特許第6770163号(P6770163)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6770163
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】梱包用シート
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/05 20060101AFI20201005BHJP
【FI】
   B65D81/05 200
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-222434(P2019-222434)
(22)【出願日】2019年12月9日
【審査請求日】2019年12月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513133077
【氏名又は名称】大王パッケージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 一規
(74)【代理人】
【識別番号】100159581
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 勝誠
(74)【代理人】
【識別番号】100159499
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 義典
(74)【代理人】
【識別番号】100106264
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 耕治
(74)【代理人】
【識別番号】100199808
【弁理士】
【氏名又は名称】川端 昌代
(74)【代理人】
【識別番号】100139354
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 昌子
(74)【代理人】
【識別番号】100208708
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 健志
(74)【代理人】
【識別番号】100215371
【弁理士】
【氏名又は名称】古茂田 道夫
(74)【代理人】
【識別番号】230116643
【弁護士】
【氏名又は名称】田中 厳輝
(72)【発明者】
【氏名】小平 鋼佑
【審査官】 種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第02176274(US,A)
【文献】 特開2019−104533(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0290787(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚のシート材から形成され、外箱に収容されて内容物を保護するための梱包部材に組み立て可能な梱包用シートであって、
長方形状の天面パネルと、
上記天面パネルの対向する一対の第1側縁から延出し、上記天面パネルの下面側に折り返され、先端部同士が接続されて上記天面パネルと共に平筒部を形成する一対の底面パネルと、
上記天面パネルの対向する一対の第2側縁から延出し、上方に折り曲げられる一対の上側支持パネルと、
上記底面パネルの一対の側縁から延出し、上記底面パネルが上記天面パネルの下方に折り返された状態で下方に折り曲げられる一対の下側支持パネルと
を備えており、
上記上側支持パネルの一対の側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜し、
上記下側支持パネルの上記上側支持パネルの側縁と対向する側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜しており、
上記上側支持パネル及び上記下側支持パネルの対向する側縁同士を接続し、上記平筒部の端部開口の少なくとも一部を塞ぐよう上記上側支持パネル及び上記下側支持パネルの外面側に折り重ねられる二対の接続片をさらに備え
上記天面パネルが、上記一対の第1側縁と平行な一対の山折り線及び上記一対の第2側縁と平行な一対の山折り線からなる長方形状の第1山折り線部と、上記天面パネルの4つの角部、及び各角部に近接する上記第1山折り部の角部を接続する4つの山折り線からなる第2山折り線部とを有し、
上記一対の底面パネルが、組立状態における平面視において上記第1山折り線部と同形状の第3山折り線部と、上記第2山折り線部と同形状の第4山折り線部とを有する梱包用シート。
【請求項2】
上記底面パネルの同側縁側から延出する上記下側支持パネルの延出長さが等しい請求項1に記載の梱包用シート。
【請求項3】
上記一対の上側支持パネルの先端側から延出する一対の舌片をさらに備え、
上記舌片が上記上側支持パネルとの境界を画定する折り曲げ容易線を有する請求項1又は請求項2に記載の梱包用シート。
【請求項4】
上記接続片が上記平筒部の端部開口を塞ぐ長さの上記平筒部の端部開口の長さに対する比が、0.3以上0.5以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の梱包用シート。
【請求項5】
上記天面パネルが、開口された窓を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の梱包用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットショッピングの普及により多種多様の商品が梱包され、搬送されている。この商品の梱包に当たっては、例えば幾通りかの大きさの外箱を準備しておき、その商品が梱包可能な最小の外箱を用いる方法がとられる。
【0003】
商品の形状は千差万別であり、例えばその商品がCDやDVDといった扁平なディスクである場合、最小の外箱を選択したとしても、特にその上下方向には空間が生じ易い。この状態で搬送すると、ディスクが箱内を自由に移動し、ディスク損傷の原因となるおそれがある。
【0004】
このようなディスク損傷を抑止する梱包部材として、全体がコの字状に曲げられ、内容物を挟持する2つの挟持片と、この2つの挟持片を連結する1つの連結片とを有する支持体が提案されている(実開平1−110193号公報参照)。上記支持体は、各挟持片の対向する一対の側辺から延出し、連結片とは反対方向に曲げられ、外箱の内壁に当接する当接片を備える。また、2つの上記挟持片は外側に膨らんで湾曲しており、上記当接片を確実に箱内壁に当接させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平1−110193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の支持体では、ディスクを2つの挟持片の縁部で挟持して固定することとなる。従って、挟持片の幅はディスクの幅と一致している必要がある。また、挟持片は当接片を箱内壁に当接させる働きも担うので、挟持片の幅は外箱の幅とも一致している必要がある。つまり、ディスクの幅と外箱の幅とは一致していることが前提であり、外箱の大きさに制約を伴う。このため、ディスクに専用の外箱を用意する必要があり、他の商品の梱包に用いる箱との共用が難しい。
【0007】
また、2つの挟持片の連結片と対向する側縁は接続されていないため、この側縁側でのディスクの挟持はもっぱら箱の高さによって制御される。このため、天面側で開封する箱を用いると、箱の天面の封印状態よってはディスクの挟持が不十分となり、ディスクが箱内に固定されないおそれがある。従って、上記従来の支持体を用いる場合、横開き構造の箱を用いる必要がある。
【0008】
このように従来の支持体では、支持体に適した大きさや構造の箱を用いる必要があり、他の商品の梱包と共通の箱を用いることが難しい。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ディスク状の内容物であっても内容物の損傷を抑止でき、かつ梱包する外箱の大きさや構造が制約され難い梱包部材に組み立て可能な梱包用シートの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の梱包用シートは、1枚のシート材から形成され、外箱に収容されて内容物を保護するための梱包部材に組み立て可能な梱包用シートであって、長方形状の天面パネルと、上記天面パネルの対向する一対の第1側縁から延出し、上記天面パネルの下面側に折り返され、先端部同士が接続されて上記天面パネルと共に平筒部を形成する一対の底面パネルと、上記天面パネルの対向する一対の第2側縁から延出し、上方に折り曲げられる一対の上側支持パネルと、上記底面パネルの一対の側縁から延出し、上記底面パネルが上記天面パネルの下方に折り返された状態で下方に折り曲げられる一対の下側支持パネルとを備えており、上記上側支持パネルの一対の側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜し、上記下側支持パネルの上記上側支持パネルの側縁と対向する側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜しており、上記上側支持パネル及び上記下側支持パネルの対向する側縁同士を接続し、上記平筒部の端部開口の少なくとも一部を塞ぐよう上記上側支持パネル及び上記下側支持パネルの外面側に折り重ねられる二対の接続片をさらに備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の梱包用シートは、ディスク状の内容物であっても内容物の損傷を抑止でき、かつ梱包する外箱の大きさや構造が制約され難い梱包部材に組み立て可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の一態様に係る梱包用シートを示す模式的平面図(展開図)である。
図2図2は、図1の梱包用シートを組み立ててなる梱包部材を外箱に収容した状態を示す模式的斜視図である。
図3図3は、図1の梱包用シートを組み立ててなる梱包部材を示す模式的斜視図である。
図4図4は、図3の梱包部材の第1山折り線部乃至第4山折り線部を山折りした状態を示す模式的断面図である。
図5図5は、図1の梱包用シートを梱包部材に組み立てる途中段階を示す模式的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
【0014】
本発明の一実施形態に係る梱包用シートは、1枚のシート材から形成され、外箱に収容されて内容物を保護するための梱包部材に組み立て可能な梱包用シートであって、長方形状の天面パネルと、上記天面パネルの対向する一対の第1側縁から延出し、上記天面パネルの下面側に折り返され、先端部同士が接続されて上記天面パネルと共に平筒部を形成する一対の底面パネルと、上記天面パネルの対向する一対の第2側縁から延出し、上方に折り曲げられる一対の上側支持パネルと、上記底面パネルの一対の側縁から延出し、上記底面パネルが上記天面パネルの下方に折り返された状態で下方に折り曲げられる一対の下側支持パネルとを備えており、上記上側支持パネルの一対の側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜し、上記下側支持パネルの上記上側支持パネルの側縁と対向する側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜しており、上記上側支持パネル及び上記下側支持パネルの対向する側縁同士を接続し、上記平筒部の端部開口の少なくとも一部を塞ぐよう上記上側支持パネル及び上記下側支持パネルの外面側に折り重ねられる二対の接続片をさらに備える。
【0015】
当該梱包用シートは、天面パネルと底面パネルとで内容物を挟み込んで保持する。また、当該梱包用シートでは、天面パネルと底面パネルとにより形成される平筒部の開口の一部を塞ぐように接続片が折り重ねられる。この接続片の折り重ねにより天面パネルと底面パネルとが離間し難くなるため、当該梱包用シートは、内容物の幅に対して天面パネル及び底面パネルの幅が広くとも、内容物を挟持することができる。このため、当該梱包用シートでは内容物の幅によらず天面パネル及び底面パネルの幅を決定できるので、当該梱包用シートを組み立ててなる梱包部材を入れる外箱の大きさが内容物の幅に規制されない。また、当該梱包用シートでは、上側支持パネル及び下側支持パネルは、専ら梱包部材の上下動の抑止に用いられ、上側支持パネル及び下側支持パネルの延出長さの和を、高い精度で外箱の側面パネルの上下方向長さと合わせることを要しない。このため、当該梱包用シートを組み立ててなる梱包部材は、天面側で開封する箱にも用いることができるので、外箱の構造が制限されない。従って、当該梱包用シートは、内容物がディスク状であっても内容物の損傷を抑止でき、かつ梱包する外箱の大きさや構造が制約され難い梱包部材に組み立て可能である。
【0016】
上記底面パネルの同側縁側から延出する上記下側支持パネルの延出長さが等しいとよい。このように上記底面パネルの同側縁側から延出する下側支持パネルの延出長さを等しくすることで、天面パネルと底面パネルとにより形成される平筒部を水平に保ち易い。
【0017】
上記一対の上側支持パネルの先端側から延出する一対の舌片をさらに備え、上記舌片が上記上側支持パネルとの境界を画定する折り曲げ容易線を有するとよい。このように一対の上側支持パネルの先端側から延出する一対の舌片をさらに備えることで、当該梱包用シートを組み立ててなり、外箱に収容された梱包部材を、この舌片を掴んで引き出すことで容易に取り出すことができる。また、上記舌片を折り曲げ容易線を有する構成とすることで、取り出し時に掴み易くすることができるとともに、上記舌片が折れ曲がった状態で封印された外箱の天面と接するように構成できるので、上記梱包部材の上下動をさらに確実に抑止できる。
【0018】
上記天面パネルが、上記一対の第1側縁と平行な一対の山折り線及び上記一対の第2側縁と平行な一対の山折り線からなる長方形状の第1山折り線部と、上記天面パネルの4つの角部、及び各角部に近接する上記第1山折り部の角部を接続する4つの山折り線からなる第2山折り線部とを有し、上記一対の底面パネルが、組立状態における平面視において上記第1山折り線部と同形状の第3山折り線部と、上記第2山折り線部と同形状の第4山折り線部とを有するとよい。このように第1山折り線部乃至第4山折り線部を有することで、天面パネルと底面パネルとにより形成される平筒部の中央部分を容易に膨らませることができる。従って、厚みのある内容物であっても保護することができる。
【0019】
上記接続片が上記平筒部の端部開口を塞ぐ長さの上記平筒部の端部開口の長さに対する比としては、0.3以上0.5以下が好ましい。このように上記比を上記範囲内とすることで、一対の接続片が重なり合うことなく、平筒部の端部開口を適度に塞ぐので、天面パネルと底面パネルとの離間をより確実に抑止できるとともに、当該梱包用シートを組み立ててなる梱包部材を外箱に収納する際、あるいは外箱から取り出した際に、内容物が平筒部の端部開口から脱落することを抑止できる。
【0020】
上記天面パネルが、開口された窓を有するとよい。このように天面パネルに開口された窓を設けることで、当該梱包用シートを組み立ててなる梱包部材により保護されている内容物を容易に確認することができる。
【0021】
ここで、「上」及び「下」とは、想定される一般的な使用態様、つまり梱包部材として組み立てた状態で天面パネルを上側として使用される状態における上下を意味するが、上記梱包部材の使用時の向きを制限することを企図するものではない。また、「山折り線」とは、組立状態を基準とする外側(梱包部材の外面側)に凸に折り曲げられる折り曲げ容易線を意味する。
【0022】
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の一実施形態に係る梱包用シートについて、適宜図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る梱包用シート1は1枚のシート材から形成され、図2に示すように、外箱Pに収容されて内容物Xを保護するための梱包部材Sに組み立て可能である。
【0024】
上記シート材としては、組み立てられる梱包部材Sの形状を維持できる程度の強度を有し、かつ適度な反発力を有している限り特に限定されず、例えば段ボールシート、厚紙等の紙製シート材、合成樹脂製シート材、紙製シートと合成樹脂シートとの積層シート材等が挙げられる。なかでも、加工性、衝撃吸収性、取扱性、リサイクル性、経済性等の点から紙製のシート材が好ましく、段ボールシートが特に好ましい。
【0025】
上記段ボールシートとしては、特に限定されないが、波形状に形成された中芯原紙をライナーに貼り合わせたものが好適に用いられ、例えば波形状に形成された中芯原紙を1枚のライナーに貼り合わせた片面段ボールシート、片面段ボールシートの段頂にさらにライナーを貼り合わせた両面段ボールシート、両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂を貼り合わせた複両面段ボールシート、複両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂を更に貼り合わせた複々両面段ボールシート等が挙げられる。これらの段ボールシートのなかでも、加工性、経済性、耐久性等の点から両面段ボールシートが好ましい。
【0026】
当該梱包用シート1は、長方形状の天面パネル10と、天面パネル10の対向する一対の第1側縁11から延出する一対の底面パネル20(第1底面パネル20a及び第2底面パネル20b)とを備える。図3に示すように、一対の底面パネル20は、天面パネル10の下面側に折り返され、先端部同士が接続されて天面パネル10と共に平筒部S1を形成する。
【0027】
また、当該梱包用シート1は、天面パネル10の対向する一対の第2側縁12から延出し、上方に折り曲げられる一対の上側支持パネル30(第1上側支持パネル30a及び第2上側支持パネル30b)と、底面パネル20の一対の側縁21から延出し、底面パネル20が天面パネル10の下方に折り返された状態で下方に折り曲げられる一対の下側支持パネル40(第1下側支持パネル40a及び第2下側支持パネル40b)とを備える。なお、図1に示すように、連接する天面パネル10及び底面パネル20に対して、第1上側支持パネル30a及び第1下側支持パネル40aが底面パネル20の同側縁側にあり、第2上側支持パネル30b及び第2下側支持パネル40bが底面パネル20の同側縁側にある。また、底面パネル20は2枚存在し、それぞれに一対の下側支持パネル40を備えるため、第1下側支持パネル40a及び第2下側支持パネル40bは、それぞれ底面パネル20の同側縁側に2枚ずつ存在する。
【0028】
当該梱包用シート1は、平筒部S1の端部開口の少なくとも一部を塞ぐよう上側支持パネル30及び下側支持パネル40の外面側に折り重ねられる二対の接続片50(第1上側支持パネル30a側及び第2上側支持パネル30b側にそれぞれ設けられる第1接続片50a及び第2接続片50b)をさらに備える。
【0029】
また、当該梱包用シート1は、一対の上側支持パネル30の先端側から延出する一対の舌片60(第1上側支持パネル30aから延出する第1舌片60a及び第2上側支持パネル30bから延出する第2舌片60b)をさらに備える。
【0030】
<天面パネル>
天面パネル10は、上述のように長方形状であり、外箱Pの底面パネルと同等の大きさとされる。
【0031】
天面パネル10は、開口された窓13を有することが好ましい。このように天面パネル10に開口された窓13を設けることで、当該梱包用シート1を組み立ててなる梱包部材Sにより保護されている内容物Xの種類や収納状態を容易に確認することができる。
【0032】
窓13の形状は、特に限定されないが、例えば平筒部S1の強度への影響が比較的小さい円形状とできる。また、窓13の大きさは、平筒部S1の強度が不足しない範囲で適宜決定される。
【0033】
当該梱包用シート1では、図1に示すように、天面パネル10が、第1山折り線部14と、第2山折り線部15とを有する。第1山折り線部14は、天面パネル10の一対の第1側縁11と平行な一対の山折り線14a及び一対の第2側縁12と平行な一対の山折り線14bからなり、長方形状である。第2山折り線部15は、天面パネル10の4つの角部、及び各角部に近接する第1山折り線部14の角部を接続する4つの山折り線15aからなる。また、一対の底面パネル20が、組立状態における平面視において第1山折り線部14と同形状の第3山折り線部22と、第2山折り線部15と同形状の第4山折り線部23とを有する。
【0034】
当該梱包用シート1では、第1山折り線部14乃至第4山折り線部23を山折りすることで、図4に示すように、天面パネル10と底面パネル20とにより形成される平筒部S1の中央部分を容易に膨らませることができる。従って、内容物Xに厚みがある場合であっても保護することができる。なお、図4では内容物Xの図示は省略している。
【0035】
底面パネル20との境界を画定する第1側縁11及び上側支持パネル30との境界を画定する第2側縁12は、折り曲げ容易線で形成されているとよい。折り曲げ容易線としては、シート材の片面を筋押しした罫線や、複数の切断線と複数の罫線とが交互に連続したリード罫線を採用することができる。なお、底面パネル20は下面側に折り曲げられるため、第1側縁11は下面側を筋押しされているとよく、上側支持パネル30は上面側へ折り曲げられるため、第2側縁12は、上面側に筋押しされているとよい。
【0036】
<底面パネル>
一対の底面パネル20(第1底面パネル20a及び第2底面パネル20b)は、天面パネル10の第1側縁11と同幅で第1側縁11から延出する。
【0037】
上述のように第1底面パネル20a及び第2底面パネル20bは天面パネル10の下面側に折り返され、先端部同士が接続される。具体的には、第1底面パネル20aの側縁21と第2底面パネル20bの側縁21との長さの和は、天面パネル10の第2側縁12の長さより大きく取られており、図4に示すように、天面パネル10の下面側に折り返すと、第1底面パネル20a及び第2底面パネル20bの先端部が重なり合うように構成されている。この重なり合った部分を例えば接着剤や封緘テープにより接続することで、平筒部S1が形成される。第1底面パネル20aの側縁21と第2底面パネル20bの側縁21とは、異なってもよいが、組み立て易さの観点から同長とすることが好ましい。
【0038】
下側支持パネル40との境界を画定する側縁21は、天面パネル10の第1側縁11及び第2側縁12と同様に、折り曲げ容易線で形成されているとよい。なお、下側支持パネル40は、底面パネル20が天面パネル10の下方に折り返された状態で下方に折り曲げられるので、側縁21は上面側に筋押しされているとよい。
【0039】
<上側支持パネル>
上側支持パネル30(第1上側支持パネル30a及び第2上側支持パネル30b)は、一対の側縁31が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜している。具体的には、図1に示すように、側縁31は、天面パネル10の第1側縁11の端点を起点とし、第1側縁11に対して45度の角度で傾斜している。また、上側支持パネル30の先端縁32は、天面パネル10の第2側縁12と平行である。つまり、上側支持パネル30の形状は、先端縁32を上底とする等脚台形である。
【0040】
<下側支持パネル>
下側支持パネル40(第1下側支持パネル40a及び第2下側支持パネル40b)は、下側支持パネル40の上側支持パネル30の側縁31と対向する側縁(第1側縁41)が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜している。具体的には、図1に示すように、第1側縁41は、底面パネル20の側縁21の天面パネル10側の端点を起点とし、側縁21に対して45度の角度で傾斜している。下側支持パネル40の他方の側縁(第2側縁42)は、特に限定されないが、例えば底面パネル20の側縁21の他方の端点から側縁21に対して垂直に延出している。また、下側支持パネル40の先端縁43は、底面パネル20の側縁21と平行である。つまり、下側支持パネル40の形状は、先端縁43を上底とする台形である。なお、図1に示すように、下側支持パネル40の第2側縁42側の先端部は角取りがされていてもよい。
【0041】
同側縁側から延出する下側支持パネル40の延出長さが等しいとよい。つまり、第1上側支持パネル30aを挟むように位置する2枚の第1下側支持パネル40aの延出長さが等しいとよく、第2上側支持パネル30bを挟むように位置する2枚の第2下側支持パネル40bの延出長さが等しいとよい。この2枚の第1下側支持パネル40a及び2枚の第2下側支持パネル40bは、それぞれ第1底面パネル20a及び第2底面パネル20bと共に天面パネル10の下面側に折り返され、先端部同士が接続される。このため、同側縁側から延出する下側支持パネル40の延出長さを等しくすることで、接続後の下側支持パネル40に段差が生じることを抑止できる。後述するように、この下側支持パネル40により天面パネル10と底面パネル20とにより形成される平筒部S1が下方から支持されるので、下側支持パネル40の延出長さを等しくすることで、平筒部S1の水平を保ち易い。
【0042】
<舌片>
舌片60の形状は、特に限定されないが、例えば図1に示すように、先端側の角が丸められた長方形状とすることができる。
【0043】
舌片60の幅(延出方向に垂直な方向の長さ)は、特に限定されず、例えば上側支持パネル30の先端縁32の長さに対して30%以上100%以下とできる。
【0044】
舌片60(第1舌片60a及び第2舌片60b)は、図2に示すように、当該梱包用シート1を組み立ててなる梱包部材Sを外箱Pに収容した際に、上側に位置する。従って、舌片60を掴んで引き出すことで、外箱Pに収容された梱包部材Sを容易に取り出すことができる。
【0045】
舌片60は、上側支持パネル30との境界を画定する折り曲げ容易線61を有するとよい。舌片60を折り曲げ容易線61を有する構成とすることで、取り出し時に掴み易くすることができるとともに、舌片60が折れ曲がった状態で封印された外箱Pの天面と接するように構成できるので、梱包部材Sの上下動をさらに確実に抑止できる。
【0046】
折り曲げ容易線61は、天面パネル10の第1側縁11及び第2側縁12と同様に形成することができる。なお、舌片60は梱包部材Sに組み立てられた状態で、天面パネル10側に折れ曲がることが好ましいため、折り曲げ容易線61は、舌片60の上面側に筋押しされている構成とするとよい。
【0047】
(上側支持パネル、下側支持パネル及び舌片の延出長さの関係について)
上側支持パネル30、下側支持パネル40及び舌片60は、図3に示すように、梱包部材Sでは、延出方向が天面パネル10に対し直交するように組み立てられる。
【0048】
このとき、上側支持パネル30の延出長さと下側支持パネル40の延出長さとの和(支持パネルの高さ)は、外箱Pの高さ以下とされる。上記支持パネルの高さが外箱Pの高さを超えると、上側支持パネル30及び下側支持パネル40と、外箱Pの上蓋フラップP1とが干渉して、外箱Pを封緘できないおそれがある。一方、上記支持パネルの高さの下限は、外箱Pの高さの90%が好ましく、95%がより好ましい。上記支持パネルの高さが上記下限未満であると、梱包部材Sを外箱P内に十分に固定できないおそれがある。
【0049】
また、上側支持パネル30の延出長さと下側支持パネル40の延出長さと舌片60の延出長さとの和(梱包部材Sの最大高さ)は、外箱Pの高さ以上とすることが好ましい。梱包部材Sの最大高さが外箱Pの高さ未満であると、梱包部材Sを外箱P内に十分に固定できないおそれがある。なお、梱包部材Sが外箱Pから上方に突出する部分は、舌片60により構成される。梱包部材Sを外箱Pに収容し、封緘する場合は、舌片60は天面パネル10側に折り曲げることで、外箱Pの上蓋フラップP1と干渉することを抑止できる。また、このように折り曲げられた舌片60にあっては、その反発力により外箱Pの上蓋フラップP1に当接し、梱包部材Sの外箱P内での移動をさらに抑止することができる。
【0050】
<接続片>
接続片50(第1接続片50a及び第2接続片50b)は、上側支持パネル30及び下側支持パネル40の対向する側縁同士を接続する。具体的には、図1に示すように、第1接続片50aは、第1下側支持パネル40aの第1側縁41と、この第1下側支持パネル40aと対向する第1上側支持パネル30aの側縁31と、第1上側支持パネル30aの側縁31の先端側の端点及び第1下側支持パネル40aの第1側縁41の先端側の端点をそれぞれ起点として外側に延出する一対の側縁と、上記一対の側縁の先端間を接続する先端縁とで画定されている。第1下側支持パネル40aは、第1上側支持パネル30aの両側に2枚設けられるので、第1接続片50aについてもそれぞれの第1下側支持パネル40aに対応して、第1上側支持パネル30aの両側に設けられる。第2接続片50bについても同様である。
【0051】
なお、図1に示す接続片50では、上側支持パネル30の側縁31の端点及び下側支持パネル40の第1側縁41の端点から上記一対の側縁が延出する場合を示しているが、上記一対の側縁を上側支持パネル30の側縁31の中間位置及び下側支持パネル40の第1側縁41の中間位置から延出する構成を採用することも可能である。
【0052】
接続片50は、梱包部材Sに組み立てる際に、接続片50の境界を画定する上側支持パネル30の側縁31及び下側支持パネル40の第1側縁41で折り曲げられ、図3に示すように、平筒部S1の端部開口を塞ぐ。従って、接続片50の境界を画定する上側支持パネル30の側縁31及び下側支持パネル40の第1側縁41は、天面パネル10の第1側縁11及び第2側縁12と同様に、折り曲げ容易線で形成されているとよい。なお、接続片50の折り曲げ方向から、これらの折り曲げ容易線は、下面側に筋押しされているとよい。
【0053】
接続片50が平筒部S1の端部開口を塞ぐ長さ(図3のL1)の平筒部S1の端部開口の長さ(図3のL)に対する比(L1/L)の下限としては、0.3が好ましく、0.35がより好ましい。一方、上記L1/Lの上限としては、0.5が好ましく、0.45がより好ましい。上記L1/Lが上記下限未満であると、天面パネル10と底面パネル20とが離間し易くなり、また端部開口のうち接続片50で塞がれていない部分が長くなるため、内容物Xが梱包部材Sに固定され難くなるおそれや、端部開口から滑り出るおそれがある。逆に、上記L1/Lが上記上限を超えると、一対の接続片50が重なり合う等の干渉が生じるおそれがある。
【0054】
なお、接続片50は、後述するように、一対の底面パネル20を天面パネル10の下面側に折り返す際に、一時的に天面パネル10の第1側縁11の延長線上で折り返される。このため、接続片50は、天面パネル10の第1側縁11の延長線上に、天面パネル10の第1側縁11と同様の折り曲げ容易線を有してもよい。
【0055】
<当該梱包用シートの使用方法>
当該梱包用シート1は、梱包部材Sに組み立てて使用する。以下に、その手順を説明する。
【0056】
(折り返し工程)
最初に、当該梱包用シート1の一対の底面パネル20を天面パネル10の下面側に折り返す。
【0057】
このとき、底面パネル20より延出している一対の下側支持パネル40についても天面パネル10の下面側に配置される。また、折り返し工程では、図5に示すように、接続片50についても一時的に天面パネル10の第1側縁11の延長線上で折り返される。
【0058】
折り返した一対の底面パネル20は、先端部同士を接続する。また、下側支持パネル40についても同様に先端部同士を接続する。なお、下側支持パネル40については、一対の第1下側支持パネル40a同士を接続し、一対の第2下側支持パネル40b同士を接続する。この接続には、接着剤や封緘テープを用いることができる。
【0059】
この折り返し工程により、天面パネル10と底面パネル20とで平筒部S1が形成される。
【0060】
(挿入工程)
次に、図5に示すように、平筒部S1に内容物Xを挿入する。
【0061】
内容物Xは平筒部S1の一方の端部開口から挿入することができる。内容物Xに厚みがある場合は、第1山折り線部14乃至第4山折り線部23の山折り線を内容物Xの厚みに即して折り曲げて、平筒部S1の内部空間の高さを調整する。
【0062】
この挿入工程は、後述する閉塞工程で、一方の端部開口を閉塞した後に行うことも可能である。
【0063】
(閉塞工程)
この工程では、上側支持パネル30及び下側支持パネル40を天面パネル10に対して垂直に起立させつつ、接続片50により平筒部S1の両側の端部開口を閉塞する。
【0064】
天面パネル10から延出する上側支持パネル30は、上方に折り曲げる。一方、底面パネル20から延出する下側支持パネル40は、下方に折り曲げる。また、接続片50は、図3に示すように、平筒部S1の端部開口の少なくとも一部を塞ぐように、折り曲げられた上側支持パネル30及び下側支持パネル40に折り重ねる。
【0065】
上述の折り曲げ及び折り重ねを平筒部S1の両側の端部開口それぞれに対して行うことで、平筒部S1の端部開口が接続片50により閉塞されるとともに、上側支持パネル30及び下側支持パネル40が上下方向にそれぞれ立設される。このようにして梱包部材Sが組み立てられる。
【0066】
(収納工程)
最後に、組み立てられ、内容物Xを内包する梱包部材Sを外箱Pに収容する。
【0067】
梱包部材Sは、上側支持パネル30側が上蓋フラップP1側となるように外箱Pに収容し、上蓋フラップP1を封緘する。
【0068】
<利点>
当該梱包用シート1は、天面パネル10と底面パネル20とで内容物Xを挟み込んで保持する。また、当該梱包用シート1では、天面パネル10と底面パネル20とにより形成される平筒部S1の開口の一部を塞ぐように接続片50が折り重ねられる。この接続片50の折り重ねにより天面パネル10と底面パネル20とが離間し難くなるため、当該梱包用シート1は、内容物Xの幅に対して天面パネル10及び底面パネル20の幅が広くとも、内容物Xを挟持することができる。このため、当該梱包用シート1では内容物Xの幅によらず天面パネル10及び底面パネル20の幅を決定できるので、当該梱包用シート1を組み立ててなる梱包部材Sを入れる外箱Pの大きさが内容物Xの幅に規制されない。また、当該梱包用シート1では、上側支持パネル30及び下側支持パネル40は、専ら梱包部材Sの上下動の抑止に用いられ、上側支持パネル30及び下側支持パネル40の延出長さの和を、高い精度で外箱Pの側面パネルの上下方向長さと合わせることを要しない。このため、当該梱包用シート1を組み立ててなる梱包部材Sは、天面側で開封する箱にも用いることができるので、外箱Pの構造が制限されない。従って、当該梱包用シート1は、内容物Xがディスク状であっても内容物Xの損傷を抑止でき、かつ梱包する外箱Pの大きさや構造が制約され難い梱包部材Sに組み立て可能である。
【0069】
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
【0070】
上記実施形態では、当該梱包用シートが一対の舌片を備える場合を説明したが、舌片は片側のみとしてもよい。また、舌片を備えない梱包用シートも本発明の意図するところである。
【0071】
上記実施形態では、天面パネルが第1山折り線部と第2山折り線部とを有し、底面パネルが第3山折り線部と第4山折り線部とを有する場合を説明したが、天面パネル又は底面パネルのいずれか一方のみが山折り線部を有する構成や、天面パネル及び底面パネルの両方が山折り線部を有さない構成も本発明の意図するところである。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上のように、梱包用シートは、ディスク状の内容物であっても内容物の損傷を抑止でき、かつ梱包する外箱の大きさや構造が制約され難い梱包部材に組み立て可能である。
【符号の説明】
【0073】
1 梱包用シート
10 天面パネル
11 第1側縁
12 第2側縁
13 窓
14 第1山折り線部
14a、14b 山折り線
15 第2山折り線部
15a 山折り線
20 底面パネル
20a 第1底面パネル
20b 第2底面パネル
21 側縁
22 第3山折り線部
23 第4山折り線部
30 上側支持パネル
30a 第1上側支持パネル
30b 第2上側支持パネル
31 側縁
32 先端縁
40 下側支持パネル
40a 第1下側支持パネル
40b 第2下側支持パネル
41 第1側縁
42 第2側縁
43 先端縁
50 接続片
50a 第1接続片
50b 第2接続片
60 舌片
60a 第1舌片
60b 第2舌片
61 折り曲げ容易線
S 梱包部材
S1 平筒部
P 外箱
P1 上蓋フラップ
X 内容物
【要約】
【課題】本発明は、内容物の損傷を抑止でき、かつ梱包する外箱の大きさや構造が制約され難い梱包部材に組み立て可能な梱包用シートの提供を課題とする。
【解決手段】本発明の梱包用シートは、1枚のシート材から形成され梱包部材に組み立て可能な梱包用シートであって、長方形状の天面パネルと、天面パネルの下面側に折り返され、天面パネルと共に平筒部を形成する底面パネルと、天面パネルの上方に折り曲げられる上側支持パネルと、底面パネルの下方に折り曲げられる下側支持パネルとを備えており、上側支持パネルの側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜し、下側支持パネルの上側支持パネルの側縁と対向する側縁が基端側から先端側に亘って幅方向の内側に傾斜しており、上側支持パネル及び下側支持パネルの対向する側縁同士を接続し、平筒部の端部開口の少なくとも一部を塞ぐよう折り重ねられる接続片をさらに備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5