(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
循環経路を有し、給排領域で受け取った複数の処理対象物を予め定められたn個の単位のグループとして前記循環経路を搬送するとともに、所定の第一処理を終えた前記処理対象物を前記給排領域まで搬送する搬送部と、
前記循環経路に沿って設けられ、前記グループを構成する前記n個に対応する数の前記処理対象物に対して、それぞれが前記第一処理を施す複数の処理ユニットを有する第一処理部と、
処理前の前記処理対象物を前記循環経路から前記第一処理部に供給し、前記所定の処理を終えた前記処理対象物を前記第一処理部から前記循環経路に排出する移載部と、を備え、
前記搬送部は、
前記処理対象物を、その間隔を変更しながら前記循環経路を搬送する、
ことを特徴とする物品処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第一実施形態〕
本実施形態は、
図1に示すバリア膜形成装置1が、以下のように動作することで、処理対象物としての容器100の内面にDLC(Diamond Like Carbon)膜を成膜することを例として説明する。容器100は、例えば飲料が充填される樹脂製のボトルが該当する。
コンベア装置からなる給排コンベア20を搬送されてきた容器100は、一度の供給又は排出の対象となる個数2n(m)、例えば6個の単位でリニア搬送部40に受け渡される。なお、ここでは容器100が給排コンベア20を一列で搬送される例を示しているが、本実施形態は、複数列、例えば二列で搬送される容器100を対象にすることもできる。
リニア搬送部40に移送された容器100は、リニア搬送部40を搬送方向Fに搬送される過程で成膜が一緒になされる個数であるn個ごとに区分されて、処理部60に供給される。
処理部60に供給された容器100は、その内面にDLC膜が形成される。処理部60は、それぞれが独立して成膜することができる第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63を備えている。
DLC膜が形成された容器100は、リニア搬送部40に受け渡され、リニア搬送部40を搬送される過程で、エアクリーナ70において内部に圧縮エアが吹き付けられることで、内部の異物を取り除く除塵処理が行われる。
内部の除塵が済んだ容器100は、リニア搬送部40の給排領域41まで搬送されてから、給排コンベア20に排出される。
バリア膜形成装置1は、以上の動作を司る制御部80を備えている。
バリア膜形成装置1において、容器100が搬送される向きを基準にして上流及び下流が定義されるものとする。また、リニア搬送部40において、給排領域41において容器100を受け取ってから処理部60を通過するまでを往路と定義し、処理部60を通過してから給排領域41までを復路と定義する。
【0019】
[給排コンベア20]
給排コンベア20は、その上流側に設けられる容器100の供給元から容器100を受け取り、給排領域21まで容器100を連続的に搬送する。また、給排コンベア20は、処理部60におけるDLC膜の成膜処理及びエアクリーナ70における除塵処理が施された容器100を給排領域21で受け取り、下流に向けて搬送する。それぞれの容器100は、相前後する容器100と隙間がないように接しながら、給排コンベア20により搬送される。本実施形態は、容器100は正立した状態で給排コンベア20を搬送される。なお、正立とは、容器100の飲み口が上を向いている状態をいい、倒立とは、正立と逆に飲み口が下を向いている状態をいう。
なお、ここでは容器100のリニア搬送部40への供給及びリニア搬送部40からの排出の両者を給排領域21で行うことにしているが、供給領域及び排出領域を個別に設けてもよく、この場合も両者を合わせて給排領域21を構成する。後述する給排領域41も同様である。
【0020】
[第一移載部30]
バリア膜形成装置1は、給排コンベア20からリニア搬送部40へ容器100を移載するとともに、リニア搬送部40から給排コンベア20へ容器100を移載する第一移載部30を備えている。
第一移載部30は、
図1に示すように、容器100を把持する2n(m)個(6個)のグリッパ31を備えている。第一移載部30は、グリッパ31を、容器100が給排コンベア20又はリニア搬送部40により搬送される方向に対して直交する方向に進退移動させる機構を備えている。また、第一移載部30は、グリッパ31で把持された容器100の上下を反転させながら、給排コンベア20からリニア搬送部40への移載及びその逆の移載を行う。そのために、第一移載部30は、グリッパ31を水平方向Hに平行な回転軸C1を中心にして回転する。また、第一移載部30は、容器100の左右を反転させながら、給排コンベア20からリニア搬送部40への移載及びその逆の移載を行う。そのために、第一移載部30は、グリッパ31を水平方向Hに平行な他の回転軸C3を中心にして回転する。本実施形態の場合、容器100は給排コンベア20を正立姿勢で搬送されるので、第一移載部30でリニア搬送部40に移載される容器100は倒立へと上下が反転される。また、容器100は給排コンベア20を搬送されてきた順番とは逆の順番になって、リニア搬送部40に移載される。
【0021】
第一移載部30は、給排コンベア20で搬送される容器100の間隔を変えることなく、つまり隙間なく接触した密な状態を維持しながら、給排コンベア20からリニア搬送部40に容器10を移載する。リニア搬送部40から給排コンベア20に容器100を移載する際にも、容器100は密な状態が維持される。
【0022】
[リニア搬送部40]
リニア搬送部40は、給排領域41において第一移載部30から移載された処理前の容器100を処理部60まで搬送し、また、DLC膜の成膜処理を終えて、処理部60から排出された容器100を給排領域41まで搬送する。
リニア搬送部40は、
図1に示すように、無端状の循環経路をなすガイドレール43と、このガイドレール43に沿って移動される複数の移動子45と、それぞれの移動子45に取り付けられ、容器100を把持するグリッパ(図示を省略)と、移動子45をガイドレール43に沿って移動させるリニアモータ47とを備えている。なお、移動子45は一部のみが
図1に示されている。
ガイドレール43は、トラック形状に形成されており、互いに対向する直線部43A,43Bと、直線部43Aと直線部43Bの両端部を繋ぐ湾曲部43C,43Dを備えている。ガイドレール43は、直線部43Aが給排コンベア20の側に設けられ、直線部43Bが処理部60の側に設けられる。給排領域41は、直線部43Aの側に設けられる。
【0023】
リニアモータ47は、それぞれの移動子45に固定される永久磁石48と、ガイドレール43の長手方向に沿って等ピッチで配置された多数の電磁コイル49と、を備える、いわゆるムービングマグネット方式のリニアモータを構成する。
【0024】
リニアモータ47は、それぞれの電磁コイル49への電流の供給と停止が、制御部80の指示により、それぞれの移動子45の移動と停止を独立して制御できる。したがって、リニア搬送部40は、隣接する移動子45の間隔を変えることで、搬送される容器100の間隔を変えることができる。具体的には、第一移載部30から移載された時点では、容器100は隣接する容器100と接触しているが、処理部60の第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63のそれぞれに受け渡される時点では、隣接する容器100の間隔が拡げられる。このように容器100の間隔を拡げるのは、密に状態よりも広い成膜チャンバ64〜66の間隔に合わせるためである。
【0025】
[第二移載部50]
バリア膜形成装置1は、リニア搬送部40から処理部60の第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63へ容器100を移載するとともに、バリア膜形成装置1に示すように、第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63からリニア搬送部40へ容器100を移載する第二移載部50を備える。第二移載部50は、第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63のそれぞれに対応して、第一移載機51、第二移載機52及び第三移載機53を備えている。
【0026】
第一移載機51、第二移載機52及び第三移載機53のそれぞれは、
図1に示すように、容器100を把持するn個(3個)のグリッパ54,55を備えている。グリッパ54とグリッパ55は、一方がリニア搬送部40に対向している時に、他方が処理部60に対向するように、支持アーム57の両端に対をなすように配置される。第二移載部50は、グリッパ54,55を、容器100がリニア搬送部40又は処理部60に対して進退移動させる機構を備えている。また、第二移載部50は、
図21に示すように、グリッパ54,55のそれぞれで把持された容器100の上下を反転させながら、リニア搬送部40から処理部60への移載及びその逆の移載を同時に行うことができる。この移載は、水平方向Hに平行な回転軸C2を中心にしてグリッパ54とグリッパ55を支持する支持アーム57を回転させることにより行うことができる。
本実施形態の場合、容器100はリニア搬送部40を倒立して搬送されるので、第二移載部50で処理部60に向けて移載される容器100は正立へと上下が反転され、第二移載部50で処理部60からリニア搬送部40に向けて移載される容器100は倒立へと上下が反転される。
【0027】
容器100の間隔の変更は、リニア搬送部40にて行われるので、第二移載部50は、リニア搬送部40で搬送される容器100の間隔を変えることなく、つまり所定の間隔を維持しながら、リニア搬送部40から処理部60に容器100を移載する。処理部60からリニア搬送部40に容器100を移載する際にも、容器100の間隔は維持される。
【0028】
[処理部60]
処理部60は、第二移載部50から供給された容器100の内面にDLC膜を成膜する。処理部60は、本発明の第一処理部に相当する。
処理部60は、
図1に示すように、第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63を備えている。
第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63は、基本的には同じ構成を有しており、それぞれが処理要素としての3つの成膜チャンバ64,65,66を備えている。容器100は、これら成膜チャンバ64〜66の中に正立姿勢で収容された状態でDLC膜が形成される。
第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63は、リニア搬送部40の直線部43Bによる容器100の搬送方向Fに平行に直列に並んで配置されている。容器100は、n個(3個)毎に、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63に順番に供給され、DLC膜が形成される。
【0029】
直列に配置される第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63は、第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62の間、及び、第二成膜ユニット62と第三成膜ユニット63の間が、間隔L1だけ隙間が空けられている。間隔L1は、容器100の直径をDとすると、L1≧3Dの関係を有している。つまり、間隔L1は、少なくとも容器100の3個分以上の寸法を有している。この間隔L1を設けることにより、リニア搬送部40の直線部43Bに間隔L1に対応する第一バッファ領域43Eと第二バッファ領域43Fを生み出す。
【0030】
処理部60は、容器100が成膜チャンバ64〜66に収容された時に容器100を取り囲む外部電極、外部電極に収容される容器100に排気管側から挿入され、接地側に接続される内部電極、内部電極に媒質ガスを供給するためのガス供給手段、外部電極に接続される高周波電源等を備えているが、これらの構成は周知であるため、ここでの説明は省略する。なお、DLC膜の成膜は、概略、以下の手順で行われる。
(1)成膜チャンバ64〜66内に容器100を供給する。
(2)チャンバ内を真空引きする。
(3)容器100内部に膜の原料となる例えばアセチレンガスを供給する。
(4)高周波のRF(Radio Frequency:13.56MHz)電力にてアセチレンガスをプラズマ化して、容器100内面に10〜30nmの薄膜(DLC膜)を蒸着する。
(5)成膜チャンバ64〜66を大気開放した後、容器100を取り出す。
【0031】
[エアクリーナ70]
エアクリーナ70は、DLC膜が形成された容器100の内面に圧縮エアを吹き付けることで、付着している異物、主に炭素化合物の粒子を除去する。エアクリーナ70は、本発明の第二処理部に相当する。
本実施形態のエアクリーナ70は、
図1に示すように、DLC膜の成膜を終えた容器100が搬送されるリニア搬送部40の直線部43Aにおける復路に設けられている。リニア搬送部40を容器100が倒立状態で搬送されるのを利用して、直線部43Aにエアクリーナ70を設け、成膜を終えた容器100がリニア搬送部40の給排領域41に搬送されるまでの間で、エア吹き付けによる除塵を行う。
エアクリーナ70は、異物除去の完全性を期すために、除塵を第一除塵ステージ71と第二除塵ステージ72の2段階で行う。それぞれの除塵の仕方は任意であって、同内容の除塵を繰り返してもよいし、異なる内容の除塵を行ってもよい。もちろん、本実施形態は、除塵を一段階とすることを許容する。
【0032】
[バリア膜形成装置1の処理手順]
以下、給排コンベア20から供給される容器100にDLC膜を形成し、その後にエアクリーナ70による除塵処理を経るまでの処理手順を
図2〜
図8を参照して説明する。この処理手順は、制御部80からの指示により実行される。なお、
図2〜
図8において、一部の要素及び符号の記載を省略しているので、必要に応じて
図1を参照願いたい。
【0033】
図2(a)及び
図2(b)に示すように、給排コンベア20により給排領域21まで搬送された第一群G1の容器100(No.1〜6)は、第一移載部30によってリニア搬送部40に移送される。この移送により、給排コンベア20において正立姿勢であった容器100は倒立姿勢に上下が反転される。本実施形態において、容器100は6個(2n個=m個)の単位で給排コンベア20からリニア搬送部40に移送される。なお、容器100を示す円の中の数字は、連続的に搬送される容器100の先頭からの順番を示している。
【0034】
リニア搬送部40に移送された第一群G1の容器100は、
図3(a)に示すように、リニア搬送部40により、先頭から3個(n個)の容器100(No.1〜3)が第二バッファ領域43Fまで搬送される。このとき、先頭の3個の容器100(No.1〜3)は隙間なく密着しているが、後続の3個の容器100(No.4〜6)は相互に間隔が空けられている。この後続の3個(n個)の容器100(No.4〜6)は、第三移載機53に正対し、第三成膜ユニット63への移送に備えて待機している。
後続の第二群G2の容器100(No.7〜12)は給排コンベア20の給排領域21まで搬送されている。
第三移載機53に正対している容器100(No.4〜6)は、
図3(b)に示すように、第三移載機53のグリッパ54に把持される一方、後続の容器100(No.7〜12)は、容器100(No.4〜6)の直後まで搬送されている。容器100(No.4〜6)は、倒立姿勢をなしている。また、容器100(No.1〜3)は第二バッファ領域43Fで待機している。第二バッファ領域43Fで待機する容器100(No.1〜3)は、第一成膜ユニット61で成膜処理がなされる。
【0035】
グリッパ54に把持された容器100(No.4〜6)は、第三移載機53の支持アーム57を180度だけ回転させるとともに、グリッパ54を第三成膜ユニット63に向けて前進させることにより、
図4(a)に示すように、第三成膜ユニット63の開放されている成膜チャンバ66に装填される。第三成膜ユニット63は、成膜チャンバ66を密閉した後に、
図4(b)に示すように真空引きからDLC膜の成膜処理を開始する。第一移載機51、第二移載機52による第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62への装填から成膜開始までの手順も同様である。なお、以降の図面において、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63に付記される「真空引き」などの表記は、当該成膜ユニットの成膜状態を示している。
【0036】
図4(a)に示すように、容器100(No.1〜3)は、容器100(No.4〜6)の成膜チャンバ66への装填と同期して、第一移載機51に正対する位置まで搬送されると、
図4(b)に示すように、容器100(No.1〜3)は、第一移載機51により姿勢を反転された後に、第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填される。第一成膜ユニット61は、成膜チャンバ64を密閉した後に、上述した手順でDLC膜の成膜処理を開始する。
このとき、第二群G2の先頭から3個の容器100(No.7〜9)は、
図4(b)に示すように、第二成膜ユニット62に対応する第二移載機52に正対する位置まで搬送されている。
【0037】
次に、
図5(a)に示すように、容器100(No.7〜9)は第二成膜ユニット62の成膜チャンバ65に装填される。この時、第二群G2の残りの3個の容器100(No.10〜12)は第二バッファ領域43Fで待機し、さらに後続の第三群G3の中の先頭の3個の容器100(No.13〜15)は、第三移載機53に正対する位置まで搬送されている。
【0038】
最も先にDLCの成膜処理を開始した容器100(No.4〜6)は、所定の放電時間が経過すると、第三成膜ユニット63の成膜チャンバ66が大気開放された後に、
図5(b)に示すように、第三移載機53のグリッパ54で把持される。これと同期して、待機していた容器100(No.13〜15)は、第三移載機53のグリッパ55で把持される。
【0039】
次いで、第三移載機53は支持アーム57を180度だけ回転させる。そうすると、成膜処理を終えた容器100(No.4〜6)は給排コンベア20に移載され、後続の容器100(No.13〜15)は第三成膜ユニット63に移載される。グリッパ54及びグリッパ55を前進させることにより、
図6(a)に示すように、容器100(No.4〜6)はリニア搬送部40に受け渡されるのに同期して、後続の容器100(No.13〜15)は第三成膜ユニット63の成膜チャンバ66に装填され、その後、成膜処理が開始される。
第二群G2に属する容器100(No.10〜12)は、第一成膜ユニット61に対応する第一移載機51に正対する位置まで搬送されている。
【0040】
次に、2番目に成膜処理を開始した容器100(No.1〜3)は、所定の放電時間が経過すると、第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64が大気開放された後に、
図6(b)に示すように、第一移載機51のグリッパ54で把持される。これと同期して、待機していた容器100(No.10〜12)は、第一移載機51のグリッパ55で把持される。
このとき、
図6(b)に示すように、すでに成膜処理を終えた容器100(No.4〜6)は第一バッファ領域43Eまで搬送されてからそこで待機する。この3個の容器100は、間隔が狭い密な状態とされている。また、第三群G3に属する容器100の残りの3個の容器100(No.16〜18)は、第二成膜ユニット62に対応する第二移載機52に正対する位置まで搬送されている。
【0041】
つぎに、
図7(a)に示すように、第一移載機51を動作させることにより、容器100(No.1〜3)はリニア搬送部40に受け渡され、容器100(No.10〜12)は第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填されてから、成膜処理が開始される。
容器100(No.1〜3)と容器100(No.4〜6)は、給排コンベア20からリニア搬送部40に移載された時点の順番に並んでいる。また、この時点で、第二成膜ユニット62における容器100(No.7〜9)の成膜処理は終えており、成膜チャンバ65はすでに大気開放されている。
【0042】
その後、
図7(b)に示すように、先頭の3個の容器100(No.1〜3)は、リニア搬送部40の搬送経路上に設けられたエアクリーナ70の第一除塵ステージ71まで搬送される。容器100(No.1〜3)は倒立姿勢をなしており、下を向いている飲み口から圧縮エアを吹き付けることにより、内部の除塵が行われる。
このとき第二群G2の容器100(No.7〜9)は、リニア搬送部40の直線部43Bに受け渡されている。第三群G3の容器100(No.16〜18)は、第二成膜ユニット62において成膜処理が行われている。また、第三群G3の容器100(No.13〜15)は、第三成膜ユニット63における成膜処理を終え、第三移載機53のグリッパ55に把持されている。第三移載機53のグリッパ54には、次の処理対象である容器100(No.22〜24)が把持されている。
【0043】
その後、
図8(a)に示すように、容器100(No.1〜3)の除塵を継続しつつ、後続の容器100(No.4〜9)をエアクリーナ70の手前まで搬送する。
容器100(No.1〜3)についての除塵処理を終えると、
図8(b)に示すように、容器100(No.1〜3)はエアクリーナ70から退去するとともに、後続の6個の容器100(No.4〜9)がエアクリーナ70に移送され、除塵処理がなされる。
【0044】
バリア膜形成装置1は、以上の手順を繰り返すことにより、容器100にDLC膜を形成し、圧縮エアを吹き付けによる容器100の除塵を連続的に行う。
図9は、以上説明した第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63における成膜処理の変遷を、時系列に示している。
図9に示すように、バリア膜形成装置1は、上流側に設けられる第三成膜ユニット63、下流側に設けられる第一成膜ユニット61及び中間の第二成膜ユニット62の順に、容器100が装填され、成膜処理が行われる。このように、上流側に設けられる第三成膜ユニット63に容器100の装填及び成膜処理を先行させるのは、前述したように、後続する容器100を下流側の第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62へ搬送する妨げになるのを防ぐためである。
【0045】
図9には、容器100が待機する第一バッファ領域43E又は第二バッファ領域43Fが付記されている。
図9に示すように、第三成膜ユニット63で成膜処理される容器100は、成膜処理がなされた後の第一バッファ領域43Eで所定時間だけ待機し、第一成膜ユニット61で成膜処理される容器100は、第一成膜ユニット61に搬送される途中の第二バッファ領域43Fで所定時間だけ待機する。
例えば、
図6(b)〜
図7(a)において、容器100(No.4〜6)は第一バッファ領域43Eで待機する。そうすることにより、リニア搬送部40に受け渡される容器100(No.1〜3)との干渉を避けるとともに、第二移載機52に正対する位置に搬送される容器100(No.16〜18)との干渉を避ける。
また、例えば、
図8(a),(b)において、容器100(No.28〜30)は、第二バッファ領域43Fで待機する。そうすることにより、第二移載機52に正対する容器100(No.25〜27)との干渉を避けるとともに、第三移載機53に正対する位置に搬送される容器100(No.31〜33)との干渉を避ける。
以上のように、バリア膜形成装置1は、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63への容器100の分配の順番を特定するとともに、第一バッファ領域43E、第二バッファ領域43Fを設けることにより、n個のグループ毎に連続的にDLCの成膜処理を行うことができる。
【0046】
[バリア膜形成装置1の効果]
以下、バリア膜形成装置1の奏する効果を説明する。
<生産能力向上>
図9に示すように、バリア膜形成装置1は、三つの第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63を備えており、例えば、第一成膜ユニット61で第一群G1の容器100(No.1〜3)に成膜処理している後半に、第二成膜ユニット62において第二群G2の容器100(No.7〜9)の成膜を開始することができる。また、第二成膜ユニット62で第二群G2の容器100(No.7〜9)に成膜処理している後半に、第三成膜ユニット63において第三群G3の容器100(No.13〜15)の成膜を開始することができる。
このように、バリア膜形成装置1によれば、先行して容器100に成膜処理を行う成膜ユニットと、続いて容器100に成膜処理を行う成膜ユニットと、が時間的に重複して成膜処理を行うことができる。したがって、先行して成膜処理する成膜ユニットと、続いて容器100に成膜処理する成膜ユニットの成膜処理の時間が重複しない例えば特許文献1及び特許文献2に比べて、同じ時間で容器100に成膜処理できる個数を多く、つまり生産能力を高くできる。しかも、特許文献1及び特許文献2では二台の成膜ユニットに容器100を分配しているのに対して、バリア膜形成装置1は、3台の成膜ユニットに容器100を分配するので、生産能力をより高くできる。
バリア膜形成装置1が3台の第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63による容器100の連続的な成膜処理を実現するのは、前述したように、第一バッファ領域43Eと第二バッファ領域43Fを設けたからである。
【0047】
バリア膜形成装置1において高い生産能力が得られる他の理由は、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63のそれぞれに対応する第一移載機51〜第三移載機53を備えていることにある。
つまり、共通する一台の移載機を第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63の間を移動させることもできるが、3台の成膜ユニットの間を移動させるには相当の時間を要するのに対して、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63のそれぞれに対応する第一移載機51〜第三移載機53を備えていれば、移動に要する時間を省くことができる。
【0048】
また、バリア膜形成装置1は、リニア搬送部40が、給排コンベア20から6個(2n個=m個)の容器100を受け取り、3個(n個)ずつのグループに分配する。そうすることにより、リニア搬送部40が3個(n個)の単位で容器100を受け取ってその単位で搬送するのに比べて、生産能力を高くできる。
【0049】
<省スペース化>
次に、バリア膜形成装置1は、リニア搬送部40を採用することにより、以下説明するように省スペース化がなされる。
まず、リニア搬送部40を採用することにより、容器100の間隔を変更しながら容器100を搬送できるので、狭い間隔でリニア搬送部40に受け渡された容器100を、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63に向けて往路を搬送する際には、成膜チャンバ64〜65の間隔に合わせて、広い間隔に広げながら搬送できる。また、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63で成膜がなされた容器100は、復路において間隔を狭くして給排領域41に向けて搬送できる。さらに、第一バッファ領域43E及び第二バッファ領域43Fにおいは、容器100の間隔を狭くする。
このように、容器100の間隔を広くする必要がない領域では、容器100の間隔を狭くできるので、容器100の間隔が一定となるコンベア搬送に比べて、搬送経路42の総延長を短くできる。
【0050】
また、リニア搬送部40を用いるバリア膜形成装置1は、エアクリーナ70を、搬送経路42の復路上に設ける。そして、バリア膜形成装置1は、リニア搬送部40が容器100を倒立の状態で搬送するので、搬送経路42に設けられるエアクリーナ70により容器100の内部の除塵処理を実現できる。また、搬送経路42から外れた領域にエアクリーナ70を設けるのに比べて、バリア膜形成装置1の占有スペースを小さくできる。
さらに、バリア膜形成装置1は、リニア搬送部40は、成膜処理がなされる容器100が搬入される領域と、成膜処理がなされた容器100が排出される領域と、を共通の給排領域41にできる。したがって、搬入される領域と排出される領域とを個別に設けるのに比べて、リニア搬送部40の占有スペースを小さくできる。
【0051】
また、バリア膜形成装置1は、第二移載部50が、水平方向Hと平行な回転軸C2を中心にして回転することで、容器100をリニア搬送部40から処理部60に移載する。そうすることで、生産能力が高い場合、容器100の径が大きい場合でも、回転半径を小さく維持できるため、バリア膜形成装置1の設置スペースを小さくし、また、回転時に容器100がグリッパ54,55から外れたり、傾いたりするのを抑制できる。仮に、
図1に示す第一移載機51を鉛直方向と平行な回転軸を中心にして回転させるものとし、生産能力を高くするために把持する容器100の個数を例えば5個とすれば、
図1の3個の場合に比べて回転半径は増えた2個の分だけ大きくなる。これに対して、本実施形態のように、回転軸C2が水平方向Hと平行であれば、把持する容器100の個数が増えても、回転半径を大きくする必要がない。
【0052】
また、第二移載部50に容器100の上下を反転する機能を持たせるので、エアクリーナ70のために独立した容器100の反転装置を設けるのではなく、リニア搬送部40の復路にエアクリーナ70を設ける。したがって、リニア搬送部40とは独立した位置にエアクリーナ70を設けるのに比べて、バリア膜形成装置1の設置スペースを小さくできる。
【0053】
その他に、バリア膜形成装置1は、3台の第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63を設けることにより、高周波電源の出力先を3系統に切り替えることができる。したがって、高価な高周波電源を3台の第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63にあてがうので、出力先が2系統に切り替えるのに比べて効率的な高周波電源の利用を実現できる。
また、第二移載部50は、成膜完了後の容器100を速やかに倒立状態に反転するので、以後のリニア搬送部40の復路における搬送も含めて、容器100の内部の異物が自由落下により排出されやすくするとともに、異物が容器100の内部に混入するのを抑制できる。
【0054】
〔第2実施形態〕
次に、
図10〜
図15を参照して、本発明の第2実施形態に係るバリア膜形成装置2を説明する。
バリア膜形成装置2は、リニア搬送部140の構成が異なることを除けば、第一実施形態のバリア膜形成装置1と基本的な構成が一致する。そこで、以下では、バリア膜形成装置2の構成を、バリア膜形成装置1との相違点を中心に説明する。なお、
図10のバリア膜形成装置2において、バリア膜形成装置1と同様の構成部分については、
図1と同じ符号を用いている。
【0055】
[リニア搬送部140]
図10に示すように、バリア膜形成装置2のリニア搬送部140は、直線部43A,43B及び湾曲部43C,43Dに加えて、第一バイパス径路44Aと第二バイパス径路44Bを備えている。
【0056】
第一バイパス径路44Aは、直線部43Bから分岐してまた直線部43Bに繋がることで、直線部43Bからなる正規の径路と並行に迂回する。また、第二バイパス径路44Bは、湾曲部43Cから分岐して直線部43Bに繋がることで、湾曲部43Cから直線部43Bに繋がる正規の径路を迂回する。第一バイパス径路44Aは、第一成膜ユニット61に対応する循環経路の部分を迂回し、第二バイパス径路44Bは、第三成膜ユニット63に対応する循環経路の部分を迂回する。
第一バイパス径路44A及び第二バイパス径路44Bは、第一実施形態の第一バッファ領域43E及び第二バッファ領域43Fと同様に、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63と3台の成膜ユニットを用いて、処理対象物の連続的な処理を実現する機能を果たす。
【0057】
[処理部160]
処理部160は、
図10に示すように、構成要素はバリア膜形成装置1の処理部60と同じであるが、第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62の間隔及び第二成膜ユニット62と第三成膜ユニット63の間隔が処理部60に比べて狭い。この第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63の間隔を狭くできるのは、第一バイパス径路44A及び第二バイパス径路44Bに第一バッファ領域43E及び第二バッファ領域43Fの機能を持たせたことに基づいている。
【0058】
[バリア膜形成装置2の処理手順]
以下、バリア膜形成装置2における容器100の処理手順を、
図11〜
図14を参照して説明する。以下では、容器100(No.1〜3)が既に第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填されている段階から、バリア膜形成装置1と対比して特徴的な手順を抜粋して説明する。なお、
図11〜
図14において、一部の要素及び符号の記載を省略しているので、必要に応じて
図1を参照願いたい。また、
図15に第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63における成膜処理の変遷を時系列に示すので、適宜参照願いたい。
【0059】
図11(a)に示すように、容器100(No.1〜3)が第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填されている段階では、容器100(No.4〜6)はリニア搬送部40の直線部43Aと湾曲部43Cの境界にいる。容器100(No.1〜3)は、リニア搬送部40の第一バイパス径路44Aを経由することなく、正規の経路を通って第一移載機51に正対する位置まで搬送される。以下、他の容器100についても、言及しない限り、第一バイパス径路44A及び第二バイパス径路44Bを経由することなく、正規の経路を搬送されるものとする。
図11(b)に示すように、後続の容器100(No.4〜6)が、第二成膜ユニット62の成膜チャンバ65に装填され、次いで、
図12(a)に示すように、後続の容器100(No.7〜9)が、第三成膜ユニット63の成膜チャンバ66に装填される。
図12(a)が示すように、バリア膜形成装置2においては、搬送される順番で第一成膜ユニット61、第二成膜ユニット62及び第三成膜ユニット63に3個(n個)の容器100が装填され、成膜処理がなされる。
【0060】
第一成膜ユニット61における容器100(No.1〜3)の成膜処理が終えた段階で、後続の容器100(No.10〜12)は第一移載機51に正対する位置まで搬送されており、その後、
図12(b)に示すように、成膜処理を終えた容器100(No.1〜3)はリニア搬送部40に受け渡されるとともに、容器100(No.10〜12)は第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填され、その後、成膜処理がなされる。
【0061】
次に、
図13(a)に示すように、成膜処理を終えた容器100(No.4〜6)はリニア搬送部40に受け渡されるとともに、容器100(No.13〜15)は第二成膜ユニット62の成膜チャンバ65に装填され、その後、成膜処理がなされる。
【0062】
次に、
図13(b)に示すように、成膜処理を終えた容器100(No.7〜9)はリニア搬送部40に受け渡されるとともに、容器100(No.16〜18)は第三成膜ユニット63の成膜チャンバ66に装填され、その後、成膜処理がなされる。
この時点で、次に第一成膜ユニット61で成膜処理される容器100(No.19〜21)は第一移載機51に正対する位置に搬送されているが、この搬送は
図14(a)に白抜き矢印で示すように、第一バイパス径路44Bを経由している。つまり、第三移載機53に正対する位置には成膜処理を終えた容器100(No.7〜9)が待機しており、これとの干渉を避けるために、容器100(No.19〜21)は第二バイパス径路44Bを経由する。この段階で、成膜処理を終えた容器100(No.1〜6)はエアクリーナ70に搬送されて、除塵がなされる。
一方で、成膜処理を終えた容器100(No.7〜9)にとって、第一移載機51の正対する位置の容器100(No.19〜21)が障害となるので、
図14(b)に示すように、容器100(No.7〜9)は第一バイパス径路44Aを通って、第一移載機51よりも直線部43Bの下流に搬送される。
以上のように、第一バイパス径路44A及び第二バイパス径路44Bは、リニア搬送部40において、自身よりも下流側に存在する他の容器100が障害となって、正規の経路を搬送できない場合に、他の容器100を追い越すために設けられる。その結果、第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63と3台の成膜ユニットを用いて、処理対象物の連続的な処理を実現できる。
【0063】
[バリア膜形成装置2の効果]
バリア膜形成装置2は、バリア膜形成装置1と同様の効果を奏するのに加えて、以下の効果を奏する。
バリア膜形成装置2は、第一バッファ領域43E及び第二バッファ領域43Fを設けるのに替えて第一バイパス径路44A及び第二バイパス径路44Bを設けるので、二つのバッファ領域の分だけ、循環経路の総延長を短くできる。したがって、バリア膜形成装置2は、バリア膜形成装置1よりも省スペース化を図ることができる。
また、バリア膜形成装置2は、第一バッファ領域43E及び第二バッファ領域43Fにおいて容器100を待機させる制御が不要である。加えて、
図15に示すように、バリア膜形成装置2は、給排コンベア20で搬送される容器100をその順番に第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62に分配できるので、第二移送部50及び処理部60の制御が容易である。
【0064】
〔第三実施形態〕
次に、
図16〜
図20を参照して、本発明の第三実施形態に係るバリア膜形成装置3を説明する。
バリア膜形成装置3は、処理部60が第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62の二台の成膜ユニットからなるところが第一実施形態のバリア膜形成装置1と相違する。また、バリア膜形成装置3は、第二移載部50が一台の第一移載機51だけを備えており、この第一移載機51が第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62の間を往復移動するところがバリア膜形成装置1と相違する。第一移載機51は、4個の容器100を一つのグループとして第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62に分配する。
以上の通りであり、バリア膜形成装置3は、構成要素の数がバリア膜形成装置1に比べて少ないところを除けば、バリア膜形成装置1と基本的な構成が一致する。そこで、以下では、バリア膜形成装置3の処理手順を説明する。なお、バリア膜形成装置3において、バリア膜形成装置1と同様の構成部分については、
図1と同じ符号を用いる。また、以下では、バリア膜形成装置1と対比して特徴的な手順を抜粋して説明する。
【0065】
[バリア膜形成装置3の処理手順]
容器100(No.1〜4)は、
図16(a)に示すようにリニア搬送部40の給排領域41に受け渡された後に、
図16(b)に示すように、リニア搬送部40により第一移載機51に正対する位置まで搬送される。第一移載機51は、第一成膜ユニット61に対応する位置にて、容器100(No.1〜4)が搬送されてくるのを待機している。容器100(No.1〜4)は、給排領域41から当該正対位置まで搬送されるか過程で間隔が拡げられる。容器100(No.1〜4)は、第一移載機51が動作することにより、
図16(c)に示すように第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填され、成膜処理される。
【0066】
後続の容器100(No.5〜8)についても、
図17(a)〜(c)に示すように、リニア搬送部40の給排領域41に受け渡された後に、リニア搬送部40により、第一移載機51に正対する位置まで搬送される。第一移載機51は、第一成膜ユニット61に対応する位置から第二成膜ユニット62に対応する位置に移動し、容器100(No.5〜8)が搬送されてくるのを待機している。容器100(No.5〜8)は、給排領域41から当該正対位置まで搬送されるか過程で間隔が拡げられる。容器100(No.5〜4)は、第一移載機51が動作することにより、第二成膜ユニット62の成膜チャンバ65に装填され、成膜処理される。先行して容器100(No.1〜4)に成膜処理をしている第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62で時間的に重複して成膜処理がなされる。
【0067】
図18(a)に示すように、第一成膜ユニット61における容器100(No.1〜4)の成膜が終了するのに同期して、第一移載機51は第一成膜ユニット61に対応する位置まで移動するとともに、後続の容器100(No.9〜12)が第一移載機51に正対する位置まで搬送される。第一移載機51を動作させることにより、
図18(b)に示すように、成膜処理を終えた容器100(No.1〜4)はリニア搬送部40に排出されるとともに、容器100(No.9〜12)は第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填され、その後、成膜処理がなされる。リニア搬送部40に排出された容器100(No.1〜4)は、
図18(c)に示すように、リニア搬送部40をエアクリーナ70に向けて搬送されるとともに、さらに後続の容器100(No.13〜16)はリニア搬送部40に搬入される。
【0068】
手順が進み、
図19(a)に示すように、第二成膜ユニット62において、容器100(No.5〜8)がリニア搬送部40に排出され、容器100(No.13〜16)が第二成膜ユニット62の成膜チャンバ65に装填される。その後、
図19(b)に示すように、リニア搬送部40に排出された容器100(No.5〜8)はエアクリーナ70に搬送され、さらに後続の容器100(No.17〜20)が第一成膜ユニット61に対応する位置まで移動している第一移載機51に正対する位置まで搬送される。
【0069】
さらに手順が進み、
図20(a)に示すように、第一成膜ユニット61において成膜されていた容器100(No.9〜12)がリニア搬送部40に排出されるとともに、容器100(No.17〜20)が第一成膜ユニット61の成膜チャンバ64に装填される。その後、
図20(b)に示すように、最先で成膜処理がなされた容器100(No.1〜4)は、給排領域41まで搬送されてから図示を省略する給排コンベア20に排出される。
【0070】
[バリア膜形成装置3の効果]
バリア膜形成装置3は、生産能力が小さい物品処理装置の省スペース化を図ることができる。
また、バリア膜形成装置3は、一台の第一移載機51を移動させることで、第一成膜ユニット61及び第二成膜ユニット62とリニア搬送部40との間で容器100を移載するが、移動する距離が第一成膜ユニット61と第二成膜ユニット62との間だけである。したがって、3台の第一成膜ユニット61〜第三成膜ユニット63の間で移動するのに比べて、第一移載機51が移動に要する時間は短い。
【0071】
以上、本発明の実施形態としてバリア膜形成装置1〜3を説明した。しかし、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態は、リニア搬送部40は、容器100を6個の単位で受け取り、これを3個のグループに分配して第二移載部50に受け渡すが、この個数はあくまで一例である。例えば、8個を4個のグループにする、10個を5個のグループにする、など、他の個数にしてもよい。また、第3実施形態における4個についても、他の個数を採用することができる。
【0072】
また、第1実施形態及び第2実施形態は、給排領域(21,41)で受け取った2n個(6個)の容器100をn個(3個)毎に分配して第二移載部50に受け渡すが、本発明はこれに限定されない。例えば、給排領域(21,41)6個の容器100を、4個毎に分配して第二移載部50に受け渡すことができる。また、給排領域(21,41)で交互に受け取った5個の容器100と4個の容器100を、3個毎に分配して第二移載部50に受け渡すことができる。さらに、給排領域(21,41)で受け取った4個の容器100を、3個毎に分配して第二移載部50に受け渡すことができる。つまり、本発明は、給排領域(21,41)と第三処理ユニット(63)の間に、m−n個分以上を受け入れるバッファ領域(43E,43F)を備えていれば、給排領域(21,41)で受け取ったm(ただし、m>n)個の処理対象物を、n個毎に分配して、第二移載部50に搬送することができる。
【0073】
また、第1実施形態〜第3実施形態ではリニアモータを用いたが、容器100の間隔を調整できる限り、本発明はその具体的な手段を問わない。例えば、それぞれが電動モータにより自律走行する複数の移動子45を用いることができる。ただし、リニアモータを用いたリニア搬送装置は、移動子45の位置を精度よく制御できるなど、本発明にとって好ましい手段である。
【0074】
また、以上説明した実施形態は、処理対象物を容器100とし、第一処理をDLCの成膜、第二処理を容器内部の除塵としたが、本発明はこれに限定されず、n個の単位で任意の処理を連続的に行う装置に広く適用できる。