(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連結部材は、前記端部材に形成される第1挿通孔と前記ストッパーに形成される第2挿通孔とを貫通することで前記端部材と前記ストッパーとを連結することを特徴とする、請求項1に記載のカーテンの支持装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態ではカーテンの支持装置100を、園芸施設10に用いた例について説明する。まず、本実施形態に係るカーテンの支持装置100が用いられた園芸施設10の全体構成と、園芸施設10に実施されたカーテンの支持装置100の全体構成について、
図1〜
図4を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のカーテンの支持装置が用いられた園芸施設のカーテンを閉じた状態における全体構成を示す斜視図である。
図2は、カーテンを閉じた状態を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
図3は、カーテンの支持装置が設けられたレールの端部の状態を説明するための側面図である。
図4は、カーテンの支持装置を説明するための図であり、(a)は分解斜視図であり、(b)は斜視図である。
【0015】
本実施形態に係るカーテンの支持装置100が用いられた園芸施設10は、
図1及び
図2に示したように、長手方向に平行に整列する複数のアーチフレーム12と、アーチフレーム12を奥行方向に連結する3本の母屋フレーム14と、を備えて構成されている。通常、アーチフレーム12の外周は、図示していないビニールシートによって覆われる。アーチフレーム12の天井部分の形状は、
図1及び
図2に示したような山形である。母屋フレーム14は、アーチフレーム12の山形の頂点の近傍と、山形の両端に配設される。なお、本明細書において「山形」というときには、特に断りがない限り、両端から中央に向かって実質的に高さが増加する形態をいい、略への字型、アーチ形、円弧状などを含む。必ずしも左右対称でなくてもよい。
【0016】
園芸施設10には、
図1に示したように、カーテンの支持装置100が両端部に取付けられるカーテンのレール(支持部材)20と、レール20に沿って開閉するカーテン30と、カーテン30をレール20に開閉可能に連結するランナー40と、カーテン30の開閉を操作する操作手段50と、が設けられる。
【0017】
(レール20)
レール20は、園芸施設10にカーテン30を開閉可能に取り付けるための支持部材である。レール20は、
図1に示したように、園芸施設10の複数箇所(本実施形態では3箇所)に設けられている母屋フレーム14に沿って固定されており、本実施形態では3箇所の母屋フレーム14全てに固定されている。
【0018】
図2(a)に示したように、アーチフレーム12の山形の頂点近傍である園芸施設10の中央に配置される母屋フレーム14に沿って配置される中央レール20−1は、後述する中央ランナー40−1が下向きになるように配置される。中央レール20−1に後述するカーテンの支持装置100が設けられる。
【0019】
また、アーチフレームの山形の両端である園芸施設10の両端に配設される母屋フレーム14に沿って配置される端部レール20−2、20−3は、後述する端部ランナー40−2、40−3が対向するように配置される。なお、中央レール20−1、端部レール20−2、20−3を総称するときには、レール20という。
【0020】
レール20は、
図2(b)に示したように、長尺状であり、母屋フレーム14とほぼ同様の長さに構成されている。レール20は、母屋フレーム14に沿って、園芸施設10の奥行き方向に延びるように配置される。中央レール20−1は、長手方向の複数箇所において、ブラケット22によって母屋フレーム14に固定されており、端部レール20−2、20−3は、長手方向の複数箇所において、ブラケット22によってアーチフレーム12に固定されている。
【0021】
(カーテン30)
カーテン30は、園芸施設10内の天井部分を開放したり閉鎖したりするものである。カーテン30は、
図1に示したように、園芸施設10の奥行方向全長にわたって、アーチフレーム12に沿って設けられる。カーテン30は、
図2に示したように、幅方向の中央部が中央レール20−1に設けられる後述する中央ランナー40−1に連結され、幅方向の両端部が端部レール20−2、20−3に設けられる後述する端部ランナー40−2、40−3に連結される。このように、カーテンは、園芸施設10の天井全体を覆うことができる。
【0022】
また、カーテン30は、
図1に示したように、幅方向の中央部と両端部に円形の中央開口部32−1と、端部開口部32−2、32−3とが奥行方向にわたって所定間隔毎に複数形成されている。開口部32−1、32−2、32−3の周囲はハトメが設けられて補強されている。
【0023】
カーテン30は、
図2(a)に示したように、中央開口部32−1が前述のように中央レール20−1の中央ランナー40−1に連結されているが、
図2(b)において右端部の中央開口部32−1のみ後述するフック120に連結されている。また、カーテン30の両端部の端部開口部32−2、32−3は、端部レール20−2、20−3の端部ランナー40−2、40−3に連結されている。カーテン30は、
図2(b)に示したように、園芸施設10の奥行き方向複数箇所でランナー40に支持されている。
【0024】
(ランナー40)
ランナー40は、カーテン30をレール20に開閉可能に連結する案内部材である。ランナー40は、
図1に示したように、レール20に複数設けられており、レール20に沿って走行可能である。ランナー40は、
図2(a)に示したように、中央レール20−1に設けられる中央ランナー40−1と、端部レール20−2、20−3に設けられる端部ランナー40−2、40−3を備える。なお、ランナーを総称するときは、ランナー40という。
【0025】
中央ランナー40−1は、
図2(a)に示したように、中央レール20−1に垂下するように配置され、中央ランナー40−1から中央ランナー用フック42が吊り下げられている。中央ランナー用フック42は、後述するカーテン30の中央開口部32−1に揺動自在材に係止される。また、
図2(b)において左端部に配置される開閉側の中央ランナー40−1は、後述するストッパー130に着脱自在に保持されるランナーである。
【0026】
端部ランナー40−2、40−3は、
図2(a)に示したように、端部レール20−2、20−3に互いに対向するように配置され、端部ランナー40−2、40−3にはチェーン44が接続されている。チェーン44は、カーテン30の端部開口部32−2、32−3と連結フック46により連結される。チェーン44は、複数の環状部44aが連結されて長尺状に構成されており、チェーン44の任意の環状部44aとカーテン30の端部開口部32−2、32−3とが連結フック46により連結されることにより、カーテン30と端部ランナー40−2、40−3とは、カーテン30の幅方向の端部と端部レール20−2、20−3との相対位置が調整されるように連結される。
【0027】
(操作手段50)
操作手段50は、カーテン30の開閉を操作するものである。操作手段50は、
図1に示したようにカーテン30の開閉の起端部に設けられている。カーテン30は、操作手段50によって開閉が操作される。操作手段50は、
図2(a)に示したように、3つの牽引部52、54、56と操作部58により構成されている。中央の牽引部52の一端は、カーテン30の中央開口部32−1に連結され、両端の牽引部54、56の一端はカーテン30の両端部の端部開口部32−2、32−3に連結されている。
【0028】
また、3つの牽引部52、54、56の他端同士と操作部58の一端部とは連結されている。操作部58の他端は自由端であり、操作部58を把持して操作手段50を操作することにより、カーテン30を開閉することができる。3つの牽引部52、54、56の他端同士の連結部の高さは、端部レール20−2、20−3の高さよりも上方に設けられる。操作手段50は、本実施形態ではチェーンで構成されているが、紐やベルトなどで構成されてもよい。
【0029】
以上、カーテンの支持装置100(以下、支持装置100と呼ぶ)が取り付けられる園芸施設10、レール20、及びレール20に取付けられるカーテン30について説明した。以下、支持装置100の詳細について
図3及び
図4を参照しながら説明する。
【0030】
カーテンの支持装置100は、
図3及び
図4に示したように、カーテンのレール(支持部材)20の端部に取付けられるキャップ(端部材)110と、キャップ110に取り付けられ、カーテン30の移動を阻止するためにカーテン30の一端部を係止することができるフック(連結部材)120と、レール20に沿って走行するランナー(案内部材)40を(構造的に)着脱自在に保持するストッパー130と、を備え、フック120は、ストッパー130をキャップ110に対して連結した状態(第1状態)と、ストッパー130をキャップ110に対して連結していない状態(第2状態)と、を切り替え可能にキャップ110に取り付けられて構成される。
【0031】
本実施形態の支持装置100は、
図3に示したように、レール20の両端に設けられる。本実施形態では、レール20の両端に設けられる支持装置100は、フック120がストッパー130をキャップ110に対して連結した状態(第1状態)であるが、レール20の一方の端部(
図3の左端部)に設けられる支持装置100は、ランナー40を保持するストッパーとして機能し、レール20の他方の端部(
図3の右端部)に設けられる支持装置100は、カーテン30の一端を係止するものとして機能するものとする。すなわち、カーテン30は、
図3の左端部の中央開口部32−1が中央ランナー用フック42に係止され、
図3の右端部の中央開口部32−1が、後述するフック120に係止されている。以下、支持装置100を詳細に説明する。
【0032】
(キャップ110)
キャップ110は、カーテンのレール20の端部に取付けられる端部材である。キャップ110は、
図3に示したように、レール20の両端部に取付けられる。本実施形態の場合、キャップ110は中央レール20−1の両端部に取付けられる。キャップ110は、レール20の端面を覆うカバー部112と、レール20の底面に連結されるレール連結部114と、ストッパー130が係止される受け片116と、フック120が係止されるキャップ側挿通孔118と、を備えて構成される。
【0033】
カバー部112は、
図4に示したように、レール20の端面と略同一形状の方形状の薄板状であり、レール20の端面全体を覆う。レール連結部114は、カバー部112に対して垂直に屈曲して形成されており、キャップ110をレール20の底面に連結するためのねじ119が設けられている。
【0034】
受け片116は、
図4(a)に示したように、レール連結部114に対して垂直に屈曲して形成されており、レール20の下方に延びる方形状の薄板状である。受け片116には、
図4(b)に示したように、後述するストッパー130のストッパー係止部132が係止される。
【0035】
キャップ側挿通孔118は、受け片116の中央付近に形成されている。キャップ側挿通孔118は、
図4(b)に示したように、後述するストッパー130が受け片116に係止された第1状態のときに、ストッパー130のストッパー側挿通孔134と対応する位置にある。
【0036】
(フック120)
フック120は、キャップ110に取り付けられ、カーテン30の移動を阻止するためにカーテン30の一端部の中央開口部32−1を係止することができる連結部材である。フック120は、
図3に示したように、レール20の両端において、キャップ110とストッパー130とに取付けられる。フック120は、
図4(b)に示したように、ストッパー130をキャップ110に対して連結した状態(第1状態)と、
図4(a)に示したように、ストッパー130をキャップ110に対して連結していない状態(第2状態)と、を切り替え可能にキャップ110に取り付けられる。
【0037】
フック120は、
図4(a)に示したように、S字の形状をしており、上下2か所の係止部120a、120bを備える。フック120は、
図4(b)に示したように、S字の上側の係止部120aがキャップ110に形成されるキャップ側挿通孔118と後述するストッパー130に形成されるストッパー側挿通孔134とを貫通することでキャップ110とストッパー130とを連結する。フック120のS字の下側の係止部120bは、
図3に示したように、カーテン30の中央開口部32−1を係止することができる。
【0038】
すなわち、本実施形態では、
図3に示したように、中央レール20−1の一方(
図3中左側)の端部に設けられるカーテンの支持装置100のフック120の下側の係止部120bには何も係止されておらず、他方(図中右側)の端部に設けられるカーテンの支持装置100のフック120の下側の係止部120bにはカーテン30の中央開口部32−1が係止される。
【0039】
(ストッパー130)
ストッパー130は、レール20に沿って走行するランナー40を着脱自在に保持するものである。ストッパー130は、
図3に示したように、レール20の両端において、フック120によってキャップ110に取付けられる。ストッパー130は、
図4に示したように、1枚の薄板状の部材を略T字状に折り曲げて構成されており、キャップ110の受け片116を係止するストッパー係止部132と、フック120が係止されるストッパー側挿通孔134と、ランナー40を保持する保持部136とを備えて構成される。
【0040】
ストッパー係止部132は、
図4(a)に示したように、略T字状の上端の水平部分に対応する部分であり、キャップ110の受け片116が挿通する挿通部132aを備えている。ストッパー係止部132は、
図4(b)に示したように、キャップ110の受け片116の外周に沿った形状に形成されているため、挿通部132aに挿通した受け片116とストッパー係止部132との相対回転を不能に連結することができる。
【0041】
ストッパー側挿通孔134は、
図4(a)に示したように、ストッパー係止部132の中央付近に設けられる。ストッパー側挿通孔134は、ストッパー係止部132が受け部116に係止されたときにキャップ側挿通孔118に対応する位置にある。
【0042】
保持部136は、
図4(a)に示したように、略T字状の垂直部分に対応する部分であり、2つの片136−1、136−2がストッパー係止部132から垂直に突出する。保持部136が突出する方向は中央レール20−1の長手方向である。2つの片136−1、136−2は、離間及び接近する方向に弾性変形可能である。2つの片136−1、136−2は、ストッパー係止部132に連続する部分において中央ランナー40−1を収容して保持する保持空間136aを構成している。
【0043】
そして、保持空間136aに連続して2つの片136−1、136−2が互いに近づく方向に屈曲して接触し、保持空間136aを閉鎖する閉鎖部136bを構成している。この閉鎖部136bによって保持空間136aに保持された中央ランナー40−1が保持空間136aから容易に外れることが防止されている。閉鎖部136bに連続して2つの片136−1、136−2が互いに離間する方向に屈曲する受け入れ部136cが構成されている。
【0044】
受け入れ部136cは、閉鎖部136bから先端に向かうにつれて開いていく形状である。受け入れ部136cはこの形状により、中央レール20−1の長手方向に沿って移動する中央ランナー40−1を受け入れ易く、また、2つの片136−1、136−2が弾性変形して閉鎖部136bを開き易くする。
【0045】
以上、本実施形態のカーテンの支持装置100の構成について説明した。次に、カーテンの支持装置100の作用について、
図5を参照しながら説明する。
図5はカーテンの支持装置100の作用を説明するための示す図であり、(a)はストッパーがランナーを保持する直前の状態を示す図であり、(b)はストッパーがランナーを保持した状態を示す図である。
【0046】
中央レール20−1の端部には、
図5(a)に示したように、カーテンの支持装置100が設けられているため、中央レール20−1に沿って端部近傍まで移動した中央ランナー40−1は、ストッパー130の受け入れ部136cに向かって移動することになる。中央ランナー40−1が受け入れ部136cに当接した後も、さらに中央ランナー40−1を中央レール20−1の端部方向に移動させると、2つの片136−1、136−2が弾性変形して中央ランナー40−1は閉鎖部136bを押し開いて閉鎖部136bを通過する。
【0047】
よって、中央ランナー40−1は、
図5(b)に示したように保持空間136aに移動する。中央ランナー40−1が保持空間136aに移動すると、閉鎖部136bが再び閉じるため、中央ランナー40−1は保持部136に保持される。
【0048】
以上、本実施形態のカーテンの支持装置100の作用について説明した。次に、カーテンの支持装置100を用いた園芸施設10のカーテン30の開閉動作について、
図5〜
図7を参照しながら説明する。
図6は、カーテンの開閉動作を説明するための図であり、(a)はカーテンが閉じられた状態を示す側面図であり、(b)はカーテンの開閉途中の状態を示す側面図であり、(c)はカーテンが開かれた状態を示す側面図である。
図7は、カーテンの開閉途中の状態であり、カーテンの一部が畳み込まれた状態を示す斜視図である。
【0049】
(カーテン30の開放動作)
カーテン30が閉じているときは、
図6(a)に示したように、開閉側の端部の中央ランナー40−1が園芸施設10の奥行方向の手前側の中央レール20−1の端部に位置している。このとき、前述のように、
図5(b)に示したように、端部の中央ランナー40−1がストッパー130に保持されている。よって、カーテン30は閉塞位置にて保持されている。
【0050】
カーテン30を開けるときには、
図6(a)に示す操作手段50の操作部58を持って園芸施設10の奥行方向の奥側に移動する。これにより、
図7に示したように、3つの牽引部52、54、56の連結部が操作部58に引っ張られて、3つの牽引部52、54、56の一端がそれぞれ連結されている3つのランナー40を一斉に園芸施設10の奥行方向の奥側に向けて引っ張る。このため、
図5(a)に示したように、端部の中央ランナー40−1がストッパー130から離脱して全てのランナー40が移動可能な状態となる。
【0051】
よって、
図6(b)に示したように、各ランナー40がレール20に沿って園芸施設10の奥行方向に移動し、カーテン30が園芸施設10の奥行方向の奥側に向かって畳み込まれていく。このようにしてカーテン30が開けられる。操作部58を園芸施設10の奥行方向にさらに引っ張ると、
図6(c)に示したように、カーテン30は、園芸施設10の奥側に完全に畳み込まれる。
【0052】
(カーテン30の閉鎖動作)
次に、カーテン30を閉じるときには、
図6(c)に示す操作部58を持って園芸施設10の奥行方向の手前側に移動する。これにより、前述したカーテン30を開放するときとは逆に、
図7に示したように、3つのランナー40が一斉に園芸施設10の奥行方向の手前側に向けて引っ張られる。このため、各ランナー40がレール20に沿って園芸施設10の奥行方向に沿って移動していく。よって、
図6(b)に示したように、畳み込まれていたカーテン30が、展開していく。端部の中央ランナー40−1を中央レール20−1の端部まで移動させると、前述のように、
図5(b)に示したように、端部の中央ランナー40−1がストッパー130に保持される。よって、カーテン30が、
図5(a)に示したように、ストッパー130によって閉塞位置に保持され、不用意に解放されることなく閉じられ、その状態が維持される。
【0053】
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、中央レール20−1のキャップ110に、カーテン30の一端部を固定するためのフック120によって、中央ランナー40−1を保持するストッパー130を連結するようにしたことで、ストッパー130を簡易な構造にて中央レール20−1の一端部に取付けることができる。また、ストッパー130は機械的に中央ランナー40−1を着脱自在に保持できるため、カーテン30の重量の違いや使用環境下での温度変化に影響を受けず、確実にカーテン30を閉塞位置にて保持することができる。さらに、ストッパー130をキャップ110に対して連結した第1状態と連結していない第2状態とを選択可能に切り替えられる。すなわち、ストッパー130は後付けできるため、ストッパー130が不要であればキャップ110とフック120のみの構造として使用することもできる。
【0054】
また、フック120は、キャップ110に形成されるキャップ側挿通孔118とストッパー130に形成されるストッパー側挿通孔134とを貫通することでキャップ110とストッパー130とを連結するため、第1状態と第2状態とを容易に切り替えられる。
【0055】
また、ストッパー130はキャップ110によって回動不能に保持されるため、ストッパー130が中央ランナー40−1に対して位置ズレすることなく、走行する中央ランナー40−1を確実に捕らえることができる。
【0056】
また、キャップ110とストッパー130とをフック120に連結された状態で中央レール20−1の両端部に取付けることで、カーテン30の開閉方向の一端側はフック120に固定されて固定側を形成し、カーテン30の開閉方向の他端側はストッパー130によって着脱自在に保持される開閉側を形成することが可能である。
【0057】
(第2の実施形態)
第2の実施形態のカーテンの支持装置200について、
図8及び
図9を参照しながら説明する。
図8は、第2の実施形態のカーテンの支持装置200を示す側面図である。
図9は第2の実施形態のカーテンの支持装置200が園芸施設10に用いられた例を示す側面図である。本実施形態のカーテンの支持装置(以下、単に支持装置という)200は、第1の実施形態の支持装置100では、中央レール20−1の両端に設けた支持装置100のうち、一方の支持装置100のフック120にカーテン30の一端を連結したのに対し、両方の支持装置200ともにフック220にカーテン30を連結しない構成としたものである。
【0058】
支持装置200は、
図8に示したように、中央レール20−1の両端に設けられ、どちらのフック220にもカーテン30は連結されない。カーテン30は、両端の中央開口部32−1が中央ランナー40−1の両端の中央ランナー用フック42に係止される。中央レール20−1の両端の支持装置200のストッパー230は、両端の中央ランナー40−1をそれぞれ保持する。
【0059】
また、園芸施設10の奥行方向において、
図9に示したように、カーテン30の両端部に操作手段50が設けられる。このような構成により、園芸施設10の奥行方向の手前側と奥側の両側からカーテン30が開閉する構成とすることができる。その他の点については、上記第1の実施形態と実質的に同様であるので、重複説明を省略する。
【0060】
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、カーテン30の両端部いずれもフック220に固定しない構造を選択することで、カーテン30を園芸施設10の奥行方向の手前側と奥側の両側から開閉可能な仕様として利用することができる。
【0061】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0062】
例えば、上記実施形態では、カーテンの支持装置を、園芸施設に用いた例について説明したが本発明はこれに限定されず、各種施設に採用することができる。
【0063】
また、上記実施形態では、ストッパーは、保持部が弾性変形して保持空間に中央ランナーを保持する構成としたが、本発明はこの例に限定されない。ランナーを機械的に着脱自在に保持する構成であれば、任意の構成とすることができる。
【0064】
また、上記実施形態では、フック(連結部材)をS字の形状としたが、本発明はこの例に限定されない。連結部材は、カーテンの一端部を係止することができ、ストッパーを端部材に対して連結した第1状態と、ストッパーを端部材に対して連結していない第2状態と、を切り替え可能に端部材に取り付けられるものであれば、任意の形状とすることができる。
【0065】
また、上記実施形態では、フック(連結部材)は、キャップ(端部材)に形成されるキャップ側挿通孔(第1挿通孔)とストッパーに形成されるストッパー側挿通孔(第2挿通孔)とを貫通することでキャップ(端部材)とストッパーとを連結する構成としたが、本発明はこの例に限定されない。連結部材、端部材、ストッパーの構成は任意に設計することができる。
【0066】
また、上記実施形態では、ストッパー係止部をキャップ(端部材)の受け片の外周に沿った形状に形成し、挿通部に挿通した受け片とストッパー係止部との相対回転を不能に連結する構成としたが、本発明はこの例に限定されない。キャップとストッパーとは相対回転不能に連結される構成であれば任意に設計することができる。例えば、端部材はストッパーを挟持してもよく又は端部材がストッパーに挟持されるようにしてもよい。また、キャップとストッパーとを少なくとも2つの面で当接するように連結して相対回転不能にしてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、キャップ(端部材)及びフック(連結部材)は、レールの両端部に取付けられる構成としたが、本発明はこの例に限定されず、レールの一方の端部に取り付ける構成としてもよい。
【0068】
上記実施形態、応用例、変形例は、任意に組み合わせて実施することができる。