(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6769935
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】弁護士マッチングサーバおよび弁護士マッチングサービスの提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20201005BHJP
【FI】
G06Q50/18
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-167946(P2017-167946)
(22)【出願日】2017年8月31日
(65)【公開番号】特開2019-46113(P2019-46113A)
(43)【公開日】2019年3月22日
【審査請求日】2019年4月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】517307061
【氏名又は名称】リーガルテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100163212
【弁理士】
【氏名又は名称】溝渕 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100156535
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【弁理士】
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 隆仁
(72)【発明者】
【氏名】菅野 善之
(72)【発明者】
【氏名】河西 毅
【審査官】
田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】
特開2017−073007(JP,A)
【文献】
特開2002−032605(JP,A)
【文献】
特開2003−223502(JP,A)
【文献】
特開2007−179118(JP,A)
【文献】
特開2002−132920(JP,A)
【文献】
特表2008−529171(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0133374(US,A1)
【文献】
力強い法律家をタダで味方につけよう 弁護士に無料で相談する!弁護士トーク,ラジオライフ 2016年2月号,日本,KK三才ブックス,2016年 1月25日,第37巻,第2号,第81頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員登録された複数の顧客の会員情報を会員情報DBに格納して管理する顧客管理部と、会員登録された複数の弁護士を法分野別に分類して会員情報DBに格納して管理する弁護士管理部と、を備える弁護士マッチングサーバであって、
弁護士マッチングサーバの演算部は、
顧客端末から入力される法律相談の情報を受信し、受信された前記法律相談の入力情報から、当該法律相談の対応する事件を既登録された1つ以上の法律分野に分類する機能と、
前記弁護士管理部から、該分類された法律分野を担当可能な既登録された複数の弁護士の少なくとも一人以上を前記事件の弁護士として選別する機能と、
前記選別する機能によって選別された弁護士の弁護士端末に前記法律相談の情報を送信して、前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人の弁護士を再選別する機能と、
前記顧客端末と前記再選別された弁護士の弁護士端末を利用してメッセージをやりとりすることができる機能と、
前記再選別された弁護士から、単一の弁護士を選択した情報を前記顧客端末から受け付けたことに基づいて当該単一の弁護士の会員情報を顧客の会員情報とマッチングさせる機能とを有することを特徴とする弁護士マッチングサーバ。
【請求項2】
請求項1において、
前記演算部は、顧客端末から入力される法律相談の情報とこれに対応する証拠資料を受信して、証拠資料DBに保存することを特徴とする弁護士マッチングサーバ。
【請求項3】
請求項2において、
前記弁護士マッチングサーバは、前記顧客端末にインストールされたアプリから前記法律相談の情報と前記証拠資料を受信し証拠資料DBに格納する入力部と、
前記受信された前記法律相談の情報に基づいて、これに対応する事件別法の分野の1つ以上の法律分野に前記事件を分類する事件分配部と、
前記事件分配部で分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも一人以上を選別し、前記選別された弁護士の前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人の弁護士を再選別し、前記再選別された弁護士と顧客との法律相談を通じて、前記顧客が選択した一人の弁護士を最終的に選別する弁護士選別部と、
前記弁護士選別部で選別された前記弁護士との前記法律相談の情報を法律相談情報DBに格納する法律相談処理部と、
事件に関連資料を裁判所DBなどの外部機関サーバから収集してデータDBに保存し、必要に応じて前記弁護士端末に提供する資料収集部を含んで構成されていることを特徴とする弁護士マッチングサーバ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記演算部は、入力された前記法律相談の情報に基づいてキーワードを分類し、分類されたキーワードの解釈で定義された相談情報に対応する事件を既登録された一つ以上法律分野に分類することを特徴とする弁護士マッチングサーバ。
【請求項5】
請求項3において、
前記選別された弁護士の弁護士端末に前記法律相談の情報とこれに対応する前記証拠資料を提供して確認するように促し、前記選別された弁護士の前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人以上の弁護士を再選別する再選別部と、前記再選別部で再選別された弁護士と前記顧客との法律相談を介して前記顧客が選択した一人の弁護士を最終選別する依頼選別部を含む構成とされていることを特徴とする弁護士マッチングサーバ。
【請求項6】
請求項5において、
前記依頼選別部により再選別された弁護士と前記顧客との法律相談の際、前記弁護士マッチングサーバを介して前記顧客端末と前記再選別された弁護士に対応する前記弁護士端末との間でメッセージを送受信できるようにされていることを特徴とする弁護士マッチングサーバ。
【請求項7】
会員登録された複数の顧客の会員情報を会員情報DBに格納して管理する顧客管理部と、会員登録された複数の弁護士を法分野別に分類して会員情報DBに格納して管理する弁護士管理部と、を備える弁護士マッチングサーバを用いた弁護士マッチングサービスの提供方法であって、
顧客端末にインストールされているアプリを利用して、法律相談の情報を入力するステップと、
弁護士マッチングサーバの演算部が入力された前記法律相談の入力情報から、当該法律相談の対応する事件を既登録された1つ以上の法律分野に分類するステップと、
前記演算部が前記法律分野に基づいて、前記弁護士管理部から分類された法律分野に既登録された複数の弁護士のうちの少なくとも一人以上を選別し、選別した弁護士の弁護士端末に前記法律相談の情報を送信して、前記法律相談の情報に基づいて前記選別された弁護士の事件受任意思の情報を前記弁護士端末から受け付けたことに基づいて少なくとも一人以上の弁護士を再選別するステップと、
弁護士マッチングサーバの法律相談処理部を介して前記顧客端末と前記再選別された弁護士の弁護士端末を利用してメッセージをやりとりすることができるステップとを含み、
前記演算部が再選別された中から単一の弁護士を選択した情報を前記顧客端末から受け付けたことに基づいて、前記顧客の会員情報を当該単一の弁護士の会員情報にマッチングさせることを特徴とする弁護士マッチングサービスの提供方法。
【請求項8】
会員登録された複数の顧客の会員情報を会員情報DBに格納して管理する顧客管理部と、会員登録された複数の弁護士を法分野別に分類して会員情報DBに格納して管理する弁護士管理部と、を備える弁護士マッチングサーバを用いた弁護士マッチングサービスの提供方法であって、
(A)顧客端末にインストールされているアプリを利用して、法律相談の情報と前記法律相談の情報に対応する証拠資料が一緒に入力されると、入力部を通じて証拠資料DBに格納するステップと、
(B)弁護士マッチングサーバの演算部が事件分配部を通じて入力された前記法律相談の入力情報から、当該法律相談の対応する事件を既登録された1つ以上の法律分野に分類するステップと、
(C)前記演算部が弁護士選別部により上記分類された法律分野に既登録された複数の弁護士のうちの少なくとも一人以上を選別し、選別した弁護士の弁護士端末に前記法律相談の情報を送信して、前記法律相談の情報と前記証拠資料に基づいて前記選別された弁護士の事件受任意思の情報を前記弁護士端末から受け付けることにより、少なくとも一人以上の弁護士を再選別するステップと、
(D)前記弁護士の再選別が完了したら、弁護士マッチングサーバの法律相談処理部を介して前記顧客端末と前記再選別された弁護士の弁護士端末を利用してメッセージをやりとりして、法律相談を進めて、前記演算部が既に行われた法律相談の情報を法律相談情報DBに格納するステップと、
(E)前記法律相談の進行を通じて、顧客が一人の弁護士を最終的に選択し、前記顧客端末から再選別された中から単一の弁護士を選択した情報を受け付けたことに基づいて、前記演算部が前記顧客の会員情報を当該単一の弁護士の会員情報にマッチングさせるステップを含むことを特徴とする弁護士マッチングサービスの提供方法。
【請求項9】
請求項8おいて、
前記(B)ステップは、入力された前記法律相談の情報に基づいてキーワードを分類し、分類されたキーワードの解釈で定義された相談情報に対応する事件を既登録された一つまたは複数の法律分野に分類することを特徴とする弁護士マッチングサービスの提供方法。
【請求項10】
請求項8または9において、
前記(C)ステップは、事件選別部を通じて事件分配部で分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも1つを担当する弁護士を選別するステップと、
再選別部により選別された弁護士端末に前記法律相談の情報とこれに対応する前記証拠資料を提供して確認するように促し、前記選別された弁護士の前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人以上の弁護士を再選別するステップを含むことを特徴とする弁護士マッチングサービスの提供方法。
【請求項11】
請求項8ないし10のいずれかにおいて、
弁護士マッチングサーバの前記演算部は、前記マッチングされた弁護士の前記弁護士端末から外部のデータを要求された場合には、データ収部を介して事件情報に対応する事件の関連資料を外部機関サーバから収集して資料DBに格納するとともに前記弁護士の前記弁護士端末に提供することを特徴とする弁護士マッチングサービスの提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁護士マッチングサーバ
および弁護士マッチングサービスの提供方
法に関するもので、特に顧客が法律相談とこれに対応する証拠資料を一緒にアップロードして法律相談のための弁護士の理解を効果的に助けることができるようにして、事件の受任意思がある選ばれた弁護士を顧客に提供できるようにするものである。
【背景技術】
【0002】
法律の専門家ではない人が、一般に法律的に問題が生じた場合は、本人自ら問題を解決することは難しい。したがって、弁護士などの法律の専門家以下、弁護士を選任し、事件を進めることが望ましいが、数多くの弁護士の中から事件に適した弁護士を選任するのは容易なことではない。
【0003】
そして、社会が複雑多様化するに伴い、弁護士が担当する業務自体が民事訴訟事件、刑事事件、争訟事件、非訟事件などで多様に存在し、弁護士もそれぞれの事件も多くの分野で分かれており、法律などにおいて弁護士の助けが必要な場合でも、顧客にとって必要とする弁護士を探すのは難しいという問題がある。
【0004】
特に法律サービスにおいて、顧客自身が置かれた状況に適した弁護士を探したり、弁護士の立場からもオンライン上で自分の専門分野をアピール・プロモーションする機会を多く持っていないのが現状である。
【0005】
これはほとんどの人は、周囲の人脈を通じ、または居住地の近くの法律事務所を直接訪問して、弁護士を選任していたので、その弁護士の事前情報が不足しているにもかかわらず、事件の緊急性や弁護士情報の不足で不適切な弁護士を選択してしまう場合があった。
【0006】
このような問題点を解決するために、近年、インターネットを利用して、事前に情報を調べて、弁護士を選任する場合が多くなり、いくつかの業者は、分野別専門弁護士を割り当てるインターネット上の法律相談サービスを提供している。しかし、これらの業者は、単に弁護士の紹介にとどまるなど、顧客が依頼する訴訟等の事件にマッチする適切な弁護士の情報を提供していないのが現状である。
【0007】
また、上記のような法律相談サービスは、事件受任意思がない弁護士に法律相談が依頼されることもあり、その場合当該弁護士が法律相談に消極的に臨むことがある。
【0008】
また、上記のような法律相談サービスは、顧客が依頼する内容がどの程度の重要な出来事であることを把握しにくいため、適切な法律相談が行われるならばよいが、そうでなければ問題もある。したがって、本人が置かれた状況に応じた適切な弁護士を選任するには限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10-2013-0037051号(公開日2013.04.15)
【特許文献2】韓国公開特許公報第10-2000-0059211号(公開日2000.10.05)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、弁護士は自分の専門分野を一般に便利な方法で広報し、顧客は自分が依頼する法律相談の情報や訴訟情報と適切な弁護士情報の提供を受けることができるようするための弁護士マッチングサーバ及び弁護士マッチングサービスの提供方法を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的は、顧客が法律相談と一緒に法律相談の情報に対応する証拠資料を一緒にアップロードして法律相談のための弁護士の理解を効果的に助けることができるようにして、訴訟等の受任意思がある選ばれた弁護士を顧客に提供できるようにする弁護士マッチングサービス提供装置及び方法を提供することにある。
【0012】
本発明のまた他の目的は、以上で言及した目的に制限されず、以下の記載から当業者に明確に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記のような目的を達成するための本発明に係る弁護士マッチングサーバは、
会員登録された複数の顧客の会員情報を会員情報DBに格納して管理する顧客管理部と、会員登録された複数の弁護士を法分野別に分類して会員情報DBに格納して管理する弁護士管理部と、を備える弁護士マッチングサーバであって、
弁護士マッチングサーバの演算部は、
顧客端末から入力される法律相談の情報を受信し、受信された前記法律相談の
入力情報
から、当該法律相談の対応する事件を
既登録された1つ以上の法律分野に分類
する機能と、
前記弁護士管理部から、該分類された法律分野を担当可能な既登録された複数の弁護士の少なくとも一人以上を前記事件の弁護士として選別
する機能と、
前記選別する機能によって選別された弁護士の弁護士端末に前記法律相談の情報を送信して、前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人の弁護士を再選別する機能と、
前記顧客端末と前記再選別された弁護士の弁護士端末を利用してメッセージをやりとりすることができる機能と、
前記再選別された弁護士から、単一の弁護士を選択した情報を前記顧客端末から受け付けたことに基づいて当該単一の弁護士の会員情報を顧客の会員情報とマッチングさせる機能とを有することを特徴としている。
【0015】
また、
前記演算部は、顧客端末から入力される法律相談の情報とこれに対応する証拠資料を受信して、証拠資料DBに保存
することを特徴としている。
【0016】
好ましくは、前記証拠資料は、前記弁護士の理解を支援する資料として、写真、映像及び音声ファイルのいずれかを含むことを特徴としている。
【0017】
好ましくは、前記弁護士マッチングサーバは、前記顧客端末にインストールされたアプリから前記法律相談の情報と前記証拠資料を受信し証拠資料DBに格納する入力部と、
前記受信された前記法律相談の情報に基づいて、これに対応する事件別法の分野の1つ以上の法律分野に前記事件を分類する事件分配部と、
前記事件分配部で分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも一人以上を選別し、前記選別された弁護士の前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なく
とも一人の弁護士を再選別し、前記再選別された弁護士と顧客との法律相談を通じて、前記顧客が選択した一人の弁護士を最終的に選別する弁護士選別部と、
前記弁護士選別部で選別された前記弁護士との前記法律相談の情報を法律相談情報DBに格納する法律相談処理部と、
事件に関連資料を裁判所DBなどの外部機関サーバから収集してデータDBに保存し、必要に応じて前記弁護士端末に提供する資料収集部を含んで構成されていることを特徴としている。
【0018】
好ましくは、
前記演算部は、入力された前記法律相談の情報に基づいてキーワードを分類し、分類されたキーワードの解釈で定義された相談情報に対応する事件を既登録された一つ以上法律分野に分類することを特徴としている。
【0019】
好ましくは、前記弁護士選別部は、前記事件分配部で分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも1つを担当する弁護士を選別する事件選別部と、
前記事件選別部で選別された弁護士端末に前記法律相談の情報とこれに対応する前記証拠資料を提供して確認するように促し、前記選別された弁護士の前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人以上の弁護士を再選別する再選別部と、
前記再選別部で再選別された弁護士と前記顧客との法律相談を介して前記顧客が選択した一人の弁護士を最終選別する依頼選別部を含む構成とされていることを特徴としている。
【0020】
好ましくは、前記依頼選別部により再選別された弁護士と前記顧客との法律相談の際、前記弁護士マッチングサーバを介して前記顧客端末と前記再選別された弁護士に対応する前記弁護士端末との間でメッセージを送受信できるようにされていることを特徴としている。
【0021】
上記のような目的を達成するための本発明に係る弁護士マッチングサービス提供の方法は、
会員登録された複数の顧客の会員情報を会員情報DBに格納して管理する顧客管理部と、会員登録された複数の弁護士を法分野別に分類して会員情報DBに格納して管理する弁護士管理部と、を備える弁護士マッチングサーバを用いた弁護士マッチングサービスの提供方法であって、
顧客端末にインストールされているアプリを利用して、法律相談の情報を入力するステップと、
弁護士マッチングサーバの演算部が入力された前記法律相談の
入力情報
から、当該法律相談の対応する事件を
既登録された1つ以上の法律分野に分類するステップと、
前記演算部が前記法律分野に基づいて、
前記弁護士管理部から分類された法律分野に既登録された複数の弁護士のうちの少なくとも一人以上を選別し、
選別した弁護士の弁護士端末に前記法律相談の情報を送信して、前記法律相談の情報に基づいて前記選別された弁護士の事件受任意思
の情報を前記弁護士端末から受け付けたことに基づいて少なくとも一人以上の弁護士を再選別するステップと
、
弁護士マッチングサーバの法律相談処理部を介して前記顧客端末と前記再選別された弁護士の弁護士端末を利用してメッセージをやりとりすることができるステップとを含み、
前記演算部が再選別された中から単一の弁護士を選択した情報を前記顧客端末から受け付けたことに基づいて、前記顧客
の会員情報を
当該単一の弁護士
の会員情報にマッチングさせることを特徴としている。
【0022】
また、
会員登録された複数の顧客の会員情報を会員情報DBに格納して管理する顧客管理部と、会員登録された複数の弁護士を法分野別に分類して会員情報DBに格納して管理する弁護士管理部と、を備える弁護士マッチングサーバを用いた弁護士マッチングサービスの提供方法であって、
(A)顧客端末にインストールされているアプリを利用して、法律相談
の情報と前記法律相談の情報に対応する証拠資料が一緒に入力されると、入力部を通じて証拠資料DBに格納するステップと、
(B)
弁護士マッチングサーバの演算部が事件分配部を通じて入力された前記法律相談の
入力情報
から、当該法律相談の対応する事件を
既登録された1つ以上の法律分野に分類するステップと、
(C)
前記演算部が弁護士選別部により上記分類された法律分野に既登録された複数の弁護士のうちの少なくとも一人以上を選別し、
選別した弁護士の弁護士端末に前記法律相談の情報を送信して、前記法律相談の情報と前記証拠資料に基づいて前記選別された弁護士の事件受任意思の情報を
前記弁護士端末から受け付けることにより、少なくとも一人以上の弁護士を再選別するステップと、
(D)前記弁護士の再選別が完了したら、
弁護士マッチングサーバの法律相談処理部を介して
前記顧客端末と
前記再選別された弁護士の弁護士端末を利用してメッセージをやりとりして、法律相談を進めて、
前記演算部が既に行われた法律相談の情報を法律相談情報DBに格納するステップと、
(E)前記法律相談の進行を通じて、顧客が一人の弁護士を最終的に選択し、
前記顧客端末から再選別された中から単一の弁護士を選択した情報を受け付けたことに基づいて、前記演算部が前記顧客
の会員情報を
当該単一の弁護士
の会員情報にマッチングさせるステップを含むことを特徴としている。
【0023】
好ましくは、前記(B)ステップは、入力された前記法律相談の情報に基づいてキーワードを分類し、分類されたキーワードの解釈で定義された相談情報に対応する事件を既登録された一つまたは複数の法律分野に分類することを特徴としている。
【0024】
好ましくは、前記(C)ステップは、事件選別部を通じて事件分配部で分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも1つを担当する弁護士を選別するステップと、
再選別部により選別された弁護士端末に前記法律相談の情報とこれに対応する前記証拠資料を提供して確認するように促し、前記選別された弁護士の前記弁護士端末から事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人以上の弁護士を再選別するステップを含
むことを特徴としている。
【0026】
好ましくは、
弁護士マッチングサーバの前記演算部は、前記マッチングされた弁護士
の前記弁護士端末から外部のデータを要求
された場合には、データ収部を介して事件情報に対応する事件の関連資料を外部機関サーバから収集して資料DBに格納するとともに前記弁護士
の前記弁護士端末に提供することを特徴としている。
【発明の効果】
【0029】
以上で説明したような本発明に係る弁護士マッチングサーバ
および弁護士マッチングサービスの提供方
法は、次のような効果がある。
【0030】
まず、顧客が法律相談と一緒に法律相談の情報に対応する証拠資料を一緒にアップロードすることにより、重要な事件かどうかの把握が可能で、より具体的で効果的な法律相談が可能になる効果がある。
【0031】
第二に、証拠資料を介して事件の把握を行うことができ、事件に適切な弁護士を選別して顧客に提供することができ、本人が置かれた状況に応じた適切な弁護士を選任することができる効果がある。
【0032】
第三に、弁護士は自分に適した事件の内容だけを選別して、顧客に積極的な法的助言を提供することができ、自分に適していない法律相談を行って、消極的となりがちな法律相談による時間的浪費を解消することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の実施例に係る弁護士マッチングサービス提供装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1の弁護士マッチングサーバの構成を詳細に示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施例に係る弁護士マッチングサービスの提供方法を説明するためのフローチャートである。
【
図4】
図3のS300のステップをより詳細に説明するためのフローチャートである。
【
図5】本発明の実施例に係るモバイルアプリを使用して、弁護士マッチングサービス提供過程を示した構成図である。
【実施例】
【0034】
本発明の他の目的、特徴および利点は、添付した図面を参照し実施例の説明により明らかになる。
【0035】
本発明に係る弁護士マッチングサーバ
および弁護士マッチングサービスの提供方
法の好ましい実施例について添付した図面を参照して説明すると、次の通りである。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現されることができ、単に本実施例は、本発明の開示を完全にし、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に教えるために提供されているものである。したがって、本明細書に記載された実施例と図面に図示された構成は、本発明の最も望ましい一実施例に過ぎないだけで、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないと、本出願の時点において、これらの代替することができる様々な均等物への変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0036】
図1は、本発明の実施例に係る弁護士マッチングサービス提供装置の構成を示すブロック図である。
【0037】
図1に図示しているように、弁護士マッチングサービス提供装置は、モバイルアプリを利用して、法律相談の情報とこれに対応する証拠資料を一緒にアップロードする顧客端末100と、弁護士の弁護士端末200と、顧客端末100から入力された法律相談の情報と証拠資料を受信して証拠資料DB302(
図2)に保存し、前記受信された法律相談の情報に基づいて、これに対応する事件を1つ以上の法律分野に分類し、既登録された複数の弁護士のうち少なくとも1人以上を事件の弁護士として選別し、さらに少なくとも一人の事件受任意思のある弁護士を再選別し、少なくとも一人の弁護士を顧客とマッチングさせる弁護士マッチングサーバ300とで構成されている。
【0038】
ここで、証拠資料は、弁護士の理解を支援する資料として、写真、映像、音声ファイルなどを含んでいる。
【0039】
一方、外部機関サーバ400は、いずれかのサーバで特定されるものではないし、裁判所サーバまたは特許庁サーバなどを含むことができる。外部機関サーバ400は、弁護士マッチングサーバ300からデータの要求を受信することができて、要求された資料を弁護士マッチングサーバ300に提供することができる。たとえば、その事件が裁判所に係属中の事件の場合、裁判所サーバは弁護士マッチングサーバ300から、裁判所名、事件番号、当事者の情報が含まれている裁判所資料要求を受信することができ、その裁判所名、事件番号、当事者の情報を利用して、要求された裁判所資料を弁護士マッチングサーバ300に転送することができる。
【0040】
弁護士マッチングサーバ300は、
図2で図示しているように、顧客端末100にインストールされたモバイルアプリから法律相談の情報とこれに対応する証拠資料を受信し、証拠資料を証拠資料DB302に格納する入力部301と、会員登録された複数の顧客の会員情報を会員情報DB305に格納して管理する顧客管理部303と、会員登録された複数の弁護士を法分野別に分類して会員情報DB305に格納して管理する弁護士管理部304と、受信された法律相談の情報に基づいて、事件を1つ以上の法律分野に分類する事件分配部306と、当該事件について事件分配部306で分類された法律分野において一致する既登録された複数の弁護士のうち少なくとも一人以上を選別して該弁護士の弁護士端末200に該事件の法律相談の情報と証拠資料を送り、弁護士端末200から事件受任意思の情報を受け付けた少なくとも一人以上の弁護士を再選別し、再選別された弁護士と顧客との法律相談を介して顧客が選択した一つの弁護士を最終選別する弁護士選別部307と、弁護士選別部307で選別された弁護士との法律相談の情報を法律相談情報DB309に格納する法律相談処理部308と、事件情報に対応する事件の関連資料を裁判所DBなどの外部機関サーバ400から収集し、資料DB311に保存し、必要に応じて弁護士に提供する資料収集部310とで構成されている。
【0041】
ここで、顧客管理部303で管理されている会員情報は、顧客の個人情報を包括する意味で使用される。また、顧客管理部303は、法律相談をする顧客のID、評価などの情報を収集することも可能であり、法律相談の評価と相談力を分析して、顧客の評価をリセットすることができる。これらの顧客の評価は、法律相談を申請するときに、選別された弁護士を適切に割り当てるための基礎とすることができる。
【0042】
そして、弁護士管理部304で管理されている会員情報は、弁護士の個人情報、基本的な費用、所属している事務所の情報を包括する意味で使用される。また、弁護士管理部304は、法律相談に利用される弁護士ID、評価などの情報を収集することも可能であり、法律相談の評価と相談履歴を分析して、弁護士の評価をリセットすることができる。これらの弁護士の評価は、顧客をマッチングする際に適切に割り当てるための基礎とすることができる。
【0043】
また、事件分配部306で分類されている法律分野は、民事訴訟事件、刑事事件、争訟事件、非訟事件などに分類されている。なお、分類される法律分野は、これに限定されるものではなく、変更が可能である。そして、事件分配部306は、法律相談の情報に基づいてキーワードを分類し、分類されたキーワードの解釈で定義された相談情報に対応する事件を既登録された一つまたは複数の法律分野に分類することができる。ちなみに相談情報がテキスト情報である場合には、キーワードを抽出して利用することができ、コンテキスト自体を利用することもできる。また、スキャンした文書の場合、OCRでテキスト情報化することができ、音声ファイルもテキスト情報化して使用することができる。
【0044】
ここで、弁護士選別部307は、事件分配部306で分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも1人を選別する選別部307a(事件選別部)と、選別部307aにより選別された弁護士の弁護士端末200に法律相談の情報とこれに対応する証拠資料を提供し、弁護士端末200から法律顧問や訴訟等の事件受任意思の情報を受け付けることにより少なくとも一人以上の弁護士を再選別する再選別部307bと、再選別部307bで再選別された弁護士と顧客との法律相談を介して顧客が選択した一人の弁護士を最終的に選別する依頼選別部307cで構成されている。すなわち、再選別部307bでは、選別部307aにより選別された弁護士のうち、事件受任意思のある弁護士のみを選ぶ(再選別)するようになっている。また、選別された弁護士は、該弁護士の弁護士端末200に送られてきた法律相談の情報とこれに対応する証拠資料に基づいて、該事件を受任する意思があるか否のか事件受任意思を判断して、弁護士端末200から弁護士マッチングサーバ300に通信するようになっている。
【0045】
また、再選別部307bは、弁護士端末200に証拠資料を提供する際に、事件の関連資料を収集して提供することができる。関連資料を、弁護士マッチングサーバ300の内部の資料DB311から収集することもあるが、裁判所DBなどの外部機関サーバ400から収集することもできる。
【0046】
また、前記依頼選別部307cは、再選別された弁護士と顧客との法律相談の際、顧客端末100と再選別された弁護士の弁護士端末200とは、弁護士マッチングサーバ300を介してメッセージを送受信することができる。そして、相談情報の情報に基づいて再選別された少なくとも一人以上の弁護士のそれぞれに対応する弁護士端末200とメッセージをやりとりした後、顧客は、単一の弁護士を選択する。
【0047】
一方、法律相談処理部308を介して、法律相談情報DB309に保存されている法律相談の情報は、弁護士マッチングサーバ300を介して顧客端末100と弁護士端末200のメッセージを送受信するよう構成することにより、すべてのメッセージの確認が可能である。これは、顧客管理部303と弁護士管理部304で法律相談の評価と相談履歴を分析して、顧客の評価と弁護士の評価を設定するのに使用される。
【0048】
このように構成された本発明に係る弁護士マッチングサービス提供装置の動作を添付した図面を参照して、詳細に説明すると、次の通りである。
図1または
図2と同一の参照符号は、同じ機能を実行するのと同じ部材を指す。
【0049】
図3は、本発明の実施例に係る弁護士マッチングサービスの提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0050】
図3を参照して説明すれば、まず、顧客端末100にインストールされているモバイルアプリを利用して法律相談の情報とこれに対応する証拠資料が一緒に入力されると、入力部301を介して証拠資料DB302に格納する(S100)。
【0051】
続いて、事件分配部306を介して入力された法律相談の情報に基づいて、これに対応する事件を1つ以上の法律分野に分類する(S200)。
【0052】
その後、弁護士選別部307は、分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも1人以上を選別して、事件受任意思の情報を受け付けることにより、少なくとも一人以上の弁護士を再選別する(S300)。
【0053】
上記S300のステップをより詳細に説明すると、
図4で図示しているように、選別部307aは、事件分配部306で分類された法律分野別に既登録された複数の弁護士のうち少なくとも1人を選別する(S301)。
【0054】
そして再選別部307bは、選別された弁護士端末200に法律相談の情報とこれに対応する証拠資料を提供し、弁護士に確認するように促し、法律相談の情報と入力された証拠資料の確認に基づいて該選別された弁護士の弁護士端末200から事件受任意思の情報を受け付けることにより、少なくとも一人以上の弁護士を再選別する(S302)。
【0055】
このように、弁護士の再選別が完了したら(S300)、法律相談処理部308を介して顧客端末100と弁護士端末200を利用してメッセージをやりとりして、法律相談を進行することになり、このように行われた法律相談の情報を法律相談情報DB309に格納する(S400)。
【0056】
このとき、法律相談情報DB309に格納されている法律相談については、弁護士マッチングサーバ300を介して顧客端末100と弁護士端末200を利用してメッセージを送受信するよう構成されていることにより、すべてのメッセージの確認が可能であり、これは、顧客管理部303と弁護士管理部304から、法律相談の評価と相談履歴を分析し、顧客の評価と弁護士の評価を設定するために使用される。
【0057】
そして法律相談進行を通じて、顧客が一人の弁護士を最終選択すると(S500)、依頼選別部307cは、顧客によって選択された弁護士を最終弁護士としてマッチングさせる(S600)。この時、依頼選別部307cは、再選別された弁護士と顧客との法律相談の際、法律相談を行っている顧客の顧客端末100と再選別された弁護士に対応する弁護士端末200を利用して、弁護士マッチングサーバ300を介してメッセージを送受信することができ、これらの法律相談情報に基づいて、顧客は、単一の弁護士を選択することになる。
【0058】
このようにマッチングされた弁護士が必要に応じて、裁判所等の外部資料を要求する場合(S700)、資料収集部310を介して事件の関連資料を裁判所DBなどの外部機関サーバ400から収集し、当該弁護士に提供するとともに、資料DB311に格納する(S800)。
【0059】
図5は、実施例によるモバイルアプリを使用して、弁護士マッチングサービス提供過程を示した構成図で、
図5で図示しているように、顧客が自分の顧客端末100にインストールされているモバイルアプリを介して法律相談と法律相談に対応するに証拠資料を一緒にアップロードすると、弁護士は自分の弁護士端末200にインストールされているモバイルアプリを使用して証拠資料を確認し、訴訟情報等の事件の把握をより正確に行うことができる。
【0060】
これにより、弁護士マッチングサーバ300は、事件に適した弁護士を選別して顧客に提供することができ、弁護士は自分に適した事件訴訟件の情報だけを選別して、顧客に積極的な法律相談及び訴訟サービスを提供できるようになる。
【0061】
上記実施例では、法律相談の情報とこれに対応する証拠資料によって弁護士を選別するようにしているが、法律相談の情報によって弁護士を選別するようにしてもよい。
また、弁護士の事件受任意思を弁護士端末によって受け付けるようにしているが、弁護士マッチングサーバ300に予め弁護士の担当可能な法律分野に加えて事件受任意思を登録しておくようにしてもよい。この場合には、弁護士マッチングサーバ300自身が弁護士の事件受任意思の有無を判断できる。
【0062】
上記で説明した本発明の技術的思想は、好ましい実施例では、具体的に記述されたが、上記した実施例は、その説明のためのものであり、その制限のためのものではないことに注意しなければならない。また、本発明の技術的分野の通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想の範囲内で多様な実施例が可能であることを理解することができることがある。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定められなければならない。