特許第6768950号(P6768950)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6768950クリップ部を有するゴルフボールマーカー
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768950
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】クリップ部を有するゴルフボールマーカー
(51)【国際特許分類】
   A63B 57/30 20150101AFI20201005BHJP
【FI】
   A63B57/30
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-524102(P2019-524102)
(86)(22)【出願日】2017年7月18日
(65)【公表番号】特表2019-521827(P2019-521827A)
(43)【公表日】2019年8月8日
(86)【国際出願番号】KR2017007743
(87)【国際公開番号】WO2018016859
(87)【国際公開日】20180125
【審査請求日】2019年2月25日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0091375
(32)【優先日】2016年7月19日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519021808
【氏名又は名称】チェ、 ヨン シク
【氏名又は名称原語表記】CHOI, Yong Sik
(74)【代理人】
【識別番号】100125450
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 広明
(72)【発明者】
【氏名】チェ、 ヨン シク
【審査官】 上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−106816(JP,A)
【文献】 実開平06−000301(JP,U)
【文献】 実開昭47−007092(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3178940(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3184547(JP,U)
【文献】 特許第4991615(JP,B2)
【文献】 登録実用新案第3101456(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0295998(US,A1)
【文献】 韓国登録実用新案第20−0412073(KR,Y1)
【文献】 米国特許第05476258(US,A)
【文献】 実開平03−111365(JP,U)
【文献】 特開2005−058691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 57/00−57/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外力によって、中央部が中空となるように互いに離隔配置される一対の弾性片の湾曲形態が反転して前記弾性片が弾性変形される湾曲弾性体と、上記湾曲弾性体の一端部と連結され上記湾曲弾性体の変形によって上記湾曲弾性体と離隔または加圧接触する加圧片とを含んで被固定部位に選択的に着脱され、マーカーとして使われるクリップ部;及び、
上記クリップ部の一側から突出形成されて上記クリップ部がゴルフ場の地面に固定されるように構成される固定部;を含み、
前記弾性片の表面には、上記中空を通してホールカップフラッグを見るとき、上記ホールカップフラッグの大きさに基づいてホールカップまでの距離を測定できるように構成される距離測定目盛が形成されることを特徴とする
クリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項2】
中央部が中空となるように互いに離隔配置される一対の弾性片が外力によって湾曲形態が反転して前記弾性片が弾性変形される湾曲弾性体と、上記湾曲弾性体の一端部と連結され上記湾曲弾性体の変形によって上記湾曲弾性体と離隔または加圧接触する加圧片とを含んで被固定部位に選択的に着脱され、マーカーとして使われるクリップ部;及び、
上記クリップ部の一側から突出形成されて上記クリップ部がゴルフ場の地面に固定されるように構成される固定部;を含み、
上記クリップ部は、ゴルフ場のグリーンのライによって決定されたホールカップ数に合わせてパターラインを設定できるように、上記弾性片からその長手方向に沿って上記中空側に反復して突出形成される第1ホールカップ照尺、及び上記加圧片の中央部においてその長手方向に沿った等間隔の円形、楕円形または多角形の孔からなる第2ホールカップ照尺のうち少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする
クリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項3】
上記固定部は、
上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して垂直方向に設置固定されるように、上記湾曲弾性体と上記加圧片の連結部から上記クリップ部の長手方向に沿って外側に少なくとも一つ以上が突出形成されるか、
上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して水平方向に設置固定されるように、上記加圧片から上記クリップ部の長手方向に対して直角方向に少なくとも一つ以上が突出形成されることを特徴とする
請求項1に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項4】
上記クリップ部の上記湾曲弾性体には、
ゴルフボールの位置表示のためにゴルフ場の地面に設置される上記クリップ部の視認性を高められるように表示部が結合され、
上記表示部は、
蝶を含む昆虫や動物をキャラクター化した形状からなることを特徴とする
請求項1に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項5】
上記表示部は、
一側にLEDランプが搭載されることを特徴とする
請求項4に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項6】
中央部が中空となるように互いに離隔配置される一対の弾性片が外力によって湾曲形態が反転して前記弾性片が弾性変形される湾曲弾性体と、上記湾曲弾性体の一端部と連結され上記湾曲弾性体の変形によって上記湾曲弾性体と離隔または加圧接触する加圧片とを含んで被固定部位に選択的に着脱され、マーカーとして使われるクリップ部;及び、
ゴルフボールの位置表示のためにゴルフ場の地面に設置される上記クリップ部の視認性を高められるように上記クリップ部に備えられるコイン形状の表示部;を含み、
前記弾性片の表面には、上記中空を通してホールカップフラッグを見るとき、上記ホールカップフラッグの大きさに基づいてホールカップまでの距離を測定できるように構成される距離測定目盛が形成されることを特徴とする
ゴルフボールマーカー。
【請求項7】
中央部が中空となるように互いに離隔配置される一対の弾性片が外力によって湾曲形態が反転して前記弾性片が弾性変形される湾曲弾性体と、上記湾曲弾性体の一端部と連結され上記湾曲弾性体の変形によって上記湾曲弾性体と離隔または加圧接触する加圧片とを含んで被固定部位に選択的に着脱され、マーカーとして使われるクリップ部;及び、
ゴルフボールの位置表示のためにゴルフ場の地面に設置される上記クリップ部の視認性を高められるように上記クリップ部に備えられるコイン形状の表示部;を含み、
上記クリップ部は、ゴルフ場のグリーンのライによって決定されたホールカップ数に合わせてパターラインを設定できるように、上記弾性片からその長手方向に沿って上記中空側に反復して突出形成される第1ホールカップ照尺、及び上記加圧片の中央部においてその長手方向に沿った等間隔の円形、楕円形または多角形の孔からなる第2ホールカップ照尺のうち少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする
クリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項8】
上記クリップ部には、
上記クリップ部をゴルフ場の地面に固定するための固定部が結合され、
上記固定部は、
上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して垂直方向に設置固定されるように、上記表示部の外周面から上記クリップ部の長手方向に沿って外側に少なくとも一つ以上が突出形成されるか、
上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して水平方向に設置固定されるように、上記表示部の下部面から上記クリップ部の長手方向に対して直角方向に少なくとも一つ以上が突出形成されることを特徴とする
請求項6に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項9】
上記表示部は、
一側にLEDランプが搭載されることを特徴とする
請求項6に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項10】
上記ゴルフボールマーカーは、上記表示部と着脱可能に結合される下端支持体をさらに含み、
上記下端支持体は、
上記表示部が回動可能に収容されるように構成された収容溝が形成されたボディ;
ゴルフ場のグリーンのライによって決定されたパターのストローク方向を指し示すように位置させた上記クリップ部のホールカップに対する回転程度を示すために上記ボディの上面に上記収容溝の縁に沿って形成されるストローク目盛;及び、
上記収容溝の中央に埋設され上記表示部を自力で固定させる磁性体;を含むことを特徴とする
請求項6に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項11】
上記ボディは、グリーンの傾斜方向を直観的に認識できるように、上面に傾斜方向指示手段をさらに含み、
上記傾斜方向指示手段は、
上方に開口された状態で上記収容溝の外郭に沿って環状に形成される環状溝;及び、
上記環状溝に収容された状態で自重によって移動して傾斜方向を指し示す夜光ボール;を含むことを特徴とする
請求項10に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【請求項12】
上記表示部は、
近距離でホールカップまでの距離を容易に判断できるように、一側に距離測定センサが搭載され、
上記LEDランプは上記距離測定センサと連動されてホールカップまでの距離に応じて変色されることを特徴とする
請求項5または9に記載のクリップ部を有するゴルフボールマーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリップ部を有するゴルフボールマーカーに関し、より詳しくは、クリップ形態からなり、ポケット、ベルト、帽子のつば又は髪の毛に選択的に着脱可能であり、それ自体でゴルフ場の地面に固定されると、ゴルフボールの位置を表示することができるゴルフボールマーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
フィールドゴルフ場でゴルフを楽しむ場合、ティーボックスやフェアウェイからホールカップのあるグリーンを攻略することになる。このように攻略されたグリーンで数人がプレーすることになると、通常、互いのゴルフボールがパッティングを邪魔しないように自分のゴルフボールがあるグリーン位置にゴルフボールマーカーを置く方式で自分がパッティングするゴルフボールの位置を表示する。
このようなゴルフボールマーカーは、一般的にコイン形状に製作されて使われているが、概して薄厚に形成されることから、傾斜度のあるグリーンやホールカップの反対側ではゴルフボールマーカーが容易に認識されにくいという問題があった。
【0003】
このような問題点を改善するために、韓国登録特許第10−1042518号(公告日:2011.06.17.)はゴルフ用ボールマーカーに関する技術を開示している。本先行技術は、所定厚さの板状のボディと、ボディの上部に一端がヒンジ結合され、ボールが置かれた位置からホールカップの方向を指し示す方向指示針と、方向指示針がボディに回動可能に結合されるようにする回動部材と、ボディの下部に多数個の支持ピンによって結合され、ボールマーカーがグリーン上に置かれるとき、流動しないように支持する重量体とを含む構成からなる。このような構成のゴルフ用ボールマーカーは、グリーンに置かれたゴルフ用ボールからホールカップへの方向を正確に提示することができ、グリーンの傾斜などの状況を迅速に把握するのを助けると共にホールカップの反対側からもよく見えるとの利点を提供することができる。
【0004】
しかし、このような先行技術で提示されているゴルフ用ボールマーカーは、次のような点で依然として改善が求められており、継続的な改良の必要がある。
【0005】
例えば、グリーン上で流動を防止するための重量物そのものは流動防止の利点があるが、その一方で重量が重いことから携帯上の不利益が伴うとの問題があり、さらに、身体や衣服類またはかばんなどに容易に固定され速やかに取り外して使えるようにする構造や構成がないため、携帯及び使用上の利便性が劣るとの問題がある。
【0006】
また、方向指示針がボディに対して上方に回動する構造は、従来の薄厚のコイン形態に比べてグリーンのどこからでも確認できるため視認性は高まるものの、曇りの日や早朝または日没時のように日照量の少ない時には同様に容易な認識が困難なため、視認性をより確保することができる構造的な改善や構成の追加が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、身体や衣服類またはかばんなどに容易且つ迅速に着脱可能な構造からなると共にそれ自体でゴルフボールマーカーの機能も果たすのはもちろんのこと、その長手方向がゴルフ場の地面に対して垂直または水平方向に堅固且つ容易に設置固定可能であり、ゴルフボールの位置が表示された地点で視認性がより高められるクリップ部を有するゴルフボールマーカーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、外力によって湾曲形態が反転して弾性変形される湾曲弾性体と、上記湾曲弾性体の一端部と連結され上記湾曲弾性体の変形によって上記湾曲弾性体と離隔または加圧接触する加圧片とを含んで被固定部位に選択的に着脱され、マーカーとして使われるクリップ部;及び、上記クリップ部の一側から突出形成されて上記クリップ部がゴルフ場の地面に固定されるように構成される固定部;を含むことを特徴とするクリップ部を有するゴルフボールマーカーによって達成される。
【0009】
上記湾曲弾性体は、中央部が中空となるように互いに離隔配置される一対の弾性片の両端部のうち少なくとも一端部が反った状態で集まって湾曲された形態をなすことができる。
【0010】
上記固定部は、上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して垂直方向に設置固定されるように、上記湾曲弾性体と上記加圧片の連結部から上記クリップ部の長手方向に沿って外側に少なくとも一つ以上が突出形成されるか、上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して水平方向に設置固定されるように、上記加圧片から上記クリップ部の長手方向に対して直角方向に少なくとも一つ以上が突出形成されることができる。
【0011】
上記クリップ部の湾曲弾性体には、ゴルフボールの位置表示のためにゴルフ場の地面に設置される上記クリップ部の視認性を高められるように表示部が結合され、上記表示部は、蝶を含む昆虫や動物をキャラクター化した形状からなることができる。
【0012】
上記表示部は、一側にLEDランプが搭載されることができる。
【0013】
外力によって湾曲形態が反転して弾性変形される湾曲弾性体と、上記湾曲弾性体の一端部と連結され上記湾曲弾性体の変形によって上記湾曲弾性体と離隔または加圧接触する加圧片とを含んで被固定部位に選択的に着脱され、マーカーとして使われるクリップ部;及び、ゴルフボールの位置表示のためにゴルフ場の地面に設置される上記クリップ部の視認性を高められるように上記クリップ部に備えられるコイン形状の表示部;を含むことができる。
【0014】
上記湾曲弾性体は、中央部が中空となるように互いに離隔配置される一対の弾性片の両端部のうち少なくとも一端部が反った状態で集まって湾曲された形態をなすことができる。
【0015】
上記クリップ部には、上記クリップ部をゴルフ場の地面に固定するための固定部が結合され、上記固定部は、上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して垂直方向に設置固定されるように、上記表示部の外周面から上記クリップ部の長手方向に沿って外側に少なくとも一つ以上が突出形成されるか、上記クリップ部がゴルフ場の地面に対して水平方向に設置固定されるように、上記表示部の下部面から上記クリップ部の長手方向に対して直角方向に少なくとも一つ以上が突出形成されることができる。
【0016】
上記表示部は、一側にLEDランプが搭載されることができる。
【0017】
上記ゴルフボールマーカーは、上記表示部と着脱可能に結合される下端支持体をさらに含み、上記下端支持体は、上記表示部が回動可能に収容されるように構成された収容溝が形成されたボディ;ゴルフ場のグリーンのライによって決定されたパターのストローク方向を指し示すように位置させた上記クリップ部のホールカップに対する回転程度を示すために上記ボディの上面に上記収容溝の縁に沿って形成されるストローク目盛;及び、上記収容溝の中央に埋設され上記表示部を自力で固定させる磁性体;を含むことができる。
【0018】
上記ボディは、グリーンの傾斜方向を直観的に認識できるように、上面に傾斜方向指示手段をさらに含み、上記傾斜方向指示手段は、上方に開口された状態で上記収容溝の外郭に沿って環状に形成される環状溝;及び、上記環状溝に収容された状態で自重によって移動して傾斜方向を指し示す夜光ボール;を含むことができる。
【0019】
上記弾性片の表面には、中長距離で使用者が上記中空を通してホールカップフラッグを見る時、上記ホールカップフラッグの大きさに基づいてホールカップまでの距離を測定できるように構成される距離測定目盛が形成されることができる。
【0020】
上記表示部は、近距離でホールカップまでの距離を容易に判断できるように、一側に距離測定センサが搭載され、上記LEDランプは上記距離測定センサと連動されてホールカップまでの距離に応じて変色されることができる。
【0021】
上記クリップ部は、ゴルフ場のグリーンのライによって決定されたホールカップ数に合わせてパターラインを設定できるように、上記弾性片からその長手方向に沿って上記中空側に反復して突出形成される第1ホールカップ照尺、及び上記加圧片の中央部においてその長手方向に沿った等間隔の円形、楕円形または多角形の孔からなる第2ホールカップ照尺のうち少なくとも何れか一つを含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ポケット、ベルト、帽子のつばまたは髪の毛などのような被固定部位に容易且つ迅速に着脱可能であり、それ自体でゴルフボールの位置表示に利用されることができるゴルフボールマーカーの機能を有するクリップ部が備えられることにより、携帯及び使用上の利便性向上を図ることができる。
【0023】
また、クリップ部の長手方向がゴルフ場の地面に対して水平方向はもちろんのこと垂直方向に堅固且つ容易に設置固定されることにより、遠距離でもゴルフボールの位置に対する視認性が高められ、さらに個性のあるキャラクター形状の表示部がクリップ部に結合されることで差別性と共に視認性がより高まるとの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1a】本発明の第1実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカーの斜視図である。
図1b図1aの第1変形例による斜視図である。
図1c図1aの第2変形例による斜視図である。
図2a図1aの着用状態をそれぞれ示した図面である。
図2b図1aのゴルフボールマーカーがグリーンに対して垂直方向に設置固定された状態を示した使用状態図である。
図3a】本発明の第2実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカーの斜視図である。
図3b図3aの第1変形例による斜視図である。
図3c図3aの第2変形例による斜視図である。
図3d図3aの第3変形例による斜視図である。
図4図3aのゴルフボールマーカーがグリーンで使われた状態を示した使用状態図である。
図5図3bのゴルフボールマーカーを使ってホールカップまでの距離の大略を測定した状態を示した使用状態図である。
図6図3cのゴルフボールマーカーがグリーンで使われた状態を示した使用状態図である。
図7図3dのゴルフボールマーカーがグリーンで使われた状態を示した使用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明すると、次の通りである。但し、本発明を説明するにあたって、既に公知の機能または構成に関する説明は、本発明の要旨を明瞭にするために省略することにする。
【0026】
図1aは本発明の第1実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカーの斜視図であり、図1bは図1aの第1変形例による斜視図であり、図1cは図1aの第2変形例による斜視図であり、図2aは図1aの着用状態をそれぞれ示した図面であり、図2bは図1aのゴルフボールマーカーがグリーンに対して垂直方向に設置固定された状態を示した使用状態図であり、図3aは本発明の第2実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカーの斜視図であり、図3bは図3aの第1変形例による斜視図であり、図3cは図3aの第2変形例による斜視図であり、図3dは図3aの第3変形例による斜視図であり、図4図3aのゴルフボールマーカーがグリーンで使われた状態を示した使用状態図であり、図5図3bのゴルフボールマーカーを使ってホールカップまでの距離の大略を測定した状態を示した使用状態図であり、図6図3cのゴルフボールマーカーがグリーンで使われた状態を示した使用状態図であり、図7図3dのゴルフボールマーカーがグリーンで使われた状態を示した使用状態図である。
【0027】
発明の説明及び請求範囲などで方向を指称する上(上側)、下(下側)、左右(横側または側方)、前(前側)、後(後側)などは、権利限定の用途ではなく説明の便宜のために図面または構成間の相対的な位置を基準として定めたもので、以下で説明される各方向はこれと異なって特別に限定する場合を除き、これに基づくものである。
【0028】
本発明によるクリップ部を有するゴルフボールマーカー100、200は、従来のコイン形態のマーカーが別個の付着具に結合されたうえでベルトなどに結着される方式で携帯するという不便を改善するためにマーカーと付着具を統合ないし一体化したもので、このような統合はゴルフボールマーカー100、200の携帯性及び利便性を向上させるためである。
【0029】
また、本発明100、200は、従来のコイン形態のマーカーが薄厚であるためゴルフボールの位置が表示された地点で視認性が劣るという問題を根本的でありながら単純な着想の転換(以下の各構成)を通して解消するのはもちろん、ラウンドに必要な情報を即刻得ることができるようにするために案出されたものである。
【0030】
(第1実施例)
上述のような機能や作用を果たすために、本発明の第1実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカー100は、図1aに示されているように、クリップ部110及び固定部120a、120bを含んで構成され、追加として視認性の確保のために表示部130をさらに含む。
【0031】
上述の各構成を具体的に説明すると、次の通りである。
【0032】
クリップ部110は、ポケット、ベルト、帽子のつばまたは髪の毛などのような被固定部位に速やかに固定されるように構成されて携帯の便宜を提供すると共に、速やかに取り外されその自体でゴルフボールの位置を表示する手段として利用される構成要素であり、具体的に湾曲弾性体112及び加圧片114などを含んで構成される。
【0033】
湾曲弾性体112は、外力によって両方向に湾曲形態が反転して弾性力を発揮する弓状に反った構成要素であり、中央部が中空Sとなるように互いに離隔配置される一対の弾性片112a、112bの両端部のうち少なくとも一端部が反った状態で集まって湾曲された形態をなし、反った程度に対応する弾性力を発揮することになる。
【0034】
このとき、一対の弾性片112a、112bは、一端部が反った状態で集まったまま結合されていることから、弾性片112a、112bの互いに対向する内側領域は反り応力が作用することになり、該当応力以上の外力で湾曲弾性体112を変形させると、弾性片112a、112bの内側領域、特に中央部側を基準として反り方向が反転されながら湾曲弾性体112は両方向に反り変形がなされるようになる。
【0035】
加圧片114は、湾曲弾性体112の一端部と連結された状態で湾曲弾性体112が遠くなる方向に反り変形する時、湾曲弾性体112と離隔しながら挿入空間Iを形成し、湾曲弾性体112が近くなる方向に反り変形する時、湾曲弾性体112と加圧接触しながら固定力を発揮するようになる構成要素である。
【0036】
このような加圧片114は、湾曲弾性体112の長手方向と並んで形成されて上述の挿入空間Iの形成または固定力を発揮することになり、中央部には上述の固定力を強化できるように湾曲弾性体112側に折り曲げられる折曲部114aが形成される。そして、湾曲弾性体112が加圧片114と近くなるように反り変形される場合、加圧片114も柔軟な弾性力を発揮できるように加圧片114には少なくとも一つ以上の長孔が形成されることができる。また、加圧片114の自由端側の幅は加圧片114が中空S側に挿入されないように中空Sの幅よりも広く形成されることが望ましい。
【0037】
上述の湾曲弾性体112及び加圧片114は、板材形状の金属部材をプレス加工で切断し折り曲げる工程を通して一体に製作されてもよく、または合成樹脂を用いた射出成形を通して一体に製作されてもよい。
【0038】
以上考察した構造からなるクリップ部110を通して、使用者は、本発明によるゴルフボールマーカー100をポケットなどに容易且つ迅速に着脱できるようになる。
【0039】
すなわち、使用者は、湾曲弾性体112に一方向の外力を加えて挿入空間Iを形成してから、図2aに示されるような帽子のつば、ベルトまたは髪の毛の一側が挿入空間I内に位置するようにした後、加圧片114による固定力が発揮されるように湾曲弾性体112に他方向の外力を加える方式で、本発明によるゴルフボールマーカー100をポケットや髪の毛などに手軽且つ容易に取り付け及び携帯できるようになる。そして、使用者は上述の方式の逆順によって、本発明によるゴルフボールマーカー100を取り外した後、ゴルフボールの位置表示に使うことができるようになる。
【0040】
また、クリップ部110は、所定の嵩を有し、一方向に長く形成されることから、それ自体だけでも従来のマーカーのような役割を十分果たすことができ、ゴルフボールが置かれた位置を表示しながら湾曲弾性体112及び加圧片114の自由端側(クリップ部110が広がったり狭まったりする側)がホールカップ10またはパターラインPLを指向するように位置させると、以後パットプレーを速やかに進行することができるようになる。
【0041】
固定部120a、120bは、上述のクリップ部110がゴルフ場の地面で流動せず堅固に固定されることができるように備えられた構成要素であり、クリップ部110の一側から外側に突出形成され、ゴルフ場の地面に滑らかに挿しこまれるように全体的にT字やV字形態の杭やピンからなる。
【0042】
本発明の第1実施例による固定部120a、120bは、図1a及び図2bに示されているようにクリップ部110がゴルフ場の地面に対して垂直方向に設置固定されるように、湾曲弾性体112と加圧片114の連結部116からクリップ部110の長手方向に沿って外側に少なくとも一つ以上が突出形成されて構成される。このとき、突出形成される固定部120a、120bの個数は、クリップ部110の大きさによる携帯性及び視認性などを考慮するとき4個以下にすることが望ましく、図1aでは1個の固定部120aを示している。
【0043】
このような固定部120aを通してクリップ部110がゴルフ場の地面に対して垂直方向に固定されると、従来のコイン形態のマーカーを地面に置く水準に比べて堅固に位置固定されることができ、ゴルフ場の地面の上にその長さだけ顕著に突出されることにより視認性が大きく高まってゴルフボールの位置が表示された地点を即刻確認することができるようになり、これに基づいてラウンドに必要な攻略などを速やかに樹立することができるようになる。
【0044】
表示部130は、ゴルフボールの位置表示のためにゴルフ場の地面に設置されるクリップ部110の視認性を高められるようにクリップ部110に備えられる構成要素であり、個性と装飾性、差別性のある形状、模様及び色彩の結合からなり、クリップ部110に設置されてマーカーとしての視認性をより高められるものであればどんなものでもよい。
【0045】
但し、本発明の第1実施例による表示部130は、所定のキャラクター形状からなる。このとき、所定のキャラクター形状とは、熊または子犬などのような動物や蝶または蜂などのような昆虫の形状、映画キャラクター形状、漫画キャラクター形状、幾何学的な装飾的形状などを言う。このような形状には適切な彩色がなされてもよく、流麗な外観演出と視認性および装飾性の増大のためにきらめく素材が表面に使われてもよい。一例として、図1a乃至図2bでは蝶を形象化したキャラクター形状がクリップ部110の上面に結合されて表示部130として使われている。
【0046】
このようなキャラクター形状を通して本発明によるゴルフボールマーカー100は、ゴルフボールの位置に対する視認性の向上はもちろんのこと装飾的機能の増大により、身体や衣服またはかばんなどに取り付けて使われるアクセサリーとして充分に活用されることができるようになる。
【0047】
一方、本発明の第1実施例の第1変形例による固定部120bは、図1bに示されているようにクリップ部110がゴルフ場の地面に対して水平方向に設置固定されるように、加圧片114からクリップ部110の長手方向に対して垂直方向に少なくとも一つ以上が突出形成されて構成される。このとき、突出形成される固定部120bの個数は、クリップ部110の大きさによる携帯性及び視認性などを考慮するとき4個以下にすることが望ましく、図1bでは1個の固定部120bを示している。
【0048】
このような固定部120bを通してクリップ部110がゴルフ場の地面に対して水平方向に固定されると、従来のコイン形態のマーカーを地面に置く水準に比べて堅固に位置固定されることができ、ゴルフ場の地面の上にその厚さだけ突出されることにより視認性が高まってゴルフボールの位置が表示された地点を即刻確認することができるようになり、これに基づいてラウンドに必要な攻略などを速やかに樹立することができるようになる。
【0049】
また、本発明の第1実施例の第1変形例による弾性片112a、112bの表面には、図1bに示されているように、中長距離(約50m〜200m、ウッドやサンドウェッジの使用距離)で使用者が中空Sを通してホールカップフラッグ11を見るとき、ホールカップフラッグ11の大きさに基づいてホールカップ10までの距離を測定できるように構成される距離測定目盛118が形成される。
【0050】
このとき、距離測定目盛118の各指示線は、図5に示されているような三角形状をなす視野角の相似比を用いて距離別に指示線を形成する。すなわち、ホールカップフラッグ11の長さh1(約170cm)及び使用者の目とクリップ部110、210との間の隔離距離h2(約30cm〜90cm前後で任意設定する)に基づいて目盛間の長さ(未知数x)とホールカップ10までの距離(未知数y)に対する相関関係(x、y)を数学比例式の計算を通してそれぞれ算出することができる。このような数学比例式の計算は簡単な計算であるため、具体的な説明は省略する。
【0051】
弾性片112a、112b、212a、212bに形成された距離測定目盛118、218の使用方法を図5を参照して簡単に説明すれば、次の通りである。先ず、クリップ部210の一端部(上側または下側)または表示部を軽く把持し、中空Sを通してホールカップフラッグ11が見えるように使用者の視野角を合わせながら使用者の目とクリップ部210との間の距離h2を予め設定(30cm〜90cm前後で任意設定される)された隔離距離に調節する。それから、距離測定目盛218の下端部に形成された地面目盛218aがホールカップフラッグ11の下端部と一致するようにした後、中空Sを通して見えるホールカップフラッグ11の上端部に対応する領域に形成された目盛(一例として、50m、60m、75m、100m、150m、200m)に基づいて大略的なホールカップ10までの距離yを測定する。
【0052】
このような距離測定目盛118、218は、複雑で嵩の大きい電子式測定装置のようにホールカップ10までの距離を精密に測定することはできないが、単純な構造で嵩の小さいクリップ部110、210に単純に形成されるだけで、ホールカップ10までの距離を即刻且つ直観的に見積ることができるようにした点で意義がある。
【0053】
これにより、高価な測定装置を別途携帯しなくてもよいため使用者の利便性が向上でき、必要な度に即刻の測定が可能であるため、クラブの選択などにおいて迅速な決定がなされることができ競技力の向上が図られる。このような距離測定目盛118、218がクリップ部110、210上に表示されるとき、上述の表示部130、230との干渉がないように表示部130、230はクリップ部110、210の端部側に片寄って設けられるのが望ましい。
【0054】
また、本発明の第1実施例の第1変形例による表示部130の一側には、図1bに簡略に示されているように、LEDランプ132が外部に露出された適切な位置に一つ以上搭載されることができ、平たい水銀電池134によって電源が供給され表示部130の表面の一側にはオンオフスイッチ136が設けられることができる。このようなLEDランプ132は、曇りの日や早朝または日没時間のように日照量の少ない時により容易にゴルフボールが置かれた位置を確認ないし認識できるようにするためのものである。
【0055】
一方、本発明の第1実施例の第2変形例によるクリップ部110は、図1cに示されているように、弾性片112からその長手方向に沿って中空S側に反復して突出形成される第1ホールカップ照尺112cを含んで構成される。このとき、第1ホールカップ照尺112cの突起の一つは、一つのホールカップ数に対応することになる。
【0056】
このような第1ホールカップ照尺112cは、ゴルフ場のグリーンのライ(Lie)によって決定されたホールカップ数に合わせてパターラインPLを使用者が簡単に設定することができるようにしてグリーン攻略の便益を使用者に提供するためのものである。ここで、ライとは、ゴルフボールがフィールド上に止まっている位置による周辺状態などを包括する用語であり、これに基づいて多様なフィールド攻略がなされることになる。
【0057】
第1ホールカップ照尺112cの使用法を図7の拡大図を参照して説明すれば、次の通りである。先ず、使用者が本発明によるゴルフボールマーカー110を横方向に持って第1ホールカップ照尺112cに形成された突起間にホールカップ10が正確に位置するようにする。以後、キャディや使用者等がゴルフ場のグリーンのライに基づいて決定したホールカップ数だけ移動された突起の位置(すなわち、パターラインPL)とホールカップ10の位置(ホールカップラインHL)との間の大略の角度を記憶した後、ゴルフボールがある位置に本発明によるゴルフボールマーカー110を位置させながら該当角度をクリップ部110が指向するようにすることにより、パターラインPLをグリーン上に簡単に表示ないし設定することができるようになる。
【0058】
(第2実施例)
本発明の第2実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカー200は、図3aに示されているように、クリップ部210及びクリップ部210に備えられるコイン形状の表示部230を含んで構成される。ここで、クリップ部210及び表示部230は、上述の第1実施例に記載の内容と類似するため、具体的且つ詳しい説明は省略し、区別される差異点のみを簡略に記述することにする。
【0059】
先ず、本発明の第2実施例による表示部230は、従来使われていたコイン形状に製作されてクリップ部210の一端部に設けられ、クリップ部210の視認性をより向上させるように構成されている。このとき、コイン形状の表示部230には多様な模様と文字が色彩と共に形成されることができる。
【0060】
このように単純な構造及び形状からなる第2実施例によるゴルフボールマーカー200は、図4に示されているように、クリップ部210が上部に湾曲されるように反り変形させた後、クリップ部210の長手方向がホールカップ10を指向するようにゴルフ場の地面に水平方向に置かれると、上部に反り変形されたクリップ部210により視認性が高まってゴルフボールの位置が表示された地点及びホールカップラインHLを即刻確認することができるようになり、これに基づいてラウンドに必要な攻略などを速やかに樹立することができるようになる。また、上部に反り変形されたクリップ部210を容易に把持できるようになることにより、本発明によるゴルフボールマーカー200の回収が容易になされることができる。
【0061】
一方、図3bに示されているように、本発明の第2実施例の第1変形例によるゴルフボールマーカー200は、ゴルフ場の地面に対する堅固な固定力の確保のための固定部220a、220bと、距離測定目盛218と、方向指示及び勾配情報などを提供するように構成される下端支持体240と、LEDランプ232などをさらに含む。
【0062】
ここで、固定部220a、220b及び距離測定目盛218は、上述の第1実施例に記載の内容と類似するため、具体的且つ詳しい説明は省略し、区別される差異点のみを簡略に記述することにする。
【0063】
先ず、固定部220bは、クリップ部210がゴルフ場の地面に対して水平方向に設置固定されるように、表示部230の下部面からクリップ部210の長手方向に対して垂直方向に少なくとも一つ以上が突出形成されて構成される。また、図3bに示されてはいないが、クリップ部210がゴルフ場の地面に対して垂直方向に設置固定されるように、表示部230の外周面からクリップ部210の長手方向に沿って外側に少なくとも一つ以上が突出形成される固定部220aが備えられることができるのは勿論である。
【0064】
そして、本発明の第2実施例の第1変形例による表示部230は、図3bに示されているように、近距離(約20m前後)からホールカップ10までの距離を容易に判断できるように一側(望ましくはクリップ部210側)に距離測定センサ238が搭載される。また、第1実施例のようにLEDランプ132、232が外部に露出された適切な位置に一つ以上搭載された状態で距離測定センサ238と連動されてホールカップ10までの距離(一例として、20m、15m、10mm、5m、3m)によって変色されるように具現される。
【0065】
このとき、距離測定センサ238及びLEDランプ232は、平たい水銀電池234によって電源が供給され、表示部230の表面の一側にはオンオフスイッチ236が設けられることができる。このようなLEDランプ232は、曇りの日や早朝または日没時間のように日照量の少ない時でさえゴルフボールの位置把握を容易にすると共に、ホールカップ10までの距離情報も直観的な色彩変化を通して使用者に即刻提供することになる。
【0066】
一方、本発明の第2実施例の第2変形例によるゴルフボールマーカー200は、図3cに示されているように下端支持体240をさらに含む。このような下端支持体240は、上述の第2実施例によるゴルフボールマーカー200の表示部230と着脱可能に結合され、追加的な機能を果たす構成要素であり、ボディ242、ストローク目盛244及び磁性体246を含んで構成される。
【0067】
ボディ242は、表示部230が回動可能に収容されるように構成される収容溝242aが中央部に形成された円板形状の構成要素である。このとき、ボディ242の上面にはグリーンの傾斜方向を即刻且つ直観的に認識できるように環状溝252及び夜光ボール254からなる傾斜方向指示手段250がさらに形成されることができる。
【0068】
環状溝252は、上方に開口された状態で収容溝242aの外郭に沿って環状に形成される構成要素であり、開口された領域を通して後述の夜光ボール254が離脱しないように開口された領域にはこれを遮蔽する透明材質のカバーリングが形成されることができ、または、開口された領域の一側端部から中央側に突出された離脱防止突起が形成されることができる。
【0069】
夜光ボール254は、環状溝252に収容された状態で自重によって移動して傾斜方向を指し示す構成要素であり、環状溝252の幅よりも小さい直径の球体に製作される。このとき、夜光ボール254の夜光成分を通して曇りの日や早朝または日没時間のように日照量の少ない時にも、使用者がゴルフ場の地面の傾斜方向を直観的且つ明確に確認することができるようになる。
【0070】
上述のような傾斜方向指示手段250は、即刻の判断力が重要なゴルフラウンドで傾斜方向に関する情報を即刻且つ明確に提示してくれることにより、グリーンの流れやライ(lie)の把握に寄与し、ひいてはラウンドの利便性及び競技力の向上を図る。
【0071】
ストローク目盛244は、ゴルフ場のグリーンのライによって決定されたパターのストローク方向を指し示すように位置させたクリップ部210のホールカップ10に対する回転程度を示すことができるように備えられた構成要素であり、ボディ242の上面に収容溝242aの縁に沿って一定間隔で形成される。このとき、ストローク目盛244は、目盛間隔がそれぞれ10゜を表示できるように計36個の目盛からなり、他の目盛と区別されるホールカップ目盛244aをいずれか一側に形成することになる。
【0072】
このようなストローク目盛244の活用方法は、図6に示されているように下端支持体240のホールカップ目盛244aがホールカップラインHLを指向するように下端支持体240をゴルフ場の地面に位置させた後、グリーンのライによって決定(普通、ホールカップ10から左側または右側に何度かで決定)されたパターラインPLとクリップ部210の長手方向が相互一致するように表示部230を回転させる方式でなされる。
【0073】
このようにクリップ部210の長手方向がパターラインPLを視覚的に明確に表示してくれれば、以後実際にパットを試みる際、即刻の攻略がなされることができ、先になされたパットに基づいて自分のパターラインPLを適切に修正または変更することができるようになる。
【0074】
そして、磁性体246は、金属製の表示部230が下端支持体240から容易に離脱せずに回転された状態を維持するために備えられた構成要素であり、収容溝242aの中央に埋設され表示部230を自力で固定させる。
【0075】
図3dに示されているように、本発明の第2実施例の第3変形例によるクリップ部210は、加圧片214の中央部においてその長手方向に沿って等間隔をなし、円形、楕円形または多角形の孔からなる第2ホールカップ照尺214cを含んで構成される。このとき、第2ホールカップ照尺214cの孔の間の空間と孔一つは、それぞれ一つのホールカップ数に対応することになる。第2ホールカップ照尺214cは、先に記載の第1ホールカップ照尺112cと共に第1、2実施例に全て併用されて使われることができるのは勿論である。
【0076】
このような第2ホールカップ照尺214cは、第1ホールカップ照尺112cと同様にゴルフ場のグリーンのライ(Lie)によって決定されたホールカップ数に合わせてパターラインPLを使用者が簡単に設定することができるようにしてグリーン攻略の便益を使用者に提供するためのものである。
【0077】
第2ホールカップ照尺214cの使い方を図7の拡大図を参照して説明すれば、次の通りである。先ず、使用者が本発明によるゴルフボールマーカー110を横方向に持って第2ホールカップ照尺214cに形成された孔にホールカップ10が正確に位置するようにする。以後、キャディや使用者等がゴルフ場のグリーンのライに基づいて決定されたホールカップ数だけ移動された孔(または孔の間の空間)の位置(すなわち、パターラインPL)とホールカップ10の位置(ホールカップラインHL)との間の大略の角度を記憶した後、ゴルフボールがある位置に本発明によるゴルフボールマーカー110を位置させながら該当角度をクリップ部110が指向するようにすることにより、パターラインPLをグリーン上に簡単に表示ないし設定することができるようになる。
【0078】
また、図7のように、本発明の第2実施例の第3変形例によるゴルフボールマーカー200が下端支持体240と共に使われる場合、ホールカップ目盛244aがホールカップラインHLを指向するようにした後、第2ホールカップ照尺214cを通してパターラインPLとホールカップラインHLとの間の大略の角度を記憶した後、ホールカップ目盛224aに対してクリップ部210が該当角度を反映するように位置させながらゴルフボールマーカー110を収容溝242aに装着させることにより、パターラインPLをグリーン上に簡単に表示ないし設定することができるようになる。
【0079】
本発明の第2実施例で言及した構成のうち第1実施例で説明されていない構成であっても全て第1実施例に適用可能であることは勿論のことである。
【0080】
先に本発明の特定の実施例が説明及び図示されているが、本発明は記載の実施例に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であることは、本技術の分野における通常の知識を有する者にとって自明なことである。従って、かかる修正例または変形例は本発明の技術的思想や観点から個別的に理解されてはならず、変形された実施例は本発明の特許請求の範囲に属するものとされなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によるクリップ部を有するゴルフボールマーカーによれば、ポケット、ベルト、帽子のつばまたは髪の毛などの被固定部位に容易且つ迅速に着脱され、それ自体でゴルフボールの位置表示に利用されることができるクリップ部が備えれることにより、携帯及び使用上の利便性が向上し、クリップ部の長手方向がゴルフ場の地面に対して水平方向はもちろんのこと垂直方向に堅固且つ容易に設置固定されることにより、遠距離でもゴルフボールの位置に対する視認性が高まってラウンドの利便性及び競技力の向上が図られるという点で、既存技術の限界を越えることにより、関連技術に対する利用だけでなく適用される装置の市販または営業の可能性が十分なばかりか、現実的に明白に実施可能な程度であるため、産業上の利用可能性がある発明である。
【符号の説明】
【0082】
10:ホールカップ
11:ホールカップフラッグ
100:本発明の第1実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカー
200:本発明の第2実施例によるクリップ部を有するゴルフボールマーカー
110、210:クリップ部
112、212:湾曲弾性体
112a、112b、212a、212b:弾性片
114、214:加圧片
114a:折曲部
116:連結部
118、218:距離測定目盛
120a、120b、220a、220b:固定部
130、230:表示部
132、232:LEDランプ
134、234:水銀電池
136、236:オンオフスイッチ
238:距離測定センサ
240:下端支持体
242:ボディ
242a:収容溝
244:ストローク目盛
244a:ホールカップ目盛
246:磁性体
250:傾斜方向指示手段
252:環状溝
254:夜光ボール
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図3d
図4
図5
図6
図7