(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6770174
(24)【登録日】2020年9月28日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】電磁弁のための弁可動子および弁カートリッジ
(51)【国際特許分類】
F16K 31/06 20060101AFI20201005BHJP
【FI】
F16K31/06 305J
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-509481(P2019-509481)
(86)(22)【出願日】2017年8月7日
(65)【公表番号】特表2019-530830(P2019-530830A)
(43)【公表日】2019年10月24日
(86)【国際出願番号】EP2017069934
(87)【国際公開番号】WO2018041548
(87)【国際公開日】20180308
【審査請求日】2019年2月18日
(31)【優先権主張番号】102016216347.7
(32)【優先日】2016年8月30日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ホイサー,ベルント
【審査官】
北村 一
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第102014217447(DE,A1)
【文献】
英国特許出願公告第01357179(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/06−31/11
F16K 1/00− 1/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁弁のための弁可動子(10)であって、導磁性の金属より成る基体(11)を備えており、該基体(11)の一端部に、導入斜面(14.2)を有し、閉鎖部材(24)を備えたタペット(20)を受ける凹部(14)が配置されており、タペット基体(22)がプラスチックより成っていて、前記基体(11)と共に圧縮成形複合体を形成している形式のものにおいて、
前記基体(11)が、前記タペット基体(22)の塑性変形部を受ける、前記凹部(14)に接続された環状溝(16)を有しており、前記塑性変形部が、前記環状溝(16)と形状締結を形成し、前記タペット基体(22)を追加的に前記凹部(14)内で固定することを特徴とする、電磁弁のための弁可動子。
【請求項2】
前記プラスチックが熱可塑性樹脂であることを特徴とする、請求項1記載の弁可動子。
【請求項3】
前記凹部(14)が盲孔として構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の弁可動子。
【請求項4】
前記環状溝(16)が、前記凹部(14)の壁部と前記タペット基体(22)との間の接触ゾーン(23)の端部に配置されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の弁可動子。
【請求項5】
前記環状溝(16)が開口(14.1)の方向に、前記凹部(14)に通じる縁部(17)を形成することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の弁可動子。
【請求項6】
前記縁部(17)が、前記環状溝(16)と前記凹部(14)との間で直角を有していることを特徴とする、請求項5記載の弁可動子。
【請求項7】
前記タペット基体(22)が環状隆起部(26)を有していて、該環状隆起部(26)の端面に前記閉鎖部材(24)が一体成形されており、この場合、前記環状隆起部(26)の、前記閉鎖部材(24)とは反対側の端面が前記導入斜面(14.2)に合わせられていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の弁可動子。
【請求項8】
前記タペット基体(22)の寸法が前記凹部(14)の寸法に合わせられていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の弁可動子。
【請求項9】
電磁弁のための弁カートリッジ(1)であって、ガイドスリーブ(4)と、該ガイドスリーブ(4)内でリターンスプリング(7)の力に抗して閉鎖位置と開放位置との間で軸方向に可動にガイドされた、閉鎖部材(24)を備えたタペット(20)を有する弁可動子(10)と、前記ガイドスリーブ(4)に接続された、バルブシート(6.1)を備えた弁スリーブ(6)とを有しており、前記バルブシート(6.1)が、少なくとも1つの第1の流通開口(6.2)と少なくとも1つの第2の流通開口(6.3)との間に配置されており、この場合、前記閉鎖部材(24)が閉鎖位置で気密に前記バルブシート(6.1)と協働して、少なくとも1つの前記第1の流通開口(6.2)と少なくとも1つの前記第2の流通開口(6.3)との間で流体の流れを遮断し、前記閉鎖部材(24)が開放位置で前記バルブシート(6.1)から持ち上げられて、少なくとも1つの前記第1の流通開口(6.2)と少なくとも1つの前記第2の流通開口(6.3)との間で流体の流れを可能にする形式のものにおいて、
前記弁可動子(10)が、請求項1から8までのいずれか1項記載の弁可動子であることを特徴とする、電磁弁のための弁カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項1の前提部に記載した電磁弁のための弁可動子、および独立請求項10の前提部に記載した電磁弁のための所属の弁カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術によれば、例えば吸入バルブまたは吐出バルブとして車両ブレーキシステムの液圧装置内に組み込まれる、無電流開放式または無電流閉鎖式の電磁弁は公知である。対応するホイールブレーキキャリパ内の圧力上昇または圧力低下のために、液圧装置を介して、アンチロックシステム(ABS)またはトラクションスリップ制御システム(ASR−System)またはエレクトロニックスタビリティプログラム(ESP−System)で開ループ制御および/または閉ループ制御が実行される。このような電磁弁は、磁石構造群および弁カートリッジを有しており、この弁カートリッジは、ガイドスリーブと、このガイドスリーブ内でリターンスプリングの力に抗して閉鎖位置と開放位置との間で軸方向に可動にガイドされた、閉鎖部材を備えた弁可動子と、ガイドスリーブに接続された、バルブシートを備えた弁スリーブとを有している。磁石構造群に電流供給されると、閉鎖部材が対応するバルブシートにぶつかりこのバルブシートをシールするまで、弁可動子を閉鎖部材と共に、無電流開放式の電磁弁においては開放位置から閉鎖位置へ移動させる磁力が生ぜしめられる。無電流状態で、リターンスプリングは弁可動子を閉鎖部材と共に移動させ、閉鎖部材はバルブシートから持ち上がりバルブシートを開放する。無電流閉鎖式の電磁弁においては、磁石構造群に電流供給されることによって、弁可動子は閉鎖部材と共に閉鎖位置から開放位置へ移動せしめられ、閉鎖部材はバルブシートから持ち上がりバルブシートを開放する。電流が遮断されると、リターンスプリングは、閉鎖部材がバルブシートにぶつかってバルブシートをシールするまで、磁石可動子を閉鎖部材と共にバルブシートの方向に移動させる。前記電磁弁は、例えば鋼球として構成された硬質の閉鎖体を有する閉鎖部材が同様に硬質の鋼より成るバルブシートにぶつかると、いわゆる閉鎖騒音が発生する。
【0003】
この開閉騒音を低減させるために、プラスチック製の基体を有する閉鎖部材を備えたタペットを使用することが公知である。この閉鎖部材は、好適には鉄または鋼より製作された弁可動子の硬質の基体内に押し込まれる。
【0004】
特許文献1には、例えば電磁弁のための弁可動子、およびこのような弁可動子を備えた電磁弁のための弁カートリッジについて記載されている。弁可動子の一端部には凹部が配置されていて、この凹部は閉鎖部材を備えたタペットを受ける。閉鎖部材は、少なくとも2つの流通開口間で流体の流れを調節するために、バルブシートと協働する。この場合、タペットの基体はプラスチックより成っていて、弁カートリッジの基体と共に圧縮成形複合体を形成する。これによって、タペットの基体は、金属製の閉鎖体のための弾性的な減衰部材として作用し、閉鎖体がバルブシートにぶつかる時に発生する衝撃を減衰する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許公開第102014217447号明細書
【発明の概要】
【発明の効果】
【0006】
これに対して、独立請求項1の特徴を有する、電磁弁のための本発明による弁可動子、および独立請求項10の特徴を有する、電磁弁のための対応する弁カートリッジは、弁可動子の改良によって、タペットが弁可動子の基体内に常にしっかりと押し込まれている、という利点を有している。弁可動子の基体およびタペット基体は、異なる熱膨張係数を有しているので、温度変動時に構成部分は様々に膨張し得る。これによって、プラスチック基体の一組が得られ、それによって弁可動子とタペットとの間の圧縮は減少し得る。圧縮成形複合体の材料および設計に応じて、タペットが緩む可能性が存在する。それにより、弁の開放時に、緩いタペットの閉鎖部材がバルブシート内に残ると、弁は望み通りに開放しなくなる。本発明の実施例によれば、追加的な形状締結によって、タペット基体が常に弁可動子の基体内にしっかりと押し込まれていることが保証されている。圧縮成形複合体は過剰圧縮され、それによってタペット基体の柔軟なプラスチック材料が流動し始めて塑性変形部を形成するように、設計されている。弁可動子の硬質の基体に形成された追加的な環状溝は追加的な自由空間を提供し、この自由空間内にタペット基体のプラスチックが流れ込むことができる。これによって、所望の追加的な形状締結が得られ、これによってタペットは持続的に固定され得る。
【0007】
さらに、プラスチック部分として構成されたタペット基体によって、閉鎖時に発生する閉鎖騒音が、好適な形式で低減され、最適な場合にはほぼ完全に遮断され得る。
【0008】
従って、本発明の実施例は、電磁弁の閉鎖時に発生する妨害的な騒音が低減され、最適な場合には完全に避けられることにより、車両のNVH特性(NVH:Noise Vibration Harshness「ノイズバイブレーションハーシュネス」、ドイツ語:Geraeusch,Vibration,Rauheit)の改善のためにも寄与する。これによって、車両ブレーキシステムはワンボックスシステムとして構成することができ、液圧装置は車両のスプラッシュボードに直接的にねじ固定することができる。何故ならば妨害的な閉鎖騒音が車室内に達することがないからである。
【0009】
本発明の実施例は、導磁性の金属より成る基体を有する、電磁弁のための弁可動子を提供し、基体の一端部に凹部が配置されていて、この凹部が閉鎖部材を有するタペットを受ける。タペット基体はプラスチックより成っていて、基体と共に圧縮成形複合体を形成する。この場合、基体は、タペット基体の塑性変形部を受ける、凹部に接続された環状溝を有しており、塑性変形部は環状溝と形状締結を形成し、タペット基体を追加的に凹部内で固定する。
【0010】
さらに、ガイドスリーブと、該ガイドスリーブ内でリターンスプリングの力に抗して閉鎖位置と開放位置との間で軸方向に可動にガイドされた、閉鎖部材を備えたタペットを有する本発明による弁可動子と、前記ガイドスリーブに接続された、バルブシートを備えた弁スリーブとを有しており、前記バルブシートが、少なくとも1つの第1の流通開口と少なくとも1つの第2の流通開口との間に配置されている、電磁弁のための弁カートリッジが提案されている。閉鎖部材は、閉鎖位置で気密にバルブシートと協働して、少なくとも1つの第1の流通開口と少なくとも1つの第2の流通開口との間で流体の流れを遮断する。閉鎖部材は、開放位置でバルブシートから持ち上げられて、少なくとも1つの第1の流通開口と少なくとも1つの第2の流通開口との間で流体の流れを可能にする。
【0011】
従属請求項に記載された手段および実施態様によって、独立請求項1に記載した、電磁弁のための弁可動子の好適な改善が可能である。
【0012】
特に好適には、タペット基体が製造されるプラスチックは熱可塑性樹脂であってよい。これにより、タペット基体の簡単かつ安価な製造が可能である。
【0013】
弁可動子の好適な実施形態では、凹部が盲孔として構成されていてよい。圧縮成形複合体の構成では、過剰圧縮が、タペット基体のプラスチック材料の液性限界が得られる程度に大きければ有利である。これにより、環状溝は、塑性変形部を形成する流動性のプラスチック材料で満たされ得る。タペット基体で剥離の可能性があるので、盲孔は剥離した粒子を好適な形式で確実に閉じ込めることができる。
【0014】
弁可動子の別の好適な実施形態では、環状溝が、凹部の壁部とタペット基体との間の接触ゾーンの端部に配置されていてよい。また、環状溝は開口の方向に、凹部に通じる縁部を形成する。この縁部は、環状溝と凹部との間で好適には直角を有している。タペット基体を弁可動子の基体の凹部内に押し込む際に、2つの基体の接触ゾーンの端部に、高められた圧縮応力が発生するので、この効果は、縁部におけるプリロードを高めて流動プロセスを改善するために利用することができる。従って、環状溝が2つの構成部分の接触ゾーンの端部に設けられていれば、有利である。
【0015】
弁可動子の別の好適な実施形態では、タペット基体の導入を軽減するために、凹部が導入斜面を有していてよい。また、タペット基体は環状隆起部を有していて、この環状隆起部の端面に閉鎖部材が一体成形されていてよい。この場合、環状隆起部の、閉鎖部材とは反対側の端面が導入斜面に押し付けられる。この環状隆起部によって、閉鎖部材を損傷させることなく、押し込み工具を押し付けることができる。
【0016】
弁可動子の別の好適な実施形態では、タペット基体の寸法は、凹部の寸法に合わせられていてよい。タペット基体は、例えば段状の円柱形体としてまたは環状隆起部を備えた円柱形体として構成されてよい。閉鎖部材は、例えば球冠として構成されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の1実施例による弁可動子を備えた電磁弁のための、本発明による弁カートリッジの実施例の概略的な断面した斜視図である。
【
図2】
図1の本発明による弁可動子の概略的な縦断面図である。
【
図4】
図1および
図2による弁可動子の概略的な正面図である。
【
図5】
図1乃至
図4の本発明による弁可動子の基体の概略的な縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施例が図面に示されていて、以下の説明に詳しく記載されている。図面では、同じまたは類似の機能を実行する構成部材または要素には同じ符号がつけられている。
【0019】
図1に示されているように、電磁弁のための本発明による弁カートリッジ1の図示の実施例は、磁心2と、この磁心2に接続されたガイドスリーブ4と、このガイドスリーブ4内でリターンスプリング7の力に抗して閉鎖位置と開放位置との間で軸方向に可動にガイドされた、閉鎖部材24を備えたタペット20を有する弁可動子10と、ガイドスリーブ4に接続された、バルブシート6.1を備えた弁スリーブ6とを有しており、バルブシート6.1は、少なくとも1つの第1の流通開口6.2と少なくとも1つの第2の流通開口6.3との間に配置されている。軸方向に可動な弁可動子10は、詳しく図示していない磁石構造群に電流が流れると、つまり電気接続部を介して磁石構造群のコイル巻線に電流が印加されると、生ぜしめられた磁力によってガイドスリーブ4内でリターンスプリング7の力に抗して移動せしめられる。弁可動子10または閉鎖部材24の最大可能なストロークは、磁心2と弁可動子10との間のエアギャップ3によって予め設定される。また、エアギャップ3を弁室に接続する補正溝18が設けられている。
図1に詳しく示されているように、閉鎖部材24は、図示の閉鎖位置でバルブシート6.1と気密に協働し、少なくとも1つの第1の流通開口6.2と少なくとも1つの第2の流通開口6.3との間の流体の流れを遮断する。詳しく図示していない開放位置で、閉鎖部材14はバルブシート6.1から持ち上げられ、少なくとも1つの第1の流通開口6.2と少なくとも1つの第2の流通開口6.3との間の流体の流れを可能にする。
【0020】
図1乃至
図5からさらに分かるように、弁可動子10の導磁性の金属より成る基体11は一端部に凹部14を有しており、この凹部14は、閉鎖部材24を備えたタペット20を受けている。タペット基体22はプラスチックより成っていて、基体11と共に圧縮成形複合体を形成している。この場合、基体11は、凹部14に接続された環状溝16を有しており、この環状溝16は、この環状溝16との形状締結を形成しかつタペット基体22を凹部14内で追加的に固定する、タペット基体22の塑性変形部を受けている。図示の実施例では、タペット基体11は、プラスチック射出成形部分として熱可塑性樹脂より製作されている。圧縮成形複合体は過剰圧縮され、それによって、タペット基体22の柔軟なプラスチック材料が流動し始めて塑性変形部を形成するように設計されている。
【0021】
図1、
図2および
図5からさらに分かるように、弁可動子10の基体11は他端部にばね受け12を有しており、このばね受け12の底部にリターンスプリング7が支えられている。
【0022】
図1、
図2および
図5からさらに分かるように、凹部14は図示の実施例では盲孔として構成されている。この場合、環状溝16は、凹部14の壁部とタペット基体22との間で接触ゾーン23の端部に配置されている。しかも、環状溝16は開口14.1の方向に、凹部14に通じる縁部17を形成する。図示の実施例では、縁部17は、環状溝16と凹部14との間で直角を有している。
【0023】
図1および
図2からさらに分かるように、閉鎖部材20は図示の実施例では、環状隆起部26を備えた円柱形の基体22を有しており、基体22の寸法は、凹部14の寸法に合わせられている。さらに、環状隆起部26の端面に球冠状の閉鎖部材24が一体成形されている。また、凹部14は導入斜面14.2を有しており、この導入斜面14.2に、閉鎖部材24とは反対側の、環状隆起部26の端面が合わせられている。もちろん、凹部14および閉鎖部材24のための、その他の適した幾何学形状も使用されてよい。従って、閉鎖部材24は例えば円錐形または円錐台形に構成されていてもよい。
【0024】
図1からさらに分かるように、弁可動子10の実施例を有する図示の弁カートリッジ1は、弁ソケット5を介して、詳しく図示していない流体ブロックの対応する受け孔内でかしめ加工され得る。しかも、少なくとも1つの第2の流通開口6.3の領域内で弁スリーブ6内に、流体の流れから汚れ粒子をフィルタ処理するための半径方向フィルタ8が配置されている。
【0025】
図示の実施例は、無電流閉鎖式の電磁弁のための弁カートリッジ1に関する。しかしながら、本発明による弁可動子10は、無電流開放式の電磁弁の詳しく図示していない弁カートリッジにも使用することができる。
【0026】
本発明の実施例は、弁可動子の基体とタペット基体との間の追加的な形状締結によって、温度変動および様々な熱膨張係数とは無関係に、タペット基体が常に弁可動子の基体内に堅固に圧入されているように保証する、電磁弁のための弁可動子および弁カートリッジを提供する。
【符号の説明】
【0027】
1 弁カートリッジ
2 磁心
4 ガイドスリーブ
5 弁ソケット
6 弁スリーブ
6.1 バルブシート
6.2 第1の流通開口
6.3 第2の流通開口
7 リターンスプリング
8 半径方向フィルタ
10 弁可動子
11 基体
14 凹部
14.1 開口
14.2 導入斜面
16 環状溝
17 縁部
18 補正溝
20 タペット
22 タペット基体
23 接触ゾーン
24 閉鎖部材
26 環状隆起部