(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6769258
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
H05K 7/20 20060101AFI20201005BHJP
H05K 7/12 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
H05K7/20 H
H05K7/12 J
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-227388(P2016-227388)
(22)【出願日】2016年11月24日
(65)【公開番号】特開2018-85428(P2018-85428A)
(43)【公開日】2018年5月31日
【審査請求日】2019年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100104938
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜澤 英久
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕加
【審査官】
小林 大介
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2012/0212906(US,A1)
【文献】
実開平07−042181(JP,U)
【文献】
特開2009−009961(JP,A)
【文献】
特開2006−120794(JP,A)
【文献】
特開2013−004950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/12
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱体を有する電気機器であって、
上記発熱体を冷却するためのファンと、
このファンのファンブレードを囲むケーシングと、
このケーシングの吐出側の面に設けられたプレート状のフィンガーガードと、
上記ファンが発生する風を案内するように上記フィンガーガードの面上に配置された筒状の風洞と、
この風洞のファン側の端縁の少なくとも2箇所において、該風洞の壁から外周側に舌片状に突出して形成された少なくとも2つの差込タブと、
上記フィンガーガードの上記差込タブに対応する位置において、該フィンガーガードの一部を帯状に切り起こして上記差込タブがファンの中心側から外周側へ向かって差し込まれる両端が閉じたスリット状の隙間を形成したタブ保持部と、
を備え、
上記風洞は、上記差込タブを上記タブ保持部に差し込むときに当該差込タブを有する壁を内側へ手指で変形可能なように可撓性を有する薄板状材料からなり、
上記風洞は、上記差込タブを上記タブ保持部に差し込むことによって上記フィンガーガードの面上に取り付けられている、電気機器。
【請求項2】
上記風洞は、絶縁性材料からなる板材を折り曲げて角筒状に構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
【請求項3】
筐体から突出したヒートシンクを備え、このヒートシンクへ向かって風を案内するように上記ファンと上記ヒートシンクとの間に上記風洞が設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気機器。
【請求項4】
2つのタブ保持部が、四角形をなす上記フィンガーガードの対向する2辺の縁部にそれぞれ配置されており、
上記風洞は、断面が四角形の角筒状をなし、対向する2辺にそれぞれ上記差込タブが形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気機器。
【請求項5】
上記風洞は、上記フィンガーガードの開口面積の一部を囲む大きさを有している、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、冷却用のファンを備えた電気機器に関し、特にファンに付設される風洞の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
発熱体を備える電気機器(例えば、パーソナルコンピュータ間の通信を制御するコントローラや、電力変換装置、など)では、ファンによって発熱体を風冷する方法が多用されている。
【0003】
特許文献1には、熱を生じる電気機器の一つである複写機において、吸入ファンもしくは排気ファンを、断面矩形状をなすダクトの内部に配置した構成が開示されている。ファンは、矩形のケーシングを備えており、これに対応した断面形状を有するダクトに押し込むことによって、ダクト内周面のリブと抜け止め突起との間に固定保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−148102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ファンを必要とする電気機器においては、主な発熱体であるCPUやその他の発熱部品にファンの風が最適にいきわたるように風の流れをコントロールする必要がある。従って、基本的な型式が共通の電気機器であっても、発熱体の大きさや熱量が異なる複数のバリエーションを有するような場合には、個々の製品に適した風の流れを実現しなければならない。ここで、ファンそのものは、部品コストの低減のために、複数のバリエーションで共通であることが望ましい。
【0006】
特許文献1は、ファンの設置箇所に対応した専用のダクトを用いる構成となっており、仮に組立が容易であるとしても、少量多品種の製品に適用することは困難である。また、特許文献1のダクトは内周面にリブや抜け止め突起を設けた複雑形状であるため、ダクトの製造に工数ならびにコストが掛かる、という問題がある。
【0007】
この発明は、発熱体の大きさや熱量等が異なる種々のバリエーションに容易に対応することができ、かつ組立が容易であり、さらには、製造の工数やコストの点で有利な風洞構造を備えた電気機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、発熱体を有する電気機器であって、
上記発熱体を冷却するためのファンと、
このファンのファンブレードを囲むケーシングと、
この
ケーシングの吐出側の面に設けられたプレート状のフィンガーガードと、
上記ファンが発生する風を案内するように上記フィンガーガードの面上に配置された筒状の風洞と、
この風洞のファン側の端縁の少なくとも2箇所に
おいて、該風洞の壁から外周側に
舌片状に突出して形成された
少なくとも2つの差込タブと、
上記フィンガーガードの上記差込タブに対応する位置において、該フィンガーガードの一部を帯状に切り起こして上記差込タブが
ファンの中心側から外周側へ向かって差し込まれる両端が閉じたスリット状の隙間を形成したタブ保持部と、
を備え
、
上記風洞は、上記差込タブを上記タブ保持部に差し込むときに当該差込タブを有する壁を内側へ手指で変形可能なように可撓性を有する薄板状材料からなり、
上記風洞は、上記差込タブを上記タブ保持部に差し込むことによって上記フィンガーガードの面上に取り付けられている。
【0009】
このような構成では、筒状の風洞は、複数の差込タブをフィンガーガードのタブ保持部にそれぞれ差し込むことによってフィンガーガードの面上に取り付けられる。ファンの回転によって生じた風は、この筒状の風洞を通して電気機器の発熱体へと案内される。
【0010】
風洞は、端縁に複数の差込タブを備えた単純な構成で足りるので、例えば製品に発熱体の大きさ等が異なる種々のバリエーションがある場合に、それぞれに対応した風洞を用いることが容易であり、少量多品種のバリエーションに容易に対応できる。
【0011】
本発明の好ましい一つの態様では、上記風洞は、絶縁性材料からなる板材を折り曲げて角筒状に構成されている。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の薄い合成樹脂板から構成することができる。特に、角筒状の風洞の断面形状の変形が可能な可撓性を有する構成であれば、差込タブをタブ保持部の隙間へ簡単に差し込むことができ、風洞の取付がより容易である。
【0012】
また本発明の一つの態様では、筐体から突出したヒートシンクを備え、このヒートシンクへ向かって風を案内するように上記ファンと上記ヒートシンクとの間に上記風洞が設けられている。すなわち、CPU等の発熱体に直接に送風するのではなく、ヒートシンクを介してCPU等の発熱体が冷却される。
【0013】
本発明の好ましい一つの態様では、2つのタブ保持部が、四角形をなす上記フィンガーガードの対向する2辺の縁部にそれぞれ配置されており、上記風洞は、断面が四角形の角筒状をなし、対向する2辺にそれぞれ上記差込タブが形成されている。すなわち、一対の差込タブおよび一対のタブ保持部によって、風洞がファンに取り付けられる。
【0014】
本発明の一つの態様では、上記風洞は、上記フィンガーガードの開口面積の一部を囲む大きさを有している。すなわち、ファンの風量の一部が風洞を介して発熱体へ確実に案内される。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、風洞の長さや大きさ等の変更により、発熱体の大きさや熱量等が異なる種々のバリエーションに容易に対応することができる。また、ファンに対する風洞の取り付けが簡単であり、ファンを備える電気機器の組立が容易となる。しかも、風洞が簡単な構成となるので、フィンガーガード側を含めて、製造の工数やコストが嵩むことがない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】この発明に係るファンおよび風洞をヒートシンクに対して備えた電気機器の要部の斜視図。
【
図4】ファンに対する風洞の取付部を示す要部拡大斜視図。
【
図8】風洞の取付時の変形の態様を説明する説明図。
【
図9】流れ方向の長さが長い風洞を備えた第2実施例の斜視図。
【
図10】通路断面積が大きい風洞を備えた第3実施例の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1および
図2は、発熱体の冷却のためにファン1を備えた電気機器の一実施例を示している。この電気機器は、例えば、箱状の筐体2の内部に図示せぬCPUや種々の電子部品等の発熱体を備えたコントローラであって、これら発熱体の冷却(換言すれば発熱体からの放熱)を促進するために、筐体2の側面から突出したヒートシンク3を備えている。より詳しくは、筐体2の側面から僅かに浮き上がった状態にヒートシンク3が支持されている。ヒートシンク3は、放熱性に優れた金属例えばアルミニウム合金のダイキャストなどからなり、表面に多数の板状のフィン3aが形成されている。このヒートシンク3は、筐体2内部の発熱体と熱的に接続されている。
【0019】
ファン1は、偏平な軸流ファンであって、
図3に示すように、ファンブレード5を囲む偏平な略正方形の箱形をなすケーシング6を備えている。ケーシング6は、吸入側の面に位置する外形が四角形のフロントプレート7と、吐出側の面に位置する外形が四角形のプレート状のフィンガーガード8と、両者を平行な状態で連結する四隅の連結部9と、フロントプレート7とフィンガーガード8との間でファンブレード5の周囲を囲む円筒状のシュラウド10と、を備えている。フィンガーガード8は、金属板もしくは硬質合成樹脂板からなり、手指等の異物の侵入を防止するために格子状に形成されている。なお、ファンブレード5は、図示しない偏平型電動モータととともにケーシング6内に収容されている。
【0020】
ファン1は、例えば筐体2の端部においてヒートシンク3側に突出した状態に固定支持されており、ヒートシンク3へ向かって筐体2の側面と平行に風を送るように配置されている。そして、ファン1のフィンガーガード8とヒートシンク3との間に、ファン1が発生する風をヒートシンク3へ案内するために、筒状の風洞12が配置されている。
【0021】
風洞12は、単純な角筒形状をなすもので、ファン1のケーシング6の1辺の長さにほぼ対応(換言すればファンブレード5の直径にほぼ対応)した上下方向の寸法を有し、かつヒートシンク3の筐体2からの突出方向に沿ったヒートシンク3の寸法に対応した幅方向の寸法を有している。つまり、上下に細長い通路断面形状を有している。また、フィンガーガード8からヒートシンク3の直前位置に達するだけの長さ(流れに沿った方向の寸法)を有している(
図2参照)。なお、
図2に示すように、ファン1は、ヒートシンク3の上下方向の寸法に対応した径を有しており、従って、風洞12は、ヒートシンク3をファン1の流れ方向に沿って投影してみたときのヒートシンク3の外形をほぼカバーする通路断面形状を有している。この例では、風洞12の通路断面形状は、フィンガーガード8の格子状をなす開口面積の一部のみを囲む大きさを有しており、ファン1が発生する風の一部を外側へ逃がすことなくヒートシンク3へ向けて確実に案内することで、ヒートシンク3を効率よく冷却している。また、ヒートシンク3の板状のフィン3aは、ファン1の風の流れ方向と平行となるように配置されている。
【0022】
図5および
図6は、風洞12を単体で示している。この風洞12は、可撓性を有する薄板状の絶縁性材料、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)からなる薄い合成樹脂板を折り曲げて構成されており、通路断面の長辺に対応する一対の側壁13と短辺に対応する一対の端部壁14とを備えている。そして、一対の端部壁14のファン1側の端縁には、風洞12の外周側に舌片状に突出した四角い差込タブ15がそれぞれ形成されている。
図7は、風洞12を構成する合成樹脂板12Aの展開図であって、図示するように細長い平帯状に形成された合成樹脂板12Aを4箇所の折り曲げ線16aに沿って折り曲げることで、角筒状の風洞12が構成されている。ここで、合成樹脂板12Aの両端部17は、一方の側壁13において互いに重ねられ、かつ接着テープ18(
図6参照)を重ねて貼ることによって互いに固定されている。つまり、風洞12は、
図7に示す合成樹脂板12Aを折り曲げて接着テープ18で両端部17を固定することにより簡単に組み立てられる。なお、両端部17を接着剤や超音波溶着等により接合するようにしてもよい。
【0023】
差込タブ15は、先端の角を斜めに切り落とした四角形をなし、
図7に示すように、平帯状の合成樹脂板12Aの一部として予め形成されている。そして、端部壁14のファン1側の端縁に相当する折り曲げ線16bに沿って外側へ折り曲げることで、端部壁14から直角に立ち上がった形に構成されている。
【0024】
上記の一対の差込タブ15に対応して、ファン1のフィンガーガード8には、一対のタブ保持部21が形成されている。一方のタブ保持部21は、フィンガーガード8の上側の縁部の幅方向中央に位置し、他方のタブ保持部21は、フィンガーガード8の下側の縁部の幅方向中央に位置している。これらのタブ保持部21は、
図4に示すように、板材からなるフィンガーガード8の一部を帯状に切り起こして、周囲のフィンガーガード8の面との間に差込タブ15の板厚に相当する隙間を形成するようにしたものである。つまり、フィンガーガード8の一部が帯状部21aをなすように該帯状部21aの上縁および下縁をフィンガーガード8の板材から切り離し、かつ風洞12側へ向けて膨出させることで、差込タブ15が挿入可能なスリット状の隙間を形成してある。好ましい一実施例では、フィンガーガード8は金属板からなり、タブ保持部21がプレス成形によって形成されている。フィンガーガード8を樹脂成形品とする場合には、射出成形等によってフィンガーガード8を成形する際に、タブ保持部21を一体に成形することが可能である。
【0025】
風洞12の一対の差込タブ15は、上記のように構成されたタブ保持部21にそれぞれ差し込まれ、これによって、風洞12がフィンガーガード8の面上に取り付けられる。この差込タブ15の取付の際には、
図8に示すように、可撓性を有する風洞12の一対の端部壁14を例えば手指によって矢印Fのようにそれぞれ内側に押圧すれば、側壁13が矢印Wのように外側へ拡がって、一対の端部壁14の間の距離を狭めることができる。そのため、各々の差込タブ15をファン1の中心側から外周側へ向けてタブ保持部21内に簡単に差し込むことができる。
【0026】
なお、図示例では、
図4に示すように、帯状部21aがフィンガーガード8の上縁(他方のタブ保持部21では下縁)に沿って設けられているが、帯状部21aをフィンガーガード8の上縁(あるいは下縁)から僅かに離して形成し、帯状部21aの上下に一対のスリット状の隙間が形成されるように構成してもよい。
【0027】
このように上記実施例によれば、取付および取り外しを簡単に行える風洞12がファン1とヒートシンク3との間に配置されているので、ファン1が発生した風をヒートシンク3に確実に案内でき、ヒートシンク3を効率よく冷却できる。そして、ヒートシンク3の発熱量が少ない場合や設置箇所の点などから風洞12が不要な場合は、風洞12を取り外した構成として容易に対応することができる。
【0028】
また、風洞12は差込タブ15をタブ保持部21に差し込むことによって簡単に取り付けられているので、冷却対象となる発熱体(ヒートシンク3)の位置や大きさが異なる種々のバリエーションに対して、形状や大きさが異なる種々の風洞12を付け替えることによって容易に対応できる。
【0029】
例えば、
図9は、冷却対象となるヒートシンク3がファン1から離れている場合の第2実施例を示している。この第2実施例では、前述した実施例の風洞12に比較して長さ(流れに沿った方向の寸法)が長い風洞112が用いられる。この風洞112は、前述した実施例と同様に一対の差込タブ15を備えており、この差込タブ15をフィンガーガード8のタブ保持部21に差し込むことによって取り付けられている。このように長い風洞112を用いることで、ファン1から離れているヒートシンク3に対し、確実に風を供給することができる。
【0030】
また、
図10は、冷却対象となるヒートシンク203が前述した実施例のヒートシンク3と比較して大型である場合、特に筐体2の側面からのヒートシンク203の突出方向の寸法が大きい場合の第3実施例を示している。この第3実施例では、前述した実施例の風洞12に比較して幅方向の寸法が大きな風洞212が用いられる。好ましくは、風洞212は、ヒートシンク203をファン1の流れ方向に沿って投影してみたときのヒートシンク203の外形をほぼカバーする通路断面形状を有している。この風洞212は、前述した実施例と同様に一対の差込タブ15を備えており、この差込タブ15をフィンガーガード8のタブ保持部21に差し込むことによって取り付けられている。ここで、差込タブ15は、ヒートシンク203に対応して必要な風洞212の位置とファン1との相対的な位置関係を考慮して、端部壁14の幅方向中央ではなく一方に片寄った位置に設けられている。これにより、風洞212は、ファン1の幅方向の中央ではなく一方に片寄って取り付けられている。このようにヒートシンク203に対応した風洞212を用いることで、ファン1で生じた風がヒートシンク203全体に効率よく供給される。
【0031】
このように、風洞12,112,212を適宜に選択して取り付けることで、ヒートシンク3,203の位置や大きさの変更に容易に対応できる。そして、いずれの風洞12,112,212であっても、ファン1に対する取付作業は極めて容易である。
【0032】
しかも、風洞12,112,212自体が低コストでかつ簡単に製造されるので、種々のバリエーションを有するような少量多品種の製品に対し、効率のよい冷却機構を低コストで提供することができる。
【0033】
以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は上記実施例に限られるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、風洞12,112,212は、上記実施例のような断面四角形の角筒形状に限られず、冷却対象の形状や大きさ等に応じて、断面形状が多角形等の筒状とすることができ、さらに複雑な断面形状であってもよい。また、一定の断面形状の筒状でなく、中間に曲がり部等を備えた構成とすることも可能である。
【0034】
また、上記実施例は一対の差込タブ15を備えた構成となっているが、3個あるいは4個等のさらに多数個の差込タブ15を備えた構成であってもよい。
【0035】
さらに、上記実施例では、電気機器の筐体2から突出したヒートシンク3をファン1で冷却する構成となっているが、電気機器の筐体内部においてCPU等の発熱体へ向けてファンで送風する場合にも、この発明は勿論適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1…ファン
2…筐体
3…ヒートシンク
6…ケーシング
8…フィンガーガード
12,112,212…風洞
15…差込タブ
21…タブ保持部