特許第6769397号(P6769397)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6769397
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】画像読取装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20201005BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20201005BHJP
   G06F 3/0485 20130101ALI20201005BHJP
【FI】
   H04N1/00 350
   G06F3/0481 170
   G06F3/0485
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-117985(P2017-117985)
(22)【出願日】2017年6月15日
(65)【公開番号】特開2019-4343(P2019-4343A)
(43)【公開日】2019年1月10日
【審査請求日】2019年6月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】段床 卓志
【審査官】 宮島 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−43481(JP,A)
【文献】 特開2011−48480(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/01
G06F 3/048 − 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置であって、
原稿の表裏両面の画像を読み取り可能な原稿読取部と、
記原稿読取部による一連の読み取り動作で得られた複数の画像データそれぞれに対応する複数のサムネイルを、前記表示部の第1領域に表示すると共に、前記複数のサムネイルそれぞれに対応する、当該サムネイルよりも小さい面積で原稿内容を示すアイコンを、一列に並べて前記表示部における前記第1領域とは異なる第2領域に表示する表示制御部と、
前記画像読取装置の全体的な動作制御を司る制御部と、
操作者から指示を受け付ける操作部と、
タッチパネル機能を備える、前記操作部としての表示部と、
前記操作者による前記表示部に対するタッチ操作に基づいて前記タッチパネル機能により検知され、前記操作部に受け付けられた指示を受け付ける操作受付部とを備え、
前記表示制御部は、
前記操作部に原稿の両面読取を指示する操作が受け付けられて前記制御部による制御で前記原稿読取部による一連の両面読み取りが完了したときに、
前記原稿読取部による両面読み取りで得られた画像データに対応する原稿表面サムネイルを前記第1領域に表示する場合には、原稿の表裏一対のサムネイルに対応する2つのアイコン間の隙間の長さを、原稿の表裏一対ではない他のサムネイルに対応する2つのアイコン間の隙間の長さよりも短くして前記第2領域に表示し、
前記原稿読取部により両面読み取りが行われ、前記第1領域に原稿表面のサムネイルが表示されている場合に、前記操作受付部が当該サムネイルに対応するアイコンへのタッチ操作及び当該タッチの位置を移動させる移動操作を受け付けると、当該サムネイルと対の関係にある原稿裏面のサムネイルを前記第1領域に表示する第1表示処理を行う画像読取装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第1表示処理を行う際、当該原稿表面のサムネイルがめくられて原稿裏面が表示されることを示す動画によるアニメーション表示を行う請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記原稿読取部により両面読み取りが行われ、前記第1領域に原稿表面又は原稿裏面のサムネイルが表示されている場合に、前記操作受付部が当該原稿表面と対の関係にある原稿裏面に対応するアイコンへのタッチ操作及び当該タッチの位置を移動させる移動操作を受け付けると、
当該原稿裏面のサムネイルを表示せずに、前記原稿読取部に読み取られた順序が当該原稿裏面のサムネイルの次となる原稿表面のサムネイルを前記第1領域に表示する第2表示処理を行う請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置に関し、特に、原稿画像のサムネイル表示に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1,2には、機能を選択するための機能バッジが複数並んだ機能バッジ列を、ユーザー操作に応じて一部分ずつスクロールさせながら機能バッジエリアに表示することが記載されている。これにより、ユーザーは、機能バッジ列の残りの部分(すなわち、機能バッジエリアに表示されず、隠れている部分)を見ることができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−098912号公報
【特許文献2】特開2012−083893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像読取装置には、原稿を読み取ることで得られる画像データを外部装置へ送信したり、記録媒体に印刷したりする前に、当該画像データに対応するサムネイル(当該画像データの画像を縮小した画像)をプレビュー画像として表示部に表示するものが存在する。しかしながら、表示部に同時に表示することのできるサムネイルの数は限られている。表示部に同時に表示できるサムネイルの数を増やすには、サムネイルの大きさを小さくしなければならないが、小さくすると、サムネイルが見にくくなる。そのため、サムネイルは制限された小さなサイズで表示しなければならず、サムネイルのすべてを表示部に同時に表示することができない場合がある。そして、このような場合、上記の特許文献1,2に記載されるように、ユーザー操作に応じて、表示部に表示されているサムネイルをスクロールさせる。
【0005】
ところで、画像読取装置による原稿の読み取りには、片面読み取りだけでなく、両面読み取りの機能が存在する。例えば、両面読み取りで、5枚の原稿が読み取られた場合、10ページ分の原稿画像が読み取られることになる。そして、1ページ目、2ページ目の原稿画像はそれぞれ、1枚目の原稿の表面、裏面の画像に当たる。
【0006】
しかしながら、原稿の読み取りによって得られた画像データに表裏の区別はないので、両面読み取りによって得られた画像データに対応するサムネイルであっても、当該サムネイルが表裏一対の関係のあるものであるのかどうかをユーザーが即座に理解することは難しい。また、上記の特許文献1,2にも、原稿の表裏を区別する記載はない。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、表示部に表示されたサムネイルが、表裏一対の関係のあるものであるかどうかをユーザーが即座に理解可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る画像読取装置は、原稿の表裏両面の画像を読み取り可能な原稿読取部と、タッチパネル機能を備える表示部と、前記原稿読取部による一連の読み取り動作で得られた複数の画像データそれぞれに対応する複数のサムネイルを、前記表示部の第1領域に表示すると共に、前記複数のサムネイルそれぞれに対応する、当該サムネイルよりも小さい面積で原稿内容を示すアイコンを、一列に並べて前記表示部の第2領域に表示する表示制御部と、前記タッチパネル機能により検知される前記表示部に対するタッチ操作に基づく指示を受け付ける操作受付部とを備え、前記表示制御部は、前記原稿読取部による両面読み取りで得られた画像データに対応するサムネイルを前記第1領域に表示する場合には、原稿の表裏一対のサムネイルに対応する2つのアイコンを、原稿の表裏一対ではない他のサムネイルとは表示形態を異ならせて前記第2領域に表示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、原稿の表裏一対のサムネイルに対応する2つのアイコンが、原稿の表裏一対ではない他のサムネイルとは表示形態を異ならせて、表示部の第2領域に表示されるため、ユーザーに対して、2つのアイコンに表裏の関係があることを視覚的に理解させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を備えてなる画像形成装置の主要内部構成を概略的に示した機能ブロック図である。
図2】サムネイル列の一例を示した図である。
図3】表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
図4】表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
図5】サムネイル列の一例を示した図である。
図6】表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
図7】表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
図8】(A)〜(D)は、表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
図9】(A)、(B)は、表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る画像読取装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を備えてなる画像形成装置の主要内部構成を概略的に示した機能ブロック図である。
【0012】
画像形成装置1は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備える複合機である。画像形成装置1は、制御ユニット10、原稿給送部6、原稿読取部5、画像形成部12、定着部13、給紙部14、及び操作部47を備える。
【0013】
画像形成装置1で原稿読取動作が行われる場合について説明する。原稿給送部6により搬送されてきた原稿、又はプラテンガラスに載置された原稿の画像を、原稿読取部5が光学的に読み取り、そして画像データを生成する。原稿読取部5により生成された画像データは、図略の画像メモリー等に保存される。また、原稿読取部5は、原稿給送部6から搬送されてくる原稿の表裏両面の画像を読み取り可能に構成されている。
【0014】
画像形成装置1で画像形成動作が行われる場合について説明する。原稿読取動作により生成された画像データや、ネットワーク接続された外部装置としてのコンピューターから受信した画像データ等に基づいて、画像形成部12が、給紙部14から給紙される記録媒体としての記録紙に画像を形成する。
【0015】
定着部13は、熱圧着によりトナー像を記録紙に定着させるものであり、定着処理が施された記録紙は排出トレイに排出される。給紙部14は、給紙カセットを備える。
【0016】
操作部47は、画像形成装置1が実行可能な各種動作及び処理について、操作者から、画像形成動作実行指示等の指示を受け付ける。操作部47は、操作者への操作案内等を表示する表示部473を備えている。表示部473は、表示画面への物体(例えば、ユーザーの指)の接触を検知するタッチパネル機能を備えており、ユーザーの指が表示画面に接触されると、その接触位置を示す信号を制御ユニット10へ供給し、操作者は画面表示されるアイコンやボタン、キーに指を近付けたり、触れたりすることで画像形成装置1を操作することができる。
【0017】
制御ユニット10は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び専用のハードウェア回路を含んで構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、MPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット10は、制御部100と、操作受付部101と、表示制御部102とを備えている。
【0018】
制御ユニット10は、HDD(図略)に記憶されている制御プログラム等に従った動作により、制御部100、操作受付部101、及び表示制御部102として機能するものである。但し、制御部100等は、制御ユニット10による制御プログラム等に従った動作によらず、それぞれハードウェア回路により構成することも可能である。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
【0019】
制御部100は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。制御部100は、原稿給送部6、原稿読取部5、画像形成部12、定着部13、給紙部14、及び操作部47と接続され、これら各部の駆動制御等を行う。
【0020】
操作受付部101は、ユーザーにより操作部47に入力されたユーザー操作を受け付ける。操作部47としての表示部473は、上記したように、タッチパネル機能を備え、このタッチパネル機能により、ユーザーによる表示部473の表示画面への接触が、ユーザー操作として入力され、操作受付部101は、当該ユーザー操作を受け付ける。
【0021】
例えば、表示部473の表示画面を指で押す行為(タップ操作)や、表示画面に指を接触させるタッチ操作及びそのタッチ位置を移動させる移動操作(フリック操作、スワイプ操作、ドラッグ操作)等のジェスチャー操作がユーザー操作として上記タッチパネル機能により入力され、操作受付部101は、当該ユーザー操作を受け付ける。
【0022】
表示制御部102は、表示部473の表示制御を行う。例えば、表示制御部102は、原稿読取部5による一連の読み取りで得られた複数の画像データそれぞれに対応する複数のサムネイルを表示部473に表示する。
【0023】
<原稿片面読み取りの場合でのサムネイル表示について説明する>
【0024】
制御部100は、操作受付部101が原稿の片面読み取りを指示するユーザー操作を受け付けたと判断した場合、原稿読取部5の動作を制御することによって、原稿読取部5に片面読み取りで原稿を読み取らせる。
【0025】
表示制御部102は、原稿読取部5による一連の片面読み取りが完了すると、原稿読取部5による読み取りで得られた複数の画像データそれぞれに対応する複数のサムネイルの画像データを作成して、原稿読取部5が読み取った順序に従って、当該複数のサムネイルに順番(例えば、1,2,3,…)を付し、当該複数のサムネイルから構成されるサムネイル列を、当該順番に基づいて若い番号から順に、表示部473の第1領域4731(図3を参照)に表示する。
【0026】
更に、表示制御部102は、複数のサムネイルそれぞれに対応する、当該サムネイルよりも面積(表示サイズ)の小さいアイコンを、アイコン間の隙間を等間隔で、一列に並べて表示部473の第2領域4732(図3を参照)に表示する。
【0027】
図2は、サムネイル列の一例を示した図である。サムネイル列21は、原稿読取部5による原稿8枚の片面読み取りで得られた8つの画像データそれぞれに対応する8つのサムネイル21A〜21Hから構成されている。
【0028】
図3は、表示部473に表示される表示画面の一例を示した図である。表示制御部102により、表示部473の第1領域4731には、サムネイル列21の一部分であり、順番の若いサムネイル21A,21Bが表示されている。第1領域4731の中央部にはサムネイル21Aが表示され、第1領域4731の右側にはサムネイル21Bの左半分が表示されている。また、表示部473における、第1表示領域4731とは異なる第2領域4732には、サムネイル21A〜21Hそれぞれに対応するアイコン31A〜31Hが、アイコン間の隙間が等間隔で一列に並べて表示されている。
【0029】
<サムネイルの表示切り替えについて説明する>
【0030】
表示制御部102は、操作受付部101が第2領域4732に表示されているアイコン31A〜31Hのいずれかへのタップ操作を受け付けると、タップ操作されたアイコンに対応するサムネイルを第1領域4731の中央部に表示すると共に、当該アイコンを第2領域4732の中央部に表示する。
【0031】
例えば、第2領域4732に表示されているアイコン31Dがタップ操作されると、図4に示すように、アイコン31Dに対応するサムネイル21Dが、第1領域4731の中央部にスライドインし、第1領域4731の中央部にサムネイル21Dが表示され、第1領域4731の右側にサムネイル21Eの左半分が表示され、第1領域4731の左側にサムネイル21Cの右半分が表示され、第2領域4732の中央部に、サムネイル21Dに対応するアイコン31Dが表示される。
【0032】
また、表示制御部102は、操作受付部101がユーザーからの第1領域4731の表示をスクロールさせる指示を、操作部47としての表示部473のタッチパネル機能を介して受け付けると、当該指示に応じて第1領域4731の表示をスクロールさせると共に、当該スクロールに合わせて、第2領域4732の表示をスクロールさせる。
【0033】
例えば、表示制御部102は、操作受付部101が第2領域4732に表示されているアイコン31A〜31Hのいずれかへのタッチ操作及び当該タッチ位置を移動させる移動操作(例えば、フリック操作又はドラッグ操作)を受け付けると、第1領域4731及び第2領域4732の表示をスクロールさせる。
【0034】
また、表示制御部102は、第1領域4731及び第2領域4732の表示をスクロールさせている途中で、操作受付部101が第2領域4732に表示されているアイコン31A〜31Hのいずれかに対するタッチ操作を受け付けると、タッチ操作されたアイコンに対応するサムネイルが第1領域4731の中央部に表示された時点でスクロールを終了する。
【0035】
例えば、第1領域4731及び第2領域4732の表示がスクロールされている途中で、アイコン31Eがタッチ操作されると、アイコン31Eに対応するサムネイル21Eが第1領域4731の中央部に表示された時点でスクロールが終了する。
【0036】
<原稿両面読み取りの場合でのサムネイル表示について説明する>
【0037】
制御部100は、操作受付部101が原稿の両面読み取りを指示するユーザー操作を受け付けたと判断した場合、原稿読取部5の動作を制御することによって、原稿読取部5に両面読み取りで原稿を読み取らせる。
【0038】
表示制御部102は、原稿読取部5による一連の両面読み取りが完了すると、片面読み取りの場合と同様に、原稿読取部5による読み取りで得られた複数の画像データそれぞれに対応する複数のサムネイルの画像データを作成して、原稿読取部5が読み取った順序に従って、当該複数のサムネイルに順番(例えば、1,2,3,…)を付する。このとき、原稿表面のサムネイルは順番が奇数となり、原稿裏面のサムネイルは順番が偶数となる。図5は、サムネイル列の一例を示した図である。サムネイル列22は、原稿読取部5による原稿4枚の両面読み取りで得られた8つの画像データそれぞれに対応する8つのサムネイル22A〜22Hから構成されている。
【0039】
表示制御部102は、当該複数のサムネイルから構成されるサムネイル列を、当該順番に基づいて、順番が奇数のサムネイル(すなわち、原稿表面のサムネイル)だけを若い番号から順に、表示部473の第1領域4731(図6を参照)に表示する。
【0040】
更に、表示制御部102は、順番が奇数及び偶数の両方の全ての複数のサムネイルそれぞれに対応する、当該サムネイルよりも面積の小さいアイコンを、原稿の表裏一対のサムネイルに対応する2つのアイコン間の隙間の長さが、他のアイコン間の隙間よりも短くなるようにして、一列に並べて表示部473の第2領域4732に表示する(図6参照)。すなわち、表示制御部102は、原稿の表裏一対のサムネイルに対応する2つのアイコンを、原稿の表裏一対ではない他のサムネイルとは表示形態を異ならせて第2領域4732に表示する。
【0041】
図6は、表示部473に表示される表示画面の一例を示した図である。表示部473の第1領域4731には、表示制御部102により、サムネイル列22の一部分であり、順番が奇数で若い順番のサムネイル22A,22Cが表示されている。表示制御部102により、第1領域4731の中央部にはサムネイル22Aが表示され、第1領域4731の右側にはサムネイル22Cの左半分が表示されている。また、表示制御部102により、表示部473の第2領域4732には、サムネイル22A〜22Hそれぞれに対応するアイコン32A〜21Hが、原稿の表裏一対のサムネイルに対応する2つのアイコン間の隙間の長さが他のアイコン間の隙間よりも短くなるように、一列に並べて表示される。
【0042】
<サムネイルの表示切り替えについて説明する>
【0043】
表示制御部102は、操作受付部101が第2領域4732に表示されているアイコン32A〜32Hのいずれかへのタップ操作を受け付けると、タップ操作されたアイコンに対応するサムネイルを第1領域4731の中央部に表示すると共に、当該アイコンを第2領域4732の中央部に表示する。
【0044】
例えば、第2領域4732に表示されているアイコン32Eがタップ操作されると、図7に示すように、表示制御部102により、アイコン32Eに対応するサムネイル22Eが、第1領域4731の中央部にスライドインし、第1領域4731の中央部にサムネイル22Eが表示され、第1領域4731の右側にサムネイル22Gの左半分が表示され、第1領域4731の左側にサムネイル22Cの右半分が表示され、第2領域4732の中央部に、サムネイル22Eに対応するアイコン32Eが表示される。
【0045】
また、表示制御部102は、原稿読取部5により両面読み取りが行われ、第1領域4731に原稿表面のサムネイルが表示されている場合(例えば、図6を参照)に、操作受付部101が当該サムネイルに対応するアイコンへのタッチ操作及び当該タッチ位置を移動させる移動操作(例えば、ドラッグ操作)を受け付けると、当該サムネイルと対の関係にある原稿裏面のサムネイルを第1領域4731に表示する第1表示処理を行う。
【0046】
例えば、図6に示したように、第1領域4731の中央部にサムネイル22Aが表示されている状態で、アイコン32Aに対してドラッグ操作が行われると、第1領域4731の中央部に表示されているサムネイルがサムネイル22Aからサムネイル22Bに切り替わる。
【0047】
また、表示制御部102は、上記第1表示処理を行う際、サムネイルを射影変換処理し、サムネイルの表示切り替えが立体的にみえるような処理を施し、図8(A)〜(D)に示すように、原稿表面のサムネイル22Aがめくられて裏面が見えるような表示を行うアニメーション表示を行うようにしてもよい。これにより、現実世界で慣れ親しんだ、原稿をめくって裏返して裏面を視認することに近い視覚効果をユーザーに与えることができる。
【0048】
また、表示制御部102は、原稿読取部5により両面読み取りが行われ、第1領域4731に原稿表面のサムネイルが表示されている場合(例えば、図6を参照)に、操作受付部101が当該サムネイルと対の関係にある原稿裏面のサムネイルに対応するアイコンへのタッチ操作及び当該タッチ位置を移動させる移動操作(例えば、ドラッグ操作)を受け付けると、当該原稿裏面のサムネイルを表示せずに、原稿読取部5に読み取られた順序が当該原稿裏面のサムネイルの次となる原稿表面のサムネイルを第1領域4731に表示する第2表示処理を行い、その後、続けて、表示制御部102は、原稿裏面のサムネイルを表示せずに、原稿表面のサムネイルのみを順次表示する、第1領域4731のスクロール表示を行う。
【0049】
例えば、図6に示したように、第1領域4731の中央部に原稿表面のサムネイル22Aが表示されている場合に、原稿表面のサムネイル22Aと対の関係にある原稿裏面のサムネイル22Bに対応するアイコン32Bに対してドラッグ操作が行われると、表示制御部102は、原稿裏面のサムネイル22Bを表示せずに、当該サムネイル22Bの次の順番の原稿表面のサムネイル22Cが、第1領域4731の中央部に表示される。そして、続けて、第1領域4731のスクロール表示が行われ、原稿表面のサムネイル22E,22Gが第1領域4731に表示される。
【0050】
なお、表示制御部102は、原稿読取部5により両面読み取りが行われ、第1領域4731に原稿裏面のサムネイルが表示されている場合(例えば、図8(D)を参照)に、操作受付部101が当該サムネイルに対応するアイコンへのタッチ操作及び当該タッチ位置を移動させる移動操作(例えば、ドラッグ操作)を受け付けた場合も、表示制御部102は、原稿裏面のサムネイル22Bを表示せずに、当該サムネイル22Bの次の順番の原稿表面のサムネイル22Cが、第1領域4731の中央部に表示される。そして、続けて、第1領域4731のスクロール表示が行われ、原稿表面のサムネイル22E,22Gが第1領域4731に表示される。
【0051】
例えば、図8(D)に示したように、第1領域4731の中央部に原稿裏面のサムネイル22Bが表示されている場合に、原稿裏面のサムネイル22Bに対応するアイコン32Bに対してドラッグ操作が行われると、当該サムネイル22Bの次の順番の原稿表面のサムネイル22Cが、第1領域4731の中央部に表示される。そして、続けて、第1領域4731のスクロール表示が行われ、原稿表面のサムネイル22E,22Gが第1領域4731に表示される。
【0052】
<原稿両面読み取りが途中で中止された場合について説明する>
【0053】
原稿読取部5による原稿の両面読み取りの途中で、操作受付部101が原稿読み取りの動作中止を指示するユーザー操作を受け付けた場合、制御部100は、原稿読取部5に原稿読み取りの動作を終了させる。
【0054】
原稿読取部5による一連の両面読み取り動作で得られる画像データの個数は、正常に終了すれば、偶数になるはずだが、上記したように、原稿読取が中断する等の特別な事情によって奇数になることがある。奇数になると、対になる画像データを有しない画像データが発生する。
【0055】
そこで、表示制御部102は、原稿読取部5による両面読み取りで得られた画像データの個数が奇数であり、対になる画像データを有しない画像データが存在する場合には、当該画像データに対応するサムネイルと対の関係にあるサムネイルを追加して第1領域4731に表示すると共に、当該サムネイルに対応するアイコンを追加して第2領域4732に表示する。
【0056】
更に、表示制御部102は、追加したサムネイル及びアイコンを、当該サムネイル及び当該アイコンに対応する画像データが存在しないこと(すなわち、印刷等の出力が行われないこと)を視覚的に分かるように表示する。
【0057】
例えば、原稿の両面読み取りの途中で、読み取りが中止され、4枚目の原稿については、表面までしか読み取られず、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データが7つである場合、表示制御部102は、当該7つの画像データそれぞれに対応する7つのサムネイル22A〜22G及び当該サムネイル22A〜22Gに対応するアイコン32A〜32G以外に、サムネイル22J及びアイコン32Jを追加し、図9(A)に示すように、アイコン32Jについては、当該アイコン32Jに対応する画像データが存在しないことが視覚的に分かるようにグレイ色で表示する。また、表示制御部102は、図9(B)に示すように、サムネイル22Jについてもグレイ色で表示する。
【0058】
上記実施形態によれば、原稿の表裏一対のサムネイルに対応する2つのアイコンが、一対の関係と視覚的に分かるように、表示部473の第2領域4732に表示される。従って、2つのアイコンに表裏の関係があることが視覚的に分かるので、表示部473の第1領域4731に表示されたサムネイルが、表裏一対の関係のあるものであるかどうかをユーザーは即座に理解できるようになる。
【0059】
また、原稿裏面のサムネイルに対応するアイコンに対してドラッグ操作をすることで、原稿表面のサムネイルのみを表示するスクロール表示が行われるので、原稿裏面のサムネイルを見ずに、ユーザーは原稿のプレビューを確認することができる。これにより、従来よりも素早くプレビューを確認することが可能となる。
【0060】
また、上記スクロール表示で飛ばされる原稿裏面のサムネイルについては、対の関係にある原稿表面のサムネイルに対応するアイコンに対してドラッグ操作することで、表示されるので、ユーザーは原稿表面のサムネイルと比較しながら、原稿裏面のサムネイルを確認することが可能となる。
【0061】
また、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。また、上記実施形態では、本発明に係る画像読取装置の一実施形態として複合機を用いて説明しているが、これは一例に過ぎず、例えば、コピー機能、ファクシミリ機能、スキャナー機能等を有した他の画像読取装置でもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、図1乃至図9を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0063】
1 画像形成装置
5 原稿読取部
10 制御ユニット
100 制御部
101 操作受付部
102 表示制御部
473 表示部
4731 第1領域
4732 第2領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9