特許第6771336号(P6771336)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6771336
(24)【登録日】2020年10月1日
(45)【発行日】2020年10月21日
(54)【発明の名称】道路標識の支柱固定装置
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/681 20160101AFI20201012BHJP
   E01F 9/623 20160101ALI20201012BHJP
【FI】
   E01F9/681
   E01F9/623
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-164458(P2016-164458)
(22)【出願日】2016年8月25日
(65)【公開番号】特開2018-31198(P2018-31198A)
(43)【公開日】2018年3月1日
【審査請求日】2019年8月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】508001431
【氏名又は名称】西日本高速道路メンテナンス九州株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】506192803
【氏名又は名称】大東金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119644
【弁理士】
【氏名又は名称】綾田 正道
(72)【発明者】
【氏名】石田 剛太
(72)【発明者】
【氏名】堀ノ内 健志
(72)【発明者】
【氏名】久松 実
【審査官】 富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−173718(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3176678(JP,U)
【文献】 特開2002−180427(JP,A)
【文献】 特開平06−180005(JP,A)
【文献】 特開平08−193310(JP,A)
【文献】 実開昭53−062567(JP,U)
【文献】 特開2001−349002(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0081742(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F9/00−11/00
F16B2/00−2/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱を囲むように開口部側を互いに対向する略コ字状の第1ブラケットと第2ブラケットにおける両側片のうちの一方の側片の先端縁同士が蝶番により回動自在に連結され、
前記第1ブラケットにおける底片内面には支柱に当接する押圧部を備え、第2ブラケットの両側片における一方の端縁部には、ガードレールの上端縁又は下端縁に掛止する第1掛止部を備え、
前記第1ブラケットと第2ブラケットのもう一方の先端縁側で、両ブラケットの一方に設けたハンドルと連結環とからなる引締め部材と、両ブラケットのもう一方に設けたフックにより、両ブラケットのもう一方の先端縁側の連結および開放を可能とし、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁側を連結させることにより、前記押圧部とガードレールの突出部外面との間に適度な強さで支柱を挟持固定するように構成されていることを特徴とする道路標識の支柱固定装置。
【請求項2】
請求項1記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記第2ブラケットの両側片における一方の端縁部には、ガードケーブルに掛止する掛止凹部を備え、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁部側を連結させることにより、前記押圧部とガードケーブルとの間に適度な強さで支柱を挟持固定するように構成されていることを特徴とする道路標識の支柱固定装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記第2ブラケットの両側片におけるもう一方の端縁部には強化型ガードレールの上端縁又は下端縁に掛止する第2掛止部を備え、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁部側を連結させることにより、前記押圧部と強化型ガードレールの突出部外面との間に適度な強さで支柱を挟持固定するように構成されていることを特徴とする道路標識の支柱固定装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記押圧部が、底片を第1ブラケットにおける底片内面に固定された略コ字状でその両側片先端部に支柱に当接する末広がり状の当接部を備えていることを特徴とする道路標識の支柱固定装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記押圧部がバネ鋼で構成されていることを特徴とする。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁側を連結させた状態で、前記両ブラケットの一方の先端縁相互間には隙間が形成されていることを特徴とする道路標識の支柱固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガードレールに対する道路標識の支柱固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガードレールに道路標識の支柱を固定する際は、図11に示すようなユニバーサルブラケットが用いられている。このユニバーサルブラケットは、ガードレール6に両端部の嵌合凹部61が嵌合されるもので、道路標識の支柱7を囲んで取り付けられ、その湾曲部中間にはブラケットの内側に出没可能な支柱押圧体8が設けられている。支柱7はブラケットに螺合されたネジ棒81と、ネジ棒81の基端側には、ユニバーサルブラケットの左右幅寸法とほぼ同じ長さの締め付け用ハンドル82が設けられ、支柱押圧体8の先端部には支柱7を押圧する押圧板83が設けられている(従来例1)。
この従来例1の固定装置は、道路標識支柱にユニバーサルブラケットを装着し、ガードレール6の上縁にその嵌合凹部61を嵌合させた後、締付用ハンドル82を回転させてネジ棒81をガードレール6側に突出させ、押圧板83を支柱6に押圧して挟持固定するものである
【0003】
また、従来例2は、特許文献1に示すように、支持部材1と、この支持部材1内に出入り可能に嵌め込んだ連結部材2とからなり、支持部材1と連結部材2とは、支持部材1に設けたハンドル5と連結環7とからなる引締め部材3と連結部材2に設けたフック4により連結および開放を可能とし、支持部材1と連結部材2の側面対称位置には標識板を取り付けたポールを巻き締め可能なクランプ17を設置したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−180427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図11に示す従来例1の道路標識の支柱固定装置にあっては、ネジ棒81の締め付け作業に時間がかかるばかりでなく、ネジ棒81を強く締め過ぎると、アルミニウム製支柱7を凹ませる恐れがあるという問題があった。
また、従来例2の道路標識の支柱固定装置にあっては、固定装置が大型で重量が重くなると共に、ガードレールへの固定装置本体の固定作業の他に、固定装置本体に対する支柱の固定に2回の締め付け作業が必要であるため、作業に時間がかかるという問題があった。
【0006】
本発明の解決しようとする課題は、支柱を凹ませることなく、かつ、少ない工程でガードレールに対する支柱の固定作業を迅速に行うことができる道路標識の支柱固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため請求項1記載の道路標識の支柱固定装置は、支柱を囲むように開口部側を互いに対向する略コ字状の第1ブラケットと第2ブラケットにおける両側片のうちの一方の側片の先端縁同士が蝶番により回動自在に連結され、
前記第1ブラケットにおける底片内面には支柱に当接する押圧部を備え、第2ブラケットの両側片における一方の端縁部には、ガードレールの上端縁又は下端縁に掛止する第1掛止部を備え、
前記第1ブラケットと第2ブラケットのもう一方の先端縁側で、両ブラケットの一方に設けたハンドルと連結環とからなる引締め部材と、両ブラケットのもう一方に設けたフックにより、両ブラケットのもう一方の先端縁側の連結および開放を可能とし、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁側を連結させることにより、前記押圧部とガードレールの突出部外面との間に適度な強さで支柱を挟持固定するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2記載の道路標識の支柱固定装置は、請求項1記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記第2ブラケットの両側片における一方の端縁部には、ガードケーブルに掛止する掛止凹部を備え、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁部側を連結させることにより、前記押圧部とガードケーブルとの間に適度な強さで支柱を挟持固定するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3記載の道路標識の支柱固定装置は、請求項1又は2に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記第2ブラケットの両側片におけるもう一方の端縁部には強化型ガードレールの上端縁又は下端縁に掛止する第2掛止部を備え、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁部側を連結させることにより、前記押圧部と強化型ガードレールの突出部外面との間に適度な強さで支柱を挟持固定するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4記載の道路標識の支柱固定装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記押圧部が、底片を第1ブラケットにおける底片内面に固定された略コ字状でその両側片先端部に支柱に当接する末広がり状の当接部を備えていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5記載の道路標識の支柱固定装置は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記押圧部がバネ鋼で構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6記載の道路標識の支柱固定装置は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の道路標識の支柱固定装置において、
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁側を連結させた状態で、前記両ブラケットの一方の先端縁相互間には隙間が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の道路標識の支柱固定装置では、上述のように、連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して第1ブラケットと第2ブラケットにおける両側片のうちのもう一方の先端縁側を連結させることにより、前記押圧部とガードレールの突出部外面との間に適度な強さで支柱を挟持固定することができるため、締めすぎにより支柱を凹ませることなく、かつ、少ない工程でガードレールに対する支柱の固定作業を迅速に行うことができるようになるという効果が得られる。
【0014】
請求項2記載の道路標識の支柱固定装置では、上述のように、第2ブラケットの両側片における一方の端縁部には、ガードケーブルに掛止する掛止凹部を備えることで、ガードレールだけでなく、ガードケーブルに対しても支柱の取り付けが行えるようになる。
【0015】
請求項3記載の道路標識の支柱固定装置では、上述のように、第2ブラケットの両側片におけるもう一方の端縁部には強化型ガードレールの上端縁又は下端縁に掛止する掛止部を備えることで、ガードレールだけでなく、強化型のガードレールに対しても支柱の取り付けが行えるようになる。
【0016】
請求項4記載の道路標識の支柱固定装置では、上述のように、底片を第1ブラケットにおける底片内面に固定された略コ字状でその両側片先端部に支柱に当接する末広がり状の当接部を備えている構成とすることで、押圧部における両側片の広がりにより支柱への押圧力を緩和し、適度な締め付け力で支柱を固定することができるようになる。
【0017】
請求項5記載の道路標識の支柱固定装置では、上述のように、前記押圧部がバネ鋼で構成されることで、押圧部における両側片の広がりにより支柱への押圧力を緩和し、適度な締め付け力で支柱を固定することができると共に、バネ鋼の反発力により支柱の締め付け固定力の低下を防止できるようになる。
【0018】
前記連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁側を連結させた状態で、前記両ブラケットの一方の先端縁相互間には隙間が形成されているため、連結環をフックに掛止してハンドルを引締め部材側へ回動操作した時に、両ブラケットの先端縁相互間が当接することを防止し、これにより、支柱の締め付け力不足の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例1の道路標識の支柱固定装置を示す平面図である。
図2】実施例1の道路標識の支柱固定装置を示す正面図である。
図3】実施例1の道路標識の支柱固定装置を示す背面図である。
図4】実施例1の道路標識の支柱固定装置を示す左側面図である。
図5】実施例1の道路標識の支柱固定装置の両ブラケット間を開いた状態の平面図である。
図6】ガードレールに支柱を固定した状態を示す説明図である。
図7】ガードワイヤに支柱を固定した状態を示す説明図である。
図8】強化型ガードレールに支柱を固定した状態を示す説明図である。
図9】押圧部の他例1を示す平面図である。
図10】押圧部の他例2を示す平面図である。
図11】従来例1の道路標識固定装置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下にこの発明の実施例を図1〜8に基づいて説明する。
【実施例1】
【0021】
この実施例1の道路標識の支柱固定装置は、支柱Aを囲むように開口部側を互いに対向する略コ字状の第1ブラケット1と第2ブラケット2の一方の先端縁同士が蝶番3により回動自在に連結されている。
【0022】
前記第1ブラケット1における底片11の内面には支柱Aに当接する押圧部4を備え、第2ブラケット2の両側片21、21における一方の先端縁部には、ガードレールB1の上端縁又は下端縁に掛止する第1掛止部22を備えている。
【0023】
前記第1ブラケット1と第2ブラケット2のもう一方の先端縁側で、第1ブラケット1側にはハンドル51と連結環52とからなる引締め部材5を備え、第2ブラケッ2側にはフック53を備え、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作して両ブラケット1、2のもう一方の先端縁側を連結させることにより、押圧部4とガードレールB1の突出部外面bとの間に適度な強さで支柱Aを挟持固定するように構成されている。
【0024】
また、第2ブラケット2の両側片21、21における一方の端縁部には、ガードケーブルCに掛止する掛止凹部23、23を備え、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作して両ブラケット1、2のもう一方の先端縁側を連結させることにより、押圧部4とガードケーブルCとの間に適度な強さで支柱Aを挟持固定するように構成されている。
【0025】
また、第2ブラケット2の両側片21、21におけるもう一方の端縁部には強化型ガードレールB2の上端縁又は下端縁に掛止する第2掛止部24、24を備え、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作して両ブラケット1、2のもう一方の先端縁側を連結させることにより、押圧部4とガードレールB2の突出部外面bとの間に適度な強さで支柱Aを挟持固定するように構成されている。
【0026】
また、前記押圧部4は、底片41を第1ブラケット1における底片11の内面に固定された略コ字状でその両側片12、12先端部に支柱Aに当接する末広がり状の当接部42、42を備えている。
また、前記前記押圧部4はバネ鋼で構成されている。
【0027】
また、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作して両ブラケット1、2のもう一方の先端縁側を連結させた状態で、前記両ブラケット1、2の一方の先端縁相互間には隙間Hが形成されるように構成されている。
【0028】
次に、この実施例1の作用を説明する。
まず、ガードレールB1に支柱Aを取り付け固定する時は、図6に示すように、2個の支柱固定装置を用い、各支柱固定装置の第1掛止部22をそれぞれガードレールB1の上端縁部と下端縁部にそれぞれ掛止した状態で、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作することで、押圧部4とガードレールB1の突出部外面bとの間に適度な強さで支柱Aを挟持固定することができる。
【0029】
次に、ガードケーブルCに支柱Aを取り付け固定する時は、図7に示すように、2個の支柱固定装置を用い、各支柱固定装置の掛止凹部23をそれぞれガードケーブルCにそれぞれ掛止した状態で、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作することで、押圧部4とガードケーブルCとの間に適度な強さで支柱Aを挟持固定することができる。
【0030】
次に、強化型ガードレールB2に支柱Aを取り付け固定する時は、図8に示すように、2個の支柱固定装置を用い、各支柱固定装置の第2掛止部24をそれぞれガードレールB2の上端縁部と下端縁部にそれぞれ掛止した状態で、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作することで、押圧部4と強化型ガードレールB2の突出部外面bとの間に適度な強さで支柱Aを挟持固定することができる。
【0031】
次に、この実施例1の効果を説明する。
この実施例1の道路標識の支柱固定装置では、上述のように、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作して両ブラケット1、2のもう一方の先端縁側を連結させることにより、前記押圧部4とガードレールB1の突出部外面bとの間に適度な強さで支柱Aを挟持固定することができるため、締めすぎにより支柱Aを凹ませることなく、かつ、少ない工程でガードレールB1に対する支柱Aの固定作業を迅速に行うことができるようになるという効果が得られる。
【0032】
また、第2ブラケット2の両側片21、21における一方の端縁部には、ガードケーブルCに掛止する掛止凹部23を備えることで、ガードレールB1だけでなく、ガードケーブルCに対しても支柱Aの取り付けが行えるようになる。
【0033】
また、第2ブラケット2の両側片21、21におけるもう一方の端縁部には強化型ガードレールB2の上端縁又は下端縁に掛止する第2掛止部24を備えることで、ガードレールB1だけでなく、強化型のガードレールB2に対しても支柱Aの取り付けが行えるようになる。
【0034】
また、底片41を第1ブラケット1における底片11の内面に固定された略コ字状でその両側片43、43の先端部に支柱Aに当接する末広がり状の当接部42、42を備えている構成とすることで、押圧部4における両側片43、43の広がりにより支柱Aへの押圧力を緩和し、適度な締め付け力で支柱Aを固定することができるようになる。
【0035】
また、前記押圧部4がバネ鋼で構成されることで、押圧部4における両側片43、43の広がりにより支柱Aへの押圧力を緩和し、適度な締め付け力で支柱Aを固定することができると共に、バネ鋼の反発力により支柱Aの締め付け固定力の低下を防止できるようになる。
【0036】
また、前記連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作して両ブラケットのもう一方の先端縁側を連結させた状態で、前記両ブラケット1、2の一方の先端縁相互間には隙間Hが形成されているため、連結環52をフック53に掛止してハンドル51を引締め部材5側へ回動操作した時に、両ブラケット1、2の先端縁相互間が当接することを防止し、これにより、支柱Aの締め付け力不足の発生を防止することができる。
【0037】
以上本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
【0038】
例えば、実施例では、押圧部4における両側片43、43を平行にした例を示したが、その形状は任意であり、例えば、図9に示すように末広がり形状にしたり、図10に示すように中窪み状に形成するようにしてもよい。
【0039】
また、実施例では、第1ブラケット1側にハンドル51と連結環52とからなる引締め部材5を備え、第2ブラケッ2側にフック53を備えた構成を例にとって説明したが、第2ブラケット2側にハンドル51と連結環52とからなる引締め部材5を備え、第1ブラケッ1側にフック53を備えた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 第1ブラケット
11 底片
12 側片
2 第2ブラケット
21 側片
22 第1掛止部
23 掛止凹部
24 第2掛止部
3 蝶番
4 押圧部
41 底片
42 当接部
43 両側片
5 引締め部材
51 ハンドル
52 連結環
53 フック
6 ガードレール
61 嵌合凹部
7 支柱
8 支柱押圧体
81 ネジ棒
82 締め付け用ハンドル
83 支柱押圧板
A 支柱
B1 ガードレール
B2 強化型ガードレール
C ガードケーブル
H 隙間
b 突出部外面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11