(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かを結論付けるシステムであって、前記システムが少なくとも1つのプロセッサを備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
電子素子の製造に関するデータを受信し、
前記素子を含むエンドユーザデバイスについての実機データを受信し、
前記素子のうちの少なくとも2つの個体群を識別するために、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析することであって、前記少なくとも2つの個体群のうちの第1個体群の製造は1以上の製造条件の集合に対応するが、前記少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群の製造は前記集合に対応しない、解析し、
前記第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと前記第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析し、
統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付け、又は、統計的有意差がないと特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けるように構成される、システム。
前記集合を特定するために、オペレータによって入力される少なくとも1つの基準を提供するように構成されたクライアントをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記実機エンドユーザデバイスについてのデータのためのクエリを生成して送信するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
少なくとも、1以上の素子メーカの製造設備からの、又は、少なくとも、前記1以上の素子メーカの1以上の製造実行データベースからの、又は、少なくとも、前記1以上の素子メーカの1以上の工場情報システムからの、前記素子のうちの1以上の製造に関するデータを収集するように構成された少なくとも1つのコレクタをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
前記第1及び第2個体群の各々について、前記個体群に含まれる素子は2以上の素子の群にグループ化され、前記集合は、各々1以上の製造条件の少なくとも2つの部分集合の組み合わせであり、前記部分集合の各々1つは、前記第1個体群に含まれる前記群のうちの少なくとも1つの製造に対応するが、前記部分集合のうちの少なくとも1つは、前記第2個体群に含まれるいずれかの群の製造に対応しない、請求項1に記載のシステム。
前記第1個体群に含まれる前記素子のうちの少なくともいくつか及び前記第2個体群に含まれる前記素子のうちの少なくともいくつかは、エンドユーザデバイスにおいて同様の使用を有する、請求項1に記載のシステム。
クライアントをさらに備え、前記クライアントは、オペレータから、前記相関が偽であると特定されたことを示す入力を受信し、前記少なくとも1つのプロセッサに、前記相関が偽であると特定されたことの表示を提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。
実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かの結論を可能にするシステムであって、前記システムは少なくとも1つのプロセッサを備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
1以上の製造条件の集合に関する少なくとも1つの解析仕様を含む少なくとも1つの基準を1以上のオペレータから受信し、
少なくとも1つの他のプロセッサに前記少なくとも1つの基準を提供するように構成され、それによって、前記少なくとも1つの他のプロセッサが、
電子素子の製造に関する、受信したデータ又は受信したデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを、前記電子素子のうちの少なくとも2つの個体群を識別するために、解析することであって、前記少なくとも2つの個体群のうちの第1個体群の製造は前記集合に対応するが、前記少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群の製造は前記集合に対応しない、解析し、
前記第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと前記第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、前記素子を含むエンドユーザデバイスについての受信した実機データ、又は、受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析し、
統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付け、又は、統計的有意差がないと特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けることを可能にする、システム。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記相関が偽であると特定されたことを示す入力を前記1以上のオペレータから受信し、前記相関が偽であると特定されたことの表示を前記少なくとも1つの他のプロセッサに提供するようにさらに構成される、請求項21に記載のシステム。
前記1以上のオペレータのうちの少なくとも1つはエンドユーザデバイスのメーカと提携しており、前記少なくとも1つのオペレータによって使用される前記少なくとも1つのプロセッサのうちの1以上は、
素子製造に関するデータについてのリクエストを提供し、
応答時、前記メーカによって製造されたエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータを取得するが、前記メーカによって製造されたエンドユーザデバイスに含まれない素子の製造に関する受信したデータを取得しないようにさらに構成される、請求項21に記載のシステム。
実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かの結論を可能にするシステムであって、前記システムは少なくとも1つのプロセッサを備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
少なくとも、1以上の素子メーカの製造設備から、又は、少なくとも、前記1以上の素子メーカの1以上の製造実行データベースから、又は、少なくとも、前記1以上の素子メーカの1以上の工場情報システムから、電子素子の製造に関するデータを収集し、
少なくとも1つの他のプロセッサに、電子素子の製造に関する前記データを提供するように構成され、それによって、前記少なくとも1つの他のプロセッサに、
前記素子のうちの少なくとも2つの個体群を識別するために、前記電子素子の製造に関する、提供されたデータ又は提供されたデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析することであって、前記少なくとも2つの個体群のうちの第1個体群の製造は1以上の製造条件の集合に対応するが、前記少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群の製造は前記集合に対応しない、解析し、
前記第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと前記第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、前記素子を含むエンドユーザデバイスについての受信した実機データ、又は、受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析し、
統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付け、又は、統計的有意差がないと特定された場合に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けることを可能にする、システム。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの他のプロセッサに、製造に関する前記データを提供する前に、製造に関する前記データを集約するようにさらに構成される、請求項26に記載のシステム。
エンドユーザデバイスに含まれる少なくとも1つの素子の少なくとも1つの識別子に関連するエンドユーザデバイスの少なくとも1つの識別子を含む、又は、第1素子に含まれる少なくとも1つの他の素子の少なくとも1つの識別子に関連する第1素子の少なくとも1つの識別子を含む、識別子データを受信するステップと、
前記受信した識別子データが記憶のために準備される必要がある場合、前記受信した識別子データを記憶のために準備するステップと、
前記識別子データの間の少なくとも関連を記憶するステップと、をさらに含む、請求項28に記載の方法。
前記エンドユーザデバイスのうちの1以上の各々について、前記エンドユーザデバイスについて受信した実機データを、前記エンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータにリンクさせるステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
前記解析するステップのうちの少なくとも1つは、リンクさせられたデータを使用する、又は、前記解析するステップのうちの少なくとも1つは、前記リンクさせるステップの前に実行される、請求項32に記載の方法。
少なくとも1つの他の素子を含む少なくとも1つの素子について、前記素子の製造に関する受信したデータを、前記少なくとも1つの他の素子の製造に関する受信したデータにリンクさせるステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
同一の実機エンドユーザデバイスについて経時的に受信された実機データについて繰り返すステップと、統計的有意差があるか否かの特定を保持し続けるかを特定するステップと、をさらに含む、請求項28に記載の方法。
1以上の製造条件の各々の少なくとも1つの他の集合について繰り返すステップであって、前記少なくとも1つの他の集合のいずれもが、前記集合及び前記少なくとも1つの他の集合のうちのいずれか他のものと完全に同一の1以上の製造条件を含まない、繰り返すステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かを結論付けるために、その中に具現化されたコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するコンピュータ使用可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、
コンピュータに、電子素子の製造に関するデータを受信させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと、
コンピュータに、前記素子を含むエンドユーザデバイスから実機データを受信させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと、
コンピュータに、前記素子のうちで少なくとも2つの個体群を識別するために、電子素子の製造に関する、受信したデータ又は受信したデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析させることであって、前記少なくとも2つの個体群のうちの第1個体群の製造は1以上の製造条件の集合に対応するが、前記少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群の製造は前記集合に対応しない、解析させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと、
コンピュータに、前記第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと前記第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと、
コンピュータに、統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付けさせる、又は、統計的有意差がないと特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けさせるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと、を備えるコンピュータプログラム製品。
実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かの結論を可能にするために、その中に具現化されたコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するコンピュータ使用可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、
コンピュータに、1以上の製造条件の集合に関する少なくとも1つの解析仕様を含む少なくとも1つの基準を1以上のオペレータから受信させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと、
コンピュータに、前記少なくとも1つの基準を提供させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードであって、それによって、
電子素子の製造に関する、受信したデータ又は受信したデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを、前記電子素子のうちの少なくとも2つの個体群を識別するために、解析することであって、前記少なくとも2つの個体群のうちの第1個体群の製造は前記集合に対応するが、前記少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群の製造は前記集合に対応しない、解析することと、
前記第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと前記第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、前記素子を含むエンドユーザデバイスについての受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析することと、
統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付け、又は、統計的有意差がないと特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けることと、を可能にする、コンピュータプログラム製品。
実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かの結論を可能にするために、その中に具現化されたコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するコンピュータ使用可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品は、
コンピュータに、少なくとも、1以上の素子メーカの製造設備から、又は、少なくとも、前記1以上の素子メーカの1以上の製造実行データベースから、又は、少なくとも、前記1以上の素子メーカの1以上の工場情報システムから、電子素子の製造に関するデータを収集させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードと、
コンピュータに、電子素子の製造に関する前記データを提供させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードであって、それによって、
前記素子のうちの少なくとも2つの個体群を識別するために、前記電子素子の製造に関する、提供されたデータ又は提供されたデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析することであって、前記少なくとも2つの個体群のうちの第1個体群の製造は1以上の製造条件の集合に対応するが、前記少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群の製造は前記集合に対応しない、解析することと、
前記第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと前記第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、前記素子を含むエンドユーザデバイスについて受信された受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析することと、
統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付け、又は、統計的有意差がないと特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けることと、を可能にする、コンピュータプログラム製品。
【発明を実施するための形態】
【0054】
[0062] デバイス性能における問題の影響を最小限に抑える方法を採用することが、エンドユーザデバイスメーカ並びにデバイスに含まれる電子モジュール及び部品のメーカの両方の最大の関心事であり得る。現在の主題のある実施形態は、電子素子(電子モジュール及び/又は電子部品を含む)の製造からのデータ、及び、それらの素子を含むエンドユーザのデバイスについての実機データを解析するための系統的なアプローチを提示する。
【0055】
[0063] ある実施形態では、電子機器の製造プロセスで疑われる又は実際に識別された問題は、それらの問題が、実機のエンドユーザデバイスによって生成されたデータ内に提示される応答に実際に影響を及ぼしたかどうかを特定するために使用されてもよい。追加的に又は代替的に、そうした問題は、上流の電子モジュール及び部品の製造の問題を監視して示すための手段として、偶発的なエンドユーザフィールドの欠陥及び返品されたマテリアルを当てにすることとは対照的に、実機のエンドユーザデバイスによって生成されたデータ内に示される潜在的に関連する応答の範囲を予測及び/又は詳しく説明するためにある実施形態において使用されてもよい。いずれにしても、(1以上の製造条件の集合において表されるような)製造プロセスにおける問題が実機性能に相関し得るか否かの結論があり得る。
図1を参照すると、ここに開示される主題のある実施形態に係るNANDフラッシュメーカの一例を示している。この例のNANDフラッシュメーカは、設備の監視された部品における短い逸脱を経験し、未知の最終消費者の信頼性の危険を有するWIPの300個のウエハセグメントを生じさせる。この例では、製造される部品(NANDフラッシュ)は、例えば3つの異なるデバイスメーカを包含する数千台の携帯電話、ソリッドステートドライブ(ラップトップ/サーバ)及び乗用車等に最終的に投入され得る。それらの用途(携帯電話、ソリッドステートドライブ、乗用車等)の各々は、信頼性の見地から、他とは異なるリスクプロファイルを有する場合があり、また、各々は、製造の逸脱の下で製造されるマテリアルに様々に反応する場合がある。問題の根本原因は既に対処されたかもしれないが、デバイスメーカに課題に対する警告を出すため、また、将来のそうした逸脱を良好に認識して抑制しやすくするために部品製造における手順を改善するため、品質又は信頼性の問題の証拠があるか否かを確立するために、NANDフラッシュメーカは、エンドユーザデバイスの実機性能に関するデータを有することによって利益を得ている。そうした実施形態に関するさらなる詳細については以下を参照されたい。
【0056】
[0064] 追加的に又は代替的に、ある実施形態では、実機エンドユーザデバイスデータにおいて検知された性能差が1以上の製造セグメントに相関され得る(本願明細書において、製造セグメントは1以上の製造条件の集合としても参照される)。例えば、既知の/認識済みの部品の逸脱はないが、エンドユーザデバイスの性能の問題(例えば、信頼性の問題)が明らかにされた場合、部品のメーカ又は別の団体は、識別された問題のあるデバイス性能に対して、疑われる部品を処理したかもしれないラインの一部の間に相関があるか否かを結論付けるために、製造部品を含む欠陥のあるデバイスからの実機データ、及び、下の部品の製造データを使用してもよい。そうした実施形態に関するさらなる詳細について以下を参照されたい。
【0057】
[0065] 追加的に又は代替的に、ある実施形態において、関係を特定するために、実機データと製造データとの間でデータ相関が実行されてもよい。当該関係と参照関係との間の比較に応じて、実機データ及び/又は製造データに不一致があるかどうかが結論付けられてもよい。そうした実施形態に関するさらなる詳細については以下を参照されたい。
【0058】
[0066] ここでの説明において、主題の十分な理解を提供するために多数の特定の詳細を説明する。しかしながら、当業者であれば、主題のある例がそれらの特定の詳細なしで実施されてもよいことを理解するであろう。他の例では、周知の特徴、構造、特性、段階、アクション、プロセス、機能、機能性、手順、方法、ボックス、団体及び/又はシステムについては、主題を妨げないように詳細に説明しない。用語「通常は必要でないが」、「必ずしもそうでない」、「等」、「例えば」、「あり得る」、「潜在的に」、「可能である」、「可能である」、「もっともらしい」、「任意選択的に」、「例えば(say)」、「例えば(for example)」、「例えば(for instance)」、「一例」、「1つの例」、「図示した例」、「例示の例」、「ある例」、「別の例」、「他の例」、「様々な例」、「複数の例」、「ある実施形態」、「それらの実施形態のいくつか」、「他の実施形態」、「多くの実施形態」、「一実施形態」、「例示の実施形態」、「別の実施形態」、「ある他の実施形態」、「例示した実施形態」、「複数の実施形態」、「複数の例」、「別の例」、「他の例」、「ある場合」、「いくつかの場合」、「別の場合」、「他の場合」、「複数の場合」又はそれらの変形の用語の使用は、特別に説明した特徴、構造、特性、段階、アクション、プロセス、機能、機能性、手順、方法、ボックス、団体又はシステムが、主題の少なくとも1つの例に含まれるが、必ずしもすべての例には含まれないことを意味している。同一の用語の出現が必ずしも同一の例を参照するわけではない。
【0059】
[0067] 用語「示した例」、「例示の実施形態」又はその変形は、図面の1以上に読み手の注意を向けるために使用されてもよいが、任意の他に対する任意の例の方を好むものとして解釈されるべきではない。
【0060】
[0068] 例えば、「してもよい(may)」、「してもよい(might)」、「することができる」又はその変形等の条件言語の使用は、主題の1以上の例が、ある特徴、構造、特性、段階、アクション、プロセス、機能、機能性、手順、方法、ボックス、エンティティ及び/又はシステムを含むが、主題の1以上の他の例が必ずしも含まなくてもよいことを伝達するものとして解釈されるべきである。従って、そうした条件言語は、特別に説明した特徴、構造、特性、段階、アクション、プロセス、機能、機能性、手順、方法、ボックス、エンティティ又はシステムが主題のすべての例に必ず含まれることを示唆することを概して意図していない。
【0061】
[0069] 用語「を含む」、「を備える」及びその変形は、「を含むがそれに限定されない」の意味として解釈されるべきである。
【0062】
[0070] 用語「に基づいて」、「を基にして」及びその変形は、「少なくとも部分的に〜に基づいて」の意味として解釈されるべきである。
【0063】
[0071] 用語「非一時的」又はその変形は、一時的、伝搬する信号を排除するために使用されてもよいが、そうでなければ、アプリケーションに適した任意の揮発性又は不揮発性コンピュータメモリ技術を含むために使用されてもよい。
【0064】
[0072] 用語「デバイス」又はその変形及び「エンドユーザデバイス」又はその変形は、エンドユーザが使用するデバイス、かつ、エンドユーザデバイスの製造に先立って別個に製造された電子素子を含むデバイスを参照するために同じ意味で使用されてもよい。
【0065】
[0073] 用語「エンドユーザ」又はその変形は、デバイスが製造された後に(エンドユーザ)デバイスを使用するユーザを参照してもよい。
【0066】
[0074] 用語「素子」及び「電子素子」はここで同じ意味で使用されてもよい。電子素子は電子モジュール及び/又は電子部品を含んでもよい。用語「部品」及び「電子部品」はここで同じ意味で使用されてもよい。用語「モジュール」及び「電子モジュール」はここで同じ意味で使用されてもよい。
【0067】
[0075] 用語「素子」、「電子素子」又はその変形は、電子機器の方法又は原理によって構築された又は作動する部品及び/又はモジュールを参照してもよく、電子モジュールは、電子部品、関連の配線及び任意選択的に他のモジュールのアセンブリを含んでもよい。そうした電子素子の例は、例えば集積回路、VLSIマイクロチップ、システムオンチップ(SOC)、半導体メモリ及び/又は論理回路のアレイ、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ(FET)、サイリスタ、ダイオード、真空管等のアクティブ部品、並びに、そうしたアクティブ部品等から少なくとも部分的に構成されるモジュール等、及び/又は、例えばレジスタ、コンデンサ、インダクタ、メモリスタ、サーミスタ、熱電対、アンテナ、コイル、ヒューズ、リレー、スイッチ、導電ワイヤ及びコネクタを含むパッシブ部品、並びに、そうしたパッシブ部品から少なくとも部分的に構成されるモジュール等を含んでもよい。例えばプリント回路(PC)基板、マザーボード、ドーターボード、プラグイン、拡張カード、アセンブリ、マルチチップパッケージ(MCP)、マルチチップモジュール(MCM)、簡略化(potted)されてカプセル化されたモジュール、インターポーザ、ソケット等の様々なタイプの電子モジュール及び回路固定物内に含まれる又は統合されたアクティブ及びパッシブ素子が含まれ、例えばパッド、ボンドワイヤ、はんだボール、はんだバンプ、リード線、配線、ジャンパ線、プラグ、ピン、コネクタ、ビア、及び、必要な場所に電気的導通を提供する多種多様の他の手段のいずれか等の統合電気的接続とともに上述したそれらの素子を含む。追加的に又は代替的に、用語「素子」、「電子素子」又はその変形は、例えばレーザ、メーザ、発光ダイオード(LED)、マイクロ波クライストロン管、電気を使用する様々な光生成源、太陽電池セル、液晶ディスプレイ(LCD)、電荷結合素子(CCD)、CMOSセンサ、光コネクタ、導波管、光電子工学の分野からの様々なデバイスのいずれかを含む、そうした放射を生成し、検出し、受信し、伝送し、変換し及び制御する、任意の波長の光子放射の応用に基づく部品及び/又はモジュールを参照してもよい。追加的に又は代替的に、用語「素子」、「電子素子」又はその変形は、例えば、コンピュータハードドライブの磁気媒体等の磁性現象を利用する磁気電子工学の応用に基づく部品及び/又はモジュール、並びに、例えば磁気抵抗のランダムアクセスメモリ(MRAM)及び例えば、コンピュータハードドライブ等の読み取りヘッドに使用されるもの等の巨大磁気抵抗効果(GMR)部品などのそれらの機能における電子スピン等を利用するスピン工学の応用に基づく部品及び/又はモジュールを参照してもよい。追加的に又は代替的に、用語「素子」、「電子素子」又はその変形は、例えば電気モータ及び発電機、様々な機能を有する微小電気機械システム(MEMS)、トランスデューサ及び圧電部品、並びに、共振回路等で使用される際の水晶等の電子機械の応用に基づく部品及び/又はモジュールを参照してもよい。追加的に又は代替的に、用語「素子」、「電子素子」又はその変形は、電気車両又はハイブリッド車両に電力を提供するために使用される電池、並びに、化学電池の様々な形態を含む及び燃料電池の様々な形態を含むモバイル電子機器消費製品で使用される電池等の電気を生成する電気化学の応用に基づく部品及び/又はモジュールを参照してもよい。また、例えば様々なガスセンサ、イオン感応電界効果トランジスタ(ISFET)センサ、バイオセンサ、pHセンサ、導電センサ等の検知部品等の化学状態への電気応答を生成する応用が含まれる。
【0068】
[0076] 例えば、「受信する」、「許容する」、「可能にする」、「アクセスする」、「出力する」、「入力する」、「相関させる」、「集約する」、「グループ化する」、「代用する」、「フィードバックする」、「表す」、「レポートする」、「させる」、「解析する」、「関連付ける」、「記憶する」、「提供する」、「示す」、「送信する」、「伝送する」、「書き込む」、「読み取る」、「実行する(executing)」、「実行する(performing)」、「実装する」、「生成する」、「搬送する」、「検査する」、「解析する」、「通知する」、「チェックする」、「確立する」、「向上させる」、「記憶する」、「計算する」、「得る」、「通信する」、「要求する」、「応答する」、「回答する」、「特定する」、「決定する」、「結論付ける」、「表示する」、「使用する」、「識別する」、「予測する」、「クエリを送信する」、「準備する」、「インデックスする」、「リンクさせる」、「暗号化する」、「復号化する」、「分類する」、「構文解析する」、「組織化する」、「フォーマットする」、「再フォーマットする」、「収集する」、「繰り返す」、「定義する」、「認識する」、「確認する」及びそれらの変形等の用語の使用は、ソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアのいずれかの組み合わせのアクション及び/又はプロセスを参照する。例えば、これらの用語は、場合によっては、データを、他のデータ、例えば電子諸量である物理量として表されるデータ、及び/又は、物理的対象を表すデータに処理する及び/又は変換する少なくともいくらかのハードウェア及びデータ処理性能を各々有する1以上の電子機械のアクション及び/又はプロセスを参照することがある。これらの場合、本願明細書における教示に従ったアクション及び/又はプロセスの1以上は、各々が所望の目的のために特に構築及び従って構成された1以上のそうした電子機械によって、各々がコンピュータ読み取り可能プログラムコードによって所望の目的のために特に構成された1以上のそうした多目的の電子機械によって、及び/又は、所望の目的のいくつかのために特に構築されたある部品及びコンピュータ読み取り可能プログラムコードによって他の所望の目的のために特に構成されたある部品を各々が含む1以上のそうした電子機械によって、実行されてもよい。例えば、「コンピュータ」、「電子機械」、「機械」、「プロセッサ」、「処理ユニット」等の用語は、少なくともいくらかのハードウェア及びデータ処理能力(アナログ、デジタル又はその組み合わせであろうとなかろうと)を有するある種の電子機械をカバーするように拡張して解釈されるべきであり、そうした電子機械には、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、サーバ、ある種のプロセッサ(例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、単一の又は複数の並列分散及び/又はその他であろうとなかろうとプロセッサの任意の公知のアーキテクチャ)、少なくともいくらかのハードウェアとデータ処理能力及び/又はその任意の組み合わせとを有するその他の任意の種類の電子機械が含まれる。
【0069】
[0077] 明確化のため、別個の例に関連して説明される本願明細書で開示された、ある特徴、構造、特性、段階、アクション、プロセス、機能、機能性、手順、方法、ボックス、エンティティ及び/又はシステムが、単一の例で組み合わせて提供されてもよいことが理解されるべきである。反対に、簡略化のため、単一の例に関連して説明される本願明細書で開示された、様々な特徴、構造、特性、段階、アクション、プロセス、機能、機能性、手順、方法、ボックス、エンティティ及び/又はシステムが、別個に又は任意の適切なサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0070】
[0078]
図2は、ここで開示する主題のある実施形態に係るシステム200のブロック図である。システム200は、ここで記述して説明するような機能を実行するソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの任意の組み合わせから構成されてもよい。同様に、
図2に示すボックスのいずれかが、ここで記述して説明するような機能を実行するソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの任意の組み合わせから構成されてもよい。あるいは、システム200を構成するソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの組み合わせは、ここで説明する機能の少なくとも一部を実行するための1以上のプロセッサを含んでもよい。ここでシステムを参照する時、参照は、
図2に示す1以上のボックスを含むシステムになされてもよいことに留意されたい。例えば、システムはボックス6又はその一部のみを含んでもよく、システムは、(ボックス6又はその一部を含んでも含まなくてもよい)
図2に示す1以上のボックスを含んでもよく、システムは、
図2に示す任意選択的ではないボックスの少なくともすべてを含んでもよく、システムは、
図2に示すボックスのすべてを含んでもよく、システムは、
図2に示されないボックスを含んでも含まなくてもよい等々。システムは、単一の場所に集約されてもよく、又は、複数の場所に分散されてもよい。
【0071】
[0079] 例示の実施形態では、電子素子の典型的な集まりは、デバイスエンドユーザによって実機で使用されるデバイスの複数の例に含まれる。例示の素子は電子部品及び/又は電子モジュールを含んでもよい。上で詳述した例のリストを参照されたい。場合によっては、特定のモジュールは、単純化のために「サブモジュール」として参照され得る1以上の他のモジュールを含んでもよいが、サブモジュールもモジュールであることが理解されるべきである。通常、必ずしもそうではないが、電子部品又は電子モジュールは、エンドユーザデバイスの一部を除いてエンドユーザに販売されていなくてもよく又はエンドユーザによって使用されていなくてもよい。しかしながら、エンドユーザデバイスは、(エンドユーザがあるタスクを実行する必要がある、及び/又は、技術者が、デバイスの初期作動前にデバイスをインストール又は起動する必要があるが)製造中に追加の組み立てを受けずにエンドユーザに販売され得る又はエンドユーザによって使用され得るアイテムであってもよい。電子部品及び/又はモジュールを除いて、エンドユーザデバイスは、配線、及び/又は、非電子部品及び/又はモジュールを任意選択的に含んでもよい。
【0072】
[0080] 例示の単純化のため、デバイスの2つの集まりがあるが、代替的に1つの集まり又は3以上の集まりがあってもよいことが
図2において想定される。図面に示す例示のデバイスの2つの異なる集まりは、「デバイスA」及び「デバイスB」として単に参照される。例示の実施形態では、デバイスA及びデバイスBは、設計、形態及び/又は機能において互いに区別可能であるが、それらの構成において例示のデバイス素子の1以上を共通に有していることが意図されている。図面に示す実施形態は、2つのみの異なるタイプのデバイス及び2つの異なる素子のソースを含んでいるが、主題は、包含されるデバイス又は素子の数又はタイプに関して限定されるものではないことが理解されるべきである。
【0073】
[0081] 主題は、デバイスの集まりが互いにどのように異なり得るかについて限定するものではない。例えば、デバイスの各集まりは、異なるタイプのデバイス(例えば、異なる製品及び/又は同一の製品の異なるモデル)を表してもよく、及び/又は、異なるメーカを表してもよい。異なる製品は、例えば、高容量低衝撃破損の製品(例えば、携帯電話、セットトップボックス、タブレット/ラップトップコンピュータ等)、低容量高衝撃破損の製品(例えば、サーバ又はサーバファームのディスクドライブ、工場設備等)、ミッションクリティカル健康安全製品(例えば、航空電子工学、車又は他の自動車の電子機器制御ユニット、軍隊、医療用途等)、及び、インフラ製品(例えば、信号機、送電網コントロール等)等を含んでもよい。同一製品の異なるモデルは、同じメーカによって製造されてもされなくてもよい異なるモデルのラップトップを含んでもよい。例えば、1万台のサムソンの1つのモデルの電話に対して、異なるモデルの2万台のサムソンの電話又は異なるモデルの2万台のアップルの電話である。異なるタイプのデバイスは、完全に異なる用途及び/又は市場のためのものであり得るが、必ずしもそうでなくてもよい。
【0074】
[0082] しかしながら、上述したように、デバイスが、同一のタイプのものであって(同一の製品及び同一のモデル)、かつ、同一のメーカによって製造されたものである場合であっても、ここで開示した主題に従ってシステムから利益を得ることが可能である。
【0075】
[0083] 例示の実施形態では、部品製造工程1の各々及びモジュール製造工程2について、例示のデバイス素子の製造プロセスに関する様々なデータが参照される。この製造データは、物理的構築(「製作」)又は素子の検査に包含される製造設備によって生成されてもよく、又は、実行されている製造の履歴に関する工程情報を包含する製造実行(MES)データベースから導出されてもよい。所定のタイプの素子についての製造データは、おそらく複数の処理ステップにわたり得るので、また、様々な地理的位置で発生し得るので、図面に示す個別のボックス1及び2は、単一の地理的位置における単一の処理ステップを必ずしも示唆しないことに留意されたい。例えば、部品の製造において、ボックス1は、部品の製作、WAT構造のウエアレベルの電気パラメータ検査、ウエハ上で実行される製造ダイの電気検査(「ウエハソート」)、ウエハ組み立て(「ユニット」への製品ダイのパッケージング)、ユニットレベルのバーンイン検査、ユニットレベルの最終検査、システムレベルの検査等を含んでもよい。完成品の部品の製造におけるこれらの様々なステップは、様々な地理の様々な設備で又は同一の設備で生じてもよい。同様に、例えばモジュール製造において、ボックス2は、例えばインサーキットテスト(ICT)、自動光学検査(AOI)、X線検査(AXI)、コンフォーマルコート検査等のモジュール製造にたいてい関連するステップに加えて、部品製造について上述した、同様の製作、処理、モニタリング及び電気検査の工程を含んでもよい。これらのステップは、様々な地理の様々な設備で又は同一の設備で実行されてもよい。
【0076】
[0084] ボックス1及びボックス2からのこれらのデータは、例えば製造設備(例えば、製作設備、検査設備等)から、工場情報システムから及び/又は素子メーカの製造実行データベースから収集されてもよく(又は、言い換えれば、コンパイルされてもよく)、かつ、(例えば、収集される際に)又は局所的な集約後に送信されてもよい。テスタからのデータの収集は、例えば、検査中にソフトウェアによって実行されてもよく、及び/又は、MESデータベースからのデータの収集は、例えば、データベースからデータを抽出するためのインターフェースを提供するソフトウェアによって実行されてもよい。
【0077】
[0085] 例示の実施形態では、製造設備(例えば、製作設備、検査設備等)によって生成された、工場情報システムによって生成された、及び/又は、デバイスメーカのMESデータベースから導出されたデバイス製造データ(ボックス3)がシステム200で使用されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、デバイス製造データは使用されなくてもよい。
【0078】
[0086] 説明の簡素化のため、例示の実施形態は、デバイス製造データ3がデバイス集まりA及びBについての製造データの1以上のソースに関することを前提とする。さらに、部品製造データ1は、デバイス集まりA及びBに含まれる素子についての製造データの1以上のソースに関することを前提とする。また、モジュール製造データ2は、デバイス集まりA及びBに含まれるモジュールについての製造データの1以上のソースに関することを前提とする。ある実施形態では、製造データは、デバイス集まりA及びB以外のデバイス内の部品及び/又はモジュールに関してもよいこと、並びに/若しくは、デバイスのサブ集まりA及びBのみに含まれる部品及び/又はモジュールに関してもよいことが可能である。さらに、ある実施形態では、対象のデバイスは、集まりのうちの1つのみ、デバイスのサブ集まりA及びBのみ、及び/又は、他の集まりのデバイスであってもよいことが可能である。
【0079】
[0087] 1、2及びおそらく3の製造データ(ここでは、「製造に関するデータ」ともいう)を参照すると、取得されたデータは、
図2の例示の実施形態に示すように、任意選択的に、データソースの場所で局所的に集約され、かつ、その後にボックス6に(例えばインターネットを介して)送信されてもよい。(別個のローカルアグリゲータが、部品、モジュール及びデバイス製造データについて任意選択的に示されているが、ある実施形態では、例えば、データソースが同一の場所にある場合に送信側により近くに、及び/又は、受信側(ボックス6)により近くに、複数のアグリゲータが組み合わせられてもよい。)例えば、集約されたデータは、FTPプロトコルを使用して、HTTPウェブサービスを介して、RESTful実装を通じて若しくはデジタル通信の任意の他の標準的な又は独占的な方法を通じて、受信ボックス6に暗号化ファイルとして送信されてもよい。ある実施形態では、所定の製造データソース(例えば、ボックス1〜3のうちの1つ)は、複数の場所にまたがって分布させられてもよく、データの集約は、互いに独立してそれらの場所で発生してもよい。これらの実施形態のうちのいくつかでは、そうしたデータは、様々なデータソースから到着して、その後(例えば、1時間に1度、1日に1度等)の送信のためにキューに入れられて準備されてもよく、又は、準備後に即座に送信されてもよい。送信されたデータは、利用可能なデータソースの各々について個別に又は集約後に組み合わせて、発生してもよい。他の実施形態では、データは、送信前に集約されなくてもよいが、収集される際にデータソースから(暗号化されて又は暗号化されずに)ストリーム配信されてもよい。他の実施形態では、データは、集約されて(暗号化されて又はされずに)ストリーム配信されてもよい。
【0080】
[0088] ボックス1、2及び/又は3からのデータは、例えば1以上のコレクタ及び/又はアグリゲータによって収集及び/又は集約されてもよい。コレクタ及び/又はアグリゲータは、例えば、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。
【0081】
[0089] 主題は、製造データのタイプを限定するものではないが、読み手へのさらなる例示のために、いくつかの例をここで提供する。素子製造データは、物流データ(属性データともいう。)、物理的測定値(部品製造段階中、組み立てパッケージング中、PCボード製造中等に得られる)、製造設備によって生成される製造データ、検査データ、製造設備保守データ、監視装置データ等を含んでもよい。
【0082】
[0090] 製造データのこれらの例は、パラメータデータ、機能データ及び/又は属性データに分類されてもよい。主題は、これらの分類によって境界を規定されず、ある実施形態では、より少ない、より多い及び/又は異なる分類があってもよい。追加的に又は代替的に、特定の分類へのデータの分類は実施形態によって異なってもよい。
【0083】
[0091] 例えば、パラメータデータは、様々な物理的測定値、製造、監視、保守及び/又は検査から生じる及び/又は導出される数値データを含んでもよく、多くの場合(常にではない)、非整数として表される。主題は、パラメータデータを限定するものでないが、例示のため、いくつかの例をここで提示する。例えば、これらのデータは、数値を表す任意の形式であってもよく、若しくは、数値の範囲又は集合であってもよい。パラメータデータは、例えば、電力消費、最大クロック周波数、オンチップデジタルアナログ変換回路(DAC)回路のための較正設定、最終試験動作時間等の素子の処理又は性能のいくつかの態様を定量化してもよい。
【0084】
[0092] 例えば、機能データは、素子の機能性、構成、ステータス、分類又は非パラメータ状態のいくつかの態様を示すデータを含んでもよい。機能データは、様々な物理的測定値、製造、監視、保守及び/又は検査から生じても及び/又は導出されてもよい。主題は、機能データを限定するものではないが、例示のため、ここでいくつかの例を提示する。例えば、これらのデータは、機能性又は動作状態、構成、ステータス、分類又は非パラメータ状態を表す任意のデータ形式であってもよい。例えば、機能データは、バイナリ形式で、例えば、1=合格/機能的、0=不合格/非機能的によって表されてもよい。この例を続けると、ある実施形態では、そうした機能データは、素子の固有の最終用途機能から、例えば、メモリ素子上で実行された読み取り−書き込み−読み取りパターンの結果から、又は、CPU素子上の一連のユーザ命令の実行の結果から、生じてもよい。追加的に又は代替的に、ある実施形態では、そうした機能データは、その目的のための素子内に設計された非ユーザ機能の実行から、例えば、検査範囲の向上、検査時間の削減、若しくは、素子の状態又は挙動に関する情報の収集の実行から、生じてもよい。例えば、ビルトインセルフテスト(BIST)、プログラム可能ビルトインセルフテスト(PBIST)、メモリビルトインセルフテスト(MBIST)、パワーアップビルトインテスト(PBIT)、初期化ビルトインテスト(IBIT)、連続ビルトインテスト(CBIT)、及び/又は、パワーオンセルフテスト(POST)回路を使用して実行される検査の結果、又は、エンジニアリング読み取り回路を使用して素子の構成又はステータスを読み取ることの結果が、機能データによって表されてもよい。
【0085】
[0093] 属性データは、素子の特性等の素子の処理、又は、必ずしも測定される必要はないが固有であり得る素子の処理のいくつかの態様を示す量的データを参照してもよい。主題は、属性データを限定するものではないが、例示のためにいくつかの例をここで提示する。例えば、これらのデータは任意の形式であってもよい。属性データの例は、メーカ名、製造環境条件、使用された設計修正、使用された製造設備、使用された検査設備、使用された処理材料、工場/地理的情報、製造時間、使用された検査ソフトウェア修正、故意に又は不注意で適用された製造条件、設備保守事象/履歴、処理の流れ及び製造事象履歴、分類データ、処分データ(廃棄処分を含む)、構成データ、構築データ、製造される工場の状態、作業職員情報、使用されたプローブカード、素子が再検査されたかどうか、基板内の物理的配置に関するデータ、パッケージ又はウエハ(例えば、中心対縁部、又は、レチクル位置、ダイのx座標、y座標、PCボード上の部品のボード位置、マルチチップモジュール内の部品の位置等)、及び、処理バッチデータ(例えば、ダイ識別子、ウエハ番号、ロット番号等)等を含んでもよい。
【0086】
[0094] デバイス製造データが収集される場合、そうしたデバイス製造データは、物流データ(例えば、デバイスメーカ名、製造時間、エンドユーザ、デバイスアプリケーション情報、構成情報(例えば、ファームウェア修正)、電気素子識別子情報、使用された設計修正、使用された検査設備、製造時間、使用された検査ソフトウェア修正、設備保守がいつ実行されたか、作業職員、バッチ、処理の流れ及び条件、製造事象履歴、分類及び処分データ(廃棄処分を含む)、構築データ、デバイス内の素子の配置、デバイスが再検査されたかどうか等)、機能データ(例えば、BIST PBIT、IBIT、CBIT、POST、構造スキャン検査等を用いる)及び/又はパラメータデータを含んでもよい。
【0087】
[0095] 任意選択的に、特定の素子についての製造データ又は特定のデバイスについての製造データは、追加的に又は代替的に、それぞれ特定の素子又は特定のデバイス上にベアリングを有し得る他の素子又はデバイス上の製造データを含んでもよい。例えば、他の素子又はデバイスが廃棄された場合、このことは、たとえ特定の素子又は特定のデバイスが廃棄されなかった場合であっても、特定の素子又は特定のデバイス上に悪い影響を与え得る。ある実施形態では、廃棄された素子は、廃棄されなかった特定の素子又は特定のデバイスと、製造プロセスにおけるいくらかの共通性、又は、それらの構築における共通性を共有してもよく、共通性は例えば、ウエハ又はロットソースにおける共通性、プロセスの時間における共通性、製造及び/又は検査のために使用された処理設備における共通性、製造及び/又は使用された検査レシピにおける共通性、製造の測定結果における共通性等を含む。ある実施形態では、共通の要因の組み合わせは特定の素子又はデバイス上にベアリングを有し得ることであり、例えば、製造プロセスが既知の製造品質の課題を有していた時の期間中に多くのダイが廃棄されたウエハで製造された素子が問題であり得る一方で、同じ期間中にダイを廃棄せずにウエハで製造されたものは問題ではない。従って、廃棄についてのデータは、特定の素子又は特定のデバイスについての製造データに任意選択的に含まれてもよい。別の例では、検査中のサンプリングによって、特定の素子又は特定のデバイスについての実際の検査結果がなくてもよいが、別の素子又はデバイスのサンプリングされた検査結果が有用であり得る。従って、サンプリングされた検査結果は、特定の素子又は特定のデバイスについての製造データに含まれてもよい。別の例では、歩留まりデータは、特定の素子又は特定のデバイスを必ずしも含む必要はないが(例えば、廃棄された素子又はデバイスのみを含む)、いずれにしても、特定の素子又は特定のデバイスに関連し得るので、任意選択的に、特定の素子又は特定のデバイスについての製造データに含まれてもよい。
【0088】
[0096] ある実施形態では、所定の製造データ点が、1以上の製造条件の特定の集合にトレース可能である必要がある場合がある。そうした素子を含むデバイスのエンドユーザによって実機で生成されたデバイス素子の相対データのうちの製造データを解析するために、トレーサビリティが所望され得る。例えば、ウエハソート中に生成されたパラメータ検査測定値が、特定のウエハ上の特定のダイを起源とすることが既知である場合、かつ、その同じダイが、エンドユーザデバイス内の部品として識別され得る場合、パラメータウエハソート検査の測定値とエンドユーザデバイスの挙動との間の関係が潜在的に見出され得る。同様に、PCボード製造プロセスからのパラメータ測定値が、特定の製造期間中に特定のテスタ上で生成されたことが既知である場合、かつ、エンドユーザデバイス内に収容されたPCボードが、期間中に同一の特定のテスタで検査された場合、期間中のPCボードテスタの挙動とエンドユーザデバイスの挙動との間の関係が潜在的に見出され得る。これらの例では、製造条件の特定の集合に対するパラメータ測定をトレースするための能力は、条件の製造集合とエンドユーザデバイス挙動との間の相関を見出すことを可能にし得る。
【0089】
[0097] ある例では、部品についての製造データは、部品の識別子(ID)とともにボックス6内に(例えば、ローディングサービス7によって)自動的に受信されてもよい。製造データはその後、識別子にインデックスされるデータベース10内に(例えば、ローディングサービス7によって)ロードされる。これらの例のいくつかでは、部品の識別子は、メーカの識別子、部品のタイプの識別子及び/又は工場の識別子を含んでもよい。追加的に又は代替的に、部品の識別子は、ロット識別子、ウエハ識別子、ウエハセクタ識別子(例えば、縁部セクタ、中心セクタ等)、及び/又は、ダイ識別子(x座標、y座標)を含んでもよい。他の例では、部品の識別子は、例えばルックアップテーブル又は同様の機構を介して、例えば、原盤のウエハ/ダイを間接的に参照するための根拠であるシリアル番号を含んでもよい。
【0090】
[0098] 任意選択的に、部品が製造されている時、ロット識別子及びウエハ識別子が、(例えば、エッチャーが使用される場合、特定のロット及びウエハのエッチャー測定値とともに)収集される製造データとともに(例えば、MES内に及び/又はデータベース10内に)データベース化されてもよい。各ウエハ上の個々のダイは、ウエハが組み立てられる/パッケージングされる時間までにウエハ上の既知の位置にあってもよい。ウエハソートでは、部品が物理的な製造を完了した後、電子部品ID(ECID)データ、又は、同等の、ユニットレベルトレーサビリティ(ULT)データが、ダイがウエハから切り離された後であっても任意の/全てのその後の電気的な検査作業で電気的に読み出され得るオン部品ヒューズ内にプログラミングされてもよい。それらのデータは、その後、デバイスのソースを示すために、例えばロット番号_ウエハ番号_ダイX_ダイY等のアスキー形式で復号化されてもよい。部品の最終検査(例えば)では、ECIDデータが、読み出されて、最終検査データとともに記憶されてもよい。
【0091】
[0099] 例によっては、部品識別子は、すべての他の部品からその部品を個々に識別してもよく又は識別しなくてもよいことに留意されたい。例えば、部品識別子は、場合によっては、バッチレベル(例えば、ロット、ウエハ)までのみ識別してもよく、ダイ自身については識別しなくてもよく、他の場合によっては、部品識別子は実際のダイを識別してもよい。
【0092】
[0100] 場合によっては、モジュールについての製造データは、モジュールの識別子とともに(例えば、ローディングサービス7によって)ボックス6内に自動的に受信されてもよい。製造データはその後、識別子にインデックスされたデータベース10内に(例えば、ローディングサービス7によって)ローディングされてもよい。これらの例のいくつかでは、PCボードについてのモジュール識別子は、ボード上の部品のECID(ヒューズ)、ボード上のWi−Fi(登録商標)(サブ)モジュールのメディアアクセス制御(MAC)アドレス、バーコード、無線周波数ID(RFID)(アクティブ/パッシブ)、ダイレクトパーツマーキング(レーザエッチング、インク印刷及び/又は他の技術(データマーク))、ボード識別子、シリアル番号等のいずれかを含んでもよい。例えば、マルチチップモジュールについては、識別子は、モジュール内の部品のECID(ヒューズ)、シリアル番号等であってもよい。
【0093】
[00101] デバイス製造データが収集されるある場合では、デバイスについての製造データは、デバイスの識別子とともに(例えば、ローディングサービス7によって)ボックス6内に自動的に受信されてもよい。製造データはその後、インデックスされたデータベース10内に(例えば、ローディングサービス7によって)ロードされてもよい。デバイスの識別子は例えばデバイスシリアル番号を含んでもよい。追加的に又は代替的に、デバイスの識別子は、デバイス内のすべての部品及び/又はモジュールの識別子、又は、デバイス内の1以上の部品/モジュールの、例えば主要な部品/モジュールの識別子を含んでもよい。この例を続けると、デバイス識別子は、場合によっては、デバイスのPCボード及び/又はマルチチップパッケージの識別子を含んでもよい。そうした識別子は、データに関連する製造条件の集合に対する製造データのトレースを可能にしてもよい。
【0094】
[00102] 主題は、部品、モジュール又はデバイスについての上の識別子の例のいずれかに拘束されない。
【0095】
[00103] 製造条件の集合は、1以上の条件によって製造条件の他の集合から区別されてもよく、そうした集合は、それによって、その製造が当該集合に対応する素子の範囲を定義してもよい。製造条件の所定の集合に対応する素子の製造が、定義によって、所定の集合を定義するものを少なくとも含む条件下で製造されてもよいが、所定の集合を定義する製造条件は、1000に達し得る素子を製造することに通常包含される無数の条件のすべての部分集合のみで通常はあってもよいことに留意されるべきである。例えば、製造が3000もの条件を包含し得る部品は、3つの条件のみによって定義される製造条件の集合の下で製造されたものであるものと考えられ、当該条件は、例えば、部品が、ウエハ縁部の10mm以内に配置されるウエハ上のダイ位置からのものである場合、及び、部品が、35オームより大きい中央値のWAT接触/Metallチェーン抵抗測定値を有するウエハのみからのものである場合、及び、部品が、60%未満のウエハソート歩留まりを有するウエハのみからのものである場合である。製造が3つすべての製造条件の集合を満たす部品(それらの部品の製造に包含され得る他の条件に関わらず)は、当該集合に対応する製造を有するように記述されてもよい一方で、製造が3つすべての基準を満たさないすべての部品は、当該集合に対応しない製造を有するものとして記述されてもよい。それらの後者の部品の製造は、当該集合に条件として規定される製造条件のうちの1以上において少なくとも異なることによって前者の部品の製造とは区別されてもよい。製造条件の例は、工場、製造検査設備、製造製作設備、製造時間、バッチデータ(例えば、ロット、ウエハ等)、素子のタイプ(例えば、部品のタイプ、モジュールのタイプ)、製造工程仕様、処理フロー及び条件、監視装置データ、製造制作プロセス修正、製造設備保守履歴、分類及び処分データ(廃棄処分を含む)、構成データ、構築データ、設計修正、ソフトウェア修正、製造検査又は製作パラメータデータ特性、製造事象履歴、作業職員、他の製作データ、検査データ、基板パッケージ又はウエハ内の物理的配置データ(例えば、中心部対縁部、又は、レチクル位置、ダイのx座標、y座標、PCボード上の部品の位置、マルチチップパッケージ内の部品の位置)、製造温度等を含んでもよい。例えば、製造条件の集合は、1以上の不適切な又は非公称の製造条件によって区別されてもよく、その結果、それらの条件下で製造された素子は、製造条件のこの集合に対応するものとみなされてもよい。不適切な条件は非公称の条件の1つのタイプであってもよい。例えば、不適切な条件は、例えば製造される素子の歩留まり又は信頼性又は性能におけるある種の問題に至り得る不注意による条件等の、製造プロセスにおける、又は、製造設備の構成及び/又は保守における、ある種のエラーの結果であり得る。別の例では、非公称の条件は、エラーの結果である必要はないが、例えば、変化を恒久的なものにする前に公称のプロセスであるとみなされる変化の評価のために故意になされる実験条件として、又は、おそらく、すでに採用されている前の公称のプロセスであるとみなれる変化として、又は、「プロセスコーナー」で製造された素子の挙動(例えば、歩留まり、信頼性又は性能)を評価するための非公称の条件の評価を設計するためになされる変化として、材料の製造プロセスにおける有限の時間又は有限の量に適用される、製造プロセスにおける、又は、製造設備の構成及び/又は保守における、故意の変化であってもよい。ある実施形態では、製造条件の集合の不適切な又は非公称の変化が、製造されている素子の設計に対する変化、例えば、部品設計のステップに対する変化を含んでもよく、当該変化は、前に使用されたものよりもその製造において使用されたフォトリソグラフィマスクのうちの1以上に対する変化、若しくは、例えば、新規の又は異なるパッケージタイプの制作されたダイを配置する、又は、前に使用されたものと異なるパッケージ構成を使用する、素子のパッケージングに対する変化を包含する。別の例では、製造条件の集合は、1以上の検査における欠陥を示す検査データ(及び/又は、異常値を示す異常値識別データ)によって、又は、製造中に廃棄に至るべきであった廃棄データ(例えば、廃棄処分)によって、区別されてもよく、その結果、そうしたデータを有する素子の製造は、製造条件のこの集合に対応するものとみなされてもよい。別の例では、製造条件の集合は、x成分タイプとy成分タイプと、2015年1月15日午前10時〜2015年1月16日午前6時の製造時間とによって区別されてもよい。
【0096】
[00104] 素子の製造と製造条件の集合との間に対応がある例によっては、当該集合は、デバイス内の様々な素子の1つ、複数又は全部の製造に対応してもよい。代替的に、当該集合は、デバイス内の2以上の素子の製造条件に対応してもよく、それについては2以上の素子は、異なる群のメンバーである。後者の場合、製造条件の集合は、各群について同一である必要のない1以上の製造条件の部分集合によって各群について区別されてもよい。従って、この場合の集合は、1以上の製造条件の少なくとも2つの部分集合の各々組み合わせであってもよく、その場合、部分集合の各々1つが群のうちの少なくとも1つの製造に対応してもよい。
【0097】
[00105] ある実施形態では、ある素子の製造は、製造条件の複数の集合に対応してもよい(例えば、1つが製造設備によって区別され、もう1つが設計修正及びソフトウェア修正によって区別される等)。これらの実施形態では、製造条件のこれらの集合の各々が、以下で説明するように、(統計的に有意に)デバイス性能に相関されてもよく相関されなくてもよい。主題は、以下で説明する特定の例に対する製造条件の集合を限定するものではない。
【0098】
[00106] ボックス6内の機能に入る前に、実機エンドユーザデバイスA(4a)及びデバイスB(4b)からのデータの収集をここで説明する。例示のため、本実施形態のボックス4a及び4bは、エンドユーザによって実機で使用される多数のデバイスを表している。ある実施形態では、デバイスのより少ない集まり又はより多い集まり(例えば、4c、4d、4e...)があってもよく、集まりの数は制限されない。実機のデバイスの集まりが複数ある場合、1以上の共通タイプの素子を共有する一部と、共通で素子を全く有しない他の部分とがあってもよい。上述したように、デバイス4a及び4bは、同一のデバイスメーカによって、又は、各々に含まれる素子に関連しない、異なるデバイスメーカによって、製造されたものであってもよい。
【0099】
[00107]
図2の例示の実施形態では、エンドユーザデバイス4a及び4bについての実機データが生成されてもよい。エンドユーザデバイスについての実機データは、デバイス内の任意の素子によって生成されてもよく(例えば、素子のBIST回路によって測定されてもよく)、デバイス自身によって生成されてもよく(例えば、デバイス内の複数の素子によって実現される測定又は機能を包含する)、及び/又は、外部センサ、器具、設備等によって生成されてもよく(例えば、環境データ、デバイスの状態を示すデータ、デバイスの性能を示すデータ等)、かつ、デバイス及び/又はローカルアグリゲータ5a/5bによって受信されてもよい。例えば、生成されたデータの少なくとも一部は、それらのデバイスの性能に関し得る。デバイスの性能は、様々な含まれる素子の1以上の性能に少なくとも部分的に関してもよいが、必ずしもそうではないことに留意されたい。
【0100】
[00108] 上述したように、(エンドユーザはあるタスクを実行する必要があってもよく、及び/又は、技術者は、デバイスの初期作動の前にデバイスをインストールする又は起動することが必要とされるが、)エンドユーザデバイスは、製造中に追加の組み立てを受けずにエンドユーザに販売され得る又はエンドユーザによって使用され得るアイテムであってもよい。デバイスの初期作動後、デバイスが常に完全に作動可能であるわけではないことに留意されたい。しかしながら、いずれかの時点で、初期作動中又は初期作動後、最小であっても、そのデバイスは作動することができ得るし、また、技術者による保守又は修理を受けるいずれかの時点ではなく、(例えば、故障によって)返品されなければ、デバイスは実機であるものとみなれてもよく、及び従って、(データがボックス6にその後に送信された場合であっても)それらの時間中に生成されたデータは、デバイスについての「実機」データであるものとみなされてもよい。例えば、デバイスがエンドユーザによって積極的に使用されていない場合であるが、デバイスが、アイドリング、スタンバイ、又は、準備/待ち状態である場合、デバイスは、依然として、実機であるものとみなされてもよい。また、デバイスが問題に直面してエンドユーザによって再起動させられる必要がある場合であっても、デバイスは、依然として、実機であるものとみなされてもよい。同様に、デバイスが基本レベルで作動し、その結果、エンドユーザがそのデバイスを使用し続ける場合、特徴の一部がないか又は最適ではない場合(例えば、デバイスが、本来よりも遅く稼働している、又は、本来よりも起動しにくい)であっても、デバイスは、依然として、実機であるものとみなされてもよい。別の例として、デバイスが、実機である一方で更新され得る場合があり、更新がエンドユーザによって実行されるか又はデバイスメーカによってネットワーク接続を介してリモートで実行されるかに関わらず、デバイスは、更新中、依然として実機であるものとみなされてもよい。同様に、デバイス構成又は使用に関して補助を求めているユーザは、デバイスが、デバイスメーカ又はメーカの代表者又は別の第三者によって、リモートで又は対面で作動させられることを可能にしてもよく、また、デバイスは、そうした場合の間、依然として実機であるものとみなされてもよい。上の例は例示であって、主題はそれらの例に限定されないことが理解されるべきである。用語「実機で」、「実機の」及びその変形はここで同じ意味で使用されてもよい。
【0101】
[00109] デバイス及び/又はデバイス内の素子によって生成された実機データは、例えば、属性、パラメータ及び/又は機能データを含んでもよい。主題は、生成されたデータを限定するものではないが、読み手へのさらなる例示のため、いくつかの例をここで提示する。例えば、属性データは、デバイスメーカ名、製造時間、ソフトウェアのバージョン、デバイス性能仕様、デバイス年齢、エンドユーザ、エンドユーザのタイプ、動作時間、デバイスの誤用、デバイスアプリケーション情報、デバイス又は素子の構成情報(例えば、ファームウェア修正)、電気素子識別子情報、デバイス及び/又は素子の環境条件、デバイス及び/又は素子の使用条件、デバイス又は素子の使用期間(例えば、負荷が高い場合を含む)、故意又は不注意で発生するデバイス又は素子の事象又は作動の頻度、デバイス又は素子の構成詳細、動作モード、データ取得の日付、データ取得をトリガした事象に関する情報等を含んでもよい。例えば、デバイス又はその内部の任意の素子によって生成された機能データは、BIST(及び/又は、PBIT、IBIT、CBIT、POST等)の結果、構造スキャン検査の読み取り情報の結果、エラー/ステータスのフラグ条件、チェックサムデータ等を含んでもよい。例えば、パラメータデータは、デバイスレベルのパラメータ測定値、診断等を含んでもよい。(デバイス又はその内部の任意の素子によって生成された)パラメータデータは、例えば、デバイスによって提供された機能性(例えば、デバイス動作可能時間)に関してもよく、及び/又は、動作環境(例えば、温度、過電圧、動作検知、電磁干渉(EMI)等)に関してもよい。
【0102】
[00110] 例えば、デバイス4a及び4bの設計、及び/又は、それらのデバイス内で実行されるソフトウェアの設計を通じて可能にされることは、場合によっては、それらの実機データの生成(又は、言い換えれば、生産)が、デバイスの外側からのクエリ及び/又は他のデータ、デバイスの状態、環境事象又は時間/頻度事象の受領等、様々な事象によってトリガされてもよい。主題は、事象のタイプを限定するものではないが、読み手に対するさらなる例示のため、いくつかの例をここで提供する。ある例では、トリガする事象は、(例えば、データ解析エンジン14の)ボックス6の機能をサポートするように選択されてもよい。例えば、場合によっては、データ生成へのトリガは自動的であり、その結果、エンドユーザは、データの生成をトリガすることに参加しなくてもよい一方で、他のデータにおいて、データ生成が必ずしも完全に自動化されなくてもよい。例えば、再起動に続く青い画面の後に、デバイスは、エンドユーザが、実機に問題があるとのレポートを生成することを望むかどうかをエンドユーザに尋ねてもよい。別の例では、エンドユーザは、例えばデバイスのユーザインターフェースを使用してデバイスによって、そのまま、実機データとして送信され得る(例えば、エンドユーザの満足度に関する)データを生成し、及び/又は、デバイスによって(及び/又は、デバイス内の素子によって)他の実機データの生成をトリガし得るデータを生成してもよい。別の例では、データは、外部センサ、器具、設備等によって生成されてもよく、かつ、そのまま、実機データとしてデバイスによって受信されて送信されてもよく、及び/又は、デバイスによって(及び/又は、デバイス内の素子によって)他の実機データの生産をトリガしてもよい。場合によっては、例えば、データ生成は、例えばある周期でトリガされるルーチンであってもよい一方で、他の場合では、データ生成は必ずしもルーチンでなくてもよい。例えば、デバイスは、デバイス上でチェックを定期的に実行してもよく、かつ、チェックによって生成された実機データを「ダンプ」してもよい。ある例では、例えば、データ生成は連続的であってもよく、例えば、すべての時点でトリガされてもよい一方で、他の場合には、データ生成は必ずしも連続的でなくてもよい。ある例では、トリガは、電源オン/オフ、再起動、デバイス診断の実行、デバイスモード変化の実行、計画的なプロセス、デバイス故障(致命的でないエラー)への遭遇、作動モードへの入力/作動モードの終了、クエリ送信等のいずれかを含んでもよい。クエリ送信は、例えば、ボックス6から生じてもよく、又は、(デバイスに対してローカルであってもよい又はなくてもよい)デバイスの外部の別のソースから生じてもよい。
【0103】
[00111] 生成される実機データの特定の性質、又は、もしあれば、データを生成させる事象の特定の性質に関わらず、所定の(実機)データポイントは、データポイントを生成したデバイスに含まれる1以上の素子の製造データに関して解析される必要があり得る。これを生じさせるために、デバイスに含まれる1以上の素子に対するデータ点のトレーサビリティが必要であってもよい。デバイスは、デバイスに含まれるすべての素子について完全なトレーサビリティを必ずしも有していなくてもよいことに留意されたい。
【0104】
[00112] ある例では、トレーサビリティは、データに関連する特定のデバイス又は特定のデバイス素子のうちの少なくとも1つに関する情報を識別することに加えて、デバイス4a及び4bについての実機データが送信されることを必要とし得る。デバイスについての実機データは、自動的に受信されて、その後に、識別情報にインデックスされたデータベース10内に(例えば、ローディングデバイス7によって)ロードされてもよい。例えば、この識別情報は、それらの実機デバイスデータを、関連する素子の製造データ、及び、場合によってはデバイス製造データに、場合によってはボックス6内でリンクさせられることを可能にし得る。素子及びデバイスについての識別子のある例を上述したが、ある識別子をここでさらに詳細に検討する。
【0105】
[00113] 場合によっては、識別情報は、素子からの直接の電気読み取り(例えば、その後に読み取り戻され得るプログラミングによって電子機器構造を変化させたeヒューズ)を通じて生成された、特定の素子に関する識別子(例えば、ECID)であってもよい。例えば、デバイスは、それらの識別子についての1以上の素子をポーリングすることができてもよい。追加的に又は代替的に、デバイスは、識別情報がデバイス内に予め記憶された場所から(例えば、デバイス内の不揮発性メモリから)特定の素子に関連する識別情報(例えば、シリアル番号)を読み取ることができてもよい。例えば、デバイスが実機データクエリを受信した場合、クエリに対するデバイスの応答は、例えば、デバイスメーカ、モデル又はシリアル番号、及び/又は、場合によってはモジュール又は部品メーカ、シリアル番号又はECID等の、自身についての又はその自身の素子についての識別情報を取得するためにデバイスの性能に基づいて、クエリのサブジェクトとして自身を識別するデバイスに依存し得る。
【0106】
[00114] 場合によっては、対象の素子の直接的な識別及び間接的な識別の両方があってもよい。例えば、デバイス内の素子の階層によれば、(生成された実機データとともに送信されるべき)PCボード内に含まれる部品からの識別情報の電気読み取りは、識別された部品を使用して製造されたことが既知の特定のPCボードの間接的な識別のために今度は使用されてもよい。同様に、PCボードの識別は、その後、識別されたPCボードと、その製造時にそのPCボードを使用したことが既知のデバイスとの間の関連に基づいて、現在のデバイスデータを生成している特定のエンドユーザデバイスの識別のために使用されてもよい。この例では、両方の素子(例えば、部品及びPCボード)の製造データが、デバイス及びその構成素子の間の関連に基づいて、生成された実機データとリンクさせられてもよい。ある実施形態では、デバイスの1以上の部品の実機の電気読み取りが部品の識別を提供するが、モジュール情報が任意の手段によって利用可能ではなく、その後に、実機データが、識別子が提供される部品に関してのみ解析され得る場合、ある素子の識別は不可能であり得る。
【0107】
[00115] 従って、デバイス内の特定の素子に関する実機データ(例えば、その素子からのBISTデータ)は、ボックス6に対してその特定の素子についての識別情報とともに送信されてもされなくてもよい。例えば、この実機データは、代わりに、例えば、この実機データが、デバイスについての他の実機データとともに送信される状況においておそらく、デバイスの識別情報又は別の素子の識別情報とともに送信されてもよい。同様に、デバイス内の特定の素子に関しない実機データは、特定の素子についての識別情報とともに送信されてもされなくてもよい。
【0108】
[00116] 任意選択的に、例示の実施形態では、サブアセンブリ識別子データ(ボックス9)が、ボックス6に(例えば、インターネットを介して)送信されてもよく、かつ、(例えば、ローディングサービス7によって)自動的に受信されてもよい。ボックス6でのサブアセンブリ識別子データの受信は、ボックス6での他のデータの到達と必ずしも同期される必要はない。ボックス6でサブアセンブリ識別子データ9が自動的に受信された後、データは、データベースローディングサービス7によってデータベース10にロードされてもよく、データベース10は、サブアセンブリ識別子データに関連したデバイス識別子にインデックスされてもよく、及び/又は、サブアセンブリ識別子データに関連した1以上のモジュールの識別子にインデックスされてもよく、及び/又は、サブアセンブリ識別子データに関連した1以上の部品の識別子にインデックスされてもよい。サブアセンブリ識別子データは、例えば、デバイス内の素子の識別子に関連したデバイスの識別子を含んでもよく、及び/又は、モジュール内のサブモジュール及び/又は部品の識別子に関連したモジュールの識別子を含んでもよい。含まれる素子(素子はあるモジュールを含む)の識別子に関連したデバイスの識別子の両方が送信される場合、かつ、含まれるサブモジュール/部品の識別子に関連したあるモジュールの識別子が送信される場合、各々の送信は他方とは独立していてもしていなくてもよい。識別子同士の間の関連は、上述したように、データベースローディングサービス7によってデータベース10に記憶されてもよい。デバイス及びデバイス内の素子に関するサブアセンブリ識別子データが送信されるある実施形態では、デバイス内に含まれるすべて(又は関連の)サブアセンブリ素子のリスト(又は、任意の他のデータ構造)が、生成された実機データが送信される前又は送信された後にトレーサビリティの目的に利用可能にされてもよい。例えば、そうしたデータ構造は、デバイスが製造される期間に準備されてもよく、若しくは、実機データとともに送信されるデバイスシリアル番号又はデバイスを識別する任意のデータの断片によって、デバイスに含まれる素子の製造データを参照する必要があることに先立つ任意の期間に利用可能にされてもよい。これらの実施形態では、デバイスシリアル番号又はデバイスを識別する任意のデータの断片は、素子識別子よりもむしろ生成された実機データとともに送信されてもよく、また、その後、以前に受信したリストを参照することによって、デバイス構造で使用されたサブアセンブリ素子の識別を間接的に決定するために使用されてもよい。
【0109】
[00117] 追加的に又は代替的に、部品/サブモジュールのリスト(又は他のデータ構造)は、部品を含むモジュールが製造される時に準備されてもよい。例えば、部品のECIDは、PCボード上に部品がはんだ付けされた後にそのモジュールの検査中に読み出されてもよく、その後、モジュール識別子に関連する部品識別子を含むサブアセンブリ識別子データがボックス6に送信されてもよい。
【0110】
[00118] 例示の実施形態では、データを生成する実機のデバイスは、上述した実機データを、例えばデバイス4aのためのボックス5a及びデバイス5aのためのボックス5bとして示されるデータ集約ノードに任意選択的に送信してもよい。そうした集約ノードが採用される場合、データは、ストリームとして流れる必要はないが、バッチされてまとめてアップロードされてもよい。代替的に、そうした集約ノードが採用されない場合、ある実施形態では、使用中の実機データがストリームとして必ずしも流れなくてもよく、また、代わりに、エンドユーザデバイス上で経時的に蓄積されて、バッチで処理するために送信されてもよい。ある実施形態では、そうしたバッチされたデータは、実機エンドユーザデバイスの使用の過程において集約ノードで収集されてもよく、また、デバイスが実機で機能し続ける間のその後にまとめてアップロードされてもよい。例えば、車両内の様々な電子機器デバイスについてのデータが、広々とした高速道路上を車両が運転されている際に生成される場合、データは、車両内の不揮発性メモリにローカルで集約されてもよく、車両の使用の多くの時間にわたって生成されて集約されたデータを含む、ボックス6に設定されたデータとして最終的にダウンロードされて送信されてもよい。データのダウンロード及び送信は、例えば、使用可能なWi−Fiネットワークの範囲内の場所に運転されている時に自動的に生じてもよい。別の例では、車両の電子機器デバイスからのデータが、車両が始動される時に常に生成される場合、例えば、何百回もの車両の点火事象にわたって生成されたデータの結果を含むボックス6に設定された実機データとして、サービスのために修理工場へのその後の訪問時に、最終的にダウンロードされて送信されるために、データは不揮発性メモリデバイス内で車両にローカルに集約されてもよい。データ集約ノードは、(
図2に示すような)デバイスの1つのみの集まりに関連付けられてもよく、又は、デバイスの複数の集まりに関連付けられてもよい。データ集約ノード5a及び/又は5bは、ボックス6に(例えば、インターネットを介して)データを送信してもよい。例えば、集約されたデータは、FTPプロトコルを使用して、HTTPウェブサービスを介して、RESTful実装又は任意の他のデジタル通信の標準的な又は専用の方法を通じて、受信ボックス6に暗号化ファイルとして送信されてもよい。ある実施形態では、データアグリゲータ5a及び5bは、ある場合、組み合わせられてもよい。
【0111】
[00119] データ集約ノード5a及び/又は5bが使用されない実施形態では、実機データは、ボックス6に(例えば、インターネットを介して)実機のデバイスから直接送信されてもよい。例えば、携帯電話デバイスの集合の場合、実機の各電話は、電源オン又は電源オフ時に一連のデバイスデータを生成してもよく、かつ、データのバッファリング又は集約なしに、ボックス6にそうした事象時にそれらのデータを即座に送信してもよい。
【0112】
[00120] 例示の実施形態では、故障データ(ボックス8)はボックス6に任意選択的に送信されてもよく、かつ、(例えば、ローディングサービス7によって)ボックス6で自動的に受信されてもよい。故障データは、デバイス及び/又は素子に関する保守データ、返品データ又は修理データを含んでもよい。デバイスメーカが必ずしも保守や修理を提供し、及び/又は、返品を受け取るとは限らないので、故障データは必ずしもデバイスメーカから生じなくてもよいことに留意されたい。場合によっては、これらのデータは、識別子データとともに受信されてもよく、かつ、識別子データにインデックスされて記憶されてもよい。場合によっては、これらの故障データは製造データにリンクさせられてもよい。故障データの送信は、例えば、デバイスステータスの変化、デバイス保守アクティビティ等の任意の事象によってトリガされてもよく、又は、例えば、自動車内のデバイスが、車両がサービス(例えば、保守及び/又は修理)のために自動車工場に持ち込まれるたびに診断データを生成する場合、生成されたデータは、サービスの拠点で収集されてもよく、かつその後、ボックス6に再送信されてもよく、場合によっては他の車両からの同様のデータとともに集約されてもよく、かつ、バッチされたデータの集合として定期的に自動車工場から送信されてもよい。追加的に又は代替的に、この例では、車両の電子機器デバイスから生成されたデータは、サービスの拠点での収集後に即座に送信されてもよい。故障データがボックス6で自動的に受信された後、データは、それらのデータに関連付けられたデバイス識別子にインデックスされたデータベース10に、データベースローディングサービス7によって自動的にローディングされてもよく、ある実施形態では、そのデバイス識別子は、例えばデバイス実機エンドユーザデータ、デバイス内の素子の製造データ等のデバイスに関連したデータベース内の他のデータに関連付けられたデバイス識別子であってもよい。ある実施形態では、それらの様々なデータが、解析前又は解析中にリンクさせられて、例えば、デバイス実機データと、一方で故障データと、他方でデバイス素子の製造データとの間のあり得る関係の解析を可能にしてもよい。
【0113】
[00121] 例示の実施形態では、付属データ(ボックス20)が、ボックス6に任意選択的に送信されて、(例えば、ローディングサービス7によって)ボックス6で自動的に受信されてもよい。付属データは、外部センサによって生成された(及び、実機データとは別個に送信された)環境データを含んでもよく、又は、デバイスの状態を示す(実機エンドユーザデバイスの外部にある)実機の他の機器からのデータを含んでもよく、他の機器は、例えば、その測定値が付属データとして送信されて、エンジン制御ユニット(実機エンドユーザデバイス)が設置される自動車の走行距離を提供する走行距離計であり、動作中のECU時間の予測に基づいて潜在的に機能する。ある実施形態では、付属データは、デバイス性能について何らかを示す実機エンドユーザデバイスの外部の機器によって生成されてもよく、例えば、ネットワーク内のルータが、コンピュータ(この例では実機エンドユーザデバイス)内のネットワークカード(素子)の性能を反映し得る、そのネットワーク上のコンピュータについてのパケット再送信の周波数に有用な付属データを生成してもよい。場合によっては、それらの付属データは、識別子データとともに受信されてもよく、かつ、識別子データにインデックスされて記憶されてもよい。場合によっては、これらの付属データは、実機エンドユーザデバイスデータに、及び/又は、素子に、及び/又は、デバイス製造データにリンクさせられてもよい。付属データの送信は、実機エンドユーザデバイスデータの生成又は送信によって、若しくは、付属データの生成に関した事象の発生(例えば、走行距離計の測定値を送信させる自動車の点火)によって、又は、2〜3の例に名称を付けるために一定の時間間隔の経過によって、トリガされてもよい。付属データは、場合によっては、同様のデータとともに集約されてもよく、かつ、バッチされたデータの集合として定期的に送信されてもよい。追加的に又は代替的に、付属データは生成直後に送信されてもよい。付属データがボックス6で自動的に受信された後、データは、それらのデータに関連したデバイス識別子にインデックスされたデータベース10にデータベースローディングサービス7によって自動的にローディングされてもよく、ある実施形態では、デバイス識別子は、例えば実機エンドユーザデータ、デバイス内の素子の製造データ、付属データの生成の時間及び/又は場所等の、デバイスに関したデータベース内の他のデータに関連したデバイス識別子であってもよい。ある実施形態では、付属データは、デバイス内の素子の素子識別子を使用するデバイスデータに関連付けられてもよく、例えば、コンピュータ内に素子として含まれるネットワークカードと通信するルータによって生成された付属データの上で提供された例において、素子識別子が、ルータによって送信される付属データとともに提供されてもよく、その後、特定のネットワークカードを含むコンピュータにそれらの付属データを関連付けるために使用されてもよい。ある実施形態では、それらの様々なデータは、例えば、デバイス実機データと、一方で付属データ、及び、他方でデバイス素子の製造データとの間のあり得る関係の解析を可能にするために、解析前又は解析中にリンクさせられてもよい。
【0114】
[00122] 上述したように、デバイスの外部の1以上のセンサによって生成された環境データが、実機エンドユーザデバイスデータとしてボックス6に含まれてボックス6に送信されるように、デバイスによって受信されてもよい。追加的に又は代替的に、上述したように、任意のデバイスの外部の1以上のセンサによって生成された環境データは、1以上の関連のデバイスの実機エンドユーザデバイスデータとともにボックス6に含まれてボックス6に送信されるように、例えば実機データ5a/5bのローカルアグリゲータで、ローカルに他の実機エンドユーザデバイスデータとともにキャッシュされてもよい。追加的に又は代替的に、上述したように、任意のデバイスの外部の1以上のセンサによって生成された環境データは、デバイス実機エンドユーザデータストリーム又はデータ集合とは別個に付属(ボックス20)データストリームとしてボックス6に送信されてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、任意のデバイスの外部のセンサによって生成された環境データに加えて、センサによって生成されて、デバイス、アグリゲータ5a/5b及び/又はボックス6に送信されたデータが、環境センサデータのソースを少なくとも部分的に識別する、及び/又は、例えば、環境データの生成の時間及び場所、並びに、環境データに関連した1以上のデバイスの識別を含むそれらのデータに関連した1以上のデバイスを識別する、様々なデータを含んでもよい。場合によっては、データを識別する同様の様々なデータが、任意のデバイスの外部にある機器及び/又は設備によって生成されて送信されてもよい。
【0115】
[00123] ある実施形態では、データベース10は、従って、実機データ、部品及びモジュール製造データ、及び、他のデータ(例えば、製造データ、故障データ、サブアセンブリIDデータ、付属データ、識別子情報等)を含んでもよい。含まれるデータは、受信されたそのままのデータ、及び/又は、受信したデータに基づいて計算されたデータを含んでもよい。
【0116】
[00124] インターネットを介した送信の例が、上述したデータの送信について提供されたが、主題は、ボックス6にデータを送信するために使用される送信手段、プロトコル又は周波数を限定するものではない。例えば、特定のデータ地点について、送信の手段は、インターネット又は任意の他のワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク(有線及び/又は無線)、移動体通信塔、マイクロ波送信塔、衛星通信、自動車テレメトリ技術等を含んでもよい。データを送信するために使用されるプロトコルは、送信の手段のための任意の適切なプロトコルであってもよい。データは、生成される際に、ボックス6にリアルタイムで送信されてもよく、又は、生成の場所からローカルに又は遠隔に記憶されてもよく、その後、時間トリガ(例えば、定期的に)に基づいて又は任意の他のトリガに基づいてバッチで送信されてもよい。例えば、使用中の実機データは、エンドユーザデバイス上に経時的に蓄積されてもよく、その後、バッチで処理するために送信されてもよい。ボックス6でのデータの受信は、追加的に又は代替的に、例えば任意の適切な手段を介してデータが受信される前に承認を示す人(例えば、ボックス6のプロバイダの従業員)によって、又は、例えばストレージデバイス(例えば、ディスクオンキー)、手動入力のためのインターフェース(例えば、キーボード)を介したデータ転送を物理的に実行する人によって、半自動又は手動であってもよい。実施形態によっては、ボックス6で受信される任意のデータは、ボックス6にプッシュされてもよく(すなわち、ボックス6によって前もった始動なしに受信される)、及び/又は、ボックス6によってプルされてもよい(ボックス6による始動後に受信される)。
【0117】
[00125] 上述したように、ボックス1−2(及び、場合によっては3)から送信された製造データ、及び、ボックス4a/4b又は5a/5bから送信された実機データ(及び、任意選択的に、故障データ及び/又はサブアセンブリIDデータ)がボックス6に(例えば、インターネット上で)送信されてもよい。ボックス6は、ボックス6についてここで説明して記述したように機能を実行するソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの任意の組み合わせから形成されてもよい。例えば、ボックス6は、ボックス6についてここで説明して記述した機能の少なくとも一部を実行するための1以上のプロセッサを含んでもよい。例示の目的のため、ボックス6は、例示の実施形態ではクラウドベースのエンティティとして示されている。クラウドベースのエンティティは、同一の物理的場所又は複数の場所に配置されて、任意のタイプの有線又は無線の通信インフラを通じて接続された1以上のサーバ(1以上のサーバは1以上のプロセッサを含んでもよい)を含んでもよい。これらのサーバの所有権及び/又は管理は、関連する団体又は任意の第三者のいずれかによってなされてもよい。クラウドベースのエンティティの例は、データセンタ、分散データセンタ、サーバファーム、IT部門等を含んでもよい。本開示での用語クラウドは、例えばIAAS、PAAS、SAAS(それぞれ、サービスとしてのインフラ、プラットフォーム又はソフトウェア)等の標準実装のことを必ずしも意味しない。ハードウェアに関して、クラウドは、必要とされる機能性を提供することができるコンピュータハードウェアのタイプの任意の組み合わせで実装されてもよい。展開は、例えばAmazon LLC等のクラウドサービス会社によって提供される物理サーバ及び/又は仮想サーバ及び/又は標準サーバを使用してもよい。これは、例えばインメモリデータベース;例えばHadoop及びNoSQLソリューションに使用されるもののようなコモディティサーバ、それら自身のサーバ内に構築されるか又は別個に提供される(NAS等)及び/又は任意の他の同様のタイプの実装であるストレージソリューション等の専用アプライアンスを含んでもよい。ボックス6が、クラウドエンティティでなくてもよいことも可能である。ボックス6は、ボックス6がクラウドベースエンティティではない場合であっても、1以上のサーバを含んでもよい。場合によっては、ここでのボックス6に帰属する機能性は、
図2に示すような他のボックスによって追加的に又は代替的に実行されてもよく、また、その逆であってもよい。追加的に又は代替的に、場合によっては、ボックス6に帰属する機能性は、ボックス6と
図2に示す1以上の他のボックスとの統合であり得る「ボックス」によって実行されてもよい。
【0118】
[00126] データベース10は、ある実施形態では、例示の簡素化のためにボックス6内に示されているが、ストレージは、サーバ(例えば、SANストレージ)から別個であってもよい。別個の場合、ストレージの場所は、1つの物理的な場所であってもよく、又は、複数の場所であってもよく、任意のタイプの有線又は無線の通信インフラを通じて接続されてもよい。データベース10は、デジタルデータを記憶するための任意の種類の方法又はプラットフォームに依存してもよい。データベース10は、例えば、例えばオラクル等の従来のSQLデータベース及びMS SQLサーバ、ファイルシステム、ビッグデータ、NoSQL、インメモリデータベースアプライアンス、並列計算(例えば、Hadoopクラスタ)等を含んでもよい。データベース10の記憶媒体は、例えば磁気ディスク又はテープ、光学ストレージ、半導体ストレージ等の任意の標準的な又は専用の記憶媒体を含んでもよい。データベース10は、ロードされるデータ、周波数、方法及び/又はデータ使用許可(例えば、様々なメーカと提携している及び/又は例えばボックス6の所有者又はアドミニストレータ等の第三者と提携している様々なオペレータについて)の内容に関して均一であっても又はなくてもよい。データベースアドミニストレータ15は、ボックス6内に含まれる時、データベースの保守及び管理に関連して自動的な管理機能を実行して、その正確な機能を確実にするために使用されてもよい。これらの機能は、インストール、アップグレード、性能監視及びチューニング、並びに、必要とされる任意の他の管理タスクを含んでもよい。場合によっては、クラウドサービスが、2以上の顧客(例えば、素子メーカ、デバイスメーカ等)によってクライアント(
図2のボックス11x及び11y、まとめてクライアント11)を介して使用されてもよい。これらの場合、データベースアドミニストレータ15のオペレータ(データベースアドミニストレータ15のオペレータは、データベースアドミニストレータ15を使用し得るユーザである)は、「中立」である必要があり、かつ、これらの顧客のいずれかの従業員でないことが必要であり得る。この要件は、顧客の一人に属する特権的データへのアクセスが悪用されないことを保証し得る。
【0119】
[00127] 通常、製造データは、エンドユーザ実機デバイスデータが生成されるかなり前に生成されるので、特に、ボックス1−2(及び、任意選択的に3)から送信される製造データ、及び、ボックス4a/4b又は5a/5bから送信された実機データのボックス6への到達は同時でなくてもよい。それらのデータが(例えば、ローディングサービス7によって)自動的に受信された時、データはデータベースローディングサービス7によって処理されてもよい。これらのサービスは、データベース10内へのローディングのために到達したデータを作成してもよい。データの作成は、データの非暗号化、到達するデータとともに含まれるメタデータに従ったデータ集合の分類、整合性及び完全性についてデータのエラーチェック、データベースの所望の内容に従ったデータのパージ及び体系化、データベースローディングに必要なデータ入力ファイル仕様に適合するようなデータのフォーマット、人間の読みやすさ及び/又は基準の遵守のためのデータの復号化、データの増強(データのマージともいう)、及び/又は、人間の読みやすさ及び/又は基準の遵守のためのデータの再フォーマットを含んでもよい。例えば、前に受信したデータは、データベースローディングの前に到達するデータにマージされてもよい。この例を続けると、実機データが、到達するデータを生成したデバイスの構築において使用された識別されたサブアセンブリ素子のリストとともにロードされるべき場合、ボックス9から受信したそれらのデータは、データベースローディングの前に対応のデバイスの識別に基づいて、到達する実機データにマージされてもよい。メタデータに従ってデータ集合を分類することは、例えば、所定のデータ集合に対応するデータストリームにおいて又はデータファイル構造において製造ラインアイテム又は部品番号(例えば、設計、構成及び/又は製造プロセス仕様の点で他から固有の特定のタイプ又はモデルの素子又はデバイス)を識別することを含んでもよく、及び/又は、所定のデータ集合のデータのソースであったデータストリーム又はデータファイル構造において製造工程を識別することを含んでもよい。この例を続けると、データは、識別された特定の部品番号及び/又は工程に従ってパージされて体系化されてもよい。整合性及び完全性のためのデータのエラーチェックは、例えば、受信されたデータ構造(例えば、予想に対して発見されたレコードの数及びデータフィールド)の観点で、及び、例えば、様々なフィールドのデータ及び予想されるデータ構文の間の一致等のデータの内容の観点で、実行されてもよい。この例のある場合では、予想される値の範囲又は集合が、受信されたデータと比較され、例えば、識別された素子について、素子IDが既知のIDのリスト内に発見されることを検証し、又は、製造設備について、設備を識別するデータフィールドにおいて発見されたIDが既知の設備のリストにあることを検証する。必ずしもそうではないが、例えばデータのパージング及び妥当性確認(又は、言い替えれば、エラーチェック)等の他の準備アクティビティ後又はその最中に、データベース10へのインポート用のデータを準備するためにフォーマット又は再フォーマットが必要とされてもよい。
【0120】
[00128] ある実施形態では、データの作成は、必要でなくてもよく、又は、あるデータについてのみ必要とされてもよい。例えば、ある例では、識別子データのみが復号化され、又は言い替えれば、意義のある適応フォーマットに変換されてもよいが、他のデータはそうでなくてもよい。他の例では、他のデータも復号化され、かつ、依然として他の例では、データは復号化されなくてもよい。ある実施形態では、複数のデータベースローディングサービスがあってもよく、その各々は、異なるタイプのデータを作成及び/又はロードし、又は、別個の作成であってもよいが、共有されてローディングされてもよい。
【0121】
[00129] 実機データが到達する際、それらは、例えば、素子識別子と実機データとの間にデータベースインデックスを確立することによって、及び/又は、素子製造データに実機データをリンクさせることによって、素子について予めデータベース化された製造データとその後に回収可能であるような方法で、データベース化されてもよい。例えば、リンクは、実機デバイスデータのインデックスされた識別子フィールドに製造データのインデックスされた識別子フィールドを関連付けることと、関連に基づいて2つのドメイン同士の間でレコードを結合することと、を含んでもよい。
【0122】
[00130] 上述したように、場合によっては、ボックス6に帰属する機能性は、ボックス6と
図2に示す1以上の他のボックスとの間の統合であってもよい「ボックス」によって、実行されてもよい。例えば、ここではボックス6に帰属する「受信すること」の機能性は、ここでは
図2に示す1以上の他のボックスに帰属する機能性を含んでもよい。この例を続けると、場合によっては、データの受信(ここではボックス6に帰属する)は、例えば部品、モジュール、及び/又は、デバイス製造データ、実機データ、故障データ、付属データ、サブアセンブリidデータ等のデータを収集すること及び/又は集約することを実際に含んでもよい。例えば、それらの場合のいくつかでは、ボックス6は、1、2、3及び/又は5(a及び/又はb)のいずれかと統合されてもよい。これらの場合、ボックス6がボックス1、2及び/又は3と統合される場合、部品、モジュール及び/又はエンドユーザデバイス製造データの受信は、部品、モジュール及び/又はエンドユーザデバイス製造データの収集及び/又は集約を含んでもよい。別の例では、ボックス6が、追加的に又は代替的にボックス5a及び/又は5bに統合される場合、実機データの受信は実機データの集約を含んでもよい。同様の例は、ボックス6が追加的に又は代替的にボックス8、20及び/又は9に統合される場合を生じてもよい。それらの例のいずれかにおいて、ボックス6がボックス1、2、3、5、8、20及び/又は9にそれぞれ統合される場合、ボックス1、2、3、5、8、20及び/又は9からボックス6にデータを送信する必要はなく、データは従ってすでに「受信」されている。
【0123】
[00131] 例示の実施形態では、
図Aのデータベース10のデータは、データがリンクさせられると、又は、データがリンクさせられていない場合であっても、(例えば、解析エンジン14によって)解析されてもよい。デバイスのメモリ部品からのデータにアクセスしている間に生じるエラー補正事象の頻度を定量化するデバイス実機データの一例を検討する。この実機データは、例えば、デバイス内の特定の構成部品についての識別情報に対するインデックスによってデータベース化されてもよい。同一の識別情報に対するインデックスが、同一の構成部品についての製造データについて使用される場合、その後、特定のメモリ部品について実機で観察されたエラー補正事象の頻度は、部品の製造データのいずれかと比べて解析されてもよく、そうしたエラー補正事象の頻度に関する製造プロセス条件の1以上の集合の識別を潜在的に可能にする。この例を続けると、実機のデバイスのエラー補正事象の高い頻度が部品故障の先行指標であることはメモリ部品メーカには既知であり、また、製造条件の特定の集合と高いエラー補正事象の頻度(及び従って、デバイスについての次善の性能)との間に相関があることが分かっており、そして、その製造が、製造条件の問題のある集合に対応するメモリ部品によって構築された実機のデバイスが、危険があるものとして認識されてもよく、かつ、故障が実際に起きる前にそれらのデバイスを例えばリコールするために適切なアクションが起こされてもよい。追加的に又は代替的に、そうした相関を識別すると、例えば、高いエラー補正事象の頻度を有することが分かっていない部品を製造した製造条件の他の集合からその製造条件の集合を区別される問題のある製造条件を補正するために、アクションが起こされてもよい。
【0124】
[00132] 反対に、部品メーカが、実機のメモリ読み取り工程中にエラー補正事象の高い頻度を誘引するものと考えられる製造プロセスからのデータを観察する場合、メーカは、製造条件の集合を区別するための基準を設定してもよく、かつ、その後に複数のデバイスから到達する実機データが、疑わしい製造条件の集合から製造されたメモリ部品がデバイスの信頼性を危険に曝すか否かを立証する証拠として使用されてもよい。
【0125】
[00133] 上の例のある実施形態では、対象のメモリ部品は、
図Aのボックス4a(実機エンドユーザデバイスA)及び4b(実機エンドユーザデバイスB)で例示される、実機に展開された複数のタイプのデバイスの構築に使用されてもよいことに留意すべきである。デバイスA及びBの集まり(例えば、完全に異なるアプリケーション又はマーケットのために異なるデバイスメーカによって製造されたもの)は異なるタイプであってもよく、類似の実機データが生成されて、各デバイスタイプについてデータベース化されてもよく、1つのタイプのみのデバイスからのデータが利用可能であった場合に利用可能であるよりも、上の解析において参照するためのメモリ部品メーカについてのデータのより完全な集合を提供する。例えば、様々なタイプのデバイスにおける所定の製造条件の下で組み立てられたメモリ部品について高いエラー補正率が見られる場合、デバイスタイプに関しない所定の製造条件に高いエラー補正率が相関される場合があり得る。他方で、所定の製造条件の下で組み立てられたメモリ部品について高いエラー補正率が見られるが、同一のタイプのデバイスでは常に観察されるが他のデバイスタイプでは観察されない場合、所定の製造条件に高いエラー補正率が単に相関されないが、さらに又は代わりに、所定のデバイスタイプに相関されることがあり得る。この場合、高いエラー補正率は、デバイスタイプ(例えば、デバイス設計、ソフトウェア問題、不正確な使用法、デバイス環境等)に特有の問題に関し、メモリ制作の所定の製造条件によってさらに悪化され又はトリガされることがあり得そうである。
【0126】
[00134] 上の実施形態及び以下の実施形態において、用語「相関」、「相関する」、「統計的に有意な」、「統計的に有意な相関」、「統計的有意差」等は、データの評価又はデータに基づいて計算されたデータを記述する際に使用されてもよい。この用語の意味をここで説明する。
【0127】
[00135] Merriam-Websterオンライン辞書は、「相関」を、「相関される状態又は関係」であるとして定義しており、特に、現象又は物事の間、若しくは、変動する傾向にある数学的又は統計的な変数の間に存在する関連が、関連付けられるか、又は、機会単独に基づいて予想されない方法でともに発生することとして定義している。以下では、用語「関連(relation)」又は用語「関係(relationship)」が、2以上の物事が関連付けられる通例を意味することが意図され得る場合、用語「関連」がしばしば用語「関係」のこの定義の代替例として使用され得ることが理解されるべきであるものの、この定義は、現在の主題の目的に大部分は適するものであり得る。
【0128】
[00136] 現在の主題で様々な方法で使用されるように、関連する動詞の活用形「相関させるため」又は「相関する」の意味は、Merriam-Websterオンライン辞書から引用されてもよく、「互いの又は相互の関係を」「有するため」(又は、有している)として定義される自動詞や、「間の相互の又は互いの関連を」「確立するため」(又は確立している)又は「間の相関又は因果関係」「を示す」(又は示している)として定義される他動詞を含む。
【0129】
[00137] データ又はデータに基づいて計算されたデータの評価において明確な相関が観察された時、実際に、(上述の定義によれば)「現象又は事物の間に若しくは数学的又は統計的な変数の間に存在する」、下にある「関連」がない場合に、観察がどの程度不規則に発生したかを知るために、基準観察に対して観察の重要度を特定することがしばしば有益であり得る。特定された重要度は、明確な相関が実際の相関であるか否かを結論付けるための根拠として使用されてもよい。
【0130】
[00138] 重要度の特定は、実験的なデータ解析の分野で使用される標準的なテキストからの以下の抽出のように、しばしば統計的になされてもよく、当該抽出は、プロセスの変更後に観察された結果が確率変動又は例外的であるかどうかに起因するかどうかを決定するためのプロセスを説明している。
【0131】
[00139] 「この決定をするために、調査者は、変動が完全に効果なしであった場合に生じ得る結果の特性集合を示す関連の参考分布をある方法で生成しなければならない。実際の結果は、その後、この参考集合と比較されてもよい。例外的であることが見出されれば、その結果は統計的に有意であるものといわれる。」(Statistics for Experimenters. 第2エディション、G. E. P. Box、J. S. Hunter及びW. G. Hunter、著作権 2005年John Wiley & Sons. Inc;67頁〜68頁)
【0132】
[00140] 引用された抽出に対応する一実施形態は、実験の結果の集合を生成する条件が制御され得るものであり、それは、ここで開示した主題の実施形態のいくつかに含まれる。例えば、電子素子のメーカは、製造プロセスを変更することを検討している場合があり、又は、すでに変更している場合があり、及び、電子素子メーカの顧客によって製造されたデバイスの性能について、変更がどのような効果を有するか又は有したかを評価することを望む場合がある。そうした実施形態では、対象の製造条件の集合は、先験的に既知のものであり得、かつ、変更された条件の下で製造された素子を使用して構築されたデバイスの実機性能に対する影響が知られていない場合がある。重要度の検査の方法は、複数の性能データ、測定基準、又は、影響を評価するための指針を評価するために適用されてもよい。ある実施形態では、電子素子メーカは、製造プロセスに対して故意に変更しない場合があるが、不注意による変更があることを知っており、及び、重要度の検査の方法を使用して実機デバイス性能に対するその影響を評価したいと望む場合がある。ここで言及した実施形態のいくつかでは、HunterのBoxからの上の引用において言及された「関連の参考分布」において、Hunterは、その製造がこの製造条件の集合に対応しない素子の個体群から導出され得る。関連する参考分布は、その後、その製造が対象の変更を有する素子を含むデバイスと、その製造が対象の変更に対応しない素子を含むデバイスとの間のエンドユーザデバイスの性能に統計的有意差があるか否かを決定する際に使用されてもよい。差の統計的有意性の計算は、上述した重要度の検査の1つのアプリケーションであり、また、観察された結果に適切な統計の分野から十分に確立された様々な方法によって実行されてもよく、例えば、2つの個体群が正規分布に従うとともに2つの個体群の分散がほぼ同じである場合に、2つの個体群の手段が所定のレベルの統計的有意性に等しいという帰無仮説を評価するためのStudentのt検定(t-test)を用いる。
【0133】
[00141] ある実施形態では、電子素子メーカは、製造プロセスを故意に変更しない場合があり、また、不注意による変更にも気付かない場合があるが、同様の履歴データ及び/又はモデル化データに基づいた参照関係を使用して、有意性の検査の方法を使用した実機エンドユーザデバイスデータに対する最近製造された素子の製造データ間の関係を評価したいと望む場合がある。こうした実施形態では、電子素子メーカは、関係と参照関係との間の統計的有意差を識別し得る。この結果に基づいて、メーカは、参照関係のデータに対して、相関した実機データに不一致があり、及び/又は、相関した製造データに不一致があると結論付け得る。例えば、所定の傾斜の線と線形回帰によって特定されたY切片とに対するデータの良好な適合性によって実証されるように、ラップトップバッテリの充電の実機の速度が、部品の製造検査工程中に記録されたラップトップCPUのアクティブ電力に正比例するものであると過去の相関において実証されている場合、観察された相関は、現在製造されているCPUとラップトップとで保持し続けることが予想され得る。これを実証するため、同様の相関解析が、最近製造されたラップトップ及びそれらのCPUに繰り返されることが可能であり、結果は、過去に観察された相関と統計的に比較されることが可能である。例えば、2つのデータの集合(過去のデータ及び最近のデータ)を使用して、最近のデータの線に対する適合度の決定係数の統計的測定が、過去の決定係数の値と比較されることが可能であり、及び、最近のデータについて計算された最良適合線について、所定の統計有意性レベルに対して、過去のデータに基づいた最良適合の傾斜及びY切片に対するその傾斜及びY切片における差を特定するために統計比較がなされることが可能である。
【0134】
[00142] ある実施形態では、対象の実機エンドユーザデバイスに含まれる電子素子の製造条件の集合における任意の変更に相関されるように必ずしも初期に識別されない、デバイスのエンドユーザによって識別されて報告された実機デバイス性能に関する問題があり得る。こうした例では、
図2のシステムのオペレータは、データ解析エンジン14によって実機エンドユーザデバイスデータの解析におけるそうした問題を示す及び/又は定量化するための性能測定基準を定義するためにクライアント11を使用してもよい。例示の例では、あるモデルのラップトップコンピュータの何人かのエンドユーザは、動作のスリープモードから再始動する際に頻繁に発生し得る断続的なシステムの「ロックアップ」事象をラップトップメーカに報告してもよく、そのことが、ラップトップメーカによって雇われている
図2のシステムのオペレータに、例えば、以下に例#1で説明するような、製造条件の集合を相関させるために調査するためにその後に使用され得る、(エンドユーザがスリープモードからの始動を開始した直後のシステムのシャットダウンのすべての例)を(スリープモードを始動させるエンドユーザのすべての例)で除算する等の、関連した性能測定基準を定義するように動機付けする。ある実施形態では、例えば、測定基準の値が高くなるにつれて、低い値よりもより悪い性能に対応する場合、性能測定基準は、デバイス性能の望ましくない特性が測定されるように定義されてもよい一方で、ある実施形態では、例えば、測定基準の値が高くなるにつれて、低い値よりもより良好な性能に対応する場合、性能測定基準は、デバイス性能の望ましい特性が測定されるように定義されてもよいことに留意されたい。また、ある実施形態では、性能測定基準は、例えば、1以上の性能基準に従ってデバイス分類を特定し、分類によってデバイス性能を記述するように、性能の分類の記述が数値に代えて生成されるように、性能測定基準が定義されてもよいことに留意されたい。ある他の実施形態では、実機デバイス性能に関する問題は、以下の例#2で説明するように、製造条件の異なる集合の下で、製造データ(例えば、デバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータ)に対する、デバイス性能データ(例えば、受信した実機デバイスデータに基づいて計算されたデータ)の相関における差があるか否かを特定するための解析において、製造データの解析に関して、実機データの解析のために
図2のデータ解析エンジン14を使用して自動的に又は半自動的に最初に識別されてもよい。ある他の実施形態では、実機デバイス性能に関する問題は、以下に例#3で説明するように、デバイス性能と製造データとの間の予想される関係を確認するための試行の過程で最初に自動的に又は半自動的に識別され得る。例えば、実機エンドユーザデバイスの基準個体群は、性能測定基準に基づいた基準に対するデバイスデータの適合性に基づいて識別されてもよく、そして、デバイスのこの基準個体群の実機デバイス性能データは、基準デバイスに含まれる素子の製造データのいくつかとの1以上の関係を定義するために使用されてもよい。その後、(基準デバイスの性能データ及び基準デバイスに含まれる素子の製造データから導出される)そうした参照関係と、(他のデバイスの対応の性能データ及び他のデバイスに含まれる素子の対応の性能データから導出される)実機エンドユーザデバイス(他のデバイス)の非基準個体群のデータに基づいた同様の関係との間に統計的有意差があるか否かが特定されてもよく、及び従って、性能データが製造データに一致しているか否かが結論付けられ得る。追加的に又は代替的に、そうした実施形態では、デバイスの基準個体群のデータから導出されることに代えて、ある基準の関係がモデル化されてもよく、その場合に、実機データモデル化バージョン及び/又は製造データモデル化バージョンに基づいて関係及び参照関係の間の統計的有意差があるかどうかを特定することによって、性能データが製造データに一致しているか否かが結論付けられ得る。
【0135】
[00143] 実施形態によっては、基準個体群のそれと対象の個体群のデータとを比較するために、有意性の検査の方法の適用時に、様々な分布測定基準並びに数学的及び/又は論理的処置が使用されてもよい。差が「統計的に有意」であるか否か(又は、Box、Hunter、Hunterに従って、基準集合と比較した結果が「例外的であると見出される」かどうか)の特定は、これらに限定されないが、個体群の中心傾向、拡がり、ヒストグラム、パラメータ分布、非パラメータ分布、極小点、極大点、分位点、モダリティ、故障率、故障頻度、故障可能性、及び他の関連する統計的記述子における差の統計的解析によってなされてもよい。
【0136】
[00144] さらに、実機デバイス性能は、実施形態に応じて様々に特定されてもよい。ある実施形態では、実機性能は、性能測定基準によって定量化されてもよく、性能測定基準は、例えば、エンドユーザへの及び/又はデバイスメーカへの、デバイス信頼性の又は仕様に対するデバイスの適合性の又は対象の任意のデバイス属性の指針又は予測として、使用されてもよい。デバイスのメーカに対して価値を有し得る性能測定基準は、いくつかの例、製造されたデバイスが、仕様に適合した方法で実機で作動している程度の測定値、又は、極限の又は名目上の環境条件の下で断続的なデバイスの欠陥の発生頻度を含んでもよく、そうした欠陥は、デバイスを恒久的に使用不能にしないデバイスの一時的な故障であり、しばしば、デバイスが実機である間に自身を補正する又は補正され得る一時的な故障の形態である。性能測定基準が、デバイスが作動している環境条件に関するデータを含むある実施形態では、環境データは、デバイス自体の外部のセンサから受信されてもよい。一例として、性能測定基準は、デバイスに動作電力を提供している送電網において電圧ノイズが発生した時のデバイス欠陥の頻度に基づいていてもよく、送電網上での電圧ノイズセンサによって生成されたデータに部分的に基づいてもよく、かつ、デバイスによって生成された動作データに部分的に基づいてもよい。
【0137】
[00145] ある実施形態では、性能測定基準は、所望される特定の性能の目的のために適切なように数学的に又は論理的に組み合わせられる受信した実機データに基づいて計算されたデータに基づいていてもよい。ある実施形態では、性能測定基準は、数学的操作なしでそれらの生の形態で適用された受信したデータの1以上のタイプに基づいていてもよい。性能測定基準として使用するための、受信した実機デバイスデータ又は受信した実機デバイスデータに基づいて計算されたデータの識別は、人間の洞察力によって純粋に、若しくは、(例えば、データ解析エンジン14による)機械アルゴリズムの実行によって、又は、その2つの組み合わせによって、純粋に定義されて提供されてもよい。その結果は、1つのデータフィールドに基づいた、又は、複数のデータフィールドの数学的な又は論理的な組み合わせに基づいた、性能測定基準の識別であってもよい。
【0138】
[00146] ある実施形態では、性能測定基準は、デバイスの仕様に部分的に依存してもよく、そうした実施形態では、実機性能の良好さは、実機エンドユーザデバイスデータと、受信した及び/又は受信したデータに基づいて計算されたデータを生成するデバイスの仕様との両方の関数であってもよい。例えば、性能測定基準は、例えば、デバイスが政府の仕様及び規制に、並びに及び/又は、業界の仕様及び標準に、若しくは、デバイスメーカの製品仕様に準拠しているか否か等の、デバイスが仕様に対して動作する程度によって少なくとも部分的に定義されてもよい。こうした実施形態では、デバイスデータは、特定された値と比較されてもよく、かつ、その結果の性能測定基準は、例えば、規格上限及び規格下限の間の代表値からの個体群の平均又は中央値の乖離率に関して、若しくは、上限規格又は下限規格までのCpk測定値に関して、それらの値へのデバイスの準拠(又は偏差)の程度を反映してもよい。任意の適切な統計的測定基準が適用されてもよい。そうした仕様に対するデバイスの準拠は、時には、素子の仕様に対するデバイス内の素子の準拠によって保証されてもよいので、例えばテスタ間の較正誤差等の素子製造検査工程が、例えば、そうしたデバイス性能測定基準と、デバイスに含まれる素子の製造検査を実行するために使用されるテスタとの間の関係を解析することによって識別されてもよい。例えば、(第2個体群の素子を検査するために使用されたテスタではない)第1個体群の素子を検査するために製造における特定のテスタの使用にその製造が対応する素子の第1個体群が識別されてもよい。この例では、製造条件の集合は製造における特定のテスタの使用法であり得る。その後、製造時の特定のテスタの使用と性能測定基準との間に相関が存在するか否かを結論付けるために、(上述したような)仕様準拠の程度を示す性能測定基準を使用して2つの個体群の素子を含むデバイスの実機エンドユーザ性能の間に統計的有意差があるか否かが特定されてもよい。
【0139】
[00147] 追加的に又は代替的に、上の例を続けると、こうした性能測定基準に基づいた基準が、デバイスの第1及び第2個体群を区別するために実機エンドユーザデバイスに適用されてもよく、そして、2つの個体群の各々に含まれる素子の製造データが比較されて、個体群の各々に含まれる素子を検査するために製造時に特定のテスタの使用によって個体群の製造データの関連同士の間に統計的有意差があるか否かを特定してもよい。再びこの例では、製造条件の集合は製造時の特定のテスタの使用法であってもよい。そうした統計的有意差が存在するか否かに応じて、性能測定基準と製造時の特定のテスタの使用との間に相関が存在するか否かが結論付けられてもよい。この例では、表現「特定のテスタの使用による個体群の製造データの関連」における用語「関連」は、1以上の製造条件の集合と、素子の定義された(デバイス性能によって現在の例において定義された)個体群の製造データとの間のつながり又は関係を記述するために使用され、おそらく、個体群の素子の製造データのいずれかにおいて見出されないもの(すなわち、定義された個体群の製造データと例における特定のテスタとの間に存在する関連)から、個体群のすべての素子の製造データにおいて見出されるもの(すなわち、定義された個体群の製造データと例における特定のテスタとの間に存在する100%の関連)までの範囲であり、又は、それらの2つの極致の間のあるレベルの関連である。例えば、特定の素子についての製造データは、その素子について使用された任意のテスタの名称及び/又は他のデータを含んでもよく、かつ、特定の素子についての製造データが、特定の素子についての製造データよりも特定のテスタについての名称及び/又は他のデータを含むかどうかは、特定のテスタの使用法に関連して(及び従って、この例について定義された製造条件の集合に関連して)考慮されてもよい。例えば、この例の第1個体群の素子の90%が、特定のテスタを使用して検査されたものであることが分かった一方で(関連性が高い)、第2個体群の素子のわずか10%が、特定のテスタ上で検査されたものであることが分かった場合(関連性が低い)、その後、特定のテスタに対する2つの個体群の各々の製造データ同士の間に見出された関連の差に基づいて、観察されたデバイス性能の問題と、デバイスに含まれる素子の製造における特定のテスタの使用との間に相関が存在すると結論付けるであろう。
【0140】
[00148] ある実施形態では、性能測定基準は、例えば故障データ及び/又は付属データ等の他のデータに部分的に依存してもよく、こうした実施形態では、実機性能の良好さは、実機エンドユーザデバイスデータと、受信した及び/又は受信したデータに基づいて計算された、故障データ及び/又は付属データとの両方の関数であってもよい。例えば、デバイスのメーカにとって価値のあり得る性能測定基準は、デバイスがどのくらい頻繁にサービスを必要とするかの測定を含んでもよい。
【0141】
[00149] ある実施形態では、所定の性能測定基準は、1つのタイプのデバイスについての意味又は関連性を有してもよいが、別のタイプのデバイスについては有しておらず、こうした場合には、実機性能によってデバイスの個体群を区別することは、2〜3の例に名前を付すため、例えば、デバイスメーカの日付、デバイス使用の場所及び/又はデバイス使用のタイプ等によって特別な性能に関連しない1以上の基準によってデバイスの個体群を区別することによって補強されてもよい。
【0142】
[00150] ある実施形態では、性能測定基準は、デバイスに関する過去のデータ又はデバイスのタイプ、例えば、個人のデバイス又は所定のタイプのデバイスの製造、サービス、作業履歴又は故障履歴に関するデータ等に少なくとも部分的に依存する予備知識に従って定義されてもよい。例えば、そうした履歴データに基づいてデバイス又は所定のタイプのデバイスに既知のリスクがある場合、実機のデバイス又は同様のデバイスについての性能測定基準は、受信した及び/又は受信したデータに基づいて計算された、現在の実機データに関したデータにも基づいて定義されてもよい。例えば、実機デバイスの一連の測定値の解析を通じて、その後に最終的にディスクドライブの故障につながる、所定のデバイスタイプの実機のデバイスのいくつかにおけるディスクドライブのシークタイムがドリフトして、デバイスの使用の長期間にわたってより長くなっていることが通知される場合、その後に、性能測定基準は、故障の前に、そうしたディスクドライブシークタイムのドリフトを示している対象のデバイスに対するその解析に基づいて定義されてもよい。そうした実施形態では、適切な性能測定基準は、先験的に既知ではないが、対象のデバイス挙動に最も顕著に影響を与えるデータフィールドを識別するために過去の実機デバイスデータの解析に基づいて識別されてもよい。ここで示した例を続けると、ディスクドライブシークタイムのドリフトがしばしばディスクドライブ(及びデバイス)の故障の前兆であったことが最初に既知ではなかったが、経時的な性能低下の傾向を示し得るデータのタイプがどれかを特定するために、及び、過去のデータに基づいて、ディスクドライブの故障に先行しそうな、実機の大量のディスクドライブによって生成された多数のデバイスデータフィールドに包含されるデータの傾向の解析後にのみ認識されてもよい。例えばディスクドライブシークタイムのデータにおける、過去のデータの特性のそうした組み合わせの識別は、デバイス性能測定基準として、それ又はそれに基づいた低下の傾向を使用するための動機付けになり得る。
【0143】
[00151] 上述したようなもの等の適切な性能測定基準を識別するために実機デバイスデータ(及び任意選択的に他のデータ)の解析を必要とする実施形態について、データ解析は、単変量解析、二変量解析、多変量解析、実験計画(DoE)、探索的データ解析、最小二乗回帰、部分的最小二乗回帰、パターン認識、主成分解析(PCA)、回帰分析、クラス類似性のソフトに関係しないモデリング(SIMCA)解析、統計的干渉及び他の類似のアプローチを含む様々な技術によって実行されてもよい。
【0144】
[00152] 主題は、実機性能及び性能測定基準に関するこれらの実施形態によって境界を定められない。
【0145】
[00153] ボックス6の説明を続けると、実機エンドユーザデバイスデータ及び素子製造データが適切にデータベース化された後、受信したデータ及び/又は受信したデータに基づいて計算されたデータの様々なタイプの解析が実行されてもよい。データ解析エンジン14のある実施形態では、データ解析を実行するために様々な機能が提供されてもよい。データ解析は、規則を参照して以下に説明する事象等の任意の事象に起因して推進されてもよい。追加的に又は代替的に、オペレータは、(これらのオペレータに関連する)クライアント11x、11yによって提供された少なくとも1つの基準に基づいてオンデマンドのデータ解析を推進する。実行され得る様々なタイプのデータ解析は以下を含む。
【0146】
[00154] 1)製造条件の集合に対する既知のデバイスレベルの性能の実機の例外の相関を発見すること(例えば、素子製造データ及び/又は実機デバイスデータの体系的な統計解析を通じて)、又は、代替的に、製造条件の任意のそうした集合に対するデバイスレベルの例外の相関がないことを立証すること。例えば、性能例外は、望ましくない性能、低い性能、信頼性を欠く性能等を含んでもよい。この例を続けると、低レベルの性能は、素子が製造された不備のある条件の集合に相関させられてもよい。ある実施形態では、素子が製造される不備のある条件の集合は、(例えば、故障又は異常値であることによって)廃棄のために素子メーカによって対象にされるそれらの素子を生じさせ得る。従って、そうした素子が実機デバイス内に含まれていたことの発見によって、なぜそれらが実際に廃棄されたかの調査に至り得る。低レベルの性能がこの例に相関させられた製造条件の集合は、「廃棄」処分及び/又は不備のある条件を含み得る。例えば、水準以下の実機デバイスレベル性能が、特定の素子を含む特定のデバイスの個体群について立証された場合、特定の素子及び/又はデバイスの製造データが、製造条件の集合に強く関連させられることが特定されてもよい。例示として、パッケージングされた部品のバッチが、製造バーンイン動作を通じて処理されて、バーンイン後の検査工程で例外的に高い故障率を示した場合(潜在的な信頼性の問題を示す)、部品のバッチは製造廃棄場所に送られてもよく、バッチについての「廃棄」指定が製造データベースに入力されてもよい。材料がその後にメーカ承認を受けずに除去されて、通常の材料として部品の闇市場チャネルに不正に売却された場合、不良の部品は、最終的に故障し得るエンドユーザデバイス内に含まれ得る。
【0147】
[00155] 追加的に又は代替的に、情報を識別することが、不正を特定するために使用されてもよい。例えば、水準以下の実機デバイスレベル性能が、特定の素子を含む特定のデバイスの個体群について立証された場合、特定の素子又はデバイスの情報を識別することに基づいて、当該素子又はデバイスが廃棄材料として製造時に処分されたことが特定されてもよい。この例を続けると、特定の素子又はデバイスは、製造中に廃棄材料として処分されたにも関わらず、誤って又は不正に使用するものに戻されてしまうことがあり得る。別の例では、特定の素子又はデバイスの識別子が、利用可能な製造データ集合に全く発見されない場合、それは、当該素子又はデバイスが偽造品であり得ること、及び、実機のエンドユーザによって使用される名目上の素子又はデバイス製品の正当なメーカによって実際に製造されていないことの表示であり得る。
【0148】
[00156] そうした解析後、例えば、潜在的な問題のある製造条件を評価してそれに対して行動するため、又は代替的に、デバイスの例外の根本原因がどこ(例えば、デバイス設計、ソフトウェア問題環境、使用法等)にあるかを捜索するため、人間によって参照されたデータ解析エンジン14によって出力レポートが生成されてもよい。例えば、レポートは、製造が製造条件の集合(例えば、あるロットからの素子)に対応する素子のグループ化の高水準記述、素子のリスト(例えば、ECID)等を含んでもよい。
【0149】
[00157] 2011年のAppleのMacBook Proの製造問題を包含する本願の背景で説明した課題は、個体群の間で素子の製造の差を特定するために素子の個体群を区別するための実機データの解析の潜在的な適用の例として有益であり得る。この問題から端を発した集団訴訟において、デバイスの故障が、ラップトップがエンドユーザによって使用された時に断続的な故障の発生を引き起こしたたびたびの大きな温度スイング(いわゆる「応力サイクル」)に関連した、ラップトップGPUをマザーボードに接続するために鉛フリーはんだを使用した結果であったことが述べられている。この例では、実機性能は性能測定基準によって定量化され得る。性能測定基準は、例えば、記録された突然の故障の回数のデータを、ラップトップの使用の記録された使用時間数のデータによって、割ることによって、ラップトップの突然の故障の頻度によって有用に定義されてもよい。測定基準をさらに改善するために、突然の故障の頻度の計算は、通常の/より低い温度で動作するGPUに関連付けられる欠陥よりも、より高い温度で動作するGPUに関連付けられた欠陥により大きく重み付けするために、平均ピークGPU動作温度によって乗算されてもよい。そうした性能測定基準について、所定のラップトップの実機データに基づいて高く計算された値は、訴訟において説明された特定の課題を示していることがある。この例を続けると、この性能測定基準の高い値又は低い値によってラップトップの2つの個体群を区別した後、ラップトップの2つの個体群の間の統計的有意差が、鉛フリーはんだの使用(このケースでは対象の製造条件)に対するそれらのウェーブソルダリング処理データの関連において見出され、鉛フリーはんだの処理の使用に対して高い性能測定基準値を有するラップトップに関連が強く、かつ、鉛フリーはんだの処理の使用に低い性能測定基準を有するラップトップに関連が弱いことが、(訴訟の主張に基づいて)予想され得る。
【0150】
[00158] 2)実機のデバイス性能例外に対する製造条件の定義された集合の相関を識別すること。こうした解析後、例えば、メーカによって参照されたデータ解析エンジン14によって出力レポートが生成され、潜在的なデバイスの信頼性の問題を評価してその問題に対して行動してもよい(例えば、事前のリコール及び/又は回収を通じた潜在的なデバイス信頼性問題を有するデバイスの使用からの除去、それらの素子がデバイス内に配置されていないのでそれらの素子の格納をパージすることによって問題の素子の使用からの除去、実機のファームウェアのアップデート等を通じて問題を回避するためにデバイスの再構築を実行する)。例えば、レポートは、危険な状態にあるデバイスのグループ化の高水準記述(例えば、特定メーカからの素子を含むデバイス)、危険な状態にあるデバイスのリスト(例えば、シリアル番号)等を含んでもよい。また、デバイスレベルの例外が相関することが見出されていないケースでは、素子メーカによる不要な又は間違ったアクションが回避され得る。
【0151】
[00159] 例えば、モジュール業者は、鉛フリーはんだを使用することに切り替え、製造プロセスの変更後、長期間にわたって、変更に起因し得る実機性能に何ら影響が観察されないことを例えば確認したいと望む場合がある。製品エンジニアは、例えば、複数の検査を除外するため、又は、検査の制限を変更するため、部品の検査プログラムを変更する場合がある。この後、変更したエンジニアは、変更に起因し得る実機性能に何ら影響が観察されないことを確認したいと望む場合がある。検査工場のエンジニアは、例えば、所定の期間にわたる検査部位の間の不注意による測定値のオフセットを有する特定のテスタが動作してきたことを発見する場合があり、かつ、2つの検査部位からの素子を包含するデバイスの実機性能の点において2つの検査部位上で処理された素子間に統計的有意差がないことを確認したいと望む場合がある。部品Q&Rエンジニアは、例えば、実機性能に基づいて、ウエハ縁部に近いダイから構築されたものよりも、ウエハ中心に近いダイからの部品を使用して構築されたデバイスに統計的有意差があるか否かを特定することを望む場合がある。部品Q&Rエンジニアは、例えば、実機性能に基づいて、仕様限界に非常に近いパラメータ測定値を有する部品及び仕様限界から遠いパラメータ測定値を有する部品を使用して構築されたデバイスに統計的有意差があるか否かを特定することを望む場合がある。部品Q&Rエンジニアは、例えば、実機性能に基づいて、非常に異なるWAT構造検査結果を有する部品を使用して構築されたデバイスに統計的有意差があるか否かを特定することを望む場合がある。
【0152】
[00160] ある実施形態では、前の段落(1)及び2)に関して)で説明したような解析は5つのシナリオのうちの1つをサポートし得る。第1に、製造条件の集合に関する素子製造問題が観察されたが、デバイス性能に対して(統計的に有意な)相関が見出されない。第2に、デバイス性能問題が観察されたが、製造条件の集合に対して(統計的に有意な)相関が見出されない。第3に、既知の素子製造問題はなく、既知のデバイス性能問題もなく、及び従って、相関は無関係である。第4に、製造条件の集合に関する素子性能問題が観察され、デバイス性能に対する(統計的に有意な相関)が見出される。第5に、デバイス性能問題が観察され、製造条件の集合に対する(統計的に有意な)相関が見出される。
【0153】
[00161] データ解析のタイプを続ける。
【0154】
[00162] 3)参照関係(例えば、ベースライン)と関係(製造データと実機データとを相関させることによって特定される)を比較すること、参照関係は、過去の(例えば、正常/名目上の)又はモデル化された素子製造データ(製造データモデル化バージョンともいう)と過去の(例えば、正常/名目上の)又はモデル化された実機データ(実機データモデル化バージョンともいう)との間にある。この比較に基づいて、製造データ及び/又は実機データに不一致(例えば、逸脱、傾向等)があることが特定される場合、例えば、素子メーカは、不一致を理解する及び/又は回復させるために変更に対して行動してもよい。こうした解析の後、例えば、新たに確立された参照関係に関する出力レポート及び/又は不一致に関するレポートがデータ解析エンジン14によって生成されてもよい。例えば、このタイプの解析は、統計的プロセス監視の一部であってもよい。統計的プロセス監視のための実機データの例(関係を特定するために製造データと相関させられ得る)は、電力消費、待ち時間、エラー補正の頻度等を含んでもよい。統計的プロセス監視のための製造データの例(関係を特定するために実機データと相関させられ得る)は、トランジスタ寸法(薄膜トランジスタ)(電力消費に影響し得る)、品質指数(例えば、品質指数=a*ウエハ上の領域+b*iddq+cx1/ウエハ歩留まり)等を含んでもよい。例に応じて、相関させられるデバイスデータ(例えば、パラメータ、機能及び/又は属性)と製造データ(例えば、パラメータ、機能及び/又は属性)とは同一のタイプであってもなくてもよい。追加的に又は代替的に、このタイプの解析は、新たに導入されたデバイス及び/又は素子について、既存のデバイス及び/又は素子に対する変更について、及び/又は、既存のデバイス及び/又は素子を製造するために使用されるプロセスに対する変更についての、拡張された及び/又は拡大された製品承認プロセスの一部であってもよい。この例では、新たに設計された素子のラインのサンプルを検査することによる検査データに依存する代わりに、素子を機能させた後に、それらの素子の製造データと、それらの素子を含むデバイスの実機データとを相関させてもよい。ある実施形態では、不一致(例えば、逸脱及び/又は傾向)デバイスの異なる集合で変動するかを特定するために、所定の素子を包含するデバイスの複数の集合について解析が実行されてもよい。ある実施形態では、解析は、相関の予想される一致を特定するため及び/又は予想される関係において変動がないことを確認するため、複数のデバイスの集合について解析が実行されてもよい。例えば、それらの素子を含むデバイスの実機性能データに相関させられることが予想される、その製造が製造条件の集合に対応する素子の個体群は、解析において、予想されるように相関しないことが分かるかどうかに注目すべきであり得る。同様に、素子製造データと、素子を含むデバイスの実機エンドユーザ性能データとの間の参照関係に対する関係のシフトが顕著であり得る。こうした解析結果は、解析に使用されたデータを生成する素子の挙動又はデバイスの挙動における変化に起因してもよく、又は、代替的に、データ自体の品質に関するエラーに起因してもよい。ある実施形態では、例えば、解析が基にするその性能データに関するデバイスに含まれる素子の識別子が化け、そして、それらは、関連する製造データと、解析の素子及びデバイスについての関連する実機デバイス性能データとの間の必要なリンクを提供しない場合があり、おそらく、誤った又は意味のない解析結果に至る。別の例では、デバイスに含まれる素子が実際に偽造品である場合、それらは、偽の識別子データを生成することがあり、そうしたデータは、製造データと実機デバイス性能データとの間の使用可能なリンクについての根拠を提供せず、従って、これもおそらく、間違った又は無意味な解析結果に至る。
【0155】
[00163] ある実施形態では、1)、2)又は3)で説明したような解析は、デバイスの異なる集まりの間に変動があるかどうかを特定するために所定の素子を包含するデバイスの複数の集まりについて実行されてもよい。上のように、こうした解析の出力は、潜在的なデバイス信頼性の問題を評価して問題に対して行動するために、例えばメーカによって参照されるレポートであってもよいが、そうした実施形態では、集約して、個人で又はその両方でまとめられた、所定の素子の複数の異なるデバイスレベルアプリケーションの解析を含むためにリスク評価が作成されてもよい。
【0156】
[00164] ある実施形態では、1)、2)又は3)で説明したような解析は、素子の群を使用して実行されてもよい。例えば、データを相関させることによって関係を特定する時に、実機データは、群についての製造データの組み合わせと相関させられてもよい。別の例として、デバイスの性能は、デバイス内の個別の素子ではなく、素子の群間の相互作用に関してもよい。所定の群の素子は、同一のタイプであってもよく、例えば、所定の素子の群は、特定のメモリ部品製品タイプから構成されてもよい一方で、別の群は、特定のマイクロプロセッサ製品タイプから構成されてもよい。こうした実施形態では、所定の群は、デバイス構成に含まれる群の他方を備える素子と同一のタイプ又は異なるタイプの素子タイプから構成されてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、デバイス個体群の各デバイス内の群の素子の使用法が必ずしも関連させられなくてもよい一方で、これらの実施形態のいくつか他のものでは、デバイス個体群の各デバイス内の群の素子の使用法は類似していてもよい。所定の群の素子が、デバイス個体群の各デバイス内に同様に配置及び使用されてもされなくてもよい様々な実施形態では、相互作用を有し得る異なる群の素子への直接的な又は間接的な電気的接続はなくてもよい。例えば、デバイス内の異なる群の素子の間に電磁妨害(EMI)を包含する相互作用があることがあり、互いに回路を通じて直接的又は間接的に必ず接続される素子なしで、デバイスの性能問題を引き起こす。例えば、互いに近接している素子は、それらの間に存在し得る電気的接続とは無関係に、EMI関連のデバイス性能問題を形成することがあり、当該問題は、今度は、素子の製造条件の特定の集合に関連し得る。こうした場合には、EMI相互作用に関連する素子は、例えば、モジュールに対する部品間、サブモジュールに対する部品間、又は、モジュールに対するサブモジュール間のEMI相互作用を包含する、全く異なるタイプであってもよく、又は代替的に、同一のタイプであってもよい。ある実施形態では、デバイス内の素子の異なる群間の電磁妨害は、電磁放射に起因する干渉を必ずしも包含するわけではないが、代わりに、回路配線がすぐ近接している素子間の、誘導的に又は容量的に結合された「ノイズ」を包含し得、おそらく、第2の素子の信号又は電源電圧の変化又は表面時の第1の素子の信号又は電力供給における一時的な誘導的又は容量的な干渉を生じさせる(例えば、クロストーク)。
【0157】
[00165] デバイス個体群のうちのデバイス内の任意の所定の群の同様の使用を包含するある実施形態では、デバイス構成の名目上の仕様に従って、所定の群の各素子が同じ方法で各デバイス内に配置されて電気的に接続されてもよい。場合によっては、デバイス構成の名目上の仕様に各々従って、複数の異なる群の様々な素子がデバイス内に配置されて電気的に接続されてもよく、その結果、それらを使用してデバイス内で様々な群の素子同士の間の電気的な及び/又は機械的な相互作用が類似のものであることが予想される。デバイスの個体群が少なくともデバイス性能によって区別される実施形態では、所定の個体群の各デバイスに含まれる2以上のそうした群からの素子が解析で検討されてもよく、実機における既知のデバイスレベルの性能例外とそうした群の素子の製造条件との間の相関が識別され得る。群を有する実施形態では、デバイスレベルの性能例外は、個体群のデバイスに包含される個々の群の素子の製造データに関連付けられる製造条件の特定の集合に相関してもよい。追加的に又は代替的に、デバイスレベル性能例外は、個体群のデバイスに包含される2以上の群の素子の製造条件の部分集合の組み合わせである集合に相関してもよい。こうした実施形態のいくつかでは、各々について製造条件の所定の部分集合を有する素子の2以上の群の製造データの関連の組み合わせを備える関連は、おそらくそれらを使用するデバイス内の素子間の相互作用に起因して、デバイスレベル性能例外と様々な群の素子の製造条件の部分集合の組み合わせとの間の相関を示し得る。上のように、こうした解析の出力は、潜在的なデバイスの信頼性問題を評価して問題に対して行動するために、例えばメーカによって参照されるレポートであってもよいが、群を有する実施形態では、リスク評価が、様々な群に関する解析を含むように作成されてもよい。
【0158】
[00166] 素子群を有する実施形態の例示の例として、速い受信機とペアリングしている遅い受信機は、上流の論理からのデータがその後の段階に到達するのが遅すぎてラッチされることができない場合に、実機デバイス内のPCボード上で送信機−受信機のペアリングとして接続される部品間でやりとりされるラッチされたデータを生じさせる。対照的に、2つのペアリングされた部品が両方とも速い又は両方とも遅い場合、不正確なデータをラッチすることについての問題は生じそうにない。送信機部品の製造条件は、受信機部品の設定及びホールド時間と異なるように妥当までの時間データのタイミングに影響を及ぼし、又は、例えば送信機及び受信機の部品が、異なる制作プロセス技術に基づいていた場合に、受信機部品の製造に適用可能ではない条件を実際に包含し得る。従って、送信機の特徴のある妥当までの時間データは、製造条件の1つの部分集合に依存してもよい一方で、受信機の特徴のある設定及びホールド時間は、製造条件の別のまったく関連しない部分集合に依存してもよい。こうしたシナリオでは、実機エンドユーザデバイスの所定の個体群内の観察された性能問題は、送信機−受信機部品の特定のペアリングに部分的に依存し得る。ペアリングが不規則であれば、関連する性能問題は、同一のエンドユーザデバイスで観察され得るが、他のエンドユーザデバイスでは観察されない。故障率によって1以上のデバイス個体群を確立するために実機性能データを最初に解析し、その後に、各々確立されたデバイス個体群内のペアリングされた送信機−受信機部品に対応する製造条件の部分集合の対の相関を解析することによって、ペアリングされた部品の製造条件のある組み合わせに相関が確認されることがあれば又はされないこともある。ここで提案された例が、単純化のために、デバイス内の素子の対の相互作用のシナリオに限定されているが、主題はこれに限定されず、説明した解析は、個体群のデバイス内に含まれる対象の素子の任意の数の群について適用されてもよい。
【0159】
[00167] 任意選択的に、データ解析エンジン14によって実行され得る解析のタイプは、それら自体の要求に適合させるために個々のオペレータによって、及び/又は、データ解析エンジン14のアドミニストレータによって、構成されてもよい。
【0160】
[00168] データ解析は、様々なタイプのものであってもよく、また、1)、2)又は3)を参照して上述した解析に必ずしも制限されない。
【0161】
[00169] 例えば、データ解析エンジン14による解析は、素子製造データ及び/又は実機データの任意の組み合わせを包含し得る。様々な実施形態では、解析される素子製造データは、上述したような、パラメータデータ、機能データ及び/又は属性データを含んでもよい。ある実施形態では、受信した製造データに加えて又は代えて、解析は、受信した製造データに基づいて計算されたデータを使用してもよい。データは、任意の方法で計算されてもよく、例えば、2以上のデータ点の数学的な又は論理的な組み合わせ、若しくは、別の例では、実行された2以上の製造工程にまたがる製造データの値における測定されたシフトであってもよい。ある実施形態では、解析は、サブアセンブリ製造ラインのうちで同様に処理された又は同様に挙動する素子の個体群についてのリスト事項の1以上を要約する統計的測定基準(例えば、平均、中央値、標準偏差)から形成されてもよい。
【0162】
[00170] 様々な実施形態では、解析される実機データは、上述したような、パラメータデータ、機能データ及び/又は属性データを含んでもよい。ある実施形態では、受信した実機データに加えて又は代えて、解析は、受信した実機データに基づいて計算されたデータを使用してもよい。データは、任意の方法で計算されてもよく、例えば、2以上の様々なタイプのパラメータデータ及び/又は機能データの数学的な又は論理的な組み合わせ、若しくは、別の例では、2以上のデバイス事象にまたがる又は使用時間にまたがる又は異なる工程のモードにまたがる機能データにおけるパラメータ及び/又は値における測定されたシフトであってもよい。ある実施形態では、解析は、例えば、複数の同様の事象の発生に関連してなされた、又は、長期間にわたる使用時間にまたがってなされた測定の集合の、同様の条件の個体群についてリストされた事項の1以上を要約する統計的測定基準から形成されてもよい。
【0163】
[00171] ある実施形態では、対象の測定条件の識別された集合と実機性能との間の相関は、間接的であってもよく、2以上のレベルの相関を包含する。例えば、相関は、生成されるデバイスエラーと、問題のデバイスを製造するために使用された特定の検査プログラムとの間で最初に確立されてもよく、可能性としては、その後に、使用された所定の検査プログラムにおける特定の検査に対して以前になされた変更に対する相関が確立される。
【0164】
[00172] 追加的に又は代替的に、データ解析は、例えば、実機データ及び/又は素子製造データの解析を補助するため、デバイス製造データ及び/又は故障データを考慮に入れてもよい。例えば、データ解析エンジン14は、デバイス製造条件と実機性能との間の相関を検出してもよい。
【0165】
[00173] 主題は、ここで説明するデータ解析の例によって拘束されない。
【0166】
[00174] ある実施形態では、データ解析エンジン14の解析及びレポートは、半自動であってもよく、例えば、クライアントX及び/又はクライアントY、11x及び11yそれぞれ(まとめて「クライアント11」)によってデータ解析エンジン14を制御するオペレータによって推進され及び/又は少なくとも部分的に管理されてもよい。この場合のオペレータは、クライアント11x、11yを使用し得るユーザであってもよい。クライアント11は、ボックス6から離れているように
図2に示されているが、必ずしもそうである必要はなく、ある例では、クライアントはボックス6として同じ位置にあり得ることが可能である。
図2のボックスのいずれかに当てはまるように、クライアント11x及び11yは、実施形態に応じてソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの任意の組み合わせから構成されてもよい。ある実施形態では、クライアント11は、クライアント11を使用しているオペレータに、ユーザ名及びパスワードによってボックス6(のサーバ、例えば)にログオンして、オペレータアプリケーションサービス13にアクセスすることを可能にするデスクトップソフトウェアであってもよく、オペレータアプリケーションサービス13は、ある実施形態では、例えば、所望される解析及びレポートの詳細を特定するため、フィードバックを提供するため等で、データ解析エンジン14に相互作用してデータ解析エンジン14を部分的に制御して、それによって、データ解析エンジン14に、自動データ解析に加えて又は代えて半自動解析を実行させることを可能にするためのユーザインターフェースを(他の機能の中で)提供してもよい。ある実施形態では、任意のクライアント11は、1以上のプロセッサを追加的に又は代替的に含んでもよい。
【0167】
[00175] 単純化のため、ボックス11x及び11yはここではクライアントとして参照される。しかしながら、ある実施形態では、ボックス11x及び/又は11yは、追加的に又は代替的に、ボックス6のための入力/出力インターフェースの代表であってもよく、オペレータが入力したデータが、ボックス6で受信されることが可能になるように及び/又はボックス6からのデータが必要な変更を加えてオペレータに提供されるように、同様の機能を実行してもよい。
【0168】
[00176] ある実施形態では、ボックス13及び/又は11x、11yは省略されてもよく又は最小化されてもよい。例えば、解析は完全に自動的であってもよく、及び従って、オペレータは、解析を推進する必要がなくてもよく、解析の詳細は、オペレータによって特定される必要はなくてもよい(又は、初期の設定で特定される必要のみあるが、その後は必要とされない)。追加的に又は代替的に、例えば、オペレータへのレポートは必要とされなくてもよい。この例を続けると、解析の結果は、必要に応じて、製造を改善するために、製造環境に自動的にフィードバックされてもよい。追加的に又は代替的に、オペレータへのレポートが発生しても、たとえ解析することをより自動的でなくしても、そうしたフィードバックが、工程のモードが、データ解析を経時的に変化させて、おそらく改善することを潜在的に可能にし得るという事実に関わらず、結果に関するオペレータからのフィードバックは許可されなくてもよい。
【0169】
[00177] オペレータアクセスアドミニストレータ12は、所定のオペレータが割り当てられるユーザ群に関連付けられた許可に従って、データベース10のデータに対するセキュリティを提供し、及び/又は、データベース10のデータへのアクセスを限定するように構成されてもよい。オペレータのログイン及びユーザの提携がオペレータアクセスアドミニストレータ12によって確認された後、この情報はオペレータアプリケーションサービス13に渡されてもよく、オペレータアプリケーションサービス13は、彼/彼女のユーザ群提携(例えば、あるメーカとの提携)に適切なものに対してアプリケーションを実行する時に、ログインしたオペレータに提示されるオプション及びデータをその後に制限してもよい。ある実施形態では、オペレータアクセスアドミニストレータ12及びオペレータアプリケーションサービス13は結合されてもよい。ある実施形態では、オペレータアクセスアドミニストレータ12は、例えばボックス6へのオペレータのアクセスが必要とされない場合に省略されてもよい。
【0170】
[00178] ある実施形態では、データベース10は、複数の素子メーカ及び複数のデバイスメーカを包含するデータ「クリアリングハウス」として設計されてもよく、従って、メーカと提携しているオペレータが彼らの要求に適切なデータのすべてにアクセスすることを可能にする。メーカと提携しているオペレータが、対象のそれらのエリアに関連するすべてのデータにアクセスすることを可能にする一方で、彼らが許可を有していないデータへのアクセスを制限するために許可及び優先権(おそらく、システムポリシーに基づく)を管理するために、ロバストなオペレータアプリケーションサービス13を構築することには利点及びまた複雑さがある。さらに、そうした環境では、解析ツールが、特定のオペレータの要求に適切な解析メニューを自動的に作成することによって、関連の素子及び/又はデバイスの範囲に基づいて自動的に解析パラメータを投入することによって、オペレータの仕事をより容易なものにし得る。
【0171】
[00179]
図1の例では、実際には、図示された3つのアプリケーションのうちの任意の1つのために時には使用されるNAND部品の2以上のメーカがあってもよい。総計、この例では、従って、データ「クリアリングハウス」を使用することに興味を示す5つの異なるユーザ群と同数であってもよい(2つの部品関連ユーザ群及び3つのデバイス関連ユーザ群)。1つの部品メーカが、他の部品メーカの部品に関連するデータを決して見ることがないように設計されてもよい。また、あるデバイスメーカが、時には1つの部品メーカの部品を使用し、かつ、時には他の部品メーカの部品を使用する場合、その後、2つのソースについて実機で比較することに興味があり得る。しかしながら、第1のデバイスメーカ及び特定のデバイスメーカが、第3の部品メーカ及び第4の部品メーカの部品のみをそれぞれ使用する場合、そして、各デバイスメーカに対象の実機データが従ってフィルタリングされてもよい。別の例では、所定の部品メーカは、それらの製造された部品を使用する1つのデバイスメーカと部品製造データを共有する意思がある場合があるが、それらの製造された部品を使用する別のデバイスメーカとそれを共有する意思がない場合がある。
【0172】
[00180]
図2に示した実施形態では、ユーザ群X又はユーザ群Y(図示の目的で、ユーザ群Xはクライアント11xに関連付けられてよく、ユーザ群Yはクライアント11Yに関連付けられてもよい)のいずれかに属するオペレータの複数の例があり得る。しかしながら、主題は、2つのユーザ群によって拘束されず、より少ない又はより多いユーザ群があってもよい。実際には、定義され得るユーザ群の数は、場合によっては、制限されなくてもよい。ユーザ群は、任意の適切な基準に従って、例えばアクセスアドミニストレータ12によって定義されてもよい。例えば、ユーザ群X及びYは、オペレータが働く会社に従って区別されてもよい。こうした例では、会社の区別は、例えば、ボックス1、2及び/又は3でそれぞれ示される部品、モジュール又はデバイスの製造について責任を負う様々な素子及び/又はデバイスのメーカによってなされてもよい。ユーザ群は、彼らの対象のエリアに応じて又は彼らが必要とし得る特定の解析に応じて、所定の使用者についてさらに細分化されてもよい。
【0173】
[00181] ある実施形態では、様々に定義されたユーザ群と提携しているオペレータは、同時にログオンされてもよく、かつ、彼らのユーザ群の許可の制限によって各々拘束される、データ解析エンジン14を同時に使用してもよい。例えば、各々デバイスの特定の素子を製造する異なる会社/ユーザ群X及びYによって雇用された2人のオペレータが同時にログオンされて解析を実行してもよい。会社X及びYは、例えば、同一のモデルサーバ(デバイス)内で2つの会社のいずれかのうちの、時にはドライブ(素子)を設置する大規模なサーバ会社のためのディスクドライブのメーカであってもよい。これらの2つの仮定のオペレータは、おそらく別個の製造ラインで、競合会社で働いているので、彼らにとって互いのデータを見ることは望まれないことであり得る。従って、彼ら自身の会社のもののみに対するデバイスディスクドライブについての製造データを彼らが見ることへの制限の必要性、及びまた、彼らの会社の素子によって構築された実機の特定のデバイスにのみ関連する実機データを彼らが見ることへの制限の必要性があり得る。従って、データの適切な「所有者」に対する素子データの及び実機データのデータ追跡可能性が必要とされてもよく、その結果、アクセスアドミニストレータ12が、群メンバーシップX又はYを有するオペレータにデータアクセスを適切な許可し得る。実機データがデータベース化された様々なデバイスメーカとの提携に従って割り当てられたユーザ群メンバーシップを有するオペレータについてのアクセスは、それらのオペレータが互いのデータに興味を示さないか、又は、実際には、競合者であり得るが望ましくない興味を有しているので、同様に制御されてもよい。従って、上述したように、製造データ及び実機データのデータベースの構造は、複数の異なる素子メーカからの及び/又は複数の異なるデバイスメーカからのデータを含む、様々なユーザ群の提携を有する複数のオペレータについてのデータ「クリアリングハウス」としてその使用をサポートする必要があり得る。
【0174】
[00182] オペレータのデータアクセスを適切に管理するために、データベースの各レコードは、レコードのデータにユーザ群のどれがアクセスを有し得るかを特定するために、その値が直接的に又は間接的に使用され得る少なくとも1つのレコードフィールドを含んでもよい。上で挙げた2つのディスクドライブメーカの例では、サーバ会社からの実機データの各データレコードは、モデル、シリアル番号、データレコードが生成されたサーバに収容されるディスクドライブのディスクドライブメーカを示すレコードフィールドを含んでもよく、かつ、そのレコードフィールドは、サーバメーカにディスクドライブを提供する2つの会社のいずれかと提携しているオペレータに、データレコードへのアクセスを適切に制限するために使用されてもよい。各会社と提携しているオペレータは、彼ら自身のディスクドライブを収容するデバイスについての実機データを解析することができ得るが、競合者のディスクドライブを収容するデバイスに由来するデータへのアクセスを有していない。対照的に、この例を続けると、サーバメーカと提携しているオペレータは、2つのディスクドライブのいずれかが所定のサーバデータレコードに包含されるかに関わらず、そうしたデータレコードのすべてへのアクセスを必要とすることがあり、かつ、従って、ディスクドライブモデル、シリアル番号又はメーカのレコードフィールドによってデータアクセスを制限されないことがある。従って、サーバメーカ群の提携を有するオペレータは、2つのタイプのディスクドライブの各々と、構築されたサーバの群についての実機データを比較して対比することが可能であり得る。ある実施形態では、所定のデバイスが、例えば、同一のデバイス内の2つの代表的なメーカの各々からのディスクドライブを収容するサーバが、競合するメーカからの素子を含む複数の素子を収容し得ることに留意されたい。そうした実施形態では、データアクセスポリシーは、ディスクドライブ会社と提携しているオペレータに実機データへのアクセスを許可し得るが、任意選択的に、特定のメーカ等の競合他社の製品、モデル番号、所定のデバイスに収容される競合他社のディスクドライブのシリアル番号に関する情報を包含する特定のレコードフィールドを監査することを可能にする。理想的には、こうしたデータアクセスポリシーは、高度に設定可能であり、どのデータレコード及びどのレコードフィールドが各ユーザ群によってアクセスされてもよいかを特定する際の順応性を可能にする。実施されたポリシーは、様々なユーザ群の商売の取引先に基づいていてもよく、例えば、メーカのデータへのアクセス、又は、メーカの素子を収容するデバイスによって生成された実機データへのアクセス、を競合他社が禁じられるとする素子メーカの希望に基づいていてもよい。別の例では、デバイスメーカは、第1の素子メーカが第2の素子メーカのデータへのアクセスを禁じられることを所望することがあり、例えば、それらのデータが、デバイスメーカ及び第2の素子メーカの間の特定の技術協力等の技術的又は商業的な特性又は取引関係等の所有物である情報を表す場合である。
【0175】
[00183]
図2に戻ると、任意選択的な実機クエリ機構をここで説明する。上述したように、ある実施形態では、実機データの収集は、デバイスの外側からのクエリによって及び/又は非クエリ事象によってトリガされてもよい。非クエリトリガ又は特定のデバイスを対象にしないクエリに関して、実機データの収集スキームは、(クライアント11を介したフィードバックに任意選択的に伴って)発生する場合に、ボックス6で実行された解析、及び/又は、人間による解析結果の検討とは無関係であってもよく、及び/又は、クライアント11を介して人間によってなされたクエリに関する明示的リクエストとは無関係であってもよい。
【0176】
[00184] しかしながら、ある実施形態では、データ、フィードバック、明示的リクエストの検討、及び/又は、ボックス6で実行されている解析は、クエリが、生成されて、そうでなければ提供されない実機データの追加の又は特定のタイプについてデバイス4a及び4bに送信されるようにしてもよい。おそらく、クエリは、異なるデータが生成されるようにするそれらのデフォルトのデータ収集スキームを変更させるために、及び/又は、データ生成トリガを変更させるために(例えば、そうでなければ発生したものと異なる条件及び/又は異なる比率の下でのデータの生成)、デバイス4a及び4bに送信される命令を含んでもよい。こうした特徴の有用性は、以下のものを含む潜在的な適用が検討される時に明白であり得る。
【0177】
[00185] 1)実機性能と製造条件の集合との間に見出された相関における信頼水準は、デフォルト水準を上回るように実機データサンプルを増加させることによって向上し得る。従って、観察が、確認される又は反証されてもよく、若しくは、例えば観察されたデバイス信頼性問題のppm水準を推定するために、良好に定量化されてもよい。
【0178】
[00186] 2)上と同様に、初期のデフォルトサンプリング水準によって提供されたものと比べて、デバイスのタイプ又はデバイス動作条件のより広範な範囲にまたがる追加の実機データ収集は、製造条件の集合に対する相関によって識別された問題の範囲及び/又は特性へ良好な洞察を提供し得る。
【0179】
[00187] 3)素子の製造データにおける不一致の観察は、異常な製造条件の下で処理された素子によって構築された特定のデバイスからの実機データ収集を正当化してもよく、及び従って、潜在的にあまり重要ではなく、又は、突然の欠陥の傾向があり得る。こうして焦点が当てられた実機データデバイス収集は、デフォルトスキームの不規則なデータ収集よりも製造条件の問題のある集合に対する相関を良好に示し得る。例えば、それらのデバイスは、例えば劣化、故障及び/又は欠陥の頻度に対するマージンについてチェックするために定期的にクエリされてもよい。
【0180】
[00188] 4)例えば、収集されたデータの量又はデータの測定の解像度を拡張するために、向上した実機データの収集は、相関の理解を改善するために望まれる場合があるが、デフォルトのデータ収集スキームにおいて実現困難であり得る。この場合、データ収集の向上のために、特定の手作業で定義された基準及び/又は自動的に定義された基準に適合する個々のデバイス又はデバイスの群が対象にされてもよい。
【0181】
[00189] 5)あるデバイスからの特定の関心の実機データ点の観察は、必要に応じて、それらのデバイスから対象のデータを繰り返し強制的に収集することによって、発生の頻度又は測定結果の再現性について再チェックされてもよい。結果として生じたデータの一致は、観察される問題に対する適切な応答を特定する際に要因となり得る。
【0182】
[00190] 6)元のデフォルトデータ収集スキームからのデータの検討後に、元のデータ収集条件に対する又はサンプリングされたデータ集合に対する特別な調整が望まれてもよい。例えば、デフォルトのデータ収集スキームにおける意図しないエラーに対処するため、又は、別の例では、名目上の実機データに基づいて向上した参照関係(例えば、向上したベースライン)を構築することによってデータ解析で観察される偶発的な問題に対応するため、こうした調整が望まれてもよい。例えば、サンプルサイズを増大させることによって又は頻度をサンプリングすることによって、若しくは、潜在的に問題のある(例えば、他のデバイスよりも低い性能を有する)デバイスからより多くのサンプルを受領することによって、参照関係が向上させられてもよい。
【0183】
[00191] 主題はこれらの適用によって拘束されない。
【0184】
[00192] ある実施形態では、デバイス設計が、実機のデータ収集の変更について送信されたクエリ又は命令を承認して処理するためのいくつかの手段を提供する場合に、実機のデバイスは、デフォルトのデータ収集スキームが提供するものとは追加の又は異なるデータのみを生成し得る。同様の特徴の一例は、例えば、PC、ラップトップ、タブレットコンピュータ、携帯電話及びセットトップボックス等の今日のインターネットに接続されたパーソナルマシン上で、オペレーティングシステム及びアプリケーションのアップデートを実行するために採用されたありきたりの機構である。起動時、又は、ユーザ作業中、どのバージョンのオペレーティングシステム又はアプリケーションがマシンにインストールされているかを特定するために、リモートサーバが実機のマシンと通信し、その後、マシンユーザによって任意選択的にインストールするためにマシンに任意の必要なアップデートを自動的にダウンロードする。同様のプロセスは、現在の主題について説明されてもよく、実機のデバイス(
図2、4a又は4b)は、例えばインターネットによって、リモートシステム(例えば、
図2、ボックス6)にリクエストを送信され、デバイスの挙動を変化させる(例えば、実機データ収集条件を変更する)。クエリは、実機のすべてのデバイスに送信されてもよく、又は、実機のすべてのデバイスより少ないデバイスに送信されてもよい。
【0185】
[00193] 実機デバイスの識別が既知であり(又は、デバイスポーリングを通じて確認され得る)、かつ、特定のデバイスのアドレスを指定するための機構が存在する実施形態について、特定の対象のデバイスに追加データのためのそのクエリ(又は、デフォルトのデータ収集スキームにおける変更についてのリクエスト)を制限してもよい。識別子は、例えば、デバイスシリアル番号であってもよい。ある実施形態では、デバイス識別に加えて又は代えて、同様のデバイスの群にクエリを送信するが、異なるデバイスには送信しない手段として機能し得る、デバイスのタイプを示す及び/又はデバイスメーカを示す識別子が存在してもよい。デバイスタイプの識別子は、例えば、デバイスモデル番号であってもよい。実機デバイスのアドレスを固有に指定するための機構又はデバイスの群のメンバーとしてデバイスのアドレスを指定するための機構(群のメンバーではない他のデバイスとは区別可能である)は、実機のすべてのエンドユーザデバイスよりも少ないデータ収集のためのクエリを送信するための基盤として使用されてもよい。ある実施形態では、対象のデバイスのアドレスを指定するために使用される識別子は、クエリを定式化する前に既知であってもよい。ある実施形態では、その固有の識別又は群の識別のためにデバイスにポーリングした後にのみ既知であってもよく、その後、デバイスが対象のものであることが特定された場合に、データ収集の向上を要求するためのクエリが形成されてもよい。
【0186】
[00194]
図2に示すように、クエリは、任意選択的な実機デバイスデータクエリ生成装置16によって定式化されてもよい。所望される実機データの種類を特定する、かつ、どのデバイスがそれらのデータを提供しなければならないかを特定する、この生成装置への入力は、オペレータアプリケーションサービス13又はデータ解析エンジン14から生じてもよい。オペレータアプリケーションサービス13から生じるリクエストは、例えば、既存のデータの彼らの検討が、彼らに、追加の又は異なるデータが彼らの仕事には必要とされることを認識させる際に、クライアントのオペレータによって形成された明示的リクエストから生じるものを含んでもよい。データ解析エンジン14から生じるリクエストは、例えば、実機性能と製造条件の集合との間の相関が、あるデータ集合を使用して識別された時に、実施される解析の実行に関連して形成されるものを含んでもよいが、追加のデータ点は、真実であるものとして承認されるために相関についての所望の信頼水準に到達することが必要とされ得る。
【0187】
[00195]
図2の例示の実施形態では、オペレータアプリケーションサービス13を介してなされた手動の明示的リクエストの結果として、又は、(自動又は半自動であり得る)データ解析エンジン14の下で実行されるアルゴリズムの論理の結果として、開始されるかどうかについて、デバイスデータクエリ生成装置16がクエリについての一連のマシン読み取り可能なコマンドをフォーマットした後に、クエリデータが、実機デバイスデータクエリ送信機17に送信されてもよい。実機デバイスデータクエリ送信機17は、その後、すべての実機エンドユーザデバイス4a及びすべての実機エンドユーザデバイス4bのうちから対象となるデバイスに(例えば、インターネットを介して)クエリを送信してもよい。
図2の実施形態を思い出すと、実機エンドユーザデバイス4a及び4bは、互いに共通の素子を有し得る又は有し得ないデバイスの異なる集合を表すことが意図される。上述したように、実機デバイスデータクエリ送信機17と通信して実機の様々なデバイスに送信されたクエリは、デバイス4aのみに又はデバイス4bのみに、若しくは、デバイス4a及び4bの両方に、若しくは、デバイス4a及び/又は4bによって表される集合内の任意のサブ集合のデバイスに、アドレス指定されてもよい。ある実施形態では、実機デバイスデータクエリ生成装置16及び実機デバイスクエリ送信機17が結合されてもよい。任意選択的に、ある実施形態では、実機データクエリ18a及び18bのローカルのアグリゲータが存在してもよく、実機エンドユーザデバイス4a及び4bについて(例えば、インターネット上で)到達したクエリをバッファするように機能する。存在する場合、18a及び18bが、デバイス4a及び4bに対するクエリを受信し、統合し及びクエリの送信の予定を決めてもよい。ある実施形態では、18a及び18bは、単一のアグリゲータに結合されて実機の様々なデバイスに役立ってもよく、例えば、実機データクエリの単一のローカルのアグリゲータに結合されて、送信側(ボックス6)により近い及び/又は受信側(ボックス4a、4b)により近い、デバイス4a及び4bの両方に役立ってもよい。素子18a/bの包含から利益を受ける実施形態の一例は、デバイス4a/4bがインターネットに接続されないものであり、例えば、制御及び安全の理由のためにインターネットに接続されない、工場フロア上のデバイスのための構成及び/又はコンピュータプログラムの工場フロア貯蔵所として使用されるサーバ等の、単一のインターネットに接続されたサーバによって制御される工場フロア内のデバイスの集合である。こうした実施形態では、それらのデバイスのためのクエリは、LAN又はローカル無線ネットワークを介して、例えば、インターネットに接続されていないデバイスに転送される前に、工場フロアサーバによって最初に集約されてもよい。素子18a/bから利益を受け得る実施形態の別の例は、デバイス4a/bが容易に再構成されないものであり、例えば、ソフトウェアのリリースが厳格な変更管理に基づいてなされるものである場合に、例えば、ソフトウェアの修正が困難なミッションクリティカルなアプリケーションのものである。
【0188】
[00196] クエリのプロトコル及びフォーマットは主題によって拘束されない。しかしながら、読み手へのさらなる例示のため、いくつかの例をここに提供する。例えば、クエリは、任意の標準的なプロトコル及びフォーマット(例えば、HTTP、RESTful、ウェブサービス、XML、JSON)、又は、デバイスメーカによって定義されるような任意の独自仕様のフォーマットを使用してもよい。
【0189】
[00197] インターネットを介した送信の例は、上述したクエリのために提供されたが、主題は、クエリのために使用された送信手段、プロトコル又は周波数を限定するものではない。例えば、特定のクエリについて、送信の手段は、インターネット、又は、任意の他のワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク(有線及び/又は無線)、携帯基地局、マイクロ波送信塔、衛星通信、自動車用遠隔測定技術等を含んでもよい。クエリを送信するために使用されるプロトコルは、送信の手段のための任意の適切なプロトコルであってもよい。例えば、18a/bとデバイス4a/bとの間のクエリの送信は、特に18a/bと4a/bとが物理的に互いに近い場合には、インターネットによるものに代えて、ローカルエリアネットワークによるものであってもよい。
【0190】
[00198] データ解析エンジン14は、オペレータのフィードバック(フィードバックは、例えば、クライアント11x、11yを介して提供された、オペレータ入力及び/又はオペレータ作成規則であり得る)に関連して自動的に又は半同時的に様々なアクションを実行及び/又はトリガするように構成されてもよい。例えば、解析の終了時、実機性能と1以上の製造条件の集合との間に相関があると結論付けられてもよい。別の例では、解析の終了時、データが不一致であると結論付けられてもよい。データ解析エンジン14は、そうした相関が偽である又は偽でないか否かを自動的に又は半自動的に特定してもよい。明白な関係が、相関する事象又は変数に体系的かつ同時に影響を及ぼす偶発的な要因に実際に起因している場合のような(相関する事象又は変数の間の直接の原因となる関係に起因するものではなく)、所定の相関から推測される関係は、オペレータによって及び/又はマシンによって、例えば、相関から推論される関係における事象又は変数がもっともらしい原因となるつながりを有していないとき、意味又は関連性がないかどうかが偽であるとして分類されてもよい。こうした偶発的な要因は、統計学では、「共通の応答変数」、「交絡因子」又は「潜伏因子」として一般に参照されている。例えば、異常なCPU性能によって区別されたラップトップコンピュータの個体群が、ウエハソートにおいて拡張検査を受けたウエハに由来するCPUを含まなかった性能問題を有しないCPUを含むラップトップコンピュータの個体群と比較して、ウエハソート工程で拡張検査を受けたウエハに由来するCPUに相関させられてもよいことが見出され得る。観察された相関によって示唆される関係は、CPU製造において拡張ウエハソートの検査が、実機のラップトップコンピュータにおけるCPU性能問題を引き起こすことである。しかしながら、CPUメーカのポリシーが、低い歩留まりであることが見出されるウエハ上にのみ拡張ウエハソート検査を実行することが既知である場合、その後、相関によって示唆される相関が偽であるものとして分類されてもよい。この例では、低い歩留まりのCPUウエハは、拡張ウエハソート検査(製造ポリシーによる)の両方において結果として生じ、また、性能問題を有するCPUを製造する傾向にある。
【0191】
[00199] 相関が偽であるか否かについてのデータエンジン14による特定は、現在の入力(例えば、結論がレポートされた後に1以上のクライアント11を介して1以上にオペレータによって入力される)に基づいていてもよく、及び/又は、過去のデータ(例えば、過去の結論、以前に策定された規則、及び/又は、例えば、1以上のクライアント11を介して入力された過去の入力等)に基づいていてもよい。そうした特定をするデータ解析エンジン14に加えて又は代えて、例えば、結論のレポートを受信した1人以上のオペレータが、そうした相関が偽であるか否かの特定をしてもよい。任意選択的に、オペレータによってなされた特定は、クライアント11を介してデータ解析エンジンに入力されてもよい。データ解析エンジン14及び/又は1以上のオペレータによる特定の結果、データ解析エンジン14及び/又は1以上のオペレータは1以上の規則を策定してもよい。オペレータが策定した場合、規則は、データ解析エンジン14によって(例えば、クライアント11を介して)その後に受信されてもよい。例えば、規則は、以下の番号を付した例のいずれか、システム200を参照して及び/又は、システム200に含まれる任意のボックスを参照してここで説明する任意の機能、ここで説明する実施形態等に関連してもよい。規則の策定及び実行は、システム200に、経時的なシステム200の動作のモードを変更することを可能にし、おそらく、システム200が経時的により効率的なものになることを可能にし得る。
【0192】
[00200] 結論、偽であることに関する特定及び/又は規則の策定の結果、解析エンジン14は、レポートを生成する、素子又はデバイス製造の環境に製造を改善するための変化をフィードバックする、素子メーカ又はデバイスエンドユーザにデバイス性能を改善するために実機デバイスのデバイス構成に対する変化をフィードバックする、素子又はデバイスメーカに製造及び/又は実機エンドユーザデバイスから自動的に受信されたデータの量又はタイプに対する変化をフィードバックする、追加の又は異なるデータを受信するために1以上の実機デバイスに対するクエリを生成する、素子又はデバイスメーカに素子又はデバイスの信頼性評価をフィードバックする、素子又はデバイスメーカに現場からリコールされるべき特定の素子又はデバイスの識別子をフィードバックする、素子又はデバイスメーカに偽造品である又は改造されたものであることが疑われ得る特定の素子又はデバイスの識別子をフィードバックする、製造条件の異なる集合の下で解析を繰り返す、元の解析と少なくとも同一のデバイス及び素子に定期的に解析を繰り返す、元の相関でサンプリングされたものと異なるデバイス及び素子に1回以上にわたって解析を繰り返す、最初に解析されたものと異なるデバイス及び素子について解析を繰り返す、最初に解析されたものと異なるデバイスメーカについて解析を繰り返す、又は、その後に続く解析の実行のための事象を特定して適用する際に参照として任意選択的に取得されてその後に使用されるべきデータベース内で解析の結果及びパラメータを記憶する、のいずれかを含むアクションの任意の組み合わせを、場合によっては、実行及び/又はトリガしてもよい。
【0193】
[00201] ある実施形態において、ここにリストされた様々な例示のアクションは、ボックス6の環境内で特定された事象の発生に応じて実行が定義される相関及び/又は不一致の解析の結果に応じて、データ解析エンジン14によって自動的に条件付きで開始されてもよい。ある実施形態では、実行されるべき解析の定義、解析を発生させるための特定の事象、及び、解析結果に基づいて条件付きで開始されるべきアクションは、1以上の設定可能な規則を使用して可能にされる。ある実施形態では、規則は、電子素子の製造に関する受信したデータ及びエンドユーザデバイスについての実機データの相関解析を実行するように構成され、エンドユーザデバイスは、主題の先行の実施形態において説明した相関解析の様々な形態を含む、データが相関させられる素子を含む。ボックス6の環境内で検出され得る事象は、そうした規則に、例えば、追加の受信したデータの到達、受信したデータのデータベース10への追加、特定のタイプの追加データの受信、データベース10内のデータの1以上の特定のタイプについてのデータの必要とされる最小量の超過、連続的な規則の実行の間の最大時間間隔についての閾値の超過、特定の時間の到達又は特定の持続時間の時間間隔の経過、実機システムデータクエリ送信機17によって送信されたデータクエリからの追加データの到達、クライアント11によってなされた1以上の実行についてのリクエスト、及び、ボックス6の環境内の任意の他の検出可能な事象、を実行させてもよい。規則の条件の論理は、例えば、偽の相関結果があるか否かを示す表示、又は、例えば、解析の予想される結果と比較して、解析の結果における不一致があるか否かを示す表示を含む、解析の任意の特定の結果に基づいてアクションを開始するように構成されてもよい。ここで説明する規則の最初の構成、又は、予め構成された規則の再構成の最初の構成は、ある実施形態では、人間の入力によってのもの、又は、人間の入力及び機械アルゴリズムによる入力の組み合わせからの入力によるもの、又は、単に機械アルゴリズムによる入力によるものであってもよい。ある実施形態では、異なる構成の複数の規則は、起動のために作成されてもよく、かつ、その後にデータ解析エンジン14上で起動されて同時にサポートされてもよい。
【0194】
[00202] ここでは、人間の入力又は同等のオペレータ入力を検討する時、主題は、人間によって入力がどのように提供されるかを制限しない。例えば、入力は、選択(例えば、メニューから)、ポインティング、打ち込み、提示された選択肢の確認等によるものであってもよい。
【0195】
[00203] ある例では、システム200は、
図2に示すものよりも少ない、多い及び/又は異なるボックスを含んでもよい。例えば、1以上のシステム200があってもよく、各々が、
図2に示すボックスのうちの1以上と、任意選択的に、他のボックスと、を含んでもよい。2以上のシステム200がある場合、異なるシステムが、同一のボックスの少なくともいくつかを含んでもよく又は含まなくてもよい。追加的に又は代替的に、ある例では、システム200の機能性が、
図1に示すボックスに異なるように分割されてもよい。従って、ここの例においてあるボックスに起因する任意の機能が、ある他の例では、追加的に又は代替的に、他のボックスによって実行されてもよい。追加的に又は代替的に、ある例では、システム200の機能性は、
図2に示すものより少ない、多い及び/又は異なるボックスに分割されてもよい。追加的に又は代替的に、ある例では、システム200は、電子機器に関する及び/又は関しない、追加の、少ない及び/又は異なる機能性を含んでもよい。
【0196】
[00204] システム200によって実行され得る方法のある例をここで提供する。
【0197】
[00205]
図3の実施形態をここで参照すると、
図3は、ここで開示した主題のある実施形態に係る方法300のフローチャートである。さらなる詳細は、ボックス324の例示の実施形態を示す
図4及び
図5、ボックス330及び331の例示の実施形態をそれぞれ示す
図6a/b/c及び
図7で提供する。
【0198】
[00206]
図3は、自動的にデータを受信する段階、及び、受信したデータを判別し、作成し及びデータベース化する段階を含むボックス301〜313によって表されるフローを含み、ある実施形態ではその少なくともいくつかが自動化されてもよい。ある実施形態では、フロー301〜313の機能が有効にされる時、連続的にアクティブのままであり、人間の介在なしで動作し、受信したデータの解析を定義して解析し、及び、解析結果に基づいて作用する段階を含むボックス315〜335によって表されるフローとは無関係に作動する。
図3に示す実施形態では、ボックス301〜313のフローは、ボックス315〜335のフローとは無関係であるようであるが、段階328aで実機デバイスに送信されるクエリは、段階307で受信される実機データに至り得る。ある実施形態では、ボックス315〜335のフローの段階は、同時の実行は必要とされていないが、ボックス301〜313のフローの段階と同時に実行されてもよい。
【0199】
[00207] ボックス301〜313のフローをここで説明する。段階301、302、303、304、305、306及び/又は307のデータソースは、
図2に示すデータソースボックス1、2、3、9、8、20及び/又は4/5にそれぞれ対応し得る。ある実施形態では、段階301〜307は、
図2のボックス6(例えば、データベースローディングサービス7)によって実行されてもよい。ボックス301〜307で示すデータソースのいずれか又はすべてのデータは、自動的に受信されてもよく、かつ、他のソースから受信したデータとは非同期で無関係に、様々な時間にボックス6に到達してもよい。しかしながら、ある他の実施形態では、段階301〜307におけるデータの受信に同期があってもよい。こうした実施形態の一例は、周囲の動作条件が、デバイスの外部に配置された環境センサによって監視される実機のエンドユーザデバイスを含んでもよく、デバイス(ボックス4/5)からの実機エンドユーザデバイスのデータ送信が、センサ(ボックス20)からの付属環境データの送信と同時に発生し得るように、そのデータ送信の予定が決定される。同期させることのあり得る理由は、受信された実機デバイスデータが、データの2つの集合が互いに対応し得るように、受信された特定の環境データとほぼ同時に生成されたことを確実にするためであり得る。他の実施形態では、この理由が当てはまらないかもしれないが、データは他の理由で同期化されてもよく、又は、データは故意に同期化されなくてもよい。別のそうした例は、デバイスメーカが、製造されたデバイス(
図2のボックス9)のサブアセンブリ素子を識別するデータの送信と同時に、デバイス製造データ(
図2のボックス3)の送信の予定を決定する一実施形態であり得る。同様に、モジュール製造データ(
図2のボックス2)又は部品製造データ(
図2のボックス1)は、ある実施形態では、サブアセンブリ素子(
図2のボックス9)を識別するデータと同時に送信されてもよい。こうした実施形態では、設計によって、異なるデータソースのデータファイルがほぼ同時に受信されてもよい。
【0200】
[00208] データが受信された後、データタイプ判別段階311は、例えば、ファイルタイプ、ファイル名、データヘッダ及びメタデータ情報等の到達するデータストリーム/ファイルの属性をパージして、受信したストリーム/ファイルにどんな種類のデータが包含されるかを特定するように機能してもよい。到達するデータは、
図2のボックス6で受信されたデータのいずれかであってもよく、データタイプの判別は、受信したストリーム/ファイルをどのようにして作成するかを知るために必要とされてもよい。作成されたデータは、その後、最終段階313のデータベースにロードされてもよい。ある実施形態では、データベースローディングサービス7は、トリガ、判別、作成及びデータベースローディング段階310、311、312及び313をそれぞれ実行するために使用されてもよい。
【0201】
[00209] 受信されたデータの到達は、受信されたデータのタイプを判別すること、受信されたデータのタイプのデータ作成要件を特定すること、特定のデータタイプの要件に従って受信されたデータを作成すること、及び、例えば
図2のボックス6内のデータベース10等のデータベースに作成されたデータをローディングすることを含む、ボックス311、312及び313の段階のいずれか又はすべてを段階310でトリガしてもよい。ボックス311、312及び313の段階の順番は不変であり得るが、それらの段階の各々を生じさせるようにトリガすることは様々な方法で生じてもよい。説明したように、新規のデータの受信はトリガとして機能し得る。別の例として、トリガは、時間内の特定の点に基づいてもよく、又は、特定の時間間隔の経過に基づいてもよい。別の例として、トリガすることは、特定のデータタイプのデータの特定の最小量が受信された後にのみ発生してもよい。別の例として、トリガすることは、所定の段階の処理を完了するために十分なコンピュータ資源の利用可能性によってゲートで制御されてもよい。別の例として、場合によっては、トリガは、例えば、データベースアドミニストレータ15(
図2)のオペレータが、データベース10の構成を完了してそれをデータローディングのために作成した後に、人間のオペレータによって手動で開始されてもよい。トリガすることは、事象で駆動され得るので、また、ボックス311、312及び313の段階の順番は不変であってもよいので、所定の段階で受信したデータの処理が完了し、そして、その後の段階は、その後の段階のためのトリガが受信されるまで遅延させられてもよい。ある実施形態では、段階311、312及び313の各々が別個のトリガを有してもよい。ある実施形態では、単一のトリガが、2以上の段階が順番に実行されるようにしてもよく、例えば、新規データの受信の結果としてボックス310で生成されるトリガが、段階311の自動実行を、その直後に段階312の実行を引き起こしてもよく、段階312の直後に、段階313が実行されてもよい。ある実施形態では、ある受信したデータが、データベースローディングの前にリンクさせられるべきものである場合、1以上のトリガは、すべての必要とされるデータが到達するまでボックス312のデータ作成段階をゲートで制御するように機能する、リンクさせられるべきデータのすべての到達に依存してもよい。例えば、ボックス307の実機エンドユーザデバイスデータが受信されて、ボックス9(
図2)のサブアセンブリ識別子データの集合に包含され得る到達するデータを生成したデバイスの構築に使用される識別されたサブアセンブリ素子のリストにリンクさせられるべきものであり、その後、データの両方の集合の利用可能性が、作成段階312の実行のためのトリガを生成し得る。この例で示すように、また、ある他の実施形態において発生するように、事象の組み合わせが、段階311、312及び313の1以上をトリガするために必要とされてもよい。別のそうした例として、トリガは、人間のオペレータによる手動の開始に関連したデータの受信によって段階311を判別するデータタイプの実行について段階310において生成されてもよい。
【0202】
[00210] ここで、段階315〜335のフローを続けると、
図3の下部の点線の矢印の連結の意図する意味を説明する必要がある。フローの実行中、何度も、データベース動作が繰り返され得るので(例えば、段階324での解析の定義/再定義中、及び、段階330での解析の実行/再実行中)、データベースアクセス(段階322、325及び326)を包含するフローの段階のボックスは、点線の矢印の連結を使用して、段階315で始まって段階334又は段階335のいずれかで終わるフローの実行ごとに通常は実行される他の段階からそれらを区別するように示されている。このことを以下でさらに説明する。
【0203】
[00211] 段階315でフローを開始した後、段階319で、解析実行仕様が適合しているかどうかについてボックス6(例えば、データ解析エンジン14)によって特定されてもよく、それに基づいて、データの解析を実行する又はしないかについての決定320が(例えば、データ解析エンジン14によって)なされてもよい。解析フローの実行が条件付きである実施形態について、回答は「no」であってもよく、フローはボックス335で即座に終了してもよい。潜在的に実行をゲートで制御し得る条件は、必要なデータの利用可能性、以前に実行された解析の反復の実行、又は、いくつかの例に名前を付けるために、解析実行に使用するための定義された解析仕様の利用可能性を含む。提示された最後の例についてのシナリオは、解析フローが第1の場所でオペレータによって開始される一方で、解析に関連する入力が、第2の場所でオペレータによって提供されるべきものである、若しくは、追加的に又は代替的に、機械によって提供されるべきものであり、かつ、第1の場所のオペレータは、解析仕様が提供されてそれらの利用可能性より前にデータ解析を実行しようと試み得るか否かについて知らないような、一実施形態を包含してもよい。ある実施形態では、段階315で始まるフローは、例えば、必要なデータの到達、又は、以前に実行された解析の反復の完了といった事象によって開始するようにトリガされてもよい。ある実施形態では、段階315で始まるフローは、人間の入力によって開始するようにトリガされてもよい一方で、ある他の実施形態では、トリガは機械入力によるものであってもよい。
【0204】
[00212] 320での決定が「yes」である場合、その後、段階321で、オペレータのユーザ群提携(フロー315〜335を推進する及び/又は少なくとも部分的に誘導する)が(例えば、
図2のオペレータアクセスアドミニストレータ12を使用して)特定されてもよく、かつ、必要に応じて、フローの残りの部分を通じて参照されてもよい。例えば、各潜在的なオペレータのシステムログインプロファイルは、オペレータのユーザ群提携を含んでもよく、段階321で、そのユーザ群に関連付けられたデータアクセス許可は、その後のフロー段階での参照のために記憶されてもよい。
図3は、段階321と段階322との間の点線の矢印を示しており、データベースからのデータについてのリクエストがなされるときはいつでも、(例えば、オペレータアプリケーションサービス13又はデータ解析エンジン14を使用して、若しくは、その2つを組み合わせて使用して)データアクセスを適切に制限するためのデータアクセス許可の(例えば、オペレータアクセスアドミニストレータ12による)移転を示している。
図3の段階321及び322、かつ、オペレータのユーザ群提携の許可ごとにデータアクセスを制限する関連のプロセス制御は、図示した実施形態に特有であってもよく、及び従って、他の実施形態では省略されてもよい。
【0205】
[00213] その後、おそらくクライアント11を介して
図2のオペレータからの入力に基づいて、定義された解析仕様の既存の集合によって解析を実行するか否かについて、決定が、データ解析エンジン14によって323でなされてもよい。例えば、オペレータアプリケーションサービス13は、(他の機能のうちで)データ解析エンジン14と相互作用してデータ解析エンジン14を部分的に制御するためのインターフェースを提供してもよい。323での決定が「no」である場合、解析仕様の集合はボックス324で定義されるか又は再定義されてもよい。任意選択的に、ある実施形態では、(例えば、データ解析エンジン14によって、任意選択的には、クライアント11を介して提供されるオペレータ入力によって)解析仕様を定義する又は再定義する方法は、データベースのデータの使用を包含してもよく、及び従って、点線の矢印は、データについてのデータベースに対してなされるリクエストのために、段階324を段階325に、かつ、段階325を段階322に接続し、及びまた、データリクエストから生じるユーザ群許可ごとに提供されるデータのために、段階322から段階326に、かつ、段階326から段階324に接続するように示されている。段階322、325及び326は、データ解析エンジン14及び/又はオペレータアプリケーションサービス13によって実行されてもよい。ボックス324のある実施形態についてのさらなる詳細を、
図4及び
図5の説明で以下に提供する。323での決定が代わりに「yes」である場合、入力は、段階327で、例えば、データ解析エンジン14から及び/又は、例えば、クライアント11を使用してオペレータから、受信されて、以前に定義されて保存された利用可能な既存の解析仕様から使用するための解析仕様を選択してもよい。解析仕様(既存の又は現在定義/再定義された)は、例えば実行されるべき解析のタイプ等の、解析がなにを伴っているか、段階330で解析をどのようして実行するかについての様々な他の詳細、解析の結果に基づいて段階331でどんなアクションを取るべきかについての様々な詳細に関する任意の仕様を含んでもよい。例えば、ある実施形態では、段階330の解析のタイプ及び他の詳細を特定することに加えて、段階324内での入力が、もしあれば、段階330の解析の実行の完了の前に、段階331で実行されるべきアクションの仕様を含んでもよい。
【0206】
[00214] 解析の実行の仕方の他の詳細のそうした解析仕様は、デバイスに関する仕様、例えば、性能を区別するためにどの実機デバイスデータ又は実機データに基づいて計算されたデータを使用するかを含むデバイス実機性能に関する基準、及び、解析を実行するためにどのデバイスがデータを提供し得るかを特定するために使用され得る基準を含んでもよく、基準は、デバイスメーカ、デバイスタイプ又はそれらの製品/モデル番号、デバイス構成、実機デバイスデータの生成の日付、デバイス仕様履歴、デバイスエンドユーザの満足度の表示、デバイス故障履歴、デバイス動作環境、デバイス製造設備、デバイス製造設備及び/又は材料のソース、1以上のデバイス製造ステップの製造の日付/時間、使用されたデバイス製造設備のタイプ、構成及び識別、使用されたデバイス製造法及び/又はプロセス、デバイス製造履歴、デバイスサブアセンブリの内容、生成されたデバイス製造データ(例えば、製造環境条件の測定、製造中にデバイス上でなされた測定からの検査/監視データ、及び、デバイス製造プロセス上でなされた測定からの検査/監視データ)等のいずれかを含む。
【0207】
[00215] 追加的に又は代替的に、同様に詳細な解析仕様が、デバイスに含まれる電子素子に関する解析で使用されるべきデータについて含まれてもよい。例えば、素子に関する解析仕様は、素子メーカ、又は、所定のタイプのデバイス内に含まれる素子の機能の仕様を含んでもよい。別の例では、素子に関する解析仕様は、追加的に又は代替的に、1以上の製造条件の集合を含んでもよく、例えば、製品/モデル番号によって特定される素子タイプ、素子構成、素子製造設備、素子製造設備及び/又は材料のソース、1以上の素子製造ステップの製造の日付/時間、使用された素子製造設備の構成及び識別、使用された素子製造法及び/又はプロセス、素子製造履歴、素子サブアセンブリの内容、生成された素子製造データ(例えば、製造環境条件の測定、製造中の素子になされた測定からの検査/監視データ、及び、素子製造プロセスについてなされた測定からの検査/監視データ)、分類及び処分データ(廃棄処分を含む)等を含む。
【0208】
[00216] ある実施形態では、上のタイプのデータのいずれかの仕様は、任意選択的に、有効な値の範囲の仕様、又は、例えば、解析からの「異常値」データ点を排除するためのフィルタとして機能するために、解析に使用するのに受け入れ可能なデータ点の統計的特性の仕様を伴ってもよいことに留意されたい。
【0209】
[00217] 解析をどのように実行するかのその他の詳細に関する解析仕様は、追加的に又は代替的に、相関目的のたにデータをリンクさせるため、例えば、2つのデータの集合の間の相関を評価するために、デバイスの相関の実機エンドユーザデバイス性能データを、固有の素子識別子によって識別されたデバイスに含まれる個別の素子の製造データにリンクさせるために使用する、インデックスされた識別子フィールドの定義を含んでもよい。別の例では、デバイスの集まりの実機データデバイス性能データが、2つのデータの集合の間の相関を評価するために、例えば、デバイス性能測定基準とウエハレベル製造条件の集合との間の相関を評価するために、元の部品ウエハに従って、デバイスに含まれる部品のウエハレベル製造データにリンクさせられてもよい。解析仕様はまた又は代わりに、例えば、実機エンドユーザデバイス性能測定基準として使用するための、又は、素子製造条件の集合内の条件のうちの1つとして使用するための、データの組み合わせの数学的又は論理的表現の形態の、解析中に様々なタイプのデータのいずれかがどのようにして組み合わせられて使用されるかを特定する組み立てを含んでもよい。解析仕様はまた又は代わりに、
図3のフローの決定点332、333、328及び329のいずれかでフローを誘導するために使用される詳細を含んでもよい。例えば、段階324で、解析が、解析仕様を再定義せずにN回の周期的反復を含むべきであることが特定されてもよい(決定332へのN回の「yes」の通過の後に、毎回、決定333への「no」が続き、N回の反復の各々において、決定329に「yes」を適用する)。こうした例では、段階330のN回の反復の各々が、特定の所定の時間間隔が経過した後に発生するように、遅延の期間329aが特定されてもよい。ある実施形態では、フローの決定点332、333、328及び329を誘導するための、及び/又は、遅延329aの時間を特定するための、唯一の一定の条件を特定することに代えて、オペレータは、代わりに又はさらに、前の解析の反復の結果のいくらかに依存する仕様を提供してもよい。例えば、2つの連続する解析の反復が、その後の反復における遅延329aの期間が、前の反復で使用されたものの2倍に設定される相関の統計的有意性において5%未満の変化を生じさせる場合、及びさらに、(解析結果に関わらず)その遅延329aは2週間の最大期間に制限されることが特定されてもよい。
【0210】
[00218] 解析仕様は、追加的に又は代替的に、解析の出力にどのように関するかについての仕様を含んでもよい。例えば、仕様は、どの結果が偽であるとみなされ得るか等を特定してもよい。
【0211】
[00219] 段階324又は段階327のいずれかの後、解析の実行前にデータについて実機デバイスにクエリを送信するか否かについて(例えば、データ解析エンジン14によって)決定328がなされてもよい。データについてのクエリは、ある実施形態では、所望の実機エンドユーザデバイスデータが解析の実行前にデータベースで利用可能であることを確実にするために、任意選択的に、解析の実行前になされてもよい。例えば、段階307で自動的に受信されたデフォルトデータの集合が、懸案の解析で定義されたデバイス性能測定基準について必要とされる特定のパラメータを含まない場合、欠けているパラメータについてのデータは、決定328に対する「yes」の応答後、段階328aでクエリを介して特別にデータ収集を開始することによって実機デバイスから受信されてもよい。ある実施形態では、
図2のボックス16、17及びおそらく18a/18bは、前述したように、実機デバイスにクエリを伝達するために使用されてもよい。段階328aで生成されたクエリに応答するデバイスは、その後に段階307の反復で自動的に受信され得る必要なデータを送信してもよい。ある他の実施形態では、段階307で受信されたデータは、
図3の例示のフローで示されるものと異なるフロー内の点で生成された実機エンドユーザデバイスクエリの結果、例えば、(以下で説明される)データ解析が完了した後に任意選択的に発生し得る
図7のフローで示されるクエリの結果であってもよい。
【0212】
[00220] クエリ決定328に続いて、決定329は、解析の実行を遅延させるか否かについて(例えば、データ解析エンジン14によって)特定する。明確さ及び簡便さのため、フローチャートの遅延は、
図3のフローで示されるように実施される遅延によって本発明が限定される必要はないが、任意の時間の総遅延を達成するために、(不特定の遅延時間の)遅延ボックス329aを通じて不特定の反復回数の任意のループとして示されている。解析要件に十分な累積遅延の経過後、遅延が適用される場合、決定329の「解析を遅延させる?」の質問に対する回答は、「yes」から「no」に変化してもよく、解析実行の進行が許容される。遅延は、任意選択的に、ある実施形態において様々な理由のため、解析実行前になされてもよい。例えば、ある実施形態では、例えば、実機デバイス性能データとデバイス素子の製造条件の集合との間の相関が、実機デバイス及びそれらのデバイス内の素子の一定の集合についての参照関係に対して、時間を通じて変動しているか否かを特定するために、一定の又は変化する時間間隔の後の様々な時間で定期的に繰り返されてもよい。そうした一例では、時には「ドリフト」と言われる、使用/実機にある時間に対するデバイス性能の劣化を検出するために解析反復の間の遅延の導入が設定されてもよい。ある実施形態では、ドリフト測定基準(すなわち、ドリフトの測定)は、経時的に所定のデバイス性能測定基準の測定の反復から計算されて、なされた測定の集合に対してデバイス性能の劣化を定量化してもよい。例えば、部品が機能し続けている状態の最小電源電圧(Vddmin)が、部品製造検査工程と、エンドユーザデバイスの素子として部品が含まれた時の実機との両方において測定されてもよい場合、「時間ゼロ」Vddmin値(部品製造からの)は、部品を含むデバイスが実機で使用されている間の様々な時間に生成されるVddmin値と比較されてもよい。Vddmin性能における劣化を構成する、Vddmin値が使用を通じて増加する場合、劣化の速度は、例えば、(例えば、データ解析エンジン14によって)計算されてもよく、また、ドリフト測定基準として使用されてもよい。ある実施形態では、そうした劣化(たいてい、水準以下のデバイス信頼性性能に関する)が性能問題として見られ得るので、実機デバイス性能はドリフト測定基準によって測定されることができる。例えば、Vddmin劣化の例を続けると、実機での使用時にデバイスについての様々な時点で実機で生成されたVddmin測定の集合は、従属するY変数としてVddminを使用して、かつ、独立したX変数としてデータ生成の時間(又は代替的に、データ生成の点までのデバイスの累積使用時間)を使用して、測定のその集合に対する最良のあてはめ線を各デバイスについて特定するために、線形回帰データ解析を実行するために使用されてもよい。この例を続けると、最良のあてはめ線の傾きは、各デバイスについて計算されてもよく、かつ、この傾きに基づいた基準は、それによって各デバイスの性能が測定され得るドリフト基準として定義されてもよく、より高い値(より正の傾き/経時的に増加するVddmin値)を有するデバイスは、より低い値(より小さな正の傾き、又は、ゼロの傾き/経時的に変化しないVddmin値)を有するデバイスよりも大きな信頼性の関係を有している。ドリフトの存在又は不存在を検出するために適切なデバイスデータが利用可能である時、上述した様々な実施形態のいずれかにおいて実機デバイス性能がドリフト測定基準によって測定されてもよい。例えば、実機デバイス性能を任意選択的に利用する上の方法の実施形態では、ドリフト測定基準が、デバイス性能を測定するために使用されてもよい。これらの実施形態では、例えば、2つのデバイス個体群がドリフト測定基準値に依存する1以上の基準によって区別される場合、1つの個体群のデバイスとのある製造条件の関連と、第2の個体群のデバイスとのある製造条件の関連との間に統計的有意差があるかどうかを特定することによって、又は、製造がある製造条件に対応するデバイスと、製造がある製造条件に対応しないデバイスとの間のドリフト測定基準値に統計的有意差があるかどうかを特定することによって、ある製造条件とドリフト測定基準との間に相関があるか否かが結論付けられてもよい。これらの実施形態において追加的に又は代替的に、(ドリフト測定基準値と製造データとを相関させることからの)関係と、(他のドリフト測定基準値/ドリフト測定基準モデル化バージョンと他の製造データ/製造データモデル化バージョンとの間の)参照関係との間に統計的有意差があるかどうかを特定することによって、ドリフト測定基準値が製造データに一致するか否かが結論付けられてもよい。
【0213】
[00221] 解析を実行する前の遅延を含み得る様々な実施形態の検討を続けると、ここで別の例を以下に提供する。実機デバイス及びデバイス内の素子の異なる集まりからのデータをサンプリングして、素子又はデバイス製造プロセスにおける変化に関し得る参照関係に対する変動への洞察を提供するために、ある実施形態において複数の時点で解析反復が実行されてもよい。別の例では、追加データが受信されてデータベース化される時間を可能にするため、相関の統計的有意差についての結論を可能にするために適正なサイズの解析についてデバイス及び/又は素子の個体群を確立するため、又は、クエリ328aでリクエストされた実機デバイスデータが、段階330に続く前に307で受信されて313でデータベース化される時間を提供するために、遅延が導入されてもよい。ある実施形態では、解析反復の間に導入される遅延に加えて又は代えて、必要とされるデータがまだ利用可能でない時に「yes」の枝が辿られ、必要とされるデータが利用可能となった後に「no」の枝が辿られるように、遅延解析329の決定は、解析を完了するために必要とされる特定のデータの到達に依存し得る。
【0214】
[00222] 段階330を続けると、現在の定義された/再定義された又は既存の解析仕様の下で、解析が(例えば、データ解析エンジン14によって)実行されてもよい。様々なタイプの解析が、この段階で可能であってもよく、また、各々が、可能な様々な条件の下で実行されてもよい。この段階についての解析の様々な可能なタイプの実施形態を、以下に説明する
図6a、
図6b及び
図6cに例として提供する。これらのいずれかについて、例えば、選択された実機デバイスタイプを変更することによって、選択された素子タイプを変更することによって、製造条件の集合を変更することによって、解析に含むためのデータの時間枠を特定するために受信したデータの日付範囲を変更することによって、性能パラメータ/測定基準を変更することによって、選択された統計モデルを変更することによって、統計的有意性の閾値を変化させることによって等、様々な解析仕様が変更されてもよい。続けると、段階331では、ボックス330の解析の結果に基づいて1以上のアクションが任意選択的に発生してもよい。ある形態で解析を繰り返すか否かについての決定がその後、332で(例えば、データ解析エンジン14によって)なされてもよい。「no」の場合、ボックス334でフローは終了してもよい。「yes」の場合、解析を繰り返す前に解析仕様を再定義するか否かについての第2の決定が333でなされてもよい。遅延解析決定329に関する上で提供した例のいくつかで説明したように、(所定の間隔だけ次の反復を遅延させること以外)解析を繰り返す前に解析仕様を変更しないことが望まれる実施形態があってもよい。例えば、統計的有意性の前の特定が安定的な状態であるか否かを特定するために、同一の実機エンドユーザデバイスから経時的に受信された様々なデータについてそうした繰り返しが実行されてもよい。この例を続けると、素子製造条件の集合に対する相関において統計的有意差が、実機性能によって区別されたデバイスの個体群の間に存在すると第1解析反復が結論付ける場合、その結論を保持し続けるかどうかを特定するためにデバイスの同一の個体群からの実機性能データを使用してその後に別の解析反復が実行されてもよい。同様に、実機エンドユーザデバイスから受信したデータとデバイスに含まれる素子の製造データとの間の関係と対応の参照関係との間に統計的有意差がないと第1解析反復が結論付ける場合、ある実施形態では、観察された統計的有意差の不存在を保持し続けるかどうかを特定するために、異なるデバイスの集まりからの実機エンドユーザデータと、デバイスに含まれる素子の異なる製造データとを使用してその後に別の解析反復が実行されてもよい。そうした実施形態について、決定333からの「no」の経路は、(段階330へ続く方法300とともに)変更されなかった仕様の下で解析が繰り返されることを可能にし得る。
【0215】
[00223] 「yes」の経路が選択される場合、フローは、ボックス324で「解析仕様を定義する又は再定義する」段階に戻り、解析のタイプ又は現在の解析タイプのいずれか/すべての条件が、解析実行を繰り返す前に変更されてもよい。ある実施形態では、連続した解析反復でなされた変更は純粋に人間の誘導の下でなされてもよい一方で、他の実施形態では、連続した解析反復でなされた変更は、純粋に機械の誘導の下でなされてもよい。ある他の実施形態の下では、連続する解析反復でなされた変更は人間及び機械の誘導の組み合わせの下でなされてもよい(これらの同じオプションは、一度のみ行われる解析についてボックス324で解析仕様を定義する時に適用してもよいことに留意されたい)。ある実施形態の下では、連続する反復でなされた変更は、反復に応じて、変更が、人間の誘導の下、機械の誘導の下、又は、人間及び機械の両方の誘導の下でなされ得るように、変動してもよい。変動する仕様の下の解析の反復が必要とされ得る多くの実施形態があり得る。例えば、素子の個体群の製造条件の集合と、この素子の個体群を含むデバイスの実機エンドユーザデバイス性能データとの間の相関を解析が示した場合、以前に識別されたものと、連続する解析における異なる素子の個体群を識別するために、製造条件の代替の集合を調査することが望まれ得る。すなわち、例えば、観察された統計的有意差が条件の部分集合の下で強められる又は弱められるかどうかを特定するために製造条件の元の集合の部分集合を適用するために解析仕様を変更してもよい。別の例については、前の解析反復において設定された統計的有意性についての異なる最小差を設定後に例えば解析を繰り返す代替の統計的処置の下で、統計的有意性が強められる又は弱められるかどうかを特定するために、連続する解析反復において代替の統計測定基準又は統計モデルが使用されてもよい。別の例について、例えば、観察された相関を温度の関数として測定するためにその下でデータが生成されるデバイス動作温度によってのみ異なる複数の類似の性能測定基準を審査して、前に観察された統計的有意差が変更によって強められる又は弱められるかどうかを特定するために、前に識別されたものと異なる、その後の解析のための異なるデバイスの個体群を識別するために、その後の解析反復における使用のためにデバイス性能測定基準が定義されてもよい。別の例について、素子製造条件の集合が所定のデバイス性能の個体群にどのように相関し得るについて、先験的であると既知ではない場合、解析を複数回反復して、各反復における素子製造条件の異なる集合を自動的に評価することが望まれ得る。こうした実施形態では、所定の解析方法は、1回以上繰り返されてもよく、毎回、連続する反復の条件のいずれもが、前の解析反復で使用された製造条件の集合とは全く同一ではない異なる製造条件の集合を毎回使用する。例えば、素子製造中にデバイスに含まれる素子の検査時に使用される様々なテスタの各々に対する実機デバイス性能データの相関を調査することをオペレータが望む場合、異なるテスタが各反復で特定され得るように製造条件の集合を変更する解析シーケンスが実行されてもよく、そして、(他のテスタを使用する個体群に対して)各々所定のテスタを使用して検査された素子のみを含むデバイスの個体群について性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、実機デバイス性能に対する素子の結果とした生じた個体群についての製造条件の集合の相関が解析されてもよい。この例で説明する連続する解析反復における解析の再定義が人間のオペレータによって管理可能である必要があり得るが、あるそうした実施形態では、実用的には、連続する反復における機械補助解析再定義を必要とし得る様々な組み合わせにおける候補となる素子の製造条件の何千又は何百万の集合を評価することが必要であり得る。
【0216】
[00224]
図4は、ここで開示した主題のある実施形態に係る、解析仕様を定義する又は再定義する方法400のフローチャートである。方法400は
図3の段階324の一例である。ある実施形態では、方法400はデータ解析エンジン14によって実行されてもよい。
図4では、フローの実行は、点線のボックスで各々囲まれた3つの同様に構成されたサブフロー410、420及び430を通じて連続的である。
図4のボックス401で開始し、サブフロー410の決定411は、例えば、どのデバイスタイプを含むか、受信したデータのどのような時間枠を含むか、どんな性能測定基準を適用するか等、デバイス及びデバイス性能に関する解析仕様を入力する必要があるか否かについて特定する。こうした仕様解析が予め提供されて、それらを変更する必要がない場合、「no」の決定がなされ、フローは、サブフロー420の決定421に続く。方法400は、人間による入力(例えば、クライアント11を介して提供される)、機械による入力(例えば、データ解析エンジン14によって生成される)、若しくは、機械及び人間の別個の(例えば、機械による一部の入力及び人間による一部の入力)又は協働した入力を含んでもよいことに留意されたい。従って、411での「yes」の決定の後、
図4に示す例示の実施形態は、機械の入力が提供されるか否かについて特定する決定413と、人間の入力が提供されるか否かについて特定する決定417と、含んでもよい。413での「yes」の決定後、機械の入力は、ボックス415で提供されてもよく、おそらく、ボックス416からの受信したデータベースデータを、デバイス及びデバイス性能に関する定義された又は再定義された解析仕様の方程式に組み込む。ボックス416をボックス415に接続する点線矢印は、機械の入力にデータベースデータを組み込む一実施形態についてこのフローを示すことが意図されている。図示した実施形態では、段階416は、例えば、
図2のデータベース10から、段階415への入力についてデータを受信し得る。段階413又は段階415のいずれかの後に、人間の入力が提供されるか否かを決定417が特定してもよい。決定417での「yes」の後、人間の入力がボックス419で提供され得る。
図2には図示していないが、段階419での入力についてのデータは、例えば、
図2のデータベース10から提供され得る。実施形態に応じて、機械の入力及び人間の入力の各々はデータベースデータを組み込んでもよく又は組み込まなくてもよい。段階417又は段階419のいずれかに続いて(又は、上述したような段階411の「no」に続いて)、フローは、サブフロー420に続き、その後、サブフロー410と構造において各々同様のサブフロー430に続く。
図4の実施形態では、決定421が、素子に関する解析仕様及び製造条件の集合を入力する必要があるか否かについて決定し、サブフロー430の決定431が、解析タイプに関する解析仕様及び関連のパラメータを入力する必要があるか否かについて決定する。例えば、決定421は、どんな素子タイプを含むか、どの素子メーカを含むか、どんな製造ステップ及び製造条件の集合を含むか等に依存してもよい。ある実施形態では、決定421は、前の解析実行の結果、例えば、相関の結論を生じさせるもの、又は代替的に、相関の結論を生じさせないもの、に少なくとも部分的に依存してもよい。そうした結果に基づいて、修正された条件の下で、例えば、製造条件の少なくとも1つの集合が、前の解析実行で特定されたもの(解析を繰り返す決定がそれに基づいてなされた)と異なるような製造条件の1以上の集合の下で解析が繰り返され、その後、修正された仕様を入力するために「yes」の経路が辿られてもよい。ある実施形態では、431で、実機デバイスデータ及び素子製造データの間の関係を評価する際にどの統計的手法を適用するか、解析に使用するためにデータを承認するためにどの制限を適用するか、解析の結論を導出するためにどの統計的有意性を適用するか等に依存してもよい。例えば、サブフロー410及び/又は420でなされた選択は、決定431で保持してもよく、例えば、解析されるべきデータの種類が、解析を実行するのに適切な統計的手法の仕様に影響を与え得る。この例を続けると、例えば電力消費等の実機エンドユーザデバイス性能測定基準が段階413又は段階417で特定された場合、個体群の電力消費手段の比較は、スチューデント分布統計を使用して適切に実行されてもよい一方で、代わりに性能測定基準が、個体群の不規則なソフト故障事象の頻度として特定された場合、ポアソン統計がより適切に使用されてもよい。この場合に431から「yes」の枝を辿ると、解析されるデータの種類に最も適した統計的処理は段階435又は段階439で特定されてもよい。ある実施形態では、決定431は、前の解析仕様の事項についてなされた選択に少なくとも部分的に依存してもよい。例えば、ある実施形態において、所定の解析タイプの前の実行の際に設定されたものと統計的有意差についての異なる最小差が入力される場合、その後、修正された仕様を入力するために「yes」の経路が辿られ得る。ある実施形態では、サブフロー430で選択された解析タイプは、1つの解析タイプについて関連し得るパラメータが別の解析タイプに無関係であり得るので、解析パラメータを特定するためのオプションに影響を与え得る。例えば、選択された解析タイプが、デバイスの所定の集まりに含まれる素子の製造に関するデータを有する実機エンドユーザデバイスから受信したデータに基づいて特定された関係と参照関係との間に統計的有意差が存在するか否かを結論付けるためのものである場合、参照関係が特定されなければならない。そうした例では、例えば、参照関係の統計的記述によって、又は、別の例では、参照関係が導出され得るデータの集合(例えば、過去の参照データ集合)を選択することによって、仕様が提供されてもよい。しかしながら、選択された解析タイプが、参照関係を必要とするものではない場合、サブフロー430において、参照関係は必要とされなくてもよい。他方で、ある実施形態では、ある解析仕様のオプションが、既になされた解析仕様の選択、例えば、解析に使用するためにデータベースからデータを要求するために使用するためのソースデータのデータ範囲の仕様についてのオプションに関わらず、入力に適用可能で利用可能である。別の例を続けると、統計的に有意な結論を有する解析を実行するために必要とされるデータ点の最小数を定義する制限が、概して適用可能であり、かつ、任意のデータタイプ及び解析の任意のタイプについて定義されてもよい。
【0217】
[00225] サブフロー410のように、サブフロー420及び/又は430で入力が提供される場合、入力は機械の入力及び/又は人間の入力であってもよい。サブフロー430に続いて、サブフロー410、420及び430で提供されたすべての入力は、すぐの又は後の解析実行で取得及び使用されるために(
図3の段階330)、及び/又は、後で取得されて修正されるために、ボックス440の段階で保存されてもよい。解析タイプ及び解析仕様の完全な定義が数十の仕様を包含してもよいという事実に鑑みると、読み手は、
図4が例示であって、
図3の段階330で実行され得るすべての解析を定義するために必要とされ得るすべての可能な仕様を伝達することを意図していないことを理解すべきである。
【0218】
[00226]
図5は、ここで開示した主題のある実施形態に係る、機械及び人間の協働を通じて提供される入力を含む解析定義又は再定義の方法500のフローチャートである。ある実施形態では、方法400はデータ解析エンジン14によって実行されてもよい。サブフロー510は
図4の段階413〜419の一例であってもよく、サブフロー520は
図4の段階423〜429の一例であってもよく、かつ、サブフロー530は
図4の段階433〜439の一例であってもよい。方法500では、一連のコンピュータ生成のオペレータメニューが、例えば
図2のデータベース10等のデータベースのコンテンツに基づいて(例えば、データ解析エンジン14によって)形成されてもよい。インターリーブ段階では、人間のオペレータが、一連の選択から所望される解析を示すために提示されるメニューオプションから(例えば、クライアント11を介して)入力を提供してもよく、かつ、その結果、解析は、(例えば、データ解析エンジン14によって)適宜に定義又は再定義されてもよい。この例示の実施形態では、データベースのコンテンツに基づいた機械の入力は、段階511、513、521、523、531及び533を含む、アスタリスクを付して記された段階で発生してもよい。機械の入力から提示された結果のメニューに基づいた人間の入力は、段階512、514、522、524、532及び534を含んでもよい。示した実施形態では、入力の選択のためにオペレータに提示されたメニューは、前の選択と一致するオプションのみに限定されるので、単一の機械知能参照が適用されてもよい。例えば、段階512で、データベースに包含されるすべての利用可能なデバイスタイプのメニューを提示された場合、人間のオペレータは、単一のデバイスタイプ(例えば、特定のデバイスメーカ及びデバイスモデル番号のみが含まれるべきであることを入力することによって)に解析を限定するために、また、特定されたデバイスタイプについて受信された実機エンドユーザデータの特定の時間枠(例えば、最後の30日間のみが含まれるべきであることを入力することによって)に解析を限定するために、デバイスタイプ選択基準を入力してもよく、及び従って、解析は、適宜に定義又は再定義されてもよい。この例を続けると、段階513で、段階512で入力されたオペレータ選択基準に基づいて、関連の実機エンドユーザデータフィールドのみを含むコンピュータ生成のメニューが作成され(例えば、選択されたデバイスタイプ及び特定された時間枠についてデータベースに存在するもの)、前に提供されたオペレータ基準に合致しないすべてのデータフィールドは抑制されてもよい。段階514で、段階513のコンピュータ生成のメニューを提示された後、人間のオペレータは、利用可能なデータに基づいて、対象のデバイスタイプ及び時間枠について性能測定基準を入力してもよく、及び従って、解析は適宜に定義又は再定義されてもよい。
【0219】
[00227]
図5の単一の人間−機械の協働の方法を一例としてここに提案したが、
図4の方法400の一般性を制限するものではない。方法400のある他の実施形態では、定義及び再定義は、単一の人間入力を使用して実行されてもよい。方法400のある他の実施形態では、(基準ともいう)解析仕様の定義及び再定義は、(人間の入力なしで)機械によってすべて実行されてもよく、例えば、実機エンドユーザデバイス性能データによって区別されたデバイスの個体群と、それらのデバイス内に含まれる素子の製造条件の集合との間の統計的有意性の関係について自動的に調査するためのアルゴリズムを使用して実行されてもよい。方法400のある実施形態では、他のタイプの協働入力があってもよい。例えば、統計的有意性の関係について自動的に調査するためのアルゴリズムは、アルゴリズム仕様の一部に対する人間の入力とともに協働して実行されてもよく、例えば、定義及び再定義中、人間のオペレータによる検討のためにデータベース内のデータのコンピュータ生成の統計サマリを提供し、かつ、オペレータに、データの統計サマリの検討に基づいて、人間のオペレータによって判断されたものが、統計的有意性があって有用で最もありそうであることに賛成するようなそうした関係について機械を誘導することによって解析効率を向上させることを可能にする。
【0220】
[00228]
図6A、
図6B及び
図6Cはそれぞれ、ここで開示した主題のある実施形態に係る、少なくとも、エンドユーザデバイスについての実機データ及びデバイスに含まれる素子の製造に関するデータを解析する3つの方法600A、600B及び600Cのフローチャートである。前の説明において、かつ、以下において、用語「解析タイプ」は、3つの例示の方法のいずれかを含むがこれに限定されない任意のそうした方法を参照するために使用される。ある実施形態では、そうした方法は、例えば、
図3の段階324で解析タイプを定義する又は再定義する時にそれらの方法のうちの1つを特定した後、
図3の段階330で実行されてもよい。ある実施形態では、特定された方法の段階330での実行は、
図2のボックスのデータ解析エンジン14によって実行されてもよい。本発明の方法のある実施形態は、提供された図面のいくつかにまたがる関連の段階のシーケンスとして便宜のために示されているが、場合によっては、単一の方法の段階の密集したシーケンスを表してもよく、又は、場合によっては、順番に実行され得る複数の関連の方法の段階を表してもよく、又は、図面で提供されるもの以外の方法によって順番に実行されてもよい。本発明は、開示された方法の代表の方法によって限定されない。方法600A、600B及び600C(
図6A、
図6B及び
図6Cに対応する)を以下で説明するが、主題はそれらの実施形態によって限定されない。1以上の製造条件の集合と実機エンドユーザデバイスの性能との間に相関があるかどうかを特定するのに適した、又は、実機エンドユーザデバイスデータ又はエンドユーザデバイスに含まれる電子素子の製造データのうちの少なくとも1つに不一致があるかどうかを特定するのに適した、任意のコンピュータ実装方法が主題に適用可能であり得る。
【0221】
[00229]
図6Aの方法600Aのフローをここで説明する。方法600aは、
図2のボックスのデータ解析エンジン14によって実行されてもよい。段階601で開始し、デバイスの実機エンドユーザデバイスデータが、実行される解析の仕様に従って、デバイスに含まれる素子の製造データに既にリンクさせられているか否かを決定602が特定してもよい。
図3の段階330内で方法600aを実行する一実施形態では、決定602を特定する入力データが、
図3の段階325でデータをリクエストすること、並びに、段階322及び326を介してリクエストされたデータを受信することを必要とし得る。データを必要とする方法600Aの複数の段階は、例えば、段階603、605、606又は607のいずれか等のそうしたサブフローを包含し得る。特定されたデータが、場合によっては、デバイス内に含まれる素子の製造データの対応のレコードを有する実機エンドユーザデバイスデータのレコードを識別するフィールドによって、既にリンクさせられている場合、「yes」の経路は段階603に迂回してもよい。受信したデータがまだリンクさせられていない場合、段階603への「no」の経路の後に、実行される解析の仕様に従って、対応の素子の製造データに実機エンドユーザデバイスデータが適切にリンクさせられる。前述したように、ある実施形態では、このリンクが基づき得るデータフィールドは、実機デバイスデータのレコード内に、及び/又は、素子製造データのレコード内に、既に含まれ得るが、ある実施形態では、デバイスとデバイス内に含まれる素子との間の関連は、別個に受信されてもよく(例えば、
図3の段階303又は段階304)、及び従って、このリンクを完了するために必要とされてもよい。決定604に続いて、追加のデバイスデータ、例えば、デバイス製造データ、故障データ及び/又は付属データを必要とする方法の実施形態は、決定605への「yes」の経路を辿り得る一方で、追加のデバイスデータを必要としないものは、段階607への「no」の経路を辿り得る。決定605で、任意の必要とされる追加のデバイス製造データ、故障データ又は付属データは、追加のデバイスデータの対応のレコードによって実機エンドユーザデバイスデータのレコードを識別するフィールドによって、実機エンドユーザデバイスデータにまだリンクさせられていない場合、実行される解析の仕様に従って、対応のデータレコードがリンクさせられる段階606への「no」の経路が辿られ得る。決定605で「yes」が特定された場合、段階606は迂回されてもよい。対応のレコードが段階602〜606でリンクさせられ得る順番は、
図6aの実施形態に示されるものに限定されない。ここで開示した主題の他の実施形態が、
図6Aのリンクの順番と異なる順番で対応のレコードをリンクさせてもよく、及び/又は、
図3の段階312等の
図6Aに示すものの外側の段階で対応のレコードをリンクさせてもよい。
【0222】
[00230] 段階607で、受信した実機データ及び/又は受信した実機データに基づいて計算されたデータが解析されて、少なくとも実機性能によって区別されたエンドユーザデバイスのうちの少なくとも第1個体群及び第2個体群を識別してもよい。例えば、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータは解析仕様に従って解析されてもよい。
【0223】
[00231] 段階608で、第1個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関して、受信したデータ及び/又は受信したデータに基づいて計算されたデータとの製造条件の集合の関連が特定されてもよい。例えば、関連は解析仕様に従って特定されてもよい。
【0224】
[00232] 段階609で、第2個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関して、受信したデータ及び/又は受信したデータに基づいて計算されたデータとの製造条件のこの集合の関連が特定されてもよい。例えば、関連は解析仕様に従って特定されてもよい。
【0225】
[00233] 段階610では、段階608及び609で特定された関連の間に統計的有意差があるか否かが特定されてもよい。例えば、第1デバイス個体群の実機性能に対する、第1個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造条件の集合の関連と、第2デバイス個体群の実機性能に対する、第2個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造条件の集合の関連との間に統計的有意差があるか否かが特定されてもよい。決定611で、段階610で関連の間に統計的有意差が特定された場合、「yes」の経路の後に、製造条件の集合と実機性能との間に相関が存在すると結論付けられ得る段階612がある。例えば、定義された(又は、再定義された)解析仕様について、デバイス個体群と、デバイス個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造条件の集合との間に相関が存在すると結論付けられてもよい。段階610で統計的有意差が特定されなかった場合、決定611から「no」の経路の後に段階613があり、そこで、製造条件の集合と実機性能との間に相関が存在しないと結論付けられてもよい。例えば、定義された(又は、再定義された)解析仕様について、デバイス個体群と、デバイス個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造条件の集合との間に相関が存在しないと結論付けられてもよい。
【0226】
[00234] ここで、
図6Bを続けると、ボックス621で開始し、決定及び段階622〜626は、対応の
図6aの決定及び段階602〜606について上述したものと機能において同一であってもよく、便宜のために、ここで再び説明しない。
【0227】
[00235] 段階627で、電子素子の製造に関して、受信したデータ及び/又は受信したデータに基づいて計算されたデータが解析されて、素子のうちの少なくとも2つの個体群を識別し、1以上の製造条件の集合に対応する第1個体群の製造が識別されてもよい。例えば、第1個体群の製造は、解析仕様に従って特定され得る1以上の製造条件の集合に対応するように識別されてもよい。
【0228】
[00236] 段階628で、電子素子の製造に関して、受信したデータ及び/又は受信したデータに基づいて計算されたデータが解析されて、少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群を識別するが、第2個体群の製造は1以上の製造条件の集合に対応しない。例えば、第2個体群は、解析仕様に従って特定され得る1以上の製造条件の集合に対応するように識別されてもよく、また、1以上の製造条件の集合とは同一ではない。
【0229】
[00237] 段階629で、第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、受信した実機データ及び/又は受信した実機データに基づいて計算されたデータが解析されてもよい。決定630では、段階629で第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差が特定された場合、段階に631まで「yes」の経路が辿られ、製造条件の集合と実機性能との間に相関が存在すると結論付けられ得る。例えば、定義された(又は再定義された)解析仕様について、デバイス個体群とデバイス個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造条件の集合との間に相関が存在すると結論付けられ得る。段階629で統計的有意差が特定されなかった場合、決定630から段階632まで「no」の経路が辿られ、製造条件の集合と実機性能との間に相関が存在しないと結論付けられ得る。例えば、定義された(又は再定義された)解析仕様について、デバイス個体群とデバイス個体群のエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造条件の集合との間に相関が存在しないと結論付けられ得る。
【0230】
[00238] ここで
図6Cを続けると、ボックス641で開始し、決定及び段階642〜646が、対応の
図6aの決定及び段階602〜606について上述した機能と同一であってもよく、便宜のため、ここで再び説明しない。
【0231】
[00239] 段階647で、受信した実機データ及び/又は受信した実機データに基づいて計算されたデータ等の実機データは、関係を特定するために、デバイスに含まれる素子の、製造に関する受信したデータ及び/又は製造に関する受信したデータに基づいて計算されたデータ等の製造データに相関させられてもよい。
【0232】
[00240] 段階648で、関係は参照関係と比較されてもよく、参照関係は、他の実機データ及び/又は実機データのモデル化バージョンと他の製造データ及び/又は製造データのモデル化バージョンとの間のものであってもよい。
【0233】
[00241] 段階649で、関係と参照関係との間に統計的有意差があるか否かが特定されてもよい。決定650では、段階649で関係と参照関係との間に統計的有意差が特定された場合、段階651まで「yes」の経路が辿られてもよく、相関させられた実機データが不一致であると、及び/又は、相関付けられた製造データが不一致であると、結論付けられてもよい。例えば、定義された(又は再定義された)解析仕様について、実機データ及び/又は製造データに不一致が存在すると結論付けられてもよい。段階649で統計的有意差が特定されなかった場合、決定650から段階652まで「no」の経路が辿られてもよく、相関させられた実機データが一致すると、及び、相関させられた製造データが一致すると、結論付けられてもよい。例えば、定義された(又は再定義された)解析仕様について、実機データ及び製造データが一致すると結論付けられてもよい。
【0234】
[00242] 任意選択的に、
図6Aの方法600Aについて、段階608及び609は、1つの集合ではなく、製造条件の複数の集合を検討してもよく、また、段階608及び609の各々において複数の集合について関連を特定してもよい。この場合、統計的有意差があるか否かの段階610における特定並びに段階612及び613における結論は、ただ1つの集合ではなく、複数の集合に関連してもよい。同様に、
図6Bの方法600Bについて、段階627及び628は、1つの集合ではなく、第1個体群及び第2個体群について製造条件の複数の集合を検討してもよい。この場合、統計的有意差があるか否かについての段階629における特定並びに段階631及び632における結論は、ただ1つの集合ではなく、複数の集合に関連してもよい。同様に、
図6cの方法600Cについて、段階647は、実機エンドユーザデバイスデータとデバイスに含まれる素子の製造データとの間の関係を特異するために、単一のデータフィールドではなく、デバイスに含まれる素子の複数の製造データフィールドを検討してもよく、また、段階648における参照関係に対して段階647の関係を比較してもよく、参照関係は、複数の製造データフィールド及び/又は製造データモデル化バージョンの複数のフィールドに基づいていてもよい。この場合、関係と参照関係との間に相関があるか否かの段階649における特定は、ただ1つのデータフィールドではなく、複数の製造データフィールドに関してもよい。
【0235】
[00243] デバイス製造データ、故障データ及び/又は付属データを任意選択的に利用する上の方法の実施形態では(すなわち、決定604/624/644で「yes」の経路を辿るもの)、実機性能測定基準が、(受信した又は受信したデータに基づいて計算されるような)リストされたデバイスデータの追加のタイプのいくつかとの数学的及び/又は論理的組み合わせにおいて、(受信した又は受信したデータに基づいて計算されるような)実機エンドユーザデバイスの1以上のタイプに基づいていてもよく、及び従って、それらの様々なタイプのデータの関数であってもよい。こうした実機性能測定基準は、例えば、エンドユーザデバイスのうちで第1及び第2個体群を区別するために方法600Aの段階607で使用されてもよく、素子の第1個体群を含むデバイスと素子の第2個体群を含むデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために方法600Bの段階629で使用されてもよく、及び/又は、関係及び参照関係の間に統計的有意差が存在するか否かを段階649で特定するために、比較される関係及び/又は参照関係を形成する際に方法600cの段階647及び/又は648で使用されてもよい。それらの追加のタイプのデバイスデータを利用しない上の方法の他の実施形態では(すなわち、決定604/624/644で「no」の経路を辿るもの)、例えば、段階607/629/647/648で使用される実機性能測定基準は、リストされた追加のタイプのデバイスデータを使用せずに、(受信した又は受信したデータに基づいて計算されるような)実機エンドユーザデバイスデータの1以上のタイプに基づいていてもよい。
【0236】
[00244] 追加的に又は代替的に、任意選択的にデバイス製造データを利用する上の方法の実施形態では、所定のデバイスに関する製造データが、所定のデバイスに含まれる素子の製造に関するデータを補充するために使用されてもよい。これらの実施形態では、例えば、1つの個体群のデバイスに対するあるデバイスの製造条件の関連と、第2個体群のデバイスに対するあるデバイスの製造条件の関連との間に統計的有意差があるかどうかを特定することによって、又は、あるデバイス製造条件に製造が対応するデバイスと、あるデバイス製造条件に製造が対応しないデバイスとの間の性能に統計的有意差があるかどうかを特定することによって、あるデバイス製造条件と実機性能との間に相関があるか否かが結論付けられてもよい。追加的に又は代替的に、これらの実施形態では、(実機データ及びデバイス製造データを相関させることからの)関係と、(他の実機データ/実機データモデル化バージョンと他の製造データ/デバイス製造データモデル化バージョンとの間の)参照関係との間に統計的有意差があるかどうかを特定することによって、実機データがデバイス製造データに一致しているか否かが結論付けられてもよい。
【0237】
[00245]
図7は、ここで開示した主題のある実施形態に従って、解析の結果に対して作用する方法700のフローチャートである。方法700は
図3の段階331の一例である。ある実施形態では、方法700は、段階330の解析実行が完了した後に自動的に例示の実施形態の様々なアクションを実行及び/又はトリガするように構成された、
図3のデータ解析エンジン14によって実行されてもよい。解析タイプ及び方法のオペレータの要件に依存し得る特徴を有する、
図7のフローの変形例も可能である。例示の実施形態は、任意選択的に、偽である又は偽でないとして相関の結論を分類する段階703〜712と、任意選択的に、デバイス及び/又は素子メーカにフィードバックを送信する段階713〜716と、任意選択的に、追加の実機エンドユーザデバイスデータについて実機デバイスにクエリを送信する段階717〜718と、を含む。
【0238】
[00246] ボックス701で開始し、決定702aは、(例えば、
図3の段階330で)実行された解析が、例えば、方法600a又は600bで発生し得るように、素子の1以上の製造条件の集合と、素子を含む実機エンドユーザデバイスの性能との間に相関があるか否かを結論付けたかどうかを特定してもよい。そうした相関が存在するか否かについて解析が結論付けなかった場合、決定702bまで「no」の経路が辿られてもよく、例えば方法600cの結果であり得る、実機エンドユーザデバイス又はエンドユーザデバイスに含まれる電子素子の製造データのうちの少なくとも1つに不一致があるか否かについて、実行された解析が結論付けたかどうかを特定する。
図7の実施形態について、フローは、段階702c〜712を迂回する両方の場合において、702bで「yes」又は「no」の結果がいずれかが段階713に至るようにされる。ある実施形態では、代替的に、702bからの「no」の経路は、方法700に含まれる条件付きアクションのいずれもが実行されないように、フローの最後であるボックス719に直接至ってもよい。702aから「yes」の経路に戻ると、辿られた場合、決定702cは、前の解析が、方法600a又は600bから生じ得る、相関の結論と比較されたか否かを特定してもよい。その場合、「yes」の経路は決定703まで辿られてもよい一方で、例えば方法600a又は600bの前の解析が、相関が存在しないとの結論と比較される場合、「no」の経路が決定713まで辿られてもよい。ある実施形態では、代替的に、702cから「no」の経路は、方法700に含まれる条件付きアクションのいずれもが実行されないように、フローの最後であるボックス719に直接至ってもよい。
【0239】
[00247] 前述したように、相関に関する結論は、特には、偽であるとして分類されてもよく、かつ、そのようにして、(例えば、
図3の方法のオペレータには)対象とならない。偽又は偽でないとする相関の結論を適宜分類するための条件が段階703〜712に提供されている。ある実施形態は、段階704で実行されて、現在の解析結果の相関したデータのタイプが、偽に関するものとして前に分類されたかどうかを特定し得る、自動偽チェック規則を含んでもよい。こうした実施形態では、「偽チェック規則」は、解析の実行前に予め確立されてもよく、規則によってチェックされた相関が偽であるか否かを特定する時に参照されるための、偽に関するものとして分類されたデータの潜在的に相関するタイプの1以上の集合を含む。特定の偽チェック規則が所定の解析に関連して実行されるべきであることの表示が、例えば、
図3の段階324で、解析仕様の定義又は再定義の一部として提供されたものであってもよい。この例を続けると、ある実施形態では、方法700のフローオプションのいずれか又はすべてが、例えば、決定703、705、711、713、715及び717を含む、
図3の段階324での解析仕様の定義又は再定義の一部として提供されたものであってもよい。
【0240】
[00248] 偽チェック規則の実行が決定703で示される場合、703からの「yes」の経路は704まで辿られ、解析からの相関の結論が偽として又は偽でないとして分類されるかが特定されてもよい。段階704は、決定703から「no」の経路によって迂回されてもよい。ある実施形態は、それに代えて又は加えて、段階706で実行され得るそうした相関の分類のためのオペレータ偽チェックを含んでもよい。段階706は、決定705から「no」の経路によって迂回されてもよい。決定707に到達すると、段階704又は段階706のいずれかで、若しくは、両方の段階で、偽チェックが実行されたか否かが特定されてもよい。「no」の場合、フローは、いかなる偽チェックも現在の相関について実行されずに決定713に続いてもよい。決定708まで「yes」の経路が辿られた場合、現在の相関のチェックが偽の分類を示したか否かが特定されてもよい。決定708の論理は、ある実施形態では、「yes」の結果を生成するように構成可能であり(相関の偽の結論についての段階709まで)、又は、段階704及び706の様々なあり得る結果に応じて、「no」の結果を生成するように構成可能である(相関の偽でない結論についての段階710まで)。両方の段階704及び706が実行された場合について、あり得る結果の4つのバイナリの組み合わせ、1−1、1−0、0−1及び0−0があってもよく、「1」は、偽の分類を表しており、「0」は、段階704及び段階706のそれぞれからの偽でない分類を表している。特に、1−0の場合及び0−1の場合は、疑わしく、かつ、それらの2つの場合の各々が、所定の実施形態において決定708について提供された論理に応じて、「yes」の枝又は「no」の枝のいずれかに至り得る。決定711に到達すると、結論709又は710に基づいて偽チェック規則を作成する又は更新するためのオプションが存在してもよい。段階706の実行が、段階709での偽の相関の結論に至った後、既存の偽規則チェックを更新して(711から「yes」の経路を介して段階712で)、方法700の既存の実施形態の範囲/効率を改善してもよく、例えば、上述したような疑わしい結果が、1−0又は0−1の規則チェック結果を生成した場合、その後、既存の偽規則チェックが、オペレータ偽チェック結果と一貫しているようにするために更新されてもよい。既存の又は適用可能な偽チェック規則が存在しない場合、段階712で、新規の偽チェック規則が代替的に作成されてもよい。決定711で、「no」の経路が辿られた場合、段階712が迂回されて、偽チェック規則の作成又は更新はされない。
【0241】
[00249] サブフロー713〜716に到達すると、任意選択的に偽チェックの結果と、サブフロー703〜712で実行されたものであり得る偽チェック規則更新と、を含む現在の解析に関する特定及び/又はレポートが、デバイスメーカ又は素子メーカのいずれかに、若しくは、両方に送信されてもよい。ある実施形態では、そうした特定及び/又はレポートは、それに代えて又は加えて、方法700を含み得る方法300の(例えば、クライアント11を使用する)オペレータに送信されてもよい。ある実施形態では、それに代えて又は加えて、そうした特定及び/又はレポートは、
図2のボックス6のシステムのプロバイダの従業員等の第三者に、例えばボックス6のシステムのアドミニストレータに送信されてもよい。何の情報が送信され得るかの例は、以下の、実行された定義された解析の仕様、データ及び解析に関する結果の統計サマリ、相関に対応する又は不一致に対応する、識別されたエンドユーザデバイス及び/又は素子の詳細なリスト、製造が製造条件の集合に相当する素子(例えば、あるロットからの素子)のグループ化の高水準記述、危険なデバイス(例えば、特定のメーカからの素子を含むデバイス)のグループ化の高水準記述、実行された偽チェックの結果のいずれかを含んでもよい。ある実施形態では、現在の解析からの特定及び/又はレポートは、現在の解析に関する前の解析反復からの累積情報によって補充されてもよく、かつ、連続する反復の結果において傾向を強調するためにある方法で表されてもよい。ある実施形態では、レポートに現れる特定及び/又は情報は、代替的に又は追加的に、データアクセス群提携に応じて、デバイスメーカの従業員に、又は、素子メーカの従業員に、若しくは、
図2のボックス6のシステムのプロバイダの従業員等の第三者の従業員に、アクセス可能であり得るデータベース(例えば、データベース10)内にデータとして記憶されてもよい。ある実施形態では、そうしたデータベース化されたデータは、解析の連続する反復において参照されて、例えば、連続する解析反復を定義するために自動的に実装されて実行されるアルゴリズムによって、各反復で生じる解析に対する改善を特定してもよい。ある実施形態では、
図2のボックス6内のデータ解析エンジン14は、様々な上の特定及び/又はレポートのいずれかを作成してもよく、また、例えば、ボックス6のオペレータアプリケーションサービス13を使用するクライアント11のオペレータに、それを送信してもよい。ある実施形態では、データ解析エンジン14は、代替的に又は追加的に、特定、レポート、及び/又は、データベース内の、例えばボックス6のデータベース10内の解析実行からの任意の他の情報を作成して記憶してもよい。
【0242】
[00250] サブフロー713〜716の後に、決定717で、実機デバイスのクエリが実行されるか否かが特定されてもよい。ある実施形態では、例えば、決定は、
図3の段階324で解析仕様の定義又は再定義の一部として提供される、解析定義に含まれる論理に関して現在の解析の結果に依存してもよい。例えば、解析方法600cの所定の実施形態をサポートする実機エンドユーザデータのデフォルトデータの収集が、所定のデバイスタイプの実機のエンドユーザデバイスのわずか10%からのデータを含む場合、相関する実機デバイス性能データ及びデバイスに含まれる素子の製造データの関係と参照関係との間に統計的有意差があることを解析が特定したかどうかを、エンドユーザデバイスが提供するデータの小部分を20%まで増加させるために解析が定義されてもよく、また、相関する実機データが不一致であること、及び/又は、相関する製造データが不一致であることが結論付けられる。この例では、最初の結論における信頼性を向上させるためにサンプリングレベルを増加させることは、決定717から段階718までの「yes」の経路を辿って実機デバイスにクエリを送信することによって実行されてもよい。ある実施形態では、段階718で実機デバイスにクエリを送信するための決定は、追加的に又は代替的に、
図3のボックス307でのデフォルト条件の下で得られ得るものではなく、実機エンドユーザデバイスデータの異なるタイプを得るためのものであってもよい。例えば、所定のデュアルバンド無線ルータデバイスモデルの実機データが、2.4Ghzのスペクトラムで性能データを提供するように制限されたデフォルトによるものであり、それらのデータの解析が、参照関係に対して、相関する実機デバイスデータが不一致であると又は相関する素子製造データが不一致であると結論付ける場合、5Ghzのスペクトラムの性能データを使用して解析を繰り返すことによって不一致をさらに特徴付けることが所望され得る。この例では、5Ghzの性能データがデフォルトによって生成及び/又は受信されないと仮定すると、それらの追加のデータが受信されるように段階718でクエリ送信が実行されてもよい。ある実施形態では、
図2のボックス6内のデータ解析エンジン14は、例えば、ボックス6の実機デバイスデータクエリ生成装置16及び実機デバイスデータクエリ送信機17に関して、実機エンドユーザデバイスクエリの送信を開始してもよい。
【0243】
[00251] 追加的に又は代替的に、相関、非相関、一致及び/又は不一致に関する結論の後に段階331の一部として実行され得る他のアクションを本願明細書で説明する。
【0244】
[00252] ある実施形態では、
図3、
図4、
図5、
図6a、
図6b、
図6c及び/又は
図7のいずれかで順番に実行されるように示される段階は、並行して実行されてもよく、及び/又は、
図3、
図4、
図5、
図6a、
図6b、
図6c及び/又は
図7のいずれかで並行して実行されるように示される段階が順番に実行されてもよい。ある例では、
図3、
図4、
図5、
図6a、
図6b、
図6c及び/又は
図7のいずれかで例示されるものと異なる順番で段階が実行されてもよい。ある例では、方法300、400、500、600a、600b、600c及び/又は700のいずれかで段階が実行されてもよい。ある例では、方法300、400、500、600a、600b、600c及び/又は700のいずれかはそれぞれ、
図3、
図4、
図5、
図6a、
図6b、
図6c及び/又は
図7のいずれかで図示されたものより多い、より少ない及び/又は異なる段階を含んでもよい。
【0245】
[00253] 上述したように、主題は、例えばデータ解析エンジン14によって実行され得るデータ解析のタイプを限定するものではない。例えば、解析は、素子製造データ及び/又は実機データの任意の組み合わせを包含してもよい。上述したように、様々な実施形態において、解析される素子製造データは、上述したもののような、パラメータデータ、機能データ及び/又は属性データを含んでもよい。ある実施形態では、受信した製造データに加えて及び/又は代えて、解析は、受信した製造データに基づいて計算されたデータを使用してもよい。同様に、様々な実施形態において、解析される実機データは、上述したもののような、パラメータデータ、機能データ及び/又は属性データを含んでもよい。ある実施形態では、受信した実機データに加えて又は代えて、解析は、受信した実機データに基づいて計算されたデータを使用してもよい。読み手に対するさらなる例示のため、パラメータデータ、機能データ及び/又は属性データの解析を包含するデータ解析の実施形態に関する追加の詳細をここで説明する。
【0246】
[00254] ある実施形態では、第1例において、例えば素子のメーカと提携しているオペレータは、製造プロセスを変化させることを検討してもよく、又は、既に変化させていてもよく、また、それらの電子素子を含むエンドユーザデバイスについての実機データに対して、変化がどのような効果を有しているか又は有していたかを評価したい場合がある。これらの実施形態の別の例では、オペレータは、製造プロセスに故意に変化させていないが、不注意による変化又はドリフトがあることを知っている場合があり、また、実機データへのその影響を評価したい場合がある。こうした実施形態では、製造についての特定のパラメータ、機能又は属性は先験的に既知である場合があるが、それらの素子を含むデバイスについての実機データに対する影響は既知でない場合がある。主題は、パラメータ、機能又は属性が「特定の」パラメータ、機能又は属性でなぜあり得るのかを限定するものではない。しかしながら、読み手に対するさらなる例示のため、ある例をここで提供する。通常は必ずしもそうではないが、現在調査されている、問題になっている、解析されている、理解されることが必要とされる等のパラメータ、機能又は属性が現在の対象であるので、パラメータ、機能又は属性は特定のパラメータ、機能又は属性であり得る。
【0247】
[00255] これらの実施形態では、相関される製造データは、特定のパラメータ、機能又は属性を含んでもよい。主題は、どのパラメータ、機能又は属性が特定のパラメータ、機能又は属性であるかを限定するものではない。しかしながら、さらなる例示のため、例を以下で提供する。例えば、特定のパラメータは、特定の制作(例えば、蒸着)ステップでの蒸着圧力であってもよく、また、相関する製造データは、様々な素子についての様々な圧力値を含んでもよい。これらの実施形態では、相関付けられる実機データは、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちのいずれか2以上を含んでもよい。主題は、数値、又は、相関する実機データにどのパラメータ、機能及び/又は属性が含まれ得るかを限定するものではない。しかしながら、読み手に対するさらなる例示のため、いくつかの例をここに提供する。例えば、特定のパラメータが蒸着圧力である場合、相関する実機データは、周波数(例えば、1秒ごとの動作の数)及び電力(例えば、どれくらいの電力がバッテリから流出するか)、すなわち、様々なデバイスについての様々な周波数値及び様々な電力値を含んでもよい。例えば、相関する実機データのパラメータ、機能及び/又は属性の数は、相関を実行する前に数を狭めるより低い又はより高い能力に依存して、より高いものであってもよく又はより低いものであってもよい。
【0248】
[00256] これらの実施形態では、相関する実機データは、エンドユーザデバイスについての受信した実機データ、及び/又は、受信した実機データに基づいて計算されたデータを含んでもよく、また、相関する製造データは、デバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータ、及び/又は、受信した製造データに基づいて計算されたデータを含んでもよい。相関させることは、効果を評価するために適用されてもよい(例えば、製造データに対する実機データの依存)。相関は、実際に活用され得る予測の関係を示してもよい。例えば、製造データに対して統計的に有意な相関を有する特定の実機データを識別するために、相関係数を有する相関行列が生成されて評価されてもよい。これらの実施形態では、統計的に有意な相関を有するとともに、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちの2以上のいずれかのうちの少なくとも1つを含む実機データが識別されてもよい。そして、少なくとも1つのパラメータ、機能及び/又は属性が特定のパラメータ、機能又は属性によって影響を受けると結論付けられてもよい。仮に、例えば、周波数値を含む実機データが、圧力値(圧力は特定のパラメータである)を含む製造データとの高い相関を有するものとして識別される場合、周波数が圧力によって影響を受けると結論付けられ得る。
【0249】
[00257] ある他の実施形態では、例えば、素子のメーカと提携しているオペレータは、実機性能における不注意による変化又はドリフト、若しくは、エンドユーザデバイスの実機性能における任意の他の変動又は偏差に気付く場合があり、また、性能の変化が、デバイスに含まれる電子部品の製造に起因するものであるかどうかの評価を望む場合がある。こうした実施形態では、実機データに関して特定のパラメータ、機能又は属性が先験的に既知である場合があるが、デバイスの性能に影響を与え得るデバイスの電子素子についてのパラメータ、機能又は属性は既知でない場合がある。主題は、パラメータ、機能又は属性がなぜ「特定の」パラメータ、機能又は属性であり得るかについて限定するものではない。しかしながら、読み手に対するさらなる例示のため、いくつかの例をここで提供する。通常は必ずしもそうではないが、現在調査されている、問題になっている、解析されている、理解されることが必要とされる等の現在対象のパラメータ、機能又は属性が理解されなければならないので、パラメータ、機能又は属性は特定のパラメータ、機能又は属性であり得る。
【0250】
[00258] これらの実施形態では、相関させられる実機データは、特定のパラメータ、機能又は属性を含み得る。主題は、どのパラメータ、機能又は属性が特定のパラメータ、機能又は属性であり得るかを限定するものではない。しかしながら、さらなる例示のため、例をここで提供する。例えば、特定のパラメータは周波数(例えば、1秒ごとの動作の数)であってもよく、実機データは、様々なエンドユーザデバイスについての様々な周波数値を含んでもよい。これらの実施形態では、相関させられる製造データは、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちの2以上のうちのいずれかを含んでもよい。主題は、数値、又は、どのパラメータ、機能及び/又は属性が、相関する実機データに含まれ得るかを限定するものではない。しかしながら、読み手へのさらなる例示のため、いくつかの例をここで提供する。例えば、特定のパラメータが周波数である場合、相関させられた製造データは、特定の制作(例えば、蒸着)ステップでの圧力、特定の制作(例えば、リソグラフィ)ステップでのクリティカルディメンション(CD)、すなわち、素子の様々な圧力値及び様々なCD値を含んでもよい。例えば、相関させられる製造データにおけるパラメータ、機能及び/又は属性の数は、相関を実行する前に数を狭めるより低い又はより高い能力に依存して、より高いものであってもよく又はより低いものであってもよい。
【0251】
[00259] これらの実施形態では、相関する実機データは、エンドユーザデバイスについての受信した実機データ及び/又は受信した実機データに基づいて計算されたデータを含んでもよく、また、相関する製造データは、デバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータ及び/又は受信した製造データに基づいて計算されたデータを含んでもよい。相関させることは、影響を評価するために適用されてもよい(例えば、製造データに対する実機データの効果)。相関は、実際に活用され得る予測の関係を示してもよい。例えば、実機データに対する統計的に有意な相関を有する特定の製造データを識別するために、相関係数を有する相関行列が生成されて評価されてもよい。これらの実施形態では、統計的に有意な相関を有するとともに、パラメータ、機能又は属性のいずれかの2以上のうちのいずれかのうちの少なくとも1つを含む実機データが識別されてもよい。そして、少なくとも1つのパラメータ、機能及び/又は属性が特定のパラメータ、機能又は属性に影響を与えることが結論付けられてもよい。仮に、例えば、圧力値を含む製造データが、周波数値(周波数は特定のパラメータである)を含む製造データとの高い相関を有するものとして識別される場合、圧力が周波数に影響を与えることが結論付けられ得る。
【0252】
[00260]
番号を付した例
1.実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かを結論付ける方法であって、
電子素子の製造に関するデータを受信するステップと、
前記素子を含むエンドユーザデバイスについての実機データを受信するステップと、
実機性能によって少なくとも区別される前記エンドユーザデバイスのうちで少なくとも第1個体群及び第2個体群を識別するために、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析するステップと、
前記第1個体群のエンドユーザデバイス内に含まれる素子の製造に関する、受信したデータ又は受信したデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つについて、1以上の製造条件の集合の関連と、前記第2個体群のエンドユーザデバイス内に含まれる素子の製造に関する、受信したデータ又は受信したデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つに対する前記集合の関連と、の間に統計的有意差があるか否かを特定するステップと、
統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付け、又は、統計的有意差がないと特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けるステップと、を含む方法。
2.実機エンドユーザデバイスの1以上の製造条件の集合と性能との間に相関があるか否かを結論付ける方法であって、
電子素子の製造に関するデータを受信するステップと、
前記素子を含むエンドユーザデバイスについての実機データを受信するステップと、
前記素子のうちの少なくとも2つの個体群を識別するために、製造に関して、受信したデータ又は受信したデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析するステップであって、前記少なくとも2つの個体群のうちの第1個体群の製造は1以上の製造条件の集合に対応するが、前記少なくとも2つの個体群のうちの第2個体群の製造は前記集合に対応しない、解析するステップと、
前記第1個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスと前記第2個体群からの素子を含むエンドユーザデバイスとの間の実機性能に統計的有意差があるか否かを特定するために、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを解析するステップと、
統計的有意差があると特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関があると結論付け、又は、統計的有意差がないと特定された時に前記集合と前記実機性能との間に相関がないと結論付けるステップと、を含む方法。
3.実機エンドユーザデバイスデータ又はエンドユーザデバイスに含まれる電子素子に関連した製造データのうちの少なくとも1つに不一致があるか否かを結論付ける方法であって、
電子素子の製造に関するデータを受信するステップと、
前記素子を含むエンドユーザデバイスについての実機データを受信するステップと、
関係を特定するため、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを含む実機データを、製造に関する受信したデータ又は製造に関する受信したデータに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つを含む製造データに相関させるステップと、
前記関係と参照関係との間に統計的有意差があるか否かを特定するステップであって、前記参照関係は、他の実機データ又は実機データモデル化バージョンのうちの少なくとも1つと、他の製造データ又は製造データモデル化バージョンのうちの少なくとも1つとの間のものである、特定するステップと、
統計的有意差がないと特定された時、相関させられた前記実機データが一致し、相関させられた前記製造データが一致すると結論付け、又は、統計的有意差があることが特定された時、相関させられた前記実機データが一致し、相関させられた前記製造データが一致すると結論付けるステップと、を含む方法。
4.相関させられた前記実機データのうちの少なくとも1つが不一致である、又は、相関させられた前記製造データが不一致であると結論付けられた場合、前記方法は、前記関係に対応する少なくともエンドユーザデバイス又は少なくとも素子のリストを含むレポートを生成するステップをさらに含む、例3に記載の方法。
5.前記実機性能は実機信頼性を含む、例1又は2に記載の方法。
6.前記集合に対応する1以上の製造条件下で製造された素子を含むエンドユーザデバイスについての信頼性リスクを予測するステップをさらに含む、例5に記載の方法。
7.前記個体群のうちの少なくとも1つは、解析された製造に関するデータが同様に異常である素子を含む、例2に記載の方法。
8.電子素子の製造に関する前記受信したデータは、電子素子の製造に関するデータを少なくとも含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
9.電子素子の製造に関する前記受信したデータは、電子モジュールの製造に関するデータを少なくとも含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
10.製造データにおける、少なくとも1つのパラメータ、機能又は属性は、実機データの同一のパラメータ、機能又は属性に相関させられる、例3に記載の方法。
11.製造データにおける、少なくとも1つのパラメータ、機能又は属性は、実機データの少なくとも1つの異なるパラメータ、機能又は属性にそれぞれ相関させられる、例3に記載の方法。
12.実機データに相関させられるパラメータはドリフト測定基準である、例10又は11に記載の方法。
13.前記集合を特定するステップをさらに含む、例1又は2に記載の方法。
14.前記集合を特定するステップは、オペレータによって入力された前記集合を特定するための少なくとも1つの基準に基づいており、前記方法は、前記集合を特定するための前記少なくとも1つの基準を受信するステップをさらに含む、例13に記載の方法。
15.前記集合を特定するステップは、前記集合を特定するためにオペレータによって入力された任意の基準を最初に受信せずに実行される、例13に記載の方法。
16.相関があると結論付けられた場合、前記方法は、レポートを生成するステップをさらに含み、前記レポートは、前記集合、前記集合に対応する1以上の条件下で製造された素子を含むエンドユーザデバイスのグループ化の高水準記述、前記集合に対応する1以上の条件下で製造された素子のグループ化の高水準記述、前記集合に対応する1以上の条件下で製造された素子を含むエンドユーザデバイスのリスト、前記集合に対応する1以上の条件下で製造された素子のリスト、前記第1個体群の高水準記述、前記第1個体群におけるエンドユーザデバイス又は素子のリスト、を含む群から選択される少なくとも1つを含む、例1又は2に記載の方法。
17.データについて前記実機エンドユーザデバイスにクエリを送信するステップをさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
18.前記クエリを送信されたエンドユーザデバイスは、実機データが水準以下の性能を提示するエンドユーザデバイス、水準以下の実機性能に相関させられるものと見出される1以上の条件下で製造された素子を含むエンドユーザデバイス、1以上の異常な条件下で製造された素子を含むエンドユーザデバイス、相関させられた実機データが不一致であるエンドユーザデバイス、相関させられた製造データが不一致である素子を含むエンドユーザデバイス、実機データが予め受信されたものに加えて又は代えて実機データが予め受信されたエンドユーザデバイス、実機データが予め受信されたエンドユーザデバイス、クライアントが提供した基準に合致するエンドユーザデバイス、又は、すべての実機エンドユーザデバイス、を含む群から選択される、例17に記載の方法。
19.前記クエリを送信されたエンドユーザデバイスから受信した、又は、前に計算された関係を向上させるために前記クエリを送信されたエンドユーザデバイスから受信したデータに基づいて計算された、実機データを使用するステップをさらに含む、例17に記載の方法。
20.前記クエリを送信するステップは、特定されたエンドユーザデバイスに、すべてでない実機エンドユーザデバイスに、又は、すべての実機エンドユーザデバイスに向けられる、例17に記載の方法。
21.受信した製造データ又は受信した実機データのうちの少なくとも1つとともに識別子データを受信するステップと、
前記受信した識別子データが記憶のために準備される必要がある場合、前記受信した識別子データを記憶のために準備するステップと、
前記受信した又は前記準備された識別子データのうちの少なくとも1つにインデックスされた受信した製造データ又は実機データのうちの少なくとも1つを記憶するステップと、をさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
22.エンドユーザデバイスに含まれる少なくとも1つの素子の少なくとも1つの識別子に関連付けられたエンドユーザデバイスの少なくとも1つの識別子を含む、又は、第1素子に含まれる少なくとも1つの他の素子の少なくとも1つの識別子に関連付けられる第1素子の少なくとも1つの識別子を含む、識別子データを受信するステップと、
前記受信した識別子データが記憶のために準備される必要がある場合、前記受信した識別子データを記憶のために準備するステップと、
識別子データ間の少なくとも1つの関連を記憶するステップと、を含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
23.エンドユーザデバイスの製造に関するデータを受信するステップと、
受信したエンドユーザデバイス製造データに受信した実機データをリンクさせるステップと、を含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
24.受信したデバイス製造データとともにデバイス識別子データを受信するステップと、
前記受信したデバイスデータ識別子データが記憶のために準備される必要がある場合、前記受信したデバイス識別子データを記憶のために準備するステップと、
前記受信した又は前記準備した識別子データのうちの少なくとも1つにインデックスされた前記デバイス製造データを記憶するステップと、をさらに含む、例23に記載の方法。
25.前記準備するステップは、データを暗号化しないこと、メタデータ属性に従ってデータを分類すること、整合性及び完全性についてデータのエラー検査をすること、データをマージすること、データベースの所望の内容に従ったデータをパージ及び体系化すること、データベースローディングに必要なデータ入力ファイル仕様に適合するようにデータをフォーマットすること、人間の読みやすさ又は基準の遵守のためにデータを復号化すること、又は、少なくとも人間の読みやすさ又は少なくとも基準の遵守のためにデータを再フォーマットすること、を含む群から選択される少なくとも1つを含む、例21、22又は24のいずれか1つに記載の方法。
26.前記エンドユーザデバイスのうちの1以上の各々について、エンドユーザデバイスについての受信した実機データを、エンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータにリンクさせるステップをさらに含み、
前記解析するステップ、特定するステップ又は相関させるステップは、リンクさせられたデータを使用する、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
27.前記エンドユーザデバイスのうちの1以上の各々について、エンドユーザデバイスから受信した実機データを、エンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータにリンクさせるステップをさらに含み、
前記解析するステップ、特定するステップ又は相関させるステップは、前記リンクさせるステップより前に実行される、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
28.前記解析するステップ、特定するステップ又は相関させるステップは、前記リンクさせるステップの直後、又は、前記実機データを受信するステップの実質的に直後に発生する、例26又は27に記載の方法。
29.少なくとも1つの他の素子を含む少なくとも1つの素子について、素子の製造に関する受信したデータを、少なくとも1つの他の素子の製造に関する受信したデータにリンクさせるステップをさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
30.前記素子の製造に関する前記データは、1以上の素子メーカの製造設備からのデータ、又は、前記1以上の素子メーカの1以上の製造実行データベースからのデータ、又は、前記1以上の素子メーカの工場情報システムからのデータのうちの少なくとも1つを含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
31.前記方法は、新しく導入されたデバイス、新しく導入された素子、既存のデバイスへの変更、既存の素子への変更、若しくは、既存のデバイス又は素子のうちの少なくとも1つを製造するために使用されるプロセスへの変更のうちの少なくとも1つについての拡大された検証プロセス、若しくは、新しく導入されたデバイス、新しく導入された素子、既存のデバイスへの変更、既存の素子への変更、若しくは、既存のデバイス又は素子のうちの少なくとも1つを製造するために使用されるプロセスへの変更のうちの少なくとも1つについての拡張された検証プロセスのうちの少なくとも1つの一部である、例3に記載の方法。
32.相関させられた前記実機データが不一致である、又は、相関させられた前記製造データが不一致である、のうちの少なくとも1つが特定された場合、前記方法は、
前記不一致が傾向の一部であるかないかを特定するステップと、
前記不一致が傾向の一部であることが特定された場合、その後に、前記不一致が傾向の一部であることをレポートするステップと、をさらに含む、例3に記載の方法。
33.前記集合は単一のメーカに関する、例1又は2に記載の方法。
34.素子のメーカと提携しているオペレータについて、実機データについてのリクエストを受信するステップと、
応答時、前記メーカによって製造された素子を含むエンドユーザデバイスについて受信した実機データを提供するが、前記メーカによって製造された素子を含まないエンドユーザデバイスについて受信した実機データは提供しないステップと、をさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
35.エンドユーザデバイスのメーカと提携しているオペレータによって、素子製造に関するデータについてのリクエストを受信するステップと、
応答時、前記メーカによって製造されたエンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータを提供するが、前記メーカによって製造されたエンドユーザデバイスに含まれない素子の製造に関する受信した実機データは提供しないステップと、をさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
36.実機性能に関する、オペレータによって入力された少なくとも1つの基準を受信するステップをさらに含み、受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されたデータのうちの少なくとも1つは、前記エンドユーザデバイスのうちの前記少なくとも第1個体群及び第2個体群を識別するために、前記少なくとも1つの基準を参照して解析される、例1に記載の方法。
37.実機性能に関しない少なくとも1つの他の基準が受信され、受信された実機データ又は受信された実機データに基づいて計算されたデータのうちの前記少なくとも1つは、前記エンドユーザデバイスのうちの前記少なくとも第1個体群及び第2個体群を識別するために、前記少なくとも1つの他の基準を参照して解析される、例36に記載の方法。
38.同一の実機エンドユーザデバイスについて経時的に受信した実機データについて前記方法を繰り返すステップと、統計的有意差があるか否かの特定を保持し続けるか否かを特定するステップと、をさらに含む、例1又は2に記載の方法。
39.解析するステップ、相関させるステップ又は特定するステップのうちの少なくとも1つについてオペレータによって入力された少なくとも1つの基準を受信するステップと、
前記少なくとも1つの基準に少なくとも部分的に従って、解析するステップ、相関させるステップ又は特定するステップを実行するステップと、をさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
40.前記第1個体群又は第2個体群のうちの少なくとも1つに代わる少なくとも1つの他の個体群で前記方法を繰り返すステップをさらに含む、例1又は2に記載の方法。
41.前記方法を繰り返し、前記方法の前の実行において設定されたものよりも統計的優位性について異なる最小差を設定するステップをさらに含む、例1又は2に記載の方法。
42.前記繰り返すステップは、統計的有意差があったと前に特定された場合に発生する、例38、40又は41に記載の方法。
43.1以上の製造条件の各々の少なくとも1つの他の集合について前記方法を繰り返すステップをさらに含み、前記少なくとも1つの他の集合のいずれもが、前記集合と又は前記少なくとも1つの他の集合のうちのいずれか他の集合と完全に同一の1以上の製造条件を含まない、例1又は2に記載の方法。
44.製造条件の様々な集合と実機性能との間の統計的に有意な相関のランク付けされたリストをレポートするステップをさらに含む、例43に記載の方法。
45.前記実機性能の測定基準はドリフト測定基準であり、基線からの過度のドリフトを有するエンドユーザデバイスは基準以下の性能をとして特徴付けられる、例1又は2に記載の方法。
46.前記素子を含むエンドユーザデバイスについての故障データを受信するステップと、
前記解析するステップ、相関させるステップ又は特定するステップのいずれかを実行する時に、受信した故障データを使用するステップと、をさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
47.エンドユーザデバイスの1以上の各々について、エンドユーザデバイスから受信した故障データを、エンドユーザデバイスに含まれる素子の製造に関する受信したデータにリンクさせるステップをさらに含む、例46のいずれか1つに記載の方法。
48.前記故障データは、保守データ、修理データ又は返品データのうちの少なくとも1つを含む、例46に記載の方法。
49.前記1以上の製造条件は、工場、製造検査設備、製造制作設備、製造時間、バッチデータ、素子のタイプ、製造工程使用、処理フロー及び条件、監視データ、製造制作プロセス修正、製造設備保守履歴、分類及び廃棄データ、構成データ、構築データ、設計修正、ソフトウェア修正、製造検査又は制作パラメータデータ特性、製造事象履歴、作業職員、他の制作データ、検査データ、基板パッケージ又はウエハ内の物理的配置データ、製造温度、又は、任意の他の製造条件のうちの少なくとも1つを含む、例1又は2に記載の方法。
50.前記1以上の製造条件は、製造中の廃棄の対象となる素子を示す廃棄処分を含む、例49に記載の方法。
51.前記集合は、少なくとも1つの不適切な製造条件を含む、例1又は2に記載の方法。
52.前記集合は、名目上の製造条件とは異なる少なくとも1つの製造条件を含む、例1又は2に記載の方法。
53.前記第1及び第2個体群の各々について、前記個体群のデバイスに含まれる素子は、2以上の群の素子にグループ化され、前記集合は、1以上の製造条件の各々の少なくとも2つの部分集合の組み合わせであり、前記第1及び第2個体群の各々について、前記関連は、前記部分集合の各々1つと、前記群のうちの少なくとも1つの製造に関する受信したデータ又は受信したデータに基づいて計算されたデータとの関連の組み合わせを含む、例1に記載の方法。
54.前記第1及び第2個体群の各々について、前記個体群に含まれる素子は2以上の群の素子にグループ化され、前記集合は、1以上の製造条件の各々の少なくとも2つの部分集合の組み合わせであり、前記部分集合の各々1つは、前記第1個体群に含まれる前記群の少なくとも1つの製造に対応するが、前記部分集合のうちの少なくとも1つは、前記第2個体群に含まれる任意の群の製造に対応しない、例2に記載の方法。
55.各部分集合について、前記部分集合の前記1以上の製造条件は、工場、製造検査設備、製造制作設備、製造時間、バッチデータ、素子のタイプ、製造作業仕様、処理フロー及び条件、監視データ、製造制作プロセス修正、製造設備保守履歴、分類及び廃棄データ、構成データ、構築データ、設計修正、ソフトウェア修正、製造検査又は制作パラメータデータ特性、製造事象履歴、作業職員、他の制作データ、検査データ、基板パッケージ又はウエハ内の物理的配置データ、製造温度、又は、任意の他の製造条件のうちの少なくとも1つを含む、例53又は54に記載の方法。
56.前記群のうちの少なくとも1つについて、前記群に含まれる素子のうちの少なくともいくつかは、エンドユーザデバイスにおいて同様の使用を有する、例53又は54に記載の方法。
57.前記デバイスは複数のデバイスタイプを含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
58.前記デバイスは複数のメーカによって製造される、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
59.前記デバイスは単一のデバイスタイプを含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
60.前記デバイスは単一のメーカを含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
61.前記結論付けるステップは、前記集合と基準以下の実機性能との間の相関があると結論付けることを含み、前記方法は、群から選択された少なくとも1つのアクションの特定を出力するステップを含み、当該ステップは、前記集合に対応する1以上の条件下で製造された素子を使用から除去すること、又は、前記集合に対応する1以上の条件下で製造された素子を含むエンドユーザデバイスを使用から除去する又は再構成すること、を含む、例1又は2に記載の方法。
62.前記結論付けるステップは、前記集合と水準以下の実機性能との間に相関があると結論付けるステップを含み、前記方法は、
前記結論付けるステップに基づいて、実機性能を潜在的に改善するための少なくとも1つのアクションの特定を出力するステップであって、前記少なくとも1つのアクションは、前記集合に含まれる少なくとも1つの製造条件を回避すること、又は、群の製造条件の組み合わせが前記集合を生じさせる素子の群を組み合わせることを回避すること、を含む群から選択された少なくとも1つを含む、出力するステップをさらに含む、例1又は2に記載の方法。
63.前記結論付けるステップは、前記データが不一致であると結論付けるステップを含み、前記方法は、
少なくとも1つのアクションの特定を出力するステップであって、前記少なくとも1つのアクションが、関係に関連付けられた素子を使用から除去すること、関係に関連付けられたエンドユーザデバイスを使用から除去する又は再構成すること、若しくは、連続的に特定された関係と前記参照関係との間の統計的有意差がないように製造を改善すること、を含む群から選択された少なくとも1つを含む、出力するステップをさらに含む、例3に記載の方法。
64.統計的有意差があることに応答して新規の参照関係を特定するステップをさらに含む、例3に記載の方法。
65.前記第1個体群のデバイスに含まれる素子の少なくともいくつか及び前記第2個体群のデバイスに含まれる素子の少なくともいくつかは、デバイスにおいて同様の使用を有している、例1に記載の方法。
66.前記第1個体群に含まれる素子の少なくともいくつか及び前記第2個体群に含まれる素子の少なくともいくつかは、エンドユーザデバイスにおいて同様の使用を有している、例2に記載の方法。
67.前記素子は、2以上の素子の群にグループ化され、前記相関させるステップは、関係を特定するために、実機データを、前記群についての製造データの組み合わせに相関させるステップを含む、例3に記載の方法。
68.少なくとも素子又はデバイスの少なくとも1つの製造環境に、製造を改善するための変更をフィードバックするステップ、デバイスメーカ又はデバイスエンドユーザのうちの少なくとも1つに、デバイス性能を改善するための実機データのデバイス構成に対する変更をフィードバックするステップ、素子メーカ又はデバイスメーカのうちの少なくとも1つに、製造又は実機エンドユーザデバイスのうちの1つから受信したデータの量又はタイプのうちの少なくとも1つに対する変更をフィードバックするステップ、追加の又は異なるデータのうちの少なくとも1つを受信するために1以上の実機デバイスに対するクエリを生成するステップ、素子メーカ又はデバイスメーカのうちの少なくとも1つに、素子又はデバイスのうちの少なくとも1つの信頼性評価をフィードバックするステップ、素子メーカ又はデバイスメーカのうちの少なくとも1つに、実機からリコールされるべき特定の素子又はデバイスのうちの少なくとも1つの識別子をフィードバックするステップ、素子メーカ又はデバイスメーカのうちの少なくとも1つに、偽造される又は改ざんされることが疑われ得る特定の素子又はデバイスのうちの少なくとも1つの識別子をフィードバックするステップ、前記集合とは異なる集合の1以上の製造条件の集合について統計的有意差があるか否かの特定を実行するステップ、前記特定するステップにおけるものと少なくとも同一のデバイス及び素子について定期的に統計的有意差があるか否かの特定を実行するステップ、前記特定するステップとは異なる1以上のタイプのデバイスについて統計的有意差があるか否かの特定を実行するステップ、前記特定するステップのものとは異なる1以上のデバイスメーカについて統計的有意差があるか否かの特定を実行するステップ、又は、統計的有意差があるか否かの特定のその後の性能において任意選択的に取得されてその後に使用されるべき、前記方法に関する結果又はパラメータのうちの少なくとも1つを記憶するステップ、を含む群から選択される少なくとも1つをさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
69.1以上の規則を受信又は作成するステップをさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
70.前記1以上の規則は、前記相関が偽であるとの特定後に受信又は作成される、例69に記載の方法。
71.前記特定は、オペレータによってなされる、若しくは、自動的に又は半自動的になされる、例70に記載の方法。
72.前記特定は、過去のデータに基づいてなされる、例70に記載の方法。
73.前記1以上の規則のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの事象によってトリガされ、前記少なくとも1つの事象は、追加データを受信すること、受信した追加データをデータベースにローディングすること、特定のタイプの追加データを受信すること、データベース内で1以上の特定のタイプのデータについてデータの必要とされる最小量を超えること、連続的な規則の実行の間の最大時間間隔の閾値を超えること、特定の時間の到達、特定の期間の時間間隔の経過、送信されたデータクエリに応答する追加データの到達、1以上のクライアントによって提供された規則の実行についてのリクエストの受信、又は、任意の他の事象、を含む群から選択される、例69〜72のいずれか1つに記載の方法。
74.前記相関が偽であることの表示を受信するステップをさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
75.付属データを受信するステップと、前記解析するステップ、相関させるステップ又は特定するステップのうちのいずれかを実行する時に前記付属データを使用するステップと、をさらに含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
76.前記受信するステップは、収集すること又は集約することのうちの少なくとも1つを含む、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
77.電子素子の製造に関するデータを受信する前記ステップは、電子素子の製造に関する前記データを収集すること又は集約することのうちの少なくとも1つを含む、例76に記載の方法。
78.前記実機データを受信するステップは、前記実機データを集約するステップを含む、例76に記載の方法。
79.電子素子の製造に関する前記データ又は前記実機データのうちの少なくとも1つが自動的に受信される、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
80.前記実機データは前記エンドユーザデバイスから受信される、例1〜3のいずれか1つに記載の方法。
81.実機データの少なくとも1つのパラメータ、機能又は属性が、製造データのパラメータ、機能又は属性によって影響されると結論付ける方法であって、
電子素子の製造に関するデータを受信するステップと、
前記素子を含むエンドユーザデバイスについての実機データを受信するステップと、
受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されるデータのうちの少なくとも1つを含む実機データを、製造に関する受信したデータ又は製造に関する受信したデータに基づいて計算されるデータのうちの少なくとも1つを含む製造データに相関させるステップであって、前記実機データは、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちのいずれか2以上を含み、前記製造データは、特定のパラメータ、機能又は属性を含む、相関させるステップと、
統計的に有意な相関を有する実機データを識別するステップであって、前記識別した実機データは、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちの2以上のうちのいずれかの少なくとも1つを含み、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちの2以上のうちの少なくとも1つが、前記特定のパラメータ、機能又は属性によって影響される、識別するステップと、を含む方法。
82.実機データの少なくとも1つのパラメータ、機能又は属性が、製造データのパラメータ、機能又は属性によって影響されると結論付ける方法であって、
電子素子の製造に関するデータを受信するステップと、
前記素子を含むエンドユーザデバイスについての実機データを受信するステップと、
受信した実機データ又は受信した実機データに基づいて計算されるデータのうちの少なくとも1つを含む実機データを、製造に関する受信したデータ又は製造に関する受信したデータに基づいて計算されるデータのうちの少なくとも1つを含む製造データに相関させるステップであって、前記実機データは、特定のパラメータ、機能又は属性を含み、前記製造データは、パラメータ、機能又は属性のうちのいずれかのうちの2以上を含む、相関させるステップと、
統計的に有意な相関を有する実機データを識別するステップであって、前記識別した実機データは、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちの2以上のうちの前記いずれかのうちの少なくとも1つを含み、パラメータ、機能又は属性のいずれかのうちの2以上のうちの前記いずれかのうちの少なくとも1つが、前記特定のパラメータ、機能又は属性によって影響される、識別するステップと、を含む方法。
主題の境界は、これらの番号を付した例のいずれかによって示されない。
【0253】
[00261] ある実施形態では、システム200は、上にリストされた番号を付した方法の例のいずれかを実行するように構成されてもよい。例えば、ボックス6のサーバに含まれるプロセッサは、例えば、ボックス1−2(例えば、番号を付した方法の例30、76、77)、ボックス11x−11y(例えば、番号を付した方法の例14、15、34、35、36、39、71)、ボックス18a、18b(例えば、番号を付した方法の例17、18、20)等のシステム200における他のボックスの任意選択的な補助によって、当該番号を付した方法の例のいずれかを実行するように構成されてもよい。
【0254】
[00262] 主題が、例えば、上にリストした方法の例のいずれか等の任意の方法又はここに開示した任意の方法の一部を実行するためのコンピュータによって読み取り可能なコンピュータプログラムを考慮することが理解されよう。例えば、ここで開示した任意の方法又は任意の方法の任意の一部を実行するためのコンピュータによって読み取り可能な、コンピュータ読み取り可能媒体に目に見える方法で具現化されたプログラムコードが主題によってさらに考慮される。コンピュータの用語の構築に関しては上を参照されたい。
【0255】
[00263] 主題の例を示して説明したが、主題は従って限定されない。主題の範囲内において多数の修正、変更及び改善が読み手にとって生じるであろう。