(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
一般に、水や油などの流体又はガスなどの気体を運ぶためにパイプが広く用いられているが、この種のパイプは、運送上や取り扱い上の制約によって所定のサイズ(長さ)に製造されて販売されている。
【0003】
このため、パイプの呼び長さよりも長い区間に配管を施工したり、折れ曲がった区間に配管を施工したりする場合には、パイプ接続装置を使用したり、パイプ同士を互いに溶接したりすることを余儀なくされる。前記配管に用いられるパイプを接続するための配管接続装置の種類は非常に多岐に亘るが、特に、把持リング(グリップリング)を用いて接続具内に嵌入したパイプが引き抜かれることを防ぐような仕組みを有する配管接続装置が接続作業のしやすさによって配管作業に汎用されている。
【0004】
図1は、従来の配管接続方法を説明するための分解斜視図であり、
図2は、
図1の縦断面図であって、従来の配管接続方法は、
図1及び
図2に示すように、パイプ3を雌ねじ部2a付きナット2に嵌入させた後、パイプ3にOリング6及びワッシャー5並びに把持リング4をこの順に設けた状態で前記ナット2を配管1の雄ねじ部1aに押し当てて螺合するようになっている。
【0005】
これにより、パイプ3に設けられた把持リング4が配管1の第1のストッパー1bに密着された状態でナット2の突出部2bがOリング6を圧縮すれば、Oリング6及びパイプ3の外周面が気密が保持されるように封止(sealing)されるとともに、ワッシャー5が把持リング4を押す。このため、把持リング4のグリップ4aがパイプ3を押して配管接続装置からパイプ3が引き抜かれないようにクランプ(clamping)するが、このような動作は、ナット2が配管1に完全にねじ込まれるまで行われる。
【0006】
しかしながら、このような従来の配管接続方法は、パイプ3に嵌め込まれる把持リング4の嵌入(取付)深さが所定の深さを保つのに限界があるため、把持リング4の嵌入深さが短ければ、配管接続装置からパイプ3が引き抜かれ、これとは逆に、把持リング4の嵌入深さが長ければ、配管1にナット2を螺合するとき、パイプ3の先端が配管の第2のストッパー1cに密着された状態でナットをねじ込むが故に、把持リング4が損傷されたり、パイプ3の外周面がグリップ4aによって引っ掻かれたり、Oリング6の圧縮過多によってパイプのボトルネック現象が引き起こされるためパイプが引き抜かれたりする原因となっていた。
【0007】
更に、従来の配管接続方法は、作業者がミスを犯した場合や作業者の作業熟練度が低い場合、部品の組み立て順序を異ならせるが故に、配管接続装置からパイプ3が引き抜かれてしまうという致命的な欠陥が引き起こされる。
【0008】
一方、上述した問題により、
図3に示すように、進歩した配管接続具アセンブリーが開発されて用いられている。
図3は、従来の配管接続具アセンブリーを示す縦断面図であり、
図4は、ハウジングから蓋体を取り外した状態で部品の嵌合孔にパイプを嵌合した状態の縦断面図であって、合成樹脂製のハウジング7の内部に把持リング4、ワッシャー5、Oリング6がこの順に組み込まれて位置決めされるようにする第1のストッパー7aが形成されており、前記第1のストッパー7aの下部には前記把持リング4、ワッシャー5、Oリング6の嵌合孔を通過したパイプ3の嵌入深さを制限する第2のストッパー7bが形成されており、前記ハウジング7に組み込まれた把持リング4、ワッシャー5、Oリング6は、蓋体8によって保護されるようになっている。
【0009】
したがって、配管の接続作業のためには、ハウジング7から蓋体8を取り外した後、部品の嵌合孔に施工すべきパイプ3を押し込めば、パイプ3の先端が第2のストッパー7bに引っ掛かりながらパイプ3の外周面に把持リング4、ワッシャー5、Oリング6がこの順に位置するので、配管の接続作業を行うことが可能になる。
【0010】
しかしながら、このような接続方法もまた、下記のような問題を抱えている。まず、第一に、ハウジングの内部に部品を順次に嵌入させてパイプの嵌入深さが正確になるように嵌入深さを制限しているが、作業者がこれを熟知できず、ハウジングから部品を取り外してパイプに部品を手作業で組み付けるケースが頻繁に発生して、上述した問題が繰り返し発生してしまう。
【0011】
第二に、配管接続装置及びパイプ間のクランプが一つの把持リングによって行われるため、高圧の流体又は気体が流れるパイプである場合、或いは、把持リングに欠陥が発生した場合には、パイプを支持するクランプ力が低下して配管接続装置からパイプが引き抜かれてしまう。もし、ガスが通過するパイプを屋内に設けた状態でパイプが引き抜かされたり、気密が保持できずにガスが漏れたりする場合には、甚だしい災難を引き起こす致命的な欠陥が発生する。
【0012】
第三に、ナットを配管に螺合する過程で配管の第2のストッパーに密着されるようにパイプを押す機能がないため、配管及びパイプの先端が
図2に示すように離間してこれらの間に隙間tが生じ、隙間を介して流体又は気体が漏れてしまう。
第四に、ナットの内部を封止する機能がないため内部に湿気が浸透するが故に、長期にわたって使用する場合に把持リング及びワッシャーが腐食され、これは、クランプ力を低下させる原因となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、添付図面に基づいて本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。
【0025】
本実施形態に係るパイプ接続アセンブリー100は、
図5に示すように、パイプ把持手段110と、仮止め手段120と、押圧手段130と、係合解放手段140及びパイプ変形手段150を備えてなることが好ましい。
【0026】
まず、前記仮止め手段120は、前記パイプ把持手段110をパイプに嵌入可能な状態で仮止めする構成要素である。すなわち、前記仮止め手段120は、前記パイプ把持手段120を構成する細部の構成要素がパイプ3に嵌入する順に外嵌され、互いに密着された状態をもって仮止めされる空間を提供する。このために、本実施形態における前記仮止め手段120は、
図5に示すように、載置管121と、押圧手段締め付け部122及び締め付け保持部123を備えてなることが好ましい。
【0027】
まず、前記載置管121は、全体的に円形管状を呈し、
図5に示すように、向かい合う個所に切欠部124を有する。また、前記載置管121の内面には、前記パイプ把持手段110が載置される載置部125が形成される。前記載置部125は、前記載置管121の他の内面よりも内側に向かって突出される段差を有するように形成され、この段差によって前記パイプ把持手段110がそれ以上前進できずに互いに密着される状態で仮止めされるのである。したがって、前記載置管121の内径は、前記パイプ把持手段110の外径に略等しい。
【0028】
また、前記切欠部124は、前記載置管121を上側から下側に向かって垂直方向に切り欠いて形成するが、2つの切欠部が向かい合う個所に形成される。この切欠部124は、前記係合解放手段140の接続片が通過できる程度の幅に形成される。
【0029】
次いで、前記締め付け部122は、
図5に示すように、前記載置管121の外面に雄ねじ状に形成され、前記押圧手段130の内面に雌ねじ構造に形成される配管締め付け部131に締め付け可能な雄ねじ構造に形成される。
【0030】
次いで、前記締め付け保持部123は、
図5に示すように、前記載置管121の下部に前記載置管よりも大きな直径を有するように形成され、下側に加えられる外力によって変形される弾性片126を有する構成要素である。したがって、前記締め付け保持部123は、平面部123aの一部を部分的に切り欠いて弾性力を有する状態の多数の弾性片126を作り、これらの多数の弾性片126は、
図6に示すように、係合解放手段140の解放突起144の配設位置と一致する個所に形成される。
【0031】
次いで、前記係止部127は、
図6に示すように、前記締め付け保持部123の内側に前記載置管121から延設され、内面に上下方向に所定の間隔を隔てて隔設される第1及び第2の係止溝127a、127bが連続して形成される構造を有する。ここで、前記第1の係止溝127aは、前記係合解放手段140の係止爪147が引っ掛かって上側に動かないように刻設され、前記第1の係止溝127aに引っ掛かった状態で前記係合解放手段140は前記押圧手段130の回転を遮断する状態を保持する。
【0032】
また、前記第2の係止溝127bの形成位置は、
図6に示すように、前記第1の係止溝127aよりも下側であり、前記第2の係止溝127bに引っ掛かった状態で前記係合解放手段140は前記ラッチが十分に下側に移動して前記押圧手段130が回転自在な状態で係合を解放する。
【0033】
次いで、前記パイプ把持手段110は、パイプ3の外周面に外嵌された状態で設けられてパイプを把持するとともに気密保持状態にする構成要素である。すなわち、前記パイプ把持手段110は、前記パイプ接続アセンブリー100によってパイプ3に密着及び圧着された状態で設けられてパイプが動かないように把持するとともにパイプ外面において漏れ現象が発生しないように気密を保持する役割を果たす。
【0034】
このために、本実施形態における前記パイプ把持手段110は、具体的に、把持リング111と、第1のワッシャー112と、Oリング113及び第2のワッシャー114を備えてなることが好ましい。まず、前記把持リング111は、
図5に示すように、従来の把持リングと同じ構造を有し、パイプ3に噛まれた状態でパイプの外面を強くクランプしてパイプ3が動かないように噛む役割を果たす。
【0035】
次いで、前記第1のワッシャー112は、全体的に円形のリング状を呈するが、薄肉の板状の素材から製作される。この第1のワッシャー112によって他の構成要素、すなわち、把持リング111とOリング113との間における正確な位置にOリング113が損傷されない状態で設けられることが可能になる。
【0036】
また、前記Oリング113は、伸縮性を有する素材からリング状を呈するように形成され、必要に応じては、二つ以上が連続して設けられるか、或いは、二重構造を有するように形成されてもよい。
【0037】
次いで、前記第2のワッシャー114は、前記第1のワッシャー111と実質的に同じ構造を有し、前記Oリング113の上側に密着された状態で設けられて前記押圧手段130又はパイプ変形手段150によって前記Oリングが損傷されないように保護する。このとき、前記第2のワッシャー114は、上面に外側に向かって傾いた斜面状の第2の押圧面114aが更に配備される構造を有してもよい。前記第2の押圧面114aは、後述するパイプ変形手段150が進入するとき、第2の被押圧面153bを内側に押してパイプ3の変形が効果的に行われるようにする役割を果たす。
【0038】
次いで、前記押圧手段130は、
図5に示すように、前記仮止め手段120の外周面に螺合されて取り外し自在に設けられ、前記パイプ把持手段110を前記仮止め手段120に向かって、且つ、配管1に向かって押圧する構成要素である。すなわち、前記押圧手段130は、前記押圧手段が前記仮止め手段120に結合されている状態では、前記パイプ把持手段110を前記仮止め手段120に向かって押圧し、前記押圧手段130が前記配管1と結合された状態では、前記パイプ把持手段110を配管に向かって押圧するとともに前記パイプ変形手段150を内側に強く押圧する。
【0039】
このために、本実施形態における前記押圧手段130は、
図5及び
図6に示すように、具体的に、配管締め付け部131と、ラッチ溝132及び変形手段載置部133を備えてなることが好ましい。まず、前記配管締め付け部131は、
図5に示すように、前記押圧手段締め付け部122に締め付けられる雌ねじ状を有し、前記押圧手段130の内面の下側に形成される。
【0040】
また、前記ラッチ溝132は、
図5に示すように、前記配管締め付け部131の下面に凹凸形状が繰り返されて形成され、
図6に示すように、前記押圧手段130が前記仮止め手段120と結合された状態で前記ラッチ溝132が前記ラッチ142と係合した状態を有するように溝の形状及び大きさを有する。このように前記ラッチ溝132及びラッチ142が係合した状態では、前記押圧手段130が回転できないため、螺合された仮止め手段120から取り外されない。
【0041】
次いで、前記変形手段載置部133は、
図6に示すように、前記配管締め付け部131の上部に延設され、前記パイプ変形手段150が載置される構成要素である。したがって、前記変形手段載置部133は、前記パイプ変形手段150の外面の形状と概ね一致する形状を有し、特に、突出部移動手段153を内側に強く押圧できるように下側に向かって傾くように斜面状に形成される第1の押圧面133aが形成される。この第1の押圧面133aは、前記押圧手段130が配管1とねじ構造によって締め付けられながら配管1に向かって前進することにより、前記突出部移動手段153の上側の斜面、すなわち、第1の被押圧面153aを内側に押圧する。
【0042】
次いで、前記係合解放手段140は、
図5に示すように、前記仮止め手段120と前記押圧手段130との間に設けられ、接続作業が行われるべきパイプ3が前記押圧手段130及びパイプ把持手段110を貫通して前記仮止め手段120を所定の圧力以上に押圧する場合、前記押圧手段130及び仮止め手段120間の係合を解放可能な状態にする構成要素である。すなわち、本実施形態における前記係合解放手段140は、前記押圧手段130及び仮止め手段120が一時的に結合された状態で接続作業を行うべきパイプ3が予め設定された深さ以上に嵌入して前記係合解放手段140を押圧する場合に限って、前記押圧手段130及び前記仮止め手段120が分離できるように係合状態を解放する役割を果たす。
【0043】
このために、本実施形態においては、前記係合解放手段140を、
図5に示すように、具体的に、ラッチ取付部141と、ラッチ142と、係止爪形成部143及び解放突起144を備えるように構成してもよい。ここで、前記ラッチ取付部141は、
図5に示すように、水平面の状態で形成され、前記切欠部124に嵌入する接続片145を有するように所定の部分が開口された形状146を有する。したがって、前記接続片145は、前記切欠部124に嵌入可能な幅に形成される。
【0044】
また、前記ラッチ142は、
図5に示すように、前記ラッチ取付部141の上面に上側に向かって突設され、
図8に示すように、前記ラッチ溝132と結合される場合、前記ラッチ溝132と係合して前記押圧手段130の回転を防ぐ構成要素である。具体的に、前記ラッチ142は、前記ラッチ取付部141のうち接続片145が形成された部分に上側に向かって突出されて一つ以上に形成される。
【0045】
次いで、前記係止爪形成部143は、
図5及び
図6に示すように、前記ラッチ取付部141の下部に管状に延設され、下部の外面に第1及び第2の係止溝127a、127bに引っ掛かるように外側に向かって突設される係止爪147が形成される構成要素である。したがって、前記係止爪147は、下側に進入しやすいように下側に斜面を有するように形成され、上側には直角面を有するように形成される。
【0046】
次いで、前記解放突起144は、
図5及び
図6に示すように、前記接続片145の下面に下側に向かって突設され、前記ラッチ取付部141が配管1によって下側に移動することにつれて、前記弾性片126を押しながら下側に移動する構成要素である。すなわち、前記解放突起144が下側に移動しながら前記弾性片126を下側に押すと、前記仮止め手段120と押圧手段130との間の位置関係には変化がないが、前記係合解放手段140は前記押圧手段130から遠ざかる状態となる。すると、前記ラッチ142が下側につれ移動しながらラッチ溝132に係合した状態が解放され、前記押圧手段130が回転自在な状態となる。
【0047】
次いで、前記パイプ変形手段150は、
図5に示すように、前記押圧手段130の内部に嵌設され、前記押圧手段130が接続対象となる配管1に完全に締め付けられた状態で前記パイプ3の外面を押圧して変形させる構成要素である。すなわち、前記パイプ変形手段150は、前記押圧手段130が前記仮止め手段120と結合された状態では、膨張された状態を保っていて、前記押圧手段130が配管1と結合されながら圧縮されて前記パイプ3の外面を強く押圧してパイプ3の一部が内側に曲げられて変形されるようにする構成要素である。
【0048】
このために、本実施形態における前記パイプ変形手段150は、
図5及び
図6に示すように、本体151と、変形突出部152及び突出部移動手段153を備えてなることが好ましい。まず、前記本体151は、
図5に示すように、全体的に円形管状に形成され、所定の角度間隔を隔てて上側から下側に向かって部分的に切り欠かれて形成される第1の切欠部154を有する構成要素である。したがって、前記本体151は、前記第1の切欠部154によって外力が加えられる場合、第1の切欠部154が最小化される状態で密着されて全体的な形状が圧縮される形状に変形可能である。
【0049】
また、前記変形突出部152は、
図5及び
図6に示すように、前記本体151の内面に内側に向かって突出されて環状に形成され、前記本体151の圧縮変形によって嵌め込まれたパイプ3の外面を押圧して変形させる構成要素である。したがって、前記変形突出部152は、
図7に示すように、前記本体151が膨張された状態では互いに離間するが、圧縮された状態では互いに密着されて環状を呈し、このように環状の状態でパイプ3の外面を押圧することになる。したがって、パイプ3の外面の変形された部分もまた環状に変形される。なお、前記変形突出部152は、前記本体151よりも硬度に優れた金属素材から製作されることが、パイプ3をより一層手軽に変形させることができて好ましい。
【0050】
次いで、前記突出部移動手段153は、
図5及び
図6に示すように、前記本体151の外面の下側に外側に向かって突設され、前記変形手段載置部133の配管1への前進によって前記変形突出部152を内側に移動させる構成要素である。すなわち、前記突出部移動手段153は、前記押圧手段130が配管1と結合されながら、配管1に向かって前進することにつれて、第1の押圧面133aが押しながら内側に移動され、その反対側に形成されている変形突出部152がパイプ3を押圧しながら変形させるのである。
【0051】
したがって、前記突出部移動手段153には、
図5及び
図6に示すように、上下の両側に、それぞれ斜面状に形成される第1及び第2の被押圧面153a、153bが形成されることが好ましい。前記第1及び第2の被押圧面153a、153bは、前記押圧手段130の第1の押圧面133a及び第2のワッシャーの第2の押圧面114aとそれぞれ密着されながら押圧される。
【0052】
また、前記突出部移動手段153にも、外側に第2の切欠部156が所定の間隔を隔てて形成されることが好ましい。この第2の切欠部156もまた、第1の切欠部154と同様に、前記パイプ変形手段150を圧縮しやすくするために形成されるものである。
【0053】
本実施形態に係るパイプ接続アセンブリー100は、
図5に示すように、パイプ把持手段110と、仮止め手段120と、押圧手段130と、係合解放手段140及びパイプ変形手段150を備えてなることが好ましい。
【0054】
まず、前記仮止め手段120は、前記パイプ把持手段110をパイプに嵌入可能な状態で仮止めする構成要素である。すなわち、前記仮止め手段120は、前記パイプ把持手段120を構成する細部の構成要素がパイプ3に嵌入する順に外嵌され、互いに密着された状態をもって仮止めされる空間を提供する。このために、本実施形態における前記仮止め手段120は、
図5に示すように、載置管121と、押圧手段締め付け部122及び締め付け保持部123を備えてなることが好ましい。
【0055】
まず、前記載置管121は、全体的に円形管状を呈し、
図5に示すように、向かい合う個所に切欠部124を有する。また、前記載置管121の内面には、前記パイプ把持手段110が載置される載置部125が形成される。前記載置部125は、前記載置管121の他の内面よりも内側に向かって突出される段差を有するように形成され、この段差によって前記パイプ把持手段110がそれ以上前進できずに互いに密着される状態で仮止めされるのである。したがって、前記載置管121の内径は、前記パイプ把持手段110の外径に略等しい。
【0056】
また、前記切欠部124は、前記載置管121を上側から下側に向かって垂直方向に切り欠いて形成するが、2つの切欠部が向かい合う個所に形成される。この切欠部124は、前記係合解放手段140の接続片が通過できる程度の幅に形成される。
【0057】
次いで、前記締め付け部122は、
図5に示すように、前記載置管121の外面に雄ねじ状に形成され、前記押圧手段130の内面に雌ねじ構造に形成される配管締め付け部131に締め付け可能な雄ねじ構造に形成される。
【0058】
次いで、前記締め付け保持部123は、
図5に示すように、前記載置管121の下部に前記載置管よりも大きな直径を有するように形成され、下側に加えられる外力によって変形される弾性片126を有する構成要素である。したがって、前記締め付け保持部123は、平面部123aの一部を部分的に切り欠いて弾性力を有する状態の多数の弾性片126を作り、これらの多数の弾性片126は、
図6に示すように、係合解放手段140の解放突起144の配設位置と一致する個所に形成される。
【0059】
次いで、前記係止部127は、
図6に示すように、前記締め付け保持部123の内側に前記載置管121から延設され、内面に上下方向に所定の間隔を隔てて隔設される第1及び第2の係止溝127a、127bが連続して形成される構造を有する。ここで、前記第1の係止溝127aは、前記係合解放手段140の係止爪147が引っ掛かって上側に動かないように刻設され、前記第1の係止溝127aに引っ掛かった状態で前記係合解放手段140は前記押圧手段130の回転を遮断する状態を保持する。
【0060】
また、前記第2の係止溝127bの形成位置は、
図6に示すように、前記第1の係止溝127aよりも下側であり、前記第2の係止溝127bに引っ掛かった状態で前記係合解放手段140は前記ラッチが十分に下側に移動して前記押圧手段130が回転自在な状態で係合を解放する。
【0061】
次いで、前記パイプ把持手段110は、パイプ3の外周面に外嵌された状態で設けられてパイプを把持するとともに気密保持状態にする構成要素である。すなわち、前記パイプ把持手段110は、前記パイプ接続アセンブリー100によってパイプ3に密着及び圧着された状態で設けられてパイプが動かないように把持するとともにパイプ外面において漏れ現象が発生しないように気密を保持する役割を果たす。
【0062】
このために、本実施形態における前記パイプ把持手段110は、具体的に、把持リング111と、第1のワッシャー112と、Oリング113及び第2のワッシャー114を備えてなることが好ましい。まず、前記把持リング111は、
図5に示すように、従来の把持リングと同じ構造を有し、パイプ3に噛まれた状態でパイプの外面を強くクランプしてパイプ3が動かないように噛む役割を果たす。
【0063】
次いで、前記第1のワッシャー112は、全体的に円形のリング状を呈するが、薄肉の板状の素材から製作される。この第1のワッシャー112によって他の構成要素、すなわち、把持リング111とOリング113との間における正確な位置にOリング113が損傷されない状態で設けられることが可能になる。
【0064】
また、前記Oリング113は、伸縮性を有する素材からリング状を呈するように形成され、必要に応じては、二つ以上が連続して設けられるか、或いは、二重構造を有するように形成されてもよい。
【0065】
次いで、前記第2のワッシャー114は、前記第1のワッシャー111と実質的に同じ構造を有し、前記Oリング113の上側に密着された状態で設けられて前記押圧手段130又はパイプ変形手段150によって前記Oリングが損傷されないように保護する。このとき、前記第2のワッシャー114は、上面に外側に向かって傾いた斜面状の第2の押圧面114aが更に配備される構造を有してもよい。前記第2の押圧面114aは、後述するパイプ変形手段150が進入するとき、第2の被押圧面153bを内側に押してパイプ3の変形が効果的に行われるようにする役割を果たす。
【0066】
次いで、前記押圧手段130は、
図5に示すように、前記仮止め手段120の外周面に螺合されて取り外し自在に設けられ、前記パイプ把持手段110を前記仮止め手段120に向かって、且つ、配管1に向かって押圧する構成要素である。すなわち、前記押圧手段130は、前記押圧手段が前記仮止め手段120に結合されている状態では、前記パイプ把持手段110を前記仮止め手段120に向かって押圧し、前記押圧手段130が前記配管1と結合された状態では、前記パイプ把持手段110を配管に向かって押圧するとともに前記パイプ変形手段150を内側に強く押圧する。
【0067】
このために、本実施形態における前記押圧手段130は、
図5及び
図6に示すように、具体的に、配管締め付け部131と、ラッチ溝132及び変形手段載置部133を備えてなることが好ましい。まず、前記配管締め付け部131は、
図5に示すように、前記押圧手段締め付け部122に締め付けられる雌ねじ状を有し、前記押圧手段130の内面の下側に形成される。
【0068】
また、前記ラッチ溝132は、
図5に示すように、前記配管締め付け部131の下面に凹凸形状が繰り返されて形成され、
図6に示すように、前記押圧手段130が前記仮止め手段120と結合された状態で前記ラッチ溝132が前記ラッチ142と係合した状態を有するように溝の形状及び大きさを有する。このように前記ラッチ溝132及びラッチ142が係合した状態では、前記押圧手段130が回転できないため、螺合された仮止め手段120から取り外されない。
【0069】
次いで、前記変形手段載置部133は、
図6に示すように、前記配管締め付け部131の上部に延設され、前記パイプ変形手段150が載置される構成要素である。したがって、前記変形手段載置部133は、前記パイプ変形手段150の外面の形状と概ね一致する形状を有し、特に、突出部移動手段153を内側に強く押圧できるように下側に向かって傾くように斜面状に形成される第1の押圧面133aが形成される。この第1の押圧面133aは、前記押圧手段130が配管1とねじ構造によって締め付けられながら配管1に向かって前進することにより、前記突出部移動手段153の上側の斜面、すなわち、第1の被押圧面153aを内側に押圧する。
【0070】
次いで、前記係合解放手段140は、
図5に示すように、前記仮止め手段120と前記押圧手段130との間に設けられ、接続作業が行われるべきパイプ3が前記押圧手段130及びパイプ把持手段110を貫通して前記仮止め手段120を所定の圧力以上に押圧する場合、前記押圧手段130及び仮止め手段120間の係合を解放可能な状態にする構成要素である。すなわち、本実施形態における前記係合解放手段140は、前記押圧手段130及び仮止め手段120が一時的に結合された状態で接続作業を行うべきパイプ3が予め設定された深さ以上に嵌入して前記係合解放手段140を押圧する場合に限って、前記押圧手段130及び前記仮止め手段120が分離できるように係合状態を解放する役割を果たす。
【0071】
このために、本実施形態においては、前記係合解放手段140を、
図5に示すように、具体的に、ラッチ取付部141と、ラッチ142と、係止爪形成部143及び解放突起144を備えるように構成してもよい。ここで、前記ラッチ取付部141は、
図5に示すように、水平面の状態で形成され、前記切欠部124に嵌入する接続片145を有するように所定の部分が開口された形状146を有する。したがって、前記接続片145は、前記切欠部124に嵌入可能な幅に形成される。
【0072】
また、前記ラッチ142は、
図5に示すように、前記ラッチ取付部141の上面に上側に向かって突設され、
図8に示すように、前記ラッチ溝132と結合される場合、前記ラッチ溝132と係合して前記押圧手段130の回転を防ぐ構成要素である。具体的に、前記ラッチ142は、前記ラッチ取付部141のうち接続片145が形成された部分に上側に向かって突出されて一つ以上に形成される。
【0073】
次いで、前記係止爪形成部143は、
図5及び
図6に示すように、前記ラッチ取付部141の下部に管状に延設され、下部の外面に第1及び第2の係止溝127a、127bに引っ掛かるように外側に向かって突設される係止爪147が形成される構成要素である。したがって、前記係止爪147は、下側に進入しやすいように下側に斜面を有するように形成され、上側には直角面を有するように形成される。
【0074】
次いで、前記解放突起144は、
図5及び
図6に示すように、前記接続片145の下面に下側に向かって突設され、前記ラッチ取付部141が配管1によって下側に移動することにつれて、前記弾性片126を押しながら下側に移動する構成要素である。すなわち、前記解放突起144が下側に移動しながら前記弾性片126を下側に押すと、前記仮止め手段120と押圧手段130との間の位置関係には変化がないが、前記係合解放手段140は前記押圧手段130から遠ざかる状態となる。すると、前記ラッチ142が下側につれ移動しながらラッチ溝132に係合した状態が解放され、前記押圧手段130が回転自在な状態となる。
【0075】
次いで、前記パイプ変形手段150は、
図5に示すように、前記押圧手段130の内部に嵌設され、前記押圧手段130が接続対象となる配管1に完全に締め付けられた状態で前記パイプ3の外面を押圧して変形させる構成要素である。すなわち、前記パイプ変形手段150は、前記押圧手段130が前記仮止め手段120と結合された状態では、膨張された状態を保っていて、前記押圧手段130が配管1と結合されながら圧縮されて前記パイプ3の外面を強く押圧してパイプ3の一部が内側に曲げられて変形されるようにする構成要素である。
【0076】
このために、本実施形態における前記パイプ変形手段150は、
図5及び
図6に示すように、本体151と、変形突出部152及び突出部移動手段153を備えてなることが好ましい。まず、前記本体151は、
図5に示すように、全体的に円形管状に形成され、所定の角度間隔を隔てて上側から下側に向かって部分的に切り欠かれて形成される第1の切欠部154を有する構成要素である。したがって、前記本体151は、前記第1の切欠部154によって外力が加えられる場合、第1の切欠部154が最小化される状態で密着されて全体的な形状が圧縮される形状に変形可能である。
【0077】
また、前記変形突出部152は、
図5及び
図6に示すように、前記本体151の内面に内側に向かって突出されて環状に形成され、前記本体151の圧縮変形によって嵌め込まれたパイプ3の外面を押圧して変形させる構成要素である。したがって、前記変形突出部152は、
図7に示すように、前記本体151が膨張された状態では互いに離間するが、圧縮された状態では互いに密着されて環状を呈し、このように環状の状態でパイプ3の外面を押圧することになる。したがって、パイプ3の外面の変形された部分もまた環状に変形される。なお、前記変形突出部152は、前記本体151よりも硬度に優れた金属素材から製作されることが、パイプ3をより一層手軽に変形させることができて好ましい。
【0078】
次いで、前記突出部移動手段153は、
図5及び
図6に示すように、前記本体151の外面の下側に外側に向かって突設され、前記変形手段載置部133の配管1への前進によって前記変形突出部152を内側に移動させる構成要素である。すなわち、前記突出部移動手段153は、前記押圧手段130が配管1と結合されながら、配管1に向かって前進することにつれて、第1の押圧面133aが押しながら内側に移動され、その反対側に形成されている変形突出部152がパイプ3を押圧しながら変形させるのである。
【0079】
したがって、前記突出部移動手段153には、
図5及び
図6に示すように、上下の両側に、それぞれ斜面状に形成される第1及び第2の被押圧面153a、153bが形成されることが好ましい。前記第1及び第2の被押圧面153a、153bは、前記押圧手段130の第1の押圧面133a及び第2のワッシャーの第2の押圧面114aとそれぞれ密着されながら押圧される。
【0080】
また、前記突出部移動手段153にも、外側に第2の切欠部156が所定の間隔を隔てて形成されることが好ましい。この第2の切欠部156もまた、第1の切欠部154と同様に、前記パイプ変形手段150を圧縮しやすくするために形成されるものである。
【0081】
本発明によれば、パイプ把持手段及びパイプ変形手段を用いてパイプを配管に漏れなしに強いクランプ力で接続することができ、特定の状況でたとえ把持リングなどが離脱されたとしても、パイプ変形手段によってパイプがパイプ接続アセンブリーから取り外されないというメリットがある。