(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6770105
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】オイル脱水装置、オイル脱水装置を備えるオイルを脱水するためのシステム、および、オイル脱水装置によりオイルを脱水するための方法
(51)【国際特許分類】
B01D 19/00 20060101AFI20201005BHJP
F04F 5/20 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
B01D19/00 101
F04F5/20 A
【請求項の数】20
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-567821(P2018-567821)
(86)(22)【出願日】2016年10月25日
(65)【公表番号】特表2019-527131(P2019-527131A)
(43)【公表日】2019年9月26日
(86)【国際出願番号】EP2016075594
(87)【国際公開番号】WO2018001536
(87)【国際公開日】20180104
【審査請求日】2019年8月9日
(31)【優先権主張番号】16177418.7
(32)【優先日】2016年7月1日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509005513
【氏名又は名称】アルファ−ラヴァル・コーポレート・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ニルス・ルーヌ・セートレ
【審査官】
中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】
特表2013−510709(JP,A)
【文献】
国際公開第99/065588(WO,A1)
【文献】
国際公開第2010/042663(WO,A1)
【文献】
米国特許第04681660(US,A)
【文献】
米国特許第05211856(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0017020(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0003882(US,A1)
【文献】
中国実用新案第200948367(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 3/10
B01D 17/00
B01D 19/00
F04F 5/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空室(2)と、
前記真空室(2)内に負圧を形成するために、および、出口開口(10)を通じて前記真空室(2)から出る水および空気の流体輸送のために、前記真空室(2)の上方端領域(8)に配置される真空ポンプ(3)と、
前記真空室(2)へと入るオイルおよび/または前記真空室(2)から出るオイルの流体輸送のための、前記真空室(2)の下方端領域(9)に接続される管(4)と、を備えるオイル脱水装置(1)であって、
前記下方端領域(9)における前記真空室(2)は、前記真空室(2)と前記管(4)とを流体接続する少なくとも1つの流れ通路(5)を有し、オリフィス式逆止弁(7)が、前記少なくとも1つの流れ通路(5)を通じて前記真空室(2)に出入りするオイルの流れを制御するために前記真空室(2)と前記管(4)との間に配置されることを特徴とするオイル脱水装置(1)。
【請求項2】
前記オリフィス式逆止弁(7)は、オイルを前記真空室(2)から流し出す開状態と閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成され、前記オリフィス式逆止弁(7)は、前記閉状態における流れ面積が前記開状態における流れ面積より小さくなるように、前記少なくとも1つの流れ通路(5)を通じて前記真空室(2)へと入るオイルの流れを制御することを特徴とする、請求項1に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項3】
前記真空室(2)は、前記下方端領域(9)における少なくとも1つの入口流れ通路(5a)と、前記下方端領域(9)における少なくとも1つの出口流れ通路(5b)とを有し、前記少なくとも1つの出口流れ通路(5b)は前記少なくとも1つの入口流れ通路(5a)とは別に配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項4】
前記真空ポンプ(3)は真空エゼクタポンプであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項5】
前記真空ポンプ(3)はタイマー弁(6)に接続され、前記タイマー弁(6)は、前記真空エゼクタポンプを通る圧縮空気の流れを制御し、前記タイマー弁(6)は、前記真空エゼクタポンプを通じて圧縮空気を流す開状態と、圧縮空気が前記真空エゼクタポンプを通じて流れるのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成されることを特徴とする、請求項4に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項6】
前記オリフィス式逆止弁(7)は、少なくとも1つのオリフィス(23)を伴う弁板(22)を備え、前記弁板(22)は、前記少なくとも1つの流れ通路(5)を通じて前記真空室(2)から出るオイルの流れを制御し、前記オリフィス式逆止弁(7)がその閉状態にあるとき、前記少なくとも1つのオリフィス(23)を通じて前記少なくとも1つの流れ通路(5)へとオイルを流し入れるように配置されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項7】
内側管(11)が前記真空室(2)の内側に配置され、前記内側管(11)は、前記少なくとも1つの流れ通路(5)と流体連通している下方管端(12)と、少なくとも1つの噴霧ノズル(14)が設けられる上方管端(13)とを有し、前記噴霧ノズル(14)は前記真空室(2)へとオイルを噴霧するために配置されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項8】
前記真空室(2)は、前記真空室(2)におけるオイルと空気との間の接触表面積を増加させる充填材料(15)で充填されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項9】
前記充填材料(15)は不ぞろいのパッキング材料であることを特徴とする、請求項8に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項10】
第1の空気入口開口(16)が前記真空室(2)の前記下方端領域(9)に配置され、前記第1の空気入口開口(16)は空気を前記真空室(2)へと流し入れることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項11】
フロート弁(17)が、前記出口開口(10)を通じて前記真空室(2)から出る水および空気の流体輸送を制御するために前記上方端領域(8)において前記真空室(2)の内側に配置され、前記フロート弁(17)は、前記出口開口(10)を通じて前記真空室(2)から水および空気を流し出す開状態と、水および空気が前記出口開口(10)を通じて前記真空室(2)から流れ出るのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項12】
オイルフィルタ(21)が前記少なくとも1つの入口流れ通路(5)の後で前記真空室(2)の内側に配置されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項13】
第2の空気入口開口(19)が前記真空室(2)の前記上方端領域(8)に配置され、前記第2の空気入口開口(19)はあらかじめ負荷の掛けられた逆止弁(18)を介して前記真空室(2)へと圧縮空気を流し入れ、前記あらかじめ負荷の掛けられた逆止弁(18)は、前記第2の空気入口開口(19)を通じて前記真空室(2)へと圧縮空気を流し入れる開状態と、圧縮空気が前記第2の空気入口開口(19)を通じて前記真空室(2)へと流れ入るのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のオイル脱水装置(1)を備えるオイルを脱水するためのシステムであって、オイル容器(24)と圧縮空気源(25)とをさらに備えることを特徴とする、オイルを脱水するためのシステム。
【請求項15】
オイル分離ユニット(20)をさらに備えることを特徴とする、請求項14に記載のオイルを脱水するためのシステム。
【請求項16】
オイル脱水装置でオイルを脱水するための方法であって、
前記オイル脱水装置は、
真空室(2)と、
前記真空室(2)内に負圧を形成するために、および、出口開口(10)を通じて前記真空室(2)から出る水および空気の流体輸送のために、前記真空室(2)の上方端領域(8)に配置される真空ポンプ(3)と、
前記真空室(2)へと入るオイルおよび/または前記真空室(2)から出るオイルの流体輸送のための、前記真空室(2)の下方端領域(9)に接続される管(4)と、を備え、
前記下方端領域(9)における前記真空室(2)は、前記真空室(2)と前記管(4)とを流体接続する少なくとも1つの流れ通路(5)を有し、オリフィス式逆止弁(7)が、前記少なくとも1つの流れ通路(5)を通じて前記真空室(2)に出入りするオイルの流れを制御するために前記真空室(2)と前記管(4)との間に配置され、
前記真空ポンプ(3)で前記真空室(2)に負圧を加え、前記オリフィス式逆止弁(7)の動作状態を、オイルが前記真空室(2)から流れ出ることが防止される閉状態に切り替えるステップと、
前記管(4)および前記少なくとも1つの流れ通路(5)を通じてオイル容器(24)から前記真空室(2)へとオイルを引き込み、前記真空ポンプ(3)で前記真空室(2)から前記出口開口(10)を通じて水および空気を運び出すステップと、
前記真空ポンプ(3)で前記真空室(2)に負圧を加えることを停止し、前記オリフィス式逆止弁(7)の前記動作状態を、オイルが前記少なくとも1つの流れ通路(5)を通じて前記真空室(2)から流れ出る開状態に切り替えるステップと、
を含む、オイルを脱水するための方法。
【請求項17】
前記オリフィス式逆止弁(7)は、負圧が前記真空室(2)に加えられるとき、前記真空室(2)へと引き込まれるオイルの流れによって前記動作状態を前記閉状態へと切り替え、前記オリフィス式逆止弁(7)は、負圧が前記真空室(2)にもはや加えられないとき、前記真空室(2)から出るオイルの流れによって前記動作状態を前記開状態へと切り替える、請求項16に記載のオイルを脱水するための方法。
【請求項18】
内側管(11)が前記真空室(2)の内側に配置され、前記内側管(11)は、前記少なくとも1つの流れ通路(5)と流体連通している下方管端(12)と、少なくとも1つの噴霧ノズル(14)が設けられる上方管端(13)とを有し、
前記真空ポンプ(3)が負圧を前記真空室(2)に加え、前記オリフィス式逆止弁(7)が前記閉状態にあるとき、前記噴霧ノズル(14)は前記真空室(2)の前記上方端領域(8)へとオイルを噴霧する、請求項16または17に記載のオイルを脱水するための方法。
【請求項19】
前記真空ポンプ(3)が負圧を前記真空室(2)に加え、前記オリフィス式逆止弁(7)が前記閉状態にあるとき、空気は、前記真空室(2)の前記下方端領域(9)に配置される第1の空気入口開口(16)を通じて前記真空室(2)へと流れ入る、請求項16から18のいずれか一項に記載のオイルを脱水するための方法。
【請求項20】
負圧が前記真空室(2)にもはや加えられず、そのためオイルが前記少なくとも1つの流れ通路(5)を通じて前記真空室(2)から流し出されるとき、圧縮空気の流れが、あらかじめ負荷の掛けられた逆止弁(18)と、前記真空室(2)の前記上方端領域(8)に配置される第2の空気入口開口(19)とを介して前記真空室(2)に加えられる、請求項16から19のいずれか一項に記載のオイルを脱水するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、真空室と、真空室内に負圧を形成するための、および、出口開口を通じて真空室から出る水および空気の流体輸送のための真空ポンプと、真空室に出入りするオイルの流体輸送のための管とを備えるオイル脱水装置に関する。本開示は、オイル脱水装置を備えるオイルを脱水するためのシステム、および、オイル脱水装置によりオイルを脱水するための方法にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
オイル脱水装置が、歯車オイル、潤滑オイル、圧縮機オイル、または油圧オイルなど、水で汚染されているオイルを脱水するために使用される。オイルの水汚染は、多くの産業用途において共通の問題であり、オイルを脱水する必要性が、より吸湿性があってより多くの水を吸収する場合が多い、新規のより環境にやさしいオイル品質と共に高まっている。
【0003】
典型的な産業用オイルシステムでは、オイルは、例えば、オイルシステムへと入る水の漏れを通じて、または、湿度の高い空気に含まれる水蒸気が運ばれることからなど、様々な方法において水で汚染される可能性がある。オイルにおける水のすべての形態が、例えば、TAN(全酸価)、pH、および粘度における変化など、オイルシステムに直接的な因果関係を有し得る。
【0004】
水は、溶解状態、乳化状態、または遊離状態のいずれかでオイルと共存し、溶解状態は、多くのオイルの種類の最も低い水分汚染のレベルである。遊離状態における水は、システムにおいてオイルから分離しており、多くの場合で視覚的に特定できる。ほとんどのオイルの比重は水の比重より軽く、そのため水は、例えばオイルシステムにおける容器の底に通常集まり、この理由のため、遊離水は容器の排出ポートを通じて排出することで除去できる。乳化状態では、水はオイルと混合している。乳化状態における水は、大部分が混合状態で留まっており、遊離水のようにオイルから分離していない。溶解状態では、水はオイルへと溶解されている。オイルの温度が上昇するとき、水を吸収する能力が増加し、溶解した水のレベルが高い状態でオイルが冷えると、遊離水がオイルから現れる。溶解した水は、時間と共にオイルとゆっくり相互作用する周囲空気の湿度に由来する。通常、オイルがより古くなると、オイルはより吸湿性となる。
【0005】
オイルの水飽和点は、それより上で水が遊離形態となる点である。多くのオイルについて、水飽和点は200〜600ppmであり、環境にやさしいオイルについては、オイルの古さおよび条件に依存して、1000〜5000ppmである。例えばオイルシステムが100ppmの水飽和点を上限として要求する場合、遊離水および乳化水に加えて溶解水の相当の部分が、システム要件を満たすためにオイルから除去されなければならない。
【0006】
水で汚染されたオイルを管理するために、真空の種類の従来のオイル脱水装置が、遊離水、乳化水、および溶解水の大部分がオイルから除去されるように、オイルを脱水するために使用できる。真空の種類の従来のオイル脱水装置は、オイルシステムまたはオイル容器におけるオイルを脱水するために使用できる。典型的には、この種類の従来のオイル脱水装置は、必要に応じて最初にオイルを加熱し、その後に負圧をオイルに加え、それによって、オイルを汚染している水が蒸発し、形成された水蒸気がオイルシステムから運び去られ得る。
【0007】
真空の種類の従来のオイル脱水装置は、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4に開示されている。正圧脱水装置など、他の種類のオイル脱水装置も知られている。この種類の脱水装置は、特許文献5に開示されている。
【0008】
この従来の種類のオイル脱水装置には多くの欠点がある。例えば、それら脱水装置は重く、構造が複雑であり、これは、オイル脱水装置を異なるオイル洗浄場所の間で運ぶことができるように、車輪付きプラットフォームに構築されること、または、台車に配置されることを必要とすることを意味する。さらに、この種類のオイル脱水装置は、製作するのに非常にコストが掛かり、したがって、特に、オイル脱水装置が危険な場所、または、電気構成部品が特別に設計および試験されなければならない防爆性の領域で使用される場合、使用者にとって購入するのが高価である。例えば、多くのオイル脱水装置が産業界または船舶において必要とされる場合、これらのシステムに大きな投資が必要とされる。別の問題は、オイル脱水処理が完了されたとき、オイル脱水装置の設計に起因して、大量のオイル残留物がオイル脱水装置に含まれる。これは、異なる種類のオイルのオイルシステムが清浄化される場合、ある種類のオイルが別の種類のオイル残留物で汚染され得る危険性があることを意味する。
【0009】
したがって、防爆性の領域であっても使用するのに効率的で容易で柔軟性があり、構造において軽量であるとともに、従来のオイル脱水装置のコストよりはるかに安価なコストで製作するのに単純であり、オイル脱水装置に含まれる残留オイルからの汚染なしで異なるオイルのシステムで使用することが可能な、向上されたオイル脱水装置に対する要求がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第4681660A号明細書
【特許文献2】米国特許第5211856A号明細書
【特許文献3】国際公開99/65588A1号パンフレット
【特許文献4】中国特許第200948367Y号明細書
【特許文献5】国際公開2010/042663A2号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本開示の目的は、前述した問題が回避されるオイル脱水装置、オイル脱水装置を備えるオイルを脱水するためのシステム、および、オイル脱水装置によりオイルを脱水するための方法を提供することである。この目的は、独立請求項の特徴によって少なくとも部分的に達成される。従属請求項は、オイル脱水装置と、オイル脱水装置を備えるオイルを脱水するためのシステムと、オイル脱水装置によりオイルを脱水するための方法とのさらなる発展を含む。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示は、真空室と、真空室内に負圧を形成するために、および、出口開口を通じて真空室から出る水および空気の流体輸送のために、真空室の上方端領域に配置される真空ポンプと、真空室へと入るオイルおよび/または真空室から出るオイルの流体輸送のための管と、を備えるオイル脱水装置に関する。管は真空室の下方端領域に接続され、下方端領域における真空室は、真空室と管とを流体接続する少なくとも1つの流れ通路を有する。オリフィス式逆止弁が、少なくとも1つの流れ通路を通じて真空室に出入りするオイルの流れを制御するために真空室と管との間に配置される。これらの特徴に伴う利点は、電気構成部品が設計内に存在しないため、防爆性の領域において使用することも容易で柔軟性のあるものにする方法で、オイル脱水装置が構築されることである。さらに、オイル脱水装置は、少ない構成部品で構造が軽量であり、これは、従来のオイル脱水装置のコストよりはるかに低コストで製作することを簡単にする。オイル脱水装置は、この構造では、あるオイル容器から別のオイル容器へと移動することが容易である携帯用ユニットとして設計でき、そのため一人でオイル脱水装置を容易に持ち上げて運ぶことができる。この構造は、ポンプシステムにおけるオイル容器などの特定のオイル容器に対して、オイル脱水装置を不動のユニットとして設計する可能性も提供する。オリフィス式逆止弁は、真空室に出入りするオイルの流れを効果的に制御し、オイル脱水装置のコンパクトで軽量な構造を支持する設計を有する。オリフィス式逆止弁は、オイル脱水装置に含まれるオイル残留物からの汚染なくオイル脱水装置が異なるオイルを伴うシステムで使用することができるように、オイルが真空室から空にされることを確保する。
【0013】
本開示の態様によれば、オリフィス式逆止弁は、オイルを真空室から流し出す開状態と閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成され、オリフィス式逆止弁は、閉状態における流れ面積が開状態における流れ面積より小さくなるように、少なくとも1つの流れ通路を通じて真空室へと入るオイルの流れを制御する。したがって、オリフィス式逆止弁は、真空室から出るオイルの効率的な流れのために真空室を空にするとき、より大きい流れ面積を伴う少なくとも1つの流れ通路を通るオイルの流れを調節する。
【0014】
本開示の別の態様によれば、真空室は、下方端領域における少なくとも1つの入口流れ通路と、下方端領域における少なくとも1つの出口流れ通路とを有し、少なくとも1つの出口流れ通路は少なくとも1つの入口流れ通路とは別に配置される。この方法では、真空室に出入りするオイルの流れは、異なる流れ通路で効率的な方法で制御され得る。
【0015】
本開示のさらなる態様によれば、真空ポンプは真空エゼクタポンプである。このポンプの種類に伴う利点は、真空エゼクタポンプが構造において簡単であること、および、電気構成部品が構造に伴わず、これがオイル脱水装置を防爆性の領域で使用することも可能にすることである。
【0016】
本開示の別の態様によれば、真空ポンプはタイマー弁に接続され、タイマー弁は、真空エゼクタポンプを通る圧縮空気の流れを制御する。タイマー弁は、真空エゼクタポンプを通じて圧縮空気を流す開状態と、圧縮空気が真空エゼクタポンプを通じて流れるのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成される。タイマー弁は、真空エゼクタポンプへの圧縮空気の操縦を通じてオイル脱水処理を制御する。
【0017】
本開示の別の態様によれば、オリフィス式逆止弁は、少なくとも1つのオリフィスを伴う弁板を備え、弁板は、少なくとも1つの流れ通路を通じて真空室から出るオイルの流れを制御し、オリフィス式逆止弁がその閉状態にあるとき、少なくとも1つのオリフィスを通じて少なくとも1つの流れ通路へとオイルを流し入れるように配置される。この方法では、弁板における少なくとも1つのオリフィスを通じて室内へとオイルを引き込むとき、負圧が真空室内で効率的に形成され得る。
【0018】
本開示のさらなる態様によれば、内側管が真空室の内側に配置され、内側管は、少なくとも1つの流れ通路と流体連通している下方管端と、少なくとも1つの噴霧ノズルが設けられる上方管端とを有し、噴霧ノズルは真空室へとオイルを噴霧するために配置される。内側管および噴霧ノズルは、真空室におけるオイルの効率的な分配を提供し、水の効率的な蒸発が達成されるようにオイルを真空室の上方端領域から流すことができる。
【0019】
本開示の他の態様によれば、真空室は、真空室におけるオイルと空気との間の接触表面積を増加させる充填材料で充填され、充填材料は不ぞろいのパッキング材料であり得る。充填材料は、オイルにおける水の蒸発率をさらに増加させるために、オイルと空気との間の接触表面を増加させる。不ぞろいのパッキング材料は、真空室内の効率的な表面構造を提供する。
【0020】
本開示の別の態様によれば、第1の空気入口開口が真空室の下方端領域に配置され、第1の空気入口開口は空気を真空室へと流し入れる。真空室へと空気を流し入れることを通じて、オイルが入ってくる空気と混合するため、蒸発過程がより効率的に行われ得る。
【0021】
本開示の別の態様によれば、フロート弁が、出口開口を通じて真空室から出る水および空気の流体輸送を制御するために上方端領域において真空室の内側に配置される。フロート弁は、出口開口を通じて真空室から水および空気を流し出す開状態と、水および空気が出口開口を通じて真空室から流れ出るのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成される。フロート弁は、オイルが真空室の上方部から漏れ出すことができないことを確保し、これは、周囲環境のオイル汚染を防止するのに重要である。フロート弁は構造が簡単であり、これは、低コストで製作することを簡単にする。
【0022】
本開示のさらなる態様によれば、オイルフィルタが少なくとも1つの入口流れ通路の後で真空室の内側に配置される。オイルフィルタは、望ましくない粒子または他の汚染物がオイルから除去され得るようにオイルを洗浄する。
【0023】
本開示の別の態様によれば、第2の空気入口開口が真空室の上方端領域に配置され、第2の空気入口開口はあらかじめ負荷の掛けられた逆止弁を介して真空室へと圧縮空気を流し入れ、あらかじめ負荷の掛けられた逆止弁は、第2の空気入口開口を通じて真空室へと圧縮空気を流し入れる開状態と、圧縮空気が第2の空気入口開口を通じて真空室へと流れ入るのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成される。この方法では、真空室は、オイルを真空室から流し出す圧縮空気によって、素早い方法で空にされ得る。
【0024】
本開示は、オイル脱水装置を備えるオイルを脱水するためのシステムにさらに関連しており、そのシステムはオイル容器と圧縮空気源とを備える。システムはオイル分離ユニットをも備え得る。
【0025】
本開示は、オイル脱水装置でオイルを脱水するための方法にさらに関連している。負圧が真空ポンプで真空室に加えられ、オリフィス式逆止弁の動作状態が、オイルが真空室から流れ出ることが防止される閉状態に切り替えられる。オイルは、管および少なくとも1つの流れ通路を通じてオイル容器から真空室へと引き込まれ、水および空気が、真空ポンプで真空室から出口開口を通じて運び出される。真空ポンプで真空室に負圧を加えることが停止され、オリフィス式逆止弁の動作状態が、オイルが少なくとも1つの流れ通路を通じて真空室から流れ出る開状態に切り替えられる。これらの特徴に伴う利点は、オイル脱水装置がオイルの効率的な脱水のための方法で動作させられることである。オイル脱水装置は周期的に動作させられ、多くの周期を、連続的な処理が達成されるように互いの後に処理することができ、オイルの効率的な脱水が達成される。
【0026】
本開示の別の態様によれば、オリフィス式逆止弁は、負圧が真空室に加えられるとき、真空室へと引き込まれるオイルの流れによって動作状態を閉状態へと切り替え、オリフィス式逆止弁は、負圧が真空室にもはや加えられないとき、真空室から出るオイルの流れによって動作状態を開状態へと切り替える。この方法では、オリフィス式逆止弁は、別の弁制御手段を必要とすることなく自己動作する。真空室に出入りするオイルの流れは弁を調節する。
【0027】
本開示の別の態様によれば、内側管が真空室の内側に配置される。内側管は、少なくとも1つの流れ通路と流体連通している下方管端と、少なくとも1つの噴霧ノズルが設けられる上方管端とを有し、真空ポンプが負圧を真空室に加え、オリフィス式逆止弁が閉状態にあるとき、噴霧ノズルは真空室の上方端領域へとオイルを噴霧する。内側管および噴霧ノズルは、真空室におけるオイルの効率的な分配を提供し、水の効率的な蒸発が達成されるようにオイルを真空室の上方端領域から流すことができる。
【0028】
本開示のさらなる態様によれば、真空ポンプが負圧を真空室に加え、オリフィス式逆止弁が閉状態にあるとき、空気は、真空室の下方端領域に配置される第1の空気入口開口を通じて真空室へと流れ入る。真空室へと空気を流し入れることを通じて、オイルが入ってくる空気と混合するため、蒸発過程がより効率的に行われ得る。
【0029】
本開示の別の態様によれば、負圧が真空室にもはや加えられず、そのためオイルが少なくとも1つの流れ通路を通じて真空室から流し出されるとき、圧縮空気の流れが、あらかじめ負荷の掛けられた逆止弁と、真空室の上方端領域に配置される第2の空気入口開口とを介して真空室に加えられる。この方法では、真空室は、オイルを真空室から流し出す圧縮空気によって、素早い方法で空にされ得る。
【0030】
本開示は、添付の図面を参照し、以下においてより詳細に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1a】本開示によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図1b】本開示によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図1c】本開示によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図1d】本開示によるオイル脱水装置の概略図な断面図である。
【
図2】本開示の別の実施形態によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図3】本開示の別の実施形態によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図4】本開示の別の実施形態によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図5a】本開示の別の実施形態によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図5b】本開示の別の実施形態によるオイル脱水装置の概略的な断面図である。
【
図6】本開示によるオイル脱水システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示の様々な態様が、本開示を例示するために、また、本開示を限定しないように、添付の図面と併せて以後に記載されており、同様の指示は同様の要素を意味しており、記載した態様の変形は、具体的に示した実施形態に限定されず、本開示の他の変形に適用可能である。
【0033】
図1aおよび
図1bは、真空室2を備える本開示によるオイル脱水装置1の断面を概略的に示している。
図1dは、
図1aおよび
図1bにおけるオイル脱水装置の概略図を示している。真空室2は、上方端領域8および下方端領域9を伴う基本的に円筒の形を有することができ、上方端領域8は、オイル脱水装置1の使用の間、下方端領域9の上方に配置される。真空室2は、オイル脱水装置1の設計に依存して、円筒以外の適切な形を有してもよい。真空室2は、ステンレス鋼などの適切な鋼鉄材料から、または、例えばアルミニウム、プラスチック材料、もしくは複合材料といった他の適切な材料から作ることができる。真空室2の大きさは、オイル脱水装置1の設計に依存して変わり得る。オイル脱水装置1を携帯用ユニットとして非常にコンパクトな設計で構築することが可能であるが、より大きい構造も選択できる。コンパクトな携帯用の種類のオイル脱水装置1についての非限定的な例として、真空室2は、100〜150mmの内径で300〜400mmの円筒の長さを伴うステンレス鋼の円筒から作られるが、他の寸法がオイル脱水装置の設計に依存して使用されてもよい。
【0034】
真空室2は、少なくとも1つの流れ通路5および少なくとも1つの出口開口10を伴う液体および気体の漏れのない容器として構築されている。
図1aおよび
図1bに示した実施形態では、真空室は1つの流れ通路5と1つの出口開口10とを有している。
【0035】
真空ポンプ3が、真空室2内に負圧を形成するために、および、出口開口10を通じて真空室2から出る水および空気の流体輸送のために、真空室2の上方端領域8に配置されている。負圧という用語は、包囲された空間が周囲より低い圧力を有する状況を言っている。真空ポンプ3は、真空室2内に周囲の空気圧より低い圧力を形成する。
【0036】
図1a、
図1b、および
図1dに示した真空ポンプは、原動力となる流体の圧力エネルギーを速度エネルギーへと変換する集束して発散するノズルの知られているベンチュリ効果を使用する真空エゼクタポンプの種類のものであり、ベンチュリ効果は、吸い込み流体を引き込んで同伴する低圧力領域を作り出す。真空エゼクタポンプ3は、圧縮空気源25からの圧縮空気のためのポンプ入口開口26およびポンプ出口開口27と、出口開口10を通じた真空室2からの水および空気の除去のための吸込入口開口28とを有する。圧縮空気は、例えば、産業界で一般的に使用されるような400〜600kPaに対応する4〜6barの間の圧力を有し得る。真空エゼクタポンプの代わりに、代替の種類の真空ポンプが使用されてもよい。
【0037】
オイル脱水装置1は、オイル容器24から真空室2へのオイル、および/または、真空室2から出るオイルの流体輸送のための管4をさらに備える。
図1aおよび
図1bに示した実施形態では、オイル脱水装置は、真空室2に出入りするオイルの流体輸送のために1つの同じ管4を有し、管4は、管取付手段を介して真空室2の下方端領域9に接続されている。代替として、2つ以上の管が真空室に出入りするオイルの輸送のために使用されてもよく、その場合、真空室2へと入るオイルの輸送のための少なくとも1つの別体の管と、真空室2から出るオイルの輸送のための少なくとも1つの別体の管とを有することも可能であり得る。管4は、例えばステンレス鋼、アルミニウム、または他の金属材料といった任意の適切な材料から作ることができる。代替として、管4は、適切なプラスチック材料、複合材料、または、柔軟なプラスチック材料もしくはゴムなどの柔軟な管材料から作られてもよい。管4の長さおよび内径は、例えば、脱水されるオイルの種類、真空室2の大きさ、および、使用される真空ポンプ3の種類に依存して、オイル脱水装置が効率的な方法で働くように選択できる。非限定的な例として、管4は、より小さい種類の携帯用オイル脱水装置1のために15〜45mmの内径を有することができるが、オイル脱水装置1の設計に依存して、他の寸法が使用されてもよい。
図1aおよび
図1bに示しているように、流れ通路5は真空室2の下方端領域9に配置されており、オイルが管4を通じて真空室2へと引き込まれ、管4を通じて真空室2から排出され得るように、真空室2と管4とを流体接続している。
【0038】
弁が、流れ通路5を通じて真空室2に出入りするオイルの流れを制御するために真空室2と管4との間に配置されている。この設計の場合、1つの同じ弁が、真空室2に入るオイルと出るオイルとの両方の流れを制御するために使用できる。オイルの流れを制御するために使用される具体的な弁の種類は、一方の方向において流体の完全な流れを許容し、他方の方向において流体の流れを制限するオリフィス式逆止弁7である。オリフィス式逆止弁7は、1つだけの弁が真空室2に出入りするオイルの流れを制御し、オイル脱水装置に簡単で効率的な設計を与えることで、オイル脱水装置1が軽量でコンパクトな構造のものとできるように、小さく作ることができる。オリフィス式逆止弁7は、動作状態を開状態と閉状態との間で切り替えるように構成される。オリフィス式逆止弁7は、閉状態において、流れ通路5を通じて真空室2から出るオイルの流れを防止するように配置され、同時に、後でさらに記載されているように、真空室2へと入るオイルの流れを制御するように配置される弁板22を備える。
図1aでは、オリフィス式逆止弁7はその閉状態にあり、閉状態では、弁板22の上面29が、下方端領域9に配置された真空室2の下面30と接触している。閉状態では、漏れのないシールが弁板22の上面29と真空室2の下面30との間に形成される。
【0039】
図1aに示した実施形態では、弁板22にはオリフィス23が設けられており、ポンプ3が負圧を真空室2に加えているとき、オリフィス23を通じてオイルは閉状態において真空室2へと引き込まれ得る。オリフィス23は固定された面積を有し、オリフィス23は、弁板に穿孔されている適切な大きさとされた孔から作られ得る。代替として、1つのオリフィス23の代わりに、弁板22には2つ以上のオリフィスが設けられ、それらオリフィスを通じて、オイルは閉状態で真空室2へと引き込まれ得る。
図1bで見られるような開状態において、弁板22の上面29は真空室2の下面30ともはや接触しておらず、真空室2へと引き込まれたオイルは、負圧が真空室2にもはや加えられていないとき、真空室2から流れ出ることが許容される。オリフィス式逆止弁7を開けることで、真空室2は流れ通路5を通じたオイルの大きな流れで空にされ得る。したがって、オリフィス式逆止弁7は、閉状態における流れ面積が開状態における流れ面積より小さくなるように、流れ通路5を通じたオイルの流れを制御する。開状態では、少量のオイルが弁板22のオリフィス23を通じて真空室2から流れ出てもよい。
【0040】
オリフィス式逆止弁7は、負圧が真空室2に加えられるとき、真空室2へと引き込まれるオイルの流れによって、動作状態を閉状態へと切り替えるように設計されてもよい。オイルが管4へと引き込まれ、そのときに開状態にある弁板に到達するとき、オイルの流れは、オリフィス式逆止弁7が閉じるように、弁板22の上面29を真空室2の下面30へと向かう上向き方向に押す。ここでオリフィス式逆止弁7は閉状態にあるため、オイルはオリフィス23を通じて真空室2へと引き込まれる。負圧が真空室2にもはや加えられないとき、真空室2におけるオイルは、重力のため、弁板22に下向き方向で圧力を加えることになり、その力は弁板22を開状態へと下向きに押すことになる。この方法では、オリフィス式逆止弁7は、真空室2から出るオイルの流れによって、動作状態を開状態へと切り替える。
【0041】
したがって、オリフィス式逆止弁7は、オリフィス式逆止弁7が開状態にあるときに真空室2からのオイルの完全な流出を許容し、閉状態においてオリフィス23を通じた真空室2へのオイルの制限された流入を許容するために、液体システムにおいて使用されている。オリフィス式逆止弁7は、開示される実施形態において、オイル脱水装置の特定の設計に合うように選択された固定されたオリフィス面積を有するが、場合によっては、真空室2へのオイルの流れがオイル脱水装置1の設計および脱水されるオイルの種類に依存して変えられ得るように、可変のオリフィス面積を有してもよい。
【0042】
弁板22は、弁ボルト31または同様の器具によって真空室2の下面30に連結でき、弁板22は、弁ボルト31との係合のための開口が設けられている。弁板は、閉状態における上方位置と開状態における下方位置との間で弁ボルト31に沿って変位され得る。弁板は、オイルの流れの方向に依存して上方位置と下方位置との間で変化できるように、オイルの流れによって容易に衝撃の与えられるポリアミド(PA)などの適切な軽量のプラスチック材料から作られ得る。弁板22に適した他のプラスチック材料は、例えば、ポリオキシメチレン(POM)およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)である。また、複合的な材料または金属が使用されてもよい。
【0043】
図1aおよび
図1bでは、真空ポンプ3はタイマー弁6に接続され、タイマー弁6は、真空エゼクタポンプを通る圧縮空気の流れを制御する。タイマー弁6は、真空エゼクタポンプ3を通じて圧縮空気を流す開状態と、圧縮空気が真空エゼクタポンプ3を通じて流れるのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成されている。圧縮空気が真空エゼクタポンプ3を通じて流れるとき、負圧が真空室2に加えられ、真空エゼクタポンプを通じた圧縮空気の流れがタイマー弁6によって停止されるとき、負圧は真空室2にもはや加えられない。
【0044】
オイル脱水処理を開始するとき、空気だけが真空室2内に含まれるようにオイル脱水装置1は空となっている。タイマー弁6が、真空エゼクタポンプ3を通じて圧縮空気を流す開状態に切り替えられる。次に、オイルがオイル容器24から管4へと引き込まれるように、負圧が真空エゼクタポンプ3によって真空室2に加えられる。オリフィス式逆止弁7の動作状態は、弁板22に衝突するオイルの流れによって、
図1aに示しているように、閉状態へと切り替えられる。真空エゼクタポンプ3によって加えられる負圧によって、オイルが、管4と、弁板22におけるオリフィス23と、流れ通路5とを通じて、オイル容器24から真空室2へと引き込まれる。真空エゼクタポンプ3が負圧を真空室に加えているため、および、弁板22におけるオリフィス23が小さい流れ面積を有しているため、オイルにおける水を、真空蒸発を通じて蒸発させるだけの低い負圧が達成される。弁板22におけるオリフィス23は、流れ開口5よりはるかに小さい流れ面積で設計されており、閉状態において、弁板22は流れ通路5のより大きい流れ面積を塞いでいる。
【0045】
真空蒸発は、液体で充填された容器における圧力を液体の蒸発圧力未満へと低下させる過程であり、これは液体を通常より低い温度で蒸発させる。オイル脱水装置1は、真空室2における圧力を標準的な大気圧未満へと低下させることでオイルに含まれる水を蒸発させるために、この過程を使用する。
【0046】
オイルにおける水が沸騰し始める高さまで圧力が真空室2において低下させられる場合、オイルと共に沸騰する水が、真空室2をあふれさせるオイルの泡を作り出す危険性があり、オイルの泡は、真空室2から出口開口10を通じて真空エゼクタポンプ3へと排出される可能性があり、これは、オイルの泡がオイル脱水装置1の外部の環境を汚染し得るため、最適な処理ではない。水が沸騰する圧力の高さを使用する場合、真空室から引き出され得るオイルの泡におけるオイルが空気および水から分離され得るように、適切なオイル分離器が真空エゼクタポンプ3の後に使用されてもよい。より制御された蒸発であるためには、圧力は、代わりに、水が沸騰し始める点を若干超える点まで下げられてもよい。蒸発率はオイルの効率的な脱水にとって十分に高くなり、オイルの泡が発生しない。非限定的な例として、Castrol(登録商標) BioBar 46などの合成エステル油のための適切な負圧の高さは、オイルが40度の温度であるとき、周囲圧力を下回る例えば-0.9barまたは-90kPaであり得る。
【0047】
蒸発した水は、真空エゼクタポンプ3で真空室2から出口開口10を通って真空エゼクタポンプ3の吸込入口開口28へと運ばれ、真空室2に含まれる空気と共に、真空エゼクタポンプ3からポンプ出口開口27を通って出て行く。
【0048】
真空室2が特定の量のオイルで充填されているとき、負圧が真空エゼクタポンプ3によって真空室に加えられている第1の時間期間の後、タイマー弁6は、圧縮空気が真空エゼクタポンプ3を通じて流れるのを防止する閉状態に切り替えられる。負圧は真空室にもはや加えられていないため、オリフィス式逆止弁7の動作状態は、
図1bに示しているように、真空室2に含まれるオイルの重力によって閉状態から開状態へと切り替えられる。そのため、オイルは真空室2から流れ通路5および管4を通じてオイル容器24へと戻るように流れ出ることが許容される。オイルが真空室2から流れ出るとき、周囲空気は、真空エゼクタポンプ3のポンプ出口開口27および吸込入口開口28と真空室2の出口開口10とを通じて、真空室2へと戻るように流れることが許容される。負圧が真空エゼクタポンプ3によって真空室2に加えられていない第2の時間期間の後に真空室2が空にされたとき、タイマー弁6は、オイル脱水装置1の動作処理が再び開始できるように、真空エゼクタポンプ3を通じて圧縮空気を流すことができる開状態へと再び切り替えられてもよい。
【0049】
オイル脱水装置は、前述したような第1および第2の時間期間を伴う周期で動作させられ、真空室2は、第1の時間期間の間にオイルで満たされ、次に第2の時間期間の間に空にされる。多くの周期を、連続的な処理が達成されるように互いの後に処理でき、オイルの効率的な脱水が達成される。時間期間の間隔は、例えば、脱水されるオイルの種類、真空室2の大きさに依存して調整でき、そのため効率的な脱水が達成される。非限定的な例として、第1の時間期間は10〜40秒間の間で続くことができ、第2の時間期間は5〜10秒間の間で続くことができる。他の時間期間が、オイル脱水装置1の設計およびオイルの種類に依存して選択されてもよい。第1の時間期間は、真空室がオイルで過充填とされないように選択されるべきであり、例えば、真空室2に加えられる負圧、オリフィス23の大きさ、およびオイルの粘度に依存し得る。第2の時間期間は、真空室2が完全に空にされるように選択されるべきである。代替として、オイル容器24におけるオイルは、より効率的な蒸発が真空室2において達成されるように、オイル加熱手段によって加熱されてもよい。
【0050】
オイル脱水装置1は、オリフィス式逆止弁7を伴うこの構造で、あるオイル容器24から他のオイル容器24へと移動することを可能とする携帯用ユニットとして設計され得る。オイル脱水装置1は、例えば、オイル脱水装置1の操作者が容易に持ち上げて運ぶことができる手で持てるユニットとして作ることができる。オイル脱水装置1は、例えばポンプシステムにおけるオイル容器など、特定のオイル容器24に対して不動のユニットとして設計されてもよい。オリフィス式逆止弁7は、真空室2に出入りするオイルの流れを効果的に制御し、オイル脱水装置1のコンパクトで軽量な構造を支持する設計を有する。
【0051】
図1cでは、オイル脱水装置1は、管4が取り付けられるオイル脱水装置1の部品に適用された水分センサ34を伴って示されている。水分センサ34は、真空室2へと引き込まれるオイルと真空室から流れ出るオイルとの両方について、オイルにおける水の量を計測するために使用できる。水分センサ34は、設計に依存して、オイル脱水装置内の他の適切な位置に配置されてもよい。
【0052】
図2では、オイル脱水装置1の別の実施形態が示されており、内側管11は真空室2の内側に配置される。内側管11は、少なくとも1つの入口流れ通路5aと流体連通している下方管端12を有する。内側管11は、少なくとも1つの噴霧ノズル14が設けられた上方管端13をさらに有し、少なくとも1つの噴霧ノズル14は、真空室2へとオイルを噴霧するように配置されている。少なくとも1つの噴霧ノズル14は、上方管端13において内側管11の側壁に配置される1つまたは複数の孔、スロット、または成形された開口として配置されてもよい。エンドキャップ32が、上方管端13における内側管11の縁にわたってオイルが流れるのを防止している。他の種類の噴霧ノズルの配置も可能である。
【0053】
図2に示した実施形態におけるオイル脱水装置1は、
図1aおよび
図1bに示した実施形態において記載したのと同様の方法で動作する。負圧が真空エゼクタポンプで真空室2に加えられ、真空エゼクタポンプは、前述したのと同じ方法でタイマー弁によって制御される。真空エゼクタポンプおよびタイマー弁は
図2に示されていない。
【0054】
オイル脱水装置は、
図2では、オリフィス式逆止弁7が閉状態にある状態で示されている。オリフィス式逆止弁7は、オイル脱水装置1の第1の実施形態において前述したのと同じ構造のものであり、オリフィス23が、弁板22において配置された固定された領域を有している。閉状態では、弁板22の上面は真空室2の下面と接触している。オイルは、閉状態では、真空ポンプが負圧を真空室2に加えるとき、オリフィス23および少なくとも1つの入口流れ通路5aを介して真空室2へと引き込まれ得る。開状態では、
図2で見られないが、弁板22の上面は真空室2の下面ともはや接触しておらず、真空室2へと引き込まれたオイルは、負圧が真空室2にもはや加えられていないとき、真空室2から少なくとも1つの出口流れ通路5bを通じて流れ出ることが許容される。
【0055】
少なくとも1つの入口流れ通路5aと少なくとも1つの出口流れ通路5bとは、真空室2の下方端領域9に配置されている。少なくとも1つの出口流れ通路5bは、少なくとも1つの入口流れ通路5aとは別にされており、そのため、真空室2から出るオイルの流れの主要な部分は少なくとも1つの出口流れ通路5bを通じて流れる。閉状態では、オリフィス式逆止弁7は、少なくとも1つの出口流れ通路5bを通るオイルの流れを妨げる。
【0056】
真空室2は、真空室2におけるオイルと空気との間の接触表面積を増加させる充填材料15で充填されてもよい。充填材料15の使用は、オイルにおける水の蒸発率を増加させることになる。充填材料15は、例えば、脱水処理の間のオイルと空気との間の相互作用のために真空室2内に大きな表面積を提供するラシヒリングなど、不ぞろいのパッキング材料であり得る。接触表面積を増加させる他の適切なパッキング材料が使用されてもよい。オイルと空気との間の相互作用をさらに増加させるために、第1の空気入口開口16が真空室2の下方端領域9に配置されている。第1の空気入口開口16は、
図2に示しているように、オイルが周囲環境へと流れ出ることが防止されるように、ホース37または管に接続されている。負圧が真空室2に加えられるとき、周囲空気がホース37および第1の空気入口開口16を介して真空室2へと引き込まれる。第1の空気入口開口16の流れ面積は、真空室における十分な負圧が効率的な蒸発を達成するために可能となるように小さく、したがって、第1の空気入口開口16の流れ面積は真空室へ入る制限された空気の流れを有する。図示した実施形態における第1の空気入口開口16は、オイル脱水装置1の特定の設計に合うように選択された固定された入口流れ面積を有するが、代替として、第1の空気入口開口16は、真空室へと入る空気の流れが制御することが可能であり得るように、弁または同様の構成によって変えられ得る流れ面積を有してもよい。第1の空気入口開口16は、下方端領域9から真空室2に入り、充填材料15を通り、出口開口10を通って出るように空気を流すことができる。オイルが噴霧ノズル14から真空室2へと噴霧されるとき、オイルは充填材料15を通じて下向きに流れる。第1の空気入口開口16からの空気の流れは、充填材料15においてオイルの流れとぶつかり、オイルにおける水の効率的な蒸発が達成される。
【0057】
オイル脱水装置は、出口開口10を通じて真空室2から出る水および空気の流体輸送を制御するために上方端領域8において真空室2の内側に配置されるフロート弁17を備える。フロート弁17は、真空室2におけるオイルが過度に高い高さに到達した場合に、出口開口10を通じて真空室2からオイルが流れ出るのを防止する安全弁である。フロート弁17は、出口開口10を通じて真空室2から水および空気を流し出す開状態と、水および空気が出口開口10を通じて真空室2から流れ出るのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成されている。
【0058】
フロート弁17はフロート弁要素33で設計されており、フロート弁要素33は、フロート弁要素33が真空室におけるオイルによって衝突される高さに真空室におけるオイルが到達するとき、出口開口10を塞ぐ。フロート弁17は構造が簡単であり、真空室におけるオイルの高さが低いとき、水および空気が真空室2から出口開口10を通じて運び出され得る
図2に示したより低い位置にフロート弁要素33はある。フロート弁要素33がオイルにおいて浮き始める高さにオイルが到達したとき、オイルが出口開口10を通じて流れ出るのが防止されるようにフロート弁要素33の上面が出口開口10を塞ぐまで、上昇するオイルの高さと共にフロート弁要素33は上向きに移動する。
【0059】
オイル脱水処理を開始するとき、空気だけが真空室2内に含まれるようにオイル脱水装置1は空となっている。タイマー弁6が、真空エゼクタポンプを通じて圧縮空気を流す開状態に切り替えられる。次に、オイルがオイル容器24から管4へと引き込まれるように、負圧が真空エゼクタポンプによって真空室2に加えられる。オリフィス式逆止弁7の動作状態は、弁板22に衝突するオイルの流れによって、開状態から閉状態へと切り替えられる。真空エゼクタポンプによって加えられる負圧によって、オイルが、管4と、弁板22におけるオリフィス23と、入口流れ通路5aと、内側管11と、噴霧ノズル14とを通じて、オイル容器24から真空室2の上方端領域8へと噴霧される。空気は、第1の空気入口開口16を通り、充填材料15を通り抜け、出口開口10を通って出て真空室2へと流れる。オイルが噴霧ノズル14から真空室2へと噴霧されるとき、オイルは充填材料15を通じて下向きに流れる。第1の空気入口開口16からの空気の流れは、充填材料15においてオイルの流れとぶつかり、オイルにおける水の効率的な蒸発が達成される。
【0060】
蒸発した水は、真空エゼクタポンプで真空室2から出口開口10を通って真空エゼクタポンプの吸込入口開口へと運ばれ、真空室2に含まれる空気と共に、真空エゼクタポンプからポンプ出口開口を通って出て行く。
【0061】
真空室2が特定の量のオイルで充填されているとき、負圧が真空エゼクタポンプによって真空室に加えられている第1の時間期間の後、タイマー弁6は、圧縮空気が真空エゼクタポンプを通じて流れるのを防止する閉状態に切り替えられる。負圧は真空室にもはや加えられていないため、オリフィス式逆止弁7の動作状態は、真空室2に含まれるオイルの重力によって開状態へと切り替えられる。そのため、オイルは真空室2から出口流れ通路5bおよび管4を通じてオイル容器24へと戻るように流れ出ることが許容される。負圧が真空エゼクタポンプによって真空室2に加えられていない第2の時間期間の後に真空室2が空にされたとき、タイマー弁6は、オイル脱水装置1の動作処理が再び開始できるように、真空エゼクタポンプを通じて圧縮空気を流すことができる開状態へと再び切り替えられてもよい。
【0062】
オイル脱水装置は、前述したような第1および第2の時間期間を伴う周期で動作させられ、真空室2は、第1の時間期間の間にオイルで満たされ、次に、第2の時間期間の間に空にされる。多くの周期を、連続的な処理が達成されるように互いの後に処理でき、オイルの効率的な脱水が達成される。
【0063】
図3では、オイルフィルタ21が少なくとも1つの入口流れ通路5aの後で真空室2の内側に配置されているオイル脱水装置1の別の代替の態様が示されている。オリフィス式逆止弁7は、弁板22とオリフィス23とを備え、先の実施形態で記載したのと同じ方法で動作する。負圧が真空エゼクタポンプで真空室2に加えられ、オリフィス式逆止弁7が閉状態にあるとき、オイルは、管4と、オリフィス23と、少なくとも1つの入口流れ通路5aとを通じて真空室2へと引き込まれる。真空室2に入るオイルが濾過されるように、オイルはオイルフィルタ21の構造を通じて真空室2へと流れ入る。任意の適切な種類のオイルフィルタ構造がオイルを濾過するために使用され得る。負圧がもはや加えられず、オリフィス式逆止弁7が開状態にあるとき、濾過されたオイルは、脱水の後、真空室2から少なくとも1つの出口流れ開口5bを通じて流れ出ることが許容される。代替として、オイルフィルタは、オイル容器24における管4の入口開口において、または、管4の上方のオリフィス式逆止弁7の下において、代わりに配置されてもよい。オイルフィルタの他の配置も、オイル脱水装置1の設計に依存して可能である。
【0064】
図4では、オイル脱水装置1のさらなる代替の実施形態が示されており、第2の空気入口開口19が真空室2の上方端領域8に配置されている。第2の空気入口開口19は、圧縮空気源からの圧縮空気をあらかじめ負荷の掛けられた逆止弁18を介して真空室2へと流すことができる。あらかじめ負荷の掛けられた逆止弁18は、圧縮空気を第2の空気入口開口19を通じて真空室2へと流し入れる開状態と、圧縮空気が第2の空気入口開口19を通じて真空室2へと流れ入るのを防止する閉状態との間で動作状態を切り替えるように構成されている。弁板とオリフィスとを備えるオリフィス式逆止弁7は、真空室2に出入りするオイルの流れを制御し、先の実施形態に記載されているのと同じ方法で動作する。負圧が真空エゼクタポンプで真空室2に加えられ、オリフィス式逆止弁7が閉状態にあるとき、オイルは、管4と、弁板におけるオリフィスと、少なくとも1つの入口流れ通路とを通じてオイル容器24から真空室2へと引き込まれる。オイルは、例えばオイルフィルタの構造を通じて、真空室2へと流れる。オイルは、脱水の後、負圧が真空室2にもはや加えられていないとき、あらかじめ負荷の掛けられた逆止弁18および第2の空気入口開口19を介して真空室2に加えられる圧縮空気の流れによって、真空室2から少なくとも1つの出口流れ通路および管4を通じてオイル容器24へと戻るように流し出される。この方法では、真空室2は、加えられる圧縮空気によってはるかにより早く空にされ得る。タイマー弁が、圧縮空気の流れを、オイルを真空室へと引き込むための真空エゼクタポンプ、または、オイルを真空室2から押し出すための入口開口19のいずれかへと分配するために使用されてもよい。逆止弁18は、真空エゼクタポンプが負圧を真空室2に加えるとき、空気が真空室2へと流れ入るのを防止するために、例えばバネ構成によって、特定の圧力の高さまであらかじめ負荷が掛けられている。
【0065】
この実施形態では、圧縮空気によって管4を通ってオイル容器24へと流れ出す空気の泡が、
図4で指示されているように、オイル容器24においてオイルを循環させるために使用できる。オイル容器24におけるこのオイルの循環は、オイルのより効率的な脱水が達成されるように、オイルに含まれる水を分配する。
【0066】
図5aおよび
図5bに示した代替の実施形態では、オイル脱水装置1に出入りするオイルの流れのために1つだけの管を使用する代わりに、第1の管38が、オイル容器24から真空室2へと入るオイルの流れのために使用でき、別の第2の管39が、真空室2からオイル容器24へと戻るように出るオイルの流れのために使用できる。第1の管38および第2の管39は、代替として、真空室2への異なる流れ通路で配置されてもよい。この配置であれば、2つの別々の管を有するとき、オイルが真空室2へと引き込まれたオイル容器24とは別のオイル容器へと、脱水されたオイルを真空室2から第2の管39を通じて運ぶことも可能である。真空室を空にするときに圧縮空気が真空室2に加えられる場合、真空室から出るオイルの流れは、第2の管39を通じて効率的に運ばれ得る。真空室2に出入りするオイルの流れは、先の実施形態で記載した種類のオリフィス式逆止弁によって制御される。
図5bに示したように真空室2を空にするとき、第1の管38へ入るオイルの主要な流れは、オイルが真空室から第1の管38を通じて流れ出ないが、代わりに第2の管39を通じて流れ出るように、弁板22によって閉じられる。非常に少量のオイルが真空室2から弁板22のオリフィスを通じて第1の管38へと流れ出し得るが、このオイルの小さい流れは、オイル脱水装置1の機能性に影響を与えない。
図5aに示しているように、オイルが真空室2へと引き込まれるとき、弁板22は、先の実施形態において記載したように、上方の位置にある。管逆止弁40が、オイルが真空室2へと引き込まれるときに第2の管39におけるオイルの流れを妨げるが、真空室が空とされるとき、オイルが真空室2から第2の管39を通じて流れ出ることを許容する。
【0067】
オイル脱水装置は、使用される唯一の動力源が圧縮空気であるため、電気構成部品なしで動作され得る。これは、オイル脱水装置を、危険な場所または防爆性の領域における使用に適したものにする。オイル脱水装置のコンパクトな設計のため、オイル脱水装置は、あるオイル容器から別の容器へと移動するのが容易である携帯用ユニットとして設計できる。代替として、オイル脱水装置は、オイル容器に永久的に取り付けられる不動のユニットとして設計されてもよい。さらに、オイル脱水装置におけるオイルは、オイル残留物がオイル脱水装置に含まれないように脱水処理が完了されるとき、完全に空にされる。これは、異なる種類のオイルのオイルシステムが同じオイル脱水装置で洗浄される場合、ある種類のオイルが別の種類のオイル残留物で汚染され得る危険性がないか非常に小さいことを意味する。
【0068】
図6に示しているように、オイルを脱水するための適切なシステムは、オイル脱水装置1と、オイル容器24と、圧縮空気源25とを備える。さらに、システムは、真空室から真空エゼクタポンプを出て行く空気および水の流れに付随し得るオイルを分離するために使用されるオイル分離ユニット20も備え得る。オイル分離ユニット20は出口管35とオイル分離管36とを備える。出口管35は、真空エゼクタポンプのポンプ出口開口に取り付けられる第1の端と、オイル分離管36の下端と上端との間でオイル分離管36に取り付けられる第2の端とにある。空気、水、およびオイルの混合物が真空エゼクタポンプから流れ出る場合、混合物は出口管35においてオイル分離管36へと運ばれ、オイル分離管36では、空気と蒸発した水とはオイル分離管36において上向きの方向で周囲空気へと流れ、オイルはオイル分離管36において下向きにオイル容器24へと戻るように流れる。
【0069】
先の記載は本質的に単なる例示であり、本開示、その用途、または使用を限定するように意図されていないことは、理解されるものである。特定の例が明細書において記載され、図面において示されているが、請求項に定められているような本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、等価物がその要素に置き換えられ得ることは、当業者によって理解されるものである。例として、他の適切な種類のオリフィス式逆止弁および他の流体を取り扱う構成部品が使用されてもよい。さらに、改良が、本開示の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本開示の教示に適応させるために行われてもよい。そのため、本開示が、本開示の教示を実行するために現在検討されている最良の態様として、図面によって示されて明細書において記載された具体的な例に限定されないことと、本開示の範囲が、前述の記載内および添付の請求項内にある任意の実施形態を含むこととが、意図されている。請求項において言及されている符号は、請求項によって保護される内容の範囲を限定するとして理解されるべきではなく、符号の唯一の役割は、請求項をより容易に理解させることである。
【符号の説明】
【0070】
1 オイル脱水装置
2 真空室
3 真空ポンプ
4 管
5 流れ通路
6 タイマー弁
7 オリフィス式逆止弁
8 上方端領域
9 下方端領域
10 出口開口
11 内側管
12 下方管端
13 上方管端
14 噴霧ノズル
15 充填材料
16 第1の空気入口開口
17 フロート弁
18 あらかじめ負荷の掛けられた逆止弁
19 第2の空気入口開口
20 オイル分離ユニット
21 オイルフィルタ
22 弁板
23 オリフィス
24 オイル容器
25 圧縮空気源
26 ポンプ入口開口
27 ポンプ出口開口
28 吸込入口開口
29 上面
30 下面
31 弁ボルト
32 エンドキャップ
33 フロート弁要素
34 水分センサ
35 出口管
36 オイル分離管
37 ホース
38 第1の管
39 第2の管
40 管逆止弁