特許第6769103号(P6769103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6769103
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/48 20060101AFI20201005BHJP
【FI】
   A47K10/48 A
   A47K10/48 B
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-96230(P2016-96230)
(22)【出願日】2016年5月12日
(65)【公開番号】特開2017-202157(P2017-202157A)
(43)【公開日】2017年11月16日
【審査請求日】2019年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】森田 芳郎
【審査官】 舟木 淳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−083354(JP,A)
【文献】 特開2004−275507(JP,A)
【文献】 特開2001−224527(JP,A)
【文献】 特開2011−031011(JP,A)
【文献】 特開2003−180554(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/004856(WO,A1)
【文献】 実開平03−037975(JP,U)
【文献】 米国特許第05074322(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/48
A47K 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内側面及び前記第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、
前記空間の第1高さにある物体の存在を検出する第1センサと、
前記空間の第2高さにある物体の存在を検出する第2センサと、
前記空間の前記第1高さに風を送る送風機と、
前記空間の前記第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、
前記送風機及び前記洗浄液供給装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記本体は、
前記第1内側面及び前記第2内側面を繋ぐように設けられ、前記第1内側面の上端より低い第1側壁と、
前記第1側壁に対向し、前記第1側壁との間に前記空間を形成し、前記第1内側面の上端より低い第2側壁と、
を備え、
前記第2高さは、前記第1高さより低く、
前記第1側壁は、前記第1高さより低く且つ前記第2高さより高く、
前記第2側壁は、前記第1高さより低く且つ前記第2高さより高く、
前記制御装置は、前記第2センサによって物体の存在が検出されると前記洗浄液供給装置を駆動させて前記空間に洗浄液を供給し、前記第2センサによって物体の存在が検出されず且つ前記第1センサによって物体の存在が検出されると前記送風機を駆動させて前記空間に風を送る洗浄装置。
【請求項2】
前記空間の前記第1高さを照らす第1ランプと、
前記空間の前記第2高さを照らす第2ランプと、
を更に備え、
前記制御装置は、前記第2センサによって物体の存在が検出されると前記第2ランプを点灯させ、前記第2センサによって物体の存在が検出されず且つ前記第1センサによって物体の存在が検出されると前記第1ランプを点灯させる請求項に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記空間の前記第1高さを照らす第1ランプと、
前記空間の前記第2高さを照らす第2ランプと、
を更に備え、
前記制御装置は、前記第2センサによって物体の存在が検出されると前記第2ランプを点灯させ、前記第2ランプを点灯させてから一定時間が経過すると、前記第2ランプを消灯させ且つ前記第1ランプを点灯させる請求項に記載の洗浄装置。
【請求項4】
第1内側面及び前記第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、
前記空間の第1高さにある物体の存在を検出する第1センサと、
前記空間の第2高さにある物体の存在を検出する第2センサと、
前記空間の前記第1高さに風を送る送風機と、
前記空間の前記第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、
前記送風機及び前記洗浄液供給装置を制御する制御装置と、
前記空間の前記第1高さを照らす第1ランプと、
前記空間の前記第2高さを照らす第2ランプと、
を備え、
前記第2高さは、前記第1高さより低く、
前記制御装置は、前記第2センサによって物体の存在が検出されると前記洗浄液供給装置を駆動させて前記空間に洗浄液を供給し、前記第2センサによって物体の存在が検出されず且つ前記第1センサによって物体の存在が検出されると前記送風機を駆動させて前記空間に風を送り、
前記制御装置は、前記第2センサによって物体の存在が検出されると前記第2ランプを点灯させ、前記第2センサによって物体の存在が検出されず且つ前記第1センサによって物体の存在が検出されると前記第1ランプを点灯させる洗浄装置。
【請求項5】
第1内側面及び前記第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、
前記空間の第1高さにある物体の存在を検出する第1センサと、
前記空間の第2高さにある物体の存在を検出する第2センサと、
前記空間の前記第1高さに風を送る送風機と、
前記空間の前記第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、
前記送風機及び前記洗浄液供給装置を制御する制御装置と、
前記空間の前記第1高さを照らす第1ランプと、
前記空間の前記第2高さを照らす第2ランプと、
を備え、
前記第2高さは、前記第1高さより低く、
前記制御装置は、前記第2センサによって物体の存在が検出されると前記洗浄液供給装置を駆動させて前記空間に洗浄液を供給し、前記第2センサによって物体の存在が検出されず且つ前記第1センサによって物体の存在が検出されると前記送風機を駆動させて前記空間に風を送り、
前記制御装置は、前記第2センサによって物体の存在が検出されると前記第2ランプを点灯させ、前記第2ランプを点灯させてから一定時間が経過すると、前記第2ランプを消灯させ且つ前記第1ランプを点灯させる洗浄装置。
【請求項6】
第1内側面及び前記第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、
前記空間の第1高さに風を送る送風機と、
前記空間の第2高さにある物体の存在を検出するセンサと、
前記空間の前記第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、
前記送風機及び前記洗浄液供給装置を制御する制御装置と、
前記空間の前記第1高さを照らす第1ランプと、
前記空間の前記第2高さを照らす第2ランプと、
を備え、
前記第2高さは、前記第1高さより低く、
前記制御装置は、前記センサによって物体の存在が検出されると前記洗浄液供給装置を駆動させて前記空間に洗浄液を供給し、前記センサによって物体の存在が検出されてから一定時間が経過すると、前記洗浄液供給装置を停止させ且つ前記送風機を駆動させて前記空間に風を送り、
前記制御装置は、前記センサによって物体の存在が検出されると前記第2ランプを点灯させ、前記センサによって物体の存在が検出されてから一定時間が経過すると前記第2ランプを消灯させ且つ前記第1ランプを点灯させる洗浄装置。
【請求項7】
前記洗浄液供給装置は、前記空間にミストを供給する請求項1から請求項の何れか一項に記載の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、トイレ等に設置される手乾燥装置が記載されている。特許文献1に記載された手乾燥装置には、手を乾かすための空間が形成される。手を洗った利用者は、この空間に手を入れる。すると、手に風が吹き付けられ、手を乾かすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−235757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された装置は、手を乾かすためのものである。特許文献1に記載された装置で手を洗うことはできない。このため、利用者は手洗い場で手を洗い、手が濡れたままこの装置が設置されている場所まで移動しなければならない。移動中に手から水が滴り、床が濡れてしまうといった問題があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされた。この発明の目的は、手の洗浄から乾燥まで行うことができる洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る洗浄装置は、第1内側面及び第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、空間の第1高さにある物体の存在を検出する第1センサと、空間の第2高さにある物体の存在を検出する第2センサと、空間の第1高さに風を送る送風機と、空間の第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、送風機及び洗浄液供給装置を制御する制御装置と、を備える。本体は、第1内側面及び第2内側面を繋ぐように設けられ、第1内側面の上端より低い第1側壁と、第1側壁に対向し、第1側壁との間に空間を形成し、第1内側面の上端より低い第2側壁と、を備える。第2高さは、第1高さより低い。第1側壁は、第1高さより低く且つ第2高さより高い。
第2側壁は、第1高さより低く且つ第2高さより高い。制御装置は、第2センサによって物体の存在が検出されると洗浄液供給装置を駆動させて空間に洗浄液を供給し、第2センサによって物体の存在が検出されず且つ第1センサによって物体の存在が検出されると送風機を駆動させて空間に風を送る。
また、この発明に係る洗浄装置は、第1内側面及び第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、空間の第1高さにある物体の存在を検出する第1センサと、空間の第2高さにある物体の存在を検出する第2センサと、空間の第1高さに風を送る送風機と、空間の第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、送風機及び洗浄液供給装置を制御する制御装置と、空間の第1高さを照らす第1ランプと、空間の第2高さを照らす第2ランプと、を備える。第2高さは、第1高さより低い。制御装置は、第2センサによって物体の存在が検出されると洗浄液供給装置を駆動させて空間に洗浄液を供給し、第2センサによって物体の存在が検出されず且つ第1センサによって物体の存在が検出されると送風機を駆動させて空間に風を送る。制御装置は、第2センサによって物体の存在が検出されると第2ランプを点灯させ、第2センサによって物体の存在が検出されず且つ第1センサによって物体の存在が検出されると第1ランプを点灯させる。
また、この発明に係る洗浄装置は、第1内側面及び第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、空間の第1高さにある物体の存在を検出する第1センサと、空間の第2高さにある物体の存在を検出する第2センサと、空間の第1高さに風を送る送風機と、空間の第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、送風機及び洗浄液供給装置を制御する制御装置と、空間の第1高さを照らす第1ランプと、空間の第2高さを照らす第2ランプと、を備える。第2高さは、第1高さより低い。制御装置は、第2センサによって物体の存在が検出されると洗浄液供給装置を駆動させて空間に洗浄液を供給し、第2センサによって物体の存在が検出されず且つ第1センサによって物体の存在が検出されると送風機を駆動させて空間に風を送る。制御装置は、第2センサによって物体の存在が検出されると第2ランプを点灯させ、第2ランプを点灯させてから一定時間が経過すると、第2ランプを消灯させ且つ第1ランプを点灯させる。
また、この発明に係る洗浄装置は、第1内側面及び第1内側面に対向する第2内側面の間に、手を洗浄及び乾燥するための空間を形成する本体と、空間の第1高さに風を送る送風機と、空間の第2高さにある物体の存在を検出するセンサと、空間の第2高さに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、送風機及び洗浄液供給装置を制御する制御装置と、空間の第1高さを照らす第1ランプと、空間の第2高さを照らす第2ランプと、を備える。第2高さは、第1高さより低い。制御装置は、センサによって物体の存在が検出されると洗浄液供給装置を駆動させて空間に洗浄液を供給し、センサによって物体の存在が検出されてから一定時間が経過すると、洗浄液供給装置を停止させ且つ送風機を駆動させて空間に風を送る。制御装置は、センサによって物体の存在が検出されると第2ランプを点灯させ、センサによって物体の存在が検出されてから一定時間が経過すると第2ランプを消灯させ且つ第1ランプを点灯させる。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る洗浄装置であれば、手の洗浄から乾燥まで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1における洗浄装置の例を示す図である。
図2図1のA−A断面を示す図である。
図3】この発明の実施の形態1における洗浄装置の構成例を示す図である。
図4】この発明の実施の形態1における洗浄装置の動作例を示すフローチャートである。
図5】この発明の実施の形態1における洗浄装置の動作例を示すフローチャートである。
図6】この発明の実施の形態1における洗浄装置の他の動作例を示すフローチャートである。
図7】この発明の実施の形態1における洗浄装置の他の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面を参照し、本発明を説明する。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における洗浄装置1の例を示す図である。図2は、図1のA−A断面を示す図である。図3は、この発明の実施の形態1における洗浄装置1の構成例を示す図である。洗浄装置1は、例えばトイレ等に設置される。利用者は、洗浄装置1を使用することにより、手の洗浄から乾燥まで同じ場所で行うことができる。このため、洗浄装置1が設置されていれば、その場に手洗い場を別途設けなくても良い。
【0011】
洗浄装置1は、例えば本体2、センサ3、センサ4、送風機5、ミスト発生器6、ランプ7、ランプ8、表示器9及び制御装置10を備える。
【0012】
本体2に、手を洗浄及び乾燥するための空間11が形成される。本体2は、手前側の筐体部12及び奥側の筐体部13を備える。なお、手前側及び奥側は、利用者の立ち位置を基準とする。図2の左側が手前側であり、右側が奥側である。即ち、利用者が洗浄装置1を使用する場合、利用者は図2の左側に立って右側を向く。空間11は、筐体部12の奥側を向く内側面12aと筐体部13の手前側を向く内側面13aとの間に形成される。内側面13aは、内側面12aに対向する。
【0013】
利用者は、空間11に上方から手を入れて、手の洗浄及び乾燥を行う。このため、空間11は上方に開口する。図1及び図2は、空間11が真上に開口する例を示す。これは一例である。空間11は、手前側を向くように斜め上方に開口しても良い。手前側の筐体部12の上端部に、利用者が腕を載せるための腕置き部12bが形成される。
【0014】
本体2は、側壁14及び側壁15を備える。側壁14は、筐体部12の内側面12aと筐体部13の内側面13aとを繋ぐように設けられる。側壁15は、側壁14に対向する。側壁15は、側壁14と同様に、筐体部12の内側面12aと筐体部13の内側面13aとを繋ぐように設けられる。側壁15は、側壁14との間に空間11を形成する。即ち、側壁15は、空間11を間に挟んで側壁14に対向する。側壁14は、内側面12aの上端、即ち筐体部12の上端より低い。側壁15は、側壁14と同様に、内側面12aの上端より低い。このため、空間11の下部は、筐体部12、筐体部13、側壁14及び側壁15によって四方が囲まれる。空間11の上部は、筐体部12及び筐体部13に挟まれるが、側方に開口する。
【0015】
センサ3は、空間11の第1高さにある物体の存在を検出する。このため、利用者が空間11の第1高さまで手を入れると、利用者の手の存在がセンサ3によって検出される。センサ3は、例えば非接触で物体の存在を検出する。センサ3として赤外線センサを採用しても良い。センサ3は、物体の存在を検出すると、検出信号を制御装置10に出力する。第1高さは、例えば内側面12aの上端より低く、側壁14の上端及び側壁15の上端より高い高さに設定される。
【0016】
センサ4は、空間11の第2高さにある物体の存在を検出する。このため、利用者が空間11の第2高さまで手を入れると、利用者の手の存在がセンサ4によって検出される。センサ4は、例えば非接触で物体の存在を検出する。センサ4として赤外線センサを採用しても良い。センサ4は、物体の存在を検出すると、検出信号を制御装置10に出力する。第2高さは、第1高さより低い高さに設定される。第2高さは、例えば側壁14の上端及び側壁15の上端より低い高さに設定される。
【0017】
送風機5は、空間11に風を送る。利用者は、空間11に入れた手に送風機5からの風を当てることにより、濡れた手を乾かすことができる。送風機5は、例えば空間11の第1高さに向けて風を送る。図2は、送風機5からの風が吹き出される吹き出し口5aがセンサ3の近傍に形成される例を示す。また、図2は、吹き出し口5aが筐体部13の内側面13aに形成される例を示す。吹き出し口5aは、筐体部12の内側面12aに形成されても良い。吹き出し口5aは、内側面12a及び内側面13aの双方に形成されても良い。
【0018】
ミスト発生器6は、空間11にミストを供給する。利用者は、空間11に入れた手にミスト発生器6からのミストを当てることにより、手を洗うことができる。ミスト発生器6から供給するミストは、単なる水でも良い。水に消毒液を混ぜたものをミスト発生器6から空間11に供給しても良い。冬季には、インフルエンザの予防対策としてアルコールのミストをミスト発生器6から空間11に供給しても良い。ミスト発生器6は、例えば空間11の第2高さに向けてミストを供給する。
【0019】
図2は、ミスト発生器6からのミストが吹き出される吹き出し口6aがセンサ4の近傍に形成される例を示す。また、図2は、吹き出し口6aが筐体部13の内側面13aに形成される例を示す。吹き出し口6aは、筐体部12の内側面12aに形成されても良い。吹き出し口6aは、内側面12a及び内側面13aの双方に形成されても良い。
【0020】
ランプ7は、空間11を照らす。例えば、ランプ7は空間11の第1高さを照らす。ランプ7は、送風機5からの風が当たっている手が照らされるように空間11に向けて光を放射する。
【0021】
ランプ8は、空間11を照らす。例えば、ランプ8は空間11の第2高さを照らす。ランプ8は、ミスト発生器6からのミストが当たっている手が照らされるように空間11に向けて光を放射する。
【0022】
表示器9は、利用者に有用な情報を表示する。表示器9は、例えば奥側の筐体部13の上面に設けられる。表示器9は、情報を報知する報知器の一例である。洗浄装置1は、報知器としてスピーカ等を備えても良い。洗浄装置1は、報知器として表示器9及びスピーカの双方を備えても良い。
【0023】
制御装置10は、洗浄装置1に備えられた機器を制御する。制御装置10は、センサ3からの検出信号及びセンサ4からの検出信号に基づいて機器を制御する。例えば、制御装置10は、送風機5を制御する。制御装置10は、ミスト発生器6を制御する。制御装置10は、ランプ7を制御する。制御装置10は、ランプ8を制御する。制御装置10は、表示器9を制御する。
【0024】
以下に、図4及び図5も参照し、洗浄装置1の動作について詳細に説明する。図4及び図5は、この発明の実施の形態1における洗浄装置1の動作例を示すフローチャートである。図4は、送風機5及びミスト発生器6の動作例を示す。
【0025】
制御装置10は、センサ3によって物体の存在が検出されたか否かを判定する(S101)。センサ3の検出位置は、センサ4の検出位置より高い位置に設定される。このため、図4及び図5では、センサ3を上側センサと表記している。また、センサ4を下側センサと表記している。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出していなければ、送風機5を停止させる。また、制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出していなければ、ミスト発生器6を停止させる(S102)。このため、センサ3が物体の存在を検出していなければ、空間11に風は送られず、且つミストは供給されない。
【0026】
利用者が空間11に上方から手を入れると、手が第1高さに達した際にセンサ3によって物体の存在が検出される。センサ3によって物体の存在が検出されると、制御装置10は、センサ4によって物体の存在が検出されたか否かを判定する(S103)。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出していなければ、ミスト発生器6を停止させる(S104)。
【0027】
制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出していなければ、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過したか否かを判定する(S105)。時間T1は予め設定される。時間T1は、例えば、利用者が空間11に手を入れた際に、第1高さに配置された手が第2高さに達するまでに掛かる時間に基づいて設定される。例えば、時間T1は0.5秒に設定される。時間T1を他の値に設定しても良い。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過していなければ処理を終了する。利用者の手が第1高さに達した直後は、S105においてNoの判定がなされる。
【0028】
制御装置10は、極短い一定の周期で図4に示す処理を行う。利用者が手を洗うために第1高さから更に下方に腕を伸ばすと、例えば、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過する前に手が第2高さに達する。利用者の手が第2高さに達すると、センサ4によって物体の存在が検出される。制御装置10は、センサ4によって物体の存在が検出されると(S103のYes)、ミスト発生器6を駆動させる。これにより、吹き出し口6aから空間11にミストが供給される(S107)。利用者は、空間11に供給されたミストで手を洗うことができる。
【0029】
利用者は、手を洗い終えると、手を上方に移動させる。手が第2高さより上方に移動すると、センサ4によって物体の存在が検出されなくなる。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出し且つセンサ4が物体の存在を検出していなければ(S103のNo)、ミスト発生器6を停止させる(S104)。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出し且つセンサ4が物体の存在を検出していなければ、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過したか否かを判定する(S105)。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出せず且つセンサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過していれば、送風機5を駆動させる(S106)。これにより、吹き出し口5aから空間11に風が送られる。利用者は、空間11に送られた風で手を乾燥させることができる。
【0030】
図5は、ランプ7及びランプ8の動作例を示す。制御装置10は、センサ3によって物体の存在が検出されたか否かを判定する(S201)。ランプ7が照らす範囲は、ランプ8が照らす範囲より高い位置に設定される。このため、図5から図7では、ランプ7を上側ランプと表記している。また、ランプ8を下側ランプと表記している。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出していなければ、ランプ7を消灯させる。また、制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出していなければ、ランプ8を消灯させる(S202)。
【0031】
利用者が空間11に上方から手を入れると、手が第1高さに達した際にセンサ3によって物体の存在が検出される。センサ3によって物体の存在が検出されると、制御装置10は、センサ4によって物体の存在が検出されたか否かを判定する(S203)。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出していなければ、ランプ8を消灯させる(S204)。
【0032】
制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出していなければ、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過したか否かを判定する(S205)。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過していなければ処理を終了する。利用者の手が第1高さに達した直後は、S205においてNoの判定がなされる。
【0033】
制御装置10は、極短い一定の周期で図5に示す処理を行う。利用者が手を洗うために第1高さから更に下方に腕を伸ばすと、例えば、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過する前に手が第2高さに達する。利用者の手が第2高さに達すると、センサ4によって物体の存在が検出される。制御装置10は、センサ4によって物体の存在が検出されると(S203のYes)、ランプ8を点灯させる(S207)。これにより、ミストで洗っている手をランプ8によって照らすことができる。
【0034】
利用者は、手を洗い終えると、手を上方に移動させる。手が第2高さより上方に移動すると、センサ4によって物体の存在が検出されなくなる。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出し且つセンサ4が物体の存在を検出していなければ(S203のNo)、ランプ8を消灯させる(S204)。制御装置10は、センサ3が物体の存在を検出し且つセンサ4が物体の存在を検出していなければ、センサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過したか否かを判定する(S205)。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出せず且つセンサ3が物体の存在を検出してから時間T1が経過していれば、ランプ7を点灯させる(S206)。これにより、風で乾燥させている手をランプ7によって照らすことができる。
【0035】
本実施の形態に示す洗浄装置1であれば、利用者は、手の洗浄から乾燥まで同じ場所で行うことができる。
【0036】
本実施の形態に示す例では、側壁14及び側壁15が内側面12aの上端より低く設定される。このため、送風機5からの風を本体2の側方にも逃がすことができる。また、側壁14及び側壁15は、第2高さよりも高い位置まで延びている。このため、ミスト発生器6からのミストが本体2の側方に出てしまうことを側壁14及び側壁15によって抑制することができる。更に、側壁14及び側壁15は、第1高さよりも低い。このため、利用者は、本体2の側方から空間11に手を入れれば、ミスト発生器6を動作させずに送風機5だけを動作させることができる。手に風だけを当てたい場合に有効である。
【0037】
図4及び図5に示す時間T1の設定は任意である。例えば、図4のS105の処理は無くても良い。図5のS205の処理は無くても良い。図4のS105の処理及び図5のS205の処理を残した上で時間T1を0に設定しても良い。
【0038】
本実施の形態に示す洗浄装置1では、利用者は、手を洗う高さと手を乾かす高さとの双方の高さに手を配置する必要がある。洗浄装置1には、筐体部12の上端部に腕置き部12bが形成されている。このため、利用者は、例えば手を乾かす時に腕置き部12bに腕を置くことができる。
【0039】
図6は、この発明の実施の形態1における洗浄装置1の他の動作例を示すフローチャートである。図6は、ランプ7及びランプ8の他の動作例を示す。制御装置10は、ランプ7及びランプ8に対し、図5に示す動作フローに加えて図6に示す動作フローを行っても良い。例えば、制御装置10は、ランプ8が点灯しているか否かを判定する(S301)。図5に示す動作フローでは、S203でYesの判定がなされるとランプ8が点灯する。即ち、センサ3が物体の存在を検出し且つセンサ4が物体の存在を検出している場合に、S301でYesの判定がなされる。
【0040】
ランプ8が点灯していれば、制御装置10は、ランプ8の点灯が開始されてから時間T2が経過したか否かを判定する(S302)。時間T2は予め設定される。時間T2は、利用者がミストで手を洗うために必要な時間に基づいて設定される。例えば、時間T2は5秒に設定される。時間T2を他の値に設定しても良い。制御装置10は、ランプ8の点灯が開始されてから時間T2が経過していなければ処理を終了する。利用者の手が第2高さに達した直後は、S302においてNoの判定がなされる。かかる場合、ランプ8の点灯が継続される。
【0041】
制御装置10は、極短い一定の周期で図6に示す処理を行う。制御装置10は、ランプ8の点灯が開始されてから時間T2が経過すると、ランプ8を消灯させる(S303)。また、制御装置10は、ランプ8の点灯が開始されてから時間T2が経過すると、ランプ7を点灯させる(S304)。
【0042】
図6に示す例であれば、利用者が空間11の第2高さまで手を入れた後に一定の時間が経過すると、ランプ8が消灯してランプ7が点灯する。このため、利用者に対し、手を乾燥させるために手の位置を上にすることを促すことができる。なお、送風機5及びミスト発生器6に対しては、例えば図4に示す処理が行われる。このため、上記時間T2が経過した後も利用者が手を上方に移動させなければ、空間11にミストが供給され続ける。このため、手をよく洗いたい利用者は、手を上方に移動させなければそのまま手の洗浄を続けることができる。
【0043】
制御装置10は、ランプ8の点灯が開始されてからの経過時間或いはランプ7が点灯するまでの残り時間を表示器9に表示させても良い。かかる構成であれば、利用者に対し、手を乾燥させるために手の位置を上にすることをランプ7及び表示器9の双方を用いて促すことができる。
【0044】
図7は、この発明の実施の形態1における洗浄装置1の他の動作例を示すフローチャートである。図7は、送風機5、ミスト発生器6、ランプ7及びランプ8の他の動作例を示す。図7は、制御装置10がセンサ3からの検出信号を利用しない例を示す。制御装置10が図7に示す動作フローを行う場合、洗浄装置1はセンサ3を備えなくても良い。なお、制御装置10は、極短い一定の周期で図7に示す処理を行う。
【0045】
制御装置10は、センサ4によって物体の存在が検出されたか否かを判定する(S401)。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出していなければ、送風機5を停止させる。また、制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出していなければ、ミスト発生器6を停止させる。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出していなければ、ランプ7及びランプ8を消灯させる(S402)。
【0046】
利用者が空間11に上方から手を入れると、手が第2高さに達した際にセンサ4によって物体の存在が検出される。センサ4によって物体の存在が検出されると、制御装置10は、ミスト発生器6を駆動させる。これにより、吹き出し口6aから空間11にミストが供給される。利用者は、空間11に供給されたミストで手を洗うことができる。また、制御装置10は、センサ4によって物体の存在が検出されると、ランプ8を点灯させる(S403)。これにより、ミストで洗っている手をランプ8によって照らすことができる。
【0047】
制御装置10は、センサ4によって物体の存在が検出されると、センサ4が物体の存在を検出してから時間T3が経過したか否かを判定する(S404)。時間T3は予め設定される。時間T3は、例えば、利用者がミストで手を洗うために必要な時間に基づいて設定される。例えば、時間T3は5秒に設定される。時間T3を他の値に設定しても良い。
【0048】
制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出してから時間T3が経過すると、ミスト発生器6を停止させる。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出してから時間T3が経過すると、ランプ8を消灯させる(S405)。また、制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出してから時間T3が経過すると、送風機5を駆動させる。これにより、吹き出し口5aから空間11に風が送られる。利用者は、空間11に送られた風で手を乾燥させることができる。制御装置10は、センサ4が物体の存在を検出してから時間T3が経過すると、ランプ7を点灯させる(S406)。これにより、風で乾燥させている手をランプ7によって照らすことができる。
【0049】
制御装置10は、送風機5を駆動させると、送風機5の駆動を開始させてから時間T4が経過したか否かを判定する(S407)。時間T4は予め設定される。時間T4は、例えば、利用者が手を風で乾かすために必要な時間に基づいて設定される。例えば、時間T4は5秒に設定される。時間T4を他の値に設定しても良い。制御装置10は、送風機5の駆動を開始させてから時間T4が経過すると、送風機5を停止させる。また、制御装置10は、送風機5の駆動を開始させてから時間T4が経過すると、ランプ7を消灯させる(S408)。
【0050】
図7に示す例であっても、利用者は、手の洗浄から乾燥まで同じ場所で行うことができる。洗浄装置1にセンサ3を備える必要がなく、構成を簡素化できる。
【0051】
本実施の形態では、手の洗浄のために洗浄装置1がミスト発生器6を備える例について説明した。ミスト発生器6は、空間11に洗浄液を供給する洗浄液供給装置の一例である。洗浄液供給装置は、洗浄液として流水を空間11に供給しても良い。但し、ミスト発生器6のように空間11にミストを供給すれば、少ない量で手の洗浄を行うことができる。
【0052】
制御装置10は、ハードウェア資源として、例えばプロセッサとメモリとを含む処理回路を備える。制御装置10は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサによって実行することにより、上述した各機能を実現する。制御装置10が有する各機能の一部又は全部をハードウェアによって実現しても良い。
【符号の説明】
【0053】
1 洗浄装置、 2 本体、 3 センサ、 4 センサ、 5 送風機、 5a 吹き出し口、 6 ミスト発生器、 6a 吹き出し口、 7 ランプ、 8 ランプ、 9 表示器、 10 制御装置、 11 空間、 12 筐体部、 12a 内側面、 12b 腕置き部、 13 筐体部、 13a 内側面、 14 側壁、 15 側壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7