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特許6768963筐体用ブランクアセンブリ、筐体、筐体および端末の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6768963
(24)【登録日】2020年9月25日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】筐体用ブランクアセンブリ、筐体、筐体および端末の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20201005BHJP
【FI】
   H04M1/02 C
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-534887(P2019-534887)
(86)(22)【出願日】2017年10月16日
(65)【公表番号】特表2020-507944(P2020-507944A)
(43)【公表日】2020年3月12日
(86)【国際出願番号】CN2017106370
(87)【国際公開番号】WO2018137365
(87)【国際公開日】20180802
【審査請求日】2019年6月25日
(31)【優先権主張番号】201720096965.4
(32)【優先日】2017年1月24日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201710055133.2
(32)【優先日】2017年1月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、グァンミン
(72)【発明者】
【氏名】サン、ウェンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、チャオ
【審査官】 藤江 大望
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第106163157(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第106102389(CN,A)
【文献】 特開2015−222835(JP,A)
【文献】 特開2017−034651(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/156285(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0309991(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0098448(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M1/02−1/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体(200)用のブランクアセンブリ(100)であって、
厚さ方向に沿って貫通スリット(111)を画定する第1ブランク(110)と、
前記スリット(111)内に延びる部分を有し、前記部分が前記スリット(111)の内壁から離間した外面を有する第2ブランク(120)と、
前記スリット(111)に充填された充填材(130)と
を含む、ブランクアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記スリット(111)の幅が0.3〜0.5mmである、請求項1に記載のブランクアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記スリット(111)内に延びる前記第2ブランク(120)の最大長さが前記第1ブランク(110)の厚さよりも短い、請求項1または2に記載のブランクアセンブリ。
【請求項4】
前記第2ブランク(120)が、
本体部分(121)、および、
突出部分(122)を含み、前記突出部分(122)が前記本体部分(121)に設けられ、前記突出部分(122)の少なくとも一部が前記スリット(111)内に位置している、請求項1から3のいずれか一項に記載のブランクアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記スリット(111)が前記突出部分(122)と同じ形状を有する、請求項4に記載のブランクアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記突出部分(122)が前記本体部分(121)の片側に位置し、かつ前記本体部分(121)の中央に位置している、請求項4または5に記載のブランクアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記本体部分(121)と前記第1ブランク(110)とが、接着またはリベット留めによって接続されている、請求項4から6のいずれか一項に記載のブランクアセンブリ(100)。
【請求項8】
複数のスリット(111)および複数の第2ブランク(120)を設けることができ、前記複数のスリット(111)が前記複数の第2ブランク(120)に一対一に対応する、請求項1から7のいずれか一項に記載のブランクアセンブリ(100)。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の前記ブランクアセンブリ(100)によって製造された端末用の筐体(200)。
【請求項10】
請求項9に記載の筐体(200)を備える端末(300)。
【請求項11】
筐体(200)の製造方法であって、
スリット(111)を画定する第1ブランク(110)を設ける工程と、
突出部分(122)を有する第2ブランク(120)を設ける工程と、
前記第2ブランク(120)を前記第1ブランク(110)に組み付ける工程であって、前記突出部分(122)は前記スリット(111)内に延びている、工程と、
前記スリット(111)に充填材(130)を充填する工程であって、前記充填材(130)が前記突出部分(122)の外面と前記スリット(111)の内壁との間に充填されている、工程と、
前記スリット(111)の外側に位置する前記第2ブランク(120)の一部を除去する工程と
を含む、製造方法。
【請求項12】
前記第1ブランク(110)を設ける前記工程が、前記スリット(111)を形成するために前記第1ブランク(110)を切断する工程を含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記第2ブランク(120)を設ける前記工程が、前記突出部分(122)を形成するために前記第2ブランク(120)を切断する工程を含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項14】
前記第2ブランク(120)を前記第1ブランク(110)に組み付ける前記工程が、前記スリット(111)内に前記充填材(130)を射出成形する工程を含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項15】
前記スリット(111)の外側に位置する前記第2ブランク(120)の前記一部を除去するための前記工程が、前記突出部分(122)以外の前記第2ブランク(120)の前記一部を切除する工程を含む、請求項11に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信機器の技術分野に関し、特に、筐体用ブランクアセンブリ、筐体、筐体および端末の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、アンテナの性能問題を解決するために、オールメタルフレームを有する携帯電話は、メタルフレーム上の大部分に1つ以上のスリットを画定することがある。画定されたスリット内に小さな金属片が充填されてマイクロスリット構造を形成し、マイクロスリット構造に基づいて設計されたアンテナについては、手または人体の他の部分がマイクロスリットストリップに近接しているときのアンテナに対する影響は一般に大きく、アンテナの性能が大幅に低下する。
【0003】
マイクロスリットの加工中、マイクロアンテナスリットは最初にCNCによって加工されてもよく、アンテナスリットは外観を達成するために接着剤を分配することによって充填されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施形態は、関連技術に存在する問題の少なくとも1つを少なくともある程度解決することを目指している。そのため、本開示によって筐体用のブランクアセンブリが提供される。筐体用のブランクアセンブリは、単純な工程および高い歩留まりという利点を有する。
【0005】
端末用の筐体が提供され、端末用の筐体は、筐体用の上記ブランクアセンブリを機械加工することによって形成される。
【0006】
端末が提供され、端末は端末用の上記筐体を含む。
【0007】
筐体の製造方法がさらに提供され、この製造方法は、単純な工程および高い歩留まりという利点を有する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の実施形態による筐体用のブランクアセンブリは、第1ブランクの厚さ方向に沿って貫通スリットを画定する第1ブランクと、スリット内に延びる部分を有し、その部分はスリットの内壁から離間した外面を有する第2ブランクと、スリットに充填された充填材とを含む。
【0009】
本開示の実施形態による筐体用のブランクアセンブリでは、第2ブランクは部分的にスリット内に延び、スリット内に位置する第2ブランクを第1ブランクと接続するためにスリットを充填するのに充填材が使用され、第2ブランクはスリットに部分的に埋め込むように配置され得る。後続の加工中に、スリットの外側に位置する第2ブランクを直接切断して筐体をさらに形成することができ、したがってブランクアセンブリを端末用の筐体に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体の製造工程が簡単になり、筐体の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0010】
一部の実施形態では、スリットの幅は0.3〜0.5mmである。
【0011】
一部の実施形態では、スリット内に延在する第2ブランクの最大長は、第1ブランクの厚さよりも短い。
【0012】
一部の実施形態では、第2ブランクは本体部分および突出部分を含み、突出部分は本体部分に設けられ、突出部分の少なくとも一部はスリット内に位置する。
【0013】
一部の実施形態では、スリットは突出部分と同じ形状を有する。
【0014】
一部の実施形態では、突出部分は本体部分の片側に位置し、かつ本体部分の中央に位置している。
【0015】
一部の実施形態では、本体部分と第1ブランクとは、接着またはリベット留めによって接続されている。
【0016】
一部の実施形態では、複数のスリットと複数の第2ブランクとが設けられ、複数のスリットは複数の第2ブランクに一対一に対応する。
【0017】
本開示の実施形態による端末用の筐体は、上述の筐体用のブランクアセンブリによって製造される。
【0018】
本開示の実施形態による端末用の筐体では、第2ブランクが部分的にスリット内に延び、スリット内に位置する第2ブランクを第1ブランクと接続するためにスリットを充填するのに充填材が使用され、第2ブランクをスリット内に部分的に埋め込むように配置してもよい。後続の加工中に、スリットの外側に位置する第2ブランクを直接切断して筐体をさらに形成することができ、したがってブランクアセンブリを端末用の筐体に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体の製造工程が簡単になり、筐体の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0019】
本開示の実施形態による端末は、上述の端末用の筐体を含む。
【0020】
本開示の実施形態による端末では、第2ブランクが部分的にスリット内に延び、スリット内に位置する第2ブランクを第1ブランクと接続するためにスリットを充填するのに充填材が使用され、第2ブランクはスリットに部分的に埋め込むように配置され得る。後続の加工中に、スリットの外側に位置する第2ブランクを直接切断して筐体をさらに形成することができ、したがってブランクアセンブリを端末用の筐体に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体の製造工程が簡単になり、筐体の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0021】
本開示の実施形態による筐体の製造方法は、
スリットを画定する第1ブランクを設ける工程と、
突出部分を有する第2ブランクを設ける工程と、
第2ブランクを第1ブランクに組み付ける工程であって、突出部分はスリット内に延びている、工程と、
スリット内に充填材を充填する工程であって、充填材は突出部分の外面とスリットの内壁との間に供給される、工程と、
スリットの外側に位置する第2ブランクの一部を除去して筐体を形成する工程と
を含む。
【0022】
本開示の実施形態による筐体の製造方法では、第2ブランクが部分的にスリット内に延び、スリット内に位置する第2ブランクを第1ブランクと接続するためにスリットを充填するのに充填材が使用され、第2ブランクはスリットに部分的に埋め込むように配置され得る。後続の加工中に、スリットの外側に位置する第2ブランクを直接切断して筐体をさらに形成することができ、したがってブランクアセンブリを端末用の筐体に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体の製造工程が簡単になり、筐体の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0023】
一部の実施形態において、第1ブランクを提供する工程は、第1ブランクを切断してスリットを生成する工程を含む。
【0024】
一部の実施形態では、第2ブランクを提供する工程は、第2ブランクを切断して突出部分を生成する工程を含む。
【0025】
一部の実施形態では、第2ブランクを第1ブランクに組み付ける工程は、スリット内に充填材を射出成形する工程を含む。
【0026】
一部の実施形態では、スリットの外側に位置する第2ブランクの一部を除去するための工程は、突出部分以外の第2ブランクの一部を切除する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本開示の実施形態によるブランクアセンブリの第1ブランクの概略図を示す。
図2】本開示の実施形態によるブランクアセンブリの第2ブランクの概略図を示す。
図3】本開示の実施形態によるブランクアセンブリの第2ブランクの左側面図を示す。
図4】本開示の実施形態によるブランクアセンブリの第2ブランクの平面図を示す。
図5】本開示の実施形態によるブランクアセンブリの概略図を示す。
図6】スリットが充填材で充填されていない、本開示の実施形態によるブランクアセンブリの右側面図を示す。
図7】スリットが充填材で充填されている、本開示の実施形態によるブランクアセンブリの右側面図を示す。
図8】本開示の実施形態による端末用の筐体の概略図を示す。
図9】本開示の実施形態による端末の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
参照番号
ブランクアセンブリ100
第1ブランク110
スリット111、第1直線セグメントa、第2直線セグメントb、垂直接続セグメントc、直角d、丸みを帯びた角部e、滑らかな移行接続部分f、
第2ブランク120、本体部分121、突出部分122、第1直線セグメントa’、第2直線セグメントb’、垂直接続セグメントc’、直角d’、丸みを帯びた角部e’、滑らかな移行接続部分f’、
充填材130、
筐体200、
端末300、表示ユニット310。
【0029】
本開示の実施形態について詳細に言及する。図面を参照して本明細書に記載された実施形態は、説明的、例示的であり、本開示を概して理解するために使用される。実施形態は、本開示を限定するものと解釈されるべきではない。
【0030】
本明細書では、「中央」、「縦」、「横」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上部」、「下部」、「前」、「後」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「内側」、「外側」、「時計回り」、および「反時計回り」などの用語は、それらが記述されたときの方向について言及している、または論議中の図面に示されるような配向であると理解されるべきである。これらの相対的な用語は説明の便宜上のものであり、本発明を特定の方向に構成または動作させることを必要としない。
【0031】
さらに、「第1」および「第2」などの用語は、本明細書では説明の目的で使用されており、相対的な重要性または重要度を示すもしくは暗示する、または示された技術的特徴の数を暗示することを意図しない。したがって、「第1」および「第2」で定義された特徴は、この特徴のうちの1つ以上を含み得る。本発明の説明において、「複数の」とは、特に断りのない限り、2つ以上を意味する。
【0032】
本発明では、他に特定または限定されない限り、「搭載」、「接続」、「結合」、「固定」などの用語が広く用いられ、例えば、固定接続、取り外し可能接続、または一体型接続とすることができ、機械的または電気的接続でもよく、直接接続または介在構造を介した間接接続でもよく、2つの要素の内部通信でもよく、これらは特定の状況によって当業者によって理解され得る。
【0033】
以下に添付図面を参照して、本開示の実施形態による筐体200用のブランクアセンブリ100、端末300用の筐体200、筐体200の製造方法および端末300を詳細に説明する。
【0034】
図7に示すように、本開示の実施形態による筐体200用のブランクアセンブリ100は、第1ブランク110、第2ブランク120、および充填材130を含む。
【0035】
具体的には、第1ブランク110には、第1ブランク110の厚さ方向に沿って貫通スリット111が設けられている。例えば、図1および図6に示すように、スリット111は、第1ブランク110の左右方向に沿って延びており、スリット111は、図6に示す前後方向に第1ブランク110を貫通し、すなわち、図6に示す前後方向は、第1ブランク110の厚さ方向である。第2ブランク120は部分的にスリット111内に延びている、すなわち、第2ブランク120の一部はスリット111内に位置し、第2ブランク120の他の一部はスリット111の外側に位置している。スリット111内に位置する第2ブランク120の外面は、スリット111の内壁から離間している、すなわち、スリット111に対応する第1ブランク110の壁面は、スリット111内に位置する第2ブランク120の一部と接触していない。スリット111内に位置する第2ブランク120の一部を第1ブランク110と接続するために、第1ブランク110がスリット111内に位置する第2ブランク120の一部と接続するように、充填材130をスリット111内に充填することができる。充填材130は一定の粘度を有し、充填材130がスリット111内に充填されると、充填材はスリット111内に位置する第2ブランク120の一部の周囲を囲み、第2ブランク120に接着され、一方、第1ブランク110と第2ブランク120のスリット111内に位置する一部とがしっかりと結合されるように、充填材もスリット111の内壁面に接着されてもよいことが理解されよう。
【0036】
本開示の実施形態による筐体200用のブランクアセンブリ100では、第2ブランク120は部分的にスリット111内に延び、スリット111内に位置する第2ブランク120の一部を第1ブランク110と接続するためにスリット111内に充填材が充填され、第2ブランク120はスリット111に部分的に埋め込むように配置され得る。後続の加工中に、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部を直接切断して筐体200をさらに形成することができ、それによってブランクアセンブリ100を端末300用の筐体200に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体200の製造工程が簡単になり、筐体200の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0037】
本開示の一実施形態によれば、スリット111の幅Wは、0.3〜0.5mmとすることができる。例えば、図6に示すように、スリット111の幅は、図6に示す上下方向のスリット111の幅とすることができる。スリット111は筐体200を2つの部分に分離し、筐体200の一部、スリット111内に位置する第2ブランク120の一部、およびスリット111は、端末300のアンテナの一部として構成されてもよく、これにより、アンテナの耐干渉性が向上し、それにより、端末300の通信性能が向上する。実験による検証の結果、スリット111の幅が0.3〜0.5mmである場合、アンテナの耐干渉性および端末300の通信性能はさらに大きくなる。
【0038】
本開示の一例では、図6に示すように、スリット111内に延びる第2ブランク120の一部の最大長は、第1ブランク110の厚さよりも短い。例えば、図6に示すように、スリット111内に延びる第2ブランク120の長さは、スリット111内に位置する第2ブランク120の一部の前後方向の長さであってもよく、第1ブランク110の厚さは、第1ブランク110の前後方向の厚さを意味してもよい。一方で、スリット111内に位置する第2ブランク120の一部の体積を減少させて充填材の量を増加させ、それによって第2ブランク120と第1ブランク110との接続強度を改善することができる。その一方で、アンテナの耐干渉性を向上させることができ、端末300の通信性能を向上させることができる。
【0039】
本開示の一実施形態によれば、第2ブランク120を都合よく加工するために、図3に示すように、第2ブランク120は、本体部分121と突出部分122とを含むことができる。具体的には、本体部分121に突出部分122が設けられ、突出部分122の少なくとも一部がスリット111内に位置している。突出部分122とスリット111とを嵌合させることで、第2ブランク120と第1ブランク110とを容易に嵌合させることができる。後続の加工中に、本体部分121を切断した後に端末300の筐体200を形成することができ、それによってブランクアセンブリ100の後続の加工が容易になり、それによって筐体200の製造工程が簡単になり、筐体200の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。もちろん、第1ブランク110と第2ブランク120との組み付けの精度を向上させるために、突出部分122はスリット111内に完全に延びてもよい。
【0040】
突出部分122とスリット111との嵌合を容易にするために、スリット111は突出部分122と同じ形状を有してもよい。例えば、図1に示すように、ブランクアセンブリ100は1つの第1ブランク110と2つの第2ブランク120とを含み、各第2ブランク120には1つの突出部分122が設けられ、各第1ブランク110は2つのスリット111を画定し、各突出部分122は1つのスリット111に対応して嵌合する。なお、2つのスリット111は上下対称であってもよく、説明の便宜上、上に位置するスリット111を例に挙げて説明する。
【0041】
図1に示すように、スリット111は、1つの第2直線セグメントbと、2つの第1直線セグメントaと、2つの垂直接続セグメントcとを含み得る。スリット111は概ね左右方向に延び、第1直線セグメントaおよび第2直線セグメントbは、水平方向(図1に示す左右方向)に沿って延び、第1直線セグメントaは第2直線セグメントbから、上下方向(図1に示す上下方向)に離間しており、2つの第1直線セグメントaは、左右方向に沿って第2直線セグメントbの両端に位置している。垂直接続セグメントcは、上下方向(図1に示す上下方向)に沿って延びており、2つの垂直接続セグメントcのうちの一方は、左側に位置する第1直線セグメントaを第2直線セグメントbの左端に接続するために使用され、他方の垂直接続セグメントcは、右側に位置する第1直線セグメントaを第2直線セグメントbの右端に接続するために使用される。第2直線セグメントbと対応する垂直接続セグメントcとの間に滑らかな移行接続部分fが設けられている。
【0042】
図1に示すように、上向きの第1直線セグメントaの側壁面と対応する垂直接続セグメントcとの間に直角dが画定される。実験による検証の後、上向きの第1直線セグメントaの側壁面と対応する垂直接続セグメントcとの間に直角dが画定されるとき、アンテナの信号の耐干渉性が強化される。下向きの第1直線セグメントaの側壁面と対応する垂直接続セグメントcとの間に丸みを帯びた角部eが画定される。実験による検証の後、下向きの第1直線セグメントaの側壁面と対応する垂直接続セグメントcとの間に丸みを帯びた角部eが画定されるとき、アンテナの信号の耐干渉性が強化される。
【0043】
対応して、突出部分122はスリット111と同じ形状を有する。具体的には、図2に示すように、突出部分122は、1つの第2直線セグメントb’と、2つの第1直線セグメントa’と、2つの垂直接続セグメントc’とを含み得る。突出部分122は概ね左右方向に延び、第1直線セグメントa’および第2直線セグメントb’は、水平方向(図2に示す左右方向)に沿って延び、第1直線セグメントa’は第2直線セグメントb’から、上下方向(図2に示す上下方向)に離間しており、2つの第1直線セグメントa’は、左右方向に沿って第2直線セグメントb’の両端に位置している。垂直接続セグメントc’は、上下方向(図2に示す上下方向)に沿って延びており、2つの垂直接続セグメントc’のうちの一方は、左側に位置する第1直線セグメントa’を第2直線セグメントb’の左端に接続するために使用され、他方の垂直接続セグメントc’は、右側に位置する第1直線セグメントa’を第2直線セグメントb’の右端に接続するために使用される。第2直線セグメントb’と対応する垂直接続セグメントc’との間に滑らかな移行接続部分f’が設けられている。
【0044】
図2に示すように、上向きの第1直線セグメントa’の側壁面と対応する垂直接続セグメントc’との間に直角d’が画定される。実験による検証の後、上向きの第1直線セグメントa’の側壁面と対応する垂直接続セグメントc’との間に直角d’が画定されるとき、アンテナの信号の耐干渉性が強化される。下向きの第1直線セグメントa’の側壁面と対応する垂直接続セグメントc’との間に丸みを帯びた角部e’が画定される。実験による検証の後、下向きの第1直線セグメントa’の側壁面と対応する垂直接続セグメントc’との間に丸みを帯びた角部e’が画定されるとき、アンテナの信号の耐干渉性が強化される。
【0045】
また、図3図4に示すように、突出部分122は本体部分121の片側に位置し、かつ本体部分121の中央に位置している。例えば、図3に示す例では、突出部分122は本体部分121の後面に位置し、突出部分122は本体部分121の中央に位置している。本開示の一例では、第1ブランク110と第2ブランク120との間の接続の安定性を向上させるために、本体部分121と第1ブランク110とを接着またはリベット留めによって接続することができる。本開示の一実施形態によれば、複数のスリット111を設けることができ、複数の第2ブランク120も設けることができ、複数のスリット111は複数の第2ブランク120に一対一に対応する。さらに、複数の第2ブランク120について、各第2ブランク120には1つの突出部分122が設けられている。
【0046】
図1図8に示すように、本開示の実施形態による端末300用の筐体200は、上述の筐体200用のブランクアセンブリ100によって製造される。なお、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部を切断し、スリット111内に位置する第2ブランク120の一部を残して、第2ブランク120をスリット111内に埋め込むように配置してもよい。
【0047】
本開示の実施形態による端末300用の筐体200では、第2ブランク120が部分的にスリット111内に延び、スリット111内に位置する第2ブランク120の一部を第1ブランク110と接続するためにスリット111を充填するのに充填材が使用され、第2ブランク120をスリット111内に部分的に埋め込むように配置してもよい。後続の加工中に、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部を直接切断して筐体200をさらに形成することができ、それによってブランクアセンブリ100を端末300用の筐体200に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体200の製造工程が簡単になり、筐体200の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0048】
本開示の実施形態によれば、図8に示すように、第2ブランク120には突出部分122が設けられており、突出部分122はスリット111内に延びている。第1ブランク110を第2ブランク120に組み付ける際に、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部を切除してスリット111内に突出部分122を残すように第2ブランク120を切断してもよい。突出部分122の前面(図8に示す前側の表面)は、第1ブランク110の前面(図8に示す前側の表面)と同一平面であり、これは筐体200の外観を改善するだけでなく、アンテナの性能およびその耐干渉性も改善する。また、突出部分122の前後方向(図8に示す前後方向)の厚さは、第1ブランク110の前後方向(図8に示す前後方向)の厚さよりも薄い。言い換えれば、突出部分122は前後方向に沿ってスリット111内に延びてもよく、図8に示すように、前後方向において、スリット111内に延びる突出部分122の長さは、スリット111の深さより短い。
【0049】
図9に示すように、本開示の実施形態による端末300は、上述の筐体200を含む。
【0050】
本明細書で使用される「端末」(あるいは「通信端末」または「移動端末」と呼ばれる)には、有線接続(公衆交換電話網(PSTN)、デジタル加入者線(DSL)、デジタルケーブル、直接ケーブル接続、および/または他のデータ接続/ネットワークなど)を介して接続されるように構成された装置、および/または無線インターフェース(例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、DVB−Hネットワークなどのデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、AM−FM放送送信機、および/または他の通信端末)を介して通信信号を送受信するように構成された装置が含まれるが、これらに限定されない。無線インターフェースを介して通信するように構成された通信端末は、「無線通信端末」、「無線端末」、および/または「携帯端末」と呼ばれることがある。携帯端末の例には、衛星または携帯電話、セルラー無線電話をデータ処理、ファクシミリおよびデータ通信性能と組み合わせることができるパーソナル通信システム(PCS)端末、無線電話、ポケットベル、インターネット/イントラネットアクセス、ウェブブラウザ、ブロッタ、カレンダおよび/または全地球測位システム(GPS)を含み得るPDA、通常のラップトップおよび/またはハンドヘルド受信機、あるいは無線電話トランシーバを含む他の電気機器が含まれるがこれらに限定されない。
【0051】
本開示の実施形態による端末300では、第2ブランク120が部分的にスリット111内に延び、スリット111内に位置する第2ブランク120を第1ブランク110と接続するためにスリット111を充填するのに充填材が使用され、第2ブランク120をスリット111内に部分的に埋め込むように配置してもよい。後続の加工中に、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部を直接切断して筐体200をさらに形成することができ、それによってブランクアセンブリ100を端末300用の筐体200に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体200の製造工程が簡単になり、筐体200の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0052】
本開示の実施形態において、端末300は、外部からデータを取得して処理することが可能な装置であってもよいし、電池を内蔵し、外部から電流を得て電池を充電することが可能な装置であってもよく、例えば携帯電話、タブレットPC、コンピューティング装置または情報表示装置などである。
【0053】
本開示に適用可能な端末300を、携帯電話を例として説明する。本開示の一実施形態では、携帯電話は、無線周波数回路、メモリ、入力ユニット、ワイファイ(WiFi)モジュール、表示ユニット310、センサ、音声回路、プロセッサ、投影ユニット、カメラユニット、電池、その他の部品を含み得る。
【0054】
無線周波数回路は、情報送受信工程または通話中に信号を送受信するように構成されてもよい。具体的には、無線周波数回路は、基地局からダウンリンク情報を受信し、次いでダウンリンク情報を処理のためにプロセッサに配信し、携帯電話のアップリンクデータを基地局に送信する。一般に、無線周波数回路は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、トランシーバ、カプラ、低雑音増幅器(LNA)、およびデュプレクサを含むがこれらに限定されない。さらに、無線周波数回路は、無線通信によってネットワークおよび他の装置と通信することもできる。無線通信は、グローバル移動体通信システム(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、ロングタームエボリューション(LTE)、電子メール、ショートメッセージングサービス(SMS)などを含む、任意の通信規格またはプロトコルを使用することができるが、これらに限定されない。
【0055】
メモリは、ソフトウェアプログラムおよびモジュールを格納するように構成されてもよい。プロセッサは、メモリに格納されているソフトウェアプログラムおよびモジュールを実行して、携帯電話の様々な機能的アプリケーションおよびデータ処理を実行する。メモリは、主にプログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含む。プログラム記憶領域には、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(音声再生機能、画像表示機能など)に必要なアプリケーションプログラムなどが記憶されていてもよい。データ記憶領域には、携帯電話の用途に応じて作成されたデータ(音声データやアドレス帳等)などが記憶されていてもよい。さらに、メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、または他の揮発性固体記憶装置も含むことができる。
【0056】
入力ユニットは、入力された数字または文字情報を受信し、携帯電話機のユーザ設定および機能制御に関するキーボード信号を生成するように構成されてもよい。具体的には、入力ユニットは、タッチパネルやその他の入力装置を含んでいてもよい。タッチパネルは、タッチ画面とも呼ばれ、ユーザがタッチパネル上またはその近くで行ったタッチ操作(例えば、ユーザが指またはスタイラスのような適切な物体または付属品を使ってタッチパネル上またはその近くで行った操作など)を収集することができ、プリセットプログラムに従って対応する接続装置を駆動することができる。任意選択で、タッチパネルは、2つの部分、すなわちタッチ検出装置とタッチコントローラとを含むことができる。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ位置を検出し、タッチ操作によって発生した信号を検出してタッチコントローラに転送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受け取り、そのタッチ情報をタッチポイント座標に変換し、そのタッチポイント座標をプロセッサに送る。さらに、タッチコントローラは、プロセッサから送信されたコマンドを受信して実行することができる。また、タッチパネルは、抵抗膜方式、静電容量方式、赤外線方式、または表面音波方式のタッチパネルであってもよい。入力ユニットは、タッチパネルに加えて、他の入力装置をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力装置は、物理的キーボード、機能キー(音量制御キーまたはスイッチキーなど)、トラックボール、マウス、およびジョイスティックのうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない。
【0057】
表示ユニット310は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供された情報と、携帯電話の多様なメニューとを表示するように構成されてもよい。表示ユニット310は表示パネルを含むことができる。任意選択で、液晶表示装置(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)等を用いて表示パネルを構成してもよい。また、タッチパネルが表示パネルを覆っていてもよい。タッチパネル上またはその近くでのタッチ操作を検出した後、タッチパネルはタッチ操作をプロセッサに転送し、タッチイベントの種類が判定される。次に、プロセッサは、タッチイベントの種類に従って表示パネル上に対応する視覚的出力を提供する。
【0058】
人間の目で識別可能な視覚的出力を表示する表示パネル内の領域は、後述の「表示領域」として使用することができる。タッチパネルと表示パネルとを2つに分けて携帯電話の入出力機能を実現してもよいし、一体化して携帯電話の入出力機能を実現してもよい。
【0059】
さらに、携帯電話は、姿勢センサ、光センサ、および他のセンサなどの少なくとも1つのセンサをさらに含んでもよい。
【0060】
具体的には、姿勢センサはモーションセンサとも呼ばれる。モーションセンサの一種として、重力センサが挙げられる。重力センサは、弾性感応素子を用いたカンチレバー型シフタとすることができ、弾性感応素子からなるエネルギー蓄積バネを使用して電気接点を駆動することにより、重力変化を電気信号の変化に変換することができる。
【0061】
他の種類のモーションセンサとしては、加速度センサが挙げられる。加速度センサは、様々な方向(一般的には3軸)の加速度の大きさを検出することができ、静止している場合には重力の大きさや方向を検出することができ、携帯電話の姿勢を認識するアプリケーション(例えば、横長と縦長との切り替え、関連ゲーム、磁力計の姿勢校正)、振動認識に関する機能(歩数計、ノックなど)などに適用することができる。
【0062】
本開示の一実施形態では、後述の「姿勢パラメータ」を取得するための要素として、上述したモーションセンサを用いてもよいが、本開示はこれに限定されない。ジャイロスコープなど、「姿勢パラメータ」を取得することができる他のセンサは、本開示の範囲内に含まれるものとする。ジャイロスコープの動作原理およびデータ処理は、関連技術におけるものと同様であり得るので、簡単化のために詳細な説明は省略する。
【0063】
さらに、本開示の実施形態では、気圧計、湿度計、温度計、および赤外線センサなどの他のセンサをセンサとして構成することができ、それらについては本明細書ではさらに説明しない。
【0064】
光センサは、周辺光センサおよび近接センサを含むことができる。周辺光センサは、周辺光の明るさに応じて表示パネルの輝度を調整することができる。近接センサは、携帯電話が耳に移動したときに表示パネルおよび/またはバックライトをオフにすることができる。
【0065】
音声回路、スピーカ、およびマイクロフォンは、ユーザと携帯電話との間の音声インターフェースを提供し得る。音声回路は、受信した音声データを電気信号に変換し、その電気信号をスピーカに送信することができる。スピーカは電気信号を音声信号に変換して出力する。一方、マイクロフォンは、収集した音声信号を電気信号に変換する。音声回路は、電気信号を受信し、電気信号を音声データに変換し、処理のためにプロセッサに音声データを出力する。次に、プロセッサは、無線周波数回路を使用することによって、例えば他の端末装置に音声データを送信するか、またはさらなる処理のために音声データをメモリに出力する。
【0066】
WiFiは、近距離無線伝送技術である。携帯電話は、WiFiモジュールを使用することによって、ユーザによる電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを助けることができ、電子ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0067】
プロセッサは携帯電話の制御センターであり、様々なインターフェースおよび線を使用することによって携帯電話の様々な部分と結合されている。メモリに格納されたソフトウェアプログラムおよび/またはモジュールを実行し、メモリに格納されたデータを呼び出すことによって、プロセッサは携帯電話の様々な機能およびデータ処理を実行し、それによって携帯電話の全体監視を実行する。任意選択で、プロセッサは1つ以上の処理コアを含み得る。好ましくは、プロセッサはアプリケーションプロセッサとモデムを統合することができる。アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェース、アプリケーションプログラムなどを処理する。モデムは主に無線通信を処理する。
【0068】
前述のモデムはプロセッサに統合されていなくてもよいことが理解されよう。
【0069】
さらに、上述のプロセッサの実装要素として使用されるプロセッサは、処理ユニットと同じまたは類似の機能を実行することができる。
【0070】
携帯電話は、構成要素に電力を供給するための電源(電池など)をさらに含む。
【0071】
好ましくは、電力管理システムを使用することによって電源をプロセッサと論理的に結合し、それによって電力管理システムを使用することによって充電、放電、および電力消費管理などの機能を実行することができる。図には示していないが、携帯電話は、ブルートゥースモジュールなどをさらに含むことができ、それについてはここではこれ以上説明しない。
【0072】
なお、携帯電話機は端末300の一例に過ぎず、本開示はこれに限定されない。本開示は、携帯電話、タブレット、または他の電子機器に適用することができ、これはここでは限定されない。
【0073】
本開示の実施形態による筐体200の製造方法は以下の工程を含む。
【0074】
S10において、第1ブランク110が選択され、第1ブランク110はスリット111を画定する。ここでは、1つ以上のスリット111を設けることができる。図1に示す例では、2つのスリット111が設けられており、2つのスリット111は上下方向に互いに離間している。加工を容易にするために、複数のスリット111を設ける場合、いずれの2つのスリット111も同じ形状および同じ大きさとする。
【0075】
S20において、第2ブランク120が選択され、第2ブランク120は突出部分122を有する。例えば、図2図4に示すように、突出部分122は第2ブランク120上に機械加工され、突出部分122はスリット111と同じ形状を有することができ、それによって突出部分122をスリット111に嵌合するのに都合がよくなる。また、後続の加工を容易にするために、突出部分122は第2ブランク120の片側に位置し、かつ第2ブランク120の中央に位置することができる。
【0076】
S30において、第2ブランク120を第1ブランク110に組み付け、突出部分122はスリット111内に延びている。図5図6に示すように、第2ブランク120を第1ブランク110に組み付け、第2ブランク120の突出部分122を第1ブランク110のスリット111に嵌合する。
【0077】
S40において、スリット111に充填材を充填し、突出部分122の外面とスリット111の内壁との間に充填材を充填する。図7に示すように、充填材および突出部分122は、スリット111内に位置しており、かつスリット111全体を埋めている。また、スリット111において、突出部分122の外面はスリット111の内壁に直接接しておらず、突出部分122の外面は充填材によってスリット111の内壁に接着されている。
【0078】
S50において、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部が除去されて、筐体200が形成される。図8に示すように、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部が除去され、第1ブランク110の前面が平坦化され、それによって端末300用の筐体200が得られる。
【0079】
本開示の実施形態による筐体200の製造方法では、第2ブランク120が部分的にスリット111内に延び、スリット111内に位置する第2ブランク120を第1ブランク110と接続するためにスリット111を充填するのに充填材が使用され、第2ブランク120をスリット111内に部分的に埋め込むように配置してもよい。後続の加工中に、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部を直接切断して筐体200を形成することができ、それによってブランクアセンブリ100を端末300用の筐体200に加工するのに都合がよくなり、それによって筐体200の製造工程が簡単になり、筐体200の歩留まりが向上し、製造コストが削減される。
【0080】
本開示の一部の実施形態によれば、製造方法は以下の工程を含む。
【0081】
S10において、第1ブランク110が選択され、切削によってスリット111が第1ブランク110に画定される。例えば、図1に示すように、切削によってスリット111が第1ブランク110に画定され、1つ以上のスリット111を設けることができる。図1に示す例では、2つのスリット111が設けられており、2つのスリット111は上下方向に互いに離間している。加工を容易にするために、複数のスリット111を設ける場合、いずれの2つのスリット111も同じ形状および同じ大きさとする。
【0082】
S20において、第2ブランク120が選択され、第2ブランク120が突出部分122に切削加工される。例えば、図2図4に示すように、第2ブランク120は突出部分122上に切削加工され、突出部分122はスリット111と同じ形状を有することができ、それによって突出部分122およびスリット111を嵌合するのに都合がよくなる。また、後続の加工を容易にするために、突出部分122は第2ブランク120の片側に位置し、かつ第2ブランク120の中央に位置することができる。
【0083】
S30において、第2ブランク120を第1ブランク110に組み付け、突出部分122はスリット111内に延びている。図5図6に示すように、第2ブランク120を第1ブランク110に組み付け、第2ブランク120の突出部分122を第1ブランク110のスリット111に嵌合する。
【0084】
S40において、スリット111に充填材を注入して成型し、突出部分122の外面とスリット111の内壁との間に充填材を充填する。図7に示すように、充填材および突出部分122は、スリット111内に位置しており、かつスリット111全体を埋めている。また、スリット111において、突出部分122の外面はスリット111の内壁に直接接しておらず、突出部分122の外面は充填材によってスリット111の内壁に接着されている。
【0085】
S50において、第2ブランク120のうち突出部分122以外の部分を切除して、筐体200を形成する。図8に示すように、スリット111の外側に位置する第2ブランク120の一部が切除され、第1ブランク110の前面が平坦化され、それによって端末300用の筐体200が得られる。
【0086】
本明細書を通して、「実施形態」、「一部の実施形態」、「一実施形態」、「別の例」、「一例」、「特定の例」、または「一部の例」は、実施形態または例に関連して説明された特定の特徴、構造、材料または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態または例に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な場所で出現する「一部の実施形態では」、「一実施形態では」、「別の例では」、「一例では」、「特定の例では」、または「一部の例では」などのフレーズは、必ずしも本開示の同じ実施形態または例を参照していない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つ以上の実施形態または例において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0087】
説明のための実施形態を例示し説明してきたが、上記の実施形態は本開示を限定するものと解釈することはできず、本開示の主旨、原理および範囲から逸脱することなく変更、代替、および修正が実施形態においてなされ得ることを当業者なら理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9