続インターフェース1794は、可搬式モジュール動脈ラインの第2端部1760が可搬式モジュールの第2チューブポート1752に接続されており、可搬式モジュール静脈ラインの第1端部1762が可搬式モジュールの第1チューブポート1750に接続されている、可搬式モジュール体外血液回路チューブセット1744を含むことができる。可搬式モジュールのモジュール間コネクタ1780は、第1可搬式アダプタ20(
図11C)内のモジュール間コネクタ130と同様に機能することができる。可搬式モジュール出口ポート1782および可搬式モジュール入口ポート1784は、第1可搬式アダプタ20(
図1C)内の出口ポート132および入口ポート134と同様に機能することができ、それによって可搬式モジュールとBMとの間の血液の流れを可能にする。
【0190】
図17Aは、可搬式モジュールをドッキングするように構成された第3BM1820の右斜視図であり、閉鎖システムを示す。第3BM1820は、例えば、第3可搬式モジュール1520(
図14)または第4可搬式モジュール1620(
図15)をドッキングすることができる。
図17Bは、
図17Aに示す第3BM1820の左斜視図である。第3BM1820は、第3BMハウジング1822と、第3BM上面1824と、第3BM前面1826とを含むことができる。ユニバーサルBMドック(レセプタクル)1828は、第3BM上面1824および第3BM前面1826内に陥入している。ユニバーサルBMドック1828は、ユニバーサルBMドック1828をBM上部ベイ1832およびBM下部ベイ1834に分割するBMドックシェルフ1830を含むことができ、可搬式モジュールオーバーハング、例えば、第3可搬式モジュールオーバーハング1528(
図14)または第4可搬式モジュールオーバーハング1628(
図15)を支持するように構成される。
【0191】
ユニバーサルBMドック1828は、BMベイ前面1836を含むことができる。BM相補的モジュール間コネクタ1838が、BMベイ前面1836から突出するか、または他の様態でBMベイ前面1836の上または中に位置決めすることができる。BM相補的モジュール間コネクタ1838は、
図16Aまたは
図16Bの可搬式モジュールのモジュール間コネクタ1780と相補的であり得る。これらの2つのコネクタは、直接的にまたは1つもしくは複数の接続ラインおよび/もしくは他の構成要素を介して接続することができる。BM相補的モジュール間コネクタ1838は、血液処理装置インターフェース220の相補的モジュール間コネクタ250(
図2に示す)に類似し得る。BM相補的モジュール間コネクタ1838は、BM入口ポート1840およびBM出口ポート1842を含むことができ、これらは、入口ポート252および出口ポート254(
図2に示す)に類似することができる。したがって、これらの構成要素は、本発明による閉鎖システムを示す。
【0192】
ユニバーサルBMドック1828は、第1側面1844および第2側面1846を含むことができる。これらの側面は、ドッキングされた可搬式モジュール上に配置されたボルト穴に係合してモジュール間ロックシステム1570を形成する引き込み可能ボルトを含むことができる。第1側面1844は、第1引き込み可能ボルト1848および第2引き込み可能ボルト1850を含むことができる。第2側面1846は、第3引き込み可能ボルト1852および第4引き込み可能ボルト1854を含むことができる。これらのボルトは、可搬式モジュールが第3BM1820と係合し、その後延伸して、可搬式モジュールを適所に固定することができるように引っ込むことができる。
【0193】
BMベイ前面1836は、
図16Aに示す可搬式モジュールの可搬式モジュール電源コネクタ1786および可搬式モジュールデータコネクタ1790とそれぞれ係合させることができるBM相補的電源コネクタ1856およびBM相補的データコネクタ1858を含むことができる。別個の相補的な電源コネクタおよびデータコネクタの代わりに、またはそれに加えて、共通の相補的な電源/データコネクタを使用することもできる。第3BM外側面1862は、第3BM(一次)ユーザインターフェース1860を含むことができる。第3BMユーザインターフェース1860は、タッチスクリーンとして示されているが、他のタイプのユーザインターフェースの形態を取ることもできる。第3BMユーザインターフェース1860は、第3BMハウジング1822上に別様に位置決めされてもよいし、省略されてもよい。
【0194】
図18Aは、可搬式モジュールをドッキングするように構成された第4BM1920の右斜視図であり、閉鎖システムを示す。
図18Bは、
図18Aに示すBMの左斜視図である。第4BM1920は、例えば、第3可搬式モジュール1520(
図14)または第4可搬式モジュール1620(
図15)をドッキングすることができる。第4BM1920は、第4BMハウジング1922と、第4BM上面1924と、第4BM前面1926とを含むことができる。第4BM1920は、ユニバーサルBMドック1828を有することによって第3BM1820(
図17Aおよび
図17B)と同様であるが、また、第4BM1920は、第4BM拡張ハウジングユニット1940をも特徴とする。第4BM拡張ハウジングユニット1940は、より多くの構成要素およびシステムを含めることを可能にする。第4BM拡張ハウジングユニット1940は、第4BMユーザインターフェース1962を保持することができる第4BMトレイ凹部1942を含むことができる。第4BMユーザインターフェース1962は、例えば、モニタ1964、キーボード1966、およびマウス1968を含むことができるが、他のタイプのユーザインターフェースの形態を取ることもできる。
【0195】
第4BM内部1970は、
図18Aの切断図に部分的に見える。第4BM内部1970は、例えば、中央制御サブシステム1972を含むことができる。中央制御サブシステム1972は、スマート制御システムの一部分を形成することができる。スマート制御システムは、ホーム、治療センター、または複数の場所に配置することができる。スマート制御システムは、例えば、血液処理処置を監視し、2つ以上の機械上でおよび/または2つ以上の機械から処置が監視されることを可能にするために使用することができる。中央制御サブシステム1972は、第4BMユーザインターフェース1962などのユーザインターフェースを介してアクセスすることができ、(例えば、補助ユーザインターフェースとして機能するモバイルデバイスとの無線通信を介して)他のデバイスと相互作用することができる。
【0196】
第4BM内部1970は、例えば、第4BM透析液回路1974も含むことができる。第4BM透析液回路1974は、例えば、第4BM透析液リザーバ1976、第4BM透析液計量サブシステム1978、第4BMヒータ1980、第4BM透析液リザーバ入口ライン1982、第4BM透析液リザーバ出口ライン1984、および第4BM透析液ポンプ1986を含むことができる。第4BM透析液回路1974は、本明細書に記載の他の透析液回路の構成要素および設計を含むことができる。
【0197】
図19は、
図17Aおよび
図17Bに示す第3BM1820とドッキングされた、
図15に示す第4可搬式モジュール1620を含む第7モジュール式システム1810である。2つの構成要素は、第1モジュール間境界1812において接続する。
図20は、
図18Aおよび
図18Bに示す第4BM1920とドッキングされた、
図14に示す第3可搬式モジュール1520を含む第8モジュール式システム1910である。2つの構成要素は、第2モジュール間境界1912において接続する。ドッキングシステムの普遍的な性質を所与として、第3可搬式モジュール1520は、代替的に、第3BM1820とドッキングすることができ、第4可搬式モジュール1620は、第4BM1920とドッキングすることができる。
【0198】
図21〜
図27は、本発明のシステム内で使用することができ、または、本発明のシステム内で使用するために変更することができるレイアウトの例を概略的に示している。これらのレイアウトは、例えば、モジュール式システム310,510,610,710,810,1310,1810、および1910(例えば、第1BM320、第1ベースモジュール730、第2BM1320、第3BM1820、および第4BM1920)、ならびに本明細書に記載の可搬式モジュール(例えば、第1可搬式モジュール520、第2可搬式モジュール620、第3可搬式モジュール1520、および第4可搬式モジュール1620)内で使用することができる。本明細書に記載されたこれらのレイアウトおよび他のレイアウトは、異なる場所(例えば、ホームまたは透析クリニック全体)での透析療法の再開および継続を含む、より柔軟でより便利な透析治療を可能にする。
【0199】
本発明による血液処理システムは、ユーザインターフェースを含むことができる。ユーザインターフェースは、モニタ、キーボード、タッチパッド、タッチスクリーン、LED、治療データ表示スクリーンなどのような入力要素を含むことができる。ユーザインターフェースは、治療状態を視覚的に伝える役割を果たし、治療設定を調整する能力を提供することができる。緊急事態では、危険な可能性のある警告状態の表示を維持することができるが、治療設定を調整する能力は、すべての実施形態に含まれる必要はない。例えば、血液ポンプ速度を調整する能力は、緊急事態における患者の接続解除を容易にすることができる。しかしながら、緊急接続解除中に限外ろ過速度を調整する能力は、治療が終了されているときに含まれる必要はない。例えば、モニタ表示を行うか、またはそのような圧力を示す代わりに、Fresenius Medical Care 2008H機で提供されているように、動脈圧、静脈圧、および膜間圧を知らされるまたは示すために、LEDを使用することができる。Fresenius Medical Care血液処理機械からの1つまたは複数の構成要素、システム、機械、ステップおよび方法、例えば、例えば、マサチューセッツ州ウォルサム所在のFresenius Medical Careから入手可能な2008Hおよび2008Kなどの、2008シリーズ血液透析機とともに使用される構成要素、使い捨て用品、システムおよび方法を使用することができる。Fresenius 2008H血液透析機の取扱説明書(1994−2001)、2008K血液透析機の取扱説明書(2000−2014)、および2008シリーズ透析機スペアパーツ説明書(2008,2015)が、参照によりその全体を本明細書に組み込まれる。
【0200】
また、本発明による血液処理システムは、透析液(液圧)回路を含むこともできる。透析液回路は、例えば、透析生成ユニット、透析装置に透析液を供給する透析液ライン、限外ろ過ポンプ、流体ヒータ、流体脱気サブシステム、温度センサ、伝導度センサ、および血液漏れ検出器を含むことができる。本発明による血液処理システムは、透析装置において透析液回路と相互接続することができる体外血液回路をさらに含むことができる。体外血液回路は、例えば、血液ライン、動脈圧センサ、静脈圧センサ、ヘパリンおよび/または他の抗凝固剤注入装置および供給源、プライミングに使用される生理食塩水バッグ、レベル検出器ならびに静脈クランプを含むことができる。透析液回路と血液回路との相互作用により、血液処理装置は膜間圧を測定することができる。
【0201】
ユーザインターフェース、透析液回路、体外血液回路、および/または追加の構成要素は、動作中に接続解除されることが可能なモジュール化機械を提供するようにモジュール化され得る。モジュール式システムは、発生する可能性のあるさまざまな状況に対処するための大きな柔軟性を可能にする。例えば、患者は、機械の問題、患者の選好、入浴休憩、または治療センターでの患者保留の場合に、移動時の透析液が流れていない状態で別の血液処理装置に移行するために、少なくとも限定された期間にわたって、治療を継続することができる。治療は、例えば患者がトイレを使用することを可能にするために、移動時の透析液の流れが有効な状態において、限られた期間にわたって継続することができる。治療は、例えば、治療センターの外またはホームでの透析を可能にするために、移動時の透析液の流れが有効な状態で長期間にわたって継続することができる。
【0202】
図21は、例えば、本発明による閉鎖システムを示す、第5BM2120とドッキングされた第5可搬式モジュール2020を含む第9モジュール式システム2010の概略図である。
図22は、
図21に示す第5可搬式モジュール2020の正面図である。第5可搬式モジュール2020は、第3モジュール間インターフェース境界2012において第5BM2120に接続し、患者接続2016、例えば単針または二針接続を介して患者2014に接続される。第5可搬式モジュール2020は、透析液回路を介して第5BM2120に接続するように示されている。第5可搬式モジュール2020は、第5可搬式透析液回路2022を含む。第5可搬式透析液回路2022は、例えば第1モジュール間バルブ2024と第2モジュール間バルブ2026とを含むモジュール間コネクタを含む。第5BM2120は、第5BM透析液回路2122を含む。第5BM透析液回路2122は、例えば第1相補的モジュール間バルブ2124と
第2相補的モジュール間バルブ2126とを含む相補的モジュール間コネクタを含む。これらのバルブは、集合的に、例えば、本発明の閉鎖システムを形成することができる。また、第5可搬式透析液回路2022は、例えば、血液フィルタ330と第2モジュール間バルブ2026との間の透析液フローインジケータ2028と、血液フィルタ330と第1モジュール間バルブ2024との間の透析液出口フィルタ2030とを含むこともできる。第5可搬式モジュール2020は、例えば、
図16Aおよび16Bを参照して本明細書で説明されるような、患者2014からの血液が、可搬式モジュール血液ポンプ1732によって血液ラインセット1744を通って移動することができる、可搬式モジュール血液回路1712を含むことができる。
【0203】
第5BM透析液回路2122が、
図21および
図23に部分的に示され、
図27にさらに詳細に示される。第5BM透析液回路2122は、例えばFresenius 2008HおよびFresenius 2008K機のようなFresenius 2008シリーズ透析機の透析液フローシステムと同様のシングルパスシステムとして示される。しかしながら、第5BM透析液回路2122は、本質的にシングルパスであろうと再生的であろうと、別の形態をとることができる。第5BM透析液回路2122では、透析液を混合チャンバ出口ライン2128を通ってバランスチャンバ複合体2130に流すことができる。バランスチャンバ複合体2130は、例えば、第1バランスチャンバ2132、第2バランスチャンバ2134、第1バランスチャンババルブ2136、第2バランスチャンババルブ2138、第3バランスチャンババルブ2140、第4バランスチャンババルブ2142、第5バランスチャンババルブ2144、第6バランスチャンババルブ2146、第7バランスチャンババルブ2148、および第8バランスチャンババルブ2150を含むことができる。バランスチャンバ複合体2130から、透析液伝導度セル2154および透析液温度センサ2156を含む透析液出口ライン2152を介して、透析液を流すことができる。
【0204】
第5可搬式透析液回路2022を出る使用済み透析液は、透析液入口ライン2158を通って第5BM透析液回路2122に入ることができる。透析液入口ライン2158は、透析液圧力トランスデューサ2160および血液漏れ検出器2162を含むことができる。透析液出口ライン2152または透析液入口ライン2158から、バイパスバルブ2166を用いてバイパスライン2164と共に、透析液を流すことができる。また、透析液入口ライン2158は、透析液温度センサ2168および透析液伝導度セル2170を含むことができる。透析液は、空気センサ2172、空気分離チャンバ通気ライン2174、および空気分離チャンバ通気バルブ2176を有する空気分離チャンバ2171へ、空気分離チャンバ2171から限外ろ過フィルタ2180、限外ろ過ポンプ2182、第1チェックバルブ2192、および第2チェックバルブ2186を備えた限外ろ過ライン2178を通ってバランスチャンバ複合体213へ、透析液ポンプ圧力解放バルブ2190および圧力トランスデューサ2184を有する空気分離チャンバ透析液出口ライン2188を通って空気分離チャンバ2171に、および、空気分離チャンバ透析液出口ライン2188から、透析液フローポンプ2196を備えた透析液フローライン2194を通って流れることができる。
【0205】
第9モジュール式システム2010では、オペレータは、第5可搬式モジュール2020へのおよび第5可搬式モジュール2020からの透析液の流れを止めるために、第1モジュール間バルブ2024および第2モジュール間バルブ2026ならびに第1相補的モジュール間バルブ2124および第2相補的モジュール間バルブ2126を閉じることによって、第5可搬式モジュール2020と第5BM2120との間の接続解除イベントを開始することができる。このプロセスは、例えば、BMユーザインターフェースを使用することによって実施することができる。この実施形態における透析液回路構成要素の多くは、BM内に、例えば、透析装置以外のすべてのものの中に配置することができる。第5BM2120は、例えば、第5可搬式モジュール2020に含まれる透析回路の部分を除いて、ユーザインターフェースおよび機械液圧装置を含むことができる。第5可搬式モジュール2020は、随意選択によりホイール上に取り付けることができ、限定された期間にわたって、機械液圧装置から接続解除された状態で動作することを可能にする電池を含むことができる。可搬式モジュール血液ポンプ1732は、透析液の流れが停止されている間、引き続き制御され使用されることができる。したがって、第5可搬式透析液回路2022内の流れは、血液回路が回路内の血液を循環および/または再循環させ続けている間、一時的に停止することができる。第5BM2120上の第5可搬式モジュール2020が交換されるのを受けて、再接続事象は、閉じたバルブを開放し、それによって流体の流れを再開させることを含む。所望に応じて、第5可搬式モジュール2020を代わりに異なるBMに戻すことができる。例えば、有線または無線接続の使用により、血液処理が開始されるBMにプログラムされた治療プロトコルの進行を、プロトコルの再開のために異なるBMに転送することができる。
【0206】
図23は、本発明による
図21に示す第5BM2120とドッキングされた第6可搬式モジュール2320を含む第10モジュール式システム2310の概略図である。第6可搬式モジュール2320は、第5可搬式透析液回路2022(
図21)との接続について説明したのと同様の態様で、ただし第4モジュール間境界2312において第5BM透析液回路2122(
図21)に接続することができる第6可搬式透析液回路2322を含むことができる。第6可搬式透析液回路2322は、未使用透析液、再生透析液、または使用済み透析液を保持することができる可搬式透析液リザーバ2324を含むことができる。透析液は、可搬式リザーバライン2326を介して可搬式透析液リザーバ2324に流入または流出させることができ、これは、可搬式リザーババルブ2328を使用して制御することができる。また、透析液は、代替的な透析液供給ライン2198および代替的な透析液供給ライン2330を介して、第6可搬式透析液回路2322に供給することもでき、これらのラインを通じた流れは代替的な透析液供給バルブ2332を介して制御することができる。
【0207】
透析液は、可搬式透析液リザーバ2324に導入することができる。所望の流体量が得られるまでクリアランスに悪影響を与えずに治療を継続することができることを保証するために、充填プログラムを使用して、不均衡を防止するのに十分遅い速度で可搬式リザーババルブ2328を通して透析液を供給することができる。容器をより速く充填するために、使用済みの透析液を代替の透析液供給バルブ2332を介して可搬式透析液リザーバ2324に送ることができる。その構成は、バランスチャンバ複合体2130(
図21)への影響を最小限にするか、またはなくして、リザーバへのより速い送出を可能にすることができる。
【0208】
図24は、本発明による第7可搬式モジュール2420の概略図である。第7可搬式モジュール2420は、第5可搬式透析液回路2022の接続について説明したのと同様の方法で、第5BM2120(
図21および
図23)とドッキングすることができる。
図24では、第7可搬式モジュール2420がドッキング解除構成で示されている。第7可搬式モジュール2420は、第7可搬式透析液回路2422を含むことができる。第7可搬式透析液回路2422は、本明細書に記載されている他の透析液回路と同様の構成要素、例えば第6可搬式透析液回路2322(
図23)の構成要素、および追加の構成要素を含むことができる。例えば、第7可搬式透析液回路2422は、第1モジュール間バルブ2024および可搬式モジュール使用済み透析液ライン2426を介して使用済み透析液を受け入れるように構成することができる可搬式透析液リザーバ2424を含むことができる。透析液は、可搬式透析液リザーバ2324から、または、代替的な透析液供給ライン2330および代替的な透析液供給バルブ2332を介して第5BM透析液回路2122(
図21)から、可搬式モジュール透析液ポンプ2428を使用して第7可搬式透析液回路2422に供給することができる。
【0209】
図25は、本発明による第8可搬式モジュール2520の概略図である。第8可搬式モジュール2520は、第5可搬式透析液回路2022の接続について説明したのと同様の方法で、第5BM2120(
図21および
図23)とドッキングすることができる。
図25では、第8可搬式モジュール2520がドッキング解除構成で示されている。第8可搬式モジュール2520は、第8可搬式透析液回路2522を含むことができる。第8可搬式透析液回路2522は、第7可搬式透析液回路2422(
図24)と同様に構成されているが、代わりに、可搬式モジュール透析液ポンプ2428が可搬式モジュール使用済み透析液ライン2426上に配置される。このようにして、可搬式モジュール透析液ポンプ2428は、BMにドッキングされるか否かに関わらず、限外ろ過ポンプとして機能することができる。
【0210】
図26は、尿毒症毒素蓄積を排除または最小化する、本発明による第9可搬式モジュール2620の概略図である。第9可搬式モジュール2620は、第5可搬式透析液回路2022の接続について説明したのと同様の方法で、第5BM2120(
図21および
図23)とドッキングすることができる。
図26では、第9可搬式モジュール2620がドッキング解除構成で示されている。
【0211】
第9可搬式モジュール2620は、第9可搬式透析液回路2622を含むことができる。第9可搬式透析液回路2622は、本明細書に記載されている他の透析液回路と同様の構成要素、例えば第6可搬式透析液回路2322(
図23)の構成要素、および追加の構成要素を含むことができる。
図26において、第9可搬式透析液回路2622は、可搬式吸着剤出口ライン2626を通って可搬式透析液リザーバ2324に使用のために戻すことができる使用済み透析液を再生することができる可搬式吸着剤カートリッジ2624を含む再生式透析液回路ループとして示されている。リザーバ内の透析液は、可搬式透析液ヒータ2628によって加熱することができる。
【0212】
第9可搬式透析液回路2622および本明細書で説明する他の透析液回路は、第5BM透析液回路2122(
図21)の構成要素の一部または全部を含むように拡張することができる。
【0213】
図27は、本開示による、
図21および
図23に示される第5BM透析液回路2122の概略図である。透析液は、
図21に関して本明細書に記載されているように、ならびに、以下に記載されているように、および/または、Fresenius透析システム2008Hまたは2008Kと一貫性のある方法で流れることができる。第5BM透析液回路2122は、水および濃縮物から透析液を調製するように構成することができる。例えば、水は、水入口ライン2222、水入口圧力調整器2224、BM熱交換器2226、および水入口バルブ2228を通って第5BM透析液回路2122に流れ込むことができる。流体は、随意選択により、再循環バルブ2232を制御することによって、再循環ライン2230を介して方向転換されてもよい。流体は、最終的に、システム排出バルブ2233を通して第5BM透析液回路2122から出ることができる。水は、脱気チャンバ複合体2234に流入することができる。脱気チャンバ複合体2234は、例えば、脱気チャンバ温度制御サーミスタ2236、脱気チャンバヒータ2238、脱気チャンバ通気ライン2240、脱気フロートスイッチ2242、脱気チャンババイパスライン2244、脱気チャンババイパスバルブ2246、脱気チャンバポンプ2248、脱気チャンバポンプライン2250、および負荷圧力バルブ2254を含む脱気チャンバ負荷ライン2252を含むことができる。
【0214】
濃縮物は、アセテート濃縮サブシステム2258および重炭酸塩サブシステム2260を含むことができる透析液濃縮システム2256から供給することができる。アセテート濃縮サブシステム2258は、アセテート(濃縮物)ライン2262、アセテートチェックバルブ2264、アセテート供給スイッチワンド2266、アセテートポート2268、アセテートフィルタ2270、およびアセテートポンプ2272を含むことができる。重炭酸塩サブシステム2260は、重炭酸塩ライン2274、重炭酸塩チェックバルブ2276、重炭酸塩供給スイッチワンド2278、重炭酸塩ポート2280、重炭酸塩フィルタ2282、および重炭酸塩ポンプ2284を含むことができる。濃縮物が添加された後、得られた流体は、混合チャンバ入口ライン2286を通って1つまたは複数の混合チャンバ(例えば、混合チャンバ2288,2290)に流れることができる。透析液出口ライン2152は、随意選択により、使用前に透析液をさらに処理するために、透析液フィルタ2292および透析液フィルタ出口ライン2294を含むことができる。いくつかの例では、透析液フィルタ2292は透析装置である。いくつかの例では、透析液フィルタ2229は、流体フィルタ(例えば、Fresenius Medical Careから入手可能なDIASAFE(登録商標)plus filter)である。
【0215】
本発明は、以下の態様/実施形態/特徴を任意の順序で、および/または任意の組み合わせで含む。
1.可搬式血液回路アダプタであって、
患者への静脈ラインおよび患者からの動脈ラインを備えており、静脈ラインおよび動脈ラインの各々が、アダプタ端部と、血管アクセスまたは血管アクセスインプラントと接続するように構成された患者端部とを有する、体外血液回路チューブセットと、
体外血液回路チューブセットを通して血液を体外に圧送するように構成された血液ポンプを備える血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに係合するように構成されたモジュールコネクタを備えるアダプタハウジングであって、アダプタハウジングは、静脈ラインおよび動脈ラインのアダプタ端部をアダプタハウジングに固定するための複数のチューブコネクタを備え、チューブコネクタは、モジュールコネクタと流体連通しており、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間に遮断可能な流体流路を提供する、アダプタハウジングと、
アダプタハウジング内にまたはアダプタハウジング上に取り付けられており、(1)可搬式血液回路アダプタが血液治療装置から接続解除されるときに、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間の流体連通を遮断し、且つ(2)可搬式血液回路アダプタが血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに接続されるときに、静脈ラインとモジュールコネクタとの間、および動脈ラインとモジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成されている閉鎖システムと
を備える、可搬式血液回路アダプタ。
2.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
アダプタハウジング内にまたはアダプタハウジング上に取り付けられており、体外血液回路チューブセットと流体連通する抗凝固剤ディスペンサをさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
3.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
モジュールコネクタは、スナップ嵌め接続、フックとループとの組み合わせ、ラッチ、ロック、圧入接続、摩擦嵌合接続、磁気結合接続、またはそれらの任意の組み合わせによって、血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに係合するように構成されている可搬式血液回路アダプタ。
4.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
アダプタハウジング上に設けられた、またはアダプタハウジングに接続されたユーザインターフェースをさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
5.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
動脈ラインと静脈ラインとが合わせて単針アクセスラインをなす可搬式血液回路アダプタ。
6. 任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタと、
可搬式血液処理モジュールとを備えており、
前記可搬式血液処理モジュールは、
前記アダプタハウジングの前記モジュールコネクタに相補的なモジュール間コネクタと、
患者へのラインおよび患者からのラインを有するステーション血液回路であって、前記ステーション血液回路の前記患者へのラインおよび前記患者からのラインの各々は、前記モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有する、前記ステーション血液回路と、
前記ステーション血液回路を通じ、前記体外血液回路チューブセットを通って、且つ患者へとおよび患者から、血液を循環させるように構成されている第1血液ポンプとを備えている、モジュール式システム。
7.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液処理モジュールは、透析液回路および血液フィルタをさらに備えており、
血液フィルタは、ステーション血液回路および透析液回路と流体連通しているモジュール式システム。
8.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
血液フィルタは透析器を備えているモジュール式システム。
9.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液処理モジュールは、透析液回路と操作可能に連通する透析液ポンプと、透析液回路と流体連通する吸着剤カートリッジと、透析液回路と操作可能に連通するヒータとをさらに備えるモジュール式システム。
10.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液処理モジュールは、電池式電源をさらに備えるモジュール式システム。
11.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールと堅固に係合していることを示すように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールに堅固に係合されるときに第1検出可能信号を生成し、可搬式血液回路アダプタが可搬式血液処理モジュールから係合解除されるときに第2検出可能信号を生成するように構成されており、
第1検出可能信号および第2検出可能信号は、各々独立して、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
12.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタと、
非可搬式の第1ベースモジュールとを備えており、
第1ベースモジュールは、アダプタハウジングのモジュールコネクタに相補的なモジュール間コネクタと、
患者へのラインおよび患者からのラインを有するベースステーション血液回路と、
第2血液ポンプと、
透析液ポンプと、
透析液回路とを備えており、
第2血液ポンプは、ベースステーション血液回路を通って、体外血液回路チューブセットを通って、且つ患者へとおよび患者から、血液を循環させるように構成されており、
透析液回路は血液フィルタを備え、
血液フィルタは、ベースステーション血液回路および透析液回路と流体連通している、モジュール式システム。
13.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
血液フィルタは透析器を備えているモジュール式システム。
14.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
透析液回路は、吸着剤カートリッジと、透析液回路と操作可能に連通するヒータと、温度センサと、伝導度センサと、計量サブシステムとをさらに備えるモジュール式システム。
15.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールと堅固に係合していることを示すように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールに堅固に係合されるときに第1検出可能信号を生成し、可搬式血液回路アダプタが第1ベースモジュールから係合解除されるときに第2検出可能信号を生成するように構成されており、
第1検出可能信号および第2検出可能信号は、各々独立して、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
16.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムを提供し、
静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の各々を患者の血管アクセスポイントに接続し、
可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールに係合させ、且つ
少なくとも1つの血液治療を患者に対して実施することを含んでおり、
少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
17.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールから係合解除し、且つ
体外血液回路チューブセットを患者から接続解除することなく、可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールと係合させることをさらに含み、
可搬式血液処理モジュールは、アダプタハウジングのモジュールコネクタに相補的なモジュール間コネクタと、患者へのラインおよび患者からのラインを有するステーション血液回路と、第1血液ポンプとを備えており、
ステーション血液回路の患者へのラインおよび患者からのラインの各々は、モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有しており、
血液ポンプは、ステーション血液回路を通って、体外血液回路チューブセットを通って、且つ患者へとおよび患者から、血液を循環させるように構成されている方法。
18.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールから係合解除することと、
患者から体外血液回路チューブセットを接続解除することなく可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールに再係合させることと
をさらに含む方法。
19.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
少なくとも1つの血液治療を再開することをさらに含む方法。
20.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
少なくとも1つの血液治療とは異なる血液治療を患者に対して実施することをさらに含む方法。
21.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
可搬式血液回路アダプタを第1ベースモジュールから係合解除し、
可搬式血液回路アダプタを第2ベースモジュールに係合させ、且つ
第2ベースモジュールを使用して、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施すること
をさらに含む方法。
22.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムを提供し、
静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の各々を、患者の血管アクセスポイントに接続し、
可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールに係合させ、且つ
少なくとも1つの血液治療を患者に対して実施することとを含んでおり、
少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
23.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールから係合解除し、次いで、患者端部を血管アクセスポイントから引き抜くことをさらに含む方法。
24.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタと、
透析液回路、および、透析液回路と操作的に連通する第1透析液ポンプを備えるベースステーションと、
ベースステーションから少なくとも10フィート離れて配置されている第1遠隔ステーションであって、第1血液ポンプと、前記アダプタハウジングの前記モジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタと、前記モジュール間コネクタと流体連通するローカル血液回路とを備えており、前記第1血液ポンプが前記ローカル血液回路と操作的に連通しており、前記透析液回路が前記ベースステーションから前記第1遠隔ステーションまで延びている、前記第1遠隔ステーションと、
前記ローカル血液回路と前記透析液回路の両方と流体連通する第1血液フィルタと
を備えているモジュール式システム。
25.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1の遠隔ステーションは、遠隔ユーザインターフェースをさらに備えており、
ベースステーションは、ベースステーションユーザインターフェースをさらに備えている、モジュール式システム。
26.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1血液フィルタは透析器を備えているモジュール式システム。
27.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1遠隔ステーションが取付具を備えており、
第1血液フィルタが取付具内に固定されているモジュール式システム。
28.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
ベースステーションは、吸着剤カートリッジ取付具と、透析液回路と操作的に熱的連通するヒータと、リザーバとを備えており、
透析液回路は、吸着剤カートリッジを備えており、吸着剤カートリッジは、吸着剤カートリッジ取付具に固定されるように構成されているモジュール式システム。
29.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
透析液回路と操作的に連通する第2透析液ポンプをさらに備えるモジュール式システム。
30.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
ベースステーションは、
透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサと、
透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサと、
透析液を計量するように構成された計量サブシステムとをさらに備えるモジュール式システム。
31.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
ベースステーションおよび第1遠隔ステーションは、建物の異なる部屋、異なる階層、またはその両方に配置されているモジュール式システム。
32.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
ベースステーションから遠隔して配置されており、且つ第2血液ポンプを備える第2遠隔ステーションと、
アダプタハウジングのモジュールコネクタと相補的である第2モジュール間コネクタと、
第2モジュール間コネクタと流体連通する第2ローカル血液回路とをさらに備えており、
第2血液ポンプは第2ローカル血液回路と操作的に連通しており、
透析液回路はベースステーションから第2遠隔ステーションまで延びているモジュール式システム。
33.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔ステーションまたは第2遠隔ステーションのいずれかと堅固に係合しているか否かを示すように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
係合検証サブシステムは、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔ステーションまたは第2遠隔ステーションに堅固に係合されるときに第1検出可能信号を生成し、可搬式血液回路アダプタが第1遠隔ステーションおよび第2遠隔ステーションの両方から係合解除されるときに第2検出可能信号を生成するように構成されているモジュール式システム。
34.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液回路アダプタが第1遠隔ステーションと係合しているときに第2遠隔ステーションの使用をロックアウトし、可搬式血液回路アダプタが第2遠隔ステーションと係合しているときに第1遠隔ステーションの使用をロックアウトするように構成された遠隔ステーションロックアウトサブシステムをさらに備えるモジュール式システム。
35.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムを提供し、
静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の各々を、患者の血管ポイントに接続し、
可搬式血液回路アダプタを第1遠隔ステーションと係合し、且つ
患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施すること
を含む方法。
36.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
37.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムを提供し、
静脈ラインおよび動脈ラインの患者端部の各々を患者の血管ポイントに接続し、
可搬式血液回路アダプタを第1遠隔ステーションと係合し、
患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施し、
第1遠隔ステーションから可搬式血液回路アダプタを係合解除し、且つ
体外血液回路チューブセットを患者から接続解除することなく、可搬式血液回路アダプタを第2遠隔ステーションと係合すること
を含む方法。
38. ドックを備え、且つ可搬式体外血液回路モジュールをドッキングするように構成された第1ベースモジュールであって、第1ベースモジュールは、ベースモジュールハウジングと、一次透析液ポンプを備える一次透析液回路と、一次透析液ラインと、第1モジュール間コネクタとを備える、第1ベースモジュールと、
ドッキング構成において第1ベースモジュールをドッキングするように構成され、且つドッキング解除構成において第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成された第1可搬式モジュールであって、第1可搬式モジュールは、第1可搬式モジュールハウジングと、第1可搬式モジュールハウジング内にまたは第1可搬式モジュールハウジング上に取り付けられている血液ポンプと、第1体外血液回路チューブセットと、1モジュール間コネクタと相補的であり且つドッキング構成において第1モジュール間コネクタに接続するように構成された第2モジュール間コネクタとを備えており、血液ポンプは、体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成されている、第1可搬式モジュールとを備えるモジュール式システム。
39.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
一次透析液回路は、一次透析液ラインと流体連通する血液フィルタをさらに備えており、
第1モジュール間コネクタは、血液フィルタと流体連通しており、
第2モジュール間コネクタは、体外血液回路チューブセットと流体連通しているモジュール式システム。
40.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
血液フィルタは透析器を備えるモジュール式システム。
41.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
一次透析液回路は、一次ヒータと、吸着剤カートリッジとをさらに備えるモジュール式システム。
42.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
一次透析液回路は、透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサ、透析液回路内の透析液を計量するように構成された計量サブシステム、二次ヒータ、またはそれらの任意の組み合わせをさらに備えているモジュール式システム。
43.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
体外血液回路チューブセットは血液フィルタを備えており、
血液フィルタは、血液フィルタを血液フィルタの血液側と血液フィルタの透析液側とに分離する膜を含んでおり、
血液フィルタの透析液側は、第2モジュール間コネクタと流体連通しており、
一次透析液ラインは、第1モジュール間コネクタと流体連通しているモジュール式システム。
44.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
体外血液回路チューブセットは、動脈ラインと、血液フィルタと、静脈ラインとを備えており、
動脈ラインおよび静脈ラインの両方が、血液フィルタの血液側と流体連通しているモジュール式システム。
45.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1ベースモジュールは、一次ユーザインターフェースをさらに備えており、
第1可搬式モジュールは、二次ユーザインターフェースをさらに備えているモジュール式システム。
46.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
中央制御ユーザインターフェースを備え且つ第1可搬式モジュールを制御するように構成された中央制御サブシステムをさらに備えるモジュール式システム。
47.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、移動通信装置ユーザインターフェースを備え且つ第1可搬式モジュールを制御するように構成された移動通信装置をさらに備えるモジュール式システム。
48.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1ベースモジュールハウジングは、第1モジュール間コネクタを少なくとも部分的に画定するレセプタクルを備えており、当該レセプタクルは、第2モジュール間コネクタを含む第1可搬式モジュールハウジングの少なくとも一部分を受け入れて固定するように構成されているモジュール式システム。
49.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1可搬式モジュールハウジングは、前記第1モジュール間コネクタと前記第2モジュール間コネクタとの間のインターフェースにおいて、フック・ループ組み合わせコネクタ、ラッチ、ロック、スナップ嵌めコネクタ、摩擦係合、磁気結合コネクタ、またはそれらの任意の組み合わせによって、ベースモジュールハウジングに係合するように構成されているモジュール式システム。
50.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1可搬式モジュールは、カート、車輪一式、車輪付きバッグ、ベルト、ウエストパック、ネックストラップ、ショルダーストラップ、ショルダーハーネス、バックパック、チェストパック、またはそれらの任意の組合せを含むモジュール式システム。
51.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1モジュール間コネクタは、ドッキング構成において開状態になり、ドッキング解除構成において閉状態になるように構成された1つまたは複数のバルブを備えるモジュール式システム。
52.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
体外血液回路チューブセットは血液フィルタを備えており、
血液フィルタは、血液フィルタを血液フィルタの血液側と血液フィルタの透析液側とに分離する膜を含んでおり、
第1可搬式モジュールは、二次透析液ポンプを備える二次透析液回路をさらに備えており、
二次透析液回路は、血液フィルタの透析液側と流体連通するモジュール式システム。
53.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第2モジュール間コネクタは、未使用透析液リザーバおよび使用済み透析液リザーバと流体連通しており、
二次透析液ポンプは、二次透析液回路に沿って透析器と未使用透析液の瓶との間に配置されるモジュール式システム。
54.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1モジュール間コネクタは第1電気コネクタをさらに備えており、第2モジュール間コネクタは、第1電気コネクタと相補的な第2電気コネクタをさらに備えており、第1可搬式モジュールは、電池式補助電源をさらに備えているモジュール式システム。
55.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールと堅固に係合されるときに検出可能信号を生成するように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
56.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
係合検証サブシステムは、第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールから係合解除されるときに第2検出可能信号を生成するように構成されており、
第2検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
57.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
ドッキング構成において第1ベースモジュールとドッキングするように構成され、且つドッキング解除構成において第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成された第2可搬式モジュールをさらに備えており、
第2可搬式モジュールは、
第2可搬式モジュールハウジングと、
第2可搬式モジュールハウジング内にまたは第2可搬式モジュールハウジング上に取り付けられた第2血液ポンプと、
第2体外血液回路チューブセットと、
第1モジュール間コネクタと相補的であり、且つ第1モジュール間コネクタに接続するように構成されている第3モジュール間コネクタとを備えており、
第2血液ポンプは、第2体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成されているモジュール式システム。
58.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第3可搬式モジュールは、第2可搬式モジュールとは異なっており、且つ第2可搬式モジュールとは異なる血液治療を患者に対して実施するように構成されているモジュール式システム。
59.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第1可搬式モジュールをドッキングするように構成されたドックを備える第2ベースモジュールをさらに備えており、
第1ベースモジュールと第2ベースモジュールは、建物の異なるそれぞれの部屋にあるか、建物の異なるそれぞれの階層にあるか、または異なるそれぞれの建物にあるモジュール式システム。
60.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
第2ベースモジュールは、第1ベースモジュールとは異なっており、
第1ベースモジュールおよび第2ベースモジュールは、互いに異なる血液治療を実施するように構成されているモジュール式システム。
61.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムを提供し、
患者を第1体外血液回路チューブセットに接続し、
第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させ、且つ
患者に対して、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む少なくとも1つの血液治療を実施すること
を含む方法。
62.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除し、且つ
第2可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させること
をさらに含む方法。
63.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除し、
患者が第1体外血液回路チューブセットに接続されている間に、第1ベースモジュールから遠隔している場所に、患者および第1可搬式モジュールを移動させ、且つ
第1可搬式モジュールを第2ベースモジュールに係合させること
をさらに含む方法。
64.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
患者が第1体外血液回路チューブセットに接続されている間に、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除し、
患者が第1体外血液回路チューブセットに接続されている間に、第1可搬式モジュールを第2ベースモジュールと係合させ、且つ
第1可搬式モジュールが第2ベースモジュールに係合されている間に、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む少なくとも第2血液治療を実施すること
をさらに含む方法。
65.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の方法において、
第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールから係合解除し、且つ
任意のベースモジュールから独立した第1可搬式モジュールを使用して、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することをさらに含み、
少なくとも1つの血液治療は、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
66.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムを提供し、
患者を第1体外血液回路チューブセットに接続し、
第1ベースモジュールとは独立した第1可搬式モジュールを使用して、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施し、
その後、患者を第1体外血液回路チューブセットから接続解除することなく、第1可搬式モジュールを第1ベースモジュールに係合させ、且つ
第1可搬式モジュールが第1ベースモジュールに係合している間に、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施すること
を含む方法。
67.体外血液回路用の可搬式血液循環ユニットであって、
体外血液回路を介して血液を体外で患者からおよび患者へと圧送するように構成された血液ポンプを備える血液治療装置と係合するように構成されたハウジングと、
ハウジング内にまたはハウジング上に取り付けられ、体外短絡血液回路に解放可能に係合し且つ当該体外短絡血液回路を介して血液を循環させるように構成されたユニット血液ポンプと、
ユニット血液ポンプに給電するように構成された電池式電源と、
ユニット血液ポンプと解放可能に係合されている体外短絡血液回路であって、体外短絡血液回路およびハウジングは合わせてバイパス動作モードを提供するように構成されており、前記バイパス動作モードは、前記可搬式血液循環ユニットが血液治療装置と係合されず、且つ、血液が、血液治療装置とは独立し、前記体外短絡血液回路を介して、前記患者へとおよび前記患者から循環されるようになっている、前記体外短絡血液回路と、
前記可搬式血液循環ユニットを血液治療装置に接続し、前記体外短絡血液回路と前記血液治療装置のベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成するように構成された第1モジュール間コネクタと
を備える、可搬式血液循環ユニット。
68.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムと、血液治療装置との組み合わせであって、
血液治療装置は、ベースモジュール血液回路と、第2モジュール間コネクタとを備えており、
前記第2モジュール間コネクタは、血液治療装置を可搬式血液循環ユニットに接続し、体外短絡血液回路とベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成するように構成されている組み合わせ。
69.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の組み合わせにおいて、
第1モジュール間コネクタおよび第2モジュール間コネクタは、接続されると、血液が患者に、および患者から、体外短絡血液回路およびベースモジュール血液回路を介して、循環する全血液循環動作モードが提供されるように構成されている組み合わせ。
70.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液循環ユニットを提供し、
体外短絡血液回路を患者に接続し、
第1モジュール間コネクタを、相補的な第2モジュール間コネクタを有する血液治療装置に係合させ、
血液治療装置から可搬式血液循環ユニットを係合解除し、且つ
第1モジュール間コネクタを第2血液治療装置に係合させるか、または第1モジュール間コネクタを血液治療装置に再係合させること
を含む方法。
71. 血液を体外に圧送するように構成された血液ポンプを各々備える少なくとも2つの異なる血液治療装置のそれぞれの装置ハウジングと交互に係合するように構成されたアダプタハウジングと、
アダプタハウジングに取り付けられた体外血液回路であって、それぞれの血液ポンプと交互に係合するように構成されている体外血液回路と
を備える、可搬式血液回路アダプタ。
72.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液循環アダプタにおいて、
体外血液回路は、流体連通した動脈血ラインと
静脈血ラインと血液フィルタとを備えており、
血液フィルタは、少なくとも2つの異なる血液治療装置内のそれぞれの透析液回路と交互に流体連通するように構成されている可搬式血液循環アダプタ。
73.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の血液循環アダプタにおいて、
血液フィルタは透析器である可搬式血液循環アダプタ。
74.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液循環アダプタにおいて、
閉鎖システムをさらに備えており、当該閉鎖システムは、(1)血液循環アダプタがそれぞれの血液治療装置から係合解除されるときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間の流体連通を遮断し、且つ(2)血液循環アダプタがそれぞれの血液治療装置に交互に係合するときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間を流体連通させるように構成されている可搬式血液循環アダプタ。
75.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液循環アダプタにおいて、
閉鎖システムは、複数の第1バルブを含む第1バルブセットを備えており、
複数の第1バルブは、血液循環アダプタがそれぞれの血液治療装置と交互に係合するときに、血液フィルタとそれぞれの透析液回路との間を交互に流体連通させるよう構成されている可搬式血液循環アダプタ。
76.モジュール式システムであって、
体外血液回路およびアダプタ透析回路と流体連通するアダプタ透析液回路および血液フィルタをさらに備える、任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液循環アダプタと、
血液ポンプおよび装置透析液回路を備える血液治療装置であって、血液循環アダプタと係合し、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施するように構成されている、前記血液治療装置と、
アダプタ透析液回路と装置透析液回路との間に流体連通を提供するように構成された閉鎖システムと
を備える、モジュール式システム。
77.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムを提供し、
体外血液回路を患者に接続し、
可搬式血液回路アダプタを血液治療装置に係合させ、
血液循環アダプタと装置との間に透析液の流体連通を提供するために閉鎖システムを開き、且つ
患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施すること
を含む、方法。
78.可搬式血液回路アダプタであって、
出口チャネルおよび入口チャネルを含むモジュールコネクタと、
入口チャネルと患者端部を有する静脈ラインとの間の第1流体経路と、
出口チャネルと患者端部を有する動脈ラインとの間の第2流体
経路と、
出口チャネルに接続された第1バルブと、入口チャネルに接続された第2バルブとを有する閉鎖システムであって、閉鎖システムは、
(1)取り外し可能モジュールアダプタと第1血液治療装置との間の接続解除に応じて流体経路とモジュールコネクタとの間の流体連通を遮断し、
(2)取り外し可能モジュールアダプタと第2血液治療装置との間の接続に応じて、流体経路とモジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成されている、前記閉鎖システムと
を備える、可搬式血液回路アダプタ。
79.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
モジュールコネクタは、静脈ラインを動脈ラインに接続する流体経路をさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
80.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
閉鎖システムは、可搬式血液回路アダプタが第1血液治療装置から接続解除されている間に、静脈ラインおよび動脈ラインとモジュールコネクタとの間の流体連通を維持するようにさらに構成されている可搬式血液回路アダプタ。
81.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
各血液治療装置の対応する位置整合部材と嵌合するように構成された少なくとも1つの位置整合部材をさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
82.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、各血液治療装置が透析機械である可搬式血液回路アダプタ。
83.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
少なくとも1つのバルブが、流体流を遮断して流体連通を遮断するように構成されている可搬式血液回路アダプタ。
84.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様の可搬式血液回路アダプタにおいて、
少なくとも1つのバルブが、流体流を許容して流体連通させるように構成されている可搬式血液回路アダプタ。
85.取り外し可能モジュールアダプタと、可搬式血液治療装置とを備えたモジュール式システムであって、
前記取り外し可能モジュールアダプタは、
出口チャネルおよび入口チャネルを含むモジュールコネクタと、
入口チャネルと患者端部を有する静脈ラインとの間の第1流体経路と、
出口チャネルと患者端部を有する動脈ラインとの間の第2流体
経路と、
出口チャネルに接続された第1バルブと、入口チャネルに接続された第2バルブとを有する閉鎖システムとを備えており、閉鎖システムは、
(1)取り外し可能モジュールアダプタと血液治療装置との間の接続解除に応じて流体経路とモジュールコネクタとの間の流体連通を遮断し、且つ
(2)取り外し可能モジュールアダプタと血液治療装置との間の接続に応じて、流体経路とモジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成されており、
可搬式血液治療装置は、
取り外し可能モジュールアダプタの入口チャネルおよび出口チャネルに対応する血液ラインを有する可搬式血液回路を備えるコネクタと、
可搬式取り外し可能モジュールアダプタと可搬式血液治療装置との間の接続に応じて、流体経路および可搬式血液回路を通って血液を循環させるように構成されている血液ポンプと
を備える、
モジュール式システム。
86.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液治療装置は、透析液回路および血液フィルタをさらに備え、血液フィルタは、可搬式血液回路および透析液回路と流体連通しているモジュール式システム。
87.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
可搬式血液治療装置は、
透析液回路と操作可能に連通する透析液ポンプと、
透析液回路と流体連通する吸着剤カートリッジと、
透析液回路と操作可能に連通するヒータと
をさらに備えるモジュール式システム。
88.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
固定血液治療装置をさらに備えており、
前記固定血液治療装置は、
入口および出口チャネルに対応する血液ラインを有する固定血液回路を備えるコネクタと、
取り外し可能モジュールアダプタと固定血液治療装置との間の接続に応じて、流体経路および固定血液回路を介して血液を循環させるように構成された第2血液ポンプと
を備え、モジュール式システム。
89.任意の先行するまたは後続する実施形態/特徴/態様のモジュール式システムにおいて、
固定血液治療装置は、透析液回路および血液フィルタをさらに備え、血液フィルタは、固定血液回路および透析液回路と流体連通しているモジュール式システム。
【0216】
本開示は、文章および/またはパラグラフに記載された上記および/または以下の様々な特徴または実施形態の任意の組み合わせを含むことができる。本明細書において開示された特徴の任意の組み合わせは、本開示の一部と考えられ、組み合わせ可能な特徴に対する限定は意図されていない。
【0217】
出願人は、本開示においてすべての引用文献の内容全体を具体的に組み込む。さらに、量、濃度、または他の値またはパラメータが、上側の好ましい値および下側の好ましい値からなる範囲、好ましい範囲、またはリストとして与えられているとき、これは、範囲が別個に開示されているか否かにかかわらず、任意の上限範囲または好ましい値および任意の下限範囲または好ましい値の任意の対から形成されるすべての範囲を具体的に開示していると理解されるべきである。ある範囲の数値が本明細書に列挙されている場合、特に明記しない限り、範囲は、その終点、およびその範囲内のすべての整数および小数を含むことが意図される。本発明の範囲は、範囲を定義する際に列挙される特定の値に限定されることを意図するものではない。
【0218】
本発明の他の実施形態は、本明細書の考察および本明細書に開示された本発明の実施から当業者に明らかになるであろう。本明細書および実施例は、単なる例示と考えられ、本発明の真の範囲および精神は、添付の特許請求の範囲およびその等価物によって示されることが意図される。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
可搬式血液回路アダプタであって、
患者への静脈ラインおよび患者からの動脈ラインを備えており、前記静脈ラインおよび前記動脈ラインの各々が、アダプタ端部と、血管アクセスまたは血管アクセスインプラントと接続するように構成された患者端部とを有する、体外血液回路チューブセットと、
前記体外血液回路チューブセットを通して血液を体外に圧送するように構成された血液ポンプを備える血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに係合するように構成されたモジュールコネクタを備えるアダプタハウジングであって、前記アダプタハウジングは、前記静脈ラインおよび前記動脈ラインの前記アダプタ端部を前記アダプタハウジングに固定するための複数のチューブコネクタを備え、前記チューブコネクタは、前記モジュールコネクタと流体連通しており、前記静脈ラインと前記モジュールコネクタとの間、および前記動脈ラインと前記モジュールコネクタとの間に遮断可能な流体流路を提供する、前記アダプタハウジングと、
前記アダプタハウジング内にまたは前記アダプタハウジング上に取り付けられており、(1)前記可搬式血液回路アダプタが血液治療装置から接続解除されるときに、前記静脈ラインと前記モジュールコネクタとの間、および前記動脈ラインと前記モジュールコネクタとの間の流体連通を遮断し、且つ(2)前記可搬式血液回路アダプタが血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに接続されるときに、前記静脈ラインと前記モジュールコネクタとの間、および前記動脈ラインと前記モジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成されている閉鎖システムと
を備える、可搬式血液回路アダプタ。
[C2]
C1に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
前記アダプタハウジング内にまたは前記アダプタハウジング上に取り付けられており、前記体外血液回路チューブセットと流体連通する、抗凝固剤ディスペンサをさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
[C3]
C1に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
前記モジュールコネクタは、スナップ嵌め接続、フックとループとの組み合わせ、ラッチ、ロック、圧入接続、摩擦嵌合接続、磁気結合接続、またはそれらの任意の組み合わせによって、血液治療装置の相補的モジュール間コネクタに係合するよう構成されている可搬式血液回路アダプタ。
[C4]
C1に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
前記アダプタハウジング上に設けられた、または、前記アダプタハウジングに接続されたユーザインターフェースをさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
[C5]
C1に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
前記動脈ラインと前記静脈ラインとが合わせて単針アクセスラインをなす可搬式血液回路アダプタ。
[C6]
C1に記載の可搬式血液回路アダプタと、
可搬式血液処理モジュールとを備えており、
前記可搬式血液処理モジュールは、
前記アダプタハウジングの前記モジュールコネクタに相補的なモジュール間コネクタと、
患者へのラインおよび患者からのラインを有するステーション血液回路であって、前記ステーション血液回路の前記患者へのラインおよび前記患者からのラインの各々は、前記モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有する、前記ステーション血液回
路と、
前記ステーション血液回路を通じ、前記体外血液回路チューブセットを通って、且つ患者へとおよび患者から、血液を循環させるように構成されている第1血液ポンプとを備えている、モジュール式システム。
[C7]
C6に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液処理モジュールは、透析液回路および血液フィルタをさらに備えており、
前記血液フィルタは、前記ステーション血液回路および前記透析液回路と流体連通しているモジュール式システム。
[C8]
C7に記載のモジュール式システムにおいて、
前記血液フィルタは透析器を備えているモジュール式システム。
[C9]
C8に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液処理モジュールは、前記透析液回路と操作可能に連通する透析液ポンプと、前記透析液回路と流体連通する吸着剤カートリッジと、前記透析液回路と操作可能に連通するヒータとをさらに備えるモジュール式システム。
[C10]
C6に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液処理モジュールは、電池式電源をさらに備えるモジュール式システム。
[C11]
C6に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液回路アダプタが前記可搬式血液処理モジュールと堅固に係合していることを示すように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
当該係合検証サブシステムは、前記可搬式血液回路アダプタが前記可搬式血液処理モジュールに堅固に係合されるときに第1検出可能信号を生成し、前記可搬式血液回路アダプタが前記可搬式血液処理モジュールから係合解除されるときに第2検出可能信号を生成するように構成されており、
前記第1検出可能信号および前記第2検出可能信号は、各々独立して、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
[C12]
C1に記載の可搬式血液回路アダプタと、
非可搬式の第1ベースモジュールとを備えており、
前記第1ベースモジュールは、
前記アダプタハウジングの前記モジュールコネクタに相補的なモジュール間コネクタと、
患者へのラインおよび患者からのラインを有するベースステーション血液回路と、
第2血液ポンプと、
透析液ポンプと、
透析液回路とを備えており、
前記第2血液ポンプは、前記ベースステーション血液回路を通って、前記体外血液回路チューブセットを通って、且つ患者へとおよび患者から、血液を循環させるように構成されており、
前記透析液回路は血液フィルタを備え、
前記血液フィルタは、前記ベースステーション血液回路および前記透析液回路と流体連通している、モジュール式システム。
[C13]
C12に記載のモジュール式システムにおいて
前記血液フィルタは透析器を備えているモジュール式システム。
[C14]
C13に記載のモジュール式システムにおいて、
前記透析液回路は、吸着剤カートリッジと、前記透析液回路と操作可能に連通するヒータと、温度センサと、伝導度センサと、計量サブシステムとをさらに備えるモジュール式システム。
[C15]
C12に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液回路アダプタが前記第1ベースモジュールと堅固に係合していることを示すように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
前記係合検証サブシステムは、前記可搬式血液回路アダプタが前記第1ベースモジュールに堅固に係合されるときに第1検出可能信号を生成し、前記可搬式血液回路アダプタが前記第1ベースモジュールから係合解除されるときに第2検出可能信号を生成するように構成されており、
前記第1検出可能信号および前記第2検出可能信号は、各々独立して、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
[C16]
C12に記載のモジュール式システムを提供し、
前記静脈ラインおよび前記動脈ラインの前記患者端部の各々を、患者の血管アクセスポイントに接続し、
前記可搬式血液回路アダプタを前記第1ベースモジュールに係合させ、且つ
少なくとも1つの血液治療を前記患者に対して実施することを含んでおり、
前記少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
[C17]
C16に記載の方法において、
前記可搬式血液回路アダプタを前記第1ベースモジュールから係合解除し、且つ
前記体外血液回路チューブセットを前記患者から接続解除することなく、前記可搬式血液回路アダプタを可搬式血液処理モジュールと係合させることをさらに含み、
前記可搬式血液処理モジュールは、前記アダプタハウジングの前記モジュールコネクタに相補的なモジュール間コネクタと、患者へのラインおよび患者からのラインを有するステーション血液回路と、第1血液ポンプとを備えており、
前記ステーション血液回路の前記患者へのラインおよび前記患者からのラインの各々は、前記モジュール間コネクタと流体連通するコネクタ端部を有しており、
前記血液ポンプは、前記ステーション血液回路を通って、前記体外血液回路チューブセットを通って、且つ前記患者へとおよび前記患者から、血液を循環させるように構成されている方法。
[C18]
C17に記載の方法において、
前記可搬式血液回路アダプタを前記可搬式血液処理モジュールから係合解除することと、
前記患者から前記体外血液回路チューブセットを接続解除することなく、前記可搬式血液回路アダプタを前記第1ベースモジュールに再係合させることと
をさらに含む方法。
[C19]
C18に記載の方法において、
前記少なくとも1つの血液治療を再開することをさらに含む方法。
[C20]
C18に記載の方法において、
前記少なくとも1つの血液治療とは異なる血液治療を前記患者に対して実施することをさらに含む方法。
[C21]
C16に記載の方法において、
前記可搬式血液回路アダプタを前記第1ベースモジュールから係合解除し、
前記可搬式血液回路アダプタを第2ベースモジュールに係合させ、且つ
前記第2ベースモジュールを使用して、前記患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することをさらに含む方法。
[C22]
C6に記載のモジュール式システムを提供し、
前記静脈ラインおよび前記動脈ラインの前記患者端部の各々を、患者の血管アクセスポイントに接続し、
前記可搬式血液回路アダプタを前記可搬式血液処理モジュールに係合させ、且つ
少なくとも1つの血液治療を前記患者に対して実施することとを含んでおり、
前記少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
[C23]
C22に記載の方法において、
前記可搬式血液回路アダプタを前記可搬式血液処理モジュールから係合解除し、次いで、前記患者端部を前記血管アクセスポイントから引き抜くことをさらに含む方法。
[C24]
C1に記載の可搬式血液回路アダプタと、
透析液回路、および、前記透析液回路と操作的に連通する第1透析液ポンプを備えるベースステーションと、
前記ベースステーションから少なくとも10フィート離れて配置されている第1遠隔ステーションであって、第1血液ポンプと、前記アダプタハウジングの前記モジュールコネクタと相補的なモジュール間コネクタと、前記モジュール間コネクタと流体連通するローカル血液回路とを備えており、前記第1血液ポンプが前記ローカル血液回路と操作的に連通しており、前記透析液回路が前記ベースステーションから前記第1遠隔ステーションまで延びている、前記第1遠隔ステーションと、
前記ローカル血液回路と前記透析液回路の両方と流体連通する第1血液フィルタと
を備えているモジュール式システム。
[C25]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1遠隔ステーションは、遠隔ユーザインターフェースをさらに備えており、
前記ベースステーションは、ベースステーションユーザインターフェースをさらに備えているモジュール式システム。
[C26]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1血液フィルタは透析器を備えているモジュール式システム。
[C27]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1遠隔ステーションが取付具を備えており、
前記第1血液フィルタが前記取付具内に固定されているモジュール式システム。
[C28]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記ベースステーションは、吸着剤カートリッジ取付具と、前記透析液回路と操作的に熱的連通するヒータと、リザーバとを備えており、
前記透析液回路は、吸着剤カートリッジを備えており、
前記吸着剤カートリッジは、前記吸着剤カートリッジ取付具に固定されるように構成されているモジュール式システム。
[C29]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記透析液回路と操作的に連通する第2透析液ポンプをさらに備えるモジュール式システム。
[C30]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記ベースステーションは、
前記透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサと、
前記透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサと、
透析液を計量するように構成された計量サブシステムとをさらに備えるモジュール式システム。
[C31]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記ベースステーションおよび前記第1遠隔ステーションは、建物の異なる部屋、異なる階層、またはその両方に配置されているモジュール式システム。
[C32]
C24に記載のモジュール式システムにおいて、
前記ベースステーションから遠隔して配置されており、且つ第2血液ポンプを備える第2遠隔ステーションと、
前記アダプタハウジングの前記モジュールコネクタと相補的である第2モジュール間コネクタと、
前記第2モジュール間コネクタと流体連通する第2ローカル血液回路とをさらに備えており、
前記第2血液ポンプは、前記第2ローカル血液回路と操作的に連通しており、
前記透析液回路は前記ベースステーションから前記第2遠隔ステーションまで延びているモジュール式システム。
[C33]
C32に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液回路アダプタが前記第1遠隔ステーションまたは前記第2遠隔ステーションのいずれかと堅固に係合しているか否かを示すように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
前記係合検証サブシステムは、前記可搬式血液回路アダプタが前記第1遠隔ステーションまたは前記第2遠隔ステーションに堅固に係合されるときに第1検出可能信号を生成し、前記可搬式血液回路アダプタが前記第1遠隔ステーションおよび前記第2遠隔ステーションの両方から係合解除されるときに第2検出可能信号を生成するように構成されているモジュール式システム。
[C34]
C32に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液回路アダプタが前記第1遠隔ステーションと係合しているときに前記第2遠隔ステーションの使用をロックアウトし、前記可搬式血液回路アダプタが前記第2遠隔ステーションと係合しているときに前記第1遠隔ステーションの使用をロックアウトするように構成された遠隔ステーションロックアウトサブシステムをさらに備えるモジュール式システム。
[C35]
C24に記載のモジュール式システムを提供し、
前記静脈ラインおよび前記動脈ラインの前記患者端部の各々を、患者の血管ポイントに接続し、
前記可搬式血液回路アダプタを前記第1遠隔ステーションと係合し、且つ
前記患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することを含む、方法。
[C36]
C35に記載の方法において、
前記少なくとも1つの血液治療は、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
[C37]
C32に記載のモジュール式システムを提供し、
前記静脈ラインおよび前記動脈ラインの前記患者端部の各々を、患者の血管ポイントに接続し、
前記可搬式血液回路アダプタを前記第1遠隔ステーションと係合し、
前記患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施し、
前記第1遠隔ステーションから前記可搬式血液回路アダプタを係合解除し、且つ
前記体外血液回路チューブセットを前記患者から接続解除することなく、前記可搬式血液回路アダプタを前記第2遠隔ステーションと係合することを含む方法。
[C38]
ドックを備え、且つ可搬式体外血液回路モジュールをドッキングするように構成された第1ベースモジュールであって、前記第1ベースモジュールは、ベースモジュールハウジングと、一次透析液ポンプを備える一次透析液回路と、一次透析液ラインと、第1モジュール間コネクタとを備える、前記第1ベースモジュールと、
ドッキング構成において前記第1ベースモジュールをドッキングするように構成され、且つドッキング解除構成において前記第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成された第1可搬式モジュールであって、前記第1可搬式モジュールは、第1可搬式モジュールハウジングと、前記第1可搬式モジュールハウジング内にまたは前記第1可搬式モジュールハウジング上に取り付けられている血液ポンプと、第1体外血液回路チューブセットと、前記第1モジュール間コネクタと相補的であり且つドッキング構成において前記第1モジュール間コネクタに接続するように構成された第2モジュール間コネクタとを備えており、前記血液ポンプは、前記体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成されている、前記第1可搬式モジュールとを備えるモジュール式システム。
[C39]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記一次透析液回路は、前記一次透析液ラインと流体連通する血液フィルタをさらに備えており、
前記第1モジュール間コネクタは、前記血液フィルタと流体連通しており、
前記第2モジュール間コネクタは、前記体外血液回路チューブセットと流体連通しているモジュール式システム。
[C40]
C39に記載のモジュール式システムにおいて、
前記血液フィルタは透析器を備えるモジュール式システム。
[C41]
C39に記載のモジュール式システムにおいて、
前記一次透析液回路は、一次ヒータと、吸着剤カートリッジとをさらに備えるモジュール式システム。
[C42]
C41に記載のモジュール式システムにおいて、
前記一次透析液回路は、前記透析液回路内の透析液の温度を感知するように構成された温度センサ、前記透析液回路内の透析液の伝導度を感知するように構成された伝導度センサ、前記透析液回路内の透析液を計量するように構成された計量サブシステム、二次ヒータ、またはそれらの任意の組み合わせをさらに備えているモジュール式システム。
[C43]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記体外血液回路チューブセットは血液フィルタを備えており、
前記血液フィルタは、前記血液フィルタを前記血液フィルタの血液側と前記血液フィルタの透析液側とに分離する膜を含んでおり、
前記血液フィルタの前記透析液側は、前記第2モジュール間コネクタと流体連通しており、
前記一次透析液ラインは、前記第1モジュール間コネクタと流体連通しているモジュール式システム。
[C44]
C43に記載のモジュール式システムにおいて、
前記体外血液回路チューブセットは、動脈ラインと、前記血液フィルタと、静脈ラインとを備えており、
前記動脈ラインおよび前記静脈ラインの両方が、前記血液フィルタの前記血液側と流体連通しているモジュール式システム。
[C45]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1ベースモジュールは、一次ユーザインターフェースをさらに備えており、
前記第1可搬式モジュールは、二次ユーザインターフェースをさらに備えているモジュール式システム。
[C46]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
中央制御ユーザインターフェースを備え且つ前記第1可搬式モジュールを制御するように構成された中央制御サブシステムをさらに備えるモジュール式システム。
[C47]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
移動通信装置ユーザインターフェースを備え且つ前記第1可搬式モジュールを制御するように構成された移動通信装置をさらに備えるモジュール式システム。
[C48]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1ベースモジュールハウジングは、前記第1モジュール間コネクタを少なくとも部分的に画定するレセプタクルを備えており、当該レセプタクルは、前記第2モジュール間コネクタを含む前記第1可搬式モジュールハウジングの少なくとも一部分を受け入れて固定するように構成されているモジュール式システム。
[C49]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1可搬式モジュールハウジングは、前記第1モジュール間コネクタと前記第2モジュール間コネクタとの間のインターフェースにおいて、フック・ループ組み合わせコネクタ、ラッチ、ロック、スナップ嵌めコネクタ、摩擦係合、磁気結合コネクタ、またはそれらの任意の組み合わせによって、前記ベースモジュールハウジングに係合するように構成されているモジュール式システム。
[C50]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1可搬式モジュールは、カート、車輪一式、車輪付きバッグ、ベルト、ウエストパック、ネックストラップ、ショルダーストラップ、ショルダーハーネス、バックパック、チェストパック、またはそれらの任意の組合せを含むモジュール式システム。
[C51]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1モジュール間コネクタは、前記ドッキング構成において開状態になり、前記ドッキング解除構成において閉状態になるように構成された1つまたは複数のバルブを備えるモジュール式システム。
[C52]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記体外血液回路チューブセットは血液フィルタを備えており、
前記血液フィルタは、前記血液フィルタを前記血液フィルタの血液側と前記血液フィル
タの透析液側とに分離する膜を含んでおり、
前記第1可搬式モジュールは、二次透析液ポンプを備える二次透析液回路をさらに備えており、
前記二次透析液回路は、前記血液フィルタの前記透析液側と流体連通するモジュール式システム。
[C53]
C52に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第2モジュール間コネクタは、未使用透析液リザーバおよび使用済み透析液リザーバと流体連通しており、
前記二次透析液ポンプは、前記二次透析液回路に沿って前記透析器と前記未使用透析液の瓶との間に配置されるモジュール式システム。
[C54]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1モジュール間コネクタは第1電気コネクタをさらに備えており、
前記第2モジュール間コネクタは、前記第1電気コネクタと相補的な第2電気コネクタをさらに備えており、
前記第1可搬式モジュールは、電池式補助電源をさらに備えているモジュール式システム。
[C55]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1可搬式モジュールが前記第1ベースモジュールと堅固に係合されるときに検出可能信号を生成するように構成された係合検証サブシステムをさらに備えており、
前記検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
[C56]
C55に記載のモジュール式システムにおいて、
前記係合検証サブシステムは、前記第1可搬式モジュールが前記第1ベースモジュールから係合解除されるときに、第2検出可能信号を生成するように構成されており、
前記第2検出可能信号は、視覚信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組み合わせを含むモジュール式システム。
[C57]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
ドッキング構成において前記第1ベースモジュールとドッキングするように構成され、且つドッキング解除構成において前記第1ベースモジュールとは独立して動作するように構成された第2可搬式モジュールをさらに備えており、
前記第2可搬式モジュールは、
第2可搬式モジュールハウジングと、
前記第2可搬式モジュールハウジング内にまたは前記第2可搬式モジュールハウジング上に取り付けられた第2血液ポンプと、
第2体外血液回路チューブセットと、
前記第1モジュール間コネクタと相補的であり、且つ前記第1モジュール間コネクタに接続するように構成されている第3モジュール間コネクタとを備えており、
前記第2血液ポンプは、前記第2体外血液回路チューブセットに解放可能に係合するように構成されているモジュール式システム。
[C58]
C57に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第3可搬式モジュールは、前記第2可搬式モジュールとは異なっており、且つ前記第2可搬式モジュールとは異なる血液治療を患者に対して実施するように構成されているモジュール式システム。
[C59]
C38に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第1可搬式モジュールをドッキングするように構成されたドックを備える第2ベースモジュールをさらに備えており、
前記第1ベースモジュールと前記第2ベースモジュールは、建物の異なるそれぞれの部屋にあるか、建物の異なるそれぞれの階層にあるか、または異なるそれぞれの建物にあるモジュール式システム。
[C60]
C59に記載のモジュール式システムにおいて、
前記第2ベースモジュールは、前記第1ベースモジュールとは異なっており、
前記第1ベースモジュールおよび前記第2ベースモジュールは、互いに異なる血液治療を実施するように構成されているモジュール式システム。
[C61]
C38に記載のモジュール式システムを提供し、
患者を前記第1体外血液回路チューブセットに接続し、
前記第1可搬式モジュールを前記第1ベースモジュールに係合させ、且つ
前記患者に対して、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む少なくとも1つの血液治療を実施することを含む方法。
[C62]
C61に記載の方法において、
前記第1可搬式モジュールを前記第1ベースモジュールから係合解除し、且つ
第2可搬式モジュールを前記第1ベースモジュールに係合させることをさらに含む記載の方法。
[C63]
C61に記載の方法において、
前記第1可搬式モジュールを前記第1ベースモジュールから係合解除し、
前記患者が前記第1体外血液回路チューブセットに接続されている間に、前記第1ベースモジュールから遠隔している場所に、前記患者および前記第1可搬式モジュールを移動させ、且つ
前記第1可搬式モジュールを第2ベースモジュールに係合させること
をさらに含む方法。
[C64]
C61に記載の方法において、
前記患者が前記第1体外血液回路チューブセットに接続されている間に、前記第1可搬式モジュールを前記第1ベースモジュールから係合解除し、
前記患者が前記第1体外血液回路チューブセットに接続されている間に、前記第1可搬式モジュールを第2ベースモジュールと係合させ、且つ
前記第1可搬式モジュールが前記第2ベースモジュールに係合されている間に、血液循環、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む少なくとも第2血液治療を実施すること
をさらに含む方法。
[C65]
C61に記載の方法において、
前記第1可搬式モジュールを前記第1ベースモジュールから係合解除し、且つ
任意のベースモジュールから独立した前記第1可搬式モジュールを使用して、前記患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することをさらに含み、
前記少なくとも1つの血液治療は、血液循環血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、またはそれらの任意の組み合わせを含む方法。
[C66]
C38に記載のモジュール式システムを提供し、
患者を前記第1体外血液回路チューブセットに接続し、
前記第1ベースモジュールとは独立した前記第1可搬式モジュールを使用して、前記患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施し、
その後、前記患者を前記第1体外血液回路チューブセットから接続解除することなく、前記第1可搬式モジュールを前記第1ベースモジュールに係合させ、且つ
前記第1可搬式モジュールが前記第1ベースモジュールに係合している間に、前記患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することと
を含む方法。
[C67]
体外血液回路用の可搬式血液循環ユニットであって、
体外血液回路を介して血液を体外で患者からおよび患者へと圧送するように構成された血液ポンプを備える血液治療装置と係合するように構成されたハウジングと、
前記ハウジング内にまたは前記ハウジング上に取り付けられ、体外短絡血液回路に解放可能に係合し且つ当該体外短絡血液回路を介して血液を循環させるように構成されたユニット血液ポンプと、
前記ユニット血液ポンプに給電するように構成された電池式電源と、
前記ユニット血液ポンプと解放可能に係合されている体外短絡血液回路であって、前記体外短絡血液回路および前記ハウジングは合わせてバイパス動作モードを提供するように構成されており、前記バイパス動作モードは、前記可搬式血液循環ユニットが血液治療装置と係合されず、且つ、血液が、血液治療装置とは独立し、前記体外短絡血液回路を介して、前記患者へとおよび前記患者から循環されるようになっている、前記体外短絡血液回路と、
前記可搬式血液循環ユニットを血液治療装置に接続し、前記体外短絡血液回路と前記血液治療装置のベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成するように構成された第1モジュール間コネクタと
を備える、可搬式血液循環ユニット。
[C68]
C67に記載のモジュール式システムと、血液治療装置との組み合わせであって、
前記血液治療装置は、ベースモジュール血液回路と、第2モジュール間コネクタとを備えており、
前記第2モジュール間コネクタは、前記血液治療装置を前記可搬式血液循環ユニットに接続し、且つ前記体外短絡血液回路と前記ベースモジュール血液回路との間に流体連通を形成するように構成されている組み合わせ。
[C69]
C68に記載の組み合わせにおいて、
前記第1モジュール間コネクタおよび前記第2モジュール間コネクタは、接続されると、血液が、前記患者に、および前記患者から、前記体外短絡血液回路および前記ベースモジュール血液回路を介して、循環する全血液循環動作モードが提供されるように構成されている組み合わせ。
[C70]
C67に記載の可搬式血液循環ユニットを提供し、
前記体外短絡血液回路を患者に接続し、
前記第1モジュール間コネクタを、相補的な第2モジュール間コネクタを有する血液治療装置に係合させ、
前記血液治療装置から前記可搬式血液循環ユニットを係合解除し、且つ
前記第1モジュール間コネクタを第2血液治療装置に係合させるか、または前記第1モジュール間コネクタを前記血液治療装置に再係合させることを含む方法。
[C71]
血液を体外に圧送するように構成された血液ポンプを各々備える少なくとも2つの異なる血液治療装置のそれぞれの装置ハウジングと交互に係合するように構成されたアダプタハウジングと、
前記アダプタハウジングに取り付けられた体外血液回路であって、それぞれの前記血液ポンプと交互に係合するように構成されている前記体外血液回路と
を備える可搬式血液回路アダプタ。
[C72]
C71に記載の血液循環アダプタにおいて、
前記体外血液回路は、流体連通した動脈血ラインと血液静脈ラインと血液フィルタとを備えており、
前記血液フィルタは、前記少なくとも2つの異なる血液治療装置内のそれぞれの透析液回路と交互に流体連通するように構成されている血液循環アダプタ。
[C73]
C72に記載の血液循環アダプタにおいて、
前記血液フィルタは、透析器である血液循環アダプタ。
[C74]
C72に記載の血液循環アダプタにおいて、
閉鎖システムをさらに備えており、当該閉鎖システムは、(1)前記血液循環アダプタがそれぞれの前記血液治療装置から係合解除されるときに、前記血液フィルタとそれぞれの前記透析液回路との間の流体連通を遮断し、且つ(2)前記血液循環アダプタがそれぞれの前記血液治療装置に交互に係合するときに、前記血液フィルタとそれぞれの前記透析液回路との間を流体連通させるように構成されている血液循環アダプタ。
[C75]
C74に記載の血液循環アダプタにおいて、
前記閉鎖システムは、複数の第1バルブを含む第1バルブセットを備えており、
前記複数の第1バルブは、前記血液循環アダプタがそれぞれの前記血液治療装置と交互に係合するときに、前記血液フィルタとそれぞれの前記透析液回路との間を交互に流体連通させるよう構成されている血液循環アダプタ。
[C76]
モジュール式システムであって、
体外血液回路およびアダプタ透析回路と流体連通するアダプタ透析液回路および血液フィルタをさらに備える、C71に記載の血液循環アダプタと、
血液ポンプおよび装置透析液回路を備える血液治療装置であって、前記血液循環アダプタと係合し、患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施するように構成されている、前記血液治療装置と、
前記アダプタ透析液回路と前記装置透析液回路との間に流体連通を提供するように構成された閉鎖システムと
を備える、モジュール式システム。
[C77]
C76に記載のモジュール式システムを提供し、
前記体外血液回路を前記患者に接続し、
前記可搬式血液回路アダプタを前記血液治療装置に係合させ、
前記血液循環アダプタと前記装置との間に透析液の流体連通を提供するために閉鎖システムを開き、且つ
前記患者に対して少なくとも1つの血液治療を実施することを含む、方法。
[C78]
可搬式血液回路アダプタであって、
出口チャネルおよび入口チャネルを含むモジュールコネクタと、
前記入口チャネルと患者端部を有する静脈ラインとの間の第1流体経路と、
前記出口チャネルと患者端部を有する動脈ラインとの間の第2流体バスと、
前記出口チャネルに接続された第1バルブと、前記入口チャネルに接続された第2バルブとを有する閉鎖システムであって、前記閉鎖システムは、
(1)取り外し可能モジュールアダプタと第1血液治療装置との間の接続解除に応じ
て前記流体経路と前記モジュールコネクタとの間の流体連通を遮断し、
(2)前記取り外し可能モジュールアダプタと第2血液治療装置との間の接続に応じて、前記流体経路と前記モジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成されている、前記閉鎖システムと
を備える、可搬式血液回路アダプタ。
[C79]
C78に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
前記モジュールコネクタは、前記静脈ラインを前記動脈ラインに接続する流体経路をさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
[C80]
C78に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
前記閉鎖システムは、前記可搬式血液回路アダプタが前記第1血液治療装置から接続解除されている間に、前記静脈ラインおよび前記動脈ラインと前記モジュールコネクタとの間の流体連通を維持するようにさらに構成されている可搬式血液回路アダプタ。
[C81]
C78に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
各血液治療装置の対応する位置整合部材と嵌合するように構成された少なくとも1つの位置整合部材をさらに備える可搬式血液回路アダプタ。
[C82]
C78に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
各血液治療装置が透析機械である可搬式血液回路アダプタ。
[C83]
C78に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
少なくとも1つのバルブが、流体流を遮断して流体連通を遮断するように構成されている可搬式血液回路アダプタ。
[C84]
C78に記載の可搬式血液回路アダプタにおいて、
少なくとも1つのバルブが、流体流を許容して流体連通させるように構成されている可搬式血液回路アダプタ。
[C85]
取り外し可能モジュールアダプタと、可搬式血液治療装置とを備えたモジュール式システムであって、
前記取り外し可能モジュールアダプタは、
出口チャネルおよび入口チャネルを含むモジュールコネクタと、
前記入口チャネルと患者端部を有する静脈ラインとの間の第1流体経路と、
前記出口チャネルと患者端部を有する動脈ラインとの間の第2流体バスと、
前記出口チャネルに接続された第1バルブと、前記入口チャネルに接続された第2バルブとを有する閉鎖システムとを備えており、
前記閉鎖システムは、
(1)前記取り外し可能モジュールアダプタと血液治療装置との間の接続解除に応じて前記流体経路と前記モジュールコネクタとの間の流体連通を遮断し、且つ
(2)前記取り外し可能モジュールアダプタと血液治療装置との間の接続に応じて、前記流体経路と前記モジュールコネクタとの間を流体連通させるように構成されており、
前記可搬式血液治療装置は、
前記取り外し可能モジュールアダプタの前記入口チャネルおよび前記出口チャネルに対応する血液ラインを有する可搬式血液回路を備えるコネクタと、
前記可搬式取り外し可能モジュールアダプタと前記可搬式血液治療装置との間の接続に応じて、前記流体経路および前記可搬式血液回路を通って血液を循環させるように構成されている血液ポンプと
を備える、モジュール式システム。
[C86]
C85に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液治療装置は、透析液回路および血液フィルタをさらに備え、前記血液フィルタは、前記可搬式血液回路および前記透析液回路と流体連通しているモジュール式システム。
[C87]
C86に記載のモジュール式システムにおいて、
前記可搬式血液治療装置は、
前記透析液回路と操作可能に連通する透析液ポンプと、
前記透析液回路と流体連通する吸着剤カートリッジと、
前記透析液回路と操作可能に連通するヒータと
をさらに備えるモジュール式システム。
[C88]
C85に記載のモジュール式システムにおいて、
固定血液治療装置をさらに備えており、
前記固定血液治療装置は、
前記入口チャネルおよび前記出口チャネルに対応する血液ラインを有する固定血液回路を備えるコネクタと、
前記取り外し可能モジュールアダプタと前記固定血液治療装置との間の接続に応じて、前記流体経路および前記固定血液回路を介して血液を循環させるように構成された第2血液ポンプと
を備える、モジュール式システム。
[C89]
C88に記載のモジュール式システムにおいて、
前記固定血液治療装置は、透析液回路および血液フィルタをさらに備え、前記血液フィルタは、前記固定血液回路および前記透析液回路と流体連通しているモジュール式システム。