(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
最小カップリング直径(D2)と最大ハンドル直径(D6)との比は約1:2〜約1:3であり、かつ/又は前記ハンドル(12)は、前記ハンドル(12)の前側部(14)上に電源スイッチ(19)、及び前記ハンドル(12)の後側部(15)上に指掛け部(18)を更に含み、前記最大ハンドル直径(D6)の少なくとも一部は前記指掛け部(18)の少なくとも一部を通って延在し、かつ/又は前記最小カップリング直径(D2)と最大ヘッド直径(D1)との比は約0.40以下である、請求項1に記載の電気駆動式かみそり(10)。
前記ヘッド(16)は輪郭追従要素(28)を有し、前記輪郭追従要素(28)は前記皮膚係合部(20)を有して前記ハウジング(13)に対して3次元で枢動可能である、請求項1及び2のいずれか一項に記載の電気駆動式かみそり(10)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の記述は、多数の異なる実施形態の広範な説明を記載している。あらゆる可能な実施形態を説明するのは不可能ではないとしても非現実的であるため、この説明は単なる例示として解釈されるべきであり、あらゆる可能な実施形態を説明するものではなく、本明細書に記載されるいずれかの機構、特性、コンポーネント、組成物、成分、製品、工程、若しくは方法論は、削除することができ、本明細書に記載される他のいずれかの機構、特性、コンポーネント、組成物、成分、製品、工程、若しくは方法論と組み合わせることができ、又は全体的若しくは部分的に置き換えることができることは理解されるであろう。現在の技術、又は本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、多数の代替の実施形態を実施することができるが、このような実施形態はやはり、特許請求の範囲の範囲内に含まれることになる。
【0010】
更に、本明細書で「本明細書で使用する時、用語『_』は、...を意味するように本明細書では定義される」という文又は類似の文を使用して用語が明示的に定義されない限り、その単純又は通常の意味を超えて、明示的又は暗示的のいずれかでその用語の意味を制限する意図はなく、更に、かかる用語は、(請求項の言葉を除き)本明細書のいかなる項におけるいかなる記述に基づいても範囲を制限されると解釈されるべきではないことも理解されたい。いずれの用語も、本発明に不可欠なものとして記載されていない限りは、本発明に不可欠でないものとする。本特許の末尾の特許請求の範囲に列挙されるいかなる用語も、本特許中で単一の意味と一致する方法で引用される限りにおいては、これは読者を混乱させないように明確化する目的でのみなされており、こうした特許請求の範囲の用語を暗示又はその他の方法によってその単一の意味に制限することは意図されていない。
【0011】
ユーザの快適性及び操作性を改善するために、電気駆動式かみそりは、ハンドルであって、ハンドルは、ハウジングと、モータであって、モータはハウジング内に実質的に収容される、モータと、トランスミッションと、少なくとも1つの従動シャフトと、カップリングと、を含むハンドル、及びヘッドであって、ヘッドは皮膚係合部を含む、ヘッド、を含むことができ、カップリングはヘッドをハウジングに連結し、少なくとも1つの従動シャフトはヘッド内へと延在し、トランスミッションは、モータの回転運動を少なくとも1つの従動シャフトの往復運動に変換するように構築され、ヘッドはハウジングに対して少なくとも2つの次元で枢動可能であり、ヘッドの重量とハンドルの重量との比は約0.21未満であることを特徴とする。こうした比によって、従来は未知であった低重量をシェーバヘッドに組み込むことができる。
【0012】
ヘッドの皮膚輪郭に対する適合性を改善して、ユーザがハンドルを介して皮膚輪郭に適合するための負担を軽減するために、特定の実施形態では、ヘッドは輪郭追従要素を含むことができ、かつ輪郭追従要素は皮膚係合部を含むことができ、ハウジングに対して3次元で枢動可能であり得る。ヘッドの重量とハンドルの重量との比が小さいことを考慮すると、ヘッドは、ヘッドがハウジングに対して運動するための(すなわち微小運動)非常に低い慣性の質量をもたらす。これによって、ハンドルのたわみを最小化又は排除しつつ、皮膚輪郭に対するヘッドの滑らかな適合性が実現する。こうして、ヘッドの重量とハンドルの重量との小さい比を提供することで、ユーザがかみそりを皮膚輪郭上で動かす時にハンドルに作用する力からヘッドに作用する力を十分に分離することが可能となる。
【0013】
適合性を更に改善し、軽量の旋回機構、並びに様々な首及び顔位置における良好な屈曲を提供するために、ハンドルは、第1のタブ及び第2のタブを有する第1の支持部材を含むことができ、第1の支持部材はヘッドの実質的な長さに沿って延在することができ、第1のタブは、輪郭追従要素の第1の端部と回転可能に連結することができ、第2のタブは、輪郭追従要素の第2の端部と回転可能に連結することができる。特定の実施形態では、第1のタブと輪郭追従要素の第1の端部との間、及び第2のタブと輪郭追従要素の第2の端部との間のそれぞれの接続点は、それを中心に輪郭追従要素が旋回可能な旋回軸を画定する。
【0014】
適合性並びに首及び顔位置における良好な屈曲を更に改善し、軽量のチルト機構を提供するために、カップリングは、第1のアーム及び第2のアームを有する4節支持機構を含むことができ、第1のアーム及び第2のアームはそれぞれ下側部分及び上側部分を有し、第1のアーム及び第2のアームのそれぞれの下側部分はハウジングと回転可能に連結することができ、第1のアーム及び第2のアームのそれぞれの上側部分は第1の支持部材と回転可能に連結することができる。特定の実施形態では、4節支持機構は、ハウジングに対する輪郭追従要素のチルト運動を可能にすることができる。
【0015】
毛髪をより効果的に捕捉及び切断するため、皮膚係合部は1つ以上の毛髪切断ユニットを含むことができ、特定の実施形態では、少なくとも1つの従動シャフトは第1の従動シャフト及び第2の従動シャフトを含むことができ、第1の従動シャフト及び第2の従動シャフトはそれぞれ1つ以上の毛髪切断ユニットのうちの1つと連結することができる。
【0016】
電気駆動式かみそりの操作性を改善するために、第1の従動シャフトと第2の従動シャフトとはブリッジによって連結することができ、ブリッジは中間シャフトに連結することができ、その結果、ブリッジは中間シャフトに対して回転拘束され得る。特定の実施形態では、1つ以上の毛髪切断ユニットは第1のフォイル式切断ユニット及び第2のフォイル式切断ユニットを含むことができ、第1の従動シャフトは第1の軸受スリーブによって第1のフォイル式切断ユニットと連結することができ、第2の従動シャフトは第2の軸受スリーブによって第2のフォイル式切断ユニットと連結することができ、第1の軸受スリーブ及び第2の軸受スリーブはそれぞれ第1の従動シャフト及び第2の従動シャフトに対して回転可能かつ軸方向に移動可能であってもよい。
【0017】
より改善された人間工学的ハンドル把持体験を提供するために、ハンドルは指掛け部を含むことができる。特定の実施形態では、指掛け部が、例えばユーザの人差し指と係合するように構成可能となるように、指掛け部はハンドルの頂後部からの突出部であってもよい。
【0018】
ユーザの快適性及び操作性を改善するために、ヘッドの重量とハンドルの重量との比は、約1:5〜約1:8、又はより好ましくは約1:5〜約1:7であってもよい。特定の実施形態では、ヘッドの重量とハンドルの重量との比は約0.20未満、約0.19未満、又は約0.18未満であってもよい。
【0019】
ヘッドの皮膚輪郭に対する適合性、及び首及び顔位置における良好な屈曲を更に改善するために、電気駆動式かみそりは、ハンドルであって、ハウジングと、モータであって、モータはハウジング内に実質的に収容される、モータと、トランスミッションと、少なくとも1つの従動シャフトと、カップリングと、を含むハンドル、及びヘッドであって、ヘッドは皮膚係合部を含む、ヘッド、を含むことができ、カップリングはヘッドをハウジングに連結し、少なくとも1つの従動シャフトはヘッド内へと延在し、トランスミッションは、モータの回転運動を少なくとも1つの従動シャフトの往復運動に変換するように構築され、ヘッドはハウジングに対して少なくとも2つの次元で枢動可能であり、最小カップリング直径D2と最大ハンドル直径D6との比は約0.50以下、又は約1:2〜約1:3であることを特徴とする。特定の実施形態では、最小カップリング直径D2と最大ヘッド直径D1との比は約0.40以下であってもよい。こうした実施形態では、ヘッドは輪郭追従要素を含むことができ、輪郭追従要素は皮膚係合部を含むことができ、ハウジングに対して3次元で枢動可能であり得る。
【0020】
より人間工学的なシェービング及び/又はハンドル把持体験を実現するために、ハンドルは、ハンドルの前側部上に電源スイッチ、及びハンドルの後側部上に指掛け部を更に含んでもよく、最大ハンドル直径D6の少なくとも一部は指掛け部の少なくとも一部を通って延在することができる。例えば、こうした構成は、ハンドルの2本指式グリップを可能にすることができる。
【0021】
図1を参照すると、電気駆動式かみそり10が示されている。電気駆動式かみそり10は、
図1に示すように、ハンドル12とヘッド16とを含むことができる。ハンドル12は
図1に示すようにハウジング13を含むことができ、
図1及び
図2を参照すると、ハンドル12は前側部14及び後側部15を含むことができる。ハンドル12は、ヘッド16をハウジング13に連結させることができるカップリング(例えば、
図4の70)を更に含むことができる。特定の実施形態では、ヘッド16は、ハウジング13に対して少なくとも2つの次元で枢動可能であり得る。特定の実施形態では、例えば、ヘッド16がハウジング13に対して旋回可能となり得るように、ヘッド16はハウジング13に対して2つの次元で枢動可能であり得る。他の実施形態では、ヘッド16がハウジング13に対して旋回及びチルト可能となり得るように、ヘッド16はハウジング13に対して3次元で枢動可能であり得る。一実施形態では、ユーザはハンドル12を把持してヘッド16を誘導して、そこから毛髪を剃る又は刈るために、ユーザの顔、首、又はユーザの身体のその他の領域の皮膚又は毛髪と係合させることができる。
【0022】
特定の実施形態では、グルーミング体験の様々な態様を向上させるため、ヘッド16は比較的軽量のヘッドであってもよい。こうした実施形態では、また下記の表1で示すように、ヘッド16の重量とハンドル12の重量との比が約0.21未満、他の実施形態では約0.20未満、他の実施形態では約0.19未満、他の実施形態では約0.18未満、又は他の実施形態では約0.175未満となるように、ヘッド16はハンドル12よりも軽量であってよい。特定の実施形態では、ヘッド16の重量とハンドル12の重量との比は約1:5〜約1:8、又はより好ましくは約1:5〜約1:7である。ヘッド16の重量及びハンドル12の重量をそれぞれ提供するために、ヘッド16が2次元で枢動可能(すなわち、旋回運動可能)であり得る実施形態では、ヘッド16が、ハウジング13に対して独立して2次元で枢動可能な部分を含むことができ、ハンドル12がその他全ての部分を含むことができる。また、ヘッド16が3次元で枢動可能(すなわち、旋回及びチルト運動可能)であり得る実施形態では、ヘッド16が、ハウジング13に対して独立して3次元で枢動可能な部分を含むことができ、ハンドル12がその他全ての部分を含むことができる。
【0023】
カップリング(例えば、70)は、ハンドル12及びヘッド16に対して狭くあってもよく、またヘッド16とハンドル12との分離を強調する役割を果たし、及び/又はヘッド16のハウジング13に対する微小運動を促進してもよい。こうした実施形態では、
図2に示される最小カップリング直径D2と最大ハンドル直径D6との比が約0.50以下、他の実施形態では約0.49以下、他の実施形態では約0.48以下、又は他の実施形態では約0.45以下となり得るように、カップリング(例えば、70)はハウジング13に対して狭くあってもよい。特定の実施形態では、最小カップリング直径D2と最大ハンドル直径D6との比は約1:2〜約1:3であってもよい。
【0024】
本願の直径測定値は、電気駆動式かみそり10の特定の断面に関する仮想円の直径を指すことができる。各仮想円は、特定の断面において電気駆動式かみそり10の外周に外接し、特定の断面で電気駆動式かみそり10の最外点を捕捉する。こうした仮想円は、電気駆動式かみそり10の長手方向軸(例えば、
図3のA1又はA2)に対して垂直に整列させることができる。このため、特定の実施形態では、
図4で最も良く示されるように、最小カップリング直径D2は、長手方向軸(例えば、A2)に対するカップリング(例えば、70)の再狭部における仮想円の直径を指すことができる。特定の実施形態では、最小カップリング直径D2は、約18mm〜約30mm、又はより好ましくは約20mm〜約28mmであってよい。特定の断面における仮想円の提供は、電気駆動式かみそり10の対応する部分が円形の断面を有することを意味しないが、特定の実施形態では、仮想円と特定の断面における電気駆動式かみそりの対応する部分の断面外周とが同一であるように、電気駆動式かみそりの1つ以上の部分が円形の断面を有し得ることが理解されよう。
【0025】
図2を参照すると、ハンドル12は指掛け部18を含むことができる。特定の実施形態では、指掛け部18は、好ましくは後側部15の頂部又はその付近にあるハンドル12の後側部15からの突出部であってもよい。特定の実施形態では、また
図2に示すように、最大ハンドル直径D6の少なくとも一部は指掛け部18の少なくとも一部を通って延在することができる。最大ハンドル直径D6は、約40mm〜約60mm、又はより好ましくは約45mm〜約55mmであってもよい。その他の実施形態では、電気駆動式かみそりは、様々な好適なサイズ及び形状の任意の指掛け部を含んでもよく、あるいは電気駆動式かみそりは指掛け部なしで提供されてもよいことが理解されよう。
【0026】
特定の実施形態では、ハンドル12は、ハンドル12の前側部14上に電源スイッチ(例えば、19)を含むことができる。
図1に示すように、電源スイッチはボタン19とすることができ、電気駆動式かみそり10はボタン19を押下すると作動するように構成することができる。しかし、その他の実施形態では、電気駆動式かみそりは、様々な好適なタイプ及び構成のうちの任意の電源スイッチを含んでもよいことが理解されよう。電気駆動式かみそり10が指掛け部18及び電源スイッチ19の両方を含む構成では、電気駆動式かみそり10はハンドル12の2本指式グリップを可能にすることができる。つまり、こうした実施形態では、指掛け部18は、例えばユーザの人差し指と係合するように構成することができ、一方で、ハンドル12の前側部14上の電源スイッチ(例えば、19)は、例えばユーザの親指にアクセス可能であるように構成することができる。こうしたグリップは、ユーザのシェービング及び/又はハンドル把持体験を向上させることができる。
【0027】
更に、最小カップリング直径D2と最大ヘッド直径D1との比は約0.40以下、他の実施形態では約0.39以下、又は他の実施形態では約0.35以下であり得るように、カップリング(例えば、70)はヘッド16に対して狭くあってもよい。一実施形態では、最大ヘッド直径D1は約63mmであってもよい。特定の実施形態では、最大ヘッド直径D1は約53mm〜約73mm、又はより好ましくは約58mm〜約68mmであってもよい。
【0028】
ハンドル12のハウジング13は、
図1に示すようにユーザに人間工学的な把持面を提供するように形状決めすることができる。こうした一実施形態では、ハンドル直径D3は約39mmであってもよく、一方で、下方の隣接するハンドル直径D4はハンドル直径D3よりわずかに広い約41mmであってもよい。更に、ハウジング13は、実質的に円錐形状であってもよい。
図1で最も良く示されるように、ハウジング13の直径は、一般にはハウジング13の頂部からハウジング13の底部付近にあるように示されるハンドル直径D5にかけて減少する。上述したように、特定の実施形態では、それぞれの対応する仮想円と特定の断面における実際の断面外周とが同一であるように、直径D3、D4、D5、及びD6はそれぞれ円形の断面を有することができる。特定の実施形態では、仮想円のそれぞれの半径とD3、D4、D5、及びD6のそれぞれの特定の断面における電気駆動式かみそりの対応する部分の実際の断面外周とが、任意の所与の角度位置で互いから10%以下ずれ得るように、直径D3、D4、D5、及びD6はそれぞれ実質的に円形の断面を有することができる。しかし、ハウジング及び/又はハンドルは、円筒形状又は任意の他の好適な形状若しくは構成を有することができることが理解されよう。同様に、
図1〜
図4のヘッド16は実質的に直方体形状を有するように示されているが、ヘッドは様々な他の好適な形状及び構成のいずれを有してもよいことが理解されよう。
【0029】
ヘッド16は、皮膚係合部20を更に含むことができ、皮膚係合部20は、ユーザが毛髪を剃る又は刈ることを望む場合のある、ユーザの顔、首、又は身体の他の領域の皮膚又は毛髪と接触するように構築することができる。皮膚係合部20は1つ以上の毛髪切断ユニット(例えば、22、24、及び26)を含むことができる。特定の実施形態では、1つ以上の毛髪切断ユニットは、どちらも短い毛髪を切断するように構築された第1のフォイル式切断ユニット及び第2のフォイル式切断ユニットを含むことができる。一般に、各フォイル式切断ユニットは、それぞれブレード式アンダーカッタ22及び24と、各ブレード式アンダーカッタ22及び24に跨って配置されたフォイル式上部カッタとを含むことができる。
図1〜4に示すように、例示のみを目的に、ブレード式アンダーカッタ22及び24を示すためにフォイル式上部カッタは取り除かれている。
図2に示す、ブレード式アンダーカッタ22と24の間にあるべき中央切断ユニット26は、長い毛髪を切断するように構築され得る非フォイル式切断ユニットであってもよい。しかしながら、皮膚係合部はその他の好適な切断ユニットを様々な好適な構成のうちのいずれかで含むことができることが理解されよう。
【0030】
特定の実施形態では、ヘッド16は輪郭追従要素28を更に含むことができる。輪郭追従要素28はハウジング13に対して枢動可能であってもよい。いくつかの実施形態では、輪郭追従要素28はハウジング13に対して3次元で枢動可能であってもよい。特定の実施形態では、ヘッド16全体がハウジング13に対して枢動可能であり得るように、ヘッド16の全体が輪郭追従要素28を有してもよい。かくして、特定の実施形態では、輪郭追従要素28は皮膚係合部20を含んでもよい。しかしながら、その他の実施形態では、輪郭追従要素28がハウジング13、また場合によってはヘッド16のその他の部分に対して枢動可能であり得るように、ヘッド16の一部のみが輪郭追従要素28として指定されてもよい。特定の実施形態では、輪郭追従要素28はハウジング13に対して2次元で枢動可能であってもよい。
【0031】
電気駆動式かみそり10は、
図3に示すようにモータ30を更に含んでもよい。モータ30は実質的にハウジング13内に収容することができる。理論に束縛されるものではないが、実質的にモータ30を、例えばヘッド16ではなくハウジング13内に収容することによって、ハンドル12は電気駆動式かみそり10の重量のより大きな割合を負うことができると考えられる。特定の実施形態では、モータ30は直流モータであってもよく、その他の実施形態ではモータ30は線形駆動モータであってもよい。しかし、電気駆動式かみそりには様々な好適なモータのいずれを用いてもよいことが理解されよう。
【0032】
電気駆動式かみそり10はトランスミッション32を更に含んでもよい。トランスミッション32は、モータ30の回転運動を少なくとも1つの従動シャフトの往復運動に変換するように構築されてもよい。
図3に示すように、モータ30は駆動シャフト34を有してもよい。駆動シャフトは、
図3に示すように第1の長手方向軸A1を画定することができる。駆動シャフト34は、駆動シャフト34に対して偏心して配置可能な駆動ピン36に連結可能である。特定の実施形態では、駆動シャフト34は駆動ピン36に直接連結可能であり、その他の実施形態では、その間に歯車装置を位置決めしてもよい。トランスミッション32は、1つ以上のクランクアームを更に含んでもよい。
図3に示すように、クランクアーム38は、一方の端部に、駆動ピン36を受容するように構成可能なスロットホール40を含むことができ、もう一方の端部では、クランクアーム38は、特定の実施形態ではクランクアーム38に対して回転拘束可能である中間シャフト42に連結可能である。中間シャフト42は、
図3に示すように第1の長手方向軸A1に対して傾斜し得る第2の長手方向軸A2を画定することができる。こうした実施形態では、モータ30は、第1の長手方向軸A1を中心にした駆動シャフト34の回転を起こすように作動させることができる。駆動シャフト34の回転により、駆動ピン36を駆動シャフト34に対して偏心回転させることができる。駆動ピン36がスロットホール40内で偏心回転することにより、駆動ピン36をクランクアーム38と係合させ、それによりクランクアーム38の往復枢動をもたらすことができ、第2の長手方向軸A2を中心に中間シャフト42を回転させることができる。
【0033】
中間シャフト42はブリッジ44に連結することができる。特定の実施形態では、ブリッジ44は中間シャフト42に対して回転拘束可能である。このため、こうした実施形態では、クランクアーム38の往復枢動は、中間シャフト42の回転を介してブリッジ44の往復枢動へと伝達することができる。電気駆動式かみそり10は、少なくとも1つの従動シャフトを更に含むことができ、
図3に示すように、少なくとも1つの従動シャフトは、その両方がブリッジ44に連結可能な第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48であってもよい。こうした実施形態では、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48が往復運動を経験できるように、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48はブリッジ44に回転可能かつ軸方向に拘束可能である。特定の実施形態では、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48はそれぞれ、中間シャフト42によって画定される第2の長手方向軸A2に対してオフセットされるが、これと実質的に平行であり得る。
【0034】
特定の実施形態では、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48はそれぞれヘッド16内へと延在することができ、特定の実施形態では、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48はそれぞれ1つ以上の毛髪切断ユニットのうちの1つと連結することができる。例えば
図3に示すように、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48は、それぞれ第1のブレード式アンダーカッタ22及び第2のブレード式アンダーカッタ24と連結することができる。特定の実施形態では、第1の従動シャフト46は第1の軸受スリーブ50によって第1のブレード式アンダーカッタ22と連結することができ、第2の従動シャフト48は第2の軸受スリーブ52によって第2のブレード式アンダーカッタ24と連結することができる。こうした実施形態では、第1の軸受スリーブ50及び第2の軸受スリーブ52は、それぞれ第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48に対して回転可能かつ軸方向に移動可能である。
図3に示すように、第1の軸受スリーブ50及び第2の軸受スリーブ52は、それぞれ第1のばね54及び第2のばね56によって付勢することができる。こうした配置によって、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48の往復運動を、それぞれ第1のブレード式アンダーカッタ22及び第2のブレード式アンダーカッタ24に伝達することを可能とすることができる。
【0035】
特定の実施形態では、トランスミッション32は、実質的に、又は少なくとも部分的に、ハウジング13内に収容することができる。また、いくつかの実施形態では、トランスミッション32によって、その他の従来のかみそりと比較して部品数を相対的に減少させることを可能として、それにより、例えばヘッド16内に位置決めする必要のある部品を減らすことができる。このように、軽量のヘッドを維持するために、特定の実施形態では、電気駆動式かみそり10は、モータ30もトランスミッション32もその内部に収容されていないヘッド16を含むことができる。こうしたトランスミッション32の有利な構成は、本明細書中で比較的狭いカップリングに関して上述したように、ヘッド16とハンドル12との分離、及び/又はヘッド16のハンドル12に対する微小運動の容易化を強調することに更に役立ち得る。理論に束縛されるものではないが、軽量のヘッド及び比較的狭いカップリングを提供することにより、ヘッド16の輪郭追従要素28は、より低い慣性を示し、皮膚輪郭により容易に適合し、かつ様々な首及び顔位置における改善された屈曲を体験することができるものと考えられる。
【0036】
本明細書で説明したように、特定の実施形態では、輪郭追従要素28はハウジング13に対して枢動可能であってもよい。特定の実施形態では、輪郭追従要素28は、第1の従動シャフト46及び第2の従動シャフト48に対して枢動可能であってもよい。
図4は、こうした運動を実現することができる機構を示す。ハンドル12は、
図4に示すように、第1のタブ60及び第2のタブ62を含むことができる第1の支持部材58を更に含むことができる。特定の実施形態では、第1の支持部材58はヘッド16の実質的な長さに沿って延在することができ、第1のタブ60は、輪郭追従要素28の第1の端部64と回転可能に連結することができ、第2のタブ62は、輪郭追従要素28の第2の端部66と回転可能に連結することができ、輪郭追従要素28は、第1の支持部材58を最も良く見ることができるようにその一部のみが
図4に示されている。こうした実施形態では、第1のタブ60と輪郭追従要素28の第1の端部64との間、及び第2のタブ62と輪郭追従要素28の第2の端部66との間のそれぞれの接続点68は、それを中心に輪郭追従要素28が旋回可能な旋回軸A3を画定し得る。
【0037】
カップリングは、4節支持機構70を含むことができる。
図4に示すように、4節支持機構70は第1のアーム72と第2のアーム74とを含むことができる。特定の実施形態では、第1のアーム72及び第2のアーム74はそれぞれ下側部分76、78及び上側部分80、82を含むことができる。各第1のアーム72及び第2のアーム74の下側部分76、78は、その一部が
図4の概略図に示されているハウジング13と回転可能に連結することができる。各第1のアーム72及び第2のアーム74の上側部分80、82は、第1の支持部材58と回転可能に連結可能である。特定の実施形態では、4節支持機構70は、ハウジング13に対する輪郭追従要素28のチルト運動を可能にすることができる。特定の実施形態では、
図4に示すように、輪郭追従要素28は仮想チルト軸A4を中心にチルト可能である。
図4に示すように、仮想チルト軸A4は、旋回軸A3に対して垂直であり、かつ第1のアーム72及び第2のアーム74上のリンクからそれぞれ外挿される線間の交差点を通過する線として画定され得る。中立位置では、
図4に示すように、仮想チルト軸A4は、第2の長手方向軸A2に対しても垂直であることができる。
図4の実施形態は、旋回及びチルト運動の両方が可能であるように示されているが、その他の実施形態では、電気駆動式かみそりのヘッドはハンドルに対して固定されてもよいことが理解されよう。
【0038】
本発明の実施例1及び列挙された比較例の装置を、各装置のヘッド及びハンドル/本体を計量するために、必要な程度に分解した。測定の結果を以下の表1に示す。
【0040】
表1の結果を参照すると、本発明の実施例1は測定された全ての装置中で最低の比を示している。かくして、本発明の実施例1は、比較例の装置のいずれよりも低いヘッドの重量とハンドル(及び/又は本体)の重量との比を有する。
【0041】
本明細書にて開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、こうした各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することが意図される。例えば「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。