(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定アーム(15)に設けた開脚ロック歯(17)は、開脚姿勢(P2)とされた支脚の支柱に対する開脚角度を選択自在とする複数歯を該固定アームの延長方向に列設しており、
前記複数歯は、前記揺動軸(18)を中心とする開脚ロック爪(21)の揺動軌跡(M2)に対して、該軌跡上に位置する標準歯(17a)と、該軌跡(M2)よりも内側又は外側に位置する少なくとも1個の選択歯(17b,17c)を備えて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の高所作業装置におけるアウトリガー装置。
前記ロックアーム(19)は、揺動軸(18)の中心から距離を相違する2つの第1半径(R1)と第2半径(R2)により規定される2つの第1円弧(M1)と第2円弧(M2)に関し、第1円弧(M1)に沿って揺動するように閉脚ロック爪(20)を設けると共に、第2円弧(M2)に沿って揺動するように前記開脚ロック爪(21)を設け、
前記固定アーム(15)は、主軸(8)の中心から距離を相違する2つの第1半径(r1)と第2半径(r2)により規定され、それぞれ前記円弧(M1)(M2)に交わる2つの第1円弧(m1)と第2円弧(m2)に関し、支脚を閉脚姿勢(P1)としたときに前記ロックアームの第1円弧(M1)と該固定アームの第1円弧(m1)が交わる部位に臨んで閉脚ロック歯(16)を設け、支脚を開脚姿勢(P2)としたときに前記ロックアームの第2円弧(M2)と該固定アームの第2円弧(m2)が交わる部位に臨んで前記開脚ロック歯(17)を設けており、
支脚を閉脚姿勢(P1)としたとき、前記閉脚ロック爪(20)を前記閉脚ロック歯(16)に係止し、支脚を開脚姿勢(P2)としたとき、前記開脚ロック爪(21)を前記開脚ロック歯(17)に係止するように構成して成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の高所作業装置におけるアウトリガー装置。
支柱(4)に貫設した係止孔(27)と、補助脚(7)に回動自在に枢結した基板部(30)の係止突起(28)により、補助脚(7)を閉脚姿勢(P1)としたとき前記係止突起を係止孔に係脱自在に係止する閉脚ロック装置(26)を構成しており、
前記係止突起(28)は、前記係止孔に進入自在な突起部(28a)と、該突起部の先端から折返された傾斜面を有するガイド部(28b)と、該ガイド部の先端の係止端部(28c)を備え、
前記基板部(30)は、スプリング(31)により前記係止端部を回動方向の前向きとする回動方向(R1)に付勢されると共に、該基板部から延設された操作アームの操作部(32a)を補助脚に形成した窓孔(33)から突出させ、該操作部を介して基板部をスプリングに抗する逆転方向(R2)に回動可能とするように構成しており、
補助脚を支柱に重ねた閉脚姿勢(P1)としたとき、係止孔(27)の係止縁(27a)が前記ガイド部(28b)を押圧することにより基板部及び係止突起をスプリングに抗して逆転方向(R2)に回動させることにより係止突起(28)を係止孔(27)に挿入させ、ガイド部(28b)が前記係止縁(27a)を乗り越えたとき、基板部及び係止突起をスプリングにより回動方向(R1)に回動復帰させることにより係止端部(28c)を係止縁から偏位した個所に係止し、係止突起(28)を係止孔(27)に脱出不能にロックするように構成して成ることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の高所作業装置におけるアウトリガー装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アウトリガー装置は、高所作業装置の支柱の側方に張出して開脚される補助脚を備えており、補助脚は、不使用時には前記支柱に沿うように閉脚可能であり、必要に応じて、開脚することにより使用される。
【0005】
補助脚の閉脚と開脚は、前記支柱と補助脚の間に構成した折畳み自在なリンク機構により可能とされ、この際、リンク機構は、補助脚を閉脚したとき、支柱と補助脚に重なり合って格納可能とすることが好ましい。
【0006】
ところが、補助脚の開閉のためにリンク機構を設けることは、部品点数が多く、構造が複雑化することにより、コスト高を招来するばかりでなく、高所作業装置の全体重量を増す原因となり、持ち運び等を不便とする。
【0007】
そこで、補助脚を支柱に対して枢結し、支柱に沿って上向き姿勢とする閉脚姿勢と、該閉脚姿勢から反転して下向き傾斜姿勢とする開脚姿勢の間で回動自在とするように構成することが望ましく、これにより、シンプルな構造を提供することができる。
【0008】
しかしながら、アウトリガー装置を提供する際には、開脚姿勢とした補助脚が高所作業時に万一不慮に閉脚すると、高所作業装置の転倒の危険があり、また、閉脚姿勢とした補助脚が万一不慮に開脚すると、運搬者や近隣の者を負傷させる等の危険があるため、信頼性の高い姿勢ロック装置を設けることが重要となる。
【0009】
そして、姿勢ロック装置は、ロックの信頼性を高めるために、作業者に煩雑な操作を求めるように構成する場合は、作業者が操作を嫌がるばかりでなく、不完全な操作により不完全なロック状態を招くおそれがある。
【0010】
このため、可及的シンプルな構成とした上で、ロック操作及びアンロック操作が簡単容易であると共に、信頼性の高いロック状態を得ることができる姿勢ロック装置を提供することが望ましく、この点に本発明の課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明が上記課題を解決するために手段として構成したところは、
高所作業装置の支柱の外側面に位置して主軸を介して枢結された枢結部から延びる支脚を前記支柱に沿う上向き姿勢とする閉脚姿勢(P1)と、該閉脚姿勢から反転して下向き傾斜姿勢とする開脚姿勢(P2)との間で回動自在とする補助脚を設けて成るアウトリガー装置であり、前記支脚に設けられた被係止手段と、前記支柱の内側面に位置して設けられた係止手段により、姿勢ロック装置を構成し、前記被係止手段は、前記支脚と一体回動するように前記枢結部から延設された固定アームに設けた開脚ロック歯により構成され、前記開脚ロック歯は、前記支脚を開脚姿勢(P2)としたとき支柱の内側に突出し、前記支脚を開脚姿勢(P2)から閉脚方向(NG)に回動するとき下向き回動するように構成され、前記係止手段は、揺動軸を介して前記支柱に枢結されたロックアームの先端部に設けた開脚ロック爪により構成され、前記開脚ロック爪は、前記開脚ロック歯に向けて、前記ロックアームに設けられたスプリングにより該ロックアームと共に前記支柱の内側から外側に向かう噛合方向(F)に付勢され、前記支脚を開脚姿勢(P2)としたとき、前記支柱の内側で下向きとされる開脚ロック歯に対して前記開脚ロック爪が下側から噛合させられ、前記支脚を開脚姿勢(P2)としたとき、前記支柱の内側で下向きとされる開脚ロック歯に対して、前記開脚ロック爪が下側から噛合した状態で前記噛合方向(F)に圧接されるように構成されて成る点にある。
【0012】
本発明の好ましい実施形態において、前記ロックアームは、揺動軸の中心から半径(R2)により規定される円弧(M2)に関し、該円弧(M2)に沿って揺動するように前記開脚ロック爪を設け、前記固定アームは、主軸の中心から半径(r2)により規定され、前記円弧(M2)に交わる円弧(m2)に関し、支脚を開脚姿勢(P2)としたときに前記ロックアームの円弧(M2)と該固定アームの円弧(m2)が交わる部位に臨んで前記開脚ロック歯を設けており、支脚を開脚姿勢としたとき、前記開脚ロック爪を前記開脚ロック歯に係止するように構成している。
【0013】
この際、前記固定アームに設けた開脚ロック歯は、開脚姿勢とされた支脚の支柱に対する開脚角度を選択自在とする複数歯を該固定アームの延長方向に列設しており、前記複数歯は、前記揺動軸を中心とする開脚ロック爪の揺動軌跡(M2)に対して、該軌跡上に位置する標準歯と、該軌跡(M2)よりも内側又は外側に位置する少なくとも1個の選択歯を備えていることが好ましい。
【0014】
本発明の実施形態において、前記ロックアームは、揺動軸の中心から距離を相違する2つの第1半径(R1)と第2半径(R2)により規定される2つの第1円弧(M1)と第2円弧(M2)に関し、第1円弧(M1)に沿って揺動するように閉脚ロック爪を設けると共に、第2円弧(M2)に沿って揺動するように前記開脚ロック爪を設け、前記固定アームは、主軸の中心から距離を相違する2つの第1半径(r1)と第2半径(r2)により規定され、それぞれ前記円弧(M1)(M2)に交わる2つの第1円弧(m1)と第2円弧(m2)に関し、支脚を閉脚姿勢としたときに前記ロックアームの第1円弧(M1)と該固定アームの第1円弧(m1)が交わる部位に臨んで閉脚ロック歯を設け、支脚を開脚姿勢としたときに前記ロックアームの第2円弧(M2)と該固定アームの第2円弧(m2)が交わる部位に臨んで前記開脚ロック歯を設けており、支脚を閉脚姿勢としたとき、前記閉脚ロック爪を前記閉脚ロック歯に係止し、支脚を開脚姿勢としたとき、前記開脚ロック爪を前記開脚ロック歯に係止するように構成している。
【0015】
本発明の実施形態は、前記閉脚ロック爪と閉脚ロック歯による構成に代えて又はこの構成に加えて、支柱に貫設した係止孔と、補助脚に回動自在に枢結した基板部の係止突起により、補助脚を閉脚姿勢としたとき前記係止突起を係止孔に係脱自在に係止する閉脚ロック装置を構成しており、前記係止突起は、前記係止孔に進入自在な突起部と、該突起部の先端から折返された傾斜面を有するガイド部と、該ガイド部の先端の係止端部を備え、前記基板部は、スプリングにより前記係止端部を回動方向の前向きとする回動方向(R1)に付勢されると共に、該基板部から延設された操作アームの操作部を補助脚に形成した窓孔から突出させ、該操作部を介して基板部をスプリングに抗する逆転方向(R2)に回動可能とするように構成しており、補助脚を支柱に重ねた閉脚姿勢としたとき、係止孔の係止縁が前記ガイド部を押圧することにより基板部及び係止突起をスプリングに抗して逆転方向(R2)に回動させることにより係止突起を係止孔に挿入させ、ガイド部が前記係止縁を乗り越えたとき、基板部及び係止突起をスプリングにより回動方向(R1)に回動復帰させることにより係止端部を係止縁から偏位した個所に係止し、係止突起を係止孔に脱出不能にロックするように構成している。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、高所作業装置におけるアウトリガー装置において、補助脚を閉脚姿勢と開脚姿勢としてロックするための姿勢ロック装置は、部品点数が少なく構造がシンプルであると共に、ロック操作及びアンロック操作が容易であり、しかも、信頼性の高いロック状態を得ることが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係るアウトリガー装置を備えた高所作業装置の1例を示す斜視図である。
【
図2】本発明に係るアウトリガー装置の1実施形態に関して、補助脚を閉脚した状態を示す斜視図である。
【
図3】補助脚を構成する支脚と姿勢ロック装置を構成する固定アームを分解状態で示す斜視図である。
【
図4】固定アームを取付けた状態の支脚と、高所作業装置の支柱を示す斜視図である。
【
図5】姿勢ロック装置を構成するロックアームの構成部材を分解状態で示す斜視図である。
【
図6】構成部材を組立てた状態のロックアームと、高所作業装置の支柱を示す斜視図である。
【
図7】ロックアームの閉脚ロック爪及び開脚ロック爪と、固定アームの閉脚ロック歯及び開脚ロック歯の相互関係を示しており、(A)は閉脚姿勢時の作用を示す正面図、(B)は開脚姿勢時の作用を示す正面図である。
【
図8】補助脚を閉脚姿勢とした状態における姿勢ロック装置の作用を示しており、(A)は全体を示す正面図、(B)は姿勢ロック装置だけを示す拡大正面図である。
【
図9】補助脚を閉脚姿勢とした状態から姿勢ロック装置をアンロックすることにより開脚姿勢とするための方法を示す正面図である。
【
図10】補助脚を開脚姿勢とした状態における姿勢ロック装置の作用を示しており、(A)は全体を示す正面図、(B)は姿勢ロック装置だけを示す拡大正面図である。
【
図11】複数歯から成る開脚ロック歯と開脚ロック爪の位置関係を示しており、(A)は標準歯と選択歯の位置関係を示す説明図、(B)は開脚角度を選択するための作用を示す説明図である。
【
図12】閉脚姿勢とした補助脚をロックするために構成された閉脚ロック装置の1例を示しており、補助脚を支柱に対面させた外嵌直前の状態を示す斜視図である。
【
図13】閉脚ロック装置の作用に関して、補助脚を支柱に対してロックした状態を示す斜視図である。
【
図14】閉脚ロック装置の作用に関して、アンロックした補助脚を支柱から離反させた状態を示す斜視図である。
【
図15】高所作業装置の左右支柱に対して左右一対の補助脚を設ける場合において、左右の補助脚の閉脚ロック装置を共通部品により構成した実施例を説明する側面図である。
【
図16】閉脚ロック装置の操作アームに関する好ましい実施形態を示しており、(A)は操作アームの構成を示す側面図、(B)は基板部に対する操作アームの第1取付形態を示す側面図、(C)は基板部に対する操作アームの第2取付形態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0019】
図1は、高所作業装置1の1例としての脚立1aを示しており、脚立1aは、梯子状の脚体2を備え、頂部の天板3に臨んで設けられた枢支手段を介して、一対の脚体2、2が対面状態で近接・離反方向に開閉自在に構成されており、各脚体2は、ほぼハ字状に並設された一対の支柱4、4に踏桟5を架設した梯子状に形成されている。
【0020】
そこで、本発明のアウトリガー装置6は、前記支柱4、4のうち所望の支柱4、つまり、少なくとも1本の支柱4の外側面に装着される。
図1は、一方の脚体2における一対の支柱4、4にそれぞれアウトリガー装置6、6を設けた状態を示しているが、これに限定されないことは勿論である。また、高所作業装置1として脚立1aを図示しているが、本発明のアウトリガー装置6は、脚立の他、梯子や、作業台等、伸縮支柱を備えた種々の高所作業装置に任意に装着可能である。更に、支柱4は、伸縮脚と非伸縮脚の何れであるかを問わない。
【0021】
アウトリガー装置6は、高所作業装置1の支柱4に付設された補助脚7により構成されており、補助脚7は、前記支柱4に対して主軸8を介して枢結された枢結部9から延びる支脚10を備え、該支脚10を前記支柱4に沿って上向き姿勢とする閉脚姿勢P1と、該閉脚姿勢から反転して下向き傾斜姿勢とする開脚姿勢P2との間で回動自在とするように構成されており、補助脚7に被係止手段11を設けると共に、前記支柱4に係止手段12を設けることにより、姿勢ロック装置13を構成している。
【0022】
図1ないし
図4に示すように、支脚10は、金属板を折曲することにより底壁7aと両側壁7b、7bを備えた溝形に形成され、これにより、閉脚姿勢P1としたとき、支柱4を外側から外嵌状態で被う構成とすることが好ましい。図例の場合、底壁7aを越えて延びる両側壁7b、7bのブラケット7c、7cに枢支孔を設けることより前記枢結部9、9を形成し、両側壁7b、7bを支脚10の先端に向けて次第に細幅となるように、つまり、次第に溝を浅くするように形成され、両側壁7b、7bの縁部を外側に折返し、補強リブ7dを設けることにより補強されている。
【0023】
前記姿勢ロック装置13を構成する被係止手段11は、
図3及び
図4に示すように、前記支脚10のブラケット7c、7cを含む個所に取付固着される高強度の金属板から成る固定金具14により構成されている。固定金具14は、前記支脚10のブラケット7c、7cの間に臨む個所で底壁7aに重ねられリベット等の固着具により固着される取付部14aを備え、該取付部14aの両端からブラケット7c、7cの外側面に重ねられる補強部14b、14bを含む固定アーム15、15を延設している。
【0024】
図示実施形態の場合、重ね合わせたブラケット7cと補強部14bの積層体を支柱4の両側面に添設した状態で前記主軸8を貫通することにより軸支しており、この積層体により前記枢結部9を構成しているが、ブラケット7cと補強部14bの何れか一方により枢結部9を構成しても良い。この際、
図4に示すように、支柱4を溝型部材により構成している場合、該溝内で主軸8をカラー8aに挿通させることが好ましい。尚、図示実施形態の場合、支柱4に枢結部9を直接に枢結しているが、支柱4に別体の金具等を設け、枢結部9を間接的に枢結するように構成しても良い。
【0025】
そこで、前記固定アーム15は、支脚10と一体回動するように前記枢結部9から延びる延長部に位置して、支脚10を閉脚姿勢P1としたとき、支柱4の内側に臨んで突出
して上向きになる閉脚ロック歯16を設けると共に、支脚10を開脚姿勢P2としたとき、支柱4の内側に向けて突出
して下向きになる開脚ロック歯17を設けている。
【0026】
前記姿勢ロック装置13を構成する係止手段12は、
図5及び
図6に示すように、溝型部材から成る支柱4の内側に揺動軸18を介して枢結された下向き姿勢のロックアーム19を備え、該ロックアーム19の下端部に閉脚ロック爪20と開脚ロック爪21を設けることにより構成されており、ロックアーム19の下端部を支柱4の内側から外側に向かう回動方向に付勢するスプリング22を設けている。
【0027】
図示実施形態の場合、支柱4の溝底にボルト等の固着具を介して断面コ字形の軸受部材23を固着し、該軸受部23とロックアーム19の尾端部に揺動軸18を貫通させ、ロックアーム19を支柱4に対して間接的に枢結しているが、揺動軸18を支柱4の両側壁に貫通させることにより、軸受部材23を不要として、ロックアーム19を支柱4に直接に枢結するように構成しても良い。
【0028】
ロックアーム19は、高強度の金属板により形成されており、平板部19aの両側縁から折曲された側壁19b、19bを前記軸受部22の両側面に重ね合わせ、揺動軸18を貫通することにより枢結され、平板部19aの下端部の両側に耳状片19c、19cを突設すると共に、両耳状片19c、19cの間から下向きに突出する舌片19dを設け、該舌片19dにより操作部24を構成している。
【0029】
前記耳状片19c、19cは、図例の場合、補強板25を重ねた状態でリベット等の固着具により固着しており、重ねられた補強板25と耳状片19c、19cの下縁により前記閉脚ロック爪20を形成し、上縁により前記開脚ロック爪21を形成している。
【0030】
前記スプリング22は、軸受部材23の内部で揺動軸18に外挿される鶴巻バネにより構成され、ロックアーム19の下端部を支柱4の溝底に向けて回動させる方向に付勢し、常時は、前記耳状片19c、19cに重ねられた補強板25を支柱4の側縁部に押圧状態で当接する。
【0031】
姿勢ロック装置13の係止手段12を構成するロックアーム19に設けられた閉脚ロック爪20及び開脚ロック爪21と、被係止手段11を構成する補助脚7の固定アーム15に設けられた閉脚ロック歯16及び開脚ロック歯17は、
図7に示すような関係となるように構成されている。
【0032】
図7(A)に示すように、ロックアーム19は、揺動軸18の中心から距離を相違する2つの第1半径R1と第2半径R2(図示の場合、R1>R2)により規定される2つの第1円弧M1と第2円弧M2(図示の場合、M1>M2)に関し、第1円弧M1に沿って揺動するように閉脚ロック爪20を設けると共に、第2円弧M2に沿って揺動するように前記開脚ロック爪21を設けている。
【0033】
これに対して、固定アーム15は、主軸8の中心から距離を相違する2つの第1半径r1と第2半径r2(図示の場合、r1<r2)により規定され、それぞれ前記円弧M1、M2に交わる2つの第1円弧m1と第2円弧m2(図示の場合、m1<m2)に関し、支脚10を閉脚姿勢P1としたときに前記ロックアーム19の第1円弧M1と該固定アーム15の第1円弧m1が交わる部位に臨んで閉脚ロック歯16を設け、支脚10を開脚姿勢P2としたときに前記ロックアーム19の第2円弧M2と該固定アーム19の第2円弧m2が交わる部位に臨んで前記開脚ロック歯17を設けている。
【0034】
その結果、支脚10を閉脚姿勢P1としたときは、
図7(A)に示すように、閉脚ロック爪20が閉脚ロック歯16に係止することにより閉脚姿勢P1を保持する。また、支脚10を支柱4に対して所定角度θで開くように開脚姿勢P2としたときは、
図7(B)に示すように、
支柱4の内側で下向きとされる開脚ロック歯17に対して開脚ロック爪21が下側から係止することにより開脚姿勢P2を保持する。
【0035】
図8は、アウトリガー装置6の使用を必要とせず補助脚7を格納させるために閉脚姿勢P1とした状態を示している。補助脚7は、主軸8から支柱4に沿って上向きとされ、支柱4を嵌入させることにより該支柱4を外側から被い、コンパクトに格納されている。この状態で、姿勢ロック装置13の被係止手段11を構成する固定アーム15は、閉脚ロック歯17だけを支柱4の内側に突出させる以外は、ほぼ全体が支柱4の側面に重ねられ、不要な突起物を形成しない。この状態で、係止手段12を構成するロックアーム19は、閉脚ロック爪20を閉脚ロック歯16に噛合状態で係止し、スプリング22の付勢力により、閉脚ロック爪20を矢印Fで示すように噛合方向に圧接させている。従って、高所作業装置1の持ち運び等に際して、補助脚7が開脚方向の外力を受けたとしても、姿勢ロック装置13によるロック状態がアンロックされるおそれはない。
【0036】
この状態から、高所作業時にアウトリガー装置6を使用するため補助脚7を開脚させるときは、
図9に示すように、操作部24に作業者の指先を掛けることにより、ロックアーム19をスプリング22に抗して揺動させれば、閉脚ロック爪20が閉脚ロック歯16から離反し、姿勢ロック装置13をアンロックする。従って、補助脚7は、図示のように、開脚方向に向けて回動させることが可能となる。
【0037】
図10は、補助脚7を開脚姿勢P2とした状態を示しており、補助脚7は、前記閉脚姿勢P1から反転して下向き傾斜姿勢とされ、支柱4に対して所定角度θで開いた状態を保持し、支脚10の先端部を地面ないし床面Gに接支又は近接させ、所期のアウトリガーとして機能する。
【0038】
この状態で、係止手段12を構成するロックアーム19は、開脚ロック爪21を開脚ロック歯17に
下側から噛合状態で係止し、スプリング22の付勢力により、開脚ロック爪21を矢印Fで示すように噛合方向
Fに圧接させている。従って、
図10に示すように、高所作業時にアウトリガー装置6の補助脚7が所定角度θを広げる方向、つまり、図示矢印NGで示す閉脚方向
NGの外力を受けたとしても、これに起因して回動しようとする固定アーム15における開脚ロック歯17の
下向き回動方向に対して、
開脚ロック爪21が下側から対向して噛合すると共に、前記スプリング22により
噛合方向Fに付勢された状態で圧接しているので、姿勢ロック装置13によるロック状態がアンロックされるおそれはない。
【0039】
アウトリガー装置6は、姿勢ロック装置13により、開脚姿勢P2とされた支脚10の前記開脚角度θを選択自在とするように構成されており、これにより、例えば地面ないし床面Gが不陸状態等の場合でも、支脚10の先端部を好適に接地させることができるように構成されている。
【0040】
これを可能にするため、
図11に示すように、前記開脚ロック歯17は、固定アーム15の延長方向に列設された複数歯を備えている。複数歯は、前記揺動軸18を中心とする第2半径R2により規定されるロックアーム19の第2円弧M2、つまり、開脚ロック爪21の揺動軌跡に対して、該軌跡上に位置する標準歯17aと、該軌跡よりも第2半径R2に関して内側又は外側に位置する少なくとも1個の選択歯を備えている。図示実施形態の場合、前記標準歯17aを挟んで、固定アーム15の先端側に前記第2半径R2の内側に位置する第1選択歯17bを設け、その反対側に前記第2半径R2の外側に位置する第2選択歯17cを設けている。
【0041】
開脚ロック爪21を標準歯17aに係止させたとき、
図11(A)に示すように、ロックアーム19は、前記揺動軸18の中心と開脚ロック爪21を結ぶ半径R2で示される姿勢X1を保持し、固定アーム15は、前記主軸8の中心と標準歯17aを結ぶ半径r2で示される姿勢Y1を保持することにより、支脚10は、支柱4に対する開脚角度を所定角度θとした状態でロックされている。
【0042】
この状態から、開脚角度を前記所定角度θによりも小さくした状態で支脚10をロックする場合は、
図11(B)に示すように、固定アーム15を前記姿勢Y1から図示の姿勢Y2に変更すると共に、ロックアーム19を前記姿勢X1から図示の姿勢X2に変更すれば、開脚ロック爪21が第2選択歯17cに係止し、これにより、小さい開脚角度を保持した開脚姿勢P2で支脚10をロックすることができる。
【0043】
図示省略しているが、開脚角度を前記所定角度θによりも大きくした状態で支脚10をロックする場合は、ロックアーム19及び固定アーム15を前記とは逆方向に姿勢変更させれば、開脚ロック爪21が第1選択歯17bに係止し、これにより、大きい開脚角度を保持した開脚姿勢P2で支脚10をロックすることができる。
【0044】
このような開脚角度θを変更するための姿勢変更や、支脚10を開脚姿勢P2から閉脚姿勢P1とするための姿勢変更は、簡単容易に行うことができる。即ち、操作部24に作業者の指先を掛け、ロックアーム19をスプリング22に抗して揺動させるだけで簡単容易にアンロック状態が得られ、姿勢変更後は、指先から操作部24を解放すれば、ロックアーム19がスプリング22で回動することにより自動的にロック状態が得られる。
【0045】
本発明が図示の実施形態に限定されないことは勿論であり、例えば、上述した実施形態では、ロックアーム19を揺動軸18から下向き姿勢として配置した構成としたので、これに適合するように、ロックアーム19の閉脚ロック爪20及び開脚ロック爪21と、固定アーム15の閉脚ロック歯16と開脚ロック歯17の配置関係を図示のように構成しているが、揺動軸18を主軸8よりも下方位置に設けることにより、ロックアーム19を上向き姿勢として配置する構成としても良く、この場合でも、閉脚ロック爪20及び開脚ロック爪21と、閉脚ロック歯16と開脚ロック歯17の配置関係を設計変更すれば、上記と同様の機能及び作用を備えた姿勢ロック装置13を提供することが可能である。
【0046】
(閉脚ロック装置)
図12ないし
図15は、閉脚姿勢P1とした補助脚7をガタツキなくロックするために構成した閉脚ロック装置26の1例を示している。上述のように、補助脚7は、閉脚姿勢P1とした状態で、姿勢ロック装置13の閉脚ロック歯16と閉脚ロック爪20の係止によりロックされるが、このような構成に代えて又はこのような構成に追加して、閉脚ロック装置26を設けることができる。
【0047】
図12に示すように、閉脚ロック装置26は、支柱4に貫設した係止孔27と、補助脚7を構成する支脚10に設けた係止突起28により構成されており、補助脚7を支柱4に外嵌させることにより閉脚姿勢P1としたとき、前記係止突起28を係止孔27に係脱自在に係止させるように構成している。
【0048】
前記係止突起28は、補助脚7の底壁7aに固着されたボルト等の枢軸29を介して回動自在に枢支された基板部30に設けられており、前記係止孔27に進入自在とされる突出部28aと、該突起部28aの先端から折返されることにより傾斜面を備えたガイド部28bと、該ガイド部28bの先端に形成された係止端部28cを備えている。
【0049】
前記基板部30は、スプリング31により前記係止端部28cを回動方向の前向きとする回動方向R1に付勢されており、該基板部30から延設された操作アーム32の先端の操作部32aを補助脚7の側壁7bに形成した窓孔33から突出させている。尚、窓孔33は、基板部30の回動と共に移動する操作アーム32の移動ストロークを確保できる大きさに形成されている。
【0050】
そこで、前記回動方向R1に付勢された基板部30は、操作アーム32を窓孔33の側縁に当接した状態で保持されており、この状態で、前記係止突起28が支柱4の係止孔27に対面すると共に、係止孔27の係止縁27aに対して前記ガイド部28bが臨ませられるように構成している。
【0051】
従って、
図12に示すように補助脚7を支柱4に対面させた状態から、
図13に示す閉脚姿勢P1とするために、補助脚7を支柱7に外嵌させると、係止突起28が係止孔27に押し込まれる。係止突起28が係止孔27に進入する際、ガイド部28bが係止縁27aにより押圧され、基板部30をスプリング31に抗して逆転方向R2に回動させ、これにより係止突起28の全体を係止孔27に挿入する。挿入によりガイド部28bが係止縁27aを乗り越えると、スプリング31により基板部30が回動方向R1に回動復帰し、
図13に示すように、係止突起28の係止端部28cを係止縁27aから偏位するように移動させ、これにより、係止突起28を係止孔27から脱出不能とするようにロックする。このように、閉脚ロック装置26をロックさせる際は、上述の主軸8を支点として補助脚7を支柱4に重なる位置まで回動させるだけで良く、ワンタッチによる自動的ロックが可能である。しかも、補助脚7を閉脚姿勢P1の状態でガタツキが生じないようにロック保持できるので、高所作業装置1の運搬等に際して騒音を生じることがない。
【0052】
補助脚7を支柱4から離反させて開脚姿勢P2とする際、閉脚ロック装置26をアンロックするためには、
図14に示すように、窓孔33から突出した操作アーム32の操作部32aに作業者の指先を掛けることにより、基板部30をスプリング31に抗して逆転方向R2に回動すれば、係止端部28cが係止孔27の内部に位置し、係止突起28を係止孔27から脱出可能とするので、その状態で補助脚7を支柱4から引き離せば良い。このように、閉脚ロック装置26をアンロックさせる際は、操作アーム32の操作部32aに指を掛けることにより回動させ、その状態で他の指により補助脚7を保持しつつ開脚姿勢に向けて回動させれば良い。
【0053】
図15は、閉脚ロック装置26を構成するための部品に関する好ましい実施例を示しており、
図1に示すように左右の支柱4、4にそれぞれアウトリガー装置6、6を設ける場合に有利となる構成を示している。尚、図示省略しているが、左右の支柱4、4には、前記係止孔27が設けられている。
【0054】
補助脚7は、左右のアウトリガー装置6、6に共通して使用可能とするため、底壁7aの左右中央位置に前記枢軸29を固着するための取付孔34を設け、該取付孔34の両側に位置する側壁7b、7bに左用窓孔33Lと右用窓孔33Rを設けている。尚、窓孔は、図示のように、作業者の指を操作アーム32の操作部3aに掛けやすくするように、側壁7bから底壁7aに延びる切欠き状の開口部により形成することが好ましい。
【0055】
前記基板部30と操作アーム32は、別々の金属板により形成された2部品により構成されており、両部品を取着することにより、左用アセンブリ28Lと右用アセンブリ28Rを提供することができるように構成されている。
【0056】
図示のように、基板部30は、取付基板30aから延設された延長部30bを介して前記係止突起28を設けており、前記取付孔34に対して、上述の枢軸29により回動自在に枢支され、スプリング31により回動方向R1に付勢される。スプリング31は、鶴巻バネにより構成され、一端部を補助脚7の止孔35に係止し、他端部を係止突起28の近傍に係止している。従って、左右のアウトリガー装置6、6に関して、左側の補助脚7に取付けられる左用アセンブリ28Lと、右側の補助脚7に取付けられる右用アセンブリ28Rの相互において、係止突起28を備えた基板部30と枢軸29とスプリング31は、同じ形態で取付けられ、両者とも図示時計針方向となる回動方向R1に付勢される。
【0057】
前記基板部30取付基板30aは、下側に左用取着孔30c、30cを設け、上側に右用取着孔30d、30dを設けており、それぞれを選択することにより、操作アーム32を左側用又は右側用として取付けるように構成している。
【0058】
操作アーム32は、前記操作部32aを含むアーム部32bと、該アーム部32bから上下方向に偏位して延設された取付部32cを備えており、図示省略しているが、取付部32cは、リベット等の固着具により前記取着孔30c、30dに取着される孔を設けている。
【0059】
そこで、左用アセンブリ28Lを構成する基板部30には、操作アーム32の取付部32cを左用取着孔30c、30cにリベット等の固着具で固着することにより、アーム部32bを上側に位置させ、操作部32aを左用窓孔33Lに挿通させる。
【0060】
また、右用アセンブリ28Rを構成する基板部30には、操作アーム32の取付部32cを右用取着孔30d、30dにリベット等の固着具で固着することにより、アーム部32bを下側に位置させ、操作部32aを右用窓孔33Rに挿通させる。
【0061】
これにより、図示のように、左用アセンブリ28Lと右用アセンブリ28Rの間において、それぞれ窓孔34L、34Rに挿通された操作アーム32の操作部32a、32aの位置が相互に整列される。図例の場合、何れも枢軸29を通過する水平線上に位置する。
【0062】
従って、上記のようにして、左用アセンブリ38Lを設けた補助脚7により左側のアウトリガー装置6を構成し、右用アセンブリ38Rを設けた補助脚7により右側のアウトリガー装置6を構成することができる。この際、左右のアウトリガー装置6、6における補助脚7、7の同一側面、つまり、作業者が操作のためにアクセスする側(
図1に矢印ACで示す)にそれぞれの操作部32a、32aが臨んでいるので、操作が容易である。
【0063】
そして、左右アセンブリ28L、28Rは、同一部品で構成されており、基板部30に対して操作アーム32を反対向きとして、左用取着孔30cと右用取着孔30dを選択して取付けることによりアセンブリが可能であるから、部品の共通化による低コスト生産に寄与する。
【0064】
この際、図示のように、アンロック時の操作アーム32の逆転方向R2に関して、左用アセンブリ28Lでは下向きとなり、右用アセンブリ28Rでは上向きとなるため、補助脚7の側壁7b、7bに上下方向を逆向きに延長させた左右窓孔33L、33Rを形成するだけで、左右アセンブリ28L、28Rに対応することが可能である。従って、左用アセンブリ28Lを組付けた補助脚7は、右用窓孔33Rを遊ばせておき、右用アセンブリ28Rを組付けた補助脚7は、左用窓孔33Lを遊ばせておくだけで、左右のアウトリガー装置6、6を提供することができる。
【0065】
(操作アームの構成と取付形態)
好ましい実施形態において、開閉ロック装置26を構成する操作アーム32は、基板部30に対して取付けられる際、
図16(B)に示すような第1取付形態と、
図16(C)に示すような第2取付形態を選択可能とするように構成されている。
【0066】
即ち、操作アーム32は、取付形態を選択することによりアーム部32bと取付部32cが交互に変更されるように構成されている。そこで、上述した取付部32cを基板部30に取着し、アーム部32bを窓孔33に挿通させるように取付けた場合を
図16(B)に示す第1取付形態M1とした場合、これとは別に、操作アーム32を反転させることにより、前記第1取付形態M1の場合におけるアーム部32bを取付部(32c)として基板部30に取着することにより、前記第1取付形態M1の場合における取付部32cをアーム部(32b)とさせて窓孔に挿通させるようにした場合を
図16(C)に示す第2取付形態M2とすることが可能である。
【0067】
このため、
図16(A)に示すように、操作アーム32は、上述した基板部30の左用取着孔30c又は右用取着孔30dの1つに取着される1つの取着孔36を中心として、点対称位置に第1取着孔36aと第2取着孔36bを設けており、第1取着孔36aから所定距離L1の位置に第1操作部32a1を形成する一方において、第2取着孔36bから所定距離L2の位置に第2操作部32a2を形成しており、L1<L2となるように構成している。尚、図示実施形態の場合、第2取着孔36bの近傍部に孔等から成る目印37が設けられており、基板部30に対して取付けの際に、操作アーム32が第1取付形態M1と第2取付形態M2の何れの姿勢とされているのか目視により確認可能としている。
【0068】
そこで、
図16(B)に示すように第1取着孔36aを基板部30に取着することにより第1取付形態M1とした場合は、枢軸29から第1操作部32a1までの距離がL+L1とされるのに対して、
図16(C)に示すように第2取着孔36bを基板部30に取着することにより第2取付形態M2とした場合は、枢軸29から第1操作部32a1までの距離がL+L2とされ、その距離を長短相違させることが可能である。
【0069】
従って、このように構成することにより、アウトリガー装置6が大型又は小型とされ、補助脚7の幅寸法が相違する結果、前記枢軸29の取付孔34から窓孔33までの距離が相違している場合でも、操作アーム32の取付形態を変更するだけで簡単に対応させることができる利点がある。