(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6770162
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】分解炉
(51)【国際特許分類】
C10K 3/00 20060101AFI20201005BHJP
F23G 5/027 20060101ALI20201005BHJP
C10K 1/02 20060101ALI20201005BHJP
【FI】
C10K3/00
F23G5/027 Z
C10K1/02
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-220100(P2019-220100)
(22)【出願日】2019年12月5日
(62)【分割の表示】特願2017-563007(P2017-563007)の分割
【原出願日】2016年5月31日
(65)【公開番号】特開2020-37711(P2020-37711A)
(43)【公開日】2020年3月12日
【審査請求日】2019年12月16日
(31)【優先権主張番号】1555148
(32)【優先日】2015年6月5日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1558609
(32)【優先日】2015年9月15日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】515078420
【氏名又は名称】ウ.テ.イ.ア.−エバリュアシオン テクノロジク,アンジェニリ エ アプリカシオン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】オリビエ ルぺ
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ サジェ
【審査官】
森 健一
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第02690162(EP,A1)
【文献】
特表2006−511783(JP,A)
【文献】
実公平06−043160(JP,Y2)
【文献】
特開2008−248183(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10K 1/00− 3/06
C10B 53/00
C10J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理されるべきガスを導入する取入口(4;104)、および、前記ガスを当該囲繞体から放出する吐出口(5;105)を含む垂直な管状囲繞体(2;102)と、
前記囲繞体の内側にて垂直に且つ前記囲繞体と同軸的に延在する加熱管を備えて成る、前記ガスを加熱する加熱手段であって、該加熱管は、その底端部が閉じられるべく成形されるとともに、該底端部が前記囲繞体の内側に配置される様に、且つ、当該加熱手段のバーナー(13;113)であって前記囲繞体の外部に配置されるバーナーに対して該加熱管の頂端部が接続される様に構成される加熱管(9;109)である、加熱手段と、
を備えて成り、
前記取入口(4)は、前記処理されるべきガスを、前記囲繞体(2)の内側壁に沿って該囲繞体(2)内へと進入させるべく配置される、分解炉(1;101)。
【請求項2】
前記囲繞体(2;102)は、円形断面であるべく成形される、請求項1記載の分解炉(1;101)。
【請求項3】
前記加熱管(9;109)は、円形断面であるべく成形される、請求項1または2に記載の分解炉(1;101)。
【請求項4】
前記加熱管(9;109)はセラミック系である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の分解炉(1;101)。
【請求項5】
前囲繞体(2;102)の少なくともひとつの内側壁は耐火材料で作成される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の分解炉(1;101)。
【請求項6】
前記耐火材料はセラミック系である、請求項5記載の分解炉(1;101)。
【請求項7】
前記セラミックはアルミナを含む、請求項6記載の分解炉(1;101)。
【請求項8】
前記耐火材料はコンクリート系である、請求項5記載の分解炉(1;101)。
【請求項9】
前記処理されるべきガス内に含まれる不要な固体粒子を除去する除去手段を備えて成る、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の分解炉(1;101)。
【請求項10】
前記除去手段は、前記囲繞体(2)の底壁部(8)から前記囲繞体の外部に向けて延在する除去パイプ(6)と、該除去パイプ内に配置されたバルブ(7)とを備えて成る、請求項9記載の分解炉(1)。
【請求項11】
前記囲繞体(2)の前記底壁部(8)は、ファンネルを形成すべく凹状である、請求項10記載の分解炉(1)。
【請求項12】
前記加熱手段は、前記バーナー(13;113)に対して燃料供給するために、当該分解炉の前記吐出口(5;105)からのガスの一部を取り込むべく成形される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の分解炉(1;101)。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の分解炉(1;101)と、前記分解炉の前記取入口(4;104)に対して接続された吐出口を有すると共に、バイオマスおよび/または廃棄物を加熱処理するデバイスとを備えて成る、アセンブリ。
【請求項14】
加熱処理のための前記デバイスは、ハウジングと、該ハウジングの取入口と吐出口との間においてバイオマスおよび/または廃棄物を搬送する手段とを備えて成り、前記手段は、前記ハウジング内で回転軸心回りで回転すべく取付けられたスクリュと、該スクリュを回転させる回転駆動手段とを備えて成り、前記デバイスは更に、前記スクリュをジュール効果により加熱する加熱手段を備えて成る、請求項13記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス、特に、排他的なものとしてではなく、廃棄物および/またはバイオマスの加熱処理に由来するガスを処理するための分解炉(cracking furnace)に関する。本発明はまた、斯かる分解炉を含むアセンブリ、および、バイオマスおよび/または廃棄物を加熱処理するデバイスであって、前記分解炉の取入口に対して接続された吐出口を有するデバイスにも関している。
【0002】
バイオマスは、特に植物由来のバイオマス、もしくは、汚水処理場からのスラッジの固形部分と共に、農業、林業、および、関連する産業に由来する物質、廃棄物および残渣の生分解可能な部分、ならびに、工業的および都市的な廃棄物の生分解可能な部分を備えて成り得る。廃棄物は、産業廃棄物、特に、ポリマ廃棄物(プラスチック材料、ゴムなど)を備えて成り得る。
【背景技術】
【0003】
経済的および環境的なことを考慮して、エネルギ目的で燃焼可能物質(固体、液体、または、気体)を獲得するという観点を以てバイオマスおよび/または廃棄物を処理することは更に一般的である。
【0004】
一例として、バイオマスおよび/または廃棄物を、ガス・エンジンにより使用され得るガスへと変換することにより、それらを再利用することが提案されてきた。この目的の為に、バイオマスおよび/または廃棄物の加熱処理(熱分解、ガス化など)によれば、高エネルギのガスの回収が可能とされる。しかし、その様にして回収されたガスは、タールまたはオイル相により汚染されており、ガス・エンジンによりリスクなしでは使用され得ない。
【0005】
その欠点を軽減するために、バイオマスおよび/または廃棄物を加熱処理する段階に続き、クラッキング段階を行うことは知られている。これにより、クラッキング段階の終了時に(おそらく、タールおよびオイル相以外の不要な成分に関する一段階以上の付加的な浄化段階の後で)ガス・エンジンにより使用されるに十分なほど清浄であるガスを回収すべくタールおよびオイル相をクラッキングすることが可能とされる。
【0006】
一例として、プラズマ・トーチによりクラッキング段階を実施することが提案されてきた。しかし、斯かる解決策は、比較的に不経済である。
【0007】
故に、処理されるべきガスを、加熱気体により内部的に加熱された囲繞体を通るパイプに流入させる段階から成る更に低コストの解決策が提案されてきた。故に、加熱気体によるパイプの間接的な加熱によれば、前記ガス内に含まれたタールおよびオイル相をクラッキングするクラッキング反応がもたらされる。
【0008】
それでもなお、斯かる解決策によれば、処理されるべきガスのタールおよびオイル相が、それほどは十分には浄化され得ないことが確認されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、処理されるべきガスに含まれたタールおよび/またはオイル相の更なる良好な除去を可能とする分解炉を提案することである。本発明の目的はまた、斯かる分解炉を含むアセンブリ、および、バイオマスおよび/または廃棄物を加熱処理するデバイスであって、前記分解炉の取入口に対して接続された吐出口を有するデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題は、本発明に依れば、処理されるべきガスを導入する取入口、および、前記ガスを当該囲繞体から放出する吐出口を含む垂直な管状囲繞体と、前記囲繞体の内側にて垂直に且つ前記囲繞体と同軸的に延在する加熱管を備えて成る、前記ガスを加熱する加熱手段であって、該加熱管は、その底端部が閉じられるべく成形されるとともに、該底端部が前記囲繞体の内側に配置される様に、且つ、当該加熱手段のバーナーであって前記囲繞体の外部に配置されるバーナーに対して該加熱管の頂端部が接続される様に成形される加熱管である、加熱手段と、を備えて成る分解炉により解決される。
【0011】
故に、前記囲繞体および前記加熱管の特定の配置構成によれば、前記ガスが良好に閉じ込められる処理区域を生み出すことが可能とされる。これにより、前記囲繞体内で、処理されるべきガスと前記加熱管との間における熱交換が促進され得ることから、前記分解炉の前記吐出口にて回収されたガスが高純度を呈する如き方法にて、タールおよびオイル相のクラッキングは効率的かつ迅速である。
【0012】
特に、処理されるべきガスが、バイオマスおよび/または廃棄物の加熱処理(熱分解、ガス化など)に由来するガスであるとき、本発明の分解炉の吐出口にて回収されたガスは、ガス・エンジンにおいて使用されるべく、タールおよびオイル相が十分に除去されている。
【0013】
当然乍ら、本出願において、“頂部”、“底部”、“水平”および“垂直”などの語句は、前記分解炉の使用の方向に対するものであり、すなわち、前記バーナーが前記囲繞体の残部の直上に配置された場合であると理解されるべきである。
【0014】
本出願において、“セラミック”という語句は、耐火的で不活性である(すなわち、腐食性ガスでさえも、処理されるべきガスと接触したときに非感応的であるか、または、僅かだけ感応的である)材料であって、製造されて無機的である材料であると理解されるべきである。故に、本発明の意味において、金属もしくは合金はセラミックでなく、コンクリートもセラミックでない。
【0015】
本発明はまた、上述された如き分解炉と、バイオマスおよび/または廃棄物を加熱処理するデバイスであって、前記分解炉の取入口に対して接続された吐出口を有するデバイスとを含むアセンブリにも関する。
【0016】
本発明の他の特徴および利点は、本発明の特定実施例に関する以下の説明および添付図面に鑑みれば更に明確となろう。
【0017】
添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施例における分解炉の概略図である。
【
図2】本発明の第2実施例における分解炉の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、概略的に符号1により表される本発明の第1実施例の分解炉は、囲繞体2を備えて成る。
【0020】
好適には、分解炉1によれば、バイオマスおよび/または廃棄物の加熱処理(たとえば、熱分解またはガス化)に由来する(
図1において複数の円により表された)ガスはクラッキング段階へと委ねられ、前記ガスは、前記クラッキング段階により除去されるべきタールおよびオイル相を含んでいる。故に、この実施例において分解炉1は、前記ガスを、摂氏900度(℃)〜1,500℃の範囲、好適には1,000℃〜1,300℃の範囲に在る温度に委ねるべく成形される。分解炉1は好適には、前記ガスを約1,100℃の温度に委ねるべく成形される。これに加え、この実施例において分解炉1は、前記ガスが(典型的には0.5秒〜2秒の範囲内に在る)短い通過時間を以て囲繞体2を通過する様に成形される。
【0021】
囲繞体2は、垂直な軸心Xの管状囲繞体2として成形される。この実施例において、囲繞体2はまた、円形の断面(自身の法線として軸心Xを有する断面)である様にも成形される。
【0022】
囲繞体2は、処理されるべきガスを導入するための取入口4を含む。この実施例において、取入口4は、バイオマスおよび/または廃棄物を加熱処理するデバイスであって、処理されるべき前記ガスを生成する役割を果たしたデバイスに対して接続される。一例として、斯かるデバイスは、当該ハウジングの取入口と吐出口との間でバイオマスおよび/または廃棄物を搬送する手段であって、当該ハウジング内で回転軸心の回りで回転すべく取付けられたスクリュと、該スクリュを回転するための回転駆動手段とを一体的に備えたハウジングを備えて成り、該デバイスは更に、前記スクリュをジュール効果により加熱する加熱手段を備えて成る。特に、斯かるデバイスは、国際公開第99/39549号および仏国特許出願公開第2,892,888号明細書に記述されている。
【0023】
囲繞体2は更に、それを介してガスが放出される吐出口5を含む。取入口4は囲繞体2の底部部分に配置され、且つ、吐出口5は前記囲繞体の頂部部分に配置される。特定の方法にて、取入口4は、囲繞体2に対して実質的に接線方向に延在する。故に取入口4は、前記ガスを、囲繞体2の内側壁に沿って該囲繞体2内へと進入させるべく配置される。これにより、前記ガスが囲繞体2内で螺旋状に流れる様に、サイクロン効果を生成し得る。これにより、前記ガスの処理は増進される。
【0024】
好適には、吐出口5もまた、囲繞体2に対して接線方向に配置される。好適には、囲繞体2の至る所における処理されるべきガスの流れを促進するために、取入口4および吐出口5は、囲繞体2に対し、径方向において相互に逆向きである方向に配置される。
【0025】
好適な方法にて、囲繞体2は耐火材料で作成される。故に、囲繞体2の内側壁は、良好な熱放射特性を呈する。この例において、更に厳密には、囲繞体2はセラミックで作成される。囲繞体2に対して選択されたセラミックは、好適には、10キロワット/平方メートル(kW/m
2)〜50kW/m
2の範囲内に在る熱流束密度を呈する。一例として、選択されたセラミックは、アルミナである。分解炉1は更に、処理されるべきガス内に含まれた塵埃の如き不要な固体粒子を除去する手段を備えて成る。この目的の為に、前記除去手段は、除去パイプ6と、該除去パイプ6内に配置された、たとえば回転スライド、ギロチン、または、クラムシェル型のバルブ7とを備えて成る。バルブ7によれば、除去パイプ6を介した囲繞体2内への酸素の進入であって、クラッキングを阻害し得る酸素の進入を制限するために、囲繞体2の密閉を確実とし得る。この実施例において、除去パイプ6は、囲繞体2の底壁部8から該囲繞体2の外部まで延在する。この実施例において、除去パイプ6は、囲繞体2内で前記底壁部8の実質的に中心である端部にて外方に開口すべく配置される。この実施例において、除去パイプ6は軸心Xに沿って延在する。
【0026】
故に、不要な固体粒子を囲繞体2から落下することを許容するためには、バルブ7を開くだけで十分である。好適には、囲繞体2の底壁部8は、不要な固体粒子の更に良好な蓄積だけでなく、当該ファンネル内へと開口する除去パイプ6を介した粒子の更に容易な除去も可能とするファンネルを形成するために、凹状である。
【0027】
これに加え、分解炉1は、前記処理されるべきガスを加熱するために、特に加熱管9を備えて成る手段を含む。加熱管9は、囲繞体2内で同軸的に、該囲繞体2における軸心Xに沿い垂直に延在すべく成形される。この実施例において、加熱管9はまた、円形の断面(軸心Xを自身の法線として有する断面)であるようにも成形される。故に、囲繞体2および加熱管9は協働して、前記ガスを処理するための処理区域3を形成する環状の断面(軸心Xを自身の法線として有する断面)の内側空間を画成する。これに加え、加熱管9は、その底端部10が、囲繞体2の底壁部8に接触せずに該囲繞体2の内側にて閉じられ且つ配置される様に成形される。これにより、囲繞体2の底壁部8上への不要な固体粒子の堆積が促進されることから、それらの除去が促進される。
【0028】
但し、加熱管9は、軸心Xに沿って考慮された高さであって、囲繞体2の高さに近く、典型的には囲繞体2の高さの90%〜99%の範囲内に在る高さを呈する。前記加熱管の頂端部11は、囲繞体2から、該囲繞体2のルーフ12の上方へと開口する。
【0029】
好適な方法にて、加熱管9はセラミックで作成される。選択されるセラミックは好適には、10kW/m
2〜50kW/m
2の範囲内に在る熱流束密度を呈する。一例として、選択された前記セラミックは、アルミナである。
【0030】
前記加熱手段は更に、加熱用燃料(天然ガス、燃料オイル、精製済み合成ガス、または、本分解炉1により処理されたガスであって、該ガスの一部は当該取入パイプ14などに対する送給を行うために分解炉1の吐出口5から取り出されるガス)に対する取入パイプ14であって、該加熱手段のバーナー13に対して接続される取入パイプ14を備えて成り、バーナー13自体は、加熱管9の頂端部11に対して接続される。前記加熱手段はまた、燃焼された燃料に対する吐出パイプ15も備えて成り、該吐出パイプもまた、加熱管9の頂端部11に対して接続される。
【0031】
好適には、前記加熱手段は、加熱管9の加熱を開始するために、分解炉1の外側である外部的な加熱用燃料(天然ガス、燃料オイル、または、精製済み合成ガスの形式である燃料)を最初に利用し、且つ、前記ガスの処理が一旦開始されたなら、前記加熱手段は、加熱管9を加熱するために、分解炉1の吐出口5からの処理済みガスの一部を取り込む。
【0032】
故に、分解炉1は、相対的に独立的であり、且つ、クラッキングの始動を初期化するためだけに外部的燃料を必要とする。
【0033】
前記外部的燃料はまた、動作中においても、分解炉1の吐出口5からの処理済みガスの取り込みだけでは前記バーナーの燃料供給が十分でないときに、使用され得る。
【0034】
作動時に、処理されるべきガスは、取入口4を介して囲繞体2内へと導入される。同時に、バーナー13は加熱用燃料を燃焼させることにより、加熱管9内へと(
図1において複数の三角形により表される)加熱気体を放出する。故に、前記加熱気体は、加熱管9の頂端部11であって、其処において該気体が吐出パイプ15により分解炉1の外部へと排気される頂端部まで自然に上昇する前に、加熱管9内で下降する。前記加熱気体の存在および移動によれば、加熱管9を、その高さの全体に亙り効率的に加熱することが可能とされる結果、処理区域3は、(加熱管9における)対流により、且つ、(囲繞体2を構成する特定材料を介した)輻射により加熱される。故に、処理されるべきガスは、該ガス中に存在するオイルおよびタールの熱分解に対して必要な温度まで、且つ、この実施例においては約1,100℃の温度まで、効率的に、迅速に、且つ、均一に加熱される。故に、これにより、前記処理されるべきガス中に存在するタールおよび/またはオイル相の如き有害な成分のクラッキングがもたらされる。
【0035】
前記処理されるべきガスは、処理区域3の全体に亙り、囲繞体2の底部取入口4と該囲繞体の頂部吐出口5との間における該囲繞体2の内側にて、取入口4の接線的な配置により引き起こされるサイクロン効果により螺旋状に自然に且つ好適に流れることから、前記ガスに対しては、吐出口5にて囲繞体2から放出される前に、適切に処理するための時間が許容される。
【0036】
故に、前記処理されるべきガスは、間接的に加熱されることが理解されるべきである、と言うのも、加熱気体もしくは燃料と、処理されるべきガスとの間に物理的な接触は無く、加熱管9、および、囲繞体2の耐火的な内側壁のみが、処理されるべきガスを加熱する役割を果たすからである。
【0037】
故に、囲繞体2、および、関連する加熱管9の特定の構成によれば、囲繞体2の全長に沿い、処理されるべきガスが進行するにつれて、それが内部に閉じ込められる狭幅の処理区域3を画成することが可能となり、該処理区域3は、囲繞体2の内側の耐火壁部により外部的に、且つ、加熱管9により内部的に、加熱されている。これにより、前記処理区域全体に亙り、処理されるべきガスの均一な加熱を実現し得ることから、望ましくないタールおよびオイル相の良好なクラッキングが確実とされる。
【0038】
図2を参照すると、本発明の第2実施例が以下に記述される。前記第1実施例と共有される要素は同一の符号の数字に100を加えた符号を有する。
【0039】
この第2実施例において、不要な固体粒子を除去する除去手段はもはや、除去パイプおよび付随するバルブを含まないが、該手段は寧ろ、囲繞体102の内側である当該フィルタ116の内側に加熱管109が延在する如き様式で、囲繞体102と加熱管109との間を同軸的に、囲繞体102の内側で軸心Xに沿い垂直に延在するフィルタ116を含む。この実施例において、フィルタ116は、円形の断面(自身の法線として軸心Xを有する断面)であるようにも成形される。フィルタ116は、第1に囲繞体102のルーフ112に対し、且つ、第2に前記囲繞体の底壁部108に対して固着されるべく、囲繞体102の高さに等しい高さを有している。
【0040】
故に、囲繞体102および加熱管109は依然として、それらの間に、ガスを処理するための処理区域103を形成する内側空間を画成するが、フィルタ116および加熱管109は更に、それらの間に、ガスを濾過する濾過区域117を画成する。
【0041】
一例として、フィルタ116はセラミックで作成される。
【0042】
この実施例において、囲繞体102の取入口104は、ガスを濾過する前記区域117内へと直接的に開口すべく成形される。この目的の為に、取入口104は、囲繞体102の底壁部108において、前記濾過区域117内へと開口する。吐出口105に関し、それは、処理区域103内へ、但し、濾過区域117の外部へと開口すべく成形される。
【0043】
故に、作動時であるとき、処理されるべきガスは、濾過区域117の内側にて囲繞体102に流入すべく、取入口104を介して囲繞体102内へと導入される。同時に、バーナー113は、加熱管109内へと加熱気体を放出する燃料を燃焼させる。故に、前記加熱気体は、其処において該気体が吐出パイプ115により分解炉101の外部へと排気される頂端部111まで自然に上昇する前に、加熱管109内で下降する。前記加熱気体の存在および移動によれば、加熱管109を、その高さの全体に亙り効率的に加熱することが可能とされる結果、処理区域103は、(加熱管109における)対流により、且つ、(囲繞体102を構成する特定材料を介した)輻射により加熱される。故に、これにより、前記処理されるべきガス中に存在するタールおよび/またはオイル相の如き有害な要素のクラッキングがもたらされる。処理されるべきガスは、囲繞体102の内側にて、該囲繞体102の底部取入口104と該囲繞体の頂部吐出口105との間を、処理区域103全体に亙り、自然に流れる。更に、斯かる自然な移動によれば、前記ガスは、吐出口105まで上昇するために、フィルタ116を通過せしめられる。フィルタ116は、前記ガスの通過を許容するが、対照的に、不要な固体粒子を拘束することにより、タールおよびオイル相だけでなく、不要な固体粒子も、吐出口105を介して離脱するガスから除去することが可能とされる。
【0044】
本発明は、記述された実施例に限定されるのではなく、対照的に、本発明の有効範囲内に収まる一切の変更例を包含する。
【0045】
当然乍ら、本発明の分解炉は、バイオマスおよび/または廃棄物の加熱処理に由来する以外の種類のガスの処理に対して使用され得る。但し、本発明の分解炉は特に、バイオマスおよび/または廃棄物の加熱処理に由来するガスに対して適している。
【0046】
上記説明において、前記管状囲繞体は円形断面であるが、前記囲繞体は、楕円形の断面の如き、異なる断面を呈し得る。但し、円形断面の囲繞体を配備することが好適である、と言うのも、それは前記処理区域内における熱交換を促進するからである。これに加え、前記加熱管は、円形断面とは異なる楕円形断面の如き断面を有し得る。但し、円形断面の加熱管を配備することが好適である、と言うのも、それは前記処理区域内における熱交換を促進するからである。いずれにしても、加熱管および囲繞体が同一形状の断面を有する分解炉が好適である、と言うのも、それは処理区域内における熱交換を促進するからである。
【0047】
この例において、前記囲繞体はアルミナで作成されるが、前記囲繞体は、他の任意の材料で作成され得る:別のセラミック、耐火コンクリート、金属、または、金属合金など。但し、前記ガスの処理を増進する耐火コンクリートまたはセラミックの如き耐火材料に優先性が与えられる。更に、処理されるべきガスの性質(特に、それが腐食性であるか否か)も考慮される。
【0048】
これに加え、この例において、前記加熱管はアルミナで作成されるが、加熱管は他の任意の材料で作成され得る:別のセラミック、耐火コンクリート、金属、または、金属合金など。但し、前記ガスの処理を増進する耐火コンクリートまたはセラミックの如き耐火材料に優先性が与えられる。更に、処理されるべきガスの性質(特に、それが腐食性であるか否か)も考慮される。
【0049】
これに加え、この例において、前記フィルタはアルミナで作成されるが、フィルタは他の任意の材料で作成され得る:別のセラミック、耐火コンクリート、金属、または、金属合金など。但し、前記ガスの処理を増進する耐火コンクリートまたはセラミックの如き耐火材料に優先性が与えられる。更に、処理されるべきガスの性質(特に、それが腐食性であるか否か)も考慮される。
【0050】
前記分解炉の前記吐出口は、前記ガス中に存在する不純物を除去する他の付加的手段に対し、および/または、ガス浄化手段に対して組み合わされ得る。