(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項7に記載の有機電子デバイスを含む、定置式の視覚表示ユニット、照明、情報パネル、および可搬式の視覚表示ユニット、照明ユニット、キーボード、衣料品、家具、壁紙からなる群から選択される装置。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、波長の関数としての、化合物CC−1およびC−127のエレクトロルミネッセンス強度のプロットを提供する。
【0017】
R’は、H、C
1〜C
5−アルキル基、またはフルオロ−C
1〜C
4−アルキル基、好ましくはH、またはC
1〜C
5−アルキル基、より好ましくはHである。
【0018】
R’がC
1〜C
5−アルキル基またはフルオロ−C
1〜C
4−アルキル基である場合に、以下のことが当てはまることが好ましい:
R’およびR
4'は同一である。
R
4およびR
5はHである。
R
1およびR
2は、Hであるか、または、より好ましくは、R
1およびR
2の一方がHであり、かつもう一方がHとは異なり、好ましくはC
1〜C
5−アルキル基である。
【0019】
一般式(I)で示され、その式中、R’がC
1〜C
5−アルキル基である金属−カルベン錯体の例を以下に示す:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0020】
Rは、式
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
の基である。
【0021】
R
1は、H、C
1〜C
5−アルキル基、フルオロ−C
1〜C
4−アルキル基、またはC
3〜C
6−シクロアルキル基、特にH、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチル、またはシクロヘキシル基、より具体的には、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基である。
【0022】
R
2は、H、C
1〜C
5−アルキル基、フルオロ−C
1〜C
4−アルキル基、またはC
3〜C
6−シクロアルキル基、特にH、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチル、またはシクロヘキシル基、より具体的には、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基である。
【0023】
R
3およびR
3'がハロゲン原子を表す場合に、それらは、好ましくはFまたはCl、より好ましくはFである。
【0024】
R
3およびR
3'が式SiR
70R
71R
72の基を表す場合に、それらは、好ましくはSi(CH
3)
3、Si(Ph)
3またはSiPh
2tBuであるが、但し、R
3およびR
3'の一方だけがSiR
70R
71R
72であり、もう一方はHであるものとする。
【0025】
ヘテロアリール基R
3、R
3'およびR
3''は、例えば、ピリジル、メチルピリジル、ピリミジル、ピラジニル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、インドリル、メチルインドリル、ベンゾフラニルおよびベンゾチオフェニルからなる群から選択され、それらは、場合によりC
1〜C
4−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基およびC
1〜C
4−フルオロアルキル基から選択される1つ以上の基によって置換されていてよく、特にカルバゾリル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニルからなる群から選択され
、それらは、場合によりC
1〜C
4−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基およびC
1〜C
4−フルオロアルキル基から選択される1つ以上の基によって置換されていてよく、より具体的には、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニルからなる群から選択され、それらは、場合によりC
1〜C
4−アルキル基およびC
3〜C
6−シクロアルキル基から選択される1つ以上の基によって置換されていてよい。
【0026】
R
3、R
3'およびR
3''がC
6〜C
14−アリール基を表す場合に、それらは、例えばフェニル基であり、前記フェニル基は、場合により、C
1〜C
4−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基およびフルオロ−C
1〜C
4−アルキル基から選択される1つ以上の基によって置換されていてよい。
【0027】
R
3は、好ましくは、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル基、式
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、前記式中、
R
10は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、R
11は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、R
12は、C
1〜C
5−アルキル基であり、かつR
12'は、C
1〜C
5−アルキル基である。
【0028】
R
3'は、好ましくはH、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基である。
【0029】
R
3''は、好ましくはH、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基である。
【0030】
R
4、R
4'およびR
5は、好ましくは、互いに独立して、水素、C
1〜C
5−アルキル基、場合により、C
1〜C
4−アルキル基およびフルオロ−C
1〜C
4−アルキル基から選択される1つ以上の基によって置換されていてよいC
6〜C
14−アリール基;またはピリジル、メチルピリジル、ピリミジル、ピラジニル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、インドリル、メチルインドリル、ベンゾフラニルおよびベンゾチオフェニルからなる群から選択されるヘテロアリール基、それらは、場合により、C
1〜C
4−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基およびC
1〜C
4−フルオロアルキル基から選択される1つ以上の基によって置換されていてよく、より好ましくは、それぞれ互いに独立して、水素、C
1〜C
5−アルキル基、場合によりC
1〜C
4−アルキル基およびフルオロ−C
1〜C
4−アルキル基から選択される1つ以上の基によって置換されていてよいC
6〜C
14−アリール基である。
【0031】
好ましくは、R
6およびR
7は、互いに独立して、H、C
1〜C
8−アルキル基もしくはC
3〜C
6−シクロアルキル基、または場合により1または2つのC
1〜C
8−アルキル基によって置換されていてよいC
6〜C
14−アリール基であるか、またはR
6およびR
7は、一緒になって、環
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
を形成する。C
6〜C
14−アリール基の例は、式
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
22およびR
23は、互いに独立して、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
24は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
25は、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
26は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
27は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
26およびR
27の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとする。より好ましくは、R
6は、H、C
1〜C
4−アルキル基、またはC
3〜C
6−シクロアルキル基であり、かつR
7は、Hであるか、またはR
6は、Hであり、かつR
7は、C
1〜C
4−アルキル基、またはC
3〜C
6−シクロアルキル基である]の基である。
【0032】
2つのモノアニオン性の二座の配位子Lが存在する場合に、それらは異なってよいが、好ましくは同じである。金属−カルベン錯体中のモノアニオン性の二座の配位子Lは、以下の意味を有する:
式(A)
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
51は、それぞれの場合に独立して、直鎖状または分枝鎖状のC
1〜C
6−アルキル基、好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチル;置換または非置換のC
6〜C
18−アリール基、好ましくは非置換のフェニルまたは2,6−ジ−C
1〜C
8−アルキルフェニル;置換または非置換のC
6〜C
12−ヘテロアリールであり、
R
52は、水素;直鎖状または分枝鎖状のC
1〜C
6−アルキル基;置換または非置換のC
6〜C
18−アリール基;好ましくは水素または2,6−ジメチルフェニルである]の配位子
であり、その際、前記式(A)の配位子は、好ましくはアセチルアセトナト(配位子Aの場合に、oは1である)であるか、または
Lは、一般式(B)
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A
9'は、CR
12'またはNであり、
A
10'は、CR
13'またはNであり、
R
11'は、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の置換または非置換のアルキル基であって、場合によりO、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記アルキル基;3〜18個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のシクロアルキル基;3〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基であってO、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記ヘテロシクロアルキル基;6〜30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基;合計で5〜30個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する置換もしくは非置換のヘテロアリール基であって、O、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記ヘテロアリール基であり、
R
12'およびR
13'は、それぞれ独立して、水素;重水素;1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の置換または非置換のアルキル基であって、場合によりO、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記アルキル基;3〜18個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のシクロアルキル基;3〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基であって、O、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記ヘテロシクロアルキル基;6〜30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基;合計で5〜30個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する置換もしくは非置換のヘテロアリール基であって、O、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記ヘテロアリール基;またはドナー作用もしくはアクセプター作用を有する基であり、
A
9'がCR
12'であり、かつA
10'がCR
13'である場合に、CR
12'およびCR
13'は、一緒になって、飽和または不飽和のまたは芳香族の場合により置換された環であって、場合によりO、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断されており、合計で5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する前記環を形成してよく、前記環は、場合により合計で5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する少なくとも1つの更なる場合により置換された飽和もしくは不飽和のもしくは芳香族の場合によりO、SおよびNから選択される1つ以上のヘテロ原子によって中断された環に縮合されていてよく、
A
5'は、CR
14'またはNであり、
A
6'は、CR
15'またはNであり、
A
7'は、CR
16'またはNであり、
A
8'は、CR
17'またはNであり、
R
14'、R
15'、R
16'およびR
17'は、それぞれ独立して、水素;重水素;1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の置換または非置換のアルキル基であって、場合によりO、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記アルキル基;3〜18個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のシクロアルキル基;3〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基であってO、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記ヘテロシクロアルキル基;6〜30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基;合計で5〜30個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する置換もしくは非置換のヘテロアリール基であって、O、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断された前記ヘテロアリール基;またはドナー作用もしくはアクセプター作用を有する基であり、または
R
14'およびR
15'、R
15'およびR
16'、またはR
16'およびR
17'は、それらが結合される炭素原子と一緒になって、飽和または不飽和のまたは芳香族の場合により置換された環であって、場合によりO、SおよびNから選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断されており、合計で5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する環を形成してよく、前記環は、場合により合計で5〜18個の炭素原子および/またはヘテロ原子を有する少なくとも1つの更なる場合により置換された飽和もしくは不飽和のもしくは芳香族の場合によりO、SおよびNから選択される1つ以上のヘテロ原子によって中断された環に縮合されていてよく、または
A
9'がCR
12'である場合に、R
12'およびR
17'は、一緒になって、飽和もしくは不飽和の直鎖状もしくは分枝鎖状の場合によりO、SおよびNから選択されるヘテロ原子を含む橋かけ部を形成してよく、前記橋かけ部には、場合により、置換もしくは非置換の炭素原子および/またはヘテロ原子を含む5員ないし8員の環が縮合されており、それらは場合により芳香族単位、複素芳香族単位またはドナー作用もしくはアクセプター作用を有する基で置換されており(配位子Bの場合に、oは2である)、
q’は、0または1である]のカルベン配位子であるか、または
Lは、一般式(C)
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、記号はそれぞれ以下の通りに定義される:
D
1は、それぞれ独立して、CR
34'''またはNであり、
Wは、CもしくはNであり、
E
1は、それぞれ独立して、CR
35'''、N、NR
36'''またはOであり、
lは1または2であり、
R
34'''、R
35'''、またはR
36'''は、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換の分枝鎖状のC
1〜C
20−アルキル;置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、または
それぞれの場合に、2つのR
34'''、R
35'''、またはR
36'''基は、一緒になって、少なくとも1個のヘテロ原子を場合により含んでよい縮合環を形成し、または
R
34'''、R
35'''、R
36'''、またはR
37'''基は、ドナー作用またはアクセプター作用を有する基であり、
その際、点線は、前記D基の1つと前記E基の1つとの間の任意の橋かけ部を意味し、当該橋かけ部は、以下に定義されるもの:
アルキレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、アルキニレン、アルケニレン、NR
38'''、O、S、SiR
41'''R
42'''、および(CR
43'''R
44''')
vであってよく、ここで1つ以上の非隣接(CR
43'''R
44''')基は、NR
38'''、O、S、SiR
41'''R
42'''によって置き換えられていてよく、その際、
vは、2〜10であり、かつ
R
38'''、R
41'''、R
42'''、R
43'''、R
44'''は、それぞれH、アルキル、アリールまたはヘテロアリールである]の配位子である。
【0033】
Lは、好ましくは、式(B)または(C)の配位子、より好ましくはMがIrであれば式(B)の配位子である。
【0034】
Lは、好ましくは請求項10に定義される(X−1)、(X−2)、(X−3)、(X−4)、(X−5)、(X−6)、(X−7)、(X−8)、(X−9)、(X−10)、(X−11)、(X−12)、(X−13)、(X−14)、(X−15)、(X−16)、(X−17)、(X−18)、(X−19)、(X−20)、(X−21)、(X−22)、(X−23)、(X−24)、(X−25)、(X−26)または(X−27)の基、より好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)または(X−4)の基である。配位子(X−1)〜(X−27)の合成および前記配位子の金属錯体の製造のための使用は、例えば国際公開第2006121811号パンフレット、米国特許出願公開第20110057559号明細書、国際公開第2011106344号パンフレット、国際公開第2012048266号パンフレット、国際公開第2007095118号パンフレット、国際公開第2008156879号パンフレット、国際公開第2010068876号パンフレット、国際公開第2011157339号パンフレット、および国際公開第2010086089号パンフレットに記載されている。
【0035】
更に、原則的に、前記配位子Lは、また配位子
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
であってよく、前記配位子は、配位子
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
とは異なり、前記式中、Z
1およびZ
2はNであるか、またはZ
1およびZ
2はCHであり、R
*は、R’の意味を有し、R
54はR
4の意味を有し、R
54'はR
4'の意味を有し、R
55はR
5の意味を有し、R
56はR
6の意味を有し、かつR
57はR
7の意味を有し、それぞれの基Rは1つの金属−カルベン錯体内で同一である。前記実施形態においては、本発明は、式D
2MD’(Va)またはD
2MD’(Vb)の錯体に向けられる。式D
2MD’(Va)の錯体が好ましい。
【0036】
R
*、R
54、R
54'、R
55、R
56およびR
57については、それぞれR’、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7の場合と同じ好ましいものが当てはまる。
【0037】
前記金属−カルベン錯体は、好ましくは、式
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Rは、式
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、
R’は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にエチル、イソプロピルまたはイソブチル、より具体的にはHであり、かつ
M、m、o、L、R
1、R
2、R
3、R
3'、R
3''、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7は、前記定義の通りである]の金属−カルベン錯体である。
【0038】
式D
2MLおよびD
3Mの金属錯体は、式DML
2の金属錯体、例えば
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
の金属錯体よりも好ましい。それというのも、一般的に、発光寿命の低下は、式D
2MLおよびD
3Mの金属錯体の場合により顕著だからである。
【0039】
前記金属−カルベン錯体は、より好ましくは、式
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Rは、式
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、かつ
式(IIa)におけるR
6は、場合により−O−、−S−および−NR
65−から選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断されたC
1〜C
8−アルキル基であって、場合により、C
1〜C
8−アルキル、C
1〜C
8−アルコキシ、ハロゲン、好ましくはFおよびC
1〜C
8−ハロアルキル、例えばCF
3からなる群から選択される少なくとも1つの置換基を有する前記C
1〜C
8−アルキル基;場合により、C
1〜C
8−アルキル、C
1〜C
8−アルコキシ、ハロゲン、好ましくはF、C
1〜C
8−ハロアルキル、例えばCF
3からなる群から選択される少なくとも1つの置換基を有するC
3〜C
6−シクロアルキル基;−O−、−
S−および−NR
65−から選択される少なくとも1つのヘテロ原子によって中断されたヘテロ−C
3〜C
6−シクロアルキル基であって、場合により、C
1〜C
8−アルキル、C
1〜C
8−アルコキシ、ハロゲン、好ましくはF、C
1〜C
8−ハロアルキル、例えばCF
3から選択される少なくとも1つの置換基を有する前記ヘテロ−C
3〜C
6−シクロアルキル基;または式
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、
R
22およびR
23は、互いに独立して、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
24は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
25は、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
26は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
27は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
26およびR
27の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとし、
式(IIc)におけるR
6およびR
7は、一緒になって環
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
を形成し、
M、m、L、o、R
1、R
2、R
3、R
3'、R
3''、R
4、R
4'、R
5およびR
65は、前記定義の通りである]の金属−カルベン錯体である。
【0040】
好ましくは、R
6は、C
1〜C
5−アルキル基、またはC
3〜C
6−シクロアルキル基である。
【0041】
その製造に応じて、式
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
の金属カルベン錯体は、種々の異性体形:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
の混合物として存在しうる。式(IIa)は、理想化または単純化された表現様式であり、全ての異性体形を含むべきである。
【0042】
好ましい一実施形態においては、Rは、式
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1およびR
2は、互いに独立して、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
4−アルキル基、式
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ここで
R
10は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
11は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
12は、C
1〜C
5−アルキル基であり、かつ
R
12'は、C
1〜C
5−アルキル基である]の基である。
【0043】
もう一つの好ましい実施形態においては、Rは、式
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
2は、CF
3、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3'は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとする]の基である。
【0044】
もう一つの好ましい実施形態においては、Rは、式
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、かつ
R
3'は、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3''は、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
3'およびR
3''がHとは異なる場合に、R
3はHであるものとする]の基である。
【0045】
もう一つの好ましい実施形態においては、R
4'はHであり、R
4はHまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、かつR
5はHまたはC
1〜C
5−アルキル基である。
【0046】
もう一つの好ましい実施形態においては、R
4は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、R
5は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、R
4'は、式
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ここで
R
20は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
21は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
22は、C
1〜C
5−アルキル基であり、かつ
R
22'は、C
1〜C
5−アルキル基である。
【0047】
もう一つの好ましい実施形態においては、R
4はHであり、R
5はHであり、かつR
4'は式
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ここで
R
22およびR
22'は、前記定義の通りである。
【0048】
もう一つの好ましい実施形態においては、R
4はHであり、R
4'はHまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、かつR
5はC
1〜C
5−アルキル基である。
【0049】
もう一つの好ましい実施形態においては、R
4およびR
4'はHであり、かつR
5は、式
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
20は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
21は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
22は、C
1〜C
5−アルキル基であり、かつ
R
22'は、C1〜C5−アルキル基である]の基である。
【0050】
R
6およびR
7は、好ましくは、互いに独立して、水素、C
1〜C
8−アルキル基、特にエチル、イソプロピル、イソブチルまたはt−ブチル;C
3〜C
6−シクロアルキル基、特にシクロペンチルまたはシクロヘキシルであるか、またはR
6およびR
7は、一緒になって環
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
を形成するが、但し、R
6およびR
7の一方がC
3〜C
6−シクロアルキル基である場合に、もう一方はHであるものとする。
【0051】
Lは、好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)、(X−4)、(X−5)、(X−6)、(X−7)、(X−8)、(X−9)、(X−10)、(X−11)、(X−12)、(X−13)、(X−14)、(X−15)、(X−16)、(X−17)、(X−18)、(X−19)、(X−20)、(X−21)、(X−22)、(X−23)、(X−24)、(X−25)、(X−26)または(X−27)の基、より好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)または(X−4)の基である。MがIrであるとともに、Lが基(X−5)〜(X−27)である場合に、oは、好ましくは2であり、かつmは、好ましくは1である。
【0052】
好ましい一実施形態においては、本発明は、式
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1およびR
2は、互いに独立して、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピル、イソブチルおよびネオペンチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
4−アルキル基、特にメチル、イソプロピル、式
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ここで、
R
10は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、
R
11は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチルまたはイソプロピルであり、
R
12は、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチルまたはイソプロピルであり、かつ
R
12'は、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチルまたはイソプロピルである]、式
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
2は、CF
3、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3'は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとする]、または式
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3'は、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3''はH、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、
R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとし、かつ更に
R
3''およびR
3の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとし、
oは1または2であり、mは1または2であり、m+oの合計は3であり、
Lは、前記定義の式(X−1)、(X−2)、(X−3)、(X−4)、(X−5)、(X−6)、(X−7)、(X−8)、(X−9)、(X−10)、(X−11)、(X−12)、(X−13)、(X−14)、(X−15)、(X−16)、(X−17)、(X−18)、(X−19)、(X−20)、(X−21)、(X−22)、(X−23)、(X−24)、(X−25)、(X−26)または(X−27)の基、より好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)または(X−4)の基であり、
R
4およびR
5は、互いに独立して、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル、t−ブチルまたはs−ブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
6およびR
7は、互いに独立して、水素、C
1〜C
8−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基であるか、または
R
6およびR
7は、一緒になって環
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
を形成するが、但し、R
6およびR
7の一方がC
3〜C
6−シクロアルキル基である場合に、もう一方はHであるものとする]の金属−カルベンに向けられる。
【0053】
MがIrであるとともに、Lが基(X−5)〜(X−27)である場合に、oは、好ましくは2であり、かつmは、好ましくは1である。MがIrであるとともに、Lが基(X−1)〜(X−4)である場合に、oは、好ましくは1であり、かつmは、好ましくは2である。
【0054】
前記実施形態においては、式
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
の金属−カルベン錯体が好ましく、前記式中、Lは、群(X−1)〜(X−4)であり、かつ他の置換基は、前記定義の通りである。
【0055】
もう一つの好ましい実施形態においては、本発明は、式
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1およびR
2は、互いに独立して、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
4−アルキル基、特にメチル、イソプロピル、式
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
の基であり、ここで、
R
10は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチルまたはイソプロピルであり、
R
11は、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチルまたはイソプロピルであり、
R
12は、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチルまたはイソプロピルであり、
R
12'は、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチルまたはイソプロピルである]、式
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
2は、CF
3、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3'は、H、C
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとする]、または式
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基であり、かつ
R
3'は、H、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3''はH、特にC
1〜C
5−アルキル基、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、
R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとし、かつ更に
R
3''およびR
3の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとし、かつ
R
4およびR
5は、互いに独立して、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル、t−ブチルまたはs−ブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
6およびR
7は、互いに独立して、水素、C
1〜C
8−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基であるか、または
R
6およびR
7は、一緒になって環
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
を形成するが、但し、R
6およびR
7の一方がC
3〜C
6−シクロアルキル基である場合に、もう一方はHである]の金属−カルベン錯体に向けられる。
【0056】
式(IIIa)、(IIIb)、(IIId)および(IIIe)の化合物は、式(IIIc)および(IIIf)の化合物よりも好ましい。式(IIIa’)および(III
b’)の化合物は、式(IIIc’)の化合物よりも好ましい。
【0057】
特に好ましい一実施形態においては、本発明は、式
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
、特に
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1およびR
2は、互いに独立して、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピル、イソブチルおよびネオペンチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、HまたはC
1〜C
4−アルキル基である]、式
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
、特に
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
2は、CF
3、特にC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3'は、H、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとする]、または、式
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
、特に
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチルであり、
R
3'は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチルであり、かつ
R
3''は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチルであるが、但し、R
3'およびR
3''がHとは異なる場合に、R
3はHであるものとし、
Lは、好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)、(X−4)、(X−5)、(X−6)、(X−7)、(X−8)、(X−9)、(X−10)、(X−11)、(X−12)、(X−13)、(X−14)、(X−15)、(X−16)、(X−17)、(X−18)、(X−19)、(X−20)、(X−21)、(X−22)、(X−23)、(X−24)、(X−25)、(X−26)または(X−27)の基、特に(X−1)、(X−2)、(X−3)または(X−4)の基、より具体的には(X−4)の基であり、かつ
R
4およびR
5は、互いに独立して、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルであり、かつ
R
6およびR
7は、互いに独立して、水素、C
1〜C
8−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基であるか、または
R
6およびR
7は、一緒になって環
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
を形成するが、但し、R
6およびR
7の一方がC
1〜C
8−アルキル基またはC
3〜C
6−シクロアルキル基である場合に、もう一方はHである]の金属−カルベン錯体に向けられる。
【0058】
もう一つの特に好ましい実施形態においては、本発明は、式
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
、特に
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1およびR
2は、互いに独立して、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピル、イソブチルおよびネオペンチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、HまたはC
1〜C
4−アルキル基である]、式
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
、特に
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
2は、CF
3、特にC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3'は、H、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとする]、または式
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
、特に
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
3は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチルであり、
R
3'は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチルであり、かつ
R
3''は、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチルであるが、但し、R
3'およびR
3''がHとは異なる場合に、R
3はHであるものとし、
R
4およびR
5は、互いに独立して、HまたはC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルであり、かつ
R
6およびR
7は、互いに独立して、水素、C
1〜C
8−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基であるか、または
R
6およびR
7は、一緒になって環
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
を形成するが、但し、R
6およびR
7の一方がC
1〜C
8−アルキルまたはC
3〜C
6−シクロアルキル基である場合に、もう一方はHであり、R
4およびR
5は、好ましくはHである]の金属−カルベン錯体に向けられる。
【0059】
式(IIId−1)および(IIIe−1)の金属−カルベン錯体は、それぞれ式
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
の金属−カルベン錯体よりも好ましい。R
6は、式(IIId−2)および(IIIe−2)の金属−カルベン錯体において、C
1〜C
8−アルキル基またはC
3〜C
6−シクロアルキル基、特にC
1〜C
8−アルキル基である。R
1、R
2、R
3、R
3'、R
4およびR
5は、前記定義の通りである。
【0060】
例えば、式
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
の金属−カルベン錯体は、種々の異性体形:
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
の混合物として存在しうる。
【0061】
式(IIId−2)は、理想化または単純化された表現様式であり、全ての異性体形を含むべきである。R
4およびR
5は、好ましくはHである。
【0062】
金属−カルベン錯体の例は、以下に示されるものである:
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0063】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0064】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0065】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0066】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0067】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0068】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0069】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0071】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0072】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0073】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0074】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0075】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0076】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0077】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0078】
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0079】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0080】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0081】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0082】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0084】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0085】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0086】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0087】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0088】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0089】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0090】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
【0091】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0092】
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0093】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0094】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0095】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0096】
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0097】
【表28】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
【表29】
[この文献は図面を表示できません]
【0099】
【表30】
[この文献は図面を表示できません]
【0100】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
【表32】
[この文献は図面を表示できません]
【0103】
【表33】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
【表34】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
【表36】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
【表37】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0110】
【表38】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0112】
【表40】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
【表41】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
【表42】
[この文献は図面を表示できません]
【0116】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0118】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
【表47】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
【表48】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
【表49】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
前記金属−カルベン錯体A−1〜A−84、A’−1〜A’−70、B−1〜B−84、B’−1〜B’−70、C−1〜C−163、C’−1〜C’−143、D−1〜D−163、D’−1〜D’−143、E−1〜E−93、E’−1〜E’−78、F−1〜F−93、F’−1〜F’−78、G−1〜G−100、H−1〜H−100のなかでも、金属−カルベン錯体A−1〜A−70、A’−1〜A’−70、B−1〜B−70、B’−1〜B’−70、C−1〜C−110、C−125〜C−154、C−161〜C−163、C’−1〜C’−116、C’−141〜C’−143、D−1〜D−110、D−125〜D−154、D−161〜D−163、D’−1〜D’−116、D’−1
41〜D’−143が好ましい。これらの金属−カルベン錯体のなかでも、R
4およびR
5がHである金属−カルベン錯体がより好ましい。
【0126】
金属−カルベン錯体A−1〜A−70、A’−1〜A’−70、C−1〜C−110、C−125〜C−154、C−161〜C−163、C’−1〜C’−116、C’−141〜C’−143はより好ましい。金属−カルベン錯体A−1〜A−70、C−1〜C−110、C−125〜C−154、C−161〜C−163はより好ましい。これらの金属−カルベン錯体のなかでも、R
4およびR
5がHである金属−カルベン錯体がより好ましい。
【0127】
金属−カルベン錯体A−2、A−3、A−4、A−6、A−14、C−126、C−127およびC−128は最も好ましい。
【0128】
もう一つの好ましい実施形態においては、本発明は、式(IIa)、(IIb)または(IIc)で示され、その式中、Lは、配位子
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
であり、前記式中、Z
1およびZ
2はNであるか、またはZ
1およびZ
2はCHであり、R
*は、R’の意味を有し、R
54はR
4の意味を有し、R
54'はR
4'の意味を有し、R
55はR
5の意味を有し、R
56はR
6の意味を有し、かつR
57はR
7の意味を有し、それぞれの基Rは1つの金属−カルベン錯体内で同一であり、かつ例えば式
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
の基である金属錯体に向けられる。前記実施形態においては、前記金属−カルベン錯体は、好ましくは式(IIa)、(IIb)または(IIc)の金属−カルベン錯体、より好ましくは式(IIIa)、(IIIb)または(IIIc)の金属−カルベン錯体、最も好ましくは式(IIIa’)、(IIIb’)または(IIIc’)の金属−カルベン錯体である。
【0129】
R
*、R
54、R
54'、R
55、R
56およびR
57については、それぞれR’、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7の場合と同じ好ましいものが当てはまる。
【0130】
好ましくは、Z
1はCHであり、Z
2はCHであり、R
*およびR’はHであり、R
54はR
4と同一であり、R
54'は、R
4'と同一であり、R
55は、R
5と同一であり、R
56は、R
6と同一であり、かつR
57は、R
7と同一である。
【0131】
前記実施形態においては、金属−カルベン錯体は、好ましくは式
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1およびR
2は、互いに独立して、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピル、イソブチルおよびネオペンチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、HまたはC
1〜C
4−アルキル基である]、または式
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
2は、CF
3、特にC
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であり、かつ
R
3'は、H、C
1〜C
5−アルキル基、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル基であるが、但し、R
3およびR
3'の一方がシクロペンチルまたはシクロヘキシル基である場合に、もう一方はHであるものとし、
R
6およびR
7は、互いに独立して、水素、C
1〜C
8−アルキル基、C
3〜C
6−シクロアルキル基であるか、または
R
6およびR
7は、一緒になって環
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
を形成するが、但し、R
6およびR
7の一方がC
1〜C
8−アルキル基またはC
3〜C
6−シクロアルキル基である場合に、もう一方はHであり、
R
6およびR
7は、好ましくはHであり、
R
4およびR
5は、好ましくはHである]の金属−カルベン錯体である。
【0132】
金属−カルベン錯体の例は、以下に示されるものである:
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0133】
【表50】
[この文献は図面を表示できません]
【0134】
【表51】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0136】
【表52】
[この文献は図面を表示できません]
【0137】
【表53】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
【表54】
[この文献は図面を表示できません]
【0139】
【表55】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
【表56】
[この文献は図面を表示できません]
【0141】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
【表57】
[この文献は図面を表示できません]
【0143】
【表58】
[この文献は図面を表示できません]
【0144】
【表59】
[この文献は図面を表示できません]
【0145】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0146】
【表60】
[この文献は図面を表示できません]
【0147】
【表61】
[この文献は図面を表示できません]
【0148】
【表62】
[この文献は図面を表示できません]
【0149】
【表63】
[この文献は図面を表示できません]
【0150】
前記金属−カルベン錯体I−1〜I−70、J−1〜J−140、K−1〜K−78およびL−1〜L−100のなかでも、金属−カルベン錯体I−1〜I−114およびJ−1〜J−116が好ましい。これらの金属−カルベン錯体のなかでも、R
4およびR
5がHである金属−カルベン錯体がより好ましい。
【0151】
金属−カルベン錯体I−1〜I−14およびJ−1〜J−116はより好ましい。これらの金属−カルベン錯体のなかでも、R
4およびR
5がHである金属−カルベン錯体がより好ましい。
【0152】
R
3およびR
3'、またはR
1およびR
3'が、一緒になって、式
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
の基を形成する場合に、以下の好ましいものが当てはまる:
R
3およびR
3'は、一緒になって式
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
の基を形成する;
R
3およびR
3'は、一緒になって式
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
の基を形成する;
R
1およびR
3'は、一緒になって式
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
の基を形成する;
R
1およびR
3'は、一緒になって式
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
の基を形成する。
【0153】
好ましい一実施形態においては、本発明は、式
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
の金属錯体に向けられる。
【0154】
oは、0、1または2であり、かつmは、1、2または3であり、m+oの合計は3である。
【0155】
Xは、OまたはS、好ましくはOである。
【0156】
R
1は、H、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル;好ましくはC
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
【0157】
R
2は、H、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル;好ましくはC
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。好ましい一実施形態においては、基R
1およびR
2の一方は、C
1〜C
5−アルキルであり、もう一方の基はHである。より好ましい一実施形態においては、R
1およびR
2はC
1〜C
5−アルキルである。
【0158】
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル、好ましくはH、メチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル、より好ましくはHである。
【0159】
R
4およびR
5は、H、C
1〜C
5−アルキル、特にメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル、好ましくはHである。
【0160】
Lは、好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)、(X−4)、(X−5)、(X−6)、(X−7)、(X−8)、(X−9)、(X−10)、(X−11)、(X−12)、(X−13)、(X−14)、(X−15)、(X−16)、(X−17)、(X−18)、(X−19)、(X−20)、(X−21)、(X−22)、(X−23)、(X−24)、(X−25)、(X−26)または(X−27)の基、より好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)または(X−4)の基である。
【0161】
前記実施形態においては、式
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
の金属錯体がより好ましく、前記式中、X、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5およびLは前記定義の通りである。
【0163】
前記実施形態においては、式(IVa’)、(IVb’)、(IVc’)、(IVd’)、(IVe’)、(IVf’)、(IVg’)、および(IVh’)の金属錯体が更により好ましく、前記式中、置換基は、以下の意味を有する:
XはOである。
R
1は、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル;好ましくはC
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
R
2は、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル;好ましくはC
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル、好ましくはH、メチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル、より好ましくはHである。
R
4およびR
5は、H、C
1〜C
5−アルキル、特にメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル、好ましくはHである。
Lは、好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)、(X−4)、(X−5)、(X−6)、(X−7)、(X−8)、(X−9)、(X−10)、(X−11)、(X−12)、(X−13)、(X−14)、(X−15)、(X−16)、(X−17)、(X
−18)、(X−19)、(X−20)、(X−21)、(X−22)、(X−23)、(X−24)、(X−25)、(X−26)または(X−27)の基、より好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)または(X−4)の基である。
【0164】
前記実施形態においては、式(IVa’)、(IVb’)、(IVc’)、(IVd’)、(IVe’)、(IVf’)、(IVg’)、および(IVh’)の金属錯体が最も好ましく、前記式中、置換基は、以下の意味を有する:
XはOである。
R
1は、C
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
R
2は、C
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル、より好ましくはHである。
R
4およびR
5はHである。
Lは、(X−1)、(X−2)、(X−3)、(X−4)、(X−5)、(X−6)、(X−7)、(X−8)、(X−9)、(X−10)、(X−11)、(X−12)、(X−13)、(X−14)、(X−15)、(X−16)、(X−17)、(X−18)、(X−19)、(X−20)、(X−21)、(X−22)、(X−23)、(X−24)、(X−25)、(X−26)または(X−27)の基、より好ましくは(X−1)、(X−2)、(X−3)または(X−4)の基である。
【0165】
式(IVe’)、(IVf’)、(IVg’)および(IVh’)の金属錯体の例は、以下に示されるものである。
【0166】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0167】
【表64】
[この文献は図面を表示できません]
【0168】
【表65】
[この文献は図面を表示できません]
【0169】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0170】
【表66】
[この文献は図面を表示できません]
【0171】
【表67】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
【表68】
[この文献は図面を表示できません]
【0174】
【表69】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
【表70】
[この文献は図面を表示できません]
【0177】
【表71】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
前記金属−カルベン錯体M−1〜M−40、N−1〜N−40、O−1〜O−40およびP−1〜P−40のなかでも、金属−カルベン錯体M−1〜M−8、N−1〜N−8、O−1〜O−8およびP−1〜P−8が好ましい。
【0179】
原則的に、Lは、また配位子
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
であってよく、前記配位子は、配位子
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
とは異なり、前記式中、Z
1およびZ
2はNであるか、またはZ
1およびZ
2はCHであり、R
*は、R’の意味を有し、R
54はR
4の意味を有し、R
54'はR
4'の意味を有し、R
55はR
5の意味を有し、R
56はR
6の意味を有し、かつR
57はR
7の意味を有し、それぞれの基Rは1つの金属−カルベン錯体内で同一である。
【0180】
前記実施形態においては、本発明は、式D
2MD’(Va)またはD
2MD’(Vb)の錯体に向けられる。式D
2MD’(Va)の錯体が好ましい。
【0181】
R
*、R
54、R
54'、R
55、R
56およびR
57については、それぞれR’、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7の場合と同じ好ましいものが当てはまる。
【0182】
好ましくは、Z
1はCHであり、Z
2はCHであり、R
*およびR’はHであり、R
54はR
4と同一であり、R
54'は、R
4'と同一であり、R
55は、R
5と同一であり、R
56は、R
6と同一であり、かつR
57は、R
7と同一である。
【0183】
式
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
の金属錯体がより好ましく、前記式中、X、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5およびLは前記定義の通りである。
【0185】
前記実施形態においては、式(Va−1)、(Va−2)、(Va−3)および(Va−4)の金属錯体が更により好ましく、前記式中、置換基は、以下の意味を有する:
XはOである。
R
1は、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル;好ましくはC
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
R
2は、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル;好ましくはC
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル、好ましくはH、メチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル、より好ましくはHである。
R
4およびR
5は、H、C
1〜C
5−アルキル、特にメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル;シクロペンチルまたはシクロヘキシル、好ましくはHである。
【0186】
前記実施形態においては、式(Va−1)、(Va−2)、(Va−3)および(Va−4)の金属錯体が最も好ましく、前記式中、置換基は、以下の意味を有する:
XはOである。
R
1は、C
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルである。
R
2は、C
1〜C
5−アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはイソ
ブチルである。
R
3は、H、C
1〜C
5−アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル、より好ましくはHである。
4およびR
5はHである。
【0187】
式(Va−1)、(Va−2)、(Va−3)および(Va−4)の金属錯体の例は、以下に示されるものである。
【0188】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0189】
【表72】
[この文献は図面を表示できません]
【0190】
【表73】
[この文献は図面を表示できません]
【0191】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0192】
【表74】
[この文献は図面を表示できません]
【0193】
【表75】
[この文献は図面を表示できません]
【0194】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0195】
【表76】
[この文献は図面を表示できません]
【0196】
【表77】
[この文献は図面を表示できません]
【0197】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
【表78】
[この文献は図面を表示できません]
【0199】
【表79】
[この文献は図面を表示できません]
【0200】
前記金属−カルベン錯体Q−1〜Q−40、R−1〜R−40、S−1〜S−40およびT−1〜T−40のなかでも、金属−カルベン錯体Q−1〜Q−8、R−1〜R−8、S−1〜S−8およびT−1〜T−8が好ましい。
【0201】
現時点で最も好ましい金属−カルベン錯体は、金属−カルベン錯体A−1〜A−14、C−1〜C−22、C−125〜C−130、C−161〜C−163、I−1〜I−14、J−1〜J−22およびJ−111〜J−116である。これらの金属−カルベン錯体のなかでも、金属−カルベン錯体A−2、A−3、A−4、A−6、A−14、C−126、C−127およびC−128は更により好ましい。
【0202】
上述のアルキル基およびアリール基において、1つ以上の水素原子は、重水素原子によって置換されていてよい。
【0203】
式
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、MはPtであり、かつmは2であるか、またはMはIrであり、かつmは3であ
り、Rは、式
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
の基である]の金属−カルベン錯体の製造方法は、式
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、式
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物との反応を含みうる。前記式中、
X
1は、Cl、BrまたはI、特にBrであり、
Yは、−B(OH)
2、−B(OY
1)
2、
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
(ここでY
1は、それぞれ独立して、C
1〜C
10−アルキル基であり、かつY
2は、それぞれ独立して、C
2〜C
10−アルキレン基、例えば−CY
3Y
4−CY
5Y
6−または−CY
7Y
8−CY
9Y
10−CY
11Y
12−であり、その際、Y
3、Y
4、Y
5、Y
6、Y
7、Y
8、Y
9、Y
10、Y
11およびY
12は、互いに独立して、水素またはC
1〜C
10−アルキル基、特に−C(CH
3)
2C(CH
3)
2−、−CH
2C(CH
3)
2CH
2−または−C(CH
3)
2CH
2C(CH
3)
2−であり、かつY
13およびY
14は、互いに独立して、水素またはC
1〜C
10−アルキル基である)、
−SnR
307R
308R
309(ここでR
307、R
308およびR
309は、同一もしくは異なり、HまたはC
1〜C
6−アルキルであり、その際、2つの基は場合により共通の環を形成し、これらの基は場合により分枝鎖状もしくは非分枝鎖状である)、
ZnR
310R
311(ここでR
310はハロゲンであり、かつR
311はC
1〜C
10−アルキル基、C
6〜C
12−アリール基もしくはC
1〜C
10−アルケニル基である)、または
SiR
312R
313R
314(ここでR
312、R
313およびR
314は、同一もしくは異なり、ハロゲンまたはC
1〜C
6−アルキルである)であり、かつ
R、R’、R
1、R
2、R
3、R
3'、R
3''、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7は、前記定義の通りである。
【0204】
前記方法は、式
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
の金属−カルベン錯体を、それぞれ
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
から出発して製造するためにも適している。
【0205】
式(X)の化合物へのアリール置換基の導入に好ましい反応は、一般に、金属触媒による反応であり、より具体的には、鈴木カップリング反応、ウールマンカップリング反応、根岸カップリング反応、ヘックカップリング反応、スティルカップリング反応および熊田カップリング反応(J.Hassanら,Chemical Reviews 102(2002)5;L.Ackermann:「最近のアリール化法(Modern Arylation Methods)」(L. Ackermann編),Wiley−VCH,Weinheim,2009)。
【0206】
有利には、式(I)の金属−カルベン錯体は、以下のカップリング反応の1つによって合成することができる:
i)式(XII)で示され、式中、YはZnR
310R
311であり、R
310はハロゲンであり、R
311はC
1〜C
10−アルキル基、C
6〜C
12−アリール基またはC
1〜C
10−アルケニル基である化合物を使用する根岸カップリング反応。例えばB.Vilasら,Chem.Soc.Rev.,38(2009)1598−1607が参照される。
【0207】
ii)式(XII)で示され、式中、Yは、−SnR
307R
308R
309であり、ここでR
307、R
308およびR
309は、同一もしくは異なり、HまたはC
1〜C
6−アルキルであり、その際、2つの基は場合により共通の環を形成し、これらの基は、場合により分枝鎖状もしくは非分枝鎖状である化合物を使用するスティルカップリング反応。例えばJ.K.Stille,Angew.Chem.98(1986)504−519;P.Espinetら,Angew.Chem.Int.Ed.,43(2004)4704−4734が参照される。
【0208】
iii)式(XII)で示され、式中、Yは、SiR
312R
313R
314であり、ここでR
312、R
313およびR
314は同一または異なり、ハロゲンまたはC
1〜C
6−アルキルである化合物を使用する檜山カップリング。例えば、T.Hiyamaら,Pure Appl.
Chem.66(1994)1471−1478およびT.Hiyamaら,Synlett(1991)845−853が参照される。
【0209】
iv)式
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Yは、−B(OH)
2、−B(OY
1)
2、
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここでY
1はそれぞれ独立してC
1〜C
10−アルキル基であり、Y
2はそれぞれ独立してC
2〜C
10−アルキレン基、例えば−CY
3Y
4−CY
5Y
6−もしくは−CY
7Y
8−CY
9Y
10−CY
11Y
12−であり、その際、Y
3、Y
4、Y
5、Y
6、Y
7、Y
8、Y
9、Y
10、Y
11およびY
12は、それぞれ独立して、水素またはC
1〜C
10−アルキル基であり、特に−C(CH
3)
2C(CH
3)
2−、−CH
2C(CH
3)
2CH
2−もしくは−C(CH
3)
2CH
2C(CH
3)
2であり、かつY
13およびY
14は、互いに独立して、水素またはC
1〜C
10−アルキルである]を使用する鈴木カップリング反応。より好ましくは、鈴木カップリング反応および根岸カップリング反応が使用される。例えばA.Suzukiら,Chemical Reviews 95(1995)2457−2483,「最近のアレーン化学における鈴木(Suzuki in Modern Arene Chemistry)」(D.Astruc編),Wiley−VCH,Weinheim,2002,第53頁〜第106頁が参照される。より好ましくは、鈴木カップリング反応および根岸カップリング反応が使用される。鈴木型の反応が最も好ましい。
【0210】
好ましくは、化合物(X)と化合物(XII)の鈴木反応は、
a)パラジウム触媒および有機ホスフィンもしくはホスホニウム化合物を含む触媒/配位子系、
b)塩基、
c)溶剤または溶剤の混合物
の存在下で行われる。
【0211】
有機溶剤は、通常は、芳香族炭化水素、直鎖状、分枝鎖状もしくは環状のエーテル、または通常の極性有機溶剤、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフランもしくはジオキサン、またはそれらの混合物である。所望であれば、水を該有機反応媒体に添加してよく、その場合に、使用される有機溶剤に応じて、反応は単相または二相混合物で行うことができる。
【0212】
通常は、溶剤の量は、ボロン酸誘導体1モル当たり1L〜10Lの範囲で選択される。
【0213】
また好ましくは、前記反応は、窒素またはアルゴンなどの不活性雰囲気下で行われる。
【0214】
更に、前記反応は、水性塩基、例えばアルカリ金属の水酸化物、金属のリン酸塩または炭酸塩、NaOH、KOH、K
3PO
4、Na
2CO
3、K
2CO
3またはCs
2CO
3の存在下で行うことが好ましい。
【0215】
例えばテトラアルキルアンモニウム水酸化物などの有機塩基および例えばTBABなどの相転移触媒は、ホウ素の活性を促進しうる(例えばLeadbeater&Marco;Angew.Chem.Int.Ed.Eng.42(2003)1407およびそこに示される参考資料を参照)。
【0216】
通常は、前記塩基の、ボロン酸もしくはボロン酸エステル誘導体に対するモル比は、0.5:1〜50:1の範囲で、殊に1:1〜5:1の範囲で選択される。
【0217】
一般に、反応温度は、40〜180℃の範囲で、好ましくは還流条件下で選択される。
【0218】
一般に、反応時間は、0.5時間〜80時間、好ましくは2時間〜60時間の範囲で選択される。
【0219】
好ましい一実施形態においては、カップリング反応または重縮合反応のための通常の触媒、好ましくは国際公開第2007/101820号パンフレットに記載されるPdベースの触媒が使用される。前記パラジウム化合物は、閉じるべき結合の数に対して、1:10000〜1:50の、好ましくは1:5000〜1:200の比率で添加される。例えば、パラジウム(II)塩、例えばPdOAc
2またはPd
2dba
3の使用と、
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される配位子の添加が好ましい。
【0220】
前記配位子は、Pdに対して、1:1〜1:10の比率で添加される。また好ましくは、前記触媒は溶液または懸濁液として添加される。好ましくは、前記のような好適な有機溶剤、好ましくはベンゼン、トルエン、キシレン、THF、ジオキサン、より好ましくはトルエンまたはそれらの混合物が使用される。通常は、溶剤の量は、ボロン酸誘導体1モル当たり1〜10Lの範囲で選択される。
【0221】
反応条件の他の変形形態は、T.I.WallowおよびB.M.NovakによりJ.Org.Chem.59(1994)5034−5037において、そしてM.Remmers,M.Schuize,G.WegnerによってMacromol.Rapid Commun.17(1996)239−252において、そしてG.A.MolanderおよびB.Canturk,Angew.Chem.,121(2009) 9
404−9425において示されている。以下の反応系:
i)アリールボロン酸、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、SPhos(ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル)、リン酸三カリウム(溶剤 トルエン/水混合物);
ii)アリールボロン酸、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(Pd[P(tBu)
3]
2)、水酸化ナトリウム(溶剤 トルエン/ジオキサン/水混合物);および
iii)アリールボロン酸、酢酸パラジウム(Pd(OAc)
2)、SPhos(ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル)、リン酸三カリウム(o−キシレン混合物)
が好ましい。
【0222】
式(X)の化合物は、式
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R’、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7は前記定義の通りである]の化合物と、ハロゲン化剤との反応によって得ることができる。ハロゲン化は、当業者に公知の方法によって実施できる。
【0223】
本発明によるハロゲン化剤は、ハロゲンX
2もしくは内部ハロゲンX−Xと塩基とを1:1〜1:100の比率で、場合によりルイス酸と1:0.1〜1:0.0001の比率(ハロゲン対ルイス酸)であり、例えば、塩素、臭素もしくはヨウ素、または塩素フッ化物、臭素フッ化物、ヨウ素フッ化物、臭素塩化物、ヨウ素塩化物もしくはヨウ素臭化物と組み合わせての有機塩基、例えばアミン、例えばトリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリンおよびピリジン、またはカルボン酸の塩、例えば酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムまたは無機塩基、例えばナトリウムもしくはカリウムのリン酸塩もしくはリン酸水素塩、カリウムもしくはナトリウムの炭酸水素塩、カリウムもしくはナトリウムの炭酸塩、あるいは有機臭素錯体、例えば過臭化ピリジニウムと場合により組み合わせての、ルイス酸、例えば三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素エーテレート、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三ヨウ化ホウ素、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三ヨウ化アルミニウム、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、塩化亜鉛(II)、臭化亜鉛(II)、塩化スズ(IV)、臭化スズ(IV)、五塩化リン、五塩化ヒ素および五塩化アンチモンが使用される。
【0224】
本発明による更なるハロゲン化剤は、有機N−X化合物、例えば1−(クロロメチル)
−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)、またはN−ハロカルボキサミド、例えばN−クロロ−、N−ブロモ−およびN−ヨードアセトアミド、N−クロロ−、N−ブロモ−およびN−ヨードプロピオンアミド、N−クロロ−、N−ブロモ−およびN−ヨードベンザミド、またはN−ハロカルボキシイミド、例えばN−クロロ−、N−ブロモ−およびN−ヨードスクシンイミド、N−クロロ−、N−ブロモ−およびN−ヨードフタルイミド、またはN,N−ジハロヒダントイン、例えば1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントインまたはN−ジハロスルホンアミド、例えばベンゼンスルホ−N−ジブロモアミドまたはN−ハロスルホンアミド塩、例えばクロラミンBもしくはTである。これらのハロゲン化剤の場合に、前記列記したルイス酸の追加の使用は、例えば同様に有利なことがある。
【0225】
好ましいハロゲン化剤は、N−ハロカルボキサミド、例えばN−クロロ−、N−ブロモ−およびN−ヨードスクシンイミド、N−クロロ−、N−ブロモ−およびN−ヨードフタルイミド、またはN,N−ジハロヒダントイン、例えば1,3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントインおよび1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントインである。
【0226】
本発明による方法においては、活性ハロゲンの含量に基づくハロゲン化剤の、化合物(XI)に対する化学量論比、または前記ハロゲン化剤の過剰量が使用され、選択的に化合物(X)へと導くことができる。好ましくは、活性ハロゲンの含量に基づくハロゲン化剤の、化合物(XI)に対する2:1の比率までの化学量論比が使用される。より好ましくは、化学量論比が使用される。
【0227】
本発明による反応媒体は、プロトン性または非プロトン性の、ハロゲン不含のまたはハロゲン化された溶剤、例えばアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、多価アルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ニトリル、例えばアセトニトリル、プロピオニトリルまたはベンゾニトリル、エーテル、例えばジエチルエーテル THFまたはジオキサン、芳香族炭化水素、例えばベンゾニトリル、ニトロベンゼンまたはクロロベンゼン、N,N−ジアルキルアミド、例えばジメチルホルムアミド、メチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドン、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、スルホン、例えばジメチルスルホンまたはスルホラン、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、トリクロロメタン、1,1−ジクロロエタン、位置にジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンである。芳香族溶剤または塩素化溶剤が好ましい。
【0228】
本発明によれば、式(XI)の化合物の濃度は、0.0005モル/l〜2モル/lの範囲、より好ましくは0.002モル/l〜0.1モル/lの範囲である。
【0229】
本発明によれば、式(XI)の化合物は、前記反応媒体中に溶解または懸濁されてよい。
【0230】
本発明によれば、前記反応は、−78℃〜150℃の温度範囲で、好ましくは0℃〜80℃で、より好ましくは0℃〜40℃で実施される。
【0231】
本発明によれば、前記反応は、1時間〜100時間の範囲内で、好ましくは3時間〜60時間の範囲内で行われる。
【0232】
ジアザベンゾイミダゾールカルベン配位子のシクロメタル化しているN−アリール基の3位での臭素化は、例えば式(X)の化合物とN−ブロモスクシンイミドとのジクロロメ
タン中での反応によって達成することができる。
【0233】
ジアザベンゾイミダゾールカルベン配位子のシクロメタル化しているN−アリール基の3位でのヨウ素化は、例えば式(X)の化合物とN−ヨードスクシンイミドとのジクロロメタン中での反応によって達成することができる。
【0234】
出発材料(XI)として適したカルベン錯体は、例えば以下の文献:国際公開第2011/073149号パンフレット、米国特許出願公開第2012/0305894号明細書、国際公開第2012/121936号パンフレットおよび国際公開第2012/170461号パンフレットに特定されている。
【0235】
本発明は、また、1、2または3個の、好ましくはIrの場合には3個の、そして好ましくはPtの場合には1個の式
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
の二座の配位子を含む本発明による金属−カルベン錯体を、IrまたはPtを含む適切な化合物と、適切な配位子または配位子前駆体とを接触させることによって製造する方法に関する。
【0236】
本発明による方法の一実施形態においては、イリジウムまたは白金、好ましくはイリジウムおよび適切なカルベン配位子を、遊離カルベンとして脱プロトン化された形で、または保護されたカルベンの形で含む適切な化合物が、例えば銀−カルベン錯体としての化合物が接触される。
【0237】
従って、本発明は、一実施形態においては、本発明による方法であって、使用される配位子前駆体が相応のAg−カルベン錯体である前記方法に関する。
【0238】
本発明による方法の更なる好ましい一実施形態においては、使用される配位子前駆体は、適切なIrまたはPt含有化合物と反応される有機化合物である。前記カルベンは、カルベン配位子の前駆体から放出されるが、それは、揮発性物質、例えば低級アルコール、例えばメタノールまたはエタノールを、例えば高められた温度で、および/または低減された圧力下で、および/または放出されたアルコール分子を結合するモレキュラーシーブを使用して除去することによって行われる。相応の方法は、当業者に公知である。
【0239】
本発明は、また、本発明による方法であって、使用される配位子前駆体が、一般式
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R、R’、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7は、前記定義の通りであり、
R’’は、SiR
13R
14R
15、アリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルであり、ここで
R
13、R
14、およびR
15は、それぞれ独立して、アリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルである]の化合物である前記方法に関する。
【0240】
特に好ましい一実施形態においては、R’’は、アルキル、特にC
1〜C
20−アルキル、好ましくはC
1〜C
10−アルキル、より好ましくはC
1〜C
8−アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、例えばn−プロピル、イソプロピル、ブチル、例えばn−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチルである。
【0241】
一般式(XX)の化合物におけるR’’は、最も好ましくはメチルまたはエチルである。
【0242】
一般式(XX)の化合物は、一般に当業者に公知の方法によって得ることができる。一般式(XX)の化合物は、例えば、一般式(XXIa)
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、または式
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、XはClまたはBF
4である]の相応のClまたはBF
4塩を、一般式
HC(OR’’)
3 (XXII)
の化合物と反応させるか、または一般式(XXIa)の化合物を第一ステップにおいてフィルスマイヤー試薬((クロロメチレン)ジメチルアンモニウムクロリド)およびNaBF
4、NaCl、NaBrもしくはNaIから選択されるナトリウム塩と反応させることで、式(XXIc)
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Xは、BF
4、Cl、BrまたはIである]の化合物を得て、第二ステップにおいて、R’’OHもしくはM’’OR’’[式中、M’’は、アルカリ金属塩、好ましくはNaである]と反応させることによって得ることができ、その際、R、R’、R
4、R
4'、R
5、R
6およびR
7は、前記定義の通りであり、かつ金属はIrまたはPtであり、式(D)の1、2または3個の二座の配位子を含む。
【0243】
一般式(XX)の化合物のこの製造は、溶剤の存在下で、または溶剤の不在下で行うことができる。適切な溶剤は以下に規定されるものである。好ましい一実施形態においては、一般式(XX)の化合物はそのもので製造されるか、または一般式(XXII)の化合物は、それが溶剤として機能するように過剰に添加される。
【0244】
一般式(XXI)および(XXII)の化合物は市販されており、および/または当業者に公知の方法によって得ることができ、例えば一般式(XXI)の化合物は、適切な塩化物と適切なアミンとを反応させることによって得ることができる。
【0245】
一般式(XX)の化合物は、一般に10℃〜150℃の温度、好ましくは40℃〜12
0℃の温度、より好ましくは60℃〜110℃の温度で製造される。
【0246】
反応時間は、一般に2時間〜48時間、好ましくは6時間〜24時間、より好ましくは8時間〜16時間である。
【0247】
反応が完了した後に、所望の生成物を、当業者に公知の慣用の方法によって、例えば濾過、再結晶化、カラムクロマトグラフィー等によって単離および精製できる。
【0248】
IrまたはPt、好ましくはイリジウムを含む適切な化合物、特に錯体は、当業者に公知である。白金またはイリジウムを含む特に適切な化合物は、例えば配位子、例えばハライド、好ましくはクロリド、1,5−シクロオクタジエン(COD)、シクロオクテン(COE)、ホスフィン、シアニド、アルコキシド、擬ハライドおよび/またはアルキルを含む。
【0249】
適切な金属、特にイリジウムを含む特に好ましい錯体は、[Ir(COD)Cl]
2、[Ir(COE)
2Cl]
2、IrCl
3×H
2O、Ir(acac)
3、Ir(COD)
2BF
4、Ir(COD)
2BARF(BARF=テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート)、Pt(COD)Cl
2、Pt(acac)
2、[Pt(C
6H
10)Cl
2]
2、K
2PtCl
6、Pt(ピリジン)
2Cl
2、[PtMe
2(SMe
2)]
2、Pt(SMe
2)
2Cl
2、Pt(SEt
2)
2Cl
2、Pt(フェナントロリン)Cl
2、Pt(NH
3)
2Cl
2およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0250】
前記カルベン配位子前駆体は、好ましくは反応前に脱プロトン化される、例えば当業者に公知の塩基性化合物、例えば塩基性メタレート、塩基性金属アセテート、アセチルアセトネートもしくはアルコキシド、または塩基、例えばKO
tBu、NaO
tBu、LiO
tBu、NaH、シリルアミド、Ag
2Oおよびホスファゼン塩基によって脱プロトン化される。Ag
2Oにより脱プロトン化することで、相応のAg−カルベンを得て、それをMを含む化合物と反応させることで、本発明による錯体を得ることが特に好ましい。
【0251】
特に好ましくは、前記カルベンは、カルベン配位子から、揮発性物質、例えば低級アルコールを除去することによって放出されうる。
【0252】
金属がIrまたはPtであり、式(D)の1、2または3個の二座の配位子を含む本発明による金属−カルベン錯体の製造のために一般式(XX)の化合物を使用する本発明による方法は、一般式(XX)の化合物が安定な中間体であり、それらは取り扱いに容易であり、かつ標準研究室内条件下で単離できるという利点を有する。更に、一般式(XX)の化合物は、慣用の有機溶剤中に可溶であり、こうして金属がIrまたはPtであり、式(D)の1、2または3個の二座の配位子を含む本発明による金属−カルベン錯体を均質な溶液中で製造することが可能であり、こうして所望の生成物、すなわち金属がIrまたはPtであり、式(D)の1、2または3個の二座の配位子を含む金属−カルベン錯体の後処理、例えば単離および/または精製のための後処理は、より容易に可能である。
【0253】
前記接触は、好ましくは溶剤中で行われる。好適な溶剤は、当業者に自体公知であり、かつ好ましくは、芳香族または脂肪族の溶剤、例えばベンゼン、トルエン、キシレンまたはメシチレン、環状エーテルもしくは非環状エーテル、例えばジオキサンまたはTHF、アルコール、エステル、アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン化化合物ならびにそれらの混合物からなる群から選択される。特に好ましい溶剤は、トルエン、キシレン、メシチレンおよびジオキサンである。
【0254】
使用される金属−非カルベン錯体の、使用されるカルベン配位子前駆体に対するモル比
は、一般的に、1:10〜10:1、好ましくは1:1〜1:6、より好ましくは1:2〜1:5である。
【0255】
前記接触は、一般的に、20℃〜200℃の温度、好ましくは50℃〜150℃の温度、より好ましくは60℃〜150℃の温度で行われる。
【0256】
反応時間は、所望のカルベン錯体に依存し、かつ一般的に0.02時間〜50時間、好ましくは0.1時間〜24時間、より好ましくは1時間〜24時間である。
【0257】
前記反応後に得られる、金属がIrまたはPtであり、式(D)の1、2または3個の二座の配位子を含む金属−カルベン錯体は、場合により当業者に公知の方法によって、例えば洗浄、結晶化またはクロマトグラフィーによって精製でき、場合により当業者に公知の条件と同様の条件下で、例えば酸媒介により、熱的に、または光化学的に異性体化することができる。
【0258】
式(D)の1、2または3個の、好ましくは3個の二座の配位子を含む金属−カルベン錯体を製造するのに適した方法は、例えば国際公開第2011/073149号パンフレットおよび欧州特許出願公開第13174779号明細書に挙げられている。
【0259】
得られた錯体は、分離できる種々の異性体を生ずることがあり、または混合物の異性体化によって主な異性体を有する形態へと変換できる。
【0260】
本発明による金属−カルベン錯体は、電子デバイスにおいて、特にOLED(有機発光ダイオード)において、例えば発光体、マトリックス材料、電荷輸送材料および/または電荷もしくは励起子のブロッカーとして使用することができる。
【0261】
本発明による金属−カルベン錯体は、一般に、高い外部量子効率、高い発光効率および低い電圧、青色発光、低減された発光寿命τ(より高い放射速度k
rad)、ドーピング濃度の増加に伴う低減されたカラーシフト(例えばCIE−yシフト)もしくは長いデバイス寿命および/または優れた熱安定性などの改善されたデバイス性能について注目に値する。
【0262】
従って、本発明による金属−カルベン錯体は、特に好ましくは、OLEDにおける発光体材料として適している。
【0263】
本発明による金属−カルベン錯体は、電子デバイス、例えば有機電子デバイスであって、スイッチング素子、例えば有機発光ダイオード(OLED)、有機光起電性セル(OPV)、有機電界効果トランジスタ(OFET)および発光電気化学セル(LEEC)から選択される有機電子デバイスで使用でき、その際、式(I)の金属−カルベン錯体をOLEDで使用することが好ましい。
【0264】
本発明による金属−カルベン錯体は、好ましくは式(IIIa)〜(IIIe)の化合物、特に式(IIIa−1)〜(IIIe−1)の化合物、より具体的には化合物(A−1)〜(A−70)および(C−1)〜(C−110)、(C−125)〜(C−154)、ならびに(C−161)〜(C−163)であり、その際、R
4およびR
5がHであるこれらの化合物、すなわち化合物(A−1)〜(A−14)、(C−1)〜(C−22)、(C−125)〜(C−130)および(C−161)〜(C−163)が特に好ましい。
【0265】
好ましい一実施形態においては、前記有機電子デバイスは、少なくとも1種の本発明に
よる金属−カルベン錯体を含む発光層を含むOLEDである。
【0266】
更に、本発明による金属−カルベン錯体は、マトリックス材料、電荷輸送材料、特に正孔輸送材料および/または電荷ブロッカーとして使用できる。
【0267】
本発明による金属−カルベン錯体は、好ましくは、発光体および/または電荷輸送材料および/またはマトリックス材料として、より好ましくは発光体として使用される。
【0268】
本発明による金属−カルベン錯体の具体的な特性は、OLEDで使用した場合の、特に良好な効率、良好なCIE色座標および長い寿命である。
【0269】
従って、本出願は、更に、少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体を含むOLEDを提供する。本発明による金属−カルベン錯体は、OLEDにおいて、好ましくは発光体、マトリックス材料、電荷輸送材料、特に正孔輸送材料および/または電荷ブロッカーとして、より好ましくは発光体および/または正孔輸送材料として、最も好ましくは発光体として使用される。
【0270】
また、本出願は、本発明による金属−カルベン錯体の、OLEDにおける、好ましくは発光体、マトリックス材料、電荷輸送材料、特に正孔輸送材料および/または電荷ブロッカーとしての、より好ましくは発光体および/または正孔輸送材料としての、最も好ましくは発光体としての使用を提供する。
【0271】
有機発光ダイオードは、原則的に、複数の層、例えば:
(a)アノード、
(b)場合により、正孔注入層、
(c)場合により、正孔輸送層、
(d)場合により、励起子ブロッキング層、
(e)発光層、
(f)場合により、正孔/励起子ブロッキング層、
(g)場合により、電子輸送層、
(h)場合により、電子注入層、および
(i)カソード、
から形成される。
【0272】
しかしながら、前記OLEDは、上述の全ての層を有さなくてもよい:例えば、層(a)(アノード)、(e)(発光層)および(i)(カソード)を有するOLEDは同様に適しており、その場合に、層(c)(正孔輸送層)および(g)(電子輸送層)の機能は、隣接層によって引き受けられる。層(a)、(c)、(e)、(g)および(i)もしくは層(a)、(c)、(e)および(i)、または層(a)、(e)、(g)および(i)を有するOLEDは同様に適している。
【0273】
本発明による金属−カルベン錯体は、好ましくは発光体分子および/またはマトリックス材料として発光層(e)中で使用される。本発明による金属−カルベン錯体は、発光層(e)中で発光体分子および/またはマトリックス材料として使用するのに加えて、または発光層中で使用する代わりに、また、正孔輸送層(c)または電子輸送層(g)における電荷輸送材料として、および/または電荷ブロッカーとして使用してもよく、正孔輸送層(c)における電荷輸送材料(正孔輸送材料)として使用することが好ましい。
【0274】
従って、本出願は、更に、少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体を、好ましくは発光体材料および/またはマトリックス材料として、より好ましくは発光体材料として含む発光層を提供する。好ましい本発明による金属カルベン錯体は、既に先に特定されているものである。
【0275】
前記発光層は、好ましくは、本発明による少なくとも1種の金属−カルベン錯体であって、特に発光性材料として使用される前記錯体と、ホスト材料とを含む。
【0276】
更なる一実施形態においては、本発明は、少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体からなる発光層に関する。
【0277】
本発明により使用される本発明による金属−カルベン錯体は、前記発光層中に、そのままで、すなわち更なる添加物を含まずに存在してよい。しかしながら、本発明により使用される金属−カルベン錯体に加えて、更なる化合物が発光層中に存在することも可能である。更に、希釈材料(マトリックス材料)を使用してもよい。この希釈材料は、ポリマー、例えばポリ(N−ビニルカルバゾール)またはポリシランであってよい。しかしながら同様に、前記希釈材料は、小分子、例えば4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CDP)または第三級芳香族アミンであってよい。希釈材料が使用される場合に、発光層中の本発明による金属−カルベン錯体の割合は、一般に、40質量%未満、好ましくは3〜30質量%である。本発明による金属−カルベン錯体は、好ましくはマトリックス中で使用される。前記発光層は、このように好ましくは、少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体と、少なくとも1種のマトリックス材料を含む。
【0278】
好ましい更なるリン光性発光体は、カルベン錯体である。適切なリン光性青色発光体であるカルベン錯体は、以下の文献に規定されるものである:国際公開第2006/056418(A2)号パンフレット、国際公開第2005/113704号パンフレット、国際公開第2007/115970号パンフレット、国際公開第2007/115981号パンフレット、国際公開第2008/000727号パンフレット、国際公開第2009050281号パンフレット、国際公開第2009050290号パンフレット、国際公開第2011051404号パンフレット、米国特許出願公開第2011/057559号明細書、国際公開第2011/073149号パンフレット、国際公開第2012/121936(A2)号パンフレット、米国特許出願公開第2012/0305894(A1)号明細書、国際公開第2012170571号パンフレット、国際公開第2012170461号パンフレット、国際公開第2012170463号パンフレット、国際公開第2006121811号パンフレット、国際公開第2007095118号パンフレット、国際公開第2008156879号パンフレット、国際公開第2008156879号パンフレット、国際公開第2010068876号パンフレット、米国特許出願公開第20110057559号明細書、国際公開第2011106344号パンフレット、米国特許出願公開第20110233528号明細書、国際公開第2012048266号パンフレットおよび国際公開第2012172482号パンフレット。
【0279】
好適なマトリックス材料は、原則的に、正孔輸送材料および電子輸送材料として以下で特定される材料であり、またカルベン錯体、例えば本発明によるカルベン錯体または国際公開第2005/019373号パンフレットで挙げられるカルベン錯体である。特に好適なものは、カルバゾール誘導体、例えば4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル(CDBP)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)、1,3−ビス(N−カルバゾリル)ベンゼン(mCP)および以下の出願、国際公開第2008/034758号パンフレット、国際公開第2009/003919号パンフレットで特定されるマトリックス材料である。
【0280】
上述の小分子または小分子の(コ)ポリマーであってよい更なる好適なマトリックス材料は、以下の出願で特定されるものである:国際公開第2007108459号パンフレ
ット(H−1ないしH−37)、好ましくはH−20ないしH−22およびH−32ないしH−37、最も好ましくはH−20、H−32、H−36、H−37、国際公開第2008035571(A1)号パンフレット(ホスト1〜ホスト6)、特開2010135467号公報(化合物1〜46およびホスト−1ないしホスト−39およびホスト−43)、国際公開第2009008100号パンフレットの化合物番号1〜番号67、好ましくは番号3、番号4、番号7〜番号12、番号55、番号59、番号63〜番号67、より好ましくは番号4、番号8〜番号12、番号55、番号59、番号64、番号65および番号67、国際公開第2009008099号パンフレットの化合物番号1〜番号110、国際公開第2008140114号パンフレットの化合物1−1ないし1−50、国際公開第2008090912号パンフレットの化合物OC−7ないしOC−36およびMo−42ないしMo−51のポリマー、特開2008084913号公報のH−1ないしH−70、国際公開第2007077810号パンフレットの化合物1〜44、好ましくは1、2、4〜6、8、19〜22、26、28〜30、32、36、39〜44、国際公開第201001830号パンフレットのモノマー1−1ないし1−9の、好ましくはモノマー1−3、1−7および1−9のポリマー、国際公開第2008029729号パンフレットの化合物1−1ないし1−36(のポリマー)、国際公開第20100443342号パンフレットのHS−1ないしHS−101およびBH−1ないしBH−17、好ましくはBH−1ないしBH−17、特開2009182298号公報のモノマー1〜75を基礎とする(コ)ポリマー、特開2009170764号公報、特開2009135183号公報のモノマー1〜14を基礎とする(コ)ポリマー、国際公開第2009063757号パンフレットの、好ましくはモノマー1−1ないし1−26を基礎とする(コ)ポリマー、国際公開第2008146838号パンフレットの化合物a−1ないしa−43および1−1ないし1−46、特開2008207520号公報のモノマー1−1ないし1−26を基礎とする(コ)ポリマー、特開2008066569号公報のモノマー1−1ないし1−16を基礎とする(コ)ポリマー、国際公開第2008029652号パンフレットのモノマー1−1ないし1−52を基礎とする(コ)ポリマー、国際公開第2007114244号パンフレットのモノマー1−1ないし1−18を基礎とする(コ)ポリマー、特開2010040830号公報の化合物HA−1ないしHA−20、HB−1ないしHB−16、HC−1ないしHC−23およびモノマーHD−1ないしHD−12を基礎とする(コ)ポリマー、特開2009021336号公報、国際公開第2010090077号パンフレットの化合物1〜55、国際公開第2010079678号パンフレットの化合物H1ないしH42、国際公開第2010067746号パンフレット、国際公開第2010044342号パンフレットの化合物HS−1ないしHS−101およびPoly−1ないしPoly−4、特開2010114180号公報の化合物PH−1ないしPH−36、米国特許出願公開第US2009284138号明細書の化合物1〜111およびH1ないしH71、国際公開第2008072596号パンフレットの化合物1〜45、特開2010021336号公報の化合物H−1ないしH−38、好ましくはH−1、国際公開第2010004877号パンフレットの化合物H−1ないしH−60、特開2009267255号公報の化合物1−1ないし1−105、国際公開第2009104488号パンフレットの化合物1−1ないし1−38、国際公開第2009086028号パンフレット、米国特許出願公開第2009153034号明細書、米国特許出願公開第2009134784号明細書、国際公開第2009084413号パンフレットの化合物2−1ないし2−56、特開2009114369号公報の化合物2−1ないし2−40、特開2009114370号公報の化合物1〜67、国際公開第2009060742号パンフレットの化合物2−1ないし2−56、国際公開第2009060757号パンフレットの化合物1−1ないし1−76、国際公開第2009060780号パンフレットの化合物1−1ないし1−70、国際公開第2009060779号パンフレットの化合物1−1ないし1−42、国際公開第2008156105号パンフレットの化合物1〜54、特開2009059767号公報の化合物1〜20、特開2008074939号公報の化合物1〜256、特開2008021687号公報の
化合物1〜50、国際公開第2007119816号パンフレットの化合物1〜37、国際公開第2010087222号パンフレットの化合物H−1ないしH−31、国際公開第2010095564号パンフレットの化合物ホスト−1ないしホスト−61、国際公開第2007108362号パンフレット、国際公開第2009003898号パンフレット、国際公開第2009003919号パンフレット、国際公開第2010040777号パンフレット、米国特許出願公開第2007224446号明細書、国際公開第06128800号パンフレット、国際公開第2012014621号パンフレット、国際公開第2012105310号パンフレット、国際公開第2012/130709号パンフレット、および欧州特許出願である欧州特許出願公開第12175635.7号明細書および欧州特許出願公開第12185230.5号明細書、欧州特許出願公開第12191408.9号明細書(特に、欧州特許出願公開第12191408.9号明細書の第25頁〜第29頁)、国際公開第2012048266号パンフレット、国際公開第2012145173号パンフレット、国際公開第2012162325号パンフレットおよび欧州特許出願公開第2551932号明細書。
【0281】
特に好ましい一実施形態においては、以下で特定される一般式(X)の1種以上の化合物は、マトリックス材料として使用される。
【0282】
一般式
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Xは、NR、S、OまたはPRであり、
Rは、アリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、
A
200は、−NR
206R
207、P(O)R
208R
209、−PR
210R
211、−S(O)
2R
212、−S(O)R
213、−SR
214または−OR
215であり、
R
221、R
222およびR
223は、互いに独立して、アリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルであり、その際、前記基R
221、R
222またはR
223の少なくとも1つはアリールまたはヘテロアリールであり、
R
224およびR
225は、互いに独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、基A
1またはドナー特性もしくはアクセプター特性を有する基であり、
n2およびm1は、互いに独立して、0、1、2または3であり、
R
206、R
207は、窒素原子と一緒になって、3〜10個の環原子を有する環式基であって、非置換であってよく、またはアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびドナー特性もしくはアクセプター特性を有する基から選択される1つ以上の置換基で置換されていてよく、および/または3〜10個の環原子を有する1つ以上の更なる環式基と縮合されていてよい前記環式基を形成し、その際、前記縮合された基は非置換であってよく、またはアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびドナー特性もしくはアクセプター特性を有する基から選択される1つ以上の置換基で置換されていてよく、
R
208、R
209、R
210、R
211、R
212、R
213、R
214およびR
215は、互いに独立して、アリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルである]。
【0283】
式(X)の化合物およびそれらの製造方法、例えば
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
は、国際公開第2010/079051号パンフレット(特に第19頁〜第26頁と、第27頁〜第34頁、第35頁〜第37頁および第42頁〜第43頁の表中)に記載されている。
【0284】
ジベンゾフランをベースとする追加のホスト材料は、例えば米国特許出願公開第2009066226号明細書、欧州特許出願公開第1885818号明細書、欧州特許出願公開第1970976号明細書、欧州特許出願公開第1998388号明細書および欧州特許出願公開第2034538号明細書に記載されている。特に好ましいホスト材料の例は、以下に示されるものである:
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0285】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0286】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
上述の化合物において、TはOまたはS、好ましくはOである。Tが分子中に1つより多く存在する場合に、全ての基Tは同じ意味を有する。
【0288】
より好ましいホスト化合物は以下に示されるものである:
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0290】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
最も好ましいホスト化合物は以下に示されるものである:
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0294】
好ましい一実施形態においては、前記の発光層は、2〜40質量%の、好ましくは5〜35質量%の少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体と、60〜98質量%の、好ましくは65〜95質量%の少なくとも1種の上述のマトリックス材料とから形成され、その際、前記の発光体材料と前記のマトリックス材料との総合計は足して100質量%となる。
【0295】
特に好ましい実施形態においては、前記発光層は、マトリックス材料、例えば化合物(SH−1)または(SH−2)および2種のカルベン錯体、例えば化合物(A−17)および
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
を含む。前記実施形態においては、前記発光層は、2〜40質量%の、好ましくは5〜35質量%のA−17と、60〜98質量%の、好ましくは65〜95質量%のSH−1およびIr(DPBIC)
3から形成され、その際、前記カルベン錯体とSH−1との総合計は足して100質量%となる。
【0296】
このように、OLEDにおいて、マトリックス材料および/または正孔/励起子ブロッカー材料および/または電子/励起子ブロッカー材料および/または正孔注入材料および/または電子注入材料および/または正孔輸送材料および/または電子輸送材料、好ましくはマトリックス材料および/または正孔/励起子ブロッカー材料として使用するために
適した金属錯体は、例えばまた、国際公開第2005/019373(A2)号パンフレット、国際公開第2006/056418(A2)号パンフレット、国際公開第2005/113704号パンフレット、国際公開第2007/115970号パンフレット、国際公開第2007/115981号パンフレットおよび国際公開第2008/000727号パンフレットに記載されるカルベン錯体である。ここで、引用された国際公報の開示は明確に参照され、これらの開示は、本出願の内容に組み込まれていると見なされるべきである。
【0297】
好ましくは、前記発光層(e)は、少なくとも1種の発光体材料および少なくとも1種のホスト材料を含む。適切かつ好ましい発光体材料ならびに適切かつ好ましいホスト材料は上述のものである。
【0298】
OLEDの上述の層の中の個々の層は、また2つ以上の層から形成されていてよい。例えば、前記正孔輸送層は、電極から正孔が注入される層および正孔を正孔注入層から離れて発光層中に輸送する1つの層から形成されうる。前記の電子輸送層は、同様に、複数の層、例えば電子が電極を通じて注入される層および電子注入層から電子を受け取り、それらの電子を発光層へと輸送する層からなってよい。上述のこれらの層は、それぞれエネルギー準位、耐熱性および電荷担体移動度などの要因と、また上述の層と有機層もしくは金属電極とのエネルギー差に応じて選択される。当業者は、本発明により発光体物質として使用される本発明による金属−カルベン錯体に最適な適合性があるように、OLEDの構造を選択することが可能である。
【0299】
特に効率的なOLEDを得るために、正孔輸送層のHOMO(最高占有分子軌道)を、アノードの仕事関数に適合させるべきであり、かつ電子輸送層のLUMO(最低非占有分子軌道)を、カソードの仕事関数に合わせるべきである。
【0300】
本出願は、更に、少なくとも1種の本発明による発光層を含むOLEDを提供する。OLED中の更なる層は、かかる層で一般に使用され、当業者に公知の任意の材料から形成されうる。
【0301】
上述の層に適した材料(アノード、カソード、正孔注入材料および電子注入材料、正孔輸送材料および電子輸送材料ならびに正孔ブロッカー材料および電子ブロッカー材料、マトリックス材料、蛍光発光体および燐光発光体)は、当業者に公知であり、例えばH.Meng,N.Herron,有機発光材料およびデバイスにおける有機発光デバイス用の有機小分子材料(Organic Small Molecule Materials for Organic Light−Emitting Devices in Organic Light−Emitting Materials and Devices),編集:Z.Li,H.Meng,Taylor & Francis,2007,第3章,第295〜411頁で特定されている。
【0302】
アノード(a)
アノードは、正の電荷担体を提供する電極である。前記アノードは、例えば金属、種々の金属の混合物、金属合金、金属酸化物または種々の金属酸化物の混合物を含む材料から構成されうる。選択的に、前記アノードは、導電性ポリマーであってよい。好適な金属は、元素の周期律表の第11族、第4族、第5族および第6族の金属を含み、また第8族ないし第10族の遷移金属も含む。前記アノードが透明であるべきであれば、元素の周期律表の第12族、第13族および第14族の混合金属酸化物、例えば酸化インジウムスズ(ITO)が使用される。同様に、前記アノード(1)が、有機材料、例えばポリアニリン、例えばNature,第357巻、第477頁〜第479頁(1992年6月11日)に記載される有機材料を含むことも可能である。好ましいアノード材料は、伝導性金属酸
化物、例えば酸化インジウムスズ(ITO)および酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化アルミニウム亜鉛(AlZnO)および金属を含む。アノード(および基板)は、ボトムエミッション型デバイスを作成するのに十分に透明であってよい。好ましい透明な基板およびアノードの組み合わせは、市販されており、それはガラスまたはプラスチック(基板)上に堆積されたITO(アノード)である。反射型アノードは、該デバイスの上部から放出される光の量を高めるために、幾つかのトップエミッション型デバイスのために好ましいことがある。前記アノードとカソードの少なくともどちらかは、形成された光を発するこを可能とするために少なくとも部分的に透明であるべきである。他のアノード材料および構造を使用することができる。
【0303】
上述のアノード材料は、市販されており、および/または当業者に公知の方法によって製造される。
【0304】
正孔輸送層(c)
本発明によるOLEDの層(c)のための好適な正孔輸送材料は、例えばKirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,第4版,第18巻,第837〜860頁,1996に開示されている。正孔輸送分子かポリマーのどちらか一方を、正孔輸送材料として使用できる。慣例的に使用される正孔輸送分子は、
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−エチルフェニル)−[1,1’−(3,3’−ジメチル)ビフェニル]−4,4’−ジアミン(ETPD)、テトラキス(3−メチルフェニル)−N,N,N’,N’−2,5−フェニレンジアミン(PDA)、α−フェニル−4−N,N−ジフェニ
ルアミノスチレン(TPS)、p−(ジエチルアミノ)ベンゾアルデヒドジフェニルヒドラゾン(DEH)、トリフェニルアミン(TPA)、ビス[4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル](4−メチルフェニル)メタン(MPMP)、1−フェニル−3−[p−(ジエチルアミノ)スチリル]−5−[p−(ジエチルアミノ)フェニル]ピラゾリン(PPRまたはDEASP)、1,2−トランス−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)−シクロブタン(DCZB)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TTB)、フッ素化合物、例えば2,2’,7,7’−テトラ(N,N−ジ−トリル)アミノ−9,9−スピロビフルオレン(スピロ−TTB)、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン(スピロ−NPB)および9,9−ビス(4−(N,N−ビス−ビフェニル−4−イル−アミノ)フェニル−9H−フルオレン、ベンジジン化合物、例えばN,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジンおよびポルフィリン化合物、例えば銅フタロシアニンからなる群から選択される。更に、ポリマー型の正孔注入材料は、例えばポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、自己ドープ型ポリマー、例えばスルホン化されたポリ(チオフェン−3−[2−[(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2,5−ジイル)(Plextronicsから市販されているPlexcore(登録商標)OC Conducting Inks)およびポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSSとも呼ばれる)などのコポリマーを使用することができる。
【0305】
更に、一実施形態においては、金属カルベン錯体を正孔伝導材料として使用でき、その場合に、少なくとも1種の正孔伝導材料のバンドギャップは、一般に、使用される発光体材料のバンドギャップよりも大きい。本出願の内容において、バンドギャップは、三重項エネルギーを意味するものと解される。適切な金属−カルベン錯体は、例えば国際公開第2005/019373(A2)号パンフレット、国際公開第2006/056418(A2)号パンフレット、国際公開第2005/113704号パンフレット、国際公開第2007/115970号パンフレット、国際公開第2007/115981号パンフレットおよび国際公開第2008/000727号パンフレットに記載されるカルベン錯体である。好適なカルベン錯体の一つの例は、式:
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
を有するIr(DPBIC)
3である。好適なカルベン錯体のもう一つの例は、Ir(DPABIC)
3
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
である。Ir(DPABIC)
3の製造は、例えば国際公開第2012/172182号パンフレット(錯体fac−Em1として;合成:例1))に挙げられている。
【0306】
正孔輸送層は、また、使用される材料の輸送特性を改善するために、第一に該層の層厚をより大きくするために(ピンホール/短絡の回避)、そして第二にデバイスの作動電圧を最小限にするために、電子的にドープされてもよい。電子的ドーピングは、当業者に公知であり、例えばW.Gao,A.Kahn,J.Appl.Phys.,第94巻,第1号,2003年7月1日(p型ドープされた有機層);A.G.Werner,F.Li,K.Harada,M.Pfeiffer,T.Fritz,K.Leo.Appl.Phys.Lett.,第82巻,第25号,2003年6月23日およびPfeifferら,Organic Electronics 2003,4,89−103およびK.Walzer,B.Maennig,M.Pfeiffer,K.Leo,Chem.Soc.Rev.2007,107,1233に開示されている。例えば、正孔輸送層中で混合物を、特に正孔輸送層の電気的p型ドープをもたらす混合物を使用することができる。p型ドーピングは、酸化性材料の添加によって達成される。これらの混合物は、例えば以下の混合物であってよい:上述の正孔輸送材料と、少なくとも1種の金属酸化物、例えばMoO
2、MoO
3、WO
x、ReO
3および/またはV
2O
5、好ましくはMoO
3および/またはReO
3、より好ましくはReO
3との混合物、または上述の正孔輸送材料と、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F
4−TCNQ)、2,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ビス(テトラ−n−ブチルアンモニウム)テトラシアノジフェノキノジメタン、2,5−ジメチル−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、11,11,12,12−テトラシアノナフト−2,6−キノジメタン、2−フルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ジシアノメチレン−1,3,4,5,7,8−ヘキサフルオロ−6H−ナフタレン−2−イリデン)マロノニトリル(F
6−TNAP)、Mo(tfd)
3(Kahnら,J.Am.Chem.Soc.2009,131(35),12530−12531において)、欧州特許出願公開第1988587号明細書および欧州特許出願公開第2180029明細書に記載される化合物ならびに欧州特許出願公開第2401254号明細書に挙げられるキノン化合物から選択される1種以上の化合物の混合物。
【0307】
電子輸送層(g)
電子輸送層は、電子を輸送できる材料を含みうる。電子輸送層は、真性層(非ドープ)またはドープされた層であってよい。ドーピングは、伝導性を高めるために使用できる。本発明によるOLEDの層(g)に適した電子輸送材料は、オキシノイド化合物でキレートされた金属、例えばトリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(Alq
3)、フェナントロリンを基礎とする化合物、例えば2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DDPA=BCP)、4,7−ジフェニル−1,10−フェ
ナントロリン(Bphen)、2,4,7,9−テトラフェニル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DPA)または欧州特許第1786050号明細書、欧州特許第1970371号明細書または欧州特許第1097981号明細書に開示されるフェナントロリン誘導体ならびにアゾール化合物、例えば2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)および3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を含む。層(g)は、電子輸送を促す働きと、OLEDの層同士の界面での励起子の消光を防ぐためにバッファー層もしくはバリヤー層として働くことの両方が可能である。層(g)は、好ましくは、電子の移動度を向上させ、かつ励起子の消光を低下させる。上述の電子輸送材料は、市販されており、および/または当業者に公知の方法によって製造される。
【0308】
同様に、少なくとも2種の材料の混合物であって少なくとも1種の材料が電子伝導性である混合物を電子輸送層で使用することもできる。好ましくは、かかる混合型の電子輸送層においては、少なくとも1種のフェナントロリン化合物、好ましくはBCP(Cs
2CO
3と組み合わせて)または以下の式(VIII)による少なくとも1種のピリジン化合物、好ましくは以下の式(VIIIaa)の化合物が使用される。より好ましくは、混合型の電子輸送層においては、少なくとも1種のフェナントロリン化合物に加えて、アルカリ土類金属もしくはアルカリ金属ヒドロキノレート錯体、例えばLiqが使用される。好適なアルカリ土類金属またはアルカリ金属ヒドロキノレート錯体は、以下に特定されるものである(式VII)。国際公開第2011/157779号パンフレットが参照される。
【0309】
電子輸送層は、また、使用される材料の輸送特性を改善するために、第一に該層の層厚をより大きくするために(ピンホール/短絡の回避)、そして第二にデバイスの作動電圧を最小限にするために、電子的にドープされてもよい。電子的ドーピングは、当業者に公知であり、例えばW.Gao,A.Kahn,J.Appl.Phys.,第94巻,第1号,2003年7月1日(p型ドープされた有機層);A.G.Werner,F.Li,K.Harada,M.Pfeiffer,T.Fritz,K.Leo.Appl.Phys.Lett.,第82巻,第25号,2003年6月23日およびPfeifferら,Organic Electronics 2003,4,89−103およびK.Walzer,B.Maennig,M.Pfeiffer,K.Leo,Chem.Soc.Rev.2007,107,1233に開示されている。例えば、電子輸送層の電気的n型ドーピングをもたらす混合物を使用することができる。n型ドーピングは、還元性材料の添加によって達成される。これらの混合物は、例えば上述の電子輸送材料と、アルカリ金属/アルカリ土類金属またはアルカリ金属塩/アルカリ土類金属塩、例えばLi、Cs、Ca、Sr、Cs
2CO
3との、アルカリ金属錯体、例えば8−ヒドロキシキノラトリチウム(Liq)と、およびY、Ce、Sm、Gd、Tb、Er、Tm、Yb、Li
3N、Rb
2CO
3、フタル酸二カリウム、欧州特許出願公開第1786050号明細書からのW(hpp)
4または欧州特許第1837926(B1)号明細書に記載される化合物との混合物であってよい。
【0310】
好ましい一実施形態においては、前記電子輸送層は、一般式(VII)
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
32およびR
33は、それぞれ独立して、F、C
1〜C
8−アルキルまたはC
6〜C
14−アリールであり、前記アリールは、場合により1つ以上のC
1〜C
8−アルキル基によって置換されているか、または
2つのR
32および/またはR
33置換基は、一緒になって縮合されたベンゼン環を形成し、該環は、場合により1つ以上のC
1〜C
8−アルキル基によって置換されており、
aおよびbは、それぞれ独立して、0または1、2もしくは3であり、
M
1は、アルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子であり、
pは、M
1がアルカリ金属原子である場合には1であり、pは、M
1がアルカリ金属原子である場合には2である]の少なくとも1種の化合物を含む。
【0311】
式(VII)の殊に好ましい化合物は、
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
であり、該化合物は、単独の種として存在してよく、またはLi
gQ
g[式中、gは、整数である]、例えばLi
6Q
6などの他の形で存在してよい。Qは、8−ヒドロキシキノレート配位子または8−ヒドロキシキノレート誘導体である。
【0312】
更なる好ましい一実施形態においては、前記電子輸送層は、式(VIII)
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
34、R
35、R
36、R
37、R
34'、R
35'、R
36'およびR
37'は、それぞれ独立して、H、C
1〜C
18−アルキル、Eによって置換されたおよび/またはDによって中断されたC
1〜C
18−アルキル、C
6〜C
24−アリール、Gによって置換されたC
6〜C
24−アリール、C
2〜C
20−ヘテロアリールまたはGによって置換されたC
2〜C
20−ヘテロアリールであり、
Qは、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、そのそれぞれは、場合によりGによって置換されており、
Dは、−CO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO
2−、−O−、−NR
40−、−SiR
45R
46−、−POR
47−、−CR
38=CR
39−もしくは−C≡C−であり、
Eは、−OR
44、−SR
44、−NR
40R
41、−COR
43、−COOR
42、−CONR
40R
41、−CNもしくはFであり、
Gは、E、C
1〜C
18−アルキル、Dによって中断されたC
1〜C
18−アルキル、C
1〜C
18−ペルフルオロアルキル、C
1〜C
18−アルコキシまたはEによって置換されたおよび/またはDによって中断されたC
1〜C
18−アルコキシであり、その際、
R
38およびR
39は、それぞれ独立して、H、C
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルもしくはC
1〜C
18−アルコキシによって置換されたC
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルまたは−O−によって中断されたC
1〜C
18−アルキルであり、
R
40およびR
41は、それぞれ独立して、C
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルもしくはC
1〜C
18−アルコキシによって置換されたC
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルまたは−O−によって中断されたC
1〜C
18−アルキルであるか、または
R
40およびR
41は、一緒になって6員環を形成し、
R
42およびR
43は、それぞれ独立して、C
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルもしくはC
1〜C
18−アルコキシによって置換されたC
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルまたは−O−によって中断されるC
1〜C
18−アルキルであり、
R
44は、C
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルもしくはC
1〜C
18−アルコキシによって置換されたC
6〜C
18−アリール、C
1〜C
18−アルキルまたは−O−によって中断されるC
1〜C
18−アルキルであり、
R
45およびR
46は、それぞれ独立して、C
1〜C
18−アルキル、C
6〜C
18−アリールまたはC
1〜C
18−アルキルによって置換されたC
6〜C
18−アリールであり、
R
47は、C
1〜C
18−アルキル、C
6〜C
18−アリールまたはC
1〜C
18−アルキルによって置換されたC
6〜C
18−アリールである]の少なくとも1種の化合物を含む。
【0313】
式(VIII)の好ましい化合物は、式(VIIIa)
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Qは、
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
R
48は、HまたはC
1〜C
18−アルキルであり、かつ
R
48'は、H、C
1〜C
18−アルキルまたは
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
である]の化合物である。
【0314】
特に好ましいのは、式(VIIIaa)
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0315】
更に殊に好ましい一実施形態においては、前記電子輸送層は、式
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物および式の化合物VIIIaa
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
を含む。
【0316】
好ましい一実施形態においては、前記電子輸送層は、式(VII)の化合物を、99〜1質量%の、好ましくは75〜25質量%の、より好ましくは約50質量%の量で含み、その際、式(VII)の化合物の量と式(VIII)の化合物の量とは足して合計100質量%となる。
【0317】
式(VIII)の化合物の製造は、J.Kidoら,Chem.Commun.(2008)5821-5823、J.Kidoら,Chem.Mater.20(2008)
5951−5953および特開2008−127326号公報に記載されているか、または前記化合物は、上述の文献に開示される方法と同様にして製造することができる。
【0318】
電子輸送層において、アルカリ金属ヒドロキシキノレート錯体、好ましくはLiqおよびジベンゾフラン化合物の混合物を使用することができる。国際公開第2011/157790号パンフレットが参照される。国際公開第2011/157790号パンフレットに記載されるジベンゾフラン化合物A−1ないしA−36およびB−1ないしB−22が好ましく、その際、ジベンゾフラン化合物
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
(A−10;=ETM−2)が最も好ましい。
【0319】
好ましい一実施形態においては、電子輸送層は、Liqを、99質量%〜1質量%の、好ましくは75質量%〜25質量%の、より好ましくは約50質量%の量で含み、その際、Liqの量とジベンゾフラン化合物、特に化合物A−10の量は、足して合計で100質量%となる。
【0320】
好ましい一実施形態においては、本発明は、本発明によるOLEDであって、電子輸送層が、少なくとも1種のフェナントロリン誘導体および/またはピリジン誘導体を含むOLEDに関する。
【0321】
更なる好ましい一実施形態においては、本発明は、本発明によるOLEDであって、電子輸送層が、少なくとも1種のフェナントロリン誘導体および/またはピリジン誘導体と、少なくとも1種のアルカリ金属ヒドロキシキノレート錯体とを含むOLEDに関する。
【0322】
更なる好ましい一実施形態においては、本発明は、本発明によるOLEDであって、電子輸送層が、少なくとも1種のフェナントロリン誘導体および/またはピリジン誘導体と8−ヒドロキシキノラトリチウムとを含むOLEDに関する。
【0323】
更なる好ましい一実施形態においては、前記電子輸送層は、国際公開第2011/157790号パンフレットに記載されるジベンゾフラン化合物A−1ないしA−36およびB−1ないしB−22の少なくとも1つ、特にA−10を含む。
【0324】
更なる好ましい一実施形態においては、前記電子輸送層は、国際公開第2012/111462号パンフレット、国際公開第2012/147397号パンフレットおよび米国特許出願公開第2012/0261654号明細書に記載される化合物、例えば式
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、国際公開第2012/115034号パンフレットに記載される化合物、例えば式
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む。
【0325】
正孔輸送材料および電子輸送材料として上述した材料の幾つかは、幾つかの機能を満たしうる。例えば、電子輸送材料の幾つかは、それらがHOMOを低い位置で有する場合に、同時に正孔ブロッキング材料である。
【0326】
カソード(i)
カソード(i)は、電子または負の電荷担体を導入する働きのある電極である。前記カソードは、アノードよりも低い仕事関数を有するあらゆる金属または非金属であってよい。カソードに適した材料は、元素の周期律表の第1族のアルカリ金属、例えばLi、Cs、第2族のアルカリ土類金属、第12族の金属からなり、希土類金属とランタニドおよびアクチニドを含む群から選択される。更に、アルミニウム、インジウム、カルシウム、バリウム、サマリウムおよびマグネシウムなどの金属ならびにそれらの組み合わせを使用してもよい。上述のカソード材料は、市販されており、および/または当業者に公知の方法によって製造される。
【0327】
正孔注入層(b)
一般的に、注入層は、ある層、例えば電極または電荷生成層から隣接の有機層中への電荷担体の注入を向上しうる材料から構成される。注入層は、電荷輸送機能を発揮することもある。正孔注入層(b)は、アノードから隣接の有機層中への正孔の注入を向上する任意の層であってよい。正孔注入層は、溶液堆積される材料、例えばスピンコートされるポリマーを含んでよく、または蒸着される小分子材料、例えばCuPcまたはMTDATAであってよい。ポリマー型の正孔注入材料は、例えばポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、自己ドープ型ポリマー、例え
ばスルホン化されたポリ(チオフェン−3−[2−[(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2,5−ジイル)(Plextronicsから市販されているPlexcore(登録商標)OC Conducting Inks)およびポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSSとも呼ばれる)などのコポリマーを使用することができる。
【0328】
上述の正孔注入材料は、市販されており、および/または当業者に公知の方法によって製造される。
【0329】
電子注入層(h)
電子注入層(h)は、隣接の有機相中への電子の注入を向上する任意の層であってよい。リチウムを含む有機金属化合物、例えば8−ヒドロキシキノラトリチウム(Liq)、CsF、NaF、KF、Cs
2CO
3またはLiFは、駆動電圧の低下のために、電子輸送層(g)とカソード(i)との間に電子注入層として適用してよい。
【0330】
上述の電子注入材料は、市販されており、および/または当業者に公知の方法によって製造される。
【0331】
当業者は、適した材料をどのようにして選択する必要があるかを理解している(例えば電気化学的調査に基づいて)。個々の層に適した材料は、当業者に公知であり、かつ例えば国際公開第00/70655号パンフレットに開示されている。
【0332】
更に、層(b)〜(h)の幾つかまたは全ては、電荷輸送の効率を高めるために表面処理されていることが可能である。上述の層のそれぞれについての材料の選択は、好ましくは、高い効率を有するOLEDを得ることによって決定される。
【0333】
本発明によるOLEDは、当業者に公知の方法によって製造できる。一般に、前記OLEDは、個々の層の好適な基材上への連続的な蒸着によって製造される。好適な基材は、例えばガラス、無機材料、例えばITOもしくはIZOまたはポリマーフィルムである。蒸着のためには、熱蒸発、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)などの慣用の技術を使用してもよい。
【0334】
代替的な一方法においては、前記有機層は、好適な溶剤中での溶液または分散液からコーティングすることができ、その場合に、当業者に公知のコーティング技術が使用される。好適なコーティング技術は、例えばスピンコート法、キャスティング法、ラングミュア・ブロジェット(「LB」)法、インクジェット印刷法、ディップコーティング法、活版印刷法、スクリーン印刷法、ドクターブレード印刷法、スリットコーティング法、ローラー印刷法、リバースローラー印刷、オフセットリソグラフィー印刷、フレキソ印刷、ウェブ印刷法、スプレーコート法、刷毛によるコーティングまたはパッド印刷法などである。上述の方法のなかでも、上述の蒸着に加えて、スピンコート法、インクジェット法およびキャスティング法が好ましい。それというのも、それらは実施が特に簡単かつ廉価だからである。OLEDの層をスピンコート法、キャスティング法またはインクジェット印刷法によって得る場合には、コーティングは、前記組成物を、0.0001〜90質量%の濃度で、好適な有機溶剤、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、アセトニトリル、アニソール、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、水およびそれらの混合物中に溶解させることによって調製される溶液を使用して得ることができる。
【0335】
前記OLEDの層は全てが同じコーティング法によって製造されてもよい。更に同様に、前記OLEDの層の製造のために2種以上の異なるコーティング法を実施することも可
能である。
【0336】
一般に、本発明によるOLED中の種々の層は、存在する場合には、以下の厚さを有する:
アノード(a):50nm〜500nm、好ましくは100nm〜200nm、
正孔注入層(b):5nm〜100nm、好ましくは20nm〜80nm、
正孔輸送層(c):5nm〜100nm、好ましくは10nm〜80nm、
電子/励起子ブロッキング層(d):1nm〜50nm、好ましくは5nm〜10nm、
発光層(e):1nm〜100nm、好ましくは5nm〜60nm、
正孔/励起子ブロッキング層(f):1nm〜50nm、好ましくは5nm〜10nm、
電子輸送層(g):5nm〜100nm、好ましくは20nm〜80nm、
電子注入層(h):1nm〜50nm、好ましくは2nm〜10nm、
カソード(i):20nm〜1000nm、好ましくは30nm〜500nm。
【0337】
本発明による式(X)の化合物に加えて、一般式(X)を基礎とする繰返単位を架橋された形でまたは重合された形で少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体と一緒に含む架橋されたまたは高分子の材料を使用することもできる。一般式(X)の化合物と同様に、後者の材料は、マトリックス材料として使用するのが好ましい。
【0338】
前記の架橋されたまたは高分子の材料は、有機溶剤中に優れた可溶性と、優れた皮膜形成特性と、比較的高いガラス転移温度を有する。更に、高い電荷担体移動度、高い発色安定性、および相応のコンポーネントの長い駆動時間は、本発明による架橋されたまたは高分子の材料が有機発光ダイオード(OLED)で使用されるときに観察できる。
【0339】
前記の架橋されたまたは重合された材料は、コーティングとして、または薄膜において好適である。それというのも、それらは、熱的にかつ機械的に安定であり、かつ比較的欠陥がないからである。
【0340】
一般式(X)を基礎とする繰返単位を含む架橋されたまたは重合された材料は、ステップ(a)および(b):
(a)一般式(X)で示され、その式中、m1個のR
204基の少なくとも1つとn2個のR
205基の少なくとも1つが、スペーサーを介して結合された架橋可能または重合可能な基である、架橋可能または重合可能な化合物を製造するステップ、および
(b)ステップ(a)から得られた一般式(X)の化合物を架橋または重合させるステップ
を含む方法によって製造できる。
【0341】
前記の架橋されたまたは重合された材料はホモポリマーであってよく、つまり一般式(X)の単位のみが、架橋された形でまたは重合された形で存在する。前記材料はコポリマーであってもよい。つまり、更なるモノマー、例えば正孔伝導特性および/または電子伝導特性を有するモノマーが、一般式(X)の単位に加えて、架橋された形でまたは重合された形で存在する。
【0342】
本発明によるOLEDの更なる好ましい一実施形態においては、該OLEDは、少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体と、少なくとも1種の式(X)のマトリックス材料と、任意に少なくとも1種の更なる正孔輸送性マトリックス材料とを含む発光層を含む。
【0343】
本発明によるOLEDは、エレクトロルミネセンスが有用なあらゆる装置で使用できる。好適なデバイスは、好ましくは定置式および可搬式の視覚表示ユニットおよび照明手段
から選択される。従って、本発明は、また、本発明によるOLEDを含む、定置式の視覚表示ユニットと可搬式の視覚表示ユニットと照明手段からなる群から選択されるデバイスに関する。
【0344】
定置式の視覚表示ユニットは、例えばコンピュータ、テレビの視覚表示ユニット、プリンタ、台所機器における視覚的表示ユニットならびに宣伝パネル、照明パネルおよび情報パネルである。可搬式の視覚表示ユニットは、例えば携帯電話、ラップトップ、タブレットPC、デジタルカメラ、mp−3プレイヤー、スマートフォン、乗り物ならびにバスおよび電車での行き先表示における視覚表示ユニットである。
【0345】
本発明による金属−カルベン錯体は、更に、逆構造を有するOLEDにおいて使用することもできる。これらの逆OLEDにおいては、本発明による錯体は、好ましくは発光層中でも使用される。逆OLEDの構造およびそこで一般的に使用される材料は、当業者に公知である。
【0346】
本発明は、更に、少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体を含む白色OLEDを提供する。好ましい一実施形態においては、本発明による金属−カルベン錯体は、白色OLED中で発光体材料として使用される。本発明による金属−カルベン錯体の好ましい実施形態は、先に特定されたものである。少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体に加えて、前記の白色OLEDは、
(i)少なくとも1種の式(X)の化合物、
該式(X)の化合物は、好ましくはマトリックス材料として使用される。式(X)の好ましい化合物は、先に特定されたものである。
および/または
(ii)少なくとも1種の式(XII)および/または(IX)の化合物、
該式(VII)および/または(IX)の化合物は、好ましくは電子輸送材料として使用される。式(VII)および(IX)の好ましい化合物は、先に特定されたものである。
を含んでよい。
【0347】
白色光を得るためには、前記OLEDは、可視スペクトル範囲全体に発色を示す光を生成せねばならない。しかしながら、有機発光体は、通常は、可視スペクトルの限られた部分でのみ発光する、すなわち有色である。白色光は、種々の発光体の組み合わせによって生成できる。一般に、赤色、緑色および青色の発光体が組み合わされる。しかしながら、先行技術は、また白色OLEDの形成のための他の方法、例えば三重項捕獲アプローチも開示している。白色OLEDのための好適な構造または白色OLEDの形成のための方法は、当業者に公知である。
【0348】
白色OLEDの一実施形態においては、幾つかの色素は、OLEDの発光層中で互いの上に積層され、こうして組み合わされる(積層デバイス)。これは、全ての色素を混合することによっても、または異なる色の層の直接的な直列接続によって達成できる。表現「積層OLED」および好適な実施形態は、当業者に公知である。
【0349】
白色OLEDの更なる一実施形態においては、幾つかの種々の発色のOLEDが、互いの上にスタックされる(スタック型デバイス)。2つのOLEDのスタックのためには、電荷発生層(CG層)と呼ばれるものが使用される。このCG層は、例えば1つの電気的n型ドープされた輸送層および1つの電気的p型ドープされた輸送層から形成されうる。表現「スタック型OLED」および好適な実施形態は、当業者に公知である。
【0350】
この「スタック型デバイスコンセプト」の更なる実施形態においては、2つだけのOLEDをスタックしても、または3つより多くのOLEDをスタックしてもよい。
【0351】
白色OLEDの更なる一実施形態においては、白色光生成について上述した2つのコンセプトを組み合わせることもできる。例えば、単色OLED(例えば青色)を、多色の積層OLED(例えば赤色ないし緑色)とスタックさせることができる。2つのコンセプトの更なる組み合わせが考えられ、かつ当業者に公知である。
【0352】
本発明による金属−カルベン錯体は、白色OLEDにおいて上述した層のいずれかで使用することができる。好ましい一実施形態においては、1つ以上のOLEDの1つ以上のまたは全ての発光層において使用され、その場合には、本発明の金属−カルベン錯体の構造は、該錯体の用途に応じて様々である。1つ以上のOLEDの更なる層のために適した好ましい成分または発光層中のマトリックス材料として適した材料であり、かつ好ましいマトリックス材料は、同様に先で特定されているものである。
【0353】
本発明は、また、少なくとも1種の本発明による金属−カルベン錯体を含む、有機電子デバイス、好ましくは有機発光ダイオード(OLED)、有機光起電性セル(OPV)、有機電界効果トランジスタ(OFET)または発光電気化学的セル(LEEC)に関する。
【0354】
以下の実施例、より具体的には、該実施例に詳細が記載された方法、材料、条件、プロセスパラメーター、装置などは、本発明を支援することを意図するものであって、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【実施例】
【0355】
実施例
金属−カルベン中の結合を示すために、カルベン炭素と隣接ヘテロ原子との間の部分的な多重結合を示すために曲線が用いられた表現:
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
を含めて様々な表現が使用される。本明細書における図面および構造においては、金属−カルベン結合は、C−Mとして、例えば
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
として描かれている。
【0356】
全ての実験は、保護ガス雰囲気中で実施される。以下の実施例に挙げられるパーセンテージおよび比率は、特段の記載がない限り、質量%および質量比である。
【0357】
I. 合成例
合成例1. 錯体(A−1)の合成
a)1,3−ジメチル−2−(3−ニトロフェニル)ベンゼンの合成
【化152】
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【0358】
40.8g(0.20モル)の1−ブロモ−3−ニトロベンゼンと一緒に、34.0g(0.22モル)の2,6−ジメチルフェニルボロン酸、230g(1.00モル)の第三リン酸カリウム一水和物、1.23g(3.0ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルおよび0.22g(1.0ミリモル)の酢酸パラジウム(II)を、300mlのトルエン中に室温でアルゴン下で懸濁する。該懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き還流下で3時間にわたり加熱する。そのベージュ色の懸濁液を、Hyflo(登録商標)濾過助剤の層を通じて濾過し、そして該濾過助剤を200mlのトルエンですすぐ。濾液を、200mlの水で3回洗浄し、合した有機相を硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、真空下で濃縮させ、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン)によって精製することで、表題生成物が、淡黄色の油状物として得られる(収量:36.5g(80%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ = 2.06 (s, 6 H), 7.17 (d, 2 H), 7.22-7.30 (m, 1 H), 7.51-7.58 (m, 1 H), 7.62-7.69 (m, 1 H), 8.07-8.12 (m, 1 H), 8.23-8.29 (m, 1 H)。
【0359】
b)3−(2,6−ジメチルフェニル)アニリンの合成
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0360】
30.0g(0.132モル)の1,3−ジメチル−2−(3−ニトロフェニル)ベンゼンおよび3.0gの炭素上5質量%パラジウムを、3barの水素圧下で35℃で21時間の間反応させる。該反応混合物をHyflo(登録商標)濾過助剤を通じて濾過し、追加のエタノールですすぎ、その後に真空下で濃縮する。その黄色の油状物を更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル9:1)によって精製することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:19.3g(74%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 2.09 (s, 6 H), 2.86-4.20 (br. s, 2 H), 6.47-6.57 (m, 2 H), 6.67-6.73 (m, 1 H), 7.08-7.20 (m, 3 H), 7.21-7.27 (m, 1 H)。
【0361】
c)3−クロロ−N−フェニル−ピラジン−2−アミンの合成
【化154】
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【0362】
59.6g(0.40モル)の2,3−ジクロロピラジン、37.3g(0.40モル)のアニリン、および42.4g(0.40モル)の炭酸ナトリウムを、250mlの1−メチル−ピロリドン中に懸濁させ、151℃で24時間の間加熱する。その黒色の懸濁液を100℃にまで冷却し、濾過し、そして固体残留物を更に酢酸エチルで洗浄する。濾液を真空下で濃縮し、残留油状物を更に蒸留(125〜128℃、0.3mbar)によって精製することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:58.3g(71%))。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3): δ= 7.05-7.22 (m, 2 H), 7.32-7.45 (m, 2 H), 7.57-7.68 (m, 2 H), 7.75 (d, 1 H), 8.05 (d, H)。
【0363】
d)N3−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]−N2−フェニル−ピラジン−2,3−ジアミンの合成
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
9.38g(45.6ミリモル)の3−クロロ−N−フェニル−ピラジン−2−アミンおよび9.00g(45.6ミリモル)の3−(2,6−ジメチルフェニル)アニリンおよび0.21g(0.23ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および0.43g(0.69ミリモル)の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレンおよび6.14g(63.9ミリモル)のナトリウム t−ブトキシドを、100mlのトルエン中に室温でアルゴン下で懸濁する。その赤褐色の懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き還流下で49時間にわたり加熱する。追加の0.21g(0.23ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および0.43g(0.69ミリモル)の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレンを添加し、そして23時間にわたり加熱を続ける。追加の0.11g(0.12ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および0.22g(0.35ミリモル)の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレンを添加し、そして6時間にわたり加熱を続けることで、ベージュ色の懸濁液が得られる。該反応混合物を室温に冷却し、そして200mlのヘキサンを添加し、引き続き濾過する。固体残留物を、更にヘキサンで洗浄し、そして200mlの水中に取り、引き続き濾過し、多量の水で洗浄する。固体を300mlの5%アンモニア溶液中に取り、30分間の間撹拌し、引き続き濾過し、200mlの水で洗浄する。その褐色の固体を、300mlの酢酸エチル中に溶解させ、4cmのシリカゲルの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲル層を酢酸エチルですすぐ。合した酢酸エチル画分を真空下で濃縮し、そして得られる褐色の粘性の油状物を、ジクロロメタン中に溶解させ、引き続き4cmのシリカゲルの層を通じて濾過し、そして更に該シリカゲル層をジクロロメタンですすぐ。合した溶出液を真空下で濃縮することで、表題生成物がベージュ色の固体として得られる(収量:8.9g(53%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 2.05 (s, 6 H), 6.73-6.78 (m, 1 H), 6.96-7.02 (m, 1 H), 7.09-7.20 (m, 3 H), 7.29-7.35 (m, 2 H), 7.41 (t, 1 H), 7.45-7.48 (m, 1 H), 7.56-7.60 (m, 2 H), 7.63-7.72 (m, 3 H), 8.53 (br. s, 1 H), 8.58 (br. s, 1 H)。
【0365】
e)(3−アニリノピラジン−2−イル)−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]アンモニウムクロリドの合成
【化156】
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【0366】
5.0g(13.6ミリモル)のN3−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]−N2−フェニル−ピラジン−2,3−ジアミンおよび100mlの37%塩酸のベージュ色の懸濁液を室温で21時間にわたり撹拌する。該懸濁液を濾過し、そして更に37%の塩化水素酸および多量のヘキサンで洗浄し、引き続き真空オーブン中で乾燥させることで、表題生成物がベージュ色の固体として得られる(収量:5.4g(99%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 2.04 (s, 6 H), 6.87 (d, 1 H), 7.09-7.20 (m, 4 H), 7.37-7.49 (m, 4 H), 7.52 (d, 1 H), 7.61-7.65 (m, 1 H), 7.73 (d, 2 H), 7.84-7.90 (m, 1 H), 10.37 (br. s, 1 H), 10.59 (br. s, 1 H)。
【0367】
f)3−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]−2−エトキシ−1−フェニル−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンの合成
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0368】
5.0g(12.4ミリモル)の(3−アニリノピラジン−2−イル)−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]アンモニウムクロリドおよび90g(0.61モル)のオルトギ酸トリエチルを、アルゴン下で100℃で1時間の間加熱する。その淡褐色の溶液を、Hyflo(登録商標)濾過助剤の層を通じて濾過し、そして該濾過助剤を10mlのオルトギ酸トリエチルですすぐ。濾液を真空下で濃縮することで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:5.1g(97%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 0.89 (t, 3 H), 2.04 (s, 6 H), 3.20 (q, 2 H), 6.96 (d, 1 H), 7.12-7.23 (m, 4 H), 7.42-7.49 (m, 2 H), 7.50-7.60 (m, 3 H), 7.76-7.79 (m, 1 H), 7.87 (s, 1 H), 8.03-8.08 (m, 2 H), 8.18-8.24 (m, 1 H)。
【0369】
g)錯体(A−1)の合成
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0370】
3.2g(7.6ミリモル)の3−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]−2−エトキシ−1−フェニル−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンおよび0.62g(0.92ミリモル)のクロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマーを、アルゴン下で30mlのo−キシレン中に懸濁する。該懸濁液を4回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き135℃で19時間の間加熱する。その暗褐色の溶液を室温に冷却し、50mlのジクロロメタンで希釈し、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲル層を200mlのジクロロメタンですすぐ。濾液を濃縮し、そして更に75mlの熱エタノール中に懸濁することで、幾らかの固体の沈殿が得られる。濾液を数回、再濃縮し、そしてエタノールおよびヘキサンによって処理することで、更なる沈殿が得られ、こうして0.51gの生成物混合物の画分が得られる。その黄色の粉末を更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)によって精製することで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:89.7mg(4%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
75H
57IrN
12の正確な質量=1318.44;実測値1319.6[M+1]
+。
【0371】
合成例2. 錯体(A−15)の合成
a)3−クロロ−N−(3,5−ジメチルフェニル)ピラジン−2−アミンの合成
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0372】
74.5g(0.50モル)の2,3−ジクロロピラジン、60.6g(0.50モル)の3,5−ジメチルアニリンおよび53.0g(0.50モル)の炭酸ナトリウムを、250mlの1−メチル−ピロリドン中に懸濁させ、151℃で48時間の間加熱する。その褐色の懸濁液を室温に冷却し、2lの水中に注ぎ、30分間の間撹拌し、そして濾過する。固体残留物を2lの水で洗浄し、そして真空下で50℃で乾燥させる。その固体を、600mlの酢酸エチル中に溶解させ、7cmのシリカゲルの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲル層を多量の酢酸エチルですすぐ。濾液を真空下で濃縮し、そして500
mlの熱エタノール中に溶解させることで、褐色の溶液が得られる。該溶液を氷浴温度に冷却し、そして同じ温度で1時間の間撹拌する。得られた沈殿物を更にエタノールで洗浄し、そして真空下で50℃で乾燥させることで、表題生成物がベージュ色の固体として得られる(収量:47.9g(41%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 2.26 (s, 6 H), 6.73 (s, 1 H), 7.29 (s, 2 H), 7.79 (d, 1 H), 8.13 (d, 1 H), 8.59 (s, 1 H)。
【0373】
b)N3−(3,5−ジメチルフェニル)−N2−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]ピラジン−2,3−ジアミンの合成
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0374】
11.9g(50.7ミリモル)の3−クロロ−N−(3,5−ジメチルフェニル)ピラジン−2−アミンおよび10.0g(50.7ミリモル)の3−(2,6−ジメチルフェニル)アニリンおよび0.23g(0.25ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および0.47g(0.75ミリモル)の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレンおよび6.82g(71.0ミリモル)のナトリウム t−ブトキシドを125mlのトルエン中に室温でアルゴン下で懸濁させる。その褐色の懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き還流下で7時間にわたり加熱する。該反応混合物を室温に冷却し、そしてHyflo(登録商標)濾過助剤の層を通じて濾過し、該濾過助剤をトルエンですすぐ。濾液をヘプタンで希釈(容量比1:1)することで、沈殿物が得られ、それを濾過し、ヘプタンですすぎ、引き続き水で3回洗浄する。その固体を真空下で50℃において乾燥させ、そして更に500mlの熱エタノール中に溶解させる。その混濁した溶液をHyflo(登録商標)濾過助剤の3cm層を通じて濾過し、該濾過助剤を30mlの熱エタノールですすぐ。濾液を室温に冷却することで、ベージュ色の懸濁液が得られ、それを更に氷浴温度で1時間にわたり撹拌する。該懸濁液を濾過し、固体を100mlの冷エタノールで洗浄し、そして更に真空下で乾燥させることで、表題生成物がベージュ色の固体として得られる(収量:9.6g(48%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 2.04 (s, 6 H), 2.26 (s, 6 H), 6.64 (s, 1 H), 6.73-6.78 (m, 1 H), 7.10-7.20 (m, 3 H), 7.29 (s, 2 H), 7.40 (t, 1 H), 7.44-7.48 (m, 1 H), 7.56 (d, 1 H), 7.59 (d, 1 H), 7.66-7.72 (m, 1 H), 8.39 (br. s, 1 H), 8.57 (br. s, 1 H)。
【0375】
c)[3−(3,5−ジメチルアニリノ)ピラジン−2−イル]−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]アンモニウムクロリドの合成
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0376】
9.0g(22.8ミリモル)のN3−(3,5−ジメチルフェニル)−N2−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]ピラジン−2,3−ジアミンおよび180mlの37%塩化水素酸の懸濁液を室温で20時間の間撹拌する。得られた暗色の粘性油状物を液相からデカンテーションによって分離し、後続のステップのために直接使用する。
【0377】
d)3−(3,5−ジメチルフェニル)−1−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]−2−エトキシ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンの合成
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0378】
先の反応ステップの粗生成物混合物および135g(0.91モル)のオルトギ酸トリエチルを、アルゴン下で100℃において2時間の間加熱する。その褐色の溶液を、Hyflo(登録商標)濾過助剤の層を通じて濾過し、そして10mlのオルトギ酸トリエチルですすぐ。濾液を真空下で濃縮し、そして80mlの熱ヘプタン中に溶解することで、混濁した溶液が得られ、それを更にHyflo(登録商標)濾過助剤の層を通じて濾過し、引き続き該濾過助剤をヘプタンですすぐ。濾液を真空下で濃縮することで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:6.1g(59%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 0.89 (t, 3 H), 2.03 (s, 3 H), 2.05 (s, 3 H), 2.32 (s, 6 H), 3.18 (q, 2 H), 6.83 (s, 1 H), 6.96 (d, 1 H), 7.11-7.23 (m, 3 H), 7.49-7.59 (m, 3 H), 7.68 (s, 2 H), 7.74 (s, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 8.22-8.28 (m, 1 H)。
【0379】
e)錯体(A−15)の合成
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0380】
3.0g(6.7ミリモル)の3−(3,5−ジメチルフェニル)−1−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]−2−エトキシ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンおよび0.56g(0.83ミリモル)のクロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマーを、アルゴン下で25mlのo−キシレン中に懸濁する。該懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き126℃で18時間の間加熱する。その褐色の懸濁液を室温に冷却し、50mlのヘプタンで希釈し、そして濾過する。その固体を20mlのエタノール中で3回懸濁し、引き続き濾過し、その固体をエタノールで洗浄し、最後にヘプタンで洗浄する。得られた固体を真空下で50℃において乾燥させ、30mlの酢酸エチル中に懸濁し、引き続き超音波浴中で30分間の間照射する。その黄色の固体を分離し、そして20mlの2−ブタノンおよび3mlの1MのHCl中に懸濁する。その懸濁液を100℃で30時間の間加熱し、引き続き濾過し、そしてエタノールおよびヘプタンで洗浄する。固体を真空下で50℃において乾燥させることで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:0.75g(32%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
81H
69IrN
12の正確な質量=1402.54;実測値1403.4[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.89 (s, 9 H), 2.15 (s, 9 H), 2.17 (s, 9 H), 2.40 (s, 9 H), 6.02 (s, 3 H), 6.42 (s, 3 H), 6.67-6.74 (m, 3 H), 6.90 (d, 3 H), 7.06 (s, 3 H), 7.09-7.22 (m, 9 H), 8.06 (d, 3 H), 8.19 (d, 3 H), 8.58 (d, 3 H)。
【0381】
合成例3. 錯体(B−15)の合成
a)錯体中間体(I−1)の合成
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0382】
5.27g(7.85ミリモル)のクロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマーを、250mlのトルエン中に懸濁し、そして3回脱気し、アルゴンで充
填し戻す。5.00g(15.7ミリモル)の2−エトキシ−1,3−ジフェニル−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンを、小分けにして66℃で20分間の間で添加する。加熱を66℃で続け、そして発生したエタノールを、蒸留ブリッジを用いて連続的に除去する。その黄褐色の懸濁液を室温に冷却し、そして200mlのエタノールで希釈し、5℃に至るまで冷却を続ける。この温度で30分にわたり撹拌を続け、引き続き濾過し、そして50mlの冷エタノールおよび50mlのヘプタンで洗浄する。得られた固体を真空下で乾燥させることで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:4.1g(43%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ = 1.31-1.42 (m, 2 H), 1.43-1.64 (m, 4 H), 1.73-1.86 (m, 2 H), 2.50-2.59 (m, 2 H), 4.68-4.78 (m, 2 H), 7.57-7.69 (m, 6 H), 8.15-8.22 (m, 4 H), 8.33 (s, 2 H)。
【0383】
b)錯体(B−15)の合成
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
1.9g(3.1ミリモル)の錯体中間体(I−1)および2.69g(5.97ミリモル)の3−(3,5−ジメチルフェニル)−1−[3−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル]−2−エトキシ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンを、アルゴン下で130mlのトルエン中に溶解させる。その黄褐色の溶液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き107℃で21時間の間加熱する。トルエンを留去し、90mlのo−キシレンによって置き換え、そして133℃で6時間の間加熱を続ける。その黄褐色の溶液を、200mlのヘプタンで希釈し、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮する。暗色の樹脂状物をエタノール中に懸濁し、濾過し、そしてエタノールおよびヘプタンで洗浄する。その黄色の固体を酢酸エチル中に懸濁し、濾過し、酢酸エチルおよびヘプタンで洗浄し、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル7:3)によって精製することで、表題生成物が明黄色の固体として得られる(収量:0.19g(5%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
71H
57IrN
12の正確な質量=1270.45;実測値1271.3[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.73-1.88 (s および br. s, 6 H), 2.10 (s, 3 H), 2.14 (s, 3 H), 2.17 (s, 3 H), 2.23 (s, 3 H), 2.33 (br. s, 3 H), 2.42 (s, 3 H), 5.96 (br. s, 1 H), 6.06 (s, 1 H), 6.43-7.36 (m, 23 H), 8.04 (d, 1 H), 8.07 (d, 1 H), 8.11 (d, 1 H), 8.18 (d, 1 H), 8.23 (d, 1 H), 8.32 (d, 1 H), 8.54 (d, 1 H), 8.62 (d, 1 H), 8.76-8.81 (d, 1 H)。
【0385】
合成例4. 錯体(A−17)の合成
a)2−ブロモ−1,3−ジイソプロピル−ベンゼンの合成
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0386】
181mlの47%のHBr溶液(1.57モル)を、35.5g(0.20モル)の2,6−ジヨードプロピルアニリンに室温で15分間の間でゆっくりと添加する。その白色の懸濁液を−56℃に冷却し、そして23.6g(0.34モル)の亜硝酸ナトリウムを少しずつ10分間の間で添加し、同じ温度で1時間の間撹拌を続ける。250mlの氷冷ジエチルエーテルを10分間の間でゆっくりと添加し、そしてガスがもはや発生しなくなるまで温度をゆっくりと2時間の間で−15℃に上昇させる。温度を再び−56℃へと低下させ、そして24mlの水をまずは添加し、それに引き続き118.5g(0.41モル)の炭酸ナトリウム十水和物を添加することで、褐色の懸濁液が得られる。温度を3時間の間で室温にまで上昇させる。その際、−32℃でガスの発生が始まる。得られた橙色の懸濁液を更に室温で16時間の間撹拌する。水相を分離し、有機相を水で3回洗浄し、乾燥させ、そして真空下で濃縮する。更なる精製をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン)によって行うことで、表題生成物が無色の油状物として得られる(収量:38.7g(80%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.33 (d, 12 H), 3.54-3.66 (m, 2 H), 7.19-7.23 (m, 2 H), 7.30-7.35 (m, 1 H)。
【0387】
b)1,3−ジイソプロピル−2−(3−ニトロフェニル)ベンゼンの合成
【化167】
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【0388】
4.07g(24.4ミリモル)の3−ニトロベンゼンボロン酸、5.0g(20.7ミリモル)の2−ブロモ−1,3−ジイソプロピル−ベンゼン、21.3g(0.10モル)のリン酸三カリウム、248mg(0.60ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル、および45mg(0.20ミリモル)の酢酸パラジウム(II)を、50mlのトルエン中に懸濁し、そして3回脱気し、アルゴンで充填し戻す。そのベージュ色の懸濁液を19時間の間、還流下に加熱し、そして0.75mlの水を添加する。還流下で8時間の間加熱を続け、そして高温の懸濁液をHyflo(登録商標)濾過助剤の3cm層を通じて濾過し、引き続き該濾過助剤を200mlのトルエンですすぐ。濾液を200mlの水で3回抽出し、有機相を硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮する。得られた固体をヘプタン中に懸濁し、濾過し、そして真空下で乾燥させ、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル95:5)によって精製することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収
量:3.8g(67%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.11 (d, 6 H), 1.13 (d, 6 H), 2.45-2.57 (m, 2 H), 7.27 (d, 2 H), 7.40-7.46 (m, 1 H), 7.53-7.58 (m, 1 H), 7.61-7.67 (m, 1 H), 8.09-8.13 (m, 1 H), 8.25-8.30 (m, 1 H)。
【0389】
c)3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)アニリンの合成
【化168】
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【0390】
11.0g(38.8ミリモル)の1,3−ジイソプロピル−2−(3−ニトロフェニル)ベンゼンおよび1.0gの炭素上5質量%パラジウムを、3barの水素圧下で35℃で6時間の間反応させる。該反応混合物をHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過し、追加のエタノールですすぎ、その後に真空下で濃縮する。そのベージュ色の固体を更にヘプタンからの再結晶化によって精製することで、表題生成物が白色の固体として得られる(収量:9.1g(93%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.11 (d, 6 H), 1.13 (d, 6 H), 2.67-2.79 (m, 2 H), 3.71 (br. s, 2 H), 6.51-6.55 (m, 1 H), 6.58-6.62 (m, 1 H), 6.69-6.74 (m, 1 H), 7.18-7.25 (m, 3 H), 7.32-7.38 (m, 1 H)。
【0391】
d)N2−[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル]−N3−(3,5−ジメチルフェニル)ピラジン−2,3−ジアミンの合成
【化169】
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【0392】
5.5g(21.7ミリモル)の3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)アニリン、5.07g(21.7ミリモル)の3−クロロ−N−(3,5−ジメチルフェニル)ピラジン−2−アミン、0.10g(0.11ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および0.20g(0.32ミリモル)の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレンおよび2.92g(30.4ミリモル)のナトリウム t−ブトキシドを、80mlのトルエン中に室温でアルゴン下で懸濁させる。その褐色の懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き還流下で9時間にわた
り加熱する。その褐色の懸濁液を室温に冷却し、そして20mlの水で希釈し、引き続きHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過し、そして該濾過助剤をトルエンですすぐ。濾液を50mlの水で3回抽出し、引き続き50mlの5%アンモニア水溶液で抽出し、そして50mlの水で2回抽出する。有機相を硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮することで、固体が得られ、それを更に200mlの熱エタノール中で撹拌する。濾過し、冷エタノールで洗浄することで、表題生成物が淡ベージュ色の固体として得られる(収量:7.3g(75%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.09 (d, 6 H), 1.11 (d, 6 H), 2.30 (s, 6 H), 2.65-2.77 (m, 2 H), 6.20 (s, 1 H), 6.29 (s, 1 H), 6.71 (s, 1 H), 6.84-6.94 (m, 3 H), 7.08 (s, 1 H), 7.19-7.24 (m, 2 H), 7.33-7.40 (m, 3 H), 7.76-7.83 (m, 2 H)。
【0393】
e)[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル]−[3−(3,5−ジメチルアニリノ)ピラジン−2−イル]アンモニウムクロリドの合成
【化170】
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【0394】
5.0g(11.1ミリモル)のN2−[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル]−N3−(3,5−ジメチルフェニル)ピラジン−2,3−ジアミンおよび100mlの37%の塩化水素酸の懸濁液を、室温で22時間の間撹拌する。得られたベージュ色の懸濁液を濾過し、その固体を37%の塩化水素酸およびヘキサンで洗浄し、そして濾過用漏斗で洗浄した後に真空下で乾燥させることで、表題生成物がベージュ色の固体として得られる(収量:5.39g(>99%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 1.07 (t, 12 H), 2.27 (s, 6 H), 2.61-2.73 (m, 2 H), 6.68 (s, 1 H), 6.78 (d, 1 H), 7.22 (d, 2 H), 7.28-7.43 (m, 4 H), 7.69-7.75 (m, 1 H), 8.88 (br. s, 1 H), 8.96 (br. s, 1 H)。
【0395】
f)1−[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル]−3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エトキシ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンの合成
【化171】
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【0396】
7.0g(14.4ミリモル)の[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル]−[3−(3,5−ジメチルアニリノ)ピラジン−2−イル]アンモニウムクロリドおよび135g(0.91モル)のオルトギ酸トリエチルの黄色の懸濁液を、アルゴン下で100℃において2時間の間加熱する。得られた褐色の溶液を濾過し、そして少量の固体残留物を10mlのオルトギ酸トリエチルですすぐ。濾液を真空下で濃縮し、80mlの温ヘプタン中に溶解し、そしてHyflo(登録商標)濾過助剤の層を通じて濾過し、そして該濾過助剤を少量のヘプタンですすぐ。その溶液を氷浴温度に冷却し、そして得られた懸濁液を1時間の間撹拌し、引き続き濾過し、そして冷ヘプタンで洗浄することで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:4.2g(58%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 0.88 (t, 3 H), 0.99-1.18 (br. d, 12 H), 2.32 (s, 6 H), 2.54-2.71 (m, 2 H), 3.13-3.25 (m, 2 H), 6.84 (s, 1 H), 6.93-7.03 (m, 1 H), 7.19-7.31 (m, 2 H), 7.31-7.42 (m, 1 H), 7.43-7.61 (m, 3 H), 7.62-7.92 (m, 4 H), 8.13-8.32 (m, 1 H)。
【0397】
g)錯体(A−17)の合成
【化172】
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【0398】
3.0g(5.9ミリモル)の1−[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル]−3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エトキシ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンおよび0.50g(0.74ミリモル)のクロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマーを、アルゴン下で25mlのo−キシレン中に懸濁する。該懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き137℃で21時間の間加熱す
る。その褐色の溶液を室温に冷却し、そして200mlのエタノールで希釈し、引き続き氷浴温度で30分間の間撹拌する。得られた懸濁液を濾過し、そして固体を50mlのエタノールで2回洗浄し、引き続き追加のエタノールおよび30mlのヘプタンで洗浄する。その黄色の固体をジクロロメタン中に溶解し、そしてシリカゲルの3cm層を通じて濾過し、そして該シリカゲル層を20mlのジクロロメタンですすぐ。収集したジクロロメタン画分を、25mlのエタノールで希釈し、その溶液を真空下で沈殿が生ずるまでゆっくりと濃縮する。得られた固体を濾別し、そしてエタノールおよびヘプタンで洗浄し、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル)によって精製することで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:0.8g(35%))。
【0399】
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
93H
93IrN
12の正確な質量=1570.73;実測値1571.7[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.00 (d, 9 H), 1.15 (d, 9 H), 1.16 (d, 18 H), 1.77 (s, 9 H), 2.45 (s, 9 H), 2.86-3.04 (m, 6 H), 6.12 (s, 3 H), 6.48 (s, 3 H), 6.69-6.76 (m, 3 H), 6.79-6.90 (m, 6 H), 7.21-7.32 (m, 6 H), 7.34-7.41 (m, 3 H), 8.07 (d, 3 H), 8.18 (d, 3 H), 8.68 (d, 3 H)。
【0400】
合成例5. 錯体(B−43)の合成
【化173】
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【0401】
1.30g(2.15ミリモル)の錯体中間体(I−1)および2.07g(4.09ミリモル)の1−[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル]−3−(3,5−ジメチルフェニル)−2−エトキシ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンを、アルゴン下で130mlのトルエン中に溶解させる。その黄褐色の溶液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、引き続き107℃で2時間の間加熱する。幾らかのトルエンを留去し、25mlのo−キシレンによって置き換え、そして133℃で17時間の間加熱を続ける。その黄褐色の溶液を、200mlのヘプタンで希釈し、そして濾過する。その溶液をHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過し、そして該濾過助剤をトルエンですすぎ、引き続き真空下で濃縮する。更なる精製をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル)によって行う。単離された固体を、10mlのジクロロメタン中に溶解させ、20mlのエタノールを添加し、そして得られた溶液を、沈殿が生ずるまで真空下でゆっくりと濃縮する。その懸濁液を30分間の間撹拌し、そして濾過する。ジクロロメタンおよびエタノールを用いて溶解と沈殿を2回繰り返し、引き続き濾過し、そして真空下で乾燥させることで、表題生成物が明黄色の固体として得られる(収量:0.
37g(14%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
79H
73IrN
12の正確な質量=1382.57;実測値1383.6[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 0.96 (d, 6 H), 1.04-1.32 (m, 18 H), 1.70 (s, 3 H), 1.74 (br. s, 3 H), 2.40 (br. s, 3 H), 2.46 (s, 3 H), 2.68-2.80 (m, 1 H), 2.92-3.08 (m, 2 H), 3.70-3.80 (m, 1 H), 5.98 (br. s, 1 H), 6.13 (s, 1 H), 6.3-7.44 (m, 22 H), 8.04 (d, 1 H), 8.07 (d, 1 H), 8.12 (d, 1 H), 8.17 (d, 1 H), 8.20 (d, 1 H), 8.33 (d, 1 H), 8.59 (d, 1 H), 8.72 (d, 1 H), 8.77-8.83 (m, 1 H)。
【0402】
合成例6. ブロモ錯体中間体(HI−1)の合成
【化174】
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【0403】
3.22g(3.2ミリモル)のイリジウム錯体(国際公開第2011/073149号パンフレット中の合成を参照、例fac−EM1)を、350mlのジクロロメタン中に溶解させる。3.42g(19.2ミリモル)のN−ブロモスクシンイミドを、前記溶液に添加し、そして反応物をアルゴン雰囲気下で室温において光を排除して撹拌する。進行状況はHPLCを介してモニタリングし、そしてN−ブロモスクシンイミド(1.71g 9.6ミリモル)を、出発材料が所望の生成物への完全な転化に至るまで2日毎に添加する。完了後に、160mLのメタ重亜硫酸ナトリウム10%水溶液を添加し、その混合物を3時間にわたり撹拌する。相を分離させ、有機溶液を水で抽出し、そして硫酸マグネシウムを通して乾燥させる。表題生成物は、シクロヘキサン中での沈殿後にジクロロメタンから黄色の固体として単離される(収量:3.64g(92%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.92 (d, 3H, J = 1.8 Hz), 8.37 (d, 3H, J = 2.8 Hz), 8.11 (d, 3H, J = 2.8 Hz), 7.80-5.95 (m, 21H)。
【0404】
合成例7. ヨード錯体中間体(HI−2)の合成
【化175】
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【0405】
200mg(0.20ミリモル)のイリジウム錯体(国際公開第2011/073149号パンフレット中の合成を参照、例fac−EM1)を、20mlのジクロロメタン中に室温で溶解させ、そして268mg(1.20ミリモル)のN−ヨードスクシンイミドを添加する。該反応混合物を室温で48時間にわたり撹拌し、溶剤を真空下で除去し、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/酢酸エチル9:1)によって精製することで、表題生成物が得られる(収率:88%)。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 9.08 (s, 1 H), 8.37 (d, 1 H), 8.10 (d, 1 H), 8.00 (幅広いシグナル, 4 H), 7.11 (d, 1 H), 6.42 (d, 1 H), 6.86 (t, 1 H)。
【0406】
合成例8. ブロモ錯体中間体(HI−3)の合成
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0407】
0.73g(0.62ミリモル)のイリジウム錯体(欧州特許出願公開第13162776.2号明細書中の合成を参照、錯体BE−12の合成)および0.27g(0.94ミリモル)の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを、100mlのジクロロメタン中に室温で懸濁する。該懸濁液を0℃で24時間にわたり撹拌する。該反応混合物を、水性チオ硫酸ナトリウムで処理し、そして温度を20℃にまで上昇させる。有機相を水で2回洗浄し、そして硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして濾過する。その淡黄色の溶液を、200mlのメタノール中に注ぎ、そして得られた懸濁液を更に氷浴温度で撹拌する。その淡黄色の懸濁液を濾過し、そして固体をメタノールで洗浄し、引き続き真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.74g(84%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
63H
48Br
3IrN
12の正確な質量=1402.13;実測値1405.3[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.88-2.11 (m, 12 H), 2.70-2.95 (m, 6 H), 3.14-3.31 (m, 6 H), 6.27-7.37 (br. m, 21 H), 8.93 (d, 3 H)。
【0408】
例9. 錯体(E−1)の合成
【化177】
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【0409】
NaOH(0.144gの50%水溶液)、50mlの1,4−ジオキサンおよび50mlのキシレンを一緒にアルゴン雰囲気下で混合する。連続的に合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)(0.25g、0.2ミリモル)を添加し、そして該溶液中に15分にわたりアルゴンを気泡導通させる。3,5−ジメチルフェニルボロン酸(0.18g、1.2ミリモル)およびビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(11mg、0.021ミリモル)を添加した後に、その溶液を更に15分にわたりアルゴンでパージし、次いで85℃に3日間にわたり加熱する。完了後に、該反応物を室温に冷却し、沈殿物を濾過し、そして1,4−ジオキサンで洗浄する。その固体を真空下で乾燥させ、そしてジクロロメタン中で溶解させ、そして水で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、溶剤を真空下で除去し、そして得られた固体を更にカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/酢酸エチル6/4)によって精製する。表題生成物は、黄色の固体として単離される(収量:0.21g(80%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.57 (d, 3H, J = 1.5 Hz), 8.36 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 8.26 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 7.55-6.21 (m, 30H), 2.17 (s, 9H), 2.08 (s, 9H)。
【0410】
合成例10. 錯体(A−1)の合成
【化178】
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【0411】
合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)(0.30g、0.24ミリモル)、2,6−ジメチルフェニルボロン酸(0.16g、1.08ミリモル)およびK
3PO
4(0.31g、1.44ミリモル)を、150mlのトルエンおよび36mlの水中に懸濁する。
該溶液へとアルゴンを30分にわたり気泡導通させ、次いでトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(10mg、0.01ミリモル)およびSphos(18mg、0.04ミリモル)を添加する。その溶液を15分にわたりアルゴンでパージし、次いで不活性雰囲気下で一晩加熱還流させる。室温に冷却した後に、沈殿物を濾過し、そしてカラムクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/酢酸エチル9/1)を介して精製する。表題生成物は、黄色の固体として単離される(収量:0.22g(70%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 9.09 (d, 3H, J = 1.8 Hz), 8.40 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 8.09 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 7.60-6.21 (m, 30H), 2.39 (s, 18H)。
【0412】
合成例11. 錯体(C−125)の合成
【化179】
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【0413】
1.00g(0.80ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、0.50g(3.68ミリモル)のo−トリルボロン酸、および1.03g(4.85ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で50mlのトルエン中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして9.0mg(0.04ミリモル)の酢酸パラジウム(II)および33.0mg(0.08ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。その黄ベージュ色の懸濁液を94℃で2.5時間の間加熱し、その混濁した溶液を室温に冷却し、200mlのジクロロメタンで希釈し、そしてHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過する。濾液を真空下で濃縮し、ジクロロメタン中に溶解し、そしてシリカゲルの4cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲル層をジクロロメタンですすぐ。30mlのエタノールを添加し、そして沈殿物が生ずるまで真空下でジクロロメタンをゆっくりと蒸発させる。その固体を濾別し、エタノールで洗浄し、そして真空下で乾燥させる。得られた固体を75mlの熱DMF中に溶解させ、室温に冷却し、そして25mlのエタノールで希釈することで、懸濁液が得られ、それを濾過し、その固体をエタノールおよびヘプタンで洗浄することで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:0.83g(81%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
72H
51IrN
12の正確な質量=1276.40;実測値1277.1[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 2.42 (s, 9 H), 6.25-7.56 (非常に幅広いシグナル, 9 H), 6.82-6.89 (t, 3 H), 6.91 (s, 6 H), 7.24-7.34 (m, 12 H), 7.39-7.44 (m, 3 H), 8.09 (d, 3 H), 8.30 (d, 3 H), 8.85 (s, 3 H)。
【0414】
合成例12. 錯体(C−126)の合成
【化180】
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【0415】
1.00g(0.80ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、0.56g(3.73ミリモル)の2−エチルフェニルボロン酸、および1.03g(4.59ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で50mlのトルエン中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして9.0mg(0.04ミリモル)の酢酸パラジウム(II)および33.0mg(0.08ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。黄褐色の懸濁液を76℃で30分間の間加熱する。得られた黄色の懸濁液を室温に冷却し、そしてシリカゲルの4cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲル層をジクロロメタンですすぐ。濾液を、ジクロロメタンが除去されるまで真空下でゆっくりと濃縮する。その溶液を50mlのヘプタンで希釈し、そして濾過する。固体をエタノールおよびヘプタンで洗浄し、引き続き真空下で乾燥させることで、表題生成物が黄色の固体として得られる(0.89g(84%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
75H
57IrN
12の正確な質量=1318.45;実測値1319.5[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.20 (t, 9 H), 2.78 (q, 6 H), 6.25-7.51 (非常に幅広いシグナル, 9 H), 6.86 (t, 3 H), 6.92 (s, 6 H), 7.23-7.44 (m, 12 H), 8.09 (s, 3 H), 8.29 (s, 3 H), 8.86 (s, 3 H)。
【0416】
合成例13. 錯体(C−127)の合成
【化181】
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【0417】
2.00g(1.61ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、1.22g(7.44ミリモル)の2−イソプロピルフェニルボロン酸、および2.05g(9.66ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で100mlのトルエン中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして18.0mg(0.08ミリモル)の酢酸パラジウム(II)および66.0mg(0.16ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。その黄褐色の懸濁液を74℃で45分間加熱し、室温に冷却し、150mlのジクロロメタンで希釈し、そしてHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過する。濾液を200mlのジクロロメタンですすぎ、そして該濾液を50ml容量にまで濃縮する。50mlのエタノールを添加し、そして得られた懸濁液を濾過し、そして固体をエタノールおよびヘプタンで洗浄する。1.50gの黄色の固体が得られ、それを再び先と同じ条件下で、0.31g(1.89ミリモル)の2−イソプロピルフェニルボロン酸、0.51g(2.40ミリモル)のリン酸三カリウム、9.0mg(0.04ミリモル)の酢酸パラジウム(II)、33.0mg(0.08ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルおよび50mlのトルエンと反応させる。該反応混合物を76℃で3時間の間加熱し、引き続き後処理し、そして前記のように精製することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:1.68g(77%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
78H
63IrN
12の正確な質量=1360.49;実測値1361.5[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.19 (d, 9 H), 1.29 (d, 9 H), 3.28-3.41 (m, 3 H), 6.14-7.55 (非常に幅広いシグナル, 15 H), 6.89 (s, 6 H), 7.21-7.30 (t, 3 H), 7.32-7.41 (d, 6 H), 7.41-7.49 (d, 3 H), 8.10 (s, 3 H), 8.32 (s, 3 H), 8.82 (s, 3 H)。
【0418】
合成例14. 錯体(G−1)の合成
【化182】
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【0419】
1.00g(0.80ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、0.70g(3.69ミリモル)の2−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸、および1.03g(4.59ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で50mlのトルエン中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして9.0mg(0.04ミリモル)の酢酸パラジウム(II)および33.0mg(0.08ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。黄褐色の懸濁液を93℃で15分間の間加熱する。得られた黄ベージュ色の懸濁液を室温にまで冷却し、そして濾過する。その固体をトルエンおよびエタノールで洗浄し、そして水で3回洗浄し、濾過し、そして再びエタノールで洗浄する。得られた固体を75mlの熱DMF中に溶解させ、そしてHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過し、引き続き該濾過助剤を少量のDMFですすぐ。濾液を室温に冷却し、そして30mlのエ
タノールで希釈する。該懸濁液を濾過し、得られた固体をDMF、エタノールおよびヘプタンで洗浄し、そして更に真空下で乾燥させることで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:0.83g(76%))。
【0420】
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
72H
42F
9IrN
12の正確な質量=1438.31;実測値1439.1[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 6.08-7.75 (非常に幅広いシグナル, 15 H), 6.88 (s, 6 H), 7.47-7.68 (m, 9 H), 7.80 (d, 3 H), 8.10 (br. s, 3 H), 8.31 (br. s, 3 H), 8.83 (s, 3 H)。
【0421】
合成例15. 錯体(A−85)の合成
【化183】
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【0422】
0.73g(0.52ミリモル)の合成例8のブロモ錯体生成物(HI−3)、0.28g(2.06ミリモル)のo−トリルボロン酸、および0.55g(2.59ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で30mlのトルエン中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして5.8mg(0.03ミリモル)の酢酸パラジウム(II)および21.3mg(0.05ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。褐色の懸濁液を100℃で20時間の間加熱し、そして室温に冷却する。1gのシアン化ナトリウムを20mlの温水中に溶解させ、そして前記反応混合物中に注ぐ。該反応混合物を錯体C−126について記載したように精製することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.36g(48%))。
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
84H
69IrN
12の正確な質量=1438.54;実測値1439.7[M+1]
+
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.86-2.10 (m, 12 H), 2.46 (s, 9 H), 2.70-2.95 (m, 6 H), 3.04-3.24 (m, 6 H), 6.47-7.49 (br. m, 33 H), 8.85 (s, 3 H)。
【0423】
合成例16. 錯体(A−3)の合成
【化184】
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【0424】
合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)(0.30g、0.24ミリモル)、2,6−ジイソプロピルフェニルボロン酸(0.22g、1.08ミリモル)、およびK
3PO
4(0.31g、1.44ミリモル)を、180mlのトルエンおよび36mlの水中に懸濁する。該溶液へとアルゴンを30分にわたり気泡導通させ、次いでトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(10mg、0.01ミリモル)およびSphos(18mg、0.04ミリモル)を添加する。その溶液を15分にわたりアルゴンでパージし、次いで不活性雰囲気下で一晩加熱還流させる。室温に冷却した後に、相を分離させ、有機相を収集し、そして溶剤を除去する。次いでその固体をカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)を介して精製する。表題生成物は、黄色の固体として単離される(収量:0.27g(67%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.64 (d, 3H, J = 1.6 Hz), 8.25 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 8.05 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 7.47-7.30 (m, 6H), 7.21 (t, 6H, J = 7.5), 7.16-7.00 (br m,3H), 6.87 (d, 3H, J = 7.4 Hz), 6.78 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 6.74 (d, 3H, J = 7.6 Hz), 6.65-6.20 (br m, 6H), 3.00 (sep, 3H, J = 6.9), 2.77 (sep, 3H, J = 6.9 Hz), 1.20-1.12 (m, 18 H), 1.10 (d, 9H, J = 6.9 Hz), 1.01 (d, 9H, J = 6.9 Hz)。
【0425】
合成例17. 錯体(A−14)の合成
【化185】
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【0426】
合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)(0.20g、0.16ミリモル)、2,6−ジメチルフェニルボロン酸(0.18g、0.72ミリモル)およびK
3PO
4(0.2
1g、0.96ミリモル)を、120mlのトルエンおよび24mlの水中に懸濁する。該溶液へとアルゴンを30分にわたり気泡導通させ、次いでトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(7mg、0.01ミリモル)およびSphos(12mg、0.03ミリモル)を添加する。その溶液を15分にわたりアルゴンでパージし、次いで不活性雰囲気下で一晩加熱還流させる。室温に冷却した後に、相を分離させ、有機相を収集し、そして溶剤を除去する。次いでその固体をカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)を介して精製する。表題生成物は、黄色の固体として単離される(収量:0.25g(97%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.62 (d, 3H, J = 1.4 Hz), 8.24 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 8.04 (d, 3H, J = 2.9 Hz), 7.41-7.18 ( br m, 3H), 7.18-7.05 (m, 6H, J = 7.5), 7.01 (s, 6H), 6.86 (d, 3H, J = 7.4 Hz), 6.79 (t, 3H, J = 7.6 Hz), 6.73 (d, 3H, J = 7.6 Hz), 6.65-6.20 (br m, 6H), 3.05-2.75 (m, 9H), 1.31 (d, 6H, J = 6.9 Hz), 1.18-1.14 (m, 18 H), 1.10 (d, 9H, J = 6.9 Hz), 0.97 (d, 9H, J = 6.9 Hz)。
【0427】
合成例18. 錯体(C−161)の合成
a)1−ブロモ−2−t−ブチル−ベンゼンの合成
【化186】
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【0428】
176mlの48%のHBr溶液(1.57モル)を、30.5g(0.20モル)の2−t−ブチルアニリンに室温で20分間の間でゆっくりと添加する。そのベージュ色の懸濁液を−56℃に冷却し、そして23.8g(0.34モル)の亜硝酸ナトリウムを小分けにして20分間の間で添加し、同じ温度で1時間の間撹拌を続ける。250mlの氷冷ジエチルエーテルを15分間の間でゆっくりと添加し、そしてガスがもはや発生しなくなるまで温度をゆっくりと2時間の間で−8℃に上昇させる。温度を再び−56℃へと低下させ、そして25mlの水をまずは添加し、それに引き続き118.5g(0.41モル)の炭酸ナトリウム十水和物を添加することで、褐色の懸濁液が得られる。温度を3時間の間で室温にまで上昇させる。その際、−28℃でガスの発生が始まる。得られた褐色の懸濁液を更に室温で16時間の間撹拌する。水相を分離し、有機相を水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮することで、褐色の油状物が得られる。更なる精製をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン)によって行い、引き続き得られた油状物を真空下(97℃、16mbar)で蒸留することで、表題生成物が無色の油状物として得られる(収量:17.9g(41%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.58 (s, 9 H), 7.07 (dt, 1 H), 7.29 (dt, 1 H), 7.50 (dd, 1 H), 7.64 (dd, 1 H)。
【0429】
b)(2−t−ブチルフェニル)ボロン酸の合成
【化187】
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【0430】
33.0ml(87ミリモル)の2.7Mのヘプタン中n−ブチルリチウム溶液を、−73℃で16.0g(72.8ミリモル)の1−ブロモ−2−t−ブチル−ベンゼンを用いて100mlのTHF中でアルゴン雰囲気下に、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと処理する。90分後に添加を完了させ、そして−73℃で1時間の間撹拌を続けることで、桃色の溶液が得られる。12.3ml(109ミリモル)のトリメチルボレートを、75分間の間で−73℃において、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと添加する。まずは−73℃で1時間の間撹拌を続け、そして温度を室温にまで3時間の間で上昇させる。その無色の溶液を更に室温で16時間の間撹拌し、引き続き30mlの10%塩化水素酸水溶液を10分間の間でゆっくりと添加する。室温で30分間の間撹拌を続け、そしてTHFを真空下で80℃において留去し、引き続き50mlのヘプタンを添加し、そして氷浴温度で1時間の間撹拌する。得られた懸濁液を濾過し、そして固体を20mlのヘプタンで洗浄することで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:7.7g(58%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.44 (s, 9 H), 4.67 (s, 2 H), 7.20 (td, 1 H), 7.32-7.40 (m, 2 H), 7.47 (d, 1 H)。
【0431】
c)錯体(C−161)の合成
【化188】
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【0432】
3.00g(2.41ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、1.93g(10.8ミリモル)の(2−t−ブチルフェニル)ボロン酸、および3.07g(14.5ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で700mlのトルエンおよび100mlの水中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして110mg(0.12ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および180mg(0.44ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。その赤褐色の懸濁液を84℃で3時間の間加熱することで、黄褐色への変色を伴い、引き続きHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層
を通じて直接的に濾過し、そして該濾過助剤を多量のトルエンですすぐ。トルエン相を分離し、そして50mlの5%シアン化ナトリウム水溶液で処理し、そして1時間の間激しく撹拌し、引き続き600mlのジクロロメタンを添加する。該混合物を更に室温で30分間の間激しく撹拌し、有機相を分離し、そして硫酸ナトリウムを通して乾燥させる。20mlのエタノールを添加し、そして該混合物をシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタンですすぐ。その溶液を真空下で約50mlの容量にまで濃縮し、そして沈殿した固体を分離する。引き続き、真空下で乾燥させることで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:2.02g(60%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.06-1.41 (幅広いシグナル, 27 H), 6.24-7.49 (非常に幅広いシグナル, 30 H), 7.59 (d, 3 H), 8.08 (d, 3 H), 8.28 (d, 3 H), 8.77 (br. s, 3 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
81H
69IrN
12の正確な質量=1402.54;実測値1403.2[M+1]
+。
【0433】
合成例19. 錯体(C−130)の合成
a)(2−シクロヘキシルフェニル)ボロン酸の合成
【化189】
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【0434】
46.7ml(117ミリモル)の2.5Mのヘキサン中n−ブチルリチウム溶液を、−73℃で24.0g(97.3ミリモル)の1−ブロモ−2−シクロヘキシル−ベンゼンを用いて200mlのTHF中でアルゴン雰囲気下に、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと処理する。90分後に添加を完了させると、白色の懸濁液が得られ、それを−73℃で30分間の間撹拌を続ける。15.3g(147ミリモル)のトリメチルボレートを、20分間の間で−73℃において、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと添加する。その無色の溶液を更に−74℃で1時間の間撹拌し、そして温度を室温にまで3時間の間で上昇させる。その無色の溶液を更に室温で16時間の間撹拌し、引き続き30mlの10%塩化水素酸水溶液を15分間の間でゆっくりと添加する。室温で3時間の間撹拌を続け、そして該反応混合物を、100mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、真空下で濃縮し、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン/酢酸エチル4:1)によって精製することで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:10.1g(51%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.24-2.11 (m, 10 H), 3.72-3.91 (m, 1 H), 7.33 (dt, 1 H), 7.49 (d, 1 H), 7.56 (dt, 1 H), 8.26 (dd, 1 H)。
【0435】
b)錯体(C−130)の合成
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
1.00g(0.80ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、0.74g(3.62ミリモル)の(2−シクロヘキシルフェニル)ボロン酸、および1.03g(4.85ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で250mlのトルエンおよび50mlの水中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして36.8mg(0.04ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および59.5mg(0.14ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。その黄色の懸濁液を87℃で3時間の間加熱する。その褐色の溶液を室温に冷却し、引き続き濾過し、そして有機相を水で抽出する(2回100ml)。有機相を硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、真空下で濃縮し、そして得られた固体をジクロロメタン中で溶解させる。該溶液をシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲル層をジクロロメタンですすぎ、そして30mlのエタノールを添加する。合した溶離液を、30mlのエタノールで希釈し、そしてジクロロメタンを真空下で留去する。得られた懸濁液を濾過し、そして固体をエタノールで洗浄し、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製することで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:0.61g(49%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 0.94-2.02 (m, 30 H), 2.97 (m, 3 H), 6.32-7.66 (非常に幅広いシグナル, 12 H), 6.84-6.97 (m, 9 H), 7.24 (dt, 3 H), 7.31-7.45 (m, 9 H), 8.10 (d, 3 H), 8.32 (d, 3 H), 8.85 (d, 3 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
87H
75IrN
12の正確な質量=1480.59;実測値1481.7[M+1]
+。
【0437】
合成例20. 錯体(C−128)の合成
a)2−イソブチルアニリンの合成
【化191】
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【0438】
14.59g(0.60モル)の削り状マグネシウムをアルゴン下で50mlのテトラヒドロフラン中に懸濁させる。90.4g(0.66モル)の1−ブロモ−2−メチルプロパンを200mlのテトラヒドロフラン中に入れ、それを45分間の間でゆっくりと添加するが、その際、氷浴での冷却によって反応温度を最高55℃で維持することでグリニャール反応の発熱を慎重に調節する。灰色の懸濁液を更に50分間の間撹拌し、そして室温に冷却することで、灰褐色の溶液が得られる。40.89g(0.30モル)の無水塩化亜鉛を200mlのテトラヒドロフラン中に溶かした無色の溶液を、10分間の間で添加し、そして放出される発熱を氷浴で調節することで、温度を最高39℃で維持する。得られた灰色の濃厚な懸濁液を更に、温度が26℃に達するまで95分間の間撹拌し、そして26.3g(150ミリモル)の2−ブロモアニリン、1.31g(3.00ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ビス(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(=CPhos)、0.34g(1.51ミリモル)の酢酸パラジウム(II)を200mlのTHF中に溶かした赤褐色の溶液へと、水浴を使用して発熱を最高32℃で慎重に制御することによって30分間の間でゆっくりと添加する。50mlの水をまず、最高33℃の温度を維持する冷却をしつつ慎重に添加し、引き続き500mlの水および200mlの飽和のエチレンジアミン四酢酸三ナトリウム塩水和物(EDTA−Na
3)を添加し、そして30分にわたり撹拌する。該懸濁液を、Hyflo(登録商標)濾過助剤の層を通じて濾過し、そして該濾過助剤を500mlのトルエンですすぐ。有機相を分離し、そして100mlのEDTA−Na
3および100mlの飽和塩化ナトリウムで洗浄し、引き続き硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮する。その油状物を更に蒸留(120℃、0.1mbar)することで、表題生成物が無色の油状物として得られる(収量:16.5g(74%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.00 (d, 6 H), 1.96 (dq, 1 H), 2.42 (d, 2 H), 3.64 (br. s, 2 H), 6.72 (m, 2 H), 7.04 (m, 2 H)。
【0439】
b)1−ブロモ−2−イソブチル−ベンゼンの合成
【化192】
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【0440】
88.0ml(0.79モル)の48%HBr溶液を、14.9g(0.10モル)の2−イソブチルアニリンへと室温で15分間の間で、温度を慎重に制御することによってゆっくりと添加する。その白色の懸濁液を−55℃に冷却し、そして11.8g(0.17モル)の亜硝酸ナトリウムを小分けにして、−48℃の最高温度で15分間の間でゆっくりと添加する。その暗色の懸濁液に100mlの氷冷ジエチルエーテルを15分間の間でゆっくりと添加し、そして該懸濁液を更に−53℃で90分間の間撹拌する。温度を、まず8℃に、ガスの発生量を慎重に制御しながら30分間の間でゆっくりと上昇させ、次いでガスがもはや発生されなくなるまで75分間の間で室温へと上昇させる。温度を再び−43℃へと低下させ、そして60g(0.21モル)の炭酸ナトリウム十水和物を添加する。温度を1時間の間で室温にまで上昇させる。水相を分離し、有機相を100mlのヘプタンで希釈し、次いで水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮することで、暗色の油状物が得られる。更なる精製をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン)によって行うことで、表題生成物が無色の油状物として得られる(収量:5.3g(25%))。
GC−MS(CI):C
10H
13Brの正確な質量=212.02;実測値212.0[M
]
+。
【0441】
c)(2−イソブチルフェニル)ボロン酸の合成
【化193】
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【0442】
10.5ml(28.4ミリモル)の2.7Mのヘプタン中n−ブチルリチウム溶液を、−70℃で5.00g(23.5ミリモル)の1−ブロモ−2−イソブチル−ベンゼンを用いて50mlのTHF中でアルゴン雰囲気下に、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと処理する。30分後に添加を完了させ、そして−72℃で30分間の間撹拌を続けることで、無色の溶液が得られる。3.66g(35.2ミリモル)のトリメチルボレートを、1時間の間で−72℃において、温度を−68℃より高く上昇させずにゆっくりと添加する。温度を2時間の間で室温にまで上昇させ、そして1時間にわたり撹拌を続ける。その無色の溶液を、5mlの水および20mlの10%塩化水素酸水溶液でゆっくりと処理する。THFを真空下で留去し、引き続き30mlのヘプタンを添加し、そして氷浴温度で1時間の間撹拌する。得られた懸濁液を濾過し、そして固体を少量の冷ヘプタンで洗浄し、次いで真空下で乾燥させることで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:1.75g(42%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 0.93 (dd, 6 H), 1.89 (m, 1 H), 2.71, 3.11 (2 d, 2 H), 6.32 (br. s, 2 H), 7.16-7.40 (m, 2 H), 7.45-7.58 (m, 1 H), 8.23 (dd, 1 H)。
【0443】
d)錯体(C−128)の合成
【化194】
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【0444】
1.50g(1.21ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、1.29g(7.25ミリモル)の(2−イソブチルフェニル)ボロン酸、および1.54g(7.25ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で70mlのトルエンおよび20mlの水中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして55mg(0.06ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および
90mg(0.22ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。その淡ベージュ色の懸濁液を83℃で22時間の間加熱し、引き続き0.30g(1.69ミリモル)の(2−イソブチルフェニル)ボロン酸を添加する。5時間にわたり加熱を続け、100mlのトルエンを添加し、引き続きHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて直接的に濾過し、そして該濾過助剤を多量のトルエンですすぐ。トルエン相を分離し、そして5%シアン化ナトリウム水溶液で処理し、そして得られた混合物を30分間の間激しく撹拌する。有機相を分離し、そして水で洗浄し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮する。その黄色の残留物をジクロロメタン中に溶解させ、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲル層を、ジクロロメタン/エタノール95:5溶剤混合物ですすぐ。ジクロロメタンを真空下で留去し、沈殿した固体を濾別し、エタノールで洗浄し、そして真空下で乾燥させる。その固体を更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール)によって精製することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.67g(40%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 0.72 (d, 9 H), 0.73 (d, 9 H), 1.74 (m, 3 H), 2.62 (dd, 3 H), 6.12-7.78 (非常に幅広いシグナル, 12 H), 6.86 (m, 9 H), 7.29 (m, 9 H), 7.36 (m, 3 H), 8.10 (d, 3 H), 8.33 (d, 3 H), 8.83 (d, 3 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
81H
69IrN
12の正確な質量=1402.54;実測値1403.6[M+1]
+。
【0445】
合成例21. 錯体(A−6)の合成
a)(2−エチル−6−メチル−フェニル)ボロン酸の合成
【化195】
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【0446】
45.9ml(115ミリモル)の2.5Mのヘキサン中n−ブチルリチウム溶液を、−73℃で24.0g(23.5ミリモル)の1−エチル−2−ヨードトルエンを用いて200mlのTHF中でアルゴン雰囲気下に、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと処理する。90分後に添加を完了させ、そして−73℃で1時間の間撹拌を続けることで、白色の懸濁液が得られる。15.9ml(142ミリモル)のトリメチルボレートを、1時間の間で−73℃において、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと添加する。温度を2時間の間で室温にまで上昇させ(様相:澄明かつ無色の溶液)、そして18時間にわたり撹拌を続ける。僅かに混濁した溶液を、時々氷浴で冷却することによって水でゆっくりと処理し、引き続き30mlの10%塩化水素酸水溶液を室温で添加する。それらの有機溶剤を、80℃の浴温度で留去する。ヘプタンを添加し、そして該混合物を0℃で1時間の間撹拌する。得られた懸濁液を濾過し、そして固体を少量の氷冷水およびヘプタンで洗浄し、引き続き真空下で乾燥させることで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる(収量:12.9g(81%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.26 (t, 3 H), 2.38 (s, 3 H), 2.67 (q, 2 H), 5.03 (s, 2 H), 7.01 (d, 1 H), 7.05 (d, 1 H), 7.05 (d, 1 H), 7.21 (d, 1 H)。
【0447】
b)錯体(A−6)の合成
【化196】
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【0448】
1.00g(0.80ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、0.59g(3.60ミリモル)の(2−エチル−6−メチル−フェニル)ボロン酸、および1.03g(4.59ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で50mlのトルエン中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして9.0mg(0.04ミリモル)の酢酸パラジウム(II)および33.0mg(0.08ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。黄褐色の懸濁液を97℃で30分間の間加熱し、107℃で5時間の間加熱する。その褐色の懸濁液を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタンと少量のメタノールとを混ぜたものですすぐ。沈殿が開始するまで、ジクロロメタンを真空下で除去する。その黄色の懸濁液を濾過し、そして固体を真空下で乾燥させる。単離された生成物(0.45g)を反応させ、そして第二ステップにおいて同じ反応条件下で、0.20gの(2−エチル−6−メチル−フェニル)ボロン酸、5mgの酢酸パラジウム(II)、16mgの2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルおよび0.50gのリン酸三カリウムを用いて20mlのトルエン中で後処理することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.38g(35%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.03-1.14 (m, 9 H), 2.11, 2.19 (2 s, 9 H), 2.39-2.50 (m, 3 H), 2.53-2.65 (m, 3 H), 6.17-7.84 (非常に幅広いシグナル, 12 H), 6.70-6.77 (m, 3 H), 6.81-6.95 (2 m, 6 H), 7.11-7.27 (m, 9 H), 8.09 (m, 3 H), 8.29 (m, 3 H), 8.64 (m, 3 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
78H
63IrN
12の正確な質量=1360.49;実測値1361.6[M+1]
+。
【0449】
合成例22. 錯体(A−2)の合成
a)2−ブロモ−1,3−ジエチル−ベンゼンの合成
【化197】
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【0450】
265g(1.57モル)の48%HBr溶液を、30.5g(0.20モル)の2,6−ジエチルアニリンへと室温で15分間の間で、温度を慎重に制御することによってゆ
っくりと添加する。そのベージュ色の懸濁液を−55℃に冷却し、そして23.8g(0.34モル)の亜硝酸ナトリウムを小分けにして、−48℃の最高温度で40分間の間でゆっくりと添加する。その褐色の懸濁液を更に−53℃で50分間の間撹拌する。250mlの事前に冷却されたジエチルエーテルを15分間の間でゆっくりと添加し、そしてガスがもはや放出されなくなるまで(ガス発生の慎重な制御)、温度を−18℃へと30分間の間でゆっくりと高める。その褐色の懸濁液を−54℃に冷却し、そして25gの水および119g(0.41モル)の炭酸ナトリウム十水和物でゆっくりと処理する。温度を、放出されるガスの量を慎重に制御しながら4時間の間で室温にまで上昇させる。その懸濁液を更に室温で19時間の間撹拌する。有機相を分離し、水で抽出し(2×100ml)、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮する。粗生成物を更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン)によって精製することで、表題生成物が黄色の油状物として得られる(収量:36.3g(83%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.35 (t, 6 H), 2.91 (q, 4 H), 7.17 (d, 2 H), 7.27 (dd, 1 H)。
【0451】
b)(2,6−ジエチルフェニル)ボロン酸の合成
【化198】
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【0452】
48.0ml(0.12モル)の2.7Mのヘプタン中n−ブチルリチウム溶液を、−73℃で22.0g(0.10モル)の2−ブロモ−1,3−ジエチル−ベンゼンを用いて200mlのTHF中でアルゴン雰囲気下に、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと処理する。70分後に添加を完了させ、そして−73℃で1時間の間撹拌を続けることで、白色の懸濁液が得られる。15.7g(0.15モル)のトリメチルボレートを、25分間の間で−73℃において、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと添加する。まずは−73℃で1時間の間撹拌を続け、そして温度を室温にまで2時間の間で上昇させる。その無色の溶液を更に室温で16時間の間撹拌し、引き続き30mlの10%塩化水素酸水溶液を15分間の間でゆっくりと添加する。室温で30分間の間撹拌を続け、そしてTHFを真空下で80℃において留去し、引き続き50mlのヘプタンを添加し、そして氷浴温度で1時間の間撹拌する。得られた懸濁液を濾過し、そして固体を30mlのヘプタンで洗浄することで、表題生成物がオフホワイト色の固体として得られる。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.27 (t, 6 H), 2.69 (q, 4 H), 4.73 (s, 2 H), 7.07 (d, 2 H), 7.27 (t, 1 H)。
【0453】
c)錯体(A−2)の合成
【化199】
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【0454】
1.00g(0.80ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)、645mg(3.62ミリモル)の(2,6−ジエチルフェニル)ボロン酸、および1.03g(4.83ミリモル)のリン酸三カリウムを、アルゴン下で250mlのトルエンおよび50mlの水中に懸濁する。その懸濁液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして37mg(0.04ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および60mg(0.15ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルで処理する。その帯緑褐色の懸濁液を6時間の間で87℃で加熱し、直接的にHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過し、そして該濾過助剤を多量のトルエンですすぐ。有機相を水で抽出し(2×100ml)、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、そして真空下で濃縮する。固体残留物をジクロロメタン中に溶解させ、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタンですすぐ。合した濾液を、30mlのエタノールで処理し、そしてジクロロメタンを真空下で留去する。該懸濁液を濾過し、そして固体をエタノールで洗浄し、そして更にクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製する。生成物画分を収集し、そして真空下で沈殿が生ずるまで濃縮する。固体を分離し、そしてシクロヘキサンおよびエタノールで洗浄し、更に真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.81g(72%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.04-1.15 (m, 18 H), 2.37-2.51 (m, 6 H), 2.51-2.65 (m, 6 H), 6.23-7.70 (非常に幅広いシグナル, 12 H), 6.76 (dd, 3 H), 6.85 (t, 3 H), 6.91 (d, 3 H), 7.18 (t, 6 H), 7.28 (t, 3 H), 8.09 (d, 3 H), 8.29 (d, 3 H), 8.68 (d, 3 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
81H
69IrN
12の正確な質量=1402.54;実測値1403.6[M+1]
+。
【0455】
合成例23. ブロモ錯体中間体(HI−4)の合成
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
1.00g(1.0ミリモル)のイリジウム錯体(国際公開第2011/073149号パンフレット中の合成を参照、例fac−EM1)を、100mlのジクロロメタン中に室温でアルゴン雰囲気下で溶解させる。まずは1.60mg(0.01ミリモル)の臭化鉄(III)を添加し、引き続き178mg(1.0ミリモル)のN−ブロモスクシンイミドを100mlのジクロロメタン中で90分間の間でゆっくりと添加する。16時間の間撹拌を続ける。20mlのエタノールを添加し、そして該混合物をシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタン/EtOH95:5溶出剤ですすぐ。合した溶離液を真空下で濃縮し、更にクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/酢酸エチル)によって精製する。合した生成物画分を真空下で濃縮し、そして得られた固体をジクロロメタン中に溶解させ、引き続きエタノールを添加する。ジクロロメタンを真空下で除去し、そして得られた沈殿物を濾過し、更にエタノールで洗浄することで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:0.6g(56%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 6.09-7.57 (非常に幅広いシグナル, 12 H), 6.59 (d, 1 H), 6.65-6.74 (m, 3 H), 6.83-6.92 (m, 3 H), 6.96 (dd, 1 H), 7.17-7.25 (m, 3 H), 8.11 (m, 3 H), 8.38 (m, 3 H), 8.81 (d, 2 H), 8.95 (d, 1 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
51H
32BrIrN
12の正確な質量=1084.17;実測値1085.3[M+1]
+。
【0457】
合成例24. 錯体(X−1)の合成
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
150mg(0.14ミリモル)の合成例23のブロモ錯体中間体(HI−4)を、例20d)(PM2119−イソブチル)に従って、43mg(0.26ミリモル)の(2−イソプロピルフェニル)ボロン酸、170mg(0.80ミリモル)のリン酸三カリウム、6mg(0.007ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および10mg(0.02ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6
’−ジメトキシビフェニルと、20mlのトルエンおよび5mlの水中で88℃において4時間の反応時間で反応させる。得られた褐色の懸濁液を10mlのトルエンで希釈し、そして有機相を、5mlの5%シアン化ナトリウム水溶液と一緒に撹拌する。その淡黄色の有機相を分離し、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタンですすぐ。合した溶離液を真空下で濃縮し、そして得られた固体を20mlのジクロロメタンおよび3mlの酢酸エチル中で3回溶解させ、引き続きジクロロメタンを真空下で、毎度固体の沈殿が開始されるまで除去する。得られた固体をヘプタンで洗浄し、そして真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:122mg(78%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.18 (d, 3 H), 1.27 (d, 3 H), 3.32 (m, 1 H), 6.21-7.58 (m および 非常に幅広いシグナル, 27 H), 8.06 (d, 1 H), 8.10 (m, 2 H), 8.28 (d, 1 H), 8.37 (dd, 2 H), 8.81 (m, 3 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
60H
43IrN
12の正確な質量=1124.34;実測値1125.5[M+1]
+。
【0459】
合成例25. 錯体(X−2)の合成
【化202】
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【0460】
200mg(0.18ミリモル)の合成例23のブロモ錯体中間体(HI−4)を、例14に従って、69mg(0.36ミリモル)の(2−トリフルオロメチルフェニル)ボロン酸、230mg(1.08ミリモル)のリン酸三カリウム、2mg(0.009ミリモル)の酢酸パラジウム(II)、および8mg(0.02ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルと、20mlのトルエン中で93℃において5時間の反応時間で反応させる。得られた褐色の懸濁液を10mlで希釈し、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタン/酢酸エチル9:1混合物ですすぐ。合した溶離液を真空下で濃縮し、そして得られた黄色物を30mlのジクロロメタンおよび10mlのエタノール中に溶解させる。ジクロロメタンを沈殿が開示するまで真空下で除去することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:64mg(30%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 6.09-7.68 (幅広いシグナル, 12 H), 6.73 (m, 2 H), 6.78-6.95 (m, 7 H), 7.21 (m, 2 H), 7.52 (m, 2 H), 7.63 (d, 1 H), 7.80 (d, 1 H), 8.07 (d, 1 H), 8.11 (t, 2 H), 8.28 (d, 1 H), 8.37 (dd, 2 H), 8.78 (dd, 1 H), 8.83 (m, 2 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
58H
36F
3IrN
12の正確な質量=1150.28;実測値1551.4[M+1]
+。
【0461】
合成例26. ブロモ錯体中間体(HI−5)の合成
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
0.50g(0.50ミリモル)のイリジウム錯体(国際公開第2011/073149号パンフレット中の合成を参照、錯体Em8)および0.43g(1.50ミリモル)の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを、100mlのジクロロメタン中に室温で懸濁する。その黄色の溶液を23時間の間撹拌し、エタノールを添加する。ジクロロメタンを真空下で除去することで、生成物の沈殿が引き起こされる。その固体を分離し、そして真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.53g(86%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 6.02-7.63 (幅広いシグナル, 8 H), 6.31 (d, 1 H), 6.39 (d, 1 H), 6.43 (m, 2 H), 6.53 (d, 1 H), 6.59 (dd, 2 H), 6.83 (m, 3H), 6.97 (m, 3 H), 7.11 (t, 1 H), 7.26 (dd, 1 H), 7.38 (m, 1 H), 8.10 (m, 4 H), 8.32 (d, 1 H), 8.36 (d, 1 H), 8.88 (d, 1 H), 8.96 (d, 1 H)。
【0463】
合成例27. 錯体(J−113)の合成
【化204】
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【0464】
300mg(0.24ミリモル)の合成例26のブロモ錯体中間体(HI−5)を、例20d)に従って、178mg(1.09ミリモル)の(2−イソプロピルフェニル)ボロン酸、307mg(1.45ミリモル)のリン酸三カリウム、11mg(0.012ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および18mg(0.04ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルと、30mlのトルエンおよび5mlの水中で88℃において4時間の反応時間で反応させる。得られた褐色の懸濁液を10mlのジクロロメタンで希釈し、そして有機相を、5mlの5%シアン化ナトリウム水溶液と一緒に撹拌する。その淡黄色の有機相を分離し、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタンですすぐ。合した溶離液を真空下で濃縮し、そして得られた固体を分離し、そしてエタノールおよびヘプタンで洗浄し、引き続き真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色
の固体として得られる(収量:221mg(67%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.19 (m, 9 H), 1.27 (m, 9 H), 3.36 (m, 3 H), 6.30-7.70 (幅広いシグナル および m, 36 H), 7.94 (d, 1 H), 8.04 (d, 1 H), 8.08 (d, 1 H), 8.15 (d, 1 H), 8.23 (d, 1 H), 8.77 (d, 1 H), 8.84 (d, 1 H)。
【0465】
合成例28. 錯体(L−1)の合成
【化205】
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【0466】
500mg(0.40ミリモル)の合成例26のブロモ錯体中間体(HI−5)を、例20d)に従って、460mg(2.42ミリモル)の(2−トリフルオロメチルフェニル)ボロン酸、513mg(2.42ミリモル)のリン酸三カリウム、18.5mg(0.020ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および30mg(0.07ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルと、40mlのトルエンおよび10mlの水中で88℃において5時間の反応時間で反応させる。得られた褐色の懸濁液を30mlのジクロロメタンで希釈し、そして有機相を、5mlの5%シアン化ナトリウム水溶液と一緒に撹拌する。有機相を分離し、そして真空下で濃縮する。固体残留物を20mlのジクロロメタンおよび10mlのトルエン中に溶解させる。ジクロロメタンを留去し、そして該懸濁液を濾過し、固体をエタノールおよびヘプタンで洗浄し、そして真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:476mg(82%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 6.15-7.74 (非常に幅広いシグナル, 8 H), 6.40 (d, 1 H), 6.52 (d, 1 H), 6.59 (t, 1 H), 6.74-6.96 (m, 8 H), 7.16 (m, 3 H), 7.31 (m, 3 H), 7.46-7.70 (m, 8 H), 7.90 (m, 3 H), 8.08 (m, 4 H), 8.27 (dd, 2 H), 8.78 (s, 1 H), 8.84 (s, 1 H)
APCI−LC−MS(ポジティブ、m/z):C
74H
44F
9IrN
10の正確な質量=1436.32;実測値1437.4[M+1]
+。
【0467】
合成例29. 錯体(Y−1)の合成
a)N2,N3−ビス(4−エチルフェニル)ピラジン−2,3−ジアミンの合成
【化206】
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【0468】
27.9g(0.19モル)の2,3−ジクロロピラジンおよび50.0g(0.41モル)の4−エチルアニリンを200mlのメシチレン中に入れ、それを164℃で3時間の間加熱する。その黒色の懸濁液を室温に冷却し、50mlのトルエンで希釈し、そして90分間の間撹拌を続ける。該懸濁液を濾過し、そして固体をトルエンおよびヘプタンで洗浄する。固体を500mlの水中で懸濁し、そして200mlの25%アンモニア水溶液を撹拌しながら添加し、そして30分間にわたり撹拌を続ける。該懸濁液を濾過し、そして固体を水で洗浄(2×250ml)し、引き続きシクロヘキサンで洗浄する(2×200ml)。その固体を400mlのシクロヘキサン中に懸濁し、そして還流下で1時間の間加熱し、室温に冷却し、そして更に1時間の間撹拌する。該懸濁液を濾過し、そしてヘキサンで洗浄し、そして真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:28.3g(47%))。
1H-NMR (400 MHz, d
4-MeOD): δ= 1.25 (t, 6 H), 2.64 (q, 4 H), 7.18 (d, 4 H), 7.46 (d, 6 H)。
【0469】
b)[3−(4−エチルアニリノ)ピラジン−2−イル]−(4−エチルフェニル)アンモニウムクロリドの合成
【化207】
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【0470】
28.3g(88.9ミリモル)のN2,N3−ビス(4−エチルフェニル)ピラジン−2,3−ジアミンおよび300mlの37%の塩化水素酸水溶液の黄色の懸濁液を、室温で1時間の間撹拌する。該懸濁液を水で希釈し、そして撹拌を続ける。該懸濁液を濾過し、そして固体を100mlの水で洗浄する。その黄色の固体を100mlのシクロヘキ
サンで3回懸濁し、そして濾過し、引き続きまずはフィルタ上で真空下で乾燥させ、引き続き室温で真空オーブン中で2日間の間乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:41.3g、湿ったまま)。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 1.20 (t, 6 H), 2.61 (q, 4 H), 7.24 (d, 4 H), 7.41 (s, 2 H), 7.63 (d, 4 H), 10.08 (br. s, 2 H)。
【0471】
c)2−エトキシ−1,3−ビス(4−エチルフェニル)−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンの合成
【化208】
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【0472】
40.0g(約88ミリモル、いまだ残留水を含む)の[3−(4−エチルアニリノ)ピラジン−2−イル](4−エチルフェニル)アンモニウムクロリドおよび300ml(1.8モル)のオルトギ酸トリエチルを、アルゴン下で100℃において18時間の間加熱する。その淡橙色の溶液を室温にまで冷却し、そして濾過する。濾液を真空下で濃縮し、得られた懸濁液を濾過し、そしてヘプタンで洗浄することで、表題生成物が淡桃色の固体として得られる(収量:23.7g)。
1H-NMR (300 MHz, d
6-DMSO): δ= 0.89 (t, 3 H), 1.20 (t, 6 H), 2.61 (q, 4 H), 3.16 (q, 2 H), 7.29 (d, 4 H), 7.47 (s, 2 H), 7.67 (s, 1 H), 7.93 (m, 4 H)。
【0473】
d)錯体中間体(CI−1)の合成
【化209】
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【0474】
反応は、合成例2e)に従って、42.9g(0.11モル)の2−エトキシ−1,3
−ビス(4−エチルフェニル)−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン、7.00g(10.4ミリモル)のクロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマーを用いて400mlのo−キシレン中で138℃で8時間の間行われる。得られた暗色の懸濁液を、1800mlのメタノール中に注ぎ、そして30分間の間撹拌する。該懸濁液を濾過し、そして固体を150mlのメタノールで洗浄する。該固体をジクロロメタン中に溶解させ、そしてシリカゲル(2×8cmフィルタ)を通じてジクロロメタン/トルエン溶出剤を用いて少量のエタノールを添加して濾過する。合した濾液を、沈殿が開始されるまで300mlのメタノールで希釈する。該懸濁液を1時間にわたり撹拌し、次いで濾過し、そして固体をメタノールで洗浄し(3×15ml)、引き続き真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:8.49g(35%))。
【0475】
e)ブロモ錯体中間体(HI−6)の合成
【化210】
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【0476】
反応を、合成例8に従って、1.30g(1.11ミリモル)の合成例29d)の生成物、483mg(1.69ミリモル)の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを用いて100mlのジクロロメタン中で0℃で17時間の間行うことで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:1.52g(97%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 1.00 (m, 18 H), 2.28 (q, 6 H), 2.42 (m, 3 H), 2.66 (m, 3 H), 5.83-7.72 (2つの非常に幅広いシグナル, 12 H), 6.55 (s, 3 H), 8.10 (d, 3 H), 8.39 (d, 3 H), 8.92 (s, 3 H)。
【0477】
f)錯体(Y−1)の合成
【化211】
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【0478】
760mg(0.54ミリモル)の合成例29e)の生成物HI−6を、合成例20d)に従って、398mg(2.43ミリモル)の(2−イソプロピルフェニル)ボロン酸、686mg(3.23ミリモル)のリン酸三カリウム、24.7mg(0.03ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および39.8mg(0.10ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルと、200mlのトルエンおよび40mlの水中で98℃において17時間の反応時間で反応させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.49g(59%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 0.90 (m, 9 H), 1.01 (m, 9 H), 1.19 (m, 18 H), 2.09-2.38 (m, 12 H), 2.85, 3.07 (2 m, 3 H), 5.98-7.68 (非常に幅広いシグナル, 9 H), 6.51 (br. s, 3 H), 6.76 (m, 3 H), 7.23 (m, 6 H), 7.41 (m, 6 H), 8.05 (m, 3 H), 8.29 (m, 3 H), 8.54 (m, 3 H)。
【0479】
合成例30. 錯体(Y−2)の合成
a)N2,N3−ビス(4−イソプロピルフェニル)ピラジン−2,3−ジアミンの合成
【化212】
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【0480】
16.0g(0.11モル)の2,3−ジクロロピラジンを、合成例29a)に従って、32.0g(0.24モル)の4−イソプロピルアニリンと200mlのo−キシレン
中で還流下で12時間の間反応させることで、後処理および精製の後に表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:34.5g(93%))。
1H-NMR (300 MHz, d
4-MeOD): δ = 1.14 (d, 12 H), 4.46 (s, 2 H), 7.08 (d, 4 H), 7.34 (m, 6 H)。
【0481】
b)[3−(4−イソプロピルアニリノ)ピラジン−2−イル]−(4−イソプロピルフェニル)アンモニウムクロリドの合成
【化213】
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【0482】
34.5g(0.10モル)のN2,N3−ビス(4−イソプロピルフェニル)ピラジン−2,3−ジアミンを、合成例29b)に従って、300mlの37%の水性塩酸と反応させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:34.2g、湿ったまま)。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 1.23 (d, 12 H), 2.91 (m, 2 H), 7.32 (d, 4 H), 7.36 (s, 2 H), 7.62 (d, 4 H), 10.78 (br. s, 2 H)。
【0483】
c)2−エトキシ−1,3−ビス(4−イソプロピルフェニル)−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンの合成
【化214】
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【0484】
34.2g(約89ミリモル、いまだ幾らかの残留水を含む)の[3−(4−イソプロピルアニリノ)ピラジン−2−イル]−(4−イソプロピルフェニル)アンモニウムクロ
リドを、合成例29c)に従って、300ml(1.8モル)のオルトギ酸トリエチルと反応させ、アルゴン下に100℃で18時間の間加熱することで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:26.9g(75%))。
1H-NMR (300 MHz, d
6-DMSO): δ= 0.91 (t, 3 H), 1.23 (d, 12 H), 2.91 (m, 2 H), 3.18 (m, 2 H), 7.34 (d, 4 H), 7.47 (s, 2 H), 7.67 (s, 1 H), 7.93 (d, 4 H)。
【0485】
d)錯体中間体(CI−2)の合成
【化215】
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【0486】
5.75g(14.3ミリモル)の2−エトキシ−1,3−ビス(4−イソプロピルフェニル)−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジンを、合成例29d)に従って、1.20g(1.8ミリモル)のクロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマーと100mlのo−キシレン中で還流下に8時間の間反応させることで、表題生成物が黄色の固体として得られる(収量:2.03g(45%))。
【0487】
e)ブロモ錯体中間体(HI−7)の合成
【化216】
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【0488】
0.93g(0.74ミリモル)の合成例30d)の生成物を、合成例29e)に従って、320mg(1.12ミリモル)の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインと100mlのジクロロメタン中で0℃において16時間の間反応させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.94g(85%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 0.88 (d, 9 H), 1.04 (m, 27 H), 2.57 (m, 3 H), 3.23 (m, 3 H), 5.88-7.69 (3つの幅広いシグナル, 12 H), 6.53 (s, 3 H), 8.12 (d, 3 H), 8.41 (d, 3 H), 8.94 (s, 3 H)。
【0489】
f)錯体(Y−2)の合成
【化217】
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【0490】
389mg(0.54ミリモル)の合成例30e)の生成物HI−7を、合成例29e)に従って、140mg(1.15ミリモル)のフェニルボロン酸、0.32g(1.5ミリモル)のリン酸三カリウム、11.6mg(0.01ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および19mg(0.05ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルと、95mlのトルエンおよび19mlの水中で23時間の反応時間で還流下に反応させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:0.15g(39%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 0.89 (d, 9 H), 0.99 (d, 9 H), 1.03 (d, 9 H), 1.10 (d, 9 H), 2.59 (m, 3 H), 2.96 (m, 3 H), 5.90-7.72 (3つの幅広いシグナル, 12 H), 6.72 (m, 3 H), 7.38 (m, 3 H), 7.46 (m, 12 H), 8.08 (d, 3 H), 8.32 (d, 3 H), 8.61 (s, 3 H)。
【0491】
合成例31. ブロモ錯体中間体HI−5(異性体1、異性体2、異性体3および異性体4)の合成
a)CC−5(異性体1、異性体2、異性体3および異性体4)の合成
【化218】
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【0492】
5.0g(13ミリモル)の中間体Gおよび0.9g(1.3ミリモル)の[Ir(cod)Cl]
2のo−キシレン(300ml)中の混合物を還流で5時間にわたり撹拌する。溶剤を除去し、残留物をアセトニトリルとアセトンの1:1混合物(100ml)中に取り、16時間にわたり撹拌する。固体(CC−5(異性体1、異性体2、異性体3および異性体4)を含有する)が濾過により単離される。CC−5(異性体1、異性体2、異性体3および異性体4)の合成は、より詳細にPCT/EP2014/064054に記載されている。
【0493】
【化219】
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【0494】
CC−5の異性体1、異性体2、異性体3および異性体4の混合物(0.86g、0.74ミリモル)および臭化鉄(III)(12.0mg、0.04ミリモル)を、180mlのジクロロメタン中に不活性雰囲気下で溶解させる。該系を0℃に冷却した後に、N−ブロモスクシンイミド(0.40g、2.22ミリモル)を添加し、その溶液を光の不在下で7時間にわたり撹拌する。重亜硫酸ナトリウムの10%水溶液(6ml)を前記反応混合物に添加し、撹拌する。前記溶液を水中に注いだ後に、相を分離させ、そして有機部分を無水硫酸ナトリウムを通して乾燥させる。濾過後に、溶剤を蒸発させ、そして固体
残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO
2、ジクロロメタン/トルエン)によって精製することで、4種の生成物異性体が黄色の固体として得られ、それを更に
1H−NMR分析によって割り当てる(4種全ての生成物異性体1〜4の合わせた収量:0.99g(82%))。
HI−5(異性体1):
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.89 (d, 3H, J = 1.96 Hz), 8.43 (s, 3H), 8.03 (d, 3H, J = 2.88 Hz), 7.65-5.85 (br m, 21 H), 1.30 (s, 27 H)
HI−5(異性体2):
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.96 (d, 1H, J = 1.97 Hz), 8.90 (d, 1H, J = 1.97 Hz), 8.87 (d, 1H, J = 1.97 Hz), 8.44 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.49-6.04 (br m, 21 H), 1.56 (s, 9H), 1.32 (s, 9H), 1.29 (s,9H)
HI−5(異性体3):
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.98 (d, 1H, J = 1.95 Hz), 8.95 (d, 1H, J = 1.95 Hz), 8.88 (d, 1H, J = 1.95 Hz), 8.43 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.70-6.07 (br m, 21 H), 1.58 (s, 9H), 1.55 (s, 9H), 1.31 (s,9H)
HI−5(異性体4):
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.95 (d, 3H, J = 1.96 Hz), 8.16 (s, 3H), 7.75-5.98 (br m, 21 H), 1.56 (s, 27 H)。
【0495】
合成例32. 錯体(C’113(異性体3))の合成
【化220】
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【0496】
合成例31のHI−5(異性体3)(0.26g、0.18ミリモル)、2,6−ジイソプロピルフェニルボロン酸(0.13g、0.81ミリモル)およびK
3PO
4(0.23g、1.08ミリモル)を、150mlのトルエンおよび30mlの水中に懸濁する。該溶液へとアルゴンを30分にわたり気泡導通させ、次いでトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(8.0mg、0.03ミリモル)およびSphos(13mg、0.03ミリモル)を添加する。その溶液を15分にわたりアルゴンでパージし、次いで不活性雰囲気下で一晩加熱還流させる。室温に冷却した後に、相を分離させ、有機相を収集し、そして溶剤を除去する。次いでその固体をカラムクロマトグラフィー(シリカ、第一の精製はトルエン/ジクロロメタン、第二の精製はシクロヘキサン/酢酸エチル)を介して精製する。表題生成物は、黄色の固体として単離される(収量:0.15g(54%))。
1H-NMR (500 MHz, CD
2Cl
2): δ= 8.82 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.80 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.40 (d, J = 8.2 Hz, 3H), 7.34 - 7.29 (m, 6H), 7.20 (td, J = 7.4, 1.5 Hz, 3H), 7.14 - 6.29 (m, 21H), 3.40 (h, J = 6.8 Hz, 2H), 3.31 (h, J = 6.7 Hz, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.47 (s, 9H), 1.30 (s, 9H), 1.25 -1.20 (m, 9H), 1.16 - 1.11 (m, 9H)。
【0497】
合成例33. 錯体(M−4)の合成
a)3−アミノジベンゾフランの合成
【化221】
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【0498】
国際公開第2012/020327号パンフレットにおける化合物(3)の製造が参照される。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3): δ= 3.92 (br. s, 2 H), 6.71 (dd, 1 H), 6.87 (d, 1 H), 7.32 (m, 2 H), 7.50 (d, 1 H), 7.71 (d, 1 H), 7.82 (d, 1 H)。
【0499】
b)2,4−ジブロモジベンゾフラン−3−アミンの合成
【化222】
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【0500】
21.7g(118ミリモル)の3−アミノジベンゾフランを、200mlのDMF中に溶解させ、そしてアルゴン雰囲気下で氷浴温度に冷却する。43.0g(242ミリモル)のN−ブロモスクシンイミドを、90分間の間で、温度を10℃より高く上昇させずに小分けにして添加する。100mlの追加のDMFを8℃で添加し、そして撹拌しながら1時間の間で温度を室温にまで上昇させる。その暗色の溶液を、30mlのチオ硫酸ナトリウム水溶液で処理し、そして水で容量2000mlにまで希釈し、引き続き20分間の間撹拌する。得られた懸濁液を濾過し、そして固体を200mlのエタノールと混合し、15分間の間撹拌する。該懸濁液を濾過し、得られた固体をエタノールで洗浄し、そして真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:39.8g(98%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 4.80 (br. s, 2 H), 7.34 (td, 1 H), 7.41 (td, 1 H), 7.59 (d, 1 H), 7.78 (m, 1 H), 7.96 (s, 1 H)。
【0501】
c)2,4−ジイソブチルジベンゾフラン−3−アミンの合成
【化223】
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【0502】
15.6g(45.7ミリモル)の2,4−ジブロモジベンゾフラン−3−アミンを、220mlのTHF中で溶解させ、そして50mg(0.22ミリモル)の酢酸パラジウム(II)および200mg(0.46ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−
2’,6’−ビス(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(=CPhos)を添加する。その紫褐色の溶液を3回脱気し、アルゴンで充填し戻し、そして0℃に冷却する。220ml(0.11モル)の0.5Mの臭化イソブチル亜鉛溶液を1時間の間でゆっくりと添加し、そして0℃で30分間の間撹拌を続ける。室温にまで温度を上昇させ、そして更にその暗褐色の溶液を17時間の間で撹拌する。100mlの水を10gのHyflo(登録商標)濾過助剤と一緒に添加し、そして30分間の間撹拌する。その褐色の懸濁液をHyflo(登録商標)濾過助剤の3cmの層を通じて濾過し、引き続き該濾過助剤をトルエンで洗浄する。合した濾液を濃縮する。褐色の残留物を500mlのトルエンで希釈し、水相を分離する。有機相を200mlの2%の3−アミノ−1−プロパノール水溶液で抽出し、引き続き200mlの水および100mlの飽和塩化ナトリウムで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮することで、表題生成物が赤色の油状物として得られ、それを更なる精製を行わずに後続のステップで使用した(12.3g、GC測定による84%の生成物含量)。
【0503】
d)3−ヨード−2,4−ジイソブチル−ジベンゾフランの合成
【化224】
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【0504】
3.79g(10.8ミリモル)の2,4−ジイソブチルジベンゾフラン−3−アミンを200mlのt−ブタノール中に溶解させ、引き続き9.26g(48.7ミリモル)のp−トルエンスルホン酸の50mlの水中の溶液を素早く添加する。その淡黄色の溶液を室温で15分間の間撹拌し、そして5℃に冷却する。2.25g(32.6ミリモル)および6.70g(40.4ミリモル)のヨウ化カリウムを100mlの水中に溶解させ、そして前記反応混合物へと、最高温度5℃において1時間の間でゆっくりと添加する。その暗色の懸濁液を0℃で30分間の間撹拌し、室温へと温度を上昇させ、引き続き40℃で30分間の間加熱する。その帯赤色の懸濁液を冷却し、そして40mlの20%重炭酸ナトリウム水溶液を添加し、引き続き100mlの10%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加する。その無色の懸濁液を800mlの氷水混合物へと撹拌しながら注ぐ。その淡灰色の懸濁液を濾過し、そして固体を水およびエタノールで洗浄し、引き続き真空下で乾燥させることで、表題生成物が白色の固体として得られる(収量:2.79g(64%))。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3): δ= 1.04 (t, 12 H), 2.11 (m, 1 H), 2.29 (m, 1 H), 2.86 (d, 2 H), 3.10 (d, 2 H), 7.35 (td, 1 H), 7.49 (td, 1 H), 7.59 (d, 1 H), 7.62 (s, 1 H), 7.95 (d, 1 H)。
【0505】
e)(1,3−ジイソブチルジベンゾフラン−2−イル)ボロン酸の合成
【化225】
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【0506】
1.45g(3.5ミリモル)の3−ヨード−2,4−ジイソブチル−ジベンゾフランを20mlのTHF中にアルゴン雰囲気下で溶解させ、そして1.68ml(4.2ミリモル)の2.5Mのヘキサン中n−ブチルリチウム溶液で−77℃において、添加の間に温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと処理する。その淡黄色の溶液を−78℃で1時間の間撹拌する。0.70g(6.7ミリモル)のトリメチルボレートを35分間の間で、温度を−70℃より高く上昇させずにゆっくりと添加し、そして−78℃で1時間にわたり撹拌を続ける。撹拌しながら温度を室温へと上昇させ、その黄色の溶液を20mlの水で処理する。6mlの6%水性塩化水素酸を添加し、そしてTHFを真空下に80℃で留去し、引き続き15mlのヘプタンを添加し、そして氷浴温度で1時間の間撹拌する。該懸濁液を濾過し、そして固体をヘプタンで洗浄することで、表題生成物がベージュ色の固体として得られる(収量:1.11g(98%))。
1H-NMR (400 MHz, d
6-DMSO): δ= 0.91 (d, 12 H), 1.98 (m, 1 H), 2.14 (m, 1 H), 2.65 (d, 2 H), 2.84 (d, 2 H), 7.34 (td, 1 H), 7.46 (td, 1 H), 7.66 (m, 2 H), 8.07 (d, 1 H), 8.22 (s, 2 H)。
【0507】
f)錯体(M−4)の合成
【化226】
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【0508】
1.10g(0.89ミリモル)の合成例6のブロモ錯体生成物(HI−1)を、合成例20d)に従って、1.12g(3.45ミリモル)の(1,3−ジイソブチルジベンゾフラン−2−イル)ボロン酸、1.16g(5.41ミリモル)のリン酸三カリウム、41mg(0.04ミリモル)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および67mg(0.16ミリモル)の2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルと、70mlのトルエンおよび16mlの水中で90℃において17時間の反応時間で反応させる。得られた橙色のエマルジョンを30mlのジクロロメ
タンで希釈し、そして有機相を、15mlの5%シアン化ナトリウム水溶液と一緒に撹拌する。その淡黄色の有機相を分離し、そしてシリカゲルの3cmの層を通じて濾過し、引き続き該シリカゲルをジクロロメタンですすぐ。合した溶離液を真空下で濃縮し、そして得られた固体を分離し、そしてエタノールおよびヘプタンで洗浄し、引き続き真空下で乾燥させることで、表題生成物が淡黄色の固体として得られる(収量:1.23g(78%))。
1H-NMR (400 MHz, CD
2Cl
2): δ= 0.65 (m, 18 H), 0.86 (m, 18 H), 1.83 (m, 3 H), 2.05 (m, 3 H), 2.38-2.98 (m, 12 H), 6.27-7.90 (幅広いシグナル, 12 H), 6.77 (m, 3 H), 6.90 (t, 3 H), 7.01 (d, 3 H), 7.38 (t, 3 H), 7.48 (t, 3 H), 7.61 (dd, 3 H), 7.75 (d, 3 H), 8.02 (m, 3 H), 8.10 (t, 3 H), 8.30 (d, 3 H), 8.77 (d, 3 H)。
【0509】
II. 光ルミネッセンスの例
光ルミネセンススペクトルの測定(PMMAマトリックス中2%薄膜)
錯体の光ルミネッセンス(PL)スペクトルは、それぞれの錯体でドープしたポリマー薄膜で測定した。該薄膜は、以下の手順によって製造した:10質量/質量%のポリマー溶液を、1gのポリマー「PMMA 6N」(Evonik)を9gのジクロロメタン中に溶解させ、引き続き1時間にわたり撹拌することによって作成する。2mgのそれぞれの錯体を、0.098gのPMMA溶液に添加し、そして1分にわたり撹拌を続ける。前記溶液をドクターブレード法によりフィルムアプリケーター(モデル360 2082、Erichsen)を用いて60μmのギャップをもって石英基板上にキャスティングすることで、ドープされたポリマー薄膜(厚さ約6μm)が得られる。これらの薄膜のPLスペクトルおよび量子収率(Q.Y.)を、積分球法で絶対PL量子収率測定装置(Absolute PL Quantum Yield Measurement System)(Hamamatsu、モデルC9920−02)(励起波長:370nm)を使用して測定する。
【0510】
発光寿命τ
vの測定
製造された薄膜における錯体の発光寿命(τ
v)は、以下の手順によって測定する。発光の励起のために、短レーザパルスのシーケンス(THG Nd−YAG、355nm、1ナノ秒のパルス長、1kHzの繰り返し周波数)を使用する。発光は、時間分解型光子計数技術によってマルチチャネルスケーリングモードで光電子倍増管、弁別器およびマルチスケーラカード(FAST ComTec GmbH、モデルP7888)の組み合わせを使用して検出する。
【0511】
光ルミネッセンス測定の光ルミネッセンス(PL)のQ.Y.、λ
max、CIE x、y、およびτ
v値は、以下の表に含まれる。
【0512】
【表80】
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【0513】
【表81】
[この文献は図面を表示できません]
【0514】
【表82】
[この文献は図面を表示できません]
【0515】
【表83】
[この文献は図面を表示できません]
【0516】
【表84】
[この文献は図面を表示できません]
【0517】
本発明による金属−カルベン錯体は、比較化合物CC−1と比べて、非常に高い絶対量子効率および改善された(=より短い)発光寿命で青色発光を示す。
【0518】
【表85】
[この文献は図面を表示できません]
【0519】
本発明による金属−カルベン錯体A−85は、比較化合物CC−2と比べて、非常に高い絶対量子効率および改善された(=より短い)発光寿命で青色発光を示す。
【0520】
【表86】
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【0521】
本発明による金属−カルベン錯体J−113およびL−1は、比較化合物CC−3と比べて、非常に高い絶対量子効率および改善された(=より短い)発光寿命で青色発光を示す。
【0522】
【表87】
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【0523】
本発明による金属−カルベン錯体C’−113(異性体3)は、比較化合物(合成例31a)のCC−5(異性体3))と比べて、非常に高い絶対量子効率および改善された(=より短い)発光寿命で青色発光を示す。
【0524】
光ルミネッセンススペクトルの測定(ホストSH−5中4%薄膜)
SH−5:
【化227】
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は、国際公開第2010/079051号パンフレットに記載され、構造は第22頁(X=O)に記載され、合成は、米国特許出願公開第2013/0119360号明細書の第104頁の欧州特許出願公開第1885818号明細書の例17に記載される。
【0525】
イリジウム錯体の光ルミネッセンス(PL)スペクトルは、それぞれのイリジウム錯体4質量/質量%でドープしたSH−5薄膜で測定した。前記薄膜試料は以下の手順によって作成される:1mgのそれぞれのイリジウム錯体および24mgのSH−5を2.5mLのジクロロメタンに添加し、該混合物を1〜5分間にわたり撹拌する。得られた溶液をドクターブレード法によりフィルムアプリケーター(モデル360 2082、Erichsen)を用いて30μmのギャップをもって石英基板上にキャスティングする。光ルミネッセンス(PL)スペクトルは、PMMA薄膜について記載したように測定される(
励起波長:370nm)。作成された薄膜中のイリジウム錯体のリン光発光寿命(τ
v)を、PMMA薄膜について記載したように測定する。イリジウム錯体でドープされたα−NPD薄膜の光ルミネッセンスのQ.Y.、λmax、CIE x、yおよびFWHMは以下の表に示されている。
【0526】
光ルミネッセンス測定の光ルミネッセンス(PL)のQ.Y.、λ
max、CIE x、y、およびτ
v値は、以下の表に含まれる。
【0527】
【表88】
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【0528】
【表89】
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【0529】
【表90】
[この文献は図面を表示できません]
【0530】
【表91】
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【0531】
【表92】
[この文献は図面を表示できません]
【0532】
本発明による金属−カルベン錯体は、比較化合物CC−1と比べて、非常に高い絶対量子効率および改善された(=より短い)発光寿命で青色発光を示す。
【0533】
III デバイス例
OLEDの製造(一般的手順)
ITO基板をアノードとして使用し、それをまずLCD製造用の市販の洗剤(Deconex(登録商標)20NSおよび25ORGAN−ACID(登録商標)中和剤)で清浄化し、次いでアセトン/イソプロパノール混合物中で超音波浴において清浄化する。考えられる有機残分を排除するために、前記基板を更に25分にわたりオゾン炉中で連続的なオゾン流に晒す。この処理もまた、ITOの正孔注入特性を向上させる。次に、Plexcore社製の正孔注入層(40nm)AJ20−1000を溶液からスピンコートする。
【0534】
その後に、以下で特定される有機材料を蒸着によって前記の清浄化された基板へと約10
-7〜10
-9ミリバールで約0.5〜5nm/分の速度で適用する。前記基板に適用された正孔伝導体と励起子ブロッカーは、20nmの厚さを有するIr(DPBIC)
3(デバイス1〜3)であり、そのうち、最初の10nmは、伝導性の改善のためにMoO
xでドープされる(50質量%:50質量%)。
【0535】
【化228】
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(Ir(DPBIC)
3の製造については、国際公開第2005/019373号パンフレットの出願におけるIr錯体(7)を参照のこと)。
【0536】
引き続き、発光体、Ir(DPBIC)
3およびホスト材料の混合物(発光体(A−1
7またはB−15)、ホスト材料(SH−1、SH−2またはSH−5)および質量%での相対量は、特定のデバイス例に示されている)を、蒸着によって40nmの厚さで適用する(デバイス1〜3)。引き続き、ホスト材料が、蒸着によって5nmの厚さで励起子および正孔ブロッカーとして適用される。
【0537】
ホスト材料:
【化229】
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【0538】
SH−5:
【化230】
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は、国際公開第2010/079051号パンフレットに記載され、構造は第22頁(X=O)に記載され、合成は、米国特許出願公開第2013/0119360号明細書の第104頁の欧州特許出願公開第1885818号明細書の例17に記載される。
【0539】
次に、電子輸送体として、LiqとETM(特定のデバイス例に規定されるETM−1)との混合物(50質量%:50質量%)を、蒸着によって25nmの厚さで適用し、次いで4nmのLiF層を適用し、最後に100nm厚のAl電極を適用する。全てのコンポーネントを、不活性窒素雰囲気中でガラス蓋へと接着結合する。
【0540】
【化231】
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【0541】
電子輸送材料:
【化232】
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【0542】
OLEDの特性決定のために、電子発光スペクトルを、様々な電流と電圧で記録する。更に、電流−電圧特性を、発された光出力と組み合わせて測定する。光出力は、光度計でのキャリブレーションにより測光パラメータに変換できる。CIEのx座標、y座標は、当該技術分野で公知のようにCIE 1931に従ってスペクトルから導き出される。
【0543】
デバイス1:
HIL Plexcore AJ20−1000 − 10nmのIr(DPBIC)
3:MoO
3(50:50) − 10nmのIr(DPBIC)
3 − 40nmの青色発光体/SH−2/Ir(DPBIC)
3(10:80:10) − 5nmのSH−2 − 25nmのETM−2:Liq(50:50) − 4nmのKF − 100nmのAl。
【0544】
デバイス2:
HIL Plexcore AJ20−1000 − 10nmのIr(DPBIC)
3:MoO
3(50:50) − 10nmのIr(DPBIC)
3 − 40nmの青色発光体/SH−1/Ir(DPBIC)
3(10:80:10) − 5nmのSH−1 − 25nmのETM−2:Liq(50:50) − 4nmのKF − 100nmのAl。
【0545】
デバイス3:
HIL Plexcore AJ20−1000 − 10nmのIr(DPBIC)
3:MoO
3(50:50) − 10nmのIr(DPBIC)
3 − 40nmの青色発光体/SH−5/Ir(DPBIC)
3(10:80:10) − 5nmのSH−5 − 25nmのETM−2:Liq(50:50) − 4nmのKF − 100nmのAl。
【0546】
前記のOLED構造における種々の発光体および種々のホスト材料に関して、以下の電気光学的データが得られる(全てのデータは300ニトで)。
【0547】
【表93】
[この文献は図面を表示できません]
【0548】
本発明による金属−カルベン錯体を含むデバイスは、高い効率および低い電圧で青色の発光色を示す。
【0549】
デバイス4:
80nmのIr(DPBIC)
3:MoO
3(90:10) − 10nmのIr(DPBIC)
3 − 40nmの青色発光体/SH−2/Ir(DPBIC)
3(20:70:10) − 5nmのSH−2 − 25nmのETM−2:Liq(50:50) − 4nmのKF − 100nmのAl。
【0550】
デバイス5:
100nmのIr(DPBIC)
3:MoO
3(90:10) − 10nmのIr(DPBIC)
3 − 20nmの青色発光体/SH−2/Ir(DPBIC)
3(20:70:10) − 5nmのSH−2 − 35nmのETM−2:Liq(50:50) − 4nmのKF − 100nmのAl。
【0551】
ダイオードのデバイス寿命LT
70は、発光が初期値の70%にまで下がるのにかかった時間によって定義される。寿命は4000cd/m
2でのLT
70で測定して、次いで実験的に観察した加速係数を使用して300cd/m
2でのLT
70に逆算する。寿命測定は、一定電流で実施される。全ての他のデータは直接的に300ニトで得られる。
【0552】
前記のOLED構造における種々の発光体について、以下の電気光学的データが得られる。その際、デバイス4.1の電圧、電流効率、発光効率、EQEおよび寿命の測定値を100に定め、デバイス4.2、5.1および5.2の値をデバイス4.1のそれらに対して規定する。
【0553】
【表94】
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1) 外部量子効率(EQE)は、物質もしくはデバイスから出て行く発生した光子の数を、それを通じて流れる電子の数で割ったものである。
2) 初期発光の70%への低下。
【0554】
本発明による金属−カルベン錯体C−127を含むデバイス4.2および5.2は、比較金属−カルベン錯体CC−1を含むデバイスと比べて、高い効率および低い電圧と一緒に高められたデバイス寿命LT
70をもって青色発光を示す。波長の関数としての、化合物CC−1およびC−127のエレクトロルミネッセンス強度のプロットを提供する
図1が参照される。