特許第6770651号(P6770651)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6770651システム情報を送受信する方法及びそのための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6770651
(24)【登録日】2020年9月29日
(45)【発行日】2020年10月14日
(54)【発明の名称】システム情報を送受信する方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/12 20090101AFI20201005BHJP
   H04W 48/14 20090101ALI20201005BHJP
【FI】
   H04W48/12
   H04W48/14
【請求項の数】6
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2019-539763(P2019-539763)
(86)(22)【出願日】2018年11月16日
(65)【公表番号】特表2020-505842(P2020-505842A)
(43)【公表日】2020年2月20日
(86)【国際出願番号】KR2018014131
(87)【国際公開番号】WO2019098767
(87)【国際公開日】20190523
【審査請求日】2019年7月22日
(31)【優先権主張番号】62/587,481
(32)【優先日】2017年11月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョンス
(72)【発明者】
【氏名】キム キチュン
(72)【発明者】
【氏名】キム ウンソン
(72)【発明者】
【氏名】ユン ソクヒョン
【審査官】 町田 舞
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2017/100355(WO,A1)
【文献】 特表2017−514325(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/045322(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/135042(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0198708(US,A1)
【文献】 国際公開第2017/197063(WO,A1)
【文献】 Samsung,Other system information delivery,3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1709 R1-1715911,2017年 9月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて、UE(user equipment)がシステム情報を受信する方法であって、
前記システム情報をスケジューリングするためのDCI(Downlink Control Information)を含むPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を受信し、
RMSI(Remaining Minimum System Information)とOSI(Other System Information)とに共通なSI−RNTI(System Information-Radio Network Temporary Identifier)に基づいて前記DCIを取得し、
前記DCIに関連するシステム情報タイプを決定するためのフィールドの値を取得し、
第1の値である前記フィールドの前記値に基づいて前記システム情報タイプ前記RMSIとして決定し、又は第2の値である前記フィールドの前記値に基づいて前記システム情報タイプを前記OSIとして決定し
前記決定されたシステム情報タイプに基づいて前記システム情報を受信する、ことを含む、方法。
【請求項2】
前記フィールドは、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスID(Identification)に関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線通信システムにおいて、システム情報を受信するための装置であって、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサと動作可能に接続可能であり、命令を格納する少なくとも一つのコンピュータメモリと、を含み、
前記命令は、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行されたときに、
前記システム情報をスケジューリングするためのDCI(Downlink Control Information)を含むPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を受信し、
RMSI(Remaining Minimum System Information)とOSI(Other System Information)とに共通なSI−RNTI(System Information-Radio Network Temporary Identifier)に基づいて前記DCIを取得し、
前記DCIに関連するシステム情報タイプを決定するためのフィールドの値を取得し、
第1の値である前記フィールドの前記値に基づいて前記システム情報タイプ前記RMSIとして決定し、又は第2の値である前記フィールドの前記値に基づいて前記システム情報タイプを前記OSIとして決定し
前記決定されたシステム情報タイプに基づいて前記システム情報を受信する、ことを含む動作を行う、装置。
【請求項4】
前記フィールドは、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスID(Identification)に関連する、請求項に記載の装置。
【請求項5】
無線通信システムにおいて、BS(base station)がシステム情報を送信する方法であって、
RMSI(Remaining Minimum System Information)とOSI(Other System Information)とに共通なSI−RNTI(System Information-Radio Network Temporary Identifier)に基づいてDCI(Downlink Control Information)を生成し、前記DCIは、前記DCIに関連するシステム情報タイプを通知するためのフィールドを含み、
前記DCIを含むPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を送信し
記システム情報を送信する、ことを含み
前記RMSIである前記システム情報タイプに基づいて、前記フィールドの値は、第1の値であるように決定され、
前記OSIである前記システム情報タイプに基づいて、前記フィールドの前記値は、第2の値であるように決定される、方法。
【請求項6】
前記フィールドは、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスID(Identification)に関連する、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム情報を送受信する方法及びそのための装置に関し、より詳細には、DCI(Downlink Control Information)に含まれたシステム情報識別子を通じて、DCIによってスケジューリングされるシステム情報のタイプを指示する方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時代の流れによってより多くの通信装置がより大きな通信容量を要求することになり、既存のLTEシステムに比べて向上した無線広帯域通信である次世代5Gシステムが要求されている。NewRATと呼ばれるこの次世代5Gシステムは、Enhanced Mobile BroadBand(eMBB)/Ultra−reliability and low−latency communication(URLLC)/Massive Machine−Type Communications(mMTC)などに通信シナリオが区分される。
【0003】
ここで、eMBBはHigh Spectrum Efficiency、High User Experienced Data Rate、High Peak Data Rateなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり、URLLCはUltra Reliable、Ultra Low Latency、Ultra High Availabilityなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり(e.g.,V2X、Emergency Service、Remote Control)、mMTCはLow Cost、Low Energy、Short Packet、Massive Connectivityの特性を有する次世代移動通信シナリオである(e.g.,IoT)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、システム情報を送受信する方法及びそのための装置を提供しようとする。
【0005】
本発明が遂げようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の発明の詳細な説明から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例による無線通信システムにおいて、端末がシステム情報を受信する方法であって、前記システム情報をスケジューリングするためのDCI(Downlink Control Information)を含むPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を受信し、SI−RNTI(System Information−Radio Network Temporary Identifier)に基づいて前記DCIのCRC(Cyclic Redundancy Check)をデスクランブル(Descrambling)し、前記DCIに含まれた特定のビットによって前記システム情報のタイプに関する第1の情報を取得し、前記DCIに含まれた前記システム情報のスケジューリングのための第2の情報に基づいて前記システム情報を受信し、前記第1の情報に基づいて前記システム情報のタイプを決定する。
【0007】
このとき、前記SI−RNTIは、前記システム情報のタイプには関係なく同一である。
【0008】
また、前記第1の情報は、HARQプロセスID(Identification)のためのビットに基づいて取得される。
【0009】
また、前記第1の情報に基づいて、前記システム情報がRMSI(Remaining Minimum System Information)及びOSI(Other System Information)のうち、いずれのシステム情報であるかが決定される。
【0010】
本発明による無線通信システムにおいて、システム情報を受信するための通信装置であって、メモリと、前記メモリと接続されたプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、前記システム情報をスケジューリングするためのDCI(Downlink Control Information)を含むPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を受信し、SI−RNTI(System Information−Radio Network Temporary Identifier)に基づいて、前記DCIのCRC(Cyclic Redundancy Check)をデスクランブル(Descrambling)し、前記DCIに含まれた特定のビットによって、前記DCIがスケジューリングするシステム情報のタイプに関する第1の情報を取得し、前記DCIに含まれた前記システム情報のスケジューリングのための第2の情報に基づいて前記システム情報を受信し、前記第1の情報に基づいて前記システム情報のタイプを決定することを制御する。
【0011】
このとき、前記SI−RNTIは、前記システム情報のタイプには関係なく同一である。
【0012】
また、前記第1の情報は、HARQプロセスID(Identification)のためのビットに基づいて取得される。
【0013】
また、前記第1の情報に基づいて、前記システム情報がRMSI(Remaining Minimum System Information)及びOSI(Other System Information)のうち、いずれのシステム情報であるかが決定される。
【0014】
本発明の実施例による無線通信システムにおいて、基地局がシステム情報を送信する方法であって、前記システム情報のタイプに関する第1の情報及び前記システム情報をスケジューリングするための第2の情報を含むDCI(Downlink Control Information)を生成し、SI−RNTI(System Information−Radio Network Temporary Identifier)に基づいて前記DCIのCRC(Cyclic Redundancy Check)をスクランブルし、前記DCIを含むPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を送信し、前記第2の情報に基づいて前記システム情報を送信することを特徴とするが、前記第1の情報は、前記DCIに含まれた特定のビットによって送信される。
【0015】
このとき、前記SI−RNTIは、前記システム情報のタイプには関係なく同一である。
【0016】
また、前記第1の情報は、HARQプロセスID(Identification)のためのビットに基づいて取得される。
【0017】
また、前記第1の情報に基づいて、前記システム情報がRMSI(Remaining Minimum System Information)及びOSI(Other System Information)のうち、いずれのシステム情報であるかが決定される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、RMSI(Remaining Minimum System Information)とOSI(Other System Information)のCORESET(Control Resource Set)が同一である状況であっても、端末が受信されるシステム情報のタイプを効率的に知ることができる。
【0019】
本発明で得られる効果は以上に言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する当該技術分野における当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】3GPP無線アクセス網の規格に基づく端末とE−UTRANの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)構造を示す図である。
図2】3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
図3】LTEシステムにおいて用いられる同期信号(synchronization signal,SS)の送信のための無線フレーム構造を例示する図である。
図4】新たな無線アクセス技術(new radio access technology,NR)において利用可能なスロット構造を例示する図である。
図5】TXRUとアンテナ要素との接続方式の一例を示す図である。
図6】送受信器ユニット(transceiver unit,TXRU)及び物理的アンテナの観点からハイブリッドビームフォーミングの構造を簡単に示す図である。
図7】下りリンク送信過程において、同期信号及びシステム情報に対するビームスイーピング(Beam Sweeping)動作を示す図である。
図8】新たな無線アクセス技術(new radio access technology,NR)システムのセルを例示する図である。
図9】本発明の実施例によるシステム情報タイプの指示方法を示すフローチャートである。
図10】本発明の実施例によるシステム情報タイプの指示方法を示すフローチャートである。
図11】本発明の実施例によるシステム情報タイプの指示方法を示すフローチャートである。
図12】本発明を実行する無線装置の構成要素を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付の図面を参照して説明された本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。以下に説明される実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
【0022】
本明細書ではLTEシステム及びLTE−Aシステムを用いて本発明の実施例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、上述した定義に該当するいかなる通信システムにも適用可能である。
【0023】
また、本明細書では、基地局をRRH(remote radio head)、eNB、TP(transmission point)、RP(reception point)、中継機(relay)などを含む包括的な名称として使うことができる。
【0024】
3GPPベース通信標準は、上位層からの情報を運ぶリソース要素に対応する下りリンク物理チャネルと、物理層によって使用されるものの上位層からの情報を運ばないリソース要素に対応する下りリンク物理信号を定義する。例えば、物理下りリンク共有チャネル(physical downlink shared channel,PDSCH)、物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel,PBCH)、物理マルチキャストチャネル(physical multicast channel,PMCH)、物理制御フォーマット指示子チャネル(physical control format indicator channel,PCFICH)、物理下りリンク制御チャネル(physical downlink control channel,PDCCH)及び物理ハイブリッドARQ指示子チャネル(physical hybrid ARQ indicator channel,PHICH)が下りリンク物理チャネルとして定義されており、参照信号と同期信号が下りリンク物理信号として定義されている。パイロット(pilot)とも呼ばれる参照信号(reference signal,RS)は、gNBとUEとが互いに知っている予め定義された特別な波形の信号を意味するが、例えば、セル固有RS(cell specific RS)、UE固有RS(UE−specific RS,UE−RS)、ポジショニングRS(positioning RS,PRS)及びチャネル状態情報RS(channel state information RS,CSI−RS)が下りリンク参照信号として定義される。3GPP LTE/LTE−A標準は、上位層からの情報を運ぶリソース要素に対応する上りリンク物理チャネルと、物理層によって用いられるが、上位層からの情報を運ばないリソース要素に対応する上りリンク物理信号を定義している。例えば、物理上りリンク共有チャネル(physical uplink shared channel,PUSCH)、物理上りリンク制御チャネル(physical uplink control channel,PUCCH)、物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel,PRACH)が上りリンク物理チャネルとして定義され、上りリンク制御/データ信号のための復調参照信号(demodulation reference signal,DMRS)と上りリンクチャネル測定に用いられるサウンディング参照信号(sounding reference signal,SRS)が定義される。
【0025】
本発明で、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH((Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)はそれぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/下りリンクACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/下りリンクデータを運ぶ時間−周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)はそれぞれ、UCI(Uplink Control Information)/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を運ぶ時間−周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。本発明では、特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、これに属した時間−周波数リソース或いはリソース要素(Resource Element,RE)をそれぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH RE又はPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと称する。以下では、ユーザ機器がPUCCH/PUSCH/PRACHを送信するという表現は、それぞれ、PUSCH/PUCCH/PRACH上で、或いは、を通じて、上りリンク制御情報/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を送信することと同じ意味で使われる。また、gNBがPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを送信するという表現は、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上で、或いは、を通じて、下りリンクデータ/制御情報を送信することと同じ意味で使われる。
【0026】
以下では、CRS/DMRS/CSI−RS/SRS/UE−RSが割り当てられた或いは設定された(configured)OFDMシンボル/副搬送波/REを、CRS/DMRS/CSI−RS/SRS/UE−RSシンボル/搬送波/副搬送波/REと称する。例えば、トラッキングRS(tracking RS,TRS)が割り当てられた或いは設定されたOFDMシンボルは、TRSシンボルと称し、TRSが割り当てられた或いは設定された副搬送波は、TRS副搬送波と称し、TRSが割り当てられた或いは設定されたREはTRS REと称する。また、TRS送信のために設定された(configured)サブフレームを、TRSサブフレームと称する。また、ブロードキャスト信号が送信されるサブフレームを、ブロードキャストサブフレーム或いはPBCHサブフレームと称し、同期信号(例えば、PSS及び/又はSSS)が送信されるサブフレームを、同期信号サブフレーム或いはPSS/SSSサブフレームと称する。PSS/SSSが割り当てられた或いは設定された(configured)OFDMシンボル/副搬送波/REをそれぞれ、PSS/SSSシンボル/副搬送波/REと称する。
【0027】
本発明でいう、CRSポート、UE-RSポート、CSI−RSポート、TRSポートとは、それぞれ、CRSを送信するように設定された(configured)アンテナポート、UE−RSを送信するように設定されたアンテナポート、CSI−RSを送信するように設定されたアンテナポート、TRSを送信するように設定されたアンテナポートを意味する。CRSを送信するように設定されたアンテナポートは、CRSポートによってCRSが占有するREの位置によって相互に区別でき、UE−RSを送信するように設定された(configured)アンテナポートは、UE−RSポートによってUE−RSが占有するREの位置によって相互に区別でき、CSI−RSを送信するように設定されたアンテナポートは、CSI−RSポートによってCSI−RSが占有するREの位置によって相互に区別できる。したがって、CRS/UE−RS/CSI−RS/TRSポートという用語が、一定リソース領域内でCRS/UE−RS/CSI−RS/TRSが占有するREのパターンを意味する用語として用いられることもある。
【0028】
図1は、3GPP無線アクセス網の規格に基づく端末とE−UTRANの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)の構造を示す図である。制御プレーンは端末(User Equipment;UE)とネットワークがコール(call)を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンはアプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
【0029】
第1の層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は上位にある媒体アクセス制御(Medium Access Control)層とはトランスポートチャネル(Transport Channel)を介して接続される。このトランスポートチャネルを介して媒体アクセス制御層と物理層の間でデータが移動する。送信側と受信側の物理層の間では物理チャネルを介してデータが移動する。物理チャネルは時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的には、物理チャネルは、下りリンクにおいて、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクにおいては、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0030】
第2の層である媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2の層のRLC層は信頼性のあるデータ送信を支援する。RLC層の機能はMAC内部の機能ブロックにより具現化できる。第2の層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は帯域幅が狭い無線インターフェースにおいてIPv4或いはIPv6のようなIPパケットを効率的に送信するために不要な制御情報を減らすヘッダ圧縮(Header Compression)の機能を果たす。
【0031】
第3の層である最下部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンでのみ定義される。RRC層は無線ベアラ(Radio Bearer)の設定(Configuration)、再設定(Re− configuration)及び解除(Release)に関連して論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルの制御を担当する。無線ベアラは端末とネットワークの間のデータ伝達のために第2の層により提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は互いにRRCメッセージを交換する。端末とネットワークのRRC層の間にRRC接続(RRC Connected)がある場合、端末はRRC接続状態(Connected Mode)となり、そうではない場合はRRC休止状態(Idle Mode)となる。RRC層の上位にあるNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を果たす。
【0032】
ネットワークから端末にデータを送信する下りトランスポートチャネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りSCH(Shared Channel)などがある。下りマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、下りSCHを介して送信され、又は別の下りMCH(Multicast Channel)を介して送信されることができる。なお、端末からネットワークにデータを送信する上りトランスポートチャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りSCH(Shared Channel)がある。トランスポートチャネルの上位にありかつトランスポートチャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0033】
図2は、3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
【0034】
端末は、電源がオンになったり新たにセルに進入した場合は、基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S201)。このために、端末は基地局から主同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及び副同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S−SCH)を受信することによって基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を得ることができる。その後、端末は基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信してセル内の放送情報を得ることができる。なお、端末は初期セル探索段階において下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
【0035】
初期セル探索を終了した端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)及び該PDCCHに載せられた情報によって物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を得ることができる(S202)。
【0036】
一方、基地局に最初に接続したか或いは信号送信のための無線リソースがない場合は、端末は、基地局に対してランダムアクセス過程(Random Access Procedure;RACH)を行うことができる(S203〜S206)。このために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を介して特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S203及びS205)、PDCCH及び対応するPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S204及びS206)。競合ベースのRACHの場合、さらに衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0037】
上述した手順を行った端末は、その後、一般的な上り/下りリンク信号送信の手順として、PDCCH/PDSCH受信(S207)及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)の送信(S208)を行う。特に、端末は、PDCCHを介して下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報などの制御情報を含み、その使用目的に応じてフォーマットが互いに異なる。
【0038】
一方、端末が上りリンクを通じて基地局に送信したり又は端末が基地局から受信したりする制御情報は、下り/上りリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムの場合、端末は上述したCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを介して送信することができる。
【0039】
図3は、LTE/LTE−Aベースの無線通信システムにおいて、同期信号(synchronization signal,SS)の送信のための無線フレームの構造を例示する図である。特に、図3は、周波数分割デュプレックス(frequency division duplex,FDD)において同期信号及びPBCHの送信のための無線フレームの構造を例示するものであり、図3(a)は、正規CP(normal cyclic prefix)として設定された(configured)無線フレームにおいてSS及びPBCHの送信位置を示す図であり、図3(b)は、拡張CP(extended CP)として設定された無線フレームにおいてSS及びPBCHの送信位置を示す図である。
【0040】
以下、図3を参照して、SSをより具体的に説明する。SSは、PSS(Primary Synchronization Signal)とSSS(Secondary Synchronization Signal)とに区分される。PSSは、OFDMシンボル同期、スロット同期などの時間ドメイン同期及び/又は周波数ドメイン同期を得るために用いられ、SSSは、フレーム同期、セルグループID及び/又はセルのCP設定(configuration)(即ち、正規CP又は拡張CPの使用情報)を得るために用いられる。図3を参照すると、PSSとSSSは、各無線フレームの2つのOFDMシンボルでそれぞれ送信される。具体的に、SSは、インターRAT(inter radio access technology)測定を容易にするために、GSM(Global System for Mobile communication)フレームの長さである4.6msを考慮して、サブフレーム0の第1番目のスロットとサブフレーム5の第1番目のスロットでそれぞれ送信される。特に、PSSは、サブフレーム0の第1番目のスロットの最後のOFDMシンボルとサブフレーム5の第1番目のスロットの最後のOFDMシンボルでそれぞれ送信され、SSSは、サブフレーム0の第1番目のスロットの最後から第2番目のOFDMシンボルとサブフレーム5の第1番目のスロットの最後から第2番目のOFDMシンボルでそれぞれ送信される。当該無線フレームの境界は、SSSによって検出できる。PSSは、当該スロットの最後のOFDMシンボルで送信され、SSSは、PSS直前のOFDMシンボルで送信される。SSの送信ダイバーシティ(diversity)方式は、単一アンテナポート(single antenna port)のみを用いて、標準では特に定義していない。
【0041】
PSSは5msごとに送信されるため、UEはPSSを検出することで、当該サブフレームがサブフレーム0とサブフレーム5のうち1つであることが分かるが、当該サブフレームがサブフレーム0とサブフレーム5のうちいずれなのかは具体的に分からない。よって、UEは、PSSのみでは無線フレームの境界が認知できない。即ち、PSSのみではフレーム同期が得られない。UEは一無線フレームにおいて2回送信されるものの、互いに異なるシーケンスとして送信されるSSSを検出することで無線フレームの境界を検出する。
【0042】
PSS/SSSを用いたセル(cell)探索過程を行い、DL信号の復調(demodulation)及びUL信号の送信を正確な時点に行うのに必要な時間及び周波数パラメータを決定したUEは、また、eNBからUEのシステム設定(system configuration)に必要なシステム情報を取得してこそ、前記eNBと通信することができる。
【0043】
システム情報は、マスタ情報ブロック(Master Information Block,MIB)及びシステム情報ブロック(System Information Block,SIB)によって設定される(configured)。各システム情報ブロックは、機能的に関連したパラメータの集合を含み、含むパラメータに応じてマスタ情報ブロック(Master Information Block,MIB)及びシステム情報ブロックタイプ1(System Information Block Type 1,SIB1)、システム情報ブロックタイプ2(System Information Block Type 2,SIB2)、SIB3〜SIB17に区分できる。
【0044】
MIBは、UEがeNBのネットワーク(network)に初期接続(initial access)するのに必須の、最も頻繁に送信されるパラメータを含む。UEは、MIBをブロードキャストチャネル(例えば、PBCH)を介して受信することができる。MIBには、下りリンクシステム帯域幅(dl-Bandwidth,DL BW)、PHICH設定(configuration)、システムフレームナンバー(SFN)が含まれる。よって、UEは、PBCHを受信することで、明示的(explicit)に、DL BW、SFN、PHICH設定に関する情報が分かる。一方、PBCH受信によってUEが暗示的(implicit)に分かる情報としては、eNBの送信アンテナポートの数がある。eNBの送信アンテナ数に関する情報は、PBCHのエラー検出に用いられる16−ビットCRC(Cyclic Redundancy Check)に送信アンテナ数に対応するシーケンスをマスク(例えば、XOR演算)して、暗示的にシグナルリングされる。
【0045】
SIB1は、他のSIBの時間ドメインスケジューリングに関する情報のみならず、特定のセルがセル選択に適したセルであるか否かを判断するのに必要なパラメータを含む。SIB1はブロードキャストシグナリング又は専用(dedicated)シグナリングによってUEに受信される。
【0046】
DL搬送波周波数と当該システム帯域幅は、PBCHが運ぶMIBによって得ることができる。UL搬送波周波数及び当該システム帯域幅は、DL信号であるシステム情報によって得られる。MIBを受信したUEは、当該セルに対して格納された有効なシステム情報がないと、システム情報ブロックタイプ2(SystemInformationBlockType2,SIB2)が受信されるまで、MIB内のDL BWの値をUL帯域幅(UL BW)に適用する。例えば、UEは、システム情報ブロックタイプ2(SystemInformationBlockType2,SIB2)を取得して、前記SIB2内のUL搬送波周波数及びUL帯域幅情報によってUEがUL送信に使用可能な全体のULシステム帯域を把握することができる。
【0047】
周波数ドメインにおいて、PSS/SSS及びPBCHは、実際のシステム帯域幅とは関係なく、当該OFDMシンボルにおいてDC副搬送波を中心として、左右3個ずつ、全6個のRB、即ち、全72個の副搬送波内でのみ送信される。よって、UEは、UEに設定された(configured)下りリンク送信帯域幅とは関係なく、SS及びPBCHを検出(detect)或いは復号(decode)できるように設定される(configured)。
【0048】
初期セル探索を終えたUEは、eNBへの接続を完了するために、ランダムアクセス過程(random access procedure)を行うことができる。このために、UEは、物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel,PRACH)を通じてプリアンブル(preamble)を送信し、PDCCH及びPDSCHを通じてプリアンブルへの応答メッセージを受信することができる。競合ベースのランダムアクセス(contention based random access)の場合、更なるPRACHの送信、またPDCCH及びPDCCHに対応するPDSCHのような衝突解決手順(contention resolution procedure)を行うことができる。
【0049】
上述したような手順を行ったUEは、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、PDCCH/PDSCH受信及びPUSCH/PUCCH送信を行うことができる。
【0050】
上述したランダムアクセス過程は、ランダムアクセスチャネル(random access channel,RACH)過程とも呼ばれる。ランダムアクセス過程は、初期接続、上りリンク同期調整、リソース割り当て、ハンドオーバーなどの用途など様々に用いられる。ランダムアクセス過程は、競合ベース(contention-based)過程と、専用(dedicated)(即ち、非競合ベース)過程とに分類できる。競合ベースのランダムアクセス過程は、初期接続を含んで一般的に用いられ、専用ランダムアクセス過程はハンドオーバーなどに制限的に用いられる。競合ベースのランダムアクセス過程において、UEはRACHプリアンブルシーケンスを任意に(randomly)選択する。よって、複数のUEが同時に同一のRACHプリアンブルシーケンスを送信することが可能であり、これによって、その後に衝突解決手順が必要となる。一方、専用ランダムアクセス過程において、UEはeNBが当該UEに唯一に割り当てたRACHプリアンブルシーケンスを用いる。よって、他のUEとの衝突なくランダムアクセス過程を行うことができる。
【0051】
競合ベースのランダムアクセス過程は、以下の4ステップを含む。以下、ステップ1〜4で送信されるメッセージのそれぞれをメッセージ1〜4(Msg1〜Msg4)と称する。
【0052】
− ステップ1:RACHプリアンブル(via PRACH)(UE to eNB)
【0053】
− ステップ2:ランダムアクセス応答(random access response,RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(eNB to UE)
【0054】
− ステップ3:レイヤ2/レイヤ3メッセージ(via PUSCH)(UE to eNB)
【0055】
− ステップ4:衝突解決(contention resolution)メッセージ(eNB to UE)
【0056】
専用ランダムアクセス過程は、以下の3ステップを含む。以下、ステップ0〜2で送信されるメッセージのそれぞれは、メッセージ0〜2(Msg0〜Msg2)と称する。ランダムアクセス過程の一部としてRARに対応する上りリンク送信(即ち、ステップ3)を行うこともできる。専用ランダムアクセス過程は、基地局がRACHプリアンブル送信を命令するためのPDCCH(以下、PDCCHオーダー(order))を用いてトリガされることができる。
【0057】
− ステップ0:専用シグナリングによるRACHプリアンブル割り当て(eNB to UE)
【0058】
− ステップ1:RACHプリアンブル(via PRACH)(UE to eNB)
【0059】
− ステップ2:ランダムアクセス応答(RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(eNB to UE)
【0060】
RACHプリアンブルを送信した後、UEは予め設定された時間ウィンドー内でランダムアクセス応答(RAR)の受信を試みる。具体的に、UEは、時間ウィンドー内でRA−RNTI(Random Access RNTI)を有するPDCCH(以下、RA−RNTI PDCCH)(例えば、PDCCHにおいてCRCがRA−RNTIでマスクされる)の検出を試みる。RA−RNTI PDCCH検出時に、UEは、RA−RNTI PDCCHに対応するPDSCH内に、UEのためのRARが存在するか否かを確認する。RARは、UL同期化のためのタイミングオフセット情報を示すタイミングアドバンス(timing advance, TA)情報、ULリソース割り当て情報(ULグラント情報)、仮端末識別子(例えば、temporary cell−RNTI, TC−RNTI)などを含む。UEは、RAR内のリソース割り当て情報及びTA値に応じてUL送信(例えば、Msg3)を行うことができる。RARに対応するUL送信にはHARQが適用される。したがって、UEは、Msg3を送信した後、Msg3に対応する受信応答情報(例えば、PHICH)を受信することができる。
【0061】
ランダムアクセスプリアンブル、即ち、RACHプリアンブルは、物理層において長さTCPのサイクリックプレフィックス(cyclic prefix)及び長さTSEQのシーケンスからなる。TCPのTSEQは、フレーム構造とランダムアクセス設定(configuration)に依存する。プリアンブルフォーマットは上位層によって制御される。RACHプリアンブルはULサブフレームから送信される。ランダムアクセスプリアンブルの送信は、特定の時間及び周波数リソースに制限(restrict)される。このようなリソースをPRACHリソースと呼び、PRACHリソースは、インデックス0が無線フレームにおいて低い番号のPRB及びサブフレームに対応するように、前記無線フレーム内のサブフレーム番号と、周波数ドメインにおいてPRBの増加順に番号付けられる。ランダムアクセスリソースがPRACH設定インデックスによって定義される(3GPP TS 36.211標準文書を参照)。PRACH設定インデックスは(eNBによって送信される)上位層信号によって与えられる。
【0062】
LTE/LTE−Aシステムにおいてランダムアクセスプリアンブル、即ち、RACHプリアンブルのための副搬送波間隔(Subcarrier Spacing)は、プリアンブルフォーマット0〜3の場合は1.25kHzであり、プリアンブルフォーマット4の場合は7.5kHzであると規定される(3GPP TS 36.211を参照)。
【0063】
<OFDMニューマロロジー>
【0064】
新RATシステムは、OFDM送信方式又はこれと類似している送信方式を用いる。新RATシステムは、LTEのOFDMパラメータとは異なるOFDMパラメータを従ってもよい。または、新RATシステムは、既存のLTE/LTE−Aのニューマロロジーをそのまま従ってもよく、より大きいシステム帯域幅(例え、100MHz)を有してもよい。または、1つのセルが複数のニューマロロジーを支援してもよい。即ち、互いに異なるニューマロロジーで動作するUEが1つのセル内で共存してもよい。
【0065】
<サブフレームの構造>
【0066】
3GPP LTE/LTE−Aシステムにおいて用いられる無線フレームは、10ms(307200T)の長さを有して、10個の均等な大きさのサブフレーム(subframe, SF)からなる。一無線フレーム内の10個のサブフレームにはそれぞれ番号が付与されてもよい。ここで、Tはサンプリング時間を示し、T=1/(2048*15kHz)で表される。それぞれのサブフレームの長さは1msであり、2個のスロットからなる。一無線フレーム内で20個のスロットは0から19まで順次にナンバリングされる。それぞれのスロット長は0.5msである。一サブフレームを送信するための時間は、送信時間間隔(transmission time interval, TTI)と定義される。時間リソースは無線フレーム番号(或いは無線フレームインデックスともいう)、サブフレーム番号(或いはサブフレームインデックスともいう)、スロット番号(或いはスロットインデックス)などで分けられる。TTIとは、データがスケジュールされる間隔を意味する。例えば、現在のLTE/LTE−AシステムにおいてULグラント又はDLグラントの送信機会は1msごとに存在し、1msより短時間でUL/DLグラント機会が数回存在することはない。よって、既存のLTE/LTE−AシステムにおいてTTIは1msである。
【0067】
図4は、新たな無線アクセス技術(new radio access technology, NR)において利用可能なスロット構造を例示する図である。
【0068】
データ送信遅れを最小化するために、第5世代の新RATでは、制御チャネルとデータチャネルが時間分割多重化(time division multiplexing, TDM)されるスロット構造が考慮されている。
【0069】
図4において斜線領域は、DCIを運ぶDL制御チャネル(例え、PDCCH)の送信領域を示し、黒い領域は、UCIを運ぶUL制御チャネル(例え、PUCCH)の送信領域を示す。ここで、DCIはgNBがUEに伝達する制御情報であり、前記DCIは前記UEが知るべきセル設定(configuration)に関する情報、DLスケジューリングなどのDL固有(specific)情報、またULグラントなどのようなUL固有情報などを含んでもよい。また、UCIはUEがgNBに伝達する制御情報であり、前記UCIはDLデータに対するHARQ ACK/NACK報告、DLチャネル状態に対するCSI報告、またスケジューリング要求(scheduling request, SR)などを含んでもよい。
【0070】
図4においてシンボルインデックス1からシンボルインデックス12までのシンボル領域は、下りリンクデータを運ぶ物理チャネル(例えば、PDSCH)の送信に用いられてもよく、上りリンクデータを運ぶ物理チャネル(例えば、PUSCH)の送信に用いられてもよい。図4のスロット構造によれば、1つのスロット内でDL送信とUL送信とが順次行われ、DLデータの送信/受信と前記DLデータに対するUL ACK/NACKの受信/送信が前記1つのスロット内で行われる。結果として、データ送信エラーが発生するとき、データの再送信までかかる時間を減らすことになり、これにつれて最終データ伝達の遅れを最小化することができる。
【0071】
このスロット構造では、gNBとUEが送信モードから受信モードへの切換過程又は受信モードから送信モードへの切換過程のためのタイムギャップ(time gap)が必要である。このような送信モードと受信モードとの切換過程のためにスロット構造においてDLからULへ切り換えられる時点の一部のOFDMシンボルがガード期間(guard period, GP)として設定される。
【0072】
既存のLTE/LTE−AシステムにおいてDL制御チャネルは、データチャネルとTDMされ、制御チャネルであるPDCCHはシステムの全帯域に広がって送信される。しかし、新RATでは、一システムの帯域幅が少なくとも略100MHzに達することが予想されるため、制御チャネルを全帯域に広げて送信するには無理がある。UEがデータの送信/受信のために、下りリンク制御チャネルを受信するために全帯域をモニタリングすることは、UEのバッテリー消費増大及び効率性阻害の可能性がある。よって、本発明では、DL制御チャネルがシステム帯域、即ち、チャネル帯域内の一部の周波数帯域でローカライズ(localize)されて送信されてもよく、分散(distribute)されて送信されてもよい。
【0073】
NRシステムにおいて基本送信単位(basic transmission unit)はスロットである。スロット区間(duration)は正規(normal)サイクリックプレフィックス(cyclic prefix, CP)を有する14個のシンボル、又は延長CPを有する12個のシンボルからなる。また、スロットは、使われた副搬送波間隔(Subcarrier Spacing)の関数として時間でスケーリングされる。即ち、副搬送波間隔が大きくなると、スロットの長さは短くなる。例えば、スロット当たりシンボルの数が14である場合、10msのフレーム内のスロットの数が、15kHzの副搬送波間隔に対しては10個であれば、30kHzの副搬送波間隔に対しては20個、60kHzの副搬送波間隔に対しては40個になる。副搬送波間隔が大きくなると、OFDMシンボルの長さも短くなる。スロット内のOFDMシンボルの数は、正規CPと拡張CPとで異なり、副搬送波間隔によっては異ならない。LTE用の基本時間ユニットであるTは、LTEの基本副搬送波間隔の15kHzと最大FFTサイズの2048を考慮して、T=1/(15000*2048)秒と定義され、これは15kHzの副搬送波間隔に対するサンプリング時間でもある。NRシステムでは、15kHzの副搬送波間隔の他に様々な副搬送波間隔が用いられ、副搬送波間隔と当該時間の長さは反比例するため、15kHzよりも大きい副搬送波間隔に対応する実際のサンプリング時間は、T=1/(15000*2048)秒よりも短い。例えば、副搬送波間隔の30kHz、60kHz、120kHzに対する実際のサンプリング時間はそれぞれ、1/(2*15000*2048)秒、1/(4*15000*2048)秒、1/(8*15000*2048)秒になる。
【0074】
<アナログビームフォーミング(analog beamforming)>
【0075】
近来、論議されている第5世代移動通信システムは、広い周波数帯域を用いて、複数のユーザへの高い送信率を保持しながらデータを送信するために、高い超高周波帯域、即ち、6GHz以上のミリメートル周波数帯域を用いる案を考慮している。3GPPでは、これをNRと称しているが、本発明ではNRシステムと称する。しかし、ミリメートル周波数帯域は、高過ぎる周波数帯域を用いることによって、距離による信号の減衰が激しく示される周波数特性を有する。よって、少なくとも6GHz以上の帯域を用いるNRシステムは、激しい伝播減衰特性を補償するために、信号送信を全方向ではなく特定方向へとエネルギーを集めて送信することで、激しい伝播減衰によるカバレッジ減少の問題を解決する狭ビーム(narrow beam)送信法を用いる。しかし、1つの狭ビームのみを用いてサービスする場合、1つの基地局がサービスできる範囲が狭くなるので、基地局は複数の狭ビームを集めて広帯域でサービスすることになる。
【0076】
ミリメートル周波数帯域、即ち、ミリメートル波長(millimeter wave, mmW)帯域では、波長が短くなり、同一面積に複数のアンテナ要素(element)を取り付けることができる。例えば、1cm程度の波長の30GHz帯域では、5 by 5cmのパネル(panel)に0.5ラムダ(lamda)(波長)間隔で2次元(dimension)配列の形態として全100個のアンテナ要素を取り付けることができる。したがって、mmWでは、複数のアンテナ要素を用いて、ビームフォーミングの利得を高めて、カバレッジを増加させたり、処理量(throughput)を高めることが考えられる。
【0077】
ミリメートル周波数帯域で狭ビームを形成するための方法として、基地局やUEにおいて数多くのアンテナに適切な位相差を用いて同信号を送信することで、特定方向のみにおいてエネルギーを高くするビームフォーミング方式が主に考慮されている。このようなビームフォーミング方式には、デジタル基底帯域(baseband)信号に位相差を形成するデジタルビームフォーミング、変調されたアナログ信号に時間遅れ(即ち、循環シフト)を用いて位相差を形成するアナログビームフォーミング、デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングとを両方用いるハイブリッドビームフォーミングなどがある。各アンテナ要素で送信パワー及び位相調節ができるようにトランシーバーユニット(transceiver unit, TXRU)を有すれば、各周波数リソースに対して独立したビームフォーミングが可能となる。しかし、100個余りのアンテナ要素の全てにTXRUを設けるには、コスト面において実効性が落ちる問題がある。即ち、ミリメートル周波数帯域は、激しい伝播減衰の特性を補償するために、数多くのアンテナを使用しなければならず、デジタルビームフォーミングはアンテナの数分だけRFコンポーネント(例えば、デジタルアナログコンバータ(DAC)、ミキサー(mixer)、電力増幅器(power amplifier)、線形増幅器(linear amplifier)など)が必要となるため、ミリメートル周波数帯域においてデジタルビームフォーミングを具現化するためには、通信機器の値段が増加してしまう問題点がある。したがって、ミリメートル周波数帯域のように、多くのアンテナが必要な場合は、アナログビームフォーミング又はハイブリッドビームフォーミング方式が考慮される。アナログビームフォーミング方式は、1つのTXRUに複数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相シフター(analog phase shifter)でビーム(beam)の方向を調節する。かかるアナログビームフォーミング方式は、全帯域において1つのビーム方向のみを形成することができるため、周波数選択的なビームフォーミング(beamforming, BF)はできないというデメリットがある。ハイブリッドBFは、デジタルBFとアナログBFとの中間形態であって、Q個のアンテナ要素よりも少ないB個のTXRUを有する方式である。ハイブリッドBFの場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の接続方式によって差異はあるが、同時に送信可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0078】
図5は、TXRUとアンテナ要素との接続方式の一例を示す図である。
【0079】
図5(a)は、TXRUがサブアレイ(sub−array)に接続された方式を示している。この場合、アンテナ要素は1つのTXRUにのみ接続される。これとは異なり、図5(b)は、TXRUが全てのアンテナ要素に接続された方式を示している。この場合、アンテナ要素は全てのTXRUに接続される。図5において、Wはアナログ位相シフターにより乗じられる位相ベクトルを示す。即ち、Wによってアナログビームフォーミングの方向が決定される。ここで、CSI−RSアンテナポートとTXRUとのマッピングは1−to−1又は1−to−多である。
【0080】
上述したように、デジタルビームフォーミングは、送信する又は受信されたデジタル基底帯域信号に対して信号処理を行うため、複数のビームを用いて同時に多方向に信号を送信又は受信することができるが、一方、アナログビームフォーミングは、送信する又は受信されたアナログ信号を変調した状態でビームフォーミングを行うため、1つのビームがカバーできる範囲を超える多方向に信号を同時に送信又は受信することができない。通常、基地局は広帯域送信又は複数アンテナ特性を用いて、同時に複数のユーザと通信を行うが、基地局がアナログ又はハイブリッドビームフォーミングを用いて、1つのビーム方向にアナログビームを形成する場合には、アナログビームフォーミングの特性から、同じアナログビームの方向内に含まれるユーザとしか通信できない。後述する本発明に係るRACHリソース割り当て及び基地局のリソース活用案は、アナログビームフォーミング又はハイブリッドビームフォーミングの特性から生じる制約事項を反映した上で提案される。
【0081】
<ハイブリッドアナログビームフォーミング(hybrid analog beamforming)>
【0082】
図6は、送受信器ユニット(transceiver unit, TXRU)及び物理的アンテナの観点からハイブリッドビームフォーミングの構造を簡単に示す図である。
【0083】
複数のアンテナが用いられる場合、デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングとを組み合わせたハイブリッドビームフォーミング法が台頭している。このとき、アナログビームフォーミング(又は、RFビームフォーミング)は、トランシーバ(RFユニット)がプリコーディング(又は、コンバイニング)を行う動作を意味する。ハイブリッドビームフォーミングにおいて、基底帯域(baseband)ユニットとトランシーバ(RFユニット)はそれぞれプリコーディング(又は、コンバイニング)を行い、これによって、RFチェーン(chain)の数とD/A(又はA/D)コンバータの数を減らしながらもデジタルビームフォーミングに近づく性能が出せるというメリットがある。便宜のために、ハイブリッドビームフォーミングの構造は、N個のTXRUとM個の物理的アンテナとで表現できる。送信端から送信するL個のデータレイヤーに対するデジタルビームフォーミングは、N−by−L行列で表され、その後、変換されたN個のデジタル信号は、TXRUを経てアナログ信号に変換された後、M−by−N行列で表されるアナログビームフォーミングが適用される。図6において、デジタルビームの数はLであり、アナログビームの数はNである。さらに、NRシステムでは、アナログビームフォーミングをシンボル単位に変更できるように基地局を設計し、特定の地域に位置するUEにより効率的なビームフォーミングを支援する方向が考慮されている。ひいては、N個のTXRUとM個のRFアンテナを1つのアンテナパネル(panel)と定義するとき、NRシステムでは、互いに独立したハイブリッドビームフォーミングが適用可能な複数のアンテナパネルを導入する案まで考慮されている。このように、基地局が複数のアナログビームを活用する場合、各々のUEにおいて信号受信に有利なアナログビームが異なることがあるため、少なくとも同期信号、システム情報、ページングなどについては、特定のスロット又はサブフレーム(subframe, SF)において、基地局が適用する複数のアナログビームを各シンボルで変更して、全てのUEに受信機会を与えるようにするビームスイーピング動作が考慮されている。
【0084】
図7は、下りリンク送信過程において同期信号とシステム情報に対するビームスイーピング(Beam sweeping)動作を示す図である。図7において、New RATシステムのシステム情報が放送(Broadcasting)される物理的リソース又は物理的チャネルをxPBCH(physical broadcast channel)と呼ぶ。このとき、1つのシンボルにおいて互いに異なるアンテナパネルに属するアナログビーム(Analog beam)が同時に送信されることができ、各々のアナログビーム(Analog beam)のチャネルを測定するために、図7のように、特定のアンテナパネルに対応する単一アナログビーム(Analog beam)のために送信される参照信号(Reference signal;RS)であるBeam RS(BRS)を導入する案が論議されている。このBRSは、複数のアンテナポートに対して定義されることができ、BRSの各アンテナポートは、単一アナログビーム(Analog beam)に対応することができる。このとき、BRSとは異なり、同期信号(Synchronization signal)又はxPBCHは、任意のUEが良好に受信できるように、アナログビームグループ(Analog beam group)に含まれた全てのアナログビーム(Analog beam)のために送信されてもよい。
【0085】
図8は、新たな無線アクセス技術(new radio access technology,NR)システムのセルを例示する図である。
【0086】
図8を参照すると、NRシステムでは、従来のLTEなどの無線通信システムに1つの基地局が1つのセルを形成していたこととは異なり、複数のTRPが1つのセルを構成する案が論議されている。複数のTRPが1つのセルを構成する場合、UEをサービスするTRPが変更されても、絶えない通信が可能となり、UEの移動性を管理することが容易であるというメリットがある。
【0087】
LTE/LTE−Aシステムにおいて、PSS/SSSは全方位(omni−direction)に送信されるのに対して、mmWaveを適用するgNBがビーム方向を全方位に回しながらPSS/SSS/PBCHなどの信号をビームフォーミングして送信する方法が考慮されている。このように、ビーム方向を回しながら信号を送信/受信することをビームスイーピング(beam sweeping)又はビームスキャニングという。本発明における「ビームスイーピング」は送信器側の行動であり、「ビームスキャニング」は受信器側の行動である。例えば、gNBが最大N個のビーム方向を持つことができると仮定すると、N個のビーム方向のそれぞれに対してPSS/SSS/PBCHなどの信号を送信する。即ち、gNBは、自分が持つことのできる又は支援しようとする方向をスイーピングしながら、それぞれの方向に対してPSS/SSS/PBCHなどの同期信号を送信する。又は、gNBがN個のビームを形成できる場合、いくつかのビームを束ねて1つのビームグループとして構成することができ、各ビームグループでPSS/SSS/PBCHが送信/受信されることができる。このとき、1つのビームグループは、1つ以上のビームを含む。同方向に送信されるPSS/SSS/PBCHなどの信号が1つのSSBと定義されてもよく、1つのセル内に複数のSSBが存在してもよい。複数のSSBが存在する場合、各々のSSBを区分するために、SSBインデックスを使用してもよい。例えば、一システムにおいて10個のビーム方向にPSS/SSS/PBCHが送信される場合、同方向へのPSS/SSS/PBCHが1つのSSBを構成することができ、当該システムでは、10個のSSBが存在することと理解されてもよい。本発明において、ビームインデックスは、SSBインデックスとして解釈されてもよい。
【0088】
以下、本発明の実施例によるシステム情報のタイプを指示する方法について説明する。一方、本発明の実施例に対する以下の説明において、RMSI(Remaining Minimum System Information)は、PBCHによって取得されたMIB(Master Information Block)に基づいて取得されるシステム情報であって、SIB1(System Information Block 1)とも呼ばれる。また、OSI(Other System Information)は、MIBとSIB1を除いたその他のSIBを意味してもよい。
【0089】
最小情報(Minimum Information)は、UEがネットワークに接続するためのPRACHの送信、msg.2/4の受信及びmsg.3送信に必要な必須のシステム情報を意味する。このため、最小情報の一部は、PBCHのMIBを介して伝達され、その他は、PBCH送信の直後にRMSIで送信される。即ち、PBCHのMIBは、RMSIの設定(Configuration)/スケジューリング情報を提供する。
【0090】
一方、OSIは、UEがRMSIを取得した後に取得されるシステム情報であり、RMSIは、OSIの設定(Configuration)/スケジューリング情報を提供する。OSIは、ブロードキャスト(Broadcasting)されるが、ブロードキャストされるOSIを受信するための周波数領域情報は、RMSIが受信される周波数領域情報と同一であるため、UEが既にRMSIの情報を有している場合、OSIを受信するための周波数領域情報が分かる。
【0091】
但し、時間領域情報の場合、RMSI PDCCH受信のためのモニタリングウィンドーは、OSI PDCCHモニタリングウィンドーとは異なる場合がある。即ち、RMSI PDCCHモニタリングウィンドーの区間(duration)及び周期(period)は、OSI PDCCHモニタリングウィンドーの区間(duration)及び周期(period)とは異なり得る。
【0092】
より具体的に説明すると、OSI CORESETのためのパラメータの一部である周波数位置、帯域幅及びニューマロロジーなどは、該当RMSI CORESETのパラメータ、即ち、該当RMSI CORESETの周波数位置、帯域幅及びニューマロロジーと同一である。
【0093】
ところが、OSI CORESETに対する時間情報は、該当RMSI CORESETの時間情報とは異なる場合があるため、該当RMSIによって、対応するOSI CORESETの時間情報が明示的にシグナリングされる必要がある。
【0094】
換言すれば、RMSI CORESETの時間情報、即ち、RMSI PDCCHモニタリングウィンドーは、1個のスロットにおける持続区間(duration)及びモニタリング周期(period)で定義される。よって、OSI PDCCHモニタリングウィンドーは、RMSI PDCCHモニタリングウィンドーと同様に、持続区間(duration)及びモニタリング周期(period)で定義されることができる。
【0095】
OSI PDCCHモニタリングウィンドーに対する情報は、RMSIによって明示的にシグナリングされ、OSI PDCCHモニタリングウィンドーとRMSI PDCCHモニタリングウィンドーとの間に所定レベル以上の重畳領域(overlapped region)があり得る。
【0096】
これをUEの観点からすると、1個のスロット内にRMSIのためのPDCCH/PDSCHとOSIのためのPDCCH/PDSCHとが存在し、これはUEがスロットにおいて、システム情報のための多数のDCIを盲目的に検出することがあり、これによって、UEとしては、検出されたDCIがRMSIのためのDCIであるか、又はOSIのためのDCIであるかを区分する必要がある。
【0097】
通常、UE固有DCIを区分するために、システム情報をスケジューリングするDCIはSI−RNTIでマスクされるため、ネットワークがシステム情報のための多数のDCIを送信する可能性のある場合、SIB(System Information Block)タイプごとに、SI−RNTI(System Information−Radio Network Temporary Identifier)を異ならせて定義してもよい。例えば、RMSIのためのSI−RNTIとOSIのためのSI−RNTIとをそれぞれ異ならせて設定してもよい。
【0098】
また別の方法としては、SIBのタイプ又はSIBインデックスには関係なく、全てのSIBに対して共通のSI−RNTIを用いて、スロット内のPDCCHモニタリングウィンドーにおいて多数のDCIスケジューリングSIBを送信する可能性のある場合、システム情報をスケジューリングするDCIの特定のフィールドを用いて、SIBのタイプを区別することがさらに効果的であり得る。例えば、システム情報をスケジューリングするDCIに、HARQプロセスIDを設定することである。仮に、RMSI、即ち、SIB 1/2の場合、HARQプロセスIDは、0と設定され、SIB−1/2の他に、SIB−xのようなOSIの場合、HARQプロセスIDフィールドにおいて、HARQプロセスIDがXと設定される。これは、換言すれば、SI−RNTIでスクランブルされる場合、HARQプロセスIDのためのフィールドを用いて、SIBタイプを区分することができる。よって、DCIによってRMSI又はOSIのようなSIBタイプを区分するために、RMSIをスケジューリングするDCI及びOSIをスケジューリングするDCIは、各々のシステム情報タイプに該当する固有なHARQプロセスIDを有する必要がある。
【0099】
上述した実施例によって、UE動作又はシステム設計は異なり得る。よって、RMSI及びOSIに対する共通SI−RNTIが必要である。
【0100】
RMSIをスケジューリングするDCIがHARQプロセスIDを0として有して、このとき、RMSIのためのRV(redundancy version)を含むと仮定する場合、UEは、データ、即ち、RMSIを結合することが許容される。これと同様に、OSIをスケジューリングするDCIは、RMSIに割り当てられたのとは異なるHARQプロセスIDを有する必要があり、UEは、スケジューリングされたデータがRMSIとは異なるOSIであることを識別することができる。OSIは、LTEのSIBと同様に、いくつかのブロックに分割されることができ、DCIがOSIごとに生成されるか、分割されたSIBごとに生成されるか、又はブロードキャストされるOSIごとに生成されるかを決定する。
【0101】
SIBタイプごとにDCIを生成する場合、UEがHARQプロセスIDに基づいてSIBタイプごとに結合できるというメリットはあるものの、UEに過度なバッファリングを要求する可能性がある。よって、ネットワークは結合可能なSIBの一部を優先順位として指定することができ、優先順位として指定されなかったその他のSIBの部分は、必ずしも結合される必要がない。このように、優先順位によって、SIBの一部のみを結合しても、DCI内においてHARQプロセスIDによって、SIBタイプ又はSIBグループを区分することができる。
【0102】
一方、DCIがRV値を有している場合、UEは同一HARQプロセスIDを有するスケジューリングされたデータを結合することができるが、DCIがRVを有していない場合は、スケジューリングされたデータを結合することは許容されない。即ち、UEは、スケジューリングされたデータを結合することができない。
【0103】
図9乃至図11を参照して、上述した実施例をより具体的に説明する。
【0104】
図9は、上述した実施例をUE動作の観点から説明するためのフローチャートである。
【0105】
UEは、SIBをスケジューリングするためのDCIを受信する(S901)。その後、DCIを復調及び復号し(S903)、SIBタイプには関係なく、同一のSI−RNTIを用いて、DCIのCRCをデスクランブルする(S905)。その後、DCIの特定ビットからSIBタイプを識別するための値を取得するが、このとき、SIBタイプを識別するためのビットとして、HARQプロセスIDのためのビットを用いることができる。即ち、HARQプロセスIDのためのビットを用いてSIBタイプを識別することができ、1つのHARQプロセスIDが1つのSIBタイプと対応関係を持ち、HARQプロセスIDによってSIBタイプを識別することもできる(S907)。SIBタイプを区分したUEは、DCIに含まれたPDSCHのスケジューリング情報に基づいてSIBを受信して、SIBの情報を解釈する(S909)。
【0106】
ここで、図10を参照して、上述した実施例を基地局の観点から説明する。基地局は、DCI内にあるHARQプロセスIDのためのビットを、DCIを介してスケジューリングするためのSIBタイプによるビット値として設定してDCIを生成する(S1001)。その後、SIBタイプには関係なく、同一のSI−RNTI値を用いて、DCIのCRCをスクランブルし(S1003)、DCIを符号化及び変調する(S1005)。基地局は、UEにDCIを送信して(S1007)、DCIのスケジューリング情報に従って、ビット値によるタイプを有するSIBを含むPDSCHをUEに送信する(S1009)。
【0107】
図11を参照して、上述した実施例の動作をシステムの観点から説明すると、基地局は、HARQプロセスIDのためのビットを用いて、SIBタイプを識別するためのビット値を設定してDCIを生成し(S1101)、同一のSI−RNTIを用いてDCIのCRCをスクランブルする(S1103)。その後、基地局は、UEにDCIを送信して(S1105)、これを受信したUEは、同一のSI−RNTIを用いてDCIのCRCをデスクランブルした後(S1107)、HARQプロセスIDのためのビットによって、DCIがスケジューリングしようとするSIBタイプを識別する(S1109)。その後、UEは基地局からDCIのスケジューリング情報に基づいて、識別されたSIBタイプによるSIBを受信する(S1111)。
【0108】
図12は、無線装置10とネットワークノード20との間の通信の例を示すブロック図である。ここで、ネットワークノード20は、図12の無線装置又はUEに取り替えられてもよい。
【0109】
本明細書において、無線装置10又はネットワークノード20は、1つ以上の他の無線装置、ネットワークノード及び/又はネットワークの他の要素と通信するためのトランシーバ(Transceiver)11,21を含む。トランシーバ11,21は、1つ以上の送信器、1つ以上の受信器及び/又は1つ以上の通信インターフェースを含むことができる。
【0110】
また、前記トランシーバ11,21は、1つ以上のアンテナを備えてもよい。アンテナは、プロセッシングチップ12,22の制御下において、本発明の一実施例に従い、トランシーバ11,21によって処理された信号を外部に送信したり、外部から無線信号を受信してプロセッシングチップ12,22へ伝達したりする機能を果たす。アンテナは、アンテナポートとも呼ばれる。各アンテナは、1つの物理アンテナに該当するか、2つ以上の物理アンテナ要素(element)の組み合わせによって構成される(configured)。各アンテナから送信された信号は、無線装置10又はネットワークノード20によってそれ以上分解されることはない。該当アンテナに対応して送信された参照信号(reference signal,RS)は、無線装置10又はネットワークノード20の観点から見たアンテナを定義して、チャネルが一物理アンテナからの単一(single)無線チャネルであるか、又は前記アンテナを含む複数の物理アンテナ要素(element)からの合成(composite)チャネルであるかに関係なく、無線装置10又はネットワークノード20にとって前記アンテナに対するチャネル推定を可能にする。即ち、アンテナは、前記アンテナ上のシンボルを伝達するチャネルが同一アンテナ上の他のシンボルが伝達される前記チャネルから導出されるように定義される。複数のアンテナを用いてデータを送受信する複数入出力(Multi−Input Multi−Output,MIMO)機能を支援するトランシーバの場合は2つ以上のアンテナと接続されてもよい。
【0111】
本発明において、トランシーバ11,21は、受信ビームフォーミングと送信ビームフォーミングとを支援することができる。例えば、本発明において、トランシーバ11,21は、図5乃至図8に例示された機能を行うように構成される。
【0112】
また、無線装置10又はネットワークノード20は、プロセッシングチップ12,22を含む。プロセッシングチップ12,22は、プロセッサ13,23のような少なくとも1つのプロセッサ及びメモリ14,24のような少なくとも1つのメモリ装置を含むことができる。
【0113】
プロセッシングチップ12,22は、本明細書において説明された方法及び/又はプロセスのうち少なくとも1つ以上を制御することができる。換言すれば、プロセッシングチップ12,22は、本明細書に記載された少なくとも1つ以上の実施例を実行するように構成される。
【0114】
プロセッサ13,23は、本明細書において説明された無線装置10又はネットワークノード20の機能を行うための少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0115】
例えば、1つ以上のプロセッサは、図12の1つ以上のトランシーバ11,21を制御して、情報を送受信することができる。
【0116】
また、プロセッシングチップ12,22に含まれたプロセッサ13,23は、無線装置10又はネットワークノード20の外部に送信される信号及び/又はデータに対して所定の符号化(coding)及び変調(modulation)を行った後、トランシーバ11,21に送信する。例えば、プロセッサ13,23は、送信しようとするデータ列を逆多重化及びチャネル符号化、スクランブリング及び変調過程などを経て、K個のレイヤに変換する。符号化されたデータ列は、コードワードとも呼ばれ、MAC層が提供するデータブロックであるトランスポートブロックと等価である。一トランスポートブロック(transport block,TB)は、一コードワードに符号化され、各コードワードは、1つ以上のレイヤの形態として受信装置に送信される。周波数アップ変換のために、トランシーバ11,21は、オシレータ(oscillator)を含むことができる。トランシーバ11,21は、N個(Nは、1以上の正の整数)の送信アンテナを含むことができる。
【0117】
また、プロセッシングチップ12,22は、データ、プログラミング可能なソフトウェアコード及び/又は本明細書に説明された実施例を行うための他の情報を記憶するように構成されたメモリ14,24を含む。
【0118】
換言すれば、本明細書による実施例において、メモリ14,24は、プロセッサ13,23のような少なくとも1つのプロセッサによって実行(executed)されるとき、プロセッサ13,23にとって、図12のプロセッサ13,23によって制御されるプロセスのうち一部又は全部を行わせるか、図1乃至図11に基づいて、本明細書に説明された実施例を実行するための命令を含むソフトウェアコード15,25を記憶する。
【0119】
具体的に、本発明の実施例による無線装置10のプロセッシングチップ12は、SIBをスケジューリングするためのDCIを受信するように制御する。その後、DCIを復調及び復号し、SIBタイプには関係なく、同一のSI−RNTIを用いて、DCIのCRCをデスクランブルする。その後、DCIの特定ビットからSIBタイプを識別するための値を取得するが、このとき、SIBタイプを識別するためのビットは、HARQプロセスIDのためのビットを用いることができる。即ち、HARQプロセスIDのためのビットを用いてSIBタイプを識別してもよく、1つのHARQプロセスIDが1つのSIBタイプと対応関係を持ち、HARQプロセスIDによってSIBタイプを識別してもよい。SIBタイプを識別したプロセッシングチップ12は、DCIに含まれたPDSCHのスケジューリング情報に基づいてSIBを受信するように制御して、SIBの情報を解釈する。
【0120】
また、本発明の実施例によるネットワークノード20のプロセッシングチップ22は、DCI内にあるHARQプロセスIDのためのビットをDCIを介してスケジューリングするためのSIBタイプによるビット値として設定してDCIを生成する。その後、SIBタイプには関係なく、同一のSI−RNTI値を用いてDCIのCRCをスクランブルし、DCIを符号化及び変調する。プロセッシングチップ22はUEにDCIを送信するように制御して、DCIのスケジューリング情報に従って、ビット値によるタイプを有するSIBを含むPDSCHを無線装置10に送信するように制御する。
【0121】
以上に説明した実施例は本発明の構成要素及び特徴が所定形態に結合されたものである。それぞれの構成要素又は特徴は別に明示的に言及しない限り、選択的なものに考慮しなければならない。それぞれの構成要素又は特徴は他の構成要素や特徴と組み合わせられない形態に実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を組み合わせて本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明する動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含まれることができ、あるいは他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられることができる。請求範囲で明示的な引用関係がない請求項を組み合わせて実施例を構成するか出願後の補正によって新たな請求項として含ませることができるのはいうまでもない。
【0122】
この明細書にて説明した基地局により行われる特定の動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)により行われることができる。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードにより行われることができる。基地局は固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語に代替できる。
【0123】
本発明に係る実施例は多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの結合などによって具現化できる。ハードウェアによる具現化の場合、本発明の一実施例は、1つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現化される。
【0124】
ファームウェアやソフトウェアによる具現化の場合、本発明の一実施例は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現化することができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに格納してプロセッサによって駆動することができる。メモリユニットはプロセッサの内部又は外部に位置し、既に公知の多様な手段によってプロセッサとデータをやり取りすることができる。
【0125】
本発明は本発明の特徴を逸脱しない範囲内で他の特定の形態に具体化されることができるのは当業者に明らかである。したがって、前記詳細な説明はすべての面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものに考慮されなければならない。本発明の範囲は添付の請求範囲の合理的解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内でのすべての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0126】
上述したようなシステム情報を送受信する方法及びそのための装置は、第5世代NewRATシステムに適用される例を中心として説明したが、第5世代NewRATシステムの他にも、様々な無線通信システムに適用することができる。
図1(A)】
図1(B)】
図2
図3(a)】
図3(b)】
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12